JP2016123993A - 出湯量の計測方法 - Google Patents

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【課題】 急冷ロール法を用いた急冷凝固装置において、注湯作業中に出湯量を計測できる方法の提供。【解決手段】 隣り合う溶解室及び凝固室を隔てる隔壁を貫いて与えられたタンディッシュを介して溶解室内の溶湯金属を凝固室内の回転冷却ロール上に出湯させて凝固金属片を得るための急冷凝固装置における出湯量の計測方法である。回転冷却ロールを冷却する冷媒の入口/出口温度及び流量から冷媒による所定時間までの持ち去り熱量Qを計測する計測手段において、所定時間までの持ち去り熱量Qと凝固金属片の回収重量Wとの実測値の組について、異なる所定時間の組の複数から一次近似関数を求め、計測して得られる持ち去り熱量Qに対して一次近似関数から回収重量Wを得てこれを出湯量とすることを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、タンディッシュを介して溶解室内の溶湯金属を凝固室内の回転冷却ロール上に出湯して凝固金属片を得る急冷凝固装置における出湯量の計測方法に関し、特に、溶湯金属の注湯作業中における出湯量の計測方法に関する。
磁性粉体などを得るための急冷凝固金属片を製造する急冷ロール法を用いた急冷凝固装置が知られている。例えば、特許文献1では、溶解炉(るつぼ)から溶湯金属をタンディッシュで受け、この底部のノズルから回転冷却ロールの冷却面上へ溶湯金属を出湯させる急冷凝固装置の構造が開示されている。ここでは、隔壁によって隔てられた溶解室と凝固室(冷却固化室)とを備え、隔壁を貫くようにタンディッシュが与えられている。溶解室内の溶解炉において溶解・精錬された溶湯金属は凝固室内の回転冷却ロール上にタンディッシュ介して注湯され、急冷凝固した金属片を得られるのである。
上記したような急冷凝固装置の溶解炉からタンディッシュへの溶湯金属の注湯作業において、注湯の継続及び停止の判断は注湯作業を行っている作業者の経験と勘によって行われることが多い。つまり、閉鎖空間である溶解室内にあるタンディッシュに貯留されている溶湯金属の量を作業者が目視等によって確認することは困難であり、タンディッシュから溶湯金属をオーバーフローさせないように、しかも効率よく注湯作業を行うことは作業者の経験等に頼らざるを得なかったのである。そこで、作業者の経験等によらず、出湯量を注湯作業中に計測する方法が求められた。
ところで、鋳型に溶湯金属を注湯する鋳造装置などの各種装置において、溶湯金属の重量や湯面高さを測定して、注湯作業中に出湯量を計測する方法が提案されている。
例えば、特許文献2では、傾動させて精錬した溶鋼(溶湯金属)を鋳型に鋳込む真空溶解炉において、鋳型に注湯された溶鋼の重量を計測し、これを真空溶解炉からの出湯量として表示させる方法が開示されている。ここでは、真空溶解炉の下端に接続されて真空溶解炉を傾動させるチェインにばね秤を取り付け、真空溶解炉を傾動させたときにチェインに付与される荷重を計測している。かかる荷重から真空溶解炉に残存する溶鋼の重量を算出し、これを真空溶解炉において精錬した溶鋼の総重量から差し引いて、出湯量を計測するのである。作業者は真空溶解炉からの出湯量を把握できて、例えば、真空溶解炉から複数個の鋳型に連続して鋳込み作業を行う場合であっても、注湯不足やオーバーフローを防止できるとしている。
また、特許文献3では、真空上注ぎ鋳造装置において、鋳型に注湯した溶鋼の重量や湯面高さなどから出湯量を監視する方法が開示されている。ここでは、中間鍋に溶鋼を注湯する親鍋がクレーンに吊り下げられており、その総重量を測定可能である。また、鋳型に溶鋼を注湯する中間鍋及び鋳型の双方では、注湯された溶鋼の湯面高さが測定可能である。これにより親鍋の重量と中間鍋の湯面高さに基づいて鋳型への出湯量を計測できる。また、鋳型の湯面高さに基づいても鋳型への出湯量を計測できる。
特開2002−66698号公報 特開昭54−141336号公報 特開2013−39588号公報
上記した急冷ロール法を用いた急冷凝固装置において、タンディッシュ下端の出湯口から冷却ロールに向けて溶湯金属を連続して出湯させ、また出湯が完了しないままタンディッシュへ溶湯金属を溶解炉から注ぎ足すこともあるため、単純にタンディッシュの重量を測定し、また、湯面高さを測定しても出湯量を計測できない。また、回収された凝固金属片の重量を逐次測定し出湯量を連続的に計測(予測)し得るが、飛散して来る凝固金属片の重量を連続的に精度良く測定することは難しい。
本発明は、上記したような状況に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、急冷ロール法を用いた急冷凝固装置において、注湯作業中における出湯量をできるだけ正確に計測する方法を提供することにある。
本発明による計測方法は、隣り合う溶解室及び凝固室を隔てる隔壁を貫いて与えられたタンディッシュを介して該溶解室内の溶湯金属を該凝固室内の回転冷却ロール上に出湯させて凝固金属片を得るための急冷凝固装置における出湯量の計測方法であって、前記回転冷却ロールを冷却する冷媒の入口/出口温度及び流量から前記冷媒による所定時間までの持ち去り熱量Qを計測する計測手段において、前記所定時間までの前記持ち去り熱量Qと前記凝固金属片の回収重量Wとの実測値の組について、異なる前記所定時間の前記組の複数から一次近似関数を求め、計測して得られる前記持ち去り熱量Qに対して前記一次近似関数から前記回収重量Wを得てこれを前記出湯量とすることを特徴とする。
かかる発明によれば、急冷ロール法を用いた急冷凝固装置における注湯作業中であってもタンディッシュからの出湯量を計測でき、例えば、出湯が完了しないままタンディッシュへ溶湯金属を溶解炉から注ぎ足しても出湯量を計測出来てかかる注ぎ足し作業も容易となる。
上記した発明において、前記持ち去り熱量Qは単位時間あたりの前記冷媒の吸収熱量を積算した熱量であることを特徴としてもよい。かかる発明によれば、急冷ロール法を用いた急冷凝固装置における注湯作業中であっても出湯量を容易に計測できる。
上記した発明において、前記持ち去り熱量Qは単位時間あたりの前記冷媒の吸収熱量を積算した熱量に前記回転冷却ロールを加熱するのに要した含熱量を加算した熱量であることを特徴としてもよい。かかる発明によれば、急冷ロール法を用いた急冷凝固装置における注湯作業中であっても出湯量をより正確に、特に、少量の凝固金属片を得ようとする場合であっても正確に計測できる。
急冷ロール法を用いた急冷凝固装置の側断面図である。 冷却ロールの斜視図である。 出湯量計測システムのブロック図である。 本発明による計測方法を示すフロー図である。 持ち去り熱量Q(=Q)に対する金属片の回収重量の関係を示す図である。 持ち去り熱量Q(=Q+Q)に対する金属片の回収重量の関係を示す図である。 金属片の回収重量と出湯量計測値との関係を示す図である。 出湯時間と出湯量計測値との関係を示す図である。
本発明に用いられる急冷ロール法を用いた急冷凝固装置の1つの例について、図1及び図2を用いて説明する。
図1に示すように、急冷凝固装置10は、その内部空間の雰囲気及び/又は圧力を真空又は不活性ガス雰囲気に独立して制御可能な溶解室1を備える。また、隔壁3によって溶解室1と隔てられてその下方に隣接する、同様に雰囲気及び圧力を独立して制御可能な凝固室2を備える。溶解室1はその内部に誘導加熱によって所与の金属を溶解可能な溶解炉4を収容している。溶解炉4の上部には添加物を溶解炉4内に投入できるような図示しない添加チャンバーなどを備えていてもよい。
さらに隔壁3を貫いてその上部を溶解室1内で開口させたタンディッシュ5が備えられる。タンディッシュ5は、耐火物製のるつぼであり、抵抗加熱によって内部に貯留した溶湯金属を加熱できる。また、タンディッシュ5は、傾動された溶解炉4から注湯される溶湯金属を上部の開口から受け得るように配置されるとともに、貯留した溶湯金属を整流して底部の出湯口6から凝固室2内において後述する冷却ロール11の表面へ向けて出湯させ得る。
凝固室2はその内部に、冷却ロール11及び金属片回収装置20を収容している。金属片回収装置20は、冷却ロール11によって冷却されて薄板状に凝固した金属片を回収するための装置であり、スクレーパ21と衝突板22と回収容器23とを含む。スクレーパ21はブレード状の先端部を冷却ロール11の表面に近接させるように配置され、凝固した帯状の金属片を冷却ロール11の表面に残存させないようこれを剥離させる。衝突板22は、遠心力やスクレーパ21によって剥離された金属片を衝突させて破砕しつつ回収容器23内に落下させるため、主面を冷却ロール11に向けて立設されている。回収容器23は、冷却ロール11から剥離された金属片を回収するための盆状容器であり、衝突板22の下側に配置されている。
図2に示すように、冷却ロール11は、銅合金等の高い熱伝導率を有する金属からなる冷却表面を備える回転冷却ロールであって、図示しない駆動装置によってその回転を制御可能である。回転させた冷却ロール11の表面に溶湯金属を注ぐことで、溶湯金属が回転方向に導かれつつ急冷凝固され所定厚さの帯状の金属片となる。ここで、冷却ロール11は、液体からなる各種冷媒、ここでは冷却水を回転軸の一端側の冷却水入口12から供給させ、内部空間の水路14を通過させて他端側の冷却水出口13から排出させることができる。
図3に示すように、急冷凝固装置10には、出湯量の計測システム30として計測部31、演算部35、表示部36が備えられる。
計測部31は、冷却ロール11の冷却水の入口温度、出口温度及び流量を計測する手段であり、冷却水入口12に接続し冷却水の入口温度を計測する温度計32と、冷却水出口13に接続し冷却水の出口温度を計測する温度計33と、冷却水の単位時間あたりの流量を計測する流量計34とを含む。温度計32、温度計33及び流量計34はそれぞれ冷却水の入口温度、出口温度及び単位時間あたりの流量に対応する電気信号を演算部35に送出できる。
演算部35は、計測部31からの電気信号と併せて、出湯の開始を示す信号を入力されて出湯開始からの経過時間を計測するとともに、後述する方法により演算を行うことで出湯量を計測する。出湯の開始を示す信号は、例えば、溶解炉4の傾動に基づき得られるようにし得る。演算部35は演算の結果を出湯量の計測値として、画像表示装置からなる表示部36に送出できる。表示部36は、注湯作業を行う作業者に向けて出湯量の計測値を表示させることができる。
続いて、冷却ロール11の表面に注湯された溶湯金属の量、すなわち出湯量を計測する方法について、図4に沿って説明する。
まず、溶解炉4から溶湯金属をタンディッシュ5に注湯する前実験によって冷媒の持ち去り熱量Qとこれに対応する金属片の回収重量Wを実測しておく(S1)。この注湯試験では、溶湯金属の出湯中における冷却水の入口温度、出口温度及び流量を計測し、出湯の開始から出湯の終了までの時間についての冷却水の持ち去り熱量Qを算出し、回収容器23内の金属片の最終回収重量W’を計測する。なお、持ち去り熱量Qは、溶湯金属の出湯量に対する関数であればよく、熱量を無次元化した値であってもよい。
持ち去り熱量Qは、例えば以下のように与えられる。すなわち、タンディッシュ5から出湯された溶湯金属は冷却ロール11によって急冷凝固されて金属片となるが、単位時間内に冷却ロール11によって奪われる溶湯金属の熱量は、溶湯金属から冷却ロール11に移動した熱量である。これは同時間内に溶湯金属の凝固した量、つまり、出湯量に比例する。このとき、冷却ロール11の温度を一定に維持するなら、溶湯金属から冷却ロール11に移動した熱量は、冷却水の持ち去った熱量に等しく、これを持ち去り熱量Qとする。
具体的な持ち去り熱量Qの算出方法としては、単位時間あたりの冷却水の吸収熱量を用いて、その積算値Qとして算出する(Q=Q)。すなわち、冷却水の比熱をC[J/kg/K]、出湯開始時間t=0からの時間をt[sec]とし、時間tのときのそれぞれ冷却水の出口温度をT[K]、入口温度をT[K]、冷却ロール11に供給される冷却水の流量をm[kg/sec]とすると、冷却水が冷却ロール11から吸収する熱量である単位時間あたりの吸収熱量の積算値Q[J]は、以下の式1で表すことができる。
=∫{(T−T)×m×C}dt (式1)
そして、出湯終了時までの単位時間あたりの冷却水の吸収熱量を積算した積算値Qを式1により求めこの持ち去り熱量Q(=Q)に対応する注湯作業の完了後の回収容器23からの金属片の最終回収重量W’を回収重量Wとする。なお、出湯中であっても、回収容器23内の回収重量Wを求めることが出来るときはこの持ち去り熱量Q及び回収重量Wを用いても良い。
次に、出湯の完了までの出湯時間の異なる注湯試験を少なくとも2回以上繰り返し、持ち去り熱量Q及び回収重量Wの組を複数得る。これらの組によって回帰計算によるQとWの一次近似関数を求める(S2)。すなわち、図5に示すように、複数回の注湯試験を行って計測された持ち去り熱量Qと回収容器23に回収された金属片の回収重量Wとの組のプロット点Pから一次近似関数L1を求めるのである。
次に、実際の注湯作業中に計測される持ち去り熱量Qに対して一次近似関数L1から金属片の回収重量Wを求める(S3)。つまり、冷却水の入口温度、出口温度及び流速を出湯の開始t=0から計測し、所定の時間までの持ち去り熱量Qを式1によって計算し、一次近似関数L1によって回収重量Wを求める。持ち去り熱量Qは連続して得られるから、回収重量Wも連続して得られ、後述するように、出湯量も連続して得られるのである。
ところで、タンディッシュ5が空になるまでの出湯時間の異なる場合、つまり、タンディッシュ5内に初期に貯留される溶湯金属の量の異なる場合、湯面高さが異なるために出湯速度も異なる。故に、出湯量は必ずしも出湯時間には比例しない。一方、出湯速度の差があっても、回収重量Wは持ち去り熱量Qには比例し、出湯後だけでなく出湯中の回収容器23内の回収重量Wも同様である。また、タンディッシュ5へ溶湯金属を溶解炉4から注ぎ足しても同様である。更に、回収重量Wは出湯量でもある。そこで、一次近似関数L1から求められた回収重量Wを出湯量として、持ち去り熱量Qから出湯量を計測できる(S4)。
更に、上記したように、持ち去り熱量Qは溶湯金属の出湯量に対する関数、ここでは一次関数であればよい。例えば、溶湯金属から奪われる熱量には冷却ロール11を加熱する熱量も含まれ、出湯開始後、冷却ロール11の温度が安定するまではかかる熱量の影響が大である。そこで、冷却ロール11を加熱するのに要した熱量である含熱量Qを算出し、上記した単位時間あたりの吸収熱量の積算値Qに加算して補正するようにしてもよい。これによって、少ない出湯量をより正確に計測できる。
具体的には、冷却ロール11の含熱量Q[J]は、冷却水の吸収する熱量の一定量が残留したものとして、その割合を示す係数Bを用いて以下の式2で表すことができる。
=B×{(T−T)×m×C} (式2)
つまり、上記した一次近似関数Q−Wは、単位時間あたりの吸収熱量の積算値Qに冷却ロール11の含熱量Qを加算してこれに傾き係数Aを乗じた以下の式3で表すことができる。
W=A×(Q+Q) (式3)
式3に式1及び式2を代入すると、回収重量(出湯量)W[kg]は以下の式4で表すことができる。
W=A×[∫{(T−T)×m×C}dt+B×{(T−T)×m×C}] (式4)
つまり、
W=A×C×[∫{(T−T)×m}dt+B×(T−T)×m] (式4’)
となり、[∫{(T−T)×m}dt+B×(T−T)×m]を横軸にWを縦軸に図5を変更し得る。なお、係数Bについては、冷却ロール11の安定温度を上記した前実験で測定しておいてあらかじめ得ておくことが可能である。
ところで、図6では、前実験で得られた係数B=0.12を用いて、持ち去り熱量Q=Q+Qを横軸に、回収重量Wを縦軸にしたグラフを示す。つまり、上記したと同様に、複数回の注湯試験を行って計測された持ち去り熱量Qと回収容器23に回収された金属片の回収重量Wとの組のプロット点P(ここでは2つを示した)から一次近似関数L2を求めた。
以下では、含熱量Qによる補正を与えて得た一次近似関数L2により出湯量を計測した結果について説明する。
図7には、溶解炉4からM[kg]以下の各量の溶湯金属をタンディッシュ5に注湯したときの回収容器23内の金属片の回収重量Wと、一次近似関数L2を用いて求めた出湯量の計測値との関係を示した。なお、プロット点p1及びp2は、それぞれ出湯終了時、及び、出湯途中での値である。後者については、出湯中に回収容器23から金属片を取り出し、その重量を測定したものである。
プロット点p1から得られる一次近似直線L3は傾き1であり、一次近似関数L2を用いて求めた出湯量が実際の金属片の回収重量とほぼ一致することを表している。更に、プロット点p2も同様であり、出湯終了時だけでなく、出湯中においても出湯量を精度良く計測できることが確認された。
なお、図8では、溶解炉4から所定量(M[kg])の溶湯金属をタンディッシュ5に注湯したとき、出湯量がどのように時間変化するかを一次近似関数L2を用いて計算したものである。出湯開始後から時間の経過に従って、出湯速度(傾き)が小さくなる。これは、タンディッシュ5に貯留されている溶湯金属の湯面高さが徐々に低くなり、出湯口6からの単位時間あたりの出湯量が減少するためである。このように、出湯量は時間に対して単純に比例しない。一方で上記したように、出湯量は持ち去り熱量Qに対しては比例するのである。
以上のように、上記した実施例による出湯量の計測方法によれば、急冷ロール法を用いた急冷凝固装置10において、注湯作業中に出湯量を精度良く計測することができる。
なお、上記した計測システム30による出湯量の計測においては、演算部35において上記した一次近似関数L1やL2に基づく演算を行うことで、表示部36に出湯量を表示できる。作業者は、出湯量の計測値を表示部36で確認しながら注湯作業を行うことができ、注湯不足による作業効率の低下やタンディッシュ5からの溶湯金属のオーバーフローを防止できる。
以上、本発明による実施例及びこれに基づく変形例を説明したが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、当業者であれば、本発明の主旨又は添付した特許請求の範囲を逸脱することなく、様々な代替実施例及び改変例を見出すことができるであろう。
1 溶解室
2 凝固室
3 隔壁
4 溶解炉
5 タンディッシュ
11 冷却ロール
30 計測システム
31 計測部
35 演算部

Claims (3)

  1. 隣り合う溶解室及び凝固室を隔てる隔壁を貫いて与えられたタンディッシュを介して該溶解室内の溶湯金属を該凝固室内の回転冷却ロール上に出湯させて凝固金属片を得るための急冷凝固装置における出湯量の計測方法であって、
    前記回転冷却ロールを冷却する冷媒の入口/出口温度及び流量から前記冷媒による所定時間までの持ち去り熱量Qを計測する計測手段において、前記所定時間までの前記持ち去り熱量Qと前記凝固金属片の回収重量Wとの実測値の組について、異なる前記所定時間の前記組の複数から一次近似関数を求め、計測して得られる前記持ち去り熱量Qに対して前記一次近似関数から前記回収重量Wを得てこれを前記出湯量とすることを特徴とする計測方法。
  2. 前記持ち去り熱量Qは単位時間あたりの前記冷媒の吸収熱量を積算した熱量であることを特徴とする請求項1記載の計測方法。
  3. 前記持ち去り熱量Qは単位時間あたりの前記冷媒の吸収熱量を積算した熱量に前記回転冷却ロールを加熱するのに要した含熱量を加算した熱量であることを特徴とする請求項1記載の計測方法。

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