JP2016123901A - 電気集塵機 - Google Patents

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竜司 秋山
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利夫 田中
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Abstract

【課題】異常放電により発生する放電パルス電流を確実に検出し、直ちに電極への電圧印加を停止させ得る電気集塵機を提供する。
【解決手段】電気集塵機は、電気集塵のためのイオン化線(21)及び対向電極(22)と、イオン化線(21)に高電圧を印加する第1高圧電源部(5A)とを含む。第1高圧電源部(5A)は、電極間における放電により生じる放電パルス電流を検出する電流検出回路(53)と、前記放電パルス電流が入力され、前記放電パルス電流のパルス幅に対応した時間幅で、Hi−Low信号の出力パルスを生成することが可能な高速コンパレータ(540)を含むパルス波高比較回路54、前記出力パルスのパルス幅を伸長するパルス幅伸長回路(55)と、前記パルス伸長部が出力する伸長パルスに基づき、第1高圧電源部(5A)による高電圧の印加を停止させる出力停止回路(56)とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、電気集塵を行うための一対の電極を備えた電気集塵機に関する。
一対の電極に高電圧を印加して電界を発生させ、空気中の塵埃を捕集する電気集塵機が知られている。一般に電気集塵機は、塵埃を帯電させるイオン化部と、帯電された塵埃を電気的に吸着する集塵部とを含む。前記イオン化部は、前記一対の電極として、線状のイオン化線と、これに対向する平板状の対向電極とを有する。前記集塵部は、前記一対の電極として、いずれも平板状の高圧電極及びこれに対向する対向電極とを有する。これらの電極間には、直流高電圧が印加される。
高電圧を使用する電気集塵機においては、前記一対の電極間に意図しない異常放電が発生することがある。この異常放電は、空間距離の不足による火花放電や、電極を保持する絶縁物への塵埃の付着による沿面放電等であり、前記異常放電の発生により数ns〜数十nsクラスのパルス幅の高速パルス電流が電極間に流れることがある。このような異常放電が発生すると、電気集塵機の機能劣化が生じる場合があるため、直ちに電極への高電圧の印加を停止させる必要がある。特許文献1には、電極間の放電パルス電流を検知し、電気集塵機の動作を制御する技術が開示されている。
特開昭61−15753号公報
上述の通り、異常放電に伴って発生する放電パルス電流は、そのパルス幅が非常に短いものである場合が多い。パルス幅が数ns〜数十nsクラスの放電パルス電流を、通常の電流検出回路で検出することは難しい。特許文献1に示されている電流検出回路で検出が意図されている放電パルス電流は、パルス幅が5μs程度のものである。このため、高速の放電パルス電流が検出できず、的確に電極への高電圧の印加を停止させることができない場合があった。
近年では、小型の電気集塵機が普及しつつある。小型電気集塵機においては、電極間の空間や沿面距離が十分に確保できない場合も生じ、異常放電が発生する確率が高くなる。このため、従前の大型電気集塵機においてはさほど問題視されていない傾向にあった異常放電の問題が、小型電気集塵機においては顕在化する傾向がある。
本発明の目的は、異常放電により発生する放電パルス電流を確実に検出し、直ちに電極への電圧印加を停止させ得る電気集塵機を提供することにある。
本発明の一局面に係る電気集塵機は、電気集塵のために用いられる一対の電極(21,22)と、前記一対の電極に高電圧を印加する高圧電源部(50,51、6)と、前記一対の電極間における放電により生じる放電パルス電流を検出する電流検出部(53)と、前記放電パルス電流が入力され、前記放電パルス電流のパルス幅に対応した時間幅で、Hi−Low信号の出力パルスを生成することが可能な高速コンパレータ(54)と、前記出力パルスのパルス幅を伸長するパルス伸長部(55)と、前記パルス伸長部が出力する伸長パルスに基づき、前記高圧電源部による高電圧の印加を停止させる出力停止部(56)と、を備える。
この電気集塵機によれば、先ず高速コンパレータ(54)が、一対の電極(21,22)間の放電により生じる放電パルス電流のパルス幅に対応した時間幅で、Hi−Low信号の出力パルスを生成する。そして、パルス伸長部(55)が前記出力パルスのパルス幅を伸長させる。高電圧の印加を停止させる機能を有する出力停止部(56)に与えられるパルスは、伸長されたパルスである。従って、放電により生じた放電パルス電流が非常に時間幅の短いものであっても、これが確実に検出され、また出力停止部(56)が高速応答性を備えていない汎用回路で構成されている場合であっても、これを適正に動作させることができる。
上記の電気集塵機において、前記高速コンパレータ(54)が、入力の大小の切り替わりに対する出力の切り替わり遅延時間を示す伝播応答時間が、10ns以下の性能を有するコンパレータであることが望ましい。
この電気集塵機によれば、パルス幅が数ns〜数十nsクラスである高速の放電パルス電流が高速コンパレータ(54)に入力された場合でも、これに時間遅れなく応答して、当該高速コンパレータ(54)からHi−Low信号の出力パルスを出力させることができる。
この場合、前記パルス伸長部(55)は、前記出力パルスのパルス幅を5μs以上に伸長することが望ましい。このレベルまで伸長されたパルスを、後段の出力停止部(56)に与えることができれば、当該出力停止部(56)が高速応答性を具備していなくとも、これを良好に動作させることができる。従って、的確に高電圧の印加を停止させることができる。
上記の電気集塵機において、塵埃を帯電させるイオン化部(2)を備え、該イオン化部はイオン化線(21)と、これに対向するイオン化対向電極(22)とを含み、前記一対の電極は、前記イオン化線及び前記イオン化対向電極である構成とすることができる。
或いは、帯電された塵埃を電気的に吸着する集塵部(3)を備え、該集塵部は集塵高圧電極(31)と、これに対向する集塵対向電極(32)とを含み、前記一対の電極は、前記集塵高圧電極及び前記集塵対向電極である構成とすることができる。
これらの電気集塵機によれば、イオン化部と静電的なフィルタを備える電気集塵機、或いはイオン化部と電気的な集塵部とを備える電気集塵機等において、イオン化線とイオン化対向電極との間、或いは集塵高圧電極と集塵対向電極との間で異常放電が発生した場合に、直ちに高圧電源部からの高電圧の印加を停止させることができる。
本発明によれば、異常放電により発生する放電パルス電流を確実に検出し、直ちに電極への電圧印加を停止させ得る電気集塵機を提供することができる。従って、電気集塵機の機能劣化を未然に防止することができる。
本発明の実施形態に係る電気集塵機の構成を概略的に示す側面図である。 前記電気集塵機が備えるイオン化部及び集塵部の構成を概略的に示す側面図である。 前記電気集塵機が備える高圧電源部の構成を示す回路ブロック図である。 前記高圧電源部の要部のブロック図である。 前記高圧電源部の動作を説明するための図である。 比較例に係る高圧電源部の構成を示す回路ブロック図である。 比較例に係る高圧電源部の動作を説明するための図である。 本発明の変形実施形態に係る電気集塵機の構成を概略的に示す側面図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電気集塵機の構成を概略的に示す側面図である。ここでは、電気集塵機の一例として、空気清浄機1を例示する。空気清浄機1は、例えば、一般家庭や小規模店舗などで用いられる民生用の小型空気清浄機である。
[空気清浄機の全体構成]
空気清浄機1は、当該空気清浄機1の構成要素を収容するケーシング10を備える。ケーシング10は、矩形の中空筐体からなり、その一端側には空気の吸込口11が形成され、他端側には空気の吹出口12が形成されている。ケーシング10の内部には、吸込口11から吹出口12に向けて横方向に延びる空気通路13が形成されている。図1において矢印にて示す通り、吸込口11から取り入れられた空気は、空気通路13を経て、吹出口12から排出される。
空気通路13には、吸込口11から吹出口12に向かって順に、当該空気清浄機1の構成要素であるプレフィルタ14、イオン化部2、集塵部3、触媒フィルタ4、及び送風機15が配置されている。図2は、イオン化部及び集塵部の構成を概略的に示す側面図である。
プレフィルタ14は、吸込口11からケーシング内に吸込まれる空気に含まれる比較的大きな塵埃を捕集するためのフィルタである。
イオン化部2は、プレフィルタ14を通過した空気中の比較的小さな塵埃を、例えば正の電荷に帯電させる機能を有する。イオン化部2は、電気集塵のために用いられる一対の電極として、複数のイオン化線21と、該イオン化線21に各々対向する複数の対向電極22(イオン化対向電極)とを含む。イオン化部2には、イオン化線21と対向電極22との間に直流高電圧を印加する第1高圧電源部5Aが配置されている。
イオン化線21は線状の電極(図2の紙面と直交する方向に延びている)であり、対向電極22は平板状の電極である。複数のイオン化線21は、上下方向に延びるイオン化部2の上端から下端に亘って等間隔で配置設けられ、各イオン化線21は対向電極22の間にそれぞれ配置されている。各イオン化線21には、リード部材23によって第1高圧電源部5Aの正極が、各対向電極22には、リード部材24よって負極がそれぞれ接続されている。また、イオン化線21と対向電極22との間は、絶縁部材25によって電気的に絶縁されている。第1高圧電源部5Aから所定の直流電圧が与えられることで、イオン化線21と対向電極22との間にはコロナ放電が発生する。
集塵部3は、イオン化部2において帯電された塵埃を電気的に吸着する機能を有する。集塵部3は、電気集塵のために用いられる一対の電極として、複数の集塵高圧電極31と、該集塵高圧電極31に各々対向する複数の対向電極32(集塵対向電極)とを含む。集塵部3には、集塵高圧電極31と対向電極32との間に直流高電圧を印加する第2高圧電源部5Bが配置されている。
集塵高圧電極31及び対向電極32は、いずれも平板状の電極である。複数の集塵高圧電極31は、上下方向に延びる集塵部3の上端から下端に亘って等間隔で配置設けられ、各集塵高圧電極31は対向電極32の間にそれぞれ配置されている。各集塵高圧電極31には、リード部材33によって第2高圧電源部5Bの正極が、各対向電極32には、リード部材34よって負極がそれぞれ接続されている。また、イオン化線21と対向電極22との間は、絶縁部材35によって電気的に絶縁されている。第2高圧電源部5Bから所定の直流電圧が与えられることで、集塵高圧電極31と対向電極32との間には、イオン化部2において帯電された塵埃を電気的に吸引するための電界が形成される。
触媒フィルタ4は、空気中の有害成分や臭気成分を分解するフィルタである。触媒フィルタ4は、例えばハニカム構造の基材と、この基材の表面に担持された触媒とを含む。前記触媒としては、例えばマンガン系触媒や貴金属触媒等を適用することができる。この触媒により、集塵部3を通過して塵埃が除去された空気に含まれる有害成分や臭気成分が分解される。
送風機15は、ケーシング10の空気通路13内に、吸込口11から吹出口12に向かう空気流を発生させるもので、空気通路13において最下流側に配置されている。送風機15が稼動することで、吸込口11を通して室内空気をケーシング10内に吸い込み、吹出口12を通して清浄化された空気を室内に吹き出すことができる。
[高圧電源部]
空気清浄機1は、イオン化部2において、直流電源6が発生する直流電圧を、所定の期間に且つ所定の電極間電圧として、イオン化線21と対向電極22との間に印加するための第1高圧電源部5Aを備える。図3は、第1高圧電源部5Aの構成を示す回路ブロック図、図4は、第1高圧電源部5Aの要部のブロック図である。なお、集塵部3においても、直流電源6が発生する直流電圧を、所定の期間に且つ所定の電極間電圧として集塵高圧電極31と対向電極32との間に印加するための第2高圧電源部5Bを備えるが、図3及び図4の第1高圧電源部5Aと同様の構成であるため、ここでは説明を省略する。
第1高圧電源部5Aは、各種の電源回路部品、制御部品が搭載される基板500を備える。基板500は、直流電源6(高圧電源部の一部)の正極が接続される正入力端子501及び負極が接続される負入力端子502と、イオン化線21が接続される正出力端子503及び対向電極22が接続される負出力端子504と、を含む。基板500上には、昇圧トランス回路50(高圧電源部の一部)、出力制御回路51(高圧電源部の一部)、電圧検出回路52、電流検出回路53(電流検出部)、高速コンパレータ540を含むパルス波高比較回路54、パルス幅伸長回路55(パルス伸長部)及び出力停止回路56(出力停止部)がマウントされている。
昇圧トランス回路50は、直流電源6が発生する直流電圧を、所定の直流高電圧(数kV程度)に昇圧した出力直流電圧を生成し、イオン化線21(正出力端子503)に印加する。所定の直流高電圧は、イオン化線21と対向電極22との間にコロナ放電を発生させることができる電圧であり、電極間ギャップ等により異なるが、数kV程度の直流高電圧である。なお、集塵部3用の第2高圧電源部5Bでは、前記直流高電圧は集塵高圧電極31に印加される。
出力制御回路51は、主に正出力端子503と負出力端子504との間に出力直流電圧を発生させるか否か(イオン化線21に出力直流電圧を印加するか否か)を制御すると共に、その出力直流電圧の電圧値の調整を行うための回路である。電圧検出回路52は、出力直流電圧をモニターする回路である。出力制御回路51は、電圧検出回路52が検出する電圧値に基づき、昇圧トランス回路50が生成する出力直流電圧の値を調整する。また、出力制御回路51は、空気清浄機1が備える記憶部(図略)に格納されている動作プログラムに沿って、出力直流電圧のON−OFFを制御する。
電流検出回路53は、正出力端子503と負出力端子504との間に流れる電流、すなわち、イオン化線21と対向電極22との間(一対の電極間)に流れる電流を検出する。特に本実施形態における電流検出回路53は、イオン化線21と対向電極22との間において意図しない異常放電が発生したときに、これら電極間に流れる放電パルス電流を検出する。
正常運転時、イオン化線21と対向電極22との間にはコロナ放電が発生する。このとき両電極間に流れる電流はパルス的な電流ではなく、連続的な電流となる。一方、上記異常放電は、瞬間的且つ偶発的に電流経路が形成されることに伴うものであるため、パルス的な電流となる。そのパルス幅は非常に短く、主に数ns〜数十nsクラスの高速パルス電流である。電流検出回路53は、このような放電パルス電流を検出し、これをパルス波高比較回路54へ出力する。なお、集塵高圧電極31とその対向電極32との間においては、正常運転時には放電は生じないが、同様な異常放電が発生する可能性がある。
前記異常放電は、例えばイオン化線21と対向電極22とを絶縁状態で保持するケーシング等の絶縁部材25(図2)に、空気清浄機1の経年使用によって導電性の塵埃が付着することで起こり得る。特に、電極間の空間距離が比較的短い場合においては導電経路が形成され易く、前記異常放電が発生し易い。昨今の空気清浄機1は小型化の要請が高く、これに伴いイオン化線21と対向電極22との間(集塵高圧電極31と対向電極32との間)を可及的に短くする傾向があるため、とりわけ異常放電が発生し易い。従って、異常放電を的確に捉え、空気清浄機1の機能劣化を未然に防止するために電極間への電圧印加を直ちに停止させる制御の必要性は、昨今の小型空気清浄機1において特に高いと言うことができる。
パルス波高比較回路54は、上記異常放電に伴う放電パルス電流の波高値と、比較基準となる所定のしきい値とを比較し、両者の比較結果に基づきHi信号又はLow信号を出力する。図4を参照して、パルス波高比較回路54は、上記の比較動作の実行のために高速コンパレータ540を含む。高速コンパレータ540は、負入力端子541、正入力端子542及び出力端子543を備える。負入力端子541には、電流検出回路53で検出された放電パルス電流を電圧に変換した放電電圧値が入力される。正入力端子542には、予め定められたしきい値電圧が入力される。高速コンパレータ540は、前記放電電圧値と前記しきい値電圧とを比較し、例えば前者の方が大きい場合にはHi信号を、後者の方が大きい場合はLow信号を生成する。もちろん、Hi−Lowの組合せは逆でも良い。出力端子543からは、比較結果を示すHi−Lowの出力パルスが出力される。
高速コンパレータ540は、電流検出回路53が検出する放電パルス電流のパルス幅に対応した時間幅で、Hi−Low信号の出力パルスを生成することが可能な高速応答性能を備えたコンパレータである。このような高速応答性能を担保するために、高速コンパレータ540は、入力の大小の切り替わりに対するHi−Low出力の切り替わり遅延時間を示す伝播応答時間が10ns以下の性能、特に7ns以下の性能を有するコンパレータであることが望ましい。かかるコンパレータを用いれば、パルス幅が数ns〜数十nsクラスである高速の放電パルス電流が高速コンパレータ540の負入力端子541に入力された場合でも、これに時間遅れなく応答して、出力端子543からHi−Low信号の出力パルスを出力させることができる。すなわち、数ns〜数十nsのパルス幅の出力パルスを、異常放電現象に遅延することなく生成することができる。高速コンパレータ540の一例として、Maxim Integrated社の低消費電力型のアナログコンパレータMAX9203ESAを例示することができる。
パルス幅伸長回路55は、高速コンパレータ540が生成するHi−Low信号の出力パルスが入力され、当該出力パルスを所定の時間幅に伸長した伸長パルスを出力する。出力停止回路56は、パルス幅伸長回路55が出力する伸長パルスが入力され、該伸長パルスに基づきトリガーパルスを生成する。前記トリガーパルスは、昇圧トランス回路50の動作を停止させるための電源OFF制御信号であり、出力制御回路51へ入力される。出力制御回路51は、前記電源OFF制御信号が与えられると、昇圧トランス回路50によるイオン化線21への直流高電圧の印加を停止させる。
パルス幅伸長回路55は、高速コンパレータ540の出力パルスのパルス幅を5μs以上に伸長することが望ましい。このレベルまで伸長されたパルスを、後段の出力停止回路56に与えることができれば、当該出力停止回路56が高速応答性を具備していない汎用回路であっても、これを良好に動作させることができる。パルス幅伸長回路55としては、例えば単安定マルチバイブレータを用いた回路を適用することができる。前記単安定マルチバイブレータの一例として、テキサス・インスルツメンツ社のSN74AHCT123Aを例示することができる。
[高圧電源部の動作]
次に、上記の構成を有する第1高圧電源部5Aの動作を、図5に基づいて説明する。図5では、電流検出回路53、高速コンパレータ540、パルス幅伸長回路55及び出力停止回路56の各々が順次実行する処理を、左から順にステップS1、S2、S3及びS4として模式的に記載している。
ステップS1において、イオン化線21と対向電極22との間に異常放電が発生すると、電流検出回路53は放電パルス電流P1を検出する。放電パルス電流P1は、急峻に立ち上がり、ある波高値に達した後、急峻に低下する性質の電流である。この放電パルス電流P1は、電圧に変換された上で、高速コンパレータ540(パルス波高比較回路54)へ出力される。
ステップS2において、高速コンパレータ540が、放電パルス電流P1に対応する放電電圧値と、しきい値電圧との比較処理を実行する。例えば、時刻t1で前記放電電圧値が前記しきい値電圧を上回り、これに続く時刻t2で前記放電電圧値が前記しきい値電圧を下回った場合を想定する。この場合、時刻t1で高速コンパレータ540の出力はLow信号からHi信号に切り替わり、時刻t2でHi信号からLow信号へ切り替わる。例えば、時刻t1〜時刻t2の時間が10nsである場合、10nsの出力パルスP2が高速コンパレータ540の出力端子543から出力されることになる。伝播応答時間が10ns以下の性能を有する高速コンパレータ540であれば、このように高速の放電パルス電流P1のパルス幅に対応して、実質的に遅延なく、同じ10ns幅の出力パルスP2を生成することができる。
ステップS3において、パルス幅伸長回路55が、出力パルスP2を所定の時間幅に伸長する伸長処理を実行する。この伸長処理において、例えば10ns幅の出力パルスP2が5μs幅の伸長パルスP3に変換される。一般に、この種の出力停止回路56は10ns幅の出力パルスP2に応答できる高速性能を備えていない回路構成である。しかし、パルス幅伸長回路55が、5μsクラスのパルス幅の伸長パルスP3を与えることで、出力停止回路56を動作させることが可能となる。
ステップS4において、出力停止回路56は、伸長パルスP3が入力されることで、電源OFF制御信号P4を発生する。この電源OFF制御信号P4は出力制御回路51へ入力され、出力制御回路51は昇圧トランス回路50を停止状態とする。これにより、イオン化線21と対向電極22との間に異常放電が発生した場合に、的確にイオン化線21への直流高電圧の印加を停止させることができる。
ここで、上述の本実施形態に係る第1高圧電源部5A(第2高圧電源部5B)との比較のための高圧電源部を示す。図6は、比較例に係る高圧電源部5Cの構成を示す回路ブロック図である。図6において、図3に示した第1高圧電源部5Aと同一部分には同一符号を付している。高圧電源部5Cにおいて上述の第1高圧電源部5Aと相違する点は、高速コンパレータ540を含むパルス波高比較回路54及びパルス幅伸長回路55を備えず、代わりに過電流検出回路57を備えている点である。過電流検出回路57は、低速コンパレータ(伝播応答時間がμsオーダーのコンパレータ)を使用した回路である。すなわち、高圧電源部5Cは、放電パルス電流P1の高速性を考慮に入れていない回路構成を備えている。
図7は、比較例に係る高圧電源部5Cの動作を説明するための図である。イオン化線21と対向電極22との間に異常放電が発生し、10nsクラスの放電パルス電流P1が発生した場合を想定する。過電流検出回路57が本来検出すべき波形は、放電パルス電流P1の発生タイミングと同期した電圧波形W1である。しかしながら、伝播応答時間がμsオーダーのコンパレータでは、電圧波形W1を検出することができない。
電流検出回路53によって生成される放電パルス電流P1を変換した電圧波形は、当該回路が有するLC成分の影響等によって、図7に示す通り振動波形PAとなる。電流検出回路53自身も放電パルス電流P1の高速性を考慮に入れていない回路構成であるが、放電パルス電流P1に対応した高速パルス成分を含む振動波形PAを生成する。但し、このような高速パルス成分に対して低速コンパレータは応答することができない。そこで、比較例に係る過電流検出回路57では、低速コンパレータが応答可能な波形に振動波形PAを変換するために、コンデンサを用いて振動波形PAを鈍らせている。図7の電圧波形W2は、振動波形PAを鈍らせた波形である。
パルス幅が0.7ms程度のパルス電圧からなる電圧波形W2であれば、低速コンパレータでも応答可能である。しかし、振動波形PAの始期の振幅は、放電パルス電流P1の波高値に対して比較的小さいレベルである。従って、この始期の振幅を鈍らせた電圧波形W2の波高値はより小さいレベルとなり、低速コンパレータのしきい値電圧を超過しない場合が多くなる。このため、過電流検出回路57は、放電パルス電流P1が発生したにも拘わらず、これに反応できないという事態が生じる。過電流検出回路57が反応し得るのは、鈍らせた後の電圧波形W2が低速コンパレータのしきい値電圧を超過するような、より大きな波高値を有する放電パルス電流P1が発生したときに限定されることになる。しかも、出力停止回路56へ出力パルスを与えるタイミングも、波形を鈍らせた分だけ遅延することとなる。
これに対し、本実施形態の高速コンパレータ540を含むパルス波高比較回路54に依れば、電流検出回路53が生成する振動波形PAの高速パルス成分に反応することができる。つまり、高速コンパレータ540は、前記高速パルス成分に対応した時間幅でHi−Low信号の出力パルスを生成することができるので、比較例のように振動波形PAを鈍らせる必要が無い。従って、本実施形態によれば、本来的に第1高圧電源部5Aによる出力直流電圧の供給をOFFとするべき波高値を有する放電パルス電流P1が発生した場合、これに対して的確に反応し、タイミング遅れなくイオン化線21に対する電圧供給を停止させることができる。
[変形実施形態の説明]
図8は、本発明の変形実施形態に係る空気清浄機1A(電気集塵機)の構成を概略的に示す側面図である。図1に示した空気清浄機1と同一部分には同一の符号を付している。空気清浄機1Aは、ケーシング10と、ケーシング10内の空気通路13に配置されたプレフィルタ14、イオン化部2、静電フィルタ4A、及び送風機15とを備えている。先の空気清浄機1と相違する点は、集塵部3及び触媒フィルタ4に代えて、空気清浄機1Aが静電フィルタ4Aを備えている点である。
静電フィルタ4Aは、誘電分極された繊維の集合体からなり、イオン化部2で帯電された塵埃を静電気的に吸着する機能を有する。このような静電フィルタ4Aは、高圧電源部を必要としない。従って、このような構成の空気清浄機1Aでは、本実施形態に係る高圧電源部である第1高圧電源部5Aは、イオン化部2に対してのみ適用される。もちろん、図1に示した空気清浄機1において、イオン化部2には本実施形態に係る第1高圧電源部5Aを適用し、集塵部3には第2高圧電源部5Bを適用せず、従来技術に係る高圧電源部を適用する構成としても良い。
また、上記実施形態では、本発明に係る電気集塵機を空気清浄機1、1Aに適用した例を示した。本発明に係る電気集塵機の適用箇所はこれに限定されず、例えば室内の冷暖房を行う空気調和装置に当該電気集塵機を適用しても良い。
以上説明した通りの空気清浄機1、1Aによれば、第1高圧電源部5A若しくは第2高圧電源部5Bの高速コンパレータ540が、イオン化線21と対向電極22との間、若しくは集塵高圧電極31と対向電極32との間の放電により生じる高速放電パルス電流のパルス幅に対応した時間幅で、Hi−Low信号の出力パルスを生成する。すなわち、電極間の異常放電に起因する瞬間的な高速放電パルス電流に、高速コンパレータ540は的確に反応する。そして、パルス幅伸長回路55が高速コンパレータ540の出力パルスのパルス幅を伸長させる。高電圧の印加を停止させる機能を有する出力停止回路56に与えられるパルスは、伸長されたパルスである。従って、放電により生じた放電パルス電流が非常に時間幅の短いものであっても、これが確実に検出され、また出力停止回路56が高速応答性を備えていない汎用回路で構成されている場合であっても、これを適正に動作させることができる。
このように、第1高圧電源部5A若しくは第2高圧電源部5Bによって、異常放電により電極間に発生する放電パルス電流を確実に検出し、直ちにイオン化線21若しくは集塵高圧電極31への電圧印加を停止させることができる。従って、空気清浄機1、1A(電気集塵機)の機能劣化を未然に防止することができる。とりわけ、コンパクト化の要請が高く異常放電の問題が顕在化する傾向のある小型電気集塵機において、特に本実施形態に係る高圧電源部を適用することは有用である。
P1 放電パルス電流
P2 出力パルス
P3 伸長パルス
1 空気清浄機(電気集塵機)
2 イオン化部
21 イオン化線
22 対向電極(イオン化対向電極)
3 集塵部
31 集塵高圧電極
32 対向電極(集塵対向電極)
4 触媒フィルタ
5A 第1高圧電源部
5B 第2高圧電源部
50 昇圧トランス回路(高圧電源部の一部)
51 出力制御回路(高圧電源部の一部)
52 電圧検出回路
53 電流検出回路(電流検出部)
54 パルス波高比較回路
540 高速コンパレータ
55 パルス幅伸長回路(パルス伸長部)
56 出力停止回路(出力停止部)
6 直流電源(高圧電源部の一部)

Claims (5)

  1. 電気集塵のために用いられる一対の電極(21,22)と、
    前記一対の電極に高電圧を印加する高圧電源部(50,51、6)と、
    前記一対の電極間における放電により生じる放電パルス電流を検出する電流検出部(53)と、
    前記放電パルス電流が入力され、前記放電パルス電流のパルス幅に対応した時間幅で、Hi−Low信号の出力パルスを生成することが可能な高速コンパレータ(54)と、
    前記出力パルスのパルス幅を伸長するパルス伸長部(55)と、
    前記パルス伸長部が出力する伸長パルスに基づき、前記高圧電源部による高電圧の印加を停止させる出力停止部(56)と、
    を備える電気集塵機。
  2. 請求項1に記載の電気集塵機において、
    前記高速コンパレータ(54)が、入力の大小の切り替わりに対する出力の切り替わり遅延時間を示す伝播応答時間が、10ns以下の性能を有するコンパレータである、電気集塵機。
  3. 請求項2に記載の電気集塵機において、
    前記パルス伸長部(55)は、前記出力パルスのパルス幅を5μs以上に伸長する、電気集塵機。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気集塵機において、
    塵埃を帯電させるイオン化部(2)を備え、該イオン化部はイオン化線(21)と、これに対向するイオン化対向電極(22)とを含み、
    前記一対の電極は、前記イオン化線及び前記イオン化対向電極である、電気集塵機。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気集塵機において、
    帯電された塵埃を電気的に吸着する集塵部(3)を備え、該集塵部は集塵高圧電極(31)と、これに対向する集塵対向電極(32)とを含み、
    前記一対の電極は、前記集塵高圧電極及び前記集塵対向電極である、電気集塵機。
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