以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1から図12を参照し、本発明をパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)10に適用した場合の一実施形態について説明する。図1は、一実施形態におけるパチンコ機10の正面図であり、図2はパチンコ機10の遊技盤13の正面図であり、図3はパチンコ機10の背面図である。
図1に示すように、パチンコ機10は、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠12には、多数の釘や入賞口63,64等を有する遊技盤13(図2参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の前面を球(遊技球)が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の前面領域に発射する球発射ユニット112a(図4参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の前面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。
内枠12の前面側には、その前面上側を覆う前面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。前面枠14および下皿ユニット15を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠14および下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と前面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
前面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。前面枠14の裏面側には2枚の板ガラス16aを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の前面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。
前面枠14には、球を貯留する上皿17が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。上皿17の底面は正面視(図1参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球発射ユニット112a(図4参照)により発射される。また、上皿17の上面には、枠ボタン22が設けられている。この枠ボタン22は、例えば、第3図柄表示装置81(図2参照)で表示される演出のステージを変更したり、スーパーリーチの演出内容を変更したりする場合などに、遊技者により操作される。
前面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、LED等の発光手段を内蔵した電飾部29〜33が設けられている。パチンコ機10においては、これら電飾部29〜33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時やリーチ演出時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29〜33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前のリーチ中である旨が報知される。また、前面枠14の正面視(図1参照)左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。
また、右側の電飾部32下側には、前面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けた小窓35が形成され、遊技盤13前面の貼着スペースK1(図2参照)に貼付される証紙等がパチンコ機10の前面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29〜33の周りの領域にクロムメッキを施したABS樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)(図示せず)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設される。
操作ハンドル51の内部には、球発射ユニット112aの駆動を許可するためのタッチセンサ51aと、押下操作している期間中には球の発射を停止する発射停止スイッチ51bと、操作ハンドル51の回動操作量(回動位置)を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)などが内蔵されている。操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回動操作されると、タッチセンサ51aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が回動操作量に対応して変化し、その可変抵抗器の抵抗値に対応した強さ(発射強度)で球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の前面へ球が打ち込まれる。また、操作ハンドル51が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ51aおよび発射停止スイッチ51bがオフとなっている。
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。この球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「千両箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿50の右方には、上述したように操作ハンドル51が配設され、下皿50の左方には灰皿53が取り付けられている。
図2に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工したベース板60に、球案内用の多数の釘(図示せず)や風車の他、レール61,62、一般入賞口63、第1入賞口64、第2入賞口640、第3入賞口82、可変入賞装置65、第1スルーゲート66、第2スルーゲート67、可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12(図1参照)の裏面側に取り付けられる。ベース板60は板状の樹脂材料から構成されている。一般入賞口63、第1入賞口64、第2入賞口640、第3入賞口82、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に貫通形成された開口部60a(図5参照)に配設され、遊技盤13の前面側からタッピングネジ等により固定されている。
遊技盤13の前面中央部分は、前面枠14の窓部14c(図1参照)を通じて内枠12の前面側から視認することができる。以下に、主に図2を参照して、遊技盤13の構成について説明する。
遊技盤13の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図1参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の前面であって2本のレール61,62とレール間を繋ぐ樹脂製の外縁部材73とにより区画して形成される領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
2本のレール61,62は、球発射ユニット112a(図4参照)から発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図2の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。
外レール62は、遊技盤13の左下部から上方へ向けて延設され、その先端部が遊技盤13の上部であって左右方向中央部よりも少し右側に位置している。外縁部材73は、遊技盤13の内側に面する外縁内壁面73aが遊技盤13の上中央部から右下方へ向けて延設されている。外レール62と外縁内壁面73aとは、それらが略面一状に左右方向に並んで配設されており、遊技領域の上部はこれら外レール62及び外縁内壁面73aに包囲されている。球発射ユニット112aにより発射されて遊技領域に進入した球は、外レール62及び外縁内壁面73aに沿って遊技領域の上部を左方から右方へ移動する。
遊技盤13は、外縁内壁面73aと対向する位置に、外レール62に案内された遊技領域の上中央部分まで到達した球を遊技領域の右側領域へ誘導する誘導部74が形成され、外縁内壁面73aと誘導部74との間は、球が通過可能な誘導通路75となっている。
遊技領域の正面視左側下部(図2の左側下部)には、発光手段である複数のLEDおよび7セグメント表示器を備える第1図柄表示装置37A,37Bが配設されている。第1図柄表示装置37A,37Bは、主制御装置110(図4参照)で行われる各制御に応じた表示がなされるものであり、主にパチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。本実施形態では、第1図柄表示装置37A,37Bは、球が、第1入賞口64へ入賞したか、第2入賞口640および第3入賞口82へ入賞したかに応じて使い分けられるように構成されている。具体的には、球が、第1入賞口64へ入賞した場合には、第1図柄表示装置37Aが作動し、一方で、球が、第2入賞口640および第3入賞口82へ入賞した場合には、第1図柄表示装置37Bが作動するように構成されている。
また、第1図柄表示装置37A,37Bは、LEDにより、パチンコ機10が確変中か時短中か通常中であるかを点灯状態により示したり、変動中であるか否かを点灯状態により示したり、停止図柄が確変大当たりに対応した図柄か普通大当たりに対応した図柄か外れ図柄であるかを点灯状態により示したり、保留球数を点灯状態により示すと共に、7セグメント表示装置により、大当たり中のラウンド数やエラー表示を行う。なお、複数のLEDは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるよう構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。
なお、本パチンコ機10では、第1入賞口64,第2入賞口640,第3入賞口82,のいずれかに入賞があったことを契機として抽選が行われる。パチンコ機10は、その抽選において、大当たりか否かの当否判定(大当たり抽選)を行うと共に、大当たりと判定した場合はその大当たり種別の判定も行う。ここで判定される大当たり種別としては、15R確変大当たり、4R確変大当たり、15R通常大当たりが用意されている。第1図柄表示装置37A,37Bには、変動終了後の停止図柄として抽選の結果が大当たりであるか否かが示されるだけでなく、大当たりである場合はその大当たり種別に応じた図柄が示される。
ここで、「15R確変大当たり」とは、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たりのことであり、「4R確変大当たり」とは、最大ラウンド数が4ラウンドの大当たりの後に高確率状態へ移行する確変大当たりのことである。また、「15R通常大当たり」は、最大ラウンド数が15ラウンドの大当たりの後に、低確率状態へ移行すると共に、所定の変動回数の間(例えば、100変動回数)は時短状態となる大当たりのことである。
また、「高確率状態」とは、大当たり終了後に付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる確率変動中(確変中)の時をいい、換言すれば、特別遊技状態へ移行し易い遊技の状態のことである。本実施形態における高確率状態(確変中)は、後述する第2図柄の当たり確率がアップして第2入賞口640および第3入賞口82へ球が入賞し易い遊技の状態を含む。「低確率状態」とは、確変中でない時をいい、大当たり確率が通常の状態、即ち、確変の時より大当たり確率が低い状態をいう。また、「低確率状態」のうちの時短状態(時短中)とは、大当たり確率が通常の状態であると共に、大当たり確率がそのままで第2図柄の当たり確率のみがアップして第2入賞口640および第3入賞口82へ球が入賞し易い遊技の状態のことをいう。一方、パチンコ機10が通常中とは、確変中でも時短中でもない遊技の状態(大当たり確率も第2図柄の当たり確率もアップしていない状態)である。
確変中や時短中は、第2図柄の当たり確率がアップするだけではなく、第2入賞口640および第3入賞口82に付随する第1電動役物640aおよび第2電動役物82aが開放される時間も変更され、通常中と比して長い時間が設定される。第1電動役物640aおよび第2電動役物82aが開放された状態(開放状態)にある場合は、その第1電動役物640aおよび第2電動役物82aが閉鎖された状態(閉鎖状態)にある場合と比して、第2入賞口640および第3入賞口82へ球が入賞しやすい状態となる。よって、確変中や時短中は、第2入賞口640および第3入賞口82へ球が入賞し易い状態となり、大当たり抽選が行われる回数を増やすことができる。
なお、確変中や時短中において、第2入賞口640および第3入賞口82に付随する第1電動役物640aおよび第2電動役物82aの開放時間を変更するのではなく、または、その開放時間を変更することに加えて、1回の当たりで第1電動役物640aおよび第2電動役物82aが開放する回数を通常中よりも増やす変更を行うものとしてもよい。また、確変中や時短中において、第2図柄の当たり確率は変更せず、第2入賞口640および第3入賞口82に付随する第1電動役物640aおよび第2電動役物82aが開放される時間および1回の当たりで第1電動役物640a及び第2電動役物82aが開放する回数の少なくとも一方を変更するものとしてもよい。また、確変中や時短中において、第2入賞口640および第3入賞口82に付随する第1電動役物640aおよび第2電動役物82aが開放される時間や、1回の当たりで第1電動役物640aおよび第2電動役物82を開放する回数は変更せず、第2図柄の当たり確率だけを、通常中と比してアップするよう変更するものであってもよい。
遊技領域には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、第1入賞口64、第2入賞口640、第3入賞口82のいずれかの入賞(始動入賞)をトリガとして、第1図柄表示装置37A,37Bにおける変動表示と同期させながら、第3図柄の変動表示を行う液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す)で構成された第3図柄表示装置81と、第1スルーゲート66および第2スルーゲート67の球の通過をトリガとして第2図柄を変動表示するLEDで構成される第2図柄表示装置(図示せず)とが設けられている。
また、可変表示装置ユニット80には、第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。このセンターフレーム86の中央に開口される開口部から第3図柄表示装置81が視認可能とされる。
第3図柄表示装置81は9インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されるものであり、表示制御装置114(図4参照)によって表示内容が制御されることにより、例えば上、中および下の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄(第3図柄)によって構成され、これらの第3図柄が図柄列毎に横スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変表示されるようになっている。本実施形態の第3図柄表示装置81は、主制御装置110(図4参照)の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置37A,37Bで行われるのに対して、その第1図柄表示装置37A,37Bの表示に応じた装飾的な表示を行うものである。なお、表示装置に代えて、例えばリール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
第2図柄表示装置は、球が第1スルーゲート66および第2スルーゲート67を通過する毎に表示図柄(第2図柄(図示せず))としての「○」の図柄と「×」の図柄とを所定時間交互に点灯させる変動表示を行うものである。パチンコ機10では、球が第1スルーゲート66および第2スルーゲート67を通過したことが検出されると、当たり抽選が行われる。その当たり抽選の結果、当たりであれば、第2図柄表示装置において、第2図柄の変動表示後に「○」の図柄が停止表示される。また、当たり抽選の結果、外れであれば、第2図柄表示装置において、第3図柄の変動表示後に「×」の図柄が停止表示される。
パチンコ機10は、第2図柄表示装置における変動表示が所定図柄(本実施形態においては「○」の図柄)で停止した場合に、第2入賞口640および第3入賞口82に付随された第1電動役物640aおよび第2電動役物82aが所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。
第2図柄の変動表示にかかる時間は、遊技状態が通常中の場合よりも、確変中または時短中の方が短くなるように設定される。これにより、確変中および時短中は、第2図柄の変動表示が短い時間で行われるので、当たり抽選を通常中よりも多く行うことができる。よって、当たり抽選において当たりとなる機会が増えるので、第2入賞口640および第3入賞口82の第1電動役物640aおよび第2電動役物82aが開放状態となる機会を遊技者に多く与えることができる。よって、確変中および時短中は、第2入賞口640および第3入賞口82へ球が入賞しやすい状態とすることができる。
なお、確変中または時短中において、当たり確率を高める、当たりに対する第1電動役物640aおよび第2電動役物82aの1回あたりの開放時間や開放回数を増やすなど、その他の方法によっても、確変中または時短中に第2入賞口640および第3入賞口へ球が入賞しやすい状態としている場合は、第2図柄の変動表示にかかる時間を遊技状態にかかわらず一定としてもよい。一方、第2図柄の変動表示にかかる時間を、確変中または時短中において通常中よりも短く設定する場合は、当たり確率を遊技状態にかかわらず一定にしてもよいし、また、1回の当たりに対する第1電動役物640aおよび第2電動役物82aの開放時間や開放回数を遊技状態にかかわらず一定にしてもよい。
第1スルーゲート66は、可変表示装置ユニット80の左側の領域において遊技盤に組み付けられ、第2スルーゲート67は、可変表示装置ユニット80の右側の領域において遊技盤に組み付けられる。第1スルーゲート66および第2スルーゲート67は、遊技盤に発射された球のうち、遊技盤を流下する球の一部が通過可能に構成されている。第1スルーゲート66および第2スルーゲート67を球が通過すると、第2図柄の当たり抽選が行われる。当たり抽選の後、第2図柄表示装置にて変動表示を行い、当たり抽選の結果が当たりであれば、変動表示の停止図柄として「○」の図柄を表示し、当たり抽選の結果が外れであれば、変動表示の停止図柄として「×」の図柄を表示する。
球の第1スルーゲート66および第2スルーゲート67の通過回数は、合計で最大4回まで保留され、その保留球数が上述した第1図柄表示装置37A,37Bにより表示されると共に第2図柄保留ランプ(図示せず)においても点灯表示される。第2図柄保留ランプは、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の下方に左右対称に配設されている。
なお、第2図柄の変動表示は、本実施形態のように、第2図柄表示装置において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、第1図柄表示装置37A,37Bおよび第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、第2図柄保留ランプの点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、第1スルーゲート66および第2スルーゲート67の球の通過に対する最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、スルーゲートの組み付け数は2つに限定されるものではなく、3つ以上の複数であっても良い。また、スルーゲートの組み付け位置は可変表示装置ユニット80の左右両側に限定されるものではなく、例えば、可変表示装置ユニット80の下方でも良い。また、第1図柄表示装置37A,37Bにより保留球数が示されるので、第2図柄保留ランプにより点灯表示を行わないものとしてもよい。
可変表示装置ユニット80の下方には、球が入賞し得る第1入賞口64が配設されている。この第1入賞口64へ球が入賞すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1入賞口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1入賞口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図4参照)で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37Aで示される。
一方、第1入賞口64の正面視下方には、球が入賞し得る第2入賞口640が配設されている。また、第1入賞口64の正面視右方には、第3入賞口82が配設されている。これら、第2入賞口640および第3入賞口82へ球が入賞すると遊技盤13の裏面側に設けられる第2入賞口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第2入賞口スイッチのオンに起因して主制御装置110(図4参照)で大当たりの抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37Bで示される。
また、第1入賞口64,第2入賞口640,第3入賞口82は、それぞれ、球が入賞すると5個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。なお、本実施形態においては、第1入賞口64へ球が入賞した場合に払い出される賞球数と第2入賞口640および第3入賞口82へ球が入賞した場合に払い出される賞球数とを同じに構成したが、第1入賞口64へ球が入賞した場合に払い出される賞球数と第2入賞口640および第3入賞口82へ球が入賞した場合に払い出される賞球数とを異なる数、例えば、第1入賞口64へ球が入賞した場合に払い出される賞球数を3個とし、第2入賞口640および第3入賞口82へ球が入賞した場合に払い出される賞球数を5個として構成してもよい。
第2入賞口640には第1電動役物640aが付随されている。この第1電動役物640aは開閉可能に構成されており、通常は第1電動役物640aが閉鎖状態(縮小状態)となって、球が第2入賞口640へ入賞しにくい状態となっている。一方、第1スルーゲート66への球の通過を契機として行われる第2図柄の変動表示の結果、「○」の図柄が第2図柄表示装置に表示された場合、第1電動役物640aが開放状態(拡大状態)となり、球が第2入賞口640へ入賞しやすい状態となる。
また、第3入賞口82には第2電動役物82aが付随されている。この第2電動役物82aは開閉可能に構成されており、通常は第2電動役物82aが閉鎖状態(縮小状態)となって、球が第3入賞口82へと入賞しにくい状態となっている。一方、第2スルーゲート67への球の通過を契機として行われる第2図柄の変動表示の結果、「○」の図柄が第2図柄表示装置に表示された場合、第2電動役物82aが開放状態(拡大状態)となり、球が第3入賞口82へ入賞しやすい状態となる。
上述した通り、確変中および時短中は、通常時と比して第2図柄の当たり確率が高く、また、第2図柄の変動表示にかかる時間も短いので、第2図柄の変動表示において「○」の図柄が表示され易くなって、第1電動役物640aおよび第2電動役物82aが開放状態(拡大状態)となる回数が増える。更に、確変中または時短中は、第1電動役物640aおよび第2電動役物82aが開放される時間も、通常時より長くなる。よって、確変中または時短中は、通常時と比して、第2入賞口640および第3入賞口82へ球が入賞しやすい状態を作ることができる。
ここで、第1入賞口64に球が入賞した場合と第2入賞口640および第3入賞口82へ球が入賞した場合とで、大当たりとなる確率は、低確率状態であっても高確率状態であっても同一である。しかしながら、大当たりとなった場合に選定される大当たりの種別として15R確変大当たりとなる確率は、第2入賞口640および第3入賞口82へ球が入賞した場合のほうが第1入賞口64へ球が入賞した場合よりも高く設定されている。一方、第1入賞口64は、第2入賞口640および第3入賞口82にあるような第1電動役物640aおよび第2電動役物82aは有しておらず、球が常時入賞可能な状態となっている。
よって、通常中においては、第2入賞口640および第3入賞口82に付随する電動役物が閉鎖状態にある場合が多く、第2入賞口640および第3入賞口82に入賞しづらいので、電動役物のない第1入賞口64へ向けて、可変表示装置ユニット80の左方を球が通過するように球を発射し(所謂「左打ち」)、第1入賞口64への入賞によって大当たり抽選の機会を多く得て、大当たりとなることを狙った方が、遊技者にとって有利となる。
一方、確変中や時短中は、第2スルーゲート67に球を通過させることで、第3入賞口82に付随する第2電動役物82aが開放状態となりやすく、第3入賞口82に入賞しやすい状態であるので、第3入賞口82へ向けて、可変表示装置80の右方を球が通過するように球を発射し(所謂「右打ち」)、第2スルーゲート67を通過させて第2電動役物82aを開放状態にすると共に、第3入賞口82への入賞によって15R確変大当たりとなることを狙った方が、遊技者にとって有利となる。
このように、本実施形態のパチンコ機10は、パチンコ機10の遊技状態(確変中であるか、時短中であるか、通常時であるか)に応じて、遊技者に対し、球の発射の仕方を「左打ち」と「右打ち」とに変えさせることができる。よって、遊技者に対して、球の打ち方に変化をもたらすことができるので、遊技を楽しませることができる。
なお、上記した形態に限らず、第1スルーゲート66および第2スルーゲート67のどちらかは、球が通過した場合、第2図柄とは別の図柄の当たり抽選をしてもよく、その別の図柄の抽選によって、第3入賞口82に付随する第2電動役物82aまたは、第2入賞口640に付随する第1電動役物640aが開放状態に変位するものとしてもよい。この場合、第1スルーゲート66と第2スルーゲート67に球が通過することで抽選する図柄は異なるため、第1スルーゲート66および第2スルーゲート67を球が通過して開放する電動役物はどちらか一方ずつに選択されることになる。
これにより、例えば、第2図柄に当たりが選択されると第2電動役物82aが開放するとした場合、球を右打ちして第2スルーゲート67を通過させると、第2図柄が抽選され、第2図柄の抽選に当たりが選択されると第2電動役物82aが開放し、球を左打ちして第1スルーゲート66を通過させると、第2図柄とは別の図柄が抽選され、第2図柄とは別の図柄に当たりが選択されると第1電動役物640aが開放する遊技状態とできる。
この場合、確変中では第2図柄の抽選が当たり易い遊技状態に、時短中では第2図柄とは別の図柄が当たりやすい遊技状態になるように設定することにより、確変中では球の発射の仕方を「右打ち」にして球を第2スルーゲート67に通過させるように、時短中では球の発射の仕方を「左打ち」にして球を第1スルーゲート66に通過させるように、遊技者に仕向けることができる。
このように、通常時と時短中と確変中の遊技状態をそれぞれ違った遊技状態にし、遊技状態に応じて球の発射の仕方を変更するように遊技者に仕向け、遊技者を楽しませることができる。
また、他には、第2図柄に当たりが選択されると第2電動役物82aが開放するとした場合、球を右打ちして第2スルーゲート67を通過させると、第2図柄とは別の図柄が抽選され、第2図柄とは別の図柄の抽選に当たりが選択されると第1電動役物640aが開放し、球を左打ちして第1スルーゲート66を通過させると、第2図柄が抽選され、第2図柄に当たりが選択されると第2電動役物82aが開放する遊技状態にもできる。
この場合は、確変中および時短中にかかわらず、右打ちして球が第2スルーゲート67を通過すると第1電動役物を開放し、球を第2入賞口640に入賞し易い遊技状態と、左打ちして球が第1スルーゲート66を通過すると第2電動役物82aを開放し球を第3入賞口82に入賞し易い遊技状態とできる。よって、遊技者は、右打ちから左打ちまたは、左打ちから右打ちといった打ち方の変更をする必要がある。そのため、遊技者に対して、随時打ち方に変化をもたらすことができるので、遊技を楽しませることができる。
第1入賞口64の右側には可変入賞装置65が配設されており、その略中央部分に横長矩形状の特定入賞口(大開放口)65aが設けられている。パチンコ機10においては、第1入賞口64,第2入賞口64,第3入賞口82,のいずれかの入賞に起因して行われた大当たり抽選が大当たりとなると、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるよう第1図柄表示装置37A又は第1図柄表示装置37Bを点灯させると共に、その大当たりに対応した停止図柄を第3図柄表示装置81に表示させて、大当たりの発生が示される。その後、球が入賞し易い特別遊技状態(大当たり)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている特定入賞口65aが、所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この特定入賞口65aは、所定時間が経過すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その特定入賞口65aが所定時間開放される。この特定入賞口65aの開閉動作は、最高で例えば15回(15ラウンド)繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
可変入賞装置65は、具体的には、特定入賞口65aを覆う横長矩形状の開閉板と、その開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイド(図示せず)とを備えている。特定入賞口65aは、通常時は、球が入賞できないか又は入賞し難い閉状態になっている。大当たりの際には大開放口ソレノイドを駆動して開閉板を前面下側に傾倒し、球が特定入賞口65aに入賞しやすい開状態を一時的に形成し、その開状態と通常時の閉状態との状態を交互に繰り返すように作動する。
なお、上記した形態に特別遊技状態は限定されるものではない。特定入賞口65aとは別に開閉される大開放口を遊技領域に設け、第1図柄表示装置37A,37Bにおいて大当たりに対応したLEDが点灯した場合に、特定入賞口65aが所定時間開放され、その特定入賞口65aの開放中に、球が特定入賞口65a内へ入賞することを契機として特定入賞口65aとは別に設けられた大開放口が所定時間、所定回数開放される遊技状態を特別遊技状態として形成するようにしても良い。また、特定入賞口65aは1つに限るものではなく、1つ若しくは2以上の複数(例えば3つ)配置しても良く、また配置位置も第1入賞口64の上方右側に限らず、例えば、可変表示装置ユニット80の左方でも良い。
遊技盤13の下側における右隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠14の小窓35(図1参照)を通じて視認することができる。
遊技盤13には、アウト口71が設けられている。遊技領域を流下する球であって、いずれの入賞口63,64,65a,640,82にも入賞しなかった球は、アウト口71を通って図示しない球排出路へと案内される。アウト口71は、第1入賞口64の下方に配設される。
遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)とが配設されている。
図3に示すように、パチンコ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのMPU、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113および表示制御装置114、払出制御装置111および発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100〜104に収納されている。基板ボックス100〜104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス100(主制御装置110)および基板ボックス102(払出制御装置111および発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図4参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器の操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ122が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216(図4参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ121は、球発射ユニットの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ122は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
次に、図4を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図4は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。主制御装置110では、MPU201によって、大当たり抽選や第1図柄表示装置37A,37Bおよび第3図柄表示装置81における表示の設定、第2図柄表示装置における表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行する。
なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
RAM203は、各種エリア、カウンタ、フラグのほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図示せず)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図示せず)において実行される。なお、MPU201のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図示せず)が即座に実行される。
主制御装置110のMPU201には、アドレスバスおよびデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、第1図柄表示装置37A,37B、第2図柄表示装置、第2図柄保留ランプ、特定入賞口65aの開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイドや電動役物を駆動するためのソレノイドなどからなるソレノイド209が接続され、MPU201は、入出力ポート205を介してこれらに対し各種コマンドや制御信号を送信する。
また、入出力ポート205には、図示しないスイッチ群およびスライド位置検出センサSや回転位置検出センサRを含むセンサ群などからなる各種スイッチ208、電源装置115に設けられた後述のRAM消去スイッチ回路253が接続され、MPU201は各種スイッチ208から出力される信号や、RAM消去スイッチ回路253より出力されるRAM消去信号SG2に基づいて各種処理を実行する。
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図示せず)が即座に実行される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバスおよびデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、図示はしないが、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチが接続されている。なお、該賞球検出スイッチは、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51(図1参照)の回動操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット112aを制御するものであり、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51a(図1参照)により検出し、球の発射を停止させるための発射停止スイッチ51b(図1参照)がオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動操作量(回動位置)に対応して球発射ユニット112aが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29〜33、表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、変動演出(変動表示)や予告演出といった表示制御装置114で行われる第3図柄表示装置81の表示態様の設定などを制御するものである。演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを有している。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバスおよびデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226、ランプ表示装置227、枠ボタン22などがそれぞれ接続されている。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から受信した各種のコマンド(変動パターンコマンド、停止種別コマンド等)に基づいて、第3図柄表示装置81の表示態様を決定し、決定した表示態様をコマンド(表示用変動パターンコマンド、表示用停止種別コマンド等)によって表示制御装置114へ通知する。また、音声ランプ制御装置113は、枠ボタン22からの入力を監視し、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合は、第3図柄表示装置81で表示されるステージを変更したり、スーパーリーチ時の演出内容を変更したりするように、表示制御装置114へ指示する。ステージが変更される場合は、変更後のステージに応じた背面画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく、変更後のステージに関する情報を含めた背面画像変更コマンドを表示制御装置114へ送信する。ここで、背面画像とは、第3図柄表示装置81に表示させる主要な画像である第3図柄の背面側に表示される画像のことである。表示制御装置114は、この音声ランプ制御装置113から送信されるコマンドに従って、第3図柄表示装置81に各種の画像を表示する。
また、音声ランプ制御装置113は、表示制御装置114から第3図柄表示装置81の表示内容を表すコマンド(表示コマンド)を受信する。音声ランプ制御装置113では、表示制御装置114から受信した表示コマンドに基づき、第3図柄表示装置81の表示内容に合わせて、その表示内容に対応する音声を音声出力装置226から出力し、また、その表示内容に対応させてランプ表示装置227の点灯および消灯を制御する。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113および第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動演出などの表示を制御するものである。また、表示制御装置114は、第3図柄表示装置81の表示内容を通知する表示コマンドを適宜音声ランプ制御装置113へ送信する。音声ランプ制御装置113は、この表示コマンドによって示される表示内容にあわせて音声出力装置226から音声を出力することで、第3図柄表示装置81の表示と音声出力装置226からの音声出力とをあわせることができる。
電源装置115は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部251と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路252と、RAM消去スイッチ122(図3参照)が設けられたRAM消去スイッチ回路253とを有している。電源部251は、図示しない電源経路を通じて、各制御装置110〜114等に対して各々に必要な動作電圧を供給する装置である。その概要としては、電源部251は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチ208などの各種スイッチや、ソレノイド209などのソレノイド、モータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧およびバックアップ電圧を各制御装置110〜114等に対して必要な電圧を供給する。
停電監視回路252は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置110のMPU201および払出制御装置111のMPU211の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路252は、電源部251から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断、電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置110および払出制御装置111へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置110および払出制御装置111は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部251は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置110および払出制御装置111は、NMI割込処理(図示せず)を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路253は、RAM消去スイッチ122(図3参照)が押下された場合に、主制御装置110へ、バックアップデータをクリアさせるためのRAM消去信号SG2を出力するための回路である。主制御装置110は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、バックアップデータをクリアすると共に、払出制御装置111においてバックアップデータをクリアさせるための払出初期化コマンドを払出制御装置111に対して送信する。
次に、図5を参照して、遊技盤13及び可変表示装置ユニット80について説明する。図5は、遊技盤13の分解斜視図であり、遊技盤13から可変表示装置ユニット80を取り外した状態が図示されている。
図5に示すように、遊技盤13は、樹脂製のベース板60に釘や風車(図示せず)、内レール61、外レール62、外縁部材73などが組み付けられている。外レール62は、遊技盤13の下部左側から上中央部まで延設され、外縁部材73の外縁内壁面73aは、遊技盤13の上中央部から右下方へ向けて延設されている。これら外レール62の延設先端部と外縁内壁面73aの左上側端部とは互いに隣接しており、それらが滑らかな円弧状となるように面一状に並設されている。
遊技盤13は、ベース板60の右下部分に可変入賞装置65が取り付けられており、遊技領域の上部を通過して右側領域まで到達した球は、可変入賞装置65へ向けて流下し、特定入賞口65a(図2参照)が開放された場合には、球を特定入賞口65aへ入球させることができる。また、遊技盤13は、ベース板60の中央部に、可変表示装置ユニット80を取り付けるための開口部60aが開口形成されている。
可変表示装置ユニット80は、遊技盤13の後面側から取り付けられる動作ユニット200と、遊技盤13の前面側から取り付けられるセンターフレーム86とから構成されている。
ここで、図6を参照して、動作ユニット200の概略構成について説明する。図6は、動作ユニット200の分解正面斜視図である。
図6に示すように、動作ユニット200は、箱状に形成される背面ケース210を備え、その背面ケース210の内部空間の下方には回転体昇降ユニット300が、上方には発光装飾ユニット400及び中央回転ユニット500が、左右には右回転ユニット600及び左回転ユニット700が、それぞれ配設される。
背面ケース210は、底壁部211及びその底壁部211の外縁から立設される外壁部212を備え、これら各壁部211,212により一面側(図7紙面左手前側)が開放された箱状に形成される。背面ケース210は、底壁部211中央に矩形状の開口211aが開口形成され、背面ケース210が正面視矩形の枠状に形成される。なお、開口211aは、第3図柄表示装置81(図2参照)の外形に対応した(即ち、第3図柄表示装置81を配設可能な)大きさに形成される。
回転体昇降ユニット300は、複数(本実施形態では3個)が幅方向に並設される箱状の収容体330と、それら各収容体330にそれぞれ収容される複数(本実施形態では2個)の回転体(第1回転体340a及び第2回転体340b)とを主に備える。
複数の収容体330は、それぞれ独立して上下方向に昇降可能に形成され、下降位置では第1回転体340a及び第2回転体340bが遊技盤13の背面側に配置され遊技者から視認不能とされる。一方、上昇位置では、第1回転体340a及び第2回転体340bが遊技盤13(センターフレーム86)の開口部まで上昇され、かかる開口部を介して遊技者が視認可能とされる。
第1回転体340a及び第2回転体340bは、収容体330に回転可能に軸支され、その回転により外周面に描かれた複数(本実施形態では3個)の図形を順に遊技者に視認させる。なお、第1回転体340a及び第2回転体340bは、断面三角形の柱状体として形成され、外周の3面にそれぞれ異なる図形が描かれる。
本実施形態では、第1回転体340a及び第2回転体340bの駆動源を1の駆動モータで共用し、部品コストを削減可能としつつも、これら第1回転体340a及び第2回転体340bの図形の組み合わせを変更可能として、合計9種類の組み合わせを遊技者に視認させることができる。
発光装飾ユニット400は、ベース体410と、そのベース体410の中央部分に配設される発光装置420とを主に備え、発光装置420の内部に配設された複数のLED(図示せず)から発光する光の態様(例えば、照射するLEDの数)を変更することで、発光による演出を行う。
中央回転ユニット500は、背面ベース510と、その背面ベース510に基端側が回転可能に軸支される一対の変位部材530とを備え、発光装飾ユニット400の背面側に配設される。一対の変位部材530は、遊技盤13(センターフレーム86)の開口部内に張り出す張出位置と、発光装飾ユニット400の背面側に退避して遊技者から視認不能とされる退避位置との間で回転される。
右回転ユニット600は、回転体昇降ユニット300の正面ベース317の前面に配設されるベース体610と、そのベース体610に基端側が回転可能に軸支される変位部材630とを備える。一方、左回転ユニット700は、回転体昇降ユニット300の正面ベース315の前面に配設されるベース体710と、そのベース体710に基端側が回転可能に軸支される変位部材730とを備える。各変位部材は、遊技盤13の開口部60a内(センターフレーム86内)に張り出す張出位置と、遊技盤13の背面側に退避して遊技者から視認不能とされる退避位置との間で回転される。
図5に戻り、センターフレーム86について説明する。センターフレーム86は、正面視環状の環状部810と、その環状部810の前面側に立設される前面立設部820と、環状部810の後面側に立設される後面立設部830と、を備えている。
環状部810は、ベース板60の前面側に重畳される部位であり、その前面側は遊技球が流下可能な遊技領域となる。センターフレーム86は、タッピングねじによりベース板60の前面側に締結固定されるものであり、環状部810にはタッピングねじが挿通可能な挿通孔811が複数箇所に穿設されている。また、環状部810は、その外縁がベース板60の前面に滑らかに連なるように前面側から後面側へ向けて下降傾斜するように形成されている。
さらに、センターフレーム86には、環状部810の後面側に各種LED等を有したLED制御基板(図示せず)が取着され、点灯したLED等が環状部810から透かして視認できるように構成されている。
前面立設部820は、遊技領域を仕切り、センターフレーム86の外側を流下する球がセンターフレーム86の内側へ流下することを規制する部位である。
また、前面立設部820は、その左側上部が、上中央部から左側へ向けて下降傾斜する左傾斜部821として構成され、右側上部が、上中央部から右側へ向けて下降傾斜する右傾斜部822として構成されている。これら左傾斜部821及び右傾斜部822は、センターフレーム86がベース板60に取り付けられたときに、遊技領域の上方に面する壁部として構成される部位である。遊技領域に進入した球が、遊技領域の上方から流下して左傾斜部821又は右傾斜部822に落下すると、球はその落下した左傾斜部821又は右傾斜部822上を転動し、センターフレーム86を挟んで位置する遊技領域の左側領域または右側領域を流下するように誘導される。
このように、遊技領域の上方から流下した球が、左傾斜部821及び右傾斜部822によってセンターフレーム86の内側に形成される領域(可変表示装置ユニット80が配設される領域)に流入することが規制されている。なお、前面立設部820のうち左方または右方に面する部位には、球が通過可能な通過孔が複数形成されており、その通過孔を通過した球を、遊技領域の左側領域または右側領域からセンターフレーム86の内側に形成される領域へ流下させることができる。
前面立設部820は、その前面側端部からセンターフレーム86の内方へ張り出す装飾部823が形成され、この装飾部823には動作ユニット200に合わせた装飾が施されている。また、装飾部823には、緩衝ユニット900(図8(a)参照)を締結固定する際に使用されるタッピングねじが挿通可能なねじ孔が設けられている。
後面立設部830は、センターフレーム86をベース板60に取り付ける際に開口部60aに内嵌される部位であり、センターフレーム86の背面側から視た後面立設部830の外形が開口部60aと相似した形状になっている。センターフレーム86は、ベース板60の前面側から後面立設部830を開口部60aに内嵌させると、環状部810に形成された挿通孔811の位置が、ベース板60に形成されたタッピングねじが挿通可能な孔の位置と一致するように構成されており、挿通孔811にタッピングねじを挿通させて締付固定することにより、センターフレーム86がベース板60に固定される。
なお、センターフレーム86には、球の勢いを緩衝して球の流下速度を減速させる緩衝ユニット900が右傾斜部822に着脱可能に取り付けられる。なお、緩衝ユニット900の詳細については、図8を参照して後述する。
ここで、図7を参照して、センターフレーム86の右傾斜部822について説明する。図7は、図5のVII部分を拡大したセンターフレーム86の部分拡大斜視図である。
図7に示すように、右傾斜部822は、外縁内壁面73a(図2参照)との間に誘導通路75の一部を形成する誘導部74として構成される部位である。右傾斜部822は、正面視略円弧状に形成されており、右下がりとなった状態でベース板60(図5参照)に取り付けられる。
右傾斜部822には、上面視略矩形状の貫通孔822aが貫通形成されている。この貫通孔822aは、緩衝ユニット900の形状に倣って形成された上面視略矩形状の孔であり、緩衝ユニット900がセンターフレーム86に取り付けられたときに、貫通孔822aから緩衝ユニット900の上面側が露出するように構成されている。
なお、右傾斜部822には、センターフレーム86の正面視右方に面するガイド面822bが、貫通孔822aの左上側端部から下方へ向けて延設されている。このガイド面822bは、緩衝ユニット900(図8(a)参照)をセンターフレーム86に取り付ける際に、そのセンターフレーム86の位置決めを容易にするための部位である。なお、詳細は追って後述する。
次に、図8を参照して、緩衝ユニット900について説明する。図8(a)は、緩衝ユニット900の斜視図であり、図8(b)は、緩衝ユニット900の正面図である。なお、図8(b)には、誘導部74を転動する球の軌道が矢印P1で模式的に図示されている。
図8に示すように、緩衝ユニット900は、車輪状の緩衝部910と、その緩衝部910を回転可能に保持する保持体920と、その保持体920に取り付けられるレール部930と、を備えている。
緩衝部910は、誘導部74を転動する球の勢いを緩衝する部材であり、円環状の弾性部911と、その弾性部911に内嵌されるホイール部912と、を備え、緩衝部910の外径は、球の直径よりも大きな寸法となっている。
弾性部911は、ゴム状弾性体から構成される部材であり、その弾性部911の外周面には、半球状に形成された複数の突起911aが突設されている。なお、本実施の形態では、弾性部911がエラストマーから構成されている。
ここで、本実施の形態では、弾性部911の外周面に、その幅方向に3個、周方向に10個の突起911aが並設されている。また、弾性部911の幅方向中央部分に形成された10個の突起911aは、幅方向両側に形成された突起911aと周方向において位相をずらして配置されている。これにより、突起911aを弾性部911の外周面にまんべんなく点在させることができる。なお、突起911aの数や配置等はこれらに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
ホイール部912は、後述する回転軸922に固定される部位であり、ホイール部912の中心には回転軸922を挿通可能な軸孔が形成されている。
保持体920は、センターフレーム86に固定される部位であり、正面視略円弧状に形成されている。保持体920には、その長手方向一端側(図8(b)左側)にタッピングねじを挿通可能なねじ孔を有する固定部921が下方へ向けて突設され、保持体920の長手方向他端側(図8(b)右側)には、ホイール部912が固定される回転軸922を有する軸支部923が下方へ向けて突設されている。なお、軸支部923にもタッピングねじを挿通可能なねじ孔が穿設されている。
回転軸922は、軸支部923に回転可能に軸支される軸状の部位である。緩衝部910は、ホイール部912を回転軸922に取り付けることにより、軸支部923に回転可能に保持される。
なお、本実施の形態では、回転軸922が軸支部923に回転可能に軸支される場合について説明したが、軸支部923に回転軸922を固着し、その回転軸922に対してホイール部912が回転可能に軸支される構成としてもよい。この場合、ホイール部912としてボールベアリングを用いることにより、緩衝部910を円滑に回転させることができる。
保持体920には、その上面側(図8(b)上側)から複数の支持部924が突出形成され、それら複数の支持部924によりレール部930が支持されている。
レール部930は、帯状に形成された金属板から構成され、長手方向において湾曲した正面視略円弧状に形成されている。
また、レール部930は、その幅方向における長さ寸法が保持体920よりも若干小さな寸法に設定され、緩衝ユニット900の上面視において保持体920がレール部930よりも幅方向両側へ張り出している。
支持部924は、保持体920の幅方向(図8(b)紙面垂直方向)へ延設されたリブ状に形成され、3つの支持部924が互いに間隔を空けつつ保持体920の長手方向(図8(b)左右方向)に並設されている。なお、支持部924の形状や配置、数量については適宜変更してもよい。
緩衝ユニット900は、矢印P1方向から視て、緩衝部910がレール部930よりも上方へ突出している。さらに、緩衝ユニット900は、正面視におけるレール部930の右下側端部(図8(b)右下側端部)と緩衝部910とが、球の直径よりも小さな若干の隙間を空けつつ並設されている。よって、緩衝部910がレール部930に干渉することを回避できる。また、緩衝部910とレール部930との隙間を球の直径よりも小さくすることで、それら緩衝部910とレール部930との間に球が入り込むことを回避できる。
次に、図9から図12を参照して、誘導部74及び誘導通路75について説明する。図9は、センターフレーム86の部分拡大斜視図である。図10は、遊技盤13の部分拡大正面図である。図11は、図10のXI−XI線における遊技盤13の断面図である。図12は、遊技盤13の部分拡大正面図である。なお、図9では、センターフレーム86の一部を破線で図示し、図10及び図12では、図面を簡素化して説明をわかりやすくするため、センターフレーム86を破線で、緩衝ユニット900を実線で図示している。
図9から図11に示すように、誘導部74は、センターフレーム86の右傾斜部822と、その右傾斜部822に貫通形成された貫通孔822aから露出する緩衝ユニット900のレール部930とから構成され、誘導部74の下流側に緩衝部910が回転可能に保持されている。
センターフレーム86に緩衝ユニット900が取り付けられた状態では、貫通孔822aからレール部930及び緩衝部910が露出し、レール部930が右傾斜部822と面一状に配置されている。また、矢印P1方向から視た場合に、緩衝部910が右傾斜部822及びレール部930よりも上方(右上方)へ突出している。
ここで、緩衝ユニット900は、保持体920の前面側(図9左手前側)が装飾部823に、保持体920の左側端面(図9左奥側を向く端面)がガイド面822bに、それぞれ当接した状態で固定されている。センターフレーム86を緩衝ユニット900に取り付ける際に、装飾部823及びガイド面822bに当接するように保持体920を配置することで、緩衝ユニット900の前後左右方向における位置決めを容易に行うことができる。即ち、目視をしながら緩衝ユニット900の位置調整を行う必要がないので、緩衝ユニット900の取付作業を簡素化することができる。
保持体920を装飾部823及びガイド面822bに当接させた状態で緩衝ユニット900を上昇(摺動)させると、レール部930が貫通穴822aに内嵌される。そして、レール部930の上面が右傾斜部822の上面と面一になり、保持体920の固定部921及び軸支部923に形成されたねじ孔が装飾部823に形成された2つのねじ孔と正面視において一致する位置まで達したところで、保持体920の上面が右傾斜部820の下面に当接する。上記したように、緩衝ユニット900の上面視において、保持体920はレール部930に対して幅方向(図11左右方向)へ張り出している。この保持体920の張り出した部分が右傾斜部820の下面に当接すると、緩衝ユニット900のそれ以上の上昇が規制される。
このように、保持体920を装飾部823及びガイド面822aに当接させて前後左右方向への位置決めを行った後、右傾斜部822に係止される位置まで保持体920を持ち上げると、緩衝ユニット900がセンターフレーム86に対して正確に配置される。よって、タッピングねじでセンターフレーム86に緩衝ユニット900を締結固定する際に、装飾部823に形成された2つのねじ孔と保持体920の固定部921及び軸支部923に形成されたねじ孔との位置合わせを容易に行うことができる。またこのとき、装飾部823、ガイド面822b及び右傾斜部822に押し当てるように保持体920を保持ながら締結固定を行うことで、保持体920の位置ずれを防止できるので、その締結固定作業を効率的に行うことができる。
また、センターフレーム86に緩衝ユニット900を取り付けた状態では、遊技盤13の正面視において保持体920のうち軸支部923を除く部位が装飾部823に覆われる。これにより、遊技盤13の意匠性を向上させることができる。さらに、装飾部823に合わせた装飾を保持体920に施す場合と比べて、装飾部823及び保持体920の設計を容易に行うことができる。なお、本実施の形態では、遊技盤13の正面視において、緩衝ユニット900の大部分が装飾部823に覆われ、軸支部923及び緩衝部910が露出している場合について説明したが、遊技盤13の正面視において、緩衝ユニット900全体が装飾部823に覆われていてもよい。
さらに、タッピングねじを取り外せば、緩衝ユニット900をセンターフレーム86から取り外すことができる。即ち、緩衝ユニット900は、センターフレーム86に対して着脱可能に取り付けられているので、緩衝ユニット900を再利用することができる。
また、緩衝ユニット900は、緩衝部910が保持体920に対して着脱可能に取り付けられている。これにより、使用により緩衝部910が摩耗した場合には、緩衝部910のみを取り替え、他の部材(保持体920及びレール部930)を引き続き使用することができるので、部品コストの抑制を図ることができる。また、弾性部911が軸受部912に対して着脱可能に構成されていてもよい。この場合、弾性部911が摩耗した場合に、弾性部911のみを交換し、ホイール部912については引き続き利用することができるので、部品コストの低減を図ることができる。
本実施の形態では、誘導部74が、センターフレーム86に一体成形された右傾斜部822と緩衝ユニット900のレール部930及び緩衝部910とから構成されている。これにより、緩衝ユニット900の小型化を図ることができる。その結果、緩衝ユニット900を他のパチンコ機のセンターフレームに取り付けて再利用しようとする場合において、そのセンターフレームの設計自由度を高めることができる。
誘導部74は、外レール62及び外縁内壁面73aに対向して配設され、それら外レール62及び外縁内壁面73aとの間に、球が通過可能な誘導通路75を形成している。誘導通路75は、遊技領域の上中央部から右側へ延びる湾曲した通路であり、右側へ向かうにつれて下降傾斜している。
外縁部材73は、誘導部74(右傾斜部820及びレール部930)に対向する部位が、その誘導部74の形状に倣って外方へ膨らむ円弧状に形成されている。一方、外縁部材73のうち緩衝部910に対向する部位は、緩衝部910から離れる方向へ更に大きく膨らみ、誘導通路75の通路幅がレール部930と対向する部位よりも広くなっている。なお、緩衝部910と外縁内壁面73aとの間隔は、球の直径の2倍未満となっている。
誘導通路75は、外縁内壁面73aと誘導部74との間に形成される第1通路部75aと、外縁内壁面73aと緩衝部910との間に形成される第2通路部75bとから構成されている。
第1通路部75aは、失速した球を加速させるための部位である。第1通路部75aは、遊技領域の左側領域に連通しており、左側領域側から右側領域側へ向けて下降傾斜している。
ここで、球発射ユニット112a(図4参照)から一定以上の発射強度で発射され、外レール62(図2参照)に沿って遊技領域の上中央部まで到達した球は、誘導通路75に進入し、センターフレーム86(可変表示装置ユニット80)の右側へ誘導される。一方、球発射ユニット112aによる発射強度が小さく、誘導通路75まで到達しなかった球は、誘導通路75へ到達する前に落下し、センターフレーム86(可変表示装置ユニット80)の左側領域を流下する(図2参照)。
本実施の形態におけるパチンコ機10では、第2スルーゲート67及び第3入賞口82が遊技領域の右側領域に形成され(図2参照)、確変中や時短中に球を第2スルーゲート67に通過させると、第3入賞口82に付随する第2電動役物82a(図2参照)が開放状態になりやすく、第3入賞口82に入賞しやすくなる。そのため、確変中や時短中になると、遊技者は操作ハンドル51(図1)の回転量を調整して球の発射強度を大きくし、遊技領域の右側領域へ球が送られるようにする。
この点に関し、近年、遊技領域の大型化が図られている一方で、球発射ソレノイド112aの最大発射力が十分でない場合、最大発射力で球を発射させたとしても遊技領域の右側領域へ到達する前に失速し、球の軌道が不安定となる。
これに対し、本実施の形態では、パチンコ機10は、誘導部74が右側領域へ向けて下降傾斜している。よって、第1通路部75内で球が失速して誘導部74に落下したとしても、その球は誘導部74上を転動して加速しながら右側領域へ誘導されるので、球の軌道を安定させることができる。
従って、確変中や時短中において開放された第2電動役物82a(図2参照)や第3入賞口82(図2参照)への入球を狙って右打ちを行う場合に、球を遊技領域の右側領域へ安定的に送ることができる。また、その結果、球発射ユニット112aにおいて球を発射させる駆動源となるモータ(図示せず)として、駆動力の小さな比較的安価なものを使用できるので、製造コストの低減を図ることができる。
図12に示すように、緩衝ユニット900がセンターフレーム86に取り付けられた状態では、貫通孔822aから露出するレール部930が右傾斜部822と略面一状に配設されている。よって、右傾斜部822からレール部930へ球を円滑に転動させることができる。
上記したように、第1通路部75aは、遊技領域の右側領域側へ向かうにつれて下降傾斜している。よって、第1通路部75aで失速して誘導部74に落下した球は、誘導部74を転動することにより加速する。
その一方、球が加速した状態で誘導通路75を飛び出すと、その飛び出した球の軌道上に位置する外縁内壁面73aに球が勢いよく衝突する。誘導通路75から加速した状態で飛び出す球は、その球の軌道がほぼ一定であり、外縁内壁面73aの特定部位に連続的に衝突しやすい。よってこの場合には、外縁内壁面73aの特定部位に大きな衝撃が集中的に加わり、外縁内壁面73aが早期に破損するおそれがある。
なお、従来のパチンコ機の中には、外縁内壁面73aにゴム状弾性体から構成される返しゴムが設けられたものがある。この返しゴムは、発射ソレノイド112aにより発射され、外縁内壁面73aに誘導され、勢いを保ったまま遊技領域の右側領域へ進入しようとする球を受け止め、球の勢いを吸収するものである。返しゴムは、外縁内壁面73aに沿って進行する球の軌道上に配設され、球が返しゴムに衝突すると、その球は勢いが緩衝されて落下する。
しかしながら、誘導部74を転動する球は、その軌道上に返しゴムがないため、返しゴムに衝突せずに誘導通路75を通過し終える。よって、誘導部74を転動した球が加速せずに誘導通路75から飛び出すと、誘導部74を転動する球の軌道上に位置する外縁内壁面73aに勢いよく衝突しやすくなる。
これに対し、第1通路部75aに下流側に形成される第2通路部75bには、右傾斜部822及びレール部930から緩衝部910上方へ突出形成されている。よって、矢印P1に示す軌道で誘導部74を転動する球は、第1通路部75aから第2通路部75bに進入して緩衝部910に衝突する。緩衝部910に衝突した球は、矢印P2によって示されるように、軌道が一旦上方へ向けられた後、自由落下しながら遊技領域の右側領域へ進入する。
このように、第2通路部75bは、誘導部74を転動しながら加速する球の軌道を上向きへ変更させるための通路であり、誘導通路75を通過し終えた球は、その速度を落とした状態で遊技領域の右側領域へ誘導される。
ここで、第2通路部75bでは、誘導部74を転動しながら加速する球を緩衝部910に衝突させ、球の軌道を上向きへ変更させて減速させつつ、球が緩衝部910を乗り越えて遊技領域の右側領域へ送られる程度に球速を維持させる必要がある。
即ち、球が緩衝部910に衝突した際、球の上方への軌道変更が緩やか過ぎたり、進行方向とは反対方向へ球を跳ね返す力が小さすぎると、球速を十分に減速させることができない。その一方、球が緩衝部910へ衝突した際、球の上方への軌道変更が急激すぎたり、進行方向とは反対方向へ球を跳ね返す力が大きすぎると、球が緩衝部910を越えられず、緩衝部910の手前で球が停止する。
この点に関し、緩衝部910は、パチンコ機10の正面視において誘導部74から円弧状に突出する車輪状に形成されているので、緩衝部910の外表面の誘導部74に対する傾斜角度が右側へ行くほど緩やかになる。従って、緩衝部910との衝突により球の軌道を上方へ大きく変えられる一方、その軌道を変えられた球が再度、緩衝部910に衝突し、誘導部74側へ戻されることを防止できる。よって、緩衝部910に衝突した球は、その球速を落としつつ緩衝部910を容易に超えることができる。
また、緩衝部910は、その外周面にゴム状弾性体から構成された弾性部911が覆設されているので、緩衝部910に球が衝突すると弾性部911が弾性変形し、球の勢いが緩衝される。また、緩衝部910は、レール部930から上方へ突出し、そのレール部930に衝突した球の軌道が上方へ向けられる。よって、転動する球の速度を低減させることができる。
さらに、緩衝部910は、回転可能に保持されている。誘導部74を転動する球が緩衝部910に衝突したとき、緩衝部910が図12に示す時計回り方向へ回転する。これにより、球は緩衝部910を容易に越えることができるので、球が誘導部74側へ逆流することを防止できる。
また、緩衝部910は、弾性部911の外表面に複数の突起911aが点在しており、球が緩衝部910に衝突するときには、複数の突起911aが球に当接する。このとき、遊技領域の右側領域へ向けて進もうとする球に対し、その進行方向前側で当接する一部の突起911aが球に押され、緩衝部910が回転する。これにより、球速を減速させつつ、球の遊技領域の右側領域へ進もうとする力が過度に吸収されることを防止できる。さらに、球が緩衝部910に衝突するときの突起911aの配置により、球と突起911aとの当接態様を異ならせることができる。これにより、緩衝部910に衝突した後の球の軌道をランダム化させることができるので、外縁内壁面73aの特定部位に球が集中的に衝突することを回避できる。
ここで、緩衝部910は、その外径が球の直径よりも大きな寸法となっているので、緩衝部910の外径が球の直径以下である場合と比べて、緩衝部910を回転させるためには大きなエネルギーが必要となる。即ち、球が緩衝部910と衝突した際に、球から緩衝部910へ伝達されるエネルギーが大きくなる分、球の勢いを弱めることができる。よって、球の速度を確実に低減させることができる。
このように、誘導通路75を通過し終えた球が勢いよく外縁内壁面73aに衝突することを回避できるので、外縁内壁面73aが早期に損傷することを抑制できる。
このように、第2誘導部75bを通過した球は、その球の勢いが緩衝された状態で遊技領域の右側領域へ誘導される。即ち、球の勢いが過度に弱められ、球が緩衝部910を乗り越えられずに誘導通路75内で滞留する、といった不具合の発生を回避することができる。
球が緩衝部910に衝突する際に、球の衝撃を複数の突起911aで受けることができる。これにより、弾性部911が球から受ける衝撃を複数箇所に分散させることができるので、弾性部911の耐久性を向上させることできる。その結果、弾性部911の摩耗に伴う交換頻度を減らして維持コストを低減させることができる。また、突起911aは半球状に形成されているので、突起911aが角張った形状である場合と比べて、突起911aが早期に損傷することを防止できる。
なお、緩衝部910は、レール部930からの突出寸法が球の半径以下であることが好ましく、本実施の形態では、突出寸法が球の直径の1/3に設定されている。即ち、緩衝部910のレール部930からの突出寸法が大きいほど、緩衝部910(弾性部911)に対して球が当接する位置が誘導部74から高い位置となり、弾性部911に衝突した球を、その球の進行方向とは反対の方向へ跳ね返す力(球の進行方向への力を打ち消す力)が大きくなる。その結果、緩衝部910に衝突した球が緩衝部910を乗り越えられずに誘導通路75内に滞留し、球詰まりが発生するおそれがある。
これに対し、緩衝部910のレール部930からの突出寸法を球の半径以下に設定することで、緩衝部910を球が乗り越えやすくして、球を遊技領域の右側領域へ円滑に送ることができる。
ここで、本実施の形態では、操作ハンドル51(図1参照)を最大限回動させ、球発射ユニット112a(図4参照)により発射強度を最大にした場合に、発射された球が誘導部74に落下するように設定されている。よって、遊技者が球の発射の仕方を「右打ち」にした場合に、発射された球を緩衝部910に衝突させやすくすることができる。
また、誘導部74には、右傾斜部822の貫通孔822aから金属板から構成されるレール部930が露出している。これにより、誘導部74に落下した球から加わる衝撃に対する耐久性を高めることができるので、誘導部74および保持体920の早期破損を防止することができる。
なお、本実施の形態では、球発射ユニット112aにより発射強度を最大にした場合において、発射された球の少なくとも50%以上が誘導部74に落下するように設定されている。
また、遊技盤13の正面視において、レール部930の下流側端部を通る線であって、レール部930の下流側端部とその端部に球が接したときの球の中心とを結んだ線に対して垂直な線を仮想線Lとし、第1通路部75aを通過し終えた球が仮想線Lに沿って移動して緩衝体910に衝突するものと仮定すると、緩衝部910を軸支する回転軸922は、仮想線Lよりも下方に配置されることが好ましい。この場合、第1通路部75aから第2通路部75へ進入した球は、緩衝部910のうち仮想線Lよりも上方に位置する部位に衝突する。仮想線Lに沿って進行しようとする球と、緩衝部910との間に摩擦が生じ、緩衝部910を回転軸922回りに図12に示す時計回り方向へ回転させようとする力が働く。
このように、回転軸922が仮想線Lよりも下方に配置されることで、緩衝部910を回転させやすくすることができるので、緩衝部910に衝突した球が緩衝部910を乗り越えられずに緩衝部910の手前で球が止まることを回避しやすくすることができる。また、緩衝部910に衝突した球から回転軸922に加わる衝撃を小さくすることができるので、球の衝突に起因して回転軸922が損傷または変形することを防止できる。
さらに、外縁部材73は、緩衝部910に対向する部位では緩衝部910から離れる方向へ大きく膨らみ、レール部930と対向する部位よりも誘導通路75の通路幅が広くなっている。これにより、緩衝部910に衝突した後に上方へ跳ね上がった球が、外縁内壁面73aに衝突することを抑制できる。
ここで、緩衝部910と外縁内壁面73aとの通路幅は、球の直径の2倍未満に設定されていることが好ましく、本実施の形態では通路幅が球の直径の1.8倍に設定されている。よって、連続して発射された2つの球が連なって誘導通路75へ進入した場合に、緩衝部910と外縁内壁面73aとの間に球が詰まることを回避できる。
以上説明したように、本実施の形態におけるパチンコ機10では、遊技領域の上中央部分から右方にかけて誘導通路75が形成され、誘導通路75を通過した球は遊技領域の右側領域へ誘導される。誘導通路75は、センターフレーム86に形成される誘導部74及び外縁部材73の外縁内壁面73aの間に形成される第1通路部75aと、緩衝部910及び外縁内壁面73aの間に形成される第2通路部75bとから構成されている。第2通路部75bは、第1通路部75aの下流側に形成され、緩衝部910が回転可能に保持されると共に、誘導部74を転動する球の進行方向から視た場合に緩衝部910がレール部930から上方へ突出している。
これにより、誘導通路75を通過し終える前に球に緩衝部910を衝突させ、球の勢いを緩衝することができる。よって、誘導通路75から遊技領域の右側領域へ送られる球の速度を低減させることができるので、誘導通路75を通過し終えた球が勢いよく外縁内壁面73aに衝突することを回避できる。
また、緩衝部910がレール部930よりも上方へ突出しているので、緩衝部910に衝突した球は、その軌道が上方へ向けられる。これにより、球の速度を低減させることができるので、球が勢いよく外縁内壁面73aに衝突することを防止できる。
緩衝部910は、レール部930及び右傾斜部822からの突出寸法が、球の半径以下の寸法となるように設定されているので、弾性部911によって球をその進行方向とは反対方向へ跳ね返そうとする力が過度に大きくなることを抑制できる。よって、球が緩衝部910を乗り越えられずに緩衝部910の手前で滞留し、誘導通路75内で球詰まりが発生することを回避できる。
また、緩衝ユニット900は、正面視において球の中心とレール部930の下流側端部とを結ぶ線に垂直な仮想軌道線Lよりも下方に、緩衝部910の回転軸922が配設されている。よって、緩衝部910に球が衝突した際に緩衝部910を回転させやすくすることができると共に、回転軸922の損傷および変形を抑制することができる。
さらに、緩衝部910は、弾性部911の外周面に複数の突起911aが突出形成されている。これにより、突起911aが球にひっかかりやすくなり、球の勢いを利用して緩衝部910を回転させやすくし、球を遊技領域の右側領域へ確実に誘導することができる。従って、緩衝部910を乗り越えられずに球が緩衝部910の手前で止まることを防止できる。また、球と弾性部911との接触面積を大きく確保できるので、球の勢いを効率的に緩衝することができる。
本実施の形態では、外縁部材73は、外縁内壁面73aのうち緩衝部910と対向する部位が、レール部930と対向する部位よりも遊技領域から離れる方向へ膨らみ、誘導通路75よりも通路幅が大きくなっている。これにより、球が外縁内壁面73aに衝突することを抑制できるので、外縁部材73の早期の損傷を抑制できる。なお、外縁内壁面73aのうちの少なくとも緩衝部910に対向する部位にゴム状弾性体を覆設してもよい。これにより、外縁内壁面73aに球が衝突したとしても、その衝突により外縁内壁面73aに加わる衝撃がゴム状弾性体によって緩衝されるので、外縁内壁面73aの損傷を抑制することができる。
緩衝部910は、弾性部911の外周面に複数の突起911aが形成されているので、レール部930を転動した球が緩衝部910を乗り越えようとした際に、球に緩衝部910がひっかかりやすくなる。これにより、衝突した球の勢いを利用して緩衝部910を転動させやすくすることができるので、球が緩衝部910を乗り越えやすくして緩衝部910の手前で球が滞留することを防止できる。
緩衝ユニット900は、センターフレーム86に着脱可能に取り付けられているので、緩衝ユニット900を再利用することができる。また、緩衝ユニット900は、保持体920に対して緩衝部910が着脱可能に取り付けられているので、緩衝部910が摩耗した場合には緩衝部910のみを取り替えることができる。よって、部品コストの低減を図ることができる。
ここで、遊技盤13に緩衝ユニット900を直接取り付けた場合、緩衝ユニット900の下側に開口部60aを設け、その開口部60aに後面立設部830を内嵌させる必要がある。その結果、センターフレーム86の内部に配置される動作ユニット200を小さくする必要がある。
これに対し、本実施の形態では、センターフレーム86に緩衝ユニット900が取り付けられるので、可変表示装置ユニット80の大型化を図ることができる。その結果、可変表示装置ユニット80に設ける役物の数を増やすことができる。
次に、第2実施の形態について説明する。第1実施の形態では、緩衝ユニット900に緩衝部910が保持され、その緩衝部910により球の勢いを緩衝する場合について説明したが、第2実施の形態では、緩衝部910の代わりに風車2910が用いられている。
図13は、第2実施の形態における遊技盤2013の部分拡大正面図である。なお、上記した各実施の形態と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図13に示すように、緩衝ユニット2900には、軸支部2923に風車2910が回転可能に保持されている。風車2910は、回転軸2922から径方向へ延びる仕切壁2911が周方向等間隔に3つ形成されており、隣接する2つの仕切壁2911の間に1つの球が収容可能な収容部2912が形成されている。
誘導部74を転動する球が風車2910へ送られると、その球が収容部2912に収容され、風車2910は球の勢いや重量によって回転する。その風車2910の回転により球が収容された収容部2912が下方へ向けられると、球は自由落下し、第2領域を流下する。
このとき、収容部2912に収容された球は、その速度が低減し、誘導部74から風車2910へ転動したときの球の勢いが緩衝された状態で第2領域へ誘導される。よって、外縁内壁面73aに球が勢いよく衝突することを防止できる。
以上、上記各実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
上記各実施の形態では、緩衝ユニット900,2900がセンターフレーム86に取り付けられる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、緩衝ユニット900,2900が遊技盤13,2013に取り付けられていてもよい。
上記各実施の形態では、保持体920がセンターフレーム86に着脱可能に取り付けられる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、保持体920がセンターフレーム86又は遊技盤13に固着されていてもよい。また、保持体920に相当する部位をセンターフレーム86に一体形成し、緩衝部910又は風車2910を単体でセンターフレーム86又は遊技盤13,2013に回転可能に軸支される構成としてもよい。
上記第1実施の形態では、緩衝部910が保持体920に回転可能に保持される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、緩衝部910が保持体920、センターフレーム86又は遊技盤13に固着されていてもよい。この場合、緩衝部910が必ずしも車輪状に形成されていなくてもよく、緩衝部910が例えば正面視略扇形状や正面視略多角形状に形成されていてもよい。
また、上記第1実施の形態では、緩衝部910の弾性部911がゴム状弾性体から構成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、少なくとも前面立設部820よりも弾性が高い他の弾性体から構成されていればよい。
上記第1実施の形態では、緩衝部910の外周面に複数の突起911aが形成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、突起911aを省略し、緩衝部910の外周面を平坦面状に形成してもよい。
また、上記第1実施の形態では、突起911aが半球状に形成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、突起911aの形状が他の形状であってもよい。突起911aの他の形状としては、例えば、幅方向に沿って延設された正面視山形状に形成されていてもよい。
さらに、上記第1実施の形態では、弾性部911に設けられた全ての突起911aが同一形状である場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、突起911aが2種類以上の形状を有するものであってもよい。例えば、弾性部911の幅方向における中央部分に形成される突起911aの突出高さを、弾性部911の幅方向両側に形成される突起911aの突出高さよりも小さくしてもよい。これにより、多くの突起911aを球に当接させることができるので、球の勢いを効率良く緩衝することができる。
上記各実施の形態では、緩衝ユニット900,2900は、保持体920の上部にレール部930が支持され、そのレール部930が右傾斜部822と面一状に配設される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、レール部930及び保持体920の支持部924を省略し、保持体920の上面を貫通孔822aから露出させて保持体920の上面と右傾斜部822とが面一状となるように配設してもよい。
また、上記各実施の形態では、レール部930が金属板から構成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、レール部がゴム状弾性体から構成されていてもよい。これにより、誘導部を転動する球の速度を緩やかに加速させることができる。
上記第1実施の形態では、緩衝部910がゴム状弾性体から構成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、少なくともレール部930よりも弾性が高い他の部材から構成されていればよい。
上記実施の形態では、遊技盤13の正面視において、保持体920の大部分が装飾部823に覆われる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、保持体920の前面側に、装飾部823に合わせた装飾が施されていてもよい。これにより、遊技盤13の意匠性を高めることができる。また、保持体920の一部が装飾部823に覆設され、覆設されずに露出する部位にのみ装飾を施してもよい。さらに、可変表示装置ユニット80に設けた可変する部材の動きにより、保持体920に施した装飾が見え隠れするように構成されていてもよい。これにより、演出効果を高めることができる。
上記実施の形態では、球を右側領域へ誘導する誘導部74が、センターフレーム86に一体形成される右傾斜部822と緩衝ユニット900とにより構成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、誘導部74全体を緩衝ユニット900で構成し、センターフレーム86の右傾斜部822を省略してもよい。
上記各実施の形態では、誘導部74を通過した球を、緩衝部910に衝突させた後、遊技領域の右側領域へ流下させる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、緩衝部910と遊技領域の右側領域との間に、球の速度を低減させるための通路を設けてもよい。なお、球の速度を低減させるための通路としては、例えば、誘導通路75と遊技領域の右側領域との下流側に、複数方向へ蛇行する蛇行通路を形成する場合などが例示される。この蛇行通路は、複数の釘により形成してもよく、鋸刃状に形成された一対の通路壁面を対向配置することにより形成してもよい。なお、一対の通路壁面を対向配置することにより蛇行通路を形成する場合には、通路壁面にゴム状弾性体を覆設してもよい。これにより、球の衝突による通路壁面の損傷を抑制することができる。
上記第1実施の形態では、軸支部922に緩衝部910が回転可能に保持され、その緩衝部910が球の勢いを利用して回転する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、緩衝部910にモータを取り付け、そのモータの駆動力により緩衝部910を回転させるものであってもよい。これにより、緩衝部910の回転を利用して球を誘導通路75から遊技領域の右側領域へ誘導しやすくすることができる。
本発明を上記各実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるパチンコ機として実施してもよい。また、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有し、その特別領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機に実施してもよい。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する表示装置を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動表示が停止して確定表示され、その停止時の識別情報の組合せが特定のものであることを必要条件として、遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示装置を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
また、上記した各実施形態の全部または一部を組み合わせて構成してもよい。
以下に、本発明の遊技機に加えて上述した実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。
<特許A群>(発射された遊技球の勢いを緩衝する緩衝部材を、遊技領域の右側領域へ誘導する誘導部に設ける)
従来より、発射手段による発射力を調整することで、発射された遊技球を遊技領域のうちの左側領域または右側領域へ打ち分けられるように構成された遊技機が知られている。
特許文献1には、一定以上の発射力で発射された遊技球が、遊技球が球通路39を通過して遊技領域の右側領域に形成された非ゲージ領域6へ誘導されたパチンコ機の遊技盤が開示されている(例えば、特許文献1:特開2004−147947号公報)。
ここで、従来より、発射手段による発射力を調整することで、発射された遊技球を遊技領域のうちの左側領域または右側領域へ打ち分けられるように構成された遊技機が知られている。特開2004−147947号公報には、一定以上の発射力で発射された遊技球が、遊技球が球通路39を通過して遊技領域の右側領域に形成された非ゲージ領域6へ誘導されたパチンコ機の遊技盤が開示されている。しかしながら、上述の技術では、一定以上の発射力で発射された遊技球が、球通路39を通過し、球通路39から非ゲージ領域6へ勢いよく飛び出すので、その遊技球に衝突した部材に大きな衝撃が加わり、その部材が早期に損傷しやすくなるという問題点があった。
本技術的構成は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技球の勢いを緩衝して遊技球に衝突する部材が早期に損傷することを回避できる遊技機を提供することを目的としている。
遊技球を発射可能な発射手段と、その発射手段による遊技球の発射力を可変する発射力可変手段と、前記発射手段により発射された遊技球が流下する第1領域と、前記発射手段により最大発射力で遊技球を発射した場合に前記第1領域よりも遊技球が流下し難い第2領域と、前記第1領域から前記第2領域へ遊技球を誘導する誘導部と、その誘導部から前記第2領域へ流下する遊技球の勢いを緩衝する緩衝部と、を備えていることを特徴とする遊技機A1。
これに対し、遊技機A1によれば、次の効果を奏する。即ち、遊技球を発射可能な発射手段と、その発射手段による遊技球の発射力を可変する発射力可変手段と、発射手段により発射された遊技球が流下する第1領域と、発射手段により最大発射力で遊技球を発射した場合に第1領域よりも遊技球が流下し難い第2領域と、第1領域から第2領域へ遊技球を誘導する誘導部と、その誘導部から第2領域へ流下する遊技球の勢いを緩衝する緩衝部と、を備えている。このように、誘導部に誘導される遊技球は、その勢いが緩衝された状態で第2領域へ流下されるので、遊技球に衝突した部材に加わる衝撃を小さくし、その部材が早期に損傷することを回避できるという効果がある。
遊技機A1において、発射力可変手段は、前記発射手段により最大発射力で発射した遊技球が前記誘導部に着地するように設定されていることを特徴とする遊技機A2。
遊技機A2によれば、遊技機A1の奏する効果に加え、発射力可変手段は、発射手段により最大発射力で発射した遊技球が誘導部に着地するように設定されてので、遊技球を誘導部に着地させることで緩衝部に遊技球を確実に衝突させることができる。よって、遊技球の勢いを確実に緩衝することができるという効果がある。
遊技機A2において、前記誘導部は、少なくとも一部が金属から構成されていることを特徴とする遊技機A3。
遊技機A3によれば、遊技機A2に奏する効果に加え、誘導部の少なくとも一部が金属から構成されているので、誘導部に着地する遊技球から加わる衝撃に対する耐久性を向上させることができるという効果がある。
遊技機A1からA3のいずれかにおいて、前記緩衝部は、少なくとも遊技球に当接可能な外表面が、前記誘導部よりも弾性が高い弾性体から構成されていることを特徴とする遊技機A4。
遊技機A4によれば、遊技機A1からA3の奏する効果に加え、緩衝部は、少なくとも遊技球に当接可能な外表面が、誘導部よりも弾性が高い弾性体から構成されているので、緩衝部の弾性を利用して遊技球の勢いを緩衝することができるという効果がある。
遊技機A1からA4のいずれかにおいて、前記緩衝部は、前記誘導部から上方へ向けて突出していることを特徴とする遊技機A5。
遊技機A5によれば、遊技機A1からA4の奏する効果に加え、緩衝部は、誘導部から上方へ向けて突出しているので、流下する遊技球の軌道を上方へ向けて遊技球の速度を低減させることができる。よって、遊技球に衝突する部材に加わる衝撃を小さくすることができるという効果がある。
遊技機A5において、前記緩衝部は、前記誘導部からの突出寸法が遊技球の半径以下であることを特徴とする遊技機A6。
遊技機A6によれば、遊技機A5の奏する効果に加え、緩衝部は、誘導部からの突出寸法が遊技球の半径以下なので、遊技球が緩衝部を乗り越えられずに誘導部に留まることを防止できるという効果がある。
遊技機A5又はA6において、前記緩衝部は、回転可能に保持されていることを特徴とする遊技機A7。
遊技機A7によれば、遊技機A5又はA6の奏する効果に加え、緩衝部は、回転可能に保持されているので、遊技球が緩衝部を乗り越えやすくして遊技球を円滑に第2領域へ誘導することができるという効果がある。
遊技機A7において、前記緩衝部は、その回転軸が前記誘導部から突出する部位よりも下方に位置していることを特徴とする遊技機A8。
遊技機A8によれば、遊技機A7の奏する効果に加え、緩衝部は、その回転軸が誘導部から突出する部位よりも下方に位置しているので、遊技球が緩衝部を乗り越えられずに誘導部に留まることを防止できるという効果がある。
遊技機A4からA8において、緩衝部は、その外周面に突設される一または複数の突起を備えていることを特徴とする遊技機A9。
遊技機A9によれば、遊技機A4からA8の奏する効果に加え、緩衝部は、その外周面に突設される一または複数の突起を備えることで、遊技機に対する緩衝部の接触面積を大きくできるので、遊技球の勢いを効率良く緩衝することができるという効果がある。
<特徴B群>(着脱可能な緩衝部ユニットを枠体に設ける)
従来より、発射手段による発射力を調整することで、発射された遊技球を遊技領域のうちの左側領域または右側領域へ打ち分けられるように構成された遊技機が知られている。一定以上の発射力で発射された遊技球が、遊技球が球通路39を通過して遊技領域の右側領域に形成された非ゲージ領域6へ誘導されたパチンコ機の遊技盤が開示されている(例えば、特許文献1:特開2004−147947号公報)。
ここで、従来より、発射手段による発射力を調整することで、発射された遊技球を遊技領域のうちの左側領域または右側領域へ打ち分けられるように構成された遊技機が知られている。特開2004−147947号公報には、一定以上の発射力で発射された遊技球が、遊技球が球通路39を通過して遊技領域の右側領域に形成された非ゲージ領域6へ誘導されたパチンコ機の遊技盤が開示されている。しかしながら、上述の技術では、一定以上の発射力で発射された遊技球が、球通路39を通過し、球通路39から非ゲージ領域6へ勢いよく飛び出すので、その遊技球に衝突した部材に大きな衝撃が加わり、その部材が早期に損傷しやすくなるという問題点があった。
本技術的構成は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技球の勢いを緩衝して遊技球に衝突する部材が早期に損傷することを回避できる遊技機を提供することを目的としている。
遊技球を遊技領域へ発射可能な発射手段と、その発射手段による遊技球の発射力を可変する発射力可変手段と、前記発射手段により発射された遊技球が流下する第1領域と、前記発射手段により最大発射力で遊技球を発射した場合に前記第1領域よりも遊技球が流下し難い第2領域と、盤面から前方へ突出する壁部と、前記第1領域から前記第2領域へ遊技球を誘導する誘導部と、その誘導部から前記第2領域へ流下する遊技球の勢いを緩衝する緩衝部と、を備え、少なくとも前記壁部と前記誘導部とにより、遊技球の流下が規制される仕切領域が前記遊技領域内に形成されることを特徴とする遊技機B1。
これに対し、遊技機B1によれば、次の効果を奏する。即ち、遊技球を遊技領域へ発射可能な発射手段と、その発射手段による遊技球の発射力を可変する発射力可変手段と、前記発射手段により発射された遊技球が流下する第1領域と、前記発射手段により最大発射力で遊技球を発射した場合に前記第1領域よりも遊技球が流下し難い第2領域と、盤面から前方へ突出する壁部と、前記第1領域から前記第2領域へ遊技球を誘導する誘導部と、その誘導部から前記第2領域へ流下する遊技球の勢いを緩衝する緩衝部と、を備え、少なくとも前記壁部と前記誘導部とにより、遊技球の流下が規制される仕切領域が前記遊技領域内に形成される。このように、誘導部に誘導される遊技球は、その勢いが緩衝された状態で第2領域へ流下されるので、遊技球に衝突した部材に加わる衝撃を小さくし、その部材が早期に損傷することを回避できるという効果がある。
遊技機B1において、前記盤面に着脱可能な枠体を備え、その枠体に前記緩衝部が保持されていることを特徴とする遊技機B2。
遊技機B2によれば、遊技機B1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、盤面に着脱可能な枠体を備え、その枠体に緩衝部が保持されている。このように、緩衝部が枠体に保持され、盤面には緩衝部を取り付けるためのスペースを確保する必要がないので、その分、第2領域または仕切領域をより広く確保することができるという効果がある。
遊技機B2において、前記緩衝部は、前記枠体に着脱可能に保持されていることを特徴とする遊技機B3。
遊技機B3によれば、遊技機B2の奏する効果に加え、緩衝部は、枠体に着脱可能に保持されているので、枠体から取り外された緩衝部を再利用することができるという効果がある。また、緩衝部が損傷した場合には、緩衝部のみを交換し、枠体を引き続き使用することができるので、遊技球の緩衝作用を維持しつつ、部品コストの低減を図ることができるという効果がある。
遊技機B1からB3のいずれかにおいて、前記壁部は、前記枠体に一体形成されていることを特徴とする遊技機B4。
遊技機B4によれば、遊技機B1からB3の奏する効果に加え、壁部が枠体に一体形成されているので、部品点数を少なくして遊技機の製造工程を簡素化できるという効果がある。
遊技機B1からB4のいずれかにおいて、前記緩衝部を保持する保持体を備え、その保持体が前記誘導部の少なくとも一部を構成していることを特徴とする遊技機B5。
遊技機B5によれば、遊技機B1からB4の奏する効果に加え、緩衝部を保持する保持体を備え、その保持体が誘導部の少なくとも一部として構成されているので、誘導部には勢いよく発射された球の多くが誘導部に着地するのに対し、その誘導部の少なくとも一部を保持体から構成することで、保持体が破損した場合には保持体を新しいものに交換し、枠体を引き続き使用できる。よって、部品コストの低減を図ることができる。
遊技機B5において、前記保持体は、前記枠体よりも剛性が高い材料から構成されたレール部を備え、そのレール部が前記誘導部の少なくとも一部を構成していることを特徴とする遊技機B6。
遊技機B6によれば、遊技機B5の奏する効果に加え、保持体は、枠体よりも剛性が高い材料から構成されたレール部を備え、そのレール部が誘導部の少なくとも一部を構成しているので、遊技球から加わる衝撃に対する耐久性を高めることができる。よって、保持体の破損を抑制できるという効果がある。
遊技機B6において、前記緩衝部および前記レール部を保持する保持体を備え、その保持体が前記枠体に着脱可能に取り付けられていることを特徴とする遊技機B7。
遊技機B7によれば、遊技機B6の奏する効果に加え、緩衝部およびレール部を保持する保持体を備え、その保持体が枠体に着脱可能に取り付けられているので、緩衝部が破損した場合には、緩衝部を新しいものに交換し、保持体は引き続き使用することができる。よって、遊技球の緩衝作用を保持しつつ、部品コストの低減を図ることができるという効果がある。
<特徴C群>
従来より、発射手段による発射力を調整することで、発射された遊技球を遊技領域のうちの左側領域または右側領域へ打ち分けられるように構成された遊技機が知られている。
特許文献1には、一定以上の発射力で発射された遊技球が、遊技球が球通路39を通過して遊技領域の右側領域に形成された非ゲージ領域6へ誘導されたパチンコ機の遊技盤が開示されている(例えば、特許文献1:特開2004−147947号公報)。
ここで、従来より、発射手段による発射力を調整することで、発射された遊技球を遊技領域のうちの左側領域または右側領域へ打ち分けられるように構成された遊技機が知られている。特開2004−147947号公報には、一定以上の発射力で発射された遊技球が、遊技球が球通路39を通過して遊技領域の右側領域に形成された非ゲージ領域6へ誘導されたパチンコ機の遊技盤が開示されている。しかしながら、上述の技術では、一定以上の発射力で発射された遊技球が、球通路39を通過し、球通路39から非ゲージ領域6へ勢いよく飛び出すので、その遊技球に衝突した部材に大きな衝撃が加わり、その部材が早期に損傷しやすくなるという問題点があった。
本技術的構成は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技球の勢いを緩衝して遊技球に衝突する部材が早期に損傷することを回避できる遊技機を提供することを目的としている。
遊技球を発射可能な発射手段と、その発射手段による遊技球の発射力を可変させる発射力可変手段と、前記発射手段により第1発射力で発射された遊技球が流下し易い第1領域と、前記発射手段による前記第1発射力より大きい第2発射力以上で遊技球が発射された場合に前記第1領域よりも遊技球が流下し易い第2領域と、それら第1領域および第2領域を連通する連通通路と、を備え、前記連通通路は、前記第1領域から進入した遊技球を前記第2領域へ誘導する誘導通路と、その誘導通路から進入した遊技球を減速させる減速通路と、を備えていることを特徴とする遊技機C1。
遊技機C1によれば、遊技球を発射可能な発射手段と、その発射手段による遊技球の発射力を可変させる発射力可変手段と、前記発射手段による第1発射力で発射された遊技球が流下し易い第1領域と、前記発射手段により前記第1発射力より大きい第2発射力以上で遊技球が発射された場合に前記第1領域よりも遊技球が流下し易い第2領域と、それら第1領域および第2領域を連通する連通通路と、を備え、前記連通通路は、前記第1領域から進入した遊技球を前記第2領域へ誘導する誘導通路と、その誘導通路から進入した遊技球を減速させる減速通路と、を備えている。よって、遊技球の勢いを緩衝して遊技球に衝突する部材が早期に損傷することを回避できるという効果がある。
遊技機C1において、前記誘導通路は、遊技球が転動可能な通路底面であって、前記第1領域側から第2領域側へ向けて下降傾斜する下降面を備え、前記減速通路は、前記下降面を転動する遊技球の軌道を上向きに変更させる軌道変更部を備えていることを特徴とする遊技機C2。
遊技機C2によれば、遊技機C1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記誘導通路は、遊技球が転動可能な通路底面であって、前記第1領域側から第2領域側へ向けて下降傾斜する下降面を備え、前記減速通路は、前記下降面を転動する遊技球の軌道を上向きに変更させる軌道変更部を備えている。よって、遊技球を誘導通路によって、第1領域側から第2領域側へ容易に誘導できるので、第2発射力未満の発射力で発射された遊技球であっても、第2領域へと誘導することができ、減速通路で遊技球の速度を減速させることで、第2領域へ遊技球を安定させて流下させることができるという効果がある。
遊技機C2において、前記軌道変更部は、前記下降面を転動した遊技球の進行方向から視て、前記下降面から突出し、前記軌道変更部を越えて前記第2領域へ進入されるように、前記減速通路に進入した遊技球を案内するものであることを特徴とする遊技機C3。
遊技機C3によれば、遊技機C2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記軌道変更部は、前記下降面を転動した遊技球の進行方向から視て、前記下降面から突出し、前記軌道変更部を越えて前記第2領域へ進入されるように、前記減速通路に進入した遊技球を案内するものである。よって、軌道変更部が下降面より突出していることで、より遊技球の勢いを減速させて、安定して第2領域に遊技球を案内することができるという効果がある。
遊技機C3において、前面側に前記第1領域および前記第2領域が少なくとも形成される盤面に取り付けられる取付ユニットを備え、前記軌道変更部と前記下降面とが前記取付ユニットに配設されていることを特徴とする遊技機C4。
遊技機C4によれば、遊技機C3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前面側に前記第1領域および前記第2領域が少なくとも形成される盤面に取り付けられる取付ユニットを備え、前記軌道変更部と前記下降面とが前記取付ユニットに配設されている。よって、取り付けユニットを取り付けることにより、軌道変更部と下降面とを容易に取り付けすることができるという効果がある。
遊技機C3またはC4において、前記軌道変更部は、前記下降面を転動する遊技球の進行方向に沿った方向へ回転可能に保持されていることを特徴とする遊技機C5。
遊技機C5によれば、遊技機C3またはC4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、前記軌道変更部は、前記下降面を転動する遊技球の進行方向に沿った方向へ回転可能に保持されている。よって、回転することで、遊技球をスムーズに第2領域へと案内して、球詰まりの不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機C5において、前記軌道変更部は、その外径が遊技球の直径よりも大きな寸法であることを特徴とする遊技機C6。
遊技機C6によれば、遊技機C5の奏する効果に加え、前記軌道変更部は、その外径が遊技球の直径よりも大きな寸法であるので、遊技球の回転速度をより減速させることができるという効果がある。
遊技機C5またはC6において、前記軌道変更部は、その外表面に複数の突起が突設されていることを特徴とする遊技機C7。
遊技機C7によれば、遊技機C5またはC6の奏する効果に加え、前記軌道変更部は、その外表面に複数の突起が突設されているので、摩擦力が大きくなり、遊技球の速度をより減速させることができるという効果がある。
遊技機C3からC7のいずれかにおいて、前記軌道変更部は、その外表面のうち少なくとも遊技球に当接する部位が、前記下降面よりも弾性が高い弾性体から構成されていることを特徴とする遊技機C8。
遊技機C8によれば、遊技機C3からC7のいずれかの遊技機の奏する効果に加え、前記軌道変更部は、その外表面のうち少なくとも遊技球に当接する部位が、前記下降面よりも弾性が高い弾性体から構成されているので、軌道変更部に衝突した場合にも遊技球をよりスムーズに第2領域へと案内することができるという効果がある。
遊技機C3からC8のいずれかにおいて、前記軌道変更部は、前記下降面を転動する遊技球の進行方向から視た前記下降面からの突出高さが、遊技球の半径以下であることを特徴とする遊技機C9。
遊技機C9によれば、遊技機C3からC8のいずれかの遊技機の奏する効果に加え、前記軌道変更部は、前記下降面を転動する遊技球の進行方向から視た前記下降面からの突出高さが、遊技球の半径以下であるので、遊技球の重心よりも下に軌道変更部が当たることで、遊技球の進行方向を上方向に向けることで、遊技球が軌道変更部を乗り越えられずに誘導部に留まることを防止できるという効果がある。
遊技機C3からC9のいずれかにおいて、前記減速通路は、前記軌道変更部と、その前記軌道変更部に対向する壁面との間に形成され、それら軌道変更部と壁面との間隔が遊技球の直径の2倍未満であることを特徴とする記載の遊技機C10。
遊技機C10によれば、遊技機C3からC9のいずれかの遊技機の奏する効果に加え、前記減速通路は、前記軌道変更部と、その前記軌道変更部に対向する壁面との間に形成され、それら軌道変更部と壁面との間隔が遊技球の直径の2倍未満であるので、遊技球が2球入り込むことが防止でき、球詰まりの不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機C2からC10のいずれかにおいて、発射力可変手段は、前記発射手段により遊技球が最大発射力で発射された場合に、遊技球が前記下降面に落下するように設定されていることを特徴とする記載の遊技機C11。
遊技機C11によれば、遊技機C2からC10のいずれかの遊技機の奏する効果に加え、発射力可変手段は、前記発射手段により遊技球が最大発射力で発射された場合に、遊技球が前記下降面に落下するように設定されているので、最大発射力を抑制して構成しても、下降面により遊技球を第2領域へ案内することができるという効果がある。
遊技機C11において、前記下降面は、その少なくとも一部が金属から構成されていることを特徴とする遊技機C12。
遊技機C12によれば、遊技機C11の奏する効果に加え、記下降面は、その少なくとも一部が金属から構成されているので、遊技球との接触により破損する不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機A1からA9,B1からB7のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機Z1。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
遊技機A1からA9,B1からB7のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機Z2。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示手段において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
遊技機A1からA9,B1からB7のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機Z3。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。