JP2016123524A - 遊技台 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動手段に特徴を持った遊技台を提供すること。【解決手段】可動手段と、前記可動手段が少なくとも取り付けられた取付手段と、を備えた遊技台であって、前記取付手段は、第一の基板を備えた手段であり、前記可動手段は、第二の基板を備えた手段であり、前記第二の基板は、少なくとも第一のフレキシブルハーネスにより前記第一の基板と接続される基板であり、前記可動手段は、前記第一のフレキシブルハーネスを案内する案内手段を備えた手段であり、前記案内手段は、前記第一のフレキシブルハーネスの入口を備えた手段であり、前記案内手段は、前記第一のフレキシブルハーネスの出口を備えた手段であり、前記案内手段は、前記入口と前記出口の間において、前記第一のフレキシブルハーネスを案内する手段である。【選択図】図35

Description

本発明は、パチンコ機、スロットマシン、封入式遊技機に代表される遊技台に関する。
近年では、遊技の興趣を向上すべく演出用の可動手段を搭載した遊技台が提案されている(例えば特許文献1)。
特開2008−200302号公報
しかしながら、可動手段には改良の余地がある。
本発明の目的は、可動手段に特徴を持った遊技台を提供することにある。
本発明によれば、
可動手段と、
前記可動手段が少なくとも取り付けられた取付手段と、
を備えた遊技台であって、
前記取付手段は、第一の基板を備えた手段であり、
前記可動手段は、第二の基板を備えた手段であり、
前記第二の基板は、少なくとも第一のフレキシブルハーネスにより前記第一の基板と接続される基板であり、
前記可動手段は、前記第一のフレキシブルハーネスを案内する案内手段を備えた手段であり、
前記案内手段は、前記第一のフレキシブルハーネスの入口を備えた手段であり、
前記案内手段は、前記第一のフレキシブルハーネスの出口を備えた手段であり、
前記案内手段は、前記入口と前記出口の間において、前記第一のフレキシブルハーネスを案内する手段である、
ことを特徴とする遊技台が提供される。
本発明によれば、可動手段に特徴を持った遊技台を提供することができる。
実施形態のパチンコ機を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図。 図1のパチンコ機を背面側から見た外観図。 遊技盤を正面から見た正面図。 制御部の回路ブロック図。 (a)及びは特図の停止図柄態様の一例を示した図、(b)(c)は装飾図柄の一例を示した図、(d)は普図の停止表示図柄の一例を示した図。 主制御部メイン処理の流れを示すフローチャート。 主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャート。 (a)は第1副制御部のCPUが実行するメイン処理のフローチャート、(b)は第1副制御部のストローブ割込み処理のフローチャート、(c)は第1副制御部のタイマ変数更新割込処理のフローチャート、(d)は第1副制御部の画像制御処理のフローチャート。 (a)は第2副制御部のCPUが実行するメイン処理のフローチャート、(b)は第2副制御部のコマンド受信割込処理のフローチャート、(c)は第2副制御部のタイマ割込処理のフローチャート。 (a)〜(d)は抽選データの例を示す図。 (a)〜(c)は抽選データの例を示す図、(d)及び(e)は開閉条件の設定例を示す図。 抽選データの例を示す図。 (a)及び(b)は抽選データの例を示す図。 遊技の進行例を示す図。 演出装置の分解斜視図。 演出装置の分解斜視図。 (a)は演出装置の正面図、(b)は演出装置の背面図。 演出装置の分解斜視図。 演出装置の分解斜視図。 演出装置の分解斜視図。 演出装置の分解斜視図。 (a)〜(e)は演出装置の動作説明図。 (a)〜(d)は演出装置の動作説明図。 (a)は入球ユニットの分解斜視図、(b)は入球ユニットの透視図。 (a)は入球ユニットの部分解斜視図、(b)及び(c)は開閉部材の説明図。 (a)は入球ユニットの正面図、(b)及び(c)は図26(a)のA−A−線断面図。 (a)及び(b)は閉状態での隙間の説明図。 (a)及び(b)は接触部の説明図。 (a)は球噛みの説明図、(b)及び(c)は凸部の説明図。 (a)は入球ユニットの取付構造の説明図、(b)は入球ユニットを取り外した状態での背面図、(c)はリブの説明図。 演出装置の分解斜視図。 (a)及び(b)は演出装置の分解斜視図、(c)はフレキシブルハーネスの説明図。 (a)〜(f)は演出装置の動作説明図。 (a)は演出装置の動作説明図、(b)はフレキシブルハーネスの説明図、(c)はフレキシブルハーネスと基板の説明図。 (a)はフレキシブルハーネスと案内構造の説明図、(b)〜(e)は入口、出口の形状例を示す図。 (a)〜(d)はフレキシブルハーネスの案内構造例の説明図。 振動センサの配設構造の説明図。 (a)はレール部材の斜視図、(b)は図37のC−C線断面図。 (a)及び(b)は払出装置152及び球通路ユニット153の背面図、正面図。 (a)は球通路ユニット153の右側面図、(b)は図40(a)のD−D線断面図。 (a)は球通路ユニット153の背面図、(b)は図41(a)のE−E線断面図。 (a)は球通路ユニット153の背面図、(b)は図42(a)のE−E線断面図。 (a)及び(b)は遊技球の通路の説明図。 (a)は演出装置の分解斜視図、(b)は発光素子の配置構造の説明図。 演出装置の分解斜視図。 演出装置の分解斜視図。 (a)及び(b)は可動ユニットの動作説明図、(c)及び(d)は演出装置の背面図。 (a)〜(e)は可動ユニットの動作説明図。 実施形態のスロットマシンの斜視図。 (a)及び(b)は情報表示ボタンユニットの説明図。
<全体構成>
図1を用いて、本発明の実施形態1に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。なお、パチンコ機100においては、透過性を有する部品が用いられている場合があり、各図において透過性を有する部品の背後の部品について実線で表示している場合があり、その結果、形状線が交錯して見える場合がある。
パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、球貯留皿付扉108と、発射装置110と、遊技盤200と、をその前面に備える。なお、図1において遊技盤200は図示を省略している。
外枠102は、遊技機設置営業店に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。矢印d1〜d3はパチンコ機100を設置場所に固定した状態における方向を示している。矢印d1はパチンコ機100の奥行き方向(前後方向と呼ぶ場合がある)を示し、手前側を正面又は前と呼ぶ場合があり、奥側を背面又は後と呼ぶ場合がある。矢印d2はパチンコ機100の幅方向(左右方向と呼ぶ場合がある)を示し、正面視で左手を左、右手を右と呼ぶ場合がある。矢印d3はパチンコ機100の高さ方向(上下方向と呼ぶ場合がある)を示し、高い方を上、低い方を下と呼ぶ場合がある。
本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、内側に空間部114を有している。この空間部114には後述する遊技盤200が取付けられる。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。また、本体104の左上部には振動センサSR2が設けられており、パチンコ機100に過剰な振動が生じた場合(例えば強く叩かれた場合等)に、その振動を検出する。振動センサSR2で検出された場合、エラー処理(例えば画像や音による報知、遊技の継続を不能とする遊技停止等)を行うことができる。振動センサSR2は磁気センサ等、他の不正検出センサであってもよい。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。なお、この前面枠扉106には、開口部116にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで遊技領域の奥行き方向の空間を区画形成する。また、本体104には前面枠扉開放センサSR1が設けられており、前面枠扉開放センサSR1は前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する。
なお、前面枠扉106には演出装置を設けてもよく、この演出装置と振動センサSR2とが隣接していてもよい。前面枠扉106の演出装置としては、透明板部材118を可動させるボタン式の演出装置としてもよく、このボタン式の演出装置を遊技者が操作可能であってもよい。この場合、振動センサSR2の検知結果が、通常のボタン操作を超える強度であった場合に、エラー処理(例えば音や画像での報知)を行ってもよい。
球貯留皿付扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿126と、上皿126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿128(図1においてはその大部分が演出装置108aの陰に隠れている)と、遊技者の操作によって上皿126に貯留された遊技球を下皿128へと排出させる球抜ボタン130と、遊技者の操作によって下皿128に貯留された遊技球を遊技球収集容器(俗称、ドル箱)へと排出させる球排出レバー132と、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって各種演出装置の演出態様に変化を与えるといった演出を可能とする演出ボタン136と、演出ボタン136を発光させる演出ボタンランプ138と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン(不図示)と、カードユニットに対して遊技者の残高の返却指示を行う返却操作ボタン(不図示)と、遊技者の残高やカードユニットの状態を表示する球貸表示部(不図示)と、演出装置1と、楽曲設定や遊技固有のモード設定などの設定操作を受け付ける設定ボタン108bと、を備える。また、下皿128が満タンであることを検出する不図示の下皿満タンセンサを備える。
演出ボタン136は、例えば、内部に駆動機構を設けて昇降させることもできる。上昇させた場合は演出ボタン136の突出量が増大して遊技者に操作を促すことができる場合があり、降下させた場合は周囲と面一か埋没させて操作困難な状態とすることができる場合がある。また、演出ボタン136は、例えば、ボタン操作が可能な状態と、ボタン操作が不能(ボタンの押下ができないように固くなる)の状態とで切り替え可能なものであってもよく、振動可能なものであってもよい。
球貯留皿付扉108は、また、発射ハンドル134に隣接してターボボタン134aを備える。発射ハンドル134に対する発射操作を行いつつ、ターボボタン134aを操作することで遊技球の発射強度を強くすることができる。遊技者は、通常時(左打ち)にはターボボタン134aを操作せず、右打ち時にはターボボタン134aを操作することで、発射ハンドル134に対する操作量を逐一換えることなく、左打ちと右打ちとを切り替えることができる。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆(不図示)と、遊技球を発射杆の先端で打突する発射槌(不図示)と、を備える。
図2は、図1のパチンコ機100を背面側から見た外観図である。
パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する球を背面右側に位置する払出装置152に導くためのタンクレール154とを配設している。
払出装置152は、筒状の部材からなり、その内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。
スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、球通路ユニット153を通過してパチンコ機100の表側に配設した上皿126等に到達するように構成しており、パチンコ機100は、この構成により遊技者に対して球の払い出しを行う。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158と、副基板ケース162とが配置されている。副基板ケース162は、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する。
払出基板ケース172は、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する。発射基板ケース176は遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する。
払出基板ケース172の前側(図2で見ると裏側)には、電源基板ケースが配置されている。電源基板ケースは、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチと電源投入時に操作されることによってRWMクリア信号を主制御部300に出力するRWMクリアスイッチを備える電源基板182を収納する。
CRインターフェース部186は払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行う。
図3は、遊技盤200を正面から見た略示正面図である。遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、図1で説明した本体104の空間部114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、開口部116から観察することができる。
本体104に対する遊技盤200の取付構造は、様々な構造を採用可能であるが、例えば、本体104の正面視左側(ヒンジ部112側)に遊技盤200の正面視左側部200aを挿入し、ここを回動中心として遊技盤200を回動させつつ遊技盤200の正面視右側部200bを本体104に押圧し、セットする構造を採用可能であり、このような構造であれば作業性を向上できる場合がある。
遊技盤200は、板状の本体201に各種の部品が取り付けられたユニットである。本体201は、例えば、樹脂により形成され、その表面(正面)は、パチンコ機100のキャラクタ等を表示した装飾面を構成する。装飾面は、例えば、パチンコ機100のキャラクタ等を印刷したシートを貼り付けることで形成してもよい。本体201の右下方には振動センサSR3が配設されている。振動センサSR3で検出された場合、エラー処理(例えば画像や音による報知、遊技の継続を不能とする遊技停止等)を行うことができる。振動センサSR3は磁気センサ等、他の不正検出センサであってもよい。
遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。外レール202の一部は、本体104に着脱自在なレール部材209により形成されている。遊技領域124のうち、外レール202と内レール204との間の領域は発射された遊技球を案内する案内領域201aを形成している。
遊技盤200の遊技領域124以外の領域を非遊技領域と呼ぶ場合がある。遊技領域124と非遊技領域とは外レール202を境界として区別することができる。また、遊技球の発射強度を最大にした状態で遊技球が通過する領域よりも内側の領域は少なくとも遊技領域124と呼ぶことができる。遊技領域124は、遊技領域124内に演出装置等が存在することで遊技球が通過しない領域を含む場合がある。遊技中に遊技球が流下する点で遊技領域124を流下領域と呼び、メンテナンスやアクシデントを除いて遊技中に遊技球が流下しない点で非遊技領域を非流下領域と呼ぶ場合がある。遊技領域124は、その全域を流下領域と呼ぶことも可能であるが、演出装置等の存在により遊技球が流下することがない領域は非流下領域と呼んでもよい。
遊技領域124の略中央には、装飾図柄表示装置208を配設している。遊技領域124よりも下方には、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。さらに、各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。本実施形態の場合、第2特別図柄変動遊技については保留記憶を行わないため、第2特別図柄保留ランプは設けていないが、保留記憶を行う場合は第2特別図柄表示装置214に隣接して第2特別図柄保留ランプを配置してもよい。
なお、遊技状態として、大当りが発生し易い高確率状態や大当りが発生し難い低確率状態の設定可能とする場合、高確中ランプを設けてもよい。このランプは、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯するようにしてもよい。
装飾図柄表示装置208の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として上皿126に排出する。上皿126に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口226に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を「賞球」、遊技者に貸し出す球を「貸球」と区別して呼ぶ場合があり、「賞球」と「貸球」を総称して「球(遊技球)」と呼ぶ。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の右側に1つ配設している。普図始動口228を通過した球は一般入賞口226に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口228を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央下部に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を所定の球検出センサが検出した場合、後述する払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態の場合、第1特図始動口230の配置上、右打ちした場合には、第1特図始動口230への遊技球の入球は困難な構成となっている。
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施形態では第1特図始動口230の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当り図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿126に排出するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施形態の場合、普図始動口228の配置上(不図示の遊技釘により)、左打ちした場合には、普図始動口228への遊技球の入球は困難な構成となっている。したがって、左打ち中は、普図変動遊技に当選することは原則として無く、したがって羽根部材232aが開閉することも原則とし無い。一方、右打ちした場合には、普図始動口228への遊技球の入球が期待できるため、普図変動遊技に当選して羽根部材232aが開閉する場合がある。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施形態では遊技盤200の右側下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当り図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置152を駆動し、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として上皿126に排出する。なお、可変入賞口234に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
本実施形態では、可変入賞口234及び一般入賞口226並びに後述する他の入賞口が入球ユニットU1に一体的に構成され、遊技盤200の本体201に着脱自在に取り付け可能としている。入球ユニットU1には、更に、球通路を開閉する開閉機構SH1及びSH2やV領域RVが設けられている。V領域RVには開閉機構SH1及びSH2を通過した遊技球が入球可能となっている。
さらに、遊技領域124には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口240を設けている。
このパチンコ機100は、遊技者が上皿126に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆および発射槌によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した球は、打球方向変換部材236や遊技釘等によって進行方向を変えながら下方に流下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。
また、遊技領域124の上部に演出装置2が、下部に演出装置3が、それぞれ配置されると共に、左側、右側にそれぞれ演出装置4が配置されている。各演出装置4の背後には後述する演出装置5が配置されている。本実施形態の場合、これらは本体104に支持されている。
<制御部>
次に、図4を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発信器316が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発信器316が出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路318(この回路には2つのカウンタを内臓しているものとする)と、所定の球検出センサ、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、V領域RVに入球する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサSR1や内枠開放センサや下皿満タンセンサや振動センサSR2や振動センサSR3や磁気センサ(例えば入球ユニットU1に配設される)を含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234aや入球ユニットU1が備える開閉効くSH1及びSH2等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
なお、第1特図始動口230に球が入賞したことを球検出センサ320が検出した場合には、センサ回路322は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路318に出力する。この信号を受信したカウンタ回路318は、第1特図始動口230に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第1特図始動口230に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。また、カウンタ回路318は、第2特図始動口232に球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、第2特図始動口232に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発信器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、演出ボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、演出ボタン136や設定ボタン108b等のボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP434(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)と、を接続している。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、各種演出装置224の駆動制御を行うための駆動回路516と、各種演出装置224が備える可動体の現在位置を検出する可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。各種演出装置224には、例えば、演出装置1〜5が含まれる。
<払出制御部、発射制御部、電源制御部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600、発射制御部630、電源制御部660について説明する。
払出制御部600は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置152の払出モータ602を制御すると共に、払出センサ604が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部606を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット608との通信を行う。
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量やターボボタン134aの操作に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、上皿126から発射装置110に球を供給する球送り装置634の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の種類>
次に、図5(a)〜(d)を用いて、パチンコ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図5(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。
これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」は、図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。
したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。図5(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」までの10種類の特図が示されている。図5(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
本実施形態のパチンコ機100では、特図変動遊技における大当りか否か等の決定はハードウェア乱数の抽選によって行う。
「特図A」は15ラウンド(15R)大当り図柄であり、15ラウンドの大当り遊技終了後は時短状態に移行する。ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。例えば、普図変動遊技の変動時間および特図変動遊技の変動時間は短くなる。また、第2特別始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなり、一対の羽根部材232aは多く開きやすい。このようなことから、時短状態のことを電サポ状態と称し、時短状態ではないことを非電サポ状態と称する場合がある。
図5(a)の「特図A」において、”(15Rサポ大当り)”と記載しているのは、15ラウンドの大当り遊技に当選する特図であり、15ラウンドの大当り遊技が終了した後の遊技状態が電サポ状態となることを意味している。
「特図B」は実10ラウンド(10R)大当り図柄であり、15ラウンドの大当り遊技終了後は電サポ状態に移行する。実10ラウンドとは、15ラウンドの大当り遊技であるものの、終盤5ラウンドにおける可変入賞口234の開放時間を短縮することで、実質的に10ラウンドの大当り遊技であることを意味する。図5(a)の「特図B」において、”(10Rサポ大当り)”と記載しているのは、実質的に10ラウンドの大当り遊技に当選する特図であり、実質10ラウンドの大当り遊技が終了した後の遊技状態が電サポ状態となることを意味している。
「特図C」は実0ラウンド(0R)大当り図柄であり、15ラウンドの大当り遊技終了後は電サポ状態に移行する。実0ラウンドとは、15ラウンドの大当り遊技であるものの、可変入賞口234の開放時間を短縮することで、実質的に0ラウンドの大当り遊技であることを意味する。図5(a)の「特図C」において、”(突然サポ大当り)”と記載しているのは、実質的に0ラウンドの大当り遊技に当選する特図であり、実質0ラウンドの大当り遊技が終了した後の遊技状態が電サポ状態となることを意味している。
「特図D」は実10ラウンド(10R)大当り図柄であり、15ラウンドの大当り遊技終了後は電サポ状態に移行しない。実10ラウンドとは既に述べたとおりである。図5(a)の「特図D」において、”(10R大当り)”と記載しているのは、電サポ状態の無い、実質的に10ラウンドの大当り遊技に当選する特図であることを意味している。
「特図E」はハズレ図柄であり、大当り遊技が開始されない特図である。
「特図F」は15ラウンド(15R)直撃図柄であり、15ラウンドの大当り遊技終了後は時短状態に移行する。「特図A」に当選した場合と同じ内容の利益が遊技者に与えられる。
なお、本実施形態では大当りに当選する確率が高くなる大当り(特別大当り)が無い遊技構成であるが、特別大当りがある遊技構成であってもよい。特別大当りに当選すると、次回の特図変動遊技で大当りに当選する確率が高くなる(特図高確率状態)。
「特図G」、「特図H」及び「特図I」は小当り図柄(15RV図柄)である。「特図G」、「特図H」及び「特図I」に当選すると、当選しない場合よりもV領域RVに入球しやすくなり、V領域RVに入球すると(以下、V入賞と呼ぶ場合がある)、15Rの大当り遊技に移行する。「特図G」及び「特図H」に当選した場合、15Rの大当り遊技の終了後、電サポ状態に移行する。図5(b)の「特図G」及び「特図H」において、”(15Rサポ小当り)”と記載しているのは、V入賞を条件として、15ラウンドの大当り遊技と電サポ状態とに当選する特図であることを意味している。「特図I」に当選した場合、15Rの大当り遊技の終了後、電サポ状態に移行しない。図5(b)の「特図I」において、”(15R小当り)”と記載しているのは、V入賞を条件として、電サポ状態の無い、15ラウンドの大当り遊技に当選する特図であることを意味している。
なお、特図2の小当り図柄は、特図1の大当り図柄よりも種類を多くしてもよい。V入賞した場合の大当りの種別が分り難くなり、遊技の興趣を向上できる場合がある。また、図5(a)及び(b)に例示した図柄以外の図柄も用意されていてもよい。
図5(c)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。本実施形態の場合、装飾図柄の組み合わせは、特図1に対応しているが、特図2にも対応させてもよい。
第1特図始動口230に球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。
そして、特図A、特図B又は特図Dの大当りを報知する場合、図柄表示領域208a〜208cに、装飾3と装飾7以外の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。
また、特図Aのみの大当りを報知する場合、装飾3又は装飾7の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」)を停止表示する。
また、特図Cのみの大当りを報知する場合、3種類の装飾図柄の組み合わせ(ここでは「装飾1−装飾2−装飾3」と「装飾1−装飾3−装飾5」)を停止表示する。
図5(d)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当り図柄である「普図A」と、外れ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この図5(d)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
<主制御部メイン処理>
次に、図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図6に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップSA01では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップSA03では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。
ステップSA05では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検知した場合)にはステップSA03に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検知していない場合)にはステップSA07に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップSA03に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップSA05は繰り返し実行される。
ステップSA07では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップSA09では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップSA13)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRWMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップSA13に進む。
一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップSA13に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。
そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップSA11に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップSA13に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップSA13に進む。
ステップSA11では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。
すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップSA15内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図4に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップSA11では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップSB33において、第1副制御部400へ送信される。
ステップSA13では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップSA13)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップSB33において、第1副制御部400へ送信される。
ステップSA15では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述するステップSB07でも更新する。
主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップSA15の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図7を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップSB01では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップSB03では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップSB05では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサSR1や内枠開放センサや下皿満タンセンサ、各種の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップSB05では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。
このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップSB05では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。
図4に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップSB05では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過、V領域RVへの入球等があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞、V入賞があったと判定する。例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。
なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップSB07およびステップSB09では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップSA15で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。
例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。
例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。
また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップSB11では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップSB13では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップSB15では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップSB17では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップSB03における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。
第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。
第2特図始動口232へ入賞があった場合且つ特図2の変動表示中でない場合、カウンタ回路318の当選用カウンタ値記憶用レジスタから値を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。
普図始動口228へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を普図当選乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。可変入賞口234へ入賞があった場合には、可変入賞口用の入賞記憶領域に、可変入賞口234に球が入球したことを示す情報を格納する。
ステップSB19では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。
ステップSB21では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当り図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。
また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図5(d)に示す普図A)および外れ図柄(図5(d)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間、第2特図始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップSB23に移行するようにしている。
ステップSB23では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。
図11(b)は普図の抽選データの一例を示し、特に普図の当否判定用テーブルの例を示す。同図の例では普図の当否判定に用いる乱数の範囲は0〜65535とされており、乱数が0〜65534の場合に当りと決定し、乱数が65535の場合にハズレと決定する。つまり、当りの確率は略100%である。このテーブルは、電サポ状態と非電サポ状態のいずれにおいても用いられる。
図11(c)は普図の抽選データの一例を示し、特に普図の図柄を決定するためのテーブルである。普図の当否結果が当りの場合は停止普図は普図Aとなり(100%)、ハズレの場合は普図Bとなる(100%)。
図11(d)は普図Aに当選した場合に、第2特図始動口232の羽根部材232aを開放する時間等を設定する情報の例を示す。非電サポ状態で普図Aに当選した場合、羽根部材232aを開放し、0.03秒経過するか又は第2特図始動口232に6球入賞した場合に閉鎖する。電サポ状態で普図Aに当選した場合、羽根部材232aを開放し、5.8秒経過するか又は第2特図始動口232に6球入賞した場合に閉鎖する。したがって、電サポ状態の方が遊技者に有利である。
また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。
図13(b)は普図変動時間決定テーブルの例を示している。同図の例では普図変動時間の当否判定に用いる乱数の範囲は0〜65535とされている。普図Aに当選して非電サポ状態の場合、乱数が0〜29999の場合は変動時間を25000msに決定し、30000〜65535の場合は変動時間を30000msに決定する。なお、非電サポ状態で普図Aに当選する頻度は低い。その意味で「レア」である。これは本実施形態の遊技性に起因している。また、非電サポ状態では左打ちが推奨されるが、普図始動口228が左打ちを行った場合の遊技球の流下領域には存在しないため、基本的には、非電サポ状態で普図を変動させない設計となっている。
つまり、本実施形態では、すでに述べたとおり、右打ちした場合には、第1特図始動口230への遊技球の入球は困難な構成となっており、左打ちした場合には、普図始動口228への遊技球の入球は困難な構成となっている。左打ち中は、普図変動遊技に当選することは原則として無く、したがって羽根部材232aが開閉することも原則とし無い。一方、右打ちした場合には、普図始動口228への遊技球の入球が期待できるため、普図変動遊技に当選して羽根部材232aが開閉する場合がある。
以上のことから、非電サポ状態では左打ちが遊技者に有利な場合多く、その結果、非電サポ状態で普図Aに当選する頻度は低いことになる。
普図Aに当選して電サポ状態の場合、乱数が0〜65535の場合は変動時間を15000msに決定する。つまり、変動時間は100%、15000msとなる。この変動時間は非電サポ状態の変動時間の50%又は60%の時間であり、変動時間が短縮されている。
なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
図7に戻り、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行う。主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、10R大当りフラグ、突然大当りフラグ、普図確率変動フラグ、小当りフラグ、ハズレフラグ等のフラグが用意されており、これらフラグのオン、オフ状態に応じて特図1、特図2の停止表示を行う。
図10(a)は特図1の当否判定用テーブルの例を示す。なお、既に説明している通り、本実施形態では特図の当選確率が変動する遊技は想定していない。同図の例では特図1の大当りの当否判定に用いる乱数の範囲は0〜65535とされており、乱数が0〜336の場合に大当りと決定し(大当り確率:1/194.5)、乱数が337〜65535の場合にハズレと決定する。
図10(b)は特図2の直撃大当り当否判定用テーブルの例を示す。なお、既に説明している通り、本実施形態では特図の当選確率が変動する遊技は想定していない。同図の例では特図2の直撃大当りの当否判定に用いる乱数の範囲は0〜65535とされており、乱数が0〜336の場合に大当りと決定し(大当り確率:1/194.5)、乱数が337〜65535の場合にハズレと決定する。直撃大当りの当選確率は特図1の大当り確率と同じとしている。
図10(c)は特図2の小当り当否判定用テーブルの例を示す。特図2の小当りの当否判定は、直撃大当りの当否判定でハズレと決定した場合に行う。同図の例では特図2の小当りの当否判定に用いる乱数の範囲は0〜65535とされており、乱数が0〜65535の場合に小当りと決定する。つまり、本実施形態の場合、100%小当りに当選する。
図10(d)は特図1の図柄決定用テーブルの例を示す。大当りの当否結果が大当たりの場合、特図A〜特図Dのいずれか一つに特図1の図柄が決定される。図柄判定に用いる乱数の範囲は0〜99とされており、乱数が0〜3の場合に特図Aと決定され、乱数が4〜39の場合に特図Bと決定され、乱数が40〜49の場合に特図Cと決定され、乱数が50〜99の場合に特図Dと決定される。特図A〜特図Dのいずれかに当選すると大当り遊技が開始され、可変入賞口234(アタッカ1と呼ぶ場合がある)が開閉される。大当りの当否結果がハズレの場合特図Eと決定される。
非電サポ状態で大当りに当選した場合、特図A〜特図Cに当選すると大当り終了後に電サポ状態に移行するので、非電サポ状態から大当り後に電サポ状態へ移行する確率は50%となる。
図11(a)は特図2の図柄決定用テーブルの例を示す。直撃大当りの当否結果が当選である場合、特図2の図柄が特図Fと決定され、小当りの当否結果が当選である場合、特図G〜特図Iのいずれか一つに特図2の図柄が決定される。
小当りの図柄判定に用いる乱数の範囲は0〜99とされており、乱数が0〜34の場合に特図Gと決定され、乱数が35〜69の場合に特図Gと決定され、乱数が70〜99の場合に特図Iと決定される。
特図Fに当選すると大当り遊技が開始され、可変入賞口234(アタッカ1)が開閉される。特図G〜特図Iに当選すると、小当り遊技が開始され、開閉機構SH2(アタッカ2と呼ぶ場合がある。)が開放される。開閉機構SH2が開放されて閉鎖されると、常に開閉機構SH1を一定時間開放して(例えば0.3秒)閉鎖する。これにより、V入賞する場合がある。
なお、特図1及び特図2に当選した場合の電サポ継続率について検討すると、約70%となる。
図11(e)は可変入賞口234(アタッカ1)と開閉機構SH2(アタッカ2)の開閉条件を示している。特図A又は特図Fに当選した場合、大当り遊技において、可変入賞口234は、開放後、25秒経過するか可変入賞口234に9球入賞すると閉鎖し、これを15ラウンド繰り返す。特図B又は特図Dに当選した場合、大当り遊技において、可変入賞口234は、開放後、25秒経過するか可変入賞口234に9球入賞すると閉鎖し、これを10ラウンド繰り返す。更に、開放後、0.3秒経過するか可変入賞口234に6球入賞すると閉鎖し、これを5ラウンド繰り返す。終盤の5ラウンドは可変入賞口234の開放時間が極めて短いので、入賞は期待できない。
特図Cに当選した場合、大当り遊技において、可変入賞口234は、開放後、0.3秒経過するか可変入賞口234に15球入賞すると閉鎖し、これを15ラウンド繰り返す。全ラウンドにおいて可変入賞口234の開放時間が極めて短いので、入賞は期待できない。
特図G〜Iに当選した場合、電サポ状態において、開閉機構SH2は、開放後、1.5秒経過するか、開閉機構SH2に9球入賞すると閉鎖し、これを1ラウンド行う。開閉機構SH2が開放後に閉鎖すると、上述したとおり開閉機構SH1が開放して閉鎖する。特図G〜Iに当選した場合、非電サポ状態において、開閉機構SH2は、開放後、0.3秒経過するか、開閉機構SH2に9球入賞すると閉鎖し、これを1ラウンド行う。開閉機構SH2が開放後に閉鎖すると、上述したとおり開閉機構SH1が開放して閉鎖する。
非電サポ状態では開閉機構SH2の開放時間が極めて短いので、V入賞は期待できない。一方、電サポ状態では開閉機構SH2の開放時間が長くはないものの1.5秒あることから、V入賞のチャンスがある。
図12は特図1変動時間決定テーブルの例を示している。同図の例では特図1変動時間の当否判定に用いる乱数の範囲は0〜65535とされている。
特図A、特図B又は特図Dに当選して非電サポ状態の場合、乱数が0〜1000の場合は変動時間を15000msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様はノーマルリーチ当りに設定される。
乱数が1001〜20000の場合は変動時間を45000msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様はスーパーリーチA当りに設定される。スーパーリーチA当りはノーマルリーチ当りよりも大当りへの期待感の高いリーチとすることができる。
乱数が20001〜65535の場合は変動時間を65000msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様はスーパーリーチB当りに設定される。スーパーリーチB当りはノーマルリーチ当りよりも大当りへの期待感の高いリーチとすることができる。
特図A、特図B又は特図Dに当選して電サポ状態の場合、乱数が0〜1000の場合は変動時間を1500msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様は装飾図柄の変動表示は無しとして、いきなりV表示とする。なお、電サポ状態で特図A、特図B又は特図Dに当選する頻度は低く、その意味で「レア」である。これも本実施形態の遊技性に起因している。既に述べたとおり、電サポ時は右打ちで第2特図始動口232を狙う方が有利となるため、第1特図始動口230に入賞する事態が余りない。あるとすれば、遊技者が敢えて不利な左打ちを行うか、電サポ状態に移行した場合に特図1の保留記憶が残存している場合等である。なお、電サポ状態で新たに第1特図始動口230に入賞した場合には、装飾図柄表示装置208及び音声で右打ちを促す報知が実行される。また、本実施形態では、大当り遊技から電サポ状態の間、つまり右打が推奨されている期間は、装飾図柄表示装置208で右打ちを遊技者に促す報知が行われる。一方。電サポ状態から非電サポ状態に移行した場合は、移行した場合の一部の期間にのみ装飾図柄表示装置208及び音声で左打ちを促す報知が実行される。
特図Eに当選して非電サポ状態で、かつ、保留記憶数が4の場合、乱数が0〜59999の場合は変動時間を15000msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様は短縮ハズレ(変動時間が短いハズレ)に設定される。
乱数が60000〜63999の場合は変動時間を15000msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様はノーマルリーチハズレに設定される。
乱数が64000〜64999の場合は変動時間を45000msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様はスーパーリーチAハズレに設定される。
乱数が65000〜65535の場合は変動時間を65000msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様はスーパーリーチBハズレに設定される。
特図Eに当選して非電サポ状態で、かつ、保留記憶数が3の場合、乱数が0〜49999の場合は変動時間を10000msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様はハズレに設定される。
乱数が50000〜63999の場合は変動時間を15000msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様はノーマルリーチハズレに設定される。
乱数が64000〜64999の場合は変動時間を45000msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様はスーパーリーチAハズレに設定される。
乱数が65000〜65535の場合は変動時間を65000msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様はスーパーリーチBハズレに設定される。
特図Eに当選して電サポ状態の場合、乱数が0〜1000の場合は変動時間を1500msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様は装飾図柄の変動表示は無しとする。なお、電サポ状態で特図Eに当選する頻度は低く、その意味で「レア」である。これも既に述べたとおり、電サポ時は右打ちで第2特図始動口232を狙う方が有利となるため、第1特図始動口230に入賞する事態が余りないからである。
図13(a)は特図2変動時間決定テーブルの例を示している。同図の例では特図2変動時間の当否判定に用いる乱数の範囲は0〜65535とされている。
特図Fに当選して電サポ状態の場合、乱数が0〜65535の場合は変動時間を150000msに決定する。つまり、100%、変動時間を15000msに決定する。装飾図柄表示装置208での演出態様は装飾図柄の変動表示は無しとして、いきなりV表示とする。すなわち、実際にはSH2とSH1は開放しない大当りであり、遊技球がV領域RVに入賞することはないが、V入賞をしたように見せかける演出を行う構成となっている。
特図Fに当選して非電サポ状態の場合、乱数が0〜65535の場合は変動時間を45000msに決定する。つまり、100%、変動時間を45000msに決定する。装飾図柄表示装置208での演出態様はノーマルリーチ当りに設定される。なお、非電サポ状態で特図Fに当選する頻度は低く、その意味で「レア」である。これも既に述べたとおり、非電サポ時は左打ちで第1特図始動口230を狙う方が有利となるため、第2特図始動口232に入賞する事態が余りない。あるとすれば、遊技者が敢えて右打ちを行って普図の当りに当選し、第2特図始動口232が開放して入賞した場合等である。
特図G、特図H又は特図Iに当選して電サポ状態の場合、乱数が20001〜65535の場合は変動時間を15000msに決定する。このとき、装飾図柄表示装置208での演出態様は装飾図柄の変動表示は無しとし、音による小当りの告知のみとする。
特図G、特図H又は特図Iに当選して非電サポ状態の場合、乱数が0〜1000の場合は変動時間を60000msに決定する。乱数が1001〜59999の場合は変動時間を80000msに決定する。乱数が60000〜63999の場合は変動時間を100000msに決定する。乱数が64000〜64999の場合は変動時間を120000msに決定する。乱数が65000〜65535の場合は変動時間を140000msに決定する。いずれの場合も装飾図柄表示装置208での演出態様は装飾図柄の変動表示は無しとし、音による小当りの告知のみとする。
なお、非電サポ状態で特図G、特図H又は特図Iに当選する頻度は低く、その意味で「レア」である。これも本実施形態の遊技性に起因している。繰り返し述べるように、非電サポ時は左打ちで第1特図始動口230を狙う方が有利となるためである。
なお、特図2の当否結果はほぼ小当りとなるので、非電サポ中の右打ちによるV入賞の発生を低減する手法として以下の手法を採用している。
○非電サポ中の普図の変動時間を長くする。時間効率を低下させることができ右打ちする意欲を減退させることができる場合がある。
○仮に普図に当選しても第2特図始動口232の開放時間を0.03秒と短くすることで第2特図始動口232に入賞しにくくしている。
○特図2の変動時間が長く、まちまちなのでアタッカ2の開放タイミングを遊技者が分り難い場合がある。
○アタッカ2の小当り開放時間は非電サポ時は短く設定している。
○アタッカ2に入賞しても開閉機構SH1が存在しており、常にV入賞するわけではない。
図7に戻り、特図状態更新処理は、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップSB25)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、上記フラグのオン、オフに対応した停止表示態様となるように、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。
この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は、特図F〜特図Iのいずれか一つの図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。
また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、15R大当りフラグ、普図確率変動フラグがオンされる。特図2変動遊技の結果が大当りであれば、小当りフラグがオンされる。
大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材234aの開放・閉鎖制御を所定回数(本実施形態では15ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。
また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当り遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンすることもない。この時短フラグがオンに設定されていると電サポ状態である。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。
小当りフラグがオンであれば、開閉機構SH1、SH2を開放する処理を行う。その後、V入賞が成立すると15R大当りフラグがオンにされて上記の処理が行われることになる。
特図2変動遊技の結果が外れであれば、ハズレフラグがオンされる。このハズレフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップSB27に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップSB27)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理のうち、15Rサポ大当りに当選した場合の処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容と基本的に同じである。以下、異なる部分について簡単に説明する。
10Rサポ大当りに当選した場合は10R大当りフラグ、普図確率変動フラグがオンに設定され、10R大当りフラグのオンによって11R〜15Rにおいて可変入賞口234の扉部材234aの開放時間が短縮される。突然サポ大当りに当選した場合は突然大当りフラグ、普図確率変動フラグがオンに設定され、突然大当りフラグのオンにより全ラウンドにおいて可変入賞口234の扉部材234aの開放時間が短縮される。10R大当りに当選した場合は10R大当りフラグがオンに設定され、普図確率変動フラグはオンに設定されない。特図1については小当りに当選する場合はない。
ステップSB25およびステップSB27における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップSB29)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップSB31)。
これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われる。
ステップSB33では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、各種大当りフラグや小当りフラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、各種大当りフラグや小当りフラグの値の値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、各種大当りフラグや小当りフラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、各種大当りフラグや小当りフラグの値などを示す情報を設定する。上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、保留している第1特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、保留している第1特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、保留している第1特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、保留している第1特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。また、このステップSB33では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップSB35では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップSB37では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップSB05において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーまたは下皿満タンエラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーの有無または下皿満タンエラーの有無を示すデバイス情報を設定する。
また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップSB19)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップSB39では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップSB43に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップSB41に進む。
ステップSB41では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップSB01で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップSB43では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図6に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
図8を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のストローブ割込み処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ変数更新割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第1副制御部400の画像制御処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップSC01では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずSC01で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップSC03では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップSC05の処理に移行する。
ステップSC05では、タイマ変数に0を代入する。ステップSC07では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。ステップSC09では、演出制御処理を行う。例えば、SC07で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップSC11では、演出ボタン136の押下を検出していた場合、ステップSC09で更新した演出データを演出ボタン136の押下に応じた演出データに変更する処理を行う。ステップSC13では、SC09で読み出した演出データの中にVDP434への命令がある場合には、この命令をVDP434に出力する(詳細は後述)。ステップSC15では、SC09で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。
ステップSC17では、SC09で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。ステップSC19では、SC09で読み出した演出データの中に演出装置1〜5が備える可動体の駆動に関する命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。ステップSC21では、SC09で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、SC03へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップSD01では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップSE01では、図8(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップSC03において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップSC03において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップSE03では、ステップSC19で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、同図(d)を用いて、第1副制御部400のメイン処理におけるステップSC13の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップSF01では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU404は、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。次に、CPU404は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM406からVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM406からVRAM436に転送する。その後、VDP436は、転送終了割込信号をCPU404に対して出力する。
ステップSF03では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップSF05に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップSF05では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU404は、ステップSF01でVRAM436に転送した画像データに基づいてVRAM436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップSF07では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU404は、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPU404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップSF09では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップSF11に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップSF11では、RAM408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<第2副制御部500の処理>
図9を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップSG01では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずSG01で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップSG03では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップSG05の処理に移行する。
ステップSG05では、タイマ変数に0を代入する。ステップSG07では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。ステップSG09では、演出制御処理を行う。例えば、SG07で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップSG11では、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。ステップSG13では、第1副制御部400からの、演出装置1〜5が備える可動体への命令がある場合には、この命令を駆動回路516に出力し、SG03に戻る。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップSH01では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第2副制御部タイマ割込処理のステップSI01では、図8(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップSG03において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップSG03において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。第2副制御部タイマ割込処理のステップSI03では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<遊技の進行例>
遊技の進行例について図14を参照して説明する。ステップS1で、非電サポ状態で遊技が開始される。非電サポ状態では遊技者が左打ちを行うことが想定される。第1特図始動口230に入賞するとステップS2で特図1の変動遊技(変動表示)が開始される。大当りに当選するまで、このような遊技が繰り返される。
大当りに当選するとステップS3で大当り遊技が行われる。特図A〜特図Cで大当りが発生した場合、大当り遊技の終了後、ステップS4で電サポ状態が開始される。特図Dで大当りが発生した場合、大当り遊技の終了後、非電サポ状態となる。
電サポ状態は所定回数(例えば100回)の遊技が消化されると終了する。電サポ状態では遊技者が右打ちを行うことが想定される。普図始動口228を球が通過するとS5で普図の変動遊技(変動表示)が開始される。普図変動遊技が当りである場合、第2特図始動口232の羽根部材232aが開放して入賞し易くなる。入賞すると特図2の変動遊技(変動表示)が開始される。特図Fに当選した場合、大当りが発生し、S3の大当り遊技が開始される。特図G〜特図Iのいずれかに当選した場合、小当りとなり、S7へ進む。S7では、開閉機構SH2(アタッカ2)が開放して閉鎖する。続いて開閉機構SH1が開放して閉鎖する。その結果、V入賞した場合は、大当りが発生し、S3の大当り遊技が開始される。V入賞しなかった場合、普図始動口228を球が通過するとS5で普図の変動遊技(変動表示)が開始され、同様の流れで遊技が進行していくことになる。なお、本実施形態では、電サポ状態において右打ちを行っていれば、100回の特図の変動遊技が終了する前に、ほぼ確実にV入賞による大当りを得られるように構成されている。
このように本実施形態では、特図A〜特図Cで大当りに当選すると電サポ状態に移行するので、特図2変動遊技における大当りの当選が期待される状態となる。特図2変動遊技で特図Fに当選すると大当りが発生するので、短期間の間に複数の大当りが発生することが期待される。特図2変動遊技で特図Fに当選しなかった場合でもV入賞による大当りの発生が期待されるので、短期間の間に複数の大当りが発生することが期待される。
<演出装置3>
演出装置3について図3、図15〜図17を参照して説明する。図15は演出装置3が備える可動体3Aの分解斜視図、図16は演出装置3が備える駆動機構3Bの分解斜視図、図17(a)は演出装置3の正面図、図17(b)は演出装置3の背面図である。
演出装置3は、可動体3Aと駆動装置3Bとを備え、駆動装置3Bが本体104に取り付けられることで支持される。駆動装置3Bは可動体3Aを上下に昇降する昇降機構である。図3及び図17(b)は可動体3Aが降下した状態を示し、図17(a)は可動体3Aが上昇した状態を示す。
可動体3Aは本実施形態の場合、殿様のキャラクタの顔周辺部分を表したものである。図3に示すように可動体3Aが降下した状態では可動体3Aの顔の上側部分が正面視で視認できるものの、その下側は視認困難であるところ、図17(a)に示すように可動体3Aが上昇した状態においては、隠れていた可動体3Aの顔全体が正面視で視認可能となり、演出効果を向上できる場合がある。
可動体3Aは、支持部材31と、カバー部材32とを備える。支持部材31は可動体3Aの骨格をなす部分であり、各種の部品を支持する。カバー部材32は支持部材31の前側を覆うように配置され、殿様のキャラクタの顔周辺部分の意匠を構成する。
可動体3Aは、それ自体が可動部分を含んで構成されている。可動体3Aは、殿様のキャラクタの眉毛に相当する一対の眉毛部材32a、目玉に相当する一対の目玉部材32b及びまぶたに相当する一対のまぶた部材32cを備える。一対の眉毛部材32aは、眉間側を回動中心としてカバー部材32に回動自在に取り付けられ、かつ、一対のモータM31を含む駆動機構によって回動される可動部材である。一対の目玉部材32bは、モータM32及びM33を含む駆動機構によって、左右、上下に視線方向を変更可能に回動される可動部材である。一対のまぶた部材32cは、一対のモータM34を含む駆動機構によって一対の目玉部材32bを開閉する可動部材である。これら可動部材の可動により、可動体3Aが様々な表情を表出することになり、演出効果を向上できる場合がある。
駆動機構3Bは、可動体3Aを支持しつつ上下に並行移動する機構である。なお、可動体3Aの移動形態は、昇降の他に、回動や横方向への移動等であってもよい。
駆動機構3Bは、支持部材33と、支持部材33の前側に固定される支持板34とを備え、これら支持部材33及び支持板34を骨格として各種の部品が組付けられる。
支持部材33は左側部33aと、右側部33bと底部33cとを一体に備えたコの字上の部材であり、底部33cには、左右方向に離間して開口部33d、33eが形成されている。本実施形態の場合、開口部33e周囲が閉じた穴であり、開口部33dは切り欠きである。支持板34は支持部材33の正面を塞ぐように支持部材33に固定され、その下部には開口部34aが形成されている。本実施形態の場合、開口部34aは切り欠きである。
開口部33dと開口部34aとにより球抜き孔H1が構成され、開口部33eにより球抜き孔H2が構成される。遊技中に演出装置3内に球が進入することはない構成であるが、メンテナンスの際や偶発的な事象で演出装置3に球が進入する場合がある。演出装置3は可動体3Aを備える可動機構であることから、内部に球が存在すると動作不良を生じる場合がある。球抜き孔H1、H2を設けたことで、演出装置3内に球が進入しても演出装置3外へ自然排出することができる場合がある。特に、左右に離間して球抜き孔H1、H2を形成したので、演出装置3内における球の位置に左右されず、より確実に球の排出が可能となる場合がある。支持部材33の底部33cには球抜き孔H1に通ずる傾斜部33fが形成されている。傾斜部33fは球抜き孔H1に向かって下降傾斜した傾斜面であり、球の排出性能を向上できる場合がある。なお、図示していないが、支持部材33の底部33cには球抜き孔H2に通ずる、同様の傾斜部が形成されている。
駆動機構3Bは可動体31Aを上下にスライド可能にするスライド機構を備えている。支持部材33の左側部33a内側には、金具35aを介してレールRLが支持部材33及び支持板34に固定されており、支持部材33の右側部33b内側には、金具35bを介してレールRRが支持部材33及び支持板34に固定されている。レールRL及びレールRRは上下方向に延設されたレール部材である。可動体3Aの支持部材31には、金具31bを介してスライダSLが固定されている。このスライダSLはレールRLと係合し、かつ、レールRLの案内により上下にスライドする。可動体3Aの支持部材31には、金具31cを介してスライダSRが固定されている。このスライダSRはレールRRと係合し、かつ、レールRRの案内により上下にスライドする。
これらの構成により、可動体31Aは上下にスライド自在に支持部材33に支持される。レールRLとスライダSLとの組み合わせは、その仮想スライド面の法線方向がd2方向を指向し、レールRRとスライダSRとの組み合わせは、その仮想スライド面の法線方向がd1方向を指向するようにこれらが組付けられている。つまり、互いの仮想スライド面が平行ではなく、直交する配置関係となっている。このような構成により、可動体3Aをd1方向及びd2方向の支持剛性を高めつつ、上下方向(d3方向)に移動可能とすることができる場合があり、パチンコ機100が叩かれたり揺すられたりしても、演出装置3の不具合発生を防止できる場合がある。
駆動機構3Bは、モータM35を駆動源として可動体3Aを昇降する。モータM35は支持部材38の背面側に固定されており、支持部材38は支持板34に固定されている。支持部材38には、リンク36及び37が異軸で回動自在に支持されている。リンク36は一端に回動軸が挿入される開口部36aを有し、他端に可動体3Aの支持部材31の下部に固定される係合部材31aと係合する係合部36bを備えている。係合部36bはピンであり、係合部材31aはこのピンが挿通する長穴を有している。リンク36の中間部には、長穴36cが形成されている。
リンク37は回動軸が挿入される開口部37aを有し、開口部37aを中心としたその外周部に一連の歯部37を備える歯付アーム部材である。歯部37は、モータM35の出力軸に取り付けられたピニオンギアM35aと噛み合い、モータM35の駆動力がリンク37に伝達される。リンク37の端部には係合部37cが設けられている。係合部37cは本実施形態の場合、長穴36cに挿入されるピンであり、これらの係合によって、リンク37の回動に連動してリンク36が回動し、更に、リンク36の回動に連動して可動体3Aが昇降することになる。
<演出装置4>
演出装置4について図18を参照して説明する。図18は左側の演出装置4の分解斜視図である。右側の演出装置4については左側の演出装置4と左右対称の構造であり、説明を省略する。
演出装置4は、照明装置であって、導光部材41〜43と、カバー部材46a〜46cと、反射部材44と、LED基板45と、を備える。導光部材41〜43は板状の部材であり、その表面には光を反射する微小なパターンPが刻設されている。導光部材41〜43は奥行き方向に僅かな間隔をおいて積層され、前側にはカバー部材46a〜46cが、後側には反射部材44がそれぞれ配設される。
カバー部材46a〜46cは導光部材41〜43の積層体の左側端部の一部をカバーするように配置される。反射部材44は光を反射する板状の部材である。
LED基板45は導光部材41〜43の積層体の左側部に配置され、導光部材41〜43に個別に対応した複数のLEDを実装している。
導光部材41用のLEDの光は導光部材41の左側面41aから導光部材41に入射し、導光部材41内で反射を繰り返しながら伝搬してパターンPで反射されて前側へ出射する。したがって、導光部材41用のLEDを発光した場合、導光部材41のパターンPがより強く発光して見えることになる。
同様に、導光部材42用のLEDの光は導光部材42の左側面42aから導光部材43に入射し、導光部材42内で反射を繰り返しながら伝搬してパターンPで反射されて前側へ出射する。したがって、導光部材42用のLEDを発光した場合、導光部材42のパターンPがより強く発光して見えることになる。
同様に、導光部材43用のLEDの光は導光部材43の左側面43aから導光部材43に入射し、導光部材43内で反射を繰り返しながら伝搬してパターンPで反射されて前側へ出射する。したがって、導光部材43用のLEDを発光した場合、導光部材43のパターンPがより強く発光して見えることになる。
導光部材41〜43の各パターンPは互いに異なる意匠とされており、本実施形態の場合、花火をモチーフとしたパターンとしている。導光部材43→導光部材42→導光部材41の順に導光部材にLEDからの光を入射させると、花火が広がっていく様に見えることになる。
このように導光部材41〜43の側方にLED基板45を配置することで、正面視でLED基板45の存在が目立たない場合があり、遊技者から見ると、光源がないのに導光部材41〜43が光って見えるため、意外性のある演出を行える場合がある。また、本体104の周縁のスペースを有効に活用できる場合がある
更に、導光部材41〜43を奥行き方向に積層したことで、発光させる導光部材を切り替えることにより、正面視で同じ場所から異なる模様が浮かび上がって見えるので、更に意外性のある演出を行える場合がある。
<演出装置5>
演出装置5について図19〜図23を参照して説明する。演出装置5は、左右の演出装置4の背後にそれぞれ配設されている。図19〜図23は左側の演出装置5の説明図である。右側の演出装置5については左側の演出装置5と左右対称の構造であり、説明を省略する。
演出装置5は、羽根をモチーフとした複数の可動体が連動して展開する可動機構であり、まず、その概略について説明する。図22(a)は展開前の演出装置5の正面図である。この状態の場合、演出装置5は演出装置4の背後に位置しており、正面視では全体が視認困難な状態にあり、その右側側部が視認可能な斜めから視認可能な程度とされる。図22(a)は展開前の演出装置5の正面図である。この状態の場合、演出装置5は演出装置4の背後に位置しており、正面視では全体が視認困難な状態にあり、その右側側部が視認可能な斜めから視認可能な程度とされる。図23(c)は展開後の演出装置5の正面図である。この状態の場合、羽根をモチーフとした可動体が概ね視認可能となる。
演出装置5の詳細について説明する。図19は演出装置5の分解斜視図であり、主に可動ユニット50の構造を示している。図20及び図21は演出装置5の分解斜視図であり、主に可動ユニット50を可動する駆動機構を示している。図22及び図23は演出装置5の動作説明図であり、可動ユニット50の可動態様を順に示している。
演出装置5は可動ユニット50と、支持部材53とを備え、可動ユニット50は支持部材53に回動自在に支持されている。演出装置5は支持部材53により本体104に取り付けられる。
可動ユニット50は、複数の可動体52A〜52Cと、支持ユニット51と、を備える。可動体52A〜52Cは、最前部に可動体52Aが、最後部に可動体52Cが、中間に可動体52Bがそれぞれ位置するようにd1方向に配列されている。
可動体52A〜52Cは、それぞれ、羽根の意匠を有する装飾体52aと、LED基板52bと、裏板52cとを積層した積層体であり、LED基板52bには配線用のハーネス52dが接続されている。装飾体52aは少なくとも一部に透光性を有する部分が形成されており、LED基板52bに実装されたLEDの発光により装飾体52aが発光するように構成されている。
可動体52A〜52Cには、軸56cが挿通する開口部52ahがそれぞれ形成されており、軸56cを共通の回動中心軸として回動自在である。可動体52B及び52Cには係合部52eがそれぞれ形成されている。係合部52eは開口部52ahに隣接して装飾体52aの上部に形成されており、前側へ突出している。可動体52Bの係合部52eは可動体52Aの背部と係合可能に設けられており、軸56cを中心とした可動体52Aの回動量が一定量に達すると可動体52Aの背部に係合して可動体52Bも軸56c回りに回動する。可動体52Cの係合部52eは可動体52Bの背部と係合可能に設けられており、軸56cを中心とした可動体52Bの回動量が一定量に達すると可動体52Bの背部に係合して可動体52Cも軸56c回りに回動する。
支持ユニット51は、支持部材51aとLED基板51bと装飾体51dとを積層した積層体を備える。この積層体は複数の可動体52A〜52Cの背部に位置している。装飾体51dは羽根の意匠を有し、その少なくとも一部に透光性を有する部分が形成されており、LED基板51bに実装されたLEDの発光により装飾体51dが発光するように構成されている。
支持ユニット51は、右側部を構成する側部部材51cと、上部を構成する上部部材54とを備え、これらは支持部材51aに固定されている。側部部材51cは複数の可動体52A〜52Cの右側部に位置している。
支持部材51a、上部部材54には、軸56cが挿通する開口部51ah、54aが形成されており、支持ユニット51は可動体52A〜52Cを軸56cを介して回動自在に支持している。
支持ユニット51は、軸支部材53aを介して支持部材53に回動自在に支持されている。つまり、可動ユニット50は軸支部材53aによりd1方向の回動軸回りに全体が回動自在に支持されており、更に、複数の可動体52A〜52Cは支持ユニット51に軸56cによりd1方向の回動軸回りに個別に回動自在に支持されている。
可動ユニット50は、モータM52を含む駆動機構によりその全体が回動する。モータM52は支持部材51aの背面下部に取り付けられ、歯車機構を介してその駆動力を可動ユニット50に伝達する。
可動体52Aは、モータM51を含む駆動機構により回動する。この駆動機構は本実施形態の場合、糸やワイヤ等の線材Wの巻き上げにより可動体52Aを回動させる構成である。モータM51は支持部材51aの正面上部に取り付けられ、モータM51の駆動力は、歯車機構を介して支持部材51aの背面上部に設けられたプーリ55cに伝達される。プーリ55cには線材Wの一端が固定されると共に、その回転によって線材Wの巻き上げが可能である。線材Wは複数のローラに巻き回されつつ支持部材51aの下部から中部に延設され、その他端は支持部材51aの正面中部に設けられたプーリ55aに固定されている。
プーリ55aには同軸上にピニオンギアが設けられており、このピニオンギアが歯車55bに噛み合う。歯車55bはレバー部材56aの一端に設けた一連の歯部に噛み合う。レバー部材56aの一端には軸56cが挿通しており、レバー部材56aは軸56c回りに回動自在であり、歯車55bと噛み合う一連の歯部は軸56cと同心で形成されている。レバー部材56aの他端にはピン56bの一端が固定されている。ピン56bの他端は可動体52Aの装飾体52aの背部に固定されている。以上の構成により、モータM51の駆動による線材Wの巻き上げ、巻き戻し動作により、レバー部材56aが回動し、これにより可動体52Aが軸56c回りに回動することになる。
演出装置5の展開動作について図22及び図23を参照して説明する。なお、図22(a)、(b)及び(d)は正面図であり、図22(c)及び(e)は、それぞれ、図22(b)及び(d)の状態での可動ユニット50の背面図である。図23(a)及び(c)は正面図であり、図23(b)及び(d)は、それぞれ、図23(a)及び(c)の状態での可動ユニット50の背面図である。これら各図においては、動作を分り易くする目的で一部の構成の図示を省略している場合がある。
図22(a)は展開前の状態を示している。この状態でモータM52を駆動することで、図22(b)に示すように可動ユニット50全体を同図で時計回りに回動する。このとき、図22(c)からも理解されるように可動体52A〜52C及び装飾体51dがd1方向に互いに重なっている。
図22(b)の状態からモータM51を駆動して線材Wを巻き上げる。これにより、図22(d)に示すように可動体52Aが軸56c回りに同図で時計回りに回動し始める。可動体52Aの回動の初期の段階では、図22(e)からも理解されるように可動体52B及び52Cは回動しない。
可動体52Aの回動量が一定量に達すると、可動体52Bの係合部52eが可動体52Aの背部に係合する。これにより図23(a)及び(b)に示すように可動体52Bも軸56c回りに同図で時計回りに回動し始める。
更に可動体52Aの回動量が一定量に達すると、可動体52Cの係合部52eが可動体52Bの背部に係合する。これにより図23(c)及び(d)に示すように可動体52Cも軸56c回りに同図で時計回りに回動する。
こうして、可動体52Aの回動に連動して可動体52B及び52Cが回動することで、図23(c)に示す展開状態となる。
演出装置5の展開動作を行うことで、遊技者から見ると、演出装置4の背後に隠れていた羽根が突然として開いて見えることになり、演出効果を高めることができる場合がある。
<入球ユニットU1>
図24〜図29を参照して入球ユニットU1について説明する。まず、図26(a)を参照して入球ユニットU1の概要について説明する。入球ユニットU1は遊技領域124(流下領域)を流下した遊技球が入球可能なユニットであり、複数の入賞口又は入賞領域を一体に備えるユニットである。具体的に述べると、入球ユニットU1は、可変入賞口234(アタッカ1)、一般入賞口226、開閉機構SH2により構成される入賞口(アタッカ2)、V領域RV、賞球領域RHを備えている。
可変入賞口234は、扉部材234aの回動により開閉される回動式の入賞口である。開閉機構SH2は開閉部材62の平行移動により開閉されるシャッタ式の入賞口であり、遊技球の通路RT1を開閉する。通路RT1はd2方向に下り傾斜する通路であり、本実施形態の場合、右側が高く左側が低い通路であり、通路RT1に入球した遊技球は自重で左側へ転動する。開閉部材62が開状態の場合、遊技球が通路RT1に入球可能となり、閉状態の場合、遊技球は通路RT1に入球不能となって開閉部材62の上側(上面)を底面とする遊技球の通路RT0を通過して入球ユニットU1外へ流下する。
開閉機構SH1は開閉部材63の平行移動により開閉されるシャッタ式の機構であり、遊技球の通路RT2を開閉する。通路RT2はd3方向の通路であり、通路RT1を通過した遊技球のみが通過可能な通路である。通路RT2に入球した遊技球は自重でV領域RVに進入する。V領域RVに遊技球が入球するとV入賞となって大当りが発生することは既に述べたとおりである。
開閉部材63が開状態の場合、遊技球が通路RT2に入球可能となり、閉状態の場合、遊技球は通路RT2に入球不能となって開閉部材63の上側(上面)を底面とする遊技球の通路を通過して遊技球の通路RT3へ入球し、賞球領域RHに入球する。通路RT3も通路RT1を通過した遊技球のみが通過可能な通路である。賞球領域RHに遊技球が入球すると賞球はあるが、V入賞はない。
図24(a)は入球ユニットU1の分解斜視図であり、図24(b)は入球ユニットU1の透視図(装飾部材61を透過して上側から見た図)である。図25(a)は入球ユニットU1の内部の部分斜視図であり、図25(b)及び(c)は開閉部材63の先端側の部分の平面図及び左側面図である。図26(b)及び(c)は、図26(a)のA−A線断面図であり、図26(b)は開閉部材62、63が共に開状態の場合を示し、図26(c)は開閉部材62、63が共に閉状態の場合を示す。図27(a)及び(b)は開閉部材62、63の閉状態における隙間の比較図である。図28(a)及び(b)は接触部65の説明図である。図29(a)〜(c)は開閉部材62の閉状態における球噛みとその防止構造を示している。
入球ユニットU1は、支持部材60と、装飾部材61とを備える。支持部材60は入球ユニットU1の骨格をなし、各部品が支持部材60に組み付けられると共に、通路RT0〜RT3の奥側の側壁部と、底壁部とを構成する。装飾部材61は入球ユニットU1の前側を塞ぐ部材であり、例えば、球の移動が視認できるように透明部材により構成される。装飾部材61は、その正面をなす装飾面61Aとその背面をなす背面61Bとを備える。装飾面61Aにはパチンコ機100のキャラクタの絵等が施されて装飾的効果を与える。本実施形態の場合、装飾部材61の背面61Bは通路RT0〜RT3の前側の側壁部を構成している。背面61Bは、通路RT1の前側の側壁部を構成する壁部61aと、通路RT2の前側の側壁部を構成する壁部61bとを含む。こうして複数の通路の壁部を共通の装飾部材61で構成することで部品点数を減らすことができる場合があり、また、装飾部材61を装飾効果を発揮する構成としてだけでなく壁部の形成部材として活用できる場合がある。
可変入賞口234の扉部材234aは、駆動源234bを含む駆動機構により回動される。駆動源234bは本実施形態の場合、電磁ソレノイドであり、支持部材60の背面側に配設されている。背面側の空きのスペースに配置することで、入球ユニットU1の小型化を図っている。
開閉部材62は、壁部61aに対してd1方向に進退することが可能な板状の部材であり、その駆動は駆動源(図30のSOL2)を含む駆動機構により行われる。駆動源は本実施形態の場合、電磁ソレノイドであり、支持部材60の背面側に配設されている。背面側の空きのスペースに配置することで、入球ユニットU1の小型化を図っている。
開閉部材62は水平姿勢から僅かに右側が高い姿勢とされ、遊技球の右から左への転動を促進する姿勢とされている。開閉部材62は、支持部材60により形成される通路RT1の底壁部の一部の開口部を開閉する部材であり、その開状態では開口部を開口させて通路RT1へ遊技球を誘導可能とし、その閉状態では開口部を閉塞して通路RT1への遊技球の進入を阻止する。開閉部材62は、閉状態の場合、その上側(上面)が通路RT1の底壁部を構成する。つまり、開閉部材62は通路壁形成部材としても機能する。
開閉部材63は、壁部61bに対してd1方向に進退することが可能な板状の部材であり、その駆動は駆動源SOL1を含む駆動機構により行われる。駆動源SOL1は本実施形態の場合、電磁ソレノイドであり、支持部材60の背面側に配設されている。背面側の空きのスペースに配置することで、入球ユニットU1の小型化を図っている。
開閉部材63は水平姿勢から僅かに右側が高い姿勢とされ、遊技球の右から左への転動を促進する姿勢とされている。開閉部材63は、その開状態では通路RT2へ遊技球を誘導可能とし、その閉状態では通路RT2を閉塞して通路RT2への遊技球の進入を阻止すると共に通路RT3へ遊技球を誘導可能とする。つまり、閉状態において開閉部材63はその上側(上面)が遊技球を通路RT3へ誘導する通路の底壁部を構成しており、通路壁形成部材としても機能する。
通路RT1には球検出センサ64Aが配置されている。球検出センサ64Aは、通路RT1を通過する遊技球を検出するセンサであり、本実施形態の場合、遊技球が通過可能な開口を有するセンサである。球検出センサ64Aは、遊技球の流方向でみると、開閉部材62よりも下流側に位置し、かつ、開閉部材63よりも上流側に位置している。
開閉部材63が閉状態である場合、球検出センサ64Aに検出された遊技球は開閉部材63の上側を通過して通路RT3へ誘導される。ここで、入球ユニットU1の内部スペースは少ないので遊技球の逆流を生じる場合があり、これを防止することが必要な場合がある。本実施形態では遊技球の流れ方向において球検出センサ63Aの終端から閉状態の開閉部材63の始端までの距離L1は、遊技球一個分よりも小さい距離とされている。
このため、開閉部材63の始端と球検出センサ64Aの終端との間で遊技球の球噛みが発生することを防止できる場合があり、球噛みによって遊技球が球検出センサ63A側へ逆流して一つの遊技球の通過を2回検知してしまうことを防止できる場合がある。距離L1は、遊技球の直径の3/4以下が好ましく、1/2以下が更に好ましい。なお、近年では装飾図柄表示装置や可動体等の遊技領域に占める割合が多くなってきており、入賞装置のスペースを確保することが困難になってきている。そのため、距離L1の設定が必要であるが、入賞装置の設置スペースが十分に確保されている場合はこの限りではない。
通路RT2には球検出センサ64Bが配置されている。球検出センサ64Bは、通路RT2を通過する遊技球を検出するセンサであり、本実施形態の場合、遊技球が通過可能な開口を有するセンサである。球検出センサ64Bにより遊技球の通過が検出された場合、V入賞があったと決定される。
通路RT3には球検出センサ64Cが配置されている。球検出センサ64Cは、通路RT3を通過する遊技球を検出するセンサであり、本実施形態の場合、遊技球が通過可能な開口を有するセンサである。球検出センサ64Cにより遊技球の通過が検出された場合、賞球の付与が決定される。遊技球が通路RT3に誘導される場合よりも通路RT2に誘導される場合の方が遊技者に有利な状態が付与されることになる。
通路RT2及びRT3には通路RT1を通過した遊技球のみが通過する。したがって、球検出センサ64B及び球検出センサ64Cで検出された遊技球の球数は、球検出センサ64Aで検出さらた遊技球の球数に一致する。一致しない場合は、故障又は不正行為の可能性があるため、エラー処理を行うようにすることができる。このように球検出センサ64A〜64Cは通過球数の確認センサとしても利用することができる場合がある。通過球数の確認を行わない構成の場合、球検出センサ64Aを省略することが可能である。
図26(b)及び(c)を参照して開閉部材62及び63の開状態及び閉状態の態様について説明する。図26(b)は開閉部材62及び63の開状態を示す。なお、本実施形態の場合、開閉部材62の閉鎖後に開閉部材63が開放する制御を想定しているが、双方が同時に開放する期間があってもよい。
図26(b)に示すように、開閉部材62が開状態にある場合、開閉部材62は壁部61aから離間して支持部材60の前面よりも奥側に位置しており、通路RT1は遊技球が通過可能に開放されている。開閉部材63が開状態にある場合、開閉部材62は壁部61bから離間して支持部材60の前面よりも奥側に位置しており、通路RT2は遊技球が通過可能に開放されている。
図26(c)に示すように、開閉部材62が閉状態にある場合、開閉部材62はその進出方向での先端部が壁部61aに当接しており、通路RT1は遊技球が不能に閉鎖されている。球の流れ方向で開閉部材62の下流側にはV領域RVや賞球領域RHが控えているため、通路RT1に対する不正器具などの進入を阻止する重要性が高い。開閉部材62の先端部を壁部61aに当接させることで不正器具などの進入を防止できる場合がある。
開閉部材63が閉状態にある場合、開閉部材62は壁部61b側へ突出しているものの、その進出方向での先端部は壁部61bと離間しており、両者の間に隙間W1が形成されている。隙間W1は遊技球が通路RT2を通過しない隙間であり、したがって、通路RT2は遊技球が通過不能に閉鎖されている。
開閉部材63はV入賞の成立を左右する重要な部位に配設されており、ここでの球噛みは極力避けることが好ましい。閉状態であっても隙間W1を形成したことで、遊技球が開閉部材63と壁部61bとの間に挟まれる球噛みを防止できる場合がある。つまり、開閉部材63が開状態から閉状態に移行するときに、丁度、遊技球が開閉部材63と壁部61bとの間に位置していたとしても、挟まる度合が小さくなって、遊技球への圧力を減らすことができ、球噛みに起因する球詰まりを防止できる場合がある。隙間W1は遊技球の直径の1/4以上が好ましく、1/2以上としてもよく、また、3/4以下が好ましい。
隙間W1は球の流方向に一様な隙間である必要はなく、最大隙間が遊技球が通路RT2を通過しない隙間であればよい。したがって、開閉部材63の先端部と壁部61bとが部分的に当接して隙間が部分的になくてもよい。また、隙間は開閉部材63の先端部と壁部61bとの間に限られず、通路の構成次第で、開閉部材63の周囲に形成されればよい。
図26(b)の例では、開閉部材62については閉状態で隙間を形成しない構成としたが、隙間を形成する構成も採用可能である。図27(a)はその一例を示し、開閉部材62及び開閉部材63の各閉状態の態様を示している。開閉部材63については、図26(c)の例と同様、その先端部と壁部61bとの間に隙間W1が形成されている。開閉部材62についても、その先端部と壁部61aとの間に遊技球が通路RT1を通過しない隙間W2が形成されている。隙間W2を形成することで、開閉部材62と壁部61aとの球噛みを防止できる場合がある。
図27(a)の例では、隙間W1と隙間W2との関係をW1>W2としている。開閉部材62は開閉部材63よりも外側にあるため、不正者がアクセスしやすい場合がある。そこで、隙間W2を相対的に小さくすることで不正行為を防止しつつ球噛みを防止できる場合がある。開閉部材63は内側にあるため、不正者がアクセスしにくい場合がある。そこで、隙間W1を相対的に大きくすることで球噛みをより確実に防止できる場合がある。
隙間W1と隙間W2との関係は、W1<W2とすることも可能である。図27(b)はその一例を示す。この構成例は、例えば、開閉部材62より開閉部材63の方が不正者がアクセスし易い構成の場合等に採用可能である。
なお、隙間W2は球の流方向に一様な隙間である必要はなく、最大隙間が遊技球が通路RT1を通過しない隙間であればよい。したがって、開閉部材62の先端部と壁部61bとが部分的に当接して隙間が部分的になくてもよい。また、隙間は開閉部材62の先端部と壁部61aとの間に限られず、通路の構成次第で、開閉部材62の周囲に形成されればよい。
次に、球噛み防止のための開閉部材63の他の機能について図25(b)及び図25(c)を参照して説明する。図25(b)は開閉部材63の先端部側の平面図であり、図25(c)は開閉部材63を左側から見た図(遊技球の流方向で下流側から見た図)である。
開閉部材63の先端部側の形状は、平面視で略方形であり、上面63a、右側面63b、左側面63c、先端面63dを有しており、先端面63dと左側面63cとの間に傾斜面63eを有している。なお、遊技球の流れ方向でみると、右側面63bが上流側の面であり、左側面63cが下流側の面である。上面63aは、閉状態において、遊技球を通路RTに誘導する通路の底壁部を形成する。
先端面63dは、開閉部材63の厚みが開閉方向で先端に向かうにつれて細くなる傾斜を有している。換言すると、開閉部材63の先端部は先細り形状とされている。これは、遊技球に当接した場合に接触面積を減らすことで球噛みの発生を防止することができる場合がある。また、線端面63dはd1方向で前側が上、後側が下となる傾斜面なので、球噛みしそうになったときに遊技球を下方向に(V領域RV側に)誘導することができ球噛みの発生を防止することができる場合がある。
傾斜面63eは、遊技球の流れ方向で下流側に向かって隙間W1が広がるように傾斜している(拡大傾斜と呼ぶ場合がある)と共に、先端面63dと同様に端部に向かうにつれて厚みを細くする傾斜を有している。拡大傾斜を有することで、開閉部材63の下流側において球噛みしそうになったときに、遊技球を上流側へ逆流させることなく、下流側へ(賞球領域RH側に)誘導することができ、球噛みの発生を防止することができる場合がある。
次に、球噛み防止のための接触部65の構成について図24(b)及び図28(a)及び図28(b)を参照して説明する。図24(b)に示すように接触部65は通路RT2と通路RT3との間に配置されており、開閉部材63が開状態から閉状態へ変化するときに球噛みを防止して遊技球を通路RT2又は通路RT3へ振り分けることを目的とした構成である。図28(a)及び図28(b)は開閉部材63及び接触部65を前側の上側から見た模式図である。
開閉部材63が開状態から閉状態へ変化するとき、つまり、開閉部材63が壁部61bへ向かって接近するときに球噛みが発生しやすい。接触部65はこのような状況での球噛みの発生を防止することができる場合がある。図28(a)及び図28(b)に示すように、接触部65はその上端部において右側面65aと左側面65bとが傾斜面とされており、頂部65cでこれらが接続される山型をなしている。頂部65cは、遊技球との接触面積を小さくする目的で尖っていてもよいし、球状であってもよい。なお、遊技球の流れ方向でみると右側面65aは上流側であり、左側面65bは下流側である。右側面65aの方が左側面65bよりも急な傾斜となっている。
開閉部材63の先端面63dと傾斜面63eとの境界63fは頂部65cに対して左右方向(遊技球の流れ方向)にずれた位置に位置しており、本実施形態では境界63fが頂部65cに上流側に位置している。
図28(a)は開閉部材63が壁部61bへ向かって接近するときに、傾斜面63eに遊技球が当接した状態を示している。この場合、遊技球は傾斜面63eと頂部65cとに挟まれて不安定な状態となって傾斜面63eによって左側(下流側)に押され、左側面65bの案内によって、左側下方(つまり通路RT3)へ誘導される場合がある。
図28(b)は開閉部材63が壁部61bへ向かって接近するときに、先端面63dに遊技球が当接した状態を示している。この場合、遊技球は千端面63dと頂部65cとに挟まれて不安定な状態となって先端面63dによって下方に押され、右側面65bの案内によって、右側下方(つまり通路RT2)へ誘導される場合がある。右側面65bは急な傾斜となっているので、遊技球が逆流することなく下方へ落下することを促進できる場合がある。
こうして接触部65により、球噛みを防止しつつ、V領域RV又は賞球領域RHへの遊技球の誘導をより確実に行うことができる場合がある。
次に、球噛み防止のための壁部61aの構成について図29(a)〜図29(c)を参照して説明する。図29(a)〜図29(c)は開閉部材62を通る切断線での縦断面図である。図29(a)は球噛みが発生する状態を模式的に示している。同図のように遊技球が開閉部材62の先端部と壁部61aとの間に挟まれると球噛みが発生する場合がある。
その防止のため、図29(b)及び図29(c)に示すように壁部61aに凸部61cを形成している。凸部62cは壁部61aから開閉部材62側へ突出している。凸部61cは開閉部材62の先端部よりも上部に位置しており、かつ、開閉部材62の先端部が遊技球に接触している状態で遊技球と接触可能な位置にある。
このため、図29(b)に示すように、遊技球が開閉部材62の先端部と壁部61aとの間に挟まれると、凸部61cは遊技球に上から接触する。この結果、遊技球は下向きの力を受けて通路RT1内に落下し易くなり、球噛みの発生を防止できる場合がある。
<入球ユニットU1関する通路構造>
入球ユニットU1に関する遊技球の通路構造について図30を参照して説明する。既に説明したとおり、入球ユニットU1には可変入賞口234(アタッカ1)、開閉機構SH2(アタッカ2)及び一般入賞口226が備えられており、これらに入賞した遊技球は遊技領域124に戻さずに遊技盤200の裏側へ誘導して遊技島側に排出するため、遊技球の通路が必要となる。
図30(a)は入球ユニットU1の取付構造の説明図である。入球ユニットU1は、遊技盤200の前側から着脱自在に取り付け可能である。本実施形態の場合、入球ユニットU1の取付構造は、支持部材60の周縁部の複数個所に設けた穴にネジNをそれぞれ挿通させて遊技盤200の本体201にネジNを螺着して固定する構造である。
図30(b)は入球ユニットU1を取り外した状態での遊技盤200の右下部分の背面図である。同図において、遊技球の通路に関連する構成については、視覚的に理解し易くすることを目的として網掛けを施している。
本体201には本体201を貫通する開口部205が形成されており、入球ユニットU1はこの開口部を塞ぐようにして本体201に取り付けられ、入球ユニットU1を取り外すと、この開口部205が露出することになる。なお、本実施形態の場合、開口部205は単一の開口部であるが、その背後を通路部材206が通過しているため、背面から側から見ると上下に分かれているように見えている。図30(b)においては開口部205を示す符号を2つ付しているが、これらは連続した単一の開口部である。
入球ユニットU1の背面には、通路部材66が設けられている。通路部材66は可変入賞口234に進入した遊技球が通過可能な通路RT4を形成する部材であり、本実施形態の場合、透明な部材である。可変入賞口234に進入した遊技球は通路RT4を通過して、通路部材66の端部に形成された出口66aから通路RT4外へ排出される。出口66aは下方に開口しており、遊技球は出口66aから下方へ落下して排出される。
通路RT4は遊技盤200の本体201側に設けることも可能であるが、入球ユニットU1側へ設けることで、入球ユニットU1と共に遊技盤200の前側から着脱自在となる。このため、入球ユニットU1を取り外すことで通路RT4のメンテナンス等を行うことができる場合がある。また、本体201側には通路RT4が無いことから、通路RT4の後側の領域を有効活用できる場合がある。
通路RT4の途中の部位には球検出センサ64Dが配設されている。球検出センサ64Dは通路RT4を通過する遊技球を検出するセンサであり、つまり、可変入賞口234に進入した遊技球を検出する。入球ユニットU1を取り外す場合、通路RT4内に滞留していた遊技球がこぼれ落ちる場合があるため、それらは球検出センサ64Dで検出済みの遊技球であることから、可変入賞口234に進入した遊技球を漏れなく検出して遊技者が不利にならないようにすることができる場合がある。
入球ユニットU1の背面下部には、通路RT2の出口RT2aと通路RT3の出口RT3aとが配設されている。出口RT2a及び3aは下方に開口しており、V領域RVや賞球領域RHを通過した遊技球は出口RT2a又は出口3aから下方へ落下して排出される。
入球ユニットU1の背面右上部には、磁気センサSR4が配置されている。磁気センサSR4により磁気が検出された場合にはエラー処理(例えば画像や音による報知、遊技の継続を不能とする遊技停止等)を行うことができる。磁気センサSR4は振動センサ等、他の不正検出センサであってもよい。
磁気センサSR4は低頭ネジTNで係止されている。低頭ネジTNは入球ユニットU1の支持部材60の背面に螺着され、磁気センサSR4は低頭ネジTNの頭部周縁と支持部材60の背面との間に挟まれるようにして係止される。本実施形態の場合、一般入賞口226に進入した遊技球の通路(RT11)を遊技盤300の本体201側に設けているため、その空きのスペースを活用して磁気センサSR4を配設している。入球ユニットU1と共に磁気センサSR4も本体201から着脱自在となることから、そのメンテナンス等が容易となる場合がある。
本体201の背面には通路部材206が配設されている。通路部材206は遊技球の通路RT11とRT12とを一体的に形成する部材であり、本実施形態の場合、透明の部材である。通路部材206は本体201の後側からネジにより着脱自在に構成されており、遊技盤200の後側から通路部材206のメンテナンスが可能な場合がある。
通路RT11は一般入賞口226に進入した遊技球を排出するための通路である。通路RT12は通路RT4から排出される遊技球を排出するための通路である。
通路部材206は開口部205を跨るようにして配設されているため、入球ユニットU1を取り外すと、遊技盤200の前側から通路RT11及び通路RT12の少なくとも一部が視認可能となる。このため、ホール店員が通路RT11や通路RT12の確認を行い易い場合がある。なお、通路RT11及び通路RT12は、入球ユニットU1を取り外すとその全体が視認可能となるように構成されてもよいし、一部が視認可能となるように構成されてもよい。また、本実施形態では開口部205を設けることで通路RT11等を前側から視認可能としたが、通路RT11等を前側から視認可能であればどのような構成であってもよい。
通路部材206は、二つの入口206a及び206bと、一つの出口206dと、通路RT11と通路RT12とが合流する合流部206cと、を備える。概念上、通路RT11の範囲は、入口206aから出口206dまでとしてもよいし、入口206aから合流部206cまでとしてもよい。同様に、通路RT12の範囲は、入口206bから出口206dまでとしてもよいし、入口206bから合流部206cまでとしてもよい。概念上、合流部206cから出口206dまでを通路RT11と通路RT12とは別の通路としてもよい。
入球ユニットU1を取り付けた状態においては、入口206aは一般入賞口226と整合し、一般入賞口226に進入した遊技球は入口206aから通路RT11を通って出口206dから排出される。通路RT11の途中の部位には球検出センサ208が配設されている。球検出センサ208は通路RT11を通過する遊技球を検出するセンサであり、つまり、一般入賞口226に進入した遊技球を検出する。
入球ユニットU1を取り付けた状態においては、入口206bは通路RT4の出口66aと整合し、可変入賞口234に進入した遊技球は通路RT4、通路RT3を順に通過した後で、合流部206cにおいて一般入賞口226に進入した遊技球と合流可能な構成となっている。
なお、入口206aと一般入賞口226との整合や入口206bと出口66aとの整合は、これらが互いに接続されていてもよく、接していてもよく、離れていてもよい。離れている場合、遊技球がこぼれないように遊技球の直径未満の離間距離であってもよい。また、これらの整合は、球通路が連続的につながっている構成でよく、整合部位において通路形状が直線的であってもよく、蛇行しない構成でもよい。
出口66aは入口206bよりも上側に位置していることから、通路RT4を通過した遊技球は通路RT11に対して上方となる位置から合流可能となっている。これにより、通路RT4内の遊技球が通路RT12を介して通路RT11内の遊技球と自重で合流しやすくなる場合があり、入球ユニットU1を取り外す際に通路RT4内に遊技球が滞留しにくい場合がある。
本実施形態では、可変入賞口234に進入した遊技球と一般入賞口226に進入した遊技球とが合流可能な構成であることから、入賞口等に固有の球通路数を減らすことができる場合がある。また、合流前の球通路においては、対応する入賞口等に進入する遊技球が通過可能であればよいことから一つの球通路が全体に渡って大型化しない場合がある。
なお、合流させる遊技球としては、可変入賞口234に進入した遊技球と一般入賞口226に進入した遊技球とに限られない。例えば、アウト口と連通した球通路に対して他の球通路を合流させる構成でもよい。アウト口と連通した球通路には球検出センサを設けなくてもよい場合がある。
可変入賞口234への入賞を決定するための球検出センサ64Dや一般入賞口226への入賞を決定するための球検出センサ208はいずれも合流部206cよりも遊技球の流れ方向で上流側に位置していることから、合流前に遊技球の検出が行われ、入賞の対象が誤って決定されることを防止できる場合がある。
可変入賞口234に進入した遊技球と一般入賞口226に進入した遊技球とを合流可能な構成として、通路RT12を設けずに、出口66aを合流部206cに整合させる構成も採用可能である。しかし、通路RT12を設けたことで、通路RT4からの遊技球を通路RT12で貯めることができる場合がある。つまり、通路RT12がない場合は、通路RT4と通路RT11との境界が合流部分となり、入球ユニットU1を取り外した場合に合流部206cにある遊技球がこぼれやすい状況となるが、通路RT12の存在により合流部206cが通路部材206側に一定の容量を持って形成されるため、遊技球がこぼれにくい場合がある。
なお、本実施形態の場合、合流部206cから出口206dの間においては、他の部分よりも通路の断面積を大きくしている。合流部206cから出口206dの間には他の部分よりも遊技球が集中する場合があることから、通路の断面積を大きくすることで遊技球を円滑に通過させることができる場合がある。通路の断面積は例えば、通路の幅を広くすることで大きくすることができる。通路の幅とは通路の長手方向に直交する方向の幅であってもよい。通路RT11と、通路RT4及び通路RT12とで、通過する遊技球数に大きな差がある場合はこれらの断面積を異なるものとしてもよく、通過する遊技球数に大きな差がない場合はこれらの断面積を同じとしてもよい。
本実施形態の場合、通路RT11には、その内壁から突出したリブが形成されている。図30(c)は図30(b)のB−B線断面図である。同図の例では、リブ206eが4面の内壁のうち、2面の内壁から内側に突出している。リブ206eは遊技球の通過を案内したり、遊技球の姿勢を安定させたり、遊技球の通過を円滑化させたりできる場合がある。本実施形態では、リブ206eは、遊技球の流れ方向で、通路RT11の上流側の区間にのみ形成されているが、全区間に設けてもよく、通路RT4や通路RT12にもリブを設けてもよい。
遊技盤200の本体201の下部には、球受け部207a、207bが形成されている。球受け部207a、207bは遊技球を遊技盤200の後側へ案内する傾斜面を備える凹部である。通路RT2の出口RT2aと通路RT3の出口RT3aから排出される遊技球は球受け部207aの横から落下して遊技盤200の後側へ排出される。V領域RVや賞球領域RHを通過した遊技球は、通路RT4や通路RT11や通路RT12を通過しない構成である。V領域RVや賞球領域RHを通過した遊技球も合流させる構成も採用可能であるが、V入賞は遊技者に大当りが付与される重要な入賞であるため、別の球通路とは合流させないで独立して遊技球を排出する構成とした。これによりゲーム性に関する不具合を低減させることができる場合がある。
球受け部207aは、球抜き孔H2から排出される遊技球が落下し、遊技球は遊技盤200の後側へ排出される。球受け部207bは、球抜き孔H1から排出される遊技球が落下し、遊技球は遊技盤200の後側へ排出される。
<演出装置2>
演出装置2について図31〜図36を参照して説明する。演出装置2は、可動体が変形する可動機構であり、まず、その概略について説明する。図33(a)〜(f)及び図34(a)は演出装置2の動作説明図である。図33(a)は初期状態における演出装置2の正面図である。図34(a)は変形後の演出装置2の正面図であり、演出装置5も合わせて図示している。つまり、演出装置2の最終形態は演出装置5と組み合わせた外観を構成する。なお、上記の図3は演出装置2が初期状態にある場合を示している。
図33(a)を参照して、演出装置2は可動ユニット2Aと、可動ユニット2Aが取付けられた取付ユニット2Bとを備え、演出ユニット2は取付ユニット2Bが備える取付部材25により本体104に取り付けられ、可動ユニット2Aは取付部材25に支持される。取付部材25には可動ユニット2Aとは別のユニットが更に取り付けられてもよい。
可動ユニット2Aは可動体20を備える。可動体20はその形態が変形する可変演出体である。図34(a)の状態では可動体20の一対の装飾体21a及び一対の21cが遊技者から見える状態にある。一対の装飾体21a及び一対の装飾体21cは全体として家紋の意匠を示している。
演出装置2は図33(b)に示すように可動体20を降下させることができる。演出装置2は図33(b)に示す位置と初期状態の位置との間で可動体20を平行移動(昇降)可能である。図33(b)に示す位置に降下した場合、可動体20は装飾図柄表示装置208の前方側に位置する。これにより可動体20に対して遊技者の注目を集めることができる場合があり、また、装飾図柄表示装置208に表示される演出画像と可動体20の変形とによってより効果的な演出を行える場合がある。
演出装置2は図33(c)〜図34(a)に示すように可動体20を変形させることができる。図33(c)及び(d)の段階は、一対の装飾体21aが左右方向外側に180度回動した態様を示しており、一対の装飾体21aは上下が反転する。一対の装飾体21cは一対の装飾体21aの背後に位置している。
図33(e)及び(f)の段階は、可動体20の下部が上下方向の軸回りに回動して表裏が反転し、一対の装飾体21aが後側に位置すると共に、後側に位置していた一対の装飾体21b及び装飾体21Cが前側に露出し、更に、可動体20の上部において、上側に指向していた装飾体21Dが水平軸回りの90度の回動によって前側に露出した態様を示している。これで可動体20の変形が完了する。
このとき、左右の演出装置5を展開させることで図34(a)に示すように鷹の意匠を現出させることができる。このように演出装置2は、家紋の意匠を現出した状態から演出装置5と共に鷹の意匠を現出する形態に変形させることができる。
演出装置2の詳細について説明する。図31、図32及び図32(b)は演出装置2の分解斜視図である。これらの図は、初期状態の配置関係における演出装置2の分解斜視図を示している。
まず、図31を参照して説明する。可動体20は、上側の支持部材20Aと下側の支持部材20Bとを備え、これらはd3方向の軸20cを介して連結されており、支持部材20Bは支持部材20Aに対して軸20c回りに180度の範囲で回動可能である。この回動により、図33(d)〜図33(f)に示した下部の回動による表裏反転が実現される。
支持部材20Bは、前側の透明の部材20aと後側の透明の部材20bとをd1方向に積層した構成であり、部材20aと部材20bとの間には、基板28cやモータM21が配設される。基板28cはモータM21の制御基板であると共に、LED等を実装してその発光により演出を行うことが可能である。基板28cにはフレキシブルハーネスFH3及びFH4の端部が接続されている。
モータM21を駆動源とした駆動機構により、回動ユニット21A及び21Bが回動する。回動ユニット21A及び21Bは、それぞれ、装飾体21a、装飾体21c及び装飾体21bをd1方向に積層したユニットであり、支持部材20Bに回動自在に支持されている。モータM21の駆動により、回動ユニット21A及び21Bはd1方向の軸回りに互いに反対方向に回動する。この回動により、図33(c)〜図33(d)に示した一対の装飾体21aの上下反転動作等が実現される。
部材20bの背面には装飾体21Cが固定されている。初期状態において装飾体21Cは後方を指向しているが、図33(d)〜図33(f)に示した下部の回動による表裏反転動作を行った場合、装飾体21Cが正面に現出して図33(f)に示すように露出する。
支持部材20Aには、金具20dを介してスライドレール22aが固定されている。スライドレール22aはd3方向に伸縮可能な構成であり、その一方のレール部材は金具20dに固定され、その他方のレール部材は、レール部材22bと係合して2段階のスライドレールを構成している。レール部材22bは金具22cを介して取付部材25に固定される。したがって、スライドレール22a及びレール部材22bによって構成される2段階のスライドレールによって、可動体20は取付部材25に対してd3方向に移動可能であり、これにより、図33(a)〜図33(b)に示した可動体20の昇降動作が可能となる。
図31と図32(b)を参照して可動体20を昇降させる駆動機構について説明する。可動体20は支持部材25の背部に配設されたモータM22を駆動源とした駆動機構により昇降される。支持部材25の背部にはd1方向の軸26cを介して支持部材25に回動自在に取り付けられた回動部材26aが設けられており、モータM22の駆動力は支持部材25の背部の伝達機構を介して回動部材26aに伝達され、回動部材26aを回動させる。回動部材26aは軸26cと離間した位置に軸26bが固定されており、軸26bは支持部材25に形成した弧状の長穴25bを通過して支持部材25の正面側に突出している。
可動ユニット2Aは、軸26bに連結されたアーム部材24と、アーム部材24により回動されるアーム部材23とを備えている。アーム部材24は、一方端部24a側にアーム部材24と回動自在に連結される連結部を備え、他方端部24b側に取付部材25に回動自在に連結される連結部を備えている。軸26bは一方端部24aと他方端部24bとの中間部24cに連結されており、モータM22を起点とする駆動力は、回動部材26a、軸26bを介してアーム部材24に伝達され、アーム部材24を他方端部24b側を回動中心として回動させる。
アーム部材23は、本体23aと案内空間形成部材23bとを備える。案内空間形成部材23Bは、後述する案内部23fを形成する。アーム部材23の一方端部23a側には、軸26dを介して一対のローラ部材26eが取付けられている。この一対のローラ部材26eは、取付部材25に形成したd2方向に延びる長穴25a内を転動するローラを形成し、アーム部材23の一方端部23a側を取付部材25に対して回動可能で、かつ、回動中心をd2方向に変位可能としている。アーム部材23の他方端部23b側は、軸29を介して金具20dに回動自在に連結されている。一方端部23aと他方端部23bとの中間部23cには、アーム部材24の一方端部24a側の連結部が回動自在に連結される。
以上の構成により、モータM22の駆動力は、アーム部材24を介してアーム部材23に伝達され、アーム部材24の回動に連動してアーム部材23は、一方端部23a側を回動中心として、該回動中心をd2方向に移動させながら回動し、これにより他方端部23bをd3方向のみに変位させ、可動体20を昇降する。
図32(a)を参照して可動体20の上部の構成について説明する。支持部材20Aには装飾体21Dがd2方向の軸回りに90度の範囲で回動自在に設けられている。また、支持部材20Aには基板28A、28Bが搭載されていると共に、モータM22を駆動源とした駆動機構が設けられている。この駆動機構は、支持部材20Aに対して支持部材20Bを軸20c回りに回動させると共に、この回動に連動させて装飾体21Dを回動させるものである。基板28BはモータM22の制御基板であるが、LED等を実装してその発光により演出を行う基板としてもよい。基板28AはLED等を実装してその発光により演出を行う基板であるが、モータ等の制御基板であってもよい。基板28A及び基板28Bは、フレキシブルハーネスFH3及びFH4を介して基板28cと接続され、基板間での信号の送信又は受信により演出を同期的に行えるようにしている。
図32(b)を参照して、取付ユニット2Bは、基板27を備える。基板27は取付部材27の背面側に固定されている。基板27は、本実施形態の場合、第2副制御部500と基板28A及び28Bとの間を中継する中継基板であると共に、モータM22の制御基板でもある。
基板27と基板28AとはフレキシブルハーネスFH1を介して接続され、基板27と基板28BとはフレキシブルハーネスFH2を介して接続されている。フレキシブルハーネスFH1〜FH4は、例えば、図32(c)に示す構造を有している。
図32(c)に示す途中を省略したフレキシブルハーネスFHは、可撓性を有する帯状のフラットケーブルであり、長さ方向d11(長手方向と呼ぶ場合がある)に延びる複数の配線WRが、幅方向(短手方向と呼ぶ場合がある)d12に平行に並べられてフィルム状のベース材に支持されたものであり、複数の配線WR間は絶縁されている。複数の配線WRは、例えば、GND線、電源線、制御信号用の信号線、センサ信号用の信号線等を含む。
図32(b)、図34(b)及び(c)を参照してフレキシブルハーネスFH1及びFH2の配設態様について説明する。図34(b)はフレキシブルハーネスFH1及びFH2の配設態様を示す斜視図である。図34(c)はフレキシブルハーネスFH1及びFH2と基板28A及び28Bとの接続部位の説明図である。
基板27側を始点として説明すると、フレキシブルハーネスFH1及びFH2は、取付部材25の背面側から取付部材25に設けた貫通穴25cを通過して基板取付部材25の正面側に引き出され、フレキシブルハーネスFH1の端部FH1bは基板28Aに、フレキシブルハーネスFH2の端部FH2bは基板28Bに、それぞれ接続されている。
基板28Aと基板28Bとは図34(c)に示すようにL字状に配置されており、基板28Aはその法線方向(厚み方向)がd1方向を指向し、基板28Bはその法線方向(厚み方向)がd3方向を指向している。
基板28Bの互いに反対となる面US、面LSのうち、フレキシブルハーネスFH2の端部FH2bは面US側に接続されており、フレキシブルハーネスFH2の端部FH2bは面LS側を通っている。面USにはフレキシブルハーネスFH2が接続されているので、こちらの面を配線パターン面とし、面LSは配線パターンの無い面としてもよい。可動体20が可動するため、フレキシブルハーネスFH1と基板28Bとが接触して摩擦を生じる場合があり、配線パターンは起伏があることから、配線パターンとフレキシブルハーネスFH1とが接触すると互いに損傷を生じる場合がある。そこで、配線パターンの無い面LS側をフレキシブルハーネスFH1が通ることにより、両者の摩擦が小さくなり、フレキシブルハーネスFH1が損傷することを防止できる場合がある。同様に、配線パターンのある面USはフレキシブルハーネスFH1が通っていないので両者が接触することがなく、配線パターンを保護できる場合がある。
フレキシブルハーネスFH1及びFH2は、可動体20内の基板28A及び28Bに接続されるため、可動体20の移動に対応して絡まったりしないことが必要である。また、可動体20は図33(b)に示したように、装飾図柄表示装置208の前側に位置する場合があり、遊技者の注目を浴びやすい構成であり、フレキシブルハーネスFH1及びFH2が目立たない方がよい場合が多い。
フレキシブルハーネスFH1及びFH2を一本のフレキシブルハーネスとし、基板28A、28Bの近傍で分岐させたり、基板27と基板28Aを一本のフレキシブルハーネスハで接続し、更に、基板28Aと基板28Bと別のフレキシブルハーネスで接続する構成も採用可能である。しかし、フレキシブルハーネスの数を少なくすると、配線WRの数が増えるため、d12方向に幅が大きくなり、目立つ場合がある。
そこで本実施形態では、2本のフレキシブルハーネスFH1及びFH2を用い、個々のフレキシブルハーネスのd12方向の幅をより狭くしている(細くしている)。これにより、フレキシブルハーネスFH1及びFH2が目立たない場合がある。特に、2本のフレキシブルハーネスFH1及びFH2をその厚み方向に重ねているので、更に目立たない場合があり、また、互いに絡みにくい場合がある。
なお、2本のフレキシブルハーネスFH1及びFH2を重ねて配設した場合、パチンコ機100の組み立て作業中にフレキシブルハーネスFH1及びFH2を互いに逆に接続してしまうミスが発生する可能性がある。特に、フレキシブルハーネスFH1及びFH2は、可動体20の移動を考慮して遊びの長さが必要となって長くなる傾向にあり、基板28A、28Bのどちらにも接続可能な場合があってミスが発生し易い場合がある。
そこで、フレキシブルハーネスFH1及びFH2の各配線WRの数が互いに異なっていてもよい。配線WRの数に着目することで、フレキシブルハーネスFH1及びFH2が区別し易くなる場合がある。また、配線WRの数が異なることで、d12方向の幅が異なる場合があり、幅によってフレキシブルハーネスFH1及びFH2を区別し易い場合がある。
フレキシブルハーネスFH1及びFH2が取付部材25の正面側に位置するのは、可動体20の内部を除くと、概ね、図34(b)の区間P1と区間P2となる。区間P2においては、可動ユニット2Aに案内部を設けてフレキシブルハーネスFH1及びFH2を案内する構成としている。案内部を設ける部位はどこでもよいが、本実施形態の場合、アーム部材23に案内部23fを設けている。本実施形態の場合、案内部23fは、本体23aと案内空間形成部材23bとの間に形成される筒状の空間である。案内部23fでフレキシブルハーネスFH1及びFH2を案内することで、これらが絡まることを防止することができる場合があり、また、アーム部材23の存在によって目立たなくすることができる場合がある。また、二つのフレキシブルハーネスFH1及びFH2を同じ部分(案内部23f)で案内することで目立ちにくい場合があり、可動部20を動作させた場合でも、二つのフレキシブルハーネスFH1及びFH2が絡まりにくい場合がある。
区間P1は貫通穴25cからアーム部材23までの区間であり、フレキシブルハーネスFH1及びFH2は取付部材25の正面側に立設された案内軸25dで案内されつつ、アーム部材24へ導入される。区間P1においては、遊技者が視認可能であり(例えば図33(a)及び(b)を参照)、区間P1においてもフレキシブルハーネスFH1及びFH2が目立たないことが好ましい。
本実施形態の場合、貫通穴25cから抜け出た直後の部分BDにおいて、フレキシブルハーネスFH1及びFH2を折りたたんでその延設方向を90度切替え、フレキシブルハーネスFH1及びFH2の短手方向d12が、d1方向と平行となるように構成している。また、案内部23f(区間P2)においても、フレキシブルハーネスFH1及びFH2の短手方向d12が、d1方向と平行となるようにこれらを案内している。したがって、部分BDと案内部23fとの間の区間P1いおいてフレキシブルハーネスFH1及びFH2の短手方向d12が、d1方向と平行となっている。
このため、遊技者が視認可能な区間P1のうちの大部分において、遊技者の視線方向と短手方向d12とが平行になる場合があり、遊技者から見ると、フレキシブルハーネスFH1及びFH2の表面及び裏面はほとんど見えず、側縁だけが見えるだけとなる場合があり、フレキシブルハーネスFH1及びFH2を目立たなくすることができる場合がある。区間P2ではアーム部材23の存在によりフレキシブルハーネスFH1及びFH2が目立たない場合がるが、更に、この区間P2においてもフレキシブルハーネスFH1及びFH2の短手方向d12が、d1方向と平行となっているため、更にフレキシブルハーネスFH1及びFH2を目立たなくすることができる場合がある。
可動体20が移動する場合においても、可動体20の移動方向やアーム部材23の移動方向が短手方向d12及びd1方向と交差する方向(ここでは直交)であることから、フレキシブルハーネスFH1及びFH2は短手方向d12と交差する方向(ここではd2、d3方向)に変位するので、短手方向d12が、d1方向と平行となる状態が維持され、フレキシブルハーネスFH1及びFH2を目立たなくすることができる場合がある。なお、フレキシブルハーネスFH1及びFH2の短手方向d12が、d1方向と平行となる範囲は、遊技者が視認可能な範囲全体が好ましいが、遊技者が視認可能な一部の範囲であっても、目立たない効果が得られる場合がある。
図35(a)はフレキシブルハーネスFH1及びFH2の配設態様を模式的に示す図である。アーム部材23の案内部23fはアーム部材23の長手方向に延設された内部空間であり、入口23dから出口23eに渡って形成されている。なお、入口23dと出口23eとは、基板27をフレキシブルハーネスFH1及びFH2の始点とみなした場合の呼称であり、基板28A及び基板28Bを始点とみなした場合は入口23dを出口と、出口23eを入口と呼ぶことができ、基準の取り方により適宜呼称することができる。
フレキシブルハーネスFH1及びFH2は入口23dと出口23eの間において案内部23fに案内及び支持されており、本実施形態ではアーム部材23の長手方向にこれらが案内されている。アーム部材23と可動体20とは同期的に変位するので、アーム部材23でフレキシブルハーネスFH1及びFH2を案内することで、可動部とフレキシブルハーネスFH1及びFH2との干渉を回避し易い場合がある。
入口23d、出口23e並びに案内部23fの断面形状は、本実施形態の場合、図35(b)に示すように周囲が閉じた形状であるが、フレキシブルハーネスFH1及びFH2の案内が可能であれば、例えば、図35(c)や図35(d)に示すように、一部が切り欠かれたC字型或いはコ字型でもよく、また、図35(e)に示すように上下2本の棒状の部材Barの間にフレキシブルハーネスFH1及びFH2を挟むようなものや、フック形状のものでもよい。
また、本実施形態では図36(a)に示すように、案内部23fが、フレキシブルハーネスFH1及びFH2を2本まとめてアーム部材23の他の部分から隔離する壁部23gを備えるものであるが、図36(b)に示すようにフレキシブルハーネスFH1とフレキシブルFH2とを個別に区画する壁部23hを設けてもよい。
案内部23fは全体に渡って閉じた空間である必要はなく、図36(c)に示すように、壁部23gに部分的に開口があってもよい。また、案内部23fはフレキシブルハーネスFH1及びFH2を挿通させるトンネル状の空間である必要はなく、図36(d)に示すように、複数の開口部が長手方向に並べられ櫛歯上或いははしご状に案内部23fの壁部が形成されて、該複数の開口部にジグザグにフレキシブルハーネスFH1及びFH2を通過させる構成であってもよい。図36(d)の構成の場合、フレキシブルハーネスFH1及びFH2の支持力を向上できる場合があり、フレキシブルハーネスFH1及びFH2の遊びの長さが経時的に変化しないようにすることができる場合がある。これは、フレキシブルハーネスFH1及びFH2の絡み発生を防止できる場合がある。
図35(a)に戻り、フレキシブルハーネスFH1及びFH2は、各端部FH1a、FH2aが、基板27上の位置27a、27bにそれぞれ接続されており、位置27aから入口23dまでのフレキシブルハーネスFH1の長さは、位置27bから入口23dまでのフレキシブルハーネスFH2の長さよりも短くなっている。換言すると、位置27aは位置27bよりも入口23dに近い位置にある。
一方、フレキシブルハーネスFH1及びFH2は、各端部FH1b、FH2bが、基板28A上の位置28Aa、基板28B上の位置28Baにそれぞれ接続されており、位置28Aaから出口23eまでのフレキシブルハーネスFH1の長さは、位置28Baから出口23eまでのフレキシブルハーネスFH2の長さよりも長くなっている。換言すると、位置28Aaは位置28Ba位置27bよりも入口23dから遠い位置にある。
この長さの長短の関係によって、フレキシブルハーネスFH1及びFH2の長さを同じ位に調整できるので可動ユニット2Aの動作に合わせて、二つのフレキシブルーハーネスFH1及びFH2の各遊びを同じくらい持たせることができる場合がある。遊びが同じくらいであると、互いに絡むことを防止できる場合があり、また、二本のフレキシブルハーネスFH1及びFH2が互いに重なった状態を維持し易い場合があり、見た目がよくなる場合がある。
<振動センサSR3の配設構造>
振動センサSR3の配設構造について図37及び図38を参照して説明する。図37は振動センサSR3の配設構造の説明図であり、遊技盤200の下部の正面図である。図38(a)はレール部材209の斜視図であり、図38(b)は図37のC−C−線断面図である。
遊技盤200の右下の部分の非遊技領域には、本体201に貫通孔201bが形成されている。貫通孔201bは本体201を厚み方向(d1方向)に貫通した孔であり、本実施形態ではその断面形状が隅丸の方形であるが、円形、楕円形等、他の形状であってもよい。
振動センサSR3は貫通孔201b内部に収容されるようにして貫通孔201bに備えられている。振動センサSR3は取付部材TG1に支持されており、取付部材TG1は本体201の背面にネジにより固定されている。振動センサSR3にはハーネスのコネクタCN1が接続されており、振動センサSR3の検知結果を示す信号が制御部に送信可能となっている。
遊技盤200の右下側の部分には、上述した入球ユニットU1が設けられており、可変入賞口234、一般入賞口236、V領域RV等が存在しているため、不正者によって衝撃が付与されるおそれが比較的高い。この部分に振動センサSR3を配置することで不正な振動を検知し、不正を防止できる場合があり、検出の確実性を向上できる場合がある。
なお、本体104側の振動センサSR2と、振動センサSR3とが同時に振動を検出した場合は、いずれかのエラー処理(例えば振動センサSR3のエラー処理)を優先させてもよいし、両方のエラー処理(例えばエラー報知)を同時に実行してもよい。磁気センサSR4の検出と振動センサSR2又はSR3の検出とが同時に行われた場合も同様であるが、例えば、磁気センサSR4の検出で遊技停止とし、振動センサSR2又はSR4の検出でエラー報知としてもよい。或いは、例えば、RAMクリアスイッチの操作やエラー解除スイッチで解除可能な重要なエラーの報知を最優先としてもよい。
振動センサSR3を遊技盤200の右下の部分に配置することで、不正ではない振動を誤検知することを低減できる場合がある。例えば、誤検知の要因としては、遊技球が流下するときに生じる振動が考えられるが、振動センサSR3が非遊技領域にあり、遊技球の流下する位置から比較的離れていることから、誤検知を低減できる場合がある。特に、アウト口240が遊技盤200の中央にあり、また、入賞球の排出口を遊技盤200の裏の中央部に位置させることで、遊技球に起因する振動センサSR3の誤検知を低減できる場合がある。新台の設置時にはパチンコ機100全体に振動を生じるが、振動センサSR3は遊技盤200が本体104と接続された後で動作可能となるため、設置による振動を誤検知することが無い場合がある。また、前面枠扉106の開閉に伴う振動を誤検知することも考えられるが、振動センサSR3の検知期間を制御すること(例えばV入賞のタイミングの前後のみ検出する等)で、誤検知を低減することが可能な場合がある。
貫通孔201bの前側は蓋部209Aにより覆われている。蓋部209Aは貫通孔201b全体を覆っているが、一部を覆っていてもよい。振動センサSR3は振動を検出するセンサであり、エラー報知に関連する検出を行うセンサであるため、不正者の攻撃を受ける場合がある。貫通孔201bの前側の少なくとも一部を蓋部209Aで覆うことにより、振動センサSR3を前側から取り外せないようにできる場合があり、不正者の攻撃から振動センサSR3を保護できる場合がある。貫通孔201bを有底の穴とすることも考えられるが、貫通孔201bの方が加工が容易な場合があり、本体201に対して各種の孔加工を行う際にまとめて加工できる場合がある。なお、貫通孔201bの後側も別の蓋部で覆ってもよい。後側からの振動センサSR3に対する攻撃を防止できる場合がある。
本実施形態の場合、蓋部209Aはレール部材209と一体に形成された板状の部分である。レール部材209を貫通孔201bの蓋として兼用することで部品点数を削減することができる。また、レール部材209は本体201にネジ等により固定される部材であり、不正者等により簡単に取り外しができない場合があり、したがって、蓋部209Aが不正に取り外されることを防止できる場合がある。レール部材209は、蓋部209Aに隣接した基板収容部209cを備えている。基板収容部209cには、普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214等を実装した基板が収容される。
なお、蓋部209Aはレール部材209とは別部材であってもよく、遊技盤200から分離していてもよい。例えば、前面枠扉106の透明板部材118の一部を蓋部209Aとしてもよく、或いは、前面枠扉106に蓋部209Aとして機能する部材を取り付けてもよい。
本実施形態の場合、蓋部209Aは透明であり、背後の振動センサSR3や貫通孔201bが見える構成としているが、蓋部209Aを不透明とし、背後の振動センサSR3や貫通孔201bが見えない構成でもよい。
本実施形態の場合、蓋部209Aは表示領域209bを含む。図37では表示領域209bの範囲が視覚的に理解し易いように網掛けをしているが、表示領域209bは仮想的な領域であり、実際に網掛けがあるわけではない。もちろん、網掛けの部分を着色するなど、表示領域209bが視覚的に区別し易い構成であってもよい。本実施形態においても、表示領域209bの一部の周縁に線状のリブ209aを形成し、その範囲がある程度理解できるようにしている。なお、蓋部209Aが存在しない場合であっても、前枠に配置されるガラスが蓋部209Aと同じ効果を奏する場合がある。
表示領域209bには、各種情報が表示され、情報の表示体としては表示領域209bに対する印刷やシールの貼り付け等を選択可能である。シールとしては例えば証紙であってもよく、シールを張り付ける際にはリブ209aが手掛かりとなってシールを貼り付け易い場合がある。表示の内容としては、スペック等の機種に関する表示、機種の名称、製造に関するQRコード(登録商標)、注意喚起、遊技盤の着脱方法の一部等であってもよい。
表示領域209bは貫通孔201bの前方の領域を覆っている。表示領域209bにより振動センサSR3が見づらくなる場合があり、振動センサSR3の位置を不正者等に気づかれない場合がある。表示領域209bは貫通孔201bの前方の全体を覆ってもよいが、本実施形態では一部とし、貫通孔201bの下方の部分が見えるようにしている。このため、コネクタCN1等が目視可能となっており、ホール店員等の点検者が簡単な目視確認を行える場合がある。
振動センサSR3に関連する表示として、遊技領域124の案内領域201aには表示PR1が表示されている。表示PR1は本体201の装飾面に文字により表示されたものであり、振動センサSR2及びSR3や磁気センサSR4が設けられていることを示唆する表示(不正感知センサ搭載)とされている。
このような表示PR1により、振動センサSR2及びSR3や磁気センサSR4といった不正感知センサの存在を遊技者が不正者に報知しつつ、実際にどこに不正感知センサが配置されているかを分かりにくくすることができる場合がある。本実施形態の場合、振動センサSR2はパチンコ機100の左上側に位置しており、振動センサSR3や磁気センサSR4は右下側に位置している。表示PR1は左下側に位置しており、これらセンサと離れた位置にあることから、実際のセンサ配置を分り難くすることができる場合があり、特に、センサに対して、上下、又は、左右に反対の位置に表示PR1が位置していることから実際のセンサ配置を更に分り難くすることができる場合がある。
表示PR1を非遊技領域に表示することも可能であるが(例えばPR1’)、遊技領域124の方が遊技者や不正者が確実に見える場合があり、特に、案内領域201aは目につき易い場合がある。また、遊技盤200の製造を考慮すると案内領域201aに表示PR1を表示することで有利な場合がある。一般に遊技盤200は、装飾面を構成するセルロイドシート等が既に施工された本体201に対して、穴開け加工等が順次行われる。案内領域201aは、遊技球が通過する部位であり、穴開け加工が行われる場合は通常はない。したがって、穴開け加工において表示PR1が誤って消えてしまう危険性が低い場合があり、表示PR1をより確実に表示させることができる場合がある。
本実施形態の場合、表示PR1の近傍に表示PR2も表示されている。表示PR2は遊技領域124の案内領域201aにおいて本体201の装飾面に文字により表示されたものであり、遊技者への注意を喚起する表示である。ここでは、「強い光を光の点滅を凝視しないでください。」と表示されており、遊技者の健康面の注意を促した表示としている。表示PR2を表示PR1に隣接させることで、表示PR2を遊技者に確認させることができる場合がある。
<球通路ユニット153の構造>
図39〜図43を参照して球通路ユニット153の構成について説明する。既に説明したとおり、球通路ユニット153は払出装置152から払い出される遊技球を上皿126等に供給する遊技球の通路を形成する。図39(a)及び(b)は払出装置152及び球通路ユニット153の背面図、正面図を示す。本実施形態の球通路ユニット153は、内部を通過する遊技球を見易くするために透明の部材で構成されており、その裏側の構成が見える構成である。図39(a)及び(b)は球通路ユニット153を透明であるときの見え方で示している。このため、内部構造を示す形状線が裏側の構成も含めて実線で示されている。なお、図40〜図43は基本的に球通路ユニット153を透明でないときの見え方で示している。
図39(a)及び(b)に示すように払出装置152は、上下に延びる筒状のケースの内部に払出モータ152bとスプロケット152cと歯車列152dと払出センサ152dとを備えている。払出モータ152bとスプロケット152cと払出センサ152dとは払出装置152の背面側に配置されており、歯車列152dは正面側に配置されている。払出モータ152bの駆動力は歯車列152dを介してスプロケット152cに伝達され、スプロケット152cを回転させる。
上述したタンクレール154を通過した遊技球は通路152a内に進入し、払出装置152内に一時的に滞留される。払出モータ152bを駆動して所定角度だけスプロケット152cを回転することにより、一時的に滞留した遊技球を球通路ユニット153に1個ずつ送り出すように構成している。
なお、本実施形態では、払出モータ152bはステッピングモータを採用している。図39(b)に示すように払出モータ152bに直結するギアから複数のギアを介してスプロケット152cを回転させる構成になっている。本実施形態では、払出モータ152b側のギアは、1ステップ当たり7.5度回転し、48ステップで1周する。スプロケット152cは3個の凹部を等間隔に備えている(120度回転で1個払出完了)。そして、スプロケット152c側のギアは、1ステップ当たり3.33度回転し、36ステップで1個の遊技球の払出が完了する。また、スプロケット152cの凹部は、遊技球の払い出しが行われていない期間では、所定の位置(初期位置)に停止していることが好ましい。所定の位置とは、スプロケット152cの凹部にある遊技球がスプロケット152cが停止している状態において遊技球の自重により払い出し動作が行われない位置のことであり、3つの凹部のうちの1つであって、12時の方向にある凹部は、凹部の中央位置が12時から2ステップ(6.66度)分だけ、スプロケット152cの回転方向と反対方向にずれる位置に停止制御される。なお、本実施形態における払出装置152は、払い出しの動作中に内枠や前枠の開放があった場合には、払い出し動作を中断する。なお、本実施形態における払出装置152はスプロケット152cの初期位置を確認するためのインデックスセンサを備えていない。そのため、モータの性能やギアの大きさ等を変更した場合に、遊技球の払い出し終了時にスプロケット152cが適切な位置に存在しない場合がある。つまり、払出装置152の設計変更が行われた場合は、スプロケット152cの位置を補正する制御(例えば所定ステップ数分だけ位置を補正する)制御を行う構成であってもよい。
払出センサ152dは、スプロケット152cが送り出した遊技球の通過を検知するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。これにより、例えば、払い出した遊技球数がカウントされる。
払出装置152は球抜き操作部152eを備えており、球抜き操作部152eが操作されると、スプロケット152cの上流側に滞留されている遊技球の球抜きを行うことができる。つまり、払出装置152は、払出センサ152dに通じる出口と、球抜き用の出口とをその下端部に有している。
球通路ユニット153は上下に延びる中空体であり、その上端が払出装置152の下端に連結される。球通路ユニット153は、払出装置152から排出された遊技球が通過可能な複数の球通路を一体に備えるユニットである。複数の通路を一体に備えてユニット化することで部品点数を削減できる場合があり、組立てが容易になる場合がある。
本実施形態の場合、球通路ユニット153は遊技球の球通路として、払出通路7及び8と、球抜き通路9とを備える。払出通路8は払出通路7の途中から分岐した通路である。球通路ユニット153の上端部には、払出通路7の入口7aが形成されており、この入口7aは払出装置152の出口のうち払出センサ152dに通じる出口と正対し、該出口から流下する遊技球が進入する。球通路ユニット153の上端部には、また、球抜き通路9の入口9aが形成されており、この入口9aは払出装置152の出口のうち球抜き用の出口と正対し、該出口から流下する遊技球が進入する。
払出通路7は遊技球を上皿126に排出可能な球通路であり、上皿126と連通する出口8bを有している。払出通路8は遊技球を下皿128に排出可能な通路であり、下皿128と連通する出口8bを有している。球抜き通路9の出口9bと、出口7b及び出口8bはd2方向に並んで配設されている。出口7bが真ん中に位置するので、払出通路7に対して外部からの不正が困難な場合がある。
図39に加えて図40〜図42を参照して球通路ユニット153の構成について説明する。図40(a)は球通路ユニット153の右側面図、図40(b)は図40(a)のD−D線断面図である。図41(a)は球通路ユニット153の背面図、図41(b)は図41(a)のE−E線断面図である。図42(a)は球通路ユニット153の背面図、図42(b)は図42(a)のE−E線断面図である。
図40(b)に示すように、払出通路7は分岐部BRを有しており、この分岐部BRを入口8aとして払出通路8が下方へ延びている。
払出通路7は遊技球の流れ方向で分岐部BRよりも上流側に位置する上流側球通路7Aと、下流側に位置する下流側球通路7Bとを含む。
上流側球通路7Aは、入口7aを有すると共に、蛇行部71を含む。蛇行部71を含むことで、払出装置152から払い出される遊技球の流下速度を減速し、遊技球が暴れることを防止できる場合がある。また、上流側球通路7A内での遊技球の貯留量を増やすことができる場合がある。
蛇行部71の下部は、直線的に傾斜した傾斜部71aとされている。この傾斜部71aは下流側球通路7Bの入口7cへ遊技球が案内されるように右方向下向きに傾斜している。蛇行部71で減速された遊技球は、この傾斜部71aで若干増速されて矢印d31で示すように、分離部BR及び入口8aを飛び越えて落下し入口7cに進入する。分離部BRにおいて払出通路7を分岐部BRにおいて途切れた状態とし、この分離部BRを遊技球が飛び越えるように構成したことで、遊技球が詰まることを防止できる場合がある。
遊技球の払い出しが多くなると、上皿126が満杯になり、下流側球通路7Bも遊技球で満杯になる。すると、傾斜部71aを飛び出した遊技球は入口7cに進入できなくなり、矢印d32で示すように、入口8aに進入する。こうして遊技球が払出通路8に流下し始め、下皿128に遊技球が排出されるようになる。
図41(b)に示すように払出通路8は、上流側の蛇行部81と下流側の傾斜通路82とを含む。蛇行部81を設けたことで払出通路8内の遊技球の貯留数を増加することができる場合がある。傾斜通路82は、出口8bの後方から出口8bに向かって下側に傾斜する通路であり、この傾斜によって遊技球を下皿128に勢いよく排出することができる場合がある。
図42(b)に示すように払出通路7の下流側球通路7Cは、傾斜通路74を含む。傾斜通路74は、出口7bの後方から出口7bに向かって下側に傾斜する通路であり、この傾斜によって遊技球を上皿126に勢いよく排出することができる場合がある。
ここで、球貯留皿付扉108に演出装置を複数配設した場合等、上皿126の容量が小さくなる場合がある。上皿126の容量が小さいと上皿126が早期に満タンになり易くなり、下皿128に遊技球が流下し易くなる。遊技者が下皿128から上皿126へ遊技球を投入作業を行う頻度が多くなり、遊技者に煩雑感を与える場合がある。
既に説明したとおり、下皿128には分岐部BRから払出通路8を通って遊技球が流下する。分岐部BRよりも下流の下流側球通路7Cにおける遊技球の貯留容量を増やすことで、実質的に上皿126の容量を増加できることになる。
本実施形態の場合、分岐部BRは遊技球の流れ方向において傾斜通路74よりも上流側に位置している。つまり、傾斜通路74を上皿126排出用の遊技球の貯留に利用することができる。傾斜通路74は垂直な通路の場合よりも低い高さでより多くの遊技球を貯留することができる。本実施形態の場合、傾斜通路74は垂直よりも水平に近い傾斜であるので、更に多くの遊技球を低い高さで貯留可能である。
傾斜通路74から分岐部BRの下限BRL(図40(b))までの高さは高い程、上皿126排出用の遊技球の貯留容量を大きくできる場合があるが、図43(a)及び(b)に模式的に示すように、少なくとも高さh1が遊技球1個分あれば、傾斜通路74を上皿126排出用の遊技球の貯留空間として利用できる場合がある。高さh1が遊技球の0.5個分であると、落下する遊技球の勢い次第で分岐部BRにおいて払出通路8へ進入する可能性が高い場合があり、例えば、大当り以外の賞球払い出しで下皿128に遊技球が誘導される場合がある。
本実施形態の場合、更に、下流側球通路7Cが蛇行部72を含む。蛇行部72を設けたことで下流側球通路7Cにおける遊技球の貯留数を更に増加させることができる場合がある。また、蛇行部72によって遊技球が溜ってきた場合に、上皿126へ遊技球が排出される圧力を垂直な通路に比べて減らすことができる場合がある。
上皿126の実質的な容量増加を目的とした場合、払出通路8に比べて払出通路7の方が、遊技球の貯留容量を増加する必要性が高くなる。本実施形態の場合、蛇行部81の曲折数(ここでは3)よりも蛇行部72の曲折数(ここでは5)としている。これにより、蛇行部72は遊技球の貯留量を増やすことができる場合があり、蛇行部81は下皿128に速やかに遊技球を排出しつつも適度に勢いを殺すための蛇行部として機能させることができる場合がある。
また、蛇行部72と蛇行部81とは共に上下かつ前後方向の蛇行形態とし、かつ、d2方向に併設されているので、コンパクトな構成とすることがえきる場合がある。しかも、蛇行部72は蛇行部81に対して、背面側は同じ位置としつつ、前面側は蛇行部72が前方側に突出する部分72bを含むため、折り返し間の距離が蛇行部72の方が長く、したがって、遊技球の貯留容量を大きくすることができる。
蛇行部72を設けた場合、遊技球の流れが悪くなる場合がある。本実施形態の場合、蛇行部72と傾斜通路74との間に遊技球が垂直落下可能な垂直落下部73が設けられている。また、蛇行部72が上下方向の蛇行形態であることから、180度の曲折部72aにおいても遊技球が短距離であるものの垂直落下が可能である。これら垂直落下部73、72aにおいて遊技球を垂直落下させることで遊技球の流れを向上できる場合がある。垂直落下部73もまた、遊技球の貯留空間として活用できる場合がある。
高さh1を高くし過ぎると不必要に遊技球が貯留されたり、スペースを無駄にとる場合がある。したがって、下流側球通路7Cに貯留可能な遊技球数は、例えば、1回の玉貸しで貸し出される遊技球(例えば125個)程度としてもよい。或いは、下皿128に貯留可能な遊技球数の2/3〜半分程度としてもよい。
本実施形態の場合、払出通路8はd2方向において払出し通路7の下流側球通路7Cと並んで配置されており、蛇行部72は上下方向かつ前後方向に蛇行している。払出通路7と払出通路8とをコンパクトに配設できる場合があると共に、遊技球の貯留が減ってきた場合に、蛇行部72の方向と傾斜通路74の方向性が一致するため、球詰まりを起こす可能性を低くすることができる場合がある。また、蛇行部72を前方側へ突出させる一方、背面側は蛇行部72及び蛇行部81のいずれかを突出させていないので後方側の位置が決まり易い場合があり、その背後の構成の設置が容易になる場合がある。
球抜き通路9は、上流側球通路7A、分岐部BR並びに払出通路8に対して前側で、かつ、蛇行部72の部分72bの左側方を下方へ通過し、下流側の端部において右方向に曲折して蛇行部72の下側を通過して出口9bに至る構成としている。これは蛇行部72の部分72bの周囲に球抜き通路9を這わせることで空きのスペースを有効に活用しているものであり、球通路ユニット153のコンパクト化を図れる場合がある。
<演出装置1>
演出装置1について図1、図44〜図48を参照して説明する。まず、図1及び図47(a)及び(b)並びに図48を参照して演出装置1の概要について説明する。演出装置1は機械的に表示を切り替える可変表示機能を備えた演出装置であり、球貯留皿付扉108に設けられている。なお、演出装置1の取付部位は球貯留皿付扉108に限られず、遊技盤200等でもよい。
演出装置1は、外観上、全体として円筒形状をなしており、その軸方向は右斜め上方に指向した配置態様とされている。
演出装置1は、その外装をなす装飾ユニット10を備え、装飾ユニット10の内側に可動ユニット12が配置され、更に、可動ユニット12の内側に可動ユニット11が配置されている。装飾ユニット10はその内部を外部から視認可能とする窓領域10bを備え、遊技者はこの窓領域10bを介して内側の可動ユニット12や可動ユニット11を視認可能である。
可動ユニット12は本実施形態の場合、一対のシャッタ12A、12Bが円弧状に開閉する円弧シャッタ機構であり、図47(a)に示す閉状態と図47(b)に示す開状態とで状態が変化する。
図47(a)に示す閉状態の場合、その内側の可動ユニット11は外部から視認困難となり、図47(b)に示す開状態の場合、同図に示すように可動ユニット11が外部から視認可能となる。可動ユニット12は、開状態における一対のシャッタ12A、12Bの開口が窓領域10bの背後に位置するように配設されており、図47(b)に示す開状態の場合、可動ユニット11は窓領域10bを介して外部から視認可能となる。一対のシャッタ12A、12Bの開閉により可変表示を行うタイミングを限定できるので、遊技のメリハリを付けることができる場合がある。
可動ユニット11は複数の装飾体を備え、装飾体の位置を機械的に切り替えることによって遊技者が視認可能な装飾体を切り替える可変表示を行う可変表示機構である。本実施形態の場合、可動ユニット11は回動により装飾体の位置を切り替える構成である。
図48(a)及び(b)は可動ユニット11の回動態様を示している。図48(a)は装飾ユニット11Aの装飾体11aが表示領域に位置している状態を示している。可動ユニット12が開状態の場合、図48(c)に示す装飾体11aが窓領域10bを介して外部から視認可能となる。図48(b)は図48(a)の状態から所定角度(ここでは90度)、可動ユニット11が回動し、装飾ユニット11Bの装飾体11aが表示領域に位置している状態を示している。可動ユニット12が開状態の場合、図48(d)に示す装飾体11aが窓領域10bを介して外部から視認可能となるが、その状態での可動ユニット11及び可動ユニット12の外観は図47(b)に示す外観となる。
こうして、図48(a)の位置と図48(b)の位置とで可動ユニット11を回動させることにより、表示を切り替えることができる。表示の切り替えに際し、可動ユニット11の動作を一方向の回転運動としてもよいが、本実施形態では二方向の往復運動であるので、可動ユニット11への配線が回転運動の場合よりも絡まり難い或いはねじれにくい点で有利である。
図44〜図48を参照して演出装置1の詳細を説明する。図44(a)は演出装置1の分解斜視図であり、主として、装飾ユニット10の構造を示している。
装飾ユニット10は、可動ユニット12の外周を囲むように配設される。本実施形態の場合、演出装置1はパチンコ機100の外部に露出して配設されており、遊技者が接触可能な位置に配設されている。装飾ユニット10は演出装置1を装飾する他、可動機構である内側の可動ユニット11及び可動ユニット12を外部から保護することができる場合がある。
装飾ユニット10は、前側に位置する半円筒形状の外殻部10aと、上側に位置する外殻部10cと、後側に位置して球貯留皿付扉108に取り付けられる支持部材10fと、演出装置1の右端に配置される円盤状の蓋部材10dとを備え、全体として円筒状の中空体を構成している。
外殻部10aと外郭部10cとは窓領域10bを形成する切り欠きが形成されており、外殻部10aと外郭部10cとによって窓領域10bが確定される。本実施形態の場合、窓領域10bは透明部材10eで閉鎖され、装飾ユニット10の内部を実質的に閉空間とすると共に、透明部材10eを介して内部が視認可能としている。透明部材10e以外の部分も透明にしてもよいが、可動ユニット11及び可動ユニット12の機構部分が視認可能となると見栄えが劣る場合があるため、透明部材10e以外の部分は不透明又は透過性の低い部材から構成している。これにより演出装置1の内部構造を見えないようにすることができる場合がある。
図46は演出装置1の分解斜視図であり、主として、可動ユニット11及び可動ユニット12の構造を示している。
可動ユニット11は、装飾ユニット11A及び11Bと、これらを支持する支持部材11Cとを備える。支持部材11cは軸13が挿入される筒状の部材であり、軸13回りに回転自在に設けられる。
装飾ユニット11Bは、装飾体11aと、枠体11cと、基板11bとをこの順で軸13の径方向に積層した積層体である。枠体11cは装飾体11aと基板11bとの間に位置すると共にこれらを支持する。装飾体11aは表側に位置し、その表面は軸13回りに可変表示を行うための装飾面を構成する。この装飾面は軸13を中心とした円弧形状を有している。装飾面が円弧形状を有していることで、より立体的な可変表示が可能となる場合がある。装飾面には文字、図形、模様などを施すことが可能であり、本実施形態の場合、図47(d)に示した態様の表示がなされている。
基板11bには複数の発光素子11dが配設されている。本実施形態の場合、発光素子11dはLEDである。基板11bは装飾体11aの背面側に装飾体11aに向けて設けられており、装飾体11aを背後から照明する。装飾体11aは透光性を有する部材からなり、発光素子11dを発光させることで装飾体11aが発光しているように見せることができる場合がある。装飾体11a全体を略均等に発光するように見せる場合、基板11b上において複数の発光素子11dを平面的に比較的均一な密度で(例えばマトリックス状で)配置させることができる。
装飾ユニット11Aは、装飾体11aと、基板11bと、枠体11cと、をこの順で軸13の径方向に積層した積層体である。装飾体11aは、複数の装飾部材11a1〜11a4の積層体としている。枠体11cは、装飾体11aと基板11bと積層体を支持する。装飾体11aは表側に位置し、その表面は軸13回りに可変表示を行うための装飾面を構成する。この装飾面は軸13を中心とした円弧形状を有している。装飾面が円弧形状を有していることで、より立体的な可変表示が可能となる場合がある。装飾面には文字、図形、模様などを施すことが可能であり、本実施形態の場合、図47(c)に示した態様の表示がなされている。本実施形態の場合、装飾ユニット11Aの装飾体11aは7セグメント表示部を3つ含んでおり、これら7セグメント表示部によって、数字や記号等による情報表示が可能となっている。
基板11bには複数の発光素子11dが配設されている(図46では基板11bに隠れて見えない)。本実施形態の場合、発光素子11dはLEDである。基板11bは装飾体11aの背面側装飾体11aに向けて設けられており、装飾体11aを背後から照明する。複数の装飾部材11a1〜11a4は透光性を有する部材からなり、発光素子11dを発光させることで装飾体11aが発光しているように見せることができる場合がある。
既に述べたとおり、本実施形態の場合、装飾ユニット11Aの装飾体11aは7セグメント表示部を3つ含んでおり、各セグメントを個別に発光できるように、各セグメントに対応した発光素子11dが少なくとも配置されている。したがって、装飾ユニット11Aの発光素子数は装飾ユニット11Bの発光素子数よりも多い。なお、7セグメント表示部に代えて複数のLEDをマトリックス状に配置したドットパターン式の情報表示器としてもよく、この場合、数字や記号の他、アニメーション等も表示可能となる。なお、装飾体11aの構成によっては基板11bに搭載する発光素子11dは一つでもよい場合がある。
図46と図48(a)及び(b)を参照して、装飾ユニット11Aと装飾ユニット11Bの支持部材11Cにおける配置構造について説明する。本実施形態の場合、装飾ユニット11Aと装飾ユニット11とが隣り合う位置に配置されている。隣り合う位置に配置することで、少ない回動量で可変表示が可能となる。また、各発光素子11dの発光方向が異なるので、対応しない装飾体11aに光が漏れてしまうことを防止できる場合がある。例えば、装飾ユニット11Aの発光素子11dを発光させている場合に、装飾ユニット11Bの装飾体11aが光って目立ってしまうことを防止できる場合がある。
本実施形態の場合、装飾ユニット11Aと装飾ユニット11Bとが、互いに交差するように配置されており、特に各装飾体11a及び基板11bが互いに90度で交差してL字型の配置とされている。このため、軸13回りに支持部材11Cを90度回動させることで、表示領域に位置する装飾ユニット11を図48(a)及び(b)に示すように切り替えることができる。交差角度は90度に限られず、60度や120度等であってもよい。或いは、60度〜120度の範囲内の角度であってもよい。
可動ユニット11のうち、装飾ユニット11Aと装飾ユニット11Bが配置されていない空間は駆動機構等の配置スペースとして利用することができる。この配置スペースは装飾ユニット10により、外部から見えないようにすることができる場合がある。
図46を参照して可動ユニット12は、一対のシャッタ12A、12Bを備える。本実施形態の場合、可動ユニット12は、一対のシャッタ12A、12Bが互いに逆方向に回動することで開状態と閉状態とに移行する円弧シャッタ機構である。なお、シャッタが回動せずに平行移動する構成でもよいが、回動する構成の方が配置スペースを小さくできる場合がある。また、シャッタを一つとしてもよいが、開閉に際して移動量が大きくなるため、この点ではシャッタを一対設ける構成が有利である。
シャッタ12A及び12Bは、それぞれ、本体12aと、導光部材12bと、装飾体12dと、をこれらの順で軸13の径方向に積層した積層体である。本体12aは、軸13に回動自在に支持される部材であり、その一部には駆動力が伝達される一連の歯部12aが軸13の周方向に形成されている。
装飾体12dは最外部に位置しており、その表面が軸13を中心とした円弧形状の装飾面を構成している。装飾体12dは導光部材12bからの光が透過する透過部(開口や透明部)を有している。
導光部材12bの一辺12b’には基板12cが配置されている。基板12cには複数の発光素子が軸13の軸方向と平行に配置されている。基板12cが配置される導光部材12bの一辺は、本実施形態ではシャッタの開閉方向の一辺としているが、軸13の軸方向の一辺でもよい。
図44(a)は基板12cの配置態様の説明図である。同図に示すように、基板12cに搭載される発光素子12b’(例えばLED)は、一辺12b’の端面に対向するように配置されており、発光素子12b’の発光によりその光が一辺12b’から導光部材12b内に入射し、導光部材12b内で伝搬して導光部材12bを発光させることができる。導光部材12bの背面に発光素子12b’を配置する構成も採用可能であるが、本実施形態のように導光部材12bの側方に発光素子12b’を配置する構成とすることで、シャッタ12A、12Bの薄型化を図れる場合があり、その結果、可動ユニット11の外形をより大きくすることが可能となり、装飾体11aをより大きくして迫力のある演出を行うことができる場合がある。
発光素子12b’を設けたことで、例えば、一対のシャッタ12A、12Bが閉状態の場合に発光素子12b’を発光させ、一対のシャッタ12A、12Bを光らせる演出が可能となる。このような演出は、一対のシャッタ12A、12Bが開状態の場合に行ってもよい。また、一対のシャッタ12A、12Bで、発光素子12b’の駆動制御を同期的に行ってもよいし、非同期的に行ってもよい。
次に、可動ユニット11及び12の駆動機構について図45、図47(c)及び(d)を参照して説明する。図45は演出装置1の分解斜視図を示し、特に、可動ユニット11及び12の駆動機構を示している。図47(c)及び(d)は演出装置1を背面側から見た図であり、パチンコ機1に演出装置1を取り付けた状態では外部から見えない駆動機構部分が主に示されている。
可動ユニット11はモータM11を駆動源とする駆動機構によって回動され、可動ユニット12はモータM12を駆動源とする駆動機構によって回動される。モータM11及びM12は、金属製のフレーム14A〜14Cから構成される支持フレームにより支持される。軸13は軸受け15A、15Bを介して支持フレームに回転自在に支持され、軸13が挿通した支持部材11Cが回動自在に支持される。シャッタ12A、12Bの各本体12aは軸受け15A、15Bの外周に外嵌めされて回転自在に支持される。
なお、軸受け15A、15Bを支持フレームに嵌め込むだけの構成とした場合、その脱落防止策を講じることが好ましい。脱落防止策としては、例えば、モータM11やM12或いは各種基板用のハーネスを軸受け15A、15Bの外側に這わせてハーネスを抜け止めとして利用してもよい。
支持部材11Cの端部には歯車が固定され、モータM11の駆動力は、歯車列を介して可動ユニット11に伝達され、支持部材11Cを回動させる。支持部材11Cで装飾ユニット11A及び11Bの双方を支持することで、一のモータM11で可動ユニット11の可変表示が可能となる。これはコストや構造の簡素化の点で有利であるが、装飾ユニット11A及び11Bに個別に駆動源を設けて個別に可動させる構成も採用可能である。
モータM12の出力軸には、歯車16Aが取付けられており、この歯車16Aは歯車16Bと噛み合っている。これらの歯車16A、16Bは支持フレームに回転自在に支持されている。歯車16A及び16Bの一方には、シャッタ12A、12Bの一方のシャッタの歯部12aが噛み合い、歯車16A及び16Bの他方には、シャッタ12A、12Bの他方のシャッタの歯部12aが噛み合っている。歯車16A、16Bは互いに逆方向に回転することから、モータM12を駆動すると、シャッタ12A、12Bが互いに逆方向に回動させることができ、一のモータM12で一対のシャッタ12A、12Bの開閉動作が可能である。
装飾ユニット11A及び11Bによる発光演出について説明する。装飾ユニット11A及び11Bは発光素子11dを備えるため、発光素子11dの駆動による発光演出が可能である。発光演出は、例えば、発光素子11dの点滅、点灯、消灯等により行うことができる。また、装飾ユニット11A及び11B毎に、基板11b上の全部の発光素子11dを用いた発光演出も可能であり、一部の発光素子11dを用いた発光演出も可能であり、各発光素子11dの駆動タイミングをずらした発光演出も可能である。
図48(a)は装飾ユニット11Aを表示領域に位置させ、発光演出を行っている場合を例示している。装飾ユニット11Aの発光素子11dが装飾体11aの背後において駆動され、装飾体11aの少なくとも一部が発光することになる。装飾ユニット11Bの発光素子11dは駆動せず、装飾ユニット11Bの発光素子11dによる発光演出は行わない。
図48(b)は装飾ユニット11Bを表示領域に位置させ、発光演出を行っている場合を例示している。装飾ユニット11Bの発光素子11dが装飾体11aの背後において駆動され、装飾体11aの少なくとも一部が発光することになる。装飾ユニット11Aの発光素子11dは駆動せず、装飾ユニット11Aの発光素子11dによる発光演出は行わない。
このように本実施形態では、装飾体11a毎に発光素子11dが配設されているので、各装飾体11aに適切な発光演出が可能となり、多彩な可変表示を行うことができる場合がある。特に、各装飾体11aに適した発光素子11dの配置が可能となり、各装飾体11aに固有の発光演出を行い易い場合がある。一対のシャッタ12A及び12Bは、表示領域に位置させる装飾ユニット11A及び11Bを切り替えた後だけでなく、移動途中に開状態として移動途中の可動ユニット11を遊技者が視認可能としてもよく、この場合、装飾体11aが円弧上を移動するので、立体的な演出により興趣を向上できる場合がある。
装飾ユニット11Aは7セグメント表示部を備えているため、装飾体11a自体による可変表示とは別に,7セグメント表示部による数字、記号等の可変表示を行うこともでき、予告や、タイマ、大当り遊技等の遊技状態の報知、としても機能させることができる。
装飾ユニット11A及び11Bの可変表示により、大当り等の信頼度が異なる予告を行ってもよい。例えば、相対的に信頼度が低い予告として装飾ユニット11Bを表示領域に位置させた表示と発光演出を行い、相対的に信頼度が高い低い予告として装飾ユニット11Bを表示領域に位置させた表示と発光演出を行ってもよい。リーチの場合、装飾ユニット11Bを表示領域に位置させると共に、7セグメント表示部による可変表示を行ってもよい。
図48(a)及び(b)の例では、装飾ユニット11Aの発光素子11dによる発光演出中は、装飾ユニット11Bの発光素子11dによる発光演出を行わず、また、装飾ユニット11Bの発光素子11dによる発光演出中は、装飾ユニット11Aの発光素子11dによる発光演出を行わず、各発光素子11dを、対応する装飾体11aに専用のものとしたが、一方の装飾ユニットの発光素子11dにより、対応しない他方の装飾ユニットの装飾体11aの発光演出に用いることも可能である。図48(e)はその一例を示す。
図48(e)の例では、装飾ユニット11Aを表示領域に位置させ、装飾ユニット11Aの発光素子11dと、装飾ユニット11Bの発光素子11dとで発光演出を行っている状態を例示している。この場合、例えば、装飾ユニット11Aの発光素子11dは7セグメント表示部による可変表示の発光演出とし、装飾ユニット11Bの発光素子11dは装飾ユニット11Aの装飾体11a全体の輝度を向上する発光演出としてもよい。
図48(e)の例とは逆に、装飾ユニット11Bを表示領域に位置させ、装飾ユニット11Aの発光素子11dと、装飾ユニット11Bの発光素子11dとで発光演出を行ってもよいが、装飾ユニット11Aの発光素子11dは装飾ユニット11A専用のものとし、装飾ユニット11Bを表示領域に位置させた場合は、装飾ユニット11Bの発光素子11dのみで発光演出を行ってもよい。装飾ユニット11Aと装飾ユニット11Bとで、発光演出の態様を差別化することで、装飾ユニット11Aの発光演出に特別感を与えることができる場合がある。
<他の遊技台への適用>
本発明は、パチンコ機以外に、スロットマシンや封入式遊技機といった遊技台にも適用可能である。以下、本発明が適用可能なスロットマシンの例を図49及び図50を参照して説明する。なお、図49はスロットマシン1000を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
図49に示すスロットマシン1000は、本体1001と、本体1001の正面に取付けられ、本体1001に対して開閉可能な前面扉1002と、を備える。本体1001の中央内部には、(図49において図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール1010、中リール1011、右リール1012)収納され、スロットマシン1000の内部で回転できるように構成されている。これらのリール1010〜1012はステッピングモータ等の駆動手段により回転駆動される。
本実施例において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール1010〜1012が構成されている。リール1010〜1012上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓1013から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール1010〜1012を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール1010〜1012は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示手段として機能する。なお、このような表示手段としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン1000の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール1010〜1012の背面には、図柄表示窓1013に表示される個々の図柄を照明するためのリールバックライト(図示省略)が配置されている。リールバックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン1000内部において各々のリール1010〜1012の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール1010〜1012を停止させる。
入賞ライン表示ランプ1020は、有効となる入賞ライン1014を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン1014は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン1014の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを入賞ラインとして有効としてもよい。以下、有効となる入賞ラインを有効ラインと呼ぶ場合がある。
告知ランプ1023は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ1024は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ1022は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ1028は演出用のランプである。
メダル投入ボタン1030〜1032は、スロットマシン1000に電子的に貯留されているメダル(クレジットと言う)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施例においては、メダル投入ボタン1030が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、メダル投入ボタン1031が押下されると2枚投入され、メダル投入ボタン1032が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、メダル投入ボタン1032はMAXメダル投入ボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ1029は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ1021が点灯する。
メダル投入口1041は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン1030〜1032により電子的に投入することもできるし、メダル投入口1041から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器1025は、スロットマシン1000に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器1027は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器1025、遊技情報表示器1026、および払出枚数表示器1027は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。
スタートレバー1035は、リール1010〜1012の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口1041に所望するメダル枚数を投入するか、メダル投入ボタン1030〜1032を操作して、スタートレバー1035を操作すると、リール1010〜1012が回転を開始することとなる。スタートレバー1035に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット1036には、ストップボタン1037〜1039が設けられている。ストップボタン1037〜1039は、スタートレバー1035の操作によって回転を開始したリール1010〜1012を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール1010〜1012に対応づけられている。以下、ストップボタン1037〜1039に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。また、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという。なお、各ストップボタン1037〜1039の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン1037〜1039の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン1033は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン1034は、スロットマシン1000に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口1055から排出するためのボタンである。ドアキー孔1040は、スロットマシン1000の前面扉1002のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口1055は、メダルを払出すための払出口である。
メダル投入ボタン1032の右側には、チャンスボタン1100が設けられている。チャンスボタン1100は、リール1010〜1012の動作に関連する操作が可能であったり、液晶表示装置1057の表示に関連する操作が可能であったりする。また、チャンスボタン1100は、上記実施例によるパチンコ機100と同様に複数の状態を取ることが可能であり、チャンスボタン1100の操作有効期間中に状態変化可能であってもよい。
情報表示ボタンユニット1050には、情報表示ボタン1046が設けられている。情報表示ボタン1046は、後述するユーザメニュー(例えば、遊技者個人の遊技履歴情報を設定するためのメニュー)を呼び出すための操作ボタンであり、複数のボタンから構成されている。
ストップボタンユニット1036の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル1062が設けられており、タイトルパネルランプ1064は、タイトルパネル1062を点灯するランプである。タイトルパネル1062の下部には、メダル払出口1055、メダルの受皿1061が設けられている。
音孔1081はスロットマシン1000内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉1002の左右各部に設けられたサイドランプ1044は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉1002の上部には演出装置1060が配設されており、演出装置1060の上部には音孔1043が設けられている。この演出装置1060は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ1063a、左シャッタ1063bからなるシャッタ(遮蔽装置)1063と、このシャッタ1063の奥側に配設された液晶表示装置1057(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ1063a、左シャッタ1063bが液晶表示装置1057の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置1057(図示省略)の表示画面がスロットマシン1000正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<情報表示ボタン>
図50(a)は、情報表示ボタン1046の外観斜視図であり、図50(b)は、情報表示ボタン1046の上面図である。情報表示ボタン1046は、図49に示すように、情報表示ボタンユニット1050の略矩形の平面上に複数のボタンを備えている。すなわち、情報表示ボタン1046は、情報表示ボタンユニット1050に設けられた複数のボタンの総称であり、詳しくは、情報表示ボタンユニット1050の略中央に設けられた決定(呼出)ボタン1046Oと、決定(呼出)ボタン1046Oの左側に離間して設けられた上選択ボタン1046U、下選択ボタン1046D、左選択ボタン1046L及び右選択ボタン1046Rと、決定(呼出)ボタン1046Oの右側に離間して設けられたキャンセルボタン1046Cと、を備える。
<実施形態のまとめ>
A1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
可動手段(例えば2A)と、
前記可動手段が少なくとも取り付けられた取付手段(例えば2B)と、
を備えた遊技台であって、
前記取付手段は、第一の基板(例えば27)を備えた手段であり、
前記可動手段は、第二の基板(例えば28A)を備えた手段であり、
前記第二の基板は、少なくとも第一のフレキシブルハーネス(例えばFH1)により前記第一の基板と接続される基板であり、
前記可動手段は、前記第一のフレキシブルハーネスを案内する案内手段(例えば23f)を備えた手段であり、
前記案内手段は、前記第一のフレキシブルハーネスの入口(例えば23d)を備えた手段であり、
前記案内手段は、前記第一のフレキシブルハーネスの出口(例えば23e)を備えた手段であり、
前記案内手段は、前記入口と前記出口の間において、前記第一のフレキシブルハーネスを案内する手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、可動手段に特徴を持った遊技台を提供することができる場合がある。また、前記可動手段の動作により前記第一のフレキシブルハーネスが絡むことを防止できる場合がある。また、前記第一のフレキシブルハーネスを遊技者に必要以上に見せないようにできる場合がある。
A2.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一のフレキシブルハーネスは、複数の配線(例えばWR)を備えたハーネスであり、
前記複数の配線は、前記第一のフレキシブルハーネスの短手方向(例えばd12)に並べられた配線であり、
前記案内手段は、前記短手方向が前記遊技台の前後方向(例えばd1)となるように前記第一のフレキシブルハーネスを案内する手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技者の視線方向と前記第一のフレキシブルハーネスとが平行になる場合があり、前記第一のフレキシブルハーネスを目立たないようにすることができる場合がある。
A3.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一のフレキシブルハーネスは、前記案内手段により案内されていない部分の少なくとも一部(例えばP1)において前記短手方向が前記遊技台の前後方向となるように構成されており、
前記第一のフレキシブルハーネスは、前記可動手段の可動により少なくとも一部(例えばP1)が遊技者から視認可能な位置にある、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技者の視線方向と前記第一のフレキシブルハーネスとが平行になる場合があり、前記第一のフレキシブルハーネスを目立たないようにすることができる場合がある。
A4.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記可動手段は、第三の基板(例えば28B)を備えた手段であり、
前記第三の基板は、少なくとも第二のフレキシブルハーネス(例えばFH2)により前記第一の基板と接続される基板であり、
前記案内手段は、前記入口と前記出口との間において前記第二のフレキシブルハーネスも案内する手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、フレキシブルハーネスの本数を増やすことで、一つのフレキシブルハーネスの配線数を少なくすることができる場合があり、その結果、フレキシブルハーネスが細いものになる場合があり、その結果、目立ちにくい場合がある。また、二つのフレキシブルハーネスを同じ部分で案内することで目立ちにくい場合がある。また、前記可動手段が複雑な動作を行った場合であっても二つのフレキシブルハーネスが絡まりにくい場合がある。
A5.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の基板は、前記第一のフレキシブルハーネスを第一の位置(例えば27a)で接続可能な基板であり、
前記第二の基板は、前記第一のフレキシブルハーネスを第二の位置(例えば28Aa)で接続可能な基板であり、
前記第一の基板は、前記第二のフレキシブルハーネスを第三の位置(例えば27b)で接続可能な基板であり、
前記第三の基板は、前記第二のフレキシブルハーネスを第四の位置(例えば28Ba)で接続可能な基板であり、
前記第一の位置から前記入口までの前記第一のフレキシブルハーネスの長さは、前記第三の位置から前記入口までの前記第二のフレキシブルハーネスの長さよりも短く、
前記第二の位置から前記出口までの前記第一のフレキシブルハーネスの長さは、前記第四の位置から前記出口までの前記第二のフレキシブルハーネスの長さよりも長い、
ことを特徴とする。

この構成によれば、二つのフレキシブルハーネスの長さを同じ位に調整できるので前記可動手段の動作に合わせて、二つのフレキシブルーハーネスの各遊びを同じくらい持たせることができる場合がある。なお、入口と出口は基準の取り方によって逆になる場合がある。
A6.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一のフレキシブルハーネスは、第一の数の配線を備えたハーネスであり、
前記第二のフレキシブルハーネスは、第二の数の配線を備えたハーネスであり、
前記第二の数は、前記第一の数と異なる数である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、二つのフレキシブルハーネスの誤接続を防止できる場合がある。
A7.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第三の基板は、第一の面と、該第一の面(例えばUS)と反対側の第二の面(例えばLS)とを備えた基板であり、
前記第二のフレキシブルハーネスは、前記第一の面の側において前記第三の基板に接続可能なハーネスであり、
前記第一のフレキシブルハーネスは、前記第二の面の側を通るハーネスである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記可動手段の動作によって前記第一のフレキシブルハーネスと前記第三の基板の前記第一の面との摩擦により、前記第一の面の損傷を防止できる場合がある。
なお、前記第一の面は、配線パターンが形成された面であってもよい。配線パターンを保護できる場合があると共に配線パターンによる前記第一のフレキシブルハーネスの損傷を防止できる場合がある。また、前記第二の面が、配線パターンが形成された面であってもよい。
A8.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
演出表示を実行可能な演出表示手段(例えば208)を備え、
前記可動手段の少なくとも一部(例えば20)は、可動により前記演出表示手段の前方側に位置する、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技者の注目を浴びやすい部位においてフレキシブルハーネスを目立たなくすることができる場合がある。
A9.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記遊技台は、ぱちんこ機である、
ことを特徴とする。
A10.上記実施形態の遊技台は、
前記遊技台は、スロットマシン(例えば1000)である、
ことを特徴とする。
A11.前記第一のフレキシブルハーネスは前記第二のフレキシブルハーネスと上下方向に重なるように配置されてもよい。前記第一のフレキシブルハーネスと前記第二のフレキシブルハーネスとは、途中で折り返されて上下の配置が逆転してもよい。前記第一の基板は中継基板であってもよい。前記第一のフレキシブルハーネスはLEDに関する配線線を含んでもよい。このLEDは発光演出を行うものでもよい。前記第二のフレキシブルハーネスはLEDに関する配線を含んでもよい。このLEDは発光演出を行うものでもよい。前記可動手段は、第一の可動部(例えば20)と第二の可動部(例えば23)とを少なくとも含む手段であり、前記第二の可動部は前記第一の可動部と前記取付手段とに連結され、かつ、前記案内手段を備えていてもよい。前記第二の可動部は少なくとも回動するものであり、前記第一の可動部は回動しないものであってもよい。前記案内手段とは別に、前記取付手段も前記ハーネスを案内する案内手段を備えていてもよい。前記案内手段は、三つ以上のフレキシブルハーネスを案内する手段であってもよい。前記第一のフレキシブルハーネスと前記第二のフレキシブルハーネスは前記第二の基板または前記第三の基板のいずれか一つの基板に接続されるハーネスであってもよい。また、前記第一のフレキシブルハーネス及び前記第二のフレキシブルハーネスの前記第一の基板側の各端部は、前記第一の基板とは異なる基板に接続されてもよい。接続される基板の組み合わせは任意である。前記第三の基板は、制御基板であってもよい。前記第一の基板又は前記第二の基板に搭載されるLED等の電子部品から前記第三の基板までの間に、前記第一の基板または前記第二の基板のみ介在する構成のみならず、他の一又は複数の基板を介在して中継する構成であってもよい。前記フレキシブルハーネスは、LEDの配線とLED以外の配線を含んでいてもよく、LED以外の配線だけであってもよい。例えば、前記フレキシブルハーネスは、可動動作に関する制御信号等の信号を伝える配線を含んでいてもよいし、前記可動手段の位置検出に関するセンサや振動センサ等の不正に関するセンサの検知信号等の信号を伝える配線を含んでいてもよい。第一の基板は、前記遊技台の前後方向で、前記取付手段の後側に配置してもよいし、前側に配置してもよい。前側に配置する場合、前記可動手段、或いは、別の可動手段、若しくは、装飾手段により前記第一の基板が視認困難な構成であってもよい。前記案内手段は、前記短手方向が前記遊技台の左右方向となるように前記第一のハーネスを案内する手段であってもよい。この場合、例えば、前記遊技台の前後方向で、前記可動手段の後側に前記第一のハーネスを通すことで、遊技者に目立ちにくいようにできる場合がある。前記ハーネスの遊び(弛み)は、前記第二の基板又は前記第三の基板から前記出口の間側のみで形成するようにしてもよいし、前記入口から前記第一の基板側のみで形成してもよいし、両方で形成してもよい。前記入口と前記出口との間における前記ハーネスの案内の強さによりこれらのいずれかを選択してもよい。前記入口及び前記出口は、周囲が閉じたものであってもよいし、一部が開放した切欠きであってもよい。切り欠きの場合、フック等の引っ掛け部としてもよい。前記可動手段は、ぱちんこ機の枠側の可動手段でもよいし、遊技盤側の可動手段であってもよい。前記可動手段は、スロットマシンの可動手段であってもよい。
B1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
遊技球が流下可能な流下領域を有する遊技盤(例えば200)と、
前記流下領域を流下した遊技球が入球可能な入球手段(例えばU1)と、
を備えた遊技台であって、
前記入球手段は、第一の開閉手段(例えば63)を備えた手段であり、
前記第一の開閉手段は、遊技球の第一の通路(例えばRT2)を開閉することが少なくとも可能な手段であり、
前記第一の開閉手段は、該第一の開閉手段が閉状態である場合の隙間(以下、「第一の隙間」という。)(例えばW1)が、遊技球が前記第一の通路を通過しない隙間となる手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、入球手段に特徴を持った遊技台を提供することができる場合がある。前記第一の開閉手段が閉状態である場合に、遊技球が通過しない隙間が形成されることから、該隙間により遊技球への圧力を減らすことで前記第一の開閉手段による遊技球の球噛みを防止できる場合があり、球噛みに起因する球詰まりを防止できる場合がある。
なお、前記第一の開閉手段は、前記第一の通路を開くこと及び閉じることの他、開いた状態を維持可能であってもよく、閉じた状態を維持可能であってもよい。前記第一の開閉手段は、シャッタ式でも回動式でもよい。シャッタ式としては例えば開閉手段が平行移動するものであってもよく、回動式としては例えば開閉手段が回動するものであってもよい。
前記隙間は部分的に形成されてもよい。つまり、前記第一の開閉手段が閉状態である場合に前記第一の通路は、少なくとも一部に隙間があり、残りの部分は閉じていてもよい。この場合であっても、該隙間により遊技球への圧力を減らして球噛みを防止できる場合がある。
B2.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記入球手段は、第二の開閉手段(例えば62)を備えた手段であり、
前記第二の開閉手段は、遊技球の第二の通路(例えばRT1)を開閉することが少なくとも可能な手段であり、
前記第一の通路は、前記第二の通路を通過した遊技球が通過可能な通路であり、
前記第二の開閉手段は、該第二の開閉手段が閉状態である場合の隙間(以下、「第二の隙間」という。)(例えばW2)が、遊技球が前記第二の通路を通過しない隙間となる手段であり、
前記第一の隙間は、前記第二の隙間よりも大きい隙間である(例えばW1>W2)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第二の開閉手段は、前記第一開閉手段よりも外側で流下領域を流下してきた遊技球を通過させる開閉手段であり、簡単に不正者がアクセス可能な位置となる場合がある。そのため、隙間が小さいことで不正入賞をさせにくい場合がある。一方、前記第一の開閉手段は、前記第二の開閉手段と比べて前記入球手段の内部にあるため不正者がアクセスしにくい場合があるところ、スペースに限りがあって球噛みしやすい環境である場合があり、隙間により圧力を減らすことで玉噛みを防止できる場合がある。
前記第二の開閉手段が閉状態である場合に、隙間があることで前記第二の開閉手段による球噛みを防止できる場合がある。隙間は部分的な隙間であってもよい。
前記第二の開閉手段は、シャッタ式でも回動式でもよい。シャッタ式としては例えば開閉手段が平行移動するものであってもよく、回動式としては例えば開閉手段が回動するものであってもよい。前記第一の開閉手段と前記第二の開閉手段は共にシャッタ式としてもよいし、共に回動式としてもよいし、一方はシャッタ式として他方はシャッタ式としてもよい。
前記第二の開閉手段は、該第二の開閉手段が閉状態である場合に、隙間がない手段であってもよい。不正入賞をより確実に防止できる場合がある。
前記第二の開閉手段は、前記第二の通路の壁部に対して進退する開閉部材であり、閉状態である場合に、前記開閉部材の端部が前記壁部に当接する手段であってもよい。前記開閉部材の端部全体が前記壁部に当接することにより全体的に隙間がない構成でもよく、部分的に当接することにより部分的に隙間がない構成(逆に言うと部分的に隙間がある構成)でもよい。
B3.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の開閉手段は、シャッタ式の開閉手段であり、
前記入球手段は、前記第一の開閉手段が開状態である場合に遊技球を第一の領域(例えばRV)に誘導可能な手段であり、
前記入球手段は、前記第一の開閉手段が閉状態である場合に遊技球を前記第一の領域とは別の第二の領域(例えばRH)に誘導可能な手段であり、
前記第一の領域に遊技球が誘導される場合の方が前記第二の領域に遊技球が誘導される場合よりも遊技者に有利な状態(例えば大当り)が付与される、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第二の開閉手段は、有利な状態に関係のある重要な開閉手段であるところ、球噛みによって遊技者に不利益となってしまうことを防止できる場合がある。
B4.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の通路は、前記遊技台の左右方向に下り傾斜する通路であり、
前記入球手段は、前記第二の通路を通過する遊技球を検出可能な第一の検出手段(例えば64A)を備えた手段であり、
前記第一の開閉手段が閉状態である場合は、前記第一の検出手段に検出された遊技球が前記第一の開閉手段の上側を通過して前記第二の領域に誘導される構成であり、
遊技球の流れ方向において前記第一の検出手段の終端から前記第一の開閉手段の始端までの距離(例えばL1)は、遊技球一個分よりも小さい距離である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記入球手段の内部は、スペースが少ない場合が多いところ、前記第二の開閉手段の球噛みを防止することで、遊技球が逆流して第一の検出手段の位置に再度到達してしまうことを防止できる場合がある。また、この構成によれば、前記第一の開閉手段の上側を球通路の底部として機能させることができる場合があり、開閉手段と通路構成手段とを兼用できる場合がある。
なお、前記第一の領域に誘導された遊技球を検出可能で、遊技者に有利な状態を付与可能な検出手段(例えば64B)を設けてもよい。また、前記第二の領域に誘導された遊技球を検出可能な検出手段(例えば64C)を設けてもよい。
B5.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記入球手段は、第一の装飾手段(例えば61)を備えた手段であり、
前記第一の装飾手段は、前記第一の通路の少なくとも一部の壁部(以下、「第一の壁部」という。)(例えば61b)を構成する手段であり、
前記第一の装飾手段は、前記第二の通路の少なくとも一部の壁部(以下、「第二の壁部」という。)(例えば61a)を構成する手段であり、
前記第一の開閉手段は、前記第一の壁部に対して進退することが可能な手段であり、
前記第二の開閉手段は、前記第二の壁部に対して進退することが可能な手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の通路の壁部と前記第二の通路の壁部とを共通の部材で構成できる場合があり、部品点数を減らすことができる場合がある。
なお、前記第一の装飾手段は、前面枠扉の透明板部材の後側に位置する前飾り部材であってもよい。また、前記第一の壁部と前記第二の壁部とを、それぞれ別の部材で構成してもよい。
B6.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の開閉手段は、該第一の開閉手段の厚みが開閉方向で先端に向かうにつれて細くなる第一の傾斜(例えば63d)を有する手段であり、
前記第一の開閉手段は、遊技球の流れ方向で下流側に向かって前記第一の隙間が広がるように傾斜する第二の傾斜(例えば63e)を有する手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の傾斜及び前記第二の傾斜により球噛みをより確実に防止できる場合があり、前記第二の傾斜により前記第一の領域又は前記第二の領域への遊技球の誘導をより確実に行うことができる場合がある。
B7.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記入球手段は、前記第一の開閉手段が開状態から閉状態へと変化している状態で遊技球が該第一の開閉手段の端部と接触している場合に、該遊技球と接触可能な接触部(例えば65)を備えた手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記接触部により前記第一の領域又は前記第二の領域への遊技球の誘導をより確実に行うことができる場合がある。前記接触部は、前記第一の通路と前記第三の通路との間に配置されていてもよい。
B8.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の開閉手段は、前記第二の通路の壁部に対して進退するシャッタ式の開閉手段であり、
前記第二の通路の前記壁部は、前記第二の開閉手段の開閉方向で先端よりも上部となる位置に凸部(例えば61c)が形成された手段であり、
前記凸部は、前記第二の開閉手段の前記先端が遊技球に接触している状態で該遊技球と接触可能な位置にある、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第二の開閉手段による球噛みを防止できる場合がある。
B9.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記遊技台は、ぱちんこ機である、
ことを特徴とする。
B10.上記入球手段は、別の入賞手段(例えば234)を備えていてもよい。該別の入賞手段は回動式であってもよい。前記接触部の形状は、該接触部の端部が球体状であってもよい。前記第一の領域は遊技球が進入することで確変状態を決定するV確機の入賞領域であってもよい。前記入球手段は、前記第一の領域に進入する遊技球を検出可能な第二の検出手段(例えば64B)と、前記第三の領域に進入する遊技球を検出可能な第三の検出手段(例えば64C)と、を備える手段であってもよい。この場合、前記第一の検出手段(例えば64A)はなくてもよく、前記第二の検出手段と前記第三の検出手段のみで、前記第一の検出手段がある場合と同様の効果を得ることができる場合がある。つまり、賞球は、いずれかの検出手段に遊技球が検出されればよく、さらに、前記第二の検出手段に遊技球が検出された場合に有利な遊技状態を付与可能な構成とすることができる。上記実施形態は、羽根物(二種の入賞装置)にも適用してもよい。前記開閉手段は開閉部材であってもよく、前記隙間は、前記開閉部材の先端と壁部との間で形成されるものであってもよいし、前記開閉部材の先端以外の部分で形成されるものであってもよい。例えば、前記開閉部材の周囲で形成されてもよく、また、例えば開閉部材の動作方向と直交する方向でも隙間を設けてもよい。上記実施形態は、スロットマシンの演出装置で遊技球を使用するものに適用してもよい。
C1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
遊技領域(例えば124)と非遊技領域を備えた遊技盤(例えば200)と、
エラー報知に関連する検出を実行可能な検出手段(例えばSR3)と、
を備えた遊技台であって、
前記遊技領域は、遊技球が流下する領域を含んで構成される領域であり、
前記非遊技領域は、遊技球が流下する領域を含まない領域であり、
前記遊技盤は、前記非遊技領域に貫通孔(例えば201b)が設けられており、
前記検出手段は、前記貫通孔に備えられた手段であり、
前記貫通孔の前側の少なくとも一部を覆うことが可能な蓋手段(例えば209A)を備えた、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技盤に特徴を持った遊技台を提供できる場合がある。また、前記蓋部材により前側から前記検出手段を取り外せないようにできる場合がある。前記蓋手段は前記遊技盤に取り付けられる手段であってもよいし、前記遊技盤とは分離している手段であってもよい。前記遊技盤とは分離している手段としては、例えば、前面枠扉の透明板部材であってもよいし、前面枠扉に取り付けられた手段であってもよい。
C2.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記遊技盤は、表面に装飾面を有するものであり、
前記遊技盤は、前記装飾面に文字による表示(以下、「第一の表示」という。)(例えばPR1)がされており、
前記第一の表示は、前記遊技台に前記検出手段が設けられていることを少なくとも示唆する表示であり、
前記第一の表示は、前記遊技領域に表示されている表示である(例えば201a)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記検出手段の存在を遊技者や不正者に報知しつつ、実際にどこに前記検出手段が配置されているかを分かりにくくすることができる場合がある。前記第一の表示の位置は、遊技者や不正者が確実に見える場所が好ましい。前記第一の表示は、発射された遊技球を案内可能な案内領域に表示される表示であってもよい。案内領域とは、内レールと外レールとの間の領域を少なくとも含む領域であってもよく、外レールに沿った領域であってもよい。前記第一の表示は、前面枠に貼着された部材により表示される表示であってもよい。前記第一の表示は、表示手段により表示される表示であってもよい。前記第一の表示は、前記表示手段のデモ中や、ゴトがされやすいタイミング(例えばV入賞の手前の期間)、プリペイドカード抜き取り報知を含む前後のタイミングなどで前記表示手段に表示される構成であってもよい。前記遊技台は、第二の検出手段(例えばSR2)を備えるものであり、前記第一の表示は前記第二の検出手段が設けられていることを少なくとも示唆する表示であってもよい。
C1’.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
以下の別構成も採用可能である。すなわち、
遊技領域(例えば124)と非遊技領域とを備える遊技盤(例えば200)と、
エラー報知に関連する検出を実行可能な検出手段(例えばSR3)と、
を備えた遊技台であって、
前記遊技盤は、表面に装飾面を有するものであり、
前記遊技盤は、前記装飾面に文字による表示(以下、「第一の表示」という。)(例えばPR1')がされているものであり、
前記第一の表示は、前記遊技台に前記検出手段が設けられていることを少なくとも示唆するものであり、
前記検出手段は、前記遊技盤の右下の部分に設けられた手段であり、
前記第一の表示は、前記遊技盤の右下の部分以外の前記非遊技領域に表示される表示であることを特徴とする。
この構成によれば、前記検出手段の存在を遊技者や不正者に報知しつつ、実際にどこに前記検出手段が配置されているかを分かりにくくすることができる場合がある。
C3.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記遊技盤は、前記装飾面に文字による表示であって、前記第一の表示とは別の表示(以下、「第二の表示」という。)(例えばPR2)がされており、
前記第二の表示は、遊技者への注意を喚起する表示であり、
前記第二の表示は、前記第一の表示の近傍に表示された表示である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の表示による報知とともに前記第二の表示によって注意喚起も確認させることができる場合がある。なお、前記第二の表示は、前記第一の表示の隣に表示された表示であってもよく、前記第一の表示と同じ領域(例えば案内領域201a)であってもよい。また、遊技球の通過経路上に前記第一の表示と前記第二の表示とが表示されていてもよく、これらの表示の間に釘がなくてもよい。前記第二の表示を表示手段で行ってもよい。前記第一の表示と前記第二の表示の少なくとも一方を表示手段で行ってもよい。
C4.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記蓋手段は、情報を表示させるための表示領域(例えば209b)を備えた手段であり、
前記表示領域は、前記貫通孔の前方の領域の少なくとも一部を覆う領域である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記表示領域による目隠しにより前記検出手段の位置を不正者等に気付かれない場合がある。前記表示領域は、周辺のリブ(例えば209a)により(または周辺からの段差により)少なくとも一部が区画されている面であってもよい。前記表示領域に証紙等を張りやすい場合がある。前記表示領域は、スペック等の機種に関する表示、機種の名称、製造に関するQRコード、注意喚起、遊技盤の着脱方法の一部等の表示がなされていてもよい。前記貫通孔は、非遊技領域に位置しており、遊技者の注目が集まらない場合があるため、前記表示領域には遊技者に見せても意味がない表示としてもよい。前記蓋手段には、情報表示手段(例えば210,212,214,216,218)を設けてもよい。前記情報表示手段は、前記蓋手段が備える面(例えば正面)に設けてもよい。前記面は前記貫通孔の前方の領域の少なくとも一部を覆う面でもよい。前記情報表示手段は特図基板(例えば212,214)であってもよい。前記蓋手段は、前記貫通孔の前側の全部を覆ってもよいし、一部を覆ってもよい。一部を覆っている場合、ホール店員等の点検者が前記検出手段の一部を目視できる場合があり、前記蓋手段によって覆われていない部位は、前面枠扉を開放した場合に見える位置であってもよい。
C5.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記遊技領域は、前記非遊技領域に設けられたレール手段(例えば209)により形成された領域であり、
前記蓋手段は、前記レール手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記レール手段を前記貫通孔を覆う手段として兼用できる場合がある。
C6.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
遊技球が少なくとも入賞可能な入賞手段(例えば226,234,SH2)を備え、
前記入賞手段は、少なくとも前記遊技領域における右下側の部分に設けられた手段であり、
前記検出手段は、前記非遊技領域における右下側の部分に設けられた手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、不正が行われやすい部位周辺においてその検出できる場合があり、検出の確実性を向上できる場合がある。
C7.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記遊技盤は、枠(例えば104)に取り付けられており、
前記枠には、前記検出手段とは別の検出手段(例えばSR2)が取り付けられており、
前記別の検出手段は、エラー報知に関連する検出を実行可能な手段である、
ことを特徴とする。
C8.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記検出手段は、振動を検出する手段である、
ことを特徴とする。
C9.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記検出手段は、磁気を検出する手段である、
ことを特徴とする。
C10.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記検出手段により前記検出が行われた場合は、遊技が継続不能となる、
ことを特徴とする。
C11.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記遊技台は、ぱちんこ機である、
ことを特徴とする。
C12.前記貫通孔の裏側に配線部分を回避して裏側蓋手段を設けてもよい。前記裏側蓋手段は、基板等を配置する裏部材であってもよい。前記第一の検知手段が設けられる領域は、遊技中においては前枠によって正面視視認困難な領域であってもよく、前面枠扉が開放されたときにホール店員が確認可能な領域であってもよい。前記遊技球の排出通路は、遊技球を中央に誘導可能な通路であってもよい。
D1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
複数の球通路(例えばRT4,RT11,RT12)
を備えた遊技台であって、
前記複数の球通路のうちの少なくとも一つは、第一の球通路(例えばRT4)
であり、
前記複数の球通路のうちの少なくとも一つは、第二の球通路(例えばRT11)
であり、
前記第二の球通路は、前記第一の球通路とは別の球通路であり、
前記第一の球通路を通過した遊技球は、前記第二の球通路を通過中の遊技球と合流可能であり(例えば206c)、
前記第一の球通路は、遊技盤の前側から取り付け可能な球通路であり、
前記第二の球通路の少なくとも一部は、前記第一の球通路を取り外した状態において前記遊技盤の前側から視認可能となる位置に設けられた(例えば図30)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、球通路に特徴を持った遊技台を提供できる場合がある。また、前記第一の通路を取り外すことで前記第二の球通路を確認できる場合があり、ホール店員が球通路の確認を行いやすい場合がある。また、前記第一の球通路が取り付けられる領域の後側の領域を有効活用できる場合がある。また、一つの球通路が大型化しない場合がある。
なお、前記第二の球通路の全部が、前記第一の球通路を取り外した状態において前記遊技盤の前側から視認可能となる位置に設けられてもよい。
D2.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記複数の球通路のうちの少なくとも一つは、第三の球通路(例えばRT12)であり、
前記第三の球通路は、前記第一の球通路とは別の球通路であり、
前記第三の球通路の入口(例えば206b)は、前記第一の球通路の出口(例えば66a)と整合する構成であり、
前記第三の球通路は、前記第二の球通路と一体的に構成された球通路であり(例えば206)、
前記第一の球通路を通過した遊技球は、前記第三の球通路を通過した後で前記第二の球通路を通過中の遊技球と合流可能である(例えば206c)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第三の球通路がない場合は、前記第一の球通路を取り外した場合に通路の合流部分にある遊技球がこぼれやすい状況となるが、前記第三の通路の存在により球通路の合流部分が一方にあるため、遊技球がこぼれにくい場合がある。
なお、前記第三の球通路と前記第二の球通路とが合流していてもよい。入口と出口との整合は、入口と出口とが接続されていてもよく、接していてもよく、離れていてもよい。離れている場合、遊技球がこぼれないように遊技球の直径未満の離間距離であってもよい。入口と出口との整合は、球通路が連続的につながっている構成でよく、整合部位において通路形状が直線的であってもよく、蛇行しない構成でもよい。
D3.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の球通路は、前記遊技盤の後側から着脱可能な球通路である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記遊技盤の後側から前記第二の球通路のメンテナンスなどが可能な場合がある。
D4.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の球通路を通過した遊技球は、前記第二の球通路に対して上方となる位置から該第二の球通路を通過中の遊技球と合流可能である(例えば図30)、
ことを特徴とする。
この構成によれば、球通路の着脱に関して前記遊技盤の前側と後側とでは前側からの方が外しやすい場合があるため、前側から着脱可能な前記第一の球通路を通過した遊技球を前記第二の球通路に対して上方から合流させる構成は、前記第一の球通路を取り外す際に前記第一の球通路に遊技球が滞留しにくい場合がある。
D5.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の球通路は、入球手段(例えばU1)に備えられた球通路であり、
前記入球手段は、第一の入賞手段(例えば234)を備えた手段であり、
前記第一の球通路は、前記第一の入賞手段に進入した遊技球(以下、「第一の遊技球」という。)が通過可能な球通路であり、
前記第二の球通路は、一般入賞口(例えば226)に進入した遊技球(以下、「第二の遊技球」という。)が通過可能な球通路であり、
前記第一の球通路は、第一の遊技球検出手段(例えば64D)が備えられた球通路であり、
前記第二の球通路は、第二の遊技球検出手段(例えば208)が備えられた球通路であり、
前記第一の遊技球は、前記第二の遊技球と合流する前に前記第一の遊技球検出手段により検出可能とされ、
前記第二の遊技球は、前記第一の遊技球と合流する前に前記第二の遊技球検出手段により検出可能とされる、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の球通路の着脱の際に遊技球が検出されない事態を防止できる場合がある。
なお、前記第二の球通路はアウト口と連通した球通路でもよいし、この場合、前記第二の遊技球検出手段がなくてもよい。前記第一の遊技球検出手段は、前記第三の球通路に配置される構成であってもよい。
D6.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記入球手段は、第二の入賞手段(例えばSH2)を備えた手段であり、
前記第二の入賞手段に進入した遊技球が第一の領域(例えばRV)を通過した場合は、遊技者に有利な遊技状態が付与可能とされる構成であり、
前記第二の入賞手段に進入した遊技球が第一の領域を通過しなかった場合は、遊技者に前記有利な遊技状態が付与されない構成であり、
前記第二の入賞手段に進入した遊技球は、前記第一の球通路を通過しない構成であり、
前記第二の入賞手段に進入した遊技球は、前記第二の球通路を通過しない構成であり、
前記第二の入賞手段に進入した遊技球は、前記第三の球通路を通過しない構成である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記入球手段が複数の入賞手段を備える構成であり、前記第二の入賞手段は、遊技者に有利な遊技状態を付与するか否かに関する重要な入賞手段であるため、別の球通路と合流させることをしないで独立して遊技球を排出することでゲーム性に関する不具合を低減させることができる場合がある。
なお、前記第二の入賞手段に進入した遊技球を前記第一の球通路、前記第二の球通路又は前記第三の球通路のいずれか一つと合流させてもよい。球通路をコンパクト化できる。また、合流する位置も適宜設計可能である。例えば、前記第三の球通路と前記第二の球通路が合流した合流地点よりも下流となる位置であってもよいし、前記合流地点であってもよいし、該合流地点よりも上流側であってもよい。
D7.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記遊技台は、ぱちんこ機である、
ことを特徴とする。
D8.前記第二の球通路は、前記第一の球通路よりも幅が広くてもよい。遊技球が合流し易くなる。逆に前記第二の球通路は、前記第一の球通路よりも幅が狭くてもよく、同じ幅でもよい。幅とは球通路の長手方向に直交する方向の幅であってもよい。前記第三の球通路と前記第二の球通路の合流地点は、該合流地点以外の地点りも幅が広く構成されていてもよい。前記第一の球通路の少なくとも一部の区間では、該第一の球通路の内壁から突出したリブが形成されていてもよい。前記第二の球通路の少なくとも一部の区間では、該第二の球通路の内壁から突出したリブが形成されていてもいよい。前記各リブは、全区間で設けられていてもよい。前記各リブは、遊技球の検出位置の下流側の区間に設けられてもよい。前記各リブは球通路の長手方向に延設されていてもよい。前記第一の入賞手段は回動式の扉であってもよく、前記第二の入賞手段が出没式のシャッタであってもよいが、扉かシャッタかは任意に設計可能である。ただし、上下方向に複数の入賞手段を備えた場合において、上の入賞手段(例えば234)がシャッタ式となると下の入賞手段(例えばSH2)の入賞領域に誘導されにくくなるので、シャッタを使用するのであれば下側が好ましい。
E1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
複数の装飾体(例えば11Aの11a,11Bの11a)による可変表示を実行可能な可動手段(例えば11)を備えた遊技台であって、
前記可動手段は、第一の発光手段(例えば11Aの11d)を備え、
前記可動手段は、第二の発光手段(例えば11Bの11d)を備え、
前記複数の装飾体のうちの少なくとも一つは、第一の装飾体(例えば11Aの11a)であり、
前記複数の装飾体のうちの少なくとも一つは、第二の装飾体(例えば11Bの11a)であり、
前記第二の装飾体は、前記第一の装飾体とは別の装飾体であり、
前記第一の装飾体は、前記第一の発光手段による発光演出を実行可能な装飾体であり、
前記第二の装飾体は、前記第二の発光手段による発光演出を実行可能な装飾体であり、
前記第二の装飾体は、前記第一の発光手段による発光演出は実行されない装飾体であり、
前記第二の発光手段は、前記第一の発光手段と別の発光手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、可動手段に特徴を持った遊技台を提供することができる場合がある。また、装飾体毎に発光手段を設けることで多彩な可変表示を行うことができる場合がある。
なお、前記第一の装飾体は、一又は複数の7セグメント表示器を構成する装飾体であり、前記発光演出により前記可変表示とは別の可変表示を行うことが可能な装飾体であってもよい。演出をさらに多彩にすることができる場合がある。例えば、図柄変動表示に合わせた演出や大当りの祝福(777表示やレインボー発光)、タイマ機能表示などに使用できる場合がある。前記複数の装飾体は三つ以上の装飾体でもよい。任意の少なくとも二つの装飾体が上記第一、第二の装飾体に該当すればよい。
E2.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記可動手段による第一の状態から第二の状態への変化は、該可動手段が第一の方向に可動することで可能な変化であり、
前記可動手段による前記第二の状態から前記第一の状態への変化は、該可動手段が第二の方向に可動することで可能な変化であり、
前記第二の方向は、前記第一の方向と異なる方向であり、
前記第一の状態(例えば図48(a))とは、前記可変表示の表示領域に前記第一の装飾体が位置している状態のことであり、
前記第二の状態(例えば例えば図48(b))とは、前記可変表示の表示領域に前記第二の装飾体が位置している状態のことである、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記可動手段の移動による多彩な可変表示を行うことができる場合がある。
E3.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記可動手段は、軸回り(例えば13回り)に回動動作が可能な手段であり、
前記第一の装飾体は、前記軸回りに前記可変表示を行うための装飾面(例えば11Aの11a1)が設けられた装飾体であり、
前記第二の装飾体は、前記軸回りに前記可変表示を行うための装飾面(例えば11Bの11a)が設けられた装飾体である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記可動手段による立体的な演出により興趣を向上できる場合がある。なお、前記可動手段は、回動動作ではなく、平行移動動作を行う手段であってもよく、前記可動手段はレールに沿った移動動作を行う手段であってもよく、前記可動手段の可動態様は適宜採用できる。
E4.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の発光手段は、第一の基板(例えば11Aの11b)に設けられた発光手段であり、
前記第二の発光手段は、第二の基板(例えば11Bの11b)に設けられた発光手段であり、
前記第二の基板は、前記第一の基板とは別の基板であり、
前記第一の基板は、前記第一の装飾体に対応して設けられた基板であり、
前記第二の基板は、前記第二の装飾体に対応して設けられた基板である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、基板毎に装飾体に合わせた発光手段の配置を行うことができる場合がある。なお、前記第二の発光手段が前記第一の装飾体の発光演出に用いられてもよい。 E5.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の装飾体は、前記第一の装飾体と隣り合う位置に設けられた装飾体であり(例えば図46,図48(a)(b))、
前記第一の基板は、前記第一の装飾体の背面側に設けられた基板であり、
前記第二の基板は、前記第二の装飾体の背面側に設けられた基板であり、
前記第一の基板は、前記第一の発光手段が前記第一の装飾体に向けて設けられた基板であり、
前記第二の基板は、前記第二の発光手段が前記第二の装飾体に向けて設けられた基板であり、
前記第一の基板と前記第二の基板は、前記第一の発光手段と前記第二の発光手段の向きが異なるように配置される(例えば図46,図48(a)(b))、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記可動手段による立体的な演出により興趣を向上できる場合がある。また、各装飾体をより大きくすることができる場合がある。前記第一の基板と前記第二の基板とは90度の向きに(L字状)に配置されてもよく、90度の向き以外の向き(例えば、60度、120度等)に配置されてもよい。前記第一の基板及び前記第一の装飾体の組み合わせと前記第二の基板及び前記第二の装飾体の組み合わせとは90度の向きに(L字状)に配置されてもよく、90度の向き以外の向き(例えば、60度、120度等)に配置されてもよい。前記可動手段は、三角柱形状の三面体の少なくとも2面(好ましくは各面)に装飾体が配置されたものでもよく、六角柱形状の六面体の少なくとも2面(好ましくは3面以上、特に各面)に装飾体が配置されたものであってもよい。前記基板は対応する前記装飾体と略平行に配置してもよい。
E6.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記可動手段とは別の可動手段(以下、「第二の可動手段」という。)(例えば12)を備え、
前記第二の可動手段は、シャッタ(例えば12A,12B)で構成された可動手段であり、
前記第二の可動手段は、前記シャッタが開状態である場合に前記可変表示の表示領域を視認可能にする可動手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、シャッタの開閉により可変表示を行うタイミングを限定できるので、遊技のメリハリを付けることができる場合がある。
なお、前記シャッタが閉状態である場合に該シャッタの表面で発光演出が可能であってもよい。前記シャッタは、単独のシャッタでもよいし、一対のシャッタであってもよく、更に、三枚以上のシャッタでもよい。
E7.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の可動手段の外周に装飾手段(例えば10)を備え、
前記装飾手段は、外部から視認可能な領域(以下、「第一の領域」という。)(例えば10b)を有する手段であり、
前記可変表示の表示領域は、前記第一の領域から視認可能とされる領域である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記装飾手段の存在により、前記第二の可動手段を保護しつつ、前記第二の可動手段の内部構造を見せないようにすることができる場合がある。
なお、前記可動手段の装飾体は前記第一の装飾体と前記第二の装飾体の2つであってもよい。前記可動手段の装飾体以外の領域は駆動機構等の配置スペースとしてもよく、この配置スペースは前記装飾手段で隠れるようにしてもよい。前記可動手段の可変表示を該可動手段の往復運動で行うことにより、前記基板に接続される配線のねじれが起こりにくい場合がある。
E8.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記可動手段は、一の駆動手段(例えばM11)により可動する手段である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、複数の駆動手段を設けた構成よりも構造を簡素化できる場合がある。
E9.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の装飾体は、前記第二の発光手段による発光演出を実行可能な装飾体であり(例えば図48(e))、
前記第二の装飾体は、前記第二の発光手段のみによる発光演出を実行可能な装飾体である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第二の発光手段を前記第一の装飾体と前記第二の装飾体の発光演出に用いることができる。
なお、第三の発光手段を設けてもよい。第三の発光手段は、例えば、前記第一の装飾体及び前記第二の装飾体以外の発光に使用されるもの(例えば枠ランプや他の演出装置の発光素子)であってもよく、該第三の発光手段を前記第一の装飾体の発光演出に利用してもよい。前記第一の装飾体の発光演出に特別感を出すことができる場合がある。
E10.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の装飾体は、前記第一の発光手段のみにより前記発光演出を実行可能な装飾体であり、
前記第二の装飾体は、前記第二の発光手段のみにより発光演出を実行可能な装飾体である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、各装飾体に各発光手段を専用のものとすることができ、構造をより単純なものにできる場合がある。
E11.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の発光手段は、一以上のLEDを含む手段である、
ことを特徴とする。
E12.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の発光手段は、一以上のLEDを含む手段である、
ことを特徴とする。
E13.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の発光手段の数は、前記第二の発光手段の数よりも多い、
ことをとする。
この構成によれば、前記第一の装飾体と前記第二の装飾体とで発光演出の効果を異ならせることができる場合がある。
E14.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記遊技台は、ぱちんこ機である、
ことを特徴とする。
E15.複数の装飾体を備える前記可動手段は、前面枠扉或いは球貯留皿付扉に取り付けられた可動手段であってもよいし、遊技盤に取り付けられた可動手段であってもよい。遊技盤側に取り付けた場合は前面枠扉等によって保護されるが、前面枠扉或いは球貯留皿付扉に取り付けられた場合は、前記装飾手段が保護機能を発揮する場合がある。前記第二の可動手段は、円弧シャッタ手段であってもよい。前記円弧シャッタ手段の横から(例えばシャッタ回動軸方向の一端側や開閉方向の一端側から)光を入れることで背面側に位置する前記第一の装飾体と前記第二の装飾体との距離を短くできる場合があり、装飾体を大きくすることができる場合がある。
F1.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
遊技球の払い出しを実行可能な払出手段(例えば152)
と、
前記払出手段から排出された遊技球が通過可能な複数の球通路(例えば7〜9)と、
を備えた遊技台であって、
前記複数の球通路のうちの少なくとも一つは、第一の球通路(例えば7)であり、
前記複数の球通路のうちの少なくとも一つは、第二の球通路(例えば8)であり、
前記第二の球通路は、分岐部(例えばBR)において前記第一の球通路から分岐した球通路であり、
前記第一の球通路は、該第一の球通路の出口(例えば7b)から遊技球を上皿(例えば126)に排出可能な球通路であり、
前記第二の球通路は、該第二の球通路の出口(例えば8b)から遊技球を下皿(例えば128)に排出可能な球通路であり、
前記第一の球通路の出口から前記分岐部の間に貯留された遊技球は、前記上皿に排出可能であり、
前記第一の球通路は、該第一の球通路の出口の後方から前記第一の球通路の出口に向かって傾斜する傾斜通路(例えば74)を有する球通路であり、
前記分岐部は、前記傾斜通路よりも球の流れ方向において上流側に位置している、
ことを特徴とする。
この構成によれば、球通路に特徴を持った遊技台を提供することができる場合がある。また、上皿側に誘導される遊技球の貯留量を球通路により増やすことができる場合がある。また、前記傾斜通路は、遊技球を上皿に勢いよく排出することができる場合があり、この部分も上皿排出側の貯留量として確保できる場合がある。
F2.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の球通路は、遊技球が垂直落下可能な垂直落下部(例えば72a,73)を備えた球通路である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技球の流れを円滑にできる場合がある。
F3.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の球通路は、前記分岐部から前記第一の球通路の出口までの間に位置する蛇行部(以下、「第一の蛇行部」という。)(例えば72)を含む球通路である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記蛇行部によって上皿排出側の貯留量を増やすことができる場合がある。前記蛇行部によって遊技球が溜ってきた場合に、上皿へ遊技球が排出される圧力を減らすことができる場合がある。なお、前記第一の球通路は、蛇行する部分を有していない構成も採用可能である。
F4.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の球通路は、前記遊技台の左右方向において前記第一の球通路と並んで配置される球通路であり、
前記第一の蛇行部は、前記遊技台の前後方向に蛇行する、
ことを特徴とする。
この構成によれば、遊技球の貯留が減ってきた場合に、前記第一の蛇行部の方向と前記傾斜通路の方向性が一致するため、球詰まりを起こす可能性を低くすることができる場合がある。なお、前記第一の蛇行部が前記遊技台の左右方向に蛇行する構成も採用可能である。
F5.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第二の球通路は、前記遊技台の前後方向に蛇行する蛇行部(以下「第二の蛇行部」という。)(例えば81)を含む球通路であり、
前記第一の蛇行部における球通路の曲折数は、前記第二の蛇行部における球通路の曲折数よりも多い数である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の蛇行部は遊技球の貯留量を増やすことができる場合があり、前記第二の蛇行部は下皿に速やかに遊技球を排出しつつも適度に勢いを殺すための蛇行部として機能させることができる場合がある。なお、前記第一の蛇行部における球通路の曲折数は、前記第二の蛇行部における球通路の曲折数よりも少ない数であってもよい。下皿排出側の遊技球の貯留数を増やすことができると共に上皿排出側の遊技球の貯留量を増やしながら迅速な排出を促進できる場合がある。また、前記第一の蛇行部における球通路の曲折数は、前記第二の蛇行部における球通路の曲折数と同じ数であってもよい。
F6.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の蛇行部は、前記第二の蛇行部よりも前記遊技台の前方側に突出する部分(例えば72b)を含む蛇行部である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、前記第一の蛇行部は遊技球の貯留量を増やすことができる場合がある。また、前方側へ突出させているので後方側の位置が決まり易い場合がある。
F7.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記第一の球通路は、前記分岐部よりも球の流れ方向において上流側に位置する上流側球通路を含む球通路であり、
前記第一の球通路は、前記分岐部よりも球の流れ方向において下流側に位置する下流側球通路を含む球通路であり、
前記上流側球通路は、蛇行部(例えば71)を含む球通路であり、
前記上流側球通路を通過した遊技球は、前記分岐部における前記第二の球通路の入口(例えば8a)を飛び越えて前記下流側球通路に進入可能である、
ことを特徴とする。
この構成によれば、球通路を連続させた状態で蛇行する方向を変化させると遊技球がつまる危険性が高い場合があるところ、これを防止できる場合がある。
F8.上記実施形態の遊技台(例えば100)は、
前記遊技台は、ぱちんこ機である、
ことを特徴とする。
F9.前記複数の球通路のうちの少なくとも一つは、球抜き通路であり、該球抜き通路は前記遊技台の前後方向で前記第一の球通路の前側を通過する部分を含む通路であってもよい。第一の球通路が背面側から視認し易い場合がある。前記球抜き通路は、前記第一の蛇行部の側方で、かつ、前記第二の蛇行部の前側を通過する部分を含む通路であってもよい。前記第一の球通路が前方側へ突出している部分と前記第二の球通路が前方側へ突出している部分との差となっている領域を有効活用でき、コンパクト化を図れる場合がある。前記第一の球通路、第二の球通路及び球抜き通路を備える球通路ユニット(例えば153)を有していてもよい。部品点数を減らせる場合がある。前記第一の球通路、第二の球通路及び球抜き通路の各出口は前記遊技台の左右方向に並んでいてもよい。この場合、前記遊技台において左右方向外側から順に前記球抜き通路の出口、前記第二の球通路の出口、前記第一の球通路の出口が並んでいてもよい。出口と通路の関係が分り易い場合があり、また、前記第一の球通路が内側に位置するので外部からの不正な遊技球の取り出しが困難になる場合がある。前記第一の球通路は前記払出手段から払い出された遊技球がまず通過する通路でもよい。
G.上述した各形態、各例は適宜組み合わせが可能である。
本発明によれば、
可動手段と、
前記可動手段が少なくとも取り付けられた取付手段と、
を備えた遊技台であって、
前記取付手段は、第一の基板を備えた手段であり、
前記可動手段は、第二の基板を備えた手段であり、
前記可動手段は、第三の基板を備えた手段であり、
前記第二の基板は、少なくとも第一のフレキシブルハーネスにより前記第一の基板と接続される基板であり、
前記第三の基板は、少なくとも第二のフレキシブルハーネスにより前記第一の基板と接続される基板であり、
前記可動手段は、前記第一のフレキシブルハーネスを案内する案内手段を備えた手段であり、
前記案内手段は、前記第一のフレキシブルハーネスの入口を備えた手段であり、
前記案内手段は、前記第一のフレキシブルハーネスの出口を備えた手段であり、
前記案内手段は、前記入口と前記出口の間において、前記第一のフレキシブルハーネスを案内する手段であ
前記案内手段は、前記入口と前記出口との間において前記第二のフレキシブルハーネスも案内する手段である、
ことを特徴とする遊技台が提供される。

Claims (10)

  1. 可動手段と、
    前記可動手段が少なくとも取り付けられた取付手段と、
    を備えた遊技台であって、
    前記取付手段は、第一の基板を備えた手段であり、
    前記可動手段は、第二の基板を備えた手段であり、
    前記第二の基板は、少なくとも第一のフレキシブルハーネスにより前記第一の基板と接続される基板であり、
    前記可動手段は、前記第一のフレキシブルハーネスを案内する案内手段を備えた手段であり、
    前記案内手段は、前記第一のフレキシブルハーネスの入口を備えた手段であり、
    前記案内手段は、前記第一のフレキシブルハーネスの出口を備えた手段であり、
    前記案内手段は、前記入口と前記出口の間において、前記第一のフレキシブルハーネスを案内する手段である、
    ことを特徴とする遊技台。
  2. 請求項1に記載の遊技台であって、
    前記第一のフレキシブルハーネスは、複数の配線を備えたハーネスであり、
    前記複数の配線は、前記第一のフレキシブルハーネスの短手方向に並べられた配線であり、
    前記案内手段は、前記短手方向が前記遊技台の前後方向となるように前記第一のフレキシブルハーネスを案内する手段である、
    ことを特徴とする遊技台。
  3. 請求項2に記載の遊技台であって、
    前記第一のフレキシブルハーネスは、前記案内手段により案内されていない部分の少なくとも一部において前記短手方向が前記遊技台の前後方向となるように構成されており、
    前記第一のフレキシブルハーネスは、前記可動手段の可動により少なくとも一部が遊技者から視認可能な位置にある、
    ことを特徴とする遊技台。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の遊技台であって、
    前記可動手段は、第三の基板を備えた手段であり、
    前記第三の基板は、少なくとも第二のフレキシブルハーネスにより前記第一の基板と接続される基板であり、
    前記案内手段は、前記入口と前記出口との間において前記第二のフレキシブルハーネスも案内する手段である、
    ことを特徴とする遊技台。
  5. 請求項4に記載の遊技台であって、
    前記第一の基板は、前記第一のフレキシブルハーネスを第一の位置で接続可能な基板であり、
    前記第二の基板は、前記第一のフレキシブルハーネスを第二の位置で接続可能な基板であり、
    前記第一の基板は、前記第二のフレキシブルハーネスを第三の位置で接続可能な基板であり、
    前記第三の基板は、前記第二のフレキシブルハーネスを第四の位置で接続可能な基板であり、
    前記第一の位置から前記入口までの前記第一のフレキシブルハーネスの長さは、前記第三の位置から前記入口までの前記第二のフレキシブルハーネスの長さよりも短く、
    前記第二の位置から前記出口までの前記第一のフレキシブルハーネスの長さは、前記第四の位置から前記出口までの前記第二のフレキシブルハーネスの長さよりも長い、
    ことを特徴とする遊技台。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の遊技台であって、
    前記第一のフレキシブルハーネスは、第一の数の配線を備えたハーネスであり、
    前記第二のフレキシブルハーネスは、第二の数の配線を備えたハーネスであり、
    前記第二の数は、前記第一の数と異なる数である、
    ことを特徴とする遊技台。
  7. 請求項4乃至請求項6のいずれか1項に記載の遊技台であって、
    前記第三の基板は、第一の面と、該第一の面と反対側の第二の面とを備えた基板であり、
    前記第二のフレキシブルハーネスは、前記第一の面の側において前記第三の基板に接続可能なハーネスであり、
    前記第一のフレキシブルハーネスは、前記第二の面の側を通るハーネスである、
    ことを特徴とする遊技台。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の遊技台であって、
    演出表示を実行可能な演出表示手段を備え、
    前記可動手段の少なくとも一部は、可動により前記演出表示手段の前方側に位置する、
    ことを特徴とする遊技台。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の遊技台であって、
    前記遊技台は、ぱちんこ機である、
    ことを特徴とする遊技台。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の遊技台であって、
    前記遊技台は、スロットマシンである、
    ことを特徴とする遊技台。
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