JP2016122982A - 振動子の製造方法および振動子 - Google Patents

振動子の製造方法および振動子 Download PDF

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Shogo Inaba
正吾 稲葉
昭彦 蝦名
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昭彦 蝦名
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Abstract

【課題】振動特性の低下を低減することのできる振動子の製造方法および振動子を提供する。【解決手段】本発明の振動子の製造方法は、犠牲層90および可動電極層420が順に積層されている基板2を準備する工程と、可動電極層420上に、振動体42と支持部43対応するマスクM1を形成する工程と、マスクM1を介して可動電極層430および犠牲層90をエッチングすることにより、振動体42と凹部430を形成する工程と、凹部430に材料を堆積して支持部43を形成する工程と、犠牲層90を除去する工程と、を有する。【選択図】図5

Description

本発明は、振動子の製造方法および振動子に関するものである。
例えば、特許文献1に記載のMEMS振動子は、基板と、基板上に形成された下部電極と、下部電極と対向配置された上部電極と、を有している。また、上部電極は、梁部を介して基板上に形成された固定部に固定・支持されている。また、このようなMEMS振動子は、特許文献1にも記載されているように、まず、基板上に下部電極および固定部を形成し、次に、これらの上から犠牲層を成膜し、次に、犠牲層に梁部を形成するための貫通孔を形成し、次に、犠牲層上に導電性のポリシリコン膜を形成し、次に、ポリシリコン膜を上部電極の形状にパターニングし、最後に、犠牲層を除去することで製造される。しかしながら、このような製造方法では、梁部を形成するための貫通孔を形成する工程と、ポリシリコン膜を上部電極の形状にパターニングする工程とが、異なる工程(異なるマスクを用いたパターニング工程)であるため、梁部と上部電極との位置ずれが起き易い。このような位置ずれが起きてしまうと、例えば、発振周波数がずれてしまう等、振動特性が低下してしまう。
特開2014−158198号公報
本発明の目的は、振動特性の低下を低減することのできる振動子の製造方法および振動子を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例の振動子の製造方法は、犠牲層および上側導電層が順に積層されている基板を準備する工程と、
前記上側導電層上に、振動体の外形形状に対応し、かつ、前記基板に前記振動体を支持する支持部の形成位置に開口を有するマスクを形成する工程と、
前記マスクを介して前記上側導電層をエッチングすることにより、前記振動体と、前記上側導電層に配置される凹部とを形成するエッチング工程と、
前記凹部に材料を堆積し、前記支持部を形成する工程と、
前記犠牲層を除去する工程と、
を含むことを特徴とする。
これにより、振動体の位置と支持部の位置とが1つのマスクで決定されるため、これらの位置ずれが低減される。よって、振動特性の低下を低減することのできる振動子の製造方法となる。
[適用例2]
本適用例の振動子の製造方法では、前記エッチング工程では、前記犠牲層に配置される凹部も形成することが好ましい。
これにより、支持部を基板に接続することができる。
[適用例3]
本適用例の振動子の製造方法では、前記振動体は、複数の振動部を有することが好ましい。
これにより、振動バランスに優れ、振動漏れの小さい振動子とすることができる。
[適用例4]
本適用例の振動子の製造方法では、前記振動体は、前記複数の振動部に接続する基部を有し、
前記支持部は、前記基板に前記基部を支持することが好ましい。
これにより、振動体の構成が簡単なものとなる。
[適用例5]
本適用例の振動子の製造方法では、前記準備する工程では、前記基板と前記犠牲層との間に下側導電層が配置されていることが好ましい。
これにより、振動子の構成および製造が簡単となる。
[適用例6]
本適用例の振動子の製造方法では、前記下側導電層と前記支持部とが同じ材料を含んでいることが好ましい。
これにより、下側導電層と支持部との密着性が向上し、機械的強度を高めることができる。
[適用例7]
本適用例の振動子の製造方法では、前記支持部を形成する工程では、前記凹部に導電性の前記材料を堆積することが好ましい。
これにより、支持部を介して振動体に通電することができる。
[適用例8]
本適用例の振動子は、上記適用例の振動子の製造方法によって製造されることを特徴とする。
これにより、優れた振動特性を有する振動子が得られる。
本発明の第1実施形態に係る振動子を示す断面図である。 図1に示す振動子の平面図である。 図1に示す振動子の製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す振動子の製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す振動子の製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す振動子の製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す振動子の製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す振動子の製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す振動子の製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す振動子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態に係る振動子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態に係る振動子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態に係る振動子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第3実施形態に係る振動子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第3実施形態に係る振動子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第3実施形態に係る振動子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の振動子を用いた発振器を示す概略図である。 本発明の振動子を備えるモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。 本発明の振動子を備える携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。 本発明の振動子を備えるデジタルスチールカメラの構成を示す斜視図である。 本発明の振動子を備える移動体を示す斜視図である。
以下、本発明の振動子、発振器、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る振動子を示す断面図である。図2は、図1に示す振動子の平面図である。図3ないし図10は、図1に示す振動子の製造方法を説明するための断面図である。なお、以下の説明では、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
≪振動子≫
図1に示す振動子1は、基板2と、基板2上に設けられた基板電極3および振動部電極4と、を有する。
基板2は、シリコン基板である半導体基板21上に、シリコン酸化膜(SiO膜)で構成された第1絶縁膜22と、シリコン窒化膜(SiN膜)で構成された第2絶縁膜23と、をこの順に積層することで構成される。ただし、半導体基板21としては、シリコン基板に限定されず、例えば、SOI基板を用いることができる。また、第1絶縁膜22および第2絶縁膜23の材料としては、製造時に半導体基板21を保護し、基板電極3と振動部電極4とを絶縁することができれば、特に限定されない。また、第1絶縁膜22および第2絶縁膜23は、必要に応じて配置すればよく、振動子1の構成によっては省略してもよい。
振動部電極4は、図2に示すように、基板2上に設けられた固定部41と、固定部41と対向配置された振動体42と、振動体42を固定部41に固定し、支持する支持部43と、を有している。また、振動体42は、基部421と、基部421に接続された4つの振動部(可動電極)422、423、424、425と、を有している。なお、振動部の数は、4つに限定されず、1〜3つであってもよいし、5つ以上であってもよい。
支持部43は、基部421と固定部41との間に設けられ、基部421を固定部41に固定、支持している。これにより、基部421が安定して配置され、基部421に接続されている振動部422〜425を安定して振動させることができる。また、振動部電極4の構成が簡単なものとなる。
基部421は、略正方形の平面視形状を有している。そして、基部421の外縁を形成する4つの辺に振動部422〜425が接続されている。言い換えると、4つの振動部422〜425は、基部421から四方(十字状)に突出して設けられている。また、振動部422〜425は、それぞれ、先端部が自由端となっており、上下(厚さ方向)に屈曲変形可能となっている。
なお、本実施形態では、振動部422、423、424、425がそれぞれ略矩形の平面視形状であるが、振動部422、423、424、425の平面視形状としては、特に限定されない。例えば、振動部422、423、424、425は、それぞれ、幅が先端側へ向けて漸減している台形形状や三角形状であってもよい。
一方、基板電極3は、振動部422に対向配置されている電極31と、振動部424に対向配置されている電極32と、を有し、これら電極31、32は、配線によって1つにまとめられている。
このような振動子1では、基板電極3および振動部電極4間に所定周波数の交番電圧を印加することで振動部422〜425が振動する。具体的には、基板電極3および振動部電極4間に前記交番電圧を印加すると、電極31と振動部422の間および電極32と振動部424の間にそれぞれ静電力が周期的に発生し、この周期的に発生する静電力の作用によって、振動部422、424が互いに同相で上下方向に振動する。一方、振動部423、425は、振動部422、424の振動の反動によって、互いに同相でかつ振動部422、424とは逆相で上下方向に振動する。すなわち、振動部422、424が上方へ撓み変形すれば、振動部423、425が下方へ撓み変形し、振動部422、424が下方へ撓み変形すれば、振動部423、425が上方へ撓み変形する。このように、振動部422、424と振動部423、425とを逆相で振動させることで、基部421の上下方向の変位が相殺されて振動が抑制されるため、振動漏れが低減され、振動子1のQ値を高めることができる。
≪振動子の製造方法≫
次に、上述した振動子1の製造方法について説明する。
振動子1の製造方法は、犠牲層90および可動電極層420が順に積層されている基板20を準備する第1工程と、可動電極層420上に、振動体42の外形形状と、支持部43を形成するための凹部430と、に対応するマスクM1を形成する第2工程と、マスクM1を介して可動電極層420および犠牲層90をエッチングすることにより、振動体42および凹部430を形成する第3工程と、凹部430に材料を堆積し、支持部43を形成する第4工程と、犠牲層90を除去する第5工程と、を有している。以下、このような製造方法を図3ないし図10に基づいて詳細に説明する。
[第1工程]
まず、図3(a)に示すように、シリコン基板からなる半導体基板21を用意する。次に、図3(b)に示すように、半導体基板21の上面を熱酸化することで、シリコン酸化膜からなる第1絶縁膜22を形成する。次に、図3(c)に示すように、第1絶縁膜22上に、シリコン窒化膜からなる第2絶縁膜23をスパッタリング法、CVD法等により形成する。以上により、基板2が得られる。
次に、第2絶縁膜23上に基板電極3(電極31、32)および固定部41を形成する。具体的には、まず、図4(a)に示すように、第2絶縁膜23の上面にポリシリコンの膜をスパッタリング法、CVD法等を用いて形成しつつ、同時に、リン(P)、ボロン(B)等の不純物を注入することで、導電性のポリシリコン膜(下側導電層)61を形成する。次に、このポリシリコン膜61をフォトリソグラフィー技法とエッチング技法を用いてパターニングすることで、図4(b)に示すように、基板電極3(電極31、32)および固定部41の形状とする。これにより、第2絶縁膜23上に、基板電極3および固定部41が形成される。ただし、基板電極3および固定部41の形成方法は、上述の方法に限定されず、例えば、基板電極3および固定部41のパターニングを終えてから、これらにリン、ボロン等の不純物をドープ(イオン注入)して導電性を付与してもよい。
次に、CVD法により、図4(c)に示すように、基板電極3および固定部41を覆うシリコン酸化膜からなる犠牲層90を形成する。なお、犠牲層90は、CVD法ではなく、熱酸化法、スパッタリング法等により形成してもよい。次に、図5(a)に示すように、犠牲層90上にポリシリコンの膜をスパッタリング法、CVD法等を用いて形成しつつ、同時に、リン、ボロン等の不純物を注入することで、導電性のポリシリコン膜62からなる導電層すなわち可動電極層(上側導電層)420を形成する。
以上により、基板20が得られる。
[第2工程]
次に、可動電極層420上に、振動体42の外形形状に対応し、かつ、支持部43の形成位置に対応する開口M11を有するマスクM1を形成する。具体的には、まず、図5(b)に示すように、可動電極層420上に、レジスト膜Rをスパッタリング法、CVD法等を用いて形成する。次に、このレジスト膜Rをフォトリソグラフィー技法とエッチング技法を用いてパターニングすることで、図5(c)に示すように、振動体42の外形形状に対応し、開口M11を有するマスクM1が得られる。
[第3工程]
次に、マスクM1を介して可動電極層420および犠牲層90をエッチングする。これにより、図6(a)に示すように、振動体42(基部421および振動部422〜425)が形成されると共に、支持部43を形成するための凹部430が形成される。なお、この際のエッチングとしては、特に限定されず、ウェットエッチング、ドライエッチング等を用いることができる。
次に、マスクM1を除去した後、CVD法により、図6(b)に示すように、振動体42を覆うシリコン酸化膜からなる犠牲層91を形成する。なお、犠牲層91は、CVD法ではなく、スパッタリング法により形成してもよい。次に、図7(a)に示すように、犠牲層91の表面を平坦化する。なお、平坦化した後も、振動体42が犠牲層91で覆われるように、図6(b)に示す工程では、十分に厚い犠牲層91を形成しておくことが好ましい。このような犠牲層90、91によって犠牲層5が構成される。
次に、図7(b)に示すように、犠牲層91上に、凹部430と重なる位置に開口M21を有するマスクM2を形成する。マスクM2の形成方法は、前述したマスクM1と同様である。次に、マスクM2を介して犠牲層91をエッチングし、図8(a)に示すように、凹部430内の犠牲層91を除去する。なお、この際のエッチングとしては、ウェットエッチングを用いてもドライエッチングを用いてもよいが、ドライエッチングを用いることが好ましい。ドライエッチングは異方性エッチングであるため、エッチング中の犠牲層90の横方向(面内方向)への浸食を抑えることができ、凹部430の形状変化を抑えることができる。これに対して、ウェットエッチングは、等方性エッチングであるため、エッチング中に、犠牲層90が横方向(面内方向)へも除去され、図8(b)に示すように、凹部430の形状が変化してしまうおそれがある。
[第4工程]
次に、マスクM2を除去した後、図9(a)に示すように、犠牲層91上に、ポリシリコンをスパッタリング法、CVD法等を用いて形成しつつ、同時に、リン、ボロン等の不純物を注入することで、導電性のポリシリコン膜63を形成する。この際、ポリシリコン膜63は、凹部430内にも堆積される。また、この工程に先立って、振動体42の表面に自然に(空気接触等によって)形成されるシリコン酸化膜等の不要膜を除去しておくことが好ましい。これにより、ポリシリコン膜63と振動体42との密着性が向上する。特に、本実施形態では、ポリシリコン膜63と振動体42および固定部41とが共にシリコン(Si)を材料として含んでいるため、これらの親和性が向上し、これらの密着性(接合強度)をより向上させることができる。
次に、図9(b)に示すように、凹部430内のポリシリコン膜63を残しつつ、その他のポリシリコン膜63をエッチングにより除去し、犠牲層91の表面を露出させる。これにより、ポリシリコン膜63で形成される支持部43が得られ、固定部41、振動体42および支持部43からなる振動部電極4が形成される。
[第5工程]
次に、犠牲層90、91(犠牲層5)をエッチングにより除去することにより振動部電極4がリリースされ、図10に示すように、振動子1が得られる。
以上のような振動子1の製造方法によれば、前述したように、振動体42の外形形状および形成位置と支持部43の形成位置とを同じマスクM1で決定しているため、振動体42と支持部43との位置ずれを低減することができる。そのため、振動漏れおよび周波数ずれが低減された振動子1となる。
<第2実施形態>
図11ないし図13は、それぞれ、本発明の第2実施形態に係る振動子の製造方法を説明するための断面図である。
以下、本発明の第2実施形態に係る振動子の製造方法について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
第2実施形態の振動子の製造方法は、第2工程以降が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、前述した実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
≪振動子の製造方法≫
振動子1の製造方法は、犠牲層90および可動電極層420が順に積層されている基板20を準備する第1工程と、可動電極層420上に、振動体42の外形形状と、支持部43を形成するための凹部430と、に対応するマスクM1を形成する第2工程と、マスクM1を介して可動電極層420および犠牲層90をエッチングすることにより、振動体42および凹部430を形成する第3工程と、凹部430に材料を堆積し、支持部43を形成する第4工程と、犠牲層90を除去する第5工程と、を有している。以下、このような製造方法を図11ないし図13に基づいて詳細に説明する。
[第1工程]
本工程は、前述した第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
[第2工程]
まず、可動電極層420上に、スパッタリング法、CVD法等により、図11(a)に示すように、シリコン酸化膜からなるエッチング保護層8を形成する。次に、図11(b)に示すように、エッチング保護層8上に、振動体42の外形形状および形成位置に対応し、かつ、支持部43の外形形状および形成位置に対応する開口M11を有するマスクM1を形成する。次に、マスクM1を介して可動電極層420をエッチングする。これにより、図11(c)に示すように、振動体42(基部421および振動部422〜425)と凹部430の一部が形成される。なお、この際のエッチングとしては、特に限定されず、ウェットエッチング、ドライエッチング等を用いることができる。
次に、マスクM1を除去した後、図12(a)に示すように、犠牲層90およびエッチング保護層8上に、凹部430と重なる位置に開口M21を有するマスクM2を形成する。なお、この際、開口M21は、平面視で、凹部430よりも若干大きく形成することが好ましい。これにより、開口M21の位置が若干ずれても、平面視で、開口M21内に凹部430を内包することができ、後の作業をより精度よく行うことができる。
[第3工程]
次に、マスクM2を介して犠牲層90をエッチングし、図12(b)に示すように、凹部430内の犠牲層90を除去する。なお、この際のエッチングとしては、ウェットエッチングを用いてもドライエッチングを用いてもよいが、ドライエッチングを用いることが好ましい。ドライエッチングは異方性エッチングであるため、エッチング中の犠牲層90の横方向(面内方向)への浸食を抑えることができ、凹部430の形状変化を抑えることができる。また、このエッチングにより、エッチング保護層8の開口M21から露出している部分8aが除去されてしまう場合がある。
次に、マスクM2を除去した後、図12(c)に示すように、エッチング保護層8上に、ポリシリコンをスパッタリング法、CVD法等を用いて形成しつつ、同時に、リン、ボロン等の不純物を注入することで、導電性のポリシリコン膜63を形成する。この際、ポリシリコン膜63は、凹部430内にも堆積される。
[第4工程]
次に、図13(a)に示すように、凹部430内のポリシリコン膜63を残しつつ、その他のポリシリコン膜63をエッチングにより除去する。これにより、ポリシリコン膜63で形成される支持部43が得られ、固定部41、振動体42および支持部43からなる振動部電極4が形成される。なお、この際、エッチング保護層8によって、振動体42へのエッチングダメージを緩和することができるため、より精度よく振動体42を形成することができる。また、この際、本実施形態のように、振動体42の側面にポリシリコン膜63が残存する場合がある。
[第5工程]
次に、エッチング保護層8および犠牲層90をエッチングにより除去することにより振動部電極4がリリースされ、図13(b)に示すように、振動子1が得られる。
以上、本実施形態の振動子1の製造方法を説明した。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
図14ないし図16は、それぞれ、本発明の第3実施形態に係る振動子の製造方法を説明するための断面図である。
以下、本発明の第3実施形態に係る振動子の製造方法について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
第3実施形態の振動子の製造方法は、第2工程以降が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、前述した実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
≪振動子の製造方法≫
振動子1の製造方法は、犠牲層90および可動電極層420が順に積層されている基板20を準備する第1工程と、可動電極層420上に、振動体42の外形形状と、支持部43を形成するための凹部430と、に対応するマスクM1を形成する第2工程と、マスクM1を介して可動電極層420および犠牲層90をエッチングすることにより、振動体42および凹部430を形成する第3工程と、凹部430に材料を堆積し、支持部43を形成する第4工程と、犠牲層90を除去する第5工程と、を有している。以下、このような製造方法を図11ないし図13に基づいて詳細に説明する。
[第1工程]
本工程は、前述した第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
[第2工程]
まず、可動電極層420上に、スパッタリング法、CVD法等により、図14(a)に示すように、シリコン酸化膜81とポリシリコン膜82の積層体からなるエッチング保護層8を形成する。次に、図14(b)に示すように、エッチング保護層8上に、振動体42の外形形状および形成位置に対応し、かつ、支持部43の外形形状および形成位置に対応する開口M11を有するマスクM1を形成する。次に、マスクM1を介して可動電極層420をエッチングする。これにより、図14(c)に示すように、振動体42(基部421および振動部422〜425)と凹部430の一部が形成される。なお、この際のエッチングとしては、特に限定されず、ウェットエッチング、ドライエッチング等を用いることができる。
次に、マスクM1を除去した後、図15(a)に示すように、犠牲層90およびエッチング保護層8上に、凹部430と重なる位置に開口M21を有するマスクM2を形成する。なお、この際、開口M21は、平面視で、凹部430よりも若干大きく形成することが好ましい。これにより、開口M21の位置が若干ずれても、平面視で、開口M21内に凹部430を内包することができ、後の作業をより精度よく行うことができる。
[第3工程]
次に、マスクM2を介して犠牲層90をエッチングし、図15(b)に示すように、凹部430内の犠牲層90を除去する。なお、この際のエッチングとしては、ウェットエッチングを用いてもドライエッチングを用いてもよいが、ドライエッチングを用いることが好ましい。ドライエッチングは異方性エッチングであるため、エッチング中の犠牲層90の横方向(面内方向)への浸食を抑えることができ、凹部430の形状変化を抑えることができる。また、本工程のエッチングの際、ポリシリコン膜82によって、シリコン酸化膜81のエッチングダメージを低減(防止)することができる。そのため、前述した第2実施形態のようなシリコン酸化膜81の一部(部分8a)が除去されてしまうと言った問題を解消することができる。
次に、マスクM2を除去した後、図15(c)に示すように、エッチング保護層8上に、ポリシリコンをスパッタリング法、CVD法等を用いて成膜しつつ、同時に、リン、ボロン等の不純物を注入することで、導電性のポリシリコン膜63を形成する。この際、ポリシリコン膜63は、凹部430内にも堆積される。
[第4工程]
次に、図16(a)に示すように、凹部430内のポリシリコン膜63を残しつつ、その他のポリシリコン膜63をエッチングにより除去する。これにより、ポリシリコン膜63で形成される支持部43が得られ、固定部41、振動体42および支持部43からなる振動部電極4が形成される。なお、この際、エッチング保護層8によって、振動体42のエッチングダメージを低減(防止)することができるため、より精度よく振動体42を形成することができる。特に、前述したように、図15(b)に示す工程において、シリコン酸化膜81の一部(部分8a)が除去されてしまうことが無いため、本工程による振動体42のエッチングダメージをより効果的に低減(防止)することができる。
[第5工程]
次に、エッチング保護層8および犠牲層90をエッチングにより除去することにより振動部電極4がリリースされ、図16(b)に示すように、振動子1が得られる。
以上、本実施形態の振動子1の製造方法を説明した。
このような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
以上、本発明の振動子の製造方法および振動子について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
以下に、本発明の振動子を用いた発振器、電子機器および移動体について説明する。
[発振器]
図17は、本発明の振動子を用いた発振器を示す概略図である。
発振器200は、図17に示すように、振動子1と、バイアス回路210と、アンプ220、230と、を有している。バイアス回路210は、振動子1の基板電極3および振動部電極4に接続され、振動子1に所定の電位がバイアスされた交流電圧を印加する回路である。アンプ220は、バイアス回路210と並列に、振動子1の基板電極3および振動部電極4に接続される帰還増幅器である。帰還増幅することで、振動子1を発振器200として構成している。アンプ230は、発振波形を出力するバッファー増幅器である。このような発振器200は、高いQ値を有する振動子1を備えているため、より高性能で高い信頼性を発揮することができる。
[電子機器]
図18は、本発明の振動子を備えるモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、フィルター、共振器、基準クロック等として機能する振動子1が内蔵されている。そのため、パーソナルコンピューター1100は、より高性能で、高い信頼性を発揮することができる。
図19は、本発明の振動子を備える携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。このような携帯電話機1200には、フィルター、共振器、角速度センサー等として機能する振動子1が内蔵されている。そのため、携帯電話機1200は、より高性能で、高い信頼性を発揮することができる。
図20は、本発明の振動子を備えるデジタルスチールカメラの構成を示す斜視図である。
この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。デジタルスチールカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルスチールカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行なう構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCD等を含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このデジタルスチールカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1330が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1340が、それぞれ必要に応じて接続される。更に、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1330や、パーソナルコンピューター1340に出力される構成になっている。このようなデジタルスチールカメラ1300には、フィルター、共振器、角速度センサー等として機能する振動子1が内蔵されている。そのため、デジタルスチールカメラ1300は、より高性能で、高い信頼性を発揮することができる。
なお、本発明の振動子を備える電子機器は、図18のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図19の携帯電話機、図20のデジタルスチールカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等に適用することができる。
[移動体]
図21は、本発明の振動子を備える移動体を示す斜視図である。
自動車(移動体)1500には、振動子1が搭載されている。振動子1は、例えば、キーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム、等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。このように、自動車1500は、振動子1を有しているため、より高性能で、高い信頼性を発揮することができる。
1……振動子
2……基板
20……基板
21……半導体基板
22……第1絶縁膜
23……第2絶縁膜
3……基板電極
31、32……電極
4……振動部電極
41……固定部
42……振動体
420……可動電極層
421……基部
422、423、424、425……振動部
43……支持部
430……凹部
5……犠牲層
61……ポリシリコン膜
62……ポリシリコン膜
63……ポリシリコン膜
8……エッチング保護層
8a……部分
81……シリコン酸化膜
82……ポリシリコン膜
90、91……犠牲層
200……発振器
210……バイアス回路
220、230……アンプ
1100……パーソナルコンピューター
1102……キーボード
1104……本体部
1106……表示ユニット
1108……表示部
1200……携帯電話機
1202……操作ボタン
1204……受話口
1206……送話口
1208……表示部
1300……デジタルスチールカメラ
1302……ケース
1304……受光ユニット
1306……シャッターボタン
1308……メモリー
1310……表示部
1312……ビデオ信号出力端子
1314……入出力端子
1330……テレビモニター
1340……パーソナルコンピューター
1500……自動車
M1、M2……マスク
M11、M21……開口
R……レジスト膜

Claims (8)

  1. 犠牲層および上側導電層が順に積層されている基板を準備する工程と、
    前記上側導電層上に、振動体の外形形状に対応し、かつ、前記基板に前記振動体を支持する支持部の形成位置に開口を有するマスクを形成する工程と、
    前記マスクを介して前記上側導電層をエッチングすることにより、前記振動体と、前記上側導電層に配置される凹部とを形成するエッチング工程と、
    前記凹部に材料を堆積し、前記支持部を形成する工程と、
    前記犠牲層を除去する工程と、
    を含むことを特徴とする振動子の製造方法。
  2. 前記エッチング工程では、前記犠牲層に配置される凹部も形成する請求項1に記載の振動子の製造方法。
  3. 前記振動体は、複数の振動部を有する請求項1または2に記載に振動子の製造方法。
  4. 前記振動体は、前記複数の振動部に接続する基部を有し、
    前記支持部は、前記基板に前記基部を支持する請求項3に記載の振動子の製造方法。
  5. 前記準備する工程では、前記基板と前記犠牲層との間に下側導電層が配置されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の振動子の製造方法。
  6. 前記下側導電層と前記支持部とが同じ材料を含んでいる請求項5に記載の振動子の製造方法。
  7. 前記支持部を形成する工程では、前記凹部に導電性の前記材料を堆積する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の振動子の製造方法。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の振動子の製造方法によって製造されることを特徴とする振動子。
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