JP2016121852A - ロータリーキルン - Google Patents

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JP2016121852A JP2014262435A JP2014262435A JP2016121852A JP 2016121852 A JP2016121852 A JP 2016121852A JP 2014262435 A JP2014262435 A JP 2014262435A JP 2014262435 A JP2014262435 A JP 2014262435A JP 2016121852 A JP2016121852 A JP 2016121852A
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Abstract

【課題】被処理物の充填率が高く、しかも長時間熱処理可能なロータリーキルンを提供する。【解決手段】後部に被処理物19を投入する投入口24が設けられるとともに前部に被処理物19を排出する排出口23が設けられ、後部の高さが前部の高さよりも高くなるように傾けて配置されて、内部で被処理物19に対して熱処理を施す円筒状の筒体3と、筒体3の円筒軸を回転軸として筒体3を正回転及び逆回転可能な回転手段13と、を備えるロータリーキルン200において、筒体3の内面から筒体3の内半径未満の径方向高さで螺旋状に立設されその螺旋が1巻き以上形成されてなる第一内接スクリュー4と、筒体3の内面から第一内接スクリュー4と略等しい径方向高さで立設され、第一内接スクリュー4の前部と第一内接スクリュー4の前部から略一巻き分後方の部位との間に形成されてなる溝6を閉じるストッパー5と、を有する閉スクリュー40を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、回転可能な筒体の内部で被処理物に対して熱処理を施すロータリーキルンに関するものである。
粉粒体等の被処理物に対して、加熱、乾燥、焼成、燃焼等の熱処理を施すためにロータリーキルンが広く用いられている。
ロータリーキルンは、回転する筒体の後端の高さが前端の高さよりも高くなるように傾けて配置されており、筒体の回転に伴い被処理物が後方から前方にゆっくりと移送されて、その間、被処理物には熱処理が施される。
このようなロータリーキルンにおいて、被処理物を均一に加熱するためには単位時間における回転数を大きくして被処理物の運動量を大きくしなければならないが、回転数を大きくすると被処理物の前方への移動速度も速くなってしまい、ロータリーキルン内での滞留時間が短くなってしまう。
つまり、被処理物によっては処理時間を多く取らなければならないものがあるが、均一に加熱するために被処理物の運動量を大きくすると、その処理時間を長く取れない。
そこで、被処理物の撹拌量を大きくするために、図10に示すような筒体3の内面からかき上げ板7を立設したロータリーキルン100が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−181856号公報
この発明では、筒体3の内面を四等分するようにかき上げ板7が立設されているので、筒体3が回転するたびにかき上げ板7で被処理物が撹拌され、均一に加熱される。そして、被処理物の運動量を上げるために筒体3の回転数を上げる必要がないので、処理時間を長く取ることができる。
しかしながら、通常のロータリーキルン100は被処理物の充填率が15〜20%と低いので、十分な容量を確保するためには筒体3を大型化しなければならない。
また、さらに長い処理時間が必要な熱処理の場合、バッチ式の熱処理炉でないと対応できないという問題もある。
そこで、本発明の目的とするところは、被処理物の充填率が高く、しかも長時間熱処理可能なロータリーキルンを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に記載のロータリーキルン(200)は、後部に被処理物(19)を投入する投入口(24)が設けられるとともに前部に前記被処理物(19)を排出する排出口(23)が設けられ、前記後部の高さが前記前部の高さよりも高くなるように傾けて配置されて、内部で前記被処理物(19)に対して熱処理を施す円筒状の筒体(3)と、前記筒体(3)の円筒軸を回転軸として前記筒体(3)を正回転及び逆回転可能な回転手段(13)と、を備えるロータリーキルン(200)において、前記筒体(3)の内面から前記筒体(3)の内半径未満の径方向高さで螺旋状に立設されその螺旋が1巻き以上形成されてなる第一内接スクリュー(4)と、前記筒体(3)の内面から前記第一内接スクリュー(4)と略等しい径方向高さで立設され、前記第一内接スクリュー(4)の前部と前記第一内接スクリュー(4)の前部から略一巻き分後方の部位との間に形成されてなる溝(6)を閉じるストッパー(5)と、を有する閉スクリュー(40)を備えることを特徴とする。
また、請求項2に記載のロータリーキルン(200)は、前記第一内接スクリュー(4)の巻き数が1巻き以上1.6巻き以下であることを特徴とする。
また、請求項3に記載のロータリーキルン(200)は、前記閉スクリュー(40)が前後方向に間をおいて多段状に設けられ、前記複数の閉スクリュー(40)の第一内接スクリュー(4)の巻き方向が全て同じ方向であることを特徴とする。
また、請求項4に記載のロータリーキルン(200)は、前記筒体(3)の内面から前記筒体(3)の内半径未満の径方向高さで螺旋状に立設されその螺旋が1巻き以上形成されてなる、前記第一内接スクリュー(4)とは逆巻きの第二内接スクリューであって、前記ストッパー(5)は有しない開スクリュー(50)をさらに備え、前記閉スクリュー(40)と前記開スクリュー(50)とを前後方向に交互に配置したことを特徴とする。
また、請求項5に記載のロータリーキルン(200)は、前記ストッパー(5)の前端は前記第一内接スクリュー(4)の前端に接するとともに、前記ストッパー(5)と前記第一内接スクリュー(4)の前部のなす角が鈍角であることを特徴とする。
ここで、上記括弧内の記号は、図面および後述する発明を実施するための形態に掲載された対応要素または対応事項を示す。
本発明の請求項1に記載のロータリーキルンによれば、1巻き以上の第一内接スクリューとストッパーとを有する閉スクリューを備えるので、第一内接スクリューで被処理物が堰止められ、閉スクリューが無い場合と比べて被処理物の充填率が高くなる。よって、装置全体がコンパクトになるので、余分なスペースを取らないだけでなく経済的でもある。
また、ストッパーは、筒体の内面から第一内接スクリューと略等しい径方向高さで立設され、第一内接スクリューの前部と第一内接スクリューの前部から略一巻き分後方の部位との間に形成されてなる溝を閉じるので、回転手段によって筒体を、被処理物を排出する正回転とは逆の逆回転としたときに、閉スクリューの前方にある被処理物がストッパーにより堰止められ逆流しない。よって、処理時間を任意に設定可能であって、長時間熱処理が必要な場合は筒体を回転手段によって逆回転させることで熱処理を続けて行うことができる。
また、閉スクリューの前端に溜まった被処理物が筒体の正回転によってかき上げられ撹拌されるので、被処理物を均一に熱処理することができる。
また、請求項2に記載のロータリーキルンによれば、請求項1に記載の発明の作用効果に加え、第一内接スクリューの巻き数が1.6巻き以下であるので、筒体の容積に無駄が少なくなる。すわなち、筒体を逆回転させたときには閉スクリューの溝から被処理物が後方に排出されて被処理物が溝内にほとんど無くなり、閉スクリュー内では熱処理を行えないので、そのスペースは無駄となるが、第一内接スクリューの巻き数を1.6巻き以下と少なくすることで、その無駄なスペースが最低限で済む。
また、請求項3に記載のロータリーキルンによれば、請求項1又は2に記載の発明の作用効果に加え、閉スクリューが前後方向に間をおいて多段状に設けられるので、被処理物に対する撹拌効果が大きく、また堰止めることができる被処理物の量が増えて被処理物の充填率が高くなる。
また、複数の閉スクリューの第一内接スクリューの巻き方向が全て同じ方向であるので、筒体の回転方向の違いによる被処理物の排出及び滞留が、閉スクリューで分けられた全ての部屋において一致する。
また、請求項4に記載のロータリーキルンによれば、請求項1又は2に記載の発明の作用効果に加え、筒体の内面から筒体の内半径未満の径方向高さで螺旋状に立設されその螺旋が1巻き以上形成されてなる、第一内接スクリューとは逆巻きの第二内接スクリューであって、ストッパーは有しない開スクリューをさらに備え、閉スクリューと開スクリューとを前後方向に交互に配置したので、閉スクリューと開スクリューで分けられた隣り合う部屋において被処理物の排出と滞留が逆となる。つまり、隣り合う部屋で被処理物同士が混ざり合わないので、精度の高い厳密な熱処理が可能である。
また、請求項5に記載のロータリーキルンによれば、請求項1乃至4に記載の発明の作用効果に加え、ストッパーの前端は第一内接スクリューの前端に接するとともに、ストッパーと第一内接スクリューの前部のなす角が鈍角であるので、回転手段において筒体を逆回転させたときに、被処理物が閉スクリューの溝に入り込むことなく、全て堰止めることができる。
なお、本発明のロータリーキルンのように、第一内接スクリューとストッパーを有する閉スクリューを備える点は、上述した特許文献1には全く記載されていない。
本発明の第一実施形態に係るロータリーキルンを示す側面断面図である。 図1に示すロータリーキルンにおける筒体を示す模式拡大斜視図である。 本発明の第一実施形態に係るロータリーキルンを示す平面断面図である。 図1におけるA−A線正面図である。 図1におけるB−B線断面図である。 図1におけるC−C線断面図である。 本発明の第二実施形態に係るロータリーキルンを示す側面断面図である。 図7に示すロータリーキルンにおける筒体を示す模式斜視図である。 本発明の第二実施形態に係るロータリーキルンを示す正面断面図である。 従来例に係るロータリーキルンを示す断面図である。
(第一実施形態)
図1乃至図6を参照して、本発明の第一実施形態に係るロータリーキルン200を説明する。
このロータリーキルン200は、筒体3と、回転手段13と、閉スクリュー40と、を備え、特に閉スクリュー40を特徴とする。
本実施形態に係るロータリーキルン200は、化学品粉粒体の反応促進用加熱、乾燥、セラミック品粉粒体の焼成、乾燥、その他有機物粉粒体の乾留、金属小物、玉などの熱処理用の連続又は半連続キルンであって、あまり精密さを要しない被処理物19の加熱、乾燥に用いられる。
なお、従来例で示したものと同一部分には同一符号を付した。
炉本体2は、円筒状で鋼板1の内面に耐火物を施工してなり、下端内壁に熱源である電熱ヒーター20を備え、脚部によって所定の高さにおいて支持されている。
筒体3は、耐熱金属からなる円筒状のもので、筒体3の前後方向の長さは炉本体2の前後方向の長さよりも長く、筒体3が炉本体2に貫通して配置された状態において筒体3の前部及び後部は炉本体2に覆われずに露出している(炉本体2から突出している)。
筒体3の前部及び後部であって炉本体2に筒体3が挿入されたときに炉本体2から突出した部位の外周には、それぞれタイヤ8が取付けられている。また、後方のタイヤ8のさらに後方である筒体3の後端外周には一枚の回転スプロケット9を備える。
また、前方のタイヤ8は架台16の上に設けたピローブロック22で支持される受けローラー21の4セットの上に乗せられるとともに、後方のタイヤ8はフランジユニット18に支持された二つのストッパーローラー17に挟まれて、筒体3が軸回転自在に支持される。
そして、筒体3を含む装置全体が載置された架台16を水平据え付け面15に対して前方が低くなるようにある角度を付けて据え付けることで、筒体3の後端の高さが筒体3の前端の高さよりも高くなるように傾けて配置されている。
また、筒体3の後部内部には防熱壁29が筒体3の軸とは垂直に設けられ、防熱壁29の中央に設けられた孔が被処理物19を筒体3内部に投入するための投入口24となっている。この投入口24から、サポート14で支持されたスクリューフィーダー11を介して被処理物19が投入される。
また、筒体3の前部には被処理物19を排出する排出口23が設けられ、筒体3の回転に伴って被処理物19が排出口23から落下する。
また、防熱壁29と後述する四つの閉スクリュー40によって、筒体3の内部は四つの加熱室25,26,27,28に分けられている。これらの加熱室25,26,27,28にはそれぞれ筒体3の内面から複数のかき上げ板7が立設されている。
そして、炉本体2に取付けられた電熱ヒーター20によって筒体3が外部から加熱されることで、筒体3内部で被処理物19に対して熱処理を施す。
回転手段13は、架台16に固定した減速機13であって、減速機13の作動に伴って回転する駆動スプロケット10を有する。
この駆動スプロケット10は、ローラーチェーン12を介して筒体3の回転スプロケット9と連結される。
このように、減速機13は筒体3の円筒軸を回転軸として筒体3を正回転及び逆回転可能である。
閉スクリュー40は、第一内接スクリュー4とストッパー5からなる。
第一内接スクリュー4は、筒体3の内面から螺旋状に立設され、その螺旋が略1.5巻き(1.4〜1.6巻きが好ましい)形成されてなる。立設したその高さは筒体3の内半径の1/2〜2/3の径方向高さであり、前方又は後方から見ると、図5や図6に示すように筒体3の中心軸周りに孔30が形成されたようになっている。その孔30であるスクリュー口30は、直径の大きなタイプのロータリーキルン200においてはメンテナンス性を考慮して人間が通過可能な大きさであることが好ましい。別の言い方をすれば、第一内接スクリュー4はネジ山の高い雌ネジ状である。
ここで重要な点は、螺旋が前後にかぶることで螺旋間に溝6が形成されていること、すなわち螺旋が1巻き以上(できれば1.2巻き以上)形成されていることである。
第一内接スクリュー4の巻き方向は、後方(投入口24側)から前方(排出口23側)に向かって反時計回りに螺旋を形成している。別の言い方をすると、反時計回りに回りながら後方から前方に進む螺旋である。
以下、時計回りと反時計回りは後方から前方を見た場合の回転方向を示す。
ストッパー5は、筒体3の内面から第一内接スクリュー4と略等しい径方向高さで立設され、第一内接スクリュー4の前部と第一内接スクリュー4の前部から略一巻き分後方の部位との間に形成されてなる溝6を閉じる。
より詳細には、ストッパー5の前端は第一内接スクリュー4の前端に接して、ストッパー5と第一内接スクリュー4の前部のなす角は鈍角となっている。
このような閉スクリュー40が前後方向に間をおいて等間隔で多段状(ここでは四段)に設けられ、筒体3内部を連通した複数の加熱室25,26,27,28に分けている。そして、その複数の閉スクリュー40の第一内接スクリュー4の巻き方向は全て同じ方向である。
次に、このように構成されたロータリーキルン200の使用方法及び動作について説明する。
最初に、筒体3を非排出方向(反時計回り)に回転させながらスクリューフィーダー11を介して被処理物19を第一加熱室25の中に投入する。
この反時計回りの回転では、第一内接スクリュー4が被処理物19を後方へ押し戻し、しかもストッパー5もあるので投入された被処理物19は閉スクリュー40にかき上げられずに第一加熱室25に溜まっていく。
さらに筒体3の回転を続けつつ被処理物19を投入し続けて、第一加熱室25いっぱいに溜まった被処理物19をスクリュー口30から第二加熱室26へオーバーフローさせる。
さらにスクリューフィーダー11を介した被処理物19の投入を続けると、第二加熱室26も充填されて、同じようにスクリュー口30(後ろから二番目の閉スクリュー40のスクリュー口30)から第三加熱室27へオーバーフローさせ、第三加熱室27を充填する。この間、第一加熱室25からのオーバーフローは続いている。
同様にして、第三加熱室27から被処理物19をオーバーフローさせて第四加熱室28にも被処理物19を充填する。
そして、第四加熱室28からも被処理物19がオーバーフローし、さらに排出口23から被処理物19が落ちそうになったとき、スクリューフィーダー11を停止し電熱ヒーター20を作動させる。スクリューフィーダー11を停止しても筒体3の反時計回りの回転は続ける。筒体3の回転を続けても新たな被処理物19がスクリューフィーダー11から供給されないと、排出口23から被処理物19が落下することはほとんどない。
筒体3内が設定温度まで上がったら回転はそのままの非排出方向で、設定時間だけ加熱する。
この設定時間が過ぎたら、スクリューフィーダー11を作動させて第一加熱室25に被処理物19を投入しながら、排出方向(時計回り)に筒体3を回転させることにより、第一加熱室25に供給される被処理物19と同じ量の被処理物19が、第一加熱室25から第二加熱室26へ、第二加熱室26から第三加熱室27へ、第三加熱室27から第四加熱室28へ、そして第四加熱室28から排出口23を介して排出される。その移動時に被処理物19は前方の加熱室にある被処理物19と混合される。
そして、加熱時間(滞留時間)をさらに取らなければならないときには非排出方向に筒体3を回転させることで、被処理物19を筒体3内に留めたまま熱処理を続けることができる。
次に、排出時、すなわち加熱室から前方隣の加熱室へ被処理物19が移動する際の閉スクリュー40と被処理物19との関係について詳細に説明する。
ここでは、第一加熱室25と第二加熱室26とを分断している閉スクリュー40と第一加熱室25内の被処理物19について説明する。他の三つの閉スクリュー40も螺旋の向きが同様であるから、これと同様の動作である。
第一加熱室25が被処理物19で充填され、閉スクリュー40の溝6内にも被処理物19が入っているとき、排出方向(時計回り)に筒体3を回転させると、この溝6前端に溜まった被処理物19はストッパー5の後面に乗るようにしてかき上げられ、さらに筒体3の回転が進むと被処理物19はその閉スクリュー40(第一内接スクリュー4)前端よりも前方である第二加熱室26内に落下する。
筒体3内部(第一加熱室25)の下部に溜まっている被処理物19はこのとき、溜まった上部部分と下部部分がともに溝6前端にかき上げられて落下及び前方へ移動するので、上部の軽いものだけが移動するのではなく、不均一な移動にはならない。
また、第一加熱室25にある被処理物19は第一内接スクリュー4の溝6内を強制的に前方に移動させられてストッパー5(溝6前端)まで達し、同様にしてかき上げられて第二加熱室26に移動する。
そして、加熱時間(滞留時間)を調整するために非排出方向に筒体3を回転させても、第二加熱室26へ移動した被処理物19は、斜めに取り付けられたストッパー5を後方へ乗り越えることができないので、第一加熱室25へ戻ることはない。
このようにして被処理物19が第一加熱室25から第四加熱室28まで混ざり合いながら、加熱、乾燥処理される。
なお、最初に試験として被処理物19を各加熱室に充填しておいて、排出方向へ1回転回すと被処理物19が排出口23から幾ら排出されるかチェックしてその量を把握しておく。これにより、単位時間当たりの排出量を決めれば単位時間当たり何回転させればよいか決まってくる。
以上のように構成されたロータリーキルン200によれば、第一内接スクリュー4とストッパー5とを有し溝6が閉じられた閉スクリュー40を備えるので、第一内接スクリュー4で被処理物19が堰止められ、閉スクリュー40が無い場合と比べて被処理物19の充填率が高くなる。本実施形態では、充填率が30%から40%と非常に大きく取れるようになった。
よって、装置全体がコンパクトになるので、余分なスペースを取らないだけでなく経済的でもある。
また、ストッパー5は、筒体3の内面から第一内接スクリュー4と略等しい径方向高さで立設され、第一内接スクリュー4の前部と第一内接スクリュー4の前部から略一巻き分後方の部位との間に形成されてなる溝6を閉じるので、筒体3を非排出回転としたときに、閉スクリュー40の前方にある被処理物19がストッパー5により堰止められ逆流しない。よって、処理時間を任意に設定可能であって、長時間熱処理が必要な場合は筒体3を非排出回転させることで熱処理を続けて行うことができる。
特に、ストッパー5の前端は第一内接スクリュー4の前端に接するとともに、ストッパー5と第一内接スクリュー4の前部のなす角が鈍角であるので、筒体3を非排出回転させたときに被処理物19が閉スクリュー40の溝6に入り込むことなく、全て堰止めることができる。
また、閉スクリュー40の前端に溜まった被処理物19が筒体3の排出回転によってかき上げられ撹拌されるので、被処理物19を均一に熱処理することができる。
また、第一内接スクリュー4の巻き数が1.5巻きであるので、筒体3の容積に無駄が少ない。すわなち、筒体3を非排出回転させたときには閉スクリュー40の溝6から被処理物19が後方に排出されて被処理物19が溝6内にほとんど無くなり、閉スクリュー40内では熱処理を行えないので、そのスペースは無駄となるが、第一内接スクリュー4の巻き数を1.5巻きと少なくすることで、その無駄なスペースが最低限で済む。
さらに、閉スクリュー40が前後方向に間をおいて多段状に設けられるので、被処理物19に対する撹拌効果が大きく、また堰止めることができる被処理物19の量が増えて被処理物19の充填率が高くなる。
また、複数の閉スクリュー40の第一内接スクリュー4の巻き方向が全て同じ方向であるので、筒体3の回転方向の違いによる被処理物19の排出及び滞留が、閉スクリュー40で分けられた全ての加熱室において一致する。
(第二実施形態)
次に図7乃至図9を参照して、本発明の第二実施形態に係るロータリーキルン200を説明する。なお、第一実施形態と同一部分には同一符号を付した。
本実施形態の第一実施形態との違いは、後方から一番目と三番目の閉スクリュー40が開スクリュー50となったことであり、その他の構成要素に関しては第一実施形態と同一である。
その開スクリュー50は、第一実施形態における閉スクリュー40の第一内接スクリュー4とは逆巻になった螺旋で、これを第二内接スクリューとも呼ぶ。第二内接スクリューと第一内接スクリュー4の違いは巻き方向のみである。
そして、開スクリュー50は閉スクリュー40とは異なり、その前端にストッパー5を有しておらず、開スクリュー50は第二内接スクリューのみからなる。
このように、本実施形態では筒体3内部に前方から開スクリュー50、閉スクリュー40、開スクリュー50、閉スクリュー40の順で配置した。
ここで、開スクリュー50と閉スクリュー40とは巻き方向が反対であるので、筒体3を時計回りに回転させると閉スクリュー40に対しては第一実施形態と同様に排出回転となり、一方、開スクリュー50に対しては非排出回転となる。当然、筒体3を反時計回りに回転させると、閉スクリュー40に対しては非排出回転となり、開スクリュー50に対しては排出回転となる。
次に、このように構成されたロータリーキルン200の使用方法及び動作について説明する。
まず、電熱ヒーター20で設定温度まで炉内の温度を上げておき、反時計回りに回転させながらスクリューフィーダー11にて第一加熱室25からオーバーフローしない程度に被処理物19を投入する。第一加熱室25が充填されたらそこでスクリューフィーダー11を停止し、そのまま反時計回りに回転させながら一定時間加熱する。すなわち、第一加熱室25に被処理物19を滞留させたままで、第二加熱室26には被処理物19を移動させない。
その設定した時間が過ぎると筒体3の回転を時計回りに変えて、第一加熱室25内の被処理物19を第二加熱室26に全てを移動させる。
ここで、第二加熱室26と第三加熱室27との間の開スクリュー50は螺旋の向きが逆になっているので、第一加熱室25から被処理物19が排出される時計回り回転では被処理物19は第二加熱室26の中に留まる。
そこで再び一定時間、時計回りの回転を続けて加熱する。
そして、反時計回りに筒体3の回転方向を変えて、第二加熱室26内の被処理物19を第三加熱室27に移動させる。
この場合も、反時計回りでは開スクリュー50からは排出されるが閉スクリュー40からは排出されないので、第二加熱室26が空になるとともに第三加熱室27が充填される。
同様に、一定時間加熱後に再び時計回りに回転方向を変更して、被処理物19を第三加熱室27から第四加熱室28に移動させる。
そして、また回転方向を逆転させて被処理物19を第四加熱室28から排出する。
このように構成及び使用されるロータリーキルン200では、閉スクリュー40と開スクリュー50とを前後方向に交互に配置したので、閉スクリュー40と開スクリュー50で分けられた隣り合う部屋において被処理物19の排出と滞留が逆となる。現実の使用方法としては、第一加熱室25と第三加熱室27が充填されているとき第二加熱室26と第四加熱室28は空となり、第一加熱室25と第三加熱室27が空のとき第二加熱室26と第四加熱室28は充填される。
つまり、隣り合う部屋で被処理物19同士が混ざり合わないので、精度の高い厳密な熱処理が可能である。
なお、第一、第二実施形態において、閉スクリュー40や開スクリュー50の数は実施形態のものに限られるものではない。
また、閉スクリュー40の巻き方向は実施形態のものに限られるものではなく、逆巻きであってもよい。このとき、当然に排出回転と非排出回転は第一実施形態のものとは逆になる。
また、第二実施形態のように、閉スクリュー40と開スクリュー50を組合せて使用する場合には、閉スクリュー40の巻き方向を逆にすると開スクリュー50の巻き方向も閉スクリュー40とは逆にしなければならない。
また、第一内接スクリュー4の巻き数は1.6巻き以下が好ましいが、これ以上であってもよい。
また、ストッパー5の前端は第一内接スクリュー4の前端に接するとともに、ストッパー5と第一内接スクリュー4の前部のなす角が鈍角であるとしたが、これに限られるものではない。
1 鋼板
2 炉本体
3 筒体
4 第一内接スクリュー
5 ストッパー
6 溝
7 かき上げ板
8 タイヤ
9 回転スプロケット
10 駆動スプロケット
11 スクリューフィーダー
12 ローラーチェーン
13 減速機(回転手段)
14 サポート
15 水平据え付け面
16 架台
17 ストッパーローラー
18 フランジユニット
19 被処理物
20 電熱ヒーター
21 受けローラー
22 ピローブロック
23 排出口
24 投入口
25 第一加熱室
26 第二加熱室
27 第三加熱室
28 第四加熱室
29 防熱壁
30 スクリュー口
40 閉スクリュー
50 開スクリュー
100 ロータリーキルン
200 ロータリーキルン

Claims (5)

  1. 後部に被処理物を投入する投入口が設けられるとともに前部に前記被処理物を排出する排出口が設けられ、前記後部の高さが前記前部の高さよりも高くなるように傾けて配置されて、内部で前記被処理物に対して熱処理を施す円筒状の筒体と、
    前記筒体の円筒軸を回転軸として前記筒体を正回転及び逆回転可能な回転手段と、を備えるロータリーキルンにおいて、
    前記筒体の内面から前記筒体の内半径未満の径方向高さで螺旋状に立設されその螺旋が1巻き以上形成されてなる第一内接スクリューと、
    前記筒体の内面から前記第一内接スクリューと略等しい径方向高さで立設され、前記第一内接スクリューの前部と前記第一内接スクリューの前部から略一巻き分後方の部位との間に形成されてなる溝を閉じるストッパーと、を有する閉スクリューを備えることを特徴とするロータリーキルン。
  2. 前記第一内接スクリューの巻き数が1巻き以上1.6巻き以下であることを特徴とするロータリーキルン。
  3. 前記閉スクリューが前後方向に間をおいて多段状に設けられ、前記複数の閉スクリューの第一内接スクリューの巻き方向が全て同じ方向であることを特徴とする請求項1又は2に記載のロータリーキルン。
  4. 前記筒体の内面から前記筒体の内半径未満の径方向高さで螺旋状に立設されその螺旋が1巻き以上形成されてなる、前記第一内接スクリューとは逆巻きの第二内接スクリューであって、前記ストッパーは有しない開スクリューをさらに備え、
    前記閉スクリューと前記開スクリューとを前後方向に交互に配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載のロータリーキルン。
  5. 前記ストッパーの前端は前記第一内接スクリューの前端に接するとともに、前記ストッパーと前記第一内接スクリューの前部のなす角が鈍角であることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一つに記載のロータリーキルン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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