JP2016121656A - V型エンジンの吸気構造 - Google Patents

V型エンジンの吸気構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2016121656A
JP2016121656A JP2014263201A JP2014263201A JP2016121656A JP 2016121656 A JP2016121656 A JP 2016121656A JP 2014263201 A JP2014263201 A JP 2014263201A JP 2014263201 A JP2014263201 A JP 2014263201A JP 2016121656 A JP2016121656 A JP 2016121656A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
intake
bank
outward
intake air
inward
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014263201A
Other languages
English (en)
Inventor
格 野口
Itaru Noguchi
格 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP2014263201A priority Critical patent/JP2016121656A/ja
Priority to CN201520989367.0U priority patent/CN205243692U/zh
Publication of JP2016121656A publication Critical patent/JP2016121656A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Supercharger (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】V型エンジンの出力を向上させることが可能なV型エンジンの吸気構造を提供する。
【解決手段】V型エンジンの吸気構造であって、V型エンジンのいずれか一方のバンクである第1バンク72aにおいて、エンジン本体の外側に向かう外向き方向に吸気を導くよう構成される第1外向き部2aと、第1外向き部の下流において、エンジン本体の内側に向かう内向き方向に、吸気を導くよう構成される第1内向き部4aと、第1外向き部と第1内向き部との間を中継し、エンジン本体71の上方から下方に、吸気を導くよう構成される第1中継部3aと、第1内向き部の下流側に連結され、第1バンクの複数の吸気ポートのそれぞれに、吸気を導くよう構成される分岐通路5の複数からなる第1多岐通路部5aと、吸気を一時的に溜めるよう構成される第1サージ部6aとを備え、第1内向き部に第1サージ部が設けられる。
【選択図】図1

Description

本開示は、V型エンジンの吸気構造に関する。
従来から、V型エンジンの形態に合わせて様々なV型エンジンの吸気構造が提案されている。例えば、特許文献1には、V型8気筒エンジンのVバンク内にスーパーチャージャ(機械式過給機)が収容されたV型エンジンの吸気構造が開示されている。特許文献1では、スーパーチャージャの上部にはサージタンクが取り付けられており、スーパーチャージャからの高圧の新気(吸気)を吐出するためのエンジン本体に垂直に形成された吐出通路にこのサージタンクは連通している。そして、このサージタンクから複数の吸気管(分岐通路)が分岐され、各吸気管はそれぞれスーパーチャージャの側面を伸びて下方の各バンクの接続されている。
また、V型6気筒エンジンの吸気構造は、例えば特許文献2〜4に開示されている。具体的には、特許文献2には、V型6気筒エンジンのVバンク間にスーパーチャージャが収容されたV型エンジンの吸気構造が開示されている。特許文献2では、インテークマニホールドは、このスーパーチャージャを囲むようにスーパーチャージャと一体化さている。より詳細には、特許文献2のインテークマニホールドは、各気筒(シリンダ)に向けて分岐するブランチ部(分岐通路)と各ブランチ部を集合するコレクタ部(サージ部)とから構成されている。そして、スーパーチャージャの上部は上記のコレクタ部によって覆われており、このコレクタ部の位置する過給機の上部からブランチ部が下方の各バンクに伸びている。
一方、特許文献3では、Vバンク間やVバンク内には過給機はなく、一方のバンクの上部に設けられたサージタンクから両バンクに向けて、管状部と副インマニによって枝状に吸気通路が分岐されている。
また、特許文献4では、Vバンク内に機械式過給機は収容されているが、機械式過給機の吐出口は横方向に開口している。そして、吐出口の直後から各バンクに向けて2つに分岐し、この2つに分岐された第1上流分岐通路と第2上流分岐通路は、それぞれエンジンの周囲を逆方向に回った後に、独立吸気通路に接続された第1サージタンクおよび第2サージタンクにそれぞれ接続されている。また、各サージタンクと各気筒は、独立吸気通路(分岐通路)によって接続されている。
特開平9−184426号(特許第3362162号) 特開平10−103073号(特許第3870451号) 国際公開2006/302628(特許第4495211号) 特開平5−87002号公報
上述の通り、特許文献1〜3が開示する吸気構造は、1つのサージタンクを両バンクが共有するため、吸気干渉が起こり、吸気充填効率が低下するおそれがある。また、特許文献4は、吸気工程が隣り合うことのないバンク毎にサージタンクが設けられているが、第1上流分岐通路と第2上流分岐通路はエンジンの周囲に張り回されており、それだけエンジンが大型化する。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、V型エンジンの出力を向上させることが可能なV型エンジンの吸気構造を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係るV型エンジンの吸気構造は、V型エンジンの吸気構造であって、前記V型エンジンのいずれか一方のバンクである第1バンクにおいて、エンジン本体の外側に向かう外向き方向に吸気を導くよう構成される第1外向き部と、前記第1外向き部の下流において前記V型エンジン本体の内側に向かう内向き方向に前記吸気を導くよう構成される第1内向き部と、前記第1外向き部と前記第1内向き部との間を中継し、前記エンジン本体の上方から下方に前記吸気を導くよう構成される第1中継部と、前記第1内向き部の下流側に連結され、前記第1バンクの複数の吸気ポートのそれぞれに前記吸気を導くよう構成される分岐通路の複数からなる第1多岐通路部と、前記吸気を一時的に溜めるよう構成される第1サージ部と、を備え、前記第1内向き部に前記第1サージ部が設けられる。
上記(1)の構成によれば、外向き部によってエンジン本体の外向き方向に導かれる吸気は、中継部によってエンジン本体の上方から下方に導かれた後に、再度、エンジン本体の内向き方向に導かれる。また、サージ部は、外向き方向から内向き方向へ吸気の流れ方向を変える箇所に設けられており、サージ部を経て内向き方向に流れ方向を変えられた後に吸気ポートに向けて分岐される。
そして、このような外向き方向から内向き方向へ流れを変える中継部の下流側にサージ部が設けられることにより、中継部において吸気が流れ方向を変える際の圧力損失や形状因子により吸気密度(流量分布)の偏り(バラツキ)が生じる場合であっても、サージ部によって吸気密度の均一化や吸気の流れを整えることができ、V型エンジンの出力を向上させることができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、前記第1サージ部は、前記第1バンクの上方に設けられる。
上記(2)の構成によれば、サージ部とシリンダヘッドとの間に形成される空間(空気層)によって、エンジン本体からの熱によってサージ部(内向き部)などを流れる吸気が加温されるのを抑制することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(2)の構成において、前記第1外向き部に向けて前記吸気を過給する過給機と、を備え、前記過給機の吸気の出口である吐出口が前記エンジン本体の上方に向けられて設置されると共に、前記過給機の上方に設けられる前記外向き部に前記吐出口が連結される。
上記(3)の構成によれば、過給機によって圧力が高められた吸気が外向き部に流れることになる。このため、過給機による圧送のために、外向き部、中継部、内向き部により形成されるカーブを流れる際に、中継部において吸気が流れ方向を変える際の圧力損失や形状因子により吸気密度(流量分布)の偏り(バラツキ)がより大きく生じる場合であっても、サージ部によって吸気密度が均一化され、V型エンジンの出力を向上させることができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(3)の構成において、前記第1バンクとは異なる他のバンクである第2バンクにおいて、前記第1外向き部に連結され、前記第1外向き部とは互いに反対方向に前記吸気を導くよう構成される第2外向き部と、前記第2外向き部の下流において前記第1内向き部とは互いに反対方向に前記吸気を導くよう構成される第2内向き部と、前記第2外向き部の下流側と前記第2内向き部の第上流側とに連結され、前記吸気を前記エンジン本体の上方から下方に導くよう構成される第2中継部と、前記第2内向き部に設けられ、前記吸気を一時的に溜めるための第2サージ部と、前記第2内向き部の下流側に連結され、前記第2バンクの複数の吸気ポートのそれぞれに前記吸気を導くよう構成される分岐通路の複数からなる第2多岐通路部と、をさらに備える。
上記(4)の構成によれば、エンジンの各バンクに対して、均等に吸気を供給することができる。また、第1外向き部と第2外向き部に過給機などの重量物が吊り下げられる場合など、過給機を含む吸気構造の重量バランスを整え、安定化することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(4)の構成において、前記第1中継部および前記第2中継部のそれぞれにはインタークーラが設けられる。
上記(5)の構成によれば、過給機によって温度が上昇した吸気を冷却することで、吸気の空気密度を高めることができる。また、中継部と第2中継部により形成されるそれぞれの吸気通路毎にインタークーラが設けられるため、それぞれのインタークーラを小型化することができ、エンジンルーム内への配置の自由度を高めることができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、V型エンジンの出力を向上させることが可能なV型エンジンの吸気構造が提供される。
本発明の一実施形態に係るエンジンの吸気構造1の構成を説明するためのV型エンジンの正面図である。 図1のV型エンジンの平面図である。 図1中のV型エンジンの吸気構造の側面図である。 図1中のV型エンジンの吸気構造1の正面断面図である。 図1中のV型エンジンの吸気構造1の側面断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、本発明の一実施形態に係るV型エンジンの吸気構造1の構成を説明するためのV型エンジンの正面図である。図2は、図1のV型エンジンの平面図である。図3は、図1中のV型エンジンの吸気構造1の側面図である。図4は、図1中のV型エンジンの吸気構造1の正面断面図である。また、図5は、図1中のV型エンジンの吸気構造1の側面断面図である。
図1に示されるように、V型エンジンの吸気構造1(以下、「吸気構造1」)は、V型エンジンのいずれか一方のバンクである第1バンクに吸気を導くための、外向き部2と、中継部3と、内向き部4と、多岐通路部5と、サージ部6と、を備える。そして、吸気構造1は、外向き部2と中継部3と内向き部4と多岐通路部5とがそれぞれ有する内部空間が連なることで、燃焼室78に吸入される吸入空気(吸気)のための通路を形成している。また、吸気構造1は、吸気構造1の上流側に連結される他の吸気通路9と共に、V型エンジンの外部から内部の燃焼室78へ空気(新気)を導くための吸気通路の一部を形成するよう構成される。
この吸気構造1が適用されるV型エンジン(以下、「エンジン」)は、第1バンク72a(図1では右バンク)と第2バンク72b(図1では左バンク)の2つの2つのバンク72を有するV型6気筒エンジンであり、バンク72毎に3つの気筒(シリンダ73)を備える。また、エンジン本体71は、シリンダヘッド74とV字状のシリンダブロック75で構成されており、シリンダブロック75のV字状のそれぞれの頭部にシリンダヘッド74が搭載されることで、2つのバンク72(72aと72b)が形成される。
このシリンダヘッド74には、それぞれ2つの吸気弁および排気弁(不図示)と、この2つのバンク72の間(バンク内)に開口する吸気ポート76と、排気ポート79とがシリンダ73毎に設けられている。すなわち、各シリンダ73の燃焼室78とシリンダヘッド74の外部は、燃焼室78へ吸気を導く通路である吸気ポート76によってそれぞれ連通されると共に、この連通状態は吸気弁によって制御されるよう構成される。一方、燃焼室78からの燃焼ガス(排気ガス)を外部に導く通路である排気ポート79も各燃焼室78と各バンク72の外部とをそれぞれ連通しており、この連通状態は排気弁によって制御されるよう構成される。そして、この排気ポート79は、バンク内とは反対の側などのバンク内以外に伸びることによって外部と各燃焼室78を連通しても良い。また、吸気ポート76と排気ポート79は、それぞれの内部で2つに分岐して燃焼室78へ連結されており、この分岐毎にそれぞれ1個ずつ吸気弁と排気弁は設けられている。
なお、図1の例示では、第1バンク72aと第2バンク72bの2つのバンク72がなす挟み角(バンク角)は約60度であり、バンク内に形成される空間はバンク角が90℃のものに比べて狭い。但し、バンク角は60度に限定されず90度など任意の角度であっても良い。各バンク72に含まれる複数のシリンダ73の数も任意である。シリンダ73毎の吸気弁および排気弁の数も任意であり、1つであっても良いし、複数であっても良く、吸気ポート76と排気ポート79の内部の分岐数もこの吸気弁および排気弁の数に応じたものとなる。
また、シリンダヘッド74には、シリンダ73毎に設けられ、各バンク72の吸気ポート76内に燃料(相対的に低圧となる低圧燃料)を噴射するよう構成されるポート噴射装置77pと、シリンダ73毎に設けられ、燃焼室78内に燃料(相対的に高圧となる高圧燃料)を直接噴射するよう構成される筒内噴射装置77dとの2種類の燃料噴射装置77が設けられている。そして、ポート噴射装置77pは、筒内噴射装置77dよりも、バンク72内の上方に位置している。但し、これに限定されず、他の幾つかの実施形態では、エンジンは、1種類の燃料噴射装置77を備えても良く、ポート噴射装置77pまたは筒内噴射装置77dどちらか一方を備えても良い。
また、図1に示される実施形態では、エンジンは、各バンク72(72a、72b)がクランク軸の回転方向(矢印E)と同じ方向にオフセットされているが、他の幾つかの実施形態では、エンジンは、各バンク72がオフセットされていない通常エンジンであっても良い。
このオフセットを有するエンジン(図1)について詳述すると、通常エンジンでは、各バンク72を形成するシリンダブロック75の複数のシリンダ軸線A1はクランク軸の軸中心Oを通る位置にある。これに対して、上記のオフセットを有するエンジンでは、クランク軸の軸中心Oからシリンダブロック75のアッパーデッキ面までの長さ(デッキ高さH)を保ったまま、シリンダ軸線Aをクランク軸の軸中心Oに対してクランク軸の回転方向Eと同じ方向へオフセット量δだけ平行移動(オフセット)させている。なお、図1では、複数のシリンダ軸線Aと複数のシリンダ軸線A1は、それぞれ最も前面にあるものに重なって示されている。
そして、このオフセットによって、回転方向Eの前側の第1バンク72aは通常エンジンの位置と比較して高くなり、回転方向Eの後ろ側の第2バンク72bは低くなることによって、両方のバンク72はエンジン本体71の上下方向(以下、「上下方向」)に高低差が生じている。このため、第1バンク72aと第2バンク72bのそれぞれの吸気ポート76にも上下方向の位置にも差が生じており、図1の例示では、高さH1を有す第1バンク72aの吸気ポート76の開口の位置と、高さH2を有する第2バンク72bの吸気ポート76の開口の位置の高低差は、H1−H2(H1>H2)となっている。なお、オフセット量δは、第1バンク72aと第2バンク72bで同じであっても、それぞれ異なっても良い。
そして、吸気構造1は、このようなエンジンの上部に設けられている。以下、吸気構造1を形成する上記の機能部(外向き部2、中継部3、内向き部4、多岐通路部5、サージ部6)について説明する。
外向き部2(2a、2b)は、エンジン本体71の外側に向かう外向き方向に吸気を導くよう構成される。すなわち、図1に示されるように、外向き部2は、第1バンク72a側の吸気通路を形成する外向き部2aや第2バンク72b側の吸気通路を形成する外向き部2bである。また、図1に例示されるように、第1バンク72a側の外向き部2aと第2バンク72b側の外向き部2bとは互いに同様な形状を有しても良いし、第1バンク72a側の外向き部2aおよび第2バンク72b側の外向き部2bとは互いに反対の外向き方向に延在しても良い。
また、外向き部2(2a、2b)の上流側には、吸気構造1以外の他の吸気通路9が連結される。そして、この他の吸気通路9を通過して外向き部2へ到達する吸気は、外向き部2によってエンジン本体71の外側に向かう方向(外向き方向)に導かれる。図1の例示では、第1バンク72a側の外向き部2aは、エンジン本体71の左右方向(以下、左右方向)における右方向に延在し、第2バンク72b側の外向き部2bは左方向に延在している。このため、第1バンク72a側の外向き部2aは吸気を右方向へ導くよう構成されており、第2バンク72b側の外向き部2bは吸気を左方向へ導くよう構成されている。なお、図1に例示されるように、外向き部2(2a、2b)には過給機8(後述)が連結されても良く、この場合には、外向き部2は、過給機8から圧送されて吐出される吸気を導くよう構成される。
また、図1に例示されるように、エンジンの前後方向(以下、「前後方向」)における外向き部2の長さH4は、エンジンの上下方向(以下、「上下方向」)における外向き部2の長さH5よりも長くても良い。すなわち、外向き部2の流路は横(この場合は前後方向)に長い形状をしており、エンジンに十分な空気を供給するための流路の断面積を確保しながら、外向き部2によるエンジンの高さの増加を抑制している。但し、このような形状に限定されず、他の幾つかの実施形態では、外向き部2の形状は図1〜2の形状とは異なる他の形状を有する吸気通路であっても良い。なお、上記の他の吸気通路9には、過給機8の他に、吸気の流量を調整するスロットル装置91や、吸気をきれいにするエアークリーナや空気の取り入れ口である吸気ダクト(不図示)などが設けられても良い。
中継部3(3a、3b)は、外向き部2と内向き部4(後述)との間を中継し、エンジン本体71の上方から下方に吸気を導くよう構成される。すなわち、図1に示されるように、中継部3は、それぞれ上下方向に延在する第1バンク72a側の吸気通路を形成する中継部3aや第2バンク72b側の吸気通路を形成する中継部3bである。また、図1に示されるように、第1バンク72a側の中継部3aと第2バンク72b側の中継部3bとは互いに同様な形状を有しても良い。
そして、中継部3の上流側は外向き部2の下流側に連結されると共に、中継部3の下流側は内向き部4(後述)の上流側に連結されることで、外向き部2を流れる吸気は、中継部3によって下方に導かれた後に内向き部4(後述)に導かれる。より具体的には、第1バンク72a側の外向き部2aによって右方向に流れる吸気は、第1バンク72a側の中継部3aによって下方に導かれた後に第1バンク72a側の内向き部4aに導かれる。一方、第2バンク72b側の外向き部2bによって左方向に流れる吸気は、第2バンク72b側の中継部3bによって下方に導かれた後に第2バンク72b側の内向き部4bに導かれる。
また、図1〜2に例示されるように、中継部3の上流側と下流側の開口は同様の形状をしており、エンジンの左右方向(以下、「左右方向」)の長さH6よりも前後方向の長さH7の方が長い形状をしていても良い。このように、中継部3は4角柱のような形状をしており、この中継部3の上下方向に沿って複数本(図1では、4つの角と前後方向に伸びる2辺の中央の計6本)の柱部34を設けることで中継部3を補強しても良い。また、図1〜2に例示されるように、中継部3は、各バンク72の上方に位置しても良く、これによって、エンジンが左右方向に広がることが抑制される。
内向き部4(4a、4b)は、外向き部2の下流においてエンジン本体71の内側に向かう内向き方向に吸気を導くよう構成される。すなわち、図1に示されるように、内向き部4は、それぞれエンジン本体71の内側に向かう方向(内向き方向)に延在する第1バンク72a側の吸気通路を形成する内向き部4aや第2バンク72b側の吸気通路を形成する内向き部4bである。また、図1に示されるように、第1バンク72a側の内向き部4aと第2バンク72b側の内向き部4bとは互いに同様な形状を有しても良い。
そして、内向き部4の上流側は中継部3の下流側に連結されると共に、内向き部4の下流側は多岐通路部5(後述)の上流側に連結されることで、外向き部2によってエンジン本体71の外側に導かれる吸気は、内向き部4によってエンジン本体71の内側に戻された後、吸気ポート76に導かれる。より具体的には、第1バンク72a側の外向き部2aによってエンジン本体71の外側(右方向)に導かれる吸気は、第1バンク72a側の内向き部4aによってエンジン本体71の内側(左方向)に戻された後に、第1バンク72a側の多岐通路部5a(後述)を通って第1バンク72aの吸気ポート76に導かれる。一方、第2バンク72b側の外向き部2bによってエンジン本体71の外側(左方向)に導かれる吸気は、第2バンク72b側の内向き部4bによってエンジン本体71の内側(右方向)に戻された後に、第2バンク72b側の多岐通路部5b(後述)を通って第2バンク72bの吸気ポート76に導かれる。
また、図1に例示されるように、内向き部4がエンジンの外側から内側に伸びることによって、中継部3と過給機8の間に、過給機8の側面の広範囲にわたる空間(空気層)を形成しても良い。これによって、運転時における過給機8からの熱によって、外向き部2や中継部3の内部を通過する吸気が加熱されるのが防止される。
また、図1に例示されるように、内向き部4は、その途中で角度を変えながら、それぞれのバンクの上方から2つのバンク72の間に向けて延在しても良い。図1の例示では、第2バンク72bの内向き部4b(前方分岐通路54f)は、第2バンク72bの上方から2つのバンク72の間に向けて伸びた後、バンク内を形成する第2バンク72bの内側の側面に回り込むように角度を変えている。言い換えると、内向き部4bは、上記の第2バンク72bの内側の側面に沿うように、2つのバンク72によって形成されるバンク内に向けて角度を変えて伸びている。なお、図示は省略されているが、第1バンク72aの内向き部4aは、最背面側の分岐通路54(後方分岐通路54r)において、上記と同様に角度を変えて延在しても良い。このように、内向き部4がバンク72の間の方向に向けて伸びることにより、多岐通路部5は大きく曲げられることなく各バンク72の吸気ポート76に連結される。このため、サージ部6によって均一化や整流等がなされた吸気の流れに対する抵抗を抑制しながら、吸気ポート76に吸気を供給することができる。
多岐通路部5(5a、5b)は、内向き部4の下流側に連結され、エンジンの複数の吸気ポート76のそれぞれに吸気を導くよう構成される分岐通路の複数からなる。すなわち、図1に示されるように、多岐通路部5は、第1バンク72a側の内向き部4aの下流側に連結され、第1バンク72a側の複数の吸気ポートのそれぞれに吸気を導くよう構成される分岐通路54の複数からなることで第1バンク72a側の吸気通路を形成する多岐通路部5aや、第2バンク72b側の内向き部4bの下流側に連結され、第2バンク72bの複数の吸気ポートのそれぞれに前記吸気を導くよう構成される分岐通路54の複数からなることで第2バンク72b側の吸気通路を形成する多岐通路部5bである。また、図1に示されるように、第1バンク72a側の多岐通路部5aと第2バンク72b側の多岐通路部5bとは互いに同様な形状を有しても良い。
そして、内向き部4からなる1本の吸気通路は、多岐通路部5によって、内向き部4の下流側から複数の吸気ポート76に向けて複数に分岐される。より具体的には、第1バンク72a側の多岐通路部5aの有する複数の分岐通路54(図1では、前方分岐通路54f、中央分岐通路54c、後方分岐通路54rの3つ)によって、第1バンク72a側の内向き部4aと第1バンク72aの複数の吸気ポート76(図1では3つ)のそれぞれが連結される。また、第2バンク72b側の多岐通路部5bの有する複数の分岐通路54(図1では3つ)によって、第2バンク72b側の内向き部4bと第2バンク72bの複数の吸気ポート76(図1の例示では3つ)のそれぞれが連結される。
このように、吸気構造1は、外向き部2、中継部3、内向き部4、多岐通路部5からなる吸気の流路を備える共に、吸気を一時的に溜めるよう構成されるサージ部6を備えている。そして、図1に示されるように、内向き部4にサージ部6が設けられる。すなわち、サージ部6は、外向き部2と中継部3の連なりに沿って大きく曲げられて流れてくる吸気を一時的に溜めるよう構成されており、これによって、中継部3において吸気が流れ方向を変える際の圧力損失や形状因子により吸気密度(流量分布)の偏り(バラツキ)が生じる場合であっても、サージ部6によって吸気密度の均一化され、吸気の流れが整えられる。
このサージ部6(6a、6b)は、図1に示されるように、第1バンク72a側の吸気通路を形成する内向き部4aに設けられるサージ部6aや第2バンク72b側の吸気通路を形成する内向き部4bに設けられるサージ部6bである。そして、
サージ部6は、図4の断面図に例示されるように、内向き部4の上流側(入口部41)における流路の断面積は、中継部3の下流側(出口部32)における流路の断面積よりも大きくすることで、サージ部6の容積を大きくしても良い。例えば、図4に示されるように、サージ部6aの上流側(内向き部4aの入口部41)の左右方向の長さは、中継部3aの下流側(出口部32)の左右方向の長さよりも長くなっており、これによって流路の断面積が大きくなっている。また、サージ部6aの上流側(内向き部4aの入口部41)のほうが中継部3の下流側(出口部32)よりも前後方向で長くなっていても良く、あるいは、前後方向と左右方向の両方で長くなっていても良く、このようにして吸気の流路の断面積を大きくしても良い。
上記の構成によれば、外向き方向から内向き方向へ流れを変える中継部3の下流側にサージ部6が設けられることにより、中継部3において吸気が流れ方向を変える際の圧力損失や形状因子により吸気密度(流量分布)の偏り(バラツキ)が生じる場合であっても、サージ部6によって吸気密度の均一化や吸気の流れを整えることができ、エンジンの出力を向上させることができる。
なお、吸気構造1を構成する外向き部2、中継部3、内向き部4、多岐通路部5は、それぞれ、これらを通過する吸気の流れに対して障害となるような突起等がないように相互に連なっている。また、各機能部(2、3、4、5)は、吸気を導く機能によって便宜的に分割されたものであり、吸気構造1の物理的な分割は任意である。例えば、吸気構造1は、外向き部2と、中継部3と、内向き部4および多岐通路部5との4つに分割されて、それぞれ別々に製造されても良い。また、各機能部がさらに複数に分割されて製造されても良く、例えば、内向き部4に設けられるサージ部6を内向き部4と分割しても良い。また、各部のうちの少なくとも1つを全体から分割しても良く、例えば、外向き部2と中継部3と内向き部4とを一体とし、多岐通路部5を個別として製造し、連結しても良い。また、全てを一体に製造しても良い。一方、材料に関しては、アルミ等の金属材料や樹脂材料など、全てを同一材料で製造(形成)しても良いし、外向き部2と内向き部4を金属材料で製造し、中継部3を樹脂で製造するなど各部毎に材料を選んで製造しても良い。
また、他の幾つかの実施形態では、図1に示されるように、サージ部6(6a、6b)は、エンジンのいずれか一方のバンク72である、第1バンクの上方に設けられる。すなわち、サージ部6(6a、6b)は、シリンダヘッド74との間に空間(空気層)を設けながら、シリンダヘッド74の上方に位置している。より具体的には、第1バンク72a側のサージ部6aは第1バンク72aから高さH3だけ上方に位置している。また、図1の例示では、上述のオフセットのために両方のバンク72には高低差が生じているため、第2バンク72b側のサージ部6bと第2バンク72bとの間には、高さH3よりも長い距離が設けられている。このように、サージ部6は、それぞれのバンク72に接触することなく各バンク72の上方に位置している。
上記の構成によれば、サージ部6とシリンダヘッド74との間に形成される空間(空気層)によって、エンジン本体71からの熱によってサージ部6(内向き部4)などを流れる吸気が加温されるのを抑制することができる。
また、他の幾つかの実施形態では、図1に示されるように、吸気構造1は、エンジンのいずれか一方のバンクの側にある、外向き部2(2a、2b)に向けて吸気を過給する過給機8と、を備え、過給機8の吸気の出口である吐出口84がエンジン本体71の上方に向けられて設置されると共に、前記過給機の上方に設けられる前記外向き部に前記吐出口が連結される。すなわち、過給機8の上方を向く吐出口84と外向き部2の下方とは連通している。そして、過給機8の吐出口84からエンジン本体71の上方(図5の方向F2)に圧送される高圧の吸気は、外向き部2の上流側から外向き部2(2a、2b)に供給され、外向き部2によってエンジン本体71の外側に向けて導かれる。具体的には、第1バンク72aの外向き部2aによって右方向に向けて吸気は導かれ、第2バンク72bの外向き部2bによって左方向に向けて吸気は導かれる。
また、過給機8は、図1に例示されるように、第1バンク72a側の外向き部2aと第2バンク72b側の外向き部2bとの両方に連結されても良い。そして、過給機8の吐出口84から上方に向けて吐出される吸気は、第1バンク72a側の外向き部2aの上部と第2バンク72b側の外向き部2bの上部に衝突することや負圧などによって、第1バンク72a側の外向き部2aと第2バンク72b側の外向き部2bとの両方に振り分けられて供給されるよう構成されても良い。なお、図5に例示されるように、吸気の入口である過給機8の吸気口85は過給機8の背面の下部に設けられても良い。
この過給機8は、図1〜5の実施形態では、スーパーチャージャ(機械式過給機)であり、過給機8の内部に収容された2つのロータがエンジンの動力によって回転駆動されることで吸気を過給する。より詳細には、駆動軸82の軸方向の一方には上記のロータが結着されると共に、駆動軸82の他方の端部にはプーリー81が結着されている。そして、プーリー81にはベルトなどでエンジンの出力軸と繋がれており、エンジンの出力軸の回転によってベルト等で繋がれたプーリー81が回転駆動されると共に、このプーリー81の回転駆動によってロータが回転駆動される。そして、過給機8の内部で2つのロータがかみ合うように回転することで吸気を過給し、吐出口84から高圧の吸気が吐出される。なお、スーパーチャージャに限定されず、他の幾つかの実施形態では、過給機8はターボチャージャ(排気タービン過給機)であっても良い。
また、図1〜5に示される実施形態では、過給機8は、外向き部2aと第2外向き部2bに吊り下げられている(宙吊りされている)。すなわち、外向き部2と過給機8の吐出口84の連結部以外には、例えば、過給機8の下部を支持する構造などの過給機8を支持する構造を吸気構造1は有していない。他の幾つかの実施形態では、過給機8を支持する他の構造を吸気構造1は備えており、過給機8は宙吊りされていない。例えば、過給機8は多岐通路部5(第1多岐通路部5a、第2多岐通路部5b)に載せられて固定されても良い。
また、他の幾つかの実施形態では、図2に示されるように、上方に開口する過給機8の吐出口84の前後方向の長さH8は、外向き部2aの流路の前後方向の長さ(例えば、H7)よりも短くても良い。この場合には、吐出口84から送出される吸気は、外向き部2の上面を沿うように前後方向の長さに広がることになり、これによって過給機8による吸気の圧力変動が緩和されことになる。そして、このように圧力変動が緩和された後に、外向き部2、中継部3、内向き部4(サージ部6)に導かれることになる。一般に、過給機8による過給圧は変動しているが、この圧力変動は、吐出口84の開口の直後にある外向き部2による容積空間(共通サージ部6c)とサージ部6を通過することで、緩和されることになる。また、サージ部6と上記の共通サージ部6cにサージタンクの機能が分散されることで、エンジンの小型化することもできる。
このような構成によれば、過給機8によって圧力が高められた吸気が外向き部2に流れることになる。このため、過給機8による圧送のために、外向き部2、中継部3、内向き部4により形成されるカーブを流れる際に、中継部3において吸気が流れ方向を変える際の圧力損失や形状因子により吸気密度(流量分布)の偏り(バラツキ)がより大きく生じる場合であっても、サージ部6によって吸気密度が均一化され、エンジンの出力を向上させることができる。
なお、図5に例示されるように、過給機8の吸気口85の上流の他の吸気通路9にはスロットル装置91が設けられても良く、スロットル装置91を通過する吸気が吸気口85に流入するよう構成されても良い。また、過給圧を逃すためのバイパス通路86が過給機8の背面側において上下方向に伸びるように設けられると共に、バイパス通路86によって、過給機8の吸気口85が連結される他の吸気通路9の箇所と外向き部2とが連結されても良い。また、このバイパス通路86にはバイパスバルブ87が設けられることで、バイパス通路86における吸気の流れを制御するよう構成しても良い。
また、幾つかの実施形態では、上述の通り、吸気構造1は、第1バンク72aに吸気を導くための構造、または、第2バンク72bに吸気を導くための構造を備えている。
他の幾つかの実施形態では、図1に例示されるように、吸気構造1は、第1バンク72aと第2バンク72bの両方に吸気を導くよう構成されている。例えば、エンジンのいずれか一方のバンク72をある第1バンク72a(図1では右バンク)に吸気を導くための構成を、第1外向き部2a、第1中継部3a、第1内向き部4a、第1多岐通路部5aとすると、吸気構造1は、さらに、この第1バンク72aとは異なる他のバンク72である第2バンク72bに吸気を導くための、第2外向き部2b、第2中継部3b、第2内向き部4b、第2多岐通路部5bを、備える。
すなわち、吸気構造1は、第1バンク72aとは異なる他のバンク72である第2バンク72bにおいて、第1外向き部2aに連結され、前記第1外向き部2aとは互いに反対方向に吸気を導くよう構成される第2外向き部2bと、第2外向き部2bの下流において第1内向き部4aとは互いに反対方向に吸気を導くよう構成される第2内向き部4bと、第2外向き部2bの下流側と第2内向き部4bの上流側とに連結され、吸気をエンジン本体71の上方から下方に導くよう構成される第2中継部3bと、第2内向き部4bに設けられ、吸気を一時的に溜めるための第2サージ部6bと、第2内向き部4bの下流側に連結され、第2バンク72bの複数の吸気ポート76のそれぞれに吸気を導くよう構成される分岐通路54の複数からなる第2多岐通路部5bと、をさらに備える。
図1の例示では、第1外向き部2aと第2外向き部2bは結合されて一体化しており、両者は、互いに正反対の外向き方向に伸びている。また、第1外向き部2aと第2外向き部2bの結合箇所の上部には前後方向に沿ってリブ部24が設けられている。言い換えると、リブ部24を介して両者は結合されている。また、リブ部24が対向する側(結合箇所の下方)には、上述の通り、過給機8の吐出口84が位置しており、吐出口84の左右方向の中心位置の真上にリブ部が有する突出が位置するように配置されている。そして、このリブ部24は、外向き部2(21aと21b)の補強の役割と、外向き部2の内部における吸気の左右方向への振り分けのためのガイドの役割を担っている。すなわち、過給機8からの高圧の吸気が衝突する箇所にリブ部24は位置することで、外向き部2の吸気圧に対する外向き部2の強度を増加させると共に、リブ部24が有する滑らかな突出形状に沿って吸気が左と右の両方向に流れるよう構成されている。
また、図1の例示では、上述のエンジンのオフセットにより、第1バンク72aの高さは第2バンク72bよりも高くなっている。このような構成においては、外向き部2aおよび中継部3aは、第2外向き部2bおよび第2中継部3bとおおむね左右対称となるように構成される。また、他の幾つかの実施形態では、上記のようなバンク72間のオフセットはなく、第1バンク72a側の多岐通路部5aに吸気を導く吸気構造1の部分(外向き部2a、中継部3a、内向き部4a)と、第2バンク72b側の第2多岐通路部5bに吸気を導く吸気構造1の部分(外向き部2b、中継部3b、内向き部4b)とは左右対象となるように構成される。
なお、図1〜5の例示では、第1バンク72aと第2バンク72bと共に、過給機8の上部は外向き部2aと第2外向き部2bによって囲まれており、過給機8の両側面は中継部3aと第2中継部3b、および、内向き部4aと第2内向き部4bによって囲まれている。また、内向き部4aに連結される多岐通路部5aと、第2内向き部4bに連結される多岐通路部5bの連結箇所55は、上下方向における過給機8の下部から下の位置となっている(図1、図4参照)。
このような構成によれば、エンジンの各バンク72に対して、均等に吸気を供給することができる。また、過給機8などの重量物が第1外向き部2aと第2外向き部2bに吊り下げられる場合など、過給機8を含む吸気構造1の重量バランスを整え、安定化することができる。
他の幾つかの実施形態では、図1〜5に示されるように、第1中継部3aおよび第2中継部3bのそれぞれには、インタークーラ36が設けられる。具体的には、図4の例示では、第1中継部3aにインタークーラ36aが設けられ、第2中継部3bにはインタークーラ36bが設けられている。そして、過給機8による過給によって吸気の温度は上昇するが、それぞれの吸気通路において各インタークーラ36(36a、36b)によって吸気が冷却されることで、温度上昇による空気密度が減少を防止している。
図1〜5の例示では、インタークーラ36は水冷式となっており、インタークーラ36には、インタークーラ36の内部に冷却水などの冷却媒体を循環させるための冷却通路を連結するための2つの冷却通路連結口37が設けられている。例えば、冷却媒体は、下側の冷却通路連結口37から導入され、上側の冷却通路連結口37から排出されても良い。
このような構成によれば、過給機8によって温度が上昇した吸気を冷却することで、吸気の空気密度を高めることができる。また、中継部3aと第2中継部3bにより形成されるそれぞれの吸気通路毎にインタークーラ36が設けられるため、それぞれのインタークーラ36を小型化することができ、エンジンルーム内への配置の自由度を高めることができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
1 吸気構造
2 外向き部
2a 第1外向き部
2b 第2外向き部
24 リブ部
3 中継部
3a 第1中継部
3b 第2中継部
32 中継部の出口部
34 柱部
36 インタークーラ
36a インタークーラ
36b インタークーラ
37 冷却通路連結口
4 内向き部
4a 第1内向き部
4b 第2内向き部
41 内向き部の入口部
5 多岐通路部
5a 第1多岐通路部
5b 第2多岐通路部
54 分岐通路
54f 前方分岐通路
54r 後方分岐通路
54c 中央分岐通路
55 分岐通路の連結箇所
6 サージ部
6a 第1サージ部
6b 第2サージ部
6c 共通サージ部
7 エンジン
71 エンジン本体
72 バンク
72a 第1バンク
72b 第2バンク
73 シリンダ
74 シリンダヘッド
75 シリンダブロック
76 吸気ポート
77 燃料噴射装置
77p ポート噴射装置
77d 筒内燃料噴射装置
78 燃焼室
79 排気ポート
8 過給機
81 プーリー
82 駆動軸
84 吐出口
85 吸気口
86 バイパス通路
87 バイパスバルブ
9 他の吸気通路
91 スロットル装置
A オフセットを有するエンジンのシリンダ軸線
A1 通常エンジンのシリンダ軸線
O クランク軸の軸中心
E クランク軸の回転方向
δ オフセット量
H デッキ高さ
H1 第1バンクの吸気ポートの高さ
H2 第2バンクの吸気ポートの高さ
H3 第1バンクと第1集合部の距離
F1 吸気の流れ(過給機への吸気方向)
F2 吸気の流れ(過給機からの吐出方向)
W 幅

Claims (5)

  1. V型エンジンの吸気構造であって、
    前記V型エンジンのいずれか一方のバンクである第1バンクにおいて、
    エンジン本体の外側に向かう外向き方向に吸気を導くよう構成される第1外向き部と、
    前記第1外向き部の下流において前記エンジン本体の内側に向かう内向き方向に前記吸気を導くよう構成される第1内向き部と、
    前記第1外向き部と前記第1内向き部との間を中継し、前記エンジン本体の上方から下方に前記吸気を導くよう構成される第1中継部と、
    前記第1内向き部の下流側に連結され、前記第1バンクの複数の吸気ポートのそれぞれに前記吸気を導くよう構成される分岐通路の複数からなる第1多岐通路部と、
    前記吸気を一時的に溜めるよう構成される第1サージ部と、を備え、
    前記第1内向き部に前記第1サージ部が設けられることを特徴とするV型エンジンの吸気構造。
  2. 前記第1サージ部は、前記第1バンクの上方に設けられることを特徴とする請求項1に記載のV型エンジンの吸気構造。
  3. 前記第1外向き部に向けて前記吸気を過給する過給機と、を備え、
    前記過給機の吸気の出口である吐出口が前記エンジン本体の上方に向けられて設置されると共に、前記過給機の上方に設けられる前記外向き部に前記吐出口が連結されることを特徴とする請求項1または2に記載のV型エンジンの吸気構造。
  4. 前記第1バンクとは異なる他のバンクである第2バンクにおいて、
    前記第1外向き部に連結され、前記第1外向き部とは互いに反対方向に前記吸気を導くよう構成される第2外向き部と、
    前記第2外向き部の下流において前記第1内向き部とは互いに反対方向に前記吸気を導くよう構成される第2内向き部と、
    前記第2外向き部の下流側と前記第2内向き部の上流側とに連結され、前記吸気を前記エンジン本体の上方から下方に導くよう構成される第2中継部と、
    前記第2内向き部に設けられ、前記吸気を一時的に溜めるための第2サージ部と、
    前記第2内向き部の下流側に連結され、前記第2バンクの複数の吸気ポートのそれぞれに前記吸気を導くよう構成される分岐通路の複数からなる第2多岐通路部と、をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のV型エンジンの吸気構造。
  5. 前記第1中継部および前記第2中継部のそれぞれにはインタークーラが設けられることを特徴とする請求項4に記載のV型エンジンの吸気構造。
JP2014263201A 2014-12-25 2014-12-25 V型エンジンの吸気構造 Pending JP2016121656A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014263201A JP2016121656A (ja) 2014-12-25 2014-12-25 V型エンジンの吸気構造
CN201520989367.0U CN205243692U (zh) 2014-12-25 2015-12-02 V型发动机的进气结构

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014263201A JP2016121656A (ja) 2014-12-25 2014-12-25 V型エンジンの吸気構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016121656A true JP2016121656A (ja) 2016-07-07

Family

ID=55942775

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014263201A Pending JP2016121656A (ja) 2014-12-25 2014-12-25 V型エンジンの吸気構造

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2016121656A (ja)
CN (1) CN205243692U (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108457742B (zh) * 2018-02-07 2022-05-13 广西玉柴机器股份有限公司 V型多缸柴油机的中冷器总成

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20070107704A1 (en) * 2005-10-07 2007-05-17 Andy Billings Supercharger and Air Inlet Assembly for a V Type Internal Combustion Engine

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20070107704A1 (en) * 2005-10-07 2007-05-17 Andy Billings Supercharger and Air Inlet Assembly for a V Type Internal Combustion Engine

Also Published As

Publication number Publication date
CN205243692U (zh) 2016-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20160186704A1 (en) Exhaust gas recirculation system for engine
JP6597737B2 (ja) 車両用エンジンの吸排気装置
JP6428827B2 (ja) エンジンの吸気通路構造
JP5316349B2 (ja) Egr装置
JP6390368B2 (ja) シリンダヘッド
JP6344433B2 (ja) 過給機付きエンジン
JP2016121656A (ja) V型エンジンの吸気構造
JP4906548B2 (ja) 多気筒内燃機関の吸気マニホルド
JP2008223738A (ja) 多気筒内燃機関の吸気マニホルド
US11359583B2 (en) EGR device
JP6399041B2 (ja) ターボ過給機付エンジン
US10364777B2 (en) Intake apparatus of V-type internal combustion engine
JP6440024B2 (ja) V型エンジンの吸気構造
JP6296373B2 (ja) V型エンジン
JP6296374B2 (ja) V型エンジン
JP6477764B2 (ja) 多気筒エンジンの吸気通路構造
JP6303991B2 (ja) シリンダヘッド
JP7296272B2 (ja) 内燃機関
JP7162623B2 (ja) 過給機付き内燃機関
JP2018200038A (ja) 多気筒エンジンの吸気構造
JP6544379B2 (ja) 多気筒エンジンの吸気装置
JP6544380B2 (ja) 多気筒エンジンの吸気装置
JP4950976B2 (ja) 多気筒内燃機関の吸気装置
JPH02196127A (ja) 過給機付きエンジンの吸気装置
JP2011069255A (ja) 内燃機関の燃料デリバリパイプ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171124

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180629

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180706

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180823

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20181026