JP2016120701A - ゴム部材のターンアップ装置及びターンアップ方法 - Google Patents

ゴム部材のターンアップ装置及びターンアップ方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ビード部材周りでのコード乱れを抑制しながら、ゴム部材をターンアップさせることができるターンアップ装置及び方法を提供する。【解決手段】ターンアップ装置1は、周部に巻回されたゴム部材2を、一対のビード部材3の間でドラム径方向の外径側へ膨出させて、タイヤケース本体部10を成形する成形ドラム4と、ゴム部材2の両側部2A,2Aを、一対のビード部材3を起点として、タイヤケース本体部10に向けて巻き上げるように膨張されるターンアップブラダ5と、膨張前のターンアップブラダ5の基部5a側を、押圧方向Fで、ビード部材3に向けて押圧する押圧手段6とを備え、押圧手段6は、ターンアップブラダ5との当接部に、当接部から押圧方向Fに直交する方向に延びる基準面Pよりも、ドラム軸方向の外側に実質的に全体が、位置する押圧部64が設けられていることを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、ゴム部材のターンアップ装置及びターンアップ方法に関する。
一般に、グリーンタイヤは、成形ドラムの周部に、例えばインナープライ、カーカスプライ、及びチェーファー層を円筒状に巻回してなるタイヤ部材積層体を保持させた状態で、一対のビード部材の間でドラム径方向の外径側へ膨出させることで、タイヤケース本体部が形成される。そして、ターンアップブラダを膨張させることによって、タイヤ部材積層体の両側部をドラム径方向の外径側へ膨出させつつ、一対のビード部材からドラム軸方向の内側へ折り返して前記タイヤケース本体部に圧着させることによって、グリーンタイヤが成形される。
例えば、特許文献1のターンアップ装置は、ターンアップブラダを第1ブラダと、これを補助する第2ブラダとで構成し、ターンアップによる巻き上げ力を向上させている。また、特許文献2のターンアップ装置は、ターンアップブラダ内に複数の押上げレバーを設けて、ビード部材の根本部側を押上げレバーで押圧している。
特開平9−117970号公報 特開2009−012246号公報
ところで、上記特許文献1及び特許文献2のターンアップ装置はいずれも、ターンアップするとき、タイヤ部材積層体の両側部をタイヤケース本体部にしっかりと圧着させることを目的としている。このため、ビード部材周りで折り返されるタイヤ部材積層体は急激に屈曲されることになる。
タイヤ部材積層体は、ビード部材周りを補強するためのスチールコード又はナイロンコードを含んだチェーファー層が配設されている。このチェーファー層においては、コードは、所定の形成ピッチで、且つ、タイヤ周方向に対して傾斜した傾斜方向に平行に延在するように配設されており、これによりビード部材の周りが補強されている。
しかしながら、ビード部材周りで急激に屈曲されると、チェーファー層内のコードの形成ピッチが拡大するとともに、傾斜方向が変化することになる、コード乱れが生じやすい。この結果、ビード部材周りの補強効果が不十分となる場合があった。
本発明は、ビード部材周りでのコード乱れを抑制しながら、ゴム部材をターンアップさせることができる、ゴム部材のターンアップ装置及びターンアップ方法を提供することを目的とする。
本発明は、周部に巻回されたゴム部材を、一対のビード部材の間でドラム径方向の外径側へ膨出させて、タイヤケース本体部を成形する成形ドラムと、前記ゴム部材の両側部それぞれを、前記一対のビード部材を起点として、前記タイヤケース本体部に向けて巻き上げるように膨張されるターンアップブラダと、膨張前の前記ターンアップブラダの基部側を、ドラム径方向の外径側へ持ち上げつつドラム軸方向の内側へ押圧する押圧方向で、前記ビード部材に向けて押圧する押圧手段とを備え、前記押圧手段は、前記ターンアップブラダとの当接部に、前記当接部から前記押圧方向に直交する方向に延びる基準面よりも、前記ドラム軸方向の外側に実質的に全体が位置する、押圧部が設けられているゴム部材のターンアップ装置を提供する。
ここで、「ドラム軸方向の外側に実質的に全体が位置する」とは、押圧部が部分的に基準面よりも僅かにドラム軸方向の内側に位置する場合も含む。押圧部の基準面に対するドラム軸方向の内側への突出量が4mm以下の場合は、「ドラム軸方向の外側に実質的に全体が位置する」に該当する。
本発明によれば、ゴム部材は、押圧手段によって、ビード部材の周りで、ドラム径方向の外径側へ向かう方向(略直角に)に急激に屈曲されることがなく、ドラム径方向の外径側に進むにつれてドラム軸方向の外側へ進む方向に緩やかに屈曲されることになる。したがって、ゴム部材に含まれるナイロンコード又はスチールコードの形成ピッチ及びタイヤ周方向に対する傾斜方向が、ビード部材周辺において変化するコード乱れが抑制される。
前記押圧部は、前記ターンアップブラダとの当接部が、前記基準面に沿って延びていることが好ましい。
本構成によれば、押圧部は、ターンアップブラダの基部との当接部が、基準面に沿って延びているので、押圧部によって、ゴム部材の両側部が、ビード部材の周りでドラム軸方向の内側へ向けて過度に押圧されることがない。これによって、ビード部材の周りでゴム部材が急激に屈曲されることが防止される。
前記押圧手段が前記膨張前のターンアップブラダを前記ビード部材に向けて押圧しているときの、前記ターンアップブラダの最外径部と前記タイヤケース本体部との間の前記ドラム軸方向の間隔は、20mm以下であることが好ましい。
本構成によれば、非膨張状態のターンアップブラダの基部側とゴム部材との間のドラム軸方向の間隔が広くなりすぎることが抑制されている。これによって、ターンアップブラダを膨張させたときに、ゴム部材の両側部を、タイヤケース本体部との間に空隙部が生じることを抑制しながら、ビード部材を起点として折り返して巻き上げることができる。
また、本発明の他の側面に係る発明は、成形ドラムの周部に巻回されたゴム部材を、一対のビード部材の間でドラム径方向の外径側へ膨出させて、タイヤケース本体部を成形し、押圧手段によって、非膨張状態のターンアップブラダの基部側を、前記ドラム径方向の外径側へ持ち上げつつドラム軸方向の内側へ押圧する押圧方向で、前記ビード部材に向けて押圧し、前記ターンアップブラダを膨張させて、前記ゴム部材の両側部それぞれを、前記一対のビード部材を起点として、前記タイヤケース本体部に向けて巻き上げ、前記押圧手段は、前記ターンアップブラダとの当接部に設けられた、前記当接部から前記押圧方向に直交する方向に延びる基準面よりも前記ドラム軸方向の外側に実質的に全体が位置する押圧部によって押圧する、ゴム部材のターンアップ方法を提供する。
本発明に係るゴム部材のターンアップ装置及びターンアップ方法によれば、ゴム部材は、ビード部材の周りで急激に屈曲されることがなく、ゴム部材に含まれるコードのビード部材周りでのコード乱れを抑制しがら、ゴム部材をターンアップさせることができる。
本発明の一実施形態に係るターンアップ装置の、ゴム部材をターンアップさせる前の状態を示す部分断面図。 図1に示す状態からゴム部材のビード部をロックした状態を示す部分断面図。 図2に示す状態からターンアップブラダの基部をビードコア周りに押圧した状態を示す部分断面図。 図3に示す状態からターンアップブラダを膨張させた状態を示す部分断面図。 実施例1及び比較例1,2に係る押圧部を拡大して対比した断面図。
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは相違している。
図1は、本発明の一実施形態に係るゴム部材のターンアップ装置を示しており、ゴム部材をターンアップさせる前の部分断面図を示している。このターンアップ装置1は、周部にゴム部材としてのタイヤ部材積層体2が巻回される成形ドラム4と、タイヤ部材積層体2の両側部2A,2Aを一対のビード部材3を起点として、ドラム軸方向の内側へ折り返して巻き上げるターンアップブラダ5と、ターンアップブラダ5の基部5a側をビード部材3に向けて押圧する押圧手段6を備えている。
なお、ターンアップ装置1は、成形ドラム4の軸方向で同じ構造であるので、図面では一方側の上側半分のみを示している。また、以下の説明では、成形ドラム4の中央部から両側部に向かう方向をドラム軸方向の外側と称し、成形ドラム4の両側部から中央部に向かう方向をドラム軸方向の内側と称する。
ターンアップされる前のタイヤ部材積層体2としては、例えば、サイドウォール部材21と、チェーファー層22、カーカスプライ23とが、成形ドラム4の周部に巻回されて構成されている。また、タイヤ部材積層体2の両側部の所定位置には、環状のビードコア31とその外周に取り付けられたビードフィラー32とからなるビード部材3が配設されている。
チェーファー層22は、平行に配設された複数のナイロンコード又はスチールコードを備えている。そして、グリーンタイヤに成形された状態で、チェーファー層22は、ナイロンコード又はスチールコードがタイヤ周方向に対して傾斜するように、ビード部材3の周囲に配置され、これによって、ビード部材3の周辺が補強される。なお、図示は省略するが、カーカスプライ23の径方向内側にはインナーライナーが設けられている。
また、サイドウォール部材21は、後述するタイヤケース本体部10に圧着される内面側に、所定のプロファイル形状が付与されており、これによって、ターンアップされたサイドウォール部材21と、チェーファー層22、カーカスプライ23、ビード部材3との間に空隙部が生じることが抑制されている。
成形ドラム4は、シェーピングドラムであって、径方向の外側へ膨張することによって、周部に巻回されたタイヤ部材積層体2を、一対のビード部材3,3の間でドラム径方向の外径側へトロイド状に膨出させて、タイヤケース本体部10(図2〜図4参照)を形成する。
また、成形ドラム4は、ビード部材3を保持するビードロック手段41を備えている。ビードロック手段41は、ドラム軸方向に進退可能な第1直動アクチュエータ42(例えばエアシリンダ)と、第1直動アクチュエータ42の進退動作をドラム径方向の動作に変換する第1リンク機構43と、第1リンク機構43の先端部に配置されたビードロック部44と、を備えている。ビードロック部44には、ターンアップブラダ5の基部5aが保持されている。
図1においては、第1直動アクチュエータ42は、ドラム軸方向の外側へ位置しており、この場合、ビードロック部44は、第1リンク機構43を介して、ビード部材3からドラム径方向の内径側に退避した退避位置へ位置している。
この状態から、図2に示すように、第1直動アクチュエータ42を、ドラム軸方向の内側へ移動させると、第1リンク機構43を介して、ビードロック部44は、ドラム径方向の外径側へ移動されたビードロック位置へ移動する。ビードロック位置において、ビードロック部44は、ビード部材3を、ターンアップブラダ5の基部5a側及びタイヤ部材積層体2を介して、ドラム径方向の外径側へ押圧することによって保持する。
ターンアップブラダ5は、成形ドラム4のドラム軸方向の両側部に一対に設けられており、ビードロック部44に保持される基部5aと、内部に供給される作動媒体によってドラム径方向の外径側へ膨出される膨張部5bと、基部5aと膨張部5bとを連結する連結部5cと、を備えた、ゴム部材である。図4はターンアップブラダ5が膨張した状態を示しており、膨張したターンアップブラダ5によって、タイヤ部材積層体2の両側部2A,2Aが、ドラム径方向の外径側へ膨張されて、それぞれ一対のビード部材3を起点としてタイヤ軸方向の内側へ折り返されて、タイヤケース本体部10に巻き上げられて圧着されるようになっている。
押圧手段6は、ドラム軸方向に進退可能な第2直動アクチュエータ61(例えばエアシリンダ)と、第2直動アクチュエータ61の進退動作を、所定の押圧方向Fへの進退動作に変換する第2リンク機構62と、第2リンク機構により押圧方向Fへ進退する支持部材63と、支持部材63の先端部に設けられた押圧部64と、を備えている。
押圧方向Fは、ドラム径方向の内径側から外径側へ進むにつれて、ドラム軸方向の外側から内側へ進む方向であって、ビード部材3に向けてターンアップブラダ5の基部5a側(連結部5c)を押圧する方向である。
図1及び図2に示すように、第2直動アクチュエータ61がドラム軸方向の外側に位置する状態では、支持部材63及び押圧部64がターンアップブラダ5の連結部5cを押圧しない非押圧位置に位置している。
この状態から、第2直動アクチュエータ61がドラム軸方向の内側に移動すると、図3に示すように、支持部材63及び押圧部64は、第2リンク機構62を介して、ドラム径方向の外径側且つドラム軸方向の内側の押圧位置に移動することになり、押圧位置において、押圧部64はターンアップブラダ5の連結部5cをビード部材3に向けて押圧方向Fで押圧する。言い換えると、押圧部64は、ターンアップブラダ5の連結部5c及びタイヤ部材積層体2を介して、ビード部材3の内径側の端部を押圧するようになっている。
支持部材63は、押圧部64を非押圧位置と押圧位置との間を移動させる部材であり、すなわち、押圧部64を、ドラム軸方向の内側に移動させるとともに、ドラム径方向外径側に拡径させるように、移動させる。
押圧部64は、成形ドラム4の周部にわたって延びる環状圧肉部材であり、本実施形態ではゴム部材で構成されている。押圧部64は、押圧位置に位置するときに、ターンアップブラダ5の連結部5cとの当接部から押圧方向Fに直交する方向に延びる基準面P(図3の部分断面図では断面線で示されている)よりも、ドラム軸方向の外側に全体が位置するような形状に構成されている。
具体的には、押圧部64は、ターンアップブラダ5に対向するドラム径方向の外径側部分が、基準面Pに沿って延びる第1部分64aと、押圧方向Fに交差する方向に延びる第2部分64bと、第1部分64aと第2部分64bとを円弧状に接続する第3部分64cと、から構成されている。また、押圧部64を押圧位置に位置させた状態で、ターンアップブラダ5の最外径部5dとタイヤケース本体部10との間のドラム軸方向の間隔Lが20mm以下となるように、押圧手段6が構成されている。
次に、上述したターンアップ装置1を用いて、グリーンタイヤを成形して、空気入りタイヤを製造する方法について説明する。
図1に示すように、成形ドラム4の周部に、インナープライ(図示しない)、サイドウォール部材21、チェーファー層22、カーカスプライ23を円筒状に巻回してタイヤ部材積層体2を形成し、タイヤ部材積層体2の外周の所定位置にビードコア31及びビードフィラー32からなる一対のビード部材3を環状に配置する。
次に、図2に示すように、ビードロック手段41を退避位置からビードロック位置に移動させることによって、ビード部材3が、ターンアップブラダ5の基部5a及びタイヤ部材積層体2を介して、ビードロック部44に保持される。そして、成形ドラム4をドラム径方向の外径側へ膨張させて、タイヤ部材積層体2を、一対のビード部材3の間で、ドラム径方向の外径側へトロイド状に膨出させてタイヤケース本体部10を形成する。
次に、図3に示すように、押圧手段6を非押圧位置から押圧位置へ移動させて、タイヤ部材積層体2を、ターンアップブラダ5の連結部5cを介して押圧部64によって押圧方向Fでビード部材3に押圧して、屈曲させる。
次に、図4に示すように、ターンアップブラダ5をドラム径方向の外径側へ膨張させることによって、タイヤ部材積層体2の両側部2A,2Aをドラム径方向の外径側へ膨張させつつ、ビード部材3を起点としてドラム軸方向の内側へ折り返して、タイヤケース本体部10に巻き上げて圧着させる。
このようにして成形されたグリーンタイヤを、タイヤ加硫成形様金型で加硫成形することで、空気入りタイヤが製造される。
以上説明した、ターンアップ装置及びターンアップ方法によれば、以下の効果を発揮できる。
(1)押圧手段6は、押圧方向Fに対して直交する基準面Pよりもタイヤ軸方向の外側に全体が位置する押圧部64で、押圧方向Fに向けて、ターンアップブラダ5の基部5a側(連結部5c)を介してタイヤ部材積層体2の両側部2A,2Aをビード部材3に向けて押圧するようになっている。これによって、タイヤ部材積層体2は、ビード部材3の周りで、ドラム径方向の外径側へ向かう方向(略直角に)に急激に屈曲されることがなく、ドラム径方向の外径側に進むにつれてドラム軸方向の外側へ進む方向に緩やかに屈曲されることになる。
したがって、タイヤ部材積層体2に含まれるチェーファー層22のナイロンコード又はスチールコードの形成ピッチ及びタイヤ周方向に対する傾斜方向が、ビード部材周辺において変化するコード乱れが抑制される。
(2)押圧部64は、押圧位置においてターンアップブラダ5に対向する第1部分64aが、押圧方向Fに直交する方向に延びているので、押圧位置に移動した押圧部64によって、タイヤ部材積層体2の両側部2A,2Aが、ビード部材3の周りでドラム軸方向の内側へ向けて過度に押圧されることがない。これによって、ビード部材3の周りでタイヤ部材積層体2が急激に屈曲されることが防止される。
(3)押圧部64を押圧位置に位置させた状態で、ターンアップブラダ5の最外径部5dとタイヤケース本体部10との間のドラム軸方向の間隔Lが20mm以下となるように、押圧手段6が構成されているので、非膨張状態のターンアップブラダ5の基部5a側とタイヤ部材積層体2との間の間隔Lが広くなりすぎることが抑制されている。これによって、ターンアップブラダ5を膨張させたときに、タイヤ部材積層体2の両側部2A,2Aを、タイヤケース本体部10との間に空隙部が生じることを抑制しながら、ビード部材3を起点として折り返して巻き上げることができる。
なお、上記実施形態では、押圧部64は、基準面Pに対して、全体がドラム軸方向の外側に位置しているが、これに限らず、実質的に全体がドラム軸方向の外側に位置していればよい。すなわち、図5に破線で示す変形例に係る押圧部640のように、第3部分640cが基準面Pに対するドラム軸方向の内側へ僅かに突出していてもよい。この場合第3部分640cの基準面Pに対するドラム軸方向の内側への突出量は4mm以下であれば許容され得る。これによって、タイヤ部材積層体2を適度に圧着させつつも、ターンアップブラダ5の基部5a側の押し込みが過大となることが抑制される。よって、タイヤ部材積層体2が急激に屈曲されることがなく、コード乱れを抑制できる。
次に、以上説明した作用効果について検証試験を実施した。グリーンタイヤを、本発明の実施例1及び2に係る押圧部64及び640と、比較例1及び2に係る押圧部641及び642と、によって成形した。図5において、押圧位置における、実施例1に係る押圧部64を実線で示し、実施例2に係る押圧部640を破線で示し、比較例1に係る押圧部641を1点鎖線で示し,比較例2に係る押圧部642を2点鎖線で示している。
図5に示すように、実施例1に係る押圧部64は、基準面Pに沿って延びており、ターンアップブラダ5の最外径部5dとタイヤケース本体部10との間隔Lが20mmに設定されている。実施例2に係る押圧部640は、第3部分640cが基準面Pに対してドラム軸方向の内側へ4mm突出しており、間隔Lが18mmに設定されている。比較例1に係る押圧部641は、第3部分641cが基準面Pに対してドラム軸方向の内側へ5mm突出しており、間隔Lが17mmに設定されている。比較例2に係る押圧部642は、第3部分642cが基準面Pに対してドラム軸方向の外側へ3mm凹んでおり、間隔Lが25mmに設定されている。なお、表1において、基準面Pからの突出量を寸法Aで示しており、寸法Aが正である場合、ドラム軸方向の内側へ突出しており、寸法Aが負である場合、ドラム軸方向の外側へ凹んでいることを示している。
この実施例1及び2、比較例1及び2によって成形されたグリーンタイヤを、タイヤ加硫金型内で加硫成形して空気入りタイヤを作製した。この空気入りタイヤにはチェーファー層が配設されており、各空気入りタイヤについて、ビード部材周りで屈曲されたチェーファー層に含まれるコードの傾斜角度の変化と、ビード部材周辺でのエア入りと、を調査して表1に示す結果を得た。なお、チェーファー層の、ビード部材周りにおけるコードの傾斜角度の変化が15度以上になる場合をコード乱れが生じていると判定した。
Figure 2016120701
表1に示すように、比較例1に係る押圧部641の第3部分631cは、基準面Pよりもドラム軸方向の内側への突出量が大きいので、タイヤ部材積層体2のドラム軸方向の内側への押し込みが過大となるため、ビード部材3の周りでタイヤ部材積層体2が急激に屈曲されやすく、この結果、コード乱れが生じている。
一方、比較例2に押圧部642の第3部分642cは、基準面Pよりもドラム軸方向の外側に位置しているので、タイヤ部材積層体2のドラム軸方向の内側への押し込みが不足するため、各部材の圧着が不十分となりやすく、この結果、エア入りが生じている。実施例1及び2に係る押圧部64及び640は、実質的に全体が基準面Pよりもドラム軸方向の外側へ位置しているので、コード乱れ及びエア入りともに抑制されている。
1 ターンアップ装置
2 タイヤ部材積層体
3 ビード部材
4 成形ドラム
5 ターンアップブラダ
6 押圧手段
21 サイドウォール部材
22 チェーファー層
23 カーカスプライ
31 ビードコア
32 ビードフィラー
41 ビードロック手段
44 ビードロック部
63 支持部材
64 押圧部

Claims (4)

  1. 周部に巻回されたゴム部材を、一対のビード部材の間でドラム径方向の外径側へ膨出させて、タイヤケース本体部を成形する成形ドラムと、
    前記ゴム部材の両側部それぞれを、前記一対のビード部材を起点として、前記タイヤケース本体部に向けて巻き上げるように膨張されるターンアップブラダと、
    膨張前の前記ターンアップブラダの基部側を、ドラム径方向の外径側へ持ち上げつつドラム軸方向の内側へ押圧する押圧方向で、前記一対のビード部材に向けて押圧する押圧手段と
    を備え、
    前記押圧手段は、前記ターンアップブラダとの当接部に、前記当接部から前記押圧方向に直交する方向に延びる基準面よりも、前記ドラム軸方向の外側に実質的に全体が位置する、押圧部が設けられている、ゴム部材のターンアップ装置。
  2. 前記押圧部は、前記ターンアップブラダとの当接部が、前記基準面に沿って延びている、請求項1に記載のゴム部材のターンアップ装置。
  3. 前記押圧手段が前記膨張前のターンアップブラダを前記ビード部材に向けて押圧しているときの、前記ターンアップブラダの最外径部と前記タイヤケース本体部との間の前記ドラム軸方向の間隔は、20mm以下である、請求項1または請求項2に記載のゴム部材のターンアップ装置。
  4. 成形ドラムの周部に巻回されたゴム部材を、一対のビード部材の間でドラム径方向の外径側へ膨出させて、タイヤケース本体部を成形し、
    押圧手段によって、非膨張状態のターンアップブラダの基部側を、前記ドラム径方向の外径側へ持ち上げつつドラム軸方向の内側へ押圧する押圧方向で、前記ビード部材に向けて押圧し、
    前記ターンアップブラダを膨張させて、前記ゴム部材の両側部それぞれを、前記一対のビード部材を起点として、前記タイヤケース本体部に向けて巻き上げ、
    前記押圧手段は、前記ターンアップブラダとの当接部に設けられた、前記当接部から前記押圧方向に直交する方向に延びる基準面よりも前記ドラム軸方向の外側に実質的に全体が位置する押圧部によって押圧する、ゴム部材のターンアップ方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113442483A (zh) * 2021-06-15 2021-09-28 赛轮(沈阳)轮胎有限公司 一种改善全钢三鼓反包胶囊折点裂口的工艺方法

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