JP2016119556A - ゲートウェイ、通信端末および衛星通信システム - Google Patents

ゲートウェイ、通信端末および衛星通信システム Download PDF

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Abstract

【課題】通信を行う通信端末の数を増加させることができるゲートウェイを得ること。【解決手段】通信端末からの送信要求の数を監視する通信状態監視部413と、フレームを複数のMACスロットに分割し、送信要求の数がしきい値以下の場合に異なるフレーム間で同一番号のMACスロットが同一端末に割当てられる第1の上り割当てにより通信端末へ送信時間を割当て、送信要求の数が前記しきい値を超える場合に異なるフレーム間で同一番号のMACスロットが複数の端末に割当てられる第2の上り割当てにより通信端末へ送信時間を割当てる送受信制御部と、送信時間の割当て結果を通信端末へ送信する無線送信部35と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、時分割多重接続により通信リソースを割当てるゲートウェイ、通信端末および衛星通信システムに関する。
人工衛星などを用いて、地球上の2点間で通信を行う衛星通信システムが導入されている。衛星通信システムは、地球上の通信機器から送信された信号を人工衛星に搭載された中継器である衛星中継器が中継することによって実現される。すなわち、衛星通信システムは、衛星中継器が地球上の通信機器から送信された信号を受信し、当該信号を地球上の別の通信機器に送信することによって実現される。
近年では、地上の通信機器の小型化と大容量化を実現するため、地域ごとに異なるビームでデータ伝送を行うマルチビームデータ伝送が運用されている。複数の狭域ビームを用いることにより、衛星中継器のアンテナ利得を高くすることができるため、信号対雑音電力比が向上し、地上の通信機器の小型化と大容量化を実現することができる。
実用化された衛星通信システムの一例として衛星携帯電話システムがある。衛星携帯電話システムは、衛星搭載中継器を介して各通信端末の信号を中継することから、災害時など地上の通信手段が機能停止した場合の代替通信手段として有効である。衛星携帯電話システムでは、時分割多重接続であるTDMA(Time Division Multiple Access)が用いられることがある。また、周波数利用効率を向上させ、通信端末収容数を増大させるため、複数の周波数を用いたTDMAであり、複数の通信端末の送受信データを時間および周波数で多重するMF−TDMA(Multi Frequency−Time Division Multiple Access)方式を採用する衛星携帯電話システムも実用化されている。非特許文献1には、MF−TDMA方式が開示されている。
ETSI TS (European Telecommunications Standards Institute Technical Specification) 101 376−5−2 V3.3.1,2012年12月
しかしながら、上記非特許文献1に記載の技術では、1フレームを複数のMAC(Media Access Control)スロットで構成し、1フレーム内の各MACスロットを通信端末へ割当てている。一般に、MF−TDMAを用いる衛星通信システムでは、通信端末へMACスロットを割当てるゲートウェイを備える。MF−TDMAを用いる衛星通信システムでは、ゲートウェイは、衛星通信システムを用いて通信を行う通信端末が増加すると、増加した通信端末に対しても1フレーム内でMACスロットを割当てることになる。このため、衛星通信システムを用いて通信を行う通信端末を増加させる際に、増加させることができる通信端末の数に限界があるという問題がある。
特に、大規模災害が発生した場合、多数のユーザが音声による安否確認のために通信端末である携帯電話を利用することが想定されるため、より多くの通信端末を同時接続できることが望ましい。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、通信を行う通信端末の数を増加させることができるゲートウェイを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、通信端末から受信した送信要求の数を監視する監視部と、時分割多重接続における繰り返し周期であるフレームを複数のスロットに分割し、前記送信要求の数がしきい値以下の場合に異なる前記フレーム間で同一位置の前記スロットが同一端末に割当てられる第1の上り割当てにより前記通信端末へ送信時間を割当て、前記送信要求の数が前記しきい値を超える場合に異なる前記フレーム間で同一位置の前記スロットが複数の端末に割当てられる第2の上り割当てにより前記通信端末へ送信時間を割当てる制御部と、送信時間の割当て結果を前記通信端末へ送信する送信部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、衛星通信システムを利用して通信を行う通信端末の数を増加させることができるという効果を奏する。
実施の形態1にかかる衛星通信システムの構成例を示す図 実施の形態1の端末の構成例を示す図 実施の形態1の処理回路のハードウェア構成の一例を示す図 実施の形態1のゲートウェイの構成例を示す図 実施の形態1の1フレームごとに端末へ割当てるMACスロットを選択する場合のMACスロットの割当て例を示す図 実施の形態1のTDMAの時間多重数の変更処理手順の一例を示すフローチャート 実施の形態1の時間多重数を増加させた後の端末への送信リソースの割当て例を示す図 実施の形態1の送信リソースの割当結果を通知する情報エレメントの一例を示す図 実施の形態1の時間多重数を増加させた後の端末への送信リソースの割当ての別の例を示す図 実施の形態1の図9に示した割当てを行った場合の割当結果の通知方法の一例を示す図 実施の形態2にかかる端末の構成例を示す図 実施の形態2にかかるゲートウェイの構成例を示す図 実施の形態2の端末が音声コーデックレートを決定する手順の一例を示すフローチャート 実施の形態1によりMACスロットを割当てた場合の送信タイミングと音声コーデックレートの一例を示す図 実施の形態2の信号の送信タイミングと音声コーデックレートの一例を示す図 実施の形態2の端末の優先度の一例を示す図
以下に、本発明の実施の形態にかかるゲートウェイ、通信端末および衛星通信システムを図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる衛星通信システムの構成例を示す図である。本実施の形態の衛星通信システムは、人工衛星6に搭載される中継器であり1つ以上のビームを形成可能な衛星中継器2と、衛星中継器2と無線接続可能な通信端末である端末1−1〜1−mと、衛星中継器2と無線接続可能であり、公衆網4に有線で接続するゲートウェイ3とを備える。なお、mは2以上の整数である。
公衆網4は、本実施の形態のゲートウェイ3が、端末1−1〜1−mに対して、衛星通信システムの外部への接続を行うサービス、例えばインターネット接続または音声通話などのサービスを提供する場合に用いられる。衛星通信システムの外部へ接続せずに、通信が完結する場合にはゲートウェイ3は公衆網4と接続していなくてもよい。
衛星中継器2は、指向方向の異なる複数のビームを形成可能である。衛星中継器2は、同時に複数のビームを照射可能な構成であってもよいし、一度に形成可能なビームは1つであり指向する方向を変更することにより複数のビームを形成可能な構成であってもよい。また、ここでは、送信ビームと受信ビームは同一形状のビームであるとし、以下ビームは送信ビームでもあり受信ビームでもあるとして説明する。図1の例では、衛星中継器2が形成可能なビームの数をn個としている。衛星中継器2は、n個のビーム内すなわちビームのフットプリント5−1〜5−n内に存在する端末1−1〜1−mから受信した無線信号を、フットプリント5−n内に存在するゲートウェイ3へ送信する。なお、図1では、フットプリント5−1〜5−(n−1)内に端末1−1〜1−mが存在する例を示しているが、フットプリント5−n内に端末1−1〜1−mのうちの1つ以上が存在してもよい。また、衛星中継器2は、ゲートウェイ3から受信した無線信号を端末1−1〜1−mへ送信する。すなわち、衛星中継器2は、端末1−1〜1−mとゲートウェイ3との間の通信を中継する。
ゲートウェイ3は、衛星中継器2を介して通信を行う端末1−1〜1−mに対して、送信および受信のための無線リソースを割当てる。具体的には、本実施の形態では、ゲートウェイ3は、MF−TDMA方式により無線リソースを割り当てる、すなわち周波数および通信時間帯を端末1−1〜1−mに割り当てる。MF−TDMA方式では、第1のスロットであるMACスロットと呼ばれるスロット単位で端末1−1〜1−mに通信時間帯を割当てる。以下、本実施の形態では、端末1−1〜1−mからの送信に割当てられたMACスロットを送信MACスロットとよび、端末1−1〜1−mにおける受信に割当てられたMACスロットを受信MACスロットと呼ぶ。本実施の形態では、端末1−1〜1−mに対する無線リソースの割当てにおいて、通信を要求する端末の数によって、時間多重数を変更する。時間多重数とは一回の割当てで、同じ周波数帯を割当てることが可能な端末の数、すなわちTDMAにおいて無線リソースを割当て可能な端末の数を意味する。本実施の形態の通信時間帯の割当て方法の詳細については後述する。ゲートウェイ3は、各端末1−1〜1−mの送信リソースおよび受信リソースの割当情報を、衛星中継器2を介して通信端末1−1〜1−mへ通知する。なお、ゲートウェイ3が端末1−1〜1−mへ割当てたMACスロットを通知する際には、フレーム内の第1のスロットであるMACスロットの位置を示す番号であるMACスロット番号が用いられるとする。フレームは、時分割多重接続における繰り返し周期である。
図2は、本実施の形態の端末1−1の構成例を示す図である。端末1−2〜1−mは、端末1−1と同様の構成を有する。端末1−1は、送信するデータを生成するデータ生成部11と、データ生成部11により生成されたデータが格納される送信バッファ12と、送信バッファ12から読み出したデータを符号化する符号化部13と、符号化されたデータを変調する変調部14と、変調されたデータを無線信号として送信する無線送信部15とを備える。端末1−1は、さらに、無線信号を受信し、受信した信号を電気信号として出力する無線受信部16と、無線受信部16から出力される信号を復調する復調部17と、復調後の信号を復号して復号結果すなわち復号後のデータを出力する復号部18と、復号後のデータが格納される受信バッファ19と、受信バッファ19から読み出したデータを音声として再生するデータ再生部20とを備える。
端末1−1は、さらに、音声コーデックレートの制御、送受信の制御などを行う通信制御部21を備える。通信制御部21は、送信バッファ12に蓄積したデータ量を管理するバッファ管理部211と、無線回線の品質を測定する回線品質測定部212と、音声コーデックレートを制御する音声コーデック制御部213と、受信バッファ19に格納された自端末に対する送信リソースの割当情報に基づき、符号化部13および変調部14に対して符号化方式、変調方式、送信周波数、送信MACスロット番号を通知するとともにデータを送信するタイミングを無線送信部15へ指示する送受信制御部214と、再送制御を行う再送制御部215とを備える。送受信制御部214は、さらに、受信バッファ19に格納された受信リソースの割当情報に基づき、自端末に割り当てられた受信MACスロット番号の時刻で受信を行うよう無線受信部16を制御し、復号部18、復調部17に対して復号方式、復調方式を通知し、無線送信部15へ送信周波数、送信MACスロット番号を通知してデータを送信するタイミングを制御する。なお、送信MACスロット番号は、送信リソースとして端末1−1〜1−mに各々割当てられたMACスロット番号を示し、受信MACスロット番号は、端末1−1〜1−mに受信リソースとして割当てられたMACスロット番号を示す。
通信制御部21は、例えば、図3に示したハードウェア構成の処理回路として実現される。図3は、処理回路のハードウェア構成の一例を示す図である。通信制御部21を構成する各構成要素は、例えば、図3に示すプロセッサ101がメモリ102に記憶されたプログラムを実行することにより、実現される。また、複数のプロセッサおよび複数のメモリが連携して上記機能を実現してもよい。また、通信制御部21の機能のうちの一部を電子回路として実装し、他の部分をプロセッサ101およびメモリ102を用いて実現するようにしてもよい。また、符号化部13、変調部14、無線送信部15、無線受信部16、復調部17および復号部18のうちの1つ以上を、同様にプロセッサ101がメモリ102に記憶されたプログラムを実行することにより、実現されるように構成してもよい。また、符号化部13、変調部14、無線送信部15、無線受信部16、復調部17および復号部18のうちの1つ以上を実現するためのプロセッサおよびメモリは、通信制御部21を実現するプロセッサおよびメモリと同一であってもよいし、別のプロセッサおよびメモリであってもよい。
図4は、本実施の形態のゲートウェイ3の構成例を示す図である。本実施の形態のゲートウェイ3は、公衆網4から受信したデータが格納される送信バッファ31と、送信バッファ31から読み出したデータを符号化する符号化部32と、符号化されたデータを変調する変調部33と、変調されたデータを周波数および時間で多重する多重部34と、多重されたデータを無線信号として送信する送信部である無線送信部35とを備える。ゲートウェイ3は、さらに、無線信号を受信し、受信した信号を電気信号として出力する無線受信部36と、無線受信部36から出力される信号を周波数および時間帯で分離する分離部37と、分離後の信号を復調する復調部38と、復調後の信号を復号して復号結果すなわち復号後のデータを出力する復号部39と、復号後のデータが格納される受信バッファ40とを備える。
ゲートウェイ3は、さらに、音声コーデックレートの制御、送受信の制御などを行う通信制御部41を備える。通信制御部41は、送信バッファ31に蓄積したデータ量を管理するバッファ管理部411と、無線回線の品質を測定する回線品質測定部412と、受信バッファ40に格納された送信要求の数からゲートウェイ3がデータを受信すべき端末の数を算出し、送信バッファ31に格納されたデータの宛先から、ゲートウェイ3がデータを送信すべき端末の数を算出し、データを送信または受信すべき端末の数がしきい値を超えた場合、TDMAにおける時間多重数を増加させる監視部である通信状態監視部413と、音声コーデックレートを制御する音声コーデック制御部414と、各端末に割り当てられた送信リソースおよび受信リソースの割当情報を管理し、割当情報に基づいて各端末へ送信するデータの符号化方式、変調方式を符号化部32、変調部33へ通知するとともに各端末の受信周波数、受信MACスロット番号を多重部34に通知し、各端末から受信するデータの復号方式、復調方式を復号部39、復調部38へ通知するとともに各端末の送信周波数、送信MACスロット番号を多重部34に通知する制御部である送受信制御部415と、再送制御を行う再送制御部416とを備える。
通信制御部41は、例えば、図3に示したハードウェア構成として実現される。通信制御部41を構成する各構成要素は、プロセッサ101がメモリ102に記憶されたプログラムを実行することにより、実現される。また、複数のプロセッサおよび複数のメモリが連携して上記機能を実現してもよい。また、通信制御部41の機能のうちの一部を電子回路として実装し、他の部分をプロセッサ101およびメモリ102を用いて実現するようにしてもよい。また、符号化部32、変調部33、多重部34、無線送信部35、無線受信部36、分離部37、復調部38および復号部39のうちの1つ以上を、同様にプロセッサ101がメモリ102に記憶されたプログラムを実行することにより、実現されるように構成してもよい。また、符号化部32、変調部33、多重部34、無線送信部35、無線受信部36、分離部37、復調部38および復号部39のうちの1つ以上を実現するためのプロセッサおよびメモリは、通信制御部41を実現するプロセッサおよびメモリと同一であってもよいし、別のプロセッサおよびメモリであってもよい。
次に、本実施の形態の衛星通信システムにおいて、端末1−1が衛星中継器2を介してゲートウェイ3へデータを送信する手順について説明する。端末1−2〜1−mがデータを送信する手順も端末1−1の手順と同様である。端末1−1のバッファ管理部211は、送信バッファ12に蓄積されたデータ量が存在し、かつデータの送信に用いる時間および周波数を示す送信リソースの割当情報をゲートウェイ3から受信していない場合、送信要求を生成する。送信要求には、該送信要求の送信元すなわちこの場合は端末1−1の識別情報が格納される。バッファ管理部211は、生成した送信要求を符号化部13へ出力する。符号化部13は、送信要求を符号化して、変調部14へ出力する。変調部14は、符号化された送信要求を変調し、無線送信部15へ出力する。無線送信部15は、変調された送信要求を無線信号として衛星中継器2へ送信する。衛星中継器2は、端末1−1から受信した送信要求をゲートウェイ3へ送信する。
なお、端末1−1が送信要求の送信に用いる送信リソースすなわち送信要求の送信に用いる時間および周波数は、ランダムアクセスチャネルを用いる。ランダムアクセスチャネルは、衛星中継器2のビームに在圏する端末1−1〜1−mが共通して利用可能な周波数および時間帯である。ランダムアクセスチャネルの周波数および時間帯は、ゲートウェイが決定する。ゲートウェイ3は、ランダムアクセスチャネルの周波数および時間帯を、衛星中継器2を介して報知信号として送信する。端末1−1〜1−mは、この報知信号を受信することにより、ランダムアクセスチャネルの周波数および時間帯を把握することができる。また、送信要求に施される符号化方式および変調方式は、予め決められた方式を用いればよく、端末1−1〜1−mおよびゲートウェイ3には、送信要求に施される符号化方式および変調方式があらかじめ設定されているとする。これにより、ゲートウェイ3では、受信した送信要求の復号および復調を実施することができる。また、ゲートウェイ3から通知することにより、送信要求に施される符号化方式および変調方式を変更可能としてもよい。
ゲートウェイ3の無線受信部36は、衛星中継器2を介して端末1−1から送信された無線信号を受信して電気信号として分離部37へ出力する。分離部37は、送受信制御部415から通知される各端末に割当てられた送信周波数および送信MACスロット番号に基づいて無線受信部36から出力された信号を周波数および時間で分離し、端末1−1〜1−mごとに該端末1−1〜1−mが送信した信号を得る。分離部37は、分離した信号を復調部38へ出力する。また、分離部37は、ランダムアクセスチャネルで受信した信号を復調部38へ出力する。復調部38は、送受信制御部415から指示される端末1−1〜1−mごとの復調方式に基づいて、分離部37から出力された信号を復調し、復調結果を復号部39へ出力する。復号部39は、送受信制御部415から指示される端末1−1〜1−mごとの復号方式に基づいて、復調部38から出力された信号を復号し、復号結果を受信バッファ40へ格納する。復調部38、復号部39は、ランダムアクセスチャネルで受信した信号については、上述した予め定められた方式に従って復調、復号を実施する。以上の処理により、ランダムアクセスチャネルで端末1−1から送信された送信要求は、復号結果として受信バッファ40に格納される。また、送受信制御部415は、端末1−1から通信の終了を示す情報を受信すると、受信バッファ40から端末1−1の送信要求を削除する。なお、受信バッファ40には、送信要求以外の端末1−1〜1−mから送信されたデータも復号結果として格納されるが、送信要求であるか否かは、例えばヘッダ情報などにより識別可能であるとする。
送受信制御部415は、受信バッファ40へ格納された送信要求に基づき、該送信要求の送信元の端末1−1に対して送信リソースを割当てる。送信リソースとは周波数、時間を含む。送信リソースの割当ての際には、送受信制御部415は、通信中または送信要求を受信している端末1−1〜1−mの数に応じて各通信中または送信要求を受信している端末1−1〜1−mへ送信リソースを割当てる。送信リソースの割当て方法については後述する。送受信制御部415は、送信リソースを割り当てた結果を送信リソースの割当情報として保持するとともに符号化部32へ出力する。また、送受信制御部415は、送信リソースを割当て結果に基づいて、端末1−1からの送信に用いる符号化方式、変調方式、送信電力など、データを送信するのに要する情報を決定し、これらの情報を送信リソースの割当情報に含めてもよい。ここでは、送信リソースの割当情報に、符号化方式、変調方式が含まれる例を説明する。
また、音声コーデック制御部414は、TDMAの時間多重数に基づいて、音声コーデックレート、すなわちゲートウェイ3から端末1−1〜1−mへ送信する際の音声コーデック後の音声通信データのビットレートを決定する。音声コーデックレートの決定方法については後述する。端末1−1から受信した送信要求が音声通信の送信要求であった場合、送受信制御部415は、音声コーデック制御部414により決定された音声コーデックレートも送信リソースの割当情報に含めてもよい。
符号化部32は、送受信制御部36から出力された端末1−1に対する送信リソースの割当情報を符号化し、変調部33が符号化後の送信リソースの割当情報を変調する。多重部34は、変調された送信リソースの割当情報を他の信号と周波数および時間で多重する。無線送信部35は、送信リソースの割当情報が多重された信号を無線信号として衛星中継器2へ送信する。衛星中継器2は、ゲートウェイ3から受信した送信リソースの割当情報を端末1−1へ送信する。
なお、音声通信のように双方向通信が想定される場合、送受信制御部415は、端末1−1からの送信要求に対して送信リソースを割当てる際に、端末1−1がゲートウェイ3から信号を受信するための受信リソースも割り当ててもよい。送信リソースの割当てとともに受信リソースの割当てを行った場合には、送信リソースの割当情報と同様に受信リソースの割当情報も衛星中継器2経由で端末1−1へ送信する。また、音声通信の場合、音声コーデック制御部414が、ゲートウェイ3から端末1−1〜1−mへ向かう方向の音声コーデックレートを決定する。そして、送受信制御部415は、受信リソースの割当情報に、音声コーデックレートを含めてもよい。
また、送信リソースの割当情報を送信するための符号化方式と変調方式は、予め決められた方式を用いればよく、端末1−1〜1−mおよびゲートウェイ3には、割当情報に施される符号化方式および変調方式があらかじめ設定されているとする。これにより、端末1−1では、受信した送信リソースの割当情報の復号および復調を実施することができる。受信リソースの割当情報についても同様に、予め決められた方式を用いればよい。また、ゲートウェイ3から通知することにより、送信リソースおよび受信リソースの割当情報に施される符号化方式および変調方式を変更可能としてもよい。
端末1−1の無線受信部16は、衛星中継器2を介してゲートウェイ3から送信リソースの割当情報を無線信号として受信し、電気信号として復調部17へ出力する。復調部17は、無線受信部16から出力される信号を復調して復号部18へ出力し、復号部18は、復調部17から出力された信号を復号し、復号結果すなわち送信リソースの割当情報を受信バッファ19に格納する。このようにして、受信バッファ19に、送信リソースの割当情報が格納される。以降、受信バッファ19に格納された送信リソースの割当情報に基づき、送受信部制御214は、符号化部13、変調部14に、符号化方式、変調方式を指示し、無線送信部15へ送信周波数、送信MACスロットを指示する。符号化部13、変調部14および無線送信部15は、送受信部制御214からの指示に基づいて動作する。これにより、送信バッファ12に格納されたデータが、衛星中継器2を介してゲートウェイ3へ送信される。また、音声通信を行う場合には、送受信部制御214は、送信リソースの割当情報に基づいて音声コーデックレートを決定し音声コーデック制御部213へ通知する。音声コーデック制御部213は、データ生成部11へ音声コーデックレートを指示し、データ生成部11は、音声コーデック制御部213から指示された音声コーデックレートで音声データに対して音声コーデックを実施する。
なお、端末1−1は、受信リソースの割当情報を受信した場合も、同様に、無線受信部16、復調部17および復号部18の処理を行って、受信リソースの割当情報を受信バッファ19に格納する。そして、送受信部制御214は、受信バッファ19に格納された受信リソースの割当情報に基づき、復号部18、復調部17および無線受信部16を制御する。また、音声通信の場合には、送受信部制御214は、受信リソースの割当情報に基づいて受信における音声コーデックレートを決定し音声コーデック制御部213へ通知する。音声コーデック制御部213は、データ再生部20へ受信における音声コーデックレートを指示し、データ再生部20は、音声コーデック制御部213から指示された音声コーデックレートで受信バッファ19に格納された音声データをデコードして再生する。
ここで、本実施の形態のゲートウェイ3における端末への送信リソースの割当て方法について説明する。本実施の形態では、周波数および時間の割当て方法として、システム帯域を複数のサブチャネルに分割し、サブチャネル単位で端末へ周波数を割当て、TDMAフレームとよばれるフレームを構成する複数のMACスロットのうちから端末へ割当てるMACスロットを選択する例について説明する。
本実施の形態では、ゲートウェイ3は、MACスロットを割当てる際に、1つ以上のフレームごとに、端末へ割当てるMACスロットを選択する。具体的には、送受信制御部415は、送信要求のあった端末の数がしきい値以下の場合は、1フレームごとに端末からの送信のためにMACスロットを割り当てる。すなわち、送信要求のあった端末の数がしきい値以下の場合はフレーム間で同一位置のMACスロットが同一端末に割当てられる第1の上り割当てにより端末1−1〜1−mへ送信時間を割当てる。一方、送受信制御部415は、送信要求のあった端末の数がしきい値を超えた場合は、TDMAの時間多重数を増加させる割当て方法により端末へ送信リソースを割当てる。すなわち、時間多重数がしきい値を超える場合、異なるフレーム間で同一位置のMACスロットが複数の端末に割当てられる第2の上り割当てにより端末へ送信時間を割当てる。TDMAの時間多重数を増加させた場合の割当て方法は、詳細については後述するが、例えば、複数フレームごとに端末にMACスロットを割り当てる方法、1フレームごとに端末にMACスロットを分割した第2のスロットであるタイムスロットを割当てる方法などである。なお、送信要求のあった端末の数とは、ゲートウェイ3が送信要求を受信した端末のうちこれから送信を行う端末および送信要求を受信した後に通信を継続中の端末のことを意味し、ゲートウェイ3がデータを受信すべき端末ということもできる。以下、ゲートウェイ3がデータを受信すべき端末を、ゲートウェイ3が受信すべき端末と略す。
また、ゲートウェイ3は、公衆網4から受信して送信バッファ31に格納されたデータの宛先を参照することにより、宛先の端末の数を求める。この宛先の端末の数は、ゲートウェイ3がデータを送信すべき端末の数に相当する。以下、ゲートウェイ3がデータを送信すべき端末を、ゲートウェイ3が送信すべき端末と略す。
図5は、1フレームごとに端末へ割当てるMACスロットを選択する場合のMACスロットの割当て例を示す図である。送信要求のあった端末の数がしきい値以下の場合は、図5に示すように、1フレームごとに端末にMACスロットを割り当てる。図5では、1つのサブチャネルの2フレームを図示しており、1フレームは8つのMACスロットで構成されている。図5の例では、1フレーム内のMACスロットの位置を示すMACスロット番号は、1フレーム内の1番左から右へ順に、0,1,2,3,4,5,6,7である。なお、図5では、MACスロット番号i(i=0,1,2,3,4,5,6,7)をMACスロット#iと記載する。また、MACスロットは、3つのタイムスロットで構成される。図5では、フレーム#0とフレーム#1の2フレームを図示している。
また、図5の例では、1フレームを8つの端末に割り当てる例を示している。これら8つの端末は、端末1−1〜1−mのうちの8つであり、8つの端末の端末番号を#0,#1,#2,#3,#4,#5,#6,#7とする。図5では、各MACスロットを示す矩形のなかに該MACスロットを割当てた端末の端末番号を記載している。図5に示すように、1フレームごとに割当てを行う場合、フレーム#0内のMACスロットの割当てとフレーム#1のMACスロットの割当ては同一である。このため、1つのサブチャネルについて、送信リソースを割り当てることができる端末の最大数は、1フレームを構成するMACスロットの数、すなわち図5の例では8つである。サブチャネルの数をKfとして、全サブチャネルでフレームの構成が同一であるとすると、サブチャネルとMACスロットを用いて割当てることができる最大の端末の数は8×Kfである。したがって、8×Kfより多い数の端末から送信要求を受信している場合、送信要求を受信している全ての端末には、送信リソースを割当てることができない。
本実施の形態におけるフレームの構成は全サブチャネルで同一であるとする。しかし、時間方向のMACスロットの割当を行うフレーム単位の変更はサブチャネル毎に異なってもよい。例えば、端末の優先度を2種類以上に分類し、同一の優先度を有する端末を同一のサブチャネルに割り当てることで、特定の優先度を有する端末に割当てたサブチャネルのみMACスロットの割当を行うフレーム単位を変更することができる。すなわち、i番目のサブチャネルで割当て可能な端末の数をKtiとすると、割当て可能な端末の数は以下の式(1)のようになる。本実施の形態では、1サブチャネルあたりで割当て可能な端末の数であるKtiをTDMAの時間多重数とよぶ。
Figure 2016119556
図5では、1フレームが8つのMACスロットで構成される図を示しているが、1フレームを構成するMACスロットの数はこの例に限定されない。MACスロットを非特許文献1に記載されているMF−TDMAのMACスロットの最小単位である5msとし、1フレームを40msとすると、1フレームを構成するMACスロットの数は40/5=80である。さらに、ゲートウェイ3と端末1−1〜1−mとの通信で使用可能な帯域幅を30MHzとし、サブチャネルの帯域幅を非特許文献1に記載されているMF−TDMAの最小単位である31.25kHzであるとすると、送信リソースを割当て可能な端末の数は30MHz÷31.25kHz×8=7680となる。したがって、この場合、7680より多い数の端末から送信要求を受信している場合、送信要求を受信している全ての端末には、送信リソースを割当てることができない。
本実施の形態では、送信要求を受信している端末の数がしきい値を超えると、TDMAの時間多重数を変更する。また、端末の受信リソースの割当てについても同様であり、ゲートウェイ3が送信すべき端末の数が、しきい値以下の場合には1フレームごとにMACスロットを割当て、ゲートウェイ3が送信すべき端末の数が、しきい値を超えると、TDMAの時間多重数を変更する。
図6は、TDMAの時間多重数の変更処理手順の一例を示すフローチャートである。ゲートウェイ3では、はじめは、ゲートウェイ3が送信すべき端末の数、およびゲートウェイ3が受信すべき端末の数がともにしきい値以下であり、受信リソース、送信リソースともに1フレームごとにMACスロットを割当てているとする。具体的には、図5に例示したように、フレーム#0とフレーム#1において、同一のMACスロット番号のMACスロットは、同一の端末に割当てられる。すなわち、どのフレームでも、同一のMACスロット番号のMACスロットは、同一の端末に割当てられている。
図6に示すように、ゲートウェイ3の通信状態監視部413は、受信バッファ40に格納されている送信要求の数、すなわちゲートウェイ3が受信すべき端末の数Nrを求める(ステップS1)。次に、ゲートウェイ3の通信状態監視部413は、送信バッファ3に格納されているデータの宛先の数、すなわちゲートウェイ3が送信すべき端末の数Nsを求める(ステップS2)。なお、ステップS1、ステップS2の実施は、この順でなくてもよく、ステップS2を先に実施してもよく、ステップS1とステップS2を同時に実施してもよい。
通信状態監視部413は、NrまたはNsがしきい値を超えたか否かを判断する(ステップS3)。Nrがしきい値以下かつNsがしきい値以下の場合(ステップS3 No)、ステップS1へ戻る。NrまたはNsがしきい値を超えた場合(ステップS3 Yes)、通信状態監視部413は、TDMAの時間多重数を変更する(ステップS4)。そして、通信状態監視部413は、変更後のTDMAの時間多重数を送受信制御部415および音声コーデック制御部414へ通知する。具体的には、通信状態監視部413は、Nrがしきい値を超えた場合には、端末への送信リソースの割当てにおける時間多重数を変更し、Nsがしきい値を超えた場合には、端末への受信リソースの割当てにおける時間多重数を変更し、NrとNsの両方がしきい値を超えた場合には、端末への送信および受信リソースの割当てにおける時間多重数を変更する。なお、ここでは、端末の送信リソースとして割当するサブチャネルと端末の受信リソースとして割当するサブチャネルとは、異なっているとする。すなわち、1つのサブチャネルを端末の受信と送信との両方に割り当てることはないとしている。なお、1つのサブチャネルを端末の受信と送信との両方に割り当てる場合には、ステップS3の判定では、NrとNsの合計がしきい値を超えたか否かを判定すればよい。
ステップS3の判断に用いるしきい値は、1フレームのTDMAの時間多重数と、割り当て可能なサブチャネル数とを乗算した値とすることができる。上述した、30MHzを31.25kHzのサブチャネルに分解し、40msのフレームを5msのMACスロットで多重する例では、しきい値は7680である。また、公衆網4から受信したデータ、すなわち送信バッファ31に格納されたデータに音声通信のデータが含まれる場合、コーデック制御部414は、通信状態監視部413から通知された変更後の時間多重数に応じて、端末1−1〜1−mがゲートウェイ3へ送信する方向とゲートウェイ3から端末1−1〜1−mが受信する方向とのうち時間多重数が変更された方向の音声コーデックレートを変更する。具体的には、時間多重数が多いほど音声コーデックレートを低下させればよく、例えば、時間多重数が変更前に比べて2倍になった場合、音声コーデックレートは半分にすればよい。または、音声通信以外の通信のデータが送信バッファ31に含まれている場合、時間多重数に応じて音声コーデックレートを変更するのではなく、時間多重数を変更する前の音声通信を行う端末の数と、時間多重数を変更した後の音声通信を行う端末の数との比に応じて音声コーデックレートを変更してもよい。
そして、送受信制御部415は変更後の時間多重数が通知されると、変更後の時間多重数を用いて、端末に対して、リソース、すなわち送信リソースおよび受信リソースのうち少なくとも一方の割当てを行い、リソースの割当情報を端末へ通知し(ステップS5)、ステップS1へ戻る。リソースの割当情報を端末へ通知する際には、上述したように、衛星中継器2を介して端末へリソースの割当情報を送信する。
次に、TDMAの時間多重数の具体的な変更方法について説明する。図7は、時間多重数を増加させた後の端末への送信リソースの割当て例を示す図である。図7の例では、図5の例と同様に1フレームが8つのMACスロットで構成され、MACスロット番号の付与方法も図5の例と同様である。図7の例では、2フレームごとに送信リソースを端末へ割当てる。具体的には、フレーム#0とフレーム#1の2フレームを構成する8×2=16のMACスロットを各々異なる端末へ割当てている。図5の例と同様に、MACスロットを示す矩形のなかには、該MACスロットを割当てた端末の端末番号を記載している。
また、図7では、ゲートウェイ3が受信すべき端末の数が16であり、これら16の端末の端末番号を#0,#1,…,#15としている。図7の例では、フレーム#0のMACスロット#0,#1,#2,#3,#4,#5,#6,#7は、端末番号#0,#2,#4,#6,#8,#10,#12,#14の端末に各々割当てられ、フレーム#1のMACスロット#0,#1,#2,#3,#4,#5,#6,#7は、端末番号#1,#3,#5,#7,#9,#11,#13,#15の端末に各々割当てられている。図7では、図示していないが、フレーム#1の後には、フレーム#2,フレーム#3,フレーム#4,…が存在する。フレーム#2,フレーム#4,…、すなわち偶数(Even)番号のフレームのMACスロット#0,#1,#2,#3,#4,#5,#6,#7は、フレーム#0と同様に、端末番号#0,#2,#4,#6,#8,#10,#12,#14の端末に各々割当てられる。また、フレーム#3,フレーム#5,…、すなわち奇数(Odd)番号のフレームのMACスロット#0,#1,#2,#3,#4,#5,#6,#7は、フレーム#1と同様に、端末番号#1,#3,#5,#7,#9,#11,#13,#15の端末に各々割当てられる。以上のように、図7の例では、2つのフレーム間で、フレーム内の同一位置のMACスロットを異なる端末に割り当てている。
次に、図7に示すように2フレームごとにMACスロットを端末へ割当てる場合の送信リソースの割当結果の通知方法について説明する。本実施の形態では、送信リソースの割当結果をMAC slot allocation IE(Inforamtion Element)、Shared IE、Frame allocation IEの3つの情報エレメントを用いて通知する。これら3つの情報エレメントは送信リソースの割当情報に格納される。
図8は、送信リソースの割当結果を通知する情報エレメントの一例を示す図である。MAC slot allocation IEは、図8に示すように、1フレーム内のMACスロット数と同数のビット数を有する。図8の例では、MSB(Most Significant Bit)をMACスロット番号#0に対応させ、以降LSB(Least Significant Bit)側へ順にMACスロット番号#1,#2,#3,#4,#5,#6,#7に対応させている。図8の例では、MAC slot allocation IEのうち、ビット値が0のMACスロットは非割当てMACスロットを示し、ビット値が1のMACスロットは割当てられたMACスロットを示す。Shared IEは、MACスロットを他の端末と共有しているかを示す情報であり、0ならば非共有、すなわち1フレームごとに端末にMACスロットが割当てられていること示し、1ならば共有、すなわち2フレームごとに端末にMACスロットが割当てられていること示す。Frame allocation IEは、Shared IEが1の場合に、どのフレームのMACフレームが割当てられているかを示す情報である。図7の例では、Frame allocation IEの値は、偶数フレーム(Even frame)のMACスロットが割当られている場合は0とし、奇数フレーム(Odd frame)のMACスロットが割当られている場合は1としている。なお、図8は、一例であり、送信リソースの割当結果を通知方法は、図8の例に限定されない。
図7の例は、2つのフレームごとに、端末へMACスロットを割当てるようにしたが、3つ以上のフレームごとに、端末へMACスロットを割当てるようにしてもよい。具体的には、フレーム#0のMACスロット#0,#1,#2,#3,#4,#5,#6,#7は、端末番号#0,#3,#6,#9,#12,#15,#18,#21の端末に各々割当て、フレーム#1のMACスロット#0,#1,#2,#3,#4,#5,#6,#7は、端末番号#1,#4,#7,#10,#13,#16,#19,#22の端末に各々割当て、フレーム#2のMACスロット#0,#1,#2,#3,#4,#5,#6,#7は、端末番号#2,#5,#8,#11,#14,#17,#20,#23の端末に各々割当てるといった割当てを行ってもよい。3つ以上のフレームごとにMACスロットを割当てる場合、すなわち3つ以上の端末でMACスロットを共有する場合、Frame allocation IEのビット数を、MACスロットを共有する端末の数に応じて設定すればよい。例えば、4フレームごとに端末へMACスロットを割当てる場合、Frame allocation IEを2ビットとすればよい。
次に、TDMAの時間多重数の変更方法の別の具体例について説明する。図9は、時間多重数を増加させた後の端末への送信リソースの割当ての別の例を示す図である。図7では、複数のフレームごとに端末へ割当てる、すなわち複数のフレームごとに端末のデータを時間多重する例を説明したが、図9の例では、1フレーム内のMACスロットを構成するタイムスロットを各々端末に割当てもよい。図9の例では、1つのMACスロットを構成する3つのタイムスロットのうち、先頭のタイムスロットと最後尾のタイムスロットとを異なる端末に割当てている。図9のタイムスロットを示す矩形のなかには、該タイムスロットを割当てた端末の端末番号を記載している。これにより、1MACスロットあたり2つの端末への割当てを行うことができ、図5の割当ての例に比べ、割当て可能な端末の数を倍にすることができる。なお、図9の例では、1つのMACスロット内の真ん中のタイムスロットは空きとしているが、これは端末同士の伝搬遅延差に起因してタイムスロットの境界で信号が衝突し干渉となることを防ぐためである。しかし、端末同士の同期精度が十分に確保されており、ガードタイムの中で各端末の遅延差が吸収できる場合は、ユーザデータに干渉が生じないため、真ん中のタイムスロットを端末に割当ててもよい。この場合、1MACスロットあたり3つの端末への割当てを行うことができる。
図10は、図9に示した割当てを行った場合の割当結果の通知方法の一例を示す図である。図10に示すように、各タイムスロットを端末へ割当てた場合、MAC slot allocation IEでは、図8の例と同様に、フレーム内のMACスロットの番号を示し、Shared IEは、MACスロットを他の端末と共有しているか否かを示す。また、図8のFrame allocation IEの替わりに、タイムスロットの位置を指定するslot offset IEを通知する。slot offset IEは、0の場合、MACスロット内の1番目のタイムスロット(first slot)に割当てられていることを示し、1の場合、MACスロット内の最後すなわち3番目のタイムスロット(third slot)に割当てられていることを示す。
以上、送信リソースの割当てにおける時間多重数の変更方法および変更後の割当結果の通知方法を説明したが、受信リソースの割当てにおける時間多重数の変更では、送信要求の数の替わりにデータの宛先の端末の数に基づいて時間多重数を変更するか否かを決定する。時間多重数を増加させた後の割当て方法および割当結果の通知方法は、上述した方法と同様である。すなわち、データの宛先の端末の数がしきい値以下の場合には、フレーム間で同一位置のMACスロットが同一端末に割当てられる第1の下り割当てにより端末1−1〜1−mへ受信時間を割当てる。データの宛先の端末の数がしきい値を超えた場合には、フレーム間で同一位置のMACスロットが複数の端末に割当てられる第2の下り割当てにより端末1−1〜1−mへ受信時間を割当てる。
また、上記の例では、しきい値が1つの例を説明したが、ゲートウェイ3が送信すべきまたは受信すべき端末すなわちゲートウェイ3が通信すべき端末の数を複数段階に分けて段階ごとに時間多重数を決定してもよい。ゲートウェイ3が通信すべき端末の数が第1のしきい値以下の場合には、図5に例示したように1フレームごとにMACスロットを割当て、ゲートウェイ3が通信すべき端末の数が第1のしきい値を超えて第2のしきい値以下の場合には、図7で示したように2フレームごとにMACスロットを割当て、第2のしきい値を超えて第3のしきい値以下の場合には、3フレームごとにMACスロットを割当てるというように、ゲートウェイ3が通信すべき端末の数が増えるに連れて時間多重数を増やすようにしてもよい。
また、時間多重数を変更した後、Nr、Nsのうちいずれかがしきい値以下となった場合には、時間多重数を減少させるようにしてもよい。すなわち、Nr、Nsのうちいずれかがしきい値以下となった場合、対応するリソースの割当てにおいて、1フレームごとにMACスロットを割当てる。
なお、送信リソースおよび受信リソースの割当て情報に音声コーデックレートを含めて通知しない場合、端末1−1〜1−mおよびゲートウェイ3では、例えばあらかじめ2種類の音声コーデックレートとして第1の値と第1の値よりレートの低い第2の値とを設定可能としておく。そして、送信リソースの割当結果の通知によりMACスロットが共有されていない場合は送信する際の音声コーデックレートとして第1の値を選択し、MACスロットが共有されている場合、送信する際の音声コーデックレートとして第2の値を音声コーデックレートとして選択する。受信リソースの割当結果の通知によりMACスロットが共有されていない場合は再生する際の音声コーデックレートとして第1の値を選択し、MACスロットが共有されている場合は音声コーデックレートとして第2の値を選択する。
以上説明したように、本実施の形態では、端末1−1〜1−mが衛星中継器2を介してゲートウェイ3とデータを送受信する過程において、ゲートウェイ3は通信すべき端末1−1〜1−mの数に応じて時間多重数を制御するよう指示することとした。このため、衛星通信システムを利用して通信を行う通信端末の数を増加させることができる。また、ゲートウェイ3は端末との間の通信が音声通信を含む場合には、音声コーデックレートについても通信すべき端末1−1〜1−mの数すなわち時間多重数に応じて変更するようにした。これにより、災害時などに多数のユーザが衛星携帯電話を同時に利用する場合に、遅延を低減させて、多数の端末が同時に音声通信を行うことができる。
なお、以上の例では、端末1−1〜1−mが同一の構成であるとして説明したが、端末1−1〜1−mのうち少なくとも一部が音声通話を行わないものであってもよい。
実施の形態2.
図11は、本発明の実施の形態2にかかる端末1a−1の構成例を示す図である。図12は、実施の形態2にかかるゲートウェイ3aの構成例を示す図である。本実施の形態の衛星通信システムの構成は、図1のゲートウェイ3をゲートウェイ3aに替え、端末1−1〜1−mを端末1a−1〜1a−mに替える以外は、実施の形態1の衛星システムの構成と同様である。端末1a−1〜1a−mは、衛星中継器2と無線接続可能な通信端末である。端末1a−2〜1a−mの構成は端末1a−1と同様である。以下、実施の形態1と同様の機能を有する構成要素は実施の形態1と同一の符号を付して重複する説明を省略する。以下、実施の形態1と異なる部分を説明する。
本実施の形態の端末1a−1の構成は、実施の形態1の端末1−1の通信制御部21を通信制御部21aに替える以外は実施の形態1の端末1−1と同様である。通信制御部21aは、実施の形態1の通信制御部21に、他の端末がデータを送信している状態であるか否かを監視する受信監視部216を追加し、音声コーデック制御部213および送受信制御部214の替わりに、音声コーデック制御部213aおよび送受信制御部214aを備える以外は、実施の形態1の通信制御部21と同様である。音声コーデック制御部213a、送受信制御部214aは、実施の形態1の音声コーデック制御部213、送受信制御部214と各々同様の動作を実施し、さらに後述する音声コーデックの決定にかかる動作を実施する。
通信制御部21aは、例えば、図3に示したハードウェア構成として実現される。通信制御部21aを構成する各構成要素は、プロセッサ101がメモリ102に記憶されたプログラムを実行することにより、実現される。また、複数のプロセッサおよび複数のメモリが連携して上記機能を実現してもよい。また、通信制御部21aの機能のうちの一部を電子回路として実装し、他の部分をプロセッサ101およびメモリ102を用いて実現するようにしてもよい。
本実施の形態のゲートウェイ3aの構成は、実施の形態1のゲートウェイ3の通信制御部41を通信制御部41aに替える以外は実施の形態1のゲートウェイ3と同様である。通信制御部41aは、実施の形態1の通信制御部41に、ゲートウェイ3が送信すべき端末宛ての音声データを監視する受信監視部417を追加し、音声コーデック制御部414および送受信制御部415の替わりに、音声コーデック制御部414aおよび送受信制御部415aを備える以外は、実施の形態1の通信制御部41と同様である。音声コーデック制御部414a、送受信制御部415aは、実施の形態1の音声コーデック制御部414、送受信制御部415と各々同様の動作を実施し、さらに後述する音声コーデックの決定にかかる動作を実施する。
通信制御部41aは、例えば、図3に示したハードウェア構成として実現される。通信制御部41aを構成する各構成要素は、プロセッサ101がメモリ102に記憶されたプログラムを実行することにより、実現される。また、複数のプロセッサおよび複数のメモリが連携して上記機能を実現してもよい。また、通信制御部41aの機能のうちの一部を電子回路として実装し、他の部分をプロセッサ101およびメモリ102を用いて実現するようにしてもよい。
実施の形態1では、衛星通信システムにおいて、ゲートウェイ3は通信すべき端末の数が増えると時間多重数を増加し、音声コーデックレートを低下させたが、音声コーデックレートを低下させると音声が聞き取りにくくなることがある。一方、地上セルラの移動体通信では、音声コーデックレートを通信品質に応じて動的に変更することで、ベストエフォートで音声品質を向上するAMR(Adaptive Multi Rate)方式が採用されている。しかしながら、地上セルラの移動体通信とは異なり衛星通信は伝搬路がほぼ変動しないため、実施の形態1のように周波数および時間を固定的に割り当てる場合は、AMR方式を採用したとしても音声品質の向上効果は限定的である。そこで、本実施の形態では、端末1a−1が衛星中継器2を介してゲートウェイ3aとデータを送受信する過程において、ゲートウェイ3aが時間多重数を増加させた場合の音声品質を改善するために、端末1a−1以外の端末の通信状態に応じて音声コーデックレートを決定する。
図13、14、15を用いて、本実施の形態の端末1a−1が音声コーデックレートの決定方法を説明する。図13は、本実施の形態の端末1a−1が音声コーデックレートを決定する手順の一例を示すフローチャートである。また、図14は、実施の形態1によりMACスロットを割当てた場合の送信タイミングと音声コーデックレートの一例を示す図である。また、図15は、本実施の形態の信号の送信タイミングと音声コーデックレートの一例を示す図である。
図14では、実施の形態1の端末1−1,1−2が、ゲートウェイ3と音声通信を行っている例を示し、図15では、実施の形態2の端末1a−1,1a−2が、ゲートウェイ3aと音声通信を行っている例を示している。また、図14、15では、時間多重数を増やす方法として、図7に示したように2フレームごとにMACスロットを割当てる方法を用いた例を示しており、端末1a−2,1−2には、下りのリソースすなわち端末の受信リソースとして、偶数フレームのMACスロット#0が割当てられており、上りのリソースすなわち端末の送信リソースも、偶数フレームのMACスロット#0が割当てられているとする。また、端末1a−1,1−1には、下りのリソースすなわち端末の受信リソースとして、奇数フレームのMACスロット#0が割当てられており、上りのリソースすなわち端末の送信リソースも、奇数フレームのMACスロット#0が割当てられているとする。すなわち、端末1−1,1−2は、上り、下りともにMACスロット#0を共有しており、端末1a−1,1a−2は、上り、下りともにMACスロット#0を共有している。
また、端末1a−1,1a−2は、音声コーデックレートを“high”と“high”の半分のレートである“low”との2つを設定可能であり、1フレームごとに割当てが行われているときには、“high”を設定し、2フレームごとに割当てが行われているときには、“low”を設定する。この音声コーデックレートの変更方法は、実施の形態1と同様である。すなわち、ゲートウェイ3aから受信リソースの割当情報および送信リソースの割当情報により、音声コーデックレートが端末1a−1,1a−2へ通知され、端末1a−1,1a−2は、この通知により音声コーデックレートが変更された場合に音声コーデックレートを“high”から“low”へ、または“low”から“high”へ変更する。また、図15において、濃く色で塗られているMACスロットはデータが送信されているMACスロットを示す。図14、15の“×1”は、音声コーデックレート“low”を示し、図14、15の“×2”は、音声コーデックレート“high”を示す。
図13に示すように、端末1a−1の受信監視部216は、現在の上りおよび下りのフレーム番号とMACスロット番号を管理し、現在時刻が自端末に割り当てられた受信MACスロット番号の時刻であるかを判定する(ステップS11)。受信MACスロット番号は、送受信制御部214aから現在時刻が自端末に割り当てられた受信MACスロット番号の時刻ではない場合(ステップS11 No)は処理を終了する。処理の終了後は、次の処理時刻に再度ステップS11の判定を実施する。受信MACスロット番号は、受信リソースの割当情報により通知される端末1a−1に割当てられたMACスロット番号である。図8の形式により割当て結果が通知される場合には、MAC slot allocation IEとして通知される。すなわち、ステップS1では、現在のフレーム番号が自端末にMACスロットが割当てられているフレーム番号でない場合にも、MACスロット番号が自端末に割当てられている番号と一致すれば、Yesと判定する。
現在時刻が自端末に割り当てられた受信MACスロット番号の時刻である場合(ステップS11 Yes)、受信監視部216は、現在時刻が自端末に割り当てられた受信フレーム番号であるかを判定する(ステップS12)。受信フレーム番号は、受信リソースの割当情報により通知される端末1a−1に割当てられたフレームの番号である。図8の形式により割当て結果が通知される場合には、Frame allocation IEに基づいて受信フレーム番号を求めることができる。現在時刻が自端末に割り当てられた受信フレーム番号の時刻でない場合(ステップS12 No)、すなわち他の端末に現在のフレームが割り当てられている場合は、当該MACスロットおよびフレームにおいて、自端末宛て以外の信号を検知したかを判定する(ステップS13)。自端末宛て以外の信号を検知していない場合(ステップS13 No)、受信監視部216は、他の端末は音声を発している状態、すなわち他の端末からゲートウェイ3aへ向かう方向のリンクである上りリンクで信号を送信している状態と推定し、音声コーデックレートを“low”に設定し(ステップS18)、処理を終了する。
一方、自端末宛て以外の信号を検知した場合(ステップS13 Yes)、ゲートウェイ3aは、他の端末は音声を聞いている状態、すなわち他の端末が上りリンクで信号を送信していない状態と判定し、音声コーデックレートを“high”に設定(ステップS14)し、フレーム番号が自端末に割り当てられているフレーム番号であるか否かにかかわらず、直後の送信MACスロットすなわち自端末に割当てられているMACスロット番号のMACスロットで信号を送信し(ステップS15)、処理を終了する。具体的には、ステップS14では、受信監視部216が、音声コーデックレートを“high”に設定するように音声コーデック制御部213aへ指示し、直後の、自端末にMACスロットが割当てられないフレーム番号の自端末に割り当てられている送信MACスロットで信号を送信ように送受信部214aへ指示する。そして、音声コーデック制御部213a、送受信部214aは指示に従って動作を実施する。
このステップS14の動作は、図15におけるT1で行われる動作に相当する。図15の例では、T1で端末1a−1は、MACフレーム#0を共有している端末1a−2に割当てられているフレーム#0のMACスロット#0において、他の端末すなわち端末1a−2へデータが送信されていることを検知し音声コーデックレートを“high”に設定する。ステップS15は、図15のT2に相当する。T2すなわち端末1a−2に割当てられているフレーム#0のMACスロット#0で、端末1a−1が、データを送信する。
図13の説明に戻り、現在時刻が自端末に割り当てられた受信フレーム番号である場合(ステップS12 Yes)、受信監視部216は、直前の上り方向のフレームで自端末から信号を送信しているかを判定する(ステップS16)。直前のフレームで自端末から信号を送信している場合(ステップS16 Yes)、連続したフレームで信号を送信可能となるため、ステップS14へ進む。ステップS16、ステップS14を経由したステップS15の送信は、図15のT3の送信に相当する。
一方、直前の上り方向のフレームで自端末から信号を送信していない場合(ステップS16 No)、音声コーデックレートを“low”に設定し(ステップS17)、ステップS15へ進み、割り当てられたMACスロットで信号を送信する。
図15のT4では、端末1a−2が、データを受信していないので、端末1a−1は、ステップS14で、Noと判定し、ステップS18へ進み、音声コーデックレートを“low”に設定している。
このように、自端末宛て以外の信号の受信状況から他の端末が音声を発している状態か聞いている状態かを推定し、音声を聞いている状態の場合は、他の端末に割り当てられた上りのMACスロットを利用して信号を送信することで、図14に示した例に比べて音声コーデックレートを増加させることができる。
また、音声コーデック制御部213aは、音声コーデックレートを“high”または“low”に変更して信号を送信する際に、受信側で正しく信号を復調、復号するため、音声コーデックレートを識別する情報を音声データのヘッダに含めるようにしてもよい。例えば音声コーデックレートによって異なるユニークワードのパタンを用いることにより、受信側に音声コーデックレートを通知してもよい。
また、他の端末に割り当てられているMACスロットを利用して送信を行う場合、他の端末の会話状況によっては、信号が衝突する可能性がある。このため、他の端末に割り当てられているMACスロットを利用して送信するデータは重要度の低い情報としてもよい。例えば、他の端末に割り当てられているMACスロットを利用して送信するデータとして非特許文献1で開示されているunimportant bitを送信してもよい。また、自端末に割当てられているMACスロットが他の端末に利用されて信号が衝突した際のデータの欠落を防ぐため、自端末に割り当てられたMACスロットで同一の情報を複数回連送してもよい。ただし、常に連送すると無線リソースの浪費につながることから、自身宛てに信号を連続的に受信した直後の時間幅Tcの間に送信する信号のみ連送を行うこととしてもよい。また、上述した時間幅Tcは、端末1a−1〜1a−mとゲートウェイ3aとの間の伝搬遅延差もしくは、相槌など短時間に発する音声の統計的平均値から求めてもよい。
なお、以上では、端末1a−1における動作を説明したが、ゲートウェイ3aにおいても、端末1a−1以外の端末からの受信状況に基づいて、ゲートウェイ3aから端末1a−1への送信に用いる音声コーデックレートを決定することができる。この場合、ゲートウェイ3aの受信監視部417は、送信リソースを割当てている全端末の受信状況を監視し、端末に送信リソースを割当てたフレーム番号およびMACスロットで該端末からデータを受信した場合には該端末は音声を発信している状態と判断し、端末に送信リソースを割当てたフレーム番号およびMACスロットで該端末からデータを受信しなかった場合には該端末は音声を受信している状態と判断する。このため、受信監視部417は、データを受信しなかった端末である第1の端末へ送信するデータの音声コーデックレートを“high”に設定するよう音声コーデック制御部414aへ指示し、第1の端末とMACスロットを共有している第2の端末の受信リソースとして割当てたフレーム番号のMACスロットでデータを送信するよう送受信部415aへ指示する。これにより、ゲートウェイ3aが送信する下り方向の音声コーデックレートについても、上記の例と同様に実施の形態1に比べ音声コーデックレートを増加させることができる。
また、端末1a−1〜1a−mおよびゲートウェイ3aが、ゲートウェイ3aが送信リソースまたは受信リソースとして割当てたフレーム番号のMACスロットで送信を行う場合を1次利用とよび、他の端末にフレーム番号のMACスロットで送信を行う場合を2次利用とよぶとき、端末1a−1〜1a−mおよびゲートウェイ3aは、2次利用と1次利用を区別するための識別情報をヘッダなどに付加してもよい。これにより、上記のステップS13の判定において、1次利用であることを示す識別情報が付与されたデータを受信した場合には、自端末宛て以外の信号を検知したと判定することができる。同様に、ゲートウェイ3aにおいても、自装置が端末1a−1〜1a−mからの送信のために割当てたフレーム番号およびMACスロットで対応する端末からデータを受信したか否かを判定することができる。また、送信信号にCRC(Cyclic Redundancy Check)などの誤り検出符号を付与する場合は、誤り検出符号に端末の固有な識別子を多重することで、ステップS13の判定において、誤り検出符号に多重された識別子を参照することで自端末宛て以外の信号を検知した否かの判定を行うことができる。
なお、図14及び図15では、2台の端末でMACスロットを共有する例を記載しているが、実施の形態1で述べたようにMACスロットを共有する端末の数は2に限定されない。3つ以上の端末でMACスロットを共有する場合、2次利用でMACスロットを利用する際に、端末間でデータの送信が重複して利用しないようにする必要がある。そこで、あらかじめ端末に優先度を定めておくことで、信号の衝突を防ぐことができる。図16は、端末の優先度の一例を示す図である。図16の例では、4フレームごとにMACフレームを割当てるとし、端末1a−1〜1a−mのうちの4台である端末番号#0,#1,#2,#3の端末でMACスロットを共有しているとする。図16の例では、4フレーム内のフレームごとに、各端末の優先度を変えている。図16に示した優先度は、値の小さいほど優先度が高い。第1の優先度は、端末番号#0,#1,#2,#3の4端末でMACスロットを共有する4フレームのうち、最初のフレームにおける優先度を示し、第2の優先度は、2番目のフレームの優先度を、第3の優先度は、3番目のフレームの優先度を、第4の優先度は、4番目のフレームの優先度を示す。優先度が0のフレームは、一次利用のフレームに対応する。図16の例では、4フレームのうち、最初のフレームでは、端末番号#0,#1,#2,#3の順に各端末が優先されることを示している。また、端末番号#0の端末は、1番目のフレーム、3番目のフレーム、2番目のフレーム、4番目のフレームの順に送信するフレームを選択することを意味する。
また、以上の説明では、実施の形態1の図7に示したように複数フレームごとにMACスロットを割当てる例を説明したが、実施の形態1の図9で示したように、タイムスロット単位で端末へリソースを割当てる場合にも、同様に、受信状況に応じて音声コーデックレートを決定することができる。この場合、自端末に割当てられたMACスロット内の自端末に割当てられていないタイムスロットの受信状況を監視することにより、MACスロットを共有する端末が音声を発信しているか否かを判定することができる。そして、MACスロットを共有する端末が音声を発信していると判定した場合に、端末は、音声コーデックレートを“high”に設定し、音声を発信していると判定された端末すなわち自端末とMACスロットを共有している他の端末に割当てられたタイムスロットを用いて送信を行う。
以上説明したように、本実施の形態における衛星通信システムでは、端末1a−1〜1a−mが衛星中継器2を介してゲートウェイ3aとデータを送受信する過程において、端末1a−1〜1a−mおよびゲートウェイ3aの受信監視部は信号の受信状況から他の端末が音声を発信している状態か受信している状態かを判定し、音声を受信している状態の場合は、他の端末に割り当てられたMACスロットを2次利用して信号を送信するようにした。このため、実施の形態1に比べて音声コーデックレートを増加させることができる。
なお、以上の実施の形態では、衛星通信システムにおいて、ゲートウェイが端末へリソースを割当てる例を説明したが、各実施の形態のゲートウェイおよび端末の構成および動作は、ゲートウェイが端末との通信のために各端末へ時間および周波数を割当てる通信システムであれば衛星通信システム以外にも適用可能である。すなわち、各実施の形態のゲートウェイおよび端末の構成および動作は、ゲートウェイと端末との間の通信が衛星中継器を経由しない場合にも適用可能である。さらには、端末との通信のためにTDMAすなわち時間多重により各端末へ時間を割当てる通信システムにも適用可能である。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1−1〜1−m,1a−1〜1a−m 端末、2 衛星中継器、3,3a ゲートウェイ、4 公衆網、5−1〜5−n フットプリント、6 人工衛星、11 データ生成部、12,31 送信バッファ、13,32 符号化部、14,33 変調部、15,35 無線送信部、16,36 無線受信部、17,38 復調部、18,39 復号部、19,40 受信バッファ、20 データ再生部、21,21a,41,41a 通信制御部、34 多重部、37 分離部、101 プロセッサ、102 メモリ、211,411 バッファ管理部、212,412 回線品質測定部、213,213a,414,414a 音声コーデック制御部、214,214a,415,415a 送受信制御部、215,416 再送制御部、216,417 受信監視部、413 通信状態監視部。

Claims (12)

  1. 通信端末から受信した送信要求の数を監視する監視部と、
    時分割多重接続における繰り返し周期であるフレームを複数のスロットに分割し、前記送信要求の数がしきい値以下の場合に異なる前記フレーム間で同一位置の前記スロットが同一端末に割当てられる第1の上り割当てにより前記通信端末へ送信時間を割当て、前記送信要求の数が前記しきい値を超える場合に異なる前記フレーム間で同一位置の前記スロットが複数の端末に割当てられる第2の上り割当てにより前記通信端末へ送信時間を割当てる制御部と、
    送信時間の割当て結果を前記通信端末へ送信する送信部と、
    を備えることを特徴とするゲートウェイ。
  2. 送信するデータの宛先の数を監視する監視部と、
    時分割多重接続における繰り返し周期であるフレームを複数のスロットに分割し、前記宛先の数がしきい値以下の場合に異なる前記フレーム間で同一位置の前記スロットが同一端末に割当てられる第1の下り割当てにより前記通信端末へ受信時間を割当て、前記宛先の数が前記しきい値を超える場合に異なる前記フレーム間で同一位置の前記スロットが複数の端末に割当てられる第2の下り割当てにより前記通信端末へ受信時間を割当てる制御部と、
    受信時間の割当て結果を前記通信端末へ送信する送信部と、
    を備えることを特徴とするゲートウェイ。
  3. 前記監視部は、さらに、送信するデータの宛先の数を監視し、
    前記制御部は、前記宛先の数が前記しきい値以下の場合に異なる前記フレーム間で同一位置の前記スロットが同一端末に割当てられる第1の下り割当てにより前記通信端末へ受信時間を割当て、前記宛先の数が前記しきい値を超える場合に異なる前記フレーム間で同一位置の前記スロットが複数の端末に割当てられる第2の下り割当てにより前記通信端末へ受信時間を割当て、
    前記送信部は、さらに受信時間の割当て結果を前記通信端末へ送信する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のゲートウェイ。
  4. 前記ゲートウェイは、周波数多重および時分割多重接続により前記通信端末へ送信時間および受信時間を割当てることを特徴とする請求項3に記載のゲートウェイ。
  5. 前記通信端末が音声通信を行う場合、前記宛先の数が前記しきい値以下であるか否かに基づいて音声通信を行う前記通信端末へ送信するデータに施す音声コーデックの音声コーデックレートである下り音声コーデックレートを決定し、前記送信要求の数が前記しきい値以下であるか否かに基づいて音声通信を行う前記通信端末から送信されるデータに施す音声コーデックの音声コーデックレートである上り音声コーデックレートを決定する受信音声コーデック制御部、を備え、
    前記下り音声コーデックレートに基づいて前記通信端末へ送信する音声データに対して音声コーデックを実施することを特徴とする請求項3または4に記載のゲートウェイ。
  6. 前記制御部は、前記第2の上り割当てでは、複数のフレームごとに、フレーム内の位置が同一の前記スロットを異なる端末の送信時間に割当て、前記第2の下り割当てでは、複数のフレームごとに、フレーム内の位置が同一の前記スロットを異なる端末の受信時間に割当てることを特徴とする請求項3、4または5に記載のゲートウェイ。
  7. 前記制御部は、前記スロットを第1のスロットとし、前記第2の上り割当てでは、前記第1のスロットが分割された第2のスロット単位で前記通信端末へ送信時間を割当て、前記第2の下り割当てでは、前記第2のスロット単位で前記通信端末へ受信時間を割当てることを特徴とする請求項3、4または5に記載のゲートウェイ。
  8. 送信時間として前記通信端末に割当てられている時刻に前記通信端末から信号を受信したか否かを監視する受信監視部、を備え、
    時分割多重接続における繰り返し周期であるフレーム前記第2の上り割当ておよび前記第2の下り割当てを実施しているときに、前記受信監視部による監視結果に基づいて、前記通信端末である第1の端末に送信時間として割当てられている時刻に前記第1の端末から信号を受信し、前記通信端末であり前記第1の端末と前記フレーム内の位置が同一の前記スロットを送信時間として割当てられている第2の端末から前記第2の端末に割当てられている送信時間に信号を受信したと判断した場合、前記第1の端末に送信時間として割当てられている送信時間で前記第2の端末宛ての信号を送信するとともに前記第2の端末が音声通信を行っている場合に前記第2の端末へ送信する音声データに施す下り音声コーデックレートを増加させることを特徴とする請求項3から7のいずれか1つに記載のゲートウェイ。
  9. 前記ゲートウェイは、衛星中継器を介して前記通信端末と通信を行うことを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載のゲートウェイ。
  10. 請求項1、3から9のいずれか1つに記載のゲートウェイから送信時間を割当てられ、送信時間の割当て結果を前記ゲートウェイから受信する通信端末であって、
    前記割当て結果に基づいて音声コーデックレートを決定し、決定した音声コーデックレートにより音声コーデックを施して前記ゲートウェイへ音声データを送信することを特徴とする通信端末。
  11. 請求項3から8のいずれか1つに記載のゲートウェイから送信時間および受信時間を割当てられ、送信時間および受信時間の割当て結果を前記ゲートウェイから受信する通信端末であって、
    受信時間として自端末に割当てられている時刻に自端末宛て以外の信号を受信したか否かを監視する受信監視部、を備え、
    前記ゲートウェイから時分割多重接続における繰り返し周期であるフレーム間で同一位置のスロットが複数の端末に割当てられる上り割当てにより送信時間が割当てられ、フレーム間で同一位置の前記スロットが複数の端末に割当てられる下り割当てにより受信時間が割当てられ前記上り割当てで前記スロットを共有する前記複数の端末と前記下り割当てで前記スロットを共有する前記複数の端末とが同一であるときに、前記受信監視部による監視結果に基づいて、フレーム内の前記スロットの位置が自端末に受信時間として割当てられている位置と同一の前記スロットに対応する時刻でありかつ自端末に受信時間として割当てられていない時刻において、フレーム内の前記スロットの位置が自端末に送信時間として割当てられている位置と同一の前記スロットであり自端末に送信時間として割当てられていない時刻で前記ゲートウェイへデータを送信するとともに音声通信中である場合には送信する音声データに施す上り音声コーデックレートを増加させることを特徴とする通信端末。
  12. 複数の通信端末と、
    ゲートウェイと、
    前記通信端末と前記ゲートウェイとの通信を中継する衛星中継器と、
    を備え、
    前記ゲートウェイは、
    前記通信端末から受信した送信要求の数を監視する監視部と、
    時分割多重接続における繰り返し周期であるフレームを複数のスロットに分割し、前記送信要求の数がしきい値以下の場合に異なる前記フレーム間で同一位置の前記スロットが同一端末に割当てられる第1の上り割当てにより前記通信端末へ送信時間を割当て、前記送信要求の数が前記しきい値を超える場合に異なる前記フレーム間で同一位置の前記スロットが複数の端末に割当てられる第2の上り割当てにより前記通信端末へ送信時間を割当てる制御部と、
    送信時間の割当て結果を前記割当て結果に対応する前記通信端末へ送信する送信部と、
    を備えることを特徴とする衛星通信システム。
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