JP2016119295A5 - - Google Patents

Description

本発明によれば、金属外環と、この金属外環に設けた貫通孔に挿通した貫通リードと、このリードと金属外環とを気密に封着した封止ガラスとを備え、金属外環は、少なくとも貫通孔の開口全周を囲む露出面と、封止ガラスの封着面とにガラス焼成膜（琺瑯）を設けたことを特徴とする琺瑯被覆付き気密端子が提供される。金属外環の露出面に設けるガラス焼成膜は、この気密端子を筐体容器等に取り付ける際の溶接代を除く所望の表面を被覆する。封止ガラスの封着面に設けるガラス焼成膜は、封止ガラスが充填される貫通孔内周壁の径円周を途切れなく周回被覆してあれば、貫通孔内周壁の全面を被覆するか、あるいは開口端に接する片端周壁面または両端周壁面のみを部分被覆するか、何れかの被覆方式を選択できる。また、本発明の琺瑯被覆付き気密端子のリードは、必要に応じて琺瑯が金属外環の端面からリードの軸方向に突出するように、リードの周壁面にガラス焼成膜を設けてもよい。ガラス焼成膜は、封止ガラスと化学組成、分相、結晶化度などの性状が異なるガラス材またはセラミック粉末などの封止ガラスと異なる耐熱絶縁材をフィラーとして含有したガラス材を用いてもよい。これら封止ガラスと性状が異なるガラス焼成膜（例えば、結晶化ガラスやセラミックフィラーを含むことで強靭化したガラス材からなる琺瑯被膜）を金属外環の表面と封着孔の内面とに設けることで、封止ガラスに発生したクラックの進行を琺瑯被膜で拒止できる。封止ガラスのクラックは、熱応力が集中し易い封着孔の開口部に発生する。このため、封止ガラスの封着面に設けるガラス焼成膜は、少なくとも封着孔開口端に接する片端周壁面または両端周壁面を部分被覆し、開口端の内径円周を途切れなく周回被覆してあればよい。

本発明に係る琺瑯引き気密端子１０は、図１に示すように鉄または鉄合金の金属外環１１と、金属外環１１に設けた貫通孔に挿通したリード１２と、貫通孔を封止して金属外環１１とリード１２とを気密封着した封止ガラス１３とを備え、金属外環１１は、少なくとも貫通孔の開口全周を囲む露出面１４−１と、封止ガラスの封着面１４−２とにガラス焼成膜１４を設けたことを特徴とする。金属外環１１は、貫通孔内の封着面１４−２から貫通孔外の露出面１４−１にかけてガラス焼成膜１４で一様に被覆し、リード１２は、琺瑯が金属外環１１の貫通孔内から上下軸方向にかけて突出するようにガラス焼成膜１４を設け、金属外環１１とリード１２とを封止ガラス１３で封着する。

Claims (1)

1. 金属外環と、この金属外環に設けた貫通孔に挿通したリードと、このリードと金属外環とを気密封着した封止ガラスとを備え、金属外環は、少なくとも貫通孔の開口全周を囲む露出面と、封止ガラスの封着面とにガラス焼成膜を設けたことを特徴とする琺瑯被覆付き気密端子。