JP2016116128A - 画像処理装置およびその方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 光源色分解方式を用いる画像読取において、高精度の色ずれ補正を行う。【解決手段】 画像読取部61、62は、少なくとも三色の光源と、搬送される原稿が反射する光源の光を受光するラインセンサを備える。主制御部102は、画像読取部61、62によって原稿の画像を読み取る。色ずれ判定部110は、搬送手段によって第一の方向に搬送される原稿から読み取られた第一の画像と、搬送手段によって第二の方向に搬送される原稿から読み取られた第二の画像に基づき、第一または第二の画像において色ずれが発生した画素を判定する。【選択図】 図2
Description
本発明は、光源色分解方式を用いて原稿画像を読み取る画像処理に関する。
カラー画像読取装置の一つとして、光源色分解方式を用いるシートフィードスキャナが使用されている。光源色分解方式を用いるスキャナは、1ラインのイメージセンサでカラー画像の読み取りが可能で、シート状の原稿束を給紙口にセットすれば原稿画像を読み取ることができる。そのため、大量の原稿の画像を安価に読み取ることができるシートフィードスキャナが広く利用されている。
光源色分解方式は、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の三色の光源を順次切り替えて、光を原稿に照射し、原稿からの反射光をレンズを介して一列の線状の受光素子列に導き、画素信号を順次得ることでカラー画像を読み取る構成である。
また、シートフィードスキャナは、イメージセンサからの信号出力に同期して、線状のイメージセンサと直交する方向に原稿を移動させる。
光源色分解方式を用いるスキャナのカラー画像信号は、光源の発光順に沿うため、例えばR、G、Bの繰り返しによる時系列信号になる。原稿を移動させながら原稿画像を読み取るため、RGBの各出力画素信号は、読取周期に応じた分、物理的に離れた場所を読んだデータになる。RGBの各出力画素信号は、以降の信号処理部において、同一場所を読んだデータとして処理されるため、画像の境界部などにおいて色が滲んだようになる、いわゆる色ずれが発生する。色ずれの発生は、とくにモノクロ領域を含む原稿をカラー読み取りした場合に目立つ。
このような色ずれを補正するための補正方法が知られている。例えば、特許文献1の技術は、白色から黒色、あるいは、黒色から白色に変化するエッジ部に生じる色ずれパターンを予め記憶する。そして、読み取ったパターンと色ずれパターンを比較して、両パターンが一致する領域を色ずれ領域として、色ずれ領域の白色を黒色に、または、黒色を白色に補正する。
また、ラインセンサの読取周期と各光源の点灯時間のタイミングを工夫して、色ずれを抑制する方法も知られている(例えば、特許文献2)。
しかし、特許文献1に開示された色ずれ補正方法は、もし、色ずれパターンと同じパターンの画像が存在する場合、当該画像に色ずれ補正を施す問題がある。また、特許文献2に開示された色ずれ抑制方法は、色ずれを抑えることができるものの、完全に色ずれをなくすことはできない。
本発明は、光源色分解方式を用いる画像読取において、高精度の色ずれ補正を行う仕組みを提供する。
本発明にかかる画像処理装置は、原稿を搬送する搬送手段と、少なくとも三色の光源から光照射し、搬送される原稿からの反射光を受光するラインセンサを有する画像読取手段と、前記搬送手段によって第一の方向に搬送される原稿から前記画像読取手段が読み取った第一の画像と、前記搬送手段によって第二の方向に搬送される前記原稿から前記画像読取手段が読み取った第二の画像に基づき、前記第一または第二の画像において色ずれが発生した画素を判定する判定手段とを備える。
本発明によれば、光源色分解方式を用いる画像読取において、高精度の色ずれ補正を行うことができる。
以下、本発明にかかる実施例の画像処理を図面を参照して詳細に説明する。
[装置の構成]
図1により実施例の画像処理装置の一例である画像読取装置101の概略構成を説明する。
図1により実施例の画像処理装置の一例である画像読取装置101の概略構成を説明する。
画像読取装置は、シート状の原稿(以下、単に「原稿」と呼ぶ)M2を搬送しながらその画像を読み取る機構を備えた搬送・読取部100を備える。搬送・読取部100は、原稿M2の搬送路13、原稿の搬送機構である搬送ローラ52と従動ローラ51を備える搬送ローラ対、搬送ローラ72と従動ローラ71を備える搬送ローラ対、原稿M2の画像を読み取るユニット画像読取部61、62などを有する。また、搬送・読取部100の端部には、原稿M2が手差しなどで挿入される導入部12が備わる。
搬送路13は、搬送・読取部100の略全域に亘って配設されている。搬送ローラ52と従動ローラ51の搬送ローラ対、および、搬送ローラ72と従動ローラ71の搬送ローラ対はそれぞれ、搬送・読取部10の搬送方向に直交する幅方向に一つまたは複数設けられる。
導入部12から導入された原稿M2は搬送路13に配設された画像読取部61、62へ搬送され、画像の読み取りが終了した原稿M2は導入部12から排出される。導入部12には、原稿M2の導入を検出する導入検出センサ14が配置されている。
画像読取部61、62は、搬送・読取部100の幅方向の略全域に亘って延在する。画像読取部61、62は、内部にLEDなどの複数色の光源、レンズアレイ、ラインイメージセンサなどを備え、原稿画像を光学的に走査して、アナログの画像信号を出力する。なお、光源は通常RGBの少なくとも三色だが、その他にイエロー(Y)やエメラルド(E)など他の色の光源を加えてもよい。
画像読取部61、62の近傍には、原稿M2が画像読取可能な位置にあることを検出するためのセンサが設けられている。例えば、搬送の往路における読取位置を検出する読取位置検出センサ64が搬送ローラ72の近傍に配置され、往路とは逆方向の搬送の復路における読取位置を検出するセンサ読取位置63が搬送ローラ52の近傍に配置されている。
導入検出センサ14、往路読取位置検出センサ64、復路読取位置検出センサ63は、例えば原稿M2に光を照射するか、原稿に向けて超音波を発生し、光や超音波の透過量(または反射量)に基づき原稿M2の存在を検出するセンサである。
図2のブロック図により画像読取装置101の制御構成例を説明する。
主制御部102は、画像読取制御部105および外部インタフェイス(IF)107を備え、RAM104をワークメモリとして、ROM203に格納された制御プログラムに基づき画像読取装置101の各部を制御する。
画像読取制御部105は、指定された読取条件や読取モード(例えば、読取解像度やカラー/白黒)の画像読取を行うための制御を行う。当該制御には、アナログディジタル変換器(ADC)106のゲイン調整やオフセット調整、ADC106が出力する画像データの取得などが含まれる。ADC106は、画像読取部61、62から入力されるアナログの画像信号をディジタル画像データに変換し、ディジタル画像データを画像読取制御部105に出力する。外部IF107は、情報処理装置201との間で画像データや制御コマンドなどの通信を行う。
主制御部102は、搬送ローラ52および72を回転させるモータを備える駆動部108を制御する。
主制御部102は、さらに色ずれ判定部110および色ずれ補正部120を有する。色ずれ判定部110は、画像制御部210から受け取った画像データに色ずれが発生しているか否かの色ずれ判定を行う。色ずれ補正部120は、色ずれがあると判定された画像データについて、色ずれを補正する処理を行う。
色ずれ判定部110は、属す色に応じて画素を分類する機能を有し、画素分類データを生成する。そして、ROM203に格納された色ずれ判定の基準である色ずれ判定データ(色ずれ判定パターン)に基づき、色ずれ判定を行う。色ずれ補正部120は、色ずれと判定された画素データに、グレー化補正、彩度補正、明度補正の少なくとも何れか一つを施す。なお、色ずれ判定部110および色ずれ補正部120の処理の詳細は後述する。
画像読取装置101は、コンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォンなどの情報処理装置201に接続される。画像読取装置100と情報処理装置201の接続には、例えば、USBなどのシリアルバス、有線または無線ネットワークなどが利用可能である。
情報処理装置201が画像読取装置101の制御プログラム(スキャナドライバ)を実行することにより、情報処理装置201における操作によって画像読取装置101の読取動作が制御可能である。スキャナドライバの実行により情報処理装置201に表示される制御画面(ユーザインタフェイス)において、ユーザは、例えば、読取解像度、色数、階調数、読取面、読取領域などの読取条件や読取モードが設定可能である。
[画像読取動作]
図3のフローチャートにより画像読取装置101の画像読取動作を説明する。
図3のフローチャートにより画像読取装置101の画像読取動作を説明する。
主制御部102は、導入検出センサ14が原稿M2を検出している状態で、情報処理装置201から画像読取指示を受信すると、原稿M2の搬送を開始し、画像読取動作を開始する。
●往路スキャン(S401)
主制御部102は、駆動部108を制御して搬送ローラ52、72を回転させ、原稿M2を画像読取部61、62に向けて搬送する。往路読取位置検出センサ64が原稿M2を検出すると、主制御部102は、画像読取部61、62の手前に設定される画像の読取開始位置Pから画像読取を開始するよう画像読取部61、62を制御する。主制御部102は、復路読取位置検出センサ63が原稿M2の後端を検出したタイミングにより、原稿M2の画像読取が完了したと判定する。
主制御部102は、駆動部108を制御して搬送ローラ52、72を回転させ、原稿M2を画像読取部61、62に向けて搬送する。往路読取位置検出センサ64が原稿M2を検出すると、主制御部102は、画像読取部61、62の手前に設定される画像の読取開始位置Pから画像読取を開始するよう画像読取部61、62を制御する。主制御部102は、復路読取位置検出センサ63が原稿M2の後端を検出したタイミングにより、原稿M2の画像読取が完了したと判定する。
原稿M2の先端が読取開始位置Pに到達したことは、駆動部108から得られる搬送ローラ72の回転量から原稿M2の搬送距離を求めることで検出すればよい。また、原稿M2の画像読取の完了は、搬送ローラ72の回転量から原稿M2の搬送距離を求めることで判定してもよいし、往路読取位置検出センサ64が原稿M2の後端を検出したタイミングにより判定してもよい。
主制御部102は、搬送制御を行う一方、カラー画像を読み取るための制御を行う。画像読取制御部105は、原稿M2が読取開始位置Pに到達するとR光源を点灯させ、受光部に原稿M2から反射する光を1ライン分読み取らせる。続けて、R光源を消灯しG光源を点灯させて1ライン分を読み取らせ、さらに、G光源を消灯しB光源を点灯させて1ライン分を読み取らせる。これら各色1ライン分のデータを合わせたデータがカラー画像の1ライン分の画像データになる。主制御部102は、原稿M2の画像読取が完了するまで、上述の動作を繰り返し行って原稿M2の画像データを取得する。
●復路スキャン(S402)
原稿M2の後端部分の画像を読み取った後(原稿M2の画像読取が完了した後)、主制御部102は、駆動部108を制御して搬送ローラ52と72の回転方向を逆転させ、原稿M2を画像読取部61、62に向けて搬送する。復路読取位置検出センサ63が原稿M2を検出すると、主制御部102は、画像読取部61、62の手前に設定される画像の読取開始位置Qから画像読取を開始するよう画像読取部61、62を制御する。主制御部102は、往路読取位置検出センサ64が原稿M2の後端を検出したタイミングにより、原稿M2の画像読取が完了したと判定する。
原稿M2の後端部分の画像を読み取った後(原稿M2の画像読取が完了した後)、主制御部102は、駆動部108を制御して搬送ローラ52と72の回転方向を逆転させ、原稿M2を画像読取部61、62に向けて搬送する。復路読取位置検出センサ63が原稿M2を検出すると、主制御部102は、画像読取部61、62の手前に設定される画像の読取開始位置Qから画像読取を開始するよう画像読取部61、62を制御する。主制御部102は、往路読取位置検出センサ64が原稿M2の後端を検出したタイミングにより、原稿M2の画像読取が完了したと判定する。
原稿M2の先端が読取開始位置Qに到達したことは、駆動部108から得られる搬送ローラ52の回転量から原稿M2の搬送距離を求めることで検出すればよい。また、原稿M2の画像読取の完了は、搬送ローラ52の回転量から原稿M2の搬送距離を求めることで判定してもよいし、復路読取位置検出センサ63が原稿M2の後端を検出したタイミングにより判定してもよい。
復路スキャン(S402)におけるカラー画像の読み取りの詳細は往路スキャン(S401)と同様であり、詳細説明を省略する。
●画像座標の設定(S403)
往路スキャン(S401)および復路スキャン(S402)によって原稿M2の画像データを取得した後、主制御部102は、両スキャンで取得した画像データの座標を設定する。以下では、画像の座標(x, y)のx値を主走査方向、y値を副走査方向とし、副走査方向の原点座標(y=0)を設定する例を説明する。なお、主走査方向はラインイメージセンサの受光素子の配列方向に対応し、副走査方向は原稿の搬送方向に対応する。
往路スキャン(S401)および復路スキャン(S402)によって原稿M2の画像データを取得した後、主制御部102は、両スキャンで取得した画像データの座標を設定する。以下では、画像の座標(x, y)のx値を主走査方向、y値を副走査方向とし、副走査方向の原点座標(y=0)を設定する例を説明する。なお、主走査方向はラインイメージセンサの受光素子の配列方向に対応し、副走査方向は原稿の搬送方向に対応する。
主制御部102は、往路読取位置検出センサ64が原稿M2の先端または後端を検出したタイミングに基づき、副走査方向の原点座標(y=0)を設定する。つまり、原点座標(y=0)は、往路スキャン(S401)で取得された画像データ(以下、往路画像データ)の先端、および、復路スキャン(S402)で取得した画像データ(以下、復路画像データ)の後端に設定される。
なお、原点座標(y=0)は、復路読取位置検出センサ63が原稿の後端または先端を検出したタイミングに基づき設定されてもよいし、駆動部108から得られる搬送ローラ52、72の回転量から求めた原稿M2の搬送距離に基づき設定されてもよい。勿論、センサの検出タイミングや回転量の組み合わせに基づき原点座標(y=0)が設定されてもよい。あるいは、原点座標(y=0)は、往路画像データの後端、および、復路画像データの先端に設定されてもよい。
●色ずれの判定(S404)
色ずれ判定部110は、下式により画素の彩度Sを計算し、彩度Sが所定彩度Sth未満の画素をモノクロ画素に分類し、彩度Sが所定彩度Sth以上の画素をカラー画素に分類する。そして、モノクロ画素のうち、明度Lが所定明度Lth未満の画素を黒色に、明度Lが所定明度Lth以上の画素を白色に分類する。また、カラー画素は、RGB成分の最大値Max(R, G, B)に基づき赤色、緑色、青色に分類する。
S = {Max(R, G, B) - Min(R, G, B)}/Max(R, G, B);
if (S < Sth) {
注目画素はモノクロ画素;
if ((R+G+B) < Lth)
注目画素は黒色;
else
注目画素は白色;
} else {
注目画素はカラー画素;
if (Max(R, G, B) = R)
注目画素は赤色;
if (Max(R, G, B) = G)
注目画素は緑色;
else
注目画素は青色;
} …(1)
色ずれ判定部110は、下式により画素の彩度Sを計算し、彩度Sが所定彩度Sth未満の画素をモノクロ画素に分類し、彩度Sが所定彩度Sth以上の画素をカラー画素に分類する。そして、モノクロ画素のうち、明度Lが所定明度Lth未満の画素を黒色に、明度Lが所定明度Lth以上の画素を白色に分類する。また、カラー画素は、RGB成分の最大値Max(R, G, B)に基づき赤色、緑色、青色に分類する。
S = {Max(R, G, B) - Min(R, G, B)}/Max(R, G, B);
if (S < Sth) {
注目画素はモノクロ画素;
if ((R+G+B) < Lth)
注目画素は黒色;
else
注目画素は白色;
} else {
注目画素はカラー画素;
if (Max(R, G, B) = R)
注目画素は赤色;
if (Max(R, G, B) = G)
注目画素は緑色;
else
注目画素は青色;
} …(1)
このように、色ずれ判定部110は、画像データの各画素を黒色、白色、赤色、緑色、青色の五色の何れかに分類(以下、色分類)する。
画素分類の後、色ずれ判定部110は、ROM103に格納された色ずれ判定パターンと色分類した画像データに基づき色ずれを判定する。色ずれ判定パターンには、例えば、次のパターンがあるが、下記のパターンに限定されるものではなく、色ずれ判定パターンの詳細は後述する。
第一のパターン:モノクロ画素からカラー画素に連続するパターン
例えば、白色から赤色、黒色から青色などのパターン
第二のパターン:第一のパターンにカラー画素が連続するパターン
例えば、赤色から青色、青色から赤色などのパターン
第三のパターン:カラー画素からモノクロ画素に連続するパターン
例えば、青色から白色、赤色から黒色などのパターン
第一のパターン:モノクロ画素からカラー画素に連続するパターン
例えば、白色から赤色、黒色から青色などのパターン
第二のパターン:第一のパターンにカラー画素が連続するパターン
例えば、赤色から青色、青色から赤色などのパターン
第三のパターン:カラー画素からモノクロ画素に連続するパターン
例えば、青色から白色、赤色から黒色などのパターン
●色ずれ補正(S405)
色ずれ補正部120は、ステップS403において色ずれと判定された画素データに、色ずれ補正としてグレイ化補正、彩度補正、明度補正の少なくとも一つの画像処理を施す。例えば、色ずれ判定部110により色ずれが発生した領域(以下、色ずれ領域)と指定された領域の各画素にグレイ化処理が施される。
色ずれ補正部120は、ステップS403において色ずれと判定された画素データに、色ずれ補正としてグレイ化補正、彩度補正、明度補正の少なくとも一つの画像処理を施す。例えば、色ずれ判定部110により色ずれが発生した領域(以下、色ずれ領域)と指定された領域の各画素にグレイ化処理が施される。
グレイ化処理は、例えば、補正対象の画素の値を、当該画素のRGB値の平均値(R+G+B)/3(グレイ値)に変更する処理である。しかし、平均値を求める演算は負荷が重いため、画像読取部61、62における点灯順が二番目の光源の点灯時に読み取った値を二倍にし、その後、RGB値の総和を二回ビットシフト(4による除算に相当)してもよい。例えば、点灯順の二番目がG光源の場合、(R+2G+B)/4がグレイ値である。
●データ送信(S406)
主制御部102は、往路画像データおよび復路画像データを外部I/F107を介して情報処理装置201に送信し、画像読取動作を終了する。なお、色ずれがあると判定された往路画像データと、色ずれがあると判定された復路画像データの両方に色ずれ補正を実施してもよいが、どちらか一方に色ずれ補正を実施してもよい。また、情報処理装置201に送信する画像データは、往路画像データと復路画像データのどちらか一方だけでもよい。
主制御部102は、往路画像データおよび復路画像データを外部I/F107を介して情報処理装置201に送信し、画像読取動作を終了する。なお、色ずれがあると判定された往路画像データと、色ずれがあると判定された復路画像データの両方に色ずれ補正を実施してもよいが、どちらか一方に色ずれ補正を実施してもよい。また、情報処理装置201に送信する画像データは、往路画像データと復路画像データのどちらか一方だけでもよい。
[色ずれ判定処理]
図4のフローチャートにより色ずれ判定部110の処理(S404)を詳細に説明する。以下では、ある主走査位置(座標x)における色ずれ判定を説明するが、以下の処理が各主走査位置において実行されることは言うまでもない。
図4のフローチャートにより色ずれ判定部110の処理(S404)を詳細に説明する。以下では、ある主走査位置(座標x)における色ずれ判定を説明するが、以下の処理が各主走査位置において実行されることは言うまでもない。
色ずれ判定部110は、往路画像データの入力が終了すると、色ずれ判定処理を開始し、復路画像データの最初の画素(原点座標(y=0)の画素)を注目画素(x, y)に設定する(S101)。そして、式(1)に基づき、注目画素(x, y)がモノクロ画素か否かを判定し(S102)、注目画素(x, y)がモノクロ画素ではない場合、隣接画素(x, y+1)の有無を判定する(S103)。
隣接画素(x, y+1)がない場合、注目画素(x, y)は復路画像データの終端にあり、色ずれ判定部110は処理を終了する。また、隣接画素(x, y+1)がある場合、色ずれ判定部110は、注目画素を隣接画素(x, y+1)に移動して(S104)、処理をステップS102に戻す。
ステップS102の判定において注目画素(x, y)がモノクロ画素と判定された場合、色ずれ判定部110は、y値をRAM104の所定領域に記憶し(S105)、隣接画像(x, y+1)の有無を判定する(S106)。隣接画素(x, y+1)がない場合、注目画素(x, y)は復路画像データの終端にあり、色ずれ判定部110は処理を終了する。
一方、注目画素(x, y)がモノクロ画素、かつ、隣接画素(x, y+1)がある場合、色ずれ判定部110は、注目画素と隣接画素の組み合わせパターン(以下、復路パターン)が色ずれ判定パターンに一致するか否かを判定する(S107)。復路パターンが色ずれ判定パターンに一致しない場合、色ずれ判定部110は、処理をステップS104に戻して注目画素を移動する。
復路パターンが色ずれ判定パターンに一致する場合、色ずれ判定部110は、往路画像データの画素(x, y)と画素(x, y+1)の組み合わせパターン(以下、往路パターン)が色ずれ判定パターンに一致するか否かを判定する(S108)。往路パターンが色ずれ判定パターンに一致しない場合、色ずれ判定部110は、処理をステップS104に戻して注目画素を移動する。
復路パターンが色ずれ判定パターンに一致し、かつ、往路パターンが色ずれ判定パターンに一致する場合、色ずれ判定部110は、復路パターンと往路パターンが同一か否かを判定する(S109)。両パターンが同一の場合、色ずれ判定部110は、処理をステップS104に戻して注目画素を移動する。
一方、復路パターンと往路パターンが異なる場合、色ずれ判定部110は、復路画像データの隣接画素(x, y+1)がモノクロ画素か否かを判定する(S110)。隣接画素(x, y+1)がモノクロ画素の場合、色ずれ判定部110は、注目画素を隣接画素(x, y+1)に移動して(S111)、処理をステップS106に戻す。
他方、隣接画素(x, y+1)がモノクロ画素ではない場合、隣接画素(x, y+1)を補正対象画素に設定し(S112)、処理をステップS104に戻して注目画素を移動する。
図5により色ずれ判定および色ずれ補正対象の画像例を示す。図5において、画像501は副走査方向に一画素分の原稿画像を示す。画像502は往路スキャン(S401)において原稿画像501を読み取った画像データを色分類した結果を示し、画像503は復路スキャン(S402)において原稿画像501を読み取った画像データを色分類した結果を示す。画像504は分類画像502(および/または503)において色ずれ補正が行われる画素を示す。画像505は原稿画像501の読取結果として出力される画像の一例を示す。
復路画像データが入力されると、分類画像503における画素Aが注目画素に設定され(S101)、画素Aがモノクロ画素であるから画素Aのy値が記憶される(S105)。そして、画素Aに隣接する画素Bの有無が判定され(S106)、画素Bが存在することから、分類画像503における画素AとBの組み合わせの復路パターン(この例では黒色から赤色)が色ずれ判定パターンに一致するか否かが判定される(S107)。
図6により色ずれ判定パターン例を示す。図6(a)は往路パターンに対応する色ずれ判定パターン例であり、図6(b)は復路パターンに対応する色ずれ判定パターン例である。なお、色ずれ判定パターンが往路と復路で異なるのは、RGB光源の点灯順が同じで、原稿M2の搬送方向が異なるため、座標yに対して色ずれが生じる方向が反転するためである。
図6(b)に示すように、色ずれ判定パターンに「黒色から赤色」が存在し、復路パターン(この例では黒色から赤色)が色ずれ判定パターンに一致すると判定される(S107)。従って、処理は往路パターン(分類画像502における画素AとBの組み合わせパターン)の判定(S108)に進む。
この例において、往路パターンは「黒色から青色」であり、図6(a)に示す色ずれ判定パターンに一致すると判定され(S108)、処理は復路パターンと往路パターンの比較(S109)に進む。この例では、復路パターン「黒色から赤色」に対して往路パターン「黒色から青色」であり、両パターンが異なると判定される(S109)。そして、隣接画素である画素Bがモノクロ画素ではないと判定され(S110)、画素Bが補正対象画素に設定される(S112)。
続いて、注目画素が画素Bに移動され(S104)、画素Bがモノクロ画素であるから画素Bのy値が記憶される(S105)。そして、画素Bに隣接する画素Cの有無が判定され(S106)、画素Cが存在することから、分類画像503における画素BとCの組み合わせの復路パターン(この例では赤色から白色)が色ずれ判定パターンに一致するか否かが判定される(S107)。
図6(b)に示すように、色ずれ判定パターンに「赤色から白色」が存在し、復路パターンが色ずれ判定パターンに一致すると判定される(S107)。従って、処理は往路パターン(分類画像502における画素BとCの組み合わせパターン)の判定(S108)に進む。
この例において、往路パターンは「青色から白色」であり、図6(a)に示す色ずれ判定パターンに一致すると判定され(S108)、処理は復路パターンと往路パターンの比較(S109)に進む。この例では、復路パターン「赤色から白色」に対して往路パターン「青色から白色」であり、両パターンが異なると判定される(S109)。そして、隣接画素である画素Cがモノクロ画素と判定され(S110)、画素Cが注目画素に設定される(S112)。この場合、画素Cはモノクロ画素であり補正対象画素の設定されない。
つまり、復路パターンが色ずれ判定パターンに一致し、往路パターンが色ずれ判定パターンに一致し、復路パターンと往路パターンが異なる場合、復路パターンと往路パターンを構成するカラー画素において色ずれが発生したと判定される。そして、色ずれが発生したと判定されたカラー画素が補正対象画素に設定される。
以上の処理が繰り返され、図5に示す画素B、F、Gが補正対象画素に設定される。補正対象画素B、F、Gには、色ずれ補正処理(S405)において、例えばグレイ補正が施され、出力画像504に示すようにグレイの画像データとして出力される。
なお、上記では、復路画像データに注目画素を設定して処理を行うように記載したが、往路画像データに注目画素を設定して処理を行っても同様の結果が得られる。
このように、同一原稿の搬送方向を変更して原稿画像を読み取ることで、色のずれ方が異なる条件で画像データを取得し、それら画像データを比較して色ずれが生じている画素を補正対象画素として検出する。従って、予想される色ずれパターンと同様の画像パターンが存在する場合に、当該画像パターンを色ずれと判定する誤検出を防ぐことができ、色ずれ補正を高精度に行うことができる。
また、画像読取部61、62の前後に原稿を検出するための検出部を設けることで、原稿のサイズをより正確に把握することができ、高精度の色ずれ補正が可能になる。
以下、本発明にかかる実施例2の画像処理を説明する。なお、実施例2において、実施例1と略同様の構成については、同一符号を付して、その詳細説明を省略する。
実施例2では、往路画像データと復路画像データの画像座標の設定(S403)において、読み取った画像データを使用した原稿サイズの検出と斜行補正を行う例を説明する。なお、原稿サイズの検出および斜行補正に関する画像処理は主制御部102によって実施される。以下では、実施例1の画像読取動作と異なる動作が含まれるステップS403の処理について説明する。
[原稿サイズの検出]
画像読取装置101は、読取可能最大幅×(原稿長さ+マージン)のサイズの画像を読み取る。座標系は、読取画像の左上端を原点としたxy座標系である。本実施例では、xy座標系における各画素の輝度値をf(x, y)と表記する。なお、x軸は主走査方向に、y軸は副走査方向に相当する。
画像読取装置101は、読取可能最大幅×(原稿長さ+マージン)のサイズの画像を読み取る。座標系は、読取画像の左上端を原点としたxy座標系である。本実施例では、xy座標系における各画素の輝度値をf(x, y)と表記する。なお、x軸は主走査方向に、y軸は副走査方向に相当する。
図7により原稿サイズの検出処理を説明する。原稿1301のサイズの検出は、画素値から原稿1301と背景の境界情報を検出することで行われる。主制御部102は、式(2)を用いて、各画素位置における読取画像の微分情報値Δ(x, y)を算出する。
Δ(x, y) = |f(x, y+d) - f(x, y)| …(2)
ここで、f(x, y)は注目画素の画素値、
f(x, y+d)は注目画素からdライン先の画素の画素値(例えばd=1)
Δ(x, y) = |f(x, y+d) - f(x, y)| …(2)
ここで、f(x, y)は注目画素の画素値、
f(x, y+d)は注目画素からdライン先の画素の画素値(例えばd=1)
微分情報値Δ(x, y)の算出後、主制御部102は、副走査線ごとに、当該副走査線上に位置するΔ(x, y)が閾値sを超えるか否かを判定する。そして、各副走査線において、Δ(x, y)が最初に閾値sを超えた画素のy座標と、Δ(x, y)が閾値s以下に戻る直前の画素のy座標を位置情報としてRAM104の所定領域に記録する。記録された位置情報は、原稿1301と背景の境界情報に相当し、原稿1301の四辺1304から1307を示す。
[斜行補正]
図8により境界情報から得られる線分を示す。図8において、x軸方向の区間Aは、Δ(x, y)≦sのため位置情報が記録されなかった部分であり、区間Bは位置情報がRAM104に割り当てられた配列603に記録された部分である。なお、位置情報が未記録を示すために、対応する配列には例えば「-1」が記録される。
図8により境界情報から得られる線分を示す。図8において、x軸方向の区間Aは、Δ(x, y)≦sのため位置情報が記録されなかった部分であり、区間Bは位置情報がRAM104に割り当てられた配列603に記録された部分である。なお、位置情報が未記録を示すために、対応する配列には例えば「-1」が記録される。
主制御部102は、位置情報から辺1305に相当する線分P1-P2の端点のy座標、および、辺1306に相当する線分P2-P3の端点のy座標を抽出する。そして、線分P1-P2と線分P2-P3がなす角度(斜行角)を検出する。
図9により線分P1-P2と線分P2-P3の斜行角の検出を説明する。図9(a)に示すように、線分P1-P2の点P1から点P2に向かって、x座標方向に所定間隔aで配列603のセルを点P2を超える手前まで移動する(点P1→点p11→ … →点p1n:nは自然数)。そして、各点のy座標値の間の差分b1、b2、…、bnを求め、それら差分の合計sum1(正の値)を算出する。
また、図9(b)に示すように、線分P2-P3の点P2から点P3に向かって、x座標方向に所定間隔aで配列603のセルを点P3を超える手前まで移動する(点P2→p21→ … →p2m:mは自然数)。そして、各点のy座標値の間の差分c1、c2、…、cmを求め、それら差分の合計値sum2(負の値)を算出する。
次に、主制御部102は、セルの移動数n、mが多かった線分を採用して、下式により傾きベクトル(g, h)を求め、傾きベクトルから原稿画像の斜行角を検出する。なお、セルの移動数が多い線分の採用は、図8に示す区間Cと区間Dうち長い区間を採用することに相当する。
if (n ≧ m)
(g, h) = (a, sum1/n);
else
(g, h) = (a, sum2/m); …(3)
if (n ≧ m)
(g, h) = (a, sum1/n);
else
(g, h) = (a, sum2/m); …(3)
図10により傾きベクトル(g, h)と原稿の傾き方向の関係を示す。図10(a)はh>0かつg<hの場合を、図10(b)はh>0かつg>hの場合を、図10(c)はh<0かつg<|h|の場合を示し、図10(d)はh<0かつg>|h|の場合をそれぞれ示す。
原稿画像1103の左上頂点を回転軸として、h>0かつg<hの場合(図10(a))は原稿画像1103を時計回りに角度θだけ回転させ、h>0かつg>hの場合(図10(b))は原稿画像1103を反時計回りに角度θだけ回転させる。なお、g=hの場合は原稿画像1103を時計回りに回転させることにする。
また、原稿画像1103の左上頂点を回転軸として、h<0かつg<|h|の場合(図10(c))は原稿画像1103を反時計回りに角度θだけ回転させ、h<0かつg>|h|の場合(図10(d))は原稿画像1103を時計回りに角度θだけ回転させる。
図11により原稿画像1103の回転方法を説明する。図11(a)は回転前の画像Aを示し、図11(b)は回転後の画像Bを示す。図11において、画像Bの幅wと高さhは下式を用いて、原稿画像1103の四頂点のうち三点((x1, y1)(x2, y2)(x4, y4))の座標から求められる。
w = √{(x1 - x4)2 + (y1 - y4)2}
h = √{(x1 - x2)2 + (y1 - y2)2} …(4)
w = √{(x1 - x4)2 + (y1 - y4)2}
h = √{(x1 - x2)2 + (y1 - y2)2} …(4)
次に、主制御部102は、画像Bの各画素の値を決定する。画像Bの各画素の値は、下式を用いて、画像Aの各画素の値を参照することで決定される。
x = X・cosθ - Y・sinθ + x1
y = X・sinθ + Y・cosθ + y1 …(5)
ここで、(x, y)は回転前(画像A)の画素位置、
(X, Y)は回転後(画像B)の画素位置、
(x1, y1)は回転軸の頂点座標、
θは時計回りに測定される回転角度。
x = X・cosθ - Y・sinθ + x1
y = X・sinθ + Y・cosθ + y1 …(5)
ここで、(x, y)は回転前(画像A)の画素位置、
(X, Y)は回転後(画像B)の画素位置、
(x1, y1)は回転軸の頂点座標、
θは時計回りに測定される回転角度。
ただし、式(5)によって画像Bの座標B(X, Y)に対応する画素Aの座標A(x, y)を算出すると、座標値に小数点以下が含まれ、整数の座標が得られない場合がある。そのため、算出される座標A(x, y)周囲の画素値により補間処理を行って座標B(X, Y)の画素値を求める。例えば、下式により、算出された座標A(x, y)周囲の2×2画素(四画素)の輝度値を直線補間して座標B(X, Y)の画素値とする。
f(B(X, Y)) = ([x+1]-x)×([y+1]-y)×f(A([x], [y]))
+ ([x+1]-x)×([y]-y)×f(A([x], [y+1]))
+ ([x]-x)×([y+1]-y)×f(A([x+1], [y]))
+ ([x]-x)×([y]-y)×f(A([x+1], [y+1])) …(6)
ここで、f(A(x, y))は座標A(x, y)の画素値、
f(B(X, Y)は座標B(X, Y)の画素値、
[ ]は小数部の切り捨てを表す。
f(B(X, Y)) = ([x+1]-x)×([y+1]-y)×f(A([x], [y]))
+ ([x+1]-x)×([y]-y)×f(A([x], [y+1]))
+ ([x]-x)×([y+1]-y)×f(A([x+1], [y]))
+ ([x]-x)×([y]-y)×f(A([x+1], [y+1])) …(6)
ここで、f(A(x, y))は座標A(x, y)の画素値、
f(B(X, Y)は座標B(X, Y)の画素値、
[ ]は小数部の切り捨てを表す。
そして、主制御部102は、回転後の原稿画像の左上頂点をxy座標系の原点に合わせるように補正する。なお、復路画像データは搬送方向が反対になるので、さらに、y座標系を反転させる処理を行い、往路画像データとxy座標系の原点を一致させる。
このように、読み取った画像データを使用して原稿サイズの検出と斜行補正を行い、往路画像データと復路画像データの画像座標を設定する。これにより、主走査方向の原点座標(x=0)の設定も可能になり、実施例1に比べると、往路画像データと復路画像データのの間の画像のずれを抑制した高精度の色ずれ判定と色ずれ補正が可能になる。
以下、本発明にかかる実施例3の画像処理を説明する。なお、実施例3において、実施例1、2と略同様の構成については、同一符号を付して、その詳細説明を省略する。
実施例3では、実施例2における画像データを用いる原稿サイズと傾きの検出に代わり、原稿幅(搬送方向に直交する方向の原稿サイズ)の検出手段を用いて原稿サイズと傾きの検出を行う。
図12により実施例3の画像処理装置の一例である画像読取装置101の概略構成を説明する。ラインセンサ82は、ラインセンサ光源81から照射され、原稿M2が存在しない部分を通過する光、および、原稿M2を透過する光を受光して原稿端画像信号を出力する。ラインセンサ光源82は、赤外LEDなどの非可視光の光源でもよいし、可視光の光源でもよい。その他の構成は、図1と同様であり、詳細説明を省略する。
図13のブロック図により画像読取装置101の制御構成例を説明する。サイズ・傾き検出部130は、ラインセンサ82が出力する原稿端画像信号に基づき、原稿M2のサイズと傾きを検出する。ラインセンサ光源82の点灯消灯およびラインセンサ82の動作は主制御部102によって制御される。また、その他の構成は、図2と同様であり、詳細説明を省略する。
次に、実施例3における原稿サイズと傾きの検出処理について説明する。なお、実施例2における原稿サイズと傾きの検出との違いは、原稿と背景の間の境界を検出する処理についてのみであり、境界検出処理についてのみ説明する。
図14により原稿端画像信号902を説明する。原稿端画像信号902は、ラインセンサ82の端部の受光素子に対応する信号を先頭にサイズ・傾き検出部130に順次入力される。
サイズ・傾き検出部341は、閾値903を用いて原稿端画像信号902を二値化した原稿端画像データ905、906を生成する。図14に示す原稿端画像データ905、906は、白が値‘1’の画素を、黒が値‘0’の画素を表す。適切な閾値903を用いて二値化を行うことで、原稿M2が存在しない部分を通過する光を受光する受光素子部分が白画素、原稿M2を透過する光を受光する受光素子部分が黒画素の原稿端画像データ905、906が生成される。
サイズ・傾き検出部341は、原稿M2の幅方向の左端を検出する場合、原稿端画像データ905の左端の画素を先頭として白画素から黒画素への変化を探索し、当該黒画素の番号を取得する。また、原稿M2の幅方向の右端を検出する場合、原稿端画像データ906の右端の画素を先頭として、白画素から黒画素への変化を探索し、当該黒画素の番号を取得する。このようにして、原稿M2と背景の境界情報を検出する。
このように、原稿幅の検出手段を用いて原稿サイズと傾きの検出を行う。実施例2の原稿サイズと傾きの検出においては、原稿端と背景の濃度がほぼ同じで境界が検出できない場合があるが、実施例3によれば境界を確実に検出することができる。
[変形例]
上記では、搬送方向に関わらず光源の点灯順序(例えばRGB順)を同一にして、搬送の往路、復路において画像読取を行うことで色ずれの違いを発生させる例を説明した。また、光源の点灯順序を変更して、同方向に二度搬送して画像読取を行うことで色ずれの違いを発生させることができる。例えば、一回目の搬送はRGB順に点灯し、二回目の搬送はBGR順点灯するなどである。光源の点灯順序を変更する場合、色ずれが発生する箇所においては、読み取った画像により、ずれる色が異なるため、色ずれが生じている画像データを単独で補正する場合に比べて高精度に色ずれを検出し補正することができる。
上記では、搬送方向に関わらず光源の点灯順序(例えばRGB順)を同一にして、搬送の往路、復路において画像読取を行うことで色ずれの違いを発生させる例を説明した。また、光源の点灯順序を変更して、同方向に二度搬送して画像読取を行うことで色ずれの違いを発生させることができる。例えば、一回目の搬送はRGB順に点灯し、二回目の搬送はBGR順点灯するなどである。光源の点灯順序を変更する場合、色ずれが発生する箇所においては、読み取った画像により、ずれる色が異なるため、色ずれが生じている画像データを単独で補正する場合に比べて高精度に色ずれを検出し補正することができる。
上記では、画像読取装置101に上記の画像処理を行う構成を設ける例を説明したが、例えば、情報処理装置201において上記の画像処理を行ってもよい。その場合、記録媒体やサーバによってスキャナドライバとして情報処理装置201に供給されるプログラムに当該画像処理の機能をもたせればよい。色ずれ検出や色ずれ補正の処理を情報処理装置201側で実行すれば、画像読取装置101側の当該処理部やメモリを削減して、画像読取装置101を安価にすることができる。
光源色分解方式を用いるシートフィードスキャナの白黒エッジ部に生じる従来の色ずれ補正は、予想していた色ずれパターンと読取画像のパターンを比較し、両者のパターンが一致した領域を色ずれ領域として白または黒に補正する。しかし、予想していた色ずれパターンと同じ原稿が存在する場合、誤って色ずれ補正してしまう可能性がある。
本発明によれば、同一の媒体の搬送を繰り返すごとに色のずれ方が異なる画像取得条件で画像データを取得し、繰り返し取得した画像データを比較することで色ずれが生じている画素を補正する。そのため、予想していた色ずれパターンと同じパターンの画素が存在する画像がある媒体でも誤って色ずれ補正しないで済み、高精度の色ずれ補正が行える。
また、画像読取部61、62の直前に媒体の挙動を検出するための検出手段を設けたことで、媒体サイズをより正確に把握することができ、比較する画像のずれがなくなり、より高精度の色ずれ補正を行うことができる。
また、画像データに基づいて媒体のサイズ・斜行角度を検出することで、媒体サイズと傾きとサイズをより正確に把握することができ、比較する画像のずれがなくなり、より高精度の色ずれ補正を行うことができる。
また、媒体の幅を検出する幅検出部の検出結果の幅データに基づいて、媒体のサイズと斜行角を検出することで、媒体サイズと傾きとサイズをより正確に把握することができ、比較する画像のずれがなくなり、より高精度の色ずれ補正を行うことができる。
また、搬送手段による媒体の搬送方向を異ならせて、白黒エッジ部に生じる色のずれ方を異ならせることができるので、予想していた色ずれパターンと同じパターンの画像が存在する場合でも誤って色ずれ補正しないで済み、高精度の色ずれ補正が行える。
また、複数の光源の発光順を異ならせることにより、白黒エッジ部に生じる色のずれ方を異ならせることができるので、予想していた色ずれパターンと同じパターンの画像が存在する場合でも誤って色ずれ補正しないで済み、高精度の色ずれ補正が行える。
また、外部の情報処理装置とデータ通信を行う通信手段をもち、色ずれ補正処理を情報処理装置側で行う。この場合、画像読取装置側に色ずれ補正処理部が不要になり、画像読取装置を安価にすることができる。
また、外部の情報処理装置とデータ通信を行う通信手段をもち、情報処理装置側が画像データに基づいて媒体のサイズと斜行角を検出し、媒体の検出情報と画像データに基づいて色ずれ補正処理を行う。この場合、画像読取装置側に色ずれ補正処理部が不要になり、画像読取装置を安価にすることができる。
[その他の実施例]
本発明は、上述の実施形態の一以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける一以上のプロセッサがプログラムを読み出し実行する処理でも実現可能である。また、一以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の一以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける一以上のプロセッサがプログラムを読み出し実行する処理でも実現可能である。また、一以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
なお、本発明でいう画像処理装置は、画像読取機能を有する画像読取装置としてもよいが、例えば、画像読取装置とこの画像読取装置に接続された情報処理装置とを備えた画像読取システムによって構成してもよい。この場合、画像読取装置は、読み取った画像を情報処理装置に送信し、情報処理装置内で画像の色ずれ判定などを行うようにしてもよいし、画像読取装置内で色ずれ判定を行った結果を含めて情報処理装置に送信するようにしてもよい。いずれにしても、上述した実施例の機能や役割を、画像読取システムを構成する画像読取装置と情報処理装置とで分散処理することが可能である。したがって、本発明は、画像読取システムにも適用可能である。
Claims (14)
- 原稿を搬送する搬送手段と、
少なくとも三色の光源から光照射し、搬送される原稿からの反射光を受光するラインセンサを有する画像読取手段と、
前記搬送手段によって第一の方向に搬送される原稿から前記画像読取手段が読み取った第一の画像と、前記搬送手段によって第二の方向に搬送される前記原稿から前記画像読取手段が読み取った第二の画像に基づき、前記第一または第二の画像において色ずれが発生した画素を判定する判定手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。 - さらに、前記色ずれが発生した画素の色ずれを補正する補正手段を有することを特徴とする請求項1に記載された画像処理装置。
- 前記第一の方向と前記第二の方向は互いに逆方向であり、前記光源の各色の発光順が、前記第一および第二の方向の搬送において同一であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された画像処理装置。
- 前記第一および第二の方向は同方向であり、前記光源の各色の発光順が、前記第一の方向の搬送と前記第二の方向の搬送とで異なることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された画像処理装置。
- さらに、前記画像読取手段の近傍に配置され、搬送される原稿を検出する検出手段を有し、
前記画像読取手段は、前記検出手段の検出結果に基づき原稿画像の読み取りを開始することを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載された画像処理装置。 - 前記画像読取手段は、前記検出手段の検出結果に基づき前記第一および第二の画像の原点座標を設定することを特徴とする請求項5に記載された画像処理装置。
- 前記画像読取手段は、前記第一および第二の画像から原稿サイズおよび斜行角を検出した結果に基づき、斜行補正を行い、前記第一および第二の画像の原点座標を設定することを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載された画像処理装置。
- さらに、原稿の搬送方向に直交する方向の原稿サイズを検出する幅検出手段を有し、
前記画像読取手段は、前記幅検出手段の検出結果に基づき、斜行補正を行い、前記第一および第二の画像の原点座標を設定することを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載された画像処理装置。 - 前記判定手段は、前記第一および第二の画像の各画素を色分類し、前記第一の画像における前記色分類された画素の第一のパターンと所定の第一の色ずれ判定パターンの比較、および、前記第二の画像における前記色分類された画素の第二のパターンと所定の第二の色ずれ判定パターンの比較に基づき、前記色ずれが発生した画素を判定することを特徴とする請求項1から請求項8の何れか一項に記載された画像処理装置。
- 前記判定手段は、前記第一のパターンが前記第一の色ずれ判定パターンに一致し、前記第二のパターンが前記第二の色ずれ判定パターンに一致し、前記第一のパターンと前記第二のパターンが異なる場合、前記第一および第二のパターンを構成するカラー画素において色ずれが発生したと判定することを特徴とする請求項9に記載された画像処理装置。
- さらに、情報処理装置と通信を行う通信手段を有し、
前記画像読取手段は、前記情報処理装置から受信した指示に基づき原稿画像の読み取りを行い、読み取った原稿画像の画像データまたは前記補正手段によって補正された原稿画像の画像データを前記情報処理装置に送信することを特徴とする請求項2から請求項10の何れか一項に記載された画像処理装置。 - 原稿を搬送する搬送手段、少なくとも三色の光源から光照射して、搬送される原稿からの反射光を受光するラインセンサを有する画像読取手段を備えた画像処理装置の画像処理方法であって、
前記搬送手段によって第一の方向に搬送される原稿から前記画像読取手段が読み取った第一の画像と、前記搬送手段によって第二の方向に搬送される前記原稿から前記画像読取手段が読み取った第二の画像に基づき、前記第一または第二の画像において色ずれが発生した画素を判定することを特徴とする画像処理方法。 - コンピュータを請求項1から請求項11の何れか一項に記載された画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
- 請求項13に記載されたプログラムが記録されたコンピュータが読み取り可能な記録媒体。
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