JP2016115873A - 太陽電池電極形成用導電性ペースト、並びに、これを用いた太陽電池素子および太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
Description
本発明で用いられる(A)導電性粉末は、導電性を有する公知の粉末(粉体または粒子)であれば特に限定されないが、代表的には、銀(Ag),銅(Cu),ニッケル(Ni),アルミニウム(Al)およびパラジウム(Pd)からなる群より選択される少なくとも1種以上の金属を含有する粉末であることが好ましい。ここで、この群から選択される金属を1種以上含む粉末とは、(A−1)前記群から選択されるいずれか1種の金属からなる金属粉末、(A−2)前記群から選択される少なくとも1種以上の金属を含有する合金粉末、(A−3)前記群から選択される少なくとも1種以上の金属が表面に被覆されたコート粉末、および(A−4)前記群から選択される少なくとも1種以上の金属の化合物であって、加熱処理後に導電性が生じるものからなる、金属化合物粉末、の少なくともいずれかであればよい。なお、(A−4)金属化合物粉末の加熱処理の温度は特に限定されず、当該粉末を構成する金属化合物の具体的な種類により異なることは言うまでもない。
本発明で用いられる(B)ガラスフリットは、太陽電池電極形成用導電性ペーストの分野で公知のガラスフリットを好適に用いることができるが、特に、250℃以上600℃以下の軟化点を有するものが好ましく、300℃以上550℃以下の軟化点を有するものがより好ましい。これは、導電性ペーストが比較的低温で焼成されたときに、(C)リチウム化合物による良好なファイヤースルーが実現される(反射防止層を侵食する)とともに、焼成により形成された電極が半導体基板に対して良好にオーミック接合できるようにするためである。
本発明で用いられる(C)リチウム化合物は、太陽電池電極形成用導電性ペーストにおいて、より低い焼成温度であっても、良好なファイヤースルーおよび良好なオーミック接合を実現するために必要な成分である。その具体的な種類は特に限定されず、リチウムを含有する公知の化合物であればよい。
本発明で用いられる(D)有機バインダおよび(E)溶剤は、本発明に係る太陽電池電極形成用導電性ペーストの有機ビヒクルを構成する成分である。(D)有機バインダとしては、太陽電池電極形成用導電性ペーストの分野で公知の樹脂を好適に用いることができる。具体的な(D)有機バインダとしては、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、アクリル樹脂、アルキド樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、フェノール系樹脂、脂肪族系石油樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、キシレン系樹脂、クマロンインデン系樹脂、スチレン系樹脂、ジシクロペンタジエン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ユリア系樹脂、メラミン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリイソブチル系樹脂等が挙げられるが、特に限定されない。
本発明に係る太陽電池電極形成用導電性ペーストは、前記の通り、(A)導電性粉末、(B)ガラスフリット、(C)リチウム化合物、(D)有機バインダ、(E)溶剤を含有していればよいが、さらに(F)その他の成分を含有してもよい。具体的な(F)その他の成分としては、例えば、分散剤、焼結抑制剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤、消泡剤、粘度調整剤等を挙げることができる。これら(F)その他の成分の配合量は特に限定されず、導電性ペーストおよび得られる電極の物性および機能、(A)〜(E)の各成分による作用効果を妨げない範囲で配合すればよい。
本発明に係る太陽電池電極形成用導電性ペーストの製造方法は特に限定されず、導電性ペーストの分野で公知の方法を好適に用いることができる。代表的な一例としては、前述した各成分を所定の配合割合で配合し、公知の混練装置を用いてペースト化する方法が挙げられる。混練装置としては、例えば、3本ロールミル等を挙げることができる。
実施例および比較例では、FF、ライン抵抗、および開放電圧Vocの測定のいずれにおいても、測定用サンプルとして、図3に示す構成の試験用太陽電池素子100を用いた。この試験用太陽電池素子100における半導体基板は、6インチのp型の結晶シリコンウエハであり、拡散層12は、シート抵抗が65Ω/□,95Ω/□,または100Ω/□であるn型であり、反射防止層13は、SiNx 層である。また、BSF層14は、アルミニウム系導電性ペーストを用いて形成した。試験用太陽電池素子100では、試験用表面電極150および試験用裏面電極160のいずれも、実施例または比較例で製造した導電性ペーストを用いて形成した。
共進電気株式会社製のテスター(商品名:KST−15Ce−1s)、および、株式会社ワコム電創製のソーラーシミュレーター(商品名:WXS−156S−10,AM1.5G)を用いて、試験用太陽電池素子100の試験用表面電極150のFFおよび開放電圧を測定した。得られたFFの測定値は、比較例を基準として相対値(%)で評価した。
株式会社エーディーシー製デジタルマルチメータ(商品名:ADCMT 7451A)を用いて、四端子測定法により、試験用太陽電池素子100の試験用表面電極150のうちフィンガー電極151の抵抗を測定し、ライン抵抗の測定値とした。得られた測定値は、比較例を基準として相対値(%)で評価した。
株式会社平山製作所製のプレッシャークッカー試験機(商品名:PC−242HS−E)を用いて、121℃および2気圧で4時間の条件で、試験用太陽電池素子100のプレッシャークッカー試験(PCT)を行った。PCTの前後での試験用太陽電池素子100のFF、ライン抵抗、および開放電圧を測定し、PCT前の測定値を初期値として、PCT後の測定値と比較した。
(A)導電性粉末として、平均粒径1.5μm、比表面積0.8m2 /gの銀粉末を87.5重量部、(B)ガラスフリットとして、テルル系ガラス粉末A(組成:Te−Bi−Li、軟化点:約365℃)を1.6重量部、(D)有機バインダとして、エチルセルロースを0.4重量部、(E)溶剤として、ブチルカルビトールを6.1重量部、(F)その他の成分として、分散剤であるオレイン酸を0.5重量部配合し、3本ロールミルで混合することによりペースト状に調製した。さらに、(E)溶剤を少量添加してスクリーン印刷時の粘度を約300Pa・sに調整することにより、比較例1の導電性ペーストを得た。
表1に示すように、(C)リチウム化合物として、硝酸リチウム(LiNO3 )をLi元素換算で0.0083重量%となるように配合した以外は、前記比較例1と同様にして実施例1の導電性ペーストを製造するとともに、試験用太陽電池素子100(実施例1の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定し、比較例1の結果を基準として相対評価した。その結果を表1に示す。
表1に示すように、(C)リチウム化合物としての硝酸リチウムの配合量を、Li元素換算で0.0167重量%とした以外は、前記実施例1と同様にして実施例2の導電性ペーストを製造するとともに、試験用太陽電池素子100(実施例2の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定し、比較例1の結果を基準として相対評価した。その結果を表1に示す。
表1に示すように、(C)リチウム化合物として、炭酸リチウム(Li2CO3)をLi元素換算で0.0155重量%となるように配合した以外は、前記比較例1と同様にして実施例3の導電性ペーストを製造するとともに、試験用太陽電池素子100(実施例3の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定し、比較例1の結果を基準として相対評価した。その結果を表1に示す。
表1に示すように、(C)リチウム化合物として、塩化リチウム(LiCl)をLi元素換算で0.0024重量%となるように配合した以外は、前記比較例1と同様にして実施例4の導電性ペーストを製造するとともに、試験用太陽電池素子100(実施例4の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定し、比較例1の結果を基準として相対評価した。その結果を表1に示す。
表1に示すように、(C)リチウム化合物としての塩化リチウムの配合量を、Li元素換算で0.0047重量%とした以外は、前記実施例4と同様にして実施例5の導電性ペーストを製造するとともに、試験用太陽電池素子100(実施例5の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定し、比較例1の結果を基準として相対評価した。その結果を表1に示す。
表1に示すように、(C)リチウム化合物として、ステアリン酸リチウムをLi元素換算で0.0034重量%となるように配合した以外は、前記比較例1と同様にして実施例6の導電性ペーストを製造するとともに、試験用太陽電池素子100(実施例6の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定し、比較例1の結果を基準として相対評価した。その結果を表1に示す。
表1に示すように、(C)リチウム化合物としての硝酸リチウムの配合量を、Li元素換算で0.0334重量%とした以外は、前記実施例1と同様にして比較例2の導電性ペーストを製造するとともに、試験用太陽電池素子100(比較例2の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定し、比較例1の結果を基準として相対評価した。その結果を表1に示す。
前記比較例1の導電性ペーストを用いるとともに、半導体基板として、市販のシリコン基板B(単結晶6インチ×6インチ、拡散層12のシート抵抗100Ω/□)を用い、前述したように図3に示す試験用太陽電池素子100(比較例3の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定した。表2に示すように、この比較例3の結果をFFの基準(100%)とした。
表2に示すように、(C)リチウム化合物として、塩化リチウムをLi元素換算で0.0012重量%となるように配合した以外は、前記比較例3と同様にして実施例7の導電性ペーストを製造するとともに、試験用太陽電池素子100(実施例7の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定し、比較例3の結果を基準として相対評価した。その結果を表2に示す。
表1に示すように、(C)リチウム化合物としての塩化リチウムの配合量を、Li元素換算で0.0024重量%(実施例8)、0.0036重量%(実施例9)、または0.0047重量%(実施例10)とした以外は、前記実施例7と同様にして実施例8〜10の導電性ペーストを製造するとともに、試験用太陽電池素子100(実施例8〜10の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定し、比較例3の結果を基準として相対評価した。その結果を表2に示す。
前記比較例1の導電性ペーストを用いるとともに、半導体基板として、市販のシリコン基板C(単結晶20mm×20mm、拡散層12のシート抵抗65Ω/□)を用い、前述したように図3に示す試験用太陽電池素子100(比較例4の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定した。表3に示すように、この比較例4の結果をFFの基準(100%)とした。
表5に示すように、(C)リチウム化合物として、ステアリン酸リチウムをLi元素換算で0.0017重量%となるように配合した以外は、前記比較例4と同様にして実施例11の導電性ペーストを製造するとともに、試験用太陽電池素子100(実施例11の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定し、比較例4の結果を基準として相対評価した。その結果を表3に示す。
表1に示すように、(C)リチウム化合物としてのステアリン酸リチウムの配合量を、Li元素換算で0.0034重量%(実施例12)、0.0068重量%(実施例14)、または0.0102重量%(実施例14)とした以外は、前記実施例11と同様にして実施例12〜14の導電性ペーストを製造するとともに、試験用太陽電池素子100(実施例12〜14の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定し、比較例4の結果を基準として相対評価した。その結果を表3に示す。
前記比較例1の導電性ペーストを用いるとともに、半導体基板として、前記比較例1と同様に市販のシリコン基板Aを用い、前述したように図3に示す試験用太陽電池素子100(比較例5の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定した。表4に示すように、この比較例5の結果をFFの基準(100%)とした。
表4に示すように、(C)リチウム化合物として、ステアリン酸リチウムをLi元素換算で0.0017重量%となるように配合した以外は、前記比較例5と同様にして実施例15の導電性ペーストを製造するとともに、試験用太陽電池素子100(実施例15の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定し、比較例5の結果を基準として相対評価した。その結果を表4に示す。
表1に示すように、(C)リチウム化合物としてのステアリン酸リチウムの配合量を、Li元素換算で0.0034重量%(実施例16)、0.0068重量%(実施例17)、または0.0102重量%(実施例18)とした以外は、前記実施例15と同様にして実施例16〜18の導電性ペーストを製造するとともに、試験用太陽電池素子100(実施例16〜18の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定し、比較例5の結果を基準として相対評価した。その結果を表4に示す。
前記比較例1の導電性ペーストを用いるとともに、半導体基板として、市販のシリコン基板D(多結晶20mm×20mm、拡散層12のシート抵抗100Ω/□)を用い、前述したように図3に示す試験用太陽電池素子100(比較例6の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFF、ライン抵抗、および開放電圧を測定した。その後、試験用太陽電池素子100に対して前述したようにPCTを実施し、さらにその後にFF、ライン抵抗、および開放電圧を測定した。
表5に示すように、(C)リチウム化合物として、ステアリン酸リチウムをLi元素換算で0.0034重量%となるように配合した以外は、前記比較例6と同様にして実施例19の導電性ペーストを製造するとともに、試験用太陽電池素子100(実施例19の太陽電池素子)を製造した。
表5に示すように、(C)リチウム化合物としてのステアリン酸リチウムの配合量を、Li元素換算で0.0049重量%(実施例20)、0.01重量%(実施例21)、または0.0122重量%(実施例22)とした以外は、前記実施例19と同様にして実施例20〜22の導電性ペーストを製造するとともに、試験用太陽電池素子100(実施例20〜22の太陽電池素子)を製造した。
表5に示すように、(C)リチウム化合物として、12−ヒドロキシステアリン酸リチウムをLi元素換算で0.0033重量%となるように配合した以外は、前記比較例6と同様にして実施例23の導電性ペーストを製造するとともに、試験用太陽電池素子100(実施例23の太陽電池素子)を製造した。
表5に示すように、(C)リチウム化合物として、ラウリン酸リチウムをLi元素換算で0.0048重量%となるように配合した以外は、前記比較例6と同様にして実施例24の導電性ペーストを製造するとともに、試験用太陽電池素子100(実施例24の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定し、比較例6のPCT前の結果(初期値)を基準として相対評価した。その結果を表5に示す。
表5に示すように、(C)リチウム化合物として、酢酸リチウムをLi元素換算で0.0035重量%となるように配合した以外は、前記比較例6と同様にして実施例25の導電性ペーストを製造するとともに、試験用太陽電池素子100(実施例25の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定し、比較例6のPCT前の結果(初期値)を基準として相対評価した。その結果を表5に示す。
表5に示すように、(C)リチウム化合物として、ギ酸リチウムをLi元素換算で0.0027重量%となるように配合した以外は、前記比較例6と同様にして実施例26の導電性ペーストを製造するとともに、試験用太陽電池素子100(実施例26の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定し、比較例6のPCT前の結果(初期値)を基準として相対評価した。その結果を表5に示す。
表5に示すように、(C)リチウム化合物として、安息香酸リチウムをLi元素換算で0.0033重量%となるように配合した以外は、前記比較例6と同様にして実施例27の導電性ペーストを製造するとともに、試験用太陽電池素子100(実施例27の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定し、比較例6のPCT前の結果(初期値)を基準として相対評価した。その結果を表5に示す。
表5に示すように、(C)リチウム化合物としてのステアリン酸リチウムの配合量を、Li元素換算で0.0339重量%とした以外は、前記実施例19と同様にして比較例7の導電性ペーストを製造するとともに、試験用太陽電池素子100(比較例7の太陽電池素子)を製造した。
(B)ガラスフリットとして、テルル系ガラス粉末B(組成:Te−Bi−Li、軟化点:334℃)を1.6重量部用いた以外は、前記比較例6と同様にして、比較例8の導電性ペーストおよび図3に示す試験用太陽電池素子100(比較例8の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定し、比較例6の結果を基準として相対評価した。その結果を表6に示す。
表6に示すように、(C)リチウム化合物として、ステアリン酸リチウムをLi元素換算で0.0034重量%となるように配合した以外は、前記比較例8と同様にして実施例28の導電性ペーストを製造するとともに、試験用太陽電池素子100(実施例28の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定し、比較例6の結果を基準として相対評価した。その結果を表6に示す。
(B)ガラスフリットとして、バリウム系ガラス粉末C(組成:Ba−B−Zn、軟化点:630℃)を1.6重量部用いた以外は、前記比較例6と同様にして、比較例9の導電性ペーストおよび図3に示す試験用太陽電池素子100(比較例9の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定し、比較例6の結果を基準として相対評価した。その結果を表6に示す。
表6に示すように、(C)リチウム化合物として、ステアリン酸リチウムをLi元素換算で0.0034重量%となるように配合した以外は、前記比較例9と同様にして参考例1の導電性ペーストを製造するとともに、試験用太陽電池素子100(参考例1の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定し、比較例6の結果を基準として相対評価した。その結果を表6に示す。
(B)ガラスフリットとして、テルル系ガラス粉末D(組成:Te−Ba−B、軟化点:512℃)を1.6重量部用いた以外は、前記比較例6と同様にして、比較例10の導電性ペーストおよび図3に示す試験用太陽電池素子100(比較例10の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定し、比較例6の結果を基準として相対評価した。その結果を表6に示す。
表6に示すように、(C)リチウム化合物として、ステアリン酸リチウムをLi元素換算で0.0034重量%となるように配合した以外は、前記比較例10と同様にして実施例29の導電性ペーストを製造するとともに、試験用太陽電池素子100(実施例29の太陽電池素子)を製造した。得られた試験用太陽電池素子100について、前述したようにFFを測定し、比較例6の結果を基準として相対評価した。その結果を表6に示す。
表1〜表6に示すように、実施例1〜29の結果から、(C)リチウム化合物をLi元素換算で0.001〜0.03重量%の範囲内で含有する導電性ペーストであれば、良好なファイヤースルー性を実現できることが分かる。一方、表1の比較例2、表5および表6の比較例7の結果から、(C)リチウム化合物の含有量がLi元素換算で0.03重量%を超えれば、FFが低下し、良好なファイヤースルー性が実現できないことが分かる。
10a 表面
10b 裏面
11 半導体基板
12 拡散層
13 反射防止層
14 BSF層
15 表面電極
16 裏面電極
20 太陽電池モジュール
21 配線
22 枠体
100 試験用太陽電池素子
150 試験用表面電極
151 フィンガー電極
152 バスバー電極
160 試験用裏面電極
Claims (9)
- (A)導電性粉末と、(B)ガラスフリットと、(C)リチウム化合物と、(D)有機バインダと、(E)溶剤とを含有し、
前記(C)リチウム化合物の含有量は、リチウム元素重量に換算したときに、0.001〜0.03重量%の範囲内であることを特徴とする、
太陽電池電極形成用導電性ペースト。 - 前記(B)ガラスフリットは軟化点が250℃以上600℃以下であることを特徴とする、
請求項1に記載の太陽電池電極形成用導電性ペースト。 - 前記(B)ガラスフリットの軟化点が300℃以上550℃以下であることを特徴とする、
請求項2に記載の太陽電池電極形成用導電性ペースト。 - 前記(B)ガラスフリットには、ガラス成分としてテルルが含まれていることを特徴とする、
請求項1から3のいずれか1項に記載の太陽電池電極形成用導電性ペースト。 - 前記(C)リチウム化合物の含有量は、リチウム元素重量に換算したときに、0.001〜0.01重量%の範囲内であることを特徴とする、
請求項1から4のいずれか1項に記載の太陽電池電極形成用導電性ペースト。 - 前記(C)リチウム化合物は、リチウムの無機酸塩または有機酸塩であることを特徴とする、
請求項1から5のいずれか1項に記載の太陽電池電極形成用導電性ペースト。 - 前記(C)リチウム化合物は、硝酸リチウム、炭酸リチウム、塩化リチウム、リチウム含有金属石鹸からなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることを特徴とする、
請求項6に記載の太陽電池電極形成用導電性ペースト。 - 請求項1から7のいずれか1項に記載の太陽電池電極形成用導電性ペーストを印刷して焼成することにより形成された電極を有することを特徴とする、
太陽電池素子。 - 請求項1から7のいずれか1項に記載の太陽電池電極形成用導電性ペーストを印刷して焼成することにより形成された電極を有する、太陽電池素子を備えていることを特徴とする、
太陽電池モジュール。
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