JP2016115566A - Sampling section and icp mass spectroscope including the same - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、サンプリング部及びそれを備えたICP質量分析装置に関し、特に、高周波誘導結合プラズマ(ICP)をイオン源とするICP質量分析装置に関する。 The present invention relates to a sampling unit and an ICP mass spectrometer equipped with the sampling unit, and more particularly to an ICP mass spectrometer using a high frequency inductively coupled plasma (ICP) as an ion source.
ICP質量分析装置は、現在、高感度の元素分析を行うことのできる装置として注目されている。図10は、従来のICP質量分析装置の一例を示す概略構成図である。また、図11は、図10に示すICP質量分析装置の外観を示す斜視図であり、図12は、図11に示すAの拡大斜視図である。なお、地面に水平な一方向をX方向(軸方向)とし、地面に水平でX方向と垂直な方向をY方向とし、X方向とY方向とに垂直な方向をZ方向とする。
ICP質量分析装置101は、プラズマトーチ(プラズマイオン源)10と、プラズマトーチ10の前方(X方向)に配置されたサンプリング部120と、サンプリング部120に隣接して配置された質量分析部130と、ロータリーポンプ等の低真空ポンプ38と、ターボ分子ポンプ等の高真空ポンプ36、37と、サンプリング部120に接続された電源42及び冷却溶媒供給源41と、プラズマトーチ10に連結されたガス供給源43と、ICP質量分析装置101全体の制御を行う制御部(図示せず)とを備える(例えば、特許文献1参照)。
The ICP mass spectrometer is currently attracting attention as an apparatus capable of performing highly sensitive elemental analysis. FIG. 10 is a schematic configuration diagram illustrating an example of a conventional ICP mass spectrometer. 11 is a perspective view showing an appearance of the ICP mass spectrometer shown in FIG. 10, and FIG. 12 is an enlarged perspective view of A shown in FIG. One direction horizontal to the ground is defined as an X direction (axis direction), a direction horizontal to the ground and perpendicular to the X direction is defined as a Y direction, and a direction perpendicular to the X direction and the Y direction is defined as a Z direction.
The
プラズマトーチ10は、円筒形状のガラス製の試料ガス管(図示せず)と、試料ガス管の外周面を、空間を空けて覆う円筒形状のガラス製のプラズマ用ガス管(図示せず)と、プラズマ用ガス管の外周面を、空間を空けて覆う円筒形状のガラス製のクーラントガス管11と、クーラントガス管11の外周面の先端部分に2〜4ターン巻き付けられた高周波誘導コイル12と、ガス入口13とを備える。そして、ガス入口13は、ガス供給源43と連結されており、アルゴンガスが供給されるようになっている。
The
サンプリング部120は、アルミニウムや銅製のケース状(例えば9cm×13cm×2cm)の筐体121を有し、プラズマトーチ10側から(X方向に向かって)順にサンプリングコーン151とスキマーコーン152とエキストラクタ電極153とが配置されている。
筐体121の壁内には、冷却水を流通させる冷却溶媒用流路(図示せず)が形成されており、冷却溶媒供給源41と冷却溶媒用流路の出入口とが連結されている。これにより、筐体121が冷却水で冷却されるようになっている。また、筐体121の壁には、開口部が形成されており、低真空ポンプ38と連結されている。これにより、筐体121内が低真空ポンプ38によって真空状態(例えば100〜150Pa)となるようになっている。
The
A cooling solvent flow path (not shown) for circulating cooling water is formed in the wall of the
サンプリングコーン151は、円板体(例えば直径6cm)と、円板体の中央に形成された円錐形部とを有した金属体であり、円錐形部の中央に円形状の開口151aが形成されている。サンプリングコーン151の開口151aは、イオン進行方向(X方向)に対して徐々に広がるような形状となっている。そして、サンプリングコーン151は、筐体121のプラズマトーチ10側の側壁と2本のネジ151bを用いて取付け取外し可能となっている。
The
スキマーコーン152は、円板体(例えば直径3cm)と、円板体の中央に形成された円錐形部とを有した金属体であり、円錐形部の中央に円形状の開口152aが形成されている。スキマーコーン152の開口152aは、イオン進行方向(X方向)に対して徐々に広がるような形状となっている。そして、スキマーコーン152は、筐体121の内部とネジ(図示せず)を用いて取付け取外し可能となっている。
The
エキストラクタ電極153は、円板体(例えば直径5cm)と、円板体の中央に形成された円筒形部153aとを有した金属体である。エキストラクタ電極153は、電源42と接続されており、約0〜700Vの電圧が印加されるようになっている。そして、エキストラクタ電極153は、筐体121のプラズマトーチ10側と反対側の側壁と2本のネジ(図示せず)を用いて取付け取外し可能となっている。
The
質量分析部130は、アルミニウムや銅製のケース状(例えば20cm×10cm×15cm)の筐体131aを有する第一チェンバ131と、アルミニウムや銅製のケース状(例えば35cm×10cm×15cm)の筐体32aを有する第二チェンバ32とを備える。筐体131a内には、収束レンズ等のイオンレンズ部33が配置され、筐体32a内には、四重極ロッド構造等の質量分離部34が配置され、最後段にはエレクトロマルチプライヤ等の検出器35が配置されている。
The
このようなICP質量分析装置101では、プラズマトーチ10の高周波誘導コイル12に高周波電流を流すことによりプラズマPが生成され、プラズマPの5000℃〜6000℃の熱によって試料がイオン化し、このイオンとプラズマPとがサンプリングコーン151の開口151aを通過して筐体121内に導入される。そして、筐体121内に導入されたイオンは、スキマーコーン152の開口152aと、エキストラクタ電極153の円筒形部153a内とを順番に通過して筐体131a内に導入される。筐体131a内では、イオンレンズ部33によりサンプリング部120からのイオンを後方の第二チェンバ32に向けて収束させる。
In such an
直流電圧と高周波電圧とを重畳した電圧が印加される質量分離部34では、印加された電圧に応じた質量数(質量m/電荷z)を有するイオンのみが選択的に通過するので、選択されたイオンが検出器35に到達する。このとき、第二チェンバ32を通過するイオンの質量数は、印加される電圧に依存するので、電圧を操作することにより、所定の質量数を有するイオンについてのイオン強度信号を検出器35で得ることができる。
In the
ところで、ICP質量分析装置101では、サンプリングコーン151は直接的にプラズマPにさらされ、かつ、イオンが開口151aを通過するため汚れが付着しやすい部品である。汚れが付着すると開口151aが小さくなったり、電界の様子が変わったりして分析感度が低下するので、サンプリングコーン151は比較的頻繁にメンテナンスを行う必要がある。また、スキマーコーン152やエキストラクタ電極153も同様に、メンテナンスを比較的頻繁に行う必要がある。よって、ICP質量分析装置101では、サンプリングコーン151とスキマーコーン152とエキストラクタ電極153とをメンテナンスするために、筐体121から着脱可能な構造となっている。
By the way, in the
図13は、図10に示すICP質量分析装置101をメンテナンスする際の図である。図13に示すように、メンテナンス時には、まずネジ151b等を取外し、筐体121からサンプリングコーン151とスキマーコーン152とエキストラクタ電極153とを軸方向と反対方向(−X方向)に引き抜いていた。このとき、引き抜き方向(−X方向)にはプラズマトーチ10が存在するため、プラズマトーチ10は、メンテナンス開始前に所定位置から取外したり、所定位置から−X方向に移動可能となるように形成されている。
FIG. 13 is a diagram when the
しかしながら、プラズマトーチ10が取外し可能に形成されたICP質量分析装置101では、プラズマトーチ10を取外す手間がかかり、また一旦取外したプラズマトーチ10を取付ける際には、プラズマトーチ10の位置調整が必要となるため非常に手間がかかっていた。
また、プラズマトーチ10が−X方向へ移動可能に形成されたICP質量分析装置101では、プラズマトーチ10を移動させる空間が必要となるためICP質量分析装置101のサイズが大きくなるという問題点があった。
そこで、本発明は、装置を大型化することなく、サンプリングコーンとスキマーコーンとエキストラクタ電極とを容易にメンテナンスすることができるサンプリング部及びそれを備えたICP質量分析装置を提供することを目的とする。
However, in the
Further, the
Accordingly, an object of the present invention is to provide a sampling unit that can easily maintain a sampling cone, a skimmer cone, and an extractor electrode without increasing the size of the device, and an ICP mass spectrometer equipped with the sampling unit. To do.
上記課題を解決するためになされた本発明のサンプリング部は、試料をプラズマによりイオン化するプラズマイオン源と、イオン化された試料を質量分析する質量分析部との間に配置され、サンプリングコーンとスキマーコーンとエキストラクタ電極とが軸方向にこの順で取付けられ、かつ、取外し可能となっているサンプリング部であって、サンプリングコーンとスキマーコーンとエキストラクタ電極とが取付けられた状態で、前記質量分析部から軸方向と反対方向に所定距離移動させた後、軸方向と垂直となる方向に移動させることで、前記質量分析部から取外され、かつ、サンプリングコーンとスキマーコーンとエキストラクタ電極とが取付けられた状態で、軸方向と垂直となる方向に移動させた後、前記質量分析部に向かって軸方向に所定距離移動させることで、前記質量分析部に取付けられる構造となっている。 The sampling unit of the present invention made to solve the above problems is arranged between a plasma ion source that ionizes a sample by plasma and a mass analysis unit that performs mass analysis of the ionized sample, and a sampling cone and a skimmer cone And the extractor electrode are attached in this order in the axial direction and can be removed, and the mass analyzing unit is attached with the sampling cone, the skimmer cone, and the extractor electrode attached. After moving a certain distance in the direction opposite to the axial direction from, and then moving in a direction perpendicular to the axial direction, it is removed from the mass analyzer and the sampling cone, skimmer cone, and extractor electrode are attached. In the axial direction toward the mass spectrometer after being moved in a direction perpendicular to the axial direction. It is to predetermined distance, and has a structure that is attached to the mass spectrometer.
ここで、「所定距離」とは、設計者等によって予め決められた任意の距離であり、例えば、プラズマイオン源と接触しない距離や、プラズマイオン源を軸方向と反対方向に移動させる距離を短くするための距離等となり、例えば0.25cm以上0.75cm以下等となる。 Here, the “predetermined distance” is an arbitrary distance determined in advance by a designer or the like. For example, a distance that does not contact the plasma ion source or a distance that moves the plasma ion source in the direction opposite to the axial direction is shortened. For example, the distance is 0.25 cm or more and 0.75 cm or less.
本発明によれば、サンプリングコーンとスキマーコーンとエキストラクタ電極とがサンプリング部に取付けられた状態で、質量分析部からサンプリング部を軸方向と反対方向に所定距離移動させた後、軸方向と垂直となる方向に移動させて質量分析部からサンプリング部を取外す。そして、ICP質量分析装置とは別の場所で、サンプリング部からサンプリングコーンとスキマーコーンとエキストラクタ電極とを取外してメンテナンスする。その後、ICP質量分析装置とは別の場所で、メンテナンス完了後のサンプリングコーンとスキマーコーンとエキストラクタ電極とをサンプリング部に取付け、これを軸方向と垂直となる方向に移動させた後、質量分析部に向かって軸方向に所定距離移動させることで、質量分析部に取付けるようにしている。 According to the present invention, with the sampling cone, skimmer cone, and extractor electrode attached to the sampling unit, the sampling unit is moved from the mass analysis unit by a predetermined distance in the direction opposite to the axial direction, and then perpendicular to the axial direction. Remove the sampling unit from the mass spectrometer. Then, maintenance is performed by removing the sampling cone, skimmer cone, and extractor electrode from the sampling unit at a location different from the ICP mass spectrometer. After that, the sampling cone, skimmer cone, and extractor electrode after completion of maintenance are attached to the sampling unit at a place different from the ICP mass spectrometer, and moved in a direction perpendicular to the axial direction, followed by mass spectrometry. It is attached to the mass analysis unit by moving it by a predetermined distance in the axial direction toward the unit.
以上のように、本発明のサンプリング部によれば、サンプリング部の着脱の際に、プラズマイオン源を逃がす空間が少なくて済むため、装置の小型化が可能となる。また、プラズマイオン源を取外す必要がないため、メンテナンスの度にプラズマイオン源を位置調整する必要がない。さらに、サンプリング部のメンテナンス作業を独立した位置で行うことができる。 As described above, according to the sampling unit of the present invention, it is possible to reduce the size of the apparatus because the space for escaping the plasma ion source is small when the sampling unit is attached or detached. Further, since it is not necessary to remove the plasma ion source, it is not necessary to adjust the position of the plasma ion source at every maintenance. Furthermore, the maintenance work of the sampling unit can be performed at an independent position.
(その他の課題を解決するための手段及び効果)
また、本発明のサンプリング部においては、一端部を回転軸として他端部を回転させることで前記質量分析部から他端部を軸方向と反対方向に所定距離移動させた後、軸方向と垂直となる方向に移動させることで、前記質量分析部から取外され、かつ、軸方向と垂直となる方向に移動させた後、前記質量分析部に一端部を保持させて一端部を回転軸として他端部を回転させることで前記質量分析部に向かって他端部を軸方向に所定距離移動させることで、前記質量分析部に取付けられる構造となっているようにしてもよい。
(Means and effects for solving other problems)
In the sampling unit of the present invention, the other end is rotated from the mass analyzing unit by a predetermined distance in the direction opposite to the axial direction by rotating the other end with the one end serving as a rotation axis, and then perpendicular to the axial direction. Is moved from the mass analysis unit and moved in a direction perpendicular to the axial direction, and then held by the mass analysis unit with one end as a rotation axis. By rotating the other end, the other end may be moved in the axial direction by a predetermined distance toward the mass analyzing unit, and the structure may be attached to the mass analyzing unit.
また、本発明のサンプリング部においては、前記質量分析部に形成された真空開口部と連結される真空用開口部と、前記質量分析部に形成された冷却溶媒供給流路と連結される冷却溶媒用流路と、前記質量分析部に形成された質量分析部側電源接点部と接続されるサンプリング部側電源接点部とを有するようにしてもよい。
本発明によれば、真空構造と給電構造と水冷構造とが同時に着脱可能なサンプリング部であるため、メンテナンス時には装置との接続部を残すことなく完全に着脱できる。
Moreover, in the sampling part of this invention, the cooling solvent connected with the opening part for vacuum connected with the vacuum opening part formed in the said mass spectrometry part, and the cooling solvent supply flow path formed in the said mass spectrometry part You may make it have a flow path and a sampling part side power supply contact part connected with the mass analysis part side power supply contact part formed in the said mass spectrometry part.
According to the present invention, since the vacuum structure, the power feeding structure, and the water cooling structure are detachable sampling parts at the same time, they can be completely detached without leaving the connection part with the apparatus during maintenance.
そして、本発明のサンプリング部においては、サンプリングコーンが取付けられる第一板状体と、スキマーコーンとエキストラクタ電極とが取付けられる第二板状体とを備え、前記第一板状体には、前記冷却溶媒用流路となる冷却溶媒用流路溝が形成され、前記第二板状体には、前記真空用開口部と前記サンプリング部側電源接点部と前記冷却溶媒用流路出入口とが形成されているようにしてもよい。 And in the sampling part of the present invention, the first plate-like body to which the sampling cone is attached, and the second plate-like body to which the skimmer cone and the extractor electrode are attached, the first plate-like body, A cooling solvent flow channel serving as the cooling solvent flow channel is formed, and the second plate-like body includes the vacuum opening, the sampling unit side power supply contact portion, and the cooling solvent flow channel inlet / outlet. It may be formed.
さらに、本発明のICP質量分析装置においては、上述したようなサンプリング部と、試料をプラズマによりイオン化するプラズマイオン源と、イオン化された試料を質量分析する質量分析部とを備え、前記質量分析部には、電源と接続された前記質量分析部側電源接点部と、冷却溶媒供給源と連結された冷却溶媒供給流路と、真空ポンプと連結された真空開口部と、前記サンプリング部を軸方向と垂直となる方向に移動させるためのガイド部とが形成されているようにしてもよい。 Furthermore, the ICP mass spectrometer of the present invention includes the sampling unit as described above, a plasma ion source that ionizes the sample with plasma, and a mass analyzer that performs mass analysis on the ionized sample. The mass analysis unit side power contact point connected to the power source, the cooling solvent supply channel connected to the cooling solvent supply source, the vacuum opening connected to the vacuum pump, and the sampling unit in the axial direction And a guide portion for moving in a direction perpendicular to the direction may be formed.
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明するような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることはいうまでもない。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. Note that the present invention is not limited to the embodiments described below, and it goes without saying that various aspects are included without departing from the spirit of the present invention.
図1は、本発明に係るICP質量分析装置の一例を示す概略構成図であり、図2は、図1に示すICP質量分析装置の一部の拡大断面図である。なお、上述したICP質量分析装置101と同様のものについては、同じ符号を付している。
ICP質量分析装置1は、プラズマトーチ(プラズマイオン源)10と、プラズマトーチ10の前方(X方向)に配置されたサンプリング部20と、サンプリング部20に隣接して配置された質量分析部30と、ロータリーポンプ等の低真空ポンプ38と、ターボ分子ポンプ等の高真空ポンプ36、37と、質量分析部30に接続された電源42及び冷却溶媒供給源41と、プラズマトーチ10に連結されたガス供給源43と、ICP質量分析装置1全体の制御を行う制御部(図示せず)とを備える。
FIG. 1 is a schematic configuration diagram showing an example of an ICP mass spectrometer according to the present invention, and FIG. 2 is an enlarged cross-sectional view of a part of the ICP mass spectrometer shown in FIG. In addition, the same code | symbol is attached | subjected about the thing similar to the ICP
The ICP
ここで、図3は、取外された状態のサンプリング部20の裏面を示す斜視図である。また、図4及び図5は、図3に示すサンプリング部20の断面斜視図である。
サンプリング部20は、アルミニウムや銅製の第一板状体21と、アルミニウムや銅製の第二板状体22とを備え、プラズマトーチ10側から順番(X方向)にサンプリングコーン51とスキマーコーン52とエキストラクタ電極53とが配置されている。
Here, FIG. 3 is a perspective view showing the back surface of the
The
サンプリングコーン51は、円板体(例えば直径6cm)と、円板体の中央に形成された円錐形部とを有した金属体であり、円錐形部の中央に円形状の開口51aが形成されている。サンプリングコーン51の開口51aは、イオン進行方向(X方向)に対して徐々に広がるような形状となっている。
スキマーコーン52は、円板体(例えば直径3cm)と、円板体の中央に形成された円錐形部とを有した金属体であり、円錐形部の中央に円形状の開口52aが形成されている。スキマーコーン52の開口52aは、イオン進行方向(X方向)に対して徐々に広がるような形状となっている。
エキストラクタ電極53は、円板体(例えば直径5cm)と、円板体の中央に形成された円筒形部53aとを有した金属体である。
The
The
The
また、図6は、第一板状体21の裏面を示す斜視図である。第一板状体21は、長方形の平板形状(例えば9cm×13cm×2cm)をしている。そして、第一板状体21の中央部には、軸方向(X方向)に貫通する開口部21aが形成されている。このような第一板状体21の表面の中央部に、図2に示すようにサンプリングコーン51が2本のネジ51bを用いて取付け取外し可能となっている。また、第一板状体21の裏面には、冷却溶媒用流路となる冷却溶媒用流路溝21cと、開口部21aの周囲となる位置に真空用パッキン溝21dと、冷却溶媒用流路溝21cの周囲となる位置に冷却溶媒用パッキン溝21eとが形成されている(図4参照)。さらに、冷却溶媒用流路の入口と出口となる位置には、円環形状のパッキン(弾性体)21c’が各々配置されている。
FIG. 6 is a perspective view showing the back surface of the first plate-
第二板状体22は、図3に示すように長方形の平板形状(例えば9cm×9cm×1cm)をしており、第二板状体22の中央部には、軸方向(X方向)に貫通する円形状(例えば直径3cm)の高真空用開口部22aが形成されている。そして、第二板状体22の図における左端部には、裏面が−X方向に所定角度(例えば15°)で傾斜する傾斜部22kが形成されるとともに、傾斜部22kには2個の半円形状(例えば直径0.8cm)の保持用溝22eが上下方向(Z方向)に並んで形成されており、また保持用溝22eの右方には、X方向に貫通する楕円形状の低真空用開口部22bが形成されている。さらに、第二板状体22の図における右下部には、X方向に貫通する2個の円形状(例えば直径0.5cm)の冷却溶媒用出入口22cが形成されており、この冷却溶媒用出入口22cには、円環形状のパッキン(弾性体)22c’が各々配置されている。
As shown in FIG. 3, the second plate-
このような第二板状体22の表面の中央部に、スキマーコーン52が取付け取外し可能となるとともに、第二板状体22の裏面の中央部には、エキストラクタ電極53が2本のネジ53bを用いて取付け取外し可能となっている。また、図5に示す第二板状体22の右上部の内側には、金属製の給電接続棒22hが水平方向(Y方向)に伸びるように配置されており、給電接続棒22hの一端部には裏面側に向かって突出する金属製の給電端子(サンプリング部側電源接点部)22jが形成されるとともに、給電接続棒22hの他端部となる第二板状体22の裏面の中央部には、取付けられたエキストラクタ電極53と電気的に接続される金属製の給電端子22iが形成されている。
The
そして、このような第一板状体21と第二板状体22とは、真空用パッキン溝21dと冷却溶媒用パッキン溝21eとにパッキン(弾性体)21d’、21e’が配置された後、第二板状体22の表面と第一板状体21の裏面とが重なるようにして4本のネジ21fを用いて取付けられる。このとき、第一板状体21の開口部21aと第二板状体22の高真空用開口部22a及び低真空用開口部22bとの周囲がパッキン21d’でシール(密閉)されながら連結される。また、第一板状体21の冷却溶媒用流路溝21cの周囲と第二板状体22の表面とがパッキン21e’でシールされながら連結される。このとき、第二板状体22の表面と第一板状体21の冷却溶媒用流路溝21cとの間に流路が形成され、この冷却溶媒用流路の出入口が冷却溶媒用出入口22cとパッキン21c’でシールされながら連結されることになる。
The first plate-
ここで、サンプリングコーン51とスキマーコーン52とエキストラクタ電極53とをメンテナンスするメンテナンス方法の一例について説明する。
Here, an example of a maintenance method for maintaining the
まず、第一板状体21から2本のネジ51bを取外して、サンプリングコーン51を取外す。次に、第二板状体22からスキマーコーン52を取外す。また、第二板状体22から2本のネジ53bを取外して、エキストラクタ電極53を取外す。
そして、サンプリングコーン51とスキマーコーン52とエキストラクタ電極53とをメンテナンスする。
First, the two
Then, the
次に、第二板状体22の裏面の中央部に、メンテナンスされたエキストラクタ電極53を2本のネジ53bにより取付け、第二板状体22の表面の中央部に、メンテナンスされたスキマーコーン52を取付ける。このとき、エキストラクタ電極53と給電端子22iとが電気的に接続される。次に、第一板状体21の表面の中央部に、メンテナンスされたサンプリングコーン51を2本のネジ51bにより取付ける。
Next, the maintained
ここで、サンプリング部20を取付けたり取外したりする質量分析部30について説明する。図7は、サンプリング部20が取付けられたときの質量分析部30の一例を示す斜視図であり、図8は、サンプリング部20が取外されたときの質量分析部30の一例を示す斜視図であり、図9は、サンプリング部20が取付けられる際の質量分析部30の一例を示す斜視図である。
質量分析部30の前面壁31の中央部には、軸方向(X方向)に貫通する円形状(例えば直径5cm)の開口部31aが形成され、前面壁31の右部には、X方向に貫通する楕円形状の真空開口部31bが形成され、前面壁31の左下部には、X方向に貫通する2個の円形状(例えば直径0.4cm)の冷却溶媒供給流路31cが形成されている。この冷却溶媒供給流路31cは、冷却溶媒供給源41(図1参照)と連結されている。また、前面壁31の左上部には、給電端子(質量分析部側接点部)31dが形成されており、給電端子31dは、電源42(図1参照)と連結されている。
給電端子(質量分析部側接点部)31dは、略円柱形状のピンと、内部にピンが挿入される弾性体と、ピンのX方向に配置された給電板とを有する。このような給電端子31dによれば、弾性体がピンを−X方向に移動させるように作用すると、ピンと給電板とが非接触状態となり、一方、ピンが弾性体の弾性力に対抗してX方向に移動すると、ピンと給電板とが接触状態となる。
Here, the
A circular opening (for example, a diameter of 5 cm) that penetrates in the axial direction (X direction) is formed in the center of the
The power supply terminal (mass analysis part side contact part) 31d has a substantially cylindrical pin, an elastic body into which the pin is inserted, and a power supply plate arranged in the X direction of the pin. According to such a
また、前面壁31の上部と下部とには、ガイド部31eが水平方向(Y方向)に伸びるように形成され、前面壁31の右部には、2個の突起部31fが上下方向(Z方向)に並んで形成され、また前面壁31の左部には、ネジ22gが挿入されるネジ穴31gが形成されている。ガイド部31eは、前面壁31から−X方向に所定距離(例えば1cm)突出するよう形成されており、サンプリング部20の取付け取外しの際にサンプリング部20がガイド部31eによって−X方向に所定距離以上移動せず、かつ、前面壁31から所定距離分離隔した状態でY方向に移動するようになっている。2個の突起部31fは、−X方向に突出する円柱体(例えば直径0.7cm、高さ0.8cm)形状となっており、サンプリング部20が質量分析部30の所定位置にあるときには、サンプリング部20の保持用溝22eに挿入され、サンプリング部20は2個の突起部31f、31fを結ぶZ方向を回転軸として回転するようになっている。
In addition, a
そして、サンプリング部20を質量分析部30に取付ける方法の一例について説明する。まず、上方のガイド部31e及び下方のガイド部31eと質量分析部30の前面壁31との間に、サンプリング部20を−Y方向から挿入し、サンプリング部20の下端部を下方のガイド部31eに乗せながら−Y方向に移動させていく。その後、サンプリング部20が質量分析部30の所定位置に移動したときに、サンプリング部20の右端部の2個の保持用溝22eが質量分析部30の2個の突起部31fに挿入される。次に、サンプリング部20を2個の突起部31fを回転軸として回転させることで、サンプリング部20の左端部をX方向に所定距離移動させる。次に、ネジ22gがネジ穴31gに挿入され、サンプリング部20を質量分析部30にしっかり固定する。このとき、高真空用開口部22aが開口部31aに、低真空用開口部22bが真空用開口部31bにパッキン31hでシールされながら連結され、冷却溶媒用出入口22cが冷却溶媒供給流路31cにパッキン22c’でシールされながら連結され、給電端子(サンプリング部側電源接点部)22jが給電端子(質量分析部側接点部)31dのピンをX方向に押圧することで、電気的に接続される。
And an example of the method of attaching the
さらに、サンプリング部20を質量分析部30から取外す方法の一例について説明する。まず、ネジ22gをネジ穴31gから取外す。次に、サンプリング部20を2個の突起部31fを回転軸として回転させることで、サンプリング部20の左端部を−X方向に所定距離移動させる。その後、サンプリング部20は、上方のガイド部31eと下方のガイド部31eとによって−X方向へは移動できなくなる。次に、サンプリング部20を上方のガイド部31eと下方のガイド部31eとによってY方向に移動させることで、上方のガイド部31e及び下方のガイド部31eと質量分析部30の前面壁31との間からサンプリング部20を取外す。
Furthermore, an example of a method for removing the
以上のように、本発明のICP質量分析装置1によれば、サンプリング部20の着脱の際に、プラズマトーチ10を逃がすための空間が少なくて済むため、装置の小型化が可能となる。また、プラズマトーチ10を取外す必要がないため、メンテナンスの度にプラズマトーチ10の位置を調整する必要がない。さらに、サンプリング部20のメンテナンス作業を独立した位置で行うことができる。
As described above, according to the ICP
本発明は、ICP質量分析装置等に利用することができる。 The present invention can be used for an ICP mass spectrometer or the like.
1: ICP質量分析装置
10: プラズマトーチ(プラズマイオン源)
20: サンプリング部
30: 質量分析部
51: サンプリングコーン
52: スキマーコーン
53: エキストラクタ電極
1: ICP mass spectrometer 10: Plasma torch (plasma ion source)
20: Sampling unit 30: Mass analysis unit 51: Sampling cone 52: Skimmer cone 53: Extractor electrode
Claims (5)
サンプリングコーンとスキマーコーンとエキストラクタ電極とが軸方向にこの順で取付けられ、かつ、取外し可能となっているサンプリング部であって、
サンプリングコーンとスキマーコーンとエキストラクタ電極とが取付けられた状態で、前記質量分析部から軸方向と反対方向に所定距離移動させた後、軸方向と垂直となる方向に移動させることで、前記質量分析部から取外され、かつ、
サンプリングコーンとスキマーコーンとエキストラクタ電極とが取付けられた状態で、軸方向と垂直となる方向に移動させた後、前記質量分析部に向かって軸方向に所定距離移動させることで、前記質量分析部に取付けられる構造となっていることを特徴とするサンプリング部。 It is arranged between a plasma ion source that ionizes a sample with plasma and a mass analyzer that performs mass analysis on the ionized sample,
Sampling cone, skimmer cone and extractor electrode are attached in this order in the axial direction, and can be removed,
With the sampling cone, skimmer cone, and extractor electrode attached, the mass analyzer is moved a predetermined distance in the direction opposite to the axial direction, and then moved in a direction perpendicular to the axial direction, thereby moving the mass. Removed from the analysis department, and
After the sampling cone, the skimmer cone, and the extractor electrode are attached, the mass spectrometer is moved by a predetermined distance in the axial direction toward the mass analyzing unit after being moved in a direction perpendicular to the axial direction. A sampling section characterized by being structured to be attached to the section.
軸方向と垂直となる方向に移動させた後、前記質量分析部に一端部を保持させて一端部を回転軸として他端部を回転させることで前記質量分析部に向かって他端部を軸方向に所定距離移動させることで、前記質量分析部に取付けられる構造となっていることを特徴とする請求項1に記載のサンプリング部。 By moving the other end from the mass analyzer by a predetermined distance in the direction opposite to the axial direction by rotating the other end with the one end serving as a rotation axis, and moving in the direction perpendicular to the axial direction, Removed from the mass spectrometer, and
After moving in a direction perpendicular to the axial direction, the mass analyzer is held at one end, and the other end is rotated toward the mass analyzer by rotating the other end with one end as a rotation axis. The sampling unit according to claim 1, wherein the sampling unit is configured to be attached to the mass analysis unit by being moved a predetermined distance in a direction.
前記質量分析部に形成された冷却溶媒供給流路と連結される冷却溶媒用流路と、
前記質量分析部に形成された質量分析部側電源接点部と接続されるサンプリング部側電源接点部とを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のサンプリング部。 A vacuum opening connected to a vacuum opening formed in the mass spectrometer;
A cooling solvent flow path connected to a cooling solvent supply flow path formed in the mass spectrometer;
The sampling unit according to claim 1, further comprising a sampling unit-side power contact point connected to a mass analyzing unit-side power contact point formed in the mass analyzing unit.
スキマーコーンとエキストラクタ電極とが取付けられる第二板状体とを備え、
前記第一板状体には、前記冷却溶媒用流路となる冷却溶媒用流路溝が形成され、
前記第二板状体には、前記真空用開口部と前記サンプリング部側電源接点部と前記冷却溶媒用流路出入口とが形成されていることを特徴とする請求項3に記載のサンプリング部。 A first plate to which the sampling cone is attached;
A second plate-like body to which the skimmer cone and the extractor electrode are attached;
The first plate-like body is formed with a cooling solvent channel groove that becomes the cooling solvent channel,
The sampling part according to claim 3, wherein the second plate-like body is formed with the vacuum opening, the sampling part-side power contact point, and the cooling solvent flow path inlet / outlet.
試料をプラズマによりイオン化するプラズマイオン源と、
イオン化された試料を質量分析する質量分析部とを備え、
前記質量分析部には、電源と接続された前記質量分析部側電源接点部と、冷却溶媒供給源と連結された冷却溶媒供給流路と、真空ポンプと連結された真空開口部と、前記サンプリング部を軸方向と垂直となる方向に移動させるためのガイド部とが形成されていることを特徴とするICP質量分析装置。 The sampling unit according to claim 3 or claim 4,
A plasma ion source for ionizing a sample with plasma;
A mass spectrometer for mass-analyzing the ionized sample,
The mass analysis unit includes the mass analysis unit-side power contact point connected to a power source, a cooling solvent supply channel connected to a cooling solvent supply source, a vacuum opening connected to a vacuum pump, and the sampling. An ICP mass spectrometer characterized in that a guide part for moving the part in a direction perpendicular to the axial direction is formed.
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