JP2016114840A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷ジョブの開始時における定着不良を効果的に防止することができ、ひいては良好な画像を得ることができる画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置は、当該画像形成装置の構成部材のうち、所定の温度に温度制御された定着ローラが回転停止状態から回転し始めることにより該定着ローラの熱によって温度が上昇する構成部材である回転開始時昇温部材の温度又はその周辺温度を検知する温度検知部を備え、印刷ジョブの印刷指令を受け付けたときに、温度検知部にて検知した検知温度が予め定めた所定の基準温度未満の場合には、印刷ジョブを禁止して画像形成動作を開始せず、かつ、検知温度が基準温度以上になるまで強制的に熱源をオンしつつ定着ローラを回転させ、検知温度が基準温度以上になった場合には、印刷ジョブを許可して画像形成動作を開始する。【選択図】図4

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、複合機(MFP:Multi Function Printer)等の画像形成装置、特に、定着ローラを有する定着装置を備えた画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置は、通常、ヒータ等の熱源と、熱源を作動制御することによって予め定めた所定の温度に維持されるように温度制御される定着ローラとを有する定着装置(具体的には定着ユニット)を備え、定着装置において所定の定着温度に温度制御された定着ローラにより、未定着画像(具体的には未定着のトナー画像)が形成された記録紙等の記録材に対して該未定着画像を定着させるようになっている(例えば特許文献1参照)。
特開2008−249763号公報
このような画像形成装置では、従来、印刷ジョブの印刷指令を受け付けた場合に、すぐ印刷ジョブを開始して画像形成動作を行っていたため、次のような不都合があった。
図9は、従来の画像形成装置において、印刷ジョブを受け付けて、すぐに印刷ジョブを開始した場合での不都合の一例を説明するための説明図であって、印刷ジョブの開始前後における定着ローラの表面温度の時間的変化を示すグラフである。なお、図9に示す例では、所定の温度Tsは、定着温度とされている。ここで、定着温度は、定着動作を行うときの温度である。
図9に示すように、従来の画像形成装置では、印刷ジョブの印刷指令を受け付けて(図9中のβ参照)、所定の温度Ts(この例では定着温度)に温度制御(図9中のα参照)された定着ローラが回転停止状態から回転し始めると、未定着画像が形成された記録材が定着ローラに到着するより前に、定着ローラは、当該画像形成装置の構成部材(例えば、定着ユニットの構成部材)のうち、所定の温度Ts(この例では定着温度)に温度制御された定着ローラが回転停止状態から回転し始めることにより該定着ローラの熱によって温度が上昇する構成部材である回転開始時昇温部材(例えば、定着ローラに圧接される加圧ローラ等の加圧部材や定着ユニットを構成する定着フレーム)に大量の熱を奪われ、該定着ローラ自身の表面温度が一時的に著しく低下する(図9中のγ0参照)。この状態ですぐに画像形成動作を開始すると(図9中のα1参照)、該定着ローラ自身の表面温度の落ち込み量が大きくなり(図9中のγ1参照)、これにより、定着不良を誘発し、ひいては良好な画像を得ることができないという不都合を招く。
また、かかる不都合とは別に、例えば、寒期(具体的には冬場)の朝一に電源を投入した直後のときのように、当該画像形成装置の構成部材のうち定着ローラ及び該定着ローラの近傍の部材以外の構成部材(例えば、帯電ユニット、露光ユニット、現像ユニット、転写ユニット、クリーニングユニット等の複数のユニットや、当該画像形成装置の本体フレーム)の温度、特に、現像ユニットにおける現像剤(さらに言えば記録材の表面に形成された未定着トナー)の温度が予め想定した製品規格上の下限温度よりも低くなっていることがある。このような場合に、すぐに画像形成動作を行うと、現像剤(さらに言えば記録材の表面に形成された未定着トナー)の温度が低い分、定着不良を誘発し、ひいては良好な画像を得ることができないという不都合を招く。
これらの不都合は、当該画像形成装置が極寒状態で放置されている場合に、特に顕著となる。
これらの点に関し、特許文献1は、電源をオンにした直後又はパワーセーブモードを解除した直後において、加熱ローラ及び加圧ローラの幅方向における温度分布で、中央部と端部とで温度差(約10〔℃〕)が発生することがあり、その場合、定着動作を継続すると、用紙の端部で定着不足が発生し、画像品位が低下してしまうという不都合を解消するために、定着ローラと加圧ローラとを包囲するフレームの温度を検出し、検出されたフレームの温度に基づいて、定着ローラの温度の目標値を表す設定温度(フレームの温度が閾値以下の場合は閾値よりも高い場合に比べて高い温度)を設定することにより、加熱ローラ及び加圧ローラの中央部と端部とで温度差が発生するのを防止し、用紙の端部で定着不足の発生をなくて画像品位を向上させる画像形成装置を開示している。
しかしながら、特許文献1に記載の画像形成装置では、定着ローラの温度制御は、電源をオンした直後またはパワーセーブモードを解除した直後に行なわれる定着ローラの温度制御であり、印刷ジョブの印刷指令を受け付けた場合に、既述のとおり、すぐに画像形成動作を開始するため、定着不良を誘発する場合がある。
そこで、本発明は、印刷ジョブの開始時における定着不良を効果的に防止することができ、ひいては良好な画像を得ることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために、熱源と、前記熱源を作動制御することによって予め定めた所定の温度に維持されるように温度制御される定着ローラとを有する定着装置を備えた画像形成装置であって、当該画像形成装置の構成部材のうち、前記所定の温度に温度制御された前記定着ローラが回転停止状態から回転し始めることにより該定着ローラの熱によって温度が上昇する構成部材である回転開始時昇温部材の温度又はその周辺温度を検知する温度検知部を備え、印刷ジョブの印刷指令を受け付けたときに、前記温度検知部にて検知した検知温度が予め定めた所定の基準温度未満の場合には、前記印刷ジョブを禁止して画像形成動作を開始せず、かつ、前記検知温度が前記基準温度以上になるまで強制的に前記熱源をオンしつつ前記定着ローラを回転させ、前記検知温度が前記基準温度以上になった場合には、前記印刷ジョブを許可して画像形成動作を開始することを特徴とする画像形成装置を提供する。
本発明において、印刷ジョブの印刷指令を受け付けたときに、前記温度検知部にて検知した検知温度が前記基準温度未満の場合には、前記印刷ジョブを禁止して画像形成動作を開始せず、かつ、強制的に前記熱源をオンしつつ前記定着ローラを予め定めた所定時間回転させる回転動作を前記検知温度が前記基準温度以上になるまで繰り返す態様を例示できる。
本発明において、前記回転動作を繰り返す場合には、前記所定時間を前回行った前記回転動作の前記所定時間よりも短い時間に設定する態様を例示できる。
本発明において、前記温度検知部にて検知した検知温度に基づいて、前記定着ローラを回転させる前記所定時間を設定する態様を例示できる。
本発明において、前記温度検知部は、1又は2以上の前記回転開始時昇温部材の温度又はその周辺温度を検知し、前記印刷ジョブの印刷指令を受け付けたときに、前記温度検知部にて検知した検知温度のうち1つでも前記基準温度未満のものがある場合に、前記印刷ジョブを禁止して画像形成動作を開始せず、かつ、前記検知温度の全てが前記基準温度以上になるまで強制的に前記熱源をオンしつつ前記定着ローラを回転させ、前記検知温度の全てが前記基準温度以上になった場合に、前記印刷ジョブを許可して画像形成動作を開始する態様を例示できる。
本発明において、前記温度検知部は、前記回転開始時昇温部材として複数のユニット及び当該画像形成装置の本体フレームのうち少なくとも1つの温度又はその周辺温度を検知する態様を例示できる。
ここで、前記複数のユニットとしては、前記定着装置を構成する定着ユニット、感光体の表面を一様に帯電する帯電ユニット、前記帯電ユニットにて一様に帯電した前記感光体の表面を露光して前記感光体の表面に静電潜像を形成する露光ユニット、現像剤を収容し、かつ、前記現像剤を用いて前記露光ユニットにて前記感光体の表面に形成した静電潜像を現像して可視像を形成する現像ユニット、前記現像ユニットにて前記感光体の表面に形成した可視像を中間転写体又は前記記録材に静電転写し、前記感光体の表面に形成した可視像を前記中間転写体に転写する場合には、前記中間転写体に転写された可視像を前記記録材に静電転写する転写ユニット、及び、前記転写ユニットにて前記中間転写体又は前記記録材に転写されずに前記感光体の表面に残ったトナーを除去するクリーニングユニット等のユニットを例示できる。なお、前記帯電ユニット及び前記クリーニングユニットは、前記帯電ユニットと前記クリーニングユニットとが前記感光体と共に一体形成された感光体ユニットを構成していてもよい。
本発明において、前記複数のユニットは、前記定着装置を構成する定着ユニットを含み、前記温度検知部は、前記回転開始時昇温部材として前記定着ユニットの構成部材の温度又はその周辺温度を検知する態様を例示できる。
本発明において、前記温度検知部は、前記回転開始時昇温部材として前記定着ユニットを構成する定着フレームの温度を検知する態様を例示できる。
本発明において、前記複数のユニットは、現像剤を収容する現像ユニットを含み、前記温度検知部は、前記回転開始時昇温部材として前記現像ユニットにおける前記現像剤の温度を直接的又は間接的に検知する態様を例示できる。
本発明において、前記温度検知部は、前記回転開始時昇温部材として前記現像ユニットにおける現像槽の温度を検知する態様を例示できる。
本発明によると、印刷ジョブの開始時における定着不良を効果的に防止することができ、ひいては良好な画像を得ることができる画像形成装置を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。 本実施の形態に係る画像形成装置において、印刷ジョブ開始時における定着ローラの表面温度の状態の一例を説明するための説明図であって、印刷ジョブの開始前後における定着ローラの表面温度の時間的変化を示すグラフである。 第1実施形態に係る画像形成装置のシステム構成を示す概略ブロック図である。 第1実施形態に係る画像形成装置の制御部による制御動作の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る画像形成装置のシステム構成を示す概略ブロック図である。 第2実施形態に係る画像形成装置の制御部による制御動作の一例を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る画像形成装置の制御部による制御動作の一例を示すフローチャートである。 第4実施形態に係る画像形成装置の制御部による制御動作の一例を示すフローチャートである。 従来の画像形成装置において、印刷ジョブを受け付けて、すぐに印刷ジョブを開始した場合での不都合の一例を説明するための説明図であって、印刷ジョブの開始前後における定着ローラの表面温度の時間的変化を示すグラフである。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[画像形成装置]
まず、本発明の実施の形態に係る画像形成装置100の構成について図1を参照しながら以下に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置100の概略構成を示す断面図である。
図1に示すように、本実施の形態の画像形成装置100は、複数の像担持体を所定方向に並設した構成、所謂タンデム式のカラー画像形成装置とされている。この例では、画像形成装置100は、フルカラー画像を形成できる中間転写方式のカラー複合機とされている。なお、本実施の形態では、画像形成装置100を、タンデム式のカラー画像形成装置としたが、その他のカラー画像形成装置としてもよい。また、画像形成装置100を、カラー画像形成装置としたが、モノクロ画像形成装置としてもよい。
画像形成装置100は、電子写真方式の画像形成装置であり、複数(この例では4組)の画像形成ユニットpa,pb,pc,pd、露光ユニット4、複数(この例では4つ)の一次転写ユニット6a,6b,6c,6d、中間転写ベルト7、廃トナーボックスユニット9、二次転写ユニット11、定着装置として作用する定着ユニット12、記録紙等の記録材Pを収容する記録材収容部(具体的には給紙ユニット13)及び本体フレーム1aを備えている。本体フレーム1aは、画像形成ユニットpa,pb,pc,pd、露光ユニット4、一次転写ユニット6a,6b,6c,6d、二次転写ユニット11や定着ユニット12等の画像形成装置本体1の構成部材を支持し、画像形成装置本体1の筐体及び支持フレームを構成している。
画像形成装置100は、画像形成装置本体1の上部に画像読取装置40が設けられている。画像読取装置40は、原稿Gの画像を読み取るための画像読取部41と、原稿Gを搬送する原稿搬送部42と、原稿Gが載置される原稿載置台43とを備えている。
画像読取装置40は、原稿搬送部42で搬送される原稿Gを画像読取部41で読み取るか、或いは、原稿載置台43に載置された原稿Gを画像読取部41で読み取る。画像読取装置40で読み取られた原稿Gの画像は、画像データとして画像形成装置本体1に送られ、又は、外部機器からの画像データが画像形成装置本体1に送られ、画像形成装置本体1において画像データに基づき形成された画像が記録材Pに記録される。
画像形成ユニットpa,pb,pc,pdは、それぞれ、帯電ユニット3a,3b,3c,3d、現像ユニット5a,5b,5c,5d及びクリーニングユニット8a,8b,8c,8dを備え、像担持体として作用する複数(この例では4つ)の感光体2a,2b,2c,2d(具体的には感光体ドラム)の周囲に、それぞれ、帯電ユニット3a,3b,3c,3d、現像ユニット5a,5b,5c,5d及びクリーニングユニット8a,8b,8c,8dがこの順で配設されている。この例では、帯電ユニット3a,3b,3c,3d及びクリーニングユニット8a,8b,8c,8dは、帯電ユニット3a,3b,3c,3dとクリーニングユニット8a,8b,8c,8dとが感光体2a,2b,2c,2dと共に一体形成された感光体ユニットを構成している。
画像形成ユニットpa,pb,pc,pdでは、それぞれ、ブラック(B)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色のトナーが収容されるトナーカートリッジ5ab,5bb,5cb,5dbが現像ユニット5a,5b,5c,5dに装着され、現像ユニット5a,5b,5c,5dにおける各色の現像剤Da,Db,Dc,Ddによりブラック(B)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色のトナー画像を感光体2a,2b,2c,2d上にそれぞれ形成する。この例では、現像剤Da,Db,Dc,Ddは、非磁性二成分現像剤(非磁性トナー及びキャリア)とされている。但し、それに限定されるものではなく、現像剤Da,Db,Dc,Ddとしては、非磁性二成分現像剤(非磁性トナー及びキャリア)の他、非磁性一成分現像剤(非磁性トナー)、磁性一成分現像剤(磁性トナー)、を例示できる。
そして、画像形成ユニットpa,pb,pc,pdにおける感光体2a,2b,2c,2dに対応して一次転写ユニット6a,6b,6c,6dが中間転写ベルト7を介して配設されている。
帯電ユニット3a,3b,3c,3dは、感光体2a,2b,2c,2dの表面をそれぞれ一様に帯電する。露光ユニット4は、帯電ユニット3a,3b,3c,3dにて一様に帯電した感光体2a,2b,2c,2dの表面を露光して感光体2a,2b,2c,2dの表面に静電潜像をそれぞれ形成する。現像ユニット5a,5b,5c,5dは、現像剤Da,Db,Dc,Ddをそれぞれ収容する現像槽5aa,5ba,5ca,5daを有し、現像剤Da,Db,Dc,Ddを用いて露光ユニット4にて感光体2a,2b,2c,2dの表面に形成した静電潜像をそれぞれ現像して可視像を形成する。
一次転写ユニット6a,6b,6c,6dは、現像ユニット5a,5b,5c,5dにて感光体2a,2b,2c,2dの表面に形成した可視像を中間転写ベルト7にそれぞれ重ね転写して中間転写ベルト7上にトナー画像(例えばカラートナー画像)を形成する。クリーニングユニット8a,8b,8c,8dは、一次転写ユニット6a,6b,6c,6dにて中間転写ベルト7に転写されずに感光体2a,2b,2c,2dの表面に残った残留トナーをそれぞれ除去する。二次転写ユニット11は、一次転写ユニット6a,6b,6c,6dにて中間転写ベルト7に重ね転写されたトナー画像を記録材Pに静電転写して記録材P上に未定着のトナー画像(例えばカラートナー画像)を形成する。廃トナーボックスユニット9は、二次転写ユニット11にて記録材Pに転写されずに中間転写ベルト7上に残った残留トナーを回収する。
中間転写ベルト7は、駆動ローラ7a及び従動ローラ7bに張架されている。中間転写ベルト7の駆動ローラ7a側には、二次転写ユニット11が、また、中間転写ベルト7の従動ローラ7b側には、廃トナーボックスユニット9が、それぞれ配設されている。
露光ユニット4は、ポリゴンミラーを含む光源部4aからの4つの光ビーム(具体的にはレーザービーム)を、それぞれ所定方向(図1では時計方向)に回転駆動される4つの感光体2a,2b,2c,2dの表面に主走査方向(感光体の回転軸線方向)に走査する構成とされている。詳しくは、露光ユニット4は、外部から入力されるブラック(B)成分、シアン(C)成分、マゼンタ(M)成分、イエロー(Y)成分の画像データに基づいて変調された各ビームを光源部4aから出射し、各ミラーにて感光体2a,2b,2c,2dに導いて、帯電ユニット3a,3b,3c,3dにて一様に帯電された感光体2a,2b,2c,2dをそれぞれ露光し、感光体2a,2b,2c,2dの表面に静電潜像をそれぞれ形成する。
定着ユニット12は、二次転写ユニット11にて記録材P上に転写された未定着のトナー画像を熱及び圧力によって記録材P上に定着させる。詳しくは、定着ユニット12は、ヒータ等の熱源12cと、熱源12cを作動制御することによって予め定めた所定の温度に維持されるように温度制御される定着ローラ12aと、定着ローラ12aと圧接される加圧ローラ12bとを備えている。定着ローラ12a及び加圧ローラ12bは、軸受け等の受け部材を介して定着フレーム12dに支持されている。定着ユニット12は、熱源12cにより定着ローラ12aを所定の定着温度に加熱した後、未定着画像(具体的には未定着のトナー画像)が形成された記録材Pを定着ローラ12a及び加圧ローラ12bの圧接部である定着ニップ部Nに供給し、定着ニップ部Nに通過させることで定着ニップ部Nにおける熱及び圧力により記録材Pに未定着画像(具体的には未定着のトナー画像)を定着させる構成とされている。ここで、定着温度は、定着動作を行うときの温度であり、例えば、150℃〜200℃のうちの何れかの温度とされる。
画像形成装置100は、転写前帯電ユニット10をさらに備えている。転写前帯電ユニット10は、中間転写ベルト7上のトナー画像の記録材Pへの二次転写に先立って中間転写ベルト7上のトナー画像を帯電する。
また、画像形成装置100は、画像形成装置100全体の制御を司る制御部20をさらに備えている。
なお、図1に示す温度検知部30(第1温度センサ31及び第2温度センサ32)については後ほど説明する。
以上説明した画像形成装置100では、画像形成を行うにあたり、感光体2a,2b,2c,2dの表面をそれぞれ帯電ユニット3a,3b,3c,3dで一様に帯電し、一様に帯電した感光体2a,2b,2c,2dの表面を露光ユニット4により画像データ(画像情報)に応じてそれぞれレーザー露光し、感光体2a,2b,2c,2d上に静電潜像をそれぞれ形成する。
画像形成装置100では、その後、感光体2a,2b,2c,2d上に形成した静電潜像を現像ユニット5a,5b,5c,5dにより現像してトナー画像にそれぞれ顕像化し、顕像化したトナー画像を、トナーとは逆極性のバイアス電圧がそれぞれ印加された一次転写ユニット6a,6b,6c,6dにより中間転写ベルト7上に重ね転写して中間転写ベルト7上にトナー画像(例えばカラートナー画像)を形成する。
次に、画像形成装置100では、中間転写ベルト7上に形成したトナー画像を、二次転写ユニット11の直前で転写前帯電ユニット10によって帯電した後、中間転写ベルト7上のトナー画像を所定方向Dに周回移動される中間転写ベルト7により二次転写ユニット11まで搬送する。一方、給紙ユニット13の給紙ローラ13aから搬送経路Sに向けて引き出されて、搬送経路Sを通じて搬送されてきた記録材Pを搬送ローラ14及びレジストローラ15により二次転写ユニット11まで中間転写ベルト7上のトナー画像と同期をとって搬送する。そして、二次転写ユニット11に搬送されてきたトナー画像を、トナーとは逆極性のバイアス電圧が印加された二次転写ユニット11にて、二次転写ユニット11に搬送されてきた記録材Pに転写する。
次に、画像形成装置100では、記録材P上に転写したトナー画像を定着ユニット12に搬送し、定着ユニット12に通過させるときに記録材P上のトナー画像を加熱・加圧して記録材上に融着させ、定着ユニット12にてトナー画像を定着処理した記録材Pを排出ローラ16にて画像形成装置本体1の外部に排出して排出トレイ17に載置し、画像形成処理を終了する。
また、搬送経路Sは、排出ローラ16にて逆方向に搬送される記録材Pを表裏が反転するようにレジストローラ15よりも上流側に案内する反転経路Srを備えている。画像形成装置100は、記録材Pの表面だけでなく、裏面に画像形成を行う場合は、記録材Pを排出ローラ16から反転経路Srへ逆方向に搬送して、記録材Pの表裏を反転させてレジストローラ15へ再度導き、記録材Pの表面と同様にして、記録材Pの裏面にトナー画像を形成して定着させた後、画像形成装置本体1の外部に排出して排出トレイ17に載置する。
[画像形成装置の印刷ジョブ開始時の制御構成について]
次に、本実施の形態に係る画像形成装置100の印刷ジョブ開始時の制御構成について以下に説明する。
本実施の形態に係る画像形成装置100における制御部20は、回転停止状態の定着ローラ12aを予め定めた所定の温度に温度制御し、印刷ジョブの印刷指令を受け付けたときに、所定の温度に温度制御された定着ローラ12aを回転停止状態から回転させるように構成されている。
具体的には、制御部20は、待機状態(定着ローラ12aが定着温度に温度制御されてすぐに画像形成動作を行うことができる状態)では、回転停止状態の定着ローラ12aを所定の温度として定着温度(例えば170℃)に温度制御し、印刷ジョブの印刷指令を受け付けたときに、定着温度(例えば170℃)に温度制御された定着ローラ12aを回転停止状態から回転させる。また、制御部20は、待機状態から待機状態の高消費電力状態よりも供給エネルギーを小さくした低消費電力状態にする節電モードを有してもよい。この場合、制御部20は、低消費電力状態の節電モードでは、回転停止状態の定着ローラ12aを所定の温度として定着温度よりも低い節電温度(例えば100℃)に温度制御し、印刷ジョブの印刷指令を受け付けたときに、回転停止状態の定着ローラ12aを定着温度(例えば170℃)に温度制御した後、定着温度(例えば170℃)に温度制御された定着ローラ12aを回転停止状態から回転させるか、或いは、印刷ジョブの印刷指令を受け付けたときに、節電温度(例えば100℃)に温度制御された定着ローラ12aを回転停止状態から回転させつつ定着温度(例えば170℃)に温度制御する構成とすることができる。
ところで、前述したとおり、所定の温度に温度制御された定着ローラ12aが回転停止状態から回転し始めると(図9中のβ参照)、未定着画像(具体的には未定着のトナー画像)が形成された記録材Pが定着ローラ12aに到着するより前に、定着ローラ12aは、画像形成装置100の構成部材(特に、定着ユニット12の構成部材)のうち、所定の温度に温度制御された定着ローラ12aが回転停止状態から回転し始めることにより定着ローラ12aの熱によって温度が上昇する構成部材である回転開始時昇温部材(特に、定着ローラ12aに圧接される加圧ローラ12b等の加圧部材や定着ユニット12を構成する定着フレーム12d)に大量の熱を奪われ、定着ローラ12a自身の表面温度が一時的に著しく低下する(図9中のγ0参照)。この状態ですぐに画像形成動作を開始すると、定着ローラ12a自身の表面温度の落ち込み量が大きくなり(図9中のγ1参照)、これにより、定着不良を誘発し、ひいては良好な画像を得ることができないという不都合を招く。なお、回転開始時昇温部材は、所定の温度に温度制御されている定着ローラ12aの回転が停止しているときには定着ローラ12aの熱によって温度が上昇しない又は略上昇しない。
また、かかる不都合とは別に、例えば、寒期(具体的には冬場)の朝一に電源を投入した直後のときのように、画像形成装置100の構成部材のうち定着ローラ12a及び定着ローラ12aの近傍の部材以外の構成部材(例えば、帯電ユニット3a,3b,3c,3d、露光ユニット4、現像ユニット5a,5b,5c,5d、一次転写ユニット6a,6b,6c,6d、二次転写ユニット11、クリーニングユニット8a,8b,8c,8d等の複数のユニットや、画像形成装置100の本体フレーム1a)の温度、特に、現像ユニット5a,5b,5c,5における現像剤Da,Db,Dc,Dd(さらに言えば記録材Pの表面に形成された未定着のトナー画像)の温度が予め想定した製品規格上の下限温度よりも低くなっていることがある。このような場合に、すぐに画像形成動作を行うと、現像剤Da,Db,Dc,Dd(さらに言えば記録材Pの表面に形成された未定着トナー)の温度が低い分、定着不良を誘発し、ひいては良好な画像を得ることができないという不都合を招く。
この点、本実施の形態に係る画像形成装置100は、回転開始時昇温部材の温度を検知する温度検知部30(具体的にはサーミスタ等の温度センサ)をさらに備えている。
ここで、回転開始時昇温部材は、画像形成装置100の構成部材のうち、帯電ユニット3a,3b,3c,3d、クリーニングユニット8a,8b,8c,8d、これらと感光体2a,2b,2c,2dとで構成された感光体ユニット、露光ユニット4、現像ユニット5a,5b,5c,5d、一次転写ユニット6a,6b,6c,6d、転写前帯電ユニット10、二次転写ユニット11、定着ユニット12、廃トナーボックスユニット9及び画像形成装置100の本体フレーム1aを例示でき、例えば、温度検知部30は、帯電ユニット3a,3b,3c,3d、クリーニングユニット8a,8b,8c,8d、これらと感光体2a,2b,2c,2dとで構成された感光体ユニット、露光ユニット4、現像ユニット5a,5b,5c,5d、一次転写ユニット6a,6b,6c,6d、転写前帯電ユニット10、二次転写ユニット11、定着ユニット12、廃トナーボックスユニット9及び画像形成装置100の本体フレーム1aのうち少なくとも1つの温度又はその周辺温度(後述する第1実施形態及び第3実施形態では定着ユニット12の定着フレーム12d、後述する第2実施形態及び第4実施形態では現像ユニット5dの現像槽5da)を検知する。
図2は、本実施の形態に係る画像形成装置100において、印刷ジョブ開始時における定着ローラ12aの表面温度の状態の一例を説明するための説明図であって、印刷ジョブの開始前後における定着ローラ12aの表面温度の時間的変化を示すグラフである。なお、図2に示す例では、所定の温度Tsは、定着温度(例えば170℃)とされている。
図2に示すように、制御部20は、待機状態では、回転停止状態の定着ローラ12aを所定の温度として定着温度(例えば170℃)に温度制御し(図2中のα参照)、印刷ジョブの印刷指令を受け付けたときに(図2中のβ参照)、温度検知部30にて検知した検知温度Tが予め定めた所定の基準温度Ta未満の場合には、印刷ジョブを禁止して画像形成動作を開始せず、かつ、検知温度Tが基準温度Ta以上になるまで強制的に熱源12cをオンしつつ定着ローラ12aを回転させ、検知温度Tが基準温度Ta以上になった場合には、印刷ジョブを許可して画像形成動作を開始する(図2中のα1参照)構成とされている。また、制御部20は、検知温度Tが基準温度Ta以上になった場合には、熱源12cの強制的なオンを解除し、通常の温度制御に戻る。
ここで、基準温度Taとしては、定着ローラ12aの表面温度が定着温度になるか又は定着温度より低い温度であって定着不良を発生させることがない程度の温度になると想定される温度、及び/又は、現像剤Da,Db,Dc,Dd(さらに言えば記録材Pの表面に形成された未定着のトナー画像)の温度が予め想定した製品規格上の下限温度以上になると想定される温度を例示できる。基準温度Taは、実験等により予め設定しておくことができる。
本実施の形態では、制御部20は、印刷ジョブの印刷指令を受け付けたときに、温度検知部30にて検知した検知温度Tが基準温度Ta未満の場合には、印刷ジョブを禁止して画像形成動作を開始せず、かつ、強制的に熱源12cをオンしつつ定着ローラ12aを予め定めた所定時間t回転させる回転動作を検知温度Tが基準温度Ta以上になるまで繰り返し、検知温度Tが基準温度Ta以上になった場合には、印刷ジョブを許可して画像形成動作を開始する構成とされている。
ここで、所定時間tとしては、回転動作を開始してから(熱源12cをオンしつつ定着ローラ12aを回転させてから)温度検知部30にて検知した検知温度Tが基準温度Taに達すると想定される時間又は該時間よりも短い時間を例示できる。所定時間tは、実験等により予め設定しておくことができる。
なお、制御部20は、前回の回転動作と次回の回転動作との間において、熱源12cを連続してオンし、定着ローラ12aを連続して回転させる。また、回転動作時での定着ローラ12aの回転速度は、それには限定されないが、ウォームアップ時での回転速度或いは画像形成時での回転速度と同程度とすることができる。
本実施の形態では、印刷ジョブの印刷指令を受け付けて定着ローラ12aが回転停止状態から回転し始めるが、このとき、たとえ、未定着画像(具体的には未定着のトナー画像)が形成された記録材Pが定着ローラ12aに到着するより前に、定着ローラ12aが回転開始時昇温部材(特に、定着ローラ12aに圧接される加圧ローラ12b等の加圧部材や定着ユニット12を構成する定着フレーム12d)に大量の熱を奪われて定着ローラ12a自身の表面温度が一時的に著しく低下したとしても(図2中のγ0参照)、すぐに印刷ジョブを許可して画像形成動作を開始するのではなく、印刷ジョブを禁止して画像形成動作を開始せずに、温度検知部30にて検知した回転開始時昇温部材(例えば定着フレーム12d)の検知温度が基準温度Ta以上になって定着ローラ12aが回転開始時昇温部材に熱を奪われ難くなってから印刷ジョブを許可して画像形成動作を開始することができる(図2中のα1参照)。これにより、印刷ジョブの開始時における定着ローラ12aの表面温度の落ち込み量(図2中のγ2参照)を抑えることができ、従って、印刷ジョブの開始時における定着不良を効果的に防止することができる。
また、例えば、寒期(具体的には冬場)の朝一に電源を投入した直後のときのように、たとえ、画像形成装置100の構成部材のうち定着ローラ12a及び定着ローラ12aの近傍の部材以外の構成部材(例えば、帯電ユニット3a,3b,3c,3d、露光ユニット4、現像ユニット5a,5b,5c,5d、一次転写ユニット6a,6b,6c,6d、二次転写ユニット11、クリーニングユニット8a,8b,8c,8d、廃トナーボックスユニット9等の複数のユニットや、画像形成装置100の本体フレーム1a)の温度、特に、現像ユニット5a,5b,5c,5dにおける現像剤Da,Db,Dc,Dd(さらに言えば記録材Pの表面に形成された未定着のトナー画像)の温度が予め想定した製品規格上の下限温度よりも低くなっていても、すぐに印刷ジョブを許可して画像形成動作を開始するのではなく、印刷ジョブを禁止して画像形成動作を開始せずに、温度検知部30にて検知した回転開始時昇温部材(例えば現像槽5da)の検知温度Tが基準温度Ta以上になって現像ユニット5a,5b,5c,5dにおける現像剤Da,Db,Dc,Dd(トナー)が製品規格上の下限温度以上に温まってから印刷ジョブを許可して画像形成動作を開始することができる。これにより、印刷ジョブの開始時における現像剤Da,Db,Dc,Dd(トナー)の温度低下を抑えることができ、従って、印刷ジョブの開始時における定着不良を効果的に防止することができる。
これらのことは、画像形成装置100が極寒状態で放置されている場合に、特に有効となる。
このように、本実施の形態によれば、印刷ジョブの開始時における定着不良を効果的に防止することができ、ひいては良好な画像を得ることが可能となる。
また、本実施の形態では、制御部20は、印刷ジョブの印刷指令を受け付けたときに、温度検知部30にて検知した検知温度Tが基準温度Ta未満の場合には、印刷ジョブを禁止して画像形成動作を開始せず、かつ、強制的に熱源12cをオンしつつ定着ローラ12aを所定時間t回転させる回転動作を検知温度Tが基準温度Ta以上になるまで繰り返し、検知温度Tが基準温度Ta以上になった場合には、印刷ジョブを許可して画像形成動作を開始することで、検知温度Tを常時モニターする必要がなく、これにより検知温度Tが基準温度Taに達しているか否かの判断を行う処理動作を簡素化することができる。
本実施の形態では、温度検知部30は、1又は2以上の回転開始時昇温部材の温度又はその周辺温度を検知する。
制御部20は、印刷ジョブの印刷指令を受け付けたときに、温度検知部30にて検知した1又は2以上の検知温度T〜Tのうち1つでも基準温度Ta未満のものがある場合に、印刷ジョブを禁止して画像形成動作を開始しない。さらに、制御部20は、1又は2以上の検知温度T〜Tの全てが基準温度Ta以上になるまで強制的に熱源12cをオンしつつ定着ローラ12aを回転させる。本実施の形態では、制御部20は、強制的に熱源12cをオンしつつ定着ローラ12aを所定時間t回転させる回転動作を1又は2以上の検知温度T〜Tの全てが基準温度Ta以上になるまで繰り返す。そして、制御部20は、1又は2以上の検知温度T〜Tの全てが基準温度Ta以上になった場合に、印刷ジョブを許可して画像形成動作を開始する。
こうすることで、印刷ジョブの開始時における定着ローラ12aの表面温度の落ち込み量を確実に抑えることができ、印刷ジョブの開始時における現像剤Da,Db,Dc,Dd(トナー)の温度低下を確実に抑えることができ、従って、印刷ジョブの開始時における定着不良をさらに効果的に防止することができる。
具体的には、温度検知部30は、回転開始時昇温部材として、複数のユニット、具体的には、画像形成動作に関与する複数のユニット(例えば、定着ユニット12,帯電ユニット3a,3b,3c,3d、露光ユニット4、現像ユニット5a,5b,5c,5d、一次転写ユニット6a,6b,6c,6d、二次転写ユニット11、クリーニングユニット8a,8b,8c,8d等の複数のユニット)及び画像形成装置100の本体フレーム1aのうち少なくとも1つの温度又はその周辺温度を検知する。
こうすることで、印刷ジョブの開始時における定着ローラ12aの表面温度の落ち込み量をさらに確実に抑えることができ、印刷ジョブの開始時における現像剤Da,Db,Dc,Dd(トナー)の温度低下をさらに確実に抑えることができ、従って、印刷ジョブの開始時における定着不良をより一層効果的に防止することができる。
(第1実施形態)
次に、第1実施形態に係る画像形成装置100の印刷ジョブ開始時の制御構成について図3を参照しながら以下に説明する。
図3は、第1実施形態に係る画像形成装置100のシステム構成を示す概略ブロック図である。
図3に示すように、制御部20は、CPU(Central Processing Unit)等のマイクロコンピュータからなる処理部21と、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリを含む記憶部22と、タイマー機能を備えたタイマー部23とを有している。制御部20は、処理部21が記憶部22のROMに予め格納された制御プログラムを記憶部22のRAM上にロードして実行することにより、各種構成要素の作動制御を行うようになっている。記憶部22のRAMは、それぞれ、処理部21に対して作業用のワークエリア及び画像データを格納する画像メモリとしての領域を提供する。
定着ユニット12は、定着ローラ12aの表面温度を検知する温度検知部(具体的にはサーミスタ等の定着温度センサ12e)をさらに備えている。
定着温度センサ12eは、制御部20の入力系に電気的に接続されており、定着温度センサ12eからの検知温度の情報を制御部20に送信するようになっている。
定着ローラ12aを加熱する熱源12cは、制御部20の出力系に電気的に接続されており、制御部20からの指示信号により、作動制御(具体的にはオン−オフ制御)されるようになっている。
制御部20は、定着温度センサ12eからの検知温度の情報に基づいて、定着ローラ12aの表面温度が所定の温度Ts(例えば定着温度)になるように、熱源12cを作動制御する。
画像形成装置100は、定着ローラ12aをギヤ等の駆動伝達手段50を介して駆動する駆動モータ等の駆動装置60をさらに備えている。
駆動装置60は、制御部20の出力系に電気的に接続されており、制御部20からの指示信号により、作動制御(具体的にはオン−オフ制御)されるようになっている。
ところで、所定の温度Tsに温度制御された定着ローラ12aが回転停止状態から回転し始めるときには、主として定着ユニット12の構成部材が定着ローラ12aから熱を奪う。
ここで、定着ユニット12の構成部材としては、所定の温度Tsに温度制御された定着ローラ12aが回転停止状態から回転し始めるときに定着ローラ12aからの熱を直接的に奪う直接構成部材(具体的には定着ローラ12aに圧接される加圧ローラ12b等の加圧部材)や、所定の温度Tsに温度制御された定着ローラ12aが回転停止状態から回転し始めるときに定着ローラ12aからの熱を間接的に奪う間接構成部材(具体的には定着ユニット12を構成する定着フレーム12d、例えば直接構成部材に直接的又は間接的に接触している定着フレーム)を例示できる。
そこで、第1実施形態では、温度検知部30は、回転開始時昇温部材として定着ユニット12の構成部材の温度又はその周辺温度を検知する。ここで、定着ユニット12の構成部材の温度の検知としては、定着ユニット12の構成部材の温度を定着ユニット12の構成部材と接触した状態で温度検知部30が検知する態様を例示できる。定着ユニット12の構成部材の周辺温度の検知としては、定着ユニット12の構成部材の温度を定着ユニット12の構成部材から予め定めた所定距離離れた位置で温度検知部30が検知する態様を例示できる。この例では、温度検知部30は、定着ユニット12の構成部材の温度を定着ユニット12の構成部材と接触した状態で検知する。
このように、温度検知部30は、回転開始時昇温部材として、所定の温度Tsに温度制御された定着ローラ12aが回転停止状態から回転し始めるときに主として定着ローラ12aから熱を奪う定着ユニット12の構成部材の温度又はその周辺温度(この例では定着ユニット12の構成部材の温度)を検知することで、定着ローラ12aが回転開始時昇温部材に熱を奪われ難くなっていることを精度良く検出することができ、それだけ、印刷ジョブの開始時における定着ローラ12aの表面温度の落ち込み量(図2中のγ2参照)を確実に抑えることができる。
詳しくは、温度検知部30は、回転開始時昇温部材として、定着ユニット12を構成する定着フレーム12dの温度を検知する第1温度センサ31を含んでいる。具体的には、第1温度センサ31は、定着フレーム12dに接触するように設けられている。
このように、温度検知部30(この例では第1温度センサ31)は、定着ユニット12を構成する定着フレーム12dの温度を検知することで、比較的簡単な構成で温度検知部30による定着ユニット12の構成部材の温度検知を実現させることができる。
第1温度センサ31は、制御部20の入力系に電気的に接続されており、第1温度センサ31からの検知温度の情報を制御部20に送信するようになっている。
次に、第1実施形態に係る画像形成装置100の制御部20による制御動作について図2及び図4を参照しながら以下に説明する。
図4は、第1実施形態に係る画像形成装置100の制御部20による制御動作の一例を示すフローチャートである。
図4に示すように、第1実施形態の制御動作では、制御部20は、まず、待機状態において、回転停止状態の定着ローラ12aを所定の温度Tsとして定着温度(例えば170℃)に温度制御し(ステップS1)(図2中のα参照)、印刷ジョブの印刷指令を受け付けたときに(ステップS2)(図2中のβ参照)、第1温度センサ31にて検知した定着フレーム12dの検知温度Tが基準温度Ta(この例では20℃)(図2中のβ1参照)に達しているか否かを判断する(ステップS3)。
次に、制御部20は、第1温度センサ31にて検知した定着フレーム12dの検知温度Tが基準温度Ta(この例では20℃)未満であると判断した場合には(ステップS3:No)、印刷ジョブを禁止して画像形成動作を開始せずに(ステップS4)、強制的に熱源12cをオンしつつ定着ローラ12aを回転させる回転動作を行う(ステップS5)。
次に、制御部20は、タイマー機能により定着ローラ12aの回転時間を計測し(ステップS6)、定着ローラ12aの回転時間が所定時間tを上回ったか否かを判断する(ステップS7)。
次に、制御部20は、定着ローラ12aの回転時間が所定時間t以下であると判断した場合には(ステップS7:No)、ステップS6に移行する一方、定着ローラ12aの回転時間が所定時間tを上回ったと判断した場合には(ステップS7:Yes)、ステップS8に移行する。
次に、制御部20は、第1温度センサ31にて検知した定着フレーム12dの検知温度Tが基準温度Ta(この例では20℃)に達しているか否かを判断する(ステップS8)。
次に、制御部20は、第1温度センサ31にて検知した定着フレーム12dの検知温度Tが基準温度Ta(この例では20℃)未満であると判断した場合には(ステップS8:No)、定着ローラ12aの回転時間をリセット(ゼロに)し(ステップS9)、ステップS6に移行する一方、第1温度センサ31にて検知した定着フレーム12dの検知温度Tが基準温度Ta(この例では20℃)以上であると判断した場合には(ステップS8:Yes)、印刷ジョブを許可して画像形成動作を開始する(ステップS10)(図2中のα1参照)。
また、制御部20は、ステップS3において、第1温度センサ31にて検知した定着フレーム12dの検知温度Tが基準温度Ta(この例では20℃)以上であると判断した場合には(ステップS3:Yes)、印刷ジョブを許可して画像形成動作を開始する(ステップS10)。
なお、第1実施形態では、第1温度センサ31は、回転開始時昇温部材として、定着フレーム12dといった間接構成部材を検知するようにしたが、それに限定されるものではなく、定着ローラ12aに圧接される加圧ローラ12b等の加圧部材といった直接構成部材を検知するようにしてもよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る画像形成装置100の印刷ジョブ開始時の制御構成について図5を参照しながら以下に説明する。
図5は、第2実施形態に係る画像形成装置100のシステム構成を示す概略ブロック図である。
図5に示す第2実施形態のブロック図において、図3に第1実施形態のブロック図と実質的に同じ構成には同一符号を付し、その説明を省略する。
図5に示すように、第2実施形態では、温度検知部は、回転開始時昇温部材として現像ユニット5a,5b,5c,5dにおける現像剤Da,Db,Dc,Dd(トナー)の温度を直接的又は間接的に(この例では、間接的に)検知する。ここで、現像ユニット5a,5b,5c,5dにおける現像剤Da,Db,Dc,Dd(トナー)の温度の直接的な検知としては、現像剤Da,Db,Dc,Dd(トナー)の温度を現像剤Da,Db,Dc,Dd(トナー)と接触した状態で温度検知部30が検知する態様を例示できる。現像ユニット5a,5b,5c,5dにおける現像剤Da,Db,Dc,Dd(トナー)の温度の間接的な検知としては、現像ユニット5a,5b,5c,5dの構成部材の温度を現像ユニット5a,5b,5c,5dの構成部材と接触した状態で温度検知部30が検知する態様を例示できる。
このように、回転開始時昇温部材として、現像ユニット5a,5b,5c,5dにおける現像剤Da,Db,Dc,Dd(トナー)の温度を直接的又は間接的に(この例では、間接的に)検知することで、現像ユニット5a,5b,5c,5dにおける現像剤Da,Db,Dc,Dd(トナー)が製品規格上の下限温度以上に温まっていることを精度良く検出することができ、それだけ、印刷ジョブの開始時における現像剤Da,Db,Dc,Dd(トナー)の温度低下を確実に抑えることができる。
詳しくは、温度検知部30は、回転開始時昇温部材として、現像ユニット5a,5b,5c,5dにおける現像槽5aa,5ba,5ca,5daのうち少なくとも1つ(この例では現像槽5da)の温度を検知する第2温度センサ32を含んでいる。具体的には、第2温度センサ32は、現像槽5daに接触するように設けられている。
このように、温度検知部30(この例では第2温度センサ32)は、現像ユニット5a,5b,5c,5dにおける現像槽5aa,5ba,5ca,5daのうち少なくとも1つ(この例では現像槽5da)の温度を検知することで、比較的簡単な構成で温度検知部30による現像剤Da,Db,Dc,Dd(トナー)の温度検知を実現させることができる。
第2温度センサ32は、制御部20の入力系に電気的に接続されており、第2温度センサ32からの検知温度の情報を制御部20に送信するようになっている。
次に、第2実施形態に係る画像形成装置100の制御部20による制御動作について図2及び図6を参照しながら以下に説明する。
図6は、第2実施形態に係る画像形成装置100の制御部20による制御動作の一例を示すフローチャートである。
図6に示すフローチャートは、図4に示すフローチャートにおいて、ステップS3,S8に代えてステップS3a,S8aを設けたものである。
図6に示すフローチャートにおいて、図4に示すフローチャートと実質的に同じ処理ステップには同一符号を付し、その説明を省略する。
制御部20は、ステップS2の処理の後、第2温度センサ32にて検知した現像槽5daの検知温度Tが基準温度Ta(この例では20℃)(図2中のβ1参照)に達しているか否かを判断する(ステップS3a)。なお、現像槽5daの基準温度Taは、この例では、定着フレーム12dの基準温度Taと同じであるが、定着フレーム12dの基準温度Taとは異なっていても良い。
次に、制御部20は、第2温度センサ32にて検知した現像槽5daの検知温度Tが基準温度Ta(この例では20℃)未満であると判断した場合には(ステップS3a:No)、印刷ジョブを禁止して画像形成動作を開始せずに(ステップS4)、強制的に熱源12cをオンしつつ定着ローラ12aを回転させる回転動作を行う(ステップS5)。
また、制御部20は、第2温度センサ32にて検知した現像槽5daの検知温度Tが基準温度Ta(この例では20℃)に達しているか否かを判断する(ステップS8a)。
次に、制御部20は、第2温度センサ32にて検知した現像槽5daの検知温度Tが基準温度Ta(この例では20℃)未満であると判断した場合には(ステップS8a:No)、定着ローラ12aの回転時間をリセット(ゼロに)し(ステップS9)、ステップS6に移行する一方、第2温度センサ32にて検知した現像槽5daの検知温度Tが基準温度Ta(この例では20℃)以上であると判断した場合には(ステップS8a:Yes)、印刷ジョブを許可して画像形成動作を開始する(ステップS10)(図2中のα1参照)。
また、制御部20は、ステップS3aにおいて、第2温度センサ32にて検知した現像槽5daの検知温度Tが基準温度Ta(この例では20℃)以上であると判断した場合には(ステップS3a:Yes)、印刷ジョブを許可して画像形成動作を開始する(ステップS10)。
なお、第2実施形態では、第2温度センサ32は、回転開始時昇温部材として、現像槽5daの温度を検知するようにしたが、それに限定されるものではなく、例えば、トナーカートリッジ5ab,5bb,5cb,5dbのうち少なくとも1つの温度を検知するようにしてもよい。また、第2温度センサ32は、回転開始時昇温部材として、現像槽5aa,5ba,5ca,5daにおける現像剤Da,Db,Dc,Ddのうち少なくとも1つの温度を直接的に、又は、トナーカートリッジ5ab,5bb,5cb,5dbにおけるトナーのうち少なくとも1つの温度を直接的に検知するようにしてもよい。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る画像形成装置100の印刷ジョブ開始時の制御構成について図7を参照しながら以下に説明する。
第3実施形態に係る画像形成装置100のシステム構成は、図3に示す第1実施形態に係る画像形成装置100のシステム構成と同様であり、ここでは、図示及びその説明を省略する。
第3実施形態では、制御部20は、温度検知部30(この例では第1温度センサ31)にて検知した検知温度に基づいて、定着ローラ12aを回転させる所定時間tを設定する構成とされている。なお、制御部20は、温度検知部30(この例では第1温度センサ31)にて検知する回転開始時昇温部材が複数ある場合には、最も低い検知温度に基づいて、定着ローラ12aを回転させる所定時間tを設定する。
このように、温度検知部30(この例では第1温度センサ31)にて検知した検知温度に基づいて、定着ローラ12aを回転させる所定時間tを設定することで、回転開始時昇温部材の温度に応じて所定時間tを設定することができる。
詳しくは、制御部20は、第1温度センサ31にて検知した検知温度Tが高くなるに従って定着ローラ12aを回転させる所定時間tを短くするように設定することができる。
例えば、定着ユニット12の構成部材又はその近傍の温度が比較的高い場合、所定時間が比較的長いと定着ローラ12aを検知温度Tが基準温度Taに達した後も余計に回転させてしまい、それだけ無駄な動作を行う必要があると共に無駄な時間を要する。従って、制御部20は、定着ローラ12aを回転させる所定時間tを、検知温度Tが高くなるに従って短くするように設定する。こうすることで、印刷ジョブの開始時における定着ローラ12aの表面温度の落ち込み量(図2中のγ2参照)を効率的に抑えることが可能となる。
また、制御部20は、強制的に熱源12cをオンしつつ定着ローラ12aを所定時間t回転させる回転動作を繰り返す場合には、所定時間tを前回行った回転動作の所定時間tよりも短い時間(例えば前回の所定時間tの1/n)(nは2以上の整数、この例ではn=2)に設定する構成とされている。
このように、回転動作を繰り返す場合には、所定時間tを前回行った回転動作の所定時間tよりも短い時間に設定することで、印刷ジョブの印刷指令を受け付けてから、同じ所定時間tで回転動作を繰り返す場合に比べて、印刷ジョブを開始するまでの時間を短縮させることができる。
次に、第3実施形態に係る画像形成装置100の制御部20による制御動作について図7を参照しながら以下に説明する。
図7は、第3実施形態に係る画像形成装置100の制御部20による制御動作の一例を示すフローチャートである。
図7に示すフローチャートは、図4に示すフローチャートにおいて、ステップS3とステップS4との間にステップS31〜S35を設けると共にステップS9の直後にステップS9aを設けたものである。
図7に示すフローチャートにおいて、図4に示すフローチャートと実質的に同じ処理ステップには同一符号を付し、その説明を省略する。
制御部20は、第1温度センサ31にて検知した定着フレーム12dの検知温度Tが基準温度Ta(この例では20℃)未満であると判断した場合には(ステップS3:No)、第1温度センサ31にて検知した定着フレーム12dの検知温度Tが第1設定温度Tb1(この例では15℃)に達しているか否かを判断する(ステップS31)。
次に、制御部20は、第1温度センサ31にて検知した定着フレーム12dの検知温度Tが第1設定温度Tb1(この例では15℃)に達していると判断した場合には(ステップS31:Yes)、所定時間tを第1設定時間t1(この例では20秒)に設定し(ステップS32)、ステップS4に移行する一方、第1設定温度Tb1未満であると判断した場合には(ステップS31:No)、第1温度センサ31にて検知した定着フレーム12dの検知温度Tが第1設定温度Tb1(この例では15℃)より低い第2設定温度Tb2(この例では10℃)に達しているか否かを判断する(ステップS33)。
次に、制御部20は、第1温度センサ31にて検知した定着フレーム12dの検知温度Tが第2設定温度Tb2(この例では10℃)に達していると判断した場合には(ステップS33:Yes)、所定時間tを第1設定時間t1(この例では20秒)より大きい第2設定時間t2(この例では40秒)に設定し(ステップS34)、ステップS4に移行する一方、第2設定温度Tb2未満であると判断した場合には(ステップS33:No)、所定時間tを第2設定時間t2(この例では40秒)より大きい第3設定時間t3(この例では60秒)に設定し(ステップS35)、ステップS4に移行する。
また、制御部20は、ステップS9の処理の後、所定時間tを前回の所定時間tよりも小さい値(この例では前回の所定時間tの半分)(t=t/2)にし、(ステップS9a)、ステップS6に移行する。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態に係る画像形成装置100の印刷ジョブ開始時の制御構成について図8を参照しながら以下に説明する。
第4実施形態に係る画像形成装置100のシステム構成は、図5に示す第2実施形態に係る画像形成装置100のシステム構成と同様であり、ここでは、図示及びその説明を省略する。
第4実施形態では、制御部20は、温度検知部30(この例では第2温度センサ32)にて検知した検知温度に基づいて、定着ローラ12aを回転させる所定時間tを設定する構成とされている。なお、制御部20は、温度検知部30(この例では第2温度センサ32)にて検知する回転開始時昇温部材が複数ある場合には、最も低い検知温度に基づいて、定着ローラ12aを回転させる所定時間tを設定する。
このように、温度検知部30(この例では第2温度センサ32)にて検知した検知温度に基づいて、定着ローラ12aを回転させる所定時間tを設定することで、回転開始時昇温部材の温度に応じて所定時間tを設定することができる。
詳しくは、制御部20は、第2温度センサ32にて検知した検知温度Tが高くなるに従って定着ローラ12aを回転させる所定時間tを短くするように設定することができる。
例えば、現像ユニット5a,5b,5c,5dにおける現像剤Da,Db,Dc,Dd(トナー)の温度が比較的高い場合、所定時間tが比較的長いと定着ローラ12aを検知温度Tが基準温度Taに達した後も余計に回転させてしまい、それだけ無駄な動作を行う必要があると共に無駄な時間を要する。従って、制御部20は、定着ローラ12aを回転させる所定時間tを、検知温度Tが高くなるに従って短くするように設定する。こうすることで、印刷ジョブの開始時における現像剤Da,Db,Dc,Dd(トナー)の温度低下を効率的に抑えることが可能となる。
また、制御部20は、強制的に熱源12cをオンしつつ定着ローラ12aを所定時間t回転させる回転動作を繰り返す場合には、所定時間tを前回行った回転動作の所定時間tよりも短い時間(例えば前回の所定時間tの1/n)(nは2以上の整数、この例ではn=2)に設定する構成とされている。
このように、回転動作を繰り返す場合には、所定時間tを前回行った回転動作の所定時間tよりも短い時間に設定することで、印刷ジョブの印刷指令を受け付けてから、同じ所定時間tで回転動作を繰り返す場合に比べて、印刷ジョブを開始するまでの時間を短縮させることができる。
次に、第4実施形態に係る画像形成装置100の制御部20による制御動作について図8を参照しながら以下に説明する。
図8は、第4実施形態に係る画像形成装置100の制御部20による制御動作の一例を示すフローチャートである。
図8に示すフローチャートは、図6に示すフローチャートにおいて、ステップS3aとステップS4との間にステップS31a,S32,S33a,S34,S35を設けると共にステップS9の直後にステップS9aを設けたものである。
図8に示すフローチャートにおいて、図7に示すフローチャートと実質的に同じ処理ステップには同一符号を付し、その説明を省略する。
制御部20は、第2温度センサ32にて検知した現像槽5daの検知温度Tが基準温度Ta(この例では20℃)未満であると判断した場合には(ステップS3a:No)、第2温度センサ32にて検知した現像槽5daの検知温度Tが第1設定温度Tb1(この例では15℃)に達しているか否かを判断する(ステップS31a)。ここで、第4実施形態の第1設定温度Tb1は、この例では、第3実施形態の第1設定温度Tb1と同じであるが、第3実施形態の第1設定温度Tb1とは異なっていてもよい。
次に、制御部20は、第2温度センサ32にて検知した現像槽5daの検知温度Tが第1設定温度Tb1(この例では15℃)に達していると判断した場合には(ステップS31a:Yes)、所定時間tを第1設定時間t1(この例では20秒)に設定し(ステップS32)、ステップS4に移行する一方、第1設定温度Tb1未満であると判断した場合には(ステップS31a:No)、第2温度センサ32にて検知した現像槽5daの検知温度Tが第1設定温度Tb1(この例では15℃)より低い第2設定温度Tb2(この例では10℃)に達しているか否かを判断する(ステップS33a)。ここで、第4実施形態の第1設定時間t1は、この例では、第3実施形態の第1設定時間t1と同じであるが、第3実施形態の第1設定時間t1とは異なっていてもよい。また、第4実施形態の第2設定温度Tb2は、この例では、第3実施形態の第2設定温度Tb2と同じであるが、第3実施形態の第2設定温度Tb2とは異なっていてもよい。
次に、制御部20は、第2温度センサ32にて検知した現像槽5daの検知温度Tが第2設定温度Tb2(この例では10℃)に達していると判断した場合には(ステップS33a:Yes)、所定時間tを第1設定時間t1(この例では20秒)より大きい第2設定時間t2(この例では40秒)に設定し(ステップS34)、ステップS4に移行する一方、第2設定温度Tb2未満であると判断した場合には(ステップS33a:No)、所定時間tを第2設定時間t2(この例では40秒)より大きい第3設定時間t3(この例では60秒)に設定し(ステップS35)、ステップS4に移行する。ここで、第4実施形態の第2設定時間t2は、この例では、第3実施形態の第2設定時間t2と同じであるが、第3実施形態の第2設定時間t2とは異なっていてもよい。また、第4実施形態の第3設定時間t3は、この例では、第3実施形態の第3設定時間t3と同じであるが、第3実施形態の第3設定時間t3とは異なっていてもよい。
また、制御部20は、ステップS9の処理の後、所定時間tを前回の所定時間tよりも小さい値(この例では前回の所定時間tの半分)(t=t/2)にし、(ステップS9a)、ステップS6に移行する。
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、かかる実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
1 画像形成装置本体
1a 本体フレーム
2a〜2d 感光体
3a〜3d 帯電ユニット
4 露光ユニット
5a〜5d 現像ユニット
5aa〜5da 現像槽
5ab〜5db トナーカートリッジ
6a〜6d 一次転写ユニット
8a クリーニングユニット
9 廃トナーボックスユニット
10 転写前帯電ユニット
11 二次転写ユニット
12 定着ユニット
12a 定着ローラ
12b 加圧ローラ
12c 熱源
12d 定着フレーム
20 制御部
21 処理部
22 記憶部
23 タイマー部
30 温度検知部
31 第1温度センサ
32 第2温度センサ
50 駆動伝達手段
60 駆動装置
100 画像形成装置
Da〜Dd 現像剤
N 定着ニップ部
P 記録材
T 検知温度
Ta 基準温度
Tb1 第1設定温度
Tb2 第2設定温度
Ts 所定の温度
pa〜pd 画像形成ユニット
t 所定の時間
t1 第1設定時間
t2 第2設定時間
t3 第3設定時間

Claims (10)

  1. 熱源と、前記熱源を作動制御することによって予め定めた所定の温度に維持されるように温度制御される定着ローラとを有する定着装置を備えた画像形成装置であって、
    当該画像形成装置の構成部材のうち、前記所定の温度に温度制御された前記定着ローラが回転停止状態から回転し始めることにより該定着ローラの熱によって温度が上昇する構成部材である回転開始時昇温部材の温度又はその周辺温度を検知する温度検知部を備え、
    印刷ジョブの印刷指令を受け付けたときに、前記温度検知部にて検知した検知温度が予め定めた所定の基準温度未満の場合には、前記印刷ジョブを禁止して画像形成動作を開始せず、かつ、前記検知温度が前記基準温度以上になるまで強制的に前記熱源をオンしつつ前記定着ローラを回転させ、
    前記検知温度が前記基準温度以上になった場合には、前記印刷ジョブを許可して画像形成動作を開始することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置であって、
    印刷ジョブの印刷指令を受け付けたときに、前記温度検知部にて検知した検知温度が前記基準温度未満の場合には、前記印刷ジョブを禁止して画像形成動作を開始せず、かつ、強制的に前記熱源をオンしつつ前記定着ローラを予め定めた所定時間回転させる回転動作を前記検知温度が前記基準温度以上になるまで繰り返すことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2に記載の画像形成装置であって、
    前記回転動作を繰り返す場合には、前記所定時間を前回行った前記回転動作の前記所定時間よりも短い時間に設定することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の画像形成装置であって、
    前記温度検知部にて検知した検知温度に基づいて、前記定着ローラを回転させる前記所定時間を設定することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1から請求項4までの何れか1つに記載の画像形成装置であって、
    前記温度検知部は、1又は2以上の前記回転開始時昇温部材の温度又はその周辺温度を検知し、
    前記印刷ジョブの印刷指令を受け付けたときに、前記温度検知部にて検知した検知温度のうち1つでも前記基準温度未満のものがある場合に、前記印刷ジョブを禁止して画像形成動作を開始せず、かつ、前記検知温度の全てが前記基準温度以上になるまで強制的に前記熱源をオンしつつ前記定着ローラを回転させ、
    前記検知温度の全てが前記基準温度以上になった場合に、前記印刷ジョブを許可して画像形成動作を開始することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1から請求項5までの何れか1つに記載の画像形成装置であって、
    前記温度検知部は、前記回転開始時昇温部材として複数のユニット及び当該画像形成装置の本体フレームのうち少なくとも1つの温度又はその周辺温度を検知することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項6に記載の画像形成装置であって、
    前記複数のユニットは、前記定着装置を構成する定着ユニットを含み、
    前記温度検知部は、前記回転開始時昇温部材として前記定着ユニットの構成部材の温度又はその周辺温度を検知することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項7に記載の画像形成装置であって、
    前記温度検知部は、前記回転開始時昇温部材として前記定着ユニットを構成する定着フレームの温度を検知することを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項6から請求項8までの何れか1つに記載の画像形成装置であって、
    前記複数のユニットは、現像剤を収容する現像ユニットを含み、
    前記温度検知部は、前記回転開始時昇温部材として前記現像ユニットにおける前記現像剤の温度を直接的又は間接的に検知することを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項9に記載の画像形成装置であって、
    前記温度検知部は、前記回転開始時昇温部材として前記現像ユニットにおける現像槽の温度を検知することを特徴とする画像形成装置。
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