JP2016114237A - トルクコンバータ - Google Patents

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Abstract

【課題】ロックアップクラッチと、ロックアップクラッチに保持される第1ダンパスプリングと、タービンランナとともに回転し得るスプリングホルダに保持される第2ダンパスプリングとを備えるトルクコンバータの小型化を図る。【解決手段】スプリングホルダ42Aは、出力部材41Aを軸方向両側から挟む一対の保持板52A,53Aを有するように構成され、第1ダンパスプリング46をクラッチ部材43との間に介在させるとともに第1設定回転角度の相対回転を可能としてクラッチ部材43に支持される伝動部材58は、スプリングホルダ42Aおよび出力部材41が第1設定回転角度よりも小さな第2設定回転角度だけ相対回転するのに応じて出力部材41に当接するようにしつつ、スプリングホルダ42Aとの相対回転を不能として一対の保持板52A,53の少なくとも一方に挿通される。【選択図】 図1

Description

本発明は、伝動カバーが液密に結合されるポンプインペラと、このポンプインペラに対向して配置されるタービンランナと、前記ポンプインペラおよび前記タービンランナの内周部間に配置されるステータと、出力シャフトとともに回転する出力ハブに固定される出力部材と、前記伝動カバーに摩擦接続可能なクラッチ部材を有するとともに該クラッチ部材を前記伝動カバーに摩擦接続させた接続状態ならびに摩擦接続を解除した非接続状態を切替え可能としたロックアップクラッチと、前記出力部材に対して相対回転可能なスプリングホルダと、前記ロックアップクラッチに保持される第1ダンパスプリングと、前記出力部材および前記スプリングホルダ間に介装されて前記スプリングホルダに保持される第2ダンパスプリングとを備え、前記ロックアップクラッチの前記接続状態では、前記ポンプインペラおよび前記出力部材間での捩じり角度が大きくなるのに応じて、前記クラッチ部材および前記出力部材間で前記第1ダンパスプリングおよび前記第2ダンパスプリングが直列状態で作動する第1伝達段階と、前記第1ダンパスプリングおよび前記第2ダンパスプリングのうち前記第1ダンパスプリングだけが前記クラッチ部材および前記出力部材間で作動状態となる第2伝達段階とを順次経て前記クラッチ部材および前記出力部材が直結されるようにしたトルクコンバータに関する。
このようなトルクコンバータは、特許文献1で知られている。
特許第5350702号公報
上記特許文献1で開示されるトルクコンバータでは、タービンランナが出力部材に固定され、ロックアップクラッチに第1ダンパスプリングが保持され、前記出力部材を軸方向両側から保持する一対の保持板を有するスプリングホルダに第2ダンパスプリングが保持され、一対の保持板の一方に、前記出力部材との設定範囲での相対回転を規制すべく前記出力部材に当接する当接部が設けられ、一対の保持板の他方に、第1ダンパスプリングの一端部に当接する爪部が設けられているので、強度を確保するために一対の保持板の板厚をそれぞれ厚くする必要があり、重量の増加を招くとともに板厚が増加する分だけ軸方向のスペースを大きく確保する必要が生じて、トルクコンバータの軸方向大型化を招いている。また前記他方の保持板の爪部は、前記第1ダンパスプリングの一端部に当接すべく軸方向に屈曲するように形成されているので、その爪部を配置するための軸方向のスペースを第1ダンパスプリングの一端部近傍に確保する必要があり、これによってもトルクコンバータの軸方向大型化を招くことになる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、小型化を可能としたトルクコンバータを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、伝動カバーが液密に結合されるポンプインペラと、このポンプインペラに対向して配置されるタービンランナと、前記ポンプインペラおよび前記タービンランナの内周部間に配置されるステータと、出力シャフトとともに回転する出力ハブに固定される出力部材と、前記伝動カバーに摩擦接続可能なクラッチ部材を有するとともに該クラッチ部材を前記伝動カバーに摩擦接続させた接続状態ならびに摩擦接続を解除した非接続状態を切替え可能としたロックアップクラッチと、前記出力部材に対して相対回転可能なスプリングホルダと、前記ロックアップクラッチに保持される第1ダンパスプリングと、前記出力部材および前記スプリングホルダ間に介装されて前記スプリングホルダに保持される第2ダンパスプリングとを備え、前記ロックアップクラッチの前記接続状態では、前記ポンプインペラおよび前記出力部材間での捩じり角度が大きくなるのに応じて、前記クラッチ部材および前記出力部材間で前記第1ダンパスプリングおよび前記第2ダンパスプリングが直列状態で作動する第1伝達段階と、前記第1ダンパスプリングおよび前記第2ダンパスプリングのうち前記第1ダンパスプリングだけが前記クラッチ部材および前記出力部材間で作動状態となる第2伝達段階とを順次経て前記クラッチ部材および前記出力部材が直結されるようにしたトルクコンバータにおいて、前記スプリングホルダは、前記出力部材を軸方向両側から挟む一対の保持板を有するように構成され、前記第1ダンパスプリングを前記クラッチ部材との間に介在させるとともに第1設定回転角度の相対回転を可能として前記クラッチ部材に支持される伝動部材は、前記スプリングホルダおよび前記出力部材が第1設定回転角度よりも小さな第2設定回転角度だけ相対回転するのに応じて前記出力部材に当接するようにしつつ、前記スプリングホルダとの相対回転を不能として一対の前記保持板の少なくとも一方に挿通されることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記クラッチ部材との間に前記第1ダンパスプリングを保持するとともに第1ダンパスプリングの一端部に当接する第1ばね当接部を有するリテーナが、前記クラッチ部材との間に円筒状のカラーを介在させて該クラッチ部材に固定され、前記伝動部材が、前記クラッチ部材および前記リテーナ間に配置される支持板部と、前記第1ダンパスプリングの他端部に当接するようにして前記支持板部から突出する第2ばね当接部とを一体に有するように形成され、前記支持板部には、前記クラッチ部材および前記リテーナに対して前記伝動部材が前記第1設定回転角度だけ相対回転することを可能として前記カラーを挿通させる長孔が設けられることを第2の特徴とする。
本発明は、第1または第2の特徴の構成に加えて、前記タービンランナが前記スプリングホルダに固定されることを第3の特徴とする。
本発明は、第1または第2の特徴の構成に加えて、前記タービンランナが前記出力ハブに固定されることを第4の特徴とする。
さらに本発明は、第1または第2の特徴の構成に加えて、前記タービンランナに固定される係合部材が、前記スプリングホルダおよび前記出力部材のいずれか一方に相対回転不能に係合されることを第5の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、第1ダンパスプリングをクラッチ部材との間に介在させてクラッチ部材に支持される伝動部材が、スプリングホルダおよび出力部材が相対回転するのに応じて出力部材に当接するようにしつつ、スプリングホルダを構成する一対の保持板の少なくとも一方にスプリングホルダとの相対回転を不能として挿通されるので、スプリングホルダおよび出力部材が第2設定回転角度だけ相対回転する間だけ第2ダンパスプリングを作動させるようにして第2ダンパスプリングの寿命向上を図る構造を、保持板の板厚を厚くすることなく構成することができ、スプリングホルダの重量増加を回避することができるとともに、スプリングホルダひいてはトルクコンバータの軸方向小型化を図ることができる。しかも伝動部材がクラッチ部材で支持される構造であるので、ロックアップクラッチおよびタービンランナ間に比較的大きな空間を確保することができ、トルクコンバータの軸方向寸法を増加することなく、前記空間に減衰性能の向上を図るための追加の制振デバイスを配置することも可能である。
また本発明の第2の特徴によれば、第1ダンパスプリングの一端部に当接する第1ばね当接部を有するリテーナがクラッチ部材との間にカラーを介在させてクラッチ部材に固定され、第1ダンパスプリングの他端部に当接する第2ばね当接部を有する伝動部材の一部である支持板部が、クラッチ部材およびリテーナ間に相対回転を可能として配置され、カラーが前記支持板部に設けられる長孔に挿通されるので、クラッチ部材に対する伝動部材の第1設定回転角度の相対回転だけを可能として第1ダンパスプリングの寿命向上を図るようにした構造をコンパクトに構成することができる。
本発明の第3の特徴によれば、タービンランナがスプリングホルダに固定されることで、第1および第2ダンパスプリング間の動力伝達系を構成するスプリングホルダおよび伝動部材の慣性マスを増やすことができ、減衰性能がより向上する。
本発明の第4の特徴によれば、タービンランナが出力ハブに固定されることで、出力側の慣性マスが比較的小さい場合での減衰性能向上に寄与することができる。
さらに本発明の第5の特徴によれば、タービンランナに固定される係合部材がスプリングホルダおよび出力部材のいずれか一方に相対回転不能に係合されるので、タービンランナの慣性マスを、簡単な構成で、第1および第2ダンパスプリング間の動力伝達系を構成するスプリングホルダおよび伝動部材、もしくは出力部材に付加することができる。
第1の実施の形態のトルクコンバータの縦断面図である。 ロックアップクラッチが非接続状態にあるときの図1の2−2線に沿う断面図である。 ロックアップクラッチが接続されるとともに第2ダンパスプリングが最大限圧縮された状態でのクラッチピストン、リテーナ、伝動部材および出力部材の相対位置をスプリングホルダを省略して示す横断面図である。 第1ダンパスプリングが最大限圧縮された状態での図3に対応した横断面図である。 ロックアップクラッチ接続状態でのダンパ特性を示すグラフである。 第2の実施の形態のトルクコンバータの縦断面図である。 第3の実施の形態のトルクコンバータの縦断面図である。 第4の実施の形態のトルクコンバータの縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面を参照しながら説明する。
本発明の第1の実施の形態について図1〜図5を参照しながら説明すると、先ず図1において、このトルクコンバータは、ポンプインペラ11と、このポンプインペラ11に対向して配置されるタービンランナ12Aと、前記ポンプインペラ11および前記タービンランナ12Aの内周部間に配置されるステータ13とを備え、前記ポンプインペラ11、前記タービンランナ12Aおよび前記ステータ13間には、矢印14で示すように作動オイルを循環させる循環回路15が形成される。
前記ポンプインペラ11は、椀状のポンプシェル16と、該ポンプシェル16の内面に設けられる複数のポンプブレード17と、それらのポンプブレード17を連結するポンプコアリング18と、前記ポンプシェル16の内周部にたとえば溶接によって固定されるポンプハブ19とを有し、前記ポンプハブ19には、トルクコンバータに作動オイルを供給するオイルポンプ(図示せず)が連動、連結される。
また前記ポンプシェル16の外周部には、前記タービンランナ12Aを外側から覆う椀状の伝動カバー20が溶接によって結合されており、この伝動カバー20の外周部にリングギヤ21が溶接によって固着される。前記リングギヤ21には、エンジンのクランクシャフトに連なる駆動板(図示せず)が締結され、前記ポンプインペラ11には、前記エンジンから回転動力が入力される。
前記タービンランナ12Aは、椀状のタービンシェル22Aと、該タービンシェル22Aの内面に設けられる複数のタービンブレード23と、それらのタービンブレード23を連結するタービンコアリング24とを有する。
前記エンジンからの回転動力を図示しないミッションに伝達する出力シャフト26の端部は、前記伝動カバー20がその中心部に一体に有する有底円筒状の支持筒部20aに、軸受ブッシュ27を介して支持される。前記出力シャフト26は、前記ポンプハブ19との間に軸方向の間隔をあけた位置に配置される出力ハブ25Aにスプライン結合されており、前記出力ハブ25Aおよび前記伝動カバー20間にはニードルスラストベアリング28が介装される。
前記ステータ13は、前記ポンプハブ19および前記出力ハブ25A間に配置されるステータハブ29と、このステータハブ29の外周に設けられる複数のステータブレード30と、それらのステータブレード30の外周を連結するステータコアリング31とを有し、前記ポンプハブ19および前記ステータハブ29間にはスラストベアリング32が介装され、前記出力ハブ25Aおよび前記ステータハブ29間にはスラストベアリング33が介装される。
前記ステータハブ29と、前記出力ハブ25Aとともに回転する前記出力シャフト26を相対回転自在に囲繞するステータシャフト34との間には、一方向クラッチ35が介設されており、前記ステータシャフト34は、ミッションケース(図示せず)に回転不能に支持される。
前記伝動カバー20および前記タービンシェル22A間には、前記循環回路15に連通するクラッチ室38が形成され、このクラッチ室38内に、ロックアップクラッチ40と、前記出力ハブ25Aの外周に固定される円板状の出力部材41Aと、制限された範囲での相対回転を可能としつつ前記出力部材41Aに連結されるスプリングホルダ42Aとが収容される。
前記ロックアップクラッチ40は、前記伝動カバー20に摩擦接続可能なクラッチ部材であるクラッチピストン43を有するとともに該クラッチピストン43を前記伝動カバー20に摩擦接続させた接続状態ならびに摩擦接続を解除した非接続状態を切替えることが可能であり、円板状に形成される前記クラッチピストン43の内周部は、前記出力ハブ25Aに軸方向移動を可能として摺動可能に支持される。
前記クラッチ室38内は、前記クラッチピストン43によって、前記タービンランナ12A側の内側室38aと、前記伝動カバー20側の外側室38bとに区画されており、前記ニードルスラストベアリング28に隣接して前記出力ハブ25Aに形成される油溝44が前記外側室38bに連通され、前記油溝44は円筒状の前記出力シャフト26内に連通する。また前記ポンプハブ19および前記ステータシャフト34間には、前記循環回路15の内周部に通じる油路45が形成される。前記油溝44および前記油路45には、前記オイルポンプおよびオイル溜め(図示せず)が交互に接続される。
図2を併せて参照して、前記ロックアップクラッチ40の前記クラッチピストン43には、コイル状の第1ダンパスプリング46が保持され、前記スプリングホルダ42Aには、該スプリングホルダ42Aおよび前記出力部材41A間に介装されるコイル状の第2ダンパスプリング47が保持される。
前記クラッチピストン43には、複数個たとえば4個の第1ダンパスプリング46が保持される。前記クラッチピストン43の外周部の前記伝動ケース20とは反対側の面には環状の収容凹部48が形成されており、その収容凹部48内に周方向に等間隔をあけて収容される第1ダンパスプリング46を、前記クラッチピストン43との間に挟むリテーナ49が前記クラッチピストン43に固定される。
前記リテーナ49は、前記収容凹部48の内周にほぼ対応した外周を有して前記クラッチピストン43と同軸に配置されるリング板部49aと、前記クラッチピストン43の半径方向に沿う前記第1ダンパスプリング46の内方側を覆うように横断面円弧状に形成されて前記リング板部49aの外周の周方向に等間隔をあけた4箇所に連設されるとともに前記クラッチピストン43の周方向に沿って長く形成されるスプリングカバー部49bと、それらのスプリングカバー部49b相互間に配置されて前記リング板部49aの外周に連設される第1ばね当接部49cとを一体に有するように形成される。
前記クラッチピストン43の周方向に間隔をあけた複数箇所たとえば8箇所で前記リング板部49aおよび前記クラッチピストン43間には円筒状である第1のカラー50が介装されており、それらの第1のカラー50をそれぞれ貫通する第1のリベット51で、前記リテーナ49の前記リング板部49aが前記第1のカラー50を介して前記クラッチピストン43に固定される。
また前記リテーナ49における前記第1ばね当接部49cは、4個の前記第1ダンパスプリング46相互間に配置されており、前記ロックアップクラッチ40が非接続状態にあるときに、第1ばね当接部49cは、その両側の第1ダンパスプリング46の端部に当接する。
前記出力部材41Aの内周部は、前記出力ハブ25Aの外周に溶接等によって固着されており、前記スプリングホルダ42Aは、前記出力部材41Aを軸方向両側から挟む一対の保持板52A,53Aを有するように構成される。一対の保持板52A,53A間には、前記出力部材41Aの周方向に等間隔をあけた復数箇所たとえば6箇所に設けられた第1の長孔54にそれぞれ挿通される第2の円筒状のカラー55が介装されており、第2のカラー55を相互間に介在させた前記保持板52A,53Aと、それらの保持板52A,53Aのうち前記タービンランナ12A側に配置される保持板52Aに内周部を重ねたタービンシェル22Aとが、前記第2のカラー55を貫通する第2のリベット56で固定される。また前記保持板52A,53の外周部は、周方向に間隔をあけた複数箇所で第3のリベット66によって締結される。
すなわち前記タービンランナ12Aは前記スプリングホルダ42Aに固定される。また前記スプリングホルダ42Aは、前記第1の長孔54内を前記第2のカラー55が移動するだけの制限された範囲で、前記出力部材41Aに対して相対回転することが可能である。
前記保持板52A,53Aの周方向に等間隔をあけた複数箇所たとえば8箇所には、第2ダンパスプリング47を収容するばね収容部52a,53aが、第2ダンパスプリング47の一部を外部に臨ませるようにして形成され、前記保持板52A,53A間に配置される前記出力部材41Aの前記ばね収容部52a,53aに対応する部分には、前記第2スプリング47の一部を収容するばね収容孔57が、前記ロックアップクラッチ40の非接続状態では、前記出力部材41Aの周方向に沿う前記ばね収容孔57の両端部が前記第2ダンパスプリング47の両端部に当接するようにして形成される。
前記クラッチピストン43には、前記第1ダンパスプリング46を前記クラッチピストン43との間に介在させる伝動部材58が第1設定回転角度の相対回転を可能として支持される。また前記伝動部材58は、第1設定回転角度よりも小さな第2設定回転角度だけ前記スプリングホルダ42Aおよび前記出力部材41Aが相対回転するのに応じて前記出力部材41Aに当接するようにしつつ、前記スプリングホルダ42Aを構成する前記保持板52A,53Aの少なくとも一方、この実施の形態では2つの保持板52A,53Aに相対回転を不能として挿通される。
前記伝動部材58は、前記リテーナ49の前記リング板部49aおよび前記クラッチピストン43間に配置されるリング板状の支持板部58aと、その支持板部58aの内周部の周方向に等間隔をあけた複数箇所たとえば4箇所から前記スプリングホルダ42A側に向けて突出する連結腕部58bと、連結腕部58bに対応する部分で前記支持板部58aの外周部に連設される第2ばね当接部58cとを一体に有するように形成される。
第2ばね当接部58cは、前記伝動部材58の半径方向で前記リテーナ49の前記第1ばね当接部49cよりも外方で前記第1ダンパスプリング46相互間に配置されており、前記ロックアップクラッチ40が非接続状態にあるときには、第2ばね当接部58cの両側の第1ダンパスプリング46の端部に、第1ばね当接部49cとともに当接する。
前記支持板部58aには、前記クラッチピストン43および前記リテーナ49に対して前記伝動部材58が第1設定回転角度だけ相対回転することを可能として前記第1のカラー50を挿通させる第2の長孔59が設けられる。
ところで前記ロックアップクラッチ40が非接続状態にあるときには、前記第1のカラー50は前記第2の長孔59の長手方向中央部にあり、この際、第1および第2ばね当接部49c,58cは、その両側の第1ダンパスプリング46の端部にそれぞれ当接している。
前記連結腕部58bは、前記スプリングホルダ42Aおよび前記出力部材41Aが第1設定回転角度よりも小さな第2設定回転角度だけ相対回転するのに応じて前記出力部材41Aに当接するようにしつつ、前記スプリングホルダ42Aとの相対回転を不能として一対の前記保持板52A,53Aの少なくとも一方に挿通されるものであり、この実施の形態では、前記出力部材41Aの外周の周方向に間隔をあけた4箇所で周方向に長く延びる凹部60が前記連結腕部58bを挿通させるように形成され、前記保持板52A,53Aに前記連結腕部58bを挿通させる矩形の挿通孔61,62が設けられる。
エンジンのアイドリング時や、極低速運転域では、前記油溝44から前記外側室38bに作動油が供給され、前記油路45から作動油が導出されており、この状態では外側室38bの方が内側室38aよりも高圧となり、前記クラッチピストン43は前記伝動カバー20の内面から離反する側に押されており、ロックアップクラッチ40は非接続状態となっている。この状態では、ポンプインペラ11およびタービンランナ12Aの相対回転は許容されており、エンジンによってポンプインペラ11が回転駆動されることで前記循環回路15内の作動油が、矢印14で示すように、ポンプインペラ11、タービンランナ12A、ステータ13の順に循環回路15内を循環し、前記ポンプインペラ11の回転トルクが前記タービンランナ12A、前記出力部材41Aおよび前記出力ハブ25Aを介して前記出力シャフト26に伝達される。
前記ポンプインペラ11および前記タービンランナ12A間でトルクの増幅作用が生じている状態では、それに伴う反力がステータ13で負担され、ステータ13は、前記一方向クラッチ35のロック作用によって固定される。またトルク増幅作用を終えたときに、前記ステータ13は、該ステータ13が受けるトルク方向の反転によって一方向クラッチ35を空転させながらポンプインペラ11およびタービンランナ12Aとともに同一方向に回転する。
このようなトルクコンバータがカップリング状態となったとき、もしくはカップリング状態に近づいたときには、前記油路45から前記外側室38bに作動油が供給され、前記油溝44から作動油が導出されるように、前記油溝44および前記油路45と、前記オイルポンプおよびオイル溜めとの接続状態が切替えられる。その結果、クラッチ室38内では内側室38aの方が外側室38bよりも高圧となり、その圧力差によってクラッチピストン43が前記伝動カバー20側に押圧され、前記クラッチピストン43の外周部が前記伝動ケース20の内面に圧接して伝動ケース20に摩擦接続され、ロックアップクラッチ40が接続状態となる。
前記ロックアップクラッチ40が接続状態となって前記クラッチピストン43および前記リテーナ49が、前記伝動部材58に対して図2の時計方向に相対回転すると、図3で示すように、第1ばね当接部49cを前記第1ダンパスプリング46の一端部に当接させたままで、前記第1ダンパスプリング46の他端部に当接した前記第2ばね当接部58cが第1ダンパスプリング46を圧縮するように移動し、第1ダンパスプリング46から動力が伝達される前記伝動部材58に相対回転不能に連結されたスプリングホルダ42Aが第2ダンパスプリング47を前記出力部材41Aとの間で圧縮するようにして前記伝動部材58に対して相対回転する。すなわち前記クラッチピストン43および前記出力部材41A間で前記第1ダンパスプリング46および前記第2ダンパスプリング47が直列状態で作動することになる。
このような第1および第2ダンパスプリング46,47の直列作動状態は、前記凹部60内を変位していた前記連結腕部58bが前記凹部60の周方向一端部に当接することで終了し、次の段階には、図4で示すように、第1ばね当接部49cを前記第1ダンパスプリング46の一端部に当接させたままで、前記第1ダンパスプリング46の他端部に当接した前記第2ばね当接部58cが第1ダンパスプリング46をさらに圧縮するように移動し、前記出力部材41Aが第1ダンパスプリング46から動力が伝達される前記伝動部材58とともに回転する。すなわち前記クラッチピストン43および前記出力部材41A間では、前記第1ダンパスプリング46および前記第2ダンパスプリング47のうち前記第1ダンパスプリング46だけが作動することになり、前記第2の長孔59の端部が第1のカラー50に当接することで前記クラッチピストン43および前記伝動部材58の相対回転が阻止されることになり、前記クラッチピストン43および前記出力部材41Aが直結される。
すなわち前記ロックアップクラッチ40の接続状態では、前記ポンプインペラ11および前記出力部材41A間での捩じり角度が大きくなるのに応じて、図5で示すように、前記クラッチピストン43および前記出力部材41A間で前記第1ダンパスプリング46および前記第2ダンパスプリング47が直列状態で作動する第1伝達段階と、前記第1ダンパスプリング46および前記第2ダンパスプリング47のうち前記第1ダンパスプリング46だけが前記クラッチピストン43および前記出力部材41A間で作動状態となる第2伝達段階とを順次経て、前記クラッチピストン43および前記出力部材41Aが直結されることになる。
次にこの実施の形態の作用について説明すると、スプリングホルダ42Aは、出力部材41Aを軸方向両側から挟む一対の保持板52A,53Aを有するように構成され、第1ダンパスプリング46をクラッチピストン43との間に介在させるとともに第1設定回転角度の相対回転を可能として前記クラッチピストン43に支持される伝動部材58が、前記スプリングホルダ42Aおよび前記出力部材41Aが第1設定回転角度よりも小さな第2設定回転角度だけ相対回転するのに応じて前記出力部材41Aに当接するようにしつつ、前記スプリングホルダ42Aとの相対回転を不能として一対の前記保持板52A,53Aの少なくとも一方(この実施の形態では両方)に挿通されるので、スプリングホルダ42Aおよび出力部材41Aが第2設定回転角度だけ相対回転する間だけ第2ダンパスプリング47を作動させるようにして第2ダンパスプリング47の寿命向上を図る構造を、保持板52A,53Aの板厚を厚くすることなく構成することができ、スプリングホルダ42Aの重量増加を回避することができるとともに、スプリングホルダ42Aひいてはトルクコンバータの軸方向小型化を図ることができる。しかも伝動部材58がクラッチピストン43で支持される構造であるので、ロックアップクラッチ40およびタービンランナ12A間に比較的大きな空間を確保することができ、トルクコンバータの軸方向寸法を増加することなく、前記空間に減衰性能の向上を図るための追加の制振デバイスを配置することも可能である。
また前記クラッチピストン43との間に前記第1ダンパスプリング46を保持するとともに第1ダンパスプリング46の一端部に当接する第1ばね当接部49cを有するリテーナ49が、前記クラッチピストン43との間に円筒状の第1のカラー50を介在させて該クラッチピストン43に固定され、前記伝動部材58が、前記クラッチピストン43および前記リテーナ49間に配置される支持板部58aと、前記第1ダンパスプリング46の他端部に当接するようにして前記支持板部58aから突出する第2ばね当接部58cとを一体に有するように形成され、前記支持板部58aには、前記クラッチピストン43および前記リテーナ49に対して前記伝動部材58が前記第1設定回転角度だけ相対回転することを可能として前記第1のカラー50を挿通させる第2の長孔59が設けられるので、クラッチピストン43に対する伝動部材58の第1設定回転角度の相対回転だけを可能として第1ダンパスプリング46の寿命向上を図るようにした構造をコンパクトに構成することができる。
また前記タービンランナ12Aが前記スプリングホルダ42Aに固定されるので、第1および第2ダンパスプリング46,47間の動力伝達系を構成するスプリングホルダ42Aおよび伝動部材58の慣性マスを増やすことができ、減衰性能がより向上する。
本発明の第2の実施の形態について図6を参照しながら説明するが、上記第1の実施の形態に対応する部分には同一の参照符号を付して図示するのみとし、詳細な説明は省略する。
このトルクコンバータは、ポンプインペラ11と、このポンプインペラ11に対向して配置されるタービンランナ12Aと、前記ポンプインペラ11および前記タービンランナ12Aの内周部間に配置されるステータ13とを備える。
出力シャフト26の端部は、伝動カバー20がその中心部に一体に有する有底円筒状の支持筒部20aに軸受ブッシュ27を介して支持され、前記出力シャフト26は、出力ハブ25Bにスプライン結合される。
円盤状の出力部材41Bは前記出力ハブ25Bの外周に固定され、スプリングホルダ42Bが、制限された範囲での相対回転を可能としつつ前記出力部材41Bに連結される。またロックアップクラッチ40のクラッチピストン43には、コイル状の第1ダンパスプリング46が保持され、前記スプリングホルダ42Bには、該スプリングホルダ42Bおよび前記出力部材41B間に介装されるコイル状の第2ダンパスプリング47が保持される。
前記出力部材41Bの内周部は、前記出力ハブ25Bの外周に溶接等によって固着されており、前記スプリングホルダ42Bは、前記出力部材41Bを軸方向両側から挟む一対の保持板52B,53Bを有するように構成され、前記タービンランナ12Aのタービンシェル22Aの内周部が、前記出力ハブ25Bの外周に設けられて半径方向外方に張り出す鍔部25aに、第4のリベット63によって固定される。
前記クラッチピストン43には、前記第1ダンパスプリング46を前記クラッチピストン43との間に介在させる伝動部材58が第1設定回転角度の相対回転を可能として支持される。この伝動部材58が一体に有する連結腕部58bは、第1設定回転角度よりも小さな第2設定回転角度だけ前記スプリングホルダ42Bおよび前記出力部材41Bが相対回転するのに応じて前記出力部材41Bに当接するようにしつつ、前記スプリングホルダ42Bを構成する前記保持板52B,53Bの少なくとも一方、この実施の形態では2つの保持板52B,53Bに相対回転を不能として挿通され、前記出力部材41Bの外周の周方向に間隔をあけた4箇所には、前記連結腕部58bを挿通させる凹部60が周方向に長く延びるように形成される。
この第2の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様に、第2ダンパスプリング47の寿命向上を図る構造を、保持板52B,53Bの板厚を厚くすることなく構成することができ、スプリングホルダ42Bの重量増加を回避することができるとともに、スプリングホルダ42Bひいてはトルクコンバータの軸方向小型化を図ることができる。しかも伝動部材58がクラッチピストン43で支持される構造であるので、ロックアップクラッチ40およびタービンランナ12A間に比較的大きな空間を確保することができ、トルクコンバータの軸方向寸法を増加することなく、前記空間に減衰性能の向上を図るための追加の制振デバイスを配置することも可能である。
またタービンランナ12Aが出力ハブ25Bに固定されることで、出力側すなわちミッション側の回転部材の慣性マスが比較的小さい場合での減衰性能向上に寄与することができる。
本発明の第3の実施の形態について図7を参照しながら説明するが、上記第1および第2の実施の形態に対応する部分には同一の参照符号を付して図示するのみとし、詳細な説明は省略する。
このトルクコンバータは、ポンプインペラ11と、このポンプインペラ11に対向して配置されるタービンランナ12Bと、前記ポンプインペラ11および前記タービンランナ12Bの内周部間に配置されるステータ13とを備える。
出力シャフト26の端部は、伝動カバー20がその中心部に一体に有する有底円筒状の支持筒部20aに軸受ブッシュ27を介して支持され、前記出力シャフト26は、出力ハブ25Aにスプライン結合される。
円盤状の出力部材41Aは前記出力ハブ25Aの外周に固定され、制限された範囲での相対回転を可能としつつ前記出力部材41Aに連結されるスプリングホルダ42Cが、前記タービンランナ12Bに相対回転不能に連結される。またロックアップクラッチ40のクラッチピストン43には、コイル状の第1ダンパスプリング46が保持され、前記スプリングホルダ42Cには、該スプリングホルダ42Cおよび前記出力部材41A間に介装されるコイル状の第2ダンパスプリング47が保持される。
前記出力部材41Aの内周部は、前記出力ハブ25Aの外周に溶接等によって固着されており、前記スプリングホルダ42Cは、前記出力部材41Aを軸方向両側から挟む一対の保持板52C,53Bを有するように構成され、一対の保持板52C,53Bのうち前記タービンランナ12B側に配置される保持板52Cの外周部は、他方の保持板53Bの外周よりも半径方向外方に突出するように形成される。
前記タービンランナ12Bにおけるタービンシェル22Bの外周部には、係合部材64Aが溶接によって固定されており、この係合部材64Aが前記保持板52Cの外周部の周方向に間隔をあけた複数箇所に形成される係止凹部65に相対回転不能に係合される。
また前記クラッチピストン43には、前記第1ダンパスプリング46を前記クラッチピストン43との間に介在させる伝動部材58が第1設定回転角度の相対回転を可能として支持される。この伝動部材58が一体に有する連結腕部58bは、第1設定回転角度よりも小さな第2設定回転角度だけ前記スプリングホルダ42Cおよび前記出力部材41Aが相対回転するのに応じて前記出力部材41Aに当接するようにしつつ、前記スプリングホルダ42Cを構成する前記保持板52C,53Bの少なくとも一方、この実施の形態では2つの保持板52C,53Bに相対回転を不能として挿通される。
この第3の実施の形態によれば、上記第1および第2の実施の形態と同様に、第2ダンパスプリング47の寿命向上を図る構造を、保持板52C,53Bの板厚を厚くすることなく構成することができ、スプリングホルダ42Cの重量増加を回避することができるとともに、スプリングホルダ42Cひいてはトルクコンバータの軸方向小型化を図ることができる。しかも伝動部材58がクラッチピストン43で支持される構造であるので、ロックアップクラッチ40およびタービンランナ12B間に比較的大きな空間を確保することができ、トルクコンバータの軸方向寸法を増加することなく、前記空間に減衰性能の向上を図るための追加の制振デバイスを配置することも可能である。
またタービンランナ12Bに固定される係合部材64Aがスプリングホルダ42Cに相対回転不能に係合されるので、タービンランナ12Bの慣性マスを、簡単な構成で、第1および第2ダンパスプリング46,47間の動力伝達系を構成するスプリングホルダ42Cおよび伝動部材58に付加することができる。
本発明の第4の実施の形態について図8を参照しながら説明するが、上記第1〜第3の実施の形態に対応する部分には同一の参照符号を付して図示するのみとし、詳細な説明は省略する。
このトルクコンバータは、ポンプインペラ11と、このポンプインペラ11に対向して配置されるタービンランナ12Bと、前記ポンプインペラ11および前記タービンランナ12Bの内周部間に配置されるステータ13とを備える。
出力シャフト26の端部は、伝動カバー20がその中心部に一体に有する有底円筒状の支持筒部20aに軸受ブッシュ27を介して支持され、前記出力シャフト26は、出力ハブ25Aにスプライン結合される。
円盤状の出力部材41Cは前記出力ハブ25Aの外周に固定され、スプリングホルダ42Dが、制限された範囲での相対回転を可能としつつ前記出力部材41Cに連結される。またロックアップクラッチ40のクラッチピストン43には、コイル状の第1ダンパスプリング46が保持され、前記スプリングホルダ42Dには、該スプリングホルダ42Dおよび前記出力部材41C間に介装されるコイル状の第2ダンパスプリング47が保持される。
前記出力部材41Cの内周部は、前記出力ハブ25Aの外周に溶接等によって固着されており、前記スプリングホルダ42Dは、前記出力部材41Cを軸方向両側から挟む一対の保持板52D,53Cを有するように構成され、前記出力部材41Cの外周の周方向に間隔をあけた複数箇所には、前記保持板52D,53Cの外周よりも半径方向外方に突出する係合突部67が一体に突設される。
前記タービンランナ12Bにおけるタービンシェル22Bの外周部には、係合部材64Bが溶接によって固定されており、この係合部材64Bには、前記出力部材41Cの外周の周材向に間隔をあけた複数箇所に突設される前記係合突部67を相対回転不能に係合する複数の係止凹部68が形成される。すなわち係合部材68Bは出力部材41Cに相対回転不能に係合される。
また前記クラッチピストン43には、前記第1ダンパスプリング46を前記クラッチピストン43との間に介在させる伝動部材58が第1設定回転角度の相対回転を可能として支持される。この伝動部材58が一体に有する連結腕部58bは、第1設定回転角度よりも小さな第2設定回転角度だけ前記スプリングホルダ42Dおよび前記出力部材41Cが相対回転するのに応じて前記出力部材41Cに当接するようにしつつ、前記スプリングホルダ42Bを構成する前記保持板52D,53Cの少なくとも一方、この実施の形態では2つの保持板52D,53Cに相対回転を不能として挿通される。また前記出力部材41Cには、前記連結腕部58bを挿通させる透孔69が周方向に長く延びるように形成される。
この第4の実施の形態によれば、上記第1〜第3の実施の形態と同様に、第2ダンパスプリング47の寿命向上を図る構造を、保持板52D,53Cの板厚を厚くすることなく構成することができ、スプリングホルダ42Dの重量増加を回避することができるとともに、スプリングホルダ42Dひいてはトルクコンバータの軸方向小型化を図ることができる。しかも伝動部材58がクラッチピストン43で支持される構造であるので、ロックアップクラッチ40およびタービンランナ12B間に比較的大きな空間を確保することができ、トルクコンバータの軸方向寸法を増加することなく、前記空間に減衰性能の向上を図るための追加の制振デバイスを配置することも可能である。
またタービンランナ12Bに固定される係合部材64Bが出力部材41Cに相対回転不能に係合されるので、タービンランナ12Bの慣性マスを、簡単な構成で出力部材41Cに付加することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
11・・・ポンプインペラ
12A,12B・・・タービンランナ
13・・・ステータ
20・・・伝動カバー
40・・・ロックアップクラッチ
41A,41B,41C・・・出力部材
42A,42B,42C,42D・・・スプリングホルダ
43・・・クラッチ部材としてのクラッチピストン
46・・・第1ダンパスプリング
47・・・第2ダンパスプリング
49・・・リテーナ
49c・・・第1ばね当接部
50・・・カラー
52A,52B,52C,52D,53A,53B,53C・・・保持板
58・・・伝動部材
58a・・・支持板部
58c・・・第2ばね当接部
59・・・長孔

Claims (5)

  1. 伝動カバー(20)が液密に結合されるポンプインペラ(11)と、このポンプインペラ(11)に対向して配置されるタービンランナ(12A,12B)と、前記ポンプインペラ(11)および前記タービンランナ(12A,12B)の内周部間に配置されるステータ(13)と、出力シャフト(26)とともに回転する出力ハブ(25A,25B)に固定される出力部材(41A,41B,41C)と、前記伝動カバー(20)に摩擦接続可能なクラッチ部材(43)を有するとともに該クラッチ部材(43)を前記伝動カバー(20)に摩擦接続させた接続状態ならびに摩擦接続を解除した非接続状態を切替え可能としたロックアップクラッチ(40)と、前記出力部材(41A〜41C)に対して相対回転可能なスプリングホルダ(42A,42B,42C,42D)と、前記ロックアップクラッチ(40)に保持される第1ダンパスプリング(46)と、前記出力部材(41A〜41C)および前記スプリングホルダ(42A〜42D)間に介装されて前記スプリングホルダ(42A〜42D)に保持される第2ダンパスプリング(47)とを備え、前記ロックアップクラッチ(40)の前記接続状態では、前記ポンプインペラ(11)および前記出力部材(41A〜41C)間での捩じり角度が大きくなるのに応じて、前記クラッチ部材(43)および前記出力部材(41A〜41C)間で前記第1ダンパスプリング(46)および前記第2ダンパスプリング(47)が直列状態で作動する第1伝達段階と、前記第1ダンパスプリング(46)および前記第2ダンパスプリング(47)のうち前記第1ダンパスプリング(46)だけが前記クラッチ部材(43)および前記出力部材(41A〜41C)間で作動状態となる第2伝達段階とを順次経て前記クラッチ部材(43)および前記出力部材(41A〜41C)が直結されるようにしたトルクコンバータにおいて、前記スプリングホルダ(42A〜42D)は、前記出力部材(41A〜41C)を軸方向両側から挟む一対の保持板(52A〜52D;53A,53B,53C)を有するように構成され、前記第1ダンパスプリング(46)を前記クラッチ部材(43)との間に介在させるとともに第1設定回転角度の相対回転を可能として前記クラッチ部材(43)に支持される伝動部材(58)は、前記スプリングホルダ(42A〜42D)および前記出力部材(41A〜41C)が第1設定回転角度よりも小さな第2設定回転角度だけ相対回転するのに応じて前記出力部材(41A〜41C)に当接するようにしつつ、前記スプリングホルダ(42A〜42D)との相対回転を不能として一対の前記保持板(52A〜52D;53A〜53C)の少なくとも一方に挿通されることを特徴とするトルクコンバータ。
  2. 前記クラッチ部材(43)との間に前記第1ダンパスプリング(46)を保持するとともに第1ダンパスプリング(46)の一端部に当接する第1ばね当接部(49c)を有するリテーナ(49)が、前記クラッチ部材(43)との間に円筒状のカラー(50)を介在させて該クラッチ部材(43)に固定され、前記伝動部材(58)が、前記クラッチ部材(43)および前記リテーナ(49)間に配置される支持板部(58a)と、前記第1ダンパスプリング(46)の他端部に当接するようにして前記支持板部(58a)から突出する第2ばね当接部(58c)とを一体に有するように形成され、前記支持板部(58a)には、前記クラッチ部材(43)および前記リテーナ(49)に対して前記伝動部材(58)が前記第1設定回転角度だけ相対回転することを可能として前記カラー(50)を挿通させる長孔(59)が設けられることを特徴とする請求項1に記載のトルクコンバータ。
  3. 前記タービンランナ(12A)が前記スプリングホルダ(42A)に固定されることを特徴とする請求項1または2に記載のトルクコンバータ。
  4. 前記タービンランナ(12A)が前記出力ハブ(25B)に固定されることを特徴とする請求項1または2に記載のトルクコンバータ。
  5. 前記タービンランナ(12B)に固定される係合部材(64A,64B)が、前記スプリングホルダ(42C)および前記出力部材(41C)のいずれか一方に相対回転不能に係合されることを特徴とする請求項1または2に記載のトルクコンバータ。
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