JP2016114131A - シール装置、回転機械、及びシール装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】作動流体の吹き抜け状態を招く突合せ面全体の軸方向に大きな抵抗無く貫通する隙間の発生を防止すると共に、隣接するシールセグメント同士の固着を防止できるシール装置とその製造方法を提供する。【解決手段】複数のシールセグメント体を環状に連ねて配置して構成された環状のシールリング10と、前記シールリングの内周面に軸方向に複数個設けられたシールフィン12とを備えたシール装置9であって、前記シールセグメント体の周方向端部に形成され、隣り合う他のシールセグメント体と対向する接合面8と、前記接合面8に半径方向に向けて延設された溝20と、前記溝の長辺を構成する面の一部を前記接合面の外側に向かって曲げ加工して形成した突起部22とを備えた。【選択図】 図4
Description
本発明は、シール装置、回転機械、及びシール装置の製造方法に関する。
蒸気タービンやガスタービンなどの大型回転機械は、一般に、作動流体を密封するために、内部に配置した回転体の周囲をケーシングで取り囲む構造を採用する。ケーシングは、通常上下半割り状態で製造され、回転体を内部に挟み込んだ後に、組み上げられる。上半ケーシングと下半ケーシングの合わせ面部分は、一部分が外側に突き出たフランジ構造に形成され、そのフランジ部を貫通して締め付けたボルトにより、内部の気密性が保持される。
このような回転機械は、回転体と静止体との間に隙間を存在させるが、この隙間から作動流体が漏れるとエネルギ損失に繋がるため、この漏れ量を最小限にするためのシール機構が用いられる。このシール機構は、組み上げられた状態ではリング状をしているが、組み上げ前は、ケーシングのように2分割や4分割されたセグメント体からなるセグメント構造となっている。
シール機構は、漏れ防止機能だけではなく、万一のロータとの接触時にも径方向に移動して不要な損傷を回避する機能を併せ持つ必要がある点で、ケーシングとは異なる。このため、シール機構のセグメント同士は、ボルト等で締結することなく平滑な合わせ面を付き合わせただけで組み上げられることが一般的である。
このシール機構は、運転時に高温の作動流体の下で使用されるので、製造/組立て時とは異なる大きな熱変形を受ける。このため、合わせ面での不要な隙間を生じさせないためには、この変形量を考慮した寸法で個々のセグメント体を製造する必要が生じる。しかしながら、運転時の熱分布を正確に予測し、かつ予測値から求めた通りの寸法で分割された個々のシールリングを製作することは非常に困難であるため、通常はある程度の公差を許容した設計としている。したがって実際には隣り合うセグメント体の接合部には隙間が存在しており、隙間からの吹き抜けによる漏れによりエネルギの損失を生じさせていると考えられる。
このシール機構の問題に対して、製造時の寸法公差に余裕を持たせながら、突合せ面全体が隙間を持つことによる作動流体の吹き抜け状態を回避するために、シールリング付き合わせ面の一方を凸形状に、他方を凹形状に形成して、嵌め合わせるものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、特許文献1と同様の機構をシールリング突合せ面の半径方向にも適用したものがある(例えば、特許文献2参照)。
また、適用箇所は異なるが、ケーシング接合面のシール機構として、接合面に設けた溝に板状のキーを挿入することにより、作動流体の吹き抜け状態の回避を実現したものがある(例えば、特許文献3参照)。
上述した特許文献1または2の技術を用いることにより、作動流体の吹き抜け状態を回避することは可能になる。しかしながら、嵌合部を設けたために、隣接するセグメント同士が固着してしまう可能性が生じる。この固着は、突合せ面に形成した凹部と凸部との隙間が狭すぎる場合や、上流由来のスケール等の不純物が隙間に堆積する場合に発生する。セグメント同士の固着が生じると、シールフィンがロータに接触した場合に、シールフィンを半径方向外側に逃がすことができないため、シールフィンの不要な損傷と共にロータの振動を生じさせる可能性が高くなる。
また、上述した特許文献3の技術を用いた場合には、接合面に設けた溝に挿入した板状のキーにより、接合部に常に軸方向の重なり部が生じるので、作動流体の吹き抜け状態を回避できる。しかしながら、重なり部があるために、それらの間に強い接触摩擦力が生じ、このことにより、セグメント同士の固着を生じさせる可能性が高くなる。
本発明は上述した事柄に基づいてなされたものであって、その目的は、作動流体の吹き抜け状態を招く突合せ面全体の軸方向に大きな抵抗無く貫通する隙間の発生を防止すると共に、隣接するシールセグメント同士の固着を防止できるシール装置とその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、複数のシールセグメント体を環状に連ねて配置して構成された環状のシールリングと、前記シールリングの内周面に軸方向に複数個設けられたシールフィンとを備えたシール装置であって、前記シールセグメント体の周方向端部に形成され、隣り合う他のシールセグメント体と対向する接合面と、前記接合面に半径方向に向けて延設された溝と、前記溝の長辺を構成する面の一部を前記接合面の外側に向かって曲げ加工して形成した突起部とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、隣接するシールセグメント同士の固着リスクを高めることなく作動流体の吹き抜け状態の回避が可能となる。このことにより、シールセグメントの固着に起因するトラブルを発生させることなく、シールセグメント接合面における作動流体の不要な漏れを低減できる。この結果、タービンプラント効率の向上が図れる。
以下、本発明のシール装置、回転機械、及びシール装置の製造方法の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明のシール装置、回転機械、及びシール装置の製造方法の第1の実施の形態を備えた蒸気タービンの段落を示す概略構成図である。
図1に示すように、蒸気タービンの段落は、ロータ1に連結された動翼2と、ダイヤフラム外輪4bおよびダイヤフラム内輪4aとの間に取り付けられた静翼3とで成る一組の構成要素の名称であって、この段落をロータ1の軸方向に複数組備えることで、タービン段落全体を構成している。そして、タービン段落全体の周囲を1重あるいは多重のケーシングで取り囲む構造にすることで、タービン内部の気密性を保持している。本実施の形態においては、内部ケーシング5と図示しない外部ケーシングとを備えている。
図1に示すように、蒸気タービンの段落は、ロータ1に連結された動翼2と、ダイヤフラム外輪4bおよびダイヤフラム内輪4aとの間に取り付けられた静翼3とで成る一組の構成要素の名称であって、この段落をロータ1の軸方向に複数組備えることで、タービン段落全体を構成している。そして、タービン段落全体の周囲を1重あるいは多重のケーシングで取り囲む構造にすることで、タービン内部の気密性を保持している。本実施の形態においては、内部ケーシング5と図示しない外部ケーシングとを備えている。
このように構成される蒸気タービンにおいては、内部ケーシング5の内部を流れる蒸気で効率よくロータ1を回転させるために、回転部であるロータ1および動翼2と、静止体である静翼3との間のシール性能を向上させて、回転部と静止体の間に形成される隙間から漏れる作動流体(蒸気)の量を抑制することが要求され、ラビリンスシール等のシール装置9が設けられている。
本実施の形態においては、図1に示すように、各段落におけるダイヤフラム内輪4aの内周側と、ロータ1の軸端部に対向する位置に設けられたシールホルダ6の内周側とに、シール装置9が設けられている。回転体であるロータ1の周囲に配置されるシール装置9は、環状のシールリング10であって、複数のシールセグメント体を環状に連ねて配置して構成している。なお、本実施の形態の説明において、シール装置9の形態において軸方向、半径方向、周方向等とは、回転部であるロータ1の軸方向、半径方向、周方向と同じ方向を言うものとする。
図2は、本発明のシール装置、回転機械、及びシール装置の製造方法の第1の実施の形態のシールリングをロータの回転軸方向から見た模式図、図3は本発明のシール装置、回転機械、及びシール装置の製造方法の第1の実施の形態のシールリングを示す斜視図である。図2及び図3に示すように、シール装置9であるシールリング10は、4分割された環状のシールセグメント体7a、7b、7c、7dからなっていて、これらを、4つの接合面11a〜dを介して円環状に配置することで環状のシールリング10が構成される。
各シールセグメント体7a、7b、7c、7dの軸方向側面には、凹凸部が形成されている。この凹凸部をダイヤフラム内輪4aやシールホルダ6に嵌め合わせることで、シールリング10が保持されている。また、各シールセグメント体7a、7b、7c、7dの周方向端部は平滑な平面に形成されている。各接合部11a〜dで対向するシールセグメント体7a、7b、7c、7dの周方向端部同士をつき合わせることにより環状のシールリング10が構成されている。
ところで、背景技術で述べたように、このようなシール装置を高温の作動流体下で使用した場合は、運転時の熱ひずみ量を考慮した寸法でシールリングを製造する必要が生じる。しかし、運転時の熱分布を正確に予測し、かつ予測値から求めた通りの寸法でシールリングを製作することは非常に困難であるため、通常はある程度の公差を許容した設計としている。したがって実際には隣り合うシールセグメント体の間、例えば図2において、シールセグメント体7aとシールセグメント体7bの対向する周方向端部の突合せ面間には隙間が存在し、その隙間を吹き抜けた漏れによりエネルギの損失を生じさせていると考えられる。
特に、図1で示すように、ロータ1の軸端部ではシール装置9を多段に配置して徐々に減圧し、外部との大きな圧力差を解消することにより漏れ量を低減している。しかし多段に設けたシール装置9おいて、シールリング10をなすシールセグメント体間の接合部の位置は各シールリングで通常揃っている。そのため、シールセグメント体の平面形状をした突合せ面で隙間流れが生じた場合、シール装置9の複数段に渡って吹き抜けが生じ、その両端で生じる大きな圧力差(または圧力比)により漏れ量が想定以上に増加する恐れが生じる。更にこの大きな圧力差(または圧力比)により作動流体が大きく断熱膨張/静温降下した場合は、局所的な熱ひずみも助長されるため、より一層漏れ量が増加する恐れが生じる。
本発明のシール装置、回転機械、及びシール装置の製造方法の第1の実施の形態は、このような問題を解決するためものである。具体的には、シールリング10を構成するシールセグメント体の周方向端部の突合せ面に特定の溝構造を形成したことを特徴とする。以下に図4乃至図8を用いて説明する。
図4は本発明のシール装置、回転機械、及びシール装置の製造方法の第1の実施の形態のシールリングの接合部近傍をリング内周側から見た斜視図、図5は本発明のシール装置、回転機械、及びシール装置の製造方法の第1の実施の形態を図4のV−V面で切断し、斜め上方から見た一部断面斜視図、図6は本発明のシール装置、回転機械、及びシール装置の製造方法の第1の実施の形態を図4のV−V面で切断し、切断面に垂直な方向から見た断面形状の一例と隙間流れとの関係を示す模式図、図7は本発明のシール装置、回転機械、及びシール装置の製造方法の第1の実施の形態を図4のV−V面で切断し、切断面に垂直な方向から見た断面形状の他の例を示す模式図、図8は本発明のシール装置、回転機械、及びシール装置の製造方法の第1の実施の形態を図4のV−V面で切断し、切断面に垂直な方向から見た断面形状の更に他の例と隙間流れとの関係を示す模式図である。図4乃至図8において、図1乃至図3に示す符号と同符号のものは同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
図4に示すように、シールセグメント体7a、7bの内周面には半径方向に突起するシールフィン12がロータの回転軸方向に複数設けられていて、シールフィン12とシールフィン12との間には半径方向にやや広い空間が形成されている。この複数のシールフィン12とその間の空間によりシール装置9としての効果が発揮されている。
本実施の形態におけるシールリング10では、対向するシールセグメント体7a、7bの少なくとも一方の周方向端部が半径方向に延びる溝を複数持ち、その溝の長辺を構成する面の一部が当該接合面の外側に向かって反った形状を有するように形成されたことを特徴とする。
図5に示すように、図4のV−V面の切り口断面21における溝20の形状は、シールセグメント体7bの接合面8に対して直角に掘り込まれた穴状に形成されるのではなく、接合面8に対して深部にかけて傾斜して掘り込まれた穴状に形成されている。また、溝20を構成する面の一端が、溝20の外側に突き出た突起部22を形成している。図3乃至図5においては、溝20が3個の場合を例に示したが、これに限るものではない。また、軸方向あるいは周方向の溝長さや深さも同一である必要はない。
次に、タービン運転時の状況について図6乃至図8を用いて説明する。図6は本実施の形態の基本構造を示す図であり、特に隣接するシールセグメント同士に間隙が生じた場合を示している。図8は、同様の状況下における隣接した溝同士の関係を示す。
図6と図8において、矢印は作動流体の漏れ流れ30の方向を示す。また、溝20は作動流体の漏れ流れ30の上流側から下流側に向かって傾斜して掘り込まれた断面形状となっている。ここでは、断面21aのシールセグメント体の接合面8と断面21bのシールセグメント体の接合面8とは互いに離れてはいるが、図示するように、溝20を構成する面の一端が溝20の外側に曲がった突起部22を形成しているため、隣接するシールセグメント体同士に多少の間隙が生じた場合でも大きな抵抗無く貫通する吹き抜け状態にはならない。また、突起部22で塞ぎきれない程度の隙間が生じた場合あっても、図6の矢印のように、この突起部22と溝20がラビリンスシールの効果を与えるため、漏れ量を抑制することが可能である。
図7は、図6と同様の断面模式図であり、特に、隣接シールセグメント体同士に間隙が無い場合を示している。この場合、突起部22は、対向する接合面8により押さえつけられるため、結局、突起部22が存在しない場合と同様の作用をするため、不具合の要因となることはない。従って、本実施の形態の構造により、突起部22がばね状の動作をし、対向面にある程度追従させることにより、接合面8での隙間がある場合もない場合も、本来のシールリングの機能を発揮させることが可能となる。
次に、シール装置の製造方法について図9A乃至図10を用いて説明する。図9Aは本発明のシール装置、回転機械、及びシール装置の製造方法の第1の実施の形態の溝の製造方法の一例の第1ステップを説明するための模式図、図9Bは本発明のシール装置、回転機械、及びシール装置の製造方法の第1の実施の形態の溝の製造方法の一例の第2ステップを説明するための模式図、図9Cは本発明のシール装置、回転機械、及びシール装置の製造方法の第1の実施の形態の溝の製造方法の一例の第3ステップを説明するための模式図、図10は本発明のシール装置、回転機械、及びシール装置の製造方法の第1の実施の形態の溝の製造方法の他の例を説明するための模式図である。図9A乃至図10において、図1乃至図8に示す符号と同符号のものは同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
図9Aは、シールセグメント体の接合面を図4のV−V面と同じ様に切断した断面図である。溝20の製造方法の第1ステップは、作動流体の上流側から下流側に向かって傾斜すると共に、溝を構成する長辺側に形成された2つの面が略並行になるように掘り込みを行なう。
溝20の製造方法の第2ステップは、図9Bに示すように、図9Aで示した状態から、溝20の奥側であって、三角形状の断面を持つ側の面を更に掘り込むことで、突起部22を形成している。ここで、さらに掘り込む理由は、溝20の長辺を構成する面の一部を、曲げ加工に対して柔軟な厚みにするためである。
溝20の製造方法の第3ステップは、図9Cに示すように、図9Bで示した状態から、三角形状の断面を持つ面を溝20の外側に向かって、点線部から実線部のように曲げ加工することで、突起部22を接合面8より外側に曲がった形状に形成している。このようなステップにより、本発明のシール装置9の構造が形成されている。
また、図10は溝20の製造方法の他の例を説明するものであって、上述した溝20の製造方法の第3ステップに替える方法を示す。具体的には、図9A又は図9Bまでで、溝20の長辺を構成する面の一部の断面形状が概略三角形を成すように溝20を形成した後に、接合面8の表面を点線部で示す元の状態から実線部で示すように削りだすことで、突起部22を接合面8より外側に曲がった形状に形成することができる。
上述した本発明のシール装置、回転機械、及びシール装置の製造方法の第1の実施の形態によれば、隣接するシールセグメント同士の固着リスクを高めることなく作動流体の吹き抜け状態の回避が可能となる。このことにより、シールセグメントの固着に起因するトラブルを発生させることなく、シールセグメント接合面における作動流体の不要な漏れを低減できる。この結果、タービンプラント効率の向上が図れる。
なお、本発明のシール装置、回転機械、及びシール装置の製造方法の第1の実施の形態においては、蒸気タービンの4分割型シールリングを例に説明したが、これに限るものではない。複数個に分割されているシールリングに適用可能である。また、蒸気タービンのみならず、ガスタービン等のその他の回転機械にも適用可能である。
以下、本発明のシール装置、回転機械、及びシール装置の製造方法の第2の実施の形態を図面を用いて説明する。図11は本発明のシール装置、回転機械、及びシール装置の製造方法の第2の実施の形態を図4のV−V面で切断し、切断面に垂直な方向から見た断面形状の一例と対向する隣接シールセグメントとの関係を示す模式図である。図11において、図1乃至図10に示す符号と同符号のものは同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
図11は、特に、断面21aのシールセグメント体の接合面8と断面21bのシールセグメント体の接合面8とが互いに離れて間隙が生じた場合を示している。上述した第1の実施の形態においては、対向する2つのシールセグメント体の接合面8の一方のみに、本発明の溝構造を適用した場合を例に示しているが、本実施の形態においては、両方の接合面8に本発明の溝構造が形成されている。ここで、一方のシールセグメント体の突起部22は、他方のシールセグメント体の接合面8の平面部の位置に対向するように加工している。このことにより、ラビリンスシール機能が向上するだけでなく、突起部22同士が干渉し合って、固着等の不具合を生じさせる可能性を低く抑えることができる。
上述した本発明のシール装置、回転機械、及びシール装置の製造方法の第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は上述した第1及び第2の実施の形態に限られるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記した実施形態は本発明をわかり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
1:ロータ、2:動翼、3:静翼、4a:ダイヤフラム内輪、4b:ダイヤフラム外輪、5:内部ケーシング、6:シールホルダ、7a,7b,7c,7d:シールセグメント体、8:セグメント体の周方向端部接合面、9:シール装置、10:シールリング、12:シールフィン、20:溝、21a,21b:シールリング断面(V-V断面)、22:曲げ加工により形成された突起部(溝を構成する壁面の一部)、30:隙間流れの様子を模式的に示す矢印。
Claims (7)
- 複数のシールセグメント体を環状に連ねて配置して構成された環状のシールリングと、前記シールリングの内周面に軸方向に複数個設けられたシールフィンとを備えたシール装置であって、
前記シールセグメント体の周方向端部に形成され、隣り合う他のシールセグメント体と対向する接合面と、
前記接合面に半径方向に向けて延設された溝と、
前記溝の長辺を構成する面の一部を前記接合面の外側に向かって曲げ加工して形成した突起部とを備えた
ことを特徴とするシール装置。 - 請求項1に記載のシ−ル装置において、
前記接合面に半径方向に向けて延設された前記溝の構造は、
前記溝の断面を軸に直交する方向から見たときに、作動流体の流れの上流側から下流側に向かって傾斜して掘り込まれた形状である
ことを特徴とするシール装置。 - 請求項1または2に記載のシ−ル装置において、
前記接合面に半径方向に向けて延設された前記溝の構造は、軸方向に複数個形成されている
ことを特徴とするシール装置。 - 請求項3に記載のシ−ル装置において、
前記接合面に半径方向に向けて延設された前記溝の構造は、互いに隣接するセグメント体の両端部に設けられていて、
対向するセグメント体に設けられた前記突起部同士は、一方の突起部が、他方のシールセグメント体の接合面の平面部の位置に対向するように交互に配置されている
ことを特徴とするシール装置。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシール装置を回転軸と静止体との間に備えることを特徴とする回転機械。
- 複数のシールセグメント体を環状に連ねて配置して構成された環状のシールリングと、前記シールリングの内周面に軸方向に複数個設けられたシールフィンと、
前記シールセグメント体の周方向端部に形成され、隣り合う他のシールセグメント体と対向する接合面と、前記接合面に半径方向に向けて延設された溝と、前記溝の長辺を構成する面の一部を前記接合面の外側に向かって曲げ加工して形成した突起部と、前記溝の断面を軸に直交する方向から見たときに、作動流体の流れの上流側から下流側に向かって傾斜して掘り込まれた形状であるシール装置の製造方法において、
前記溝の断面を軸に直交する方向から見たときに、作動流体の流れの上流側から下流側に向かって傾斜して掘り込む第1のステップと、
前記溝の長辺を構成する面の一部が曲げ加工に対して柔軟な厚みになるように掘り込む第2のステップと、
前記溝の長辺を構成する面の一部を前記接合面の外側に向かって曲げ加工する第3のステップとを備えた
ことを特徴とするシール装置の製造方法。 - 複数のシールセグメント体を環状に連ねて配置して構成された環状のシールリングと、前記シールリングの内周面に軸方向に複数個設けられたシールフィンと、
前記シールセグメント体の周方向端部に形成され、隣り合う他のシールセグメント体と対向する接合面と、前記接合面に半径方向に向けて延設された溝と、前記溝の長辺を構成する面の一部を前記接合面の外側に向かって曲げ加工して形成した突起部と、前記溝の断面を軸に直交する方向から見たときに、作動流体の流れの上流側から下流側に向かって傾斜して掘り込まれた形状であるシール装置の製造方法において、
前記溝の断面を軸に直交する方向から見たときに、作動流体の流れの上流側から下流側に向かって傾斜して掘り込む第1のステップと、
前記溝の長辺を構成する面の一部の断面形状を略三角形となるように掘り込む第2のステップと、
前記接合面の表面を削りだすことによって、前記突起部を前記接合面の外側に向かって曲がった形状に形成する第3のステップとを備えた
ことを特徴とするシール装置の製造方法。
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