JP2016112880A - 多層発泡シート - Google Patents
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Abstract
Description
[1]ポリエチレン系樹脂発泡層と、該発泡層の両面側に積層接着された熱可塑性樹脂層とを有する、見掛け密度30〜300kg/m3、厚み0.05〜2mmの多層発泡シートにおいて、
該熱可塑性樹脂層が、ポリエチレン系樹脂及びポリスチレン系樹脂を含む混合樹脂組成物から形成されており、該混合樹脂組成物中において、ポリエチレン系樹脂及びポリスチレン系樹脂が共に連続相を形成していることを特徴とする多層発泡シート。
[2]前記混合樹脂組成物中のポリスチレン系樹脂の重量割合が25〜60重量%であることを特徴とする前記1に記載の多層発泡シート。
[3]前記熱可塑性樹脂層の片面当たりの坪量が10g/m2以下であることを特徴とする前記1または2に記載の多層発泡シート。
[4]前記混合樹脂組成物が高分子型帯電防止剤を含み、該高分子型帯電防止剤が前記ポリエチレン系樹脂連続相中に分散していることを特徴とする前記1〜3のいずれかに記載の多層発泡シート。
[5]前記混合樹脂組成物中の高分子型帯電防止剤の重量割合が2〜30重量%であることを特徴とする前記4に記載の多層発泡シート。
本発明の多層発泡シートは、ポリエチレン系樹脂発泡層と、該発泡層の両面側に共押出により積層接着された熱可塑性樹脂層とからなり、サンドイッチ構造を有するものである。さらに、該多層発泡シートの樹脂層は、後述するように特定の配合の混合樹脂組成物から形成され、さらに該混合樹脂組成物が特定のモルフォロジーを形成していることにより、本発明の多層発泡シートは緩衝性を維持しつつも、全体としてコシが強くて取扱い性に優れるものである。
Vx:上記方法で測定されたカットサンプルの真の体積(cm3)であり、カットサンプルを構成する樹脂の容積と、カットサンプル内の独立気泡部分の容積との和に相当する。
Va:測定に使用されたカットサンプルの見かけ上の体積(cm3)であり、カットサンプルを構成する樹脂の容積と、カットサンプル内の独立気泡部分及び連続気泡部分の気泡全容積との和に相当する。
W:測定に使用されたカットサンプル全重量(g)。
ρ:多層発泡シートを脱泡して求められる樹脂の密度(g/cm3)
該発泡層は、ポリエチレン系樹脂Aにより形成されている。
ポリエチレン系樹脂Aとしては、発泡性に優れ、多層発泡シートがより緩衝性に優れたものとなることから、低密度ポリエチレンを主成分とするポリエチレン系樹脂が好ましい。
該樹脂層は、ポリエチレン系樹脂Bとポリスチレン系樹脂を含む混合樹脂組成物から形成されており、混合樹脂組成物中においては、ポリエチレン系樹脂B及びポリスチレン系樹脂が共に連続相(両連続相)を形成している。即ち、ポリエチレン系樹脂よりも弾性率が高いポリスチレン系樹脂が、混合樹脂組成物中で連続相を形成していることから、本発明の多層発泡シートは、従来の発泡シートと比べて、剛性に優れコシが強いものとなる。また、樹脂層の混合樹脂組成物においてポリエチレン系樹脂B及びポリスチレン系樹脂が共に連続相を形成していることから、該樹脂層は、発泡層との接着性に優れたものとなる。
なお、ポリエチレン系樹脂の融点は、JIS K7121−1987のプラチックの転移温度測定方法に基づき、試験片の状態調節として「(2)一定の熱処理を行った後、融解温度を測定する場合」を選択して測定される融解ピーク温度である。
本発明の多層発泡シートは、上記のごとく、樹脂層の坪量が小さい場合であっても、該樹脂層が特定の配合の混合樹脂組成物が特定のモルフォロジーを形成していることにより、十分な剛性を発現することができる。
また、発泡層に高分子型帯電防止剤を含有させることもできる。押出時の発泡性と得られる多層発泡シートの帯電防止性能とのバランスの観点から、発泡層中の高分子型帯電防止剤の含有量は2〜15重量%であることが好ましく、より好ましくは3〜8重量%である。
本発明の多層発泡シートの製造方法としては、樹脂層を形成する溶融樹脂と発泡シートを形成する溶融樹脂とをダイ内にて積層合流して押出発泡する共押出発泡法が採用される。該共押出発泡方法は、樹脂層の厚みを薄くできると共に、樹脂層と発泡シートとの間の接着力が高い多層発泡シートを得ることができるので好ましい。
まず、前記ポリエチレン系樹脂Aと、必要に応じて添加される気泡調整剤などの添加剤とを発泡層形成用押出機に供給し、加熱混練してから物理発泡剤を圧入し、さらに混練してポリエチレン樹脂発泡層形成用樹脂溶融物とする。同時に、前記ポリエチレン系樹脂Bと、前記ポリスチレン系樹脂と、必要に応じて添加される前記相溶化剤、前記高分子型帯電防止剤などとを樹脂層形成用押出機に供給し、加熱混練して熱可塑性樹脂層形成用樹脂溶融物とする。次に、該発泡層形成用樹脂溶融物と該樹脂層形成用樹脂溶融物を共押出用環状ダイに導入し、積層して共押出することにより多層発泡シートを製造する。
さらに、ポリスチレン系樹脂のMFRと、ポリエチレン系樹脂BのMFRとは近い値であることが好ましく、ポリスチレン系樹脂のMFRが前記範囲内であると共に、ポリエチレン系樹脂BのMFRに対して0.5〜2倍程度であることが好ましく、より好ましくは0.5〜1.5倍であり、さらに好ましくは0.5〜1倍である。
なお、気泡調整剤の添加量は、基材樹脂100重量部当たり0.01〜3重量部、好ましくは0.03〜1重量部である。
表3に示す量の前記ポリエチレン樹脂Aと、表3に示す量のマスターバッチとをタンデム押出機の第一押出機の原料投入口に供給し、加熱混練し、約200℃に調整された溶融樹脂混合物とした。次に、該溶融樹脂混合物に、表3に示す量の混合ブタンを圧入し、次いで前記第一押出機の下流側に連結された第二押出機に供給して、表3に示す押出樹脂温度に温調して発泡層形成用樹脂溶融物とし、該発泡層形成用樹脂溶融物を表3に示す吐出量で前記の共押出用環状ダイに導入した。
実施例1で得られた多層発泡シートの樹脂層の断面の透過型電子顕微鏡写真を図1、図2に、比較例3で得られた多層発泡シートの樹脂層の断面写真を図3、図4に示す。
図1及び図2において、ポリエチレン系樹脂1、ポリスチレン系樹脂2が共に、多層発泡シートの平面方向に引き伸ばされて配向した層状の連続相(海/海)として形成されていることが確認できる。さらに、高分子型帯電防止剤3がポリエチレン系樹脂中1に分散していることが確認できる。
また、実施例2で得られた多層発泡シートにおいても、樹脂層において同様のモルフォロジーが確認された。
一方、図3及び図4においては、ポリスチレン系樹脂2は連続相を形成することなく、ポリエチレン系樹脂1の連続相(海)中に分散する分散相(島)を形成していること(海/島)が確認できる。
多層発泡シートの全体坪量は、ロールから巻き出した多層発泡シートからシートの全幅に亘って10cmの幅の試験片を切り出し、シートの全幅×10cmにて試験片の重量を割算することにより求めた(n=5)。
また、樹脂層の坪量は、前記全体坪量をもとに、発泡層と樹脂層との吐出量の比から求めた。
多層発泡シートの見掛け密度は、多層発泡シートの全体坪量を多層発泡シートの厚みで割算し、単位換算することにより求めた。
○:得られた多層発泡シートの樹脂層に破れ無し
×:得られた多層発泡シートの樹脂層に破れ有り
(水平垂れ下がり量)
得られたシートの押出方向と試験片の長さ方向とを一致させて、多層発泡シートの無作為に選択した10箇所から幅100mm×長さ200mmの測定用試験片をそれぞれ10枚切り出した。得られた試験片を水平な土台上に土台の端から水平方向に試験片の長さ方向を100mm突出させた状態で乗せて固定し、土台上面から垂れ下がった試験片の最下部までの垂直方向の距離を測定した。この測定を各試験片に対して行い、各測定値の算術平均値を水平垂れ下がり量とした。
(60°傾斜垂れ下がり量)
得られたシートの押出方向と試験片の長さ方向とを一致させて、多層発泡シートの無作為に選択した10箇所から幅200mm×長さ200mmの測定用試験片をそれぞれ10枚切り出した。得られた試験片を水平面より上方に60°傾斜させた土台の土台面上に土台の上端から土台面を真直ぐに延長した方向に試験片の長さ方向を100mm突出させた状態で乗せて固定し、垂れ下がった試験片の遊離先端から、土台面を真直ぐに延長した仮想面までの土台上面と直交する方向の距離を測定した。この測定を各試験片に対して行い、各測定値の算術平均値を60°傾斜垂れ下がり量とした。
2 ポリスチレン系樹脂の連続相
3 高分子型帯電防止剤の分散相
Claims (5)
- ポリエチレン系樹脂発泡層と、該発泡層の両面側に積層接着された熱可塑性樹脂層とを有する、見掛け密度30〜300kg/m3、厚み0.05〜2mmの多層発泡シートにおいて、
該熱可塑性樹脂層が、ポリエチレン系樹脂及びポリスチレン系樹脂を含む混合樹脂組成物から形成されており、該混合樹脂組成物中において、ポリエチレン系樹脂及びポリスチレン系樹脂が共に連続相を形成していることを特徴とする多層発泡シート。
- 前記混合樹脂組成物中のポリスチレン系樹脂の重量割合が25〜60重量%であることを特徴とする請求項1に記載の多層発泡シート。
- 前記熱可塑性樹脂層の片面当たりの坪量が10g/m2以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の多層発泡シート。
- 前記混合樹脂組成物が高分子型帯電防止剤を含み、該高分子型帯電防止剤が前記ポリエチレン系樹脂連続相中に分散していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多層発泡シート。
- 前記混合樹脂組成物中の高分子型帯電防止剤の重量割合が2〜30重量%であることを特徴とする請求項4に記載の多層発泡シート。
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