JP2016112741A - レベル変動器、及びレベル変動器を備える押出成形装置 - Google Patents

レベル変動器、及びレベル変動器を備える押出成形装置 Download PDF

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優作 岡嶋
靖裕 西浦
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Abstract

【課題】
本発明は、プレートの上下移動に基いてコア層に厚みの不均一を生じ難くさせることができるレベル変動器、及びレベル変動器を備える押出成形装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明に係るレベル変動器は、プレート、第1ブロック、第2ブロック、第3ブロック、及び第4ブロックを備える。第1ブロック及び第2ブロックはプレートに固定される。第1ブロックは、その固定面に沿って凹入する溝部、及び溝部のプレート側へ傾斜する第1傾斜面を備える。第2ブロックはプレート側へ傾斜する第2傾斜面を備える。第3ブロックは第1傾斜面と接触する第3傾斜面を備える。第4ブロックは第2傾斜面と接触する第4傾斜面を備える。本発明に係る押出成形装置では、レベル変動器をコア層の流路と交差する方向に沿って配置してコア層の厚みを調節する。
【選択図】図1

Description

本発明は、レベル変動器、及びレベル変動器を備える押出成形装置に関する。詳細には、スキン層とコア層を備える押出成形板の製造において、コア層の厚みを調節するのに適したレベル変動器、及びレベル変動器を備える押出成形装置に関する。
外壁材等の建築用材料は、押出成形装置を用いて成形されている。押出成形装置で成形された建築用材料は押出成形板とも呼ばれる。しかし、単に押出成形装置で押出して押出成形板を成形するだけでは、その厚みが不均一になる場合がある。押出成形板の厚みが不均一になると、押出成形板の強度に影響する可能性がある。
そこで、従来から、口金の押出口の上方に設けられたロール型と、このロール型と対向する位置で押出口の下側の全長に亘って設けられた可動プレートと、可動プレートの下側に位置するレべリングブロックとを備え、レべリングブロックでの動作に基いて可動プレートが上下動自在に構成されている押し出し成形装置が提案されている(特許文献1参照)。
特許第4616606号公報
しかし、コア層と、このコア層の外側にスキン層とを有する押出成形板を形成する場合、上記押し出し成形装置では、可動プレートの上下動によりロール型と可動プレートとの間隔を調節して押出成形板をその外側から挟んで厚みを調節することとなる。この場合、押出成形板の全体の厚みを略均一にすることが可能になるが、コア層に厚みの不均一が生じる可能性がある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、プレートの上下移動に基いてコア層に厚みの不均一を生じ難くさせることができるレベル変動器、及びレベル変動器を備える押出成形装置を提供することを目的とするものである。
本発明に係るレベル変動器は、プレートと、第1ブロックと、第2ブロックと、第3ブロックと、第4ブロックとを備え、前記第1ブロック及び前記第2ブロックは、前記プレートに接触して固定され、前記第1ブロックは、その固定面に沿って凹入されている溝部と、前記プレートとの非接触端側から前記溝部のプレート側へ傾斜する第1傾斜面とを備え、前記第2ブロックは、前記プレートとの非接触端側から前記プレート側へ傾斜する第2傾斜面を備え、前記第3ブロックは、前記第1ブロックの第1傾斜面と平行で、前記第1傾斜面と接触する第3傾斜面を備え、前記第4ブロックは、前記第2ブロックの第2傾斜面と平行で、前記第2傾斜面と接触する第4傾斜面を備え、前記第3ブロック及び前記第4ブロックは、水平方向に移動可能に構成され、前記第3ブロック及び前記第4ブロックの水平移動により、前記第1、第2、第3及び第4傾斜面で前記第1ブロック及び前記第2ブロックが上下移動して、前記プレートが上下移動可能に形成されていることを特徴とする。
本発明に係る一形態の押出成形装置では、レベル変動器を、スキン層とコア層を備える押出成形板のうち、前記コア層の流路と交差する方向に沿って配置させており、前記コア層の厚みを、前記プレートの上下移動で調節する。
本発明によれば、プレートの上下移動に基いてコア層に厚みの不均一を生じ難くさせることができる。
図1は、図1A及び図1Bから構成されており、図1Aは、本実施形態に係るレベル変動器の概略斜視図を示す一例であり、図1Bは、本実施形態に係るレベル変動器の概略縦断面図を示す一例である。 図2は、図2A及び図2Bから構成されており、図2A及び図2Bの各々は、本実施形態における軸の長手方向に沿った概略断面図の一例を示す。 図3は、本実施形態に係る押出成形装置の一部における概略斜視図の一例を示す。 図4は、図4A及び図4Bから構成されており、図4Aは、本実施形態に係る押出成形装置の一部における概略縦断面図の一例を示し、図4Bは、本実施形態に係るレベル変動器の動作を説明する概略縦断面図の一例を示す。
以下、本発明を実施するための形態を図面を参照して説明する。これらの図面で同一の構成要素には同じ符号を付して重複した説明を省略する。
図1Aのように、本実施形態に係るレベル変動器1は、プレート2と、第1ブロック3と、第2ブロック4と、第3ブロック5と、第4ブロック6と、軸7を備える。
プレート2は、その厚み方向D1の両端に配置面21と調節面22とを備える。配置面21及び調節面22の各々は平坦に形成されている。プレート2は、剛性を有する。これにより、プレート2は、後述のコア層91を構成する材料との摩擦に対して耐久性を得ることができる。プレート2に剛性を付与するにあたって、プレート2を、例えば、樹脂材料や金属材料から形成することができる。プレート2の外形状は、プレート2の厚み方向D1と平行な方向から見て、矩形状に形成されているとよい。
第1ブロック3は、配置面21から厚み方向D1と平行な方向に立設されている。第1ブロック3は、本体35と、厚み方向D1と交差する水平方向D3と平行な方向に本体35から突出している突出片36とを備える。本体35と突出片36とは一体になって第1ブロック3を構成する。突出片36は、厚み方向D1と平行な方向で、プレート2から離間された位置に設けられている。このような第1ブロック3は、水平方向D3と交差するプレート2の幅方向D2と平行な方向から見て、逆L字状に形成されている。第1ブロック3には、固定面32と互いに向かい合い且つ反対側の位置に非接触端34がある。突出片36のプレート2側には、第1傾斜面33が位置している。第1傾斜面33の傾斜方向に沿った両端には、本体35との接続端37と、突出片36の先端側に位置する接触端38とがある。この接触端38は、厚み方向D1と平行な方向で、接続端37よりも配置面21から離間された位置に設けられている。つまり、第1傾斜面33は、接触端38からプレート2側に位置する接続端37に亘って傾斜している。これにより、第1傾斜面33と配置面21との間で構成される形状が、溝部31の外形状となる。この場合、接続端37は、配置面21から離間されているとよい。第1ブロック3は、剛性を有する。第1ブロック3が剛性を有していれば、第1ブロック3の構成材料は特に限定されない。第1ブロック3の構成材料として、例えば、金属材料や樹脂材料が挙げられる。固定面32と第1傾斜面33とで挟まれる角度は15〜30°であることが好ましい。第1傾斜面33の粗さは、可能な限り細かくなっていることが好ましい。
第2ブロック4は、第1ブロック3から幅方向D2と平行な方向に離間された位置に配置され、配置面21から厚み方向D1と平行な方向に立設されている。第2ブロック4には、厚み方向D1と平行な方向の両端に、固定面43と、この固定面43と互いに向かい合い且つ反対側に位置する非接触端42とがある。第2傾斜面41の傾斜方向の両端には、非接触端42との接続端44と、プレート2側に位置する接触端45がある。このような第2ブロック4は、幅方向D2と平行な方向から見て、非接触端42から固定面43に向かって広がる形状に形成されている。これにより、第2傾斜面41は、接続端44から接触端45の亘って傾斜する。第2ブロック4がプレート2に接触して固定されている場合、固定面43は配置面21と接触している。固定面43と第2傾斜面41とで挟まれる角度は15〜30°であることが好ましい。第2傾斜面41の粗さは、可能な限り細かくなっていることが好ましい。接触端45は、配置面21から厚み方向D1と平行な方向に離間されていることが好ましい。第2ブロック4は、剛性を有する。第2ブロック4が剛性を有していれば、第2ブロック4の構成材料は特に限定されない。第2ブロック4の構成材料として、例えば、金属材料や樹脂材料が挙げられる。
第3ブロック5は、第3傾斜面51と、厚み方向D1と平行な方向で第3傾斜面51よりもプレート2側に配置されたプレート側面52を有して形成されている。このような第3ブロック5は、幅方向D2と平行な方向から見て、第1ブロック3側に向かって小さくなる形状に形成されている。このような第3ブロック5において、プレート側面52は、配置面21から常に離間されている。プレート側面52と第3傾斜面51とで挟まれる角度は15〜30°であることが好ましい。第3傾斜面51の粗さは、可能な限り細かくなっていることが好ましい。第3ブロック5は、剛性を有する。第3ブロック5が剛性を有していれば、第3ブロック5の構成材料は特に限定されない。第3ブロック5の構成材料として、例えば、金属材料や樹脂材料が挙げられる。
第4ブロック6は、第4傾斜面61と、厚み方向D1と平行な方向で第4傾斜面61よりもプレート2側に配置されているプレート側面62を有して形成されている。このような第4ブロック6は、幅方向D2と平行な方向から見て、第2ブロック4側に向かって小さくなる形状に形成されている。第4ブロック6において、プレート側面62は、配置面21から常に離間されている。第4傾斜面61の粗さは、可能な限り細かくなっていることが好ましい。第4ブロック6は、剛性を有する。第4ブロック6が剛性を有していれば、第4ブロック6の構成材料は特に限定されない。第4ブロック6の構成材料として、例えば、金属材料や樹脂材料が挙げられる。
軸7は長尺の棒として形成されている。軸7は、その両端に先端71と接続端72とを備える。軸7には、その長手方向に、雄ネジ76が形成されている。軸7の長手方向は、水平方向D3と平行な方向と一致しているとよい。
下記では、本実施形態に係るレベル変動器1における各構成との関係について説明する。
図1Aのように、第1ブロック3及び第2ブロック4の各々は、プレート2に接触して固定されている。この場合、第1ブロック3の固定面32は、プレート2の配置面21と接触し、第2ブロック4の固定面43は、プレート2の配置面21と接触している。
第1ブロック3及び第2ブロック4をプレート2に固定するにあたって、第1ブロック3及び第2ブロック4を幅方向D2と平行な方向で、離間されていれば、第1ブロック3及び第2ブロック4の各々の固定位置は特に限定されない。上記のように第1ブロック3及び第2ブロック4をプレート2に固定するにあたって、プレート2に固定できる公知の手法であれば特に限定されないが、例えば、ネジ等の固定具を用いる手法や溶接法が挙げられる。
第1ブロック3は、水平方向D3と平行な方向に、第3ブロック5と向かい合って接触している。第2ブロック4は、水平方向D3と平行な方向に、第4ブロック6と向かい合って接触している。このような場合、第1傾斜面33は第3傾斜面51に、第2傾斜面41は、第4傾斜面61に接触している。
第1傾斜面33及び第2傾斜面41を、それぞれ第3傾斜面51及び第4傾斜面61と接触させる場合、第3傾斜面51は、第1傾斜面33と平行にして形成されるとよい。
ここで「平行」とは、第3傾斜面51と第1傾斜面33とを厳密に平行にすることを示しているのではなく、差が僅かで事実上平行であると判断できる程度を指す。
また、第4傾斜面61も、第2傾斜面41と平行にして形成されているとよい。
ここで「平行」とは、第4傾斜面61と第2傾斜面41とを厳密に平行にすることを示しているのではなく、差が僅かで事実上平行と判断できる程度を指す。
上述のように第1ブロック3及び第2ブロック4を、それぞれ第3ブロック5及び第4ブロック6と向かい合って、接触させる場合、図1Bのように、第1ブロック3及び第3ブロック5が蟻溝構造8で連結されていることが好ましい。また、第2ブロック4及び第4ブロック6も蟻溝構造8で連結されていることが好ましい。このように蟻溝構造8で連結されていると、第1ブロック3及び第3ブロック5の連結と、第2ブロック4及び第4ブロック6の連結とをより確実にすることが可能となる。
図1Aのように、第3ブロック5を接触させている第1ブロック3とは反対側に軸7が設けられているとよい。このような軸7は、水平方向D3と平行な方向で接続端37よりも接触端38側に位置する第3ブロック5の軸支持面53に設けられているとよい。また、第4ブロック6を接触させている第2ブロック4とは反対側にも軸7が設けられていることが好ましい。このような軸7は、水平方向D3と平行な方向で接続端44よりも接触端45側に位置する第4ブロック6の軸支持面63に設けられているとよい。図1Aの例では、水平方向D3と平行な方向で、軸7、7を互いに平行にして軸支持面53、63から延出させている。
また、本実施形態では、図2Aのような先端71に、ナット73が設けれている。ナット73は、軸7の周り方向に形成された掻き溝74を備える。接続端72は、第3ブロック5及び第4ブロック6の各々に設けられている。図2Aのように、軸7には、その全長に亘って雄ネジ76が形成されてもよい。このような軸7では、接続端72が第3ブロック5及び第4ブロック6の各々に固定されていると共に先端71は雌ネジが形成されたナット73と螺合する。これにより軸7は、第3ブロック5及び第4ブロック6の各々を軸支する。また、図2Bのように、軸7には、その途中から接続端72にかけて雄ネジ76を形成すると共に上記途中から先端71にかけて雄ネジ76を形成しなくてもよい。この場合、接続端72は雌ネジが形成された第3ブロック5及び第4ブロック6の各々と螺合すると共に先端71は雌ネジの代わりに貫通孔が形成されたナット73に挿入されている。これにより、軸7は、第3ブロック5及び第4ブロック6の各々を軸支する。また、図2Bのような先端71は、ナット73よりも外側に位置する頭部78を備える。この頭部78には、軸7の長手方向から見て六角形の窪み79が形成されている。更に、頭部78は軸7と一体になって固定されている。
上述のナット73としては、軸7に回転動作を付与できれば特に限定されないが、例えば、六角形ナットが挙げられる。ナット73は剛性を有する。剛性をナット73に付与するにあたって、金属材料からナット73を形成することが例示される。
軸7の長手方向から見た頭部78の外形状は、特に限定されない。このような頭部78の外形状として、例えば円が挙げられる。
また、下記では図面を参照してレベル変動器1の動作を説明する。
図1Aのように、第3ブロック5に設けられた軸7の先端71に回転動作を付与すると、この回転動作に基いて第3ブロック5は水平移動する。第3ブロック5の水平移動は、第1ブロック3に第3ブロック5を押し込む動作と、第3ブロック5が第1ブロック3から引かれる動作とで構成される。第3ブロック5を第1ブロック3に押し込んで第3傾斜面51を第1傾斜面33の傾斜方向に沿ってずれ動かすと、第1ブロック3は上方移動する。第3ブロック5が第1ブロック3から引かれると共に第3傾斜面51を第1傾斜面33の傾斜方向に沿ってずれ動かすと、第1ブロック3は下方移動する。このように第3傾斜面51を第1傾斜面33の傾斜方向に沿ってずれ動かすことで、第3ブロック5の水平移動により、第1ブロック3は上下移動する。第3ブロック5を水平移動させるにあたって、プレート側面52を配置面21から常に離間させている。これにより第3ブロック5をプレート2に接触することなく水平移動することが可能となる。
第4ブロック6に設けられた軸7の先端71に回転動作を付与すると、この回転動作に基いて第4ブロック6は水平移動する。第4ブロック6の水平移動は、第2ブロック4に第4ブロック6を押し込む動作と、第4ブロック6が第2ブロック4から引かれる動作とで構成される。第4ブロック6を第2ブロック4に押し込んで第4傾斜面61を第2傾斜面41の傾斜方向に沿ってずれ動かすと、第2ブロック4は下方移動する。第4ブロック6が第2ブロック4から引かれると共に第4傾斜面61を第2傾斜面41の傾斜方向に沿ってずれ動かすと、第2ブロック4は上方移動する。このように第4傾斜面61を第2傾斜面41の傾斜方向に沿ってずれ動かすことで、第4ブロック6の水平移動により、第2ブロック4は上下移動する。第4ブロック6を水平移動させるにあたって、プレート側面62を配置面21から常に離間させている。これにより第4ブロック6をプレート2に接触することなく水平移動することが可能となる。
第3ブロック5及び第4ブロック6の各々を水平移動させる場合、図2Aの例では、ナット73を回転させて先端71に回転動作を付与すると、ナット73と螺合している軸7が、その長手方向に水平移動すると共に接続端72で軸7と一体に固定されている第3ブロック5及び第4ブロック6の各々が水平方向に移動する。また、図2Bの例では、窪み79に接続した回転機からの動作に基いて軸7が回転すると、接続端72と螺合している第3ブロック5及び第4ブロック6の各々が水平方向に移動する。第3ブロック5の水平移動により第1ブロック3が上下移動し、第4ブロック6の水平移動により第2ブロック4が上下移動すると、第1ブロック3及び第2ブロック4はプレート2に固定れているので、プレート2も上下移動する。
プレート2を上下移動させるには、第3ブロック5から延出している先端71と、第4ブロック6から延出している先端71との各々に連動して互いに逆の回転動作を付与するように設定されているとよい。これにより第3ブロック5及び第4ブロック6は連動して互いに逆の水平移動をすることとなり、プレート2は上下移動自在となる。このような回転機として、電動モーターが例示される。
また、下記では本実施形態に係る押出成形装置11の構成について説明する。
図3及び図4Aのような、押出成形装置11では、スキン層92と、スキン層92の内側に設けられるコア層91とで構成される押出成形板9のうち、コア層91の流路と交差する方向と軸7の長手方向とを平行にして、レベル変動器1を配置させている。図2Aのように、押出成形装置11の外側にホルダー12が設けられ、ナット73はホルダー12により掻き溝74で回転自在に保持される。これにより、先端71は押出成形装置11の外側に位置する。また、図2Bのように、先端71がナット73の貫通孔に挿入されている場合、先端71とナット73をピン75で固定して一体にさせ、ナット73の掻き溝74をホルダー12に保持させる。この場合、頭部78に付与される回転動作に応じて、一体とされた先端71とナット73がホルダー12により保持された状態で回転自在になっている。また、先端71とナット73を固定して一体にさせることなくナット73を押出成形装置11に固定させてもよい。この場合、頭部78に付与される回転動作に応じて、先端71がナット73の貫通孔で回転自在になっている。
上述のピン75として、先端71とナット73とを固定して一体にできれば、ピン75の形状や数は特に限定されない。例えば、図2Bのように、棒状のピン75が軸7の長手方向と直交する方向に先端71とナット73とを貫通して設けられるとよい。ここで、「直交」とは、軸7の長手方向との厳密な交差関係を意味するのではなく、実質的に軸7の長手方向と直交していると判断できる交差関係を意味する。
図3のような押出成形装置11は、支持台13を更に備える。コア層91の流路は、支持台13とプレート2との間に設けられている。支持台13は、剛性を有する。支持台13が剛性を有していれば、支持台13の構成材料は特に限定されない。支持台13の構成材料として、例えば、金属材料や樹脂材料が挙げられる。
コア層91の流路が支持台13とプレート2との間に設けられていると、この流路が支持台13とプレート2とで挟まれる。これにより、押出成形装置11は、プレート2の上下移動により、コア層91の厚みを調節する。
図3のように、レベル変動器1を押出成形装置11に配置するにあたって、支持台13の厚み方向は、プレート2の厚み方向D1と一致しているとよい。
プレート2と支持台13とでコア層91を挟んで、コア層91の厚みを調節できれば、押出成形装置11に配置されるレベル変動器1の数は、特に限定されない。例えば、1つのレベル変動器1を配置してもよいし、複数配置してもよい。図3の例では、支持台13における上側及び下側の各々に4つのレベル変動器1、1、1、1が配置されている。
図3のように、支持台13の上側に4つのレベル変動器1、1、1、1を配置する場合、コア層91の流路幅における略中央の位置で2つのレベル変動器1、1を突き合わせて配置する。この2つのレベル変動器1、1の各々から2つの軸7、7が延出している。レベル変動器1、1のうち一方のレベル変動器1に設けられている2つの軸7、7を避けて第1、第2、第3、及び第4ブロック3、4、5、6が設けられた残りのレベル変動器1、1のうち一方のレベル変動器1を上記軸7、7の長手方向に基いて配置させる。同様にして、最後に残ったレベル変動器1も配置される。これにより押出成形装置11の両端のうち一端には、2つのレベル変動器1、1から延出した4つの先端71、71、71、71が配置される。上記では、一例として、支持台13の上側に4つのレベル変動器1、1、1、1を配置する場合について説明したが、これに限定されない。上述の説明と同じ手法で、支持台13の上側に複数のレベル変動器1を配置することができる。
また更に、支持台13の下側に複数のレベル変動器1を配置する場合、支持台13の上側に配置させる形態と同じ手法で支持台13の下側にも複数のレベル変動器1を配置することができる。具体的には、支持台13の上側における形態を反転させることで、支持台13の下側に複数のレベル変動器1を配置させることができる。
本実施形態に係る押出成形装置11において、図3のように、隣り合うレベル変動器1、1の間に仕切り14が設けられているとよい。この仕切り14は第3ブロック5とは反対側で第1ブロック3と接触し、且つ第4ブロック6とは反対側で第2ブロック4と接触する。このように仕切り14が第1ブロック3及び第2ブロック4と接触していると、第3ブロック5及び第4ブロック6の押し込む力により、第1ブロック3及び第2ブロック4を後退させ難くなる。
また、図3のように先端71は、押出成形装置11の外側に露出しているとよい。先端71が露出していると、先端71に回転動作を付与しやすくなる。
また、下記ではコア層91の厚み調節について説明する。
図4Aのように、押出成形装置11の下流側では、支持台13がコア層91を上下に分断する。レベル変動器1によるプレート2の上下移動に基いて、支持台13における上側及び下側の各々ではコア層91の厚みを調節して、厚みの不均一を生じ難くさせる。
図4Bのように、軸7、7の各々に付与される動作に基いて、第3ブロック5が第1ブロック3に押し込む動作に連動して第4ブロック6が引かれると、プレート2は支持台13から離れる方向に移動する。また、第4ブロック6が第2ブロック4に押し込む動作に連動して第3ブロック5が引かれると、プレート2は支持台13に近づく方向に移動する。このように、プレート2が上下移動することで、プレート2と支持台13とで挟まれて流れるコア層91の厚みが調節される。上記では図4Bの例を参照して支持台13の下側を流れるコア層91の厚み調節について説明したが、これに限定されない。支持台13の上側を流れるコア層91も、上記説明と同様の手法で調節することができる。
また、下記では押出成形板9の成形について説明する。
図4Aのように、コア層91、91の厚みは支持台13の上側及び下側の各々におけるプレート2、2の上下移動に基いて調節され、コア層91、91の各々における厚みの不均一を生じ難くする。このように厚みが調節されたコア層91、91は、コア層91、91よりも外側に位置するように供給されるスキン層92、92と接合する。スキン層92、92と接合したコア層91、91は、金口15付近で互いに接合する。このようにして金口15から押出された押出成形板9は、コア層91と、このコア層91よりも外側に位置するスキン層92とを備える複層押出成形板となる。
本実施形態に係る押出成形装置11では、図4Aのように、金口15付近に横ピン16を設けてもよい。この横ピン16は、コア層91の流路方向と交差する方向に複数配置され、押出成形装置11の内側から金口15に向かって突出している。このように横ピン16が配置されていると、金口15から押出された押出成形板9は、コア層91の内側に中空を備える中空の複層押出成形板となる。
また、スキン層92の厚みを調節するにあたって、特許文献1で例示される公知の方法でスキン層92の厚みを調節することもできる。
本実施形態に係る押出成形装置11がレベル変動器1を備えると、プレート2と支持台13との間でコア層91の厚みを調節することが可能になる。このようにコア層91に厚みの不均一を生じ難くさせるように調節することで、押出成形板9の強度を可能な限り均一にすることが可能となる。
上記の通り詳細に説明した本実施形態に係るレベル変動器1は、プレート2と、第1ブロック3と、第2ブロック4と、第3ブロック5と、第4ブロック6とを備える。第1ブロック3及び第2ブロック4は、プレート2に接触して固定されている。第1ブロック3は、その固定面32に沿って凹入されている溝部31と、プレート2との非接触端34側から溝部31のプレート2側へ傾斜する第1傾斜面33とを備える。第2ブロック4は、プレート2との非接触端42側からプレート2側へ傾斜する第2傾斜面41を備える。第3ブロック5は、第1ブロック3の第1傾斜面33と平行で、第1傾斜面33と接触する第3傾斜面51を備える。第4ブロック6は、第2ブロック4の第2傾斜面41と平行で、第2傾斜面41と接触する第4傾斜面61を備える。第3ブロック5及び第4ブロック6は、水平方向に移動可能に構成されている。第3ブロック5及び第4ブロック6の水平移動により、第1、第2、第3及び第4傾斜面33、41、51、61で第1ブロック3及び第2ブロック4が上下移動して、プレート2が上下移動自在に形成されている。
このようにプレート2を上下移動自在にさせていると、この上下移動に基いて、コア層91の厚みを調節する。これにより、コア層91に厚みの不均一を生じ難くさせることができる。
また、本実施形態に係る一形態では、第3ブロック5が接触する第1ブロック3とは反対側と、第4ブロック6が接触する第2ブロック4とは反対側との各々に軸7が設けられていることが好ましい。
この場合、軸7に付与される動作に基いて、第3ブロック5及び第4ブロック6の各々を水平移動させることができる。
また、本実施形態に係る一形態では、第3ブロック5及び第4ブロック6の各々は、軸7の先端71に付与される回転動作に応じて水平移動することが好ましい。
このように回転動作を先端71に付与すると、回転動作に基いて先端71から離れた位置に設けられた第3ブロック5及び第4ブロック6の各々を水平移動させることができる。この水平移動に基づいて、第1ブロック3及び第2ブロック4の各々を上下移動させ、ブロック2の高さ位置を調節することができる。これにより、コア層91の厚みを調節する。
本実施形態に係る押出成形装置11は、レベル変動器1を、スキン層92とコア層91を備える押出成形板9のうち、コア層91の流路と交差する方向に沿って配置させており、コア層91の厚みを、プレート2の上下移動で調節する。
この場合、プレート2の上下移動に基いて、コア層91に厚みの不均一を生じ難くさせることができる。
1 レベル変動器1
2 プレート2
3 第1ブロック3
31 溝部31
32 固定面32
33 第1傾斜面33
34 非接触端34
4 第2ブロック4
42 非接触端42
41 第2傾斜面41
5 第3ブロック5
51 第3傾斜面51
6 第4ブロック6
61 第4傾斜面61

Claims (4)

  1. プレートと、第1ブロックと、第2ブロックと、第3ブロックと、第4ブロックとを備え、
    前記第1ブロック及び前記第2ブロックは、前記プレートに接触して固定され、
    前記第1ブロックは、その固定面に沿って凹入されている溝部と、前記プレートとの非接触端側から前記溝部のプレート側へ傾斜する第1傾斜面とを備え、
    前記第2ブロックは、前記プレートとの非接触端側から前記プレート側へ傾斜する第2傾斜面を備え、
    前記第3ブロックは、前記第1ブロックの第1傾斜面と平行で、前記第1傾斜面と接触する第3傾斜面を備え、
    前記第4ブロックは、前記第2ブロックの第2傾斜面と平行で、前記第2傾斜面と接触する第4傾斜面を備え、
    前記第3ブロック及び前記第4ブロックは、水平方向に移動可能に構成され、
    前記第3ブロック及び前記第4ブロックの水平移動により、前記第1、第2、第3及び第4傾斜面で前記第1ブロック及び前記第2ブロックが上下移動して、前記プレートが上下移動自在に形成されていることを特徴とするレベル変動器。
  2. 前記第3ブロックが接触する前記第1ブロックとは反対側と、前記第4ブロックが接触する前記第2ブロックとは反対側との各々に軸が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のレベル変動器。
  3. 前記第3ブロック及び前記第4ブロックの各々は、軸の先端に付与される回転動作に応じて水平移動することを特徴とする請求項1又は2に記載のレベル変動器。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載のレベル変動器を、スキン層とコア層を備える押出成形板のうち、前記コア層の流路と交差する方向に沿って配置させており、前記コア層の厚みを、前記プレートの上下移動で調節することを特徴とする押出成形装置。
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