JP2016111903A - 送電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイオードにリカバリ電流が流れるのを抑制すると共に目標電力の送電をより適正に行なう。【解決手段】インバータからの交流電力の高周波ノイズを除去するフィルタ144のインダクタL12に並列接続されるようスイッチSWを取り付ける。送電用コイルと受電用コイルの結合係数が大きいときにはスイッチSWをオフし、結合係数が小さいときにはスイッチSWをオンする。これにより、インバータからの出力電流の位相を出力電圧に対して適当に遅角させ、電流位相が進角することにより、ダイオードにリカバリ電流(短絡電流)が流れ、これに起因する送電装置の異常発熱や故障などを抑制することができる。また、結合係数が小さいときにインダクタンスが大きくなりすぎることにより、力率の悪化や目標電力の送電が困難になるのを回避することができる。【選択図】図4

Description

本発明は、送電装置に関し、詳しくは、受電装置に非接触で電力を送電する送電装置に関する。
従来、この種の技術としては、送電装置から受電装置に非接触で電力を送電するシステムにおいて、規格化送電電流に基づいて送電装置の電源周波数を制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。規格化送電電流は、第1の送電電流の最大値に対する第2の送電電流として定義されている。第1の送電電流は、送電装置と受電装置とが無結合の状態における送電装置の送電電流として定義されており、第2の送電電流は、送電装置と受電装置とが誘導結合した状態における送電装置の送電電流として定義されている。そして、規格化送電電流が1/2以上のときには電源周波数を共振周波数に設定し、規格化送電電流が1/2未満のときには電源周波数を規格化周波数が1/2になるように可変制御する。このように制御することにより、送電装置の電源周波数の制御のみで受電電力を大きくし電力効率を最大限にすることができる、としている。
特開2014−103754号公報
非接触送電システムにおける送電装置では、送電用の交流電力の周波数と電力を調整するためにパルス幅変調(PWM:pulse width modulation)制御により駆動するインバータを備える場合が多い。この場合、インバータは、一般的に、図12に示されるように、4つのスイッチング素子Q91〜Q94と、このスイッチング素子Q91〜Q94に逆方向に並列接続された4つのダイオードD91〜D94とにより構成される。スイッチング素子Q91〜Q94は、それぞれ正極母線と負極母線とに対してソース側とシンク側になるよう2個ずつペアで配置されており、対となるスイッチング素子同士の接続点の各々に送電用コイルの両端子が接続される。
こうしたインバータを備える送電装置では、PWM制御による交番電圧に対して電流の位相が進む(進角する)場合がある。図13にスイッチング素子Q91〜Q94のオンオフ状態とインバータの出力電圧,電流の状態との関係の一例を示す。図の「インバータ出力電圧,電流」において、実線の折れ線は出力電圧を示し、実線のサインカーブは電圧位相に対して電流位相が進角しているときの電流を示している。いま、スイッチング素子Q91がオフの状態からオンの状態に移行するときを考える。スイッチング素子Q91がオフの状態の時間T1では、インバータ出力電圧は値0であるが、電流は位相が進んでいるから正の値となる。このとき、電流は、図14(a)に示すように、送電用コイル側の下の電力ラインからオン状態のスイッチング素子Q94,オン状態のスイッチング素子Q93およびダイオードD93,送電用コイル側の上の電力ラインの順に流れる。スイッチング素子Q91をオンした直後の時間T2では、インバータ出力電圧は正の値となり、電流は正の値を保持している。このとき、電流は、図14(b)に示すように、正極母線(上側の母線)からオン状態のスイッチング素子Q91を介して送電用コイル側の上の電力ラインに流れると共に、送電用コイル側の下の電力ラインからオン状態のスイッチング素子Q94を介して負極母線(下側の母線)に流れる。ダイオードD93には、スイッチング素子Q91をオフ状態の時間T1では順バイアスが与えられており、スイッチング素子Q91がオンした直後の時間T2では逆バイアスが与えられることになる。このため、ダイオードのリカバリ特性により、ダイオードD93には図14(b)の太矢印に示すようにリカバリ電流が流れる。このリカバリ電流は短絡電流であるため、送電装置の異常発熱や故障の要因となる場合が生じる。
こうした課題に対して、インバータの出力側に高周波ノイズフィルタを有するものにおいては、フィルタのインダクタンスを大きくすることによって電流位相を遅らせることも考えられる。しかし、送電コイルと受電コイルの結合係数によって位相調整のためのインダクタンスが異なるため、場合によってが、力率が著しく悪化し、目標電力の送電が困難になってしまう。
本発明の送電装置は、ダイオードにリカバリ電流が流れるのを抑制すると共に目標電力の送電をより適正に行なうことを主目的とする。
本発明の送電装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の送電装置は、
受電装置に非接触で電力を送電する送電装置であって、
複数のスイッチング素子と複数のダイオードとを有し、外部電源起因の直流電力を交流電力に変換するインバータと、
前記受電装置の受電部に送電する送電部と、
インダクタンスを調整可能な回路を有し、前記インバータからの交流電力の高周波ノイズを除去して前記送電部に供給するフィルタと、
前記受電部と前記送電部との結合係数を推定し、前記結合係数が大きいほどインダクタンスが大きくなる傾向に前記フィルタのインダクタンスを調整する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の送電装置では、インバータからの交流電力の高周波ノイズを除去して送電部に供給するフィルタはインダクタンスを調整可能な回路を有している。そして、受電部と送電部との結合係数を推定し、結合係数が大きいほどインダクタンスが大きくなる傾向にフィルタのインダクタンスを調整する。このインダクタンスの調整は、インバータからの出力電流の位相を出力電圧に対して適当に遅らせるためである。電流位相が出力電圧に対して進角していると、「発明が解決しようとする課題」で詳述したように、スイッチング素子をオンするタイミングにおいてダイオードにリカバリ電流(短絡電流)が流れ、送電装置の異常発熱や故障の要因となる場合が生じる。したがって、出力電流の位相を出力電圧に対して適当に遅らせることにより、こうした不都合を回避することができる。インバータからの出力電流の位相を出力電圧に対して適当に遅らせるために必要なインダクタンスは、結合係数が比較的小さいときには比較的小さくてよく、結合係数kが比較的大きいときには比較的大きくする必要がある。また、結合係数が比較的小さいときにフィルタのインダクタンスとして大きなものを用いると、力率が著しく悪化し、目標電力の送受電が困難になってしまう場合が生じる。したがって、結合係数が大きいほどインダクタンスが大きくなる傾向にフィルタのインダクタンスを調整することにより、インバータからの出力電流の位相を出力電圧に対して適当に遅らせることができると共に、力率の悪化や目標電力の送受電が困難になるのを抑制することができる。
こうした本発明の送電装置において、前記フィルタは、前記インバータの出力側の一対の電力ラインのうちの一方の電力ラインに接続された第1インダクタと、前記一対の電力ラインのうちの他方の電力ラインに接続された第2インダクタと、前記第2インダクタに並列に前記他方の電力ラインに接続されたスイッチと、を有し、前記制御手段は、前記結合係数が所定値以上のときには前記スイッチをオフとし、前記結合係数が前記所定値未満のときには前記スイッチをオンとする手段であるものとすることもできる。こうすれば、簡易な構成により、インダクタンスを調整し、インバータからの出力電流の位相を出力電圧に対して適当に遅らせることができる。
また、本発明の送電装置において、前記フィルタは可変インダクタを有し、前記制御手段は、前記結合係数が大きいほどインダクタンスが大きくなる傾向に前記可変インダクタを制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、結合係数に応じてインダクタンスを可変することができる。
本発明の送電装置において、前記制御手段は、前記インバータの出力インピーダンスに基づいて前記結合係数を推定する手段であるものとすることもできる。インバータの出力インピーダンスは結合係数の関数とみなすことができるからである。この場合、前記制御手段は、前記出力インピーダンスが前記送電部の自己インダクタンスと前記受電部の自己インダクタンスと前記受電部を除く前記受電装置のインピーダンスと前記結合係数との関数であるとして前記結合係数を推定する手段であるものとすることもできる。更に、この場合、前記制御手段は、前記受電部の自己インダクタンスおよび前記受電部を除く前記受電装置のインピーダンスを定数として扱って前記結合係数を推定する手段であるものとすることもできる。受電装置が規格化されており、受電部のリアクタンスや受電部を除く受電装置のインピーダンスが変化しないに等しい場合には、これらを定数として扱うことができるからである。ここで、受電部を除く受電装置のインピーダンスは、受電部より後方のインピーダンスを意味している。また、前記制御手段は、前記受電部の自己インダクタンスおよび前記受電部を除く前記受電装置のインピーダンス、または、前記受電部の自己インダクタンスと前記受電部を除く前記受電装置のインピーダンスとの比、を前記受電装置から取得して前記結合係数を推定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、受電装置が規格化されていない場合でも、出力インピーダンスをより正確に演算することができ、結合係数をより正確に演算することができる。なお、受電部の自己インダクタンスと受電部を除く受電装置のインピーダンスとの比を取得する場合でもよいのは、出力インピーダンスは受電部の自己インダクタンスに比例すると共に受電部を除く受電装置のインピーダンスに反比例する関係を有するからである。
本発明の送電装置において、前記制御手段は、前記インバータの複数のスイッチング素子をスイッチング制御することにより前記交流電力を調整する手段であり、且つ、前記インバータから前記送電部への電流位相が出力電圧に対して進角しているのを検知したときには前記電流位相の進角が小さくなる方向に前記交流電力の周波数を調整する手段であるものとすることもできる。こうした調整を1回または複数回行なうことにより、電流位相の出力電圧に対する進角が解消される。したがって、電流位相が出力電圧に対して進角することによる不都合、即ちスイッチング素子をオンするタイミングにおいてダイオードにリカバリ電流(短絡電流)が流れ、送電装置の異常発熱や故障の要因となる不都合を抑制することができる。なお、前記制御手段は、前記電流位相の進角が解消するように前記交流電力の周波数を調整する手段であるものとすることもできる。
この周波数調整を行なう態様の本発明の送電装置において、前記制御手段は、前記受電部と前記送電部との結合係数と前記交流電力の周波数と出力電圧に対する前記電流位相との関係を定めたマップを有し、前記受電部と前記送電部との結合係数を演算し、該演算した結合係数と前記マップとを用いて前記電流位相の進角が小さくなる方向に前記交流電力の周波数を調整する手段である、ものとすることもできる。交流電力における電流の周波数・位相特性は、結合係数によって異なるものとなることに基づく。なお、マップは、実験などにより結合係数を順次変更しながらその周波数と電流位相との関係を求めて三次元マップとして作成することができる。このように、結合係数とマップとを用いて周波数を調整するから、より適正に電流位相の進角を解消することができる。この場合、前記制御手段は、前記結合係数と前記マップとから周波数の調整量を求めて前記交流電力の周波数を調整する手段であるものとすることもできる。
本発明の送電装置において、前記制御手段は、前記複数のスイッチング素子のうちの何れかのスイッチング素子のオンまたはオフのタイミングにおける電流値に基づいて前記電流位相の進角を検知する手段であるものとすることもできるし、前記制御手段は、前記インバータから前記送電部への電流の符号が変化したタイミングにおける前記交流電力の電圧に基づいて前記電流位相の進角を検知する手段であるものとすることもできる。
実施例の送電装置130を備える非接触送受電システム10の構成の概略を示す構成図である。 実施例の送電装置130を備える非接触送受電システム10の構成の概略を示す構成図である。 インバータ142の構成の一例を示す構成図である。 フィルタ144の構成の一例を示す構成図である。 送電ECU170により実行されるインダクタンス設定処理の一例を示すフローチャートである。 インバータ142のスイッチング素子Q1〜Q4のオンオフ状態とインバータ142の出力電圧や出力電流の時間変化の一例を示す説明図である。 図6の時間T1,T2のときにインバータに流れる電流を示す説明図である。 送電ECU170により実行される周波数調整処理の一例を示すフローチャートである。 周波数調整用マップの一例を示す説明図である。 変形例のフィルタ144Bの一例を示す説明図である。 変形例のインダクタンス設定処理の一例を示すフローチャートである。 従来例のインバータの構成の一例を示す構成図である。 従来例のインバータのスイッチング素子Q91〜Q94のオンオフ状態とインバータ出力電圧・電流の時間変化の一例を示す説明図である。 図13の時間T1,T2のときにインバータに流れる電流を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1および図2は本発明の一実施例としての送電装置130を備える非接触送受電システム10の構成の概略を示す構成図である。実施例の非接触送受電システム10は、図1,図2に示すように、駐車場などに設置された送電装置130と、送電装置130から非接触で受電可能な受電装置30とを搭載する自動車20と、を備える。
送電装置130は、家庭用電源(例えば200V,50Hzなど)などの交流電源190に接続される送電ユニット131と、送電ユニット131を制御する送電用電子制御ユニット(以下、「送電ECU」という)170と、を備える。また、送電装置130は、送電ECU170と通信すると共に自動車20の通信ユニット80(後述)と無線通信を行なう通信ユニット180と、を備える。
送電ユニット131は、AC/DCコンバータ140と、インバータ142と、フィルタ144と、送電用共振回路132と、を備える。AC/DCコンバータ140は、交流電源190からの交流電力を任意の電圧の直流電力に変換する周知のDC/DCコンバータとして構成されている。
図3にインバータ142の構成の一例を示す。インバータ142は、図3に例示するように、4つのスイッチング素子Q1〜Q4と、このスイッチング素子Q1〜Q4に逆方向に並列接続された4つのダイオードD1〜D4と、平滑コンデンサCとにより構成されている。4つのスイッチング素子Q1〜Q4としては、例えばMOSFET(電界効果トランジスタの一種:metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)を用いることができる。なお、スイッチング素子Q1〜Q4は、それぞれ正極母線と負極母線とに対してソース側とシンク側になるよう2個ずつペアで配置されており、対となるスイッチング素子同士の接続点の各々に送電用コイルの両端子が接続されている。インバータ142は、スイッチング素子Q1〜Q4をスイッチング制御するパルス幅変調(PWM:pulse width modulation)制御により、AC/DCコンバータ140からの直流電力を所望の周波数の交流電力に変換する。
図4にフィルタ144の構成の一例を示す。フィルタ144は、図4に例示するように、第1フィルタ(インダクタL11,L12,コンデンサC11)と第2フィルタ(インダクタL21,L22,コンデンサC21)とによるによる2段の高周波ノイズを除去するフィルタとして構成されている。第1フィルタは、インバータ142からの電力ラインの一方の電力ライン(図4中上側の電力ライン)および他方の電力ライン(図4中下側の電力ライン)に各々接続されたインダクタL11,L12と、インダクタL11とインダクタL12との後段側(送電用共振回路132側)で両電力ラインに取り付けられたコンデンサC11とを備える。また、第1フィルタは、他方の電力ライン(図4中下側の電力ライン)にインダクタL12と並列にスイッチSWが取り付けられている。第2フィルタは、第1フィルタからの電力ラインの一方の電力ライン(図4中上側の電力ライン)および他方の電力ライン(図4中下側の電力ライン)に各々接続されたインダクタL21,L22と、インダクタL21とインダクタL22との後段側(送電用共振回路132側)で両電力ラインに取り付けられたコンデンサC21とを備える。
送電用共振回路132は、例えば駐車場の床面などに設置された送電用コイル134と、送電用コイル134に直列に接続されたコンデンサ136と、を有する。この送電用共振回路132は、共振周波数が所定周波数Fset(数十〜数百kHz程度)となるように設計されている。したがって、インバータ142では、基本的には、AC/DCコンバータ140からの直流電力を所定周波数Fsetの交流電力に変換する。
送電ECU170は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。送電ECU170には、以下の電流および電圧が入力ポートを介して入力されている。インバータ142によって変換された交流電力の電流(出力電流)Isを検出する電流センサ150からの出力電流Is。インバータ142からの交流電圧を直流電圧に変換して検出する電圧検出ユニット152からの電圧Vs。送電用共振回路132に流れる交流電流を検出する電流センサ154からの送電用共振回路132の電流Itr。送電用共振回路132の端子間の交流電圧を直流電圧に変換して検出する電圧検出ユニット156からの送電用共振回路132の端子間電圧(送電電圧)Vtr。なお、電圧検出ユニット152,156は、整流回路と電圧センサとを有する。また、送電ECU170からは、AC/DCコンバータ140への制御信号やインバータ142への制御信号、フィルタ144のスイッチSWへの駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。
自動車20は、電気自動車として構成されており、走行用のモータ22と、モータ22を駆動するためのインバータ24と、インバータ24を介してモータ22と電力をやりとりするバッテリ26と、を備える。インバータ24とバッテリ26との間にはシステムメインリレー28が設けられている。また、自動車20は、バッテリ26に接続される受電ユニット31と、車両全体を制御する車両用電子制御ユニット(以下、「車両ECU」という)70と、車両ECU70と通信すると共に送電装置130の通信ユニット180と無線通信を行なう通信ユニット80と、を備える。
受電ユニット31は、受電用共振回路32と、フィルタ42と、整流器44と、を備える。受電用共振回路32は、例えば車体底面(フロアパネル)などに設置された受電用コイル34と、受電用コイル34に直列に接続されたコンデンサ36と、を有する。この受電用共振回路32は、共振周波数が上述の所定周波数Fset(送電用共振回路132の共振周波数)付近の周波数(理想的には所定周波数Fset)となるように設計されている。フィルタ42は、コンデンサとインダクタによる1段或いは2段の高周波ノイズを除去する周知のフィルタとして構成されており、受電用共振回路32により受電した交流電力の高周波ノイズを除去する。整流器44は、例えば、4つのダイオードを用いた周知の整流回路として構成されており、受電用共振回路32により受電しフィルタ42により高周波ノイズが除去された交流電力を直流電力に変換する。なお、受電ユニット31はリレー48によりバッテリ26から切り離すことができるようになっている。
車両ECU70は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。車両ECU70には、モータ22の駆動制御に必要なデータが入力ポートを介して入力されている。また、車両ECU70には、整流器44により整流された直流電力の電流(受電電流)Ireを検出する電流センサ50からの受電電流Ireや、この直流電力の電圧(受電電圧)Vreを検出する電圧センサ52からの受電電圧Vreなどが入力ポートを介して入力されている。車両ECU70からは、モータ22を駆動するためにインバータ24の図示しないスイッチング素子をスイッチング制御するための制御信号や、システムメインリレー28へのオンオフ信号などが出力ポートを介して出力されている。なお、車両ECU70は、バッテリ26に取り付けられた図示しない電流センサにより検出された電池電流Ibやバッテリ26に取り付けられた図示しない電圧センサにより検出された電池電圧Vbに基づいてバッテリ26の蓄電割合SOCを演算している。
次に、こうして構成された非接触送受電システム10における送電装置130の動作、特に自動車20がバッテリ26の充電のために停車して送電装置130と受電装置30とによる送受電を開始する際の動作について説明する。図5は、送受電の開始前に送電ECU170により実行されるインダクタンス設定処理の一例を示すフローチャートである。
インダクタンス設定処理が実行されると、送電ECU170は、まず、送電用共振回路132と受電用共振回路32との結合係数kを入力する(ステップS100)。結合係数kは、送電用共振回路132と受電用共振回路32との位置確認の際に推定される。結合係数kの推定は、まず、電流センサ150からのインバータ142の出力電流Isと電圧検出ユニット152からの電圧Vsとを入力し、出力電流Isと電圧Vsとに基づいてインバータ142からの出力インピーダンスZsを計算する。インピーダンスZsを計算する際の出力電流Isとしては実効値を用いる。そして、出力インピーダンスZsに基づいて結合係数kを求める。出力インピーダンスZsは次式(1)に示すように、結合係数kの関数として表わすことができる。式(1)中、「ω」は角周波数、「L1」は送電用コイル134の自己インダクタンス、「L2」は受電用コイル34の自己インダクタンス、「RL」は受電用共振回路32より後方(フィルタ42側)のインピーダンスである。ここで、受電用コイル34の自己インダクタンスL2と受電用共振回路32より後方(フィルタ42側)のインピーダンスRLについては定数として扱うことができる。受電装置30は自動車20に搭載されるため、その仕様を異なるものとすることもできるが、送受電の効率を良好に保つためには一定の規格の受電装置30とする必要がある。このため、規格化された受電装置30を考えると、自己インダクタンスL2とインピーダンスRLは定数として扱うことができるのである。なお、実施例の非接触送受電システム10では、受電装置30と送電装置130は通信ユニット80と通信ユニット180とにより通信しているから、送電装置130は、自己インダクタンスL2およびインピーダンスRL(或いは自己インダクタンスL2とインピーダンスRLとの比(L2/RL))を、通信により自動車20から取得するものとしてもよい。
Figure 2016111903
結合係数kを入力すると、結合係数kを所定値krefと比較する(ステップS110)。所定値krefは、送電用共振回路132や受電用共振回路32の設計上、結合係数kの取り得る範囲の中間的な値として設定されている。したがって、結合係数kが所定値kref以上のときには、結合係数kが比較的大きいときと判断することができ、結合係数kが所定値kref未満のときには、結合係数kが比較的小さいときと判断することができる。そして、結合係数kが所定値kref以上のときにはフィルタ144のスイッチSWをオフとし(ステップS120)、結合係数kが所定値kref未満のときにはフィルタ144のスイッチSWをオンとして(ステップS130)、本処理を終了する。このようにスイッチSWをオンオフするのは、インバータ142からの出力電流Isの位相θが出力電圧に対して適当に遅角するようにするためである。結合係数kが比較的小さいときには、インバータ142からの出力電流Isの位相θを適当に遅らせるために必要なインダクタンスは比較的小さくてよい。このため、結合係数kが所定値kref未満のときにはフィルタ144のスイッチSWをオンとしてフィルタ144のインダクタL12を回避して第1フィルタのインダクタンスを小さくする。なお、結合係数kが比較的小さいときにフィルタ144のインダクタンスとして大きなものを用いると、力率が著しく悪化し、目標電力の送受電が困難になってしまう場合が生じる。一方、結合係数kが比較的大きいときには、インバータ142からの出力電流Isの位相θを適当に遅らせるために必要なインダクタンスは大きくなる。このため、結合係数kが所定値kref以上のときにはフィルタ144のスイッチSWをオフとしてフィルタ144のインダクタL12のショートを解除して第1フィルタのインダクタンスを大きくする。即ち、このようにスイッチSWをオンしたりオフすることにより、インバータ142からの出力電流Isの位相θを出力電圧に対して適当に遅角するようにするのである。
図6に、インバータ142のスイッチング素子Q1〜Q4のオンオフ状態とインバータ142の出力電圧や出力電流の時間変化の一例を示す。図中の「インバータ出力電圧,電流」において、実線の折れ線は出力電圧を示し、実線のサインカーブは出力電圧に対して電流位相θが進角しているときの電流を示し、破線のサインカーブは出力電圧に対して電流位相θが遅角しているときの電流を示している。電流位相θが出力電圧に対して進角しているとき(図6の実線のサインカーブのとき)には、本明細書の「発明が解決しようとする課題」で図14を用いて説明したように電流が流れる。即ち、図6においてスイッチング素子Q1(図14ではQ91)がオンとなる直前の時間T1では図14(a)に示すように電流が流れ、スイッチング素子Q1(図14ではQ91)がオンとなった直後の時間T2では図14(b)に示すように電流が流れる。ダイオードD3(図14ではD93)には、スイッチング素子Q1をオンする直前の時間T1では順バイアスが与えられており、スイッチング素子Q1がオンした直後の時間T2では逆バイアスが与えられることになる。このため、ダイオードのリカバリ特性により、ダイオードD3(図14ではD93)には図14(b)の太矢印に示すようにリカバリ電流が流れる。電流位相θが出力電圧に対して遅角しているとき(図6の破線のサインカーブのとき)には、以下のように電流が流れる。図6においてスイッチング素子Q1がオンとなる直前の時間T1では、電流は、図7(a)に示すように、送電用コイル側の上の電力ラインからオン状態のスイッチング素子Q3,オン状態のスイッチング素子Q4およびダイオードD4を介して送電用コイル側の下の電力ラインに流れる。図6においてスイッチング素子Q1がオンとなった直後の時間T2では、電流は、図7(b)に示すように、送電用コイル側の上の電力ラインからオン状態のスイッチング素子Q1を介して電源側の正極母線に流れると共に電源側の負極母線からオン状態のスイッチング素子Q4およびダイオードD4を介して送電用コイル側の下の電力ラインに流れる。ダイオードD3には、スイッチング素子Q1をオンする直前の時間T1でもスイッチング素子Q1がオンした直後の時間T2でも逆バイアスが与えられるから、リカバリ電流は流れない。したがって、結合係数kに基づいてスイッチSWをオンしたりオフしたりしてフィルタ144のインダクタンスを調整して電流位相θが出力電圧に対して適当に遅角するようにすることにより、ダイオードD3にリカバリ電流が流れないようにすることができる。上述したように、スイッチング素子Q1をオンするタイミングにダイオードD3に流れるリカバリ電流は、短絡電流となるため、結合係数kに基づいてスイッチSWをオンしたりオフしたりすることにより、短絡電流が流れないようにすることができる。
次に、実施例の送電装置130の送受電の際の動作について説明する。送電ECU170は、送受電している最中には、図8に例示する周波数調整処理を所定時間毎(例えば、数100msec毎)に繰り返し実行する。
周波数調整処理が実行されると、送電ECU170は、まず、インバータ142から出力電流Isの位相(電流位相)θが出力電圧に対して進角しているか否かを検知する(ステップS200)。電流位相θが進角しているか否かの検知は、例えば、スイッチング素子Q1をオンするタイミングにおけるインバータ142の出力電流Isに基づいて検知することにより行なうことができる。図6に示すように、スイッチング素子Q1をオンするタイミングの時間T2では、出力電圧に対して電流位相θが進角しているとき(図6の実線のサインカーブ)には出力電流Isは正の値となり、出力電圧に対して電流位相θが遅角しているとき(図6の破線のサインカーブ)には出力電流Isは負の値となる。したがって、スイッチング素子Q1をオンするタイミングにおけるインバータ142の出力電流Isが正の値のときに電流位相θが進角しているのを検知することができる。なお、図6の実線のサインカーブから解るように、電流位相θが進角していることの検知は、スイッチング素子Q1をオフするタイミングにおけるインバータ142の出力電流Isが負の値であることによっても行なうことができる。また、スイッチング素子Q3のオンオフはスイッチング素子Q1は反転するから、電流位相θが進角していることの検知は、スイッチング素子Q3をオフするタイミングやスイッチング素子Q3をオンするタイミングで行なうこともできる。さらに、電流位相θが進角していることの検知は、出力電流Isの符号が変化するとき(正から負へ或いは負から正へ変化するとき)の出力電圧が値0であるか否かによっても行なうことができる。或いは、電流位相θが進角していることの検知は、力率の値とダイオードD3の発熱状況に基づいて行なうこともできる。
ここで、フィルタ144のインダクタンスの調整にも拘わらず、インバータ142からの出力電流の位相θが出力電圧に対して進角したり遅角したりする理由について説明する。送電装置130の送電用共振回路132は共振周波数が所定周波数Fsetとなるように設計されており、自動車20に搭載された受電装置30の受電用共振回路32も共振周波数が所定周波数Fsetとなるように設計されている。このため、部品の製造誤差がなく、且つ、送受電時の送電用共振回路132と受電用共振回路32とが設計上の位置に正確にあれば、電流位相θは、出力電圧に対して進角することも遅角することもない。しかし、送電用共振回路132や受電用共振回路32の部品には製造誤差があり、周波数・位相特性が個体によって変化する。このため、出力電圧に対して出力電流Isの位相θが進角したり遅角したりする。また、送受電時の送電用共振回路132と受電用共振回路32との位置は、自動車20の駐車によって定まるため、設計上の位置にはならない場合が多い。送受電時の送電用共振回路132と受電用共振回路32との位置がずれると、結合係数kやインダクタンスが変化し、周波数・位相特性が変化する。このため、出力電圧に対して出力電流Isの位相θが進角したり遅角したりする。さらに、インバータ142をパルス幅変調制御により交流電力に変換している場合には、デューティ比の変更によって出力電圧の立ち上がりタイミングが変化するから、これにより、電流波形は何ら変化していないのに出力電圧に対して電流位相θが進角した状態になってしまう場合も生じる。インバータ142からの出力電流の位相θが出力電圧に対して進角したときの不都合については詳述した。
ステップS200の電流位相θが出力電圧に対して進角しているか否かの検知により電流位相θが出力電圧に対して進角しているのを検知できなかった場合には、周波数を調整する必要がないと判断して、本処理を終了する。一方、電流位相θが出力電圧に対して進角しているのを検知した場合には、以下の処理により周波数調整を行なう。
まず、送電用共振回路132と受電用共振回路32との結合係数kを入力し(ステップS220)、入力した結合係数kに基づいて周波数の調整方向と調整量とを決定する(ステップS230)。周波数の調整方向は、電流位相θの出力電圧に対する進角が小さくなる方向、即ち、電流位相θを遅角させる方向である。周波数の調整方向と調整量の決定は、実施例では、結合係数kと周波数と電流位相θとの関係を実験などにより予め調べて周波数調整用マップとして記憶しておき、結合係数kが与えられると、周波数の調整方向と調整量とが導出されることにより行なうものとした。周波数調整用マップの一例を図9に示す。図中、電流位相θは、正の値のとき出力電圧に対して遅角している場合であり、負の値のときが進角している場合である。図9に示すように、結合係数kが大きいときには、インバータ142の出力電圧の周波数を小さくすると電流位相θが遅角し、周波数を大きくすると電流位相θが進角する。そして、結合係数kが大きいときには、周波数の調整量を比較的大きくしても電流位相θの進角量や遅角量は小さい。一方、結合係数kが小さいときには、インバータ142の出力電圧の周波数を小さくすると電流位相θが進角し、周波数を大きくすると電流位相θが遅角する。そして、結合係数kが小さいときには、周波数の調整量が小さくても電流位相θの進角量や遅角量は大きい。ステップS230では、結合係数kにより周波数と電流位相θとの関係が定まるから、周波数の調整方向としては電流位相θの出力電圧に対する進角が小さくなる方向、即ち電流位相θを遅角させる方向に決定することができる。また、調整量としては所定遅角量(例えば遅角量が5度や7度など)となるように決定することができる。例えば、図9のマップの「k=小」のときには、周波数の調整方向は周波数を大きくする方向となり、調整量は僅かな量(例えば、0.2kHzや0.5kHzなど)となる。また、図9のマップの「k=大」のときには、周波数の調整方向は周波数を小さくする方向となり、調整量は比較的大きな量(例えば、2kHzや5kHzなど)となる。図9のマップの「k=中」のときには、周波数の調整方向は周波数を大きくする方向となり、調整量は中間的な量(例えば、1kHzや1.5kHzなど)となる。なお、結合係数kについては詳述した。
こうして周波数の調整方向と調整量とを決定すると、決定した周波数の調整方向と調整量とを用いてインバータ142の出力電圧の周波数を調整し(ステップS240)、本処理を終了する。インバータ142の出力電圧の周波数の調整は、スイッチング素子Q1〜Q4のスイッチング制御の周期を変更することにより行なうことができる。
こうした周波数調整処理を行なってもインバータ142の出力電流Isの位相θの出力電圧に対する進角が解消されないときには、再び周波数調整処理が実行されるから、出力電流Isの位相θの出力電圧に対する進角が解消される。即ち、電流位相θは出力電圧に対して遅角するようになる。したがって、電流位相θが出力電圧に対して進角しているときに、周波数調整処理を行なって電流位相θの出力電圧に対する進角を解消することにより、ダイオードD3にリカバリ電流が流れないようにすることができる。
以上説明した実施例の非接触送受電システム10における送電装置130では、送電用共振回路132と受電用共振回路32との結合係数kが所定値kref以上のときにはフィルタ144のスイッチSWをオフとし、結合係数kが所定値kref未満のときにはフィルタ144のスイッチSWをオンとする。これにより、インバータ142からの出力電流Isの位相θを出力電圧に対して適当に遅角させることができる。この結果、インバータ142からの出力電流Isの位相θが出力電圧に対して進角することによる不都合、即ちダイオードD3のリカバリ電流(短絡電流)が流れることに起因する送電装置130の異常発熱や故障などの不都合を抑制することができる。
また、実施例の非接触送受電システム10における送電装置130では、インバータ142の出力電流Isの位相θが出力電圧に対して進角しているのを検知したときには、結合係数kに基づいて電流位相θの進角が小さくなる方向にインバータ142の出力電圧の周波数を調整する。これにより、電流位相θの進角を解消し、スイッチング素子Q1がオンとなるタイミングにおいてダイオードD3にリカバリ電流(短絡電流)が流れないようにすることができ、ダイオードD3にリカバリ電流(短絡電流)が流れることに起因する送電装置130の異常発熱や故障などを抑制することができる。
実施例の送電装置130では、フィルタ144の第1フィルタの他方の電力ライン(図4中下側の電力ライン)にインダクタL12と並列にスイッチSWを取り付け、結合係数kに基づいてスイッチSWをオンしたりオフしたりするものとした。しかし、図10の変形例のフィルタ144Bに示すように、インダクタL12に代えて可変インダクタLchを用いるものとしてもよい。この場合、図11の変形例のインダクタンス設定処理を実行し、結合係数kを入力した後に(ステップS100)、結合係数kが大きいほどインダクタンスが大きくなるように可変インダクタLchを調整する(ステップS110B)ものとすればよい。また、他方の電力ラインに取り付けられたインダクタL12とスイッチSWとに代えて、並列接続されたインダクタとスイッチとの対を2つ以上直列に取り付けるものとしてもよい。この場合、結合係数kが大きいほどインダクタンスが大きくなるようにスイッチをオンオフすればよい。
実施例の送電装置130では、周波数の調整量として所定遅角量だけ調整するものとしたが、周波数の調整量として所定周波数(例えば0.5kHzや1kHzなど)だけ調整するものとしてもよい。また、結合係数kに基づいて調整量の所定周波数を変更して用いてもよい。例えば、図9の「k=大」のときには調整量として2kHzを用い、図9の「k=小」のときには調整量として0.1kHzを用いるものとしてもよい。
実施例では、自動車20に搭載された受電装置30と送電装置130とを有する非接触送受電システム10における送電装置130として説明したが、自動車以外の車両や移動体に搭載された受電装置と送電装置とを有する非接触送受電システムにおける送電装置の形態としたり、移動体以外の設備に組み込まれた受電装置と送電装置とを有する非接触送受電システムにおける送電装置の形態としてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、受電装置30が「受電装置」に相当し、送電装置130が「送電装置」に相当し、スイッチング素子Q1〜Q4が「複数のスイッチング素子」に相当し、ダイオードD1〜D4が「複数のダイオード」に相当し、インバータ142が「インバータ」に相当し、受電用共振回路32が「受電部」に相当し、送電用共振回路132が「送電部」に相当し、「フィルタ144」がフィルタに相当し、送電ECU170が「制御手段」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、非接触送受電システムの送電装置の製造産業などに利用可能である。
10 非接触送受電システム、20 自動車、22 モータ、24 インバータ、26 バッテリ、28 システムメインリレー、30 受電装置、31 受電ユニット、32 受電用共振回路、34 受電用コイル、36 コンデンサ、42 フィルタ、44 整流器、48 リレー、50 電流センサ、52 電圧センサ、70 車両用電子制御ユニット(車両ECU)、80 通信ユニット、130 送電装置、131 送電ユニット、132 送電用共振回路、134 送電用コイル、136 コンデンサ、140 AC/DCコンバータ、142 インバータ、144,144B フィルタ、150 電流センサ、152 電圧検出ユニット、154 電流センサ、156 電圧検出ユニット、170 送電用電子制御ユニット(送電ECU)、180 通信ユニット、190 交流電源、C,C11,C21 コンデンサ、D1〜D4,D91〜D94 ダイオード、L11,L12,L21,L22 インダクタ、Lch 可変インダクタ、Q1〜Q4,Q91〜Q94 スイッチング素子。

Claims (11)

  1. 受電装置に非接触で電力を送電する送電装置であって、
    複数のスイッチング素子と複数のダイオードとを有し、外部電源起因の直流電力を交流電力に変換するインバータと、
    前記受電装置の受電部に送電する送電部と、
    インダクタンスを調整可能な回路を有し、前記インバータからの交流電力の高周波ノイズを除去して前記送電部に供給するフィルタと、
    前記受電部と前記送電部との結合係数を推定し、前記結合係数が大きいほどインダクタンスが大きくなる傾向に前記フィルタのインダクタンスを調整する制御手段と、
    を備える送電装置。
  2. 請求項1記載の送電装置であって、
    前記フィルタは、前記インバータの出力側の一対の電力ラインのうちの一方の電力ラインに接続された第1インダクタと、前記一対の電力ラインのうちの他方の電力ラインに接続された第2インダクタと、前記第2インダクタに並列に前記他方の電力ラインに接続されたスイッチと、を有し、
    前記制御手段は、前記結合係数が所定値以上のときには前記スイッチをオフとし、前記結合係数が前記所定値未満のときには前記スイッチをオンとする手段である、
    送電装置。
  3. 請求項1記載の送電装置であって、
    前記フィルタは、可変インダクタを有し、
    前記制御手段は、前記結合係数が大きいほどインダクタンスが大きくなる傾向に前記可変インダクタを制御する手段である、
    送電装置。
  4. 請求項1ないし3のうちのいずれか1つの請求項に記載の送電装置であって、
    前記制御手段は、前記インバータの出力インピーダンスに基づいて前記結合係数を推定する手段である、
    送電装置。
  5. 請求項4記載の送電装置であって、
    前記制御手段は、前記出力インピーダンスが前記送電部の自己インダクタンスと前記受電部の自己インダクタンスと前記受電部を除く前記受電装置のインピーダンスと前記結合係数との関数であるとして前記結合係数を推定する手段である、
    送電装置。
  6. 請求項5記載の送電装置であって、
    前記制御手段は、前記受電部の自己インダクタンスおよび前記受電部を除く前記受電装置のインピーダンスを定数として扱って前記結合係数を推定する手段である、
    送電装置。
  7. 請求項6記載の送電装置であって、
    前記制御手段は、前記受電部の自己インダクタンスおよび前記受電部を除く前記受電装置のインピーダンス、または、前記受電部の自己インダクタンスと前記受電部を除く前記受電装置のインピーダンスとの比、を前記受電装置から取得して前記結合係数を推定する手段である、
    送電装置。
  8. 請求項1ないし7のうちのいずれか1つの請求項に記載の送電装置であって、
    前記制御手段は、前記インバータの複数のスイッチング素子をスイッチング制御することにより前記交流電力を調整する手段であり、且つ、前記インバータから前記送電部への電流位相が出力電圧に対して進角しているのを検知したときには前記電流位相の進角が小さくなる方向に前記交流電力の周波数を調整する手段である、
    送電装置。
  9. 請求項8記載の送電装置であって、
    前記制御手段は、前記受電部と前記送電部との結合係数と前記交流電力の周波数と出力電圧に対する前記電流位相との関係を定めたマップを有し、前記受電部と前記送電部との結合係数を演算し、該演算した結合係数と前記マップとを用いて前記電流位相の進角が小さくなる方向に前記交流電力の周波数を調整する手段である、
    送電装置。
  10. 請求項1ないし9のうちのいずれか1つの請求項に記載の送電装置であって、
    前記制御手段は、前記複数のスイッチング素子のうちの何れかのスイッチング素子のオンまたはオフのタイミングにおける電流値に基づいて前記電流位相の進角を検知する手段である、
    送電装置。
  11. 請求項1ないし9のうちのいずれか1つの請求項に記載の送電装置であって、
    前記制御手段は、前記インバータから前記送電部への電流の符号が変化したタイミングにおける前記交流電力の電圧に基づいて前記電流位相の進角を検知する手段である、
    送電装置。
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