JP2016111718A - 基地局装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】下りリンクの送信電力を適切に設定し、ハンドアウト後の移動局での干渉を低減するとともに、適切な負荷分散を実現することができる基地局装置を提供する。【解決手段】基地局装置は、移動通信システムにおける移動局と無線通信を行う基地局に設けられ、自セルから隣接セルへのハンドアウトを早めるように自セルから隣接セルへのハンドオーバーのオフセットの設定を変更するとき、下りリンクの送信電力の設定を下げるように制御する制御手段を備える。【選択図】図12

Description

本発明は、移動通信の基地局装置に関するものである。
従来、移動通信において自セルに在圏する移動局(以下、適宜「ユーザ装置」(UE:User Equipment)ともいう。)がデータ通信等を継続した状態で隣接する基地局のセルに移動するときにハンドオーバー(HO)処理を行う基地局装置が知られている(例えば、非特許文献1、2参照)。
また、近年のトラフィック急増に対応すべく、例えばLTE(Long Term Evolution)方式の移動通信システムにおいて、従来のマクロセル基地局(以下、適宜「MeNB」ともいう。)やピコ基地局(以下、適宜「PeNB」ともいう。)よりさらにセル半径が小さいスモールセル基地局(以下、適宜「小型基地局」、「Home eNB」又は「HeNB」ともいう。)の需要が高まっている。このようなLTE方式の移動通信システムのサービス開始に伴い、高速データ通信が可能となり、多様なサービスを提供することが可能となってきている。
一般的にHeNBは屋内の限られたスペース(個宅、店舗等)にエリアを形成する目的で置局され、屋外エリアは主にMeNBまたはPeNBにより形成される。そのため、HeNBが送信する下り信号は屋外に漏洩しないことが望ましい。しかしながら、HeNBの出力や設置場所によっては下り信号が屋外に漏洩してしまう。この漏洩電力を高速移動中のUEが受信すると、一瞬MeNBからHeNBにハンドオーバー(HO)し、すぐさまMeNBにHOする。この事象は通常のHOと比べ失敗となる確率が高く、ユーザー満足度低下の要因となる。そのため、このようなUEの頻繁なHOの発生を防止することが課題になっている。
また、LTEの最大理論スループットは100[Mbps]超(周波数帯域幅(BW):15[MHz]、2x2 MIMO(multiple-input and multiple-output)時)にも達するが、実際のサービスにおいては、これを複数のアクティブユーザーでシェアするため、1ユーザー当たりのスループット(以下、「ユーザースループット」ともいう。)は数乃至数十[Mbps]程度となる。とりわけユーザーが過度に集中するセルでは、ユーザースループットはさらに低下し、ユーザー満足度低下の要因となる。このようなユーザスループットの低下を解消する目的で、基地局装置における負荷分散機能(MLB:Mobility Load Balancing)が提案されている(例えば、非特許文献3参照)。この負荷分散機能(MLB)は主に高負荷の基地局において、ハンドオーバー関連のパラメータを変更し、セルエッジのUEを隣接セルへハンドオーバー(ハンドアウト)させることで、自セルの負荷を下げる機能である。しかしながら、本来各基地局の受信信号レベルに応じて適切に在圏させているUEを強制的にハンドアウトさせると、ハンドアウト後のUEは高い干渉を受けることとなる。また、UEがセル中心付近に集中している場合、ハンドオーバーパラメータの調整だけではUEをハンドアウトさせることができない。そのため、ハンドアウト後のUEが高い干渉を受けることなく、基地局装置における適切な負荷分散を実現することが課題になっている。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る基地局装置は、移動通信システムにおける移動局と無線通信を行うスモールセル基地局に設けられる基地局装置であって、前記スモールセル基地局がマクロセル内に又はマクロセルに隣接して配置されている場合に、移動局が該マクロセルからスモールセルへハンドインする際にマクロセル基地局からハンドオーバー要求を受信したタイミングと該スモールセルへのハンドオーバーが失敗した旨の情報を該マクロセル基地局から受信したタイミングとの時間間隔を測定する測定手段と、前記測定手段で測定した前記時間間隔に基づいて下りリンクの送信電力の設定を下げるように制御する制御手段と、を備える。
また、上記課題を解決するため、本発明の他の一態様に係る基地局装置は、移動通信システムにおける移動局と無線通信を行うスモールセル基地局に設けられる基地局装置であって、前記スモールセル基地局がマクロセル内に又はマクロセルに隣接して配置されている場合に、移動局が該マクロセルからスモールセルへハンドインした際に接続設定信号を該移動局に送信したタイミングと該移動局の該スモールセルからのハンドアウトに伴ってハンドオーバー要求をマクロセル基地局に送信したタイミングとの間の時間間隔を測定する測定手段と、前記測定手段で測定した前記時間間隔に基づいて下りリンクの送信電力の設定を下げるように制御する制御手段と、を備える。
前記基地局装置それぞれにおいて、前記制御手段は、前記時間間隔t[sec]が予め設定した閾値Tth[sec]より小さい又は閾値Tth[sec]以下の場合に、前記下りリンクの送信電力の設定を下げるように変更してもよい。
また、前記各基地局装置それぞれにおいて、前記制御手段は、前記時間間隔t[sec]が予め設定した閾値Tth[sec]より小さい又は閾値Tth[sec]以下になったことが、予め設定した所定時間の間に所定回数よりも多く又は所定回数以上発生したと判断した場合に、前記下りリンクの送信電力の設定を下げるように変更してもよい。
また、前記基地局装置それぞれにおいて、前記制御手段は、前記下りリンクの送信電力の設定を下げるとともに、前記スモールセルから前記マクロセルへのハンドアウトを遅らせるように該スモールセルから該マクロセルへのハンドオーバーのオフセット(Ocn)の設定を変更してもよい。
また、上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る基地局装置は、移動通信システムにおける移動局と無線通信を行う基地局に設けられる基地局装置であって、自セルから隣接セルへのハンドアウトを早めるように自セルから隣接セルへのハンドオーバーのオフセット(Ocn)の設定を変更するときに、下りリンクの送信電力の設定を下げるように制御する制御手段を備える。
前記基地局装置において、自セルの負荷情報L1を取得する情報取得手段を備え、前記制御手段は、自セルの負荷L1が所定の負荷よりも高い場合に、前記ハンドオーバーのオフセット及び前記下りリンクの送信電力の設定を下げるように制御してもよい。
また、前記基地局装置において、自セルの負荷情報L1と隣接セルの負荷情報L2とを取得する情報取得手段を備え、前記制御手段は、L1とL2との差分(L1−L2)が予め設定した閾値Lthよりも大きい又はLth以上の場合に、前記ハンドオーバーのオフセット及び前記下りリンクの送信電力の設定を下げるように制御してもよい。ここで、前記制御手段は、所定時間内に前記L1とL2との差分(L1−L2)が予め設定した閾値Lthよりも大きい又はLth以上になったときにカウンタnをインクリメントし、そのカウンタnの値が所定回数Nincよりも多く又は所定回数Ninc以上の場合に、前記ハンドオーバーのオフセット及び前記下りリンクの送信電力の設定を下げるように制御してもよい。
また、前記基地局装置において、前記制御手段は、ハンドオーバーのオフセット(Ocn)の設定変更を行わずに前記下りリンクの送信電力の設定を下げる制御のみを行ってもよいし、ハンドオーバーのオフセット(Ocn)の設定変更を優先的に行い、オフセット(Ocn)が所定の最大値又は最小値になった後に前記下りリンクの送信電力の設定を下げる制御を行ってもよい。
また、前記基地局装置において、前記制御手段は、自セルから隣接セルへのハンドアウトを遅らせるように自セルから隣接セルへのハンドオーバーのオフセット(Ocn)の設定を変更する場合に、下りリンクの送信電力の設定を上げるように制御してもよい。ここで、前記制御手段は、自セルの負荷L1が所定の負荷よりも低い場合に、前記自セルから隣接セルへのハンドアウトを遅らせる自セルから隣接セルへのハンドオーバーのオフセット(Ocn)の設定変更と、前記下りリンクの送信電力の設定を上げる制御とを行ってもよい。また、前記制御手段は、L2とL1との差分(L2−L1)が予め設定した閾値Tdecよりも大きい又はTdec以上の場合に、前記自セルから隣接セルへのハンドアウトを遅らせる自セルから隣接セルへのハンドオーバーのオフセット(Ocn)の設定変更と、前記下りリンクの送信電力の設定を上げる制御とを行ってもよい。また、前記制御手段は、前記所定時間内に前記L2とL1との差分(L2−L1)が予め設定した閾値Tdecよりも大きい又はTdec以上になったときに前記カウンタ(n)をデクリメントし、そのカウンタnの値が所定回数Ndecよりも少なく又はそのカウンタnの値が以下の場合に、前記自セルから隣接セルへのハンドアウトを遅らせる自セルから隣接セルへのハンドオーバーのオフセット(Ocn)の設定変更と、前記下りリンクの送信電力の設定を上げる制御とを行ってもよい。また、前記制御手段は、ハンドオーバーのオフセット(Ocn)の設定変更を行わずに前記下りリンクの送信電力の設定を上げる制御のみを行ってもよいし、ハンドオーバーのオフセット(Ocn)の設定変更を優先的に行い、オフセット(Ocn)が所定の最大値又は最小値になった後に前記下りリンクの送信電力の設定を上げる制御を行ってもよい。
また、前記基地局装置は、スモールセル基地局の基地局装置であってもよいし、マクロセル基地局の基地局装置であってもよい。
本発明によれば、下りリンクの送信電力(送信出力)を適切に設定し、移動局(ユーザ装置)の頻繁なハンドオーバーの発生を防止することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、下りリンクの送信電力(送信出力)を適切に設定し、ハンドアウト後の移動局(ユーザ装置)干渉を低減するとともに、適切な負荷分散を実現することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る基地局装置を有する基地局が配置された移動通信システムの概略構成を示す説明図。 (a)は本実施形態の移動通信システムで通信可能なユーザ装置の要部の概略構成の一例を示す機能ブロック図。(b)は本実施形態のスモールセル基地局を構成する基地局装置の要部の概略構成の一例を示す機能ブロック図。 (a)〜(d)は一般的な移動通信システムにおけるハンドオーバーの種類を示す説明図。 図3(a)のハンドオーバーの場合の動作例を示すフローチャート。 同ハンドオーバーの場合の動作例を示すフローチャート及びシーケンス図。 本発明の第1の実施形態に係るハンドオーバー時における下りリンクの送信電力の制御例を示す説明図。 同下りリンクの送信電力の制御例を示すシーケンス図。 本発明の第2の実施形態に係るハンドオーバー時における下りリンクの送信電力の制御例を示す説明図。 同下りリンクの送信電力の制御例を示すシーケンス図。 負荷分散機能(MLB)を示す説明図。 (a)〜(c)は負荷分散機能(MLB)を適用する場合の課題を説明するための説明図。 本発明の第3の実施形態に係る負荷分散機能(MLB)の実行時における下りリンクの送信電力の制御例を示す説明図。 同下りリンクの送信電力の制御例を示すフローチャート。 基地局間で負荷情報を送受信するときの通信制御の一例を示すシーケンス図。 本発明の第4の実施形態に係る負荷分散機能(MLB)の実行時における下りリンクの送信電力の制御例を示すフローチャート。 本発明の第5の実施形態に係る負荷分散機能(MLB)の実行時における下りリンクの送信電力の制御例を示すフローチャート。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る基地局装置を有する基地局が配置された移動通信システムの概略構成を示す説明図である。図1において、本実施形態の移動通信システムは、LTEの仕様に準拠した通信システムであり、マクロセル基地局10,11,12と、その一つのマクロセル基地局10の無線通信エリアであるマクロセル10A内に位置するスモールセル基地局20とを備える。スモールセル基地局20の無線通信エリアであるスモールセル20Aは、マクロセル10Aの内側に含まれている。図示の例では、移動局であるユーザ装置(UE)30はスモールセル20Aに在圏しており、スモールセル基地局20と間で電話やデータ通信などのための無線通信が可能な状態にある。また、ユーザ装置30は、マクロセル10Aの内部であってスモールセル20Aの外縁部(マクロセル10Aとの境界部)に位置しているため、ユーザ装置30から発した無線信号がマクロセル基地局10に到達したりマクロセル基地局10から発した無線信号がユーザ装置30に到達したりする状況にある。また、スモールセル基地局20の周辺に位置する基地局としては、マクロセル基地局10のほかマクロセル基地局11,12がある。
なお、図1では、3つのマクロセル基地局10,11,12と1つのスモールセル基地局20と1つのユーザ装置30とを図示しているが、マクロセル基地局は2以下又は4以上であってもよく、スモールセル基地局及びユーザ装置はそれぞれ複数であってもよい。また、以下の実施形態では、後述の処理や制御をスモールセル基地局20が行う場合について説明するが、同様な処理や制御はマクロセル基地局10などの他の基地局が行ってもよい。また、3つのマクロセル基地局10,11,12に共通する部分については、マクロセル基地局10として説明する。
マクロセル基地局10は、移動体通信網において屋外に設置されている通常の半径数百m乃至数km程度の広域エリアであるマクロセルをカバーする広域の基地局であり、「マクロセル基地局」、「Macro e−Node B」、「MeNB」等と呼ばれる場合もある。マクロセル基地局10は、他の基地局と例えば有線の通信回線で接続され、所定の通信インターフェースで通信可能になっている。また、マクロセル基地局10は、回線終端装置及び専用回線を介して移動体通信網のコアネットワークに接続され、移動体通信網内の各種ノードとの間で所定の通信インターフェースにより通信可能になっている。
スモールセル基地局20は、広域のマクロセル基地局とは異なり、無線通信可能距離が数m乃至数百m程度であり、一般家庭、店舗、オフィス等の屋内にも設置することができる移動設置可能な基地局である。スモールセル基地局20は、移動体通信網における広域のマクロセル基地局がカバーするエリアよりも小さなエリアをカバーするように設けられるため「フェムト基地局」と呼ばれたり、「Home e−Node B」や「Home eNB」と呼ばれたりする場合もある。スモールセル基地局20についても、回線終端装置及びADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線や光回線等のブロードバンド公衆通信回線を介して移動体通信網のコアネットワークに接続され、コアネットワーク上の各種ノードとの間で所定の通信インターフェースにより通信可能になっている。
ユーザが使用する移動局としてのユーザ装置(UE)30は、マクロセル10Aやスモールセル20Aに在圏するときに、その在圏するセルに対応するマクロセル基地局10やスモールセル基地局20と間で所定の通信方式及びリソースを用いて無線通信することができる。
図2(a)は本実施形態の移動通信システムで通信可能なユーザ装置30の要部の概略構成の一例を示す機能ブロック図である。また、図2(b)は本実施形態のスモールセル基地局20を構成する基地局装置200の要部の概略構成の一例を示す機能ブロック図である。なお、スモールセル基地局20の周辺に位置するマクロセル基地局10の基地局装置はスモールセル基地局20と同様に構成することができるため、説明を省略する。
ユーザ装置30は、例えばCPUやメモリ等を有するコンピュータ装置、無線通信部などのハードウェアを用いて構成され、所定のプログラムが実行されることにより基地局10,20等との間の無線通信等を行うことができる。また、基地局装置200は、例えばCPUやメモリ等を有するコンピュータ装置、コアネットワークに対する外部通信インターフェース部、無線通信部などのハードウェアを用いて構成され、所定のプログラムが実行されることにより、後述するスモールセル基地局20に隣接する周辺基地局のリストの記憶及び更新、下りリンクの送信電力の制御、干渉の抑制処理などの各種処理及び制御を実行したり、ユーザ装置30との間の無線通信を行ったりすることができる。
図2(a)において、ユーザ装置30は、制御部301と送受共用器(DUP:Duplexer)302と無線受信部303とOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調部304と受信品質測定部305と報知情報抽出部306とを備える。更に、ユーザ装置30は、Measurement Report生成部307とSC−FDMA(Single-Carrier Frequency-Division Multiple Access)変調部308と無線送信部309とを備える。
制御部301は、例えばコンピュータ装置で構成され、報知情報抽出部306で抽出された報知情報に基づいて各部を制御するとともに、受信品質測定部305で測定された下り信号受信品質の情報をMeasurement Report生成部307に渡す手段として機能する。
無線受信部303は、LTEに規定されているダウンリンク用のOFDM方式で変調された無線信号を、アンテナ及び送受共用器302を介して、基地局10,20から受信する。
OFDM復調部304は、OFDM方式で変調されている無線信号を復調して受信信号を得る。
受信品質測定部305は、OFDM復調部304で復調された受信信号から、下りの無線信号を受信するときの下り受信品質(例えば、電界強度、受信レベルなど)を測定し、測定した下り受信品質の情報(RSRP:Reference Signal Received Power)を制御部301に渡す。
報知情報抽出部306は、OFDM復調部304で復調された受信信号から、基地局10,20が送信した報知情報(例えば、CGIやセルIDなどのセル識別情報、TACなどの位置登録エリア情報、制御チャネル情報、ネットワークバージョン情報など)を抽出し、抽出した報知情報を制御部301に渡す。
Measurement Report生成部307は、制御部301から受け取った下り受信品質の情報(RSRP)及び報知情報に基づいて、ユーザ装置30から周期的に送信する測定報告(Measurement Report)としての送信信号を生成する。
SC−FDMA変調部308は、LTEに規定されているアップリンク用のSC−FDMA(単一キャリア周波数分割多重アクセス)方式を用いて、ベースバンドの各種送信信号を変調する。特に、本例では、SC−FDMA変調部308により、Measurement Report生成部307で生成されたMeasurement Reportの送信信号がSC−FDMA方式で変調される。
無線送信部309は、SC−FDMA変調部308で変調されたMeasurement Reportなどの送信信号を、送受共用器302及びアンテナを介して、基地局10,20に送信する。
ここで、上記Measurement Reportは、ユーザ装置30が基地局10,20に対して報告する下り電界強度(RSRP)、受信品質情報(RSRQ)及び当該セルの周波数情報やセルID等のセル識別情報を含む送信信号である。Measurement Reportの送信用の物理チャネルとしては、例えば、LTEで規定されているアップリンク用共有チャネルであるPUSCH(Uplink Shared Channel)が用いられる。また、Measurement Reportの送信に使用される無線リソース(時間、周波数)は基地局10,20から指定される。
また、図2(b)において、基地局装置200は、送受共用器(DUP)201と上り無線受信部202とSC−FDMA復調部203とMeasurement Report抽出部204とを備える。更に、基地局装置200は、送信電力などの制御を行う制御部205と下り信号生成部206とOFDM変調部207と下り無線送信部208とを備える。なお、基地局装置200にはアンテナを含めてもよい。
上り無線受信部202は、基地局200と通信しているユーザ装置30が送信する上り無線信号を、送受共用器201を介して受信する。この無線信号は、上り無線受信部202等で発生した白色雑音などの雑音信号や、前述のMeasurement Reportに設定されている所定の無線リソース及び物理チャネルにおける無線信号を含む。また、この無線信号は、スモールセル基地局20に隣接しているマクロセル基地局10と通信しているユーザ装置(MUE)が存在している場合は、そのユーザ装置(MUE)から送信された上り信号を含む。
SC−FDMA復調部203は、上り無線受信部202で受信した受信信号に対してSC−FDMA方式の復調処理を実行する。
Measurement Report抽出部204は、SC−FDMA復調部203での復調処理で得られた上記所定の無線リソース及び物理チャネルにおける受信信号のうち、本構成の基地局装置200を含む基地局と通信しているユーザ装置30から送信されたMeasurement Reportに該当する情報を抽出し、制御部205に渡す。
また、制御部205は、RAMやROMなどのメモリを有し、ハンドオーバーに関する各種パラメータや下りリンクの送信電力などの各種設定情報を記憶する記憶手段として機能する。
また、制御部205は、次の(1)〜(5)に列挙するような各種手段としても機能する。なお、各手段における処理や制御のより具体的な例について後述する。
(1)スモールセル基地局20がマクロセル10A内に又はマクロセル10Aに隣接して配置されている場合に、ユーザ装置30がマクロセル10Aからスモールセル20Aへハンドインする際にマクロセル基地局10からハンドオーバー要求を受信したタイミングとスモールセル20Aへのハンドオーバーが失敗した旨の情報をマクロセル基地局10から受信したタイミングとの時間間隔を測定する測定手段。
(2)スモールセル基地局20がマクロセル10A内に又はマクロセル10Aに隣接して配置されている場合に、ユーザ装置30がマクロセル10Aからスモールセル20Aへハンドインした際に接続設定信号を該移動局に送信したタイミングと該移動局の該スモールセルからのハンドアウトに伴ってハンドオーバー要求をマクロセル基地局10に送信したタイミングとの間の時間間隔を測定する測定手段。
(3)前記測定手段で測定した時間間隔に基づいて下りリンクの送信電力の設定を下げるように制御する制御手段。
(4)自セルから隣接セルへのハンドアウトを早めるように自セルから隣接セルへのハンドオーバーのオフセット(Ocn)の設定を変更するときに、下りリンクの送信電力の設定を下げるように制御する制御手段。
(5)自セルの負荷情報L1を取得する情報取得手段、又は、自セルの負荷情報L1と隣接セルの負荷情報L2とを取得する情報取得手段。
下り信号生成部206は、自局のセル20Aに在圏しているユーザ装置30に向けて送信する下り信号を生成する。
OFDM変調部207は、下り信号生成部206で生成した下り信号を、制御部205で決定した送信電力で送信されるように、OFDM方式で変調する。
下り無線送信部208は、OFDM変調部211で変調した送信信号を、送受共用器201及びアンテナを介して送信する。
次に、本実施形態の基地局装置における下りリンクの送信電力(送信出力)の設定を変更する制御(DPC:Downlink power control)について説明する。
〔実施形態1〕
図3(a)〜(d)は、一般的な移動通信システムにおけるハンドオーバーの種類を示す説明図である。移動通信システムにおけるハンドオーバー(HO)は、そのHO先の周波数や無線アクセス方式により、下記の4種類に大別される(例えば、非特許文献1参照)。例えば、図3(a)は、同一周波数(例えば2.1GHz帯)、同一無線アクセス方式(例えばLTE→LTE)のHOを示している。後述する各実施形態の制御は、これらの4種類のハンドオーバーのいずれにも適用することができる。
図3(a):Intra Freq/Intra RAT HO
図3(b):Inter Freq/Intra RAT HO
図3(c):Intra Freq/Inter RAT HO(CSフォールバック含む)
図3(d):Inter Freq/Inter RAT HO(CSフォールバック含む)
図4及び図5は、図3(a)のハンドオーバー(Intra Freq/Intra RAT HO)の場合の動作例を示すフローチャート及びシーケンス図である(例えば非特許文献2参照)。本動作例では、UE(ユーザ装置)から受信した信号強度であるパイロット信号電力(RSRP:Reference Signal Received Power)又は信号品質であるパイロット信号品質(RSRQ:Reference Signal Received. Quality)に基づいて、HOの必要有無を決定する。なお、図3(b)〜(d)のハンドオーバーにおいても動作原理は同じである。
図4の動作例では、次のST01〜ST07の手順でハンドオーバー(HO)が行われる。
ST01:UEは接続先となるSource eNBに在圏すると同時に、Serving eNB(SeNB)が送信する隣接セル情報を受信する。
ST02:UEは定期的にSeNBのパイロット信号電力(RSRP)Mpを測定する。
ST03:UEはMpと予め定められた第一の閾値(Th1)を比較する。Mpのほうが小さい場合、ST04に遷移する。
ST04:UEはMpに加え、ST01にて取得した隣接セル情報に基づき、当該隣接セルのRSRP(Mn)を測定する。
ST05:MnとMpが所定のハンドオーバ判定式を満足した場合、ST06に遷移する。
ST06:UEはMpおよびMnをSeNBに報告する。
ST07:SeNBがUEから報告されたMpおよびMnに基づき、HO実行を判断する。
上記ハンドオーバ判定式は例えば次の式が用いられる。
Figure 2016111718
一般的なハンドオーバ時の品質を向上するMRO(Mobility Robustness Optimization)では、上記ハンドオーバー判定式内のパラメータの一つであるオフセットOcnの値を次のように設定してハンドオーバのタイミングを調整する(非特許文献2参照)
・Ocn増:ハンドオーバーし易くなる(ハンドオーバーのタイミングが早くなる)。
・Ocn減:ハンドオーバーし難くなる(ハンドオーバーのタイミングが遅くなる)。
上記動作例で示した一般的なハンドオーバーでは、スモールセル基地局(HeNB)のRSRPが強いエリアが屋内に閉じていた場合、ユーザーが屋内に出入りする際にHOが発生するため、HO失敗が起こりにくい。
また、スモールセル基地局(HeNB)のRSRPが強いエリアが屋内に漏れた場合、ユーザーが一瞬スモールセルに在圏し、直後に周辺のマクロセルへHOするため、HO失敗が起こりやすい。
スモールセル基地局(HeNB)が瞬間的なハンドイン−ハンドアウトに起因するHO失敗を検知した場合、上記オフセット(Ocn)の値を小さくし、HOのタイミングを遅らせることで、HO失敗を防止することができる。
しかしながら、上記従来のMROでは、ユーザーが自動車で移動している場合のように高速で移動するUEのHO失敗を解消できない。
そこで、本実施形態に係るスモールセル基地局20の基地局装置200では、以下に示すように従来のオフセット(Ocn)の調整に加えて、下りリンクの送信電力の設定を下げるように制御することにより、屋外への電波漏洩による誤ハンドオーバー(HO)の発生すなわちUE(ユーザ装置)30の頻繁なハンドオーバーの発生を確実に防ぎ、ハンドオーバーの成功率を上げている。
図6は、本発明の第1の実施形態に係るハンドオーバー時における下りリンクの送信電力の制御例を示す説明図である。また、図7は、同下りリンクの送信電力の制御例を示すシーケンス図である。なお、図6及び図7において、基地局eNB2がマクロセル基地局10であり、基地局eNB1がそのマクロセル10A内に設置されたスモールセル基地局20である。
本制御例では、次の手順(1)〜(5)に示すように、eNB1は、eNB2からのHO要求信号(HANDOVER REQUEST)の受信タイミングとHOが失敗した旨の情報(RLF INDICATION)の受信タイミングとの間の時間間隔(t[sec])を測定し、その時間間隔(t[sec])が所定よりも短い現象が短時間で頻発するようであれば、自局の下りリンクの送信電力(下り送信出力)を下げるように制御する。
(1)eNB1はeNB2のセルに在圏中のUEからのHand−inに伴い、eNB2からハンドオーバ要求(HANDOVER REQUEST)を受け取る。同時に、eNB1はタイマーを起動する。
(2)UEのHOが失敗した場合、eNB1はeNB2からHOを失敗した旨の信号(RLF INDICATION)を受け取る。同時に、eNB1はタイマーを停止する。
(3)当該タイマー値(t1)が所定の閾値(Tth)より小さい場合、eNB1は高速UEを検出したと見なし、カウンターをインクリメントする。
(4)当該カウンター値が単位時間内に所定の値に達した場合、eNB1は下りリンクの送信電力(下り送信信号出力)の設定を下げる。
(5)一方、当該カウンター値が単位時間内に所定の値に達しなかった場合、eNB1は下りリンクの送信電力(下り送信信号出力)の設定を初期値に戻す。
上記図6及び図7の制御例によれば、スモールセル基地局20の基地局装置200が従来のオフセット(Ocn)の調整に加えて、下りリンクの送信電力の設定を下げるように制御している。これにより、屋外への電波漏洩による誤ハンドオーバー(HO)の発生すなわちUE(ユーザ装置)30の頻繁なハンドオーバーの発生を確実に防ぎ、ハンドオーバーの成功率を上げることができる。
なお、上記図6及び図7の制御例の手順(3)において、上記タイマー値(t1)が所定の閾値(Tth)以下の場合に、高速UEを検出したと見なし、カウンターをインクリメントしてもよい。
また、上記手順(4)において、上記カウンター値が単位時間内に所定の値よりも大きくなった場合に、下りリンクの送信電力(下り送信信号出力)の設定を下げるようにし、当該カウンター値が単位時間内に所定の値以下になった場合に、下りリンクの送信電力(下り送信信号出力)の設定を初期値に戻すようにしてもよい。
また、上記図6及び図7の制御例において、上記タイマーを用いずに、上記時間間隔t[sec]が予め設定した閾値Tth[sec]より小さい又は閾値Tth[sec]以下の場合に、下りリンクの送信電力(下り送信信号出力)の設定を下げるようにしてもよい。
〔実施形態2〕
図8は、本発明の第2の実施形態に係るハンドオーバー時における下りリンクの送信電力の制御例を示す説明図である。また、図9は、同下りリンクの送信電力の制御例を示すシーケンス図である。なお、図8及び図9において、基地局eNB2がマクロセル基地局10であり、基地局eNB1がそのマクロセル10A内に設置されたスモールセル基地局20である。
本制御例では、次の手順(1)〜(5)に示すように、eNB1は、UEがHand−inした際に送信する接続設定信号(RRCConnectionSetup)の送信タイミングと、当該UEのHand−outに伴いeNB2に送信するハンドオーバー要求(HANDOVER REQUEST)の送信タイミングとの間の時間間隔(t[sec])を測定し、これが短時間で頻発するようであれば、自局の下り出力を下げるように制御する。
(1)eNB1はUEが自セルへHOした際、接続設定信号(RRCConnectionSetup)をUEに送信する。同時に、eNB1はタイマーを起動する。
(2)UEがeNB2へHOすることに伴い、eNB1はeNB2にハンドオーバー要求(HANDOVER REQUEST)を送信する。同時に、eNB1はタイマーを停止する。
(3)当該タイマー値(t1)が所定の閾値(Tth)より小さい場合、eNB1は高速UEを検出したと見なし、カウンターをインクリメントする。
(4)当該カウンター値が単位時間内に所定の値に達した場合、eNB1は下り送信信号出力を下げる。
(5)当該カウンター値が単位時間内に所定の値に達しなかった場合、eNB1は下り送信信号出力を初期値に戻す。
上記図8及び図9の制御例によれば、スモールセル基地局20の基地局装置200が従来のオフセット(Ocn)の調整に加えて、下りリンクの送信電力の設定を下げるように制御している。これにより、屋外への電波漏洩による誤ハンドオーバー(HO)の発生すなわちUE(ユーザ装置)30の頻繁なハンドオーバーの発生を確実に防ぎ、ハンドオーバーの成功率を上げることができる。
特に、上記図8及び図9の制御例によれば、HO失敗が発生しなくても高速UEの検出が可能である。
なお、上記図8及び図9の制御例の手順(1)において、eNB1からUEへの接続設定信号(RRCConnectionSetup)の代わりに、UEがRRC Connection Setupが完了した後にeNB1へ送信する接続設定完了信号(RRCConnectionComplete)で代用してもよい。
また、上記図8及び図9の制御例の手順(3)において、上記タイマー値(t1)が所定の閾値(Tth)以下の場合に、eNB1は高速UEを検出したと見なし、カウンターをインクリメントしてもよい。
また、上記手順(4)において、上記カウンター値が単位時間内に所定の値よりも大きくなった場合に、eNB1は下り送信信号出力を下げるようにし、当該カウンター値が単位時間内に所定の値以下になった場合に、下りリンクの送信電力(下り送信信号出力)の設定を初期値に戻すようにしてもよい。
また、上記図8及び図9の制御例において、上記タイマーを用いずに、上記時間間隔t[sec]が予め設定した閾値Tth[sec]より小さい又は閾値Tth[sec]以下の場合に、下りリンクの送信電力(下り送信信号出力)の設定を下げるようにしてもよい。
また、上記実施形態1(図6及び図7の制御例)及び上記実施形態2(図8及び図9の制御例)はそれぞれ、上記オフセット(Ocn)の調整を行わないで実行してもよい。
また、上記実施形態1(図6及び図7の制御例)と上記実施形態2(図8及び図9の制御例)とを組み合わせて実行するようにしてもよい。
〔実施形態3〕
図10は、従来の移動通信システムに適用可能な負荷分散機能(MLB)を示す説明図である(非特許文献3参照)。この負荷分散機能(MLB)は、例えばマクロセル10A内の配置されているスモールセル基地局20のスモールセルにおけるトラフィックが高くなってスモールセル基地局20が高負荷になったとき、スモールセル基地局20においてハンドオーバー関連のパラメータを変更し、スモールセル20Aの有効セル半径を狭くする機能である。これにより、スモールセル20Aのセルエッジに位置するユーザ装置(UE)30をマクロセル(隣接セル)10Aへハンドオーバー(ハンドアウト)させ、スモールセル基地局20の負荷を下げることができる。
しかしながら、以下に示すように、上記負荷分散機能(MLB)を適用した場合、本来各基地局の受信信号レベルに応じて適切に在圏させているUEを強制的にハンドアウトさせると、ハンドアウト後のUEは高い干渉を受けることとなる。更に、スモールセル20Aの中心にUEが集中した場合は、上記負荷分散機能(MLB)を適用しても、マクロセル(隣接セル)10Aへハンドオーバー(ハンドアウト)させることができず、スモールセル基地局20の負荷を下げることができない。
図11(a)〜(c)は上記負荷分散機能(MLB)を適用する場合の課題を説明するための説明図である。図中の横軸は、マクロセル基地局(eNB1)10とスモールセル基地局(eNB2)20との間の位置を示し、縦軸は、各基地局から送信された下りリンクの送信信号をUE30が受信した信号強度であるパイロット信号電力(RSRP)又は信号品質であるパイロット信号品質(RSRQ)である。
図11(a)はスモールセル基地局20の負荷が小さい場合の説明図である。前述のとおりUEにおけるRSRP/RSRQに基づいてハンドオーバーの実行が判断されるため、UEはRSRP/RSRQが高いセル(図示の場合はスモールセル20A)に在圏する。
図11(b)はスモールセル基地局20の負荷が大きくなった場合の説明図である。スモールセル20Aに在圏するUEが増えてスモールセル基地局20の負荷が大きくなったとき、上記負荷分散機能(MLB)されると、HOラインがスモールセル基地局20側に変化する。これにより、セルエッジに在圏していたUE30は、スモールセル基地局20からの信号のRSRP/RSRQが高いにもかかわらず、マクロセル10Aに強制的にハンドアウトされる。すると、ハンドアウト後のUE30はスモールセル20Aから高い干渉を受ける。
図11(c)はスモールセル基地局20の近くに在圏するUEが増えて負荷が大きくなった場合の説明図である。この場合は、ハンドオーバーのオフセット(Ocn)を許容最大まで大きくしてHOラインをスモールセル基地局20に限界まで移動させても、スモールセル基地局20の近くに在圏する多数のUE30をマクロセル10Aにハンドアウトさせることができない。そのため、スモールセル基地局20における負荷増大を解消することができない。
そこで、本実施形態に係るスモールセル基地局20の基地局装置200では、以下に示すように、上記負荷分散機能(MLB)の実行時に、ハンドオーバーのオフセット(Ocn)の調整とともに下りリンクの送信電力の設定を下げるように制御することにより、高負荷のスモールセルからハンドアウトしたUE30への干渉を低減するとともに、適切な負荷分散を実現している。
図12は、本発明の第3の実施形態に係る負荷分散機能(MLB)の実行時における下りリンクの送信電力の制御例を示す説明図である。図13は、同下りリンクの送信電力の制御例を示すフローチャートである。なお、図12及び図13において、基地局eNB1がマクロセル基地局10であり、基地局eNB2がスモールセル基地局20である。
本制御例では、次の手順(1)〜(7)に示すように負荷分散機能(MLB)の実行時に下りリンクの送信電力を制御する。
(1)eNB2は、リソースステータス報告手順(Resource Status Reporting Procedure)を開始する。具体的には、隣接セルのeNB1にリソースステータス報告要求(Resource Status Reporting Request)を送信し、当該eNB1からのリソースステータス応答(Resource Status Response)の受信をもって、本リソースステータス報告手順の開始とする(ST01)。
(2)タイマーおよび当該eNB2の負荷状況を示すカウンタ(n)を初期化する(ST02)。
(3)自セルの負荷情報L1(無線リソース使用率など)を取得する。同時に、隣接セルから受信したリソースステータス更新(Resource Status Update)により、隣接セルの負荷情報L2を取得する(ST03)。ここで、隣接セルの負荷情報L2は、例えば図14に示す基地局間のX2インターフェースを介した通信制御手順(Resource Status Reporting Initiation Procedure)により取得することができる(非特許文献4参照)。
(4)L1とL2の差(L1−L2)が所定の閾値Tinc以上の場合、すなわち自セルの負荷L1が隣接セルの負荷L2より高い場合、カウンタ(n)をインクリメントする(ST04,05)。
(5)L2とL1の差(L2−L1)が所定の閾値Tdec以上の場合、すなわち隣接セルの負荷L2が自セルの負荷L1より高い場合、カウンタ(n)をデクリメントする(ST06,07)。
(6)上記(3)〜(5)をタイマーが満了するまで繰り返す(ST08)。
(7)タイマー満了後、カウンタ(n)の値をチェックする(ST09)。カウンタ(n)が所定の閾値(Ninc)より大きい場合、ハンドオーバーのオフセットOcnを増加するとともに、下りリンクの送信電力Poutの設定を下げる(ST10)。また、カウンタ(n)が別の閾値(Ndec)より小さい場合、ハンドオーバーのオフセットOcnを減少させるとともに、下りリンクの送信電力Poutの設定を上げる(ST11)。
上記図12及び図13の制御例によれば、スモールセル基地局(eNB2)20の基地局装置200が、ハンドオーバーのオフセットOcnを増加させる負荷分散機能(MLB)の実行時に下りリンクの送信電力Poutの設定を下げるように制御している。これにより、高負荷のスモールセル20AからハンドアウトしたUE30への干渉を低減するとともに、適切な負荷分散を実現することができる。
なお、上記図12及び図13の制御例の手順(4)において、L1とL2の差(L1−L2)が所定の閾値Tincよりも大きい場合に、自セルの負荷L1が隣接セルの負荷L2より高いと判断し、カウンタ(n)をインクリメントするように制御してもよい。
また、上記手順(5)において、L2とL1の差(L2−L1)が所定の閾値Tdecよりも大きい場合に、隣接セルの負荷L2が自セルの負荷L1より高いと判断し、カウンタ(n)をデクリメントするように制御してもよい。
また、上記手順(7)において、カウンタ(n)が所定の閾値(Ninc)以上の場合に、ハンドオーバーのオフセットOcnを増加するとともに、下りリンクの送信電力Poutの設定を下げるように制御してもよい。また、カウンタ(n)が別の閾値(Ndec)以下の場合に、ハンドオーバーのオフセットOcnを減少させるとともに、下りリンクの送信電力Poutの設定を上げるように制御してもよい。
〔実施形態4〕
図15は、本発明の第4の実施形態に係る負荷分散機能(MLB)の実行時における下りリンクの送信電力の制御例を示すフローチャートである。なお、図13のフローチャートと共通する部分については説明を省略する。図15の制御例では、ST10および11において、ハンドオーバーのオフセットOcnは調整せずに、下りリンクの送信電力Poutの設定のみ調整している。図15の制御例においても、高負荷のスモールセル20AからハンドアウトしたUE30への干渉を低減するとともに、適切な負荷分散を実現することができる。
〔実施形態5〕
図16は、本発明の第5の実施形態に係る負荷分散機能(MLB)の実行時における下りリンクの送信電力の制御例を示すフローチャートである。なお、図13のフローチャートと共通する部分については説明を省略する。図16の例御例では、ST10および11において、ハンドオーバーのオフセットOcnの値を優先的に調整し、そのOcnの値が予め設定されている最大値又は最小値に達した後、下りリンクの送信電力Poutの設定の調整を行っている。図16の制御例においても、高負荷のスモールセル20AからハンドアウトしたUE30への干渉を低減するとともに、適切な負荷分散を実現することができる。
なお、上記実施形態3〜5では上記負荷分散機能(MLB)の実行時における下りリンクの送信電力の制御をスモールセル基地局20の基地局装置200で行う場合について説明したが、マクロセル基地局10の基地局装置で同様な制御を行うようにしてもよい。
10 マクロセル基地局(周辺基地局)
10A マクロセル
20 スモールセル基地局
20A スモールセル
30 ユーザ装置(移動局)
TEの最大理論スループットは100[Mbps]超(周波数帯域幅(BW):15[MHz]、2x2 MIMO(multiple-input and multiple-output)時)にも達するが、実際のサービスにおいては、これを複数のアクティブユーザーでシェアするため、1ユーザー当たりのスループット(以下、「ユーザースループット」ともいう。)は数乃至数十[Mbps]程度となる。とりわけユーザーが過度に集中するセルでは、ユーザースループットはさらに低下し、ユーザー満足度低下の要因となる。このようなユーザスループットの低下を解消する目的で、基地局装置における負荷分散機能(MLB:Mobility Load Balancing)が提案されている(例えば、非特許文献3参照)。この負荷分散機能(MLB)は主に高負荷の基地局において、ハンドオーバー関連のパラメータを変更し、セルエッジのUEを隣接セルへハンドオーバー(ハンドアウト)させることで、自セルの負荷を下げる機能である。しかしながら、本来各基地局の受信信号レベルに応じて適切に在圏させているUEを強制的にハンドアウトさせると、ハンドアウト後のUEは高い干渉を受けることとなる。また、UEがセル中心付近に集中している場合、ハンドオーバーパラメータの調整だけではUEをハンドアウトさせることができない。そのため、ハンドアウト後のUEが高い干渉を受けることなく、基地局装置における適切な負荷分散を実現することが課題になっている。
記課題を解決するため、本発明の一態様に係る基地局装置は、移動通信システムにおける移動局と無線通信を行う基地局に設けられる基地局装置であって、自セルから隣接セルへのハンドアウトを早めるように自セルから隣接セルへのハンドオーバーのオフセット(Ocn)の設定を変更するときに、下りリンクの送信電力の設定を下げるように制御する制御手段を備える。
前記基地局装置において、自セルの負荷情報L1を取得する情報取得手段を備え、前記制御手段は、自セルの負荷L1が所定の負荷よりも高い場合に、前記ハンドオーバーのオフセット及び前記下りリンクの送信電力の設定を下げるように制御してもよい。
また、前記基地局装置において、自セルの負荷情報L1と隣接セルの負荷情報L2とを取得する情報取得手段を備え、前記制御手段は、L1とL2との差分(L1−L2)が予め設定した閾値Lthよりも大きい又はLth以上の場合に、前記ハンドオーバーのオフセット及び前記下りリンクの送信電力の設定を下げるように制御してもよい。ここで、前記制御手段は、所定時間内に前記L1とL2との差分(L1−L2)が予め設定した閾値Lthよりも大きい又はLth以上になったときにカウンタnをインクリメントし、そのカウンタnの値が所定回数Nincよりも多く又は所定回数Ninc以上の場合に、前記ハンドオーバーのオフセット及び前記下りリンクの送信電力の設定を下げるように制御してもよい。
また、前記基地局装置において、前記制御手段は、ハンドオーバーのオフセット(Ocn)の設定変更を行わずに前記下りリンクの送信電力の設定を下げる制御のみを行ってもよいし、ハンドオーバーのオフセット(Ocn)の設定変更を優先的に行い、オフセット(Ocn)が所定の最大値又は最小値になった後に前記下りリンクの送信電力の設定を下げる制御を行ってもよい。
また、前記基地局装置において、前記制御手段は、自セルから隣接セルへのハンドアウトを遅らせるように自セルから隣接セルへのハンドオーバーのオフセット(Ocn)の設定を変更する場合に、下りリンクの送信電力の設定を上げるように制御してもよい。ここで、前記制御手段は、自セルの負荷L1が所定の負荷よりも低い場合に、前記自セルから隣接セルへのハンドアウトを遅らせる自セルから隣接セルへのハンドオーバーのオフセット(Ocn)の設定変更と、前記下りリンクの送信電力の設定を上げる制御とを行ってもよい。また、前記制御手段は、L2とL1との差分(L2−L1)が予め設定した閾値Tdecよりも大きい又はTdec以上の場合に、前記自セルから隣接セルへのハンドアウトを遅らせる自セルから隣接セルへのハンドオーバーのオフセット(Ocn)の設定変更と、前記下りリンクの送信電力の設定を上げる制御とを行ってもよい。また、前記制御手段は、前記所定時間内に前記L2とL1との差分(L2−L1)が予め設定した閾値Tdecよりも大きい又はTdec以上になったときに前記カウンタ(n)をデクリメントし、そのカウンタnの値が所定回数Ndecよりも少なく又はそのカウンタnの値が以下の場合に、前記自セルから隣接セルへのハンドアウトを遅らせる自セルから隣接セルへのハンドオーバーのオフセット(Ocn)の設定変更と、前記下りリンクの送信電力の設定を上げる制御とを行ってもよい。また、前記制御手段は、ハンドオーバーのオフセット(Ocn)の設定変更を行わずに前記下りリンクの送信電力の設定を上げる制御のみを行ってもよいし、ハンドオーバーのオフセット(Ocn)の設定変更を優先的に行い、オフセット(Ocn)が所定の最大値又は最小値になった後に前記下りリンクの送信電力の設定を上げる制御を行ってもよい。
また、前記基地局装置は、スモールセル基地局の基地局装置であってもよいし、マクロセル基地局の基地局装置であってもよい。
発明によれば、下りリンクの送信電力(送信出力)を適切に設定し、ハンドアウト後の移動局(ユーザ装置)での干渉を低減するとともに、適切な負荷分散を実現することができるという効果を奏する。

Claims (3)

  1. 移動通信システムにおける移動局と無線通信を行うスモールセル基地局に設けられる基地局装置であって、
    前記スモールセル基地局がマクロセル内に又はマクロセルに隣接して配置されている場合に、移動局が該マクロセルからスモールセルへハンドインする際にマクロセル基地局からハンドオーバー要求を受信したタイミングと該スモールセルへのハンドオーバーが失敗した旨の情報を該マクロセル基地局から受信したタイミングとの時間間隔を測定する測定手段と、
    前記測定手段で測定した前記時間間隔に基づいて下りリンクの送信電力の設定を下げるように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする基地局装置。
  2. 移動通信システムにおける移動局と無線通信を行うスモールセル基地局に設けられる基地局装置であって、
    前記スモールセル基地局がマクロセル内に又はマクロセルに隣接して配置されている場合に、移動局が該マクロセルからスモールセルへハンドインした際に接続設定信号を該移動局に送信したタイミングと該移動局の該スモールセルからのハンドアウトに伴ってハンドオーバー要求をマクロセル基地局に送信したタイミングとの間の時間間隔を測定する測定手段と、
    前記測定手段で測定した前記時間間隔に基づいて下りリンクの送信電力の設定を下げるように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする基地局装置。
  3. 移動通信システムにおける移動局と無線通信を行う基地局に設けられる基地局装置であって、
    自セルから隣接セルへのハンドアウトを早めるように自セルから隣接セルへのハンドオーバーのオフセットの設定を変更するときに、下りリンクの送信電力の設定を下げるように制御する制御手段を備えることを特徴とする基地局装置。
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