JP2016108642A - 原子層堆積装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】原子層堆積装置において、チャンバに、間隙をあけた状態で部材が対置されている場合に、その間隙に反応ガスに由来する生成物が堆積するのを防止する。【解決手段】原子層堆積装置1は、基板100を収納する内部空間10aを有するチャンバ10を備える。チャンバ10に設けられたプラズマ生成電極52と絶縁支持部材54との間に存在する間隙55に、第1防着板70と第2防着板80が対で取り付けられている。第1防着板70は、プラズマ生成電極52の外周部における表面52aを覆う第1被覆部分71と、第1被覆部分71から曲折されて間隙55に挿入されている第1挿入部分72を有する。第2防着板80は、絶縁支持部材54における表面54aを覆う第2被覆部分81と、第2被覆部分81から曲折されて間隙55に挿入されている第2挿入部分82を有する。第1挿入部分72と第2挿入部分82とは、間隙55内で互いに面対向している。【選択図】 図4

Description

本発明は、基板上に薄膜を形成する原子層堆積装置に関する。
基板上に薄膜を成膜する方法の一つとして原子層堆積法(ALD:Atomic Layer Deposition)が知られ、現在、有機ELパネルの製造工程にも多く用いられている。一般に、ALD法は原料ガスを化学吸着させるので、蒸着法やスパッタリング法などPVD(physical vapor deposition)法のような成膜法に比べて、段差被覆性(ステップ・カバレッジ)が良好である。従って、ALD法を封止膜の形成に利用することによって、封止性の向上を図ることができる。
ALD装置は、基板を収納し内部を真空にできるチャンバに、原料ガス等を流入させるガス流通路を有するインジェクタが取り付けられ、原料ガスの供給源が配管でインジェクタに接続されて構成されている。
ALDには、熱ALD法及びプラズマALD法があるが、プラズマALD法の場合、チャンバ内に基板を載置し、以下の処理を1サイクルとして複数サイクル繰り返す。
(1)チャンバ内に原料ガスを流入させる。これにより基板の表面に原料ガスの分子が単分子膜状に化学吸着する。例えば、有機EL素子において酸素や水分の透過を防止するためのアルミナ(AlOx)薄膜を成膜する場合、原料ガスとしてTMA(トリメチルアルミニウム、Tri-Methyl-Aluminium)が用いられる。
(2)チャンバ内から余剰の原料ガスを排出する。
(3)チャンバ内に反応ガスを流入させつつ、チャンバ内の電極間に高周波電圧を印加して反応ガスをプラズマ化する。これにより基板の表面に化学吸着した原料ガスの分子が反応ガスの分子と反応して、反応生成物の単層膜が成膜される。アルミナを成膜する場合、反応ガスとして酸素が用いられる。
(4)チャンバ内の電極間の高電圧印加を停止し、余剰の反応ガスを排出する。
なお、原料ガスおよび反応ガスを排出する際には、不活性ガス(例えば、窒素、アルゴンなど)を流入させつつ実施する場合もある。
このような原子層堆積装置において、基板の上だけでなくチャンバの内壁にも、原料ガスに由来する生成物が付着するので、この付着を防止するため、通常、チャンバの内壁に防着板と呼ばれる板材がチャンバの内壁に取り付けられることもある。防着板の素材は、通常、防着板に付着した生成物が剥離して基板に付着しないように、生成物に対する付着性の高い素材が用いられる。生成物がアルミナの場合、防着板の素材として、例えばアルマイト板が用いられる。
防着板は、ボルトなどでチャンバの内壁に留められ、定期的または不定期に取り外してクリーニングされる。
特開2012−175055号公報
上記のような原子層堆積装置において、チャンバには、チャンバ内壁を構成する部材の他に、電極、ヒータを構成する部材、あるいはそれら支持する部材など、基板への薄膜形成に寄与する各種部材が設けられている。
そして、チャンバにおいてこれらの部材が互いに間隙をあけた状態で対置されている場合、原子層堆積装置で成膜を繰り返し行うのに伴って、チャンバの内部空間から間隙内に原料ガス等が入り込んで、その間隙の中に原料ガスに由来する生成物が堆積していくことがある。この間隙の中に堆積した生成物はクリーニングによってきれいに取り除くことは難しい。
そして、間隙内に生成物が堆積したまま成膜を行うと、堆積した生成物の一部がチャンバの内部空間に飛散して、基板上に付着する可能性もある。例えば有機EL素子の製造工程において基板上に異物が付着すると、画素欠陥等の不具合につながる。
本発明は、このような課題に鑑み、原子層堆積装置において、チャンバに間隙をあけた状態で対置された部材が存在している場合に、その間隙の中に反応ガスに由来する生成物が堆積するのを防止することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様にかかる原子層堆積装置は、減圧可能な内部空間を有したチャンバを備え、内部空間に原料ガス及び反応ガスを供給し、チャンバ内に収納された基板上に、原料ガスと反応ガスとを反応させて生成物を付着させ、薄膜を形成する原子層堆積装置であって、チャンバには、基板に対する薄膜形成に寄与するが薄膜形成の対象としない第1部材及び第2部材が、間隙を有した状態で対置され、間隙に対して、原料ガスに由来する生成物が第1部材及び第2部材に付着するのを抑える防着板が取り付けられ、防着板は、第1部材における間隙の近傍表面を覆う第1被覆部分と、当該第1被覆部分から曲折されて間隙に挿入されている第1挿入部分と、第2部材における間隙の近傍表面を覆う第2被覆部分と、当該第2被覆部分から曲折されて間隙に挿入されている第2挿入部分とを有する。
上記態様の原子層堆積装置によれば、第1部材と第2部材の間の間隙に、第1挿入部分と第2挿入部分とが挿入されているので、その分、間隙内における空隙の容積が少なくなる。従って、間隙内に堆積される生成物の量が少なくなる。
また、間隙内に生成物が堆積しても、間隙内に堆積する生成物は、第1挿入部分及び第2挿入部分にも付着するので、防着板を取り外してクリーニングするときに、第1挿入部分及び第2挿入部分に付着している生成物も間隙から取り出される。従って、間隙の中に反応ガスに由来する生成物が堆積するのを防止することできる。
実施形態にかかる原子層堆積装置1の構成を示す概略断面図である。 図1に示される原子層堆積装置1の主要部の斜視図である。 (a),(b)は、プラズマ生成電極52が装着された蓋体12を下面側から見た斜視図である。 (a),(b)は、図3(a),(b)の一部分を切断した図である。 (a)〜(d)は、第1防着板70a及び第2防着板80aによる効果を説明する概略断面図である。 (a)〜(d)は、防着板の詳細、及び変形例を示す図である。
<発明に到った経緯>
上記のように、原子層堆積装置において、チャンバに薄膜形成の対象としない部材が互いに間隙をあけた状態で対置されているときに、その間隙の中に生成物が堆積するのを抑えるためには、この部材間の間隙に防着板を取り付けて、その間隙に蓋をすることも考えられる。
しかしながら、部材間の間隙に防着板を取り付けて間隙の開口を蓋口するだけでは、防着板とその装着面との間には反応ガスが通過できるわずかな隙間が存在するので、その防着板で部材間の間隙を内部空間から完全に遮断することは難しい。従って、原子層堆積装置で成膜するときにその隙間を通って反応ガスが、部材間の間隙の中に入り込み、間隙の中に生成物が徐々に堆積する。
そこで、防着板の構成を工夫することによって、部材間の間隙の中に生成物が堆積するのを抑えることを検討し、本発明に到った。
<発明の態様>
本発明の一態様にかかる原子層堆積装置は、減圧可能な内部空間を有したチャンバを備え、内部空間に原料ガス及び反応ガスを供給し、チャンバ内に収納された基板上に、原料ガスと反応ガスとを反応させて生成物を付着させ、薄膜を形成する原子層堆積装置であって、チャンバには、基板に対する薄膜形成に寄与するが薄膜形成の対象としない第1部材及び第2部材が、間隙を有した状態で対置され、間隙に対して、原料ガスに由来する生成物が第1部材及び第2部材に付着するのを抑える防着板が取り付けられ、防着板は、第1部材における間隙の近傍表面を覆う第1被覆部分と、当該第1被覆部分から曲折されて間隙に挿入されている第1挿入部分と、第2部材における間隙の近傍表面を覆う第2被覆部分と、当該第2被覆部分から曲折されて間隙に挿入されている第2挿入部分とを有する。
ここで、第1被覆部分は、第1部材におけるチャンバの内部空間に臨んでいる表面を全体的に覆ってもよいし、間隙近傍の表面領域だけを覆ってもよい。第2被覆部分も、第2部材におけるチャンバの内部空間に臨む表面全体を覆ってもよいし、間隙近傍の表面領域だけを覆ってもよい。
上記態様の原子層堆積装置によれば、第1挿入部分と第2挿入部分とが間隙に挿入されているので、その分、間隙内における空隙の容積が少なくなる。従って、間隙内に堆積する生成物の量が低減される。
また、間隙内に生成物が堆積しても、間隙内に堆積する生成物は、第1挿入部分及び第2挿入部分にも付着するので、防着板を取り外してクリーニングするときに、第1挿入部分及び第2挿入部分に付着している生成物が間隙から取り出される。このような作用によって、間隙の中に反応ガスに由来する生成物が堆積するのを防止することできる。
また、防着板を間隙から取り外すときに、第1被覆部分及び第2被覆部分を把持して容易に取り外すことができる。
上記態様の原子層堆積装置において、以下のようにしてもよい。
上記防着板は、1枚の板を複数個所で折り曲げ加工して作製することもできるが、第1被覆部分及び第1挿入部分を有する第1防着板と、第2被覆部分及び第2挿入部分を有する第2防着板との対で構成してもよい。
このように、2枚の防着板の対で構成すると、第1防着板及び第2防着板の各々は、1箇所で曲折された断面L字形状となる。従って、第1防着板及び第2防着板の各々は、平板状の板材を1回だけ曲折加工するだけで容易に作製することができる。
また、第1防着板及び第2防着板の対で構成すると、第1防着板を間隙に取り付けるときに、第1挿入部をよく見ながら間隙に挿入することができるので、取り付けやすい。第2防着板を間隙に取り付けるときも、第2挿入部をよく見ながら間隙に挿入することができるので、取り付けやすい。
防着板の表面を粗面化処理することも、防着板に生成物が付着しやすいので好ましい。
防着板には、さらに、第1被覆部分と第2被覆部分とにまたがって、第1被覆部分及び第2被覆部分を覆う第3被覆部分が設けられていてもよい。これによっても、原料ガスなどが挿入部分同士の間を通過しにくくなるので、間隙の中に生成物がさらに堆積しにくくなる。
第1挿入部分と2挿入部分とは、間隙内で面対向していることが、間隙内に生成物が堆積するのを防止する効果を高める上で好ましい。
またここで、第1挿入部分及び第2挿入部分の対向面を、互いに嵌合する表面形状に形成すれば、原料ガスなどが挿入部分同士の間を通過しにくくなるので、間隙の中に生成物がさらに堆積しにくくなる。
防着板の表面が、第1部材及び第2部材の表面よりも、生成物が付着しやすい性質を持つようにすれば、防着板を取り外してクリーニングするときに、防着板と共に生成物も取り出される。第1挿入部分及び第2挿入部分に付着している生成物も間隙から取り出されやすい。
基板に形成する薄膜が酸化アルミニウム薄膜の場合、防着板をアルマイト板で形成すれば、防着板に生成物が付着しやすいので好ましい。
第1部材及び第2部材は、チャンバに設けれ、薄膜形成の対象外の部材であれば特に限定されないが、例えば、チャンバの内壁を形成する内壁部材、内部空間に放電するための電極部材、基板を加熱する加熱用部材、あるいは、これら基板、電極部材または加熱用部材を支持する支持部材から選択される部材である。
<実施の形態>
(原子層堆積装置の全体構成)
図1は、実施の形態にかかる原子層堆積装置1の全体構成を示す概略断面図である。
この原子層堆積装置1は、プラズマALD(Plasma Enhanced ALD)装置であって、原料ガスと反応ガスとを交互に供給するとともに、プラズマを生成して反応活性を高めて、基板100上に原子層単位で薄膜を形成する。
本実施形態では原料ガスとしてTMAを用い、反応ガスとして酸化ガス(O2)を用いることにより、アルミナの薄膜を形成する例について説明するが、これに限定されるものではない。
原子層堆積装置1は、薄膜形成の対象である基板100を内部に収納するチャンバ10と、成膜用ガスをチャンバ10内に注入するインジェクタ20と、インジェクタ20に成膜用ガスを供給する成膜用ガス供給部30と、チャンバ10内からガスを排気する排気部40と、チャンバ10内にプラズマを生成するプラズマ生成部50とを備える。
チャンバ10は、上面が開口した直方体状の容器本体11と、容器本体11の開口を覆う蓋体12とで構成され、例えばステンレス製の板材で形成されている。
図2は、原子層堆積装置1の斜視図であって、容器本体11の内部が見えるように、チャンバ10の蓋体12を外した状態で示している。
チャンバ10内において、成膜用ガスは、図1,2における矢印Xの方向に水平に流れるので、説明上、矢印Xが指す方向を後方とする。また矢印Zが指す方向を上方、矢印Yが指す方向を右方とする。
(チャンバ10)
チャンバ10の容器本体11は、底板111と、四方を取り囲む前側板112、後側板113、左側板114、右側板115とから構成され、側板112〜115で囲まれた空間の開口を蓋体12が覆っている。
各板111〜115及び蓋体12は、長方形状のステンレス板である。
前側板112には、インジェクタ20の後端部が挿入される開口部112aが開設され、後側板113には、排気部40の排気管41が接続される開口部113aが開設されている。
蓋体12の下面側には、プラズマ生成部50のプラズマ生成電極52が設置され、容器本体11の中には、プラズマ生成部50の接地電極53が設置されている。
なお、図1に示すように、チャンバ10における内部空間10aに臨む面には、防着板(防着板90a,90bなど)が取り付けられている。
(インジェクタ20)
インジェクタ20は、直方体形状の部材であって、その後端面20aが前側板112の前面に対向して、前側板112の前方に突出するように取り付けられている。
このインジェクタ20は、ステンレス製の部材であって、成膜用ガスが流通するガス流通路21がX方向に貫通して形成されている。
図2に示す装置においては、インジェクタ20に形成されているガス流通路21a〜21dは、複数本(4本)あって、Y方向に並んで形成されている。ただし、ガス流通路の数は複数に限らず、1本であってもよい。
また、各ガス流通路21の横断面の形状は、図2に示す装置においては、水平方向に長い長方形状であるが、長方形状に限られず、例えば、長円形状、円形状であってもよい。
インジェクタ20の後端面20aは、チャンバ10の内部空間10aに臨んでいる。すなわち、インジェクタ20の後端面20aが、内部空間10aの前壁面となっている。
そして、各ガス流通路21が内部空間10aに連通している。
インジェクタ20におけるガス流通路21a〜21dの吹き出し口22a〜22dは、チャンバ10の内部空間10aに臨み、吹き出し口22a〜22dから内部空間10aにガスが噴き出すようになっている。
(成膜用ガス供給部30)
成膜用ガス供給部30は、インジェクタ20の前方に設けられ、原料ガス及び不活性ガスの供給源である原料ガス供給部31、反応ガス及びN2プラズマの供給源である反応ガス供給部32、原料ガス供給部31及び反応ガス供給部32から供給される各ガスを、インジェクタ20の各ガス流通路21a〜21dに分配するコネクタ33を備えている。
ここでは、原料ガスはTMA、反応ガスは酸化ガスO2、不活性ガスはN2である。
(排気部40)
排気部40は、排気装置(例えばドライポンプ)を備え、排気管41を介して、チャンバ10内に供給された原料ガス、反応ガス、不活性ガスを排気する。
排気部40がチャンバ10内からガスを排気することにより、チャンバ10内の真空度は10Pa〜100Pa程度に維持される。
なお、図1に示すように、排気管41の内周面には防着板91が取り付けられている。
(プラズマ生成部50)
プラズマ生成部50は、高周波電源51と、高周波電源51から高周波電圧を印加するプラズマ生成電極52と、接地電極53とを備える。
接地電極53は、長方形板状の電極であり、底板111上に設置されたヒータ57上に水平に取り付けられている。
接地電極53上には、基板100が載置され、基板100の上にマスク101が載置されている。接地電極53上において、基板100の外側にマスク受け102が載置され、マスク101の外周部がマスク受け102で支持されている。
プラズマ生成電極52は、長方形板状の電極であり、蓋体12の下面側に、枠体状の絶縁支持部材54を介して、チャンバ10と絶縁された状態で水平に取り付けられている。絶縁支持部材54はセラミックス等で形成されている。
プラズマ生成電極52の内部空間10aに臨む表面は防着板90aで覆われ、絶縁支持部材54の内部空間10aに臨む表面は防着板90bで覆われている。
図3(a),(b)は、プラズマ生成電極52が装着された蓋体12を下面側から見た斜視図であって、(a)はその一部を分解した分解図である。
図4(a),(b)は、図3(a),(b)を切断した部分断面図であって、図3(a)中の破線Aで示す箇所を切断している。
プラズマ生成電極52は、給電線56によって高周波電源51に接続されている。高周波電源51は、例えば13.56MHzの高周波電圧をプラズマ生成電極52に供給する。
プラズマ生成電極52に高周波電圧が印加されることにより、プラズマ生成電極52と接地電極53との間の空間に供給される反応性ガスが電離して、プラズマ生成電極52と接地電極53との間の空間プラズマが生成される。
図3(b)に示すように、プラズマ生成電極52の外周と、このプラズマ生成電極52に対置されている絶縁支持部材54との間には、間隙55が存在している。間隙55は、プラズマ生成電極52の外周に沿って長方形の環状に形成され、間隙55の開口が内部空間10aに臨んでいる。
そして、この間隙55に対して、第1防着板70a〜70dと、第2防着板80a〜80dとが対で取り付けられている。
これらの第1防着板70a〜70d及び第2防着板80a〜80dの構成については後で詳しく説明するが、反応ガスに由来する生成物が、プラズマ生成電極52の外周面、絶縁支持部材54の表面並びに間隙55内に付着するのを防止する働きがある。
(原子層堆積装置1の成膜動作とクリーニング)
原子層堆積装置1におけるALD成膜条件としては、例えば、成膜温度75℃〜95℃、成膜圧力80Pa〜120Paで、トリメチルアルミニウム(TMA)ガスの存在下で、酸素プラズマを反応させることによってアルミナ(AlOx)の層を堆積させる。
具体的には、原子層堆積装置1は、ヒータ57で基板100を加熱し、チャンバ10内を減圧状態にして、原料ガス供給部31から原料ガス、及び不活性ガスを供給して、基板100上に原料ガスの成分を原子単位で吸着させる。
基板100に原料ガスの成分が原子単位で吸着された後、反応ガス供給部32から反応ガスとして酸化ガスO2を供給する。この供給中、高周波電源51から高周波がプラズマ生成電極52に給電されて、内部空間10a内にプラズマが生成される。生成されたプラズマにより、酸化ガスの一部が電離状態となった後、ラジカル酸素が作られ、このラジカル酸素と、基板100に吸着した原料ガスの成分とが反応して、基板100の表面に原子単位の金属酸化膜が形成される。
その後、反応ガス供給部32からN2プラズマを供給し、酸化ガスをパージする。
この1サイクルで1オングストローム程度の反応生成物が堆積する。
基板100の表面上に、このような原料ガスの成分の吸着、N2プラズマの供給、反応ガスと原料ガスとの反応を、必要な膜厚になるまで繰り返すことによって、原子(分子)単位の単層膜が順次積層されるので、緻密で且つ封止性の高いアルミナ膜が得られる。
原子層堆積装置1で基板100上への成膜を繰り返して行うと、第1防着板70a〜70d、第2防着板80a〜80dをはじめとして、内部空間10aに臨んでチャンバ10に設けられている各部材の表面に、原料ガスに由来する生成物(アルミナ)が付着する。
従って、定期的あるいは不定期的に、防着板90a,90b、防着板91、第1防着板70a〜70d、第2防着板80a〜80を取り外して、防着板やチャンバ10の内部をクリーニングすることにより、付着している生成物を除去する。
第1防着板70a〜70d、第2防着板80a〜80dを間隙55から取り外すときには、第1被覆部分71a〜71d、第2被覆部分81a〜81dを把持して容易に取り外すことができる。
(第1防着板70a〜70d、第2防着板80a〜80dの構成)
対置されているプラズマ生成電極52と絶縁支持部材54との間に存在する間隙55は、の外周に沿った長方形状であって、プラズマ生成電極52の前辺に沿った間隙部55aと、プラズマ生成電極52の後辺に沿った間隙部55bと、プラズマ生成電極52の左辺に沿った間隙部55cと、プラズマ生成電極52の右辺に沿った間隙部55dとからなる。
そして、間隙部55aには、間隙部55aと同等の長さを有する第1防着板70a及び第2防着板80aが対で装着され、間隙部55bには、間隙部55bと同等の長さを有する伸長する第1防着板70b及び第2防着板80bが対で装着され、間隙部55cには、間隙部55cと同等の長さを有する第1防着板70c及び第2防着板80cが対で装着され、間隙部55dには、間隙部55dと同等の長さを有する第1防着板70d及び第2防着板80dが対で装着されている。
これら4組の防着板の対(第1防着板70a及び第2防着板80aの対、第1防着板70b及び第2防着板80bの対、第1防着板70c及び第2防着板80cの対、第1防着板70d及び第2防着板80dの対)は、間隙55における角部分で突合せられて枠状に取り付けられている。
図3(a),(b)に示すように、第1防着板70a〜70dは、プラズマ生成電極52の外周部上面を覆う第1被覆部分71a〜71dと、第1被覆部分71a〜71dから曲折されて間隙55に挿入される第1挿入部分72a〜72dとを有する。また第2防着板80a〜80dは、絶縁支持部材54の上面を覆う第2被覆部分81a〜81dと、第2被覆部分81a〜81dから曲折されて間隙55に挿入される第2挿入部分82a〜82dとを有する。
なお、第1防着板70a〜70dの第1被覆部分71a〜71dは、防着板90aの外周縁の上にオーバーラップした状態で取り付けられ、第2防着板80a〜80dの第2被覆部分81a〜81dは、防着板90bの上にオーバーラップした状態で取り付けられている。
第1防着板70a〜70dの第1挿入部分72a〜72d及び第2防着板80a〜80dの第2挿入部分82〜82dは、間隙55の全周にわたって挿入されている。
第1防着板70a〜70dの第1被覆部分71a〜71dは、間隙55の内側に沿って、プラズマ生成電極52の外周部上に枠状に配され、突合せられた端部どうしがオーバーラップしている。一方、4つの第2防着板80a〜80dは、間隙55の外側を囲むように、絶縁支持部材54上に枠状に配されている。
4つの辺に相当する各間隙部55a〜55dに取り付けられている防着板(第1防着板70a〜70d及び第2防着板80a〜80d)は同様の構成なので、以下では代表的に、間隙部55aに取り付けられている防着板(第1防着板70aと第2防着板80aの対)について、図4を参照しながら詳細に説明する。
図4において、(a)は、間隙部55aに第1防着板70aと第2防着板80aの対が取り付けられている状態を示し、(b)は第1防着板70aと第2防着板80aを間隙部55aから分離した状態を示している。
第1防着板70aは、間隙部55aに沿って伸長する長尺状の板部材であって、プラズマ生成電極52の外周部における間隙部55aの近傍の表面52aを覆う第1被覆部分71aと、第1被覆部分71aから曲折されて間隙部55aに挿入されている第1挿入部分72aとを有している。
第2防着板80aは、間隙部55aに沿って伸長する長尺状の板部材であって、絶縁支持部材54における間隙部55aの近傍の表面54aを覆う第2被覆部分81aと、第2被覆部分81aから曲折されて間隙部55aに挿入されている第2挿入部分82aとを有している。
第1防着板70aの第1挿入部分72aと、第2防着板80aの第2挿入部分82aとは、間隙部55a内で互いに面対向している。
第1防着板70a及び第2防着板80aはいずれも、成膜材料(アルミナ)が付着しやすい板材を加工することによって形成されている。
アルマイト板にはアルミナが付着しやすいので、第1防着板70a及び第2防着板80aの材料としアルマイト板を用いることが好ましい。第1防着板70a及び第2防着板80aの肉厚は1mm以下が好ましく、例えば0.2mmである。
第1防着板70aの固定は、例えば図4(a),(b)に示すように、ねじ75を、第1被覆部分71aに開設した貫通孔76を貫通させて、プラズマ生成電極52に設けたねじ孔77に締結することによって行うことができる。第2防着板80aの固定も同様に、ねじ85を、第2被覆部分81aに開設した貫通孔86を貫通させて、絶縁支持部材54に設けたねじ孔87に締結することによって行うことができる。
(第1防着板70a及び第2防着板80aによる効果)
図5(a)〜(d)は、間隙部55aに取り付けられた第1防着板70a及び第2防着板80aによる効果を説明する概略断面図である。
図5(a)は、実施の形態にかかる第1防着板70a及び第2防着板80aを間隙部55aに取り付けした状態、図5(b)は、間隙部55aから第1防着板70a及び第2防着板80aを取り外した状態を示している。
図5(c)は、比較例にかかる防着板170を間隙部55aに取り付けた状態、(d)は、間隙部55aから防着板170を取り外した状態を示している。
比較例にかかる防着板170は、間隙部55aに沿って伸長する板状部材であって、プラズマ生成電極52の外周部における間隙部55aの近傍の表面52aと、絶縁支持部材54における間隙部55aの近傍の表面54aとにまたがってこれらを覆っている。
従って、この防着板170は、間隙部55aにおける内部空間10aに臨む開口を塞いでいるが、間隙部55aの内部に挿入される挿入部分を持っていない。
図5(c)に示すように、比較例にかかる防着板170を間隙部55aに取り付けた状態では、防着板170とプラズマ生成電極52の表面52aとの間のわずかな隙間、あるいは、防着板170と絶縁支持部材54の表面54aとの間のわずかな隙間を通って、間隙部55aに原料ガス等が徐々に進入することによって、間隙部55aの中に、原料ガスが反応して生成された生成物が徐々に堆積する。
そして間隙部55aの中に堆積した生成物は、図5(d)に示すように防着板170を取り外した後も間隙部55aの中に残留する。
このように間隙部55aの中に堆積した生成物が残ると、防着板170を取り外しても、間隙部55aの中の生成物を除去するのは難しく、間隙部55aの中の生成物の堆積量も経時的に増加する。
そして、間隙部55aに生成物が堆積したまま原子層堆積装置1を使用すると、堆積した生成物の一部が内部空間10aに飛散して基板100上に異物として付着する可能性もある。例えば、基板100が有機EL素子用のものであれば、基板100に異物が付着すると画素欠陥等の不具合につながる。
ここで間隙部55aに堆積した生成物を除去するために、プラズマ生成電極52を絶縁支持部材54から取り外してクリーニングすることも考えられるが、そのための手間がかかることになる。
一方、図5(a)のように実施の形態にかかる第1防着板70a及び第2防着板80aを間隙部55aに取り付けると、第1防着板70aの第1挿入部分72a及び第2防着板80aの第2挿入部分82aが間隙部55aの中に挿入されているので、その分、間隙部55a内の空間容積が狭くなっている。従って、間隙部55aに原料ガス等が進入しても、間隙部55aの中に生成物が堆積できる量は少なくなる。
また、第1防着板70a及び第2防着板80aの表面は、間隙部55aの内壁よりも、生成物であるアルミナが付着しやすい性質を持つので、間隙部55aの中に生成物が堆積しても、堆積した生成物は、第1防着板70aの第1挿入部分72a及び第2防着板80aの第2挿入部分82aに付着しやすい。
従って、図5(b)に示すように第1防着板70a及び第2防着板80aを取り外すと、それに伴って生成物も間隙部55aから取り除かれ、間隙部55aの中に残留する堆積生成物はわずかとなる。
第1防着板70a及び第2防着板80aが別部材であるので、作製するのが容易である。すなわち、第1防着板70a及び第2防着板80aはそれぞれ、1箇所で曲折された断面L字形状であるので、平板を1本の直線に沿って折り曲げ加工するだけで作製することができる。
また、第1防着板70a及び第2防着板80aを間隙部55aに別々に取り付けすることができ、取り付けが容易である。
すなわち、第1防着板70a及び第2防着板80aが固定された状態で一緒に間隙部55aに取り付けようとすれば、作業者にとって、第1挿入部分72a、第2挿入部分82aが、第1被覆部分71aと第2被覆部分81aの背後にあって見えにくい可能性がある。
これに対して、第1防着板70a及び第2防着板80aは、間隙部55aに別々に取り付けることができる。その場合、第1防着板70aを取り付けるときには、作業をする人が第1挿入部分72aを見ながら間隙部55aに位置合わせして容易に取り付けすることができる。また、間隙部55aに第2防着板80aを取り付けるときにも、作業をする人が第2挿入部分82aを見ながら間隙部55aに位置合わせして容易に取り付けることができる。
従って、第1防着板70a及び第2防着板80aを間隙部55aに取り付けるのが容易である。
なお、間隙部55a以外の間隙部55b〜55dに取り付けられている第1防着板70b〜70d、第2防着板80b〜80dも、間隙部55aに取り付けられている第1防着板70a,第2防着板80aと同様の構成なので、同様の効果を奏する。
(第1防着板70及び第2防着板80の詳細)
図6(a)に示すように、第1防着板70及び第2防着板80の表面の成膜材料(アルミナ)に対する付着性をさらに向上させるために、その表面を粗面化して表面粗さRa5程度にすることが好ましい。この粗面化処理は例えばブラスト加工によって行うことができる。
図6(b)に示すように、第1挿入部分72aと第2挿入部分82aとの対向面の一方に凹部、他方に凸部を形成し、凹部と凸部とが互いに嵌合するようにしてもよい。
このように第1挿入部分72aと第2挿入部分82aの対向面を嵌合構造とすることによって、原料ガスなどが第1挿入部分72aと第2挿入部分82aとの間を通過しにくくなるので、さらに間隙部55aの中に生成物が堆積しにくくなる。
図6(c)に示すように、第1防着板70aの第1被覆部分71aと第2防着板80aの第2被覆部分81aとにまたがって、第1被覆部分71a及び第2被覆部分81aを覆うように、第3被覆部分95を設けてもよい。
図6(c)に示す例では、第3被覆部分95は、第1防着板70a,第2防着板80aとは別体の平板状の防着板で形成されている。
第1防着板70aの第1挿入部分72aと第2防着板80aの第2挿入部分82aとの間に隙間があっても、第3被覆部分95によってその隙間が内部空間10aから遮られるので、原料ガスなどが第1挿入部分72aと第2挿入部分82aとの間を通って進入するのが抑えられる。従って、さらに間隙部55aの中に生成物が堆積しにくくなる。
以上、間隙部55aに取り付けられている第1防着板70a及び第2防着板80aによる効果について説明したが、間隙部55b〜55dに取り付けられている第1防着板70b〜70d、第2防着板80b〜80dの効果も同様である。
(変形例)
以上、本発明の一態様にかかる原子層堆積装置1について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のような変形例も実施できる。
1.上記実施の形態では、第1防着板70及び第2防着板80は、間隙55に沿って伸長する長尺状であったが、第1防着板70及び第2防着板80の形状はこれに限らず、例えば、第1防着板70の第1被覆部分71や第2防着板80の第2被覆部分81が、間隙55から離間する方向に拡がっていてもよい。
2.第1防着板70の第1挿入部分72と第2防着板80の第2挿入部分82とが、間隙55内で面対向していたが、必ずしも面対向しなくてもよい。
例えば、第1防着板70aには左半分だけに第1挿入部分72aが形成され、第2防着板80aには右半分だけに第2挿入部分82aが形成されていてもよく、その場合、第1挿入部分72aと第2挿入部分82aは間隙部55a内で面対向しないが、間隙部55aに生成物が堆積するのを防止する効果は得ることができる。
3.上記実施の形態では、各間隙55に、2枚の第1防着板70及び第2防着板80が対で取り付けられていたが、第1被覆部分71、第1挿入部分72、第2挿入部分82、第1被覆部分81を有する1枚の防着板を間隙55に取り付けてもよい。
例えば、図6(d)に示すように、間隙部55aに取り付ける防着板を、第1防着板70の第1挿入部分72aと第2防着板80aの第2挿入部分82aとが先端部同士でつながった形態にして、全体を1枚の防着板で形成してもよい。この防着板は、曲折箇所が3箇所あり、図6(d)における紙面に垂直な3本の直線に沿って曲折されている。従って、1枚のアルマイト平板を、互いに平行な3本の直線に沿って折り曲げ加工することによって作製することができる。
4.上記実施の形態では、プラズマ生成電極52と接地電極53とが互いに対向し、電極間でプラズマを生成するプラズマALD方式の原子層堆積装置において、プラズマ生成電極52と絶縁支持部材54との間の間隙55に対して第1防着板70及び第2防着板80を取り付ける例を示したが、プラズマALD方式に限らず熱ALD方式の原子層堆積装置においても実施することができる。
すなわち、成膜対象の基板に対する薄膜形成に寄与する部材であって、それ自身は薄膜形成の対象としない部材が、チャンバの内部空間に臨む位置に、互いに間隙をあけた状態で対置されている場合に、その間隙に、同様の構成の防着板を取り付けることによって、同様の効果を得ることができる。
ここで、プラズマALD方式あるいは熱ALD方式の原子層堆積装置において、チャンバに対置され、基板に対する薄膜形成には寄与し、薄膜形成の対象とはしない部材としては、例えば次のような部材が挙げられる。
*板111〜115、蓋体12のように、チャンバの内壁を構成する内壁部材。
*ヒータ57のように基板を加熱するヒータ部材。
*接地電極53のように基板を支持する支持部材、絶縁支持部材54のように電極を支持する支持部材、あるいは、上記ヒータ部材を支持する支持部材。
5.上記原子層堆積装置1では、原料ガスとしてTMAを用いて基板100上にアルミナの薄膜を形成する場合について説明したが、原料ガス、反応ガスを変えることによって、アルミナ以外の化合物、例えば、SiO2,ZnO,TiO2,SiNなどを成膜することができる。その場合も同様に、これらの原料ガスに由来する生成物に対する付着性が良好な板材で同様の構成の防着板を、チャンバに対置された部材間の間隙に取り付けることによって、当該間隙に生成物が堆積するのを低減することができる。
本発明にかかる原子層堆積装置は、例えば、有機EL表示装置を製造するのに利用可能である。
1 原子層堆積装置
10 チャンバ
10a 内部空間
11 容器本体
12 蓋体
20 インジェクタ
21a〜21d ガス流通路
22a〜22d 吹き出し口
30 成膜用ガス供給部
31 原料ガス供給部
32 反応ガス供給部
33 コネクタ
40 排気部
50 プラズマ生成部
52 プラズマ生成電極
52a プラズマ生成電極の表面
53 接地電極
54 絶縁支持部材
54a 絶縁支持部材の表面
55 間隙
70 第1防着板
71 第1被覆部分
72 第1挿入部分
80 第2防着板
81 第2被覆部分
82 第2挿入部分
90a,90b 防着板
100 基板
101 マスク

Claims (10)

  1. 減圧可能な内部空間を有したチャンバを備え、
    前記内部空間に原料ガス及び反応ガスを供給し、前記チャンバ内に収納された基板上に、前記原料ガスと反応ガスとを反応させて生成物を付着させ、薄膜を形成する原子層堆積装置であって、
    前記チャンバには、
    前記基板に対する薄膜形成に寄与するが薄膜形成の対象としない第1部材及び第2部材が、間隙を有した状態で対置され、
    前記間隙に対して、前記原料ガスに由来する生成物が前記第1部材及び前記第2部材に付着するのを抑える防着板が取り付けられ、
    前記防着板は、
    前記第1部材における前記間隙の近傍表面を覆う第1被覆部分と、
    当該第1被覆部分から曲折されて前記間隙に挿入されている第1挿入部分と、
    前記第2部材における前記間隙の近傍表面を覆う第2被覆部分と、
    当該第2被覆部分から曲折されて前記間隙に挿入されている第2挿入部分とを有する、
    原子層堆積装置。
  2. 前記防着板は、
    前記第1被覆部分及び前記第1挿入部分を有する第1防着板と、前記第2被覆部分及び前記第2挿入部分を有する第2防着板との対で構成されている、
    請求項1記載の原子層堆積装置。
  3. 前記第1防着板及び前記第2防着板の各々は、板材が折り曲げ加工されて形成されている、
    請求項2に記載の原子層堆積装置。
  4. 前記防着板はさらに、前記第1被覆部分と前記第2被覆部分とにまたがって、前記第1被覆部分及び前記第2被覆部分を覆う第3被覆部分を有する、
    請求項2または3に記載の原子層堆積装置。
  5. 前記第1挿入部分と、前記第2挿入部分とは、前記間隙内で面対向している、
    請求項1〜4のいずれかに記載の原子層堆積装置。
  6. 前記第1挿入部分及び前記第2挿入部分の対向面は、互いに嵌合する表面形状に形成されている、
    請求項5に記載の原子層堆積装置。
  7. 前記防着板の表面は、前記第1部材及び第2部材の表面よりも、前記生成物が付着しやすい性質を持つ、
    請求項1〜6のいずれかに記載の原子層堆積装置。
  8. 前記薄膜は酸化アルミニウム薄膜であって、前記防着板は、アルマイト板で形成されている、
    請求項1〜7のいずれかに記載の原子層堆積装置。
  9. 前記防着板の表面には、粗面化処理がなされている、
    請求項1〜8のいずれかに記載の原子層堆積装置。
  10. 第1部材及び第2部材はそれぞれ、
    前記チャンバの内壁を形成する内壁部材、前記内部空間に放電するための電極部材、前記基板を加熱する加熱用部材、あるいは、前記基板、前記電極部材または前記加熱用部材を支持する支持部材から選択される、
    請求項1〜9のいずれかに記載の原子層堆積装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112331817A (zh) * 2020-08-14 2021-02-05 安徽德亚电池有限公司 一种高导电性电极材料的制备方法

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