JP2016107250A - 選別装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 選別処理中にパーティクルの混入を防ぐことで、従来より実施していたノズル群からの圧縮エアの常時緩やかな吐出を不要とし、飛翔軌道及び分別精度を安定させる選別装置を提供する。【解決手段】 コンベア1の搬送端4より飛翔しながら排出される選別対象物2に対して、飛翔経路20に配置されたエアノズル5から圧縮エア9を吐出することにより、前記選別対象物から特定対象物を選別する選別装置において、飛翔経路に沿って発生する空気流7を囲い込む風洞6と、風洞と連結されかつエアノズルの軸方向と平行な位置関係に配置された整流板11とを備え、エアノズルと整流板との間の少なくとも一部には、隙間12を設けている。【選択図】図1
Description
本発明は、複数の小片が集まった選別対象物から、特定の材種からなる小片を選別する選別技術に関し、特に、使用済み家電製品などを破砕して得られる選別対象から、特定の樹脂種の小片を選別する選別装置に関するものである。
近年の大量生産、大量消費、及び大量廃棄型の経済活動が、地球温暖化又は資源の枯渇など地球規模での環境問題を引き起こしている。このような状況の中、循環型社会の構築に向けて、家電リサイクルが注目され、使用済みになったエアコン、テレビ、冷蔵庫及び冷凍庫、並びに、洗濯機のリサイクルが義務付けられる傾向にある。
従来、不要になった家電製品は、家電リサイクル工場で破砕されて小片となった後に
磁気、風力、又は、振動等を利用して材種毎に小片が分別され、再資源化されている。特に金属からなる小片は、比重選別装置又は磁気選別装置を用いることで、鉄、銅、及び、アルミニウムなどの材種毎に高純度で分別され、高い再資源化率が実現されている。
磁気、風力、又は、振動等を利用して材種毎に小片が分別され、再資源化されている。特に金属からなる小片は、比重選別装置又は磁気選別装置を用いることで、鉄、銅、及び、アルミニウムなどの材種毎に高純度で分別され、高い再資源化率が実現されている。
一方、樹脂材料では、軽比重物であるポリプロピレン(以下、PPと表記)からなる小片が、水を活用した比重選別で、高比重物から選別され、比較的高純度で回収されている。
しかしながら、水を活用した比重選別は、大量の排水が発生すること、及び、ポリスチレン(以下、PSと表記)からなる小片とアクリロニトリルブタジェンスチレン(以下、ABSと表記)からなる小片など比重の近い小片とを分別できないことが大きな課題となっている。
樹脂材料の再資源化に関する前記課題を考慮した選別方法が、特許文献1で提案されている。特許文献1に記載の技術では、識別装置により材種を検出することで、比重選別では選別できない樹脂材料からなる小片の選別を可能にしている。
従来の選別対象の選別方法について説明する。図8は従来の選別装置を示す側面図である。コンベア101は、選別対象である小片群102を載置して一方向に搬送する装置である。コンベア101として、ベルトコンベアが採用されている。コンベア101は、小片群102が搬送される最後の位置として搬送端104を備えている。この搬送端104を通過した小片群102は、空間中に放出されることとなる。
識別装置103は、小片群102の材種を識別する装置であり、小片群102のうちから特定材種物の材種の小片群を識別する。ノズル群105は、複数のエアノズルで構成されている。識別装置103から得られる小片群102の位置情報に基づき、エアノズルから小片群102に向けて、圧縮エア109をパルス的に発生させる。このパルス的に発生した圧縮エア109により、コンベア101の搬送端104から放出されて空間を飛翔中の小片群102のうち、所望の小片群102を吹き飛ばして、落下経路を変更する。従来の選別装置の場合、第一選別部及び第二選別部には、ノズル群105がそれぞれ設けられており、仕切り板108を隔てて選別対象物を選別している。
図9は、従来の選別装置のノズル部を拡大した側面図である。選別対象物中には、冷蔵庫などに付着していたウレタン粉などのパーティクル110が、大量に存在することが多い。このようにして選別装置に混入したパーティクル110が、ノズル群105を構成するエアノズルに逆流して、電磁弁に付着することがある。電磁弁にパーティクル110が付着してしまうと、電磁弁で動作不良が発生することがある。このため、従来方法では、ノズル群105から圧縮エア109を、常時、緩やかに吐出することで、ノズル群105への逆流を防止していた。
しかしながら、前記従来の構成ではノズル群105からの圧縮エア109を、常時、緩やかに吐出することで、所望の小片群102を吹き飛ばして落下経路を変更する空間部の空気流107が乱れ、風洞106内の気流が乱れる課題を有している。この空気流107の乱れのために、小片群102の軌道が僅かに変わり、圧縮エア109を噴射するタイミングがずれてしまい、分別性能が低下するという現象が発生する。ノズル群105が複数ユニット存在する場合は、互いの圧縮エア109の影響を受けるために、その悪影響が特に著しくなる。また、ABS破砕物などは、平形状で存在することが多く、特に軌道が変わりやすい形状であり、飛翔中に反転するなどの現象が発生する。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、選別処理中にパーティクルの混入を防ぐことで、従来より実施していたノズル群からの圧縮エアの常時緩やかな吐出を不要とさせることを可能として、飛翔軌道及び分別精度を安定させる選別装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の1つの態様にかかる選別装置は、コンベアの搬送端より飛翔しながら排出される選別対象物に対して、飛翔経路に配置されたエアノズルから圧縮エアを吐出することにより、前記選別対象物から特定対象物を選別する選別装置において、
前記飛翔経路に沿って発生する空気流を囲い込む風洞と、
前記風洞と連結されかつ前記エアノズルの軸方向と平行な位置関係に配置された整流板とを備え、
前記エアノズルと前記整流板との間の少なくとも一部には、隙間を設けている。
前記飛翔経路に沿って発生する空気流を囲い込む風洞と、
前記風洞と連結されかつ前記エアノズルの軸方向と平行な位置関係に配置された整流板とを備え、
前記エアノズルと前記整流板との間の少なくとも一部には、隙間を設けている。
本発明の前記態様にかかる選別装置では、エアノズルの軸方向と平行関係になるような位置に整流板を設け、前記整流板と前記エアノズルとの間の少なくとも一部に隙間が設けられている。このような構成によれば、前記整流板と前記エアノズルとの間には、隙間から飛翔経路側に向けて、緩やかな空気流が発生することになる。この結果、選別処理中にパーティクルの混入を防ぐことが可能となり、従来より実施していたノズル群からの圧縮エアの常時緩やかな吐出が不要となり、飛翔軌道及び分別精度を安定させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態における選別装置の側面図である。図2は、選別装置のノズル部付近の拡大図である。
図1は、本発明の実施の形態における選別装置の側面図である。図2は、選別装置のノズル部付近の拡大図である。
図1及び図2において、選別装置は、コンベア1と、識別装置3と、ノズル群5と、風洞6と、整流板11と、送風装置27と、第1選別部S1と第2選別部S2となどを備えて構成している。
コンベア1は、選別対象である小片群2を載置して、一方向に搬送する装置である。コンベア1の一例として、ベルトコンベアが採用されている。コンベア1は、小片群2が搬送される最後の位置として、搬送端4を備えている。この搬送端4を通過した小片群2は、コンベア1の先端の空間中に放出されることとなる。
識別装置3は、コンベア1で搬送中の小片群2の材種を識別する装置であり、選別対象物の小片群2から特定材種物の材種を識別する。
ノズル群5は、例えば、図1の紙面貫通方向に複数のエアノズルが配置されて構成されている。識別装置3から得られる小片群2の位置情報に基づき、エアノズルから小片群2に向けて、圧縮エア9をパルス的に発生させる。このパルス的に発生した圧縮エア9により、コンベア1の搬送端4から放出されて空間を飛翔中の小片群2のうち、特定対象物としての所望の小片群2を吹き飛ばして、落下経路20を変更させて、所望の選別部に落下させる。このように、選別対象物としての小片群2は、コンベア1の搬送端4より飛翔しながら排出される。
この実施形態では、3種類に選別することを想定しており、コンベア1の搬送端4に最も近い側から、第1選別部S1、第2選別部S2、第3選別部S3が設けられ、隣接する選別部間には、仕切り板8で隔てられている。第1選別部S1及び第2選別部S2に対し選別するため、それぞれ、ノズル群5が設けられている。
図1において、風洞6は、選別対象物の小片群2の飛翔軌道に沿った飛翔経路20の湾曲した形に設置されており、飛翔経路20の上下面あるいは上面に設置されている。風洞6は、送風装置27により飛翔経路に沿って発生した空気流7を囲い込む部材である。
平板状の整流板11は、風洞6と連結し、整流板11のノズル対向面がノズル群5の軸方向と平行関係になるような位置に設けている。飛翔経路20沿いの小片群2の飛翔方向に対して、各ノズル群5を基準として、ノズル群5の前方側の位置とノズル群5の後方側の位置(図1では各ノズル群5の左右の位置)に、2枚の整流板11が設置されている。
図2は、本発明の実施の形態における選別装置のノズル部の拡大図であり、図1の概略図のノズル部の詳細を記載したものである。各整流板11のノズル対向面と各ノズル群5との間には一定の隙間が設けられており、これを整流板隙間12と定義する。ノズル群5の吐出部(吐出部端面)5aの位置を定義するために、飛翔経路20の方向に対する風洞6の延長線21と、ノズル群5からの圧縮エア9の延長線22上の交点を基準点23とする。このとき、ノズル群5の吐出部5aは、飛翔経路20から離れた位置に設置されている。すなわち、上記基準点23からノズル群5の吐出部5の端面までの距離を、ノズル高さ14と定義する。エアノズルの内径は、1.5mm以上2.5mm以下のとき、小片群2を吹き飛ばすことができることが一般的である。本実験においては、内径1.5mmのノズル内径のエアノズルを使用した。
かかる構成によれば、整流板隙間12を設けることにより、整流板隙間12の上下の空気の出入り口(開口)を基準面とした際に、その上面開口12aと下面開口12bとの間の上下面の空間の圧力関係を制御することが可能となる。整流板隙間12において、上下面の空間の圧力関係を変化させることで、圧力差を持たせることにより、上面開口12aから下面開口12bへの鉛直下向きへの流れを発生させることが可能となる。これにより、ノズル群5からの圧縮エア9の吐出方向の向き(整流板隙間12内から飛翔経路側に向かう方向)に、緩やかな空気流13を各整流板隙間12で発生させ、ノズル群5へのパーティクル10の混入を防止することができる。
従来は、ノズル群5の近傍のよどみ点で、気流が滞留し、ノズル群5へパーティクル10が混入し、動作不良が発生していた。しかしながら、本実施形態の前記整流板隙間12を設けることにより、上記課題が解消する。本現象は、次のように考察する。コンベア1の搬送面沿いにコンベア1の中間部から搬送端4に向けて、送風装置27により空気流7が発生することにより、選別対象空間内の圧力が低くなり、飛翔方向への風速が発生する。このことで、ノズル群5の近傍の圧力が下がる。このとき、整流板隙間12を設けていることにより、整流板隙間12を隔てて、整流板隙間12の上面開口12a側の圧力(P0)よりも整流板隙間12の下面開口12b側の圧力(P1)が低くなり、鉛直下向きへの流れが発生するというベンチュリ効果が発生していると考察する。さらに、飛翔経路20の方向に対する風洞6の延長線21と、ノズル群5からの圧縮エア9の延長線22上の交点を基準点23としたとき、ノズル群5の吐出部5aを上記基準点23より飛翔経路20から離れた位置に設置させる。このように設置する場合は、小片群2を選別する際に吐出されるノズル群5からの圧縮エア9により、ノズル群5の近傍の圧力すなわち整流板隙間12の下面開口12b側の圧力(P1)が下がるために、さらに上面開口12a側の圧力(P0)との圧力差ができ、緩やかな空気流13の発生量が大きくなり、より効果的である。
<整流板隙間の影響>
空気流7の風速を変えたとき、ノズル群5から小片群2に圧縮エア9が到達する位置は、ノズル群5から、鉛直方向に50mmだけ下部の位置であり、その地点の風速を風速V1(m/s)とした。また、整流板隙間12の地点の風速を風速V2(m/s)とし、圧縮エア9の進行方向を正の値とした。測定機器としては、トーニック株式会社製の超小型風速風温プローブQB−5を用いて、30秒測定の平均値を採用した。以下の実験では、風速の測定機器としては、この機器を用いた。
空気流7の風速を変えたとき、ノズル群5から小片群2に圧縮エア9が到達する位置は、ノズル群5から、鉛直方向に50mmだけ下部の位置であり、その地点の風速を風速V1(m/s)とした。また、整流板隙間12の地点の風速を風速V2(m/s)とし、圧縮エア9の進行方向を正の値とした。測定機器としては、トーニック株式会社製の超小型風速風温プローブQB−5を用いて、30秒測定の平均値を採用した。以下の実験では、風速の測定機器としては、この機器を用いた。
このとき、整流板隙間12の距離Dを変化させた場合の風速V2を測定した。また、空気流7を変化させるため、上記V1の風速の強さを4段階に変化させて実験を行った。
図3は、実験の結果として、本発明の実施の形態における整流板隙間12と風速V2との関係を示す図である。横軸は整流板隙間12の距離Dであり、縦軸は風速V2(m/s)を示している。これらの一連の実験では、空気流7を変化させるため、風速V1(m/s)を4段階に変えている。また、ノズル高さ14は10mmとし、整流板11の長さLは10mmであった。図3より、風速V1が1.9m/sのときでかつ整流板隙間12の距離Dが1mmのとき、風速V2は0m/sである。が、整流板隙間12の距離Dを広げていくと、それに伴い風速V2は大きくなる。そして、整流板隙間12の距離Dが5mmのとき、風速V2は0.18m/sと最大値となった。その後は、整流板隙間12の距離Dの広がりに応じて、風速V2は緩やかに下がっていき、整流板隙間12の距離Dが30mmのとき、風速V2は0.07m/sであった。整流板隙間12の距離Dが5mmのとき、最も風速V2が大きい。そのときの結果は、風速V1が1.9m/s以外の場合でも、同様の傾向を示した。
次に、風速V2が、ノズル群5へのパーティクル10の付着へ及ぼす影響を調べるために、パーティクル10と風速V2との関係を調べる実験を行った。パーティクル10を測定するために、ノズル群5の噴射口に、スライドガラスを張り合わせた。パーティクル10の原料としては、家電リサイクル工場で回収した冷蔵庫由来のウレタン粉を使用した。このパーティクル10の原料500gを10秒間でコンベアから流して、スライドガラスに設置したパーティクル10の量を測定した。その際に、空気流7の強さを変えることで、風速V2を測定した。測定機器として、株式会社キーエンス製の電子顕微鏡(倍率×100)を用いて、スライドガラスに付着したパーティクル10の個数をカウントした。
図4は、本発明の実施の形態におけるパーティクル10の観察結果を示す写真を基に作成した図である。図4のうちの白い物がパーティクル10である。なお、スライドガラスの測定面は、50mm×50mmであった。
図5は、実験の結果として、本発明の実施の形態における粒子カウント数と風速V2との関係を示す図である。パーティクル10の影響が小さくなる目安は、粒子カウント数が5個以下となる値を目安としている。図5より、粒子カウント数の数値を読み取ると、パーティクル10の影響が小さくなる風速V2は0.1m/s以上のときであった。従って、風速V2は0.1m/s以上であると、好ましい結果であることを見出した。
本見解を基に、図3の実験結果を再考察すると、図3において風速V2が0.1m/s以上である整流板隙間12の距離Dの範囲は、2mm以上10mm以下が望ましいことが明らかになった。整流板隙間12の距離Dが、2mm未満では流路抵抗が大きくなり、自然流入が弱くなること、及び、また一方で、整流板隙間12の距離Dが10mmを超えると、整流板隙間12が大きく、整流板隙間12から飛翔経路側に向けて緩やかな空気流が入る効果が弱くなると考察する。
<整流板の長さの影響>
次に、整流板11の長さLを変えた場合に風速V2へ与える影響を調べる実験を行った。
次に、整流板11の長さLを変えた場合に風速V2へ与える影響を調べる実験を行った。
図6は、実験の結果として、本発明の実施の形態における整流板11の長さLと風速V2との関係を示す図である。整流板隙間12の距離Dは、前回の実験で最も効果的であった5mmに設定し、ノズル高さ14は10mmに設置した。横軸は、風洞6との連結部の先端を基準位置とした際に前記基準位置からの整流板11の長さLを示し、縦軸は風速V2の測定した結果である。これらの一連の実験では、空気流7を変化させるため、風速V1(m/s)を4段階に変えている。
風速V1が1.1m/sのときでかつ整流板11を設置しない場合を意味する整流板11の長さLが0mmのとき、風速V2は0.11m/sである。が、整流板11の長さLを大きくすると、それに伴い、風速V2は大きくなり、整流板11の長さLが10mmのとき、風速V2は0.13m/sと最大値となった。その後は、整流板11の長さLが大きくなるに応じて、風速V2は緩やかに下がっていき、整流板11の長さLが50mmのとき、風速V2は0.05m/sであった。このような整流板11の長さLが10mmのとき、最も風速V2が大きい。このような結果は、風速V1が1.1m/s以外の値でも、同様の傾向を示した。また、空気流7を変えることで風速V1を大きくさせると、全体的に値が大きくなる傾向があることが明らかになった。整流板11の長さLが5mm未満になると、風速V2が0.1m/sを下回るような状態も発生するため、好ましくない。また、整流板11の長さLが30mmを超えた場合も同等の理由で好ましくない。従って、風速V2が0.1m/s以上である整流板11の長さLの範囲は、5mm以上30mm以下が望ましいことが明らかになって。
<ノズル高さを変えた場合の影響>
ノズル高さ14を変えた場合に、風速V2へ与える影響を調べる実験を行った。
ノズル高さ14を変えた場合に、風速V2へ与える影響を調べる実験を行った。
図7は、実験の結果として、本発明の実施の形態における圧縮エア9の吐出部端面と整流板11の先端部との距離と、風速V2との関係を示す図である。整流板隙間12は前回の実験で最も効果的であった5mmに設定し、整流板11の長さLは10mmに設置した。横軸は圧縮エア9の吐出部端面と整流板11の先端部との距離を示し、縦軸は風速V2の測定結果である。圧縮エア9の吐出部端面と整流板11の先端部との距離は、エアノズル5が飛翔経路側に近づく方向をプラス方向とし、エアノズル5が飛翔経路側から離れる方向をマイナス方向として表示している。これらの一連の実験では、空気流7を変化させるため、風速V1(m/s)を4段階に変えている。また、ノズル高さ14と整流板11の長さLとは独立している。よって、例えば、ノズル高さ14が30mmであり、整流板11の長さLは10mmであった場合は、圧縮エア9の吐出部端面と整流板11の先端部との距離は、鉛直方向に20mmの隙間がある位置関係となっている。実験中は、圧縮エア9を1秒OFF−1秒ONの定期的なパルス噴射することにより、実験を行った。
風速V1が1.1m/sのとき、圧縮エア9の吐出部端面と整流板11の先端部(飛翔経路側とは反対側のの先端部)との差分を距離A(mm)とすると、距離Aが10mmのとき、風速V2が0.09m/sである。ただし、飛翔経路に近づく方向を距離Aのプラス方向としている。距離Aが10mmより小さくなると、それに伴い、風速V2は大きくなる。距離Aが0mmのとき、風速V2は0.18m/sと最大値となった。その後は、距離Aが小さくなる(マイナス側に大きくなる)ごとに風速V2は緩やかに下がっていき、距離Aが−20mmとなるとき、風速V2は0.07m/sであった。この結果から、圧縮エア9の吐出部端面と整流板11の先端部との距離が0mm以上5mm以下の位置関係であることが、好ましいことが明らかになった。距離Aが0mm以上5mm以下の範囲で最も風速V2が大きいという結果は、風速V1が1.1m/s以外の値でも、同様の傾向を示した。また、空気流7を変えて風速V1を大きくすると、全体的に値が大きくなる傾向があることが明らかになった。また、整流板11を変えた場合においても、本考察と同様の傾向が確認できた。
これは、ノズル高さ14を大きくして(距離Aを0mmより小さくして)ノズル吐出部5aを風洞6から離しすぎると、選別対象とする小片群2とノズル吐出部5aとの距離が大きくなる。その結果、ノズル吐出部5aから小片群2までの流路が大きくなり、整流板隙間12の距離D又は整流板11の長さLを調整して緩やかな空気流13を発生させても、それによる効果が少なくなるため、と考える。
上記実施形態によれば、エアノズル5の軸方向と平行関係になるような位置に整流板11を設け、整流板11とエアノズル5との間に隙間12を設けるようにしている。このように構成よれば、整流板11とエアノズル5との間には、隙間12から、緩やかな空気流13を発生させることができる。この結果、選別処理中に、パーティクル10の混入を防ぐことが可能となり、従来より実施していたノズル群からの圧縮エアの常時緩やかな吐出が不要となり、飛翔経路20及び分別精度を安定させることができる。
なお、実施形態では、各整流板11のノズル対向面と各ノズル群5との間に整流板隙間12を設けているが、各ノズル群5に対して、少なくとも一部として、例えば、いずれか一方の整流板11のノズル対向面との間に、整流板隙間12を設けるようにしてもよい。
なお、上記様々な実施形態又は変形例のうちの任意の実施形態又は変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施形態同士の組み合わせ又は実施例同士の組み合わせ又は実施形態と実施例との組み合わせが可能であると共に、異なる実施形態又は実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。
本発明にかかる選別装置は、従来実施していたエアノズルからの緩やかな圧縮エア吐出が不要となることで、飛翔軌道及び分別精度を安定させることが可能となる。これにより、対象物の品質及び生産性が大幅に向上するため、再生資源の拡大が可能となる。
1 コンベア
2 小片群
3 識別装置
4 搬送端
5 ノズル群
5a 吐出部
6 風洞
7 空気流
8 仕切り板
9 圧縮エア
10 パーティクル
11 整流板
12 整流板隙間
12a 上面開口
12b 下面開口
13 緩やかな空気流
14 ノズル高さ
20 飛翔経路
21 飛翔経路の方向に対する風洞の延長線
22 ノズル群からの圧縮エアの延長線
23 基準点
27 送風装置
2 小片群
3 識別装置
4 搬送端
5 ノズル群
5a 吐出部
6 風洞
7 空気流
8 仕切り板
9 圧縮エア
10 パーティクル
11 整流板
12 整流板隙間
12a 上面開口
12b 下面開口
13 緩やかな空気流
14 ノズル高さ
20 飛翔経路
21 飛翔経路の方向に対する風洞の延長線
22 ノズル群からの圧縮エアの延長線
23 基準点
27 送風装置
Claims (5)
- コンベアの搬送端より飛翔しながら排出される選別対象物に対して、飛翔経路に配置されたエアノズルから圧縮エアを吐出することにより、前記選別対象物から特定対象物を選別する選別装置において、
前記飛翔経路に沿って発生する空気流を囲い込む風洞と、
前記風洞と連結されかつ前記エアノズルの軸方向と平行な位置関係に配置された整流板とを備え、
前記エアノズルと前記整流板との間の少なくとも一部には、隙間を設けている、選別装置。 - 前記エアノズルの吐出部は、前記飛翔経路の方向に対する前記風洞の延長線と、前記エアノズルからの前記圧縮エアの延長線上の交点を基準点としたとき、前記基準点から離れた位置に設置されている、請求項1に記載の選別装置。
- 前記隙間の距離が2mm以上10mm以下の範囲である、請求項1又は2に記載の選別装置。
- 前記整流板の長さが5mm以上30mm以下の範囲である、請求項1〜3のいずれか1つに記載の選別装置。
- 前記エアノズルは、前記圧縮エアの吐出部端面と前記整流板の先端部との距離が0mm以上5mm以下の位置関係である、請求項2に記載の選別装置。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017159629A1 (ja) * | 2016-03-18 | 2017-09-21 | 株式会社イシダ | 振分装置 |
CN108421733A (zh) * | 2017-02-15 | 2018-08-21 | 天津美腾科技有限公司 | 一种智能干选机的上、下两侧式执行机构 |
CN108714575A (zh) * | 2018-06-28 | 2018-10-30 | 安徽捷泰智能科技有限公司 | 一种节能型喷阀开合吹嘴机构 |
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2014
- 2014-12-10 JP JP2014250198A patent/JP2016107250A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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