JP2016106682A - 液体殺菌方法及び液体殺菌装置 - Google Patents

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賢司 岡安
岩崎 達行
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達行 岩崎
茂法 小林
Shigenori Kobayashi
茂法 小林
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Abstract

【課題】吸光度が高い液体であっても充分に紫外線殺菌することができる液体殺菌方法及び液体殺菌装置を提供する。【解決手段】紫外線を液体に照射して殺菌する液体殺菌方法において、液体を薄膜状かつ層流状態を保つように流して液膜を形成し、液膜に紫外線を照射して液体殺菌し、液膜の厚さを前記液体の吸光度に基づいて決定した。【選択図】図2

Description

本発明は、液体を紫外線で殺菌する液体殺菌方法及び液体殺菌装置に関する。
従来、飲料水の殺菌方法として、液体を膜状にした液膜に紫外線を照射して殺菌する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−082575号公報
しかしながら、紫外線の吸光度が高い液体の場合、液体の深部まで紫外線が到達せず殺菌処理が不充分となる。このため、紫外線の吸光度が高い液体の殺菌には紫外線殺菌技術を用いることができず、製造工程中での加熱殺菌が一般に用いられている。しかしながら、加熱殺菌では、液体の変質や風味の変化が生じるという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、吸光度が高い液体であっても充分に紫外線殺菌することができる液体殺菌方法及び液体殺菌装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、紫外線を液体に照射して殺菌する液体殺菌方法において、前記液体を薄膜状かつ層流状態を保つように流して液膜を形成し、前記液膜に紫外線を照射して液体殺菌し、前記液膜の厚さを前記液体の吸光度に基づいて決定したことを特徴とする。
また本発明は、上記液体殺菌方法において、2枚の板材を平板面を対向させて配置し、前記2枚の板材の間に前記液体を流して前記液膜の膜厚を制御したことを特徴とする。
また本発明は、上記液体殺菌方法において、前記2枚の板材の間に、前記板材の一端部の複数箇所から前記液体を注入したことを特徴とする。
また本発明は、上記液体殺菌方法において、前記2枚の板材を上下に対向配置し、前記2枚の板材の間に前記液体を押し込んで水平方向に流したことを特徴とする。
また本発明は、上記液体殺菌方法において、吸光度が3.5以上の前記液体の液膜の厚さを1.0mm以下にしたことを特徴とする。
また本発明は、紫外線を液体に照射して殺菌する液体殺菌装置において、前記液体を薄膜状かつ層流状態を保つように流して液膜を形成する液体送流装置と、前記液膜に紫外線を照射して液体殺菌する紫外線照射装置と、を備え、前記液膜の厚さを前記液体の吸光度に基づいて決定したことを特徴とする。
また本発明は、上記液体殺菌装置において、前記液体送流装置は前記液膜を形成する液膜形成部を備え、前記液膜形成部は、平板面を対向させて配置した2枚の板材を有し、前記2枚の板材の間に前記液体を流して前記液膜の厚さを制御したことを特徴とする。
本発明によれば、紫外線を液体に照射して殺菌する液体殺菌方法において、前記液体を薄膜状かつ層流状態を保つように流して液膜を形成し、前記液膜に紫外線を照射して液体殺菌し、前記液膜の厚さを前記液体の吸光度に基づいて決定したため、吸光度が高い液体であっても充分に紫外線殺菌することができる。
液体殺菌装置の構成を示す図であり、(A)は平面図、(B)はA−A断面図である。 紫外線照射装置を配置した液体殺菌装置の部分正面図である。 液膜の層厚と、液体の吸光度と、レイノルズ数との関係を示す図であり、(A)は表、(B)はグラフで表した図である。 液膜の層厚と、液体の吸光度と、液体中の菌の3log不活化の処理量(l/Hour)との関係を示すグラフであり、(A)は液体中の菌が大腸菌ファージMS2の場合を示し、(B)は液体中の菌が枯草菌芽胞の場合を示す。 液体中の菌の3log不活化の、液膜の層厚交点と吸光度との関係を示す表である。 液膜の層厚と吸光度との最適条件を示す図であり、(A)は表、(B)はグラフで表した図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1及び図2は、本実施形態に係る液体殺菌装置1の構成を示す図である。
液体殺菌装置1は、紫外線吸光度が高い飲料などの液体を充分に紫外線殺菌するための装置である。図1及び図2に示すように、液体殺菌装置1は、液体送流装置2と、紫外線照射装置3と、を備えている。液体送流装置2には、不図示の導入ポンプが接続され、当該導入ポンプにより液体が液体送流装置2に押し込まれて導入されるように構成されている。
液体送流装置2は、導入配管21、整流ユニット22、チューブ配管25、ノズル26、液膜形成ユニット28、及び、導出配管38を備える。なお以下の説明において、導入配管21から導出配管38に向かう液体の流れに沿う方向を装置の幅方向、液体の流れに直交する方向を装置の奥行き方向とする。
導入配管21は、液体送流装置2への液体の導入を制御するバルブを有し、整流ユニット22に接続される。整流ユニット22は、箱体23と、当該箱体23内に設けられる整流板24とを備える。図1(A)に示すように、整流板24は、箱体23の奥行き方向に延在する。また、図1(B)に示すように、整流板24と箱体23の内壁との間には、整流板24の上下に隙間41が設けられる。導入配管21から整流ユニット22に導入された液体は、整流板24の上下の隙間41を通って整流板24の下流側に送流される。このように、導入配管21から整流ユニット22に導入された液体を整流板24の上下方向に分けることで、導入配管21を介して導入された液体の流れが導入配管21の接続部近傍に集中するのを避け、箱体23内に均一な流れを実現することができる。
整流ユニット22には、箱体23の下流側端壁に複数のチューブ配管25が奥行方向に一定ピッチで接続される。本実施形態では5本のチューブ配管25が整流ユニット22に接続される。各チューブ配管25には、ノズル26が接続される。各ノズル26は、液膜形成ユニット28に接続される。各ノズル26は、液膜形成ユニット28に接続される。
液膜形成ユニット28は、導入部27と、液膜形成部30と、導出部37と、を備える。導入部27は、液膜形成ユニット28の上流側端部に、液膜形成ユニット28の奥行き方向に亘って設けられる。各ノズル26は、この導入部27に奥行き方向に沿って一定のピッチで接続される。導入部27の内部には、少なくとも複数のノズル26が接続された範囲に亘って、液膜形成ユニット28の奥行き方向に延びる導入側中空部29が設けられる。導入部27に接続されたノズル26から供給される液体は、この導入側中空部29内に導かれる。
導出部37は、液膜形成ユニット28の下流側端部に、液膜形成ユニット28の奥行き方向に亘って設けられる。導出部37には、液体送流装置2からの液体の導出を制御するバルブを有する導出配管38が接続される。また、導出部37の内部には、導出部37の奥行き方向に延びる導出側中空部36が設けられる。液膜形成ユニット28は、この導出側中空部36内の液体が、導出配管38によって液体送流装置2の外部に導出されるように構成されている。
液膜形成部30は、2枚の板材31,32を備える。板材31,32は、平面視形状が略同一の略矩形形状に形成される。板材31,32は、各々の平板面を対向させて上下に重ねて配置される。また、板材31,32は、エンドブロック39により導入部27及び導出部37に固定される。上下に重ねて配置された2枚の板材31,32の、上側の板材31は石英ガラスにより形成される。下側の板材32は、ステンレス鋼により形成される。
下側の板材32は、外縁部32Aと、導入溝33と、平板部32Bと、導出溝34と、を備える。外縁部32Aは、板材32の4辺に沿って枠状に設けられ、板材32の他の部分よりも高く形成される。導入溝33は、板材32の上流側に、外縁部32Aの内側縁に沿って設けられる。つまり、導入溝33は、導入部27の上部に設けられる。導入溝33は、導入側中空部29に連通する連通路として構成される。平板部32Bは、外縁部32Aよりも所定の高さ低い平面状に形成される。導出溝34は、板材32の下流側に、外縁部32Aの内側縁に沿って設けられる。つまり、導出溝34は、導出部37の上部に設けられる。導出溝34には、導出側中空部36に連通する複数の連通孔35が、導出溝34の奥行き方向に亘って一定のピッチで設けられる。
2枚の板材31,32を上下に重ねて配置する際には、下側の板材32の外縁部32A上に上側の板材31が載置される。これにより、上側の板材31の下面と、下側の板材32の平板部32Bの上面との間には、外縁部32Aと平板部32Bとの高さの差異分の隙間40が形成される。また、隙間40の高さは、外縁部32Aと平板部32Bとの高さの差異を変更することで容易に所定の高さにすることができる。
液膜形成ユニット28には、上流側に設けられた不図示の押し込みポンプにより、複数のノズル26を介して液体が押し込まれる。液膜形成ユニット28に押し込まれた液体は、導入部27の導入側中空部29に導入される。導入側中空部29に導入された液体は導入溝33を介して液膜形成部30に導かれる。液膜形成部30に導かれた液体は、2枚の板材31,32間の隙間40で、隙間40の高さに基づく厚さの薄膜状の液膜となって流れる。
石英ガラスによって形成された上側の板材31の上部には、図2に示すように、紫外線照射装置3が配置される。紫外線照射装置3は、図示は省略するが波長254nmの光を照射する直管型の紫外線ランプと、反射板とを備えて構成される。紫外線照射装置3は、板材31の露出面の略全体を覆う範囲に紫外線を照射すべく配置される。紫外線照射装置3は、板材31の露出面の略全体に均一な紫外線照度で紫外線を照射できるように、適宜の本数の紫外線ランプを備えている構成であっても良い。なお、紫外線照射装置3は、板材31の露出面の略全体を覆う範囲に紫外線を照射する構成に限らず、板材31の露出面の幅方向の一部分に、板材31の露出面の奥行き方向に亘って紫外線を照射する構成であっても良い。ここで、板材31の露出面とは、板材31の紫外線照射装置3に対向する面であり、エンドブロック39によって覆われていない範囲全体を示すものである。
液膜形成部30に導かれた薄膜状の液膜には、石英ガラスの板材31を介して紫外線照射装置3から紫外線が照射される。これにより、隙間40を流れる液体の紫外線殺菌が行われる。これらの構成によれば、2枚の板材31,32間の隙間40に液体を流すことで、紫外線照射面全体に均一の厚さの液膜を形成することができ、隙間40を流れる液体を満遍なく且つ効率よく紫外線殺菌することができる。
隙間40を流れて紫外線が照射され殺菌された液体は、導出溝34へと導かれる。導出溝34に導かれた液体は、連通孔35を介して導出側中空部36に導かれる。導出側中空部36に導かれた液体は、導出配管38を介して液体送流装置2の外部に導出される。
次いで、紫外線照射による液体殺菌について説明する。
紫外線照射による液体殺菌においては、非常に小さな微生物を対象とするため、液体が吸収しなかった光、すなわち液体を透過した光が微生物に照射された光と仮定できる。一般的に、牛乳、果汁、コーヒーなどの不透明液や、酒などのように液体が紫外線を吸収するような飲料水は、紫外線を透過しないため紫外線照射による殺菌、消毒は実用的には不可能である。
実験により吸光度が異なる液体試料に対して紫外線を照射して、紫外線照射面からの距離の変化に対して紫外線照度の変化を調べた。その結果、吸光度が0.01cm−1のように小さい場合には、液体の深部、例えば紫外線照射面から10mm、においても紫外線照度は大きく、入射時の照度とほとんどが変わらなかった。一方、吸光度が1cm−1のように大きい場合、紫外線照射面から3mmにおいて紫外線照度は入射光の半分程度まで減衰した。このことからも、吸光度が大きい液体には紫外線照射による殺菌、消毒は不向きであることが分る。
これに対して、本実施形態では、上述のように、液膜形成部30により液体を薄膜状の液膜にして紫外線が照射される箇所の厚みを制限することで、吸光度が高い液体の場合でも最遠点で高い紫外線照度を達成し、充分に紫外線照射により殺菌することを可能としている。
液膜形成部30で形成する液膜の厚さは、液体殺菌装置1で殺菌する液体の吸光度に基づいて決定される。
図3は、液膜の層厚と、液体の吸光度と、レイノルズ数との関係を示す図である。
液体殺菌装置1は、液膜形成部30において薄膜状且つ層流状態を保つように液体を流して液膜を形成し、当該液膜に紫外線照射するように構成される。
図3(A)は、液体殺菌装置1の殺菌対象となる液体について、実験により求めた、液膜の層厚(mm)と、液体の吸光度(cm−1)と、レイノルズ数との関係を示す表である。液体殺菌装置1を用いて殺菌する液体は、図3(A)に示すように、液膜の層厚が10mmを超えると隙間40内の流れのレイノルズ数が3000を超え、流れが乱流となる粘性度の液体を想定している。なお、液体送流装置2には、所定のポンプ圧力で液体が押し込まれる。液体送流装置2が備えるポンプのポンプ圧力、及び/又は、液膜形成部30での液体の流速は、液膜の層厚が10mmより薄いときに流れが層流となるように設定される。液膜形成部30での液体の流速は、液膜形成ユニット28に接続される複数のノズル26において流量を調整することで、液膜形成部30での液体の流れが層流状態を保つように適宜の流速に調整される構成であっても良い。
図3(B)は、実験により求められた液膜の層厚(mm)と、液体の吸光度(cm−1)と、レイノルズ数との関係を示したグラフである。図3(B)に示したように、吸光度5cm−1,10cm−1,20cm−1の液体において、液膜の層厚x(mm)と、レイノルズ数yとの関係を示す線形近似曲線の数式は実験によりそれぞれ、次の式(1),(2),(3)でそれぞれ表すことができる。
y=282.24x+22.526 (1)
y=262.07x+20.916 (2)
y=230.86x+18.426 (3)
図4は、液膜の層厚(mm)と、液体の吸光度(cm−1)と、液体中の菌の3log不活化の処理量(l/Hour)との関係を示すグラフである。なお、図4(A)は大腸菌ファージMS2の3log不活化の処理量との関係、図4(B)は枯草菌芽胞の3log不活化の処理量との関係を示す。なお、図4(A),(B)では、計算値と実験値とを合わせて示している。また、計算値は、実験機において、所定の幅及び奥行き寸法を有する隙間40に、所定のポンプ圧力で液体を押し込んだ際に1時間あたりに処理できる液体の量に基づいて計算して求めている。また、図5は、液体中の菌の3log不活化の層厚交点の吸光度(cm−1)を示す表である。図4及び図5に示した計算値、及び、実験値から、大腸菌ファージMS2と、枯草菌芽胞との液膜の層厚と、液体の吸光度との関係は略同等であることが判った。
図4および図5に示したグラフ及び表から、液体中の菌を3log不活化する場合に処理量を最大にするための層厚と、吸光度との最適条件を決めることができる。図6は、液体中の菌を3log不活化する場合に処理量を最大にするための層厚と、吸光度との関係を示す。図6(A)に示すように、液膜形成部30で液体を層厚1mm以下の薄膜状の液膜にすることで、吸光度が3.5cm−1以上の吸光度の高い液体であっても充分に紫外線照射により殺菌することができる。
以上のことから、図6(B)に示したように、大腸菌ファージMS2、枯草菌芽胞を充分に紫外線殺菌するための液膜の層厚x(mm)と、液体の吸光度z(cm−1)との関係は、次の式(4),(5)でそれぞれ表すことができる。
z=3.2868x−0.979 (4)
z=2.9448x−1.028 (5)
このように、液体殺菌装置1では、液膜の層厚を、液体の吸光度に基づいて液体中の菌を3log不活化する場合に処理量を最大にするように設定している。これにより、液体を薄膜状にし、この薄膜状の液膜に紫外線照射装置3から紫外線を照射して殺菌する際の処理量の減少を補い、生産性を阻害することがないように装置を構成することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、紫外線を液体に照射して殺菌する液体殺菌方法において、液体を薄膜状かつ層流状態を保つように流して液膜を形成し、液膜に紫外線を照射して液体殺菌し、液膜の厚さを前記液体の吸光度に基づいて決定したため、吸光度の高い液体についても充分に紫外線殺菌することができる。これにより、吸光度の高い液体を加熱殺菌せずに済むため、殺菌により風味が損なわれることがなく、また殺菌による変質を抑制することができる。
また本実施形態によれば、2枚の板材31,32を平板面を対向させて配置し、2枚の板材31,32の間に液体を流して液膜の膜厚を制御したため、液膜の膜厚を板材31,32の間で均一にすることができ、液膜全体を均一に紫外線殺菌することができる。よって、吸光度の高い液体についても充分に紫外線殺菌することができる。
また本実施形態によれば、2枚の板材31,32の間に、板材31,32の一端部の複数箇所から液体を注入したため、液体の注入箇所を中心とする範囲に液体が集中するのを防ぐことができ、2枚の板材31,32の間に満遍なく液体を注入し、所定の膜厚の液膜を形成することができる。よって、2枚の板材31,32の間に形成された液膜を効率よく紫外線殺菌することができる。
また本実施形態によれば、2枚の板材31,32を上下に対向配置し、2枚の板材31,32の間に液体を押し込んで水平方向に流したため、液体を自由落下により流して薄膜状の液膜を形成するのに比べて、液膜の膜厚や液体の流速を正確に制御することができる。よって、液膜に対する紫外線の照射面積や照射量を適切に制御することができ、吸光度の高い液体についても充分に紫外線殺菌することができる。
また本実施形態によれば、吸光度が3.5cm−1以上の液体の液膜の厚さを1.0mm以下にしたため、液体の最遠点においても充分に紫外線殺菌することができる紫外線照度を維持することができ、吸光度の高い液体についても充分に紫外線殺菌することができる。
また本実施形態によれば、 紫外線を液体に照射して殺菌する液体殺菌装置1において、液体を薄膜状かつ層流状態を保つように流して液膜を形成する液体送流装置2と、液膜に紫外線を照射して液体殺菌する紫外線照射装置3と、を備え、液膜の厚さを液体の吸光度に基づいて決定したため、吸光度の高い液体についても充分に紫外線殺菌することができる。
また本実施形態によれば、液体送流装置2は液膜を形成する液膜形成部30を備え、液膜形成部30は、平板面を対向させて配置した2枚の板材31,32を有し、2枚の板材31,32の間に液体を流して液膜の厚さを制御したため、液膜の厚さを板材31,32の間で均一にすることができ、液膜全体を万遍なく紫外線殺菌することができる。
なお、上述した実施の形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
例えば、上述した実施形態では、液膜形成部30の上側の板材31を石英ガラスで形成し、上側の板材31の上側から、つまり液膜の片側から紫外線を照射して液体殺菌する場合を例示した。しかし、これに限らず、液膜形成部30は、上下に重ねて配置された2枚の板材の両方が石英ガラスで形成され、液膜の両側から紫外線を照射して液体殺菌する構成としても良い。
1 液体殺菌装置
2 液体送流装置
3 紫外線照射装置
21 導入配管
22 整流ユニット
30 液膜形成部
31 板材
32 板材
40 隙間
x 層厚
y レイノルズ数
z 吸光度

Claims (7)

  1. 紫外線を液体に照射して殺菌する液体殺菌方法において、
    前記液体を薄膜状かつ層流状態を保つように流して液膜を形成し、前記液膜に紫外線を照射して液体殺菌し、前記液膜の厚さを前記液体の吸光度に基づいて決定した
    ことを特徴とする液体殺菌方法。
  2. 2枚の板材を平板面を対向させて配置し、前記2枚の板材の間に前記液体を流して前記液膜の膜厚を制御したことを特徴とする請求項1に記載の液体殺菌方法。
  3. 前記2枚の板材の間に、前記板材の一端部の複数箇所から前記液体を注入したことを特徴とする請求項2に記載の液体殺菌方法。
  4. 前記2枚の板材を上下に対向配置し、前記2枚の板材の間に前記液体を押し込んで水平方向に流したことを特徴とする請求項2または3に記載の液体殺菌方法。
  5. 吸光度が3.5以上の前記液体の液膜の厚さを1.0mm以下にしたことを特徴とする液体殺菌方法。
  6. 紫外線を液体に照射して殺菌する液体殺菌装置において、
    前記液体を薄膜状かつ層流状態を保つように流して液膜を形成する液体送流装置と、前記液膜に紫外線を照射して液体殺菌する紫外線照射装置と、を備え、
    前記液膜の厚さを前記液体の吸光度に基づいて決定した
    ことを特徴とする液体殺菌装置。
  7. 前記液体送流装置は前記液膜を形成する液膜形成部を備え、前記液膜形成部は、平板面を対向させて配置した2枚の板材を有し、前記2枚の板材の間に前記液体を流して前記液膜の厚さを制御したことを特徴とする請求項6に記載の液体殺菌装置。
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