JP2016105373A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】銅を含む金属材料からなる表面を有する負極構成部材を備えた非水電解質二次電池の容量劣化を抑制する。【解決手段】本発明によると、正極と、負極集電体を有する負極と、非水電解質と、を備える非水電解質二次電池が提供される。上記負極集電体は、銅を含む金属材料からなる表面を有する。上記非水電解質は、一分子内に2以上の第3級アミノ基を有する多価第3級アミン化合物を含む。上記非水電解質における上記多価第3級アミン化合物の含有量は、質量基準で0.01%〜10%である。【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解質二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池は、軽量でエネルギー密度が高いことから、パソコンや携帯端末などのいわゆるポータブル電源のほか、近年では車両駆動用電源としても利用されるようになってきている。非水電解質二次電池に関連する従来技術文献として特許文献1〜3が挙げられる。
特開平7−211351号公報 特開2004−14352号公報 特開平9−106833号公報
非水電解質二次電池(以下、単に「二次電池」または「電池」ということもある。)の負極を構成する部材として、銅製の部材が用いられることがある。例えば、リチウムイオン二次電池では、負極集電体や負極端子等の負極構成部材として銅製部材が用いられることが多い。
本発明者らは、このように負極構成部材として銅を含む部材を用いた構成の非水電解質二次電池や銅を含む異物が混入し得る非水電解質二次電池において、該部材や異物から溶出した銅が負極上で析出することが電池の容量劣化(例えば、充放電の繰り返しに伴う容量減少)の一因となり得る点に着目した。本発明の目的は、銅を含む金属材料からなる表面を有する負極構成部材を備えた非水電解質二次電池の容量劣化を抑制することである。
本発明によると、正極と、負極集電体を有する負極と、非水電解質と、を備える非水電解質二次電池が提供される。上記負極集電体は、銅を含む金属材料からなる表面を有する。上記非水電解質は、一分子内に2以上の第3級アミノ基を有する多価第3級アミン化合物を含む。上記非水電解質における上記多価第3級アミン化合物の含有量は、典型的には、質量基準で0.01%〜10%である。
上記多価第3級アミン化合物は、一分子内に2以上の第3級アミノ基を有することにより、銅イオンを安定性よくトラップすることができる。これにより、非水電解質中に溶出した銅の析出を抑制することができる。また、第3級アミノ基はプロトン供与性が低いので、電池内において副反応を生じにくい。したがって、上記多価第3級アミン化合物を含む非水電解質によると、電池の容量劣化を好適に抑制することができる。より具体的には、電池の容量維持率を効果的に改善することができる。
上記多価第3級アミン化合物は、脂肪族性化合物であることが好ましい。このような多価第3級アミン化合物は、非水電解質のイオン伝導性を損ないにくい。このことは、非水電解質二次電池の出力特性等の観点から有利である。
上記多価第3級アミン化合物としては、下記一般式(I):
Figure 2016105373
で表される化合物を好ましく使用し得る。ここで、上記一般式(I)中のRは、それぞれ独立に、メチル基およびエチル基から選択される。nは1〜5である。このような構造の多価第3級アミン化合物を用いる構成において、ここに開示される技術の適用効果が特によく発揮され得る。
好ましい一態様において、上記一般式(I)中のRはメチル基である。このような態様において、電池の容量維持率がより効果的に改善され得る。
好ましい他の一態様において、上記一般式(I)中のnは3である。かかる構造の多価第3級アミン化合物は、一分子中に4つの第3級アミノ基を有することから、銅イオンのトラップ効率が良い。したがって、このような多価第3級アミン化合物を含む非水電解質によると、電池の容量維持率を効果的に改善することができる。
ここに開示される技術は、上記負極集電体が銅箔である態様で好ましく実施され得る。かかる形態の負極集電体は、非水電解質との接触面積が大きいため、銅の溶出量が多くなりがちである。したがって、ここに開示される技術の適用効果が特によく発揮され得る。
ここに開示される技術は、上記負極が負極活物質を含み、該負極活物質が少なくとも一部にグラファイト構造を含む炭素材料を含有する非水電解質二次電池(典型的にはリチウムイオン二次電池)の態様で好ましく実施され得る。このような態様において、ここに開示される技術の適用効果が特によく発揮され得る。
一実施形態に係る非水電解質二次電池を示す断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
この明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な蓄電デバイス一般を指し、リチウム二次電池等のいわゆる蓄電池および電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する。また、「非水電解質二次電池」とは、非水電解質を備えた二次電池をいう。
この明細書において「リチウム二次電池」とは、正負極間のリチウムイオンの移動により充電および放電する二次電池をいう。一般にリチウムイオン二次電池と称される二次電池は、ここでいうリチウム二次電池に包含される典型例である。
この明細書において「活物質」とは、二次電池において電荷担体となる化学種を可逆的に吸蔵および放出し得る物質をいう。上記電荷担体となる化学種は、リチウム二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)においては主としてリチウムイオンである。
ここに開示される技術は、銅が非水電解質に溶出し得る構成を有する各種の非水電解質二次電池に適用することができる。以下、主として上記非水電解質二次電池がリチウムイオン二次電池である場合を例として本発明をより詳しく説明するが、本発明の適用対象を限定する意図ではない。
<負極>
ここに開示される技術における負極は、銅を含む金属材料(以下「銅含有金属」ともいう。)からなる表面を有する負極構成部材を備える。上記銅含有金属は、銅(Cu)または銅を主体とする合金(銅合金)であり得る。銅合金における銅の含有量は、質量基準で、典型的には50%超、好ましくは90%以上、より好ましくは99%以上である。実質的に銅からなる表面を有する負極構成部材が好ましい。ここで、実質的に銅からなるとは、銅の含有量が質量基準で99.5%超、典型的には99.9%超であることをいう。銅の含有量が高くなるにつれて銅が溶出しやすくなるため、ここに開示される技術の適用効果がよりよく発揮される傾向にある。
銅含有金属からなる表面を有する負極構成部材において、該部材の表面積のうち銅含有金属からなる表面が占める割合は、典型的には10%以上、好ましくは30%以上、より好ましくは50%以上、さらに好ましくは80%以上である。上記割合が大きくなるにつれて銅が溶出しやすくなるため、ここに開示される技術の適用効果がよりよく発揮される傾向にある。全表面積(すなわち、表面積の100%)が銅含有金属からなる負極構成部材であってもよい。例えば、実質的に銅からなる負極構成部材が好ましい。
上記銅含有金属からなる表面を有する負極構成部材は、負極集電体や、少なくとも一部が電池ケース内に配置される負極端子等の、非水電解質に接触し得る部材であり得る。なかでも負極集電体は、非水電解質との接触面積が広く、銅の溶出源となりやすい。このため、銅含有金属からなる表面を有する負極集電体を備える負極において、ここに開示される技術の適用効果が特によく発揮され得る。ここに開示される技術は、負極構成部材(負極集電体、負極端子等)がいずれも銅含有金属からなる部材(例えば、実質的に銅からなる部材)である非水電解質二次電池に好ましく適用され得る。
負極集電体の形状は特に限定されず、例えば棒状、板状、シート状、網状等であり得る。シート状または網状の負極集電体が好ましい。かかる形状の負極集電体は、非水電解質との接触面積が大きく、銅の溶出量が多くなりやすいため、ここに開示される技術を適用することが特に有意義である。なお、この明細書において、厚さが概ね100μm以下のシートを「箔」ということがある。ここに開示される技術は、箔状の負極集電体を有する非水電解質二次電池に好ましく適用され得る。上記負極集電体は、例えば、厚さ80μm以下、好ましくは50μm以下、より好ましくは30μm以下の箔状であり得る。例えば、負極集電体の強度と電池のエネルギー密度との兼ね合いから、通常は、厚さ5〜20μm程度の銅箔(圧延銅箔、電解銅箔等)を負極集電体として好ましく使用し得る。
上記負極集電体は、銅含有金属以外の材料から構成されている部分を含み得る。特に限定するものではないが、上記銅含有金属以外の材料としては、ニッケルやスチール等の、導電性の良好な金属を好ましく使用し得る。また、ここに開示される負極が上記銅含有金属表面を有しない負極構成部材を含む場合、該負極構成部材は、例えばニッケルやスチール等の、導電性の良好な金属からなる金属部材であり得る。
上記負極は、典型的には負極活物質を含む。負極活物質としては、非水電解質二次電池の負極活物質に使用し得る公知の材料を適宜採用することができる。例えば、リチウムイオン二次電池の場合、負極活物質としては、少なくとも一部にグラファイト構造(層状構造)を含む炭素材料や、リチウム遷移金属複合酸化物(例えば、LiTi12等のリチウムチタン複合酸化物)、リチウム遷移金属複合窒化物等を用いることができる。負極活物質は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
ここに開示される技術は、少なくとも一部にグラファイト構造(層状構造)を含む炭素材料を負極活物質として有する非水電解質二次電池に好ましく適用され得る。このような負極活物質を有する電池(典型的にはリチウムイオン二次電池)において、容量維持率を改善する効果が特によく発揮され得る。
上記炭素材料の例としては、天然黒鉛、人造黒鉛(人工黒鉛)、難黒鉛化炭素(ハードカーボン)、易黒鉛化炭素(ソフトカーボン)等が挙げられる。これらを組み合わせた構造を有する炭素材料であってもよい。例えば、天然黒鉛または人造黒鉛の表面に非晶質(アモルファス)炭素が付与された炭素材料であってもよい。炭素材料の性状としては粒子状が好ましい。該粒子の形状は特に限定されず、例えば球状、鱗片状等であり得る。
<正極>
ここに開示される技術における正極は、典型的には、正極活物質と正極集電体とを含む。正極集電体としては、導電性の良好な金属(例えばアルミニウム、ニッケル等)からなる導電性部材を好適に用いることができる。正極集電体の形状や厚さは特に限定されない。正極集電体の強度と電池のエネルギー密度との兼ね合いから、例えば、厚さ8μm〜30μm程度のアルミニウム箔を好ましく使用し得る。
正極活物質としては、非水電解質二次電池の正極活物質に使用し得る公知の材料を適宜採用することができる。例えば、リチウムイオン二次電池の場合、正極活物質としては、リチウムと1種または2種以上の遷移金属元素とを含むリチウム含有化合物を好ましく採用することができる。上記リチウム含有化合物の好適例として、リチウムニッケル複合酸化物(例えばLiNiO)、リチウムコバルト複合酸化物(例えばLiCoO)、リチウムマンガン複合酸化物(例えばLiMn)、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(例えば、LiNi1/3Co1/3Mn1/3のような三元系リチウム含有複合酸化物)、等のリチウム遷移金属複合酸化物が挙げられる。また、LiFePOやLiMnPO等のポリアニオン系化合物を正極活物質として用いてもよい。正極活物質は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
<非水電解質>
[多価第3級アミン化合物]
ここに開示される非水電解質二次電池の非水電解質は、多価第3級アミン化合物を含む。ここで「多価第3級アミン化合物」とは、一分子内に2以上の第3級アミノ基を有する化合物を指す。ここで第3級アミノ基とは、窒素原子上に3つの有機基(炭素原子を含む基、典型的には炭化水素基)を有し、各有機基を構成する炭素原子のひとつと上記窒素原子との結合がいずれも単結合である構造の官能基をいう。したがって、2,2’−ビピリジンや1,10−フェナントロリン等のように窒素原子と炭素原子との結合が単結合ではない化合物は、ここでいう多価第3級アミン化合物の概念に含まれない。
上記多価第3級アミン化合物は、銅イオンに配位し得る第3級アミノ基を一分子内に2つ以上有することから、銅イオンに対する多座配位子(二座以上の配位子をいう。)として機能し得る。このことによって、トリエチルアミン等のように第3級アミノ基の数が1である化合物に比べて銅イオンを安定性よくトラップすることができ(キレート効果)、銅の析出を効果的に防止することができる。
また、第3級アミノ基は、第1級アミノ基や第2級アミノ基に比べてプロトン供与性が低いため、電池内において副反応を生じにくい。このため、多価第3級アミン化合物を含む非水電解質によると、該多価第3級アミン化合物の銅イオントラップ機能により銅の析出を抑制することができ、かつ該多価第3級アミン化合物の使用による弊害(副反応等)が生じにくいので、容量維持率が好適に改善された非水電解質二次電池が実現され得る。
多価第3級アミン化合物に含まれる第3級アミノ基の数(N)は、2以上であり、より安定性よく(より強く)銅イオンをトラップする観点から3以上であることが好ましく、4以上であることがより好ましい。Nの上限は特に限定されない。多価第3級アミン化合物の非水電解質への溶解性等の観点からは、Nが10以下であることが適当であり、8以下であることが好ましく、6以下であることがより好ましい。平面4配位の銅錯体を効率よく形成し得ることから、Nが4である多価第3級アミン化合物が特に好ましい。
多価第3級アミン化合物は、脂肪族性化合物であることが好ましい。ここで脂肪族性化合物とは、芳香環を有しない分子構造の化合物をいう。なかでも開鎖状の脂肪族性化合物であることが好ましい。このような多価第3級アミン化合物は、分子構造の柔軟性が高いため、非水電解質のイオン伝導性を損ないにくい。このことは、非水電解質二次電池の出力特性等の観点から有利である。例えば、以下の一般式(II)で表される多価第3級アミン化合物を好ましく使用し得る。
Figure 2016105373
ここで、上記一般式(II)中のRは、それぞれ独立に、炭素原子数1〜3のアルキル基から選択される。Rは、それぞれ独立に、炭素原子数1〜3(好ましくは2〜3)のアルキレン基から選択される。mは1〜7であり、好ましくは1〜5である。合成容易性や入手容易性の観点から、上記一般式(II)中のRおよびRがそれぞれ同一の基である多価第3級アミン化合物が好ましい。
さらに、非水電解質への溶解性や電池の低温特性等の観点から、以下の一般式(I)で表される多価第3級アミン化合物がより好ましい。
Figure 2016105373
ここで、一般式(I)中のRは、それぞれ独立に、メチル基およびエチル基から選択される。nは1〜5である。合成容易性や入手容易性の観点から、一般式(I)中のRが同一の基である多価第3級アミン化合物が好ましい。
一般式(I)で表される多価第3級アミン化合物の具体例として、テトラメチルエチレンジアミン、テトラエチルエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ペンタエチルジエチレントリアミン、ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、ヘキサエチルトリエチレンテトラミン、ヘプタメチルテトラエチレンペンタミン、ヘプタエチルテトラエチレンペンタミン、オクタメチルペンタエチレンヘキサミンおよびオクタエチルペンタエチレンヘキサミンが挙げられる。
好ましい一態様では、一般式(I)におけるRがメチル基である。このような構造の多価第3級アミン化合物は、非水電解質への溶解性がよく、かつイオン伝導性を損ないにくい傾向にあるので好ましい。また、一般式(I)におけるnは、銅イオンをトラップする性能および非水電解質への溶解性を考慮して、好ましくは2〜5であり、より好ましくは3または4である。平面4配位の銅錯体を効率よく形成し得ることから、nが3である多価第3級アミン化合物が特に好ましい。
非水電解質における多価第3級アミン化合物の含有量(濃度)は特に限定されない。多価第3級アミン化合物の含有量が多すぎると、非水電解質のイオン伝導性が低下しやすくなることがある。かかる観点から、多価第3級アミン化合物の含有量は、質量基準で、例えば非水電解質の15%以下とすることができ、通常は12%以下とすることが適当である。また、多価第3級アミン化合物の含有量が少なすぎると十分な容量維持率改善効果が得られにくくなることがある。かかる観点から、上記含有量は、質量基準で、例えば非水電解質の0.005%以上とすることが適当である。
好ましい一態様において、多価第3級アミン化合物の含有量は、質量基準で、非水電解質の例えば0.01%〜10%とすることができ、通常は0.05%〜5%が適当であり、0.1%〜3%がより好ましく、0.1%〜1%がさらに好ましい。
他の好ましい一態様において、多価第3級アミン化合物の含有量は、当該化合物の使用による容量維持率改善効果が適切に発揮されるように設定することができる。多価第3級アミン化合物の含有量は、典型的には、上記容量維持率改善効果が2%以上、好ましくは3%以上、より好ましくは4%以上、さらに好ましくは5%以上となるように設定することができる。ここで、容量維持率改善効果が2%以上であるとは、後述する実施例に記載の性能評価試験において、多価第3級アミン化合物を使用した場合の容量維持率の値と、ブランク(多価第3級アミン化合物を使用しない場合)の容量維持率の値との差が2%以上であることをいう。
なお、ここに開示される非水電解質二次電池の非水電解質において、多価第3級アミン化合物の含有量とは、該二次電池の構築(組立て)に使用する非水電解質における多価第3級アミン化合物の含有量(濃度)をいうものとする。したがって、例えば、構築後の非水電解質二次電池において、該構築に使用した非水電解質に含まれていた多価第3級アミン化合物の一部または全部が銅イオンに配位して錯体(銅錯体)を形成している場合、該二次電池の非水電解質における多価第3級アミン化合物の含有量には、上記銅錯体を形成している多価第3級アミン化合物の量も含まれる。
上記非水電解質は、通常、多価第3級アミン化合物に加えて、非水溶媒および支持塩(支持電解質)を含む。電池の出力特性や低温特性の観点から、上記非水電解質は、常温(典型的には25℃)において液状を呈するように構成された非水電解質、すなわち非水電解液であることが好ましい。
[非水溶媒]
非水溶媒としては、非水電解質二次電池の非水電解質に使用し得る公知の材料を適宜採用し得る。例えば、リチウムイオン二次電池の場合、上記非水溶媒として、例えばカーボネート類、エステル類、エーテル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の非プロトン性溶媒を用いることができる。非水溶媒の具体例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、アセトニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。非水溶媒は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記非水溶媒の好適例として、カーボネート類を主体とする非水溶媒が挙げられる。かかる組成の非水電解質を備える二次電池において、ここに開示される技術の適用効果が好適に発揮され得る。例えば、非水溶媒として1種または2種以上のカーボネート類を含み、それらカーボネート類の合計体積が非水溶媒全体の体積の75%超(より好ましくは90%超、さらに好ましくは95%超)である非水電解質を好ましく採用し得る。非水溶媒がカーボネート類のみからなる非水電解質であってもよい。
[支持塩]
支持塩としては、非水電解質二次電池に使用し得る公知の材料を適宜採用し得る。例えば、リチウムイオン二次電池の場合、支持塩としては、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、Li(CFSON、LiCFSO等のリチウム塩を好ましく使用し得る。なかでもLiPFが好ましい。支持塩は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
支持塩の濃度は特に限定されない。通常は、非水電解質に対して凡そ0.7〜1.3mol/Lとすることが適当であり、0.9〜1.2mol/Lとすることが好ましい。
[その他の成分]
上記非水電解質は、本発明の効果を大きく損なわない限度で、上記以外の成分を必要に応じて含み得る。このような任意成分は、例えば、電池のサイクル特性の向上や、高温保存特性の向上、初期充放電効率の向上、入出力特性の向上、過充電耐性の向上(過充電時のガス発生量の増加)等の1または2以上の目的で使用されるものであり得る。上記任意成分の具体例としては、リチウムビス(オキサラト)ボレート(LiB(C)等のオキサラトボレート型化合物、ジフルオロリン酸リチウム(LiPO)等のジフルオロリン酸塩、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、ビフェニル、シクロヘキシルベンゼン等が例示される。
<非水電解質二次電池>
ここに開示される技術の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の概略構成を図1に示す。このリチウムイオン二次電池100は、長尺状の正極シート10と長尺状の負極シート20とが二枚の長尺状のセパレータシート40、40を介して捲回された形態の電極体(捲回電極体)80が、非水電解質90と共に、扁平な箱型形状の電池ケース50に収容された構成を有する。非水電解質90は、その少なくとも一部が電極体80に含浸している。
電池ケース50は、上端が開放された扁平な直方体形状(箱型)の電池ケース本体52と、その開口部を塞ぐ蓋体54とを備える。電池ケース50の上面(すなわち蓋体54)には、外部接続用の正極端子70および負極端子72が設けられている。正極端子70および負極端子72は、それぞれ、捲回電極体80を構成する正極シート10および負極シート20と電気的に接続されている。蓋体54にはまた、電池ケース50の内部で発生したガスを外部に排出するための安全弁55が備えられている。電池ケース本体52および蓋体54の構成材料としては、アルミニウムやスチール等の金属材料を好ましく採用し得る。正極端子70の構成材料としてはアルミニウム等の金属材料を、負極端子72の構成材料としては銅等の金属材料を、それぞれ好ましく採用し得る。
正極シート10は、長尺なシート状の正極集電体12と、その少なくとも一方の表面(典型的には両面)に配置された正極活物質層14とを備えている。正極活物質層14は、上述のような正極活物質を含む層であって、該正極活物質以外に導電材やバインダ(結着材)等の任意の成分を必要に応じて含有し得る。
導電材としては、従来この種のリチウムイオン二次電池で用いられている材料と同様のものを使用し得る。例えば、アセチレンブラック等のカーボン粉末や、カーボンファイバー等を用いることができる。導電材は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
バインダとしては、一般的なリチウムイオン二次電池の正極に使用されるバインダと同様のものを使用し得る。好適例として、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、カルボキシメチルセルロース、スチレンブタジエンゴム等が挙げられる。バインダは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
特に限定するものではないが、正極活物質層14における正極活物質の含有量は、高エネルギー密度を実現する観点から、質量基準で、例えば凡そ60〜99%とすることができ、通常は凡そ70〜95%が適当であり、凡そ85〜95%が好ましい。
負極シート20は、長尺なシート状の負極集電体22と、その少なくとも一方の表面(典型的には両面)に配置された負極活物質層24とを備えている。負極活物質層24は、上述のような負極活物質を含む層であって、該負極活物質以外にバインダ(結着材)等の任意の成分を必要に応じて含有し得る。バインダとしては、一般的なリチウムイオン二次電池の負極に使用されるバインダと同様のものを使用することができ、例えば、正極に使用し得るバインダとして例示したものと同様の材料から適宜選択することができる。バインダは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
特に限定するものではないが、負極活物質層24における負極活物質の含有量は、高エネルギー密度を実現する観点から、質量基準で、例えば凡そ70%〜99.5%とすることができ、通常は凡そ80%〜99%が適当であり、凡そ95〜99%が好ましい。
正極シート10は、例えば概ね以下の手順で好適に製造することができる。すなわち、上述した正極活物質層構成成分を適当な溶媒に分散させて正極活物質層形成用のスラリーを調製する。このスラリーを正極集電体12に塗付して乾燥させた後、圧縮(プレス)することによって、正極シート10を作製することができる。負極シート20の作製においても同様の手順を好ましく採用することができる。
特に限定するものではないが、正極集電体12の片面当たりに形成される正極活物質層14の量(目付量)は、例えば5〜50mg/cmとすることができ、通常は10〜30mg/cmとすることが適当である。また、プレス処理後における正極活物質層14の密度は特に限定されないが、例えば1.5〜4.5g/cm(典型的には2〜4.2g/cm)とすることができる。このような形態の正極活物質層14は、エネルギー密度や出力特性等の観点から好ましい。
特に限定するものではないが、負極集電体22の片面当たりに形成される負極活物質層24の量(目付量)は、例えば5〜50mg/cmとすることができ、通常は5〜15mg/cmとすることが適当である。また、プレス処理後における負極活物質層24の密度は特に限定されないが、例えば0.5〜2g/cm(典型的には1〜1.5g/cm)とすることができる。このような形態の負極活物質層24は、エネルギー密度や出力特性等の観点から好ましい。
捲回電極体80の作製にあたっては、二枚の長尺シート状のセパレータ(セパレータシート)40、40を挟んで正極シート10と負極シート20とを重ね合わせ、これを長手方向に捲回する。捲回電極体80は、上記捲回を扁平に行うことにより、または捲回後に捲回軸の側方から押圧して扁平状に変形させることにより、電池ケース50に適切に収容し得るように形成される。セパレータとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等の樹脂からなる単層または多層の多孔質樹脂シートを好適に用いることができる。
正極シート10の幅方向の端辺に沿う一方の側縁には、正極活物質層14を有さず正極集電体12が露出した正極活物質層非形成部10Aが設けられている。同様に、負極シート20の幅方向の端辺に沿う一方の側縁には、負極活物質層24を有さず負極集電体22が露出した負極活物質層非形成部20Aが設けられている。正極活物質層非形成部10Aと負極活物質層非形成部20Aとは、捲回電極体80の捲回軸方向の両端部に位置しており、それぞれ上述の正極端子70および負極端子72と電気的に接続されている。
かかる構成のリチウムイオン二次電池100の構築(組立て)は、例えば、電池ケース本体52の開口部から捲回電極体80を内部に収容し、上記開口部に蓋体54を取り付けた後、図示しない注入孔から適当量の非水電解質90を注入し、次いで該注入孔を塞ぐことによって行われる。このようにして組み立てられたリチウムイオン二次電池100に対して初期充放電処理を行うことにより、使用可能な状態に調整されたリチウムイオン二次電池100が得られる。初期充放電処理は、例えば、凡そ0.1C〜2C程度の充電レートで電池の上限電圧(例えば3.7V〜4.1V)近傍まで定電流充電する操作と、凡そ0.1C〜1Cの放電レートで所定の電圧(例えば3V〜3.2V)まで定電流放電する操作とを、少なくとも1回、好ましくは2回以上繰り返して行うことにより実施することができる。ここで「1C」とは、正極の理論容量から予測される電池容量(Ah)を1時間で充電できる電流量を意味する。
ここに開示される非水電解質二次電池(複数の電池が電気的に接続された組電池の形態であり得る。)は、エネルギー密度が高く、かつ容量維持性に優れたものとなり得る。したがって、このような性質を活かして、例えば車両を駆動するモータ等の駆動源用の電源として好適に利用することができる。車両の種類は特に限定されず、例えばプラグインハイブリッド自動車(PHV)、ハイブリッド自動車(HV)、電気自動車(EV)、電気トラック、電動スクーター、電動アシスト自転車、電動車いす、電気鉄道等が挙げられる。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる具体例に示すものに限定することを意図したものではない。
<I.添加剤の種類の検討>
銅イオンに配位可能なアミノ基を有する添加剤として、表1に示す8種類の化合物を選択した。これらの添加剤の各々について、以下で説明するように、該化合物を質量基準で1%の濃度で含む非水電解液を用いてリチウムイオン二次電池を作製し、その容量維持率を評価することにより容量維持率改善性能を比較した。
[非水電解液の調製]
エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とをEC:DMC:EMC=1:1:1の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1mol/Lの濃度で溶解させて、非水電解液E0を調製した。表1の例1〜例8に示す添加剤を上記非水電解液E0に加えて混合することにより、該添加剤を質量基準で1%の濃度で含む非水電解液E1〜E8をそれぞれ調製した。
[正極シートの作製]
正極活物質としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3粉末と、導電材としてのアセチレンブラックと、バインダとしてのポリフッ化ビニリデンとを、これらの質量比が91:6:3となるようにN−メチル−2−ピロリドンと混合して、正極活物質層形成用のスラリーを調製した。正極集電体としては厚さ15μmのアルミニウム箔を使用した。上記正極集電体の両面に上記スラリーを塗付して乾燥させた後、プレス処理を行った。上記スラリーの塗付量は、正極集電体の片面当たり13.5mg/cmとした。このようにして、正極集電体の両面に密度2.6g/cmの正極活物質層が配置された正極シートを得た。
[負極シートの作製]
負極活物質としてのグラファイト粉末と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴムおよびカルボキシメチルセルロースとを、これらの材料の質量比が100:1:1となるように水と混合して、負極活物質層形成用のスラリーを調製した。負極集電体としては厚さ10μmの銅箔を使用した。上記負極集電体の両面に上記スラリーを塗付して乾燥させた後、プレス処理を行った。上記スラリーの塗付量(固形分基準)は、負極集電体の片面当たり7.3mg/cmとした。このようにして、負極集電体の両面に密度1.1g/cmの負極活物質層が配置された負極シートを得た。
[リチウムイオン二次電池の作製]
上記正極シートおよび上記負極シートを、二枚のセパレータシートを介して重ね合わせて捲回し、これを側方から押圧して扁平形状の捲回電極体を作製した。セパレータシートとしては、ポリエチレン(PE)層の両側にポリプロピレン(PP)層を有するPP/PE/PPの三層構造の多孔質フィルム(市販品、厚さ20μm)を使用した。上記捲回電極体をアルミニウム製の箱型の電池ケースに収容し、該電池ケースの電解液注入孔から上記非水電解液E0〜E8を注入した後、該電解液注入孔を封止した。このようにして、非水電解液E0〜E8に対応する例0(ブランク)および例1〜例8のリチウムイオン二次電池を構築した。
[性能評価試験]
銅の溶出を促進して添加剤の種類による容量維持率改善性能の違いを比較しやすくするため、上記で構築したリチウムイオン二次電池に対して初回の充電を行う前に(すなわち、該二次電池が未充電の状態で)、該二次電池を60℃の環境下に168時間静置した。
次いで、各リチウムイオン二次電池に対して初期充放電処理を行った。具体的には、室温(約25℃)環境下において、1Cの定電流で4Vまで充電する操作と、1Cの定電流で3Vまで放電させる操作とを3サイクル繰り返した。
その後、各リチウムイオン二次電池を60℃の恒温槽内に2時間以上静置し、引き続き60℃の環境下において、以下の充放電操作(1),(2)を50サイクル繰り返した。
(1)2Cの定電流で4Vまで充電した後、10分休止する。
(2)2Cの定電流で3Vまで放電した後、10分休止する。
そして、1サイクル目の放電容量D(上記(2)において放電された容量)と50サイクル目の放電容量D50とから、以下の式により容量維持率を算出した。
容量維持率(%)=(D50/D)×100
得られた結果を表1に示す。
Figure 2016105373
表1からわかるように、添加剤として多価第3級アミン化合物を用いた例4〜例8に係るリチウムイオン二次電池は、添加剤として2,2’−ビピリジンを用いた例1のリチウムイオン二次電池と比較して、少なくとも同等以上の容量維持率を示した。また、これら例4〜例8に係るリチウムイオン二次電池によると、添加剤を含まない非水電解液E0を用いた例0(ブランク)のリチウムイオン二次電池に比べて、3%以上(より具体的には4%以上)の容量維持率改善効果が得られた。上記一般式(I)におけるnが3〜5である多価第3級アミン化合物を用いた例5〜8では、より良好な結果が得られた、上記一般式(I)におけるRがいずれもメチル基であり、nが3である多価第3級アミン化合物を用いた例5では、特に良好な結果が得られた。
これに対して、第3級アミノ基の数(N)が1である添加剤を用いた例3のリチウムイオン二次電池では、ブランクに比べて容量維持率が若干低下した。また、4つのアミノ基を有するが該アミノ基が第1級アミノ基および第2級アミノ基である添加剤を用いた例2のリチウムイオン二次電池では、ブランクに比べて容量維持率が大きく低下した。これは、上記添加剤が電池内において副反応を起こしたためと考えられる。
なお、例1で用いた2,2’−ビピリジンと例4で用いたテトラメチルエチレンジアミンとは、銅イオンに配位し得る窒素原子の数は同じ(いずれも2つ)だが、2,2’−ビピリジンが常温で結晶性の固体であるのに対し、テトラメチルエチレンジアミンは常温で液体である。したがって、添加剤としてテトラメチルエチレンジアミンを用いる態様は、2,2’−ビピリジンと同等以上の容量維持率改善効果が得られることに加えて、該添加剤を非水電解液に溶解させる操作が容易であるという点でも有利である。
<II.添加剤の濃度の検討>
添加剤としてヘキサメチルトリエチレンテトラミン(HMTETA)を用いて、該添加剤の濃度と容量維持率改善効果との関係を検討した。具体的には、上述した非水電解液E5におけるHMTETAの濃度を表2に示すように変更して、非水電解液E5A〜E5Dを調整した。非水電解液E5に代えて非水電解液E5A〜E5Dをそれぞれ使用した点以外は例5と同様にして、非水電解液E5A〜E5Dに対応する例5A〜例5Dのリチウムイオン二次電池を構築した。
これらのリチウムイオン二次電池について、上記と同様の性能評価試験を行った。得られた結果を表2に示す。結果の解析を容易にするために、表2には、表1中の例0および例5の結果を併せて示している。
Figure 2016105373
表2からわかるように、少なくともHMTETA濃度が0.01%〜10%の範囲において、2%以上(より詳しくは2.5%以上)の容量維持率改善効果が得られることが確認された。また、少なくともHMTETA濃度が0.1%〜1%の範囲において、4%以上(より詳しくは5%以上)の容量維持率改善効果が得られることが確認された。
以上、本発明を詳細に説明したが、上記実施形態および実施例は例示にすぎず、ここに開示される発明には上述の具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
10 正極シート(正極)
10A 正極活物質層非形成部
12 正極集電体
14 正極活物質層
20 負極シート(負極)
20A 負極活物質層非形成部
22 負極集電体
24 負極活物質層
40 セパレータシート
50 電池ケース
52 電池ケース本体
54 蓋体
55 安全弁
70 正極端子
72 負極端子
80 捲回電極体
90 非水電解質(非水電解液)
100 リチウムイオン二次電池(非水電解質二次電池)

Claims (7)

  1. 正極と、
    負極集電体を有する負極と、
    非水電解質と、を備え、
    前記負極集電体は、銅を含む金属材料からなる表面を有し、
    前記非水電解質は、一分子内に2以上の第3級アミノ基を有する多価第3級アミン化合物を含み、
    前記非水電解質における前記多価第3級アミン化合物の含有量は、質量基準で0.01%〜10%である、非水電解質二次電池。
  2. 前記多価第3級アミン化合物は脂肪族性化合物である、請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記多価第3級アミン化合物は、下記一般式(I):
    Figure 2016105373
    (前記一般式(I)中のRは、それぞれ独立に、メチル基およびエチル基から選択される。nは1〜5である。);
    で表される化合物である、請求項1または2に記載の二次電池。
  4. 前記一般式(I)中のRがメチル基である、請求項3に記載の二次電池。
  5. 前記一般式(I)中のnが3である、請求項3または4に記載の二次電池。
  6. 前記負極集電体が銅箔である、請求項1から5のいずれか一項に記載の二次電池。
  7. 前記負極は、負極活物質を含み、
    前記負極活物質は、少なくとも一部にグラファイト構造を含む炭素材料を含有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の二次電池。
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