JP2016103329A - 超電導ケーブル及びその冷却方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ケーブル断面積に対する冷媒流路の断面積の割合を増加することができ、往路導体と帰路導体の温度差を抑制することができる超電導ケーブルを提供する。【解決手段】1本の断熱管20の内部に、複数の導体コア11,11と冷媒管15とが収容され、導体コア11は、それぞれフォーマ12と超電導導体層13と絶縁層14を備え、同一の導体コア11に設けられる超電導導体層13はケーブルの長手方向に沿った同一方向に通電可能であり、断熱管20の内部における冷媒管15の外部に第1冷媒流路16が形成され、冷媒管15の内部に第2冷媒流路17が形成され、第1冷媒流路16と第2冷媒流路17とはケーブルの長手方向に沿った反対方向に冷媒を流すことができる超電導ケーブル10。【選択図】図1

Description

本発明は、超電導ケーブル及びその冷却方法に関する。
近年、鉄道等における送電用として、超電導ケーブルの研究開発が活発に行われている。超電導ケーブルにおいては、超電導導体の超電導状態を維持するため、液体窒素等により低温に冷却することが必要である。
特許文献1には、断熱管の内部に二重管構造を設け、内管の内部空間に冷媒往路が形成され、内管と外管の間の空間に冷媒復路が形成された超電導ケーブルが記載されている。
また、非特許文献1,2には、中空パイプのフォーマ上に超電導の往路導体と帰路導体とを同軸状に有する構造で、フォーマの内部を冷媒往路とし、ケーブルコアと断熱管との間の隙間を冷媒帰路とする超電導ケーブルが記載されている。
特開2013−125647号公報
富田優、大崎博之、木須隆暢、雨宮尚之、増田孝人、玉田紀治、「鉄道用超電導ケーブルの研究開発」、2013年度春季低温工学・超電導学会、1B−p01 福本祐介、鈴木賢次、石原篤、赤坂友幸、小林祐介、富田優、「鉄道用超電導ケーブルの冷却試験」、2013年度春季低温工学・超電導学会、1P−p24
鉄道用超電導ケーブルの場合、ケーブルの敷設スペースに制約があることから、ケーブル外径も制限される。例えば、既設のトラフ(線路に沿って配置された溝)内にケーブルを布設する場合、例えばトラフ幅が15cmであれば、ケーブル外径は直径として10cm以内が望まれる。
ケーブルの内部構造を変えることなくケーブル外径を小さくすれば、ケーブル内に設けられる冷媒流路(冷媒往路及び冷媒帰路)の断面積も縮小する。冷媒流路の断面積が小さいと、冷媒の流れの圧力損失が大きくなり、ケーブル全長にわたって円滑に冷媒を流通させることができない。
また、冷媒往路を流れる冷媒によって往路導体を冷却し、冷媒帰路を流れる冷媒によって帰路導体を冷却する場合は、冷媒帰路中の冷媒の温度が冷媒往路中の冷媒の温度よりも高くなるので、帰路導体の温度が往路導体の温度よりも高くなる。したがって、ケーブルの臨界電流値は帰路導体の温度に支配され、導体の臨界電流値より小さくなる。このため、ケーブルに流すことができる電流値の制限が大きくなる。
ケーブルの往路導体と帰路導体を同一の導体コアに収容した場合、往路導体と帰路導体のどちらか一方が、何らかの原因でクエンチにより損傷を受け、使用できなくなると、ケーブル全体、すなわち損傷を受けていない導体までもが新しい導体と交換しなければならず、交換コストが増大する。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ケーブル断面積に対する冷媒流路の断面積の割合を増加することができ、往路導体と帰路導体の温度差を抑制することができる超電導ケーブルを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、1本の断熱管の内部に、複数の導体コアと冷媒管とが収容され、前記導体コアは、それぞれフォーマと超電導導体層と絶縁層を備え、同一の前記導体コアに設けられる前記超電導導体層はケーブルの長手方向に沿った同一方向に通電可能であり、前記断熱管の内部における前記冷媒管の外部に第1冷媒流路が形成され、前記冷媒管の内部に第2冷媒流路が形成され、前記第1冷媒流路と前記第2冷媒流路とはケーブルの長手方向に沿った反対方向に冷媒を流すことができることを特徴とする超電導ケーブルを提供する。
前記複数の導体コアの一以上が往路導体として用いられ、前記往路導体となる導体コアとは異なる導体コアが帰路導体として用いられることが好ましい。
前記複数の導体コアが、往路導体として用いられる1本の導体コアと、帰路導体として用いられる1本の導体コアとからなることが好ましい。
前記冷媒管の外部の前記第1冷媒流路が冷媒往路であり、前記冷媒管の内部の前記第2冷媒流路が冷媒帰路であることが好ましい。
前記冷媒管は断熱管構造を有することが好ましい。
また、本発明は、前記超電導ケーブルの使用時に、前記第1冷媒流路と前記第2冷媒流路にはケーブルの長手方向に沿った反対方向に冷媒を流すことを特徴とする超電導ケーブルの冷却方法を提供する。
本発明によれば、ケーブルの長手方向に沿った異なる方向(往路及び帰路)に通電される超電導導体層が、異なる導体コアに配置されるため、往路導体及び帰路導体を同一の導体コアに配置する場合に比べて、導体コアの合計の断面積を抑制することができる。これにより、ケーブル断面積に対する冷媒流路の断面積の割合を増加することができるので、ケーブル外径をより小さくしても、圧力損失の増大を抑制することができる。
また、本発明によれば、複数の導体コアが、断熱管の内部における冷媒管の外部に形成される第1冷媒流路中の冷媒によって冷却されるので、往路導体と帰路導体の温度差が抑制され、超電導線材の臨界電流の低下が抑えられ、超電導線材の特性を最大限利用できる。したがって、往路導体と復路導体の超電導線材を効率よく使用できる。往路と帰路、導体と冷媒の協調のとれた設計となる。
本発明の超電導ケーブルの一例を示す断面図である。 対比例の超電導ケーブルの一例を示す断面図である。
以下、好適な実施形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。図1に示す超電導ケーブル10は、1本の断熱管20の内部に、複数の導体コア11,11と冷媒管15とが収容された構造を有する。本実施形態では、断熱管20内に2本の導体コア11,11が収容されている。それぞれの導体コア11は、少なくともフォーマ12と超電導導体層13と絶縁層14を備える。
フォーマ12は、例えば銅やアルミニウムなどの金属材料から構成される芯材であり、超電導導体層13を機械的に支持する。フォーマ12は中実体でも中空体でもよく、具体例として複数本の銅線を撚り合わせた構造体が挙げられる。従来構造とは異なり、フォーマの内部に冷媒流路を確保する必要はなく、さらに後述するようにコア径が小さいほど冷媒流路の拡大に有利であることから、フォーマが中実体で、なるべく小径であることが好ましい。
超電導導体層13は、フォーマ12の外周上に設けられる。例えば、超電導導体をフォーマ12の周囲に巻き付けることで、超電導導体層13を形成することが可能である。超電導導体層13がクエンチしたとき等の事故時に電流を分担するため、フォーマ12を常電導導体から構成したり、導体コア11に常電導導体層を設けたりすることが好ましい。
絶縁層14は、超電導導体層13の外周上に設けられる。例えば、絶縁紙や不織布等の絶縁材を超電導導体層13の周囲に巻き付けることで、絶縁層14を形成することが可能である。絶縁層14は、各導体コア11の超電導導体層13が、他の導体コア11の超電導導体層13、冷媒管15、断熱管20等に接触しても短絡を防ぐための電気絶縁層を含む。
フォーマ12と超電導導体層13との間には、カーボン紙などの導電紙や絶縁紙などのクッション材を設けてもよい。超電導導体層13と絶縁層14との間には、カーボン紙などの導電紙や導体の層を設けてもよい。超電導導体層13は、超電導導体を2層以上に設け、それぞれの超電導導体層の間に導電紙等の導体層や絶縁紙等の絶縁層を介在させてもよい。導体層及び絶縁層は、それぞれ導体又は絶縁体を、線状、帯状、リボン状、テープ状等の形態として、1層又は2層以上に巻いて形成することができる。導体及び絶縁体の巻き形態としては、突合せ巻き、ラップ巻き、ギャップ巻き、横巻き、らせん巻き等が挙げられる。
超電導導体層13を構成する超電導導体としては、特に限定されないが、イットリウム(Y)系超電導導体やビスマス(Bi)系超電導導体等が挙げられる。Y系超電導導体の線材は、一般に、ニッケル合金等の基板上に、中間層、超電導材料層、保護層等が積層された多層構造を有する。Bi系超電導導体の線材は、一般に、Bi,Sr,Ca,Cu等の金属元素を含む酸化物からなる超電導材料からなるフィラメント(細線)が銀や銀合金等の母材中に配された構造を有する。小径に曲げが可能である点からはY系超電導導体が好ましい。Y系超電導導体は、RE(REは希土類元素であり、Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luのうちの1種又は2種以上を表す。),Ba,Cu等の金属元素を含む酸化物からなり、例えばY123(YBaCu),Gd123(GdBaCu)等が挙げられる。
本実施形態の超電導ケーブル10は、直流送電用であり、同一の導体コア11に設けられる超電導導体層13は、ケーブルの長手方向に沿った同一方向に通電可能である。各導体コア11は、超電導導体層13を1層のみ有してもよい。1本の導体コア11に2層以上の超電導導体層13が設けられる場合、これらの超電導導体層13の通電方向は同一である。
冷媒流路の断面積を確保する観点からは、導体コアの外径は小さいことが好ましい。そこで、導体コア11は、ケーブルの長手方向に沿った双方向のうち、一方向のみに通電可能であることが好ましい。例えば、複数の導体コアの一以上が往路導体として用いられ、往路導体となる導体コアとは異なる導体コアが帰路導体として用いられることが好ましい。本実施形態では、2本の導体コア11,11のうち、1本の導体コアが往路導体として用いられ、別の1本の導体コアが帰路導体として用いられる。
本実施形態の超電導ケーブル10は、断熱管20の内部における冷媒管15の外部に第1冷媒流路16が形成され、冷媒管15の内部に第2冷媒流路17が形成されている。複数の導体コア11,11は、第1冷媒流路16に収容されている。第1冷媒流路16と第2冷媒流路17は、それぞれケーブルの長手方向に沿った反対方向に冷媒を流すことができる。第1冷媒流路16を冷媒往路とした場合は、第2冷媒流路17を冷媒帰路とし、第2冷媒流路17を冷媒往路とした場合は、第1冷媒流路16を冷媒帰路とする。
このように、複数の導体コア11,11がすべて第1冷媒流路16に収容されるため、複数の導体コア11,11の冷却条件の差を小さくすることができる。これにより、往路導体と帰路導体の温度差が抑制され、超電導線材の臨界電流付近まで、往路導体と帰路導体に通電することができる。これにより、ケーブルの臨界電流値を導体の臨界電流値に近づけることができる。
図2に、従来技術に基づく、対比例の超電導ケーブル100の一例を示す。この超電導ケーブル100の場合、断熱管20の内部に1本の導体コア101が形成され、この導体コア101は、中空のフォーマ102の周囲に、超電導導体層103、絶縁層104、常電導導体層105、超電導導体層106、絶縁層107等が径方向の内側から順に積層された構造である。フォーマ102の内部の中空部に冷媒往路となる第1冷媒流路108が設けられ、断熱管20の内部における導体コア101の外側に冷媒帰路となる第2冷媒流路109が設けられている。
図1の超電導ケーブル10の場合、第2冷媒流路17には、導体コア11が収容されていない構造であるため、第2冷媒流路17を流れる冷媒は導体コア11を冷却する(外部から導体コア11への熱の侵入を防ぐ)必要がない。一般に、冷媒往路の冷媒は冷媒帰路の冷媒より温度が低いため、第1冷媒流路16を冷媒往路とすると、冷媒の冷却性能が高く好ましい。しかし、第1冷媒流路16を冷媒帰路とした場合であっても、第2冷媒流路17を流れる冷媒の温度の低下が抑制される。このため、本実施形態によれば、図2に示す対比例の超電導ケーブル100のように、冷媒往路(第1冷媒流路108)において一方の導体(超電導導体層103)を冷却し、冷媒帰路(第2冷媒流路109)において他方の導体(超電導導体層106)を冷却する場合に比べると、冷媒帰路における冷却性能を向上することができる。
また、本実施形態の超電導ケーブル10は、ケーブルの長手方向に沿った異なる方向(往路及び帰路)に通電される超電導導体層13,13が、異なる導体コア11,11に配置される。超電導導体層13の周囲には、所定の厚さの絶縁層(電気絶縁層や熱絶縁層)を設ける必要があることから、超電導導体層13の径(巻径)が大きいほど、絶縁層に要する断面積が増大することになる。往路導体と帰路導体を別々の導体コア11,11に配置すれば、超電導導体層13の径をより小さくすることが可能である。このため、本実施形態によれば、往路導体及び帰路導体を同一の導体コアに配置する場合に比べて、導体コアの合計の断面積を抑制することができる。これにより、ケーブル断面積に対する冷媒流路の断面積の割合を増加することができるので、ケーブル外径をより小さくしても、圧力損失の増大を抑制することができる。本実施形態において、各導体コア11の外径は同一であることが好ましく、超電導導体層13の径(巻径)が同一であることが好ましい。
超電導ケーブル10は、複数の導体コア11,11を有するので、どちらか一方の導体コアが何らかの原因で起きたクエンチにより損傷を受け、使用できなくなった場合であっても、他方の導体コアの損傷を免れることができる。また、ケーブルが短尺であれば複数の導体コア11,11及び冷媒管15を一緒に引き抜き、導体が損傷した導体コア11のみ新規の導体コアに交換し、導体が損傷していない導体コア11を継続して使用できるので、経済的である。
冷媒管15としては、第1冷媒流路16と第2冷媒流路17を区画する壁体を有する中空パイプが例示できる。ケーブルの敷設箇所(線路)が曲がり箇所の少なく、かつ(あるいは)曲げ径が大きい場合、曲げ特性が重視されないことから、冷媒の圧力損失の低い平滑パイプが好ましい。ケーブルの敷設箇所(線路)が曲がり箇所の多く、かつ(あるいは)曲げ径が小さい場合、曲げ特性に優れるコルゲートパイプが好ましい。
中空パイプの材質は、熱伝導率の小さい材質が好ましく、例えばアルミニウムよりステンレスの方が好ましい。
冷媒管15が断熱管構造を有すると、第1冷媒流路16と第2冷媒流路17の間で熱伝達を一層抑制できるので好ましい。これにより、温度が上昇した復路の冷媒から伝達する熱によって往路の冷媒の温度が上昇することが防止されるので、導体コアを効率よく冷却することができる。断熱管構造は、内管と外管の間に真空部を有する二重管が挙げられる。
超電導ケーブルの端末には、第1冷媒流路16と第2冷媒流路17の間で冷媒を循環させる構造を設けることができる。例えば、冷媒往路の起点と冷媒帰路の終点が設けられる端末には、冷媒帰路の終点から冷媒を回収し、減少した冷媒を補充して冷媒往路の起点に供給する装置(ポンプや冷却器など)を設けることができる。また、冷媒往路の終点と冷媒帰路の起点が設けられる端末には、冷媒の流れを冷媒往路の終点から冷媒帰路の起点へと折り返す流路を設けることができる。
複数の導体コア11,11と冷媒管15は、互いに撚り合わせておくと、ケーブルを曲げて敷設しても互いに離れにくくなり好ましい。冷媒管15の外径が導体コア11,11の外径と同程度であれば、撚り合わせが容易になる。本実施形態では、断熱管20の内部に2本の導体コア11,11と1本の冷媒管15が収容されるため、合計3本で撚り合わせることができる。
複数の導体コア11,11と冷媒管15とを収容する断熱管20は、特に限定されないが、例えば、図示例のように、内管21と外管22の間に真空部23を有する二重管が挙げられる。内管21と外管22の間には、両者の間隔を維持するためスペーサ(図示せず)を設けてもよい。また、断熱性を高めるため、内管21と外管22の間に断熱材(図示せず)を設けてもよい。断熱材としては、金属蒸着シート等の反射材と、繊維やネット等の熱伝導性の低い素材を交互に複数積層した積層体、いわゆるマルチレイヤーインシュレーション(MLI)が挙げられる。
以上、本発明を好適な実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
1本の断熱管の内部に収容される導体コアの本数は、2本に限定されず、3本以上でもよい。1本の断熱管の内部に収容される冷媒管の本数は、1本に限定されず、2本以上でもよい。冷媒は、特に限定されないが、液体窒素(LN2)は低コストで化学的にも安定であるため好ましい。
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明する。
図1に示すように、内管21の内径が54mmφである断熱管20と、外径が21mmφである導体コア11,11と、1本の冷媒管15を組み合わせることにより、実施例1の超電導ケーブル10を作製した。実施例1の場合、冷媒流路の断面積(第1冷媒流路16と第2冷媒流路17の合計の断面積)は、約1500mmである。この値は、断熱管20の内部の断面積であるπ×(54mm/2)から2本の導体コア11,11の断面積である2π×(21mm/2)を引き、さらに断熱管20の壁体の断面積αを引いた分として求められる。
図2に示すように、内管21の内径が54mmφである断熱管20の内部に、同軸状に2つの超電導導体層103,106を有する導体コア101を組み合わせることにより、比較例1の超電導ケーブル100を作製した。導体コア101の内部に内径が21mmφの第1冷媒流路108を設け、超電導導体層は断面積を実施例1と同程度とし、絶縁層は厚さを実施例1と同程度とした。ここで、絶縁層の断面積ではなく、厚さを実施例1と同程度とした理由は、断面積が同じでも厚さが薄い場合、絶縁が不十分になるからである。このとき、導体コア101の外径は47mmφとなった。比較例1の場合、冷媒流路の断面積(第1冷媒流路108と第2冷媒流路109の合計の断面積)は、約900mmである。この値は、断熱管20の内部の断面積であるπ×(54mm/2)から導体コア101の断面積であるπ×{(47mm/2)−(21mm/2)}を引いた分として求められる。
このように、断熱管の内径が同一で、かつ超電導導体層の断面積が同一であるという条件において、冷媒往路と冷媒帰路を内蔵する超電導ケーブルの構造を設計したところ、往路導体と帰路導体を別々の導体コアに組み入れた実施例1の超電導ケーブルは、往路導体と帰路導体を同軸状に同じ導体コアに組み入れた比較例1の超電導ケーブルに比べて、冷媒流路の断面積を2倍程度に広くすることができた。これにより、超電導ケーブルに冷媒を流すときの圧力損失を1/2以下にすることができる。圧力損失が低ければ、冷媒の輸送に必要なエネルギーを低減することができ、また、ケーブルの長さがより長くても効果的な冷却を実現することができる。
10,100…超電導ケーブル、11,101…導体コア、12,102…フォーマ、13,103,106…超電導導体層、14,104,107…絶縁層、15…冷媒管、16,108…第1冷媒流路、17,109…第2冷媒流路、20…断熱管、21…内管、22…外管、23…真空部、105…常電導導体層。

Claims (6)

  1. 1本の断熱管の内部に、複数の導体コアと冷媒管とが収容され、
    前記導体コアは、それぞれフォーマと超電導導体層と絶縁層を備え、
    同一の前記導体コアに設けられる前記超電導導体層はケーブルの長手方向に沿った同一方向に通電可能であり、
    前記断熱管の内部における前記冷媒管の外部に第1冷媒流路が形成され、前記冷媒管の内部に第2冷媒流路が形成され、前記第1冷媒流路と前記第2冷媒流路とはケーブルの長手方向に沿った反対方向に冷媒を流すことができることを特徴とする超電導ケーブル。
  2. 前記複数の導体コアの一以上が往路導体として用いられ、前記往路導体となる導体コアとは異なる導体コアが帰路導体として用いられることを特徴とする請求項1に記載の超電導ケーブル。
  3. 前記複数の導体コアが、往路導体として用いられる1本の導体コアと、帰路導体として用いられる1本の導体コアとからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の超電導ケーブル。
  4. 前記冷媒管の外部の前記第1冷媒流路が冷媒往路であり、前記冷媒管の内部の前記第2冷媒流路が冷媒帰路であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の超電導ケーブル。
  5. 前記冷媒管は断熱管構造を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の超電導ケーブル。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の超電導ケーブルの使用時に、前記第1冷媒流路と前記第2冷媒流路にはケーブルの長手方向に沿った反対方向に冷媒を流すことを特徴とする超電導ケーブルの冷却方法。
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