図1は、実施形態1に係るスマートフォンの機能構成を示すブロック図である。
図2は、実施形態1に係るスマートフォン1により実行される処理の例を説明するための図である。
図3は、実施形態1に係るスマートフォン1により実行される処理の例を説明するための図である。
図4は、実施形態1に係るスマートフォン1により実行される処理の例を説明するための図である。
図5は、実施形態1に係るスマートフォン1により実行される処理の例を説明するための図である。
図6は、実施形態1に係るスマートフォン1による処理の流れを示すフローチャートである。
図7は、実施形態2に係るスマートフォン1による処理の流れを示すフローチャートである。
本出願に係る携帯端末及び制御方法を実施するための複数の実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下では、携帯端末の一例として、スマートフォンを取り上げて説明する。
(実施形態1)
図1を参照しつつ、実施形態1に係るスマートフォン1の機能構成の一例を説明する。図1は、実施形態1に係るスマートフォンの機能構成を示すブロック図である。以下の説明においては、同様の構成要素に同一の符号を付すことがある。さらに、重複する説明は省略することがある。
図1に示すように、スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2と、ボタン3と、照度センサ4と、近接センサ5と、通信ユニット6と、レシーバ7と、マイク8と、ストレージ9と、コントローラ10と、スピーカ11と、カメラ12と、カメラ13と、コネクタ14と、加速度センサ15と、方位センサ16とを備える。
タッチスクリーンディスプレイ2は、ディスプレイ2Aと、タッチスクリーン2Bとを有する。ディスプレイ2A及びタッチスクリーン2Bは、例えば、重ねて配置されてもよいし、並べて配置されてもよいし、離して配置されてもよい。ディスプレイ2Aとタッチスクリーン2Bとが重ねて配置される場合、例えば、ディスプレイ2Aの1ないし複数の辺がタッチスクリーン2Bのいずれの辺とも沿っていなくてもよい。タッチスクリーンディスプレイ2は、表示部の一例である。
ディスプレイ2Aは、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro−Luminescence Display)、又は無機ELディスプレイ(IELD:Inorganic Electro−Luminescence Display)等の表示デバイスを備える。ディスプレイ2Aは、文字、画像、記号、及び図形等を表示する。ディスプレイ2Aが表示する文字、画像、記号、及び図形等を含む画面には、ロック画面と呼ばれる画面、ホーム画面と呼ばれる画面、アプリケーションの実行中に表示されるアプリケーション画面が含まれる。ホーム画面は、デスクトップ、待受画面、アイドル画面、標準画面、アプリ一覧画面又はランチャー画面と呼ばれることもある。
タッチスクリーン2Bは、タッチスクリーン2Bに対する指、ペン、又はスタイラスペン等の接触を検出する。タッチスクリーン2Bは、複数の指、ペン、又はスタイラスペン等(以下、単に「指」という)がタッチスクリーン2B(タッチスクリーンディスプレイ2)に接触したときのタッチスクリーン2B上の位置(以下、接触位置と表記する)を検出することができる。タッチスクリーン2Bは、タッチスクリーン2Bに対する指の接触を、接触位置とともにコントローラ10に通知する。タッチスクリーン2Bは、接触検出部の一例である。
タッチスクリーン2Bの検出方式は、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式(又は超音波方式)、赤外線方式、電磁誘導方式、及び荷重検出方式等の任意の方式でよい。以下の説明では、説明を簡単にするため、利用者はスマートフォン1を操作するために指を用いてタッチスクリーン2Bに接触するものと想定する。
コントローラ10(スマートフォン1)は、タッチスクリーン2Bにより検出された接触、接触が検出された位置、接触が検出された位置の変化、接触が検出された間隔、及び接触が検出された回数の少なくとも1つに基づいて、ジェスチャの種別を判別する。ジェスチャは、指を用いて、タッチスクリーン2B(タッチスクリーンディスプレイ2)に対して行われる操作である。コントローラ10(スマートフォン1)が、タッチスクリーン2Bを介して判別するジェスチャには、例えば、タッチ、ロングタッチ、リリース、スワイプ、タップ、ダブルタップ、ロングタップ、ドラッグ、フリック、ピンチイン、及びピンチアウトが含まれるが、これらに限定されない。
ボタン3は、利用者からの操作入力を受け付ける。ボタン3の数は、単数であっても、複数であってもよい。
照度センサ4は、照度を検出する。照度は、照度センサ4の測定面の単位面積に入射する光束の値である。照度センサ4は、例えば、ディスプレイ2Aの輝度の調整に用いられる。
近接センサ5は、近隣の物体の存在を非接触で検出する。近接センサ5は、磁界の変化又は超音波の反射波の帰還時間の変化等に基づいて物体の存在を検出する。近接センサ5は、例えば、ディスプレイ2Aが顔に近づけられたことを検出する。照度センサ4及び近接センサ5は、1つのセンサとして構成されていてもよい。照度センサ4は、近接センサとして用いられてもよい。
通信ユニット6は、無線により通信する。通信ユニット6によってサポートされる無線通信規格には、例えば、2G、3G、4G等のセルラーフォンの通信規格と、近距離無線の通信規格がある。セルラーフォンの通信規格としては、例えば、LTE(Long Term Evolution)、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、CDMA2000、PDC(Personal Digital Cellular)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)、PHS(Personal Handy−phone System)等がある。近距離無線の通信規格としては、例えば、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、IrDA(Infrared Data Association)、NFC(Near Field Communication)、WPAN(Wireless Personal Area Network)等がある。WPANの通信規格には、例えば、ZigBee(登録商標)がある。通信ユニット6は、上述した通信規格の1つ又は複数をサポートしていてもよい。
レシーバ7は、音出力部である。レシーバ7は、コントローラ10から送信される音信号を音として出力する。レシーバ7は、例えば、通話時に相手の声を出力するために用いられる。マイク8は、音入力部である。マイク8は、利用者の音声等を音信号へ変換してコントローラ10へ送信する。
ストレージ9は、プログラム及びデータを記憶する。ストレージ9は、コントローラ10の処理結果を一時的に記憶する作業領域としても利用される。ストレージ9は、半導体記憶媒体、及び磁気記憶媒体等の任意の非一過的(non−transitory)な記憶媒体を含んでよい。ストレージ9は、複数の種類の記憶媒体を含んでよい。ストレージ9は、メモリカード、光ディスク、又は光磁気ディスク等の記憶媒体と、記憶媒体の読み取り装置との組み合わせを含んでよい。ストレージ9は、RAM(Random Access Memory)等の一時的な記憶領域として利用される記憶デバイスを含んでよい。
ストレージ9に記憶されるプログラムには、フォアグランド又はバックグランドで実行されるアプリケーションと、アプリケーションの動作を支援する制御プログラム(図示略)とが含まれる。フォアグランドで実行されるアプリケーションは、例えば、ディスプレイ2Aに画面が表示される。制御プログラムには、例えば、OSが含まれる。アプリケーション及び基本プログラムは、通信ユニット6による無線通信又は非一過的な記憶媒体を介してストレージ9にインストールされてもよい。
ストレージ9は、接触入力制御プログラム9A、メールアプリケーション9B、電話アプリケーション9C、設定データ9Zなどを記憶する。
接触入力制御プログラム9Aは、加速度センサ15により検出された振動の状態が第1の閾値未満であるかを判定し、判定の結果、第1の閾値未満の振動の状態で接触が検出された場合には当該接触による入力を有効にし、判定の結果、当該第1の閾値以上の振動の状態で接触が検出された場合には当該接触による入力を無効にするための機能を提供する。接触入力制御プログラム9Aは、加速度センサ15により検出された振動の方向が、タッチスクリーンディスプレイ2の面内方向と平行である場合に、上述した接触入力を有効にするか否かを判定するための機能を提供する。振動の状態は、例えば、加速度センサ15により検出される加速度の単位時間当たりの最大振幅または単位時間当たりの平均振幅、あるいは単位時間当たりの振動数のいずれかに該当する。
メールアプリケーション9Bは、電子メールの作成、送信、受信、及び表示等のための電子メール機能を提供する。電話アプリケーション9Cは、無線通信による通話のための通話機能を提供する。
設定データ9Zは、接触入力制御プログラム9Aにより提供される機能に基づいて実行される処理に関する各種データを含んで構成される。設定データ9Zは、例えば、上記第1の閾値に関する情報として、加速度の単位時間当たりの最大振幅または単位時間当たりの平均振幅、あるいは単位時間当たりの振動数などを含んでよい。
コントローラ10は、演算処理装置である。演算処理装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、SoC(System−on−a−Chip)、MCU(Micro Control Unit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、およびコプロセッサを含むが、これらに限定されない。コントローラ10は、スマートフォン1の動作を統括的に制御して各種の機能を実現する。コントローラ10は、制御部の一例である。
具体的には、コントローラ10は、ストレージ9に記憶されているデータを必要に応じて参照しつつ、ストレージ9に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行する。そして、コントローラ10は、データ及び命令に応じて機能部を制御し、それによって各種機能を実現する。機能部は、例えば、ディスプレイ2A、通信ユニット6、マイク8、及びスピーカ11を含むが、これらに限定されない。コントローラ10は、検出部の検出結果に応じて、制御を変更することがある。検出部は、例えば、タッチスクリーン2B、ボタン3、照度センサ4、近接センサ5、マイク8、カメラ12、カメラ13、加速度センサ15、及び方位センサ16を含むが、これらに限定されない。
コントローラ10は、接触入力制御プログラム9Aを実行することにより、接触入力を有効にするか否かを判定する処理等を実行する。すなわち、コントローラ10は、加速度センサ15により検出された振動の状態が第1の閾値未満であるかを判定し、判定の結果、第1の閾値未満の振動の状態で接触が検出された場合には当該接触による入力を有効にし、判定の結果、当該第1の閾値以上の振動の状態で接触が検出された場合には当該接触による入力を無効にする。
以下、図2〜図5を用いて、実施形態1に係るスマートフォン1により実行される処理の例を説明する。図2〜図5は、実施形態1に係るスマートフォン1により実行される処理の例を説明するための図である。図2及び図3に示す指200は、スマートフォン1を操作する利用者の指に該当する。
図2及び図3に示す例では、タッチスクリーンディスプレイ2上に、利用者が接触したかった位置P1があると仮定する。図2に示す例では、スマートフォン1に振動V1が作用していると仮定する。図3に示す例では、スマートフォン1に振動V2が作用していると仮定する。
図2に示す例について説明すると、スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2に対する接触検出時に、加速度センサ15により検出された振動V1の状態が第1の閾値未満であるかを判定する(ステップS11)。スマートフォン1は、判定の結果、振動V1が第1の閾値未満である場合(V1<Tv)には、実際の接触位置P2を有効なものとして処理する(ステップS12)。
振動V1の方向がタッチスクリーンディスプレイ2の面内方向に平行である場合には、図4に示すように、タッチスクリーンディスプレイ2の面2SFに対して、Y軸に平行な方向の振動である場合と、図5に示すように、タッチスクリーンディスプレイ2の面2SFに対して、X軸に平行な方向の振動である場合とを含む。図4に示すX軸は、タッチスクリーンディスプレイ2の面2SFを構成する一方の辺(例えば、長手方向の辺)に平行である。図4に示すY軸は、タッチスクリーンディスプレイ2の面2SFを構成する他方の辺(例えば、短手方向の辺)に平行である。図4に示すZ軸は、タッチスクリーンディスプレイ2の面2SFと垂直である。
図2に示すように、振動の状態が閾値未満である場合には、接触したかった位置P1と実際の接触位置P2との間の接触位置のずれが小さいものと推察されるので、実際の入力を有効なものとして取り扱うように、スマートフォン1に処理させる趣旨である。
図3に示す例について説明すると、スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2に対する接触検出時に、加速度センサ15により検出された振動V2の状態が第1の閾値未満であるかを判定する(ステップS21)。スマートフォン1は、判定の結果、振動V2が第1の閾値未満ではない場合(V2≧Tv)には、振動V2の方向がタッチスクリーンディスプレイ2の面内方向に平行な成分を含むことを前提条件として、実際の接触位置P2を無効なものとして処理する(ステップS22)。なお、接触位置のずれが起こる要因は、タッチスクリーンディスプレイ2の面内方向に垂直な成分の振動ではなく、タッチスクリーンディスプレイ2の面内方向に平行な成分の振動が主である。よって本願では特に、タッチスクリーンディスプレイ2の面内方向に平行な成分の振動を対象としている。
図3に示すように、振動の状態が閾値未満ではない(閾値以上である)場合には、接触したかった位置P1と実際の接触位置P2との間の接触位置のずれが大きいものと推察されるので、実際の入力を無効なものとして取り扱うように、スマートフォン1に処理させる趣旨である。このように、入力操作を無効なものとすることにより、入力の訂正などの作業から利用者を解放する結果、利用者の利便性を向上できる。
スピーカ11は、音出力部である。スピーカ11は、コントローラ10から送信される音信号を音として出力する。スピーカ11は、例えば、着信音及び音楽を出力するために用いられる。レシーバ7及びスピーカ11の一方が、他方の機能を兼ねてもよい。
カメラ12及びカメラ13は、撮影した画像を電気信号へ変換する。カメラ12は、ディスプレイ2Aに面している物体を撮影するインカメラである。カメラ13は、ディスプレイ2Aの反対側の面に面している物体を撮影するアウトカメラである。カメラ12及びカメラ13は、インカメラ及びアウトカメラを切り換えて利用可能なカメラユニットとして、機能的及び物理的に統合された状態でスマートフォン1に実装されてもよい。
コネクタ14は、他の装置が接続される端子である。コネクタ14は、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標)(High−Definition Multimedia Interface)、ライトピーク(サンダーボルト(登録商標))、イヤホンマイクコネクタのような汎用的な端子であってもよい。コネクタ14は、Dockコネクタのような専用の端子でもよい。コネクタ14に接続される装置は、例えば、外部ストレージ、スピーカ、及び通信装置を含むが、これらに限定されない。
加速度センサ15は、スマートフォン1に作用する振動の状態を検出する。加速度センサ15は、スマートフォン1に作用する加速度の方向及び大きさに基づいて、単位時間当たりの最大振幅、単位時間当たりの平均振幅、あるいは単位時間当たりの振動数を振動の状態として検出する。方位センサ16は、例えば、地磁気の向きを検出し、地磁気の向きに基づいて、スマートフォン1の向き(方位)を検出する。
スマートフォン1は、上記の各機能部の他、GPS受信機、及びバイブレータを備えてもよい。GPS受信機は、GPS衛星からの所定の周波数帯の電波信号を受信し、受信した電波信号の復調処理を行って、処理後の信号をコントローラ10に送出する。バイブレータは、スマートフォン1の一部又は全体を振動させる。バイブレータは、振動を発生させるために、例えば、圧電素子、又は偏心モータなどを有する。図1には示していないが、バッテリなど、スマートフォン1の機能を維持するために当然に用いられる機能部はスマートフォン1に実装される。
図6を参照しつつ、実施形態1に係るスマートフォン1による処理の流れを説明する。図6は、実施形態1に係るスマートフォン1による処理の流れを示すフローチャートである。図6に示す処理は、コントローラ10が、ストレージ9に記憶されている接触入力制御プログラム9Aなどを実行することにより実現される。
図6に示すように、コントローラ10は、接触入力制御モードが有効な状態として設定されているかを判定する(ステップS101)。
コントローラ10は、判定の結果、接触入力制御モードが有効である場合には(ステップS101,Yes)、タッチスクリーンディスプレイ2に対する接触が検出されたかを判定する(ステップS102)。
コントローラ10は、判定の結果、タッチスクリーンディスプレイ2に対する接触が検出されない場合には(ステップS102,No)、ステップS102の判定を繰り返す。
コントローラ10は、判定の結果、タッチスクリーンディスプレイ2に対する接触が検出された場合には(ステップS102,Yes)、接触検出時に振動が検出されていたかを判定する(ステップS103)。
コントローラ10は、判定の結果、接触検出時に振動が検出されていた場合には(ステップS103,Yes)、振動の状態が第1の閾値以上であるかを判定する(ステップS104)。
コントローラ10は、判定の結果、振動の状態が第1の閾値以上である場合には(ステップS104,Yes)、振動の方向がタッチスクリーンディスプレイ2の面内方向に対して平行な成分を含むかを判定する(ステップS105)。
コントローラ10は、判定の結果、振動の方向がタッチスクリーンディスプレイ2の面内方向に対して平行な成分を含む場合には(ステップS105,Yes)、ステップS102で検出された接触に基づく入力を無効なものとして処理し(ステップS106)、図6に示す処理を終了する。
これとは反対に、コントローラ10は、判定の結果、振動の方向がタッチスクリーンディスプレイ2の面内方向に対して平行な成分を含まない場合には(ステップS105,No)、ステップS102で検出された接触に基づく入力を有効なものとして処理し(ステップS107)、図6に示す処理を終了する。
上記ステップS104において、コントローラ10は、判定の結果、振動の状態が第1の閾値以上ではない場合には(ステップS104,No)、上記ステップS107の処理手順に移る。なお、上記ステップS104において、振動の状態が第1の閾値以上であるかを判定する際に、振動の方向がタッチスクリーンディスプレイ2の面内方向に対して平行な成分を選択して抽出している場合では、上記ステップ105は不要とすればよい。
上記ステップS103において、コントローラ10は、判定の結果、接触検出時に振動が検出されていなかった場合には(ステップS103,No)、上記ステップS107の処理手順に移る。
上記ステップS101において、コントローラ10は、判定の結果、接触入力制御モードが有効ではない場合には(ステップS101,No)、図6に示す処理を終了する。なお、利用者は、ステップS101の処理手順を実行するかについて任意に設定変更可能である。また、図6に示す処理は、ステップS101の処理手順を含まなくてもよい。
図6に示す処理手順の実行順序は、図6に示す例に限定されない。例えば、ステップS104の処理手順とステップS105の処理手順の実行順序を入れ替えてもよい。
上述してきた実施形態1において、スマートフォン1は、振動の状態が第1の閾値未満であるかを判定する。そして、スマートフォン1は、判定の結果、第1の閾値未満の振動の状態で接触が検出された場合には当該接触による入力を有効にし、当該第1の閾値以上の振動の状態で接触が検出された場合には当該接触による入力を無効にする。このようなことから、実施形態1によれば、スマートフォン1は、入力の訂正などの作業から利用者を開放する結果、利用者の利便性を向上できる。
(実施形態2)
上記の実施形態1に係るスマートフォン1の処理において、振動検出から接触検出までの時間を考慮してもよい。実施形態2に係るスマートフォン1の機能構成は、以下に説明する点が実施形態1とは異なる。
接触入力制御プログラム9Aは、第1の閾値以上の振動の状態で接触が検出された場合、続いて、当該第1の閾値以上の振動が検出されてから接触が検出されるまでの時間が、第2の閾値以上であるかを判定するための機能を提供する。接触入力制御プログラム9Aは、判定の結果、第1の閾値以上の振動が検出されてから接触が検出されるまでの時間が、第2の閾値以上である場合には、当該接触による入力を有効にする。一方、接触入力制御プログラム9Aは、判定の結果、第1の閾値以上の振動が検出されてから接触が検出されるまでの時間が、第2の閾値未満である場合には、当該接触による入力を無効にする。
設定データ9Zは、第1の閾値以上の振動が検出されてから前記接触が検出されるまでの時間の判定処理に用いる第2の閾値に関する情報を含む。
コントローラ10は、接触入力制御プログラム9Aを実行することにより、第1の閾値以上の振動の状態で接触が検出された場合、続いて、当該第1の閾値以上の振動が検出されてから接触が検出されるまでの時間が、第2の閾値以上であるかを判定する処理を実行する。コントローラ10は、判定の結果、第1の閾値以上の振動が検出されてから接触が検出されるまでの時間が、第2の閾値以上である場合には、当該接触による入力を有効にする。一方、コントローラ10は、判定の結果、第1の閾値以上の振動が検出されてから接触が検出されるまでの時間が、第2の閾値未満である場合には、当該接触による入力を無効にする。
図7を参照しつつ、実施形態2に係るスマートフォン1による処理の流れを説明する。図7は、実施形態2に係るスマートフォン1による処理の流れを示すフローチャートである。図7に示す処理は、コントローラ10が、ストレージ9に記憶されている接触入力制御プログラム9Aなどを実行することにより実現される。実施形態2に係るスマートフォン1による処理は、ステップS205の処理手順が実施形態1に係るスマートフォン1による処理とは異なる。
図7に示すように、コントローラ10は、接触入力制御モードが有効な状態として設定されているかを判定する(ステップS201)。
コントローラ10は、判定の結果、接触入力制御モードが有効である場合には(ステップS201,Yes)、タッチスクリーンディスプレイ2に対する接触が検出されたかを判定する(ステップS202)。
コントローラ10は、判定の結果、タッチスクリーンディスプレイ2に対する接触が検出されない場合には(ステップS202,No)、ステップS202の判定を繰り返す。
コントローラ10は、判定の結果、タッチスクリーンディスプレイ2に対する接触が検出された場合には(ステップS202,Yes)、接触検出時に振動が検出されていたかを判定する(ステップS203)。
コントローラ10は、判定の結果、接触検出時に振動が検出されていた場合には(ステップS203,Yes)、振動の状態が第1の閾値以上であるかを判定する(ステップS204)。
コントローラ10は、判定の結果、振動の状態が第1の閾値以上である場合には(ステップS204,Yes)、振動検出から接触検出までの経過時間が第2の閾値未満であるかを判定する(ステップS205)。すなわち、ステップS205の処理手順は、接触検出時に既に検出されていた振動の検出時点から、接触が検出されるまでの時間経過を勘案することにより、接触に与える振動の影響が大きいかを判定するための手順である。
コントローラ10は、判定の結果、振動検出から接触検出までの経過時間が第2の閾値未満である場合には(ステップS205,Yes)、振動の方向がタッチスクリーンディスプレイ2の面内方向に対して平行な成分を含むかを判定する(ステップS206)。
コントローラ10は、判定の結果、振動の方向がタッチスクリーンディスプレイ2の面内方向に対して平行な成分を含む場合には(ステップS206,Yes)、ステップS202で検出された接触に基づく入力を無効なものとして処理し(ステップS207)、図7に示す処理を終了する。
これとは反対に、コントローラ10は、判定の結果、振動の方向がタッチスクリーンディスプレイ2の面内方向に対して平行な成分を含まない場合には(ステップS206,No)、ステップS202で検出された接触に基づく入力を有効なものとして処理し(ステップS208)、図7に示す処理を終了する。
上記ステップS205において、コントローラ10は、判定の結果、振動検出から接触検出までの経過時間が第2の閾値未満ではない場合には(ステップS205,No)、上記ステップS208の処理手順に移る。
上記ステップS204において、コントローラ10は、判定の結果、振動の状態が第1の閾値以上ではない場合には(ステップS204,No)、上記ステップS208の処理手順に移る。なお、上記ステップS204において、振動の状態が第1の閾値以上であるかを判定する際に、振動の方向がタッチスクリーンディスプレイ2の面内方向に対して平行な成分を選択して抽出している場合では、上記ステップ206は不要とすればよい。
上記ステップS203において、コントローラ10は、判定の結果、接触検出時に振動が検出されていなかった場合には(ステップS203,No)、上記ステップS208の処理手順に移る。
上記ステップS201において、コントローラ10は、判定の結果、接触入力制御モードが有効ではない場合には(ステップS201,No)、図7に示す処理を終了する。なお、利用者は、ステップS201の処理手順を実行するかについて任意に設定変更可能である。図7に示す処理は、ステップS201の処理手順を含まなくてもよい。
図7に示す処理手順の実行順序は、図7に示す例に限定されない。例えば、ステップS204〜ステップS206に示す処理手順の実行順序は、任意に変更可能である。
上記の実施形態では、添付の請求項に係る装置の例として、スマートフォン1について説明したが、添付の請求項に係る装置は、スマートフォン1に限定されない。添付の請求項に係る装置は、タッチスクリーンを有する電子機器であれば、スマートフォン以外の装置であってもよい。
添付の請求項に係る技術を完全かつ明瞭に開示するために特徴的な実施形態に関し記載してきた。しかし、添付の請求項は、上記の実施形態に限定されるべきものでなく、本明細書に示した基礎的事項の範囲内で当該技術分野の当業者が創作しうるすべての変形例及び代替可能な構成により具現化されるべきである。