JP2016102774A - ハイブリッド車両用の指針式タコメーターの表示板 - Google Patents
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Abstract
【課題】 指針式の単一メーターの目盛上で、表示範囲を有効に活用してハイブリッド車両のモーターとエンジンの動作を明確に識別でき、さらにモーターとエンジンの回転数を見やすくする。【解決手段】 モーターとエンジンの2種類の動力が別々に駆動するハイブリット車両用の指針式タコメーターのエンジン回転数表示領域とモーター回転数表示領域の目盛を、0点を起点に対面に配置したことで、モーターとエンジンの動作を明確に識別でき、さらにモーターとエンジンの回転数を見やすくすることを可能とした。【選択図】図1
Description
本発明は、ハイブリッド車両用のタコメーターに関し、特に、単一のタコメーターで、モーターとエンジンの動作状態や回転数を明確に識別可能なハイブリッド車両用のタコメーターに関する。
車両用のメーターとしてエンジンの回転数を表示する指針式のタコメーターがある。タコメーターは、正確なシフト操作や、エコ運転の目安となるドライビングの基本的なメーターで、ドライビングを楽しんだりスポーツ走行をするドライバーにとってはなくてはならないメーターの一つでもある。
また、指針式のタコメーターは、車両のコンビネーションメーター内にメーターの一つとして予め備えられていたり、後付け用のタコメーターをダッシュボード上面などに装着して備えられる。
ところで昨今、モーターとエンジンを動力源としたハイブリッド車両が省エネ指向の高まりとともに急速に増加している。ハイブリッド車両は、モーター用バッテリーの蓄電量やパワーモード、エコモード、EVモード(モーターだけでの走行モード)などの走行モードに応じて、モーターだけ、エンジンだけ、モーターとエンジンの両者を動作させるなどのパターンで適宜制御されて走行する。
ハイブリッド車両においては、タコメーターを備えることについては重要視されず、備えていない車種の方が多い。その代わりに、モーターやエンジン各々の動作状態、モーター用バッテリーへの充電状態、エコ運転の度合いなどをグラフィック表示するインジケーターやモニターが備えられている。
ハイブリッド車両を運転するドライバーは、このグラフィック表示するインジケーターやモニターによってモーターとエンジン各々の動作状態を識別する。アクセルワーク(アクセルの踏み込み)が激しく行われるスポーツ走行をする場合は、走行パワーを稼ぐために主にエンジンが動作し、それがわかるようなグラフィック表示がなされる。また、アクセルワークを緩慢に行うなど燃料消費を抑えたエコ運転をする場合は、ガソリン消費を抑えるために主にモーターが動作し、それがわかるようなグラフィック表示がなされる。また、そのときの運転状況におけるエコ運転走行の度合いがグラフィック表示されるようにもなっている。
このようなインジケーターやモニターが装備されたハイブリッド車両は、モーターとエンジン各々の回転数を把握することは不可能である。少なくともタコメーターが備えられたハイブリッド車両であれば、走行時にモーターとエンジンの内、エンジンが動作しているか否かと正確なエンジン回転数をタコメーターの指針によって瞬時に識別して視認することができるが、モーター回転数を確認することはできない。タコメーターが備えられていない一般的なハイブリッド車両では、少なくとも後付けのタコメーターを装着することによってモーターあるいはエンジン回転数の何れかを表示させるに留まるものである。
上記で説明したように、ハイブリッド車両のモーターとエンジン各々の動作や回転数を明確に識別できるタコメーターの先行技術は、既設あるいは後付のメーターを含めて本願発明時点では発見しなかった。そこで、本願発明に関するメーターの一般的な技術を先行技術として説明をする。
例えば、実開昭55−40390号公報(特許文献1)に開示される「多用途指示計器」は、1つのメーターで複数のメーターを兼ねた多用途指示計器で、目盛板の同一円周上に複数のメーターの目盛が表示され、手動スイッチにより複数のメーターのうち何れかに切り換えるように構成したものである。当該公報の図3及び4によれば、1つの目盛板の同一円周上にタコメーターと燃料計が別々に表示されていることがわかる。
また、特開昭54−10775号公報(特許文献2)に開示される「交叉コイル型可動磁石式計器」は、同一の目盛板上、かつ同一円周上に燃料計、温度計、油圧計、電圧計の目盛が表示され、1本の指針によって何れかのメーターを指し示す。(当該公報図1参照)何れかのメーターの切り換えは手動スイッチ、あるいは何れかのメーターデータに異常があった場合、自動的に切り換えて指し示すように構成されている。
さらに、特開平5−107271号公報(特許文献3)に開示される「電気車両用モータ回転速度表示装置」は、電気車両用の交差コイル式の指針式タコメーターである。電気車両の動力源であるモーターにはアイドリング状態がなく、モーターへの通電回路をONして駆動信号が整った状態であっても、車両が停止しているときにはモーターが停止されタコメーターの指針は0を指示したままであり、モーターへの通電回路のON,OFFを認識することができないので、当該の図1及び段落番号0012に記載されるように、目盛の0(ゼロ)の位置から反時計方向に所定角度だけ指針を進めた位置にストッパ103を配置するとともにOFFの位置としてモーター通電回路への電源がOFF状態であることを表示させるようにしている。これによって、モーター通電回路への電源のON状態を確実に確認することができ、専用の表示装置を用いることなく、簡単な構成で電気車両停止時の電源のON,OFF状態を容易に確認することができるものである。
ハイブリッド車両のコンビネーションメーターや後付けのタコメーターには、エンジンの回転数を表示するタコメーターはあったが、モーターとエンジン各々の回転数を表示するタコメーターが備えられていない。モーターやエンジン各々の動作状態やエコ運転の度合いを表示するインジケーターやモニターが合わせて備えられているものの、グラフィック表示によりイメージ的に認識するに過ぎないものであって、ドライバーがモーターやエンジン各々の動作や回転数を瞬時に視認して明確に識別可能なタコメーターは存在しなかった。
また、特許文献1の図2及び3や、特許文献2の図1のように目盛りを配置しても違う表示ごとに分割するため、表示範囲を有効に活用できない問題があった。
そこで本発明は、前記した課題を解消し、ハイブリッド車両のモーターやエンジン各々の動作や回転数を瞬時に視認して明確に識別可能な指針式タコメーターの表示板を提供することを目的とする。
上記の課題は本発明の請求項1によれば、ハイブリッド車両用の指針式のタコメーターであって、タコメーターの表示板には、ハイブリッド車両の動力源であるモーターとエンジン各々の回転数を表示する目盛が同一円周上に表示され、モーターとエンジン各々が回転していない状態の0点を起点にして、エンジン回転数表示領域とモーター回転数表示領域を対面に表示し、表示範囲を有効に活用することで解決される。
本発明によれば、ハイブリッド車両用の指針式のタコメーターであって、タコメーターの表示板には、ハイブリッド車両の動力源であるモーターとエンジン各々の回転数を表示する目盛が同一円周上に表示され、モーターとエンジン各々が回転していない状態の0点を起点にして、エンジン回転数表示領域とモーター回転数表示領域を対面に表示し、表示領域を有効に活用するようにしたので、ハイブリッド車両の走行時に、ドライバーがモーターやエンジン各々の動作や回転数を瞬時に視認して明確に識別可能なタコメーターの表示板を提供することが可能となった。
本発明の、ハイブリッド車両用のタコメーターの表示板の実施例について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明のハイブリッド車両用のタコメーターの表示板を示す図、図2は、タコメーターの回路のブロック図である。
図1に示されるように、タコメーターの本体(1)は、指針によって回転数を指し示す指針式タコメーターで、目盛(3)が表示される表示板(2)と指針(4)と表示板(2)の裏側から指針(4)を駆動するための駆動部(図示せず)から構成される。
表示板(2)は、ハイブリッド車両のモーターとエンジンの回転数を表示する目盛(3)が同一円周上に表示され、0(ゼロ)点(3a)を起点にして、時計回り方向にエンジン回転数表示領域(A)が表示され、同じく0点(3a)を起点にして、反時計回り方向にモーター回転数表示領域(B)が表示される。このように、0点(3a)を起点にエンジン回転数表示領域(A)とモーター回転数表示領域(B)を対面に配置したことで、ハイブリッド車両の走行可能な状態から走行時、すなわちキーをONにしたときから走行時において、単一の本体(1)の表示板(2)の目盛(3)上で、指針(4)が0点(3a)を起点にして、時計回り方向に回動している場合は、エンジンが作動していることとその回転数を指し示していることがわかり、指針(4)が0点(3a)を起点にして、反時計回り方向に回動している場合は、モーターが作動していることとその回転数を指し示していることを、瞬時に視認して明確に識別できるとともに、表示範囲(C)を有効に活用することが可能となる。
例えば、キーをONにして走行していない状態のとき(ガソリン車両におけるアイドリング状態)に、指針(4)が0点(3a)を指し示していれば、モーターとエンジンの何れも作動していないことが明確に識別できる。また、指針(4)がエンジン回転数表示領域(A)側に回動しているときは、エンジンが作動していることとその回転数が明確に識別できると同時に、エンジンが作動している理由、すなわちモーター用のバッテリーに充電しているか、エアコンなどの電装品が作動してモーター用のバッテリーだけでは電力が不足してるなどのコンディションを容易に認識することができる。
例えばまた、走行している状態のときに、指針(4)がエンジン回転数表示領域(A)側に回動しているときは、エンジンが作動していることとその回転数が明確に識別できると同時に、スポーツ走行をしている際は、ギアのシフトアップやダウンのタイミングを知ることができたり、エコ運転をしている場合は、回転数が高くならないようにアクセル操作の調整をすることができたりするなど、運転におけるアクセル操作の指標とすることができる。
例えばさらにまた、走行している状態のときに、指針(4)がモーター回転数表示領域(B)側に回動しているときは、モーターが作動していることとその回転数が明確に識別できると同時に、指針(4)がエンジン回転数表示領域(A)側に回動しないようにアクセル操作をすることによって、確実なエコ運転を行うための指標とすることができる。
図2は、タコメーターの回路のブロック図である。なお、図2のブロック図は、タコメーターの回路として概略を示したものである。タコメーターの本体(1)は、マイクロコンピューター(1a)、ドライバ(1b)、ステッピングモーター(1c)、操作スイッチ(1d)、7セグメント群(1e)から構成されている。
マイクロコンピューター(1a)は、ハイブリッド車両からのモーター回転信号とエンジン回転信号から回転数を、水温センサー信号から温度を演算し、回転数は、ドライバ(1b)を経て、ステッピングモーター(1c)の軸に、図1に示した表示板(2)を介して軸支された指針(4)を動作させ、温度はマイクロコンピューター(1a)にて7セグメント群(1e)を直接駆動させ、図1に示された水温計(5)に温度を表示する。このとき、マイクロコンピューター(1a)に入力されたモーター回転信号とエンジン回転信号を、タコメーターの本体(1)自体に、あるいは別体に設けられた操作スイッチ(1d)によって、モーターとエンジンの何れかだけの回転数を表示するように切り換えることもできる。
以上のように構成されたハイブリッド車両用の指針式タコメーターの表示板は、ハイブリッド車両に既設のコンビネーションメーターであればその中に予め備えてもよいし、後付けのタコメーターであれば、ダッシュボードの上面などの視認性の高い場所に装着して備えてもよい。また、後付けの場合は、車両の故障診断コネクタ(OBD2コネクタ)と接続することで、エンジンコンピューターとのシリアル通信などによりモーターとエンジンの回転信号、水温センサー信号を受けて容易に動作状態や回転数、水温を表示させることができる。なお、タコメーターの指針の駆動方式は、ステッピングモーターを用いているが、特に限定するものではなく交差コイルなどを用いてもよい。
また、ハイブリッド車両のモーターとエンジンは、走行モードなどの諸条件に応じて、モーターあるいはエンジンだけの動作のほか、モーターとエンジンの両者が適宜比率で動作するので、操作スイッチによってモーターあるいはエンジンだけの回転数を表示するように切り換え可能にしてもよい。
さらに、上記説明では、表示板(2)に表示された目盛(3)は、0(ゼロ)点(3a)を起点にして、時計回り方向にエンジン回転数表示領域(A)、反時計回り方向にモーター回転数表示領域(B)を表示したが、これとは逆に時計回り方向にモーター回転数表示領域(B)、反時計回り方向にエンジン回転数表示領域(A)を表示してもよい。
1 本体
1a マイクロコンピューター
1b ドライバ
1c ステッピングモーター
1d 操作スイッチ
1e 7セグメント群
2 表示板
3 目盛
3a 0点
4 指針
5 水温計
A エンジン回転数表示領域
B モーター回転数表示領域
C 表示範囲
1a マイクロコンピューター
1b ドライバ
1c ステッピングモーター
1d 操作スイッチ
1e 7セグメント群
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3 目盛
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5 水温計
A エンジン回転数表示領域
B モーター回転数表示領域
C 表示範囲
Claims (1)
- ハイブリッド車両用の指針式のタコメーターであって、タコメーターの表示板には、ハイブリッド車両の動力源であるモーターとエンジン各々の回転数を表示する目盛が同一円周上に表示され、モーターとエンジン各々が回転していない状態の0点を起点にして、エンジン回転数表示領域とモーター回転数表示領域を対面に表示し、表示範囲を有効に活用するようにしたことを特徴とするハイブリッド車両用の指針式タコメーターの表示板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014253482A JP2016102774A (ja) | 2014-11-28 | 2014-11-28 | ハイブリッド車両用の指針式タコメーターの表示板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014253482A JP2016102774A (ja) | 2014-11-28 | 2014-11-28 | ハイブリッド車両用の指針式タコメーターの表示板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016102774A true JP2016102774A (ja) | 2016-06-02 |
Family
ID=56088112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014253482A Pending JP2016102774A (ja) | 2014-11-28 | 2014-11-28 | ハイブリッド車両用の指針式タコメーターの表示板 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2016102774A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018193052A (ja) * | 2017-05-18 | 2018-12-06 | 三菱自動車工業株式会社 | ハイブリッド車両の表示装置 |
JP2018193051A (ja) * | 2017-05-18 | 2018-12-06 | 三菱自動車工業株式会社 | ハイブリッド車両の表示装置 |
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2014
- 2014-11-28 JP JP2014253482A patent/JP2016102774A/ja active Pending
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JP2018193051A (ja) * | 2017-05-18 | 2018-12-06 | 三菱自動車工業株式会社 | ハイブリッド車両の表示装置 |
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