JP2016102744A - 漏洩検知方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】屋外に設置されたタンク等において、日光の影響による水位の変動に起因する誤検知を抑制し、液体の漏洩を正確に検知することが可能な水位計を提供することを目的とする。【解決手段】本発明にかかる漏洩検知方法の構成は、タンク100内に貯留された液体102の漏洩を検知する漏洩検知方法であって、タンク100の水位を測定し、タンク周辺の気温を取得し、気温と水位を関連付けてデータを蓄積し、1日の時間帯を日照時間を含む昼間帯と日照時間を含まない夜間帯に分け、過去に蓄積されたデータから気温と水位の関係の近似式を算出し、少なくとも昼間帯については近似式と現在の気温から水位を予測し、予測した水位である予測水位と実測した水位である実測水位との差分を用いて漏洩を検知することを特徴とする。【選択図】 図5
Description
本発明は、タンク内に貯留された液体の漏洩を検知する漏洩検知方法に関する。
従来から、例えば特許文献1のように水面にレーザを照射することにより間接的に水位を計測する方法が知られている。特許文献1によれば、ダムなどの水位を非接触で計測することが可能であるとしている。このような手法は、ダムなどだけでなく、タンク等における水位の計測にも用いられていて、水位を継続的に監視することにより、タンク内からの液体の漏洩を検知することができる。
ここで、タンクにおいて特許文献1のようにレーザを用いて水位を測定する場合、レーザ照射装置はタンクの天板の裏(下面)に取り付けられるのが通例である。しかしながら、特に屋外に設置されたタンクでは、タンクは直射日光の影響により膨張や収縮が生じ、タンクの体積(容量)が変化するため、液体の水位も変化してしまう。このように水位が変動すると、その変動が漏洩によるものであるとして検出されてしまい、漏洩の誤検知されてしまうことが問題となっていた。またこのような問題は、レーザの代わりに電磁波を利用して水位を測定する場合等、他の手段により水位(水の高さ)を直接測定する場合においても同様に発生する。
上述した水位の変動(誤差)による誤検知を防ぐためには、漏洩と判断するための水位の閾値のマージンを大きくすることが考えられる。しかしながら、このような方法であると、実際に漏洩が生じた際、そのマージンを超えるほどの量の液体が漏洩しないとその漏洩を検知できないという問題が生じる。
本発明は、このような課題に鑑み、屋外に設置されたタンク等において、日光の影響による水位の変動に起因する誤検知を抑制し、液体の漏洩を正確に検知することが可能な水位計を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかる漏洩検知方法の代表的な構成は、タンク内に貯留された液体の漏洩を検知する漏洩検知方法であって、タンクの水位を測定し、タンク周辺の気温を取得し、気温と水位を関連付けてデータを蓄積し、1日の時間帯を日照時間を含む昼間帯と日照時間を含まない夜間帯に分け、過去に蓄積されたデータから気温と水位の関係の近似式を算出し、少なくとも昼間帯については近似式と現在の気温から水位を予測し、予測した水位である予測水位と実測した水位である実測水位との差分を用いて漏洩を検知することを特徴とする。
通常、日照がある時間帯である昼間帯は、直射日光の影響によりタンクの変形を生じるとともに、直射日光によって気温も変動する。すると日射量を測定すればよいと考えられるが、日射量は雲や樹木の影で著しく変動するほか、日射量の測定器を逐一取り付けることはコスト面での負担が大きい。一方、気温は位置的にも時間的にも変動が少なく(平均的であり)、測定も容易であるうえ、気象庁やその他の第三者機関から記録データや予報データを取得することができる。
そこで本発明では日射量に代えて気温を用いて、過去の気温と水位の関係の近似式を算出することにより、気温の影響による水位の変動の傾向を把握する。また1日の時間帯を、日照の影響を受けやすい昼間帯と、日照の影響を受けにくい夜間帯に分け、昼間帯について近似式および気温によって水位を予測することにより、日照およびそれに起因する気温の変動を除外した予測水位が算出される。
そして、この予測した水位(予測水位)と実測した水位(実測水位)との差分によって漏洩を判断する、すなわち予測水位と実測水位との差分が所定値以上であった場合に漏洩が生じていると判断することにより、日照の影響による水位の変動が除外される。したがって、日照の影響による水位の変動に起因する誤検知を抑制し、タンクからの液体の漏洩を正確に検知することが可能となる。
上記夜間帯については、夜間帯の開始時の水位と実測水位との差分を用いて漏洩を検知するとよい。日照がない時間帯である夜間帯は、気温が変動しても水位の変動が起こりにくい。これはタンクの変形には気温そのものよりも直射日光による影響が支配的であることを意味している。このため、夜間帯については、開始時の水位と実測水位の差分を算出するだけで漏洩を正確に検知することが可能である。
本発明によれば、屋外に設置されたタンク等において、日光の影響による水位の変動に起因する誤検知を抑制し、液体の漏洩を正確に検知することが可能な水位計を提供することができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本実施形態にかかる漏洩検知方法を適用するタンク100を説明する図であり、図1(a)は膨張が生じていない状態のタンク100を、図1(b)は膨張が生じた状態のタンク100を例示している。なお、理解を容易にするために、図1(b)では、膨張が生じていない状態のタンク100の形状およびかかるタンク100内の液体102の水面102aを破線にて図示している。
図1(a)および(b)に示すように、タンク100内には液体102が貯留されていて、タンク100の天板100aには水位計110が設置されている。図1(a)に示すように、膨張が生じていない状態、すなわち通常時のタンク100では、水位計110は、タンク100の天板100aから液体102の水面102aまでの距離Dをタンクの高さ(天板100aから底板102bまでの高さ)から引くことによって、底板102bから水面102aまでの水位を計測する。
ここで、日照がある昼間帯では、温度の上昇によって、タンク100は図1(b)に示すように膨張して変形する。このとき、タンク100の上側円周部100bが膨張すると、タンク100の側面のうち主に液体と接していない領域が伸張し、タンク内部の容量が大きくなる。すると、液体102の水面102aが下がるため、水面102aと水位計110との距離にD2分の変動が生じる。このような誤差(変動)が生じると漏洩の誤検知が発生しやすくなる。そこで、本実施形態の漏洩検知方法では、日照による温度上昇に起因する誤差(変動)を低減することにより漏洩の誤検知を抑制し、タンク100内に貯留された液体102の漏洩を正確に検知することを目的とする。
本実施形態の漏洩検知方法では、まず水位計110によってタンク100の液体102の水位を測定するとともに、タンク100周辺の気温を取得する。気温の取得については、タンク100の周辺にて実測してもよいし、周辺設備において測定されているデータや、気象庁等から発表されるデータを用いてもよい。そして、気温と水位を関連付けてデータを蓄積する。
次に、1日の時間帯を日照時間を含む昼間帯と日照時間を含まない夜間帯に分ける。昼間帯と夜間帯の区分については、例えば日の出と日の入りを基準としてもよいし、12時間ごととする等、適宜設定することが可能である。
図2は、気温と水位との関係の関係を示すグラフであり、7日分の気温および水位の測定値を例示している。図2に示すように、気温が高い時間帯は水位が低くなり、気温が低い時間帯は水位が高くなるというように、気温と水位には相関関係があることがわかる。
図3は、図2に示す気温および水位をプロットしたグラフである。図3では、縦軸を水位とし、横軸を気温として、図2に示す7日分のデータをプロットしている。図3に示すように、測定した過去(例えば最近の数日間)に蓄積されたデータから気温と水位の関係の近似式を算出することができる。図2に示す7日分のデータをプロットすると図3に示すようになり、それらの関係の近似式は式1のようになる。なお、近似式の算出方法としては、回帰分析や最小二乗法を例示することができるが、これに限定するものではなく、他の既知の方法を用いることも可能である。
上記の式1の近似式のxの値として気温の値を代入すると、水位がyの値として算出される。しかし、その誤差(変動)は小さくならない。その原因は、日照が無い夜間に気温が変動しても水位が変動しないプロットが混在していることである。これは図3のグラフのプロットが平行四辺形状に分布していることからも明らかである。
図4は、昼間帯における気温差分と水位差分との関係を示すグラフである。そこで本実施形態の漏洩検知方法の特徴として、昼間帯については、その開始時の気温および水位を基準値として、各時刻の気温および水位を差分として表す。次に、気温差分と水位差分を図4に示すグラフにプロットし、近似式(式2)を算出する。
上記と同様に、測定を行う日についても昼間帯と夜間帯にわけ、昼間帯については気温差分と水位差分を算出し、近似式(式2)のxの値として気温差分の値を代入することにより水位差分であるyの値を算出する。そして、算出した水位差分に昼間帯の開始時の水位を加えることにより、各時刻の水位を予測することができる。
図5は、昼間帯における気温と実測水位差分および予測水位差分との関係を示すグラフであり、実測水位差分および予測水位差分は、昼間帯の開始時の水位との差を示している。上述したように近似式と気温によって予測水位を予測したら、その予測水位と、水位計によって実測した実測水位との差異を算出する。図5に示すように、昼間時間帯では気温が上昇するため膨張によってタンクの変形が生じ、それによって実測水位が低下するが、実測水位と予測水位との差異、すなわち水位の誤差はほぼ±1mm以内となっている。したがって、差分の閾値を2mmとすることにより、その値を超えた際に漏洩が検知される。
上記説明したように、本実施形態の漏洩検知方法によれば、気温と水位との関係式である近似式によって、日照およびそれに起因する気温の変動の影響を除外した予測水位を算出することができる。そして、日照の影響を受けやすい昼間帯において予測水位と実測水位との差分によって漏洩を検知することにより、日照の影響による水位の誤差(変動)に起因する誤検知を抑制し、タンクからの液体の漏洩を正確に検知することが可能となる。
なお、夜間帯については、該夜間帯の開始時の水位と実測水位との差分を用いて漏洩を検知するとよい。夜間帯は、日照がないため気温の変動が少ないため、タンクの変形に起因する水位の変動が生じにくい。したがって、夜間帯の開始時の水位と実測水位の差分を算出するだけで漏洩を正確に検知することが可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、タンク内に貯留された液体の漏洩を検知する漏洩検知方法として利用することができる。
100…タンク、100a…天板、100b…上側円周部、102…液体、102a…水面、102b…底板、110…水位計
Claims (2)
- タンク内に貯留された液体の漏洩を検知する漏洩検知方法であって、
前記タンクの水位を測定し、
前記タンク周辺の気温を取得し、
気温と水位を関連付けてデータを蓄積し、
1日の時間帯を日照時間を含む昼間帯と日照時間を含まない夜間帯に分け、
過去に蓄積されたデータから気温と水位の関係の近似式を算出し、
少なくとも前記昼間帯については前記近似式と現在の気温から前記水位を予測し、
前記予測した水位である予測水位と実測した水位である実測水位との差分を用いて漏洩を検知することを特徴とする漏洩検知方法。 - 前記夜間帯については、該夜間帯の開始時の水位と実測水位との差分を用いて漏洩を検知することを特徴とする請求項1に記載の漏洩検知方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014241950A JP2016102744A (ja) | 2014-11-28 | 2014-11-28 | 漏洩検知方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014241950A JP2016102744A (ja) | 2014-11-28 | 2014-11-28 | 漏洩検知方法 |
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Family
ID=56089332
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2014241950A Pending JP2016102744A (ja) | 2014-11-28 | 2014-11-28 | 漏洩検知方法 |
Country Status (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021047687A (ja) * | 2019-09-19 | 2021-03-25 | エー・シー・エス株式会社 | ため池決壊予測システム、ため池決壊予測方法、およびプログラム |
US11580197B2 (en) | 2018-01-22 | 2023-02-14 | Nec Corporation | Analysis system, analysis method, and recording medium |
TWI827003B (zh) * | 2022-04-15 | 2023-12-21 | 中華電信股份有限公司 | 一種雨水貯留監控與分析系統、方法及其電腦可讀媒介 |
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2014
- 2014-11-28 JP JP2014241950A patent/JP2016102744A/ja active Pending
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