JP2016102073A - モノアミン誘導体、および有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

モノアミン誘導体、および有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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Abstract

【課題】駆動電圧が低下し、かつ発光効率が向上した有機エレクトロルミネッセンス素子提供。【解決手段】一般式(1)で表されるモノアミン誘導体。(Ar1及びAr2は各々独立に、アリール基又はヘテロアリール基;Ar3〜Ar5は各々独立に、H、重水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、又は任意の隣接した置換基と縮環して形成されたアリール基若しくはヘテロアリール基;nは0〜4の整数;L1は単結合、アリーレン基;ヘテロアリーレン基)【選択図】図1

Description

本発明は、モノアミン誘導体、および有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
近年、有機エレクトロルミネッセンス(Organic Electroluminescence:有機EL)表示装置の開発が進められている。そこで、有機EL表示装置に使用される自発光型の発光素子である有機EL素子(Organic Electroluminescence Device)の開発が盛んに行われている。
有機EL素子の構造としては、例えば、陽極、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層および陰極を順に積層した積層構造が知られている。このような有機EL素子では、まず、陽極および陰極から注入された正孔および電子が発光層中において再結合することで励起子を生成し、続いて、生成された励起子が基底状態に遷移することにより発光が行われる。
ここで、有機EL素子の発光効率および発光寿命を向上させるために、各層の材料として、様々な化合物が検討されている。例えば、正孔輸送材料または正孔注入材料として、芳香族アミン誘導体などが検討されている。具体的には、特許文献1〜3には、カルバゾリル(carbazolyl)基を有するアミン(amine)誘導体が有機EL素子の正孔輸送材料または正孔注入材料として使用可能である旨が開示されている。
米国特許出願公開第2007/0231503号明細書 国際公開第2012/091471号 国際公開第2010/110553号
しかし、特許文献1〜3に開示されているアミン誘導体を用いた有機EL素子は、駆動電圧が高く、また発光効率が低いという問題点があった。そのため、有機EL素子の駆動電圧を低下させ、発光効率を向上させることが可能な材料化合物が求められていた。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、有機EL素子の駆動電圧を低下させ、かつ発光効率を向上させることが可能な、新規なモノアミン(monoamine)誘導体、および該モノアミン誘導体を含む有機EL素子を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、下記の一般式(1)で表されるモノアミン誘導体が提供される。
Figure 2016102073
上記一般式(1)において、
ArおよびArは、互いに独立して、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール(aryl)基、または置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜50のヘテロアリール(heteroaryl)基であり、
Ar〜Arは、互いに独立して、水素原子、重水素原子、ハロゲン(halogen)原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル(alkyl)基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜50のヘテロアリール基、または任意の隣接した置換基と縮環して形成されたアリール基もしくはヘテロアリール基であり、
nは、0〜4の整数であり、
は、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリーレン(arylene)基、または置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜15のヘテロアリーレン(heteroarylene)基である。
この観点によれば、このようなモノアミン誘導体を用いることにより、有機EL素子の駆動電圧を低下させ、発光効率を向上させることができる。
前記Arおよび前記Arは、互いに独立して、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリール基、または置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜12のヘテロアリール基であってもよい。
この観点によれば、このようなモノアミン誘導体を用いることにより、さらに有機EL素子の駆動電圧を低下させ、発光効率を向上させることができる。
前記Arおよび前記Arは、互いに独立して、ビフェニル(biphenyl)基またはターフェニル(terphenyl)基であってもよい。
この観点によれば、このようなモノアミン誘導体を用いることにより、さらに有機EL素子の駆動電圧を低下させ、発光効率を向上させることができる。
前記Ar〜前記Arは、互いに独立して、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜12のアリール基であってもよい。
この観点によれば、このようなモノアミン誘導体を用いることにより、さらに有機EL素子の駆動電圧を低下させ、発光効率を向上させることができる。
前記Arおよび前記Arは、互いに独立して、メチル(methyl)基、またはフェニル(phenyl)基であってもよい。
この観点によれば、このようなモノアミン誘導体を用いることにより、さらに有機EL素子の駆動電圧を低下させ、発光効率を向上させることができる。
前記Lは、単結合、フェニレン(phenylene)基、またはビフェニレン(biphenylene)基であってもよい。
この観点によれば、このようなモノアミン誘導体を用いることにより、さらに有機EL素子の駆動電圧を低下させ、発光効率を向上させることができる。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、上記のモノアミン誘導体を発光層中に含む、有機EL素子が提供される。
この観点によれば、駆動電圧が低下し、発光効率が向上した有機EL素子が提供される。
さらに、上記課題を解決するために、本発明のさらに別の観点によれば、上記のモノアミン誘導体を陽極と発光層との間に配置された少なくともいずれか1つ以上の層中に含む、有機EL素子が提供される。
この観点によれば、駆動電圧が低下し、発光効率が向上した有機EL素子が提供される。
以上説明したように本発明によれば、駆動電圧が低下し、かつ発光効率が向上した有機EL素子を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る有機EL素子の一構成例を示す模式図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.本発明の一実施形態に係るモノアミン誘導体>
まず、本発明の一実施形態に係るモノアミン誘導体について説明する。本実施形態に係るモノアミン誘導体は、有機EL素子の正孔輸送材料および正孔注入材料として好適に用いることが可能な、下記の一般式(1)で表される化合物である。
Figure 2016102073
上記一般式(1)において、
ArおよびArは、互いに独立して、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、または置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜50のヘテロアリール基であり、
Ar〜Arは、互いに独立して、水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜50のヘテロアリール基、または任意の隣接した置換基と縮環して形成されたアリール基もしくはヘテロアリール基であり、
nは、0〜4の整数であり、
は、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリーレン基、または置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜15のヘテロアリーレン基である。
なお、上記一般式(1)において、Ar〜Arに含まれる置換基は、いずれも構造中にアミノ(amino)基を有さない。すなわち、一般式(1)で表される化合物は、構造式中にアミノ基を1つだけ有するモノアミン誘導体である。
一般的に、一般式(1)で表されるモノアミン誘導体は、ジベンゾシロリル(dibenzosilolyl)基を挟んで両側にアリールアミノ(aryl amino)基が連結したようなジアミン(diamine)誘導体よりも、HOMO(Highest Occupied Molecular Orbital)準位が深くなる(すなわち、HOMO準位のエネルギー(energy)の絶対値が大きくなる)。
ここで、ジアミン誘導体などのHOMO準位が浅い(すなわち、HOMO準位のエネルギーの絶対値が小さい)化合物を正孔輸送層に用いた場合、発光層の発光材料とのエネルギー障壁が大きくなることが多いため、発光層へ輸送される正孔の量が減少し、有機EL素子の発光効率が低下してしまうことが多かった。特に、発光層に青色発光材料を用いる場合、青色発光材料の多くはHOMO準位が深いため、正孔輸送層にHOMO準位が浅い化合物を用いることにより、発光層の青色発光材料とのHOMO準位のギャップ(gap)が大きくなり、発光効率が低下してしまうことが多かった。
本実施形態に係る一般式(1)で表されるモノアミン誘導体は、該モノアミン誘導体と同様の構造を含むジアミン誘導体よりもHOMO準位が深いため、発光層の発光材料とのエネルギー障壁を小さくすることができる。そのため、本実施形態に係る一般式(1)で表されるモノアミン誘導体によれば、有機EL素子の駆動電圧を低下させ、発光効率を向上させることができる。
特に、本実施形態に係る一般式(1)で表されるモノアミン誘導体は、発光層が青色発光材料または緑色発光材料を含む場合に、より好適に有機EL素子の駆動電圧を低下させ、発光効率を向上させることができる。
また、本実施形態に係る一般式(1)で表されるモノアミン誘導体は、有機EL素子において、有機EL素子の発光層と陽極との間に配置された少なくともいずれか1つ以上の層に好適に含まれる。具体的には、一般式(1)で表されるモノアミン誘導体は、有機EL素子の正孔輸送層および正孔注入層に好適に含まれる。
ただし、有機EL素子において、一般式(1)で表されるモノアミン誘導体が含まれる層は、上記例示に限定されない。例えば、一般式(1)で表されるモノアミン誘導体は、有機EL素子の陽極および陰極に挟まれた有機層のいずれに含まれていてもよく、具体的には、発光層中に含まれていてもよい。
なお、上記の一般式(1)において、ArおよびArは、互いに独立して、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリール基、または置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜12のヘテロアリール基であることが好ましい。さらに、ArおよびArは、互いに独立して、ビフェニル基またはターフェニル基であることがより好ましい。
ArおよびArが上記のような置換基である場合、後述する実施例で示すように、一般式(1)で表されるモノアミン誘導体は、有機EL素子の駆動電圧を低下させ、発光効率を向上させることができる。
また、上記の一般式(1)において、Ar〜Arは、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜12のアリール基であることが好ましい。なお、ArおよびArについては、互いに独立して、メチル基、またはフェニル基であることがより好ましい。
Ar〜Arが上記のような置換基である場合、後述する実施例で示すように、一般式(1)で表されるモノアミン誘導体は、有機EL素子の駆動電圧を低下させ、発光効率を向上させることができる。
さらに、上記の一般式(1)において、Lは、単結合、フェニレン基、またはビフェニレン基であることが好ましい。
が上記のような置換基である場合、後述する実施例で示すように、一般式(1)で表されるモノアミン誘導体は、有機EL素子の駆動電圧を低下させ、発光効率を向上させることができる。
なお、上記の一般式(1)におけるアリール基およびヘテロアリール基の代表例としては、フェニル(phenyl)基、ビフェニル(biphenyl)基、ターフェニル(terphenyl)基、ナフチル(naphthyl)基、アントリル(anthryl)基、フェナントレニル(phenanthrenyl)基、フルオレニル(fluorenyl)基、インデニル(indenyl)基、ピレニル(pyrenyl)基、フルオランテニル(fluoranthenyl)基、トリフェニレニル(triphenylenyl)基、ピラジニル(pyrazinyl)基、ピロリル(pyrrolyl)基、ピリジル(pyridyl)基、ピリミジル(pyrimidyl)基、ピリダジル(pyridazyl)基、ピラジル(pyrazinyl)基、フラニル(furanyl)基、ピラニル(pyranyl)基、チエニル(thienyl)基、キノリル(quinolyl)基、イソキノリル(isoquinolyl)基、ベンゾフラニル(benzofuranyl)基、ベンゾチエニル(benzothienyl)基、インドリル(indolyl)基、ベンゾオキサゾリル(benzoxazolyl)基、ベンゾチアゾリル(benzothiazolyl)基、キノキサリル(quinoxalyl)基、ベンゾイミダゾリル(benzoimidazolyl)基、ピラゾリル(pyrazolyl)基、テトラゾリル(tetrazolyl)基、イミダゾリル(imidazolyl)基、オキサゾリル(oxazolyl)基、イソオキサゾリル(isoxazolyl)基、チアゾリル(thiazolyl)基、イソチアゾリル(isothiazolyl)基、カルバゾリル(carbazolyl)基、ジベンゾフラニル(dibenzofuranyl)基、およびジベンゾチエニル(dibenzothienyl)基などを挙げることができる。
また、上記の一般式(1)におけるアルキル基の代表例としては、メチル(methyl)基、エチル(ethyl)基、プロピル(propyl)基、ブチル(butyl)基、オクチル(octyl)基、デシル(decyl)基、ペンタデシル(pentadecyl)基等の直鎖状アルキル基、およびt−ブチル基等の分岐状アルキル基などを挙げることができる。
また、上記の一般式(1)におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子などを挙げることができる。
さらに、上記の一般式(1)におけるアリーレン基およびヘテロアリーレン基の代表例としては、上述したアリール基およびヘテロアリール基から、さらに1個の水素原子を除去することで生成される二価基を挙げることができる。
ここで、上述した一般式(1)で表されるモノアミン誘導体の具体例である化合物1〜20の構造式を以下に示す。ただし、本実施形態に係るモノアミン誘導体が以下の化合物に限定されるわけではない。
Figure 2016102073
以上説明したように、本実施形態に係るモノアミン誘導体は、正孔輸送材料および正孔注入材料として好適に用いることができる。また、本実施形態に係るモノアミン誘導体はHOMO準位が深く、発光層の発光材料とのエネルギー障壁を小さくすることができるため、有機EL素子の駆動電圧を低下させ、発光効率を向上させることができる。
以上にて、本実施形態に係るモノアミン誘導体について詳細に説明した。
<2.本発明の一実施形態に係る有機EL素子>
次に、図1を参照しながら、本実施形態に係るモノアミン誘導体を含む有機EL素子について、詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る有機EL素子の一構成例を示す模式図である。
図1に示すように、本実施形態に係る有機EL素子100は、基板110と、基板110上に配置された第1電極120と、第1電極120上に配置された正孔注入層130と、正孔注入層130上に配置された正孔輸送層140と、正孔輸送層140上に配置された発光層150と、発光層150上に配置された電子輸送層160と、電子輸送層160上に配置された電子注入層170と、電子注入層170上に配置された第2電極180とを備える。
例えば、本実施形態に係るモノアミン誘導体は、第1電極120と発光層150との間に配置された正孔注入層130および正孔輸送層140のうち、少なくともいずれか一方に含まれていてもよい。また、本実施形態に係るモノアミン誘導体は、発光層150に含まれていてもよい。
基板110は、一般的な有機EL素子で使用される基板を使用することができる。例えば、基板110は、ガラス(glass)基板、半導体基板、または透明なプラスチック(plastic)基板等であってもよい。
基板110上には、第1電極120が形成される。第1電極120は、例えば、陽極であり、金属、合金、または導電性化合物等のうち仕事関数が大きいものによって透過型電極として形成される。具体的には、第1電極120は、透明であり、導電性に優れる酸化インジウムスズ(In−SnO:ITO)、酸化インジウム亜鉛(In−ZnO)、酸化スズ(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)等で形成されてもよい。また、第1電極120は、上記透明導電膜と、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)などを積層した反射型電極として形成されてもよい。
第1電極120上には、正孔注入層130が形成される。正孔注入層130は、第1電極120からの正孔の注入を容易にする機能を備えた層であり、例えば、約10nm〜約150nmの厚さにて形成される。
正孔注入層130は、本実施形態に係るモノアミン誘導体で形成されてもよく、また、公知の正孔注入材料にて形成されてもよい。正孔注入層130を形成する公知の正孔注入材料としては、例えば、トリフェニルアミン含有ポリエーテルケトン(TPAPEK)、4−イソプロピル−4’−メチルジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート(PPBI)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス−[4−(フェニル−m−トリル−アミノ)−フェニル]−ビフェニル−4,4’−ジアミン(DNTPD)、銅フタロシアニン等のフタロシアニン化合物、4,4’,4”−トリス(3−メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(NPB)、4,4’,4”−トリス{N,Nジフェニルアミノ}トリフェニルアミン(TDATA)、4,4’,4”−トリス(N,N−2−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(2−TNATA)、ポリアニリン/ドデシルベンゼンスルホン酸(Pani/DBSA)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4−スチレンスルホネート)(PEDOT/PSS)、ポリアニリン/カンファースルホン酸(Pani/CSA)、または、ポリアニリン/ポリ(4−スチレンスルホネート)(PANI/PSS)等を挙げることができる。
正孔注入層130上には、正孔輸送層140が形成される。正孔輸送層140は、正孔を輸送する機能を備えた層であり、例えば、約10nm〜約150nmの厚さにて形成される。なお、正孔輸送層140は複数層にて形成されてもよい。
ここで、正孔輸送層140は、本実施形態に係るモノアミン誘導体で形成されることが好ましい。また、本実施形態に係るモノアミン誘導体が他の層(例えば、正孔注入層130または発光層150など)に含まれる場合、正孔輸送層140は、公知の正孔輸送材料にて形成されてもよい。公知の正孔輸送材料としては、例えば、1,1−ビス[(ジ−4−トリルアミノ)フェニル]シクロヘキサン(TAPC)、N−フェニルカルバゾール(N−phenylcarbazole)、ポリビニルカルバゾール(polyvinylcarbazole)などのカルバゾール誘導体、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(TPD)、4,4’,4”−トリス(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(TCTA)、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(NPB)等を挙げることができる。
正孔輸送層140上には、発光層150が形成される。発光層150は、蛍光、りん光等によって光を発する層であり、例えば、約10nm〜約60nmの厚さにて形成される。発光層150の発光材料としては、公知の発光材料を用いることができる。具体的には、公知の発光材料であるフルオランテン(fluoranthene)誘導体、スチリル(styryl)誘導体、ピレン(pyrene)誘導体、アリールアセチレン(arylacetylene)誘導体、フルオレン(fluorene)誘導体、ペリレン(perylene)誘導体、クリセン(chrysene)誘導体等を用いることができる。また、好ましくは、スチリル誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、アントラセン誘導体を用いることができる。例えば、発光層150の発光材料として、下記の一般式(2)で表わされるアントラセン誘導体を用いてもよい。
Figure 2016102073
上記一般式(2)において、
Arは、互いに独立して、水素原子、重水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1以上50以下のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3以上50以下のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1以上50以下のアルコキシ(alkoxy)基、置換もしくは無置換の炭素数7以上50以下のアラルキル(aralkyl)基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上50以下のアリールオキシ(aryloxy)基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上50以下のアリールチオ(arylthio)基、置換もしくは無置換の炭素数2以上50以下のアルコキシカルボニル(alkoxycarbonyl)基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6以上50以下のアリール基、環形成炭素数5以上50以下のヘテロアリール基、置換もしくは無置換のシリル(silyl)基、カルボキシル(carboxyl)基、ハロゲン(halogen)原子、シアノ(cyano)基、ニトロ(nitro)基、またはヒドロキシル(hydroxy)基であり、
pは、1以上10以下の整数である。
具体的には、Arは、互いに独立して、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フェニルナフチル基、ナフチルフェニル基、アントリル基、フェナントリル基、フルオレニル基、インデニル基、ピレニル基、アセトナフテニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピリジル基、フラニル基、ピラニル基、チエニル基、キノリル基、イソキノリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、インドリル基、カルバゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、キノキサリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ジベンゾフラニル基、およびジベンゾチエニル基などであってもよい。また、好ましくは、Arは、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基などであってもよい。
上記の一般式(2)で表される化合物は、例えば、以下の構造式により表される化合物a−1〜a−12である。ただし、一般式(2)で表される化合物が、以下の化合物a−1〜a−12に限定されるわけではない。
Figure 2016102073
また、発光層150には、スチリル誘導体として、例えば、1,4−bis[2−(3−N−ethylcarbazoryl)vinyl]benzene(BCzVB)、4−(di−p−tolylamino)−4’−[(di−p−tolylamino)styryl]stilbene(DPAVB)、N−(4−((E)−2−(6−((E)−4−(diphenylamino)styryl)naphthalen−2−yl)vinyl)phenyl)−N−phenylbenzenamine(N−BDAVBi)などが用いられてもよい。また、発光層150には、ペリレン誘導体として、例えば、2,5,8,11−tetra−t−butylperylene(TBPe)などが用いられてもよく、ピレン誘導体として、例えば、1,1−dipyrene、1,4−dipyrenylbenzene、1,4−Bis(N,N−diphenylamino)pyreneなどが用いられてもよい。ただし、本発明は、上記の例示化合物に限定されるわけではない。
発光層150上には、電子輸送層160が形成される。電子輸送層160は、電子を輸送する機能を備えた層であり、例えば、約15nm〜約50nmの厚さにて形成される。
電子輸送層160は、公知の電子輸送材料にて形成されてもよい。公知の電子輸送材料としては、例えば、tris(8−hydroxyquinolinato)aluminium(Alq3)、および含窒素芳香環を有する材料等を挙げることができる。含窒素芳香環を有する材料の具体例としては、例えば、1,3,5−tri[(3−pyridyl)−phen−3−yl]benzeneのようなピリジン(pyridine)環を含む材料、2,4,6−tris(3’−(pyridin−3−yl)biphenyl−3−yl)−1,3,5−triazineのようなトリアジン(triazine)環を含む材料、2−(4−(N−phenylbenzoimidazolyl−1−ylphenyl)−9,10−dinaphthylanthraceneのようなイミダゾール(imidazole)誘導体を含む材料等を挙げることができる。
電子輸送層160上には、電子注入層170が形成される。電子注入層170は、第2電極180からの電子の注入を容易にする機能を備えた層であり、約0.3nm〜約9nmの厚さにて形成される。電子注入層170は、電子注入層170を形成する材料として公知の材料ならば、いずれも使用することができる。例えば、電子注入層170は、リチウム8-キノリナート(Liq)、フッ化リチウム(LiF)等のLi錯体、塩化ナトリウム(NaCl)、フッ化セシウム(CsF)、酸化リチウム(LiO)、酸化バリウム(BaO)等を使用して形成されてもよい。
電子注入層170上には、第2電極180が形成される。第2電極180は、例えば、陰極であり、金属、合金、または電性化合物等のうち仕事関数が小さいもので反射型電極として形成される。第2電極180は、例えば、リチウム(Li)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、カルシウム(Ca)等の金属、アルミニウム−リチウム(Al−Li)、マグネシウム−インジウム(Mg−In)、マグネシウム−銀(Mg−Ag)等の金属の混合物で形成されてもよい。また、第2電極180は、上記金属材料の20nm以下の薄膜や、酸化インジウムスズ、酸化インジウム亜鉛などの透明導電性膜によって透過型電極として形成されてもよい。
なお、上述した各層は、真空蒸着法、スパッタ(sputter)法、各種塗布法など材料に応じた公知の適切な成膜方法を選択することによって形成することができる。第1電極120および第2電極180の間に配置された各有機層は、例えば、真空蒸着法、各種塗布法等で形成することができる。また、第1電極120および第2電極180等の各金属層は、例えば、真空蒸着法、スパッタ法等で形成することができる。
以上、本実施形態に係る有機EL素子100の一構成例について説明した。本実施形態に係るモノアミン誘導体を含む有機EL素子100では、駆動電圧が低下し、発光効率が向上する。
なお、本実施形態に係る有機EL素子100の構成は、上記例示に限定されない。本実施形態に係る有機EL素子100は、公知の他の様々な有機EL素子の構成にて形成されてもよい。例えば、有機EL素子100は、正孔注入層130、正孔輸送層140、電子輸送層160および電子注入層170のうち1層以上を備えていなくともよく、また、他の層を備えていてもよい。さらに、有機EL素子100の各層は、単層で形成されてもよく、複数層で形成されてもよい。
また、有機EL素子100は、三重項励起子または正孔が電子輸送層160に拡散することを防止するために、正孔輸送層140と発光層150との間に正孔阻止層を備えていてもよい。なお、正孔阻止層は、例えば、オキサジアゾール(oxadiazole)誘導体、トリアゾール(triazole)誘導体、または、フェナントロリン(phenanthroline)誘導体等によって形成される。
<3.実施例>
以下では、実施例および比較例を参照しながら、本実施形態に係るモノアミン誘導体、および該モノアミン誘導体を含む有機EL素子について具体的に説明する。なお、以下に示す実施例は、あくまでも一例であって、本実施形態に係るモノアミン誘導体および有機EL素子が下記の例に限定されるものではない。
[モノアミン誘導体の合成]
まず、本実施形態に係るモノアミン誘導体の合成方法について、上記の化合物1、3、17の合成方法を例示して具体的に説明する。なお、以下に述べる合成方法はあくまでも一例であって、本実施形態に係るモノアミン誘導体の合成方法が下記の例に限定されるものではない。
(化合物1の合成)
以下の反応式1によって、本実施形態に係るモノアミン誘導体である化合物1を合成した。
Figure 2016102073
反応容器に、化合物A(1.52g,2.90mmol)、化合物B(1.00g,2.42mmol)、トルエン(toluene)(25mL)、エタノール(ethanol)(12mL)、2M炭酸ナトリウム水溶液(NaCO)(6mL)加え、容器内雰囲気をアルゴン(Ar)で置換した。次に、混合溶液にPd(PPh(0.08g,0.07mmol)を加え、加熱還流下で1.5時間撹拌した。
放冷後、分液漏斗で有機層を抽出し、抽出した有機層を無水硫酸マグネシウム(MgSO)で乾燥した後、ろ過した。ろ液をロータリーエバポレーター(rotary evaporator)で濃縮することで粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(silica gel column chromatography)(展開溶媒:トルエン/ヘキサン)により精製し、精製した固体をさらにトルエン/ヘキサン(toluene/hexane)で再結晶したところ、目的物である白色粉末状固体の化合物1を得た(1.60g,収率90%)。
なお、得られた化合物1に対して、FAB−MS(Fast Atom Bombardment−Mass Spectrometry)による分子量測定を行ったところ、C54H39NSi、測定値729.29が得られた。
(化合物3の合成)
次に、以下の反応式2によって、本実施形態に係るモノアミン誘導体である化合物3を合成した。
Figure 2016102073
アルゴン雰囲気下で、反応容器に、化合物C(1.00g,3.11mmol)、化合物B(1.54g,3.73mmol)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(bis(dibenzylideneacetone)palladium(0))(0.09g,0.16mmol)、およびナトリウムtert−ブトキシド(sodium tert−butoxide)(0.60g,6.22mmol)を加えた。続いて、混合溶液に、脱水トルエン(31mL)およびトリ−tert−ブチルホスフィン(tri−tert−butylphosphine)1.5Mトルエン溶液(0.41mL,0.62mmol)を加え、100℃で1時間加熱攪拌した。
空冷後、水を加えて有機層を洗浄し、有機層を分取した。分取した有機層は、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過した。ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮することで粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン/ヘキサン)により精製し、精製した固体をさらにトルエン/ヘキサンで再結晶したところ、目的物である白色粉末状固体の化合物3を得た(1.93g,収率95%)。
なお、得られた化合物3に対して、FAB−MSによる分子量測定を行ったところ、C48H35NSi、測定値653.25が得られた。
(化合物17の合成)
続いて、以下の反応式3によって、本実施形態に係るモノアミン誘導体である化合物17を合成した。
Figure 2016102073
アルゴン雰囲気下で、反応容器に、化合物D(1.80g,3.71mmol)、化合物B(1.84g,4.45mmol)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(0.11g,0.19mmol)、およびナトリウムtert−ブトキシド(0.71g,7.41mmol)を加えた。続いて、混合溶液に、脱水トルエン(37mL)およびトリ−tert−ブチルホスフィン1.5Mトルエン溶液(0.49mL,0.74mmol)を加え、100℃で1時間加熱攪拌した。
空冷後、水を加えて有機層を洗浄し、有機層を分取した。分取した有機層は、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過した。ろ液をロータリーエバポレーターで濃縮することで粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン/ヘキサン)により精製し、精製した固体をさらにトルエン/ヘキサンで再結晶したところ、目的物である白色粉末状固体の化合物17を得た(2.52g,収率83%)。
なお、得られた化合物17に対して、FAB−MSによる分子量測定を行ったところ、C61H43NSi、測定値817.32が得られた。
[有機EL素子の作製]
続いて、真空蒸着法を用いて、以下の手順にて本実施形態に係るモノアミン誘導体を含む青色発光の有機EL素子を作製した。
(実施例1)
まず、あらかじめパターニング(patterning)した後、洗浄処理を施したITO−ガラス基板に、紫外線/オゾン(O)による表面処理を行った。なお、ITO−ガラス基板におけるITO膜(第1電極)の膜厚は、150nmであった。表面処理済の基板を有機層成膜用ガラスベルジャー(glass bell jar)型蒸着機に投入し、10−4〜10−5Paの真空度にて、正孔注入層、正孔輸送層(HTL)、発光層、および電子輸送層を順に蒸着した。
正孔注入層は、4,4’,4’’−トリス(N,N−2−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(2−TNATA)にて膜厚60nmで形成した。正孔輸送層は、上記で合成した化合物1にて膜厚30nmで形成した。また、発光層は、発光材料のホスト(host)材料として9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(ADN)を用い、ドーパント(dopant)材料として、2,5,8,11−テトラ−t−ブチルペリレン(TBP)を用いて膜厚25nmで形成した。なお、ドーパント材料のドープ(dope)量は、ホスト材料の総質量に対して3質量%とした。さらに、電子輸送層は、Alq3にて膜厚25nmで形成した。
続いて、金属成膜用ガラスベルジャー型蒸着機に基板を移し、10−4〜10−5Paの真空度にて、電子注入層、および第2電極を蒸着して、有機EL素子を作製した。なお、電子注入層は、LiFにて膜厚1nmで形成した。また、第2電極は、アルミニウム(Al)にて膜厚100nmで形成した。
(実施例2)
正孔輸送層(HTL)を化合物3にて形成した以外は、実施例1と同様の方法で有機EL素子を作製した。
(実施例3)
正孔輸送層(HTL)を化合物17にて形成した以外は、実施例1と同様の方法で有機EL素子を作製した。
(比較例1)
正孔輸送層(HTL)を下記の化合物c1にて形成した以外は、実施例1と同様にして、有機EL素子を作製した。なお、化合物c1は、本実施形態に係るモノアミン誘導体とは異なり、化合物1に対してジベンゾシロール(dibenzosilole)環を形成する共有結合が1つ切断された構造を有する化合物である。
(比較例2)
正孔輸送層(HTL)を下記の化合物c2にて形成した以外は、実施例1と同様にして、有機EL素子を作製した。なお、化合物c2は、正孔輸送材料として一般的に用いられている代表的なアリールアミン化合物である。
(比較例3)
正孔輸送層(HTL)を下記の化合物c3にて形成した以外は、実施例1と同様にして、有機EL素子を作製した。なお、化合物c3は、アリールシリル基、およびカルバゾリル基を有するアリールアミン化合物である。
Figure 2016102073
[評価結果]
作製した実施例1〜3、比較例1〜3に係る有機EL素子の評価結果を以下の表1に示す。なお、作製した有機EL素子の発光特性の評価には、浜松ホトニクス製C9920−11輝度配向特性測定装置を用いた。また、下記の表1の結果は、電流密度10mA/cmにて測定した。
Figure 2016102073
表1を参照すると、本実施形態に係るモノアミン誘導体で正孔輸送層(HTL)を形成した実施例1〜3は、比較例1〜3に対して、駆動電圧が低下し、発光効率が向上していることがわかる。
具体的には、本実施形態に係るモノアミン誘導体でHTLを形成した実施例1〜3は、ジベンゾシロール環を形成する共有結合の1つが切断された化合物c1でHTLを形成した比較例1に対して、駆動電圧が低下し、発光効率が向上していることがわかる。
また、本実施形態に係るモノアミン誘導体でHTLを形成した実施例1〜3は、代表的なアリールアミン化合物である化合物c2でHTLを形成した比較例2に対して、駆動電圧が低下し、発光効率が向上していることがわかる。
さらに、実施例1〜3は、アリールシリル基、およびカルバゾリル基を有する化合物c3でHTLを形成した比較例3に対しても、駆動電圧が低く、発光効率が向上した。そのため、本実施形態に係るモノアミン誘導体は、ジベンゾシロリル基を有することにより、有機EL素子の駆動電圧を低下させ、発光効率を向上させているとわかる。
例えば、比較例2で用いた化合物c2のような一般的なアリールアミン化合物は、正孔輸送能は高いものの、HOMO準位が浅く、発光層の発光材料とのエネルギー障壁が大きかった。また、比較例1および3で用いた化合物c1およびc3のようなテトラフェニルシリル骨格を有するモノアミン誘導体は、HOMO準位が深いものの、正孔輸送能が低かった。本実施形態に係るモノアミン誘導体は、ジベンゾシロリル基を有することにより、高い正孔輸送能と、深いHOMO準位とを併せ持つことができるため、効率良く発光層で成功と電子とを再結合させることができる。
以上の結果からわかるように、本実施形態に係るモノアミン誘導体は、上述した一般式(1)で表される構造を有するため、該モノアミン誘導体を含む有機EL素子の駆動電圧を低下させ、発光効率を向上させることができる。したがって、本実施形態に係るモノアミン誘導体は、有機EL素子用材料として好適に用いることができ、特に、正孔輸送材料または正孔注入材料としてより好適に用いることができる。
すなわち、本実施形態に係るモノアミン誘導体は、有機EL素子の様々な用途における実用化に有用である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
100 有機EL素子
110 基板
120 第1電極
130 正孔注入層
140 正孔輸送層
150 発光層
160 電子輸送層
170 電子注入層
180 第2電極

Claims (8)

  1. 下記の一般式(1)で表されるモノアミン誘導体。
    Figure 2016102073
    上記一般式(1)において、
    ArおよびArは、互いに独立して、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、または置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜50のヘテロアリール基であり、
    Ar〜Arは、互いに独立して、水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜50のヘテロアリール基、または任意の隣接した置換基と縮環して形成されたアリール基もしくはヘテロアリール基であり、
    nは、0〜4の整数であり、
    は、単結合、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリーレン基、または置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜15のヘテロアリーレン基である。
  2. 前記Arおよび前記Arは、互いに独立して、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜18のアリール基、または置換もしくは無置換の環形成炭素数5〜12のヘテロアリール基である、請求項1に記載のモノアミン誘導体。
  3. 前記Arおよび前記Arは、互いに独立して、ビフェニル基またはターフェニル基である、請求項2に記載のモノアミン誘導体。
  4. 前記Ar〜前記Arは、互いに独立して、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜12のアリール基である、請求項1に記載のモノアミン誘導体。
  5. 前記Arおよび前記Arは、互いに独立して、メチル基、またはフェニル基である、請求項4に記載のモノアミン誘導体。
  6. 前記Lは、単結合、フェニレン基、またはビフェニレン基である、請求項1に記載のモノアミン誘導体。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載されたモノアミン誘導体を発光層中に含む、有機エレクトロルミネッセンス素子。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載されたモノアミン誘導体を陽極と発光層との間に配置された少なくともいずれか1つ以上の層中に含む、有機エレクトロルミネッセンス素子。
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