JP2016098992A - 三方弁 - Google Patents

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真典 梅野
Masanori Umeno
真典 梅野
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Abstract

【課題】第1の口及び第2の口の開口量をより制御することができる三方弁を提供すること。【解決手段】三方弁30は、筒部51及びこの筒部51の一端を塞いでいる底部52からなる弁50と、弁50の底部52に固定されている弁棒33と、弁50を収納していると共に弁棒33を回転可能に支持している弁ハウジング40と、からなる。筒部51は、第1の口81a及び第2の口81bの開口面積を調節する開口孔51a、及び、周溝を有している。弁ハウジング40は、周溝に嵌る突起38を有している。周溝は、第1段目の溝110aと、この第1段目の溝110aから軸方向に所定の距離を保った第2段目の溝110bと、第1段目の溝110a及び第2段目の溝110bを繋ぐ螺旋状の螺旋溝110cと、からなる。【選択図】図3

Description

本発明は、冷却水の流路に配置される三方弁の改良技術に関する。
例えば、車両には、冷却水を循環させてエンジンを冷却する冷却装置が搭載されている。このような冷却装置として、ラジエータに接続されているラジエータ流路と、ラジエータを迂回しているバイパス流路と、これらのラジエータ流路及びバイパス流路が接続されている三方弁と、この三方弁から排出される冷却水をエンジンに流すエンジン流路と、を有している冷却装置が知られている。このような冷却装置の三方弁に関する従来技術として、特許文献1に開示される技術がある。
特許文献1に示されるような、三方弁は、有底筒状の筒部の側面部に開口孔を有している弁と、この弁の底部に固定されている弁棒と、弁を収納していると共に弁棒を回転可能に支持している弁ハウジングと、からなる。
弁ハウジングは、ラジエータ流路が接続されている第1の口と、バイパス流路が接続されている第2の口と、エンジン流路が接続されている第3の口と、を有している。
弁を回転させると、第1の口及び第2の口に対する開口孔のラップ量が変化する。即ち、第1の口及び第2の口の開口量が変化する。冷却水の温度が所定の温度よりも高い場合には、より多くの冷却水がラジエータ流路に流れるよう、第1の口の開口量を大きくする。これにより、ラジエータにおいて冷却される冷却水の量を増加させることができる。一方、冷却水の温度が所定の温度よりも低い場合には、バイパス流路により多くの冷却水が流れるよう、第2の口の開口量を大きくする。ラジエータを迂回させることにより、冷却水は冷却されず、エンジンによって早急に温められる。
このような三方弁において、第1の口及び第2の口の開口量をより制御できれば望ましい。
特開2000−18039号公報
本発明は、第1の口及び第2の口の開口量をより制御することができる三方弁の提供を課題とする。
請求項1による発明によれば、筒部及びこの筒部の一端を塞いでいる底部からなる弁と、この弁の前記底部に固定されている弁棒と、前記弁を収納していると共に前記弁棒を回転可能に支持している弁ハウジングと、からなり、
前記弁ハウジングは、第1の冷却水流路が接続される第1の口と、第2の冷却水流路が接続される第2の口と、第3の冷却水流路が接続される第3の口と、を有し、
前記筒部は、前記第1の口及び前記第2の口の開口面積を調節する開口孔を有しており、
前記第1の口及び/又は前記第2の口から流入した冷却水を前記第3の口から排出する、又は、前記第3の口から流入した冷却水を前記第1の口及び/又は前記第2の口から排出する三方弁において、
前記筒部又は前記弁ハウジングのどちらか一方は、周溝を有し、
前記筒部又は前記弁ハウジングの他方は、前記周溝に嵌る突起を有し、
前記周溝は、第1段目の溝と、この第1段目の溝から軸方向に所定の距離を保った第2段目の溝と、前記第1段目の溝及び前記第2段目の溝を繋ぐ螺旋状の螺旋溝と、からなることを特徴とする三方弁が提供される。
請求項1に係る発明では、突起が嵌る周溝は、第1段目の溝と、この第1段目の溝から軸方向に所定の距離を保った第2段目の溝と、第1段目の溝及び第2段目の溝を繋ぐ螺旋状の螺旋溝と、からなる。周溝に突起が嵌った状態において、弁棒を回転させると、螺旋溝の位置において弁は、弁棒の軸方向に変位する。このため、突起が第1段目の溝に嵌っている状態と第2段目の溝に嵌っている状態とでは、弁ハウジングに対する弁の位置が異なる。突起が第1段目の溝に嵌った状態において弁を回転させることや、突起が第2段目の溝に嵌った状態において弁を回転させることがある。この場合には、周方向を基準として開口孔が同じ位置に位置している場合であっても、第1の口や第2の口に対する開口孔のラップ量を変化させることができる。このため、第1の口及び第2の口の開口量を、それぞれ特性の異なる2つのパターンによって制御することができる。即ち、第1の口及び第2の口の開口量をより制御することができる三方弁を提供することができる。
本発明の実施例による三方弁が搭載されたエンジンの冷却装置の模式図である。 図1に示された三方弁の正面図である。 図2に示された三方弁の弁棒の軸線に沿った断面図である。 図3の4−4線断面図である。 図3に示された三方弁の要部の分解図である。 図3の6−6線断面図である。 図6に示された弁棒を回転させた場合の作用を説明する図である。 図3に示された弁棒を回転させた場合の作用を説明する図である。 図8の9−9線断面図である。 図9に示された弁棒を回転させた場合の作用を説明する図である。 図3に示されたピンが第1段目の溝に嵌っている場合における第1の口、第2の口及び開口孔の関係を説明する図である。 図3に示されたピンが第2段目の溝に嵌っている場合における第1の口、第2の口及び開口孔の関係を説明する図である。 図11及び図12において説明した第1の口、第2の口及び開口孔の関係を説明するグラフである。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
<実施例>
図1を参照する。本発明による三方弁30は、例えば、車両におけるエンジンの冷却装置10に用いられる。以下、三方弁30を冷却装置10に用いた場合を例に説明する。
冷却装置10は、エンジン11に冷却水を供給し、エンジン11と冷却水との熱交換によりエンジン11を冷却する装置である。
エンジン11には、エンジン11を冷却した後の冷却水が流される冷却水排出路12が接続されている。冷却水排出路12は、エンジン11から分岐部13まで延びている。分岐部13は、冷却水を2つの流路14,15に分岐可能な部材である。分岐部13には、ラジエータ流路14(第1の冷却水流路14)と、バイパス流路15(第2の冷却水流路15)と、が接続されている。
ラジエータ流路14は、分岐部13から、三方弁30まで延びている。ラジエータ流路14は、ラジエータ17に冷却水を供給するための流路である。冷却水は、ラジエータ17において、大気との熱交換により冷却される。
バイパス流路15は、分岐部13から、三方弁30まで延びている。バイパス流路15は、ラジエータ17を迂回する流路である。バイパス流路15を流れる冷却水は、ラジエータ流路14を流れる冷却水とは異なり、積極的に冷却されることはない。
三方弁30は、ラジエータ流路14と、バイパス流路15とに流される冷却水の流量の割合を調節するための装置である。三方弁30には、ラジエータ流路14及びバイパス流路15の他に、エンジン11に冷却水を導入するための冷却水導入路18(第3の冷却水流路18)が接続されている。
冷却水導入路18は、三方弁30からエンジン11まで延びている。冷却水導入路18には、冷却水を循環させるためのポンプ19が設けられている。
図2を参照する。三方弁30は、車体21から延びるステー31によって支持されている弁ハウジング40と、この弁ハウジング40によって回転可能に支持されている弁棒33と、この弁棒33によって回転可能に支持されると共に弁ハウジング40に収納されている弁50と、弁棒33に接続され弁棒33を回転させるための回転機構60と、この回転機構60の動作を制御するための制御部36と、を有している。
図3を参照する。弁ハウジング40は、下方に向かって開口している有底筒状のハウジング本体41と、このハウジング本体41の下部に連結され弁棒33の下端部近傍を支持している下部支持部材42と、この下部支持部材42の下部に連結され冷却水導入路18に向かって径が連続的に小さくなるテーパ部材43と、からなる。
下方に向かって開口している弁50は、筒部51と、この筒部51の上端を閉じている底部52と、からなる。
図2に戻る。回転機構60は、車体21から延びるステー61によって支持されているモータ62と、このモータ62のモータ軸62aに取り付けられた駆動ギヤ63と、この駆動ギヤ63に従動し弁棒33に取り付けられた従動ギヤ64と、からなる。モータ62には、サーボモータを採用することができる。
制御部36は、温度センサ71が検知した情報に基づき、モータ62に電気信号を送る。ここで、温度センサ71は、エンジン11(図1参照)に導入される冷却水の温度を検出するためのセンサである。
なお、制御部36には、エンジン回転数やエンジン負荷(エンジン吸入負圧)の情報を送ることもできる。即ち、モータ62を作動させるための情報は、任意の情報を採用することができる。この際、複数の情報に基づくこともできる。
モータ62が作動してモータ軸62aが回転すると、駆動ギヤ63が回転し、これにより従動ギヤ64が回転する。従動ギヤ64が回転することにより、弁棒33、及び、弁50も回転する。このとき、弁ハウジング40は、回転しない。
図3を参照する。ハウジング本体41は、本体筒部81と、この本体筒部81の上端を閉じている本体底部82と、この本体底部82の中心において上方に突出し弁棒33を支持している上部支持部83と、本体筒部81の下端において下部支持部材42に連結されている本体フランジ部84と、からなる。
本体筒部81には、ラジエータ流路14が接続されている第1の口81aと、バイパス流路15(図1参照)が接続されている第2の口81bと、ピン38(突起38)を挿入するためのピン挿入孔81cと、が形成されている。ピン38は、ピン挿入孔81cに挿入されると共に、本体筒部81に接着されている。
本体底部82には、弁棒33が貫通しているハウジング部貫通孔82aが形成されている。ハウジング部貫通孔82aの周縁には、Oリング82bが取り付けられている。
上部支持部83には、上端にオイルシール83aが設けられていると共に、このオイルシール83aの下方に軸受83bが設けられている。
下部支持部材42は、筒状の支持部材筒部91の両端に、上下のフランジ部92,93が一体的に形成されてなる。上下のフランジ部92,93には、それぞれOリング92a,93aが取り付けられている。
図4を参照する。下部支持部材42には、下のフランジ部93から中心に向かって3本のスポーク部94が延びている。即ち、外周から弁棒33の軸線CLに向かって延びる3本のスポーク部94を有している。スポーク部94の先端には、弁棒33を支持するための下部支持部95が形成されている。スポーク部94とスポーク部94との間の部位は、冷却水が通過することを許容している。
図3に戻る。下部支持部95には、オイルシール95a、軸受95b、及びOリング95cが、上からこの順に設けられている。
以上から明らかなとおり、弁棒33は、弁ハウジング40の一端に形成された上部支持部83(第1の支持部83)と、弁ハウジング40の内部に形成された下部支持部95(第2の支持部95)と、の2点によって支持されている。弁棒33は、回転可能、且つ、上下動可能(軸線に沿って移動可能)に支持されている。弁50は、上部支持部83と、下部支持部95との間に位置している。
テーパ部材43は、断面テーパ状のテーパ本体部101と、このテーパ本体部101の下端において冷却水導入路18が連結されているテーパ部材底部102と、テーパ本体部101の上端において下部支持部95に連結されているテーパ部材フランジ部103と、からなる。テーパ部材底部102の中心には、冷却水導入路18を差し込むための第3の口102aが形成されている。
図5を参照する。弁50の筒部51には、ピン38が嵌合する周溝110が形成されている。この周溝110の上方には、第1の口81a及び第2の口81b(図2参照)の開口面積を調節する開口孔51aが形成されている。開口孔51aは、長円形状を呈する。
周溝110は、第1段目の溝110aと、第2段目の溝110bと、第1段目の溝110a及び第2段目の溝110bを繋ぐ螺旋状の螺旋溝110cと、からなる。
第1段目の溝110aは、水平方向、即ち、軸線に対して略垂直な面に沿って形成されている。第2段目の溝110bは、第1段目の溝110aの下方において、第1段目の溝に平行に形成されている。即ち、第2段目の溝110bは、第1段目の溝110aから軸方向に所定の距離を保っている。
三方弁30の組み立てに当たっては、ハウジング本体41内に弁50を収納した状態で、ピン38を周溝110に向かって挿入する。ピン挿入孔81cは、一部がテーパ状に形成されており、このテーパ形状の部位には、Oリングを配置することができる。
図3に戻る。弁50の底部52には、弁棒33が貫通している底部貫通孔52aが形成されている。底部貫通孔52aの周縁において、弁50は、弁棒33に圧入されている。なお、ステンレス製の弁棒33を、インサート成形することにより、弁50と一体的にすることもできる。即ち、弁50と、弁棒33との連結には、任意の方法を採用することができる。
図6及び図11(a)を参照する。図に示される状態において、第1の口81a、第2の口81b及び開口孔51aは、高さ方向(軸線方向)を基準として同じ位置に形成されている。第1の口81a、及び、第2の口81bは、略90°離して形成されている。開口孔51aは、第1の口81aを全開きにしている状態を基準として、第2の口81bの両縁のなかの、第1の口81aに近い方の縁の手前まで形成されている。
冷却水の温度が所定の温度よりも高い場合には、第1の口81aのみが開放されている。この場合を前提に図1を参照する。冷却水排出路12を通過した冷却水は、分岐部13において、ラジエータ流路14のみに流れる。図6及び図11(a)に戻る。冷却水の流れが弁50の筒部51によって遮られるバイパス流路15には、冷却水が流れない。これにより、冷却水を冷却することができる。
第1の口81aが全開きの場合よりも、冷却水を冷却するペースを落としたい場合には、バイパス流路15に冷却水を流せばよい。
図11(b)に示されるように、弁50を回転させると、第1の口81a及び第2の口81bに対して、開口孔51aが変位する。図7(a)及び図11(c)に示されるように、第1の口81aの略半分を開放すると共に、第2の口81bの略半分を開放することにより、ラジエータ流路14及びバイパス流路15に略同量の冷却水を流すことができる。
例えば、エンジンの始動直後においては、冷却水を冷却する必要がない。このような場合には、バイパス流路15のみに冷却水を流せばよい。
図7(b)及び図11(d)に示されるように、さらに弁50を回転させることにより、第1の口81aを全閉じにし、第2の口81bを全開きとすることができる。これにより、バイパス流路15のみに冷却水を流すことができる。次に、弁50をさらに回転させた場合の作用について、説明する。
図3に示されているように、ピン38が第1段目の溝110aに嵌っている状態から、弁棒33を回転させ続けるとする。図8を参照する。弁棒33及び弁50を回転させ続けると、ピン38が嵌る溝は、第1段目の溝110aから螺旋溝110cに移行する。螺旋溝110cは、第1段目の溝110aの端部から、下方に向かって螺旋状に形成されている。変位不能な弁ハウジング40に対して、弁棒33及び弁50は、回転可能、且つ、軸線CL方向に変位可能である。このため、ピン38が螺旋溝110cに嵌っている場合には、弁棒33及び弁50が回転することにより、弁棒33及び弁50は、上昇する。即ち、軸線に沿って変位する。
図2を参照する。駆動ギヤ63は、弁棒33の上下方向への移動を考慮して、高さの高い平歯車が採用されている。このため、弁棒33と共に従動ギヤ64が上下方向に変位したとしても、駆動ギヤ63の駆動力を従動ギヤ64に確実に伝えることができる。なお、従動ギヤ64にも平歯車が作用されている。
図8及び図11(e)を参照する。ピン38が螺旋溝110cに嵌っている状態から、さらに、弁棒33及び弁50を回転させ続けるとする。ピン38が嵌る溝は、螺旋溝110cから第2段目の溝110bに移行する。ピン38が第2段目の溝110bに嵌っている場合の作用について、説明する。
図9及び図12(a)を参照する。開口孔51aは、軸線方向を基準として、第1の口81a、及び、第2の口81bとは異なる位置に変位している。図11を併せて参照する。弁棒33の周方向を基準として、図11(a)に示される弁50と、図12(a)に示される弁50とは、同じ位相に位置している。一方、軸線方向を基準とすると、図12(a)に示される弁50は、図11(a)に示される弁50に対してオフセットされている。このため、第1の口81aが開放される面積は、図11(a)の場合に比べて、図12(a)の場合の方が小さくなる。
図9及び図12(a)に示される場合において、弁50は、第2の口81bを全閉じとしている。このため、ラジエータ流路14のみに冷却水が流れ、バイパス流路15には冷却水が流れない。
図10(a)及び図12(c)に示される弁50は、図11(c)に示される弁50と、周方向の位相が一致している。この場合において、第1の口81aと、第2の口81bとは、開放されている量が略同等である。このため、ラジエータ流路14及びバイパス流路15に略同量の冷却水を流すことができる。
一方、図11(c)に示される場合と比べて、第1の口81aが開放されている面積は小さい。このため、冷却水に対して、より大きな抵抗となる。即ち、図11(c)に示される場合と、図12(c)に示される場合とでは、第1の口81a及び第2の口81bの両方に略同量の冷却水を流すことができる点について共通している。一方、開放されている面積が異なることにより、冷却水の流れやすさは、異なる。
図10(b)及び図12(d)に示される弁50は、図11(d)に示される弁50と、周方向の位相が一致している。弁50は、第1の口81aを全閉じとしている。このため、バイパス流路15のみに冷却水が流れ、ラジエータ流路14には冷却水が流れない。一方、図11(d)に示される場合と比べて、第2の口81bが開放されている面積は小さい。
図11及び図12を参照する。図11(a)と図12(a)とでは、周方向における弁50の位置が一致している。この位置から、図11(b)及び図12(b)に示されるように、共にLだけ第2の口81b側に変位させる。
このときの、図11(b)における、第1の口81aが開放されている面積をSとし、第2の口81bが開放されている面積をSとする。同様に、図12(b)における、第1の口81aが開放されている面積をSとし、第2の口81bが開放されている面積をSとする。
このとき、S/Sと、S/Sとを比較すると、S/Sの方が小さいものと考えられる。第1の口81a及び第2の口81bを流れる冷却水の流量の比は、それぞれの口81a,81bの開放面積の比に比例する。同じ量Lだけ開口孔51aを変位させた場合であっても、開口孔51aとそれぞれの口81a,81bとの重なる量が異なり、開放量の変化の特性が異なるものと考えられる。
なお、開口孔51aの下縁に適宜切り欠き等を形成することにより、第1段目と第2段目とでさらに異なる特性を生じさせることができる。即ち、第1段目の溝110aにピン38が嵌っている際に、第1の口81a及び第2の口81bに臨まず、第2段目の溝110bにピン38が嵌っている際にのみ、第1の口81a又は第2の口81bに臨み得る部位に切り欠き等を形成することができる。
図13を参照する。図13には、ピンの位置と、第1の口及び第2の口の開放面積との関係が示されている。横軸は、ピンの位置である。縦軸は、開放面積である。L3によって、第1の口の開放面積の変化が示されている。L4によって、第2の口の開放面積の変化が示されている。
図に示されるように、ピンが第1段目の溝に嵌っている場合と、第2段目の溝に嵌っている場合とで、開放面積の変化の仕方が異なる。即ち、第1の口及び第2の口の変化の特性が異なる。また、第1の口及び第2の口の開放面積が異なる。
図11(a)も併せて参照する。ピンが第1段目の溝に位置する場合には、第1の口81aが全開きから閉じ始めるのと同時に、第2の口81bが全閉じから開き始める。図12(a)も併せて参照する。一方、ピンが第2段目の溝に位置する場合には、第1の口81aが閉じ始めていても、第2の口81bが開き始めない領域が存在する。逆の言い方をすれば、第2の口81bが全閉じから開き始める際には、既に、第1の口81aは既に閉じ始めている。このようなことから、ピンが第1段目の溝に嵌っている場合と、第2段目の溝に嵌っている場合とでは、第1の口及び第2の口の変化の特性が異なる。
周方向のみならず、軸線方向にも変位可能な弁50を用いた本発明によれば、以下の効果を得ることができる。
図8を参照する。ピン38が嵌る周溝110は、第1段目の溝110aと、この第1段目の溝110aから軸方向に所定の距離を保った第2段目の溝110bと、第1段目の溝110a及び第2段目の溝110bを繋ぐ螺旋状の螺旋溝110cと、からなる。周溝110にピン38が嵌った状態において、弁棒33を回転させると、螺旋溝110cの位置において弁50は、弁棒33の軸方向に変位する。このため、ピン38が第1段目の溝110aに嵌っている状態と第2段目の溝110bに嵌っている状態とでは、弁ハウジング40に対する弁50の位置が異なる。ピン38が第1段目の溝110aに嵌った状態において弁50を回転させることや、ピン38が第2段目の溝110bに嵌った状態において弁50を回転させることがある。図11及び図12において説明したとおり、周方向を基準として開口孔51aが同じ位置に位置している場合であっても、第1の口81aや第2の口81bに対する開口孔51aのラップ量を変化させることができる。このため、第1の口81a及び第2の口81bの開口量を、それぞれ特性の異なる2つのパターンによって制御することができる。即ち、第1の口81a及び第2の口81bの開口量をより制御することができる三方弁50を提供することができる。
尚、本発明による三方弁は、車両のエンジンの冷却装置に用いられた場合を例に説明したが、ヒータコア等にも採用可能である。加えて、車両以外の乗り物や、コージェネレーションシステム等の乗り物以外の装置にも適用可能である。即ち、冷却水を循環させる回路内に配置されるものであれば、用途はこれらのものに限定されない。
さらに、実施例において、第1の口及び/又は第2の口から流入した冷却水を第3の口から排出する場合を例に説明したが、第3の口から流入した冷却水を第1の口及び/又は第2の口から排出することもできる。この場合には、図1の分岐部13の位置に三方弁30を配置し、三方弁30が配置されている部位に分岐部13を配置する。冷却水排出路12が第3の冷却水流路とされる。
さらに、第1の口及び第2の口は、弁棒の軸線を基準として、異なる位置に形成されていてもよい。即ち、弁棒の軸線が鉛直方向に沿っている場合には、第1の口及び第2の口が設けられる高さは、それぞれ異なっていてもよい。
さらに、開口孔は、必要に応じて2つ以上とすることもできる。
さらに、周溝110が筒部51に形成され、ピン38(突起)が弁ハウジング40に形成されている例を説明したが、周溝が弁ハウジングに形成され、ピン(突起)が筒部に形成されていてもよい。
さらに、本発明の作用及び効果を奏する限りにおいて、本発明は、実施例に限定されるものではない。
本発明の三方弁は、エンジンの冷却装置に好適である。
14…ラジエータ流路(第1の冷却水流路)
15…バイパス流路(第2の冷却水流路)
18…冷却水導入路(第3の冷却水流路)
30…三方弁
33…弁棒
38…突起(ピン)
40…弁ハウジング
50…弁
51…筒部
51a…開口孔
52…底部
81a…第1の口
81b…第2の口
102a…第3の口
110…周溝
110a…第1段目の溝
110b…第2段目の溝
110c…螺旋溝

Claims (1)

  1. 筒部及びこの筒部の一端を塞いでいる底部からなる弁と、この弁の前記底部に固定されている弁棒と、前記弁を収納していると共に前記弁棒を回転可能に支持している弁ハウジングと、からなり、
    前記弁ハウジングは、第1の冷却水流路が接続される第1の口と、第2の冷却水流路が接続される第2の口と、第3の冷却水流路が接続される第3の口と、を有し、
    前記筒部は、前記第1の口及び前記第2の口の開口面積を調節する開口孔を有しており、
    前記第1の口及び/又は前記第2の口から流入した冷却水を前記第3の口から排出する、又は、前記第3の口から流入した冷却水を前記第1の口及び/又は前記第2の口から排出する三方弁において、
    前記筒部又は前記弁ハウジングのどちらか一方は、周溝を有し、
    前記筒部又は前記弁ハウジングの他方は、前記周溝に嵌る突起を有し、
    前記周溝は、第1段目の溝と、この第1段目の溝から軸方向に所定の距離を保った第2段目の溝と、前記第1段目の溝及び前記第2段目の溝を繋ぐ螺旋状の螺旋溝と、からなることを特徴とする三方弁。
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