JP2016098082A - 液体吐出装置と液体吐出装置におけるシートの搬送方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】予め目標張力が分かっていないシートに対してもたわみや皺の発生を防止する。【解決手段】液体吐出装置1は、連続するシートに液滴を吐出して印刷を行う液体吐出ヘッド7と、液体吐出ヘッドに対向して配置され、シートを吸引可能なプラテン5と、プラテンにシートを搬送するシート搬送手段16と、シートを巻き取る巻取機構8と、プラテンから巻取機構までの巻取側区間Tにおけるシートの張力を調節する張力調節手段82と、シート搬送手段によって搬送されたシートの長さと巻取側区間Tで搬送されたシートの長さの差分である差分搬送量を求める搬送量検知手段10と、巻取側区間Tにおけるシート搬送面に対するシートの浮き量を測定する浮き量検知手段11と、差分搬送量と浮き量の両者が所定の許容値以下に収まるシートの目標張力を設定し、シートが巻取側区間Tで目標張力を受けるように張力調節手段を制御する制御部17と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は連続するシートに液体を吐出して画像形成を行う液体吐出装置と、液体吐出装置におけるシートの搬送方法に関し、特にシートの張力の調整機構に関する。
ロール状の連続シートに印刷を行う液体吐出装置では、シート供給部から巻取機構までシートが連続的に搬送される。シート供給部から供給されたシートはシート搬送手段で搬送力を付与される。シート搬送手段と巻取機構の間に液体吐出ヘッドが設けられており、液体吐出ヘッドが液体を吐出することでシートに印刷が行われる。シートを裏面から支持するため、液体吐出ヘッドと対向してプラテンが設けられている。印刷中のシートの浮きを防止するために、シートはプラテンに吸引される。
プラテンの吸引力がシートの搬送力を上回るとシートがプラテン上をスムーズに搬送されず、プラテンの手前でたわむことがある。このようなたわみは画像の品質不良やジャムを引き起こす可能性がある。このため、シート搬送手段から巻取機構までのシートに張力を付与し、搬送を補助する方法が知られている。しかし、張力が強すぎると、特にフィルムなどの剛性の低いシートでは搬送方向に延びる皺が発生し、印刷物の不良につながる可能性がある。そのため、シートへの張力を最適化する手段が必要となる。
特許文献1には、予めシートの種類と目標張力の対応関係を求め、この対応関係に基づきシートの張力を目標張力に制御することが開示されている。シートの目標張力がシートの種類ごとに設定されるため、シートの種類が変更されてもシートに適切な張力を付与することができる。
特開2004−91151号公報
予めシートの種類と目標張力の対応関係が分かっているシートでは、上述のようにシートの種類に応じた適切な張力を付与することができる。しかし、予めシートの種類と目標張力の対応関係が分かっていないシートでは目標張力を設定することが困難であり、シートのたわみや皺が発生する可能性がある。シート選択の自由度が限られる可能性もある。
本発明は、予め目標張力が分かっていないシートに対してもたわみや皺の発生を防止し、またはたわみや皺を軽減することのできる液体吐出装置を提供することを目的とする。
本発明の液体吐出装置は、連続するシートに液滴を吐出して印刷を行う液体吐出ヘッドと、液体吐出ヘッドに対向して配置され、シートを吸引可能なプラテンと、プラテンにシートを搬送するシート搬送手段と、プラテンから搬送されるシートを巻き取る巻取機構と、プラテンから巻取機構までの巻取側区間におけるシートの張力を調節する張力調節手段と、シート搬送手段によって搬送されたシートの長さと巻取側区間で搬送されたシートの長さの差分である差分搬送量を求める搬送量検知手段と、巻取側区間におけるシート搬送面に対するシートの浮き量を測定する浮き量検知手段と、差分搬送量と浮き量の両者が所定の許容値以下に収まるシートの目標張力を設定し、シートが巻取側区間で目標張力を受けるように張力調節手段を制御する制御部と、を有する。
シートがプラテンで強く吸引されるとシートがプラテン上をスムーズに搬送されることができず、プラテンの手前でシートがたわむことがある。このシートのたわみは差分搬送量が所定の許容値に収まっている否かで判定することができる。一方、シートに掛かる張力が強すぎると、シートに搬送方向に延びる皺が発生し、シートがシート搬送面に対して浮き上がることがある。このシートの浮き上がりはシート搬送面に対するシートの浮き量が所定の許容値に収まっている否かで判定することができる。シートのたわみと皺の両者を抑えるためには、差分搬送量と浮き量の両者が所定の許容値以下に収まることが必要である。本発明では、この条件を満たす張力が目標張力として設定され、シートが目標張力を受けるようにシートの張力が張力調節手段によって調節される。このため、連続するシートにおいてたわみや皺の発生を防止し、またはたわみや皺を軽減することができる。
本発明によれば、予め目標張力が分かっていないシートに対してもたわみや皺の発生を防止し、またはたわみや皺を軽減することのできる液体吐出装置を提供することができる。
第1の実施形態の液体吐出装置の構成を示す断面図である。 目標張力の算出手順を含む液体吐出装置の作動シーケンスを示す図である。 様々な張力に対するシートの挙動を示す概念図である。 目標張力の算出方法を示す概念図である。 第2の実施形態の液体吐出装置の構成を示す断面図である。
以下に図面を参照して、本発明のいくつかの実施形態を説明する。以下に記載する実施形態は本発明の例示であり、本発明はこれらの実施形態に限定されない。本明細書において、印刷時にシートが搬送路に沿って搬送される方向Yにおいて、シートが供給される側を上流、印刷されたシートが排出される側を下流という。また、シート搬送手段とプラテンの間の区間を供給側区間Sといい、プラテンと巻取機構の間の区間を巻取側区間Tという。
(第1の実施形態)
<液体吐出装置の説明>
図1を参照して、第1の実施形態の液体吐出装置の構成を説明する。図1は第1の実施形態に係る液体吐出装置、具体的には大判シートに画像の記録を行うインクジェットプリンタの概略構成を示す断面図である。本実施形態の液体吐出装置1では、ロール状に巻かれた連続するロールシートSが用いられる。液体吐出装置1は搬送路に沿って搬送されるシートSに液滴を吐出して印刷を行う液体吐出ヘッド7と、シートSを裏面から支持するプラテン5とを備えている。プラテン5は、シートSの搬送路に沿って、液体吐出ヘッド7に対向して配置されている。液体吐出装置1はさらに、シートSを供給するシート供給部2と、シートSをプラテン5に搬送するシート搬送手段16と、シートSを巻取る巻取機構8と、シートSを加熱する加熱装置9と、液体吐出装置1の作動を制御する制御部17と、を有している。
シート供給部2には連続シートSがシート状に巻き取られた未使用のロールシートSが装着される。使用するロールシートSは例えば、シート幅が数mに及ぶ大きなサイズを有している。シート供給部2は回転自在に両端を支持されたスプール軸21を有し、ロールシートSはスプール軸21に取り付けられる。シート供給部2に取り付けられたシートSはシート供給部2から引き出され、シート搬送手段16によってプラテン5上へ順次繰り出される。シート供給部2のスプール軸21には、トルクリミッタ(図示せず)の作用によって常に回転ブレーキカが働いている。このため、引き出されたシートSには常に所定の張力が働いており、搬送路上でのシートSの弛みが防止される。
シート搬送手段16はシートSの下面に当接する搬送ローラ3と、シートSの上面に当接するピンチローラ4と、からなる。搬送ローラ3に回転駆動力が与えられ、ピンチローラ4が搬送ローラ3に従動して回転する。図示はしてないが、搬送ローラ3の回転を検知するロータリーエンコーダが設けられている。シートSは搬送ローラ3とピンチローラ4との間に挟持されて搬送される。搬送ローラ3とピンチローラ4は使用が想定される最大のシート幅に対応しており、シート幅方向に複数に分割され、もしくはシート幅方向に一体で形成されている。シートSは搬送ローラ3の回転によって搬送方向Yに搬送され、液体吐出ヘッド7の下方を通過する。シートSがプラテン5上を通る際に液体吐出ヘッド7が液体を吐出し、シートS上に画像が形成される。プラテン5には吸引孔51が設けられている。吸引ファン6を動作させることで、プラテン5は印刷中にシートSを吸引可能である。これにより、プラテン5上でのシートSの浮きが防止され、シートSが液体吐出ヘッド7に接触しないように、シートSと液体吐出ヘッド7間の距離が保たれる。
液体吐出ヘッド7が吐出する液体の種類は限定されないが、本実施形態では液体吐出ヘッド7はエマルションインク(分散系インク)を吐出することができる。シートS上に吐出し着弾したエマルションインクの液滴に熱を加えることで膜が形成され、シートSの表面に定着する。エマルションインクを乾燥させ、定着させる温度は、例えば60~80℃である。このため、液体吐出装置1は液体吐出ヘッド7で印刷されたシートSに熱を付与して液体をシートS上に定着させる加熱装置9と、加熱装置9に対向してシートSの搬送を補助するためのガイド板12と、を備えている。ガイド板12の上面はプラテン5の上面と同一の高さにあり、共にシート搬送面18を形成している。加熱装置9はプラテン5上で印刷されたシートSを加熱し、液滴を乾燥させシートS上に定着させる。加熱装置9はプラテン5の下流に配置され、シートSの印刷面を加熱するため、印刷幅に対応した長さに設定される。加熱装置9としては、主に輻射熱を発するシーズヒータが用いられる。加熱装置9の輻射熱は、シートSに伝熱し、シートS上の液滴に含まれる水分の蒸発を促す。電熱線ヒータ(ヒータ線)やシートヒータを使用して、シートSの非印刷面(裏面)側から伝熱によってシートSを加熱することもできる。加熱装置9は、例えば赤外線センサなどの非接触式の温度センサ、または熱電対などの接触式の温度センサ91を有し、シート温度または加熱装置9の温度を測定する。制御部17は温度センサ91からの温度情報をフィードバックして、加熱装置9をPID(Proportional Integral Derivative)制御する。
プラテン5から搬送されるシートSは巻取側区間Tに位置する巻取機構8によって巻き取られる。巻取機構8のスプール軸81によって回転自在に支持された巻取芯は、連続的に回転するDCモータ83から常に巻取駆動力を得ている。しかし、シートSが一定の速度で送られるため、液体吐出ヘッド7(プラテン5)を境にシートSの張力が供給側区間Sと巻取側区間Tで異なる。このため、この2つの張力は相互に影響しあっているが、独立に制御することが可能である。巻取機構8のトルクが印刷中に一定であると、巻取側区間TにおけるシートSは、シートSの使い始めは巻きとられたシートSの巻取側のロール半径が小さいために張力が大きく、使いきる間際はロール半径が大きいために張力が小さい。このため、液体吐出装置1は巻取側区間TにおけるシートSの張力を調節する張力調節手段82を有している。張力調節手段82は巻取機構8の回転トルクを制御することで、シートSの張力を調節する。張力調節手段82は、巻取機構8のスプール軸81を回転駆動するDCモータ83と、演算手段で制御されDCモータ83を駆動するモータードライバ84と、を有している。DCモータ83は駆動トルクを発生させ、モータードライバ84はスイッチング制御でDCモータ83の通電デューティを変え、スプール軸81にかかる回転トルクを制御する。モータードライバ84はシートSの頭出しで空送りする時と印刷する時とで動作を切り替え、さらに、スプール軸81に最適のトルクがかかるように、印刷時の環境情報を基にトルクを微調整する。このようにして、シート搬送手段16と巻取機構8によって、ロールシートSの連続印刷を安定して行うことができる。
液体吐出装置1は、シート搬送手段16によって搬送されたシートSの長さと巻取側区間Tで搬送されたシートSの長さの差分である差分搬送量を求める搬送量検知手段10を有している。一定時間の間にシート搬送手段16によって搬送されたシートSの長さは前述のロータリーエンコーダで検知することができる。一定時間の間に巻取側区間Tで搬送されたシートSの長さは搬送量検知手段10で検知することができる。搬送量検知手段10は光学式の搬送量検知センサ10であり、搬送されるシートSと対向するように配置されている。搬送量検知センサ10は、不図示の発光部、レンズ、撮像素子等を含んでいる。発光部はシートSに向かって光を照射する。発光部は例えばLEDである。発光部から照射された光はシートSに反射してレンズを通過し、撮像素子に到達する。撮像素子により検知された画像信号は所定の周期で連続的に制御部17に出力される。制御部17は、撮像素子から送信された画像信号に基づいて、画像処理を行いシートSの実際の移動量を検知する。具体的には、シートSの画像をホストコンピュータから送信される印刷ジョブの画像信号と比較することによりシートSの実際の移動量を検知する。そして、シート搬送手段16によって搬送されたシートSの長さと搬送量検知センサ10で検知したシートSの搬送長さの差が差分搬送量として求められる。
液体吐出装置1は、巻取側区間Tにおけるシート搬送面18に対するシートSの浮き量S1を測定する浮き量検知手段11を有している。本実施形態では、浮き量S1はガイド板12の上面からのシートSの突き出し高さとして求められる。浮き量検知手段11は発光部であるLEDと、撮像素子であるフォトダイオードと、から構成され、シートSの浮き量を検知できればこの構成に限定されない。
〈目標張力の算出方法〉
次に、図2〜4を参照して、目標張力の算出方法を中心に液体吐出装置1の作動シーケンスを説明する。図2は目標張力の算出手順を含む液体吐出装置1の作動シーケンスを示している。図3は様々な張力に対するシートSの挙動を示す概念図である。図4は目標張力の算出方法を示す概念図である。液体吐出装置1の作動シーケンスはサブシーケンスA〜Eを有し、この順で実行される。サブシーケンスAは、ステップS101〜S103からなり、目標張力の算出の要否を判断する。サブシーケンスBはステップS104〜S106からなり、算出に必要な各ユニットを起動させる。サブシーケンスCはステップS107〜S112からなり、目標張力算出に必要な測定を行う。サブシーケンスDはステップS113〜S114からなり、目標張力を算出する。サブシーケンスEはステップS115〜S117からなり、算出に必要な各ユニットを停止させる。以上の各ステップは特に説明されない限り液体吐出装置1の制御部17によって実行され、または制御される。以下、サブシーケンス毎に詳細に説明する。
サブシーケンスAでは、シート供給部2にセットされたシートSの種類を選択する(ステップS101)。この操作は、液体吐出装置1の本体に取り付けられた不図示のオペレーションパネルによりユーザが行うことができる。次に、選択されたシートSの目標張力に関する情報が制御部17に記憶されているかを確認する(ステップS102)。制御部17はシートSの種類に応じた目標張力を記憶しており、シートSの目標張力が記憶されている場合、記憶されている値を目標張力として設定する。その後、液体吐出装置1はネットワークやUSBケーブル等で接続されたホストコンピュータから送信される印刷ジョブの受信を待機する(ステップS118)。シートSの目標張力の情報が制御部17に記憶されていない場合(シートSの種類に応じた目標張力が不明のシートSを初めて使用する場合等)は、シートSの目標張力を算出するか否かを判定する(ステップS103)。シートSは種類によって熱膨張率及び弾性率、従ってシートSの伸びが異なり、記憶されている他のシートSの目標張力を流用できないことがあるためである。この判定は液体吐出装置1の本体に取り付けられた不図示のオペレーションパネルによりユーザが行うが、シートSの目標張力の情報が制御部17に記憶されていない場合に、自動的に目標張力の算出要と判定することもできる。シートSの目標張力を算出しない場合は印刷待機のステップに移行する(ステップS118)。
次にサブシーケンスBで、算出に必要な各ユニットが起動する。まず、巻取機構8の電源を入れる。巻取機構8のDCモータ83が動作し、シートSに張力が発生する(ステップS104)。この時、シートSに付与されている張力は、図4(a)における最小値である。次に、シートSの浮きを防止するためにプラテン5の吸引動作を行う(ステップS105)。次に、シートSを加熱する(ステップS106)。加熱温度は後で詳細に説明する。これにより、算出に必要な各ユニットが起動する。
次にサブシーケンスCで、目標張力算出に必要な測定を行う。ここで、シートSに掛かる張力と、シートSに発生するたわみ及び皺との関係について説明する。巻取機構8で発生するトルクが小さいとシートSの張力も小さく、プラテン5の吸引力がシートSの搬送力を上回り、プラテン5とシート搬送手段16の間またはプラテン5上でシートSがたわむ現象P1が発生する(図3(a))。シートSの張力が強すぎると、搬送方向Yに延びる皺P2が生じる(図3(c))。シートSの張力が適正である場合、シートSのたわみP1と皺P2のいずれも発生しない(図3(b))。このときにシートSに掛かる張力が目標張力である。なお、皺は上述のように搬送方向Yに延びるが、図1、図3(c)、図5では便宜上搬送方向と直交方向に延びるように示している。
本実施形態では図3(b)に示す状態を実現するためのシートSの張力ないし巻取機構8のDCモータ83のトルクを算出する。図3(a)に示すシートSのたわみP1は、搬送量検知手段10で測定することができる。すなわち、搬送量検知手段10で検知されるシートの搬送量と搬送ローラ3のロータリーエンコーダで検知されるシートの搬送量の差が所定の許容値より大きい場合、シートSがプラテン5上またはプラテン5の手前でたわんでいると判定することができる。図3(c)に示すシートSの皺は浮き量検知手段11で求めることができる。そこで、図4(a)に示すように段階的にシートSの張力を変え、シートSの差分搬送量と浮き量を測定する。具体的には、まず、シートSの張力を制御し、張力を一定に保つ(ステップS107)。次にシートSを搬送し(ステップS108)、搬送量検知手段10でシートSの差分搬送量を測定するとともに(ステップS109)、浮き量検知手段11でシートSの浮き量を測定する(ステップS110)。測定が終わったら、測定値を制御部17のメモリーに記憶し、シートSの搬送を停止する(ステップS111)。図4(a)に示すように、DCモータ83の通電デューティを増加することで巻取機構8の駆動トルク、すなわちシートSの張力を段階的に上げていき、サブシーケンスCをn回繰り返す(ステップS112)。シートSの張力はランダムに変更してもよいし、段階的に減少させてもよい。すなわち、制御部17はシートSに互いに大きさが異なる張力が順次掛かるように張力調節手段82を制御すればよい。そして、制御部17はそれぞれの大きさの張力に対する差分搬送量及び浮き量を搬送量検知手段10及び浮き量検知手段11から取得する。
次にサブシーケンスDで、目標張力の算出を行う。サブシーケンスCで求めた差分搬送量と浮き量の両者が所定の許容値以下に収まる張力がシートSの目標張力として求められる。所定の許容値は、例えば差分搬送量が1mm、浮き量が1mmのように予め決められており、これ以下の値が許容範囲として設定される。差分搬送量と浮き量の双方が所定の許容値以下となる張力を目標張力とし(ステップS113)、その値を制御部17のメモリーに記憶する(ステップS114)。図4(b)に示す場合、レベル3の張力が目標張力となる。シートSの種類によっては図4(c),(d)に示すように、差分搬送量と浮き量の双方が複数の張力に対して所定の許容値以下となる場合がある。その場合、巻取機構8のDCモータ83の電力消費を抑えるため、差分搬送量と浮き量の両者が所定の許容値以下に収まる張力のうち最小の張力(レベル1)を目標張力として算出することができる。すなわち、図4(c)においてはレベル1、図4(d)においてはレベル3が目標張力として算出される。設計マージンを重視する場合、中間の張力を目標張力にすることもできる。この場合、図4(c)においてはレベル2、図4(d)においてはレベル4が目標張力として算出される。図4(e)のように、すべての張力に対して差分搬送量と浮き量の双方が所定の許容値以下となる場合も同様である。電力消費を抑えるためには最小の張力レベル(レベル1)を選択し、設計マージンを重視する場合、中間の張力レベル(レベル3)を選択することができる。制御部17のメモリーにシートSの目標張力が記憶されていない場合、制御部17は、設定された目標張力をシートSの種類とともにメモリーに記憶する。目標張力をシートSの種類とともにメモリーに記憶することで、同じ種類のシートSを再度使用する場合にサブシーケンスB〜Dの工程を省略し、ステップS102の終了後直ちに印刷待機ステップ(ステップS118)に移行することができる。
次にサブシーケンスEで、算出に必要な各ユニットが停止する。シート加熱が停止し(ステップS115)、プラテン5によるシートSの吸引が停止し(ステップS116)、巻取機構8が停止する(ステップS117)。その後、液体吐出装置1は印刷待機状態(ステップS118)に移行し、ホストコンピュータから受信した印刷ジョブを実行する。この際、制御部17はシートSが巻取側区間Tで目標張力を受けるように張力調節手段82、具体的にはモータードライバ84を制御する。
〈目標張力算出時の加熱温度〉
次に目標張力算出時のシートSの加熱温度について説明する。同じシート中で印刷デューティに差がある場合、乾燥させる際にヒータの温度制御が印刷デューティの差に追従できず、シートSの一部または全部が印刷中に設定温度より高温になることがある。つまり、シートSは加熱装置9の温度制御を行ったとしても、設定温度(インクの定着温度(60〜80℃))より高温になることがある。シートSが加熱されることによってシートSが膨張したり収縮したりするため、シートSに歪みが生じる。つまり、シートSが巻取機構8によって引っ張られている際にシートSに生じる単位長さ当たりの伸び量が安定しない。液体の定着温度と同じ温度までシートSを加熱して目標張力を算出したときに差分搬送量と浮き量が両方とも既定値に入っていたとしても、印刷中にシートSが設定温度より高温になる場合に印刷不良や印刷品質の悪化につながる可能性がある。そこで、制御部17は、シートSの目標張力を算出する際に、シートSに印刷を行う際よりも高い温度でシートSを加熱するように加熱装置9を制御する。温度は液体の定着温度に対して10〜20℃高めに設定することが望ましい。目標張力算出時のシート加熱温度を予め高めに設定することで、印刷中にシートSが設定温度より高温になる場合においても印刷不良や印刷品質の悪化を抑制することができる。
(第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態に係る液体吐出装置1の構成を示す断面図である。本実施形態の液体吐出装置1は、シートSの張力を制御するための、ダンサーローラの形態の張力調整ローラを備えた張力調節手段20を有している。その他の構成は第1の実施形態と同様である。
張力調節手段20は巻取側区間Tに位置する張力調整ローラ13を有している。張力調節手段20は、一端14aに張力調整ローラ13を備え他端14bの周りで回動可能なアーム14を有している。張力調整ローラ13はシートSに押圧力を掛けながらシートSに当接しており、それによってシートSの搬送方向を変える。張力調整ローラ13はアーム14の一端14aに回転自在に取り付けられている。張力調整ローラ13の軸心はアーム14の軸線上に位置している。アーム14の他端14bには駆動装置15が連結されており、駆動装置15によってアーム14が他端14bを中心にして上下に回動することができる。アーム14が他端14bを中心にして上下に回動することで、張力調整ローラ13も上下に移動することができる。張力調整ローラ13はその位置を変えることによってシートSの張力を制御する。本実施形態では張力調整ローラ13は加熱装置9と巻取機構8の間に配置されているが、巻取区間の任意の位置に設けることができる。
アーム14はシートSの張力を検知する張力センサ22を有している。張力センサ22は例えばロードセルであり、シートSからアーム14に作用する反力を検知することでシートSの張力を検知することができる。シート搬送手段16と巻取機構8を駆動してシートSを搬送するとともに、駆動装置15によってアーム14を回動させることで、張力センサ22により得られる反力が常に一定になるようにシートSに張力を付与することが可能となる。本実施形態では巻取機構8のDCモータ83の駆動トルクを調整する必要がなく、張力調整ローラ13によってシートSの張力を安定して制御することが可能となる。
以上のように、本発明の液体吐出装置は、シートの目標張力が予めわからない場合でも、印刷の実行前に目標張力を設定することができる。このため、印刷不良の原因となるシートのたわみ、皺の発生を防止し、あるいはシートのたわみ、皺の程度を軽減し、良好な印刷物を安定して作成することができる。
1 液体吐出装置
5 プラテン
7 液体吐出ヘッド
8 巻取機構
9 加熱装置
10 搬送量検知手段
11 浮き量検知手段
16 シート搬送手段
17 制御部
20,82 張力調節手段
S シート

Claims (9)

  1. 連続するシートに液滴を吐出して印刷を行う液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドに対向して配置され、前記シートを吸引可能なプラテンと、
    前記プラテンに前記シートを搬送するシート搬送手段と、
    前記プラテンから搬送される前記シートを巻き取る巻取機構と、
    前記プラテンから前記巻取機構までの巻取側区間における前記シートの張力を調節する張力調節手段と、
    前記シート搬送手段によって搬送された前記シートの長さと前記巻取側区間で搬送された前記シートの長さの差分である差分搬送量を求める搬送量検知手段と、
    前記巻取側区間におけるシート搬送面に対する前記シートの浮き量を測定する浮き量検知手段と、
    前記差分搬送量と前記浮き量の両者が所定の許容値以下に収まる前記シートの目標張力を設定し、前記シートが前記巻取側区間で前記目標張力を受けるように前記張力調節手段を制御する制御部と、を有する液体吐出装置。
  2. 前記制御部は、前記シート搬送手段で搬送され、前記プラテンに吸引され、前記巻取機構で巻き取られる前記シートに互いに大きさが異なる前記張力が順次掛かるように前記張力調節手段を制御し、それぞれの大きさの前記張力に対する前記差分搬送量及び前記浮き量を前記搬送量検知手段及び前記浮き量検知手段から取得し、前記差分搬送量と前記浮き量の両者が前記所定の許容値以下に収まる前記張力のうち最小の張力を前記目標張力として設定する、請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記巻取側区間に位置し前記シートを加熱する加熱装置を有し、前記制御部は、前記シートの前記目標張力を算出する際に、前記シートに印刷を行う際より高い温度で前記シートを加熱するように前記加熱装置を制御する、請求項1または2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記制御部はシートの種類に応じた目標張力を記憶し、前記シートの前記目標張力が記憶されている場合、記憶されている値を前記目標張力として設定する、請求項1から3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記制御部に前記シートの前記目標張力が記憶されていない場合、前記制御部は、設定された前記目標張力を前記シートの種類とともに記憶する、請求項1から3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  6. 前記張力調節手段は前記巻取機構の回転トルクを制御する、請求項1から5のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  7. 前記張力調節手段は前記巻取側区間に位置する張力調整ローラを有し、前記張力調整ローラは前記シートの搬送方向を変えるように前記シートに当接し、前記張力調整ローラの位置を変えることによって前記張力を制御する、請求項1から5のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  8. 前記張力調節手段は、一端に前記張力調整ローラを備え他端の周りで回動可能なアームを有し、前記アームは前記シートの前記張力を検知する張力センサを有している、請求項7に記載の液体吐出装置。
  9. 連続するシートに液滴を吐出して印刷を行う液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドに対向して配置され、前記シートを吸引可能なプラテンと、前記プラテンに前記シートを搬送するシート搬送手段と、前記プラテンから搬送される前記シートを巻き取る巻取機構と、を有する液体吐出装置におけるシートの搬送方法であって、
    前記シート搬送手段によって搬送された前記シートの長さと、前記プラテンから前記巻取機構までの巻取側区間で搬送された前記シートの長さと、の差分である差分搬送量を求めることと、
    前記巻取側区間におけるシート搬送面に対する前記シートの浮き量を測定することと、
    前記差分搬送量と前記浮き量の両者が所定の許容値以下に収まる前記シートの目標張力を設定することと、
    前記シートが前記巻取側区間で前記目標張力を受けるように、前記巻取側区間における前記シートの張力を調節することと、を有する、液体吐出装置におけるシートの搬送方法。
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