JP2016097617A - 表示体および表示体付き物品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光学構造形成層および反射層を含む表示体であって、光学構造形成層が少なくとも1つの解像度領域を含み、解像度領域が少なくとも2つの界面領域をそれぞれ含み、第一界面領域には複数の凹部または凸部が設けられ、第二界面領域が最小単位となる単位図形から構成され、かつ単位図形からマイクロ文字が構成され、その画線の太さを変えることによりマイクロ文字の階調が制御され、第一界面領域の見かけ上の面積に対する表面積の比が、第二界面領域の見かけ上の面積に対する表面積の比と比べてより大きく、反射層が、第二界面領域上に形成されている表示体。
【選択図】 図1
Description
ば300dpi程度)が加工限界であり、この方法では文字高さとしては約1mm、その画線の幅は約0.1mm程度が限界のサイズであった。
光学構造形成層および反射層を含む表示体であって、
前記光学構造形成層が、その表面に少なくとも1つの解像度領域を含み、
前記解像度領域が、少なくとも2つの界面領域をそれぞれ含み、
うち1つの界面領域を第一界面領域、他の界面領域を第二界面領域とすると、
前記第一界面領域には複数の凹部または凸部が設けられ、
前記第二界面領域のうち少なくとも1つの界面領域が最小単位となる単位図形から構成され、
かつ前記単位図形からマイクロ文字が構成されており、その画線の太さを変えることにより前記マイクロ文字の階調が制御されており、
前記第一界面領域の見かけ上の面積に対する表面積の比が、前記第二界面領域の見かけ上の面積に対する表面積の比と比べてより大きく、
前記反射層が、前記第二界面領域上に形成されていることを特徴とする表示体である。
前記第二界面領域に複数の凹部または凸部が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の表示体である。
複数の前記マイクロ文字が連続的または非連続的に並べて配置され、かつそれらのマイクロ文字の画線の太さがそれぞれ異なっていることにより、全体として滑らかなグラデーションを表現することを特徴とする、請求項1または2に記載の表示体である。
前記マイクロ文字において、単位面積当たりの前記第一界面領域の見かけ上の面積の割合を変えることにより、前記マイクロ文字の濃淡を制御することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載の表示体である。
複数の前記マイクロ文字が連続的または非連続的に並べて配置され、かつそれらの単位面積当たりの前記第一界面領域の見かけ上の面積の割合がそれぞれ異なっていることにより、全体として滑らかなグラデーションを表現することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つに記載の表示体である。
前記解像度領域が、前記第一界面領域および第二界面領域の他に第三界面領域を含み、前記第三界面領域が鏡面または平坦面として構成されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つに記載の表示体である。
前記反射層が金属を含む層として構成されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一つに記載の表示体である。
前記解像度領域において、複数の前記マイクロ文字が隣接あるいは離間して並べて配置され、かつ前記マイクロ文字が単独文字、単語、または文章、あるいはそれらの繰り返しのいずれか一つ以上を含み規則的な配列がされている表示体において、
前記解像度領域内の一定の範囲に、前記配列と一部異なるマイクロ文字が挿入して配置されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一つに記載の表示体である。
前記一部異なるマイクロ文字として、スペルミス、異体フォント、変形文字、記号、図形、回転文字、左右反転文字等のいずれか一つ以上を含むことを特徴とする、請求項8に記載の表示体である。
前記マイクロ文字が文字以外のパターンを含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一つに記載の表示体である。
請求項1〜10のいずれか一つに記載の表示体を転写または貼付したことを特徴とする表示体付き物品である。
図1において、表示体10は、光学構造形成層16、反射層18およびマスク層20をこの順に含んでいる。この図では、表示の一例としてTの文字を象ったパターンを形成している。図2は、図1のa−a部を切り取った断面を概念的に示す断面図である。図3は、本発明の表示体の一例を示す断面図であり、表示体の層構成を概念的に示している。なお、図3においてマスク層は図示省略してある。
以下、本発明の表示体の構成要素のそれぞれについて、説明する。
図3において、表示体10の形成時に光学構造形成層16を支持するため、支持体12を設けている。支持体12は、後述の剥離兼保護層14を介して光学構造形成層16を支持するものである。光学構造形成層16は、図示を省略した基材上に、接着層22を介して接着する。基材は、一般的にはPET等の公知のプラスチックフィルムを用いることができるが、特にこれに限るものではない。
剥離兼保護層14は、後述する光学構造形成層16の一方の面に配置し得る層である。例えば、光学構造形成層16と支持体12との間に、剥離兼保護層14を配置することができる。この場合、光学構造形成層16および剥離兼保護層14とで光学層を構成し、光学層は支持体12上に形成される。
光学構造形成層16は、例えば光透過性の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、及び紫外線または電子線硬化性樹脂(または光硬化性樹脂ともいう)などの樹脂を使用して形成することができる。光学構造形成層16の材料として熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂を用いると、原版を用いた転写により、光学構造形成層16の一方の主面に、凹構造または凸構造を形成することができる。
光学構造形成層16は、その表面に解像度領域を含む。解像度領域は、典型的には複数の解像度領域として構成される。複数の解像度領域がある場合は、互いに隣接するか、またはその近くに位置するが、互いに離間している場合もある。
図1に示された例において、光学構造形成層16は、その表面に第一解像度領域R1および第一解像度領域R1と異なる第2解像度領域R2を含む。複数の解像度領域が互いに離間している場合、複数の解像度領域間に、例えば図3に示されるような平坦面領域dを配置してもよい。平坦面領域は、反射層18によって入射光が反射し、鏡面効果を持つ。
解像度領域は、少なくとも2つの界面領域を含む。図2に示されたように、第一解像度領域R1は、第一界面領域I1および第二界面領域I2を含む。このように解像度領域は、界面領域を少なくとも2種類含む。また解像度領域は、異種の界面領域を更に含んでいても良い。ここで異種の界面領域とは、それぞれの界面領域で高さまたは深さの異なる凹部・凸部が形成されていることを意味する。
複数の凹部または凸部16aの最小中心間距離に対する深さまたは高さの比(以下、アスペクト比ともいう)は、例えば、0.5〜1.5の範囲にある。これらの構造は、原版を用いて転写することにより光学構造形成層16の形成時または形成後に形成することができる。
図1に示された例においては、第一解像度領域R1中の第二界面領域I2が、最小単位となる第1単位図形U1から構成されている。
反射層18としては光を反射する機能があればよく、その材料は、例えばアルミニウム、銀、錫、クロム、ニッケル、銅、金、およびこれらの合金からなる群から選択された金属を含む層として構成されることができる。この場合、反射層18は、典型的には、真空製膜法を用いて形成する。真空製膜法としては、例えば、真空蒸着法及びスパッタリング法が挙げられる。反射層の厚みは特に制限はないが、例えば、1nm〜100nmの範囲内とすることができる。
反射層18を覆うためにマスク層20を設けることができる。マスク層20の材料としては、例えば、MgF2、Sn、Cr、ZnS、ZnO、Ni、Cu、Au、Ag、TiO2、MgO、SiO2及びAl2O3等の無機物を使用することができる。或いは、マスク層20の材料として、例えば、アクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等の重合性化合物等の重量平均分子量が1500以下の有機物や、これら重合性化合物と開始剤とを混合し、放射線硬化樹脂として気相堆積した後に、放射線照射によって重合させたものを使用することができる。或いは、マスク層20の材料として、金属アルコキシドや、金属アルコキシドを気相堆積した後これを重合させたものを使用してもよい。この際、気相堆積の後、重合させる前に、乾燥処理を行ってもよい。
本発明においては、マスク層20の前記第2材料20aを反応性材料と反応させることにより、反射層およびマスク層を、2つの界面領域のうち第二界面領域I2上に選択的に形成する。
本発明の表示体は、一例として、次の手順で形成される。
(1)1ピクセル1〜160μmで作成された、階調データを持つ原稿画像を用意する。(2)濃度が20〜80%(256階調の場合、階調は50〜205)のスクリーン画像を用意する。
(3)市販または所定の画像処理ソフトウェアを用いて、上記(1)の原稿画像を元に、上記(2)のスクリーン画像でスクリーニング処理を行う。
(4)スクリーニング処理された画像を、第一界面領域と第二界面領域に分類し、光学構造形成層の界面領域を設定するためのデータ(描画データ)とする。
(5)作成した描画データを用いて原版を作成し、後述する方法によって表示体の光学構造形成層に凹部あるいは凸部を形成する。
ーニング処理すれば、(1)の原稿画像に対して濃淡表現やグラデーション表現を加えることができる。
さらに、マイクロ文字が単語や文章、あるいはそれらの繰り返しなど、一定の意味ある配列を配置している場合に、一部の範囲のみに文字の異体フォントや異種パターンを挿入することも可能である。例えばごく一部に故意にスペルミスや異体フォント、変形された文字、左右反転(ミラー反転)、回転文字、記号、図形等を入れ込むことで、本物の製作者以外にはその存在を見つけることが困難なセキュリティトラップを仕掛けることもできる。
以上のようにして、複数の界面領域を含んだ主面を有した光学構造形成層を得た。
以上のようにして、光学構造形成層と反射層とマスク層との積層体を得た。
これにより、第1材料の層及び第2材料の層のうち、前記第一界面領域に対応した部分を除去した。
図5に示すように、表示体の表面にマイクロ文字が配列され、さらにマイクロ文字の配列と重なるようにして、人物の画像が形成されている。図5の上部に示すように、マイクロ文字の各々は画線の太さがそれぞれ変化しており、画線が細いマイクロ文字が配列されている領域は全体として薄く見える。また画線が太いマイクロ文字が配列されている領域は全体として濃く見える。
このようにして、微細なマイクロ文字においても円滑な濃淡表現や豊富なグラデーション表現が可能になった。
本願発明から逸脱しない範囲で、具体的な態様または実施例に記載された内容の各要素の組み合わせや様々な変形が可能である。
12 支持体
14 剥離兼保護層
16 光学構造形成層
16a 複数の第1凹部または凸部
16b 複数の第2凹部または凸部
18 反射層
18a 第1材料
20 マスク層
20a 第2材料
22 接着層
R1 第一解像度領域
I1 第1界面領域
I2 第2界面領域
U1 第1単位図形
Claims (11)
- 光学構造形成層および反射層を含む表示体であって、
前記光学構造形成層が、その表面に少なくとも1つの解像度領域を含み、
前記解像度領域が、少なくとも2つの界面領域をそれぞれ含み、
うち1つの界面領域を第一界面領域、他の界面領域を第二界面領域とすると、
前記第一界面領域には複数の凹部または凸部が設けられ、
前記第二界面領域のうち少なくとも1つの界面領域が最小単位となる単位図形から構成され、
かつ前記単位図形からマイクロ文字が構成されており、その画線の太さを変えることにより前記マイクロ文字の階調が制御されており、
前記第一界面領域の見かけ上の面積に対する表面積の比が、前記第二界面領域の見かけ上の面積に対する表面積の比と比べてより大きく、
前記反射層が、前記第二界面領域上に形成されていることを特徴とする表示体。 - 前記第二界面領域に複数の凹部または凸部が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の表示体。
- 複数の前記マイクロ文字が連続的または非連続的に並べて配置され、かつそれらのマイクロ文字の画線の太さがそれぞれ異なっていることにより、全体として滑らかなグラデーションを表現することを特徴とする、請求項1または2に記載の表示体。
- 前記マイクロ文字において、単位面積当たりの前記第一界面領域の見かけ上の面積の割合を変えることにより、前記マイクロ文字の濃淡を制御することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載の表示体。
- 複数の前記マイクロ文字が連続的または非連続的に並べて配置され、かつそれらの単位面積当たりの前記第一界面領域の見かけ上の面積の割合がそれぞれ異なっていることにより、全体として滑らかなグラデーションを表現することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つに記載の表示体。
- 前記解像度領域が、前記第一界面領域および第二界面領域の他に第三界面領域を含み、前記第三界面領域が鏡面または平坦面として構成されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つに記載の表示体。
- 前記反射層が金属を含む層として構成されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一つに記載の表示体。
- 前記解像度領域において、複数の前記マイクロ文字が隣接あるいは離間して並べて配置され、かつ前記マイクロ文字が単独文字、単語、または文章、あるいはそれらの繰り返しのいずれか一つ以上を含む規則的な配列がされている表示体において、
前記解像度領域内の一定の範囲に、前記配列と一部異なるマイクロ文字が挿入して配置されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一つに記載の表示体。 - 前記一部異なるマイクロ文字として、スペルミス、異体フォント、変形文字、記号、図形、回転文字、左右反転文字等のいずれか一つ以上を含むことを特徴とする、請求項8に記載の表示体。
- 前記マイクロ文字が文字以外のパターンを含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一つに記載の表示体。
- 請求項1〜10のいずれか一つに記載の表示体を転写または貼付したことを特徴とする表示体付き物品。
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