JP2016097162A - 磁気共鳴イメージング装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】RFシミングで算出したシミングパラメータの適否を本撮像の前に判断可能にする磁気共鳴イメージング装置を提供する。
【解決手段】被検体101に高周波磁場(RF)を照射する複数の照射チャンネルを有するRF照射部110と、被検体から発生される磁気共鳴信号を検出する信号検出部106と、RF照射部と信号検出部を制御して撮像シーケンスを実行する計測制御部111と、磁気共鳴信号に基づいて画像を生成する信号処理部107と、画像を表示する表示部108とを備え、計測制御部111は、被検体に照射されるRF分布を均一化処理するRFシミングにより算出した各照射チャンネルに供給するRFパルスの振幅と位相の組合せであるシミングパラメータを適用して、解像度の低い簡易撮像シーケンス実行して簡易画像を生成して表示部に表示することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気共鳴イメージング装置及び方法に係り、具体的には複数の照射チャンネルから照射する高周波磁場分布の不均一を低減するRFパルスの振幅と位相の組合せであるシミングパラメータの適否を、本撮像の前に判断可能にすることに関する。
核磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI装置という。)は、静磁場内に置かれた被検体にラジオ周波数(RF)の高周波磁場(回転磁場)を照射し、被検体中の水素や燐等の原子核に磁気共鳴を起こさせ、その磁気共鳴信号(以下、NMR信号という。)を検出して、被検体の任意の断面を画像化するものである。
MRI装置は、SN比向上のために高静磁場化(例えば3テスラ以上)が図られている。しかし、高静磁場のMRI装置は、共鳴するRF周波数が高くなるので、RF波長が被検体の胴部、腹部の断面サイズと同程度になる。そのため、被検体内部を伝播する際にRFの位相が変化して干渉が生じ、照射RF分布ないしRF磁場分布(以下、B1マップという。)が不均一となり、画像ムラが生ずるという問題がある。
このようなBマップの不均一を低減するために、複数のRF送信コイルを配置してRFの照射チャンネルを複数化し、各照射チャンネルに供給するRFの振幅と位相の少なくとも一方を調整して、被検体内のBマップの不均一を低減するRFシミングが行われている(例えば、特許文献1、2等)。これによれば、本撮像の前にプリスキャンにて照射チャンネルのBマップを予め計測し、そのBマップの不均一を低減するために、各照射チャンネルのRFパルスの位相と振幅の最適な組合せ(以下、シミングパラメータという。)を算出し、これに基づいて本撮像を行うようにしている。
WO2014/021172A1 WO2013/069513A1
ところで、特許文献1、2等の従来技術では、RFシミングで算出した最適なシミングパラメータを適用してそのまま本撮像を実行している。したがって、撮像されたMR画像にムラがあるのを見て、初めてそのシミングパラメータが適切でなかったことを認識することになる。この場合、RFシミングの方式であるRFシミングモードを変更し、新たなシミングパラメータを求めて本撮像を繰り返すことになるので、検査時間が長くなって被検体に負担をかけるという問題がある。そこで、本撮像の前にシミングパラメータの適否を判断可能にすることが望まれている。
本発明が解決しようとする課題は、RFシミングで算出したシミングパラメータの適否を、本撮像の前に判断可能な磁気共鳴イメージング装置及び方法を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明の磁気共鳴イメージング装置は、静磁場と傾斜磁場が照射された被検体に高周波磁場(RF)を照射する複数の照射チャンネルを有するRF照射部と、前記被検体から発生される磁気共鳴信号を検出する信号検出部と、前記傾斜磁場と前記RF照射部と前記信号検出部を制御して撮像シーケンスを実行する計測制御部と、検出された前記磁気共鳴信号に基づいて画像を生成する信号処理部と、画像を表示する表示部と、前記計測制御部に指令を入力する入力部とを備えて形成され、前記計測制御部は、前記被検体に照射されるRF分布を均一化処理するRFシミングにより算出した前記各照射チャンネルに供給するRFパルスの振幅と位相の組合せであるシミングパラメータを適用して、前記撮像シーケンスよりも解像度の低い簡易撮像シーケンス実行して簡易画像を生成して前記表示部に表示することを特徴とする。
つまり、本発明は、任意のRFシミングモードのシミングパラメータを適用して、本撮像の撮像シーケンスよりも解像度の低い簡易撮像シーケンス実行して簡易画像を生成して表示部に表示するようにしたことを特徴とする。これによれば、複数種類あるRFシミングモードにより得られたシミングパラメータを適用して撮像された簡易画像により、診断対象部位におけるRF分布の適否を速やかに、かつ的確に判断することができる。
特に、前記制御計測部は、複数の前記RFシミングモードそれぞれのシミングパラメータを適用して、前記RFシミングモードごとに前記簡易撮像シーケンスを実行して複数の前記簡易画像を生成し、複数の前記RFシミングモードの名称に対応付けて前記簡易画像を対比させて前記表示部に表示することが好ましい。これによれば、操作者は、簡易画像を確認して適切なRFシミングモードを選択して本撮像を実行することにより、検査時間を短縮できるので被検体の負担を軽減することができる。
本発明によれば、RFシミングで算出したシミングパラメータの適否を、本撮像の前に判断可能な磁気共鳴イメージング装置及びRFシミングモード決定方法を提供することができる。
本発明の磁気共鳴イメージング装置の一実施形態のブロック構成図である。 本発明の特徴部に係る計測制御部の実施例1のフローチャートである。 実施例1の表示画面の一例を示す図である。 本発明の特徴部に係る計測制御部の実施例2のフローチャートである。 本発明の実施例3の表示画面の一例を示す図である。 本発明の特徴部に係る計測制御部の実施例4のフローチャートである。
以下、本発明の磁気共鳴イメージング装置を一実施形態に基づいて説明する。図1に、本実施形態の磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI装置という。)の全体構成図を示す。図示のように、被検体101の周囲に静磁場を発生する静磁場磁石102と、その静磁場空間に傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイル103と、その空間に高周波磁場を発生するRF照射部を構成するRFコイル104と、被検体101が発生する磁気共鳴信号(NMR信号)を検出する信号検出部を構成するRFプローブ105が設けられている。
傾斜磁場コイル103は、X、Y、Zの3軸方向の傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルで構成されている。傾斜磁場コイル103は、傾斜磁場電源109からの信号に応じてそれぞれの方向の傾斜磁場を発生する。RFコイル104はRF送信部110の信号に応じて高周波磁場(RF磁場)を発生する。RFプローブ105により検出されたNMR信号は、信号検出部106で検出され、信号処理部107で信号処理されて画像信号に変換される。信号処理部107で変換された画像は表示部108に表示される。
傾斜磁場電源109、RF送信部110、信号検出部106は計測制御部111で制御される。すなわち、計測制御部111による制御は、一般にパルスシーケンスと呼ばれる撮像シーケンスに従って実行される。ベッド112は被検体101が横たわるためのものである。MRIの撮影対象は、臨床で普及しているものとして、被検体101の主たる構成物質のプロトンである。プロトン密度の空間分布や、励起状態の緩和現象の空間分布を画像化することで、人体頭部、腹部、四肢等の形態又は機能を2元もしくは3元的に撮影する。
撮影方法は、傾斜磁場により異なる位相エンコードを与え、それぞれの位相エンコードで得られるNMR信号であるエコー信号を信号検出部106で検出する。位相エンコードの数は通常1枚の画像あたり128、256、512等の値が選ばれる。各エコー信号は、例えば128、256、512、1024個のサンプリングデータからなる時系列信号として得られる。これらのデータを信号処理部107で2次元フーリエ変換して1枚のMR画像を作成する。
高静磁場(例えば、3T以上)のMRI装置では、RFの周波数が高くなり、被検体101内でのRF波長が被検体サイズと同程度となる。そのため、RFが被検体内部を伝播する際にRFの位相が変化して干渉が生じ、部位によって回転磁場であるBが不均一となり、画像にムラが生ずる。このB不均一を低減するために、複数の照射チャンネルからRFを照射し、照射チャンネル毎のRFパルスの振幅と位相の組合せであるシミングパラメータを調整し、被検体内で回転磁場Bが均一となるように制御する。この回転磁場調整をRFシミングと呼び、本実施形態では計測制御部111で実行される。なお、本実施形態では、信号処理部110と計測制御部111を2つのブロックに分けて示しているが、それらは1つの計算機を用いて構成できることは言うまでもない。
RFシミングでは、プリスキャンにて各照射チャンネルから照射される回転磁界の位相分布データ(Bマップデータ)を取得し、BマップデータからBが均一となる振幅比及び位相差を算出し、Bマップを均一化するための各照射チャンネルごとのシミングパラメータを算出する。仮に、不適正なBマップデータが取得されていた場合、そのBマップデータから算出したシミングパラメータが不適正となり、均一なBマップとならないので、RFシミングを適用したにもかかわらず、撮像した画像にムラが生じる。つまり、RFシミングは、Bマップデータなどに基づいて画像を後処理で補正するのではなく、照射パルスの振幅(照射ゲイン)と位相をシミングパラメータに従って調整して画像データを取得している。そのため、画像データ取得後にムラが問題となった場合、RFシミングをしない状態に戻すことが不可能であり、再撮像が必要となる。
ここで、Bマップを実際の本撮像毎に計測しない撮像法としては、撮像部位別にMRI装置内に保存されているシミングパラメータを用いる方法が知られている。また、QD照射として知られている基本的なBマップ均一化法は、例えば4つの照射チャンネル間のRFの位相を90度ずつずらし、振幅は全チャンネルで同じ値のシミングパラメータを適用して撮像する。このように複数の異なるRFシミングモードがあるが、最適なBマップにより画像取得できるRFシミングモードがどれであるかは、撮像終了後に画像を確認するまで判断ができない。
そこで、本発明では、シミングパラメータの適否を、本撮像の前に判断可能にするため、任意のRFシミングモードで算出したシミングパラメータを適用して、本撮像の撮像シーケンスよりも解像度の低い簡易撮像シーケンス実行して簡易画像を生成して表示部に表示するようにしたことを特徴とする。この特徴によれば、複数種類あるRFシミングモードにより得られたシミングパラメータを適用して撮像された簡易画像により、診断対象部位におけるRF分布の適否を速やかに、かつ的確に判断することができる。以下、本発明の特徴を、実施例に基づいて説明する。
図2に、本発明の実施例1の計測制御部111における処理手順のフローチャートを示す。同図に示すように、計測開始後、まず従来から行っているプリスキャンを実行する(S201)。つまり、S201は周波数サーチ、受信ゲイン調整など一般的な撮像で実行されるプリスキャンである。
次に、RFシミングのためのプリスキャンとして、Bマップ計測を実行し(S202)、計測して得られたBマップに基づいてBマップの不均一を低減するためのシミングパラメータを算出する(S203)。ここで、S202のBマップ計測は、各照射チャンネルのRFの振幅と位相の少なくとも一方を変えながら、通常の撮像シーケンスあるいはBマップ計測用の撮像シーケンスを実施してMR画像データを取得する。取得されたMR画像データに基づいて、スキャン断面の全画像領域のBマップを計測する。そして、S203のシミングパラメータ算出は、計測した各照射チャンネルのBマップに基づいて、例えば特許文献1等の最適化演算により各照射チャンネルの振幅と位相を組合せて、Bマップが均一になる最適な各照射チャンネルの振幅と位相のシミングパラメータを算出する。
続いて、S203で算出された各照射チャンネルのシミングパラメータを用いて、RF送信部110を制御し、簡易的な撮像を実行して簡易画像を取得する(S204)。この簡易画像の撮像は、操作者が本撮像で用いるRFシミングモードを選択する際の参照用として表示することを目的とした撮像であり、検査用の本撮像と同一の撮像断面にて実行する。また、所定のプリスキャン内で短時間に実行する。つまり、本撮像の撮像シーケンスよりも解像度の低い簡易撮像シーケンスを実行して簡易画像を生成する。簡易撮像シーケンスは、例えば、TR=4msで128×128の計測マトリクスとすれば、0.5sec程度の画像取得時間となる。
本実施例では、操作者のRFシミングモード決定の参照用として、他の1又は複数のRFシミングモードのシミングパラメータを求めて、あるいは予め設定されたRFシミングモードのシミングパラメータにより簡易画像を取得するようにしている。具体的には、ステップS202、S203にて、今回実行したBマップ計測とシミングパラメータ算出により得られたシミングパラメータ(今回実行)と、MRI装置に予め設定登録されている撮像部位毎のシミングパラメータ(既設定)、QD照射のシミングパラメータ(QD)など、複数のRFシミングモードの撮像を順次実行する。これにより、それぞれのRFシミングモードの簡易画像が取得される。なお、RFシミングモードには、RFシミングを行わないで、各照射チャンネルの振幅と位相を初期設定の状態で撮像した簡易画像を取得して表示するモードを含めることができる。そして、複数のRFシミングモードの簡易画像は、例えば、図3に示すように、表示部108の表示画面301に対比可能に並べて表示される(S205)。
図3の表示例は、3種類のRFシミングモードで取得した簡易画像であり、図示左から順に既設定のシミングパラメータを適用した場合の簡易画像3021、今回実行のRFシミングにより得られたシミングパラメータを適用した場合の簡易画像3022、QD照射のシミングパラメータを適用した場合の簡易画像3023である。各簡易画像の下に、それらのRFシミングモード名称3031と、各簡易画像のRF分布の均一度の指標Usd3032が対応付けて表示されている。ここで、RF分布の均一度の指標Usdは、例えば全画像領域(又は関心領域ROI)における画素値の標準偏差τを各領域における画素値の平均値で除した値(τ/mean)を用いる。この場合、Usdが小さいほど均一度が高い。つまり、図3の例では、今回実行のRFシミングにより得られたシミングパラメータを適用した場合のRF分布の均一度が最も高いことが判る。
これにより、操作者は、表示画面301に表示された各RFシミングモードによる簡易画像3021〜3023を観察して、容易にBマップの均一度を比較して、最適なRFシミングモードを判断することができる。また、図3例によれば、均一度の指標Usdが表示されるので、一層容易にBマップの均一度に基づいて、最適なRFシミングモードを判断することができる。操作者は、簡易画像と均一度の指標Usdをもとに、本撮像を実行するために最適なRFシミングモードを選択する(S206)。この選択は、図3に示す選択ボタン(選択スイッチ)3033をクリックして選択する。図示例では、今回実行のRFシミングモードが選ばれている。これにより、選択したRFシミングモードのシミングパラメータが、本撮像のシミングパラメータとして設定される。そして、図示していない入力部から本撮像開始の指令を入力することにより、本撮像が実行される(S208)。
以上説明したように、実施例1によれば、MR画像の均一度が最適になるRFシミングモードを選択した上で本撮像が実行されるから、RFシミング併用の本撮像を繰り返すことなく、最適な均一度のMR画像を得ることができるので、被検体の負担を軽減することができる。
図4に、本発明の実施例2の計測制御部111における処理手順のフローチャートを示す。実施例1と異なる点は、最適な均一度となるRF分布のRFシミングモードを計測制御部111において自動的に選択することにある。したがって、実施例1と同一の処理ステップには同一の符号を付して説明を省略する。
本実施例では、RFシミングモードを自動選択するようにしているから、簡易画像を表示するステップS205が省略されている。したがって、本実施例では、簡易画像データに基づいてBマップの均一度の指標Usdを算出し(S305)、Usdが最小値となるRFシミングモードを自動選択する(S306)。そして、自動選択されたRFシミングモードのシミングパラメータが、本撮像のシミングパラメータとして設定される(S207)。そして、図示していない入力部から本撮像開始の指令を入力することにより、本撮像が実行される(S208)。つまり、本撮像の実行まで、一連の処理が操作者の操作なしで実行される。
実施例1、2では、Bマップの均一度(指標Usd)は取得画像の全体から算出した値であった。これに対し、本実施例3では、検査対象部位又は関心領域ROIに限定してBマップの均一度(指標Usd)を算出し、これに基づいて最適な均一度のRFシミングモードを選択するようにしている。すなわち、図5に示すように、3種類のRFシミングモードに対応する簡易画像6021〜6023に、それぞれ関心領域(ROI)6001が表示されている。ROI6001は操作者が任意の部位及びサイズに調整可能であり、1つの簡易画像6021上で設定すると、連動して他の簡易画像6022,6023にも設定表示される。また、操作者がROI6001を変更するたびに、ROI6001内のBマップの均一度の指標Usdが算出されて表示される(6032)。これにより、操作者はROI6001内のUsdが最良となるRFシミングモードを選択する。これにより、検査対象部位のUsdが最良となるRFシミングモードが本撮像に設定される。本実施例によれば、所望の検査部位であるROI内のBマップが最も均一なシミングパラメータを適用して本撮像が実施されるから、一層、診断部位の画質を向上させることができる。
実施例1〜3によれば、Bマップの均一度が最適なシミングパラメータを選択可能とすることができる。しかし、選択した最適なシミングパラメータであっても、MRI装置の不具合等によって必ずしもそのシミングパラメータによる撮像を実施できない場合がある。実施例4は、そのような不具合のチェックに適用可能な実施例である。MRI装置の不具合としては、種々考えられるが、例えば、選択したシミングパラメータをそのまま適用すると、複数の照射チャンネルのうち、1つの照射チャンネルの出力強度(振幅値)が他の照射チャンネルの出力強度よりも異常に大きな値になってしまう場合がある。このような場合に、RF送信部110などのハードウエアの出力容量が不足していると、本撮像を実行しても所望の画質のMR画像を撮像することができない。
図6に、本実施例4の計測制御部111の処理手順のフローチャートを示す。図において、図2に示した実施例1と同一の処理ステップに同一の符号を付して説明を省略する。本実施例では、ステップS203でシミングパラメータを算出した時点で、算出されたシミングパラメータによる撮像が実施可能か否かを判断することを特徴とする。
まず、ステップS401において、取得されたシミングパラメータにより制御する各照射チャンネルCHの振幅値(ゲインでもよい)を、照射チャンネルCH間で比較する(S401)。例えば、1CH目の振幅値を基準に、2CH目以降の照射チャンネルの振幅値の比率を求める。算出された振幅比率が設定されている閾値以上の場合、その照射チャンネルの出力が不足していると判断し、警告を表示する(S402)。閾値は、例えば、RF送信部110の出力の上限値に設定すると、その照射チャンネルからはシミングパラメータで要求される振幅(強度)のRFパルスを出力できないのは明らかである。したがって、本撮像へ移行するまでもなく、本撮像を中止するか否かの判断ができる(S403)。
警告に対して、操作者が撮像を継続した場合には、警告が表示された時のシミングパラメータが設定された状態を含め、複数のRFシミングモードの簡易撮像が実行され(S204)、簡易画像が表示される(S205)。これにより、現状のまま本撮像を実行すると、信号ムラの大きな画像が取得されるから、照射不良状態にあることを視覚的に確認可能である(S404)。
以上説明したように、本発明によれば、本撮像の画像(検査用画像)と同じ断面で、各RFシミングモードを適用した簡易画像及び非適用の簡易画像によって、本撮像の画像の取得前にシミングパラメータの適否を確認できる。そのため、Bマップの不均一に起因した画像ムラの大きい本撮像の実行を回避することができ、被検体の負担を軽減することができる。また、RF送信部110等のハードウエアの不具合などが原因で、設定したシミングパラメータを実現できない場合でも、本撮像実行前に検知可能である。
なお、MR画像にムラが生じる原因としては、次のような種々の原因が考えられる。
(1)Bマップデータ(RF磁場分布データ)の計測が適切でなかった場合は、そのBマップデータから算出したシミングパラメータも不適切となり、MR画像にムラが生じる。
(2)RFシミングモードには、過去に実施したRFシミングにより取得された撮像部位別のシミングパラメータをMR装置内に記憶しておき、新規の撮像時に記憶されている同一の撮像部位のシミングパラメータを読み出して用いることも行われている。しかし、撮像部位が必ずしも一致していない場合、被検体の個体差などにより、適切なシミングパラメータを得られない場合がある。
(3)基本的なRFシミングモードとして、照射チャンネル間のRFの位相を90度ずつずらし、RFの振幅は全チャンネルで同値にして撮像するQD照射法が知られているが、撮像部位等によっては必ずしも適切なシミングパラメータを得ることができない。
(4)RF送信部110等のハードウエアの故障などで、シミングパラメータにより要求されるRFパルスの振幅、位相に不具合などが生じている場合がある。
更に、ハードウエア不具合が生じた照射チャンネルがあった場合、設定した振幅、位相の出力とならない可能性がある。
以上、本発明を一実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の主旨の範囲で変形又は変更された形態で実施することが可能であることは、当業者にあっては明白なことであり、そのような変形又は変更された形態が本願の特許請求の範囲に属することは当然のことである。
101…被検体、102…静磁場磁石、103…傾斜磁場コイル、104…RFコイル、105…RFプローブ、106…信号検出部、107…信号処理部(画像再構成部)、108…表示部、109…傾斜磁場電源、110…RF送信部、111…計測制御部、112…ベッド

Claims (7)

  1. 静磁場と傾斜磁場が照射された被検体に高周波磁場(RF)を照射する複数の照射チャンネルを有するRF照射部と、前記被検体から発生される磁気共鳴信号を検出する信号検出部と、前記傾斜磁場と前記RF照射部と前記信号検出部を制御して撮像シーケンスを実行する計測制御部と、検出された前記磁気共鳴信号に基づいて画像を生成する信号処理部と、画像を表示する表示部と、前記計測制御部に指令を入力する入力部とを備えて形成され、
    前記計測制御部は、前記被検体に照射されるRF分布を均一化処理するRFシミングモードにより算出した前記各照射チャンネルに供給するRFパルスの振幅と位相の組合せであるシミングパラメータを適用して、前記撮像シーケンスよりも解像度の低い簡易撮像シーケンス実行して簡易画像を生成して前記表示部に表示することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記制御計測部は、異なる複数のRFシミングモードにより算出した前記シミングパラメータを適用して、前記RFシミングモードごとに前記簡易撮像シーケンスを実行して複数の前記簡易画像を生成し、複数の前記RFシミングモードの名称に対応付けて前記簡易画像を対比させて前記表示部に表示することを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記表示部は、前記RFシミングモードの名称又は前記簡易画像に対応させて選択スイッチを表示し、
    前記計測制御部は、前記選択スイッチの動作信号に基づいて又は自動で前記RFシミングモードを選択して、本撮像の前記撮像シーケンスを実行することを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記計測制御部は、前記簡易画像の画像データに基づいて、任意に設定される画像領域の前記RF分布の均一度を算出し、算出した均一度を複数の前記簡易画像に対応付けて前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記計測制御部は、さらに、前記各照射チャンネルから照射するRFの振幅と位相の前記組合せをそれぞれ調整しながら、前記磁気共鳴信号を検出してRF分布データを求めるRF分布計測部と、求めた前記RF分布データに基づいて複数の前記照射チャンネルから照射されるRF分布の均一度が最もよいRFのシミングパラメータを算出するRFシミング算出部とを有してなることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記計測制御部は、前記RFシミング算出部により算出されたRFのシミングパラメータによれば、複数の前記照射チャンネル間の振幅比が予め設定された閾値以上になるとき、その旨の警告を発することを特徴とする請求項5に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 静磁場と傾斜磁場が照射された被検体に複数の照射チャンネルから高周波磁場(RF)を照射し、前記静磁場と前記傾斜磁場と前記照射チャンネルを制御して撮像シーケンスを実行し、前記被検体から発生する磁気共鳴信号を検出してMR画像を生成して表示部に表示する磁気共鳴イメージング方法において、
    前記被検体に照射されるRF分布を均一化処理するRFシミングモードに従って算出された前記各照射チャンネルのRFの振幅と位相の組合せからなるシミングパラメータを適用して、前記撮像シーケンスよりも解像度の低い簡易撮像シーケンス実行して簡易画像を生成して前記表示部に表示することを特徴とする磁気共鳴イメージング方法。
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