JP2016096701A - 超電導回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロータとステータとのギャップを大きくする必要なく、回転軸の強度を下げる必要なく、回転軸からステータへの熱侵入を抑制できるようにする。
【解決手段】超電導回転電機(1)は、ステータ50と、ロータ80と、回転軸70と、断熱部材90と、を備える。ステータ50は、コイル60(超電導コイル)を有する。ロータ80は、ステータ50よりも径方向R内側に配置され、ステータ50に対して回転可能であり、ロータコア81を有する。回転軸70は、ロータ80よりも径方向R内側に配置され、ロータ80に固定される。断熱部材90は、回転軸70とロータコア81との間に配置される。
【選択図】図2

Description

本発明は、超電導回転電機に関する。
例えば特許文献1および2に、従来の超電導回転電機が記載されている。超電導回転電機は、超電導コイルを有するステータと、ステータに対して回転可能なロータと、ロータに固定される回転軸と、を備える。
[従来技術1]特許文献1には次の記載がある(同文献の図2、図6参照)。段落[0019]:「モータ本体(12)は、・・・回転軸(18)と、・・・回転軸(18)の外側に固定される・・・ロータ(20)とを含む。また、モータ本体(12)は、ロータ(20)の径方向外側に対向配置された略円筒状のステータ(22)とを含む」。段落[0022]:「ステータ(22)は、・・・超電導コイルであるコイル(36)とを含む」。なお、特許文献1に記載の符号には括弧を付加した(特許文献2についても同様)。
[従来技術2]特許文献2の段落[0051]には次の記載がある(同文献の図7、図8参照)。「回転軸(4)は中空軸とされており、・・・回転軸(4)の内部に密閉室である第3真空断熱室(73)が形成されているため、大気部(14)(常温部)からの回転子(3)および収容室(60)側への熱侵入を低減させることができる」。
特開2012−143040号公報 特開2011−67006号公報
上記[従来技術1]では、回転軸(18)から、ステータ(22)のコイル(36)へ、熱侵入が生じる。その結果、コイル(36)の温度が上昇し、コイル(36)での超電導状態を維持できなくなるおそれがある。
上記[従来技術2]では、「大気部(14)(常温部)からの回転子(3)および収容室(60)側への熱侵入を低減させる」(段落[0051])ことを図っている。しかし、第3真空断熱室(73)を形成するために、回転軸(4)が中空軸とされているので、回転軸(4)の強度が十分に確保できないおそれがある。
また、上記[従来技術1]のロータ(20)とステータ(22)とのギャップ(詳細は下記)を広くすれば、ロータ(20)からステータ(22)への熱侵入は抑制できる。しかし、このギャップを広くすると、超電導回転電機のトルクが低下し、超電導回転電機の性能が低下するおそれがある。
そこで、本発明の目的は、ロータとステータとのギャップを大きくする必要なく、回転軸の強度を下げる必要なく、回転軸からステータへの熱侵入を抑制できる、超電導回転電機を提供することである。
本発明の超電導回転電機は、ステータと、ロータと、回転軸と、断熱部材と、を備える。前記ステータは、超電導コイルを有する。前記ロータは、前記ステータよりも径方向内側に配置され、前記ステータに対して回転可能であり、ロータコアを有する。前記回転軸は、前記ロータよりも径方向内側に配置され、前記ロータに固定される。前記断熱部材は、前記回転軸と前記ロータコアとの間に配置される。
上記構成により、ロータとステータとのギャップを大きくする必要なく、回転軸の強度を下げる必要なく、回転軸からステータへの熱侵入を抑制できる。
超電導回転電機1の断面図である。 図1に示すステータ50、回転軸70、およびロータ80などを軸方向Zから見た断面図である。 図2に示すF3部分の拡大図である。
図1〜図3を参照して、図1に示す超電導回転電機1について説明する。
超電導回転電機1は、コイル60(超電導コイル)(下記)を備える回転電機である。超電導回転電機1は、例えば電動機(超電導モータ)であり、例えば発電機(超電導発電機)でもよい。超電導回転電機1は、永久磁石83(下記、図2参照)を備えるものであり、PM型(PM;permanent magnet、永久磁石)である。超電導回転電機1は、かご型でもよい(かご型誘導電動機またはかご型誘導発電機でもよい)。超電導回転電機1は、例えば輸送機械に用いられ、例えば自動車、飛行機、または船舶(ポッドなど)に用いられる。超電導回転電機1は、各種発電機(風力発電機など)に用いられてもよい。超電導回転電機1は、フレーム部(10〜20)と、冷却手段30と、レゾルバ40と、ステータ50と、ロータ周辺部(70〜90)と、を備える。
(方向)
この超電導回転電機1に関する方向には、軸方向Zと径方向Rと周方向とがある。軸方向Zは、下記の回転軸70の中心軸Cの方向である。径方向Rは、軸方向Zに直交する面上の円α(図示なし)であって中心軸Cを中心とする円αの直径方向である。径方向Rにおいて、中心軸Cに近づく側を径方向R内側とする。径方向Rにおいて、中心軸Cから遠ざかる側を径方向R外側とする。周方向は、上記の円αの円周に沿う方向である。
フレーム部(10〜20)は、モータフレーム10と、エンドブラケット20と、を備える。
モータフレーム10は、ステータ50などを支持する。モータフレーム10の材料は、例えばステンレスである。ステンレスは、鉄やアルミニウムなどに比べ、熱伝導率が低い(断熱効果が高い)。モータフレーム10は、例えば、筒状部11と、側板13と、ニップル部15と、を備える。
筒状部11は、主にステータ50を支持する部分である。筒状部11は、円筒状である。筒状部11の中心軸は、中心軸Cである。
側板13は、筒状部11から径方向R内側に突出する。側板13は、筒状部11の軸方向Z両端部(またはその近傍)に配置される。側板13は、軸方向Zに間隔をあけて2つ(2枚)設けられる。側板13は、筒状部11に固定(例えば溶接により固定)される。側板13は、リング状である。側板13は、板状である。側板13は、板状でない部材(側部)に代えられてもよい。
ニップル部15は、寒剤タンク31(下記)が取り付けられる部分である。ニップル部15は、筒状部11から径方向R外側に突出する。ニップル部15は、筒状である。ニップル部15は、筒状部11に固定(例えば溶接により固定)される。
エンドブラケット20は、モータフレーム10(筒状部11)の軸方向Z両端部を支える。エンドブラケット20は、軸方向Zに間隔をあけて2つ設けられる。2つのエンドブラケット20・20は、モータフレーム10を、軸方向Zに挟む。エンドブラケット20は、モータフレーム10(筒状部11)に固定(例えば図示しないボルトにより固定)される。2つのエンドブラケット20・20どうしは、例えば図示しないボルトにより連結され、互いに固定される。
冷却手段30は、ステータ50を(下記のコイル60を)冷却する。冷却手段30によるステータ50の冷却方法は、例えば浸漬冷却であり、例えば冷凍機冷却でもよい。浸漬冷却では、ステータ50が寒剤30fに浸漬され、寒剤30fによりステータ50が冷却される。寒剤30fは、極低温の液体であり、例えば液体窒素(約77K)であり、例えば液体ヘリウムなどでもよい。冷凍機冷却では、ステータ50が冷凍機(図示なし)に熱的に接続され、冷凍機によりステータ50が冷却される(なお、例えば上記の特許文献1、2に冷凍機冷却の例が記載されている)。以下では、冷却手段30が、浸漬冷却によりステータ50を冷却する場合について説明する。冷却手段30は、寒剤タンク31と、容器34と、を備える。
寒剤タンク31(例えば液体窒素タンク)は、寒剤30fを貯留するためのタンクである。寒剤タンク31の数は、例えば2であり、例えば3以上や1でもよい。例えば、複数の寒剤タンク31は、軸方向Zに並ぶように配置される。寒剤タンク31は、モータフレーム10(ニップル部15)に固定される。
容器34は、ステータ50を収容する。容器34の内部には、寒剤30fが満たされる。容器34の内部は、寒剤タンク31の内部と(ニップル部15を介して)連通する。軸方向Zから見た容器34内部の断面(図示なし)は、ドーナツ状(リング状)である。容器34は、モータフレーム10と内筒35(下記)とで構成される。容器34の径方向R外側の壁部は、筒状部11により構成される。容器34の径方向R内側の壁部は、内筒35により構成される。容器34の軸方向Z両端の壁部は、2つの側板13・13により構成される。なお、容器34の径方向R外側の壁部は、筒状部11とは別の部材(図示しない外筒など)により構成されてもよい。容器34の軸方向Zの端部は、側板13とは別の部材(図示しないリング状の板など(容器側部、容器側板))により構成されてもよい。
内筒35は、容器34の径方向R内側端部を構成する。内筒35は、筒状部11よりも径方向R内側に配置される。内筒35は、側板13よりも径方向R内側に配置される。内筒35(の軸方向Z両端部)は、側板13に固定される。内筒35は、円筒状である。内筒35の中心軸は、中心軸Cである。内筒35の熱伝導率が低いほど、内筒35での断熱効果が高い。内筒35の材料は、非磁性体であり、非金属であり、例えば繊維強化プラスチック(FRP;Fiber Reinforced Plastics)である。仮に、内筒35の材料を金属とした場合、ロータ80とステータ50との間の磁界が内筒35の部分で変化し、内筒35に渦電流層(渦層)ができ、超電導回転電機1が正常に動作できない。例えば、FRPの内筒35は、接着(接着剤による接着)により側板13に固定される。内筒35の材料は、例えば非磁性体のステンレスでもよい。ステンレスの内筒35は、例えば溶接により側板13に固定される。図3に示すように、内筒35の厚さ(径方向Rの幅)を厚さT35とする。厚さT35は、例えば1〜2mmなどである。
レゾルバ40(ロータ角度検出装置)は、図1に示すステータ50に対するロータ80(下記)の回転角度を検出する。レゾルバ40は、検出した回転角度をコントローラ(図示なし)に出力する(与える)。レゾルバ40は、コイル60(下記)への電圧または電流の供給に関する、整流(コミュテート)制御に用いられる。レゾルバ40は、回転軸70(下記)の軸方向Zの一端部に取り付けられる。レゾルバ40は、レゾルバロータ41と、レゾルバステータ43と、レゾルバナット45と、レゾルバカバー47と、を備える。
レゾルバロータ41は、回転軸70(下記)に固定される。
レゾルバステータ43は、レゾルバロータ41の径方向R外側に配置される。レゾルバステータ43は、フレーム部(10〜20)(エンドブラケット20)に、固定(例えば図示しないボルトにより固定)される。
レゾルバナット45は、回転軸70にレゾルバロータ41を固定するためのナットである。
レゾルバカバー47は、レゾルバロータ41、レゾルバステータ43、およびレゾルバナット45を、軸方向Zにおける外側および径方向R外側から覆う。レゾルバカバー47は、回転軸70の軸方向Zの一端部を、軸方向Zにおける外側および径方向R外側から覆う。レゾルバカバー47は、フレーム部(10〜20)(エンドブラケット20)に、固定(例えば図示しないボルトにより固定)される。
ステータ50は、ロータ80(下記)を回転させる部分(固定子)である。ステータ50は、フレーム部(10〜20)(モータフレーム10、筒状部11)に固定される。ステータ50は、モータフレーム10(筒状部11)よりも径方向R内側に配置される。ステータ50は、容器34の内部に配置される。ステータ50は、内筒35よりも径方向R外側に配置される。ステータ50は、2つの側板13の間(軸方向Zにおける間)に配置される。図2に示すように、ステータ50は、ステータコア52と、コイル60と、を備える。なお、図2では、複数の同じ構成要素(例えば複数のコイル60)の一部にのみ符号を付した。
ステータコア52は、磁気回路(磁路)が形成される部分である。図1に示すように、ステータコア52は、モータフレーム10(筒状部11)に固定される。ステータコア52のモータフレーム10への固定は、例えば圧入による固定であり、例えば接着(接着剤による接着)による固定でもよく、例えば溶接(ビーム溶接など)による固定でもよい。図2に示すステータコア52は、磁性体である。ステータコア52は、略円筒状である。ステータコア52は、例えば、複数枚のリング状の薄板(例えば厚さ0.3mmなど)が軸方向Zに積層されたものである。ステータコア52を構成する薄板は、珪素鋼板などである。ステータコア52は、積層構造でなくてもよい(一体構造でもよい)。ステータコア52は、ヨーク53と、ティース55と、を備える。ヨーク53は、円筒状である。
ティース55は、コイル60が取り付けられる部分である。ティース55は、ヨーク53から径方向R内側に突出する。ティース55は、ヨーク53の周方向に間隔をあけて複数設けられる。ティース55は、軸方向Zに直線状に延びる(ティース55は、ストレートティースである)。ティース55には、コギングを抑制するためのスキューがかけられてもよい。ティース55は、軸方向Zに対して斜めに配置されてもよい。ティース55は、径方向Rから見て曲線状(例えば円弧状)に配置されてもよい。ティース55の数は、図2に示す例では12であり、9以下や15以上でもよい。ティース55の径方向R内側端部は、内筒35に隣接する。ティース55の径方向R内側端部は、内筒35の外周面(径方向R外側の面)と接触する。ティース55は、内筒35と接触しなくてもよい(隙間があってもよい)。周方向(ヨーク53の周方向)に隣り合うティース55どうしの間には、スロット(コイル60の一部が配置される部分)が形成される。
コイル60(超電導コイル)は、超電導線材(超電導体を有する線材)が巻かれたものである。コイル60は、電流が供給されることで磁力を発生させる。コイル60は、ステータコア52(ティース55)に取り付けられる。コイル60は、例えば巻枠(図示なし)付きコイルであり、例えば巻枠付きでないコイルでもよい。コイル60が巻枠付きコイルの場合、超電導線材が巻枠に巻かれ、この巻枠がティース55に取り付けられる(はめ込まれる)。この巻枠は、例えばレーストラック状である。コイル60が巻枠付きでないコイルの場合、超電導線材がティース55に直接巻かれる。コイル60の数は、ティース55の数と同様(図2に示す例では12)である。コイル60には、渡り線(図示なし)が結線される。コイル60には、U、V、Wの3相の運転電圧(運転電流)が供給され、各相は、中性点でスター結線される。コイル60を構成する超電導線材は、超電導体を有する。この超電導体は、例えば高温超電導体である。この超電導体は、例えばビスマス系超電導体(BSCCO系超電導体)である。この超電導体は、例えば希土類系超電導体(ReBCO系超電導体)でもよい。希土類系超電導体には、例えばイットリウム系超電導体(YBCO系超電導体)がある。希土類系超電導体は、ビスマス系超電導体よりも大きな臨界電流(Ic)を持つ。
ロータ周辺部(70〜90)は、図1に示すステータ50に対して(フレーム部(10〜20)に対して)回転可能な部分を有する。ロータ周辺部(70〜90)は、中心軸Cを中心に回転可能である。ロータ周辺部(70〜90)は、回転軸70と、ベアリング73と、ロータ80と、断熱部材90と、を備える。
回転軸70は、超電導回転電機1の外部と接続される部材(シャフト)である。超電導回転電機1が電動機の場合、回転軸70は出力軸(出力シャフト)である。超電導回転電機1が発電機の場合、回転軸70は、入力軸(入力シャフト)である。回転軸70は、フレーム部(10〜20)よりも径方向R内側に配置される。回転軸70は、ステータ50よりも径方向R内側に配置される。回転軸70は、ベアリング73を介して、フレーム部(10〜20)(エンドブラケット20)に回転自在に取り付けられる。回転軸70の軸方向Zの一端部は、上記のようにレゾルバカバー47に収容される。回転軸70の軸方向Zの他端部は、フレーム部(10〜20)の外部に配置される(露出する)。回転軸70は、軸方向Zに延びる棒である。回転軸70は、例えば軸方向Zにおける部位によって外径(径方向Rの寸法)が異なる(段付きである)。例えば、回転軸70の外径は、ロータ80の径方向R内側部分で最も大きくなる。回転軸70は、段付きでなくてもよい。回転軸70の材料は、例えば軟鋼(例えばSS400)であり、例えばステンレス(例えばSUS304)などである。
ベアリング73は、ロータ80を中心軸C回りに回転自在に支持する。ベアリング73は、軸方向Zに間隔をあけて2つ設けられる。ベアリング73は、エンドブラケット20の径方向R内側端部に取り付けられる。
ロータ80は、ステータ50よりも径方向R内側に配置される。ロータ80は、ステータ50と径方向Rに対向するように配置される。ロータ80は、回転軸70よりも径方向R外側に配置される。ロータ80は、回転軸70に対して(断熱部材90を介して)固定される。図2に示すように、ロータ80は、ロータコア81と、永久磁石83と、飛散防止チューブ85と、を備える。
ロータコア81は、磁気回路が形成される部分である。この磁気回路は、ロータコア81とステータコア52とにわたって形成される。超電導回転電機1がPM型の場合、ロータコア81は、複数の永久磁石83が取り付けられる部分(共通ベース)である。超電導回転電機1がかご型の場合(図示なし)、ロータコア81は、かごを構成する棒などが取り付けられる(埋め込まれる)部分である。ロータコア81は、円筒状である。ロータコア81は、磁性体である。ロータコア81は、例えば、複数枚のリング状の薄板が軸方向Zに積層されたものである。ロータコア81を構成する薄板は、珪素鋼板などである。ステータコア52は、積層構造でなくてもよい(一体構造でもよい)。
永久磁石83(マグネット)は、ロータコア81よりも径方向R外側に配置される。永久磁石83は、ロータコア81の外周面(径方向R外側の面)から径方向R外側に突出する。永久磁石83は、ロータコア81に固定(例えば接着、貼り付けにより固定)される。永久磁石83は、周方向(ロータコア81の周方向)に間隔をあけて複数設けられる。永久磁石83の数は、一般に偶数である。永久磁石83の数は、図2に示す例では10であり、8以下や12以上でもよい。永久磁石83の極低温での特性は、常温での特性と同じ(またはほぼ同じ)である。永久磁石83は、常温に比べ極低温でも性能が低下しない(またはほぼ低下しない)。
飛散防止チューブ85は、永久磁石83が飛散することを防止する。さらに詳しくは、高速でロータ80が回転しているときに、永久磁石83がロータコア81からはがれ、永久磁石83が飛散するおそれがあるところ、飛散防止チューブ85は、この飛散を防ぐ。飛散防止チューブ85は、永久磁石83よりも径方向R外側に配置される。飛散防止チューブ85は、永久磁石83の外周(径方向R外側の面)に接触(密着)する。飛散防止チューブ85は、複数の永久磁石83のすべてを径方向R外側から囲う(覆う)。飛散防止チューブ85と内筒35との間には、隙間(ギャップG1(図3参照))が形成される。飛散防止チューブ85は、円筒状である。飛散防止チューブ85の材料は、例えば非磁性体のステンレスなどである。飛散防止チューブ85は、熱収縮チューブでもよい。熱収縮チューブである飛散防止チューブ85の材料は、例えば樹脂であり、例えばポリエチレンテレフタラート(PET;polyethylene terephthalate)などである。図3に示すように、飛散防止チューブ85の厚さ(径方向Rの幅)を厚さT85とする。厚さT85は、例えば1mm未満などである。
断熱部材90は、図2に示す回転軸70からステータ50(コイル60)への熱侵入を抑制する。断熱部材90は、回転軸70とロータコア81との間(径方向Rにおける間)に配置される。断熱部材90は、回転軸70よりも径方向R外側に配置される。断熱部材90は、ロータコア81よりも径方向R内側に配置される。断熱部材90は、回転軸70およびロータコア81に固定される。断熱部材90は、回転軸70およびロータコア81に接触(密着)する。断熱部材90は、円筒状(リング状)である。断熱部材90は、回転軸70の外周(径方向R外側の面)に全周にわたって接触する。断熱部材90は、ロータコア81の内周(径方向R内側の面)に全周にわたって接触する。断熱部材90は、いわば難伝導性リングである。断熱部材90では、回転軸70やロータコア81よりも大きな温度勾配が得られる(断熱性能が高い)。断熱部材90の熱伝導率は、回転軸70よりも低い。断熱部材90の熱伝導率は、ロータコア81よりも低い。
この断熱部材90の材料は、難熱伝導特性を有するものである。[材料の例1]断熱部材90の材料は、例えばFRPであり、例えばガラス繊維強化プラスチック(GFRP;Glass fiber reinforced plastics)である。断熱部材90の材料がFRPの場合、断熱部材90は、例えば接着により回転軸70およびロータコア81に固定される。断熱部材90の材料がGFRPの場合、断熱部材90の周方向が繊維方向(ガラス繊維の長さ方向)とされる。この場合、断熱部材90の周方向(繊維方向)の熱膨張率は、径方向R(繊維方向に直交する方向)の熱膨張率に比べ、金属(回転軸70やロータ80の材料)の熱膨張率に近い。[材料の例2]断熱部材90の材料は、ステンレスでもよい。この場合、断熱部材90は、例えば圧入により回転軸70およびロータコア81に固定される。[材料の例3]断熱部材90の材料は、例えばセラミックでもよく、例えばアルミナを含むものでもよい。断熱部材90の材料がセラミックの場合、断熱部材90は、接着または圧入により、回転軸70およびロータコア81に固定される。
(ステータ50とロータ80とに関するギャップなど)
図3に示すように、ステータ50とロータ80とに関する径方向Rのギャップ(間隔または隙間)には、ギャップG1と、ギャップG2と、がある。
ギャップG1は、ティース55(の径方向R内側端部)と、永久磁石83(の径方向R外側端部)と、の間隔である。ギャップG1は、磁気回路のギャップである。ギャップG1は、狭いほど望ましい(必要最低限度であることが望ましい)。ギャップG1が狭いほど、超電導回転電機1(図1参照)のトルクが大きくなる(電動機の出力トルクが大きくなる、発電機の発電量が大きくなる)。例えば、ある設計では、ギャップG1が1mmの場合のトルクを100%としたとき、ギャップG1が3mmの場合のトルクは80%に減じる。
ギャップG2は、飛散防止チューブ85(の径方向R外側の面)と内筒35(の径方向R内側の面)と、の間隔(隙間)である。ギャップG2として必要な広さは、ステータ50に対するロータ80の回転に支障がない広さ(例えば2mmなど)である。ギャップG2(例えば2mmなど)と、内筒35の厚さT35(例えば1〜2mmなど)と、飛散防止チューブ85の厚さT85(例えば1mm未満など)との和が、ギャップG1(例えば3〜4mmなど)である。
(熱侵入)
図1に示す超電導回転電機1の外部の熱は、超電導回転電機1の内部に、次のように侵入する(超電導回転電機1の内部に侵入した熱を「侵入熱」とする)。侵入熱は、図2に示す回転軸70、断熱部材90、ロータコア81、永久磁石83(および周方向に隣り合う永久磁石83の間の空気)、飛散防止チューブ85、ギャップG2(図3参照)、内筒35の順に侵入する(伝わる)。内筒35に伝わった侵入熱は、ステータコア52(ティース55)、および、寒剤30f(ティース55間のスロットの寒剤30f)に伝わる。その結果、侵入熱は、コイル60に伝わる。なお、ステータコア52の温度は例えば−190℃などである(寒剤30fが液体窒素の場合)。
(浸漬冷却と冷凍機冷却との比較)
図1に示す冷却手段30によるステータ50の冷却方法が浸漬冷却の場合、冷凍機冷却の場合よりもステータ50の温度上昇は小さい。その理由は次の通りである。浸漬冷却の場合、侵入熱は、ステータ50だけでなく、寒剤30fにも伝わる。このとき、寒剤30fが蒸発すると、この蒸発による気化熱により、ステータ50が再び冷やされる。一方、冷凍機冷却では寒剤30fが用いられないので、寒剤30fの気化熱は生じない。そのため、侵入熱の量が同じでも、冷凍機冷却に比べ浸漬冷却では、ステータ50の温度上昇が小さい。
浸漬冷却に比べ、冷凍機冷却では熱侵入による悪影響が大きい。その理由は次の通りである。上記のように、浸漬冷却に比べ、冷凍機冷却ではステータ50の温度上昇が大きい。そのため、浸漬冷却に比べ、冷凍機冷却では、温度上昇したステータ50を冷却するのに大きいエネルギが必要となる。ここで、一般に、常温に比べ極低温では比熱が大きい。例えば、極低温での冷却には、常温での冷却の100倍程のエネルギを必要とする。そのため、浸漬冷却に比べ、冷凍機冷却では熱侵入による悪影響が大きい。そのため、浸漬冷却に比べ、冷凍機冷却では、熱侵入を抑制することがより重要である。
(内筒35で熱侵入を抑制した場合のデメリット)
図3に示す内筒35の厚さT35が厚いほど、内筒35で熱侵入を抑制できる(断熱性が増える)。しかし、上記のように、厚さT35を厚くすると、磁気回路のギャップG1が増え、超電導回転電機1(図1参照)のトルクが小さくなる。そこで、図1に示す超電導回転電機1では、断熱部材90により熱侵入を抑制する。そのため、内筒35の厚さT35(図3参照)を厚くする必要なく、熱侵入を抑制できる。その結果、磁気回路のギャップG1(図3参照)を広くする必要なく(超電導回転電機1のトルクを犠牲にすることなく)、熱侵入を抑制できる。
(効果)
図1に示す超電導回転電機1による効果は次の通りである。超電導回転電機1は、ステータ50と、ロータ80と、回転軸70と、断熱部材90と、を備える。図2に示すように、ステータ50は、コイル60を有する。ロータ80は、ステータ50よりも径方向R内側に配置され、ステータ50に対して回転可能であり、ロータコア81を有する。回転軸70は、ロータ80よりも径方向R内側に配置され、ロータ80に固定される。
[構成1]断熱部材90は、回転軸70とロータコア81との間(径方向Rにおける間)に配置される。
超電導回転電機1は、上記[構成1]を備える。よって、回転軸70からロータコア81への熱侵入を抑制できる。その結果、回転軸70からステータ50への(コイル60への)熱侵入を抑制できる([作用β]とする)。上記[作用β]を得るために、図3に示すロータ80とステータ50とのギャップG1(磁気回路のギャップ)を広くする必要はない。具体的には例えば、[作用β]を得るために、内筒35の厚さT35を厚くする必要がなく、ステータ50に対するロータ80の回転に必要なギャップG2を大きくする必要がない。また、上記[作用β]を得るために、回転軸70を中空にする必要はないので、回転軸70の強度を下げる必要がない。
(変形例)
上記実施形態は様々に変形されてもよい。例えば、上記実施形態では、図1に示すように、ステータ50はモータフレーム10に直接固定された。しかし、ステータ50とモータフレーム10との間(径方向Rにおける間)に、断熱効果を有する部材が設けられてもよい。上記「断熱効果を有する部材」は、例えば真空断熱層であり、また例えばスーパーインシュレーション(SI;super insulation)などである。
1 超電導回転電機
50 ステータ
60 コイル(超電導コイル)
70 回転軸
80 ロータ
81 ロータコア
90 断熱部材
Y 径方向

Claims (1)

  1. 超電導コイルを有するステータと、
    前記ステータよりも径方向内側に配置され、前記ステータに対して回転可能であり、ロータコアを有するロータと、
    前記ロータよりも径方向内側に配置され、前記ロータに固定される回転軸と、
    前記回転軸と前記ロータコアとの間に配置される断熱部材と、
    を備える、超電導回転電機。
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