JP2016096454A - 電気音響変換器 - Google Patents

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昭彦 野崎
Akihiko Nozaki
昭彦 野崎
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Abstract

【課題】組立て可能で保管や運搬を容易な構成とするとともに、安定した放音又は収音が可能な電気音響変換器を提供する。
【解決手段】スピーカ100(電気音響変換器)は、弾性を有する振動板1と、振動板1の振動とその振動に対応する電気信号との変換を行うアクチュエータ2(変換部)と、アクチュエータ2及び振動板1を固定する固定部3とを備え、振動板1は、その振動板1を湾曲させて振動板1の両端部(帯板15)を重ね合わせたときに谷部12を形成するとともに、その谷部12を形成した振動板1の両端部がアクチュエータ2に接続され、振動板1の両端部以外の一部分が固定部3に固定される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、縦割り筒状面を振動させて音を再生するスピーカ又は音を収集するマイクロホンに好適な電気音響変換器に関する。
音を再生する種々のスピーカの中には、保管や運搬を容易にするために組立て可能に設けられたものがある。
例えば、特許文献1には、音声信号/振動変換装置を収容した箱体の上面に、風船を着脱可能に接合した風船オーディオ装置が開示されている。この風船オーディオ装置は、使用時には、風船を空気等で膨らませて紙等でできた箱体の上面に載置した状態とし、音声信号/振動変換装置から出力される任意の音声信号から変換された振動を風船に共鳴させて周囲に響く音声として出力できるようになっている。一方、製品梱包時や使用しないときには、風船を含めたすべての部材をその箱体に収容可能であり、梱包や収納の利便性を兼ね備えたものとなっている。
また、特許文献2には、電気信号を機械的振動に変換する音源と、その音源上に基端が当接されたロッド状部材と、ロッド状部材の先端に着脱自在に一端が取り付けられて他端が自由端となっている可撓自在な一対の羽根部材とからなるスピーカが開示されている。
実用新案登録第3185838号公報 特許第4505008号公報
ところが、特許文献1に開示される風船オーディオ装置は、風船を振動体としているため、振動体自体の形状安定性が乏しく、安定した指向特性を得難い。また、振動体の材質はゴム系に特化され、繰り返し使用用途としては不向きである。さらに、スピーカシステムとして組み上げるに際し、振動体である風船を膨らませる必要があり、組み立てに時間を要するという問題がある。
また、特許文献2に開示されるスピーカにおいては、音源とロッド状部材又はロッド状部材と羽根部材のそれぞれの結合部が不安定であり、音源からの振動伝達性を維持することが難しい。さらに、特許文献2には、可撓自在な羽根部材のしなり状態によって所定の音量が放射されることが記載されているが、羽根部材の両端部は自由端となっており、そのしなり状態を保持することが難しく、安定した音響特性を維持することが難しい構成となっている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、組立て可能で保管や運搬を容易な構成とするとともに、安定した放音又は収音が可能な電気音響変換器を提供することを目的とする。
本発明の電気音響変換器は、弾性を有する振動板と、該振動板の振動と該振動に対応する電気信号との変換を行う変換部と、前記変換部及び前記振動板を固定する固定部とを備え、前記振動板は、当該振動板を湾曲させて当該振動板の両端部を重ね合わせたときに谷部を形成するとともに、前記谷部を形成した前記振動板の両端部が前記変換部に接続され、前記振動板の両端部以外の一部分が前記固定部に固定されることを特徴とする。
この電気音響変換器は、例えば単体では平板状に設けられる振動板を、その両端部を内側に湾曲させて(丸めて)変換部に接続することにより、その振動板の端部どうしの間で谷部を形成して一対の湾曲した振動面を形成する。そして、この状態において、例えば振動板を変換部によって振動させることで音を出すことができ、このように振動板を変換部に接続した状態でスピーカとして機能させることができるようになっている。また、マイクロホンとして使用する場合も、湾曲した振動面を形成した状態で、その振動板の振動を変換部で電気信号に変換して収音することができる。
また、振動板の両端部を変換部から取り外すことで、丸められていた振動板の両端部が開放され、平板状に復元することができる。
このように、本発明の電気音響変換器の振動板は、常時、音を再生又は収音する湾曲した振動面の形状を保つものではなく、使用時において湾曲した振動面を形成して電気音響変換システムとして組立てを行うことができるものである。このため、例えば使用しない時は振動板の両端部を変換部から取り外して平面状に戻すことで収容スペース効率を向上させ、設置や保管のスペースの自由度を広げることができる。また、可搬性も高い電気音響変換器となっていることから、使用場所の自由度も広げることができる。
なお、振動板には、弾性変形領域で繰り返し使用に十分に耐えうる素材を選択できることから、長期使用の信頼性にも優れている。
本発明の電気音響変換器において、前記振動板の両端部には、前記谷部が延伸する方向に沿う帯板が設けられる。
振動板の両端部に帯板を接合し、帯板と変換部とを接続する構成としたので、振動板の両端部が変形せずに一体となって振動して、変換部の振動を振動板の全体へ確実に伝達させることができる。したがって、安定した放音又は収音を行うことができる。
本発明の電気音響変換器において、前記振動板と前記固定部とは、着脱可能に設けられるとよい。
振動板と固定部とを着脱可能に設けることで、振動板を、種々の素材の振動板と交換して用いることができ、振動板の素材による音質の違いを楽しむことができる。
本発明の電気音響変換器において、前記振動板は、該振動板の谷部が延伸する方向の両端を閉塞する端板が設けられるとよい。
端板により振動板の谷部が延伸する方向の両端を閉塞することで、振動面の裏面側から音波が回り込むことを抑制することができるので、振動面の前面から効率的に放音又は収音することができる。
本発明によれば、使用時には湾曲した振動面を形成して電気音響変換システムとして機能させることができるとともに、保管時には振動板を平板状に復元する等して保管や運搬を容易に行うことができる。
本発明の第1実施形態のスピーカの非使用時の状態を示す図であり、(a)が斜視図、(b)が側面図である。 図1のスピーカの使用時の状態を示す図であり、(a)が斜視図、(b)が側面図である。 図1のスピーカの分解斜視図である。 図2のスピーカの横断面図である。 本発明の第2実施形態のスピーカを示す斜視図である。 本発明の第3実施形態のスピーカを示す図であり、(a)が斜視図、(b)が側面図である。 本発明の第4実施形態のスピーカを示す側面図である。 本発明の第5実施形態のスピーカを示す側面図である。 本発明の第6実施形態のスピーカを示す側面図であり、(a)が使用時、(b)が非使用時の状態である。 本発明の第7実施形態のスピーカを示す側面図である。
以下、本発明の電気音響変換器をスピーカに適用した実施形態について図面を参照して説明する。
図1から図4は、本発明の第1実施形態のスピーカ100を示す。
(スピーカの構成)
この実施形態のスピーカ(電気音響変換器)100は、可撓性と弾性とを有する振動板1と、この振動板1を往復駆動するアクチュエータ(変換部)2と、これら振動板1及びアクチュエータ2を固定するための固定部3とを備えている。
固定部3は、有底筒状(例えば、図1から図4に示すように有底円筒状)に設けられ、有底筒形状の内側にアクチュエータ2を収納し固定するとともに、振動板1が固定される。
振動板1は、可撓性と弾性を有する材料により所定の形状(例えば、矩形、略長円、または八角形等)の板状に設けられるが、一例として、図1に示すように平面が長方形の形状に形成される。そして、振動板1は、図1に示す振動板1の両端部をアクチュエータ2から離して平板状に展開した非使用時(保管や運搬の時)の形状、及び図2に示す振動板1の両端部をアクチュエータ2に接続して一対の湾曲した振動面11,11を形成した使用時の形状の2通りの形状に相互に変換可能とされる。したがって、振動板1は、これらの2つの形状の間で、変形と復元が可能に設けられる。
また、図1に例示するような長方形の振動板1においては、その長手方向(図1(b)のy方向、以下、一方向とも称する)が振動板1の湾曲方向とされ、この振動板1の長手方向の両端部に、その長手方向と直交する短手方向(図1(a)のx方向であり、後述する谷部12の延伸方向である)に沿って帯板15が接合される。振動板1の両端部に帯板15が接合されることにより、振動板1の両端部を重ね合わせてアクチュエータ2に接続してアクチュエータ2で振動板1を駆動した際に、振動板1の両端部における変形が抑制される。
また、図3に示すように、振動板1の中心位置には、振動板1を貫通する貫通孔17が設けられる。なお、貫通孔17は、振動板1の中心位置に配置することが好ましいが、中心位置以外に配置してもよい。この貫通孔17を介してアクチュエータ2と振動板1の両端部とが直接接続され、振動板1の両端部がアクチュエータ2によって駆動される(図2)。
なお、アクチュエータ2の上端部(図4のz方向)は、振動板1の両端部がアクチュエータ2のみと接続するように、固定部3の上端部(図4のz方向)よりもわずかに上方に位置するように構成される。
また、振動板1は、両端部以外の一部分において固定部3に固定される。固定部3は、図4に示すように、その円筒形状の先端を貫通孔17に挿入しており、固定部3の円筒形状の先端の側面に振動板1が固定されている。なお、振動板1と固定部3との固定方法は、上記のように振動板1の貫通孔17に固定部3の円筒形状の先端を挿入して配置する他、固定部3の先端部の端面に振動板1の貫通孔17の縁部を重ね合わせて配置する等して、振動板1と固定部3とを固定すればよい。
そして、振動板1は、図2及び図4に示すように、その両端部(帯板15)を内側に湾曲させて、それらの端部を重ね合わせた状態でアクチュエータ2に接続することにより、振動板1の端部どうしの間で谷部12を形成して一対の湾曲した振動面11を形成する。また、振動板1は、図1に示すように、振動板1の両端部をアクチュエータ2から取り外すことにより、平板状に復元されるようになっている。
なお、この振動板1においては、一対の湾曲した振動面11,11を形成した際に形成される谷部12の延伸方向が縦方向、谷部12の深さ方向及び延伸方向の両方向と直交する方向が横方向である。また、以下、本発明を説明するにあたって、図2等に示すように、振動板1の谷部12の深さ方向をz方向、谷部12の延伸方向をx方向(縦方向)、谷部12の深さ方向(z方向)と延伸方向(x方向)の両方向と直交する方向をy方向(横方向)と言い換えて、これらxyz方向を適宜用いることとする。また、振動板1の表裏は、図1及び図3に示す平板状に展開した非使用時の形状において、z方向のプラス(+)方向側(図1及び図3では上側)を表側とし、z方向のマイナス(−)方向側(図1及び図3では下側)を裏側として説明を行う。
振動板1の両端部をアクチュエータ2に接続した状態、すなわち振動板1の両端部を内側に湾曲させて、両端部の裏面どうしを重ね合わせてアクチュエータ2に接続することにより湾曲した振動面11を形成した状態について詳しく説明すると、振動面11は、図4に示すように、一方向(湾曲した振動面の周方向:横方向:y方向)に湾曲し、その一方向と直交する方向(湾曲した振動面の縦方向:x方向)へは直線状とされる縦割り筒状となる。そして、一対の振動面11が、その凸となる方向を同じ表面側に向けて並列に配置されるとともに、重ね合わされて隣接する両端部が、縦割り筒状の振動面11の周方向(y方向)に沿う断面において接線L1方向を共通にしてアクチュエータ2に接続される。そして、この重ね合わされた振動板1の両端部に沿って、両振動面11の間に、縦方向(x方向)に沿う直線状の谷部12が形成される。
なお、上述の縦割り筒状とは、筒状の面の一部を縦割りにして切り取った面状のことである。また、均一な再生音を得るために、両振動面11を接合部13の共通の接線L1に対して線対称に形成することが好ましい。ただし、本発明においては、必ずしも線対称でなくてもよい。
なお、振動板1は、その材質が限定されるものではなく、スピーカの振動板として一般的に用いられる合成樹脂、紙等の可撓性を有する材料を用いることができ、例えば、ポリエチレン、ポリエステルなどの合成樹脂からなるフィルムにより形成される。
また、振動板1は、厚さが一定の等方均質な材料でなくても良い。振動板1の横方向(y方向)への厚さが一定ではなく、溝や突起を設けたり、異方性の材料を採用したりしても良い。これにより、振動板1の材料、材質、形状等を適宜選択することで、所定の曲面の形状を有する振動板1とすることができる。
また、帯板15は、振動板1よりも剛性の高い材料により形成されることが望ましく、樹脂や金属等の種々の材料を用いることができる。本実施形態においては、帯板15は鋼、ニッケル、ステンレス等の磁性体材料により形成されており、後述する磁石27に対して帯板15が着脱可能に設けられる。そして、これら帯板15と磁石27とで、振動板1の両端部とアクチュエータ2とを接続する接続部が構成される。
アクチュエータ2は、振動板1の両端部を支持して、これら端部どうしの間に形成される谷部12をその深さ方向(z方向)に振動させるものであり、例えばボイスコイルモータを用いることができる。本実施形態においては、アクチュエータ2は、図4に示すように、振動板1の両端部に接続されるボイスコイル20と、支持部3に固定された磁石機構21とにより構成される。なお、ボイスコイル20は、円筒状のボビン20aの周りにコイル20bが巻回されたものであり、その直径方向に振動板1の両端部が配置されるように、ボイスコイル20の上端の直径方向の2箇所に磁石27が取り付けられている。そして、この磁石27と、振動板1の両端部に接合された磁性体材料からなる帯板15とが引き合うことで、振動板1の両端部をボイスコイル20の上端に接続することができるようになっている。
なお、振動板1の両端部とアクチュエータ2との接続は、磁性体材料からなる帯板15と磁石27との組み合わせによる接続部に限定されるものではなく、その他材料の弾性を利用して鉤形状と孔形状とを嵌め込むスナップフィットのような機械的結合を利用した種々の機構を採用することもできる。
そして、このボイスコイル20の外周部がダンパー22を介して支持部3に支持されており、ボイスコイル20は固定部3に対してボイスコイル20の軸方向(z方向)に沿って往復移動自在に設けられている。なお、ダンパー22は、一般的なダイナミックスピーカに用いられる材料のものを適用することができる。
磁石機構21は、環状の磁石23と、この磁石23の一方の極に固定されたリング状のアウターヨーク24と、他方の極に固定されたインナーヨーク25とを備えており、インナーヨーク25の中心のポール部25aの先端部がアウターヨーク24内に配置されることにより、これらアウターヨーク24とインナーヨーク25との間に、環状に磁気ギャップ26が形成され、この磁気ギャップ26内にボイスコイル20の端部が挿入状態に配置されている。
(スピーカの動作)
このように構成されたスピーカ100は、上述したように、振動板1の中央部が固定部3に固定された状態とされる一方で、弾性を有する振動板1の両端部がアクチュエータ2と着脱可能に設けられていることから、湾曲状(縦割り筒状)と平面状との間で変形させることができる。すなわち、振動板1の両端部(帯板15)を内側に湾曲させて、それらの端部を重ね合わせた状態でアクチュエータ2に接続することにより、振動板1の端部どうしの間で谷部12を形成して縦割り筒状の一対の振動面11,11を形成することができる。そして、この状態で振動板1をアクチュエータ2によって振動させることにより音を出すことができ、このように、振動板1の両端部をアクチュエータ2に接続した状態でスピーカとして機能させることができるようになっている。
具体的には、振動板1に固定されたアクチュエータ2のボイスコイル20に音声信号に応じた駆動電流を流すと、その駆動電流によって生じる磁束変化と、磁気ギャップ26内の磁界とにより、ボイスコイル20に駆動電流に応じた駆動力が作用し、磁界と直交する方向(ボイルコイル20の軸方向、図4では矢印で示す上下方向)にボイスコイル20が振動する。これにより、このボイスコイル20に接続されている振動板1が、谷部12の深さ方向(x方向)に沿って振動し、振動面11の表面から再生音を放射することができる。
一方、振動板1の両端部をアクチュエータ2から取り外すことにより、湾曲していた振動板1の両端部が開放され、平板状に復元することができる。
このように、このスピーカ100の振動板1は、常時、音を再生する縦割り筒状の振動面11の形状を保つものではなく、使用時において湾曲した振動面11を形成して組立てを行うことができるものである。このため、使用しない時は振動板1の両端部をアクチュエータ2から取り外して平面状に戻すことで収容スペース効率を向上させ、設置や保管のスペースの自由度を広げることができる。また、可搬性も高いスピーカとなっていることから、使用場所の自由度も広げることができる。
なお、振動板1と固定部3とを着脱可能に設けることで、種々の素材の振動板を交換して用いることも可能であり、振動板の素材による音質の違いを楽しむことができる。また、スピーカ100の振動板1には、弾性変形領域で繰り返し使用に十分に耐えうる素材を選択できることから、長期使用の信頼性にも優れている。
さらに、スピーカ100では、振動板1の両端部に帯板15を接合し、帯板15とアクチュエータ2とを接続する構成としたので、振動板1の両端部が変形せずに一体となって振動して、アクチュエータ2の振動を振動板1の全体へ確実に伝達させることができ、安定した放音を行うことができる。
(他の実施例)
図5〜図10は、他の実施形態のスピーカを示している。これらの実施形態において、構成要素の一部は第1実施形態と同じものが用いられるので、各図において、第1実施形態と共通要素には同一符号を付して説明を簡略化する。
図5に示す第2実施形態のスピーカ200の振動板1には、振動板1の両端部をアクチュエータ2に接続して湾曲した振動面11を形成した使用時の状態において、その振動板1の谷部12が延伸する方向(x方向)の両端を閉塞する端板4が設けられる。また、両端板4は、振動面11の往復移動を阻害することがないように、振動面11との間に僅かな隙間(図示略)を設けて配置されている。なお、振動面11の往復振動に大きく影響しない限りは、この隙間部分にスポンジ状や膜状などの弾性部材等を配置することもできる。
これにより、スピーカ200では、振動面11の裏面側から前面側に音波が回り込むことを抑制することができるので、振動面11の前面から効率的に放音することができる。
なお、形状を変更した種々の端板を用いることにより、縦割り筒状の振動面11の曲面の形状を変化させるようにしてもよい。振動面11の形状を適宜設定することで、音指向特性を制御することができる。例えば、振動面11の曲面の曲率を比較的小さくした場合は、円筒波のような波面を生成することができ、指向性を広くすることができる。一方、振動面11の曲面の曲率を比較的大きくした場合は、平面波のような波面を生成することができ、指向性を狭くすることができる。
図6は、第3実施形態のスピーカ300を示している。このスピーカ300は、アクチュエータ2を取り付けるための貫通孔17の位置が、平板状に展開したときの振動板1Aの中心位置から一方の端部側に移動させた位置に配置される。これにより、振動板1Aの両端部とアクチュエータ2との接続部13が、平板状の振動板1Aの一方の端部側に偏っている。このため、振動面11L,11Rの曲面の曲率が左右非対称となり、振動面11L,11Rの曲面の形状が互いに異なるようになる。従って、振動面11L,11Rのそれぞれから放音される音の波面の性状が互いに異なることとなり、スピーカ300の全体の指向特性が左右非対称で、その主軸が正面方向から偏った方向になる。以上より、アクチュエータ2を振動板1Aの中心位置に配置するだけでなく、中心位置よりずれた位置に取り付けて、振動板1Aとアクチュエータ2との接続部13の位置を中心位置から偏って配置することで、スピーカから放音される音の指向特性を変更することができる。
なお、スピーカ300では、振動板1に形成される振動板1の両端部とアクチュエータ2とを接続するための貫通孔17Aが、振動板1Aの湾曲方向(横方向:y方向)に長い長孔に設けられており、アクチュエータ2を貫通孔17Aの範囲内で振動板1Aの中心位置から湾曲方向にずらして配置することができる。これにより、スピーカ300では、指向特性を左右非対称で、指向特性の主軸を法線方向から傾けた特性に変更可能となっている。
図7〜図9は、第4実施形態から第6実施形態のスピーカ400〜600を示している。このスピーカ400〜600では、振動板1の振動面11を限定するための補強板16A〜16Cが接合される。これらの補強板16A〜16Cは、金属、プラスチック、木材等からなり、湾曲した振動面11を形成した際に、その振動板1の弾性に抗して、その形状を保持可能に設けられるとともに、振動板1の一部の領域が振動しないように拘束する。なお、図7〜図9には現れていないが、補強板16A〜16Cには、これらの補強板16A〜16Cを貫通する貫通孔がそれぞれ設けられており、各貫通孔を介してアクチュエータ2と振動板1の両端部とが直接接続される。
図7に示す第4実施形態のスピーカ400においては、補強板16Aが平板状に形成されており、この平板状の補強板16Aは、振動板1の中央部に谷部12の延伸方向(x方向)に沿って重ねて接合され、振動板1の中央部が補強板16Aにより補強されている。また、振動板1の両端部は、帯板15により補強されている。このため、スピーカ400では、振動板1のうち、補強板16Aが接合されていない部分が、振動面11として機能する。したがって、スピーカ400では、補強板16Aの形状により、指向特性及び放音領域を限定することができる。
また、図8に示す第5実施形態のスピーカ500においては、補強板16Bとして、図7に示す補強板16Aのような平板状の部分に加えて、両端部を湾曲させたガイド部61が設けられる。このため、補強板16Bを、振動板1に谷部12の延伸方向(x方向)に沿って重ねて接合すると、振動板1はガイド部61の湾曲形状に沿って変形させられる。このように、図8に示すスピーカ500では、振動板1の振動面11が、補強板16Bのガイド部61Bにより案内された形状となり、振動板1の端部の湾曲面の形状を所定の形状に形成することができる。したがって、スピーカ500では、補強板16Bのガイド部61Bの形状により、指向特性及び放音領域を限定することができる。
さらに、図9に示す第6実施形態のスピーカ600においては、補強板16Cとして、図8に示すスピーカ500とは異なり、平面状の部分を有さず、湾曲させたガイド部61Cのみが設けられる。この構成により、スピーカ500のガイド部61Bよりも湾曲方向の長さが更に大きく設けられる。このため、補強板16Cを、振動板1に谷部12の延伸方向(x方向)に沿って重ねて接合すると、振動面11はガイド部61Cの湾曲形状に沿って更に制限された湾曲形状となり、スピーカ500と比べて一層、指向特性及び放音領域を限定することができる。
なお、図9に示すスピーカ600においては、補強板16Cのガイド部61Cが突出して設けられるが、スピーカ600では、その非使用時には、図9(b)に示すように、補強板16Cを途中(中央部)で折り曲げて畳むことができる。このため、振動板1を重ねて丸め込むことで、全体として小さくまとめることができ、可搬性を大きく損なうことがない。この際、固定部3は、補強板16Cから取り外して保管、運搬してもよい。
図10は、第7実施形態のスピーカ700を示している。例えば、第1実施形態のスピーカ100では、アクチュエータ2と固定部3を、振動板1の裏側に配置していたが、アクチュエータ2と固定部3は、図10に示すスピーカ700のように、振動板1Bの表側に配置することもでき、振動板の表側と裏側のいずれにも配置することができる。
さらに、図10に示すスピーカ700のように、アクチュエータ2と固定部3とを振動板1Bの表側に配置する構成では、スピーカ100においてアクチュエータ2と振動板1の両端部(帯板15)とを接続する際に必要としていた貫通孔17を必要としない。また、固定部3は、振動板1Bの表側に、両面テープや接着剤等で接続する等して固定することができる。なお、振動板1Bは、その表側に載置されたアクチュエータ2と固定部3の自重により押さえ付けられることから、振動板1Bと固定部3との固定は必須ではない。
なお、上記実施形態のスピーカ100〜700は、アクチュエータ2及び固定部3については、いずれも共通部品を用いて構成されており、本実施形態の種々のスピーカにおいては、振動板を交換したり、端板を付加したりすることで、種々のバリエーションを楽しむことが可能となっている。
また、本発明は、振動板1を平板状に展開した非使用時の形状と、振動板1の両端部をアクチュエータ2に接続して一対の湾曲した振動面11,11を形成した使用時の形状との2通りの形状に繰り返し交換可能として説明をしたが、非使用時の形状から使用時の形状に一回だけ交換できる形態も含むものとする。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、振動板を往復駆動する変換部として、ボイルコイルモータを適用したが、ボイルコイルモータに代えて、圧電素子等を用いてもよい。
また、上記実施形態ではいずれも本発明をスピーカに適用したが、本発明をマイクロホンに適用することも可能である。本発明をスピーカに適用する場合は、ボイスコイルモータ等の変換部が、音声信号に基づく電気信号を振動板の振動に変換するが、本発明をマイクロホンに適用する場合も、変換部としてボイスコイルモータ等を用いることができ、その場合の変換部は、音波を受けて振動する振動板の振動を電気信号に変換する。
1,1A,1B…振動板、2…アクチュエータ(変換部)、3…固定部、4…端板、11,11L,11R…振動面、12…谷部、13…接続部、15…帯板、16…補強板、17…貫通孔、20…ボイスコイル、20a…ボビン、20b…コイル、21…磁石機構、22…ダンパー、23…磁石、24…アウターヨーク、25…インナーヨーク、25a…ポール部、26…磁気ギャップ、27…磁石、100,200,300…スピーカ

Claims (4)

  1. 弾性を有する振動板と、
    該振動板の振動と該振動に対応する電気信号との変換を行う変換部と、
    前記変換部及び前記振動板を固定する固定部とを備え、
    前記振動板は、当該振動板を湾曲させて当該振動板の両端部を重ね合わせたときに谷部を形成するとともに、
    前記谷部を形成した前記振動板の両端部が前記変換部に接続され、
    前記振動板の両端部以外の一部分が前記固定部に固定される
    ことを特徴とする電気音響変換器。
  2. 前記振動板の両端部には、前記谷部が延伸する方向に沿う帯板が設けられることを特徴とする請求項1記載の電気音響変換器。
  3. 前記振動板と前記固定部とは、着脱可能に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気音響変換器。
  4. 前記振動板は、該振動板の谷部が延伸する方向の両端を閉塞する端板が設けられることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電気音響変換器。
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CN114223213A (zh) * 2019-08-17 2022-03-22 日商乐声股份有限公司 扬声器单元及扬声器弯曲振动板

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