JP2016096309A - フレキシブルプリント配線板、太陽電池モジュールおよび太陽光発電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】発電効率の高い太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】本発明のFPC7は、導体層が、電子デバイスの表面電極と電気的に接続される第1導体層と、第1導体層とは電気的に絶縁され、電子デバイスの裏面電極と電気的に接続される第2導体層と、を含む。FPC7は、デバイス実装部14と、複数の折曲部15と、を備える。第1導体層は、折曲部15の各々に設けられ、表面電極と電気的に接続される複数の表面電極用第1接続部16と、外部端子と電気的に接続される表面電極用第2接続部17と、を備える。第2導体層は、複数の電子デバイスの裏面電極と電気的に接続されるとともに外部端子と電気的に接続される裏面電極用接続部18を有する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明のFPC7は、導体層が、電子デバイスの表面電極と電気的に接続される第1導体層と、第1導体層とは電気的に絶縁され、電子デバイスの裏面電極と電気的に接続される第2導体層と、を含む。FPC7は、デバイス実装部14と、複数の折曲部15と、を備える。第1導体層は、折曲部15の各々に設けられ、表面電極と電気的に接続される複数の表面電極用第1接続部16と、外部端子と電気的に接続される表面電極用第2接続部17と、を備える。第2導体層は、複数の電子デバイスの裏面電極と電気的に接続されるとともに外部端子と電気的に接続される裏面電極用接続部18を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、フレキシブルプリント配線板、太陽電池モジュールおよび太陽光発電装置に関する。
太陽光発電装置において、電気的に接続された複数の太陽電池セルを使用することにより、発電量を大きくできることが知られている。下記の特許文献1に、複数の太陽電池セルを電気的に接続する接続構造の一つの例が開示されている。この接続構造は、フレキシブル基板を介して隣り合う複数の太陽電池セルを電気的に接続するというものである。フレキシブル基板の一端は、一つの太陽電池セルの第1集電電極に接続されている。フレキシブル基板の他端は、一つの太陽電池セルの端面に沿って折り曲げられ、隣の太陽電池セルの第2集電電極に接続されている。
特許文献1に記載の接続構造では、複数の太陽電池セルが直列接続されている。この接続構造では、直列抵抗Rsが大きくなり、太陽電池の電流電圧特性を表す指標である曲線因子(Fill Factor)が低下する。以下、曲線因子をF.F.と記載する。複数の太陽電池セルが直列接続された回路のF.F.が低い場合、効率の高い発電を行うことが難しい。また、この接続構造では、フレキシブル基板のうち、折り曲げられた部分が隣り合う2個の太陽電池セルの間に位置する。そのため、隣り合う太陽電池セルの間にフレキシブル基板の厚みを超える隙間ができる。その結果、複数の太陽電池セルを高密度に実装することが難しいという問題が生じる。
なお、直列抵抗が大きくなって回路の効率が低下する、高密度実装が難しいなどの課題は、太陽電池モジュールおよび太陽光発電装置に限った問題ではない。太陽電池セルと同様、表面電極と裏面電極とを有する他の電子デバイスにとっても共通の課題である。
本発明の一つの態様は、上記の課題を解決するためになされたものであって、複数の太陽電池セルを高密度に実装でき、効率の高い発電が可能な太陽電池モジュールおよび太陽光発電装置を提供することを目的の一つとする。また、本発明の一つの態様は、上記の太陽電池モジュールおよび太陽光発電装置に用いて好適なフレキシブルプリント配線板を提供することを目的の一つとする。さらに、本発明の一つの態様は、複数の電子デバイスを高密度に実装でき、効率の高い電子モジュールを実現できるフレキシブルプリント配線板を提供することを目的の一つとする。
上記の目的を達成するために、本発明の一つの態様のフレキシブルプリント配線板は、導体層と、前記導体層の第1面の一部を覆う第1被覆層と、前記導体層の第2面の一部を覆う第2被覆層と、が積層された積層体で構成され、前記第1被覆層の表面が、機能層と表面電極と裏面電極とを備えたn個(n:自然数)の電子デバイスを実装する実装面であり、前記導体層は、前記n個の電子デバイスの前記表面電極と電気的に接続される第1導体層と、前記第1導体層とは電気的に絶縁され、前記n個の電子デバイスの前記裏面電極と電気的に接続される第2導体層と、を含み、前記積層体は、前記n個の電子デバイスを実装するデバイス実装部と、前記デバイス実装部の外側に張り出す形状で折曲可能とされたn個の折曲部と、を備え、前記第1導体層は、前記n個の折曲部の各々に設けられ、少なくとも前記第1被覆層から露出して個々の前記電子デバイスの前記表面電極と電気的に接続されるn個の表面電極用第1接続部と、前記デバイス実装部に設けられ、前記第2被覆層から露出して外部端子と電気的に接続される表面電極用第2接続部と、を備え、前記第2導体層は、少なくとも前記デバイス実装部に設けられ、少なくとも前記第1被覆層から露出して前記n個の電子デバイスの前記裏面電極と電気的に接続されるとともに外部端子と電気的に接続される裏面電極用接続部を有することを特徴とする。
本発明の一つの態様のフレキシブルプリント配線板において、前記裏面電極用接続部は、個々の前記電子デバイスの前記裏面電極ごとに複数に分割されていてもよい。
本発明の一つの態様のフレキシブルプリント配線板において、複数の前記裏面電極用接続部のうち、一部の裏面電極用接続部は、前記第1被覆層から露出し、残りの裏面電極用接続部は、前記第1被覆層および前記第2被覆層の双方から露出していてもよい。
本発明の一つの態様のフレキシブルプリント配線板において、複数の前記裏面電極用接続部の全てが、前記第1被覆層および前記第2被覆層の双方から露出していてもよい。
本発明の一つの態様のフレキシブルプリント配線板において、複数の前記裏面電極用接続部のうち、一部の裏面電極用接続部は、前記デバイス実装部に対して前記折曲部と同じ側に張り出していてもよい。
本発明の一つの態様のフレキシブルプリント配線板において、前記裏面電極用接続部に、前記第2導体層を貫通する孔が設けられていてもよい。
本発明の一つの態様のフレキシブルプリント配線板において、前記表面電極用第1接続部は、前記第1被覆層および前記第2被覆層の双方から露出していてもよい。
本発明の一つの態様のフレキシブルプリント配線板において、前記デバイス実装部を平面視したときの形状が、湾曲した曲線部分を有していてもよい。
本発明の一つの態様の太陽電池モジュールは、本発明の一つの態様のフレキシブルプリント配線板と、前記フレキシブルプリント配線板に実装された複数の太陽電池セルと、を備えたことを特徴とする。
本発明の一つの態様の太陽電池モジュールにおいて、前記フレキシブルプリント配線板を平面視したとき、前記折曲部の少なくとも一部が前記太陽電池セルの前記表面電極と重なっていてもよい。
本発明の一つの態様の太陽電池モジュールにおいて、前記複数の太陽電池セルが実装された複数のフレキシブルプリント配線板が、直列接続もしくは並列接続されていてもよい。
本発明の一つの態様の太陽電池モジュールは、前記複数の太陽電池セルが実装された複数のフレキシブルプリント配線板と、前記複数のフレキシブルプリント配線板が実装された集光板と、を備えていてもよい。
本発明の一つの態様の太陽電池モジュールにおいて、前記集光板は、入射した太陽光を励起光として蛍光を発する蛍光集光板であってもよい。
本発明の一つの態様の太陽電池モジュールは、前記複数のフレキシブルプリント配線板が実装された集光板を複数備え、複数の前記集光板の前記フレキシブルプリント配線板同士が、直列接続もしくは並列接続されていてもよい。
本発明の一つの態様の太陽光発電装置は、本発明の一つの態様の太陽電池モジュールを備えたことを特徴とする。
本発明の一つの態様によれば、複数の太陽電池セルを高密度に実装でき、効率の高い発電が可能な太陽電池モジュールおよび太陽光発電装置を実現できる。本発明の一つの態様によれば、上記の太陽電池モジュールおよび太陽光発電装置に用いて好適なフレキシブルプリント配線板を実現できる。本発明の一つの態様によれば、電子デバイスを高密度に実装でき、効率の高い電子モジュールを実現できるフレキシブルプリント配線板を実現できる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図14を用いて説明する。
図1は、第1実施形態のフレキシブルプリント配線板を示す平面図である。
図2(A)〜図2(G)は、フレキシブルプリント配線板の断面図である。図2(A)は、図1のA−A’線に沿う断面図である。図2(B)は、図1のB−B’線に沿う断面図である。図2(C)は、図1のC−C’線に沿う断面図である。図2(D)は、図1のD−D’線に沿う断面図である。図2(E)は、図1のE−E’線に沿う断面図である。図2(F)は、図1のF−F’線に沿う断面図である。図2(G)は、図1のG−G’線に沿う断面図である。
なお、以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。以下の説明においては、フレキシブルプリント配線板(Flexible Printed Circuit)をFPCと略記する。
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図14を用いて説明する。
図1は、第1実施形態のフレキシブルプリント配線板を示す平面図である。
図2(A)〜図2(G)は、フレキシブルプリント配線板の断面図である。図2(A)は、図1のA−A’線に沿う断面図である。図2(B)は、図1のB−B’線に沿う断面図である。図2(C)は、図1のC−C’線に沿う断面図である。図2(D)は、図1のD−D’線に沿う断面図である。図2(E)は、図1のE−E’線に沿う断面図である。図2(F)は、図1のF−F’線に沿う断面図である。図2(G)は、図1のG−G’線に沿う断面図である。
なお、以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。以下の説明においては、フレキシブルプリント配線板(Flexible Printed Circuit)をFPCと略記する。
本実施形態のFPCは、複数の太陽電池セル、具体的には4個の太陽電池セルを実装することが可能なFPCである。4個の太陽電池セルを図1に示すFPCに実装することにより、4個の太陽電池セルが電気的に並列接続された太陽電池モジュールが実現できる。
〈太陽電池セル〉
図3(A)は、太陽電池セルの平面図である。図3(B)は、図3(A)のH−H’線に沿う断面図、である。
図3(A)、(B)に示すように、太陽電池セル1は、機能層2と、機能層2の表面2aに設けられた表面電極3と、機能層2の裏面2bに設けられた裏面電極4と、を備える。機能層2の表面2aは、太陽光を受ける受光面である。機能層2の表面2aには、矩形状の表面電極3の他、細線からなるグリッド電極5が設けられている。なお、本実施形態では、グリッド電極5を備えた太陽電池セルを用いたが、本発明の太陽電池モジュールに、グリッド電極5を備えていない太陽電池セルを用いることも可能である。
図3(A)は、太陽電池セルの平面図である。図3(B)は、図3(A)のH−H’線に沿う断面図、である。
図3(A)、(B)に示すように、太陽電池セル1は、機能層2と、機能層2の表面2aに設けられた表面電極3と、機能層2の裏面2bに設けられた裏面電極4と、を備える。機能層2の表面2aは、太陽光を受ける受光面である。機能層2の表面2aには、矩形状の表面電極3の他、細線からなるグリッド電極5が設けられている。なお、本実施形態では、グリッド電極5を備えた太陽電池セルを用いたが、本発明の太陽電池モジュールに、グリッド電極5を備えていない太陽電池セルを用いることも可能である。
機能層2の結晶性は、単結晶、多結晶、微結晶、非晶質のいずれであってもよい。機能層2の構成元素は、IV族元素、II−VI族元素、III−V族元素、II〜VI族元素を1つ以上含む三元混晶もしくは四元混晶、カルコパイライト化合物、ペロブスカイト化合物、または有機系材料であってもよい。機能層2は、少なくとも1つ以上のpn接合を含む構造(シングルセル)を有する。あるいは、シングルセル構造に代えて、タンデムセル構造、トリプルセル構造、それ以上の構造であってもよい。
表面電極3および裏面電極4は単層構造でもよいし、多層構造であってもよい。表面電極3および裏面電極4の材料は、金属、2種以上の金属からなる合金、導電性酸化膜、またはこれらの組み合わせであってもよい。
太陽電池セル1の具体的な構成の一例として、例えばGaAsからなるシングルセル構造を有し、金属の多層構造を有する表面電極および裏面電極を備えた太陽電池セルが挙げられる。太陽電池セル1の寸法の一例として、太陽電池セル1の長辺方向の寸法は30mmであり、短辺方向の寸法が4mmである。表面電極3の長辺方向の寸法は30mmであり、短辺方向の寸法が1.5mmである。受光面(上面から表面電極3を除いた部分)の面積Sは、S=30mm×2.5mm=0.73cm2である。
〈FPC〉
図2(A)〜(G)に示すように、FPC7は、導体層8と第1被覆層9と第2被覆層10とが積層された積層体11で構成されている。積層体11は、可撓性を有しており、容易に弾性変形が可能である。導体層8は、例えば銅箔等の導電性材料により構成されている。第1被覆層9および第2被覆層10は、例えばポリイミド樹脂等の絶縁性材料により構成されている。第1被覆層9は、導体層8の第1面8a(図2(A)〜(G)における導体層8の上面)の一部を覆っている。第2被覆層10は、導体層8の第2面8b(図2(A)〜(G)における導体層8の下面)の一部を覆っている。第1被覆層9の表面9aは、複数の太陽電池セル1を実装するための実装面である。FPC7は、4個の太陽電池セル1を実装し得る寸法を有している。
図2(A)〜(G)に示すように、FPC7は、導体層8と第1被覆層9と第2被覆層10とが積層された積層体11で構成されている。積層体11は、可撓性を有しており、容易に弾性変形が可能である。導体層8は、例えば銅箔等の導電性材料により構成されている。第1被覆層9および第2被覆層10は、例えばポリイミド樹脂等の絶縁性材料により構成されている。第1被覆層9は、導体層8の第1面8a(図2(A)〜(G)における導体層8の上面)の一部を覆っている。第2被覆層10は、導体層8の第2面8b(図2(A)〜(G)における導体層8の下面)の一部を覆っている。第1被覆層9の表面9aは、複数の太陽電池セル1を実装するための実装面である。FPC7は、4個の太陽電池セル1を実装し得る寸法を有している。
図2(A)〜(G)に示すように、導体層8は、第1導体層12と第2導体層13とを含んで構成されている。第1導体層12は、4個の太陽電池セル1の表面電極3と電気的に接続される。第2導体層13は、4個の太陽電池セル1の裏面電極4と電気的に接続される。第1導体層12と第2導体層13とは、第1被覆層9および第2被覆層10により電気的に絶縁されている。この構成により、太陽電池セル1がFPC7に実装されたときに表面電極3と裏面電極4とが短絡しないようになっている。
図1に示すように、FPC7は、デバイス実装部14と、4個の折曲部15と、を備えている。すなわち、FPC7は、デバイス実装部14と、実装する太陽電池セル1の個数と同数の折曲部15と、を備えている。デバイス実装部14は、4個の太陽電池セル1を実装するための長方形の部分である。そのため、デバイス実装部14は、4個の太陽電池セル1を実装し得る寸法を有している。本実施形態の場合、デバイス実装部14の長辺方向の寸法L1は例えば120mmであり、短辺方向の寸法L2が4mmである。折曲部15は、長方形状を呈し、デバイス実装部14の外側に張り出している。折曲部15は、デバイス実装部14側に向けて折り曲げられるようになっている。
第1導体層12は、表面電極用第1接続部16と、表面電極用第2接続部17と、を備えている。表面電極用第1接続部16は、各折曲部15の先端にそれぞれ設けられている。FPC7の全体では、4個の表面電極用第1接続部16が設けられている。表面電極用第1接続部16は、少なくとも第1被覆層9から露出して個々の太陽電池セル1の表面電極3と電気的に接続される。本実施形態では、表面電極用第1接続部16は、第1被覆層9および第2被覆層10の双方から表裏両面に露出している。表面電極用第2接続部17は、デバイス実装部14の長辺と略平行に延びた細長い形状を有する。表面電極用第2接続部17は、第2被覆層10から露出して、後述するインターコネクタ(外部端子)と電気的に接続される。
第2導体層13は、少なくともデバイス実装部14に設けられた裏面電極用接続部18を備えている。裏面電極用接続部18は、少なくとも第1被覆層9から露出して4個の太陽電池セル1の裏面電極4と電気的に接続されるとともに、後述するインターコネクタ(外部端子)と電気的に接続される。本実施形態において、裏面電極用接続部18は、4個の太陽電池セル1の裏面電極4毎に複数に分割されている。具体的には、8個のパッド状の裏面電極用接続部18が設けられ、1個の太陽電池セル1の裏面電極4に対して2個の裏面電極用接続部18が割り当てられている。
図2(A)〜(D)、(G)に示すように、8個の裏面電極用接続部18のうち、図1の左から4個目、5個目、6個目、7個目の裏面電極用接続部18は、第2被覆層10からは露出しておらず、第1被覆層9から露出している。これに対し、図1の左から1個目、2個目、3個目、8個目の裏面電極用接続部18は、第1被覆層9および第2被覆層10の双方から露出している。なお、本実施形態の構成に代えて、8個の裏面電極用接続部18の全てが、第1被覆層9および第2被覆層10の双方から露出していてもよい。
さらに本実施形態の場合、図1に示すように、8個の裏面電極用接続部18に加えて、デバイス実装部14に対して折曲部15と同じ側に張り出した形態の裏面電極用接続部19が設けられている。また、8個の裏面電極用接続部18には、第2導体層13を貫通する孔20がそれぞれ設けられている。
〈太陽電池モジュール〉
図4は、FPCに太陽電池セルを実装した状態を示す平面図である。図5は、図4のI−I’線に沿う断面図である。
本実施形態の太陽電池モジュール22は、FPC7と、FPC7に実装された4個の太陽電池セル1と、を備える。
図4に示すように、個々の太陽電池セル1は、表面電極3がデバイス実装部14の折曲部15が設けられた側の辺14aと略重なるように、FPC7上に配置される。図5に示すように、太陽電池セル1は、裏面電極4がFPC7の第1被覆層9の表面に向くように実装される。裏面電極用接続部18は、はんだ23を介して裏面電極4に電気的に接続される。一方、折曲部15は、太陽電池セル1の裏面側から側面を回って太陽電池セル1の表面側に折り曲げられる。その状態で、表面電極用第1接続部16は、はんだ23を介して表面電極3に電気的に接続される。8個の太陽電池セル1は、全て同様の形態でFPC7上に実装される。
図4は、FPCに太陽電池セルを実装した状態を示す平面図である。図5は、図4のI−I’線に沿う断面図である。
本実施形態の太陽電池モジュール22は、FPC7と、FPC7に実装された4個の太陽電池セル1と、を備える。
図4に示すように、個々の太陽電池セル1は、表面電極3がデバイス実装部14の折曲部15が設けられた側の辺14aと略重なるように、FPC7上に配置される。図5に示すように、太陽電池セル1は、裏面電極4がFPC7の第1被覆層9の表面に向くように実装される。裏面電極用接続部18は、はんだ23を介して裏面電極4に電気的に接続される。一方、折曲部15は、太陽電池セル1の裏面側から側面を回って太陽電池セル1の表面側に折り曲げられる。その状態で、表面電極用第1接続部16は、はんだ23を介して表面電極3に電気的に接続される。8個の太陽電池セル1は、全て同様の形態でFPC7上に実装される。
上述したように、4個の表面電極用第1接続部16は、4個の太陽電池セル1の表面電極3とそれぞれ接続されるために分割されている。ところが、図2(A)、(D)、(F)に示すように、FPC7の内部では、これら4個の表面電極用第1接続部16は全て一体の第1導体層12である。また、裏面電極用接続部18はパッド状に8個に分割されているが、図2(G)に示すように、FPC7の内部では8個の裏面電極用接続部18は全て一体の第2導体層13である。したがって、FPC7上に4個の太陽電池セル1を実装した状態において、これら4個の太陽電池セル1は、表面電極3同士、裏面電極4同士が電気的に接続され、並列接続された状態となる。
ここで、裏面電極用接続部18がパッド状に複数に分割されている理由について説明する。
図6(A)に示すように、仮に裏面電極用接続部118が太陽電池セル1毎に分割されていなかったとする。裏面電極用接続部118上に塗布するはんだ23の量が多すぎた場合、隣り合う太陽電池セル1間の隙間にはんだ23がはみ出す結果、裏面電極4と表面電極3との間で電流のリークが生じたり、裏面電極4と表面電極3とが短絡したりする虞がある。これに対し、図6(B)に示すように、裏面電極用接続部18が太陽電池セル1毎に分割されていれば、はんだ23の量および位置がパッド状の裏面電極用接続部18によって規定される。これにより、裏面電極4と表面電極3との間の電流リークや短絡を抑えることができる。
図6(A)に示すように、仮に裏面電極用接続部118が太陽電池セル1毎に分割されていなかったとする。裏面電極用接続部118上に塗布するはんだ23の量が多すぎた場合、隣り合う太陽電池セル1間の隙間にはんだ23がはみ出す結果、裏面電極4と表面電極3との間で電流のリークが生じたり、裏面電極4と表面電極3とが短絡したりする虞がある。これに対し、図6(B)に示すように、裏面電極用接続部18が太陽電池セル1毎に分割されていれば、はんだ23の量および位置がパッド状の裏面電極用接続部18によって規定される。これにより、裏面電極4と表面電極3との間の電流リークや短絡を抑えることができる。
図8(A)は、裏面電極用接続部の平面図であり、図8(B)は、図8(A)のJ−J’線に沿う断面図であり、図8(C)は、比較例の裏面電極用接続部の断面図である。
図8(A)、(B)に示すように、裏面電極用接続部18には、第2導体層13を貫通する孔20が設けられている。このように、裏面電極用接続部18に孔20を設けることは、太陽電池モジュール22の製作において歩留まりを上げる意味で好ましい。上述したように、太陽電池セル1の裏面電極4とFPC7の裏面電極用接続部18とは、例えばはんだで接着される。はんだは約150℃〜300℃で焼成される。このとき、裏面電極用接続部18の素材と裏面電極4の素材が異なるため、線膨張係数の違いから太陽電池セル1を実装したFPC7が反る傾向がある。この反りは太陽電池モジュール22の設置位置を制限するだけでなく、太陽電池モジュール22の性能を低下させ、太陽電池セル1の剥がれ、割れの原因になる。
図8(A)、(B)に示すように、裏面電極用接続部18には、第2導体層13を貫通する孔20が設けられている。このように、裏面電極用接続部18に孔20を設けることは、太陽電池モジュール22の製作において歩留まりを上げる意味で好ましい。上述したように、太陽電池セル1の裏面電極4とFPC7の裏面電極用接続部18とは、例えばはんだで接着される。はんだは約150℃〜300℃で焼成される。このとき、裏面電極用接続部18の素材と裏面電極4の素材が異なるため、線膨張係数の違いから太陽電池セル1を実装したFPC7が反る傾向がある。この反りは太陽電池モジュール22の設置位置を制限するだけでなく、太陽電池モジュール22の性能を低下させ、太陽電池セル1の剥がれ、割れの原因になる。
この課題を解決するため、インターコネクタと太陽電池セルのバスバー電極との接続部位を薄く幅広にすることが過去に提案されている。ところが、この方法は、太陽電池モジュールの耐久性に課題がある。そこで、本実施形態では裏面電極用接続部18に孔20を設けることにより、加熱により生じるFPC7内の応力を逃がし、反りを抑制する。孔20の大きさは特に限定されないが、孔20の面積は、1個の裏面電極用接続部18の面積の5%以上、85%以下であることが好ましい。上記の値が5%より小さいと、応力緩和の効果が小さくなる。上記の値が85%より大きいと、裏面電極4と裏面電極用接続部18との接触面積Sが小さくなるため、直列抵抗成分Rsの増加防止の効果が小さくなる。その結果、Rs・Sの値が10%程度増加する。
図8(B)に示すように、孔20の周囲は平坦であることが好ましい。図8(C)に示すように、例えば孔20の周囲に凹凸24があると、太陽電池セル1との接着が不十分になり、太陽電池セル1が剥がれる傾向がある。さらには、この孔20から臨む太陽電池セル1の裏面電極4と表面電極3とをテスターで短絡させることにより、太陽電池セル1のリークを発見することができる。孔20がなかったとすると、回路の完成を待って電気的な評価を行わない限り、リークを発見することができない。しかしながら、本実施形態の構成によれば、テスターによる速やかなリーク不良の発見が可能になるため、生産性の向上に寄与する。
以上述べたように、本実施形態の太陽電池モジュール22においては、FPC7上に4個の太陽電池セル1を実装することにより、4個の太陽電池セル1が並列接続された回路が構成される。表面電極3と接続するための表面電極用第1接続部16の幅は、例えば数mm程度に設定することができる。これにより、例えばワイヤーボンディング等を用いて表面電極との接続を行っていた従来の接続構造と比べ、FPC7側の接続部と表面電極3との接触面積が大きくなり、接触抵抗を小さくできる。また、裏面電極4についても、パッド状の裏面電極用接続部18を用いることで従来よりも接触面積が大きくなり、接触抵抗を小さくできる。その結果、太陽電池モジュール22の内部の直列抵抗成分が低下するため、F.F.を増加させ、回路の効率を向上させることができる。このように、複数の太陽電池セルを高密度に実装でき、効率の高い発電が可能な太陽電池モジュールを実現できる。
なお、本実施形態では、FPC7の4個の折曲部15を全て折り曲げ、4個の表面電極用第1接続部16を4個の太陽電池セル1の表面電極3とそれぞれ接続する構成とした。この構成に代えて、例えば4個の折曲部15のうち、1個の折曲部15のみを折り曲げて1個の太陽電池セル1の表面電極3と接続し、この太陽電池セル1の表面電極3と残りの3個の太陽電池セル1の表面電極3とをワイヤーボンディング、インターコネクタ、他の小さなFPC等の接続手段で接続する構成としてもよい。また、折曲部15側に張り出す裏面電極用接続部9は、不要であれば切り落としてもよい。
図7は、FPCに対する外部端子の接続位置を示す平面図である。
太陽電池モジュール22で発電した電力を外部に取り出すため、もしくは一つの太陽電池モジュール22を他の太陽電池モジュールと接続するためには、太陽電池セル1の表面電極3と電気的に接続された外部端子、および裏面電極4と電気的に接続された外部端子が必要である。表面電極3と電気的に接続された外部端子を正極(+)端子とし、裏面電極4と電気的に接続された外部端子を負極(−)端子とする。
太陽電池モジュール22で発電した電力を外部に取り出すため、もしくは一つの太陽電池モジュール22を他の太陽電池モジュールと接続するためには、太陽電池セル1の表面電極3と電気的に接続された外部端子、および裏面電極4と電気的に接続された外部端子が必要である。表面電極3と電気的に接続された外部端子を正極(+)端子とし、裏面電極4と電気的に接続された外部端子を負極(−)端子とする。
図7に示すように、正極端子26の設置位置の候補としては、例えば表面電極用第2接続部17の端部(符号26Aの端子)、表面電極用第2接続部17の中間部(符号26Bの端子)、いずれか一つの表面電極用第1接続部16(符号26Cの端子)等が挙げられる。負極端子27の設置位置の候補としては、例えば左端の裏面電極用接続部18(符号27Dの端子)、右端の裏面電極用接続部18(符号27E,27Fの端子)、折曲部15側に位置する裏面電極用接続部19(符号27G,27Hの端子)等が挙げられる。勿論、これらの箇所に限られることはなく、種々の変更が可能である。裏面電極用接続部18については、負極端子27の設置位置がある程度限定されていれば、その位置の裏面電極用接続部18の両面を露出させておけばよい。もしくは、全ての裏面電極用接続部18に負極端子27を設置する可能性がある場合には、全ての裏面電極用接続部18の両面を露出させておけばよい。
正極端子26および負極端子27としては、例えばはんだメッキされた導体からなるインターコネクタを用いることができる。さらには、必ずしもインターコネクタを用いなくてもよく、例えばはんだを用いて他のFPCの接続部と直接接続してもよい。
このように、本実施形態の太陽電池モジュール22によれば、電力の取り出し、もしくは他の太陽電池モジュールとの接続に用いる正極端子26および負極端子27を、FPC7の構造に囚われることなく、ユーザーの所望の位置に設置することができる。すなわち、本実施形態の太陽電池モジュール22は、外部端子の設置位置の自由度が高い。さらに、図7に示すように、外部端子を取り出す方向についても、ユーザーの所望の方向に設定することができる。その結果、後述するように、ユーザーは、複数の太陽電池モジュール22を自由な位置に配置し、組み合わせて用いることができる。
図9は、FPCと出力端子との接続構造の一例を示す図である。
図9に示すように、図7に示す端子26Aを正極端子26とし、端子27Fを負極端子27として出力端子28にそれぞれ接続することにより、出力端子28を電力の取り出し、外部機器の充電等に用いることができる。
図9に示すように、FPC7上に4個の太陽電池セル1を実装することで並列回路を構成する太陽電池モジュールを、以下、4並列回路モジュール30と称する。
図9に示すように、図7に示す端子26Aを正極端子26とし、端子27Fを負極端子27として出力端子28にそれぞれ接続することにより、出力端子28を電力の取り出し、外部機器の充電等に用いることができる。
図9に示すように、FPC7上に4個の太陽電池セル1を実装することで並列回路を構成する太陽電池モジュールを、以下、4並列回路モジュール30と称する。
本発明者らは、上記の4並列回路モジュールを実際に作製し、各種の特性を評価した。その結果について説明する。
評価項目は、短絡電流:Isc、短絡電流密度:Jsc、開放電圧:Voc、曲線因子:F.F.、直列抵抗成分:Rs・S、変換効率:Effの6項目である。4個の太陽電池セルの個々の評価項目を測定したときの実測値、各太陽電池セルの実測値から算出した4並列回路モジュールとしての評価項目の見込値、4並列回路モジュールの実測値を[表1]に示す。実測値は、標準試験条件(Standard Test Cell conditions)(日射強度:100mW/cm2、太陽電池温度:25℃)における測定値である。以下、標準試験条件をSTCと略記する。
太陽電池セルの寸法は、上述した通りである。
評価項目は、短絡電流:Isc、短絡電流密度:Jsc、開放電圧:Voc、曲線因子:F.F.、直列抵抗成分:Rs・S、変換効率:Effの6項目である。4個の太陽電池セルの個々の評価項目を測定したときの実測値、各太陽電池セルの実測値から算出した4並列回路モジュールとしての評価項目の見込値、4並列回路モジュールの実測値を[表1]に示す。実測値は、標準試験条件(Standard Test Cell conditions)(日射強度:100mW/cm2、太陽電池温度:25℃)における測定値である。以下、標準試験条件をSTCと略記する。
太陽電池セルの寸法は、上述した通りである。
図10は、4並列回路モジュールの電圧−電流特性および電圧−電力特性の実測値と見込値とを比較したグラフである。図10の横軸は電圧(V)であり、図10の左側の縦軸は電流(mA)であり、図10の右側の縦軸は電力(mW)である。実測値を実線のグラフで示し、見込値を破線のグラフで示した。
表1に示すように、4個の太陽電池セルの短絡電流密度および開放電圧は概ね一致している。これに対して、4個の太陽電池セルの直列抵抗成分は1.6〜1.8Ω・cm2の範囲、曲線因子は0.80〜0.82の範囲内でばらついている。これら4個の太陽電池セルを並列接続したと仮定して見込値を算出すると、直列抵抗成分は1.7Ω・cm2、曲線因子は0.81となった。一方、実測値は、直列抵抗成分が1.6Ω・cm2、曲線因子は0.81であり、見込値と非常に良く一致した。その他の項目についても、実測値と見込値とが充分に一致した。また、図10に示すように、電圧−電流特性曲線および電圧−電力特性曲線についても、実測値と見込値とが非常に良く一致した。
これらの評価結果から、直列抵抗成分による抵抗損失が少なく、所望の特性を有する太陽電池モジュールを実現できる、という本発明の効果が実証された。
これらの評価結果から、直列抵抗成分による抵抗損失が少なく、所望の特性を有する太陽電池モジュールを実現できる、という本発明の効果が実証された。
なお、並列回路モジュールを構成する太陽電池セルの受光面積、太陽電池セルの個数の選定は、ユーザーがどの程度の電力量が得られる太陽電池モジュールを臨んでいるかによって適宜決められる。
〈4並列回路モジュールの組合せ〉
図11(A)、(B)は、2組の4並列回路モジュールを接続する2通りの形態を示す図である。
2組の4並列回路モジュール30を接続する場合、第1の接続形態として、図11(A)に示すように、一方の4並列回路モジュール30の正極端子26と他方の4並列回路モジュール30の正極端子26とを電気的に接続する。また、一方の4並列回路モジュール30の負極端子27と他方の4並列回路モジュール30の負極端子27とを電気的に接続する。これにより、2組の4並列回路モジュールを並列接続した回路モジュールが構成される。この回路モジュール全体を、以下、4並列×2並列回路モジュール31と称する。4並列×2並列回路モジュール31は、8個の太陽電池セル1を並列接続したものと電気回路的に等価である。
図11(A)、(B)は、2組の4並列回路モジュールを接続する2通りの形態を示す図である。
2組の4並列回路モジュール30を接続する場合、第1の接続形態として、図11(A)に示すように、一方の4並列回路モジュール30の正極端子26と他方の4並列回路モジュール30の正極端子26とを電気的に接続する。また、一方の4並列回路モジュール30の負極端子27と他方の4並列回路モジュール30の負極端子27とを電気的に接続する。これにより、2組の4並列回路モジュールを並列接続した回路モジュールが構成される。この回路モジュール全体を、以下、4並列×2並列回路モジュール31と称する。4並列×2並列回路モジュール31は、8個の太陽電池セル1を並列接続したものと電気回路的に等価である。
第2の接続形態として、図11(B)に示すように、一方の4並列回路モジュール30の正極端子26と他方の4並列回路モジュール30の負極端子27とを電気的に接続する。あるいは、一方の4並列回路モジュール30の負極端子27と他方の4並列回路モジュール30の正極端子26とを電気的に接続してもよい。これにより、2組の4並列回路モジュール30を直列接続した回路モジュールが構成できる。この回路モジュール全体を、以下、4並列×2直列回路モジュール32と称する。
図11(A)、(B)に示す回路モジュール31,32を用いることにより、図12、図13に示すように、従来は困難とされていた自由な形状の回路モジュールを実現することができる。例えば、図12に示す回路モジュール36は、4並列回路モジュール30と3並列回路モジュール35とを直交配置して並列接続し、出力端子を接続したものである。図12に示す回路モジュールを、以下、(4並列+3並列)並列回路モジュール36と称する。
図13に示す回路モジュール38は、2組の太陽電池モジュール22を、一方の太陽電池モジュール22の受光面22aと他方の太陽電池モジュール22の受光面22aとが互いに逆向きとなるように接続したものである。回路モジュール38は、回路モジュール38の両側から光Lが入射する場所で用いるのに好適である。
本実施形態の太陽電池モジュール22は、端子の位置および引き出し方向を任意に変更できるため、図12、図13に示すような様々な状況での使用が可能な回路モジュールを実現できる。任意の場所に回路を設置するにあたって、従来は煩雑な配線を要していた。これに対し、本実施形態の太陽電池モジュール22では、端子を引き出す位置、回路の直列/並列を自由に選択できるように設計しているため、直列接続用、並列接続用と生産工程を区別することなく、太陽電池モジュール22を生産性良く生産することができる。さらに、互いに直交する方向に延びる2つの回路の長さが異なる形態、回路の両面から光を取り入れる形態も可能である。このように、ユーザーのあらゆる設置ニーズに応えることができ、産業的な波及効果は大きい。
本発明者らは、図12に示した(4並列+3並列)並列回路モジュールを3組作製し、各種の特性を評価した。その結果について説明する。
評価項目は、短絡電流:Isc、短絡電流密度:Jsc、開放電圧:Voc、曲線因子:F.F.、直列抵抗成分:Rs・S、変換効率:Effの6項目である。実際に作製した(4並列+3並列)並列回路モジュールの評価項目の実測値を[表2]に示す。各太陽電池セルの実測値から算出した(4並列+3並列)並列回路モジュールの特性の見込値を[表3]に示す。表2および表3のうち、直列抵抗成分Rs・Sと曲線因子F.F.の欄を抜き出して比較したものを[表4]に示す。実測値は、STCにおける測定値である。
受光面積Sは、0.73×7=5.1cm2である。
評価項目は、短絡電流:Isc、短絡電流密度:Jsc、開放電圧:Voc、曲線因子:F.F.、直列抵抗成分:Rs・S、変換効率:Effの6項目である。実際に作製した(4並列+3並列)並列回路モジュールの評価項目の実測値を[表2]に示す。各太陽電池セルの実測値から算出した(4並列+3並列)並列回路モジュールの特性の見込値を[表3]に示す。表2および表3のうち、直列抵抗成分Rs・Sと曲線因子F.F.の欄を抜き出して比較したものを[表4]に示す。実測値は、STCにおける測定値である。
受光面積Sは、0.73×7=5.1cm2である。
表2と表3とを比較すると、実測値の短絡電流Iscが見込値の短絡電流Iscよりも小さいのは、擬似太陽光を照射するキセノンランプの照射強度のばらつきに起因すると推測される。照射強度のばらつきは装置仕様によって±2%であり、これに伴って短絡電流Iscの変動も±2%である。本実施例のA,B,Cの3組の(4並列+3並列)並列回路モジュールにおいて、見込値Iscに対する実測値Iscのばらつきは、いずれも2%以下であった。
実測値の開放電圧Vocが見込値の開放電圧Vocよりも小さいのは、(1)式の通り、上記の短絡電流Iscのばらつきに依存している。
Voc=nkT/q・ln[(Isc/Io)+1] …(1)
(n:ダイオード因子、k:ボルツマン定数、T:セル温度、q:電気素量、Io:逆方向飽和電流)
Voc=nkT/q・ln[(Isc/Io)+1] …(1)
(n:ダイオード因子、k:ボルツマン定数、T:セル温度、q:電気素量、Io:逆方向飽和電流)
直列抵抗成分Rs・Sと曲線因子F.F.は良い一致を示しており、かなり良好な接続を実現している。表4に示したように、(4並列+3並列)並列回路モジュールA,B,Cの直列抵抗成分Rs・Sの見込値は1.7Ω・cm2であり、曲線因子F.F.の見込値は0.81,0.82,0.82であった。これに対し、直列抵抗成分Rs・Sの実測値は1.5,1.6,1.7Ω・cm2であり、曲線因子F.F.の実測値は0.82であった。これらの評価結果から、直列抵抗成分による抵抗損失が少なく、所望の特性を有する並列回路モジュールが得られる、という本実施形態の効果が実証された。
次に、図12に示す(4並列+3並列)並列回路モジュール36を4組組み合わせて用いる例について説明する。
図14に示すように、一つの(4並列+3並列)並列回路モジュール36の正極端子26と隣り合う(4並列+3並列)並列回路モジュール36の負極端子27とを電気的に接続する。これにより、4組の(4並列+3並列)並列回路モジュール36が直列接続された回路モジュール40が構成できる。(4並列+3並列)並列回路モジュール36の変換効率は、例えば4組とも22%である。なお、より頑強に接続したい場合は、表面電極用第2接続部または裏面電極用接続部と直接導通した銅箔を有するFPCを用いてもよい。あるいは、端子を介さず、銅箔同士をはんだ付けしたり、ワイヤーボンディングしたりしても図14の回路構造は実現可能である。このように、(4並列+3並列)並列回路モジュール36の異極端子同士を結線し、出力端子28と電気的に接続することによって、電力の取り出し、外部デバイスの充電等に用いることができる。
図14に示すように、一つの(4並列+3並列)並列回路モジュール36の正極端子26と隣り合う(4並列+3並列)並列回路モジュール36の負極端子27とを電気的に接続する。これにより、4組の(4並列+3並列)並列回路モジュール36が直列接続された回路モジュール40が構成できる。(4並列+3並列)並列回路モジュール36の変換効率は、例えば4組とも22%である。なお、より頑強に接続したい場合は、表面電極用第2接続部または裏面電極用接続部と直接導通した銅箔を有するFPCを用いてもよい。あるいは、端子を介さず、銅箔同士をはんだ付けしたり、ワイヤーボンディングしたりしても図14の回路構造は実現可能である。このように、(4並列+3並列)並列回路モジュール36の異極端子同士を結線し、出力端子28と電気的に接続することによって、電力の取り出し、外部デバイスの充電等に用いることができる。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について、図15〜図17を用いて説明する。
本実施形態の太陽電池モジュールの基本構成は第1実施形態と同様であり、FPCの平面形状が第1実施形態と異なる。
図15は、本実施形態のFPCに複数の太陽電池セルを実装した状態を示す平面図である。
図15〜図17において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
以下、本発明の第2実施形態について、図15〜図17を用いて説明する。
本実施形態の太陽電池モジュールの基本構成は第1実施形態と同様であり、FPCの平面形状が第1実施形態と異なる。
図15は、本実施形態のFPCに複数の太陽電池セルを実装した状態を示す平面図である。
図15〜図17において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図15に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール41は、湾曲した曲線部分を有するFPC42と、複数の太陽電池セル1と、を備える。FPC42は、デバイス実装部43と、実装する太陽電池セルと同数(本実施形態では9個)の折曲部44と、を備える。第1実施形態のFPCは、直線状のデバイス実装部を有していた。これに対して、本実施形態のFPC42は、デバイス実装部43の平面形状が、S字状に湾曲した曲線部分を有している。本実施形態のPFC42は、デバイス実装部43の平面形状が第1実施形態と異なるのみであり、第1導体層と第2導体層とを含む導体層、被覆層等のFPCの基本構成は第1実施形態と同様である。
本実施形態においても、複数の太陽電池セル1を高密度に実装でき、効率の高い発電が可能な太陽電池モジュールを実現できる、という第1実施形態と同様の効果が得られる。さらに本実施形態の場合、例えば曲線的な設置場所のように、従来は設置が困難であった設置環境にも対応可能な太陽電池モジュールを提供することができる。
なお、FPCは、必ずしもS字状に湾曲した曲線部分を有していなくてもよい。例えば図16に示す太陽電池モジュール47のように、円環状のデバイス実装部48を備えたFPC49を備えていてもよい。この例では、折曲部50がデバイス実装部48の内周側に設けられているが、折曲部50がデバイス実装部48の外周側に設けられていてもよい。
図15、図16に示したように、太陽電池モジュールが曲線部分を有するFPCを備える場合、図17(A)〜(C)に示すように、矩形以外の形状を有する太陽電池セルが用いられてもよい。例えば図17(A)に示す太陽電池セル51は、表面電極側の幅が広い台形状を呈している。図17(B)に示す太陽電池セル52は、表面電極側の幅が狭い台形状を呈している。図17(C)に示す太陽電池セル53は、表面電極側の幅が広い三角形状を呈している。このように、矩形以外の形状を有する太陽電池セルを用いた場合、曲線部分を有するFPCの隙間を埋めるように太陽電池セルを実装することができる。
このように、異形の太陽電池セルを用いる場合、個々の太陽電池セルの形状を特定しなくても、受光面積が等しい太陽電池セルを用いることにより、直列接続したときに電流の損失を抑えることができる。太陽電池セルを並列接続する場合には、受光面積も特定しなくてよい。
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態について、図18、図19を用いて説明する。
本実施形態の太陽電池モジュールの基本構成は第1実施形態と同様であり、第1実施形態の太陽電池モジュールに集光板が追加された点が第1実施形態と異なる。
図18は、本実施形態の太陽電池モジュールの分解斜視図である。
図18、図19において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
以下、本発明の第3実施形態について、図18、図19を用いて説明する。
本実施形態の太陽電池モジュールの基本構成は第1実施形態と同様であり、第1実施形態の太陽電池モジュールに集光板が追加された点が第1実施形態と異なる。
図18は、本実施形態の太陽電池モジュールの分解斜視図である。
図18、図19において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図18に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール56は、集光板57と、4組の(4並列+3並列)並列回路モジュール36と、を備える。集光板57の平面形状は矩形である。4組の(4並列+3並列)並列回路モジュール36は、集光板57に取り付けられている。4組の(4並列+3並列)並列回路モジュール36は、互いに直列接続されている。
(4並列+3並列)並列回路モジュール36は、集光板57の2つの広い面のうち、光が入射する面57a(図18の上面)と反対側の面57b(図18の下面)の周縁に沿って設置されている。(4並列+3並列)並列回路モジュール36のうち、4並列回路モジュール30は一辺に沿って配置され、3並列回路モジュール35は4並列回路モジュール30が設置された辺と直交する辺に沿って配置されている。(4並列+3並列)並列回路モジュール36は、集光板57の4つの角部にそれぞれ配置されている。(4並列+3並列)並列回路モジュール36は、集光板57に光学接着剤を用いて接着されている。全ての太陽電池セル1は、受光面が集光板57の下面57bに対向し、表面電極3が集光板57の中央側に向く向きに設置されている。
集光板57は、入射した太陽光を励起光として蛍光を発する蛍光体を含有する蛍光集光板である。集光板57は、例えば蛍光体を含有する蛍光体層が透明層で挟持された積層構造の板体であってもよいし、透明層の全体に蛍光体が分散された板体であってもよい。蛍光体として、例えば可視光や赤外光を吸収して可視光や赤外光を放出する蛍光体、あるいは、紫外光を吸収して可視光を放出する蛍光体が用いられる。一例として、蛍光体は、BASF社製Lumogen F Red 305(商品名)を含んで構成されている。この蛍光体を用いた場合、波長578nmに発光ピークが現れる。使用する蛍光体としては、蛍光量子効率が高いものを用いることが好ましい。
また、より多くの波長域の光を吸収するように、複数種類の蛍光体を混合しても良い。一例として、BASF社製Lumogen F Violet 570(商品名)を0.02%、BASF社製LumogenF Yellow 083(商品名)を0.02%、BASF社製Lumogen F Orange 240(商品名)を0.02%、BASF社製Lumogen F Red 305(商品名)を0.02%、Nile Blue A(CAS登録番号3625-57-8)を0.5%、Ir-140(CAS登録番号53655−17−7)を0.5%、Ir-144(CAS登録番号54849-69-3)を0.5%、量子ドットPbS(硫化鉛)を3%からなる複数種類の蛍光体を含有したものを用いることができる。上記複数種類の蛍光体を含む蛍光体層からは、400nm〜1500nm程度の広い波長域を持つ蛍光が放射される。なお、複数種類の蛍光体を混合する際には、エネルギー移動理論を適応し、発光ピークを最も長波長に有する蛍光体のみが発光することが望ましい。
4組の(4並列+3並列)並列回路モジュール36は互いに直列接続されることにより、直列回路が構成される。(4並列+3並列)並列回路モジュール36は7個の太陽電池セル1が並列されたものと等価であるから、4組の(4並列+3並列)並列回路モジュール36が直列接続されたモジュールを、以下、7並列4直列回路モジュールと称する。7並列4直列回路モジュールの各太陽電池セル1は、集光板57から照射された光を受光して発電する。
太陽電池セル1の受光面には集光板57から光が照射されるが、場合によっては集光板57内部を進んできた光が、集光板57と光学接着剤との界面で反射し、太陽電池セル1に入らないことがある。これに起因する太陽電池セルの効率低下を防止するため、一般的な集光板の屈折率が1.5程度であることを考慮し、光学接着剤の屈折率も1.5程度とすることが好ましい。図18の太陽電池モジュール56は、集光板57の持つ集光効果により、STC環境下での特性はIsc=522.2mA、Voc=4.1V、F.F.=0.82であった。
本実施形態においても、複数の太陽電池セル1を高密度に実装でき、効率の高い発電が可能な太陽電池モジュールを実現できる、という第1、第2実施形態と同様の効果が得られる。特に本実施形態の場合、太陽電池モジュール57が蛍光体を含む集光板57を備えているため、集光板57から発せられる蛍光に対して感度の高い太陽電池セル1を選択することにより、さらに効率の高い発電が可能となる。図18の太陽電池モジュール57は、並列回路の数が7、直列回路の数が4である。しかしながら、これらに限定されず、上記の数を変更することでユーザーによる電力量のマネージメントが可能である。
本実施形態の太陽電池モジュール57においては、太陽電池セル1の表面電極3が集光板57の中央側に向いていた。しかしながら、太陽電池セル1の表面電極3は、必ずしも集光板57の中央側に向いていなくてもよい。例えば図19に示す太陽電池モジュール60においては、太陽電池セル1は、表面電極3が集光板57の外側に向く向きに設置されている。
図19の構成を採用した場合、太陽電池セル1の受光領域だけを集光板57に接着し、表面電極3が集光板57に重ならないように、表面電極3の部分を集光板57の外側にはみ出させて接着することができる。図18および図19に示したように、太陽電池セル1の向きに影響されない回路モジュールが容易に作製できる。そのため、図18の太陽電池モジュール56と図19の太陽電池モジュール60とで太陽電池セルを作り分ける必要がなく、生産性を高めることができる。
[第4実施形態]
以下、本発明の第4実施形態について、図20を用いて説明する。
本実施形態の太陽電池モジュールの基本構成は第3実施形態と同様であり、集光板上の回路モジュールの設置位置が第3実施形態と異なる。
図20は、本実施形態の太陽電池モジュールの分解斜視図である。
図20において、第3実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
以下、本発明の第4実施形態について、図20を用いて説明する。
本実施形態の太陽電池モジュールの基本構成は第3実施形態と同様であり、集光板上の回路モジュールの設置位置が第3実施形態と異なる。
図20は、本実施形態の太陽電池モジュールの分解斜視図である。
図20において、第3実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
第3実施形態の太陽電池モジュールにおいては、7並列4直列回路モジュールが集光板の下面に設置されていた。これに対して、図20に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール63においては、7並列4直列回路モジュール64が集光板57の4つの端面57c,57dに設置されている。7並列4直列回路モジュール64を構成する(4並列+3並列)並列回路モジュール36のうち、4並列回路モジュール30は、一つの端面57cに固定されている。3並列回路モジュール35は、4並列回路モジュール30が設置された端面57cと隣り合う端面57dに固定されている。全ての太陽電池セル1は、受光面が集光板57の端面57c,57dに対向し、表面電極3が集光板57の上面側に向けて設置されている。ただし、表面電極3は集光板57の下面側に向いていてもよい。光学接着剤を用いて回路モジュールを集光板に固定する点は、第3実施形態と同様である。
本実施形態の場合、太陽電池セル1の受光面は、集光板57の端面57c,57dに相対している。そのため、太陽電池セル1は、集光板57の端面57c,57dから照射された光を受光して発電する。
本実施形態においても、複数の太陽電池セル1を高密度に実装でき、効率の高い発電が可能な太陽電池モジュールを実現できる、という第1〜第3実施形態と同様の効果が得られる。図20の太陽電池モジュールは、並列回路の数が7、直列回路の数が4である。しかしながら、これらに限定されず、上記の数を変更することでユーザーによる電力量のマネージメントが可能である。また、蛍光体を含む集光板57の使用によりさらに効率の高い発電が可能となる、という第3実施形態と同様の効果が得られる。
[第5実施形態]
以下、本発明の第5実施形態について、図21、図22を用いて説明する。
本実施形態の太陽電池モジュールの基本構成は第4実施形態と同様であり、2個の太陽電池モジュールを用いた点が第4実施形態と異なる。
図21は、本実施形態の太陽電池モジュールを示す平面図である。
図21、図22において、第4実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
以下、本発明の第5実施形態について、図21、図22を用いて説明する。
本実施形態の太陽電池モジュールの基本構成は第4実施形態と同様であり、2個の太陽電池モジュールを用いた点が第4実施形態と異なる。
図21は、本実施形態の太陽電池モジュールを示す平面図である。
図21、図22において、第4実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図21に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール67は、第1の太陽電池モジュール68と、第2の太陽電池モジュール69と、を備える。第1の太陽電池モジュール68および第2の太陽電池モジュール69は、集光板57の端面に7並列4直列回路モジュール64を設置したものであり、第1の太陽電池モジュール68の構成と第2の太陽電池モジュール69の構成は同一である。第1の太陽電池モジュール68と第2の太陽電池モジュール69とは、互いに直列接続されている。
具体的には、第1の太陽電池モジュール68の一辺の負極端子27と第2の太陽電池モジュール69の一辺の正極端子26とが電気的に接続されている。また、第1の太陽電池モジュール68の一辺の正極端子26と第2の太陽電池モジュール69の一辺の負極端子27とが電気的に接続されている。図21では、2組の太陽電池モジュール68,69が横方向に接続されているが、縦方向に接続されていてもよい。あるいは、3組以上の太陽電池モジュールが接続されていてもよい。その場合、縦方向の接続と横方向の接続とを組み合わせてもよい。
本実施形態の太陽電池モジュール67においては、2組の太陽電池モジュール68,69が、互いに直列接続されている。これに対し、例えば図22に示す太陽電池モジュール72においては、2組の太陽電池モジュール68,69が、互いに並列接続されている。この場合も、上記実施形態と同様、第1の太陽電池モジュール68の構成と第2の太陽電池モジュール69の構成は同一でよい。
図22の太陽電池モジュール72が図21の太陽電池モジュール67と異なる点は、第2の太陽電池モジュール69が裏返しの状態で第1の太陽電池モジュール68と接続されている点である。これにより、図22の太陽電池モジュール72においては、第1の太陽電池モジュール68の一辺の負極端子27と第2の太陽電池モジュール69の一辺の負極端子27とが電気的に接続されている。また、第1の太陽電池モジュール68の一辺の正極端子26と第2の太陽電池モジュール69の一辺の正極端子26とが電気的に接続されている。図22の構成においても、2組の太陽電池モジュール68,69が横方向に接続されているが、縦方向に接続されていてもよい。あるいは、3組以上の太陽電池モジュールが接続されていてもよい。その場合、縦方向の接続と横方向の接続とを組み合わせてもよい。
本実施形態においても、複数の太陽電池セル1を高密度に実装でき、効率の高い発電が可能な太陽電池モジュールを実現できる、という第1〜第4実施形態と同様の効果が得られる。
[第6実施形態]
以下、本発明の第6実施形態について、図23〜図25を用いて説明する。
本実施形態の太陽電池モジュールの基本構成は第5実施形態と同様であり、多数の太陽電池モジュールを用いた点が第5実施形態と異なる。
図23は、多数の太陽電池モジュールを直列接続および並列接続した第6実施形態の太陽電池モジュールを示す図である。
図23〜図25において、第5実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
以下、本発明の第6実施形態について、図23〜図25を用いて説明する。
本実施形態の太陽電池モジュールの基本構成は第5実施形態と同様であり、多数の太陽電池モジュールを用いた点が第5実施形態と異なる。
図23は、多数の太陽電池モジュールを直列接続および並列接続した第6実施形態の太陽電池モジュールを示す図である。
図23〜図25において、第5実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
一般的な自動車用バッテリーの容量は、70(Ah)×12(V)=840(Wh)である。例えば、この自動車用バッテリーに蓄電する場合を考える。
第3実施形態で述べたように、7並列4直列回路モジュールを備えた太陽電池モジュールのSTC環境下での特性は、Isc=522mA、Voc=4.1V、F.F.=0.82であるから、1時間で約1.8Whの電力量を供給することができる。バッテリーに蓄電する場合は、図23に示すように、42組の太陽電池モジュール63を3直列14並列の形態に敷き詰め、太陽光の下に10時間置けばよい。
第3実施形態で述べたように、7並列4直列回路モジュールを備えた太陽電池モジュールのSTC環境下での特性は、Isc=522mA、Voc=4.1V、F.F.=0.82であるから、1時間で約1.8Whの電力量を供給することができる。バッテリーに蓄電する場合は、図23に示すように、42組の太陽電池モジュール63を3直列14並列の形態に敷き詰め、太陽光の下に10時間置けばよい。
ただし、本実施形態によれば、図24に示すように、途中で28組の太陽電池モジュール63を4直列7並列の形態に敷き詰め直し、20時間の充電とする等の変更が可能である。また、図25に示すように、残りの14組の太陽電池モジュール63を用いて3直列4並列回路モジュールを作製して補助的に充電すること、もしくは他の電力供給源に接続することも可能である。
この種の太陽電池モジュールは、バッテリーの充電以外の用途で用いることも可能である。供給したい電力量に応じて太陽電池モジュールの個数や接続形態を適宜組み合わせることができる。回路を構成する太陽電池セルの受光面積、太陽電池セルの個数、太陽電池モジュールを構成する並列回路本数、直列回路本数、太陽電池モジュールの並列個数、直列個数などの選定は、ユーザーによる電力量マネージメントに依る。
[第7実施形態]
以下、本発明の第7実施形態について、図26〜図27を用いて説明する。
本実施形態の太陽電池モジュールの基本構成は第1実施形態と同様であり、第1実施形態と異なる点は、太陽電池セルの形態と、その太陽電池セルに対応するようにFPCの構成を変えた点である。
図26(A)、(B)は第7実施形態の太陽電池モジュールに用いる太陽電池セルを示す図であって、図26(A)は表面側から見た平面図であり、図26(B)は裏面側から見た平面図である。
図26〜図27において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
以下、本発明の第7実施形態について、図26〜図27を用いて説明する。
本実施形態の太陽電池モジュールの基本構成は第1実施形態と同様であり、第1実施形態と異なる点は、太陽電池セルの形態と、その太陽電池セルに対応するようにFPCの構成を変えた点である。
図26(A)、(B)は第7実施形態の太陽電池モジュールに用いる太陽電池セルを示す図であって、図26(A)は表面側から見た平面図であり、図26(B)は裏面側から見た平面図である。
図26〜図27において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
本発明のFPCは、表面電極−裏面電極構造を有する全てのデバイスに活用できる。したがって、図3に示した太陽電池セル1に限定されるものではない。例えば図26(A)、(B)に示すような市販の15.5cm角のSi太陽電池セル75に問題なく使用することができる。Siの結晶性は単結晶でも多結晶でもよい。図26(A)に示すように、表面電極76は、互いに所定の間隔をおいて横方向に延びる複数のバスバー電極77と、バスバー電極77と直交して縦方向に延びる複数のフィンガー電極78と、から構成されている。図26(B)に示すように、裏面電極79は、全面に形成されている。FPCの縦横の寸法を15.5cm以上として複数のSi太陽電池セル75を実装できるようにすれば、第1実施形態と同様の効果を有する太陽電池モジュールの作製が可能である。
図27(A)は、FPCの構成を見やすくするため、2個のSi太陽電池セルを実装した状態を示している。図27(A)に示すように、FPCの基本構成は、第1実施形態のFPCと同様である。本実施形態のFPC80は、第1実施形態と同様、4個のSi太陽電池セル75を実装可能なデバイス実装部81と、4本の折曲部82と、を備えている。ただし、折曲部82の幅(短手方向の寸法)は、第1実施形態の折曲部15よりも細く形成されている。表面電極用第1接続部16は、折曲部82の幅方向に大きく張り出した形状を有する。
図27(B)は、4個のSi太陽電池セル75をFPC80に実装し、FPC80の各接続部とSi太陽電池セル75の各電極とを電気的に接続した太陽電池モジュール83を示している。図27(B)に示すように、FPC80の折曲部82が折り曲げられた状態で、折曲部82は、隣り合う2個のSi太陽電池セル75間の隙間Sに重なっている。表面電極用第1接続部16は、バスバー電極77と重なる位置に配置され、バスバー電極77とはんだ付けされている。FPC80は、折曲部82が折り曲げられた状態で、各部が上記の位置関係となるように設計されている。この構成によれば、折曲部82および表面電極用第1接続部16は、Si太陽電池セル75の受光領域以外の領域に極力重なるように配置される。これにより、折曲部82および表面電極用第1接続部16により遮光される光が少なくなり、効率に優れた太陽電池モジュールを実現できる。
[第8実施形態]
以下、本発明の第8実施形態について、図28〜図29を用いて説明する。
本実施形態の太陽電池モジュールの基本構成は第3実施形態と同様であり、集光板の形状が第3実施形態と異なる。
図28は、第8実施形態の太陽電池モジュールを示す斜視図である。図29は、第8実施形態の変形例の太陽電池モジュールの斜視図である。
図28〜図29において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
以下、本発明の第8実施形態について、図28〜図29を用いて説明する。
本実施形態の太陽電池モジュールの基本構成は第3実施形態と同様であり、集光板の形状が第3実施形態と異なる。
図28は、第8実施形態の太陽電池モジュールを示す斜視図である。図29は、第8実施形態の変形例の太陽電池モジュールの斜視図である。
図28〜図29において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図28に示すように、本実施形態の太陽電池モジュール86は、円筒状の集光板87と、2組の10並列回路モジュール88と、を備える。10並列回路モジュール88は、図16に示したような円環状のFPC49と、FPC49上に実装された10個の太陽電池セル1と、を備える。10並列回路モジュール88は、集光板87の円環状の端面に固定されている。
従来は、電力取り出し用の端子の位置が固定されていたため、自由度の高い回路設置が困難であった。これに対して、図28に示す本実施形態の太陽電池モジュール86であれば、10並列回路モジュール88の任意の位置に正極端子26および負極端子27を配置することができる。一方の10並列回路モジュール88の正極端子26と他方の10並列回路モジュール88の負極端子27とを電気的に接続すれば、直列回路を形成することができる。双方の10並列回路モジュール88の正極端子26同士、負極端子27同士を電気的に接続すれば、並列回路を形成することができる。このようにして、ユーザーは回路の形態を自由に選択することができる。
なお、各10並列回路モジュール88は、必ずしも集光板87の端面に固定されていなくてもよい。例えば図29に示す太陽電池モジュール90のように、10並列回路モジュール88は、集光板87の外形形状である円筒の内側の面に固定されていてもよい。もしくは、10並列回路モジュール88は、集光板87の外形形状である円筒の外側の面に固定されていてもよい。いずれにしても、本実施形態の太陽電池モジュール86と同等の効果が得られる。
[太陽光発電装置]
以下、本発明の第9実施形態である太陽光発電装置について、図30を用いて説明する。
図30は、第9実施形態の太陽光発電装置を示す概略構成図である。
以下、本発明の第9実施形態である太陽光発電装置について、図30を用いて説明する。
図30は、第9実施形態の太陽光発電装置を示す概略構成図である。
図30に示すように、第9実施形態の太陽光発電装置100は、第1〜第8実施形態の太陽電池モジュール101と、インバータ102と、蓄電池103と、を有している。太陽電池モジュール101によって得られた電力は、インバータ102によって直流−交流変換され、外部負荷105に向けて出力される。また、外部電源106が外部負荷105に接続されている。太陽電池モジュール101によって得られた電力は、蓄電池103に充電され、必要に応じて蓄電池103から放電される構成となっている。
本実施形態によれば、上記第1〜第8実施形態の太陽電池モジュール101を備えているため、設置形態や使用形態の自由度が高く、効率に優れた太陽光発電装置100を実現することができる
[太陽電池セル以外の他の電子デバイス]
本発明のFPCは、表面電極−裏面電極構造をもつ全ての電子デバイスに適用できることから、上記実施形態で示した太陽電池セルに限定されるものではない。
例えば図31および図32に示した発光ダイオード、図33に示したレーザダイオード、図34に示した有機EL素子、などに本発明のFPCを適用することができる。
本発明のFPCは、表面電極−裏面電極構造をもつ全ての電子デバイスに適用できることから、上記実施形態で示した太陽電池セルに限定されるものではない。
例えば図31および図32に示した発光ダイオード、図33に示したレーザダイオード、図34に示した有機EL素子、などに本発明のFPCを適用することができる。
図31に示すように、赤色発光ダイオード110は、裏面電極111、n型GaAs基板112、n型GaAs層113、n型AlGaInP層114、AlGaInP多重量子井戸層(MQW)115、p型AlGaInP層116、表面電極117が順次積層された構成を有する。
図32に示すように、青色乃至緑色発光ダイオード119は、裏面電極120、サファイアもしくはGaN基板121、n型GaN層122、InGaN−MQW123、p型AlGaN層124、p型GaN層125、表面電極126が順次積層された構成を有する。
図33に示すように、レーザダイオード128は、裏面電極129、n型GaAs基板130、n型GaAs層131、n型GaAlAsクラッド層132、GaAlAs−MQW133、p型GaAlAsクラッド層134、n型GaAlAs電流制限層135、p型GaAlAsクラッド層136、表面電極137が順次積層された構成を有する。
図34に示すように、有機EL素子139は、金属膜140、透明導電膜からなる裏面電極141、正孔輸送層142、発光層143、電子輸送層144、透明導電膜からなる表面電極145が順次積層された構成を有する。
このように、これらの電子デバイスは、活性層を挟んで表面電極と裏面電極とが設けられた構造であればよい。ここで言う活性層とは、発光ダイオードおよびレーザダイオードでは多重量子井戸層(MQW)、有機EL素子では発光層に相当し、注入されたキャリアが再結合し、発光過程を生じる層である。電極の構造として、表面電極は、一般的にp型半導体層の上に位置し、異なる2種類以上の金属の積層体で構成されることが多い。裏面電極は、一般的に異なる2種類以上の金属の合金で構成されることが多い。図34の有機EL素子139では、金属膜140の上に形成された透明導電膜が陰極(裏面電極141)であり、最上層の透明導電膜が陽極(表面電極145)である。しかしながら、これら電子デバイスの構造は限定されるものではなく、表面電極と裏面電極を有してさえいればよい。
太陽電池セルのような受光デバイスでは、本発明のFPCによれば、入射光により発生したフォトキャリアを、任意の位置から引き出された正極端子と負極端子とで取り出して電力を得ていた。これとは逆の使用形態として、正極端子と負極端子とにバイアス電圧を印加することも可能であり、上記の発光デバイスに対してバイアス電圧を印加すれば、キャリアが注入され、発光が生じる。
[第10実施形態]
以下、本発明の第10実施形態について、図35〜図37を用いて説明する。
本実施形態では、上述の発光デバイスを用いた発光素子モジュールの一例を示す。
図35は、第10実施形態の発光素子モジュールに用いる発光素子の平面図である。図36は、本実施形態の発光素子モジュールの平面図である。図37は、図36のK−K’線に沿う断面図である。
以下、本発明の第10実施形態について、図35〜図37を用いて説明する。
本実施形態では、上述の発光デバイスを用いた発光素子モジュールの一例を示す。
図35は、第10実施形態の発光素子モジュールに用いる発光素子の平面図である。図36は、本実施形態の発光素子モジュールの平面図である。図37は、図36のK−K’線に沿う断面図である。
図35に示すように、本実施形態で用いる発光デバイス147は、活性層を含む矩形状のデバイス本体148と、表面電極149と、裏面電極(図37参照)と、を備えている。表面電極149は、デバイス本体148の表面の一部に設けられている。裏面電極は、デバイス本体148の裏面全面に設けられている。
図36、図37に示すように、発光素子モジュール150は、FPC151と、4個の発光デバイス147と、を備える。FPC151は、4個の発光デバイス147を実装可能な大きさを有するデバイス実装部152と、4個の折曲部153と、を備えている。発光デバイス147の裏面電極154は、はんだ23を介してFPC151の裏面電極用接続部155と電気的に接続されている。発光デバイス147の表面電極149は、FPC151の折曲部153が折り曲げられた状態ではんだ23を介して表面電極用第1接続部156と電気的に接続されている。また、FPC151は、表面電極用第1接続部156と一体の導体層からなる表面電極用第2接続部157を備えている。
発光素子モジュール150において、4個の発光デバイス147は並列接続されている。正極端子26および負極端子27は、発光素子モジュール150の両端に接続されている。4個の発光デバイス147に電流を供給するための電源158は、正極端子26と負極端子27との間に電気的に接続されている。発光素子モジュール150に対して電源158から電流が供給されることにより、活性層にキャリアが注入され、発光が生じる。
本実施形態のFPC151においても、裏面電極用接続部155に、導体層を貫通する孔159が設けられている。第1実施形態で検討したように、裏面電極用接続部155の面積に対する孔159の面積が5%以上、85%以下であれば、発光素子モジュール150の反りは軽減でき、かつ、接触抵抗の増大に起因する全体の直列抵抗の増大を抑えることができる。直列抵抗の低減は、発光デバイス147の閾値電圧を下げる効果を持ち、高効率化を図ることができる。
[第11実施形態]
以下、本発明の第11実施形態について、図38〜図40を用いて説明する。
本実施形態では、圧電デバイスを用いた圧電素子モジュールの一例を示す。
図38は、第11実施形態の圧電素子モジュールに用いる圧電デバイスの断面図である。図39は、圧電素子モジュールの平面図である。図40は、図39のL−L’線に沿う断面図である。
以下、本発明の第11実施形態について、図38〜図40を用いて説明する。
本実施形態では、圧電デバイスを用いた圧電素子モジュールの一例を示す。
図38は、第11実施形態の圧電素子モジュールに用いる圧電デバイスの断面図である。図39は、圧電素子モジュールの平面図である。図40は、図39のL−L’線に沿う断面図である。
図38に示すように、本実施形態で用いる圧電デバイス160は、金属板161と、裏面電極162と、例えば圧電性セラミックス等からなる圧電体層163と、表面電極164と、が順次積層された構成を有する。この種の圧電デバイス160としては、例えば市販のピエゾ素子を用いることができる。
図39に示すように、圧電素子モジュール165は、FPC166と、3個の圧電デバイス160と、を備える。FPC166は、3個の圧電デバイス160を実装可能な大きさを有する。圧電素子モジュール165上に発光ダイオード167が実装されている。3個の圧電デバイス160は、並列接続されている。これら圧電デバイス160と発光ダイオード167とにより発光回路が構成されている。圧電素子モジュール165に対して圧力が加わると、圧電効果により電圧が生じ、その電圧により発光ダイオード167が発光する。
図40に示すように、本実施形態のFPC166は可撓性を有することから、圧電体層163に圧力が加わりやすく、電圧を容易に発生することができる。また、圧電素子モジュール165の直列抵抗が小さいため、次式で示されるジュール熱Qが小さくなる。
Q=(E2/R)・t
(E:圧電電圧、R:抵抗、t:時間)
その結果、回路の特性が向上するため、本実施形態の圧電素子モジュール165は、図39に示すような発光回路に好適なものとなる。
Q=(E2/R)・t
(E:圧電電圧、R:抵抗、t:時間)
その結果、回路の特性が向上するため、本実施形態の圧電素子モジュール165は、図39に示すような発光回路に好適なものとなる。
[第12実施形態]
以下、本発明の第12実施形態について、図41を用いて説明する。
本実施形態では、熱電デバイスを用いた熱電素子モジュールの一例を示す。
図41は、第11実施形態の熱電素子モジュールに用いる熱電デバイスの断面図である。
以下、本発明の第12実施形態について、図41を用いて説明する。
本実施形態では、熱電デバイスを用いた熱電素子モジュールの一例を示す。
図41は、第11実施形態の熱電素子モジュールに用いる熱電デバイスの断面図である。
図41に示すように、本実施形態で用いる熱電デバイス170は、裏面電極171と、p型半導体172およびn型半導体173と、表面電極174と、を備えている。この種の熱電デバイス170としては、例えば市販のペルチェ素子を用いることができる。熱電素子モジュール175は、FPC176と、3組の熱電デバイス170と、を備える。熱電デバイス170は、直流電流により冷却、加熱、温度制御を自由に行うことができる。例えば、直流電流が熱電デバイス170内を流れることにより、熱を低温側(吸熱側)から高温側(発熱側)へ輸送する。この場合、裏面電極171が正極(+)となり、表面電極174が負極(−)となる。逆に、裏面電極171を負極(−)とし、表面電極174を正極(+)とすれば、裏面電極171を高温側(発熱側)、表面電極174を低温側(吸熱側)とすることができる。
本実施形態の熱電素子モジュール175において、図7に示したように、所望の位置に外部端子を設けることにより、従来のように煩雑な回路を構成することなく、冷却、発熱の切り替えを容易に行うことができる。本実施形態の熱電素子モジュール175によれば、直列抵抗が小さくなるため、注入する電流量を小さくすることができる。これにより、回路効率を向上させることが可能になる。それに加えて、直列抵抗が小さいことが次式のジュール熱Qを小さくすることにつながる。
Q=I2Rt
(I:直流電流、R:抵抗、t:時間)
その結果、回路の特性が向上するため、本実施形態の熱電素子モジュール175は、ペルチェ素子回路を用いる家電製品にとって好適なものとなる。
Q=I2Rt
(I:直流電流、R:抵抗、t:時間)
その結果、回路の特性が向上するため、本実施形態の熱電素子モジュール175は、ペルチェ素子回路を用いる家電製品にとって好適なものとなる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば上記実施形態の太陽電池モジュールは、蛍光体を含む集光板を備えていたが、必ずしも集光板が蛍光体を含んでいなくてもよい。その場合、入射した太陽光を反射させて集光板表面で光が全反射しやすいように、光の進行方向を変更する反射面を有する構造体が集光板に設けられていることが望ましい。
その他、上記実施形態の太陽電池モジュールにおける各種構成要素の形状、寸法、数、配置、構成材料、製造方法等については、上記実施形態で例示したものに限らず、適宜変更が可能である。
本発明は、各種の電子デバイスを実装するためのFPC、複数の太陽電池セルを含む太陽電池モジュール、もしくは太陽光発電装置に利用が可能である。
1,51,52,53,75…太陽電池セル(電子デバイス)、2…機能層、3,76,117,126,137,145,149,164,174…表面電極、4,79,111,120,129,141,154,162,171…裏面電極、7,42,49,80,151,166,176…FPC、8…導体層、9…第1被覆層、10…第2被覆層、11…積層体、12…第1導体層、13…第2導体層、14,43,48,81,152…デバイス実装部、15,44,50,82,153…折曲部、16,156…表面電極用第1接続部、17,157…表面電極用第2接続部、18,19,155…裏面電極用接続部、20,159…孔、22,41,47,56,60,63,67,72,83,86,90,101…太陽電池モジュール、57,87…集光板、68…第1の太陽電池モジュール、69…第2の太陽電池モジュール、100…太陽光発電装置、110…赤色発光ダイオード(電子デバイス)、119…青色乃至緑色発光ダイオード(電子デバイス)、128…レーザダイオード(電子デバイス)、139…有機EL素子(電子デバイス)、147…発光デバイス(電子デバイス)、160…圧電デバイス(電子デバイス)、170…熱電デバイス(電子デバイス)。
Claims (15)
- 導体層と、前記導体層の第1面の一部を覆う第1被覆層と、前記導体層の第2面の一部を覆う第2被覆層と、が積層された積層体で構成され、
前記第1被覆層の表面が、機能層と表面電極と裏面電極とを備えたn個(n:自然数)の電子デバイスを実装する実装面であり、
前記導体層は、前記n個の電子デバイスの前記表面電極と電気的に接続される第1導体層と、前記第1導体層とは電気的に絶縁され、前記n個の電子デバイスの前記裏面電極と電気的に接続される第2導体層と、を含み、
前記積層体は、前記n個の電子デバイスを実装するデバイス実装部と、前記デバイス実装部の外側に張り出す形状で折曲可能とされたn個の折曲部と、を備え、
前記第1導体層は、前記n個の折曲部の各々に設けられ、少なくとも前記第1被覆層から露出して個々の前記電子デバイスの前記表面電極と電気的に接続されるn個の表面電極用第1接続部と、前記デバイス実装部に設けられ、前記第2被覆層から露出して外部端子と電気的に接続される表面電極用第2接続部と、を備え、
前記第2導体層は、少なくとも前記デバイス実装部に設けられ、少なくとも前記第1被覆層から露出して前記n個の電子デバイスの前記裏面電極と電気的に接続されるとともに外部端子と電気的に接続される裏面電極用接続部を有することを特徴とするフレキシブルプリント配線板。 - 前記裏面電極用接続部は、個々の前記電子デバイスの前記裏面電極毎に複数に分割されていることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板。
- 複数の前記裏面電極用接続部のうち、一部の裏面電極用接続部は、前記第1被覆層から露出し、残りの裏面電極用接続部は、前記第1被覆層および前記第2被覆層の双方から露出していることを特徴とする請求項2に記載のフレキシブルプリント配線板。
- 複数の前記裏面電極用接続部の全てが、前記第1被覆層および前記第2被覆層の双方から露出していることを特徴とする請求項2に記載のフレキシブルプリント配線板。
- 複数の前記裏面電極用接続部のうち、一部の裏面電極用接続部は、前記デバイス実装部に対して前記折曲部と同じ側に張り出していることを特徴とする請求項2から請求項4までのいずれか一項に記載のフレキシブルプリント配線板。
- 前記裏面電極用接続部に、前記第2導体層を貫通する孔が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のフレキシブルプリント配線板。
- 前記表面電極用第1接続部は、前記第1被覆層および前記第2被覆層の双方から露出していることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載のフレキシブルプリント配線板。
- 前記デバイス実装部を平面視したときの形状が、湾曲した曲線部分を有することを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載のフレキシブルプリント配線板。
- 請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載のフレキシブルプリント配線板と、
前記フレキシブルプリント配線板に実装された複数の太陽電池セルと、を備えたことを特徴とする太陽電池モジュール。 - 前記フレキシブルプリント配線板を平面視したとき、前記折曲部の少なくとも一部が前記太陽電池セルの前記表面電極と重なっていることを特徴とする請求項9に記載の太陽電池モジュール。
- 前記複数の太陽電池セルが実装された複数のフレキシブルプリント配線板が、直列接続もしくは並列接続されたことを特徴とする請求項9または請求項10に記載の太陽電池モジュール。
- 前記複数の太陽電池セルが実装された複数のフレキシブルプリント配線板と、
前記複数のフレキシブルプリント配線板が実装された集光板と、を備えたことを特徴とする請求項9から請求項11までのいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。 - 前記集光板は、入射した太陽光を励起光として蛍光を発する蛍光集光板であることを特徴とする請求項12に記載の太陽電池モジュール。
- 前記複数のフレキシブルプリント配線板が実装された集光板を複数備え、
複数の前記集光板の前記フレキシブルプリント配線板同士が、直列接続もしくは並列接続されたことを特徴とする請求項12または請求項13に記載の太陽電池モジュール。 - 請求項9から請求項14までのいずれか一項に記載の太陽電池モジュールを備えたことを特徴とする太陽光発電装置。
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