JP2016095022A - 変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型化および多段化を図りながら飛び変速時の多ステップ化を極力回避可能なトリプルクラッチ式の変速機を提供する。【解決手段】 通常のデュアルクラッチ式の変速機では、駆動源の駆動力が第1入力軸および第2入力軸の2系統に選択的に入力されるが、本実施の形態では、駆動源Pの駆動力が第1入力軸〜第3入力軸Im1〜Im3の3系統に選択的に入力されるために変速時のインターロックが発生し難くなって骨格の小型化が実現できるだけでなく、飛び変速時の多ステップ化を抑制して変速応答性を高めることができる。しかも通常のデュアルクラッチ式の変速機に対して摩擦係合装置C1〜C3の数が2個から3個に増加したので、現変速段で係合する摩擦係合装置と目標変速段で係合する摩擦係合装置とが一致してしまう確率が減少し、トルク抜けを発生させずにクラッチtoクラッチ変速が可能になる確率が増加することで、飛び変速時の多ステップ化を一層効果的に抑制して変速応答性を高めることができる。【選択図】 図1

Description

本発明は、同軸3重に配置した入力軸と、それぞれ同軸2重に配置した一対の出力軸とを備え、駆動源の駆動力を3個の摩擦クラッチを介して何れかの入力軸に選択的に入力するとともに、その駆動力を何れかの出力軸から選択的に出力するトリプルクラッチ式の変速機に関する。
同軸2重に配置した入力軸と、それぞれ同軸2重に配置した一対の出力軸とを備え、駆動源の駆動力を2個の摩擦クラッチを介して何れかの入力軸に選択的に入力するとともに、その駆動力を何れかの出力軸から選択的に出力する、いわゆるデュアルクラッチ式の変速機において、入力軸から一方の出力軸に直接駆動力を出力する単純フローの動力伝達経路と、入力軸から両方の出力軸を経て駆動力を出力する複雑フローの動力伝達経路とを併用することで、限られた個数のギヤを有効に利用して骨格の大型化を回避しながら10段への多段化を図った変速機(図40参照)が、下記特許文献1により公知である。
DE 10 2011 117 046 A1
ところで、変速機の変速には、連続する変速段間で変速する順次変速と、連続しない変速段間で変速する飛び変速とがあり、飛び変速には、例えば1速変速段から2速変速段を飛ばして3速変速段に変速する1段飛び変速や、1速変速段から2速変速段および3速変速段を飛ばして4速変速段に変速する2段飛び変速等がある。
デュアルクラッチ式の変速機の一種である上記従来の変速機は、順次変速を行う場合に予め次変速段をプリシフトした状態で2個の摩擦クラッチを掴み換えすることで、トルク抜けのない変速が可能になる。しかしながら、トルク抜けのない飛び変速を行おうとした場合、現変速段から目標変速段に直接飛び変速することができず、多くの場合に現変速段から目標変速段に変速する過程で複数の仮変速段を経由してトルク抜けを防止しながら変速する必要が生じてしまい(多ステップ変速)、そのために変速応答性が低下する問題がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、小型化および多段化を図りながら飛び変速時の多ステップ化を極力回避可能な変速機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、少なくとも一部が重なり合うように同軸上に配置された第1入力軸、第2入力軸および第3入力軸と、前記第1入力軸を駆動源に接続する第1摩擦係合装置と、前記第2入力軸を前記駆動源に接続する第2摩擦係合装置と、前記第3入力軸を前記駆動源に接続する第3摩擦係合装置と、前記第1入力軸に固設された第1入力ギヤと、前記第2入力軸に固設された第2入力ギヤと、前記第3入力軸に固設された第3、第4入力ギヤと、前記第1入力軸と平行に配置された第1出力軸および第2出力軸と、前記第1出力軸の外周に同軸に配置されて第1噛合係合装置を介して該第1出力軸に結合可能な第1副出力軸と、前記第2出力軸の外周に同軸に配置されて第5噛合係合装置を介して該第2出力軸に結合可能な第2副出力軸と、前記第1副出力軸に相対回転自在に支持されて第2噛合係合装置を介して該第1副出力軸に結合可能な第1出力ギヤと、前記第1副出力軸に相対回転自在に支持されて第3噛合係合装置を介して該第1副出力軸に結合可能な第2出力ギヤと、前記第1副出力軸に相対回転自在に支持されて第4噛合係合装置を介して該第1副出力軸に選択的に結合可能な第3、第4出力ギヤと、前記第2副出力軸に相対回転自在に支持されて第6噛合係合装置を介して該第2副出力軸に結合可能な第5出力ギヤと、前記第2副出力軸に相対回転自在に支持されて第7噛合係合装置を介して該第2副出力軸に結合可能な第6出力ギヤと、前記第2副出力軸に相対回転自在に支持されて第8噛合係合装置を介して該第2副出力軸に選択的に結合可能な第7出力ギヤと、前記第1出力軸に固設された第1ファイナルドライブギヤと、前記第2出力軸に固設された第2ファイナルドライブギヤとを備え、前記第1入力ギヤは前記第1出力ギヤおよび前記第5出力ギヤに噛合し、前記第2入力ギヤは前記第2出力ギヤおよび前記第6出力ギヤに噛合し、前記第3入力ギヤは前記第3出力ギヤに噛合し、前記第4入力ギヤは前記第4出力ギヤおよび前記第7出力ギヤに噛合し、前記第1〜第3摩擦係合装置および前記第1〜第8噛合係合装置の選択的係合により、前記駆動源の駆動力を前記第1ファイナルドライブギヤまたは第2ファイナルドライブギヤに選択的に伝達して複数の変速段を確立可能であることを特徴とする変速機が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記第1入力軸の外周に前記第2入力軸が配置され、前記第2入力軸の外周に前記第3入力軸が配置されることを特徴とする変速機が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記第3入力軸の外周に前記第1入力軸が配置され、前記第1入力軸の外周に前記第2入力軸が配置されることを特徴とする変速機が提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項1〜請求項3の何れか1項の構成に加えて、前記複数の変速段は、最低変速段から所定段上の変速段までの低速変速段群と、最高変速段から所定段下の変速段までの高速変速段群と、前記低速変速段群および前記高速変速段群に挟まれた中速変速段群とからなり、前記低速変速段群および前記高速変速段群では前記駆動源の駆動力が前記第1、第2副出力軸の両方を経由して出力され、前記中速変速段群では前記駆動源の駆動力が前記第1、第2副出力軸の一方だけを経由して出力されることを特徴とする変速機が提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、請求項1〜請求項4の何れか1項の構成に加えて、前記複数の変速段の中間に位置する中間変速段未満の低速側変速段では前記駆動源の駆動力が前記第1、第2出力軸の一方から出力され、前記中間変速段以上の高速側変速段では前記駆動源の駆動力が前記第1、第2出力軸の他方から出力されることを特徴とする変速機が提案される。
また請求項6に記載された発明によれば、請求項1〜請求項5の何れか1項の構成に加えて、前記第1副出力軸に固設されたリバースドライブギヤと、前記第2出力軸に相対回転自在に支持されて前記第1リバースドライブギヤに噛合するリバースドリブンギヤと、前記リバースドリブンギヤを前記第2出力軸に結合可能な第9噛合係合装置とを備え、前記第9噛合係合装置および前記第5噛合係合装置は相互に対向するように配置されて共通のシフトフォークで作動することを特徴とする変速機が提案される。
尚、実施の形態のエンジンPは本発明の駆動源に対応し、実施の形態の第1摩擦クラッチC1〜第3摩擦クラッチC3は本発明の第1〜第3摩擦係合装置に対応し、実施の形態の第1シンクロ装置A〜第9シンクロ装置Iは本発明第1〜第9噛合係合装置に対応する。
請求項1の構成によれば、同軸に配置されて第1〜第3摩擦係合装置を介して駆動力が入力される第1〜第3入力軸と、同軸に配置された第1出力軸および第1副出力軸と、同軸に配置された第2出力軸および第2副出力軸とを3軸に配置し、それら3軸間を接続する第1〜第4入力ギヤおよび第1〜第7出力ギヤよりなる動力伝達経路を第1〜第3摩擦係合装置および第1〜第8噛合係合装置で切り換えるので、合計11個のギヤで最大25段の変速段を確立可能となり、各ギヤの歯数の設定により、25段の変速段のうちから11段の有効変速段を選択することで、少ないギヤ数で変速段の多段化が可能となる。
また通常のデュアルクラッチ式の変速機では、駆動源の駆動力が第1入力軸および第2入力軸の2系統に選択的に入力されるが、本発明では駆動源の駆動力が第1入力軸〜第3入力軸の3系統に選択的に入力されるために変速時のインターロックが発生し難くなり、飛び変速時の多ステップ化を抑制して変速応答性を高めることができる。しかも通常のデュアルクラッチ式の変速機に対して摩擦係合装置の数が2個から3個に増加するので、現変速段で係合する摩擦係合装置と目標変速段で係合する摩擦係合装置とが一致してしまう確率が減少し、トルク抜けを発生させずにクラッチtoクラッチ変速が可能になる確率が増加することで、飛び変速時の多ステップ化を一層効果的に抑制して変速応答性を高めることができる。
また請求項3の構成によれば、第3入力軸の外周に第1入力軸が配置され、第1入力軸の外周に第2入力軸が配置されるので、中間の第1入力軸は1個の第1入力ギヤだけを支持し、また最外周の第2入力軸は1個の第2入力ギヤだけを支持することから、第1入力軸および第2入力軸の軸方向長さを短縮することができる。その結果、最内周の最も細くて最も長い第3入力軸が撓んでも、第1〜第3入力軸間で干渉が発生し難くなり、その分だけ第1〜第3入力軸を小径化して変速機の小型軽量化を図ることができる。
また請求項4の構成によれば、複数の変速段は、最低変速段から所定段上の変速段までの低速変速段群(1速変速段および2速変速段)と、最高変速段から所定段下の変速段までの高速変速段群(10速変速段および11速変速段)と、低速変速段群および高速変速段群に挟まれた中速変速段群(3速変速段〜9速変速段)とからなり、低速変速段群および高速変速段群では駆動源の駆動力が第1、第2副出力軸の両方を経由して出力され、中速変速段群では駆動源の駆動力が第1、第2副出力軸の一方だけを経由して出力されるので、駆動力が第1、第2副出力軸の両方を経由する複雑フローを使用頻度が低い低速変速段群および高速変速段群に割り当てるとともに、駆動力が第1、第2副出力軸の一方だけを経由する単純フローを使用頻度が高い中速変速段群に割り当てることで、ギヤの噛み合い数を減らして動力損失を最小限に抑えることができる。
このとき、低速変速段群および高速変速段群では第1副出力軸および第2副出力軸間で第3入力ギヤおよび第4入力ギヤを介して駆動力が伝達されるため、第3入力ギヤおよび第4入力ギヤを減速ギヤとして機能させて低速変速段群の変速比を増加させるとともに、第3入力ギヤおよび第4入力ギヤを増速ギヤとして機能させて高速変速段群の変速比を減少させることで、変速機のレシオレンジを拡大することができる。
また請求項5の構成によれば、複数の変速段の中間に位置する中間変速段未満の低速側変速段(1速変速段〜6速変速段)では駆動源の駆動力が第1、第2出力軸の一方から出力され、中間変速段以上の高速側変速段(7速変速段〜11速変速段)では駆動源の駆動力が第1、第2出力軸の他方から出力されるので、連続的にアップシフトあるいはダウンシフトする際に駆動力の伝達経路が頻繁にあるいは複雑に切り換わるのを防止し、動力損失の低減および変速応答性の確保が可能となる。
また請求項6の構成によれば、第1副出力軸に固設されたリバースドライブギヤと、第2出力軸に相対回転自在に支持されて第1リバースドライブギヤに噛合するリバースドリブンギヤと、リバースドリブンギヤを第2出力軸に結合可能な第9噛合係合装置とを備え、第9噛合係合装置および第5噛合係合装置は相互に対向するように配置されて共通のシフトフォークで作動するので、第9噛合係合装置および第5噛合係合装置をそれぞれ専用のシフトフォークで作動させる場合に比べて、シフトフォークの数を削減することができる。
変速機のスケルトン図。(第1の実施の形態) 図1の軸方向矢視図。(第1の実施の形態) 各入力ギヤおよび各出力ギヤの歯数を示す図。(第1の実施の形態) 各変速段のレシオおよび各変速段の公比を示す図。(第1の実施の形態) 摩擦クラッチおよびシンクロ装置の係合表。(第1の実施の形態) 1速変速段→2速変速段の順次変速過程の説明図。(第1の実施の形態) 2速変速段→3速変速段の順次変速過程の説明図。(第1の実施の形態) 3速変速段→4速変速段の順次変速過程の説明図。(第1の実施の形態) 4速変速段→5速変速段の順次変速過程の説明図。(第1の実施の形態) 5速変速段→6速変速段の順次変速過程の説明図。(第1の実施の形態) 6速変速段→7速変速段の順次変速過程の説明図。(第1の実施の形態) 7速変速段→8速変速段の順次変速過程の説明図。(第1の実施の形態) 8速変速段→9速変速段の順次変速過程の説明図。(第1の実施の形態) 9速変速段→10速変速段の順次変速過程の説明図。(第1の実施の形態) 10速変速段→11速変速段の順次変速過程の説明図。(第1の実施の形態) 従来例および実施の形態の各変速段のギヤ噛み合い数を示す図。(第1の実施の形態) 各変速段の簡略なトルクフローを示す図。(第1の実施の形態) 3個の摩擦クラッチを設けたことの効果の説明図。(第1の実施の形態) 実施の形態の飛び変速のステップ数を示す図。(第1の実施の形態) 従来例の飛び変速のステップ数を示す図。(第1の実施の形態) 変速機のスケルトン図。(第2の実施の形態) 変速機のスケルトン図。(第3の実施の形態) 図22の軸方向矢視図。(第3の実施の形態) 摩擦クラッチおよびシンクロ装置の係合表。(第3の実施の形態) 1速変速段→2速変速段の順次変速過程の説明図。(第3の実施の形態) 2速変速段→3速変速段の順次変速過程の説明図。(第3の実施の形態) 3速変速段→4速変速段の順次変速過程の説明図。(第3の実施の形態) 4速変速段→5速変速段の順次変速過程の説明図。(第3の実施の形態) 5速変速段→6速変速段の順次変速過程の説明図。(第3の実施の形態) 6速変速段→7速変速段の順次変速過程の説明図。(第3の実施の形態) 7速変速段→8速変速段の順次変速過程の説明図。(第3の実施の形態) 8速変速段→9速変速段の順次変速過程の説明図。(第3の実施の形態) 9速変速段→10速変速段の順次変速過程の説明図。(第3の実施の形態) 10速変速段→11速変速段の順次変速過程の説明図。(第3の実施の形態) リバース変速段→1速変速段の変速過程の説明図。(第3の実施の形態) 各変速段の簡略なトルクフローを示す図。(第3の実施の形態) 比較例のシフトフォークの配置を示す図。(第3の実施の形態) シフトフォークの配置を示す図。(第3の実施の形態) 変速機のスケルトン図およびトルクフロー図。(第4の実施の形態) 変速機のスケルトン図。(従来例)
第1の実施の形態
以下、図1〜図20に基づいて本発明の第1の実施の形態を説明する。
図1および図2に示すように、本実施の形態の前進11段のトリプルクラッチ式の変速機Tは、エンジンPに第1摩擦クラッチC1を介して接続された第1入力軸Im1と、第1入力軸Im1の外周に相対回転自在に嵌合してエンジンPに第2摩擦クラッチC2を介して接続された第2入力軸Im2と、第2入力軸Im2の外周に相対回転自在に嵌合してエンジンPに第3摩擦クラッチC3を介して接続された第3入力軸Im3とを備える。第1摩擦クラッチC1、第2摩擦クラッチC2および第3摩擦クラッチC3は、第1入力軸Im1、第2入力軸Im2および第3入力軸Im3の軸端とエンジンPとの間に一纏めにして配置される。
第1入力軸Im1、第2入力軸Im2および第3入力軸Im3に対して第1出力軸Om1および第2出力軸Om2が平行に配置されており、第1出力軸Om1の外周に第1副出力軸Os1が相対回転自在に嵌合するとともに、第2出力軸Om2の外周に第2副出力軸Os2が相対回転自在に嵌合する。
第1入力軸Im1に第1入力ギヤGi1が固設され、第2入力軸Im2に第2入力ギヤGi2が固設され、第3入力軸Im3に第3入力ギヤGi3および第4入力ギヤGi4が固設される。
第1入力ギヤGi1は、第1副出力軸Os1に相対回転自在に支持した第1出力ギヤGo1と、第2副出力軸Os2に相対回転自在に支持した第5出力ギヤGo5とに噛合し、第2入力ギヤGi2は、第1副出力軸Os1に相対回転自在に支持した第2出力ギヤGo2と、第2副出力軸Os2に相対回転自在に支持した第6出力ギヤGo6とに噛合し、第3入力ギヤGi3は、第1副出力軸Os1に相対回転自在に支持した第3出力ギヤGo3に噛合し、第4入力ギヤGi4は、第1副出力軸Os1に相対回転自在に支持した第4出力ギヤGo4と第2副出力軸Os2に相対回転自在に支持した第7出力ギヤGo7とに噛合する。
第1出力軸Om1と第1副出力軸Os1とは、第1シンクロ装置Aにより結合可能であり、第1出力ギヤGo1は第2シンクロ装置Bを介して第1副出力軸Os1に結合可能であり、第2出力ギヤGo2は第3シンクロ装置Cを介して第1副出力軸Os1に結合可能であり、第3出力ギヤGo3および第4出力ギヤGo4は第4シンクロ装置D1,D2を介して第1副出力軸Os1に選択的に結合可能である。第4シンクロ装置D1,D2は共通のシフトフォークで作動するもので、スリーブの左動により第3出力ギヤGo3を第1副出力軸Os1に結合し、スリーブの右動により第4出力ギヤGo4を第1副出力軸Os1に結合する。
第2出力軸Om2と第2副出力軸Os2とは、第5シンクロ装置Eにより結合可能であり、第5出力ギヤGo5は第6シンクロ装置Fを介して第2副出力軸Os2に結合可能であり、第6出力ギヤGo6は第7シンクロ装置Gを介して第2副出力軸Os2に結合可能であり、第7出力ギヤGo7は第8シンクロ装置Hを介して第2副出力軸Os2に結合可能である。
第1出力軸Om1に固設した第1ファイナルドライブギヤGf1と、第2出力軸Om2に固設した第2ファイナルドライブギヤGf2とが、左右の駆動輪W,Wに駆動力を配分するディファレンシャルギヤGdのケースに固設したファイナルドリブンギヤGfに噛合する。
このような骨格を備えた変速機Tは、第1摩擦クラッチC1〜第3摩擦クラッチC3の選択的な係合と、第1シンクロ装置A〜第8シンクロ装置Hの選択的な係合との組み合わせにより最大で合計25段の変速段を確立可能であるが、本実施の形態では、合計25段の変速段のうちから合計11段の変速段を選択して使用する。
図3には、第1入力ギヤGi1〜第4入力ギヤGi4および第1出力ギヤGo1〜第7出力ギヤGo7の歯数と、それらのうちの相互に噛合するギヤの歯数比とが示される。図4(A)および図4(B)には、上記歯数設定により達成される1速変速段〜11速変速段のレシオと、隣接する変速段間の公比とが示されており、1速変速段〜11速変速段のレシオが適切な間隔で配分されていることが分かる。
図5は第1摩擦クラッチC1〜第3摩擦クラッチC3および第1シンクロ装置A〜第8シンクロ装置Hの係合表であり、各変速段で係合する摩擦クラッチおよびシンクロ装置が○印で示される。また図6〜図15は1速変速段〜11速変速段の順次アップシフトの過程の説明図であり、そこでは係合しているシンクロ装置が黒塗りで示され、係合解除しているシンクロ装置が白抜きで示される。
以下、1速変速段〜11速変速段のトルクフローを順番に説明する。
<1速変速段>
1速変速段の確立時には、第1摩擦クラッチC1が係合し、第1シンクロ装置A、第4シンクロ装置D1(左動側)、第6シンクロ装置Fおよび第8シンクロ装置Hが係合する。その結果、図6(A)から明らかなように、エンジンPの駆動力は、第1摩擦クラッチC1→第1入力軸Im1→第1入力ギヤGi1→第5出力ギヤGo5→第6シンクロ装置F→第2副出力軸Os2→第8シンクロ装置H→第7出力ギヤGo7→第4入力ギヤGi4→第3入力軸Im3→第3入力ギヤGi3→第3出力ギヤGo3→第4シンクロ装置D1(左動側)→第1副出力軸Os1→第1シンクロ装置A→第1出力軸Om1→第1ファイナルドライブギヤGf1→ファイナルドリブンギヤGf→ディファレンシャルギヤGdの経路で駆動輪W,Wに伝達される。
<2速変速段>
2速変速段の確立時には、第2摩擦クラッチC2が係合し、第1シンクロ装置A、第4シンクロ装置D1(左動側)、第7シンクロ装置Gおよび第8シンクロ装置Hが係合する。その結果、図7(A)から明らかなように、エンジンPの駆動力は、第2摩擦クラッチC2→第2入力軸Im2→第2入力ギヤGi2→第6出力ギヤGo6→第7シンクロ装置G→第2副出力軸Os2→第8シンクロ装置H→第7出力ギヤGo7→第4入力ギヤGi4→第3入力軸Im3→第3入力ギヤGi3→第3出力ギヤGo3→第4シンクロ装置D1(左動側)→第1副出力軸Os1→第1シンクロ装置A→第1出力軸Om1→第1ファイナルドライブギヤGf1→ファイナルドリブンギヤGf→ディファレンシャルギヤGdの経路で駆動輪W,Wに伝達される。
<3速変速段>
3速変速段の確立時には、第3摩擦クラッチC3が係合し、第1シンクロ装置Aおよび第4シンクロ装置D1(左動側)が係合する。その結果、図8(A)から明らかなように、エンジンPの駆動力は、第3摩擦クラッチC3→第3入力軸Im3→第3入力ギヤGi3→第3出力ギヤGo3→第4シンクロ装置D1(左動側)→第1副出力軸Os1→第1シンクロ装置A→第1出力軸Om1→第1ファイナルドライブギヤGf1→ファイナルドリブンギヤGf→ディファレンシャルギヤGdの経路で駆動輪W,Wに伝達される。
<4速変速段>
4速変速段の確立時には、第1摩擦クラッチC1が係合し、第1シンクロ装置Aおよび第2シンクロ装置Bが係合する。その結果、図9(A)から明らかなように、エンジンPの駆動力は、第1摩擦クラッチC1→第1入力軸Im1→第1入力ギヤGi1→第1出力ギヤGo1→第2シンクロ装置B→第1副出力軸Os1→第1シンクロ装置A→第1出力軸Om1→第1ファイナルドライブギヤGf1→ファイナルドリブンギヤGf→ディファレンシャルギヤGdの経路で駆動輪W,Wに伝達される。
<5速変速段>
5速変速段の確立時には、第2摩擦クラッチC2が係合し、第1シンクロ装置Aおよび第3シンクロ装置Cが係合する。その結果、図10(A)から明らかなように、エンジンPの駆動力は、第2摩擦クラッチC2→第2入力軸Im2→第2入力ギヤGi2→第2出力ギヤGo2→第3シンクロ装置C→第1副出力軸Os1→第1シンクロ装置A→第1出力軸Om1→第1ファイナルドライブギヤGf1→ファイナルドリブンギヤGf→ディファレンシャルギヤGdの経路で駆動輪W,Wに伝達される。
<6速変速段>
6速変速段の確立時には、第3摩擦クラッチC3が係合し、第1シンクロ装置Aおよび第4シンクロ装置D2(右動側)が係合する。その結果、図11(A)から明らかなように、エンジンPの駆動力は、第3摩擦クラッチC3→第3入力軸Im3→第4入力ギヤGi4→第4出力ギヤGo4→第4シンクロ装置D2(右動側)→第1副出力軸Os1→第1シンクロ装置A→第1出力軸Om1→第1ファイナルドライブギヤGf1→ファイナルドリブンギヤGf→ディファレンシャルギヤGdの経路で駆動輪W,Wに伝達される。
<7速変速段>
7速変速段の確立時には、第1摩擦クラッチC1が係合し、第5シンクロ装置Eおよび第6シンクロ装置Fが係合する。その結果、図12(A)から明らかなように、エンジンPの駆動力は、第1摩擦クラッチC1→第1入力軸Im1→第1入力ギヤGi1→第5出力ギヤGo5→第6シンクロ装置F→第2副出力軸Os2→第5シンクロ装置E→第2出力軸Om2→第2ファイナルドライブギヤGf2→ファイナルドリブンギヤGf→ディファレンシャルギヤGdの経路で駆動輪W,Wに伝達される。
<8速変速段>
8速変速段の確立時には、第2摩擦クラッチC2が係合し、第5シンクロ装置Eおよび第7シンクロ装置Gが係合する。その結果、図13(A)から明らかなように、エンジンPの駆動力は、第2摩擦クラッチC2→第2入力軸Im2→第2入力ギヤGi2→第6出力ギヤGo6→第7シンクロ装置G→第2副出力軸Os2→第5シンクロ装置E→第2出力軸Om2→第2ファイナルドライブギヤGf2→ファイナルドリブンギヤGf→ディファレンシャルギヤGdの経路で駆動輪W,Wに伝達される。
<9速変速段>
9速変速段の確立時には、第3摩擦クラッチC3が係合し、第5シンクロ装置Eおよび第8シンクロ装置Hが係合する。その結果、図14(A)から明らかなように、エンジンPの駆動力は、第3摩擦クラッチC3→第3入力軸Im3→第4入力ギヤGi4→第7出力ギヤGo7→第8シンクロ装置H→第2副出力軸Os2→第5シンクロ装置E→第2出力軸Om2→第2ファイナルドライブギヤGf2→ファイナルドリブンギヤGf→ディファレンシャルギヤGdの経路で駆動輪W,Wに伝達される。
<10速変速段>
10速変速段の確立時には、第1摩擦クラッチC1が係合し、第2シンクロ装置B、第4シンクロ装置D1(左動側)、第5シンクロ装置Eおよび第8シンクロ装置Hが係合する。その結果、図15(A)から明らかなように、エンジンPの駆動力は、第1摩擦クラッチC1→第1入力軸Im1→第1入力ギヤGi1→第1出力ギヤGo1→第2シンクロ装置B→第1副出力軸Os1→第4シンクロ装置D1(左動側)→第3出力ギヤGo3→第3入力ギヤGi3→第3入力軸Im3→第4入力ギヤGi4→第7出力ギヤGo7→第8シンクロ装置H→第2副出力軸Os2→第5シンクロ装置E→第2出力軸Om2→第2ファイナルドライブギヤGf2→ファイナルドリブンギヤGf→ディファレンシャルギヤGdの経路で駆動輪W,Wに伝達される。
<11速変速段>
11速変速段の確立時には、第2摩擦クラッチC2が係合し、第3シンクロ装置C、第4シンクロ装置D1(左動側)、第5シンクロ装置Eおよび第8シンクロ装置Hが係合する。その結果、図15(D)から明らかなように、エンジンPの駆動力は、第2摩擦クラッチC2→第2入力軸Im2→第2入力ギヤGi2→第2出力ギヤGo2→第3シンクロ装置C→第1副出力軸Os1→第4シンクロ装置D1(左動側)→第3出力ギヤGo3→第3入力ギヤGi3→第3入力軸Im3→第4入力ギヤGi4→第7出力ギヤGo7→第8シンクロ装置H→第2副出力軸Os2→第5シンクロ装置E→第2出力軸Om2→第2ファイナルドライブギヤGf2→ファイナルドリブンギヤGf→ディファレンシャルギヤGdの経路で駆動輪W,Wに伝達される。
以上のように、第1摩擦クラッチC1〜第3摩擦クラッチC3の係合および第1シンクロ装置A〜第8シンクロ装置Hの係合を制御することで、1速変速段〜11速変速段が確率する。
次に、1速変速段から11速変速段へのアップシフトの順次変速の手順を説明する。
<1速変速段→2速変速段>
図6(A)に示す1速変速段での走行状態から、図6(B)に示すシフト準備過程で、第7シンクロ装置Gを係合して第6出力ギヤGo6を第2副出力軸Os2に結合することで、2速変速段へのプリシフトを行う。このとき、第2摩擦クラッチC2は未だ係合解除状態にあるため、1速変速段の動力伝達経路で駆動力が伝達されている第2副出力軸Os2に破線で示す動力伝達経路で同時に駆動力が伝達されることはなく、インターロックが発生する虞はない。
図6(C)に示すクラッチ切替過程で、第1摩擦クラッチC1を係合解除して第2摩擦クラッチC2を係合すると、1速変速段の動力伝達経路によるトルク伝達が行われなくなり、新たに駆動力が実線で示す動力伝達経路で伝達されることで、トルク抜けが発生することなく2速変速段が確立する。そして図6(D)に示すシフト解除過程で、1速変速段で係合していたが2速変速段では不要な第6シンクロ装置Fを係合解除することで、2速変速段へのアップシフトを完了する。
<2速変速段→3速変速段>
2速変速段に対して3速変速段で新たに係合するシンクロ装置は存在しないため、図7(A)に示す2速変速段での走行状態から図7(B)に示すシフト準備過程に移行するときには、特に操作は行われない。
図7(C)に示すクラッチ切替過程で、第2摩擦クラッチC2を係合解除して第3摩擦クラッチC3を係合すると、2速変速段の動力伝達経路によるトルク伝達が行われなくなり、新たに駆動力が実線で示す動力伝達経路で伝達されるようになり、トルク抜けが発生することなく3速変速段が確立する。そして図7(D)に示すシフト解除過程で、2速変速段で係合していたが3速変速段では不要な第7シンクロ装置Gおよび第8シンクロ装置Hを係合解除することで、2速変速段へのアップシフトを完了する。
<3速変速段→4速変速段>
図8(A)に示す3速変速段での走行状態から、図8(B)に示すシフト準備過程で、第2シンクロ装置Bを係合して第1出力ギヤGo1を第1副出力軸Os1に結合することで、4速変速段へのプリシフトを行う。このとき、第1摩擦クラッチC1は未だ係合解除状態にあるため、3速変速段の動力伝達経路で駆動力が伝達されている第1副出力軸Os1に破線で示す動力伝達経路で同時に駆動力が伝達されることはなく、インターロックが発生する虞はない。
図8(C)に示すクラッチ切替過程で、第3摩擦クラッチC3を係合解除して第1摩擦クラッチC1を係合すると、3速変速段の動力伝達経路によるトルク伝達が行われなくなり、新たに駆動力が実線で示す動力伝達経路で伝達されることで、トルク抜けが発生することなく4速変速段が確立する。そして図8(D)に示すシフト解除過程で、3速変速段で係合していたが4速変速段では不要な第4シンクロ装置D1(左動側)を係合解除することで、4速変速段へのアップシフトを完了する。
<4速変速段→5速変速段>
図9(A)に示す4速変速段での走行状態から、図9(B)に示すシフト準備過程で、第3シンクロ装置Cを係合して第2出力ギヤGo2を第1副出力軸Os1に結合することで、5速変速段へのプリシフトを行う。このとき、第2摩擦クラッチC2は未だ係合解除状態にあるため、4速変速段の動力伝達経路で駆動力が伝達されている第1副出力軸Os1に破線で示す動力伝達経路で同時に駆動力が伝達されることはなく、インターロックが発生する虞はない。
図9(C)に示すクラッチ切替過程で、第1摩擦クラッチC1を係合解除して第2摩擦クラッチC2を係合すると、4速変速段の動力伝達経路によるトルク伝達が行われなくなり、新たに駆動力が実線で示す動力伝達経路で伝達されることで、トルク抜けが発生することなく5速変速段が確立する。そして図9(D)に示すシフト解除過程で、4速変速段で係合していたが5速変速段では不要な第2シンクロ装置Bを係合解除することで、5速変速段へのアップシフトを完了する。
<5速変速段→6速変速段>
図10(A)に示す5速変速段での走行状態から、図10(B)に示すシフト準備過程で、第4シンクロ装置D2(右動側)を係合して第4出力ギヤGo4を第1副出力軸Os1に結合することで、6速変速段へのプリシフトを行う。このとき、第3摩擦クラッチC3は未だ係合解除状態にあるため、5速変速段の動力伝達経路で駆動力が伝達されている第1副出力軸Os1に破線で示す動力伝達経路で同時に駆動力が伝達されることはなく、インターロックが発生する虞はない。
図10(C)に示すクラッチ切替過程で、第2摩擦クラッチC2を係合解除して第3摩擦クラッチC3を係合すると、5速変速段の動力伝達経路によるトルク伝達が行われなくなり、新たに駆動力が実線で示す動力伝達経路で伝達されることで、トルク抜けが発生することなく6速変速段が確立する。そして図10(D)に示すシフト解除過程で、5速変速段で係合していたが6速変速段では不要な第3シンクロ装置Cを係合解除することで、6速変速段へのアップシフトを完了する。
<6速変速段→7速変速段>
図11(A)に示す6速変速段での走行状態から、図11(B)に示すシフト準備過程で、第5シンクロ装置Eおよび第6シンクロ装置Fを係合して第2副出力軸Os2を第2出力軸Om2に結合するとともに第5出力ギヤGo5を第2副出力軸Os2に結合することで、7速変速段へのプリシフトを行う。このとき、第1摩擦クラッチC1は未だ係合解除状態にあるため、6速変速段の動力伝達経路で駆動力が伝達されているファイナルドリブンギヤGfに破線で示す動力伝達経路で同時に駆動力が伝達されることはなく、インターロックが発生する虞はない。
図11(C)に示すクラッチ切替過程で、第3摩擦クラッチC3を係合解除して第1摩擦クラッチC1を係合すると、6速変速段の動力伝達経路によるトルク伝達が行われなくなり、新たに駆動力が実線で示す動力伝達経路で伝達されることで、トルク抜けが発生することなく7速変速段が確立する。そして図11(D)に示すシフト解除過程で、6速変速段で係合していたが7速変速段では不要な第1シンクロ装置Aおよび第4シンクロ装置D2(右動側)を係合解除することで、7速変速段へのアップシフトを完了する。
<7速変速段→8速変速段>
図12(A)に示す7速変速段での走行状態から、図12(B)に示すシフト準備過程で、第7シンクロ装置Gを係合して第6出力ギヤGo6を第2副出力軸Os2に結合することで、8速変速段へのプリシフトを行う。このとき、第2摩擦クラッチC2は未だ係合解除状態にあるため、7速変速段の動力伝達経路で駆動力が伝達されている第2副出力軸Os2に破線で示す動力伝達経路で同時に駆動力が伝達されることはなく、インターロックが発生する虞はない。
図12(C)に示すクラッチ切替過程で、第1摩擦クラッチC1を係合解除して第2摩擦クラッチC2を係合すると、7速変速段の動力伝達経路によるトルク伝達が行われなくなり、新たに駆動力が実線で示す動力伝達経路で伝達されることで、トルク抜けが発生することなく8速変速段が確立する。そして図12(D)に示すシフト解除過程で、7速変速段で係合していたが8速変速段では不要な第6シンクロ装置Fを係合解除することで、8速変速段へのアップシフトを完了する。
<8速変速段→9速変速段>
図13(A)に示す8速変速段での走行状態から、図13(B)に示すシフト準備過程で、第8シンクロ装置Hを係合して第7出力ギヤGo7を第2副出力軸Os2に結合することで、9速変速段へのプリシフトを行う。このとき、第3摩擦クラッチC3は未だ係合解除状態にあるため、8速変速段の動力伝達経路で駆動力が伝達されている第2副出力軸Os2に破線で示す動力伝達経路で同時に駆動力が伝達されることはなく、インターロックが発生する虞はない。
図13(C)に示すクラッチ切替過程で、第2摩擦クラッチC2を係合解除して第3摩擦クラッチC3を係合すると、8速変速段の動力伝達経路によるトルク伝達が行われなくなり、新たに駆動力が実線で示す動力伝達経路で伝達されることで、トルク抜けが発生することなく9速変速段が確立する。そして図13(D)に示すシフト解除過程で、8速変速段で係合していたが9速変速段では不要な第7シンクロ装置Gを係合解除することで、9速変速段へのアップシフトを完了する。
<9速変速段→10速変速段>
図14(A)に示す9速変速段での走行状態から、図14(B)に示すシフト準備過程で、第2シンクロ装置Bおよび第4シンクロ装置D1(左動側)を係合して第1出力ギヤGo1および第3出力ギヤGo3を第1副出力軸Os1に結合することで、10速変速段へのプリシフトを行う。このとき、第1摩擦クラッチC1は未だ係合解除状態にあるため、9速変速段の動力伝達経路で駆動力が伝達されている第2副出力軸Os2に破線で示す動力伝達経路で同時に駆動力が伝達されることはなく、インターロックが発生する虞はない。
図14(C)に示すクラッチ切替過程で、第3摩擦クラッチC3を係合解除して第1摩擦クラッチC1を係合すると、9速変速段の動力伝達経路によるトルク伝達が行われなくなり、新たに駆動力が実線で示す動力伝達経路で伝達されることで、トルク抜けが発生することなく10速変速段が確立する。そして図14(D)に示すシフト解除過程では、不要なシンクロ装置は係合していないために特に操作を行うことなく、10側変速段へのアップシフトを完了する。
<10速変速段→11速変速段>
図15(A)に示す10速変速段での走行状態から、図15(B)に示すシフト準備過程で、第3シンクロ装置Cを係合して第2出力ギヤGo2を第1副出力軸Os1に結合することで、11速変速段へのプリシフトを行う。このとき、第2摩擦クラッチC2は未だ係合解除状態にあるため、10速変速段の動力伝達経路で駆動力が伝達されている第2副出力軸Os2に破線で示す動力伝達経路で同時に駆動力が伝達されることはなく、インターロックが発生する虞はない。
図15(C)に示すクラッチ切替過程で、第1摩擦クラッチC1を係合解除して第2摩擦クラッチC2を係合すると、10速変速段の動力伝達経路によるトルク伝達が行われなくなり、新たに駆動力が実線で示す動力伝達経路で伝達されることで、トルク抜けが発生することなく11速変速段が確立する。そして図15(D)に示すシフト解除過程で、10速変速段で係合していたが11速変速段では不要な第2シンクロ装置Bを係合解除することで、11速変速段へのアップシフトを完了する。
以上のように、本実施の形態によれば、いわゆるクラッチtoクラッチ変速により、つまりプリシフトを行った状態で第1〜第3摩擦クラッチC1,C2,C3を掴み替えることにより、トルク抜けを発生させることなくアップシフトの順次変速を完了することができる。同様にして、クラッチtoクラッチ変速により、トルク抜けを発生させることなくダウンシフトの順次変速を完了することができる。
次に、上記特許文献1に記載の変速機(以下、従来例という)に対する、本実施の形態の変速機Tの利点を説明する。
図40に示す従来例は、入力軸に支持した4個の入力ギヤと、一対の出力軸に支持した8個の出力ギヤとからなる合計12個のギヤで10段の変速段が確立可能であるが、本実施の形態は、入力軸に支持した4個の入力ギヤと、一対の出力軸に支持した7個の出力ギヤとからなる合計11個のギヤで11段の変速段が確立可能であり、従来例に対して1個少ないギヤ数で変速段数を1段増加させることができる。
また図16に示すように、従来例は10段の変速段のうちの3段でギヤの噛み合い数=2であるが、残りの7段でギヤの噛み合い数が4であり、噛み合い数=2となる2噛み合い率が30%と低くなっている。変速機の動力伝達効率はギヤの噛み合い1カ所毎に1.5%低下するといわれており、従来例は噛み合い数=4の変速段が多いために動力伝達効率が低下する問題がある。
本実施の形態は11段の変速段のうちの7段でギヤの噛み合い数=2であり、残りの4段でギヤの噛み合い数=4であり、噛み合い数=2となる2噛み合い率が64%と高くなっている。このように、本実施の形態は噛み合い数=4の変速段の数が減少することで、動力伝達効率の低下が最小限に抑えられる。
図17は、本実施の形態の変速機の変速段毎のトルクフローを簡略的に示すものである。トルクフローは、第1入力軸Im1、第2入力軸Im2あるいは第3入力軸Im3の駆動力が、第1副出力軸Os1および第2副出力軸Os2の何れか一方だけを経由してディファレンシャルギヤGdに出力される単純フロー(噛み合い数=2)と、第1入力軸Im1、第2入力軸Im2あるいは第3入力軸Im3の駆動力が、第1副出力軸Os1および第2副出力軸Os2の両方を経由してディファレンシャルギヤGdに出力される複雑フロー(噛み合い数=4)とに分類されるが、本実施の形態では、低速変速段群である1速変速段および2速変速段と、高速変速段群である10速変速段および11速変速段との合計4個の変速段のトルクフローが複雑フローとなり、残りの3速変速段〜9速変速段の合計7個の変速段のトルクフローが単純フローとなるため、単純フローの変速段の比率が多くなってギヤの噛み合い数が減少することで動力伝達効率の低下が最小限に抑えられる。しかも噛み合い数=2の単純フローの変速段である3速変速段〜9速変速段を、使用頻度の高い中速変速段群に纏めることが可能な骨格となるため、常用域での燃費向上を期待することができる。
しかしながら、従来例は10段の変速段のうちの3段だけが単純フローであり、残りの7段が複雑フローであるため、複雑フローの変速段の比率が多くなってギヤの噛み合い数が増加することで、動力伝達効率が低下してしまう。
また図17から明らかなように、本実施の形態は、低速変速段群である1速変速段および2速変速段のトルクフローが類似し、中速変速段群のうちの3速変速段〜6速変速段のトルクフローが類似し、中速変速段群のうちの7速変速段〜9速変速段のトルクフローが類似し、高速変速段群である10速変速段および11速変速段のトルクフローが類似するため、順次変速時に隣接する変速段間の動力伝達経路の変化が最小限に抑えられることで、つまりシンクロ装置の作動頻度が最小限に抑えられることで、動力伝達効率の向上および変速応答性の向上が可能になる。
しかも、低速変速段群および高速変速段群では第1副出力軸Os1および第2副出力軸Os2間で第3入力ギヤGi3および第4入力ギヤGi4を介して駆動力が伝達されるため、1速変速段および2速変速段では第3入力ギヤGi3および第4入力ギヤGi4を減速ギヤとして機能させて低速変速段群の変速比を増加させるとともに、10速変速段および11速変速段では第3入力ギヤGi3および第4入力ギヤGi4を増速ギヤとして機能させて高速変速段群の変速比を減少させることで、変速機Tのレシオレンジを拡大することができる。
更に、低速側変速段である1速変速段〜6速変速段では駆動力が全て第1出力軸Om1から出力され、高速側変速段である7速変速段〜11速変速段では駆動力が全て第2出力軸Om2から出力されるため、順次変速時に隣接する変速段間の動力伝達経路の変化が最小限に抑えられることで、つまりシンクロ装置の作動頻度が最小限に抑えられることで、動力伝達効率の更なる向上および変速応答性の更なる向上が可能になる。
ところで、現変速段から目標変速段に飛び変速する際に、トルク抜けやインターロックの発生を回避するために、現変速段および目標変速段間に仮変速段を介在させながら変速を行う必要がある場合がある。現変速段および目標変速段間に二つ以上の仮変速段を介在させる必要がある飛び変速を多ステップ変速と呼ぶ。従来例に対する本実施の形態の大きな利点は、飛び変速時における多ステップ変速の回避にある。以下、本実施の形態において多ステップ変速が回避される理由を説明する。
図18に示すように、本実施の形態では、第1摩擦クラッチC1の係合により、エンジンPの駆動力が第1入力軸Im1の第1入力ギヤGi1から第1副出力軸Os1の第1出力ギヤGo1あるいは第2副出力軸Os2の第5出力ギヤGo5に伝達される動力伝達経路と、第2摩擦クラッチC2の係合により、エンジンPの駆動力が第2入力軸Im2の第2入力ギヤGi2から第1副出力軸Os1の第2出力ギヤGo2あるいは第2副出力軸Os2の第6出力ギヤGo6に伝達される動力伝達経路と、第3摩擦クラッチC3の係合により、エンジンPの駆動力が第3入力軸Im3の第3入力ギヤGi3あるいは第4入力ギヤGi4から第1副出力軸Os1の第3出力ギヤGo3、第4出力ギヤGo4あるいは第2副出力軸Os2の第7出力ギヤGo7に伝達される動力伝達経路とが存在する。このように、第1〜第3摩擦クラッチC1,C2,C3を用いて入力を3系統化したことにより、変速過程でインターロックが発生する確率を小さくし、必要な仮変速段の数を減少させることができる。
また2段クラッチを有する従来のデュアルクラッチ式の変速機では、2個の摩擦クラッチの掴み替えによりトルク抜けのないクラッチtoクラッチ変速を可能にするので、現変速段で係合するクラッチと目標変速段で係合するクラッチとが同一クラッチである場合に、つまり1段飛びの飛び変速や3段飛びの飛び変速の場合に直接クラッチtoクラッチ変速することが不能になる。
一方、本実施の形態の変速機Tでは、3個の摩擦クラッチC1,C2,C3の掴み替えによりトルク抜けのないクラッチtoクラッチ変速を可能にするので、現変速段で係合する摩擦クラッチと目標変速段で係合する摩擦クラッチとが同一クラッチである場合に、つまり3段飛びの飛び変速や6段飛びの飛び変速の場合に直接クラッチtoクラッチ変速することが不能になる。
このように、本実施の形態の変速機Tは3個の摩擦クラッチC1,C2,C3を有するだけでなく、3個の摩擦クラッチC1,C2,C3が変速段の並び順に交互に係合するので、2個の摩擦クラッチを有する従来例の変速機に対して、現変速段で係合する摩擦クラッチと目標変速段で係合する摩擦クラッチとが同一クラッチである確率が1/2から1/3に減少することで、仮変速段を介さずにクラッチtoクラッチ変速が可能になる確率が増加する。
図19は、本実施の形態の変速機Tが順次変速、1段飛び変速、2段飛び変速、3段飛び変速および4段飛び変速する場合のステップ数を示すものである。例えば、「1→2」の表示は、1速変速段から2速変速段への順次変速が、トルク抜けやインターロックを起こさずに、かつ仮変速段を介さずに可能であることを示している。また「2→(3)→4」の表示は、2速変速段から4速変速段への1段飛び変速をトルク抜けやインターロックを起こさずに行うには、現変速段である2速変速段と目標変速段である4速変速段との間に仮3速変速段を介在させる必要があることを示している。
本実施の形態では、順次変速〜4段飛び変速の全てのパターンのうち、仮変速段を1個介在させる必要がある場合が15回存在するが、仮変速段を2個以上介在させる必要がある場合、つまり多ステップ変速が必要となる場合は1回も存在しない。これは、単純フローのみを採用する従来のデュアルクラッチ式の変速機と同等である。
一方、図20は、図40に示す従来例の変速機が順次変速、1段飛び変速、2段飛び変速、3段飛び変速および4段飛び変速する場合のステップ数を示すものである。この従来例では、順次変速〜4段飛び変速の全てのパターンのうち、仮変速段を2個以上介在させる必要がある多ステップ変速が11回も存在しており、多ステップ変速により変速応答性が低下する懸念がある。
以上のように、本実施の形態によれば、第1摩擦クラッチC1、第2摩擦クラッチC2および第3摩擦クラッチC3の3個の摩擦クラッチにより入力系統を3系統に増加してインターロックの発生を抑制したことと、現変速段と目標変速段とで同一摩擦クラッチが係合する確率を減らしたこととにより、多ステップ変速の発生を回避して変速応答性を高めるとともに、より少ないギヤ数で多くの変速段を作り出すことができる。
第2の実施の形態
次に、図21に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
第2の実施の形態は、第1の実施の形態の変速機Tにリバース変速段を追加したものである。
変速機Tは、第2副出力軸Os2の反エンジンP側の軸端に相対回転自在に支持されたリバースドライブギヤGr1と、第1副出力軸Os1の反エンジンP側の軸端に固設されてリバースドライブギヤGr1に噛合するリバースドリブンギヤGr2とを備えており、リバースドライブギヤGr1は第9シンクロ装置Iを介して第2副出力軸Os2に結合可能である。
第1の実施の形態の第1シンクロ装置Aおよび第5シンクロ装置Eは、それぞれ第1副出力軸Os1および第2副出力軸Os2の反エンジンP側の軸端に配置されているが、第2の実施の形態の第1シンクロ装置Aおよび第5シンクロ装置Eは、リバースドリブンギヤGr2およびリバースドライブギヤGr1との干渉を回避するため、それぞれ第1副出力軸Os1および第2副出力軸Os2のエンジンP側の軸端に配置されている。
従って、リバース変速段の確立時には、第1摩擦クラッチC1が係合し、第6シンクロ装置Fおよび第9シンクロ装置Iが係合することで、エンジンPの駆動力は、第1摩擦クラッチC1→第1入力軸Im1→第1入力ギヤGi1→第5出力ギヤGo5→第6シンクロ装置F→第2副出力軸Os2→第9シンクロ装置I→リバースドライブギヤGr1→リバースドリブンギヤGr2→第1出力軸Om1→第1ファイナルドライブギヤGf1→ファイナルドリブンギヤGf→ディファレンシャルギヤGdの経路で逆回転となって駆動輪W,Wに伝達される。
第3の実施の形態
次に、図22〜図38に基づいて本発明の第3の実施の形態を説明する。
第1、第2の実施の形態では、第1入力軸Im1の外周に第2入力軸Im2を配置し、第2入力軸Im2の外周に第3入力軸Im3を配置しているが、第3の実施の形態では、図22および図23に示すように、第3入力軸Im3の外周に第1入力軸Im1を配置し、第1入力軸Im1の外周に第2入力軸Im2を配置している。
図22および図23に示すように、本実施の形態の前進11段のトリプルクラッチ式の変速機Tは、エンジンPに第3摩擦クラッチC3を介して接続された第3入力軸Im3と、第3入力軸Im3の外周に相対回転自在に嵌合してエンジンPに第1摩擦クラッチC1を介して接続された第1入力軸Im1と、第1入力軸Im1の外周に相対回転自在に嵌合してエンジンPに第2摩擦クラッチC2を介して接続された第2入力軸Im2とを備える。第3入力軸Im3は最内周に配置され、第2入力軸Im2は最外周に配置され、第3入力軸Im3および第2入力軸Im2の中間に第1入力軸Im1が配置される。第1摩擦クラッチC1、第2摩擦クラッチC2および第3摩擦クラッチC3は、第1入力軸Im1、第2入力軸Im2および第3入力軸Im3の軸端とエンジンPとの間に一纏めにして配置される。
第1入力軸Im1、第2入力軸Im2および第3入力軸Im3に対して第1出力軸Om1および第2出力軸Om2が平行に配置されており、第1出力軸Om1の外周に第1副出力軸Os1が相対回転自在に嵌合するとともに、第2出力軸Om2の外周に第2副出力軸Os2が相対回転自在に嵌合する。
第1入力軸Im1に第1入力ギヤGi1が固設され、第2入力軸Im2に第2入力ギヤGi2が固設され、第3入力軸Im3に第3入力ギヤGi3および第4入力ギヤGi4が固設される。
第1入力ギヤGi1は、第1副出力軸Os1に相対回転自在に支持した第1出力ギヤGo1と、第2副出力軸Os2に相対回転自在に支持した第5出力ギヤGo5とに噛合し、第2入力ギヤGi2は、第1副出力軸Os1に相対回転自在に支持した第2出力ギヤGo2と、第2副出力軸Os2に相対回転自在に支持した第6出力ギヤGo6とに噛合し、第3入力ギヤGi3は、第1副出力軸Os1に相対回転自在に支持した第3出力ギヤGo3に噛合し、第4入力ギヤGi4は、第1副出力軸Os1に相対回転自在に支持した第4出力ギヤGo4と第2副出力軸Os2に相対回転自在に支持した第7出力ギヤGo7とに噛合する。
第1出力軸Om1と第1副出力軸Os1とは、第1シンクロ装置Aにより結合可能であり、第1出力ギヤGo1は第2シンクロ装置Bを介して第1副出力軸Os1に結合可能であり、第2出力ギヤGo2は第3シンクロ装置Cを介して第1副出力軸Os1に結合可能であり、第3出力ギヤGo3および第4出力ギヤGo4は第4シンクロ装置D1,D2を介して第1副出力軸Os1に選択的に結合可能である。第4シンクロ装置D1,D2は、スリーブの右動により第3出力ギヤGo3を第1副出力軸Os1に結合し、スリーブの左動により第4出力ギヤGo4を第1副出力軸Os1に結合する。
第2出力軸Om2と第2副出力軸Os2とは、第5シンクロ装置Eにより結合可能であり、第5出力ギヤGo5は第6シンクロ装置Fを介して第2副出力軸Os2に結合可能であり、第6出力ギヤGo6は第7シンクロ装置Gを介して第2副出力軸Os2に結合可能であり、第7出力ギヤGo7は第8シンクロ装置Hを介して第2副出力軸Os2に結合可能である。
リバース変速段を確立するための構成は第2の実施の形態と異なっており、第1副出力軸Os1のエンジンP側の端部にリバースドライブギヤGr1が固設され、このリバースドライブギヤGr1に噛合するリバースドリブンギヤGr2が第2出力軸Om2のエンジンP側の端部(第2ファイナルドライブギヤGf2および第6出力ギヤGo6間)に相対回転自在に支持される。リバースドリブンギヤGr2を第2出力軸Om2に結合する第9シンクロ装置Iは、第2副出力軸Os2を第2出力軸Om2に結合する第5シンクロ装置Eと相互に対向するように配置される。第5シンクロ装置Eおよび第9シンクロ装置Iは共通のアクチュエータで駆動される共通のシフトフォークで作動するもので、スリーブの左動により第2副出力軸Os2を第2出力軸Om2に結合し、スリーブの右動によりリバースドリブンギヤGr2を第2出力軸Om2に結合する。
第1出力軸Om1に固設した第1ファイナルドライブギヤGf1と、第2出力軸Om2に固設した第2ファイナルドライブギヤGf2とが、左右の駆動輪W,Wに駆動力を配分するディファレンシャルギヤGdのケースに固設したファイナルドリブンギヤGfに噛合する。
各入力ギヤの歯数および各出力ギヤの歯数は、図3で説明した第1の実施の形態と同じである。
図24は第1摩擦クラッチC1〜第3摩擦クラッチC3および第1シンクロ装置A〜第9シンクロ装置Iの係合表であり、リバース変速段およびニュートラル変速段を含む各変速段で係合する摩擦クラッチおよびシンクロ装置が○印で示される。
1速変速段〜11速変速段における順次アップシフトの過程の説明は、既に説明した第1の実施の形態と同じであるため、図25〜図34および図36にトルクフローだけを示すことで、重複する説明を省略する。
上記構成を備えた第3の実施の形態によれば、既に説明した第1の実施の形態および第2の実施の形態と同様の作用効果を達成することが可能であるが、その骨格の相違により、以下のような更なる作用効果を達成することができる。
図1に示す第1の実施の形態の変速機Tの骨格と、図22に示す本実施の形態の変速機Tの骨格とを比較すると明らかなように、第1の実施の形態では、最内周に配置された第1入力軸Im1に1個の入力ギヤ(第1入力ギヤGi1)が支持され、中間の第2入力軸Im2に1個の入力ギヤ(第2入力ギヤGi2)が支持され、最外周の第3入力軸Im3に2個の入力ギヤ(第3入力ギヤGi3および第4入力ギヤGi4)が支持されているため、必然的に第3入力軸Im3が長くなり、その第3入力軸Im3を外周に支持する第2入力軸Im2も長くなる。
その結果、最内周の最も細くて最も長い第1入力軸Im1が伝達する駆動力で曲げ変形したとき、第1入力軸Im1がその外周に嵌合する第2入力軸Im2と干渉したり、第2入力軸Im2がその外周に嵌合する第3入力軸Im3と干渉したりする可能性があり、これを防止するために第1入力軸Im1、第2入力軸Im2および第3入力軸Im3を太くすると、重量が増加したり寸法が大型化したりする問題がある。
一方、本実施の形態では、最内周に配置された第3入力軸Im3に2個の入力ギヤ(第3入力ギヤGi3および第4入力ギヤGi4)が支持され、中間の第1入力軸Im1に1個の入力ギヤ(第1入力ギヤGi1)が支持され、最外周の第2入力軸Im2に1個の入力ギヤ(第2入力ギヤGi2)が支持されているため、必然的に第2入力軸Im2が短くなり、その第2入力軸Im2を外周に支持する第1入力軸Im1も短くなる。
その結果、最内周の最も細くて最も長い第3入力軸Im3が伝達する駆動力で曲げ変形したとき、第3入力軸Im3が第1入力軸Im1と干渉したり、第1入力軸Im1が第2入力軸Im2と干渉したりすることが回避され、その分だけ第1入力軸Im1、第2入力軸Im2および第3入力軸Im3を細くして重量の軽減および寸法の小型化を図ることができる。
図37は、比較例である第2の実施の形態の(図21参照)アクチュエータおよびシフトフォークの配置を示すものである。比較例は第1シンクロ装置A〜第9シンクロ装置Iの合計10個のシンクロ装置を備えている。第4シンクロ装置D1,D2は、両方が同時に係合することがなく、かつ係合時のスリーブの移動方向が相互に逆方向であるため、1個のアクチュエータAdで作動する1個のシフトフォークFdで駆動される両振り式である。
第2シンクロ装置Bおよび第6シンクロ装置Fは第1副出力軸Os1および第2副出力軸Os2に振り分けて配置されるが、両方が同時に係合することがなく、かつ係合時のスリーブの移動方向が相互に逆方向であるため、1個のアクチュエータAbfで作動する2個のシフトフォークFb,Ffで駆動される並列両振り式である。同様に、第3シンクロ装置Cおよび第7シンクロ装置Gは第1副出力軸Os1および第2副出力軸Os2に振り分けて配置されるが、両方が同時に係合することがなく、かつ係合時のスリーブの移動方向が相互に逆方向であるため、1個のアクチュエータAcgで作動する2個のシフトフォークFc,Fgで駆動される並列両振り式である。
残りの第1シンクロ装置A、第5シンクロ装置E、第8シンクロ装置Hおよび第9シンクロ装置Iは、それぞれ1個のアクチュエータAa,Ae,Ah,Aiで作動する1個のシフトフォークFa,Fe,Fh,Fiで駆動される片振り式である。従って、比較例は、両振り式のアクチュエータAdが1個、並列両振り式のアクチュエータAbf,Acgが2個、片振り式のアクチュエータAa,Ae,Ah,Aiが4個で、合計7個のアクチュエータを必要としている。
一方、図38は、第3の実施の形態のアクチュエータおよびシフトフォークの配置を示すものである。第3の実施の形態も比較例と同様に第1シンクロ装置A〜第9シンクロ装置Iの合計10個のシンクロ装置を備えている。そして第4シンクロ装置D1,D2が1個のアクチュエータAdで作動する1個のシフトフォークFdで駆動される両振り式であり、第5シンクロ装置Eおよび第9シンクロ装置Iが1個のアクチュエータAeiで作動する1個のシフトフォークFeiで駆動される両振り式であり、第2シンクロ装置Bおよび第6シンクロ装置Fが1個のアクチュエータAbfで作動する2個のシフトフォークFb,Ffで駆動される並列両振り式であり、第3シンクロ装置Cおよび第第7シンクロ装置Gが1個のアクチュエータAcgで作動する2個のシフトフォークFc,Fgで駆動される並列両振り式であり、残りの第1シンクロ装置Aおよび第8シンクロ装置Hが、それぞれ1個のアクチュエータAa,Ahで作動する1個のシフトフォークFa,Fhで駆動される片振り式である。
従って、第3の実施の形態は、両振り式のアクチュエータAd,Aeiが2個、並列両振り式のアクチュエータAbf,Acgが2個、片振り式のアクチュエータAa,Ahが2個で、合計6個のアクチュエータを必要としており、比較例に比べてアクチュエータの数が1個減少している。
アクチュエータの数が1個減少した理由は、第5シンクロ装置Eおよび第9シンクロ装置Iを、1個のアクチュエータAeiで作動する1個のシフトフォークFeiで駆動される両振り式としたことにある。
即ち、リバースドリブンギヤGr2を第2出力軸Om2に結合する第9シンクロ装置Iと、第2副出力軸Os2を第2出力軸Om2に結合する第5シンクロ装置Eとは相互に対向するように配置され、かつ図24の係合表から明らかなように、第9シンクロ装置Iおよび第5シンクロ装置Eは両方が同時に係合することがないため、第9シンクロ装置Iおよび第5シンクロ装置Eを共通のアクチュエータAeiで作動させることが可能となり、アクチュエータの数の削減が達成される。
また雪路における発進時に駆動輪がスリップしたような場合、シフトレンジをDレンジおよびRレンジ間で交互に切り換えて脱出を図る場合があるが、このような場合にDレンジおよびRレンジ間の切り換えに時間が掛かることは望ましくない。
図21に示す第2の実施の形態でRレンジからDレンジに切り換える場合には、Rレンジで第1摩擦クラッチC1が係合し、第6シンクロ装置Fおよび第9シンクロ装置Iが係合した状態から、第1摩擦クラッチC1を係合解除し、第1シンクロ装置A、第4シンクロ装置D1(左動側)および第8シンクロ装置Hを係合し、かつ第9シンクロ装置Iを係合解除してNレンジにプリシフトした後に、第1摩擦クラッチC1を係合してDレンジ(1速変速段)を確立する。この場合、RレンジからNレンジに移行する過程で第1シンクロ装置A、第4シンクロ装置D1(左動側)および第8シンクロ装置Hが係合する必要があるため、その過程で時間が掛かってDレンジの確立が遅れる可能性がある。
それに対して、本実施の形態でRレンジからDレンジに切り換える場合には、図24の係合表に示すように、Rレンジで第1摩擦クラッチC1が係合し、第4シンクロ装置D1(右動側)、第6シンクロ装置F、第8シンクロ装置Hおよび第9シンクロ装置Iが係合した状態から(図35(A)参照)、第1摩擦クラッチC1を係合解除し、第1シンクロ装置Aを係合し、かつ第9シンクロ装置Iを係合解除してNレンジにプリシフトした後に(図35(B)参照)、第1摩擦クラッチC1を係合してDレンジ(1速変速段)を確立する(図35(C)参照)。
この場合、RレンジからNレンジに移行する過程で新たに係合するシンクロ装置は第1シンクロ装置Aだけであるため、新たに係合するシンクロ装置の数が第2の実施の形態の3個(第1シンクロ装置A、第4シンクロ装置D1(左動側)および第8シンクロ装置H)から1個(第1シンクロ装置A)に減少し、その分だけDレンジを速やかに確立することができる。
尚、DレンジからRレンジに切り換える場合に新たに係合するシンクロ装置は、第2の実施の形態および第3の実施の形態の両方共、第9シンクロ装置Iの1個だけであり、両者ともRレンジ(リバース変速段)は速やかに確立する。
図1(第1の実施の形態)および図22(第3の実施の形態)を比較すると明らかなように、第3の実施の形態のギヤの配列は、第1の実施の形態のギヤの配列を組み換えたものに相当する。具体的には、第1の実施の形態の第1入力ギヤGi1、第2入力ギヤGi2、第1出力ギヤGo1、第2出力ギヤGo2、第5出力ギヤGo5および第6出力ギヤGo6は、第3の実施の形態でそのまま図中で右側に移動している。また第1の実施の形態の第3入力ギヤGi3、第4入力ギヤGi4、第3出力ギヤGo3、第4出力ギヤGo4および第7出力ギヤGo7は、第3の実施の形態で図中で左右が反転して左側に移動している。即ち、第1の実施の形態では、第3入力ギヤGi3および第3出力ギヤGo3が左側にあり、第4入力ギヤGi4、第4出力ギヤGo4および第7出力ギヤGo7が右側にあるのに対し、第3の実施の形態では、第3入力ギヤGi3および第3出力ギヤGo3が右側にあり、第4入力ギヤGi4、第4出力ギヤGo4および第7出力ギヤGo7が左側にある。
しかしながら、図3に示す各ギヤの歯数は両実施の形態で同じであり、かつ図5に示す各シンクロ装置および各摩擦クラッチの係合状態も両実施の形態で同じであるため、図4に示す各変速段のレシオも両実施の形態で同じになり、第3の実施の形態は、ギヤの配列の組み換えにより支障が生じることはない。また第3の実施の形態は、第1の実施の形態と同様に、隣接する変速段間でクラッチtoクラッチ変速が全て可能であるばかりか、飛び変速時の多ステップ現象を最小限に抑えることが可能である(図19参照)。
以上のように、第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態の利点をそのまま維持しながら、ギヤの配列の組み換えにより、最外周の第2入力軸Im2の長さを短縮して変速機Tの軸方向寸法を小型化し、必要なシンクロ装置の数を7個から6個に削減し、リバース変速段→1速変速段の切り替えを速やかに行うことができる。
第4の実施の形態
次に、図39に基づいて本発明の第4の実施の形態を説明する。
第4の実施の形態は、図22に示す第3の実施の形態に3個のギヤおよび2個のシンクロ装置を追加することで、前進変速段の数を第3の実施の形態の11段から15段に増加させたものである。
追加される3個のギヤは、第1入力軸Im1に固設された第5入力ギヤGi5と、第1副出力軸Os1に相対回転自在に支持された第8出力ギヤGo8と、第2副出力軸Os2に相対回転自在に支持された第9出力ギヤGo9とであり、第8出力ギヤGo8は追加された第10シンクロ装置Jで第1副出力軸Os1に結合可能であり、第9出力ギヤGo9は追加された第11シンクロ装置Kで第2副出力軸Os2に結合可能である。
本実施の形態によれば、第3の実施の形態の作用効果をそのまま達成しながら、3個のギヤおよび2個のシンクロ装置を追加するだけで前進変速段の数を15段に増加させることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、本発明の駆動源は実施の形態のエンジンPに限定されず、モータ・ジェネレータのような他の任意の駆動源であっても良い。
C1 第1摩擦クラッチ(第1摩擦係合装置)
C2 第2摩擦クラッチ(第2摩擦係合装置)
C3 第3摩擦クラッチ(第3摩擦係合装置)
Im1 第1入力軸
Im2 第2入力軸
Im3 第3入力軸
Om1 第1出力軸
Om2 第2出力軸
Os1 第1副出力軸
Os2 第2副出力軸
P エンジン(駆動源)
A 第1シンクロ装置(第1噛合係合装置)
B 第2シンクロ装置(第2噛合係合装置)
C 第3シンクロ装置(第3噛合係合装置)
D1 第4シンクロ装置(第4噛合係合装置)
D2 第4シンクロ装置(第4噛合係合装置)
E 第5シンクロ装置(第5噛合係合装置)
Fei シフトフォーク
F 第6シンクロ装置(第6噛合係合装置)
G 第7シンクロ装置(第7噛合係合装置)
H 第8シンクロ装置(第8噛合係合装置)
I 第9シンクロ装置(第9噛合係合装置)
Gi1 第1入力ギヤ
Gi2 第2入力ギヤ
Gi3 第3入力ギヤ
Gi4 第4入力ギヤ
Go1 第1出力ギヤ
Go2 第2出力ギヤ
Go3 第3出力ギヤ
Go4 第4出力ギヤ
Go5 第5出力ギヤ
Go6 第6出力ギヤ
Go7 第7出力ギヤ
Gf1 第1ファイナルドライブギヤ
Gf2 第2ファイナルドライブギヤ
Gr1 リバースドライブギヤ
Gr2 リバースドリブンギヤ

Claims (6)

  1. 少なくとも一部が重なり合うように同軸上に配置された第1入力軸(Im1)、第2入力軸(Im2)および第3入力軸(Im3)と、
    前記第1入力軸(Im1)を駆動源(P)に接続する第1摩擦係合装置(C1)と、
    前記第2入力軸(Im2)を前記駆動源(P)に接続する第2摩擦係合装置(C2)と、
    前記第3入力軸(Im3)を前記駆動源(P)に接続する第3摩擦係合装置(C3)と、
    前記第1入力軸(Im1)に固設された第1入力ギヤ(Gi1)と、
    前記第2入力軸(Im2)に固設された第2入力ギヤ(Gi2)と、
    前記第3入力軸(Im3)に固設された第3、第4入力ギヤ(Gi3,Gi4)と、
    前記第1入力軸(Im1)と平行に配置された第1出力軸(Om1)および第2出力軸(Om2)と、
    前記第1出力軸(Om1)の外周に同軸に配置されて第1噛合係合装置(A)を介して該第1出力軸(Om1)に結合可能な第1副出力軸(Os1)と、
    前記第2出力軸(Om2)の外周に同軸に配置されて第5噛合係合装置(E)を介して該第2出力軸(Om2)に結合可能な第2副出力軸(Os2)と、
    前記第1副出力軸(Os1)に相対回転自在に支持されて第2噛合係合装置(B)を介して該第1副出力軸(Os1)に結合可能な第1出力ギヤ(Go1)と、
    前記第1副出力軸(Os1)に相対回転自在に支持されて第3噛合係合装置(C)を介して該第1副出力軸(Os1)に結合可能な第2出力ギヤ(Go2)と、
    前記第1副出力軸(Os1)に相対回転自在に支持されて第4噛合係合装置(D1,D2)を介して該第1副出力軸(Os1)に選択的に結合可能な第3,第4出力ギヤ(Go3,Go4)と、
    前記第2副出力軸(Os2)に相対回転自在に支持されて第6噛合係合装置(F)を介して該第2副出力軸(Os2)に結合可能な第5出力ギヤ(Go5)と、
    前記第2副出力軸(Os2)に相対回転自在に支持されて第7噛合係合装置(G)を介して該第2副出力軸(Os2)に結合可能な第6出力ギヤ(Go6)と、
    前記第2副出力軸(Os2)に相対回転自在に支持されて第8噛合係合装置(H)を介して該第2副出力軸(Os2)に選択的に結合可能な第7出力ギヤ(Go7)と、
    前記第1出力軸(Om1)に固設された第1ファイナルドライブギヤ(Gf1)と、
    前記第2出力軸(Om2)に固設された第2ファイナルドライブギヤ(Gf2)とを備え、
    前記第1入力ギヤ(Gi1)は前記第1出力ギヤ(Go1)および前記第5出力ギヤ(Go5)に噛合し、前記第2入力ギヤ(Gi2)は前記第2出力ギヤ(Go2)および前記第6出力ギヤ(Go6)に噛合し、前記第3入力ギヤ(Gi3)は前記第3出力ギヤ(Go3)に噛合し、前記第4入力ギヤ(Gi4)は前記第4出力ギヤ(Go4)および前記第7出力ギヤ(Go7)に噛合し、
    前記第1〜第3摩擦係合装置(C1〜C3)および前記第1〜第8噛合係合装置(A〜H)の選択的係合により、前記駆動源(P)の駆動力を前記第1ファイナルドライブギヤ(Gf1)または第2ファイナルドライブギヤ(Gf2)に選択的に伝達して複数の変速段を確立可能であることを特徴とする変速機。
  2. 前記第1入力軸(Im1)の外周に前記第2入力軸(Im2)が配置され、前記第2入力軸(Im2)の外周に前記第3入力軸(Im3)が配置されることを特徴とする、請求項1に記載の変速機。
  3. 前記第3入力軸(Im3)の外周に前記第1入力軸(Im1)が配置され、前記第1入力軸(Im1)の外周に前記第2入力軸(Im2)が配置されることを特徴とする、請求項1に記載の変速機。
  4. 前記複数の変速段は、最低変速段から所定段上の変速段までの低速変速段群と、最高変速段から所定段下の変速段までの高速変速段群と、前記低速変速段群および前記高速変速段群に挟まれた中速変速段群とからなり、前記低速変速段群および前記高速変速段群では前記駆動源(P)の駆動力が前記第1、第2副出力軸(Os1,Os2)の両方を経由して出力され、前記中速変速段群では前記駆動源(P)の駆動力が前記第1、第2副出力軸(Os1,Os2)の一方だけを経由して出力されることを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の変速機。
  5. 前記複数の変速段の中間に位置する中間変速段未満の低速側変速段では前記駆動源(P)の駆動力が前記第1、第2出力軸(Om1,Om2)の一方から出力され、前記中間変速段以上の高速側変速段では前記駆動源(P)の駆動力が前記第1、第2出力軸(Om1,Om2)の他方から出力されることを特徴とする、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の変速機。
  6. 前記第1副出力軸(Os1)に固設されたリバースドライブギヤ(Gr1)と、前記第2出力軸(Om2)に相対回転自在に支持されて前記第1リバースドライブギヤ(Gr1)に噛合するリバースドリブンギヤ(Gr2)と、前記リバースドリブンギヤ(Gr2)を前記第2出力軸(Om2)に結合可能な第9噛合係合装置(I)とを備え、前記第9噛合係合装置(I)および前記第5噛合係合装置(E)は相互に対向するように配置されて共通のシフトフォーク(Fei)で作動することを特徴とする、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の変速機。
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