JP2016093246A - Heating cooker - Google Patents
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Abstract
Description
この発明は、鍋内にセットされた調理物を加熱して調理する加熱調理器に関する。 The present invention relates to a cooking device that heats and cooks a food set in a pan.
加熱調理器を用いて調理物を強火で加熱して調理すると、ふきこぼれが発生することがある。調理中に発生したふきこぼれには、蒸気と、粘り気のある液状物質や泡状物質とが含まれている。粘り気のある液状物質や泡状物質が、十分に除去されないまま加熱調理器の蓋体の蒸気出口穴から外部に出るときに、ふきこぼれが発生する。粘り気のある液状物質や泡状物質というのは、お米を炊飯する場合にはデンプン質のいわゆる「おねば」であり、煮物を調理する場合には煮汁などである。 If a cooked food is cooked with high heat using a heating cooker, spilling may occur. The spills that occur during cooking contain steam and viscous liquid or foamy substances. When sticky liquid substance or foamy substance comes out from the steam outlet hole of the lid of the heating cooker without being sufficiently removed, spilling occurs. A sticky liquid substance or foamy substance is a so-called “rice cake” of starch when cooking rice, and boiled juice when cooking boiled food.
ふきこぼれを防止するために、蓋体の蒸気通路の下流側に蒸気ユニットを設けて、蒸気ユニットによって、排気される蒸気の中からおねばを捕集して分離することが従来より行われている(例えば、特許文献1を参照)。 In order to prevent spilling, a steam unit is provided downstream of the steam passage of the lid, and the steam unit collects and separates the rice cake from the exhausted steam. (For example, see Patent Document 1).
特許文献1に開示された加熱調理器では、蒸気ユニットが蓋体上部に、すなわち、排気経路の最も下流側に、配置されている。蒸気ユニットを蓋体上部に設置することにより、分離・捕集されたおねばが貯留されている蒸気ユニットの洗浄が容易である。しかしながら、蒸気ユニットにおいて、多くのおねばを貯留させるためには、大きな貯留スペースが必要になり、その結果、蒸気ユニットの設置スペースが大型化する。蓋体上部において、蓋を加熱するための蓋加熱部や調圧弁を駆動するための駆動部材が設置される場合、蒸気ユニットの設置スペースが制限されてしまう。したがって、蒸気ユニットを蓋体上部に設置する場合、蒸気ユニットの大型化が困難であり、大型の蒸気ユニットを蓋体上部に設置しようとすると、蓋体の大型化を招いてしまうという問題がある。
In the heating cooker disclosed in
また、粘り気のある液状物質及び泡状物質には、調理物の旨み成分が含まれているため、液状物質及び泡状物質を鍋に還流させて旨み成分を活用したいというニーズがある。しかしながら、特許文献1に開示された加熱調理器では、蒸気ユニットを蒸気通路の最も下流側に配置しているため、液状物質が鍋まで還流しにくいという問題もある。
Moreover, since the sticky liquid substance and the foamy substance contain the umami component of the cooked product, there is a need to utilize the umami component by refluxing the liquid substance and the foamy substance to the pan. However, in the cooking device disclosed in
したがって、この発明の解決すべき技術的課題は、調理中に発生した液状物質を分離して貯留する貯留装置が、ふきこぼれを防止しつつ、大きな貯留スペースを有するように構成された加熱調理器を提供することである。 Therefore, the technical problem to be solved by the present invention is that a storage device that separates and stores liquid substances generated during cooking has a cooking device configured to have a large storage space while preventing spillage. Is to provide.
上記技術的課題を解決するために、この発明によれば、以下の加熱調理器が提供される。 In order to solve the above technical problem, according to the present invention, the following cooking device is provided.
すなわち、この発明に係る加熱調理器は、
蒸気と、粘り気のある液状物質及び泡状物質とが、調理中の鍋から発生する加熱調理器において、
前記鍋を収容する調理器本体と、
前記鍋の上部を覆って、前記調理器本体に開閉可能に配設される蓋体と、
前記蓋体の下面の側に配設されて、調理中に発生した前記液状物質を分離して貯留する貯留装置と、を備え、
前記蒸気及び前記液状物質の通過を可能にするものの、前記泡状物質の通過を規制する隙間が、前記貯留装置の外周を形成する外周壁部に配設されていることを特徴とする。
That is, the cooking device according to the present invention is
In a heating cooker in which steam, sticky liquid substance and foamy substance are generated from a cooking pan,
A cooker body containing the pan;
Covering the upper part of the pan, a lid disposed to be openable and closable on the cooker body,
A storage device that is disposed on the lower surface side of the lid body and separates and stores the liquid substance generated during cooking,
Although the vapor and the liquid substance can pass therethrough, a gap that restricts the passage of the foamy substance is disposed on an outer peripheral wall portion that forms the outer periphery of the storage device.
この発明では、貯留装置は、蓋体の下面と鍋内の調理水面との間で形成される、本来デッドスペースになっていた比較的大きな空間に配設されるので、貯留装置は、十分に大きな貯留空間を備えることができ、蓋体の大型化を招くことも回避される。 In this invention, since the storage device is disposed in a relatively large space that was originally a dead space formed between the lower surface of the lid and the cooking water surface in the pan, the storage device is sufficiently A large storage space can be provided, and an increase in the size of the lid is also avoided.
貯留装置は、蓋体の下面に着脱可能に取り付けられていて、隙間は、蓋体と貯留装置との間に形成されていることが好ましい。このようにすれば、隙間の一部に調理物が詰まった場合でも、貯留装置を取り外して容易に清掃することができ、お手入れ性に優れている。 It is preferable that the storage device is detachably attached to the lower surface of the lid body, and the gap is formed between the lid body and the storage device. In this way, even if a part of the gap is clogged with food, the storage device can be removed and easily cleaned, and the care is excellent.
貯留装置の外周壁部には、上端リブが切り欠かれた切欠部が形成されていることが好ましい。このようにすれば、鍋内の圧力が高まった場合等において、貯留装置が蓋体に密着しても、切欠部を通じて蒸気及び液状物質が通過することができる。 It is preferable that the outer peripheral wall portion of the storage device is formed with a notched portion in which the upper end rib is notched. If it does in this way, when the pressure in a pan rises etc., even if a storage device closely_contact | adheres to a cover body, a vapor | steam and a liquid substance can pass through a notch part.
蓋体は、蓋体の下面の側に着脱可能に構成された内蓋を含み、貯留装置は、内蓋の下面の側に着脱可能に取り付けられていることが好ましい。このようにすれば、貯留装置を取り外して容易に清掃することができ、お手入れ性に優れている。 It is preferable that the lid includes an inner lid configured to be detachable on the lower surface side of the lid, and the storage device is detachably attached to the lower surface side of the inner lid. If it does in this way, a storage device can be removed and it can clean easily, and it is excellent in care nature.
貯留装置に貯留された液状物質を鍋に戻すための還流孔が、貯留装置80の底面の外周側に形成されていることが好ましい。このようにすれば、貯留装置に貯留された、旨み成分を含む液状物質を鍋に戻すことができ、より美味しい調理を行うことができる。
It is preferable that a reflux hole for returning the liquid substance stored in the storage device to the pan is formed on the outer peripheral side of the bottom surface of the
この発明では、貯留装置は、蓋体の下面と鍋内の調理水面との間での、本来デッドスペースになっていた比較的大きな空間に配設されるので、貯留装置は、十分に大きな貯留空間を備えることができ、蓋体の大型化を招くことも回避される。 In this invention, since the storage device is disposed in a relatively large space that was originally a dead space between the lower surface of the lid and the cooking water surface in the pan, the storage device is a sufficiently large storage device. A space can be provided, and an increase in the size of the lid is also avoided.
以下に、この発明の一実施形態に係る圧力炊飯器1について、図1乃至7を参照しながら詳細に説明する。
Below, the
図1に示した加熱調理器である圧力炊飯器1は、誘導加熱コイル18によって加熱される調理鍋である鍋3を着脱可能に収容する炊飯器本体10と、該炊飯器本体10に対して開閉可能に配設された蓋体20と、を備えている。
A
炊飯器本体10は、筒形状をなす胴体12と、該胴体12の下端開口を閉塞する底体13と、胴体12の上端開口を覆うように取り付ける肩体14と、を有する外装体を備えている。肩体14の下部外周面には、鍋3の下部を加熱する加熱手段(誘導加熱コイル)18と、鍋3の温度を検出するための鍋温度センサと、が配設されている。肩体14には、正面側で蓋体20のフック51と係合する係合穴52が設けられている。さらに、肩体14の正面上側には、複数の入力スイッチと、動作状況や操作状況を表示するための液晶表示パネルと、を有する表示・操作パネル15が配設されている。炊飯器本体10内には、制御基板(不図示)が配設され、この制御基板に実装されたマイコン(制御手段)によって、加熱手段18の加熱(通電)が制御されている。
The rice cooker body 10 includes an exterior body having a
蓋体20は、炊飯器本体10に対して閉じられたとき、炊飯器本体10の開口部を閉塞し、炊飯器本体10の外装体と共に外表面材を構成する上板21と、該上板21の底を閉塞する下板22と、を備えている。そして、下板22には、放熱板24と、蓋ヒータ(不図示)と、鍋3の上端開口を閉塞する内蓋30とが配設されている。また、蓋体20の内部には、鍋3内の温度を検出する蓋体温度センサ(不図示)が配設されている。
When the
蓋体20は、上板21と下板22とを有する外装体を備え、鍋3の上部を覆っている。上板21の正面側には、蓋体20を開放するための開放操作部材23が配設され、その内部に炊飯器本体10への閉塞状態を維持するためのロック機構(不図示)が配設されている。下板22は、炊飯器本体10の背部に形成されたヒンジ接続部17に回転可能に装着されている。閉塞状態で鍋3の側に位置する下板22の下(内)側面には放熱板24が配設されている。そして、放熱板24の上側面には、鍋3内を加熱する蓋ヒータ(不図示)が配設されている。蓋ヒータは、各構成部品を配設するために形成された各種の孔を避けて迂回するように配設されている。
The
鍋3に対面する放熱板24の下(内)側面には、鍋3の上端開口を閉塞する内蓋30が着脱可能に配設されている。この内蓋30は、プレート34を備え、プレート34の外周には枠部材32が取り付けられている。鍋3の上端開口の内周部を密閉するシール部材33が枠部材32の下(内)側面に配設されている。下板22に設けられた被係合部と係合する係合部33A,33B(図2,3に図示)が、枠部材32に設けられていて、内蓋30が蓋体20に対して着脱可能になる構成になっている。なお、この発明では、内蓋30が蓋体20に対して着脱可能となる構成に限られず、内蓋30が蓋体20に対して離脱不可の一体化構成とすることができる。内蓋30が蓋体20に離脱不可の一体化構成では、後述する貯留装置80が、内蓋30の下面に、すなわち蓋体20の下面に、取り付けられる。
An
図2,4に示すように、内蓋30の上面側には、第1調圧弁35及び第2調圧弁36が配設され、当該第1調圧弁35及び第2調圧弁36によって鍋3内の圧力を大気圧よりも高い圧力に設定することを可能にしている。
As shown in FIGS. 2 and 4, a first
第1調圧弁35及び第2調圧弁36は、蒸気通路中に設けられた調圧機構である。第1調圧弁35及び第2調圧弁36は、蓋体20の下板22に形成された第1調圧弁収容部(不図示),第2調圧弁収容部25(図1に図示)にそれぞれ収容されている。第1調圧弁35及び第2調圧弁36は、内蓋30に対して鍋3の側である下側から配設される弁座35B,36Bをそれぞれ備えている。各弁座35B,36Bには、蒸気通路の入口となる通気孔35C,36Cがそれぞれ設けられている。また、各弁座35B,36Bの下端には、円環状をなすように径方向外側に突出する第1調圧弁フランジ45,第2調圧弁フランジ46がそれぞれ設けられている。内蓋30の上側に配設される第1調圧弁35,第2調圧弁36の各本体部35A,36Aと、内蓋30の下側に配設される各弁座35B,36Bの第1調圧弁フランジ45,第2調圧弁フランジ46とが、内蓋30のプレート34及び弁座ベース板40を介して、内蓋30に固定される。第1調圧弁35及び第2調圧弁36の各本体部35A,36Aには、第1調圧弁収容部及び第2調圧弁収容部25のそれぞれと連通する連通孔35G,36Gがそれぞれに設けられている。
The first
第1調圧弁35には、本体部35Aに形成された通気孔35Cを閉塞するための弁体35Dと、この弁体35Dを閉塞位置(下向き)に移動させる作動受部材35Fと、これらの間に配設したスプリング35Eと、を備えている。弁体35Dは、ステッピングモータ(不図示)の駆動により作動受部材35Fが下向きに移動すると、スプリング35Eの付勢力が付加されながら、通気孔35Cを閉塞する。また、作動受部材35Fの移動量(スプリング35Eによる付勢力)を調節することにより、1.00〜1.30atmの範囲で、鍋3内の圧力を制御することができる。
The first
第2調圧弁36には、本体部36Aの内部に通気孔36Cを開放可能に閉塞する球状部材36Dが転動可能に配設されている。球状部材36Dは、鍋3内の圧力が、例えば1.30atmに上昇すると、その蒸気の圧力で通気孔36C上から転動することにより離れる重量のものを使用している。また、球状部材36Dがソレノイド(不図示)で転動するように駆動されることにより、球状部材36Dの状態は、通気孔36Cから離れた開放状態と、通気孔36Cの上に位置する閉塞状態と、に切り換えることができる。
In the second
蓋体20の内部には、調理中に鍋3から発生した蒸気を外部に排気するための蒸気通路が形成されている。内蓋30に配設した第1調圧弁35及び第2調圧弁36のそれぞれに形成された各通気孔35C,36Cが、蒸気通路における蒸気の入口となる。鍋3からの蒸気は、第1調圧弁35及び第2調圧弁36の内に流入した後、第1調圧弁収容部,第2調圧弁収容部25の下端開口から放熱板24と内蓋30の間に形成された空隙部に流入する。そして、鍋3からの蒸気は、空隙部を通って上板21に配設された蒸気排出部29に流入する。そして、鍋3からの蒸気は、蒸気排出部29内を通って、蒸気排出部29に形成された排気口から外部へ排出される。
Inside the
図3に示すように、内蓋30の下面側において、第1固定部材31Aが、枠部材32の係合部33Aの近くの内周部分に沿うようにプレート34に取り付けられて、第2固定部材31Bが、枠部材32の係合部33Bの近くの内周部分に沿うようにプレート34に取り付けられている。第1固定部材31A及び第2固定部材31Bの各外側縁には、一対の第1位置決め係合部31C,31C及び一対の第2位置決め係合部31D,31Dが配設されている。第1固定部材31Aでの第1位置決め係合部31C,31Cの間隔が、第2固定部材31Bでの第2位置決め係合部31D,31Dの間隔よりも小さいように構成している。これにより、後述する貯留装置80が内蓋30に対して誤って装着されることを防止している。
As shown in FIG. 3, on the lower surface side of the
強火で調理物を調理すると、蒸気と粘り気のある液状物質及び泡状物質(以下、三者を合わせて、吹き出し物という)が鍋3から発生して、蓋体20に向けて吹き上がる。このような吹き出し物のうち、液状物質及び泡状物質は、粘り気のあるデンプン質の煮汁であって、お米を炊飯する場合には「おねば」と言われている。図5乃至7に示した貯留装置80は、内蓋30における鍋3内を臨む側(すなわち、下面の側)に装着されて、吹き出し物から蒸気及び液状物質を分離して、液状物質を貯留するためのものである。貯留装置80は、内蓋30において、プレート34の下面とシール部材33の内周面とで形成された空間に収容される。貯留装置80は、調理後に、貯留された液状物質を取り除くために毎回洗浄されるべきものである。したがって、液状物質が接して貯留する部分には、衛生状態が保たれやすい素材(例えば、ステンレス)とすることが好ましい。
When the cooked food is cooked with a strong fire, steam and sticky liquid substances and foam substances (hereinafter referred to as blowouts together) are generated from the
貯留装置80は、その外周部に配設される大略円環状の枠部材82と、枠部材82の外径サイズよりもわずかに小径の大略円板形状をしたプレート84と、を備えている。図7に示すように、プレート84の上端部が枠部材82の下壁部82Aの穴部に嵌入されて、プレート84が貯留装置80における底面部分の一部分を成している。図示した貯留装置80では、枠部材82の下壁部82Aと、プレート84とによって底面部分が構成されている。
The
枠部材82は、大略円環状をなし、下壁部82Aの外周部分において立ち上がって上方に延びる外周壁部85を有する。外周壁部85は、貯留装置80の外周を形成する。外周壁部85の上端部には、略円環状の上端リブ87が形成されている。上端リブ87は、上端面87Aを有する。なお、上端リブ87は、後述するように、上端面87Aが部分的に切り欠かれて上端面87Aよりも凹んでいる切欠部88を有することができる。
The
図5において、枠部材82の上側部分には、下壁部82Aよりも盛り上がった膨出部82Dが形成されている。膨出部82Dの外周部分には、図示しないスプリングによって弾性的に径方向外側に付勢されて径方向に出没可能に構成された係合部材83Aが配設されている。膨出部82Dの径方向反対側に位置する外周壁部85には、径方向外側に突出する係合部83Bが配設されている。貯留装置80の係合部材83Aは、第1固定部材31Aでの第1位置決め係合部31C,31Cに係合する。貯留装置80の係合部83Bは、第2固定部材31Bでの第2位置決め係合部31D,31Dに係合する。
In FIG. 5, a bulging
下壁部82Aの中央部分には、下壁部82Aよりも盛り上がった平坦なトラック形状をした台部91が形成されている。図8に示すように、貯留装置80が内蓋30に装着された場合、台部91が第1調圧弁35及び第2調圧弁36の各フランジ45,46と弁座ベース板とに対向するように台部91が配置される。膨出部82Dの高さと台部91の高さとは、大略同じであるが、上端リブ87の高さよりも低い。すなわち、枠部材82において、上端リブ87の上端面87Aが最も上方に位置している。
At the center of the
図5,7において、外周壁部85の内周面と、下壁部82Aの上面と、プレート84の上面と、膨出部82Dの内側面と、台部91の下側面と、で囲まれた空間によって、液状物質を貯留するための貯留空間86が形成されている。貯留空間86は、図5の平面視では、下壁部82Aとプレート84との間での僅かな段差部分によって複数の貯留部屋を有するように見えている。しかしながら、下壁部82Aとプレート84との間での段差部分の高さが低くて各貯留部屋が連通しているので、貯留空間86では、貯留された液状物質が自由に流動することができる。
5 and 7, it is surrounded by the inner peripheral surface of the outer
図5,6に示すように、下壁部82Aと外周壁部85とが交わる下壁部82Aの最外周部分においては、下壁部82Aを貫通する還流孔89が複数個形成されている。また、図5,11に示すように、各還流孔89の径方向内側には、ガイド通路89Bがそれぞれ形成されている。ガイド通路89Bは、還流孔89の近傍にある下壁部82Aの縁部89Aが、径方向外側に向けて略V字状に尻窄まりとなる形状を取ることによって構成されている。ガイド通路89Bは、貯留空間86の貯留された液状物質を還流孔89の方に寄せ集めてガイドする機能を有する。
As shown in FIGS. 5 and 6, in the outermost peripheral portion of the
図8乃至10を参照しながら、貯留装置80が内蓋30に装着された内蓋セット90について説明する。
The inner lid set 90 in which the
前述したように、貯留装置80の係合部材83A及び係合部83Bが、それぞれ、内蓋30の第1固定部材31A及び第2固定部材31Bに係合する。該係合構造により、内蓋セット90においては、貯留装置80が内蓋30に対して着脱可能に取り付けられている。
As described above, the engaging
貯留装置80が内蓋30に取り付けられた内蓋セット90では、蓋体20と貯留装置80との間であって、貯留装置80の外周壁部85には、上下方向に或る間隙高さGH1を持った隙間G1が形成されている。すなわち、図9,10に詳細に示すように、プレート34の下面34Aと、上端リブ87の上面である上端面87Aとの間には、隙間G1が形成されている。また、隙間G1は、上端リブ87に沿って外周壁部85の周方向に形成されている。隙間G1の間隙高さGH1は、或る調理物を鍋3の中で調理しているときに鍋3から発生する吹き出し物のうち、蒸気及び液状物質の通過を可能にするものの、泡状物質の通過を規制するように寸法構成されている。隙間G1の間隙高さGH1が大きくなると、泡状物質が通過してしまうので、ふきこぼれの防止性能が低下する。隙間G1の間隙高さGH1が小さくなると、目詰まりが起こりやすくなるので、液状物質の貯留性能が低下する。
In the inner lid set 90 in which the
好適な間隙高さGH1は、鍋3の中で調理される調理物や調理条件に依存するが、以下の観点から、好適な間隙高さGH1を決めることができる。隙間G1の間隙高さGH1は、様々な固形物を含む調理物のうち、最も小さなサイズの固形物が隙間G1を通過しないサイズである。例えば、お米を鍋3の中で炊飯する場合を考える。この場合、調理物としてのお米が、お米よりも小さなサイズの雑穀(例えば3mm程度のサイズ)を含む雑穀米であることも想定される。そのため、隙間G1の間隙高さGH1は、小さなサイズの雑穀が隙間G1を通過しないサイズであることが好ましい。雑穀米等を炊飯することを考慮すると、隙間G1の間隙高さGH1は、約1mmが好適である。なお、後述するように、上端リブ87が切欠部88を有する場合には、隙間G1の間隙高さGH1が0mmで、貯留装置80が内蓋30に対して完全に密着していてもよい。したがって、隙間G1の間隙高さGH1は、当該数値に限定されるものでは無い。
Although the suitable gap height GH1 depends on the food to be cooked in the
逆に、調理物が大きなサイズの固形物からなる場合、当該大きなサイズの固形物を基準にして隙間G1の間隙高さGH1を大きめにすると、泡状物質が隙間G1を通過してしまうので、ふきこぼれが発生しやすくなる。この観点から、隙間G1の間隙高さGH1は、最大でも約3mmである。隙間G1の間隙高さGH1それ自身は、泡状物質の性質によって変わるものであるため、当該数値に限定されるものでは無い。 On the contrary, when the cooked food is made of a large-sized solid, if the gap height GH1 of the gap G1 is made large with reference to the large-sized solid, the foamy substance passes through the gap G1, Spilling is likely to occur. From this viewpoint, the gap height GH1 of the gap G1 is about 3 mm at the maximum. Since the gap height GH1 itself of the gap G1 varies depending on the nature of the foamy substance, it is not limited to this value.
吹き出し物は、隙間G1に到達する前に、シール部材33の内面と外周壁部85の外面とで形成される径方向隙間G0を通過する必要がある。径方向隙間G0の径方向間隙幅Aが小さすぎると、調理で柔らかくなった調理物や雑穀が隙間に入り込んで、径方向隙間G0を塞いでしまう。そこで、径方向隙間G0の径方向間隙幅Aは、少なくとも3mmであることが好ましい。径方向隙間G0の径方向間隙幅Aが大きすぎると、貯留装置80の径方向サイズが小さくなるため、貯留空間86での貯留容量が少なくなってしまう。径方向隙間G0の径方向間隙幅Aは、貯留装置80の半径に対して、50%以下であることが好ましく、5%乃至30%であることがさらに好ましい。
Before the blowout reaches the gap G1, it needs to pass through a radial gap G0 formed by the inner surface of the
図5,11に示すように、貯留装置80は、還流孔89を備えることができる。還流孔89は、貯留空間86に貯留された液状物質を、還流fとして鍋3に戻すために設けられている。図8に示すように、外部に蒸気を排出する蒸気経路に連通した通気孔35C,36Cをそれぞれ有する第1調圧弁35及び第2調圧弁36が、内蓋30の中央部分に配設されている。還流孔89が第1調圧弁35及び第2調圧弁36のそれぞれに形成された各通気孔35C,36Cの近傍にあると、吹き出し物が各通気孔35C,36Cを介して蒸気経路に混入する可能性がある。このことを防止するために、還流孔89は、各通気孔35C,36Cのうち最も径方向外側にある通気孔よりも径方向外側に配設されていることが好ましい。すなわち、還流孔89は、各通気孔35C,36Cのうち最も径方向外側にある通気孔よりも径方向内側には配設されていないことが好ましい。さらに、蒸気経路への吹き出し物の混入をより確実に防止するために、還流孔89は、各通気孔35C,36Cのうち最も径方向外側にある通気孔と外周壁部85との間での径方向長さの半分の位置よりも、径方向外側に位置するように配設されるのが好ましい。
As shown in FIGS. 5 and 11, the
次に、図12を参照しながら、内蓋セット90における吹き出し物の流れについて説明する。 Next, the flow of blowout in the inner lid set 90 will be described with reference to FIG.
調理中の鍋からは、吹き出し物として、蒸気と粘り気のある液状物質及び泡状物質が発生して、鍋3の内を上昇する。上昇した吹き出し物は、上昇流F1として、シール部材33と外周壁部85とで形成された径方向隙間G0に達する。吹き出し物のうち蒸気及び液状物質は、第1間隙流F2として、プレート34と上端リブ87との間に形成された隙間G1を通過するが、泡状物質は隙間G1を通過することができずに隙間G1において取り除かれる。
From the cooking pot, as a blown-out product, steam and sticky liquid substances and foamy substances are generated and rise in the
隙間G1を通過した蒸気及び液状物質が、貯留空間86の中を通過する過程で、比重の大きな液状物質が落下することで、貯留空間86の中に貯留される。蒸気が、第2間隙流F3として、プレート34と台部91との間に形成された隙間G2を通過して、第1調圧弁35の通気孔35Cに至る。同様に、蒸気が、第3間隙流F4として、プレート34と台部91との間に形成された隙間G3を通過して、第2調圧弁36の通気孔36Cに至る。
The vapor and liquid material that have passed through the gap G <b> 1 are stored in the
第1調圧弁35の通気孔35Cを通過した蒸気は、第4間隙流F5として、第1調圧弁35の連通孔35Gを通過し、第1調圧弁収容部に至る。同様に、第2調圧弁36の通気孔36Cを通過した蒸気は、第5間隙流F6として、第2調圧弁36の連通孔36Gを通過し、そのあと、第6間隙流F7として、第2調圧弁36の連通孔36Gを通過し、第2調圧弁収容部25に至る。連通孔35G,36Gを通過した蒸気は、蓋体20の放熱板24と内蓋30のプレート34との間に形成された空隙部に流入する。そして、蒸気は、空隙部を通って上板21に配設された蒸気排出部29に流入したあと、蒸気排出部29に形成された排気口から外部へ排出される。
The steam that has passed through the
次に、図13,14を参照しながら、変形例を説明する。該変形例は、上述した実施形態との比較で、突出部93が、上端リブ87の上端面87Aの上に形成されていることが相違している。
Next, a modification will be described with reference to FIGS. The modified example is different from the above-described embodiment in that the protruding
図13,14に示した変形例では、上端リブ87の上端面87Aの上において、内蓋30のプレート34に向けて突出する突出部93が複数個形成されている。突出部93は、例えば、半球形状をして、突出高さGH1を有する。したがって、突出部93がプレート34の下面34Aに接するとき、上下方向に間隙高さGH1が形成される。また、隣り合う2つの突出部93,93が離間しているので、それらの間には周方向に延在する隙間G1が形成されている。別の調理物をパック内に入れて炊飯と同時に調理を行うパッククッキングが誤って行われ、鍋3の内圧が上昇し、貯留装置80を内蓋30に押し当てる力が働いても、突出部93がプレート34の下面34Aに接するため、間隙高さGH1を持った周方向に延在する隙間G1を確保することができる。
In the modification shown in FIGS. 13 and 14, a plurality of projecting
図15,16を参照しながら、他の変形例を説明する。該他の変形例は、上述した実施形態との比較で、切欠部88が上端リブ87に形成されていることが相違している。
Another modification will be described with reference to FIGS. The other modification is different from the above-described embodiment in that the
図15,16に示した他の変形例では、上端リブ87の上端面87Aから下方に切り欠かれた切欠部88が複数個形成されている。切欠部88は、例えば、矩形形状をして、或る深さの切欠深さを有する。切欠深さは、例えば、間隙高さGH1と同じ大きさとすることができる。また、隣り合う2つの切欠部88,88が離間しており隣り合う2つの切欠部88,88の離間距離は、間隙高さGH1よりも大きい。したがって、別の調理物をパック内に入れて炊飯と同時に調理を行うパッククッキングが誤って行われ、鍋3の内圧が上昇し、貯留装置80を内蓋30に押し当てる力が働くことにより、上端リブ87の上端面87Aがプレート34の下面34Aに接しても、或る切欠深さを持った切欠部88を通じて、吹き出し物のうち蒸気及び液状物質が通過することができる。
In another modification shown in FIGS. 15 and 16, a plurality of
図17,18を参照しながら、さらなる他の変形例を説明する。該さらなる他の変形例は、上述した他の変形例との比較で、切欠部88の代わりに、スリット部95が上端リブ87に形成されていることが相違している。
Still another modification will be described with reference to FIGS. The further other modification is different from the other modification described above in that a
図17,18に示したさらなる他の変形例では、上端リブ87の上端面87Aから下方に切り欠かれたスリット部95が複数個形成されている。スリット部95は、例えば、上下方向に延在する細長いスリット形状をして、或る深さのスリット深さを有する。スリット部の幅は、例えば、間隙高さGH1と同じ大きさとすることができる。スリット部95の深さは、間隙高さGH1よりも長い。また、隣り合う2つのスリット部95,95が離間している。したがって、別の調理物をパック内に入れて炊飯と同時に調理を行うパッククッキングが誤って行われ、鍋3の内圧が上昇し、貯留装置80を内蓋30に押し当てる力が働くことにより、上端リブ87の上端面87Aがプレート34の下面34Aに接しても、或るスリット深さを持ったスリット部95を通じて、吹き出し物のうち蒸気及び液状物質が通過することができる。
In still another modification shown in FIGS. 17 and 18, a plurality of
なお、この発明の理解を容易にするために、具体的な構成や数字を用いて説明したが、この発明は、上述した各実施形態の具体的な構成や数字に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した内容を逸脱しない範囲で考えられる各種の変形例を含むことができる。例えば、第1調圧弁35,第1調圧弁35という2つの調圧弁が内蓋30に搭載されているが、第1調圧弁35,第1調圧弁35のうちの、いずれか一方の調圧弁だけが内蓋30に搭載された構成とすることもできる。また、上記実施形態では、加熱調理器としてお米を炊飯する圧力炊飯器を例に挙げて説明したが、加熱により煮汁を生じさせて煮汁の粘度が高まって泡状物質を発生させるような、ジャムや煮豆、きのこの佃煮などのお米以外の調理物を加熱して調理する加熱調理器にも適用可能であり、同様の作用及び効果を奏することができる。
In order to facilitate understanding of the present invention, the description has been made using specific configurations and numbers, but the present invention is not limited to the specific configurations and numbers of the above-described embodiments, Various modifications that can be considered without departing from the scope of the claims can be included. For example, although two pressure regulating valves, the first
1 圧力炊飯器(加熱調理器)
3 鍋
10 炊飯器本体(調理器本体)
12 胴体
13 底体
14 肩体
15 表示・操作パネル
17 ヒンジ接続部
18 加熱手段
20 蓋体
21 上板
22 下板
23 開放操作部材
24 放熱板
25 第2調圧弁収容部
28 通気部
29 蒸気排出部
30 内蓋
32 枠部材
33 シール部材
34 プレート
34A 下面
35 第1調圧弁
35C 通気孔
35D 弁体
35G 連通孔
36 第2調圧弁
36C 通気孔
36D 球状部材
36G 連通孔
40 弁座ベース板
45 第1調圧弁フランジ
46 第2調圧弁フランジ
80 貯留装置
82 枠部材
82A 下壁部
82D 膨出部
83A 係合部材
83B 係合部
84 プレート
85 外周壁部
86 貯留空間
87 上端リブ(上端部)
87A 上端面
88 切欠部
89 還流孔
89A 縁部
89B ガイド通路
90 内蓋セット
91 台部
93 突出部
95 スリット部
f 還流
F1 上昇流
F2 第1間隙流
F3 第2間隙流
F4 第3間隙流
F5 第4間隙流
F6 第5間隙流
F7 第6間隙流
G0 径方向隙間
G1 隙間
1 Pressure cooker (heating cooker)
3 Pan 10 Rice cooker body (cooker body)
12
87A
Claims (5)
前記鍋を収容する調理器本体と、
前記鍋の上部を覆って、前記調理器本体に開閉可能に配設される蓋体と、
前記蓋体の下面の側に配設されて、調理中に発生した前記液状物質を分離して貯留する貯留装置と、を備え、
前記蒸気及び前記液状物質の通過を可能にするものの、前記泡状物質の通過を規制する隙間が、前記貯留装置の外周を形成する外周壁部に配設されている、加熱調理器。 In a heating cooker in which steam, sticky liquid substance and foamy substance are generated from a cooking pan,
A cooker body containing the pan;
Covering the upper part of the pan, a lid disposed to be openable and closable on the cooker body,
A storage device that is disposed on the lower surface side of the lid body and separates and stores the liquid substance generated during cooking,
A heating cooker that allows passage of the vapor and the liquid substance, but a gap that restricts passage of the foamy substance is disposed on an outer peripheral wall portion that forms an outer periphery of the storage device.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014229998A JP2016093246A (en) | 2014-11-12 | 2014-11-12 | Heating cooker |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP2016093246A (en) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5277267U (en) * | 1975-12-05 | 1977-06-09 | ||
JPS59218119A (en) * | 1984-05-11 | 1984-12-08 | 松下電器産業株式会社 | Rice cooker |
JP2000166758A (en) * | 1998-12-10 | 2000-06-20 | Sanyo Electric Co Ltd | Steam venting device of cooker |
-
2014
- 2014-11-12 JP JP2014229998A patent/JP2016093246A/en active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS5277267U (en) * | 1975-12-05 | 1977-06-09 | ||
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JP2000166758A (en) * | 1998-12-10 | 2000-06-20 | Sanyo Electric Co Ltd | Steam venting device of cooker |
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