JP2016092551A - ミリ波帯伝送路変換構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造が容易で、小型に構成でき、特性のばらつきが生じにくいミリ波帯伝送路変換構造を提供する。
【解決手段】誘電体33が導波路31に充填された導波管構造を用い、その導波路31の一端側とマイクロストリップ線路10との間、および導波路31の他端側と導波管20との間で、ミリ波帯の電磁波を伝搬させる構造とし、導波路31の長さが所望伝搬周波数の管内波長の1/4となり、且つ、導波路31のインピーダンスZxが、マイクロストリップ線路10のインピーダンスZ1と導波管20のインピーダンスZ2に対してZx=√(Z1×Z2)となるように、導波路31の口径、誘電体33の比誘電率を設定している。
【選択図】図1

Description

本発明は、ミリ波帯の信号を、マイクロストリップ線路と導波管との間で効率的に伝搬させるための伝送路変換構造に関する。
ミリ波帯のように周波数が高い信号の測定を行なう測定器では、ミリ波帯において損失が小さい導波管を入出力の伝送路として用いる場合が多く、このような測定器において、IC(集積回路)の特性評価を行なう場合、試験対象のICをマウントするプリント基板に形成したストリップ線路(マイクロストリップ線路やコプレーナ線路)と測定器側の導波管との間を接続する必要があるが、ストリップ線路のインピーダンスは、一般的に50〜100Ω程度であるのに対し、導波管のインピーダンスは数百Ωに達するため、インピーダンスマッチングを取るのが容易ではない。
これを解決する技術としては、特許文献1のように、リッジ導波管の結合リッジ部をマイクロストリップラインと接触させる方法や、特許文献2のように、導波管の側面からマイクロストリップ線路を垂直に差込む方法が知られている。
特開平5−83014号公報 特開2008−79085号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、高周波になるとリッジ部が細くなり製造が困難になると共に、マイクロストリップ線路との接触させるために必要な精度が高くなり、組立の難易度が高くなる問題がある。
また、測定されるICに多くの信号端子がある場合、必然的にそれらの端子に接続する各ストリップ線路をマウント基板上に放射状に設けることになるが、特許文献2の方法では、ストリップ線路の先端を導波管の側面から挿入する構造であるから、各ストリップ線路の末端からそれと直交するように多くの導波管を配置しなければならず、非常に製造しにくくなる。また、これを避けるために導波管の中間部にベンドを設けると、システム全体が大型化する問題がある。また、導波管内部でのストリップ線路の位置によって特性にばらつきを生じる問題があることが知られている。
本発明は、これらの問題を解決し、製造が容易で、小型に構成でき、特性のばらつきが生じにくいミリ波帯伝送路変換構造を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明のミリ波帯伝送路変換構造は、
誘電体基板(11)の一面側に形成された主導体(12)とその反対面側に形成されたアース導体(13)からなり、ミリ波帯の電磁波を主導体の長さ方向に伝搬させるマイクロストリップ線路(10)と、ミリ波帯の電磁波の伝搬が可能な導波管(20)との間を接続するミリ波帯伝送路変換構造において、
所定口径、所定長の導波路(31)が金属壁(32)で囲まれて形成された導波管構造を有し、該導波路内に比誘電率が1より大きい誘電体(33)が充填され、該誘電体が充填された導波路の一方の端面を前記マイクロストリップ線路の主導体の一端側の誘電体基板の端面に接合させることで前記マイクロストリップ線路と前記誘電体が充填された導波路の一端側との間で前記ミリ波帯の電磁波を伝搬させ、前記誘電体が充填された導波路の他方の端面を前記導波管の一端側開口面に接合させることで、前記誘電体が充填された導波路の他端側と前記導波管の一端側との間で前記ミリ波帯の電磁波を伝搬させるように形成され、
前記誘電体が充填された導波路の長さが所望伝搬周波数の管内波長の1/4となり、且つ、前記誘電体が充填された導波路のインピーダンスZxが、前記マイクロストリップ線路のインピーダンスZ1と前記導波管のインピーダンスZ2に対してZx=√(Z1×Z2)となるように、前記誘電体が充填された導波路の口径、該導波路に充填された前記誘電体の比誘電率を設定したことを特徴とする。
また、本発明の請求項2のミリ波帯伝送路変換構造は、請求項1記載のミリ波帯伝送路変換構造において、
前記マイクロストリップ線路の前記主導体の一端側を金属壁(35a〜35c)で所定長に渡って囲み、前記マイクロストリップ線路と前記誘電体が充填された導波路との境界部から外部空間へ放射される放射波を前記主導体の他端側に案内する放射波案内路(36)を形成する放射波ガイド(35)と、
前記放射波ガイドの金属壁の内周に、前記放射波の漏出防止用に前記所望伝搬周波数の波長の1/4に相当する深さの溝(37)を設けたことを特徴とする。
また、本発明の請求項3のミリ波帯伝送路変換構造は、請求項1または請求項2記載のミリ波帯伝送路変換構造において、
前記誘電体が充填された導波路を囲む金属壁の一部を、誘電体基板(40)の両面に設けられたアース導体(41、42)間をスルーホール加工により接続する金属ポスト(45)を所定間隔で並べて形成したことを特徴とする。
また、本発明の請求項4のミリ波帯伝送路変換構造は、請求項1〜3のいずれかに記載のミリ波帯伝送路変換構造において、
前記導波路に充填される前記誘電体は、前記マイクロストリップ線路の誘電体基板を延長して形成されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項5のミリ波帯伝送路変換構造は、請求項1〜4のいずれかに記載のミリ波帯伝送路変換構造において、
前記導波管の一端側の口径が、前記誘電体が充填された導波路の口径に対応した大きさに設定され、他端側に向かって口径が大きくなることを特徴とする。
このように構成したため、本発明の請求項1のミリ波帯伝送路変換構造では、誘電体が導波路に充填された導波管構造を用い、誘電体が充填された導波路の一端側とマイクロストリップ線路との間、および誘電体が充填された導波路の他端側と導波管との間で、ミリ波帯の電磁波を伝搬させる構造であるため、マイクロストリップ線路と導波管とを一直線上に連結でき、製造が容易で、小型に構成でき、特性のばらつきが生じにくい。
また、誘電体が充填された導波路の長さが所望伝搬周波数の管内波長の1/4となり、且つ、その導波路のインピーダンスZxが、マイクロストリップ線路のインピーダンスZ1と導波管のインピーダンスZ2に対してZx=√(Z1×Z2)となるように、導波路の口径、導波路に充填される誘電体の比誘電率を設定しているので、種々のマイクロストリップ線路と導波管の間を整合のとれた状態で効率的に伝搬させることができ、高い汎用性を有している。
また、本発明の請求項2のように、金属壁で主導体の一端側を所定長に渡って囲み、マイクロストリップ線路と誘電体が充填された導波路との境界部から外部空間へ放射される放射波を主導体の他端側に案内する放射波案内路を形成する放射波ガイドと、その放射波ガイドの金属壁の内周に、放射波の漏出防止用に前記所望伝搬周波数の波長の1/4に相当する深さの溝を設けているので、マイクロストリップ線路と誘電体が充填された導波路との境界部で空間へ放射される電磁波の漏出を防ぐことができる。
また、請求項3のように、誘電体が充填された導波路を囲む金属壁の一部を、誘電体基板の両面に設けられたアース導体間をスルーホール加工により接続する金属ポストを所定間隔で並べて形成すれば、狭い幅で簡単に誘電体が充填された導波路を形成することができ、さらに製造が容易となる。
また、請求項4のように、誘電体が充填された導波路を、マイクロストリップ線路の誘電体基板を延長して用いる構造とすれば、変換構造をマイクロストリップ線路の一端側に一体的に形成することができ、構造をより簡素化できる。
また、請求項5のように、導波管の一端側の口径が、誘電体が充填された導波路の他端側の口径に対応した大きさに設定され、他端側に向かって口径が大きくなるように形成されているため、誘電体が充填された導波路と導波管との間の反射を抑制でき、ミリ波帯で標準的に使用される口径の導波管との接続が容易になる。
本発明の基本構造を示す図 空間への放射を抑圧できる構造を示す図 図2の構造のシミュレーション結果を示す図 導波路を囲む金属壁を金属ポストで形成した例を示す図 図4の導波路を用いた構造を示す図 導波路に充填する誘電体をマイクロストリップ線路の誘電体基板を延長して形成する構造例を示す図 導波路に充填する誘電体をマイクロストリップ線路の誘電体基板を延長して形成する別の構造例を示す図
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明のミリ波帯伝送路変換構造の基本構造を示す図であり、図1の(a)は、ミリ波帯(例えば60〜90GHz)の電磁波の伝送が可能なマイクロストリップ線路10、導波管20および伝送路変換器30を別体として示した分解図、図1の(b)は、接続状態を示す側断面図である。
マイクロストリップ線路10は、誘電体基板11の一面側に帯状の主導体12が一端から他端までパターン形成され、その反対面側はアース導体13で被われており、誘電体基板11の誘電率ε′、厚さt、主導体12の幅等によって伝送路のインピーダンスが決定される。このインピーダンスは、高周波回路で一般的に用いる50〜100Ω程度となる。ミリ波帯で損失が小さい誘電体基板としては、例えば、比誘電率ε′=3.55、厚さt=0.3mmのRo4003C(登録商標)等がある。
また、導波管20は、汎用性を考慮して規格で定められた口径の方形導波管であって、上記周波数帯で一般的に用いられるWR−12(口径約3.1×1.55mm)とし、この導波管20のインピーダンスは75GHzにおいて552Ωである。なお、前記したように、マイクロストリップ線路10の誘電体基板11の厚さtが1/10ミリオーダーであるのに対し、導波管20の口径がミリオーダーであるので、導波路の口径差による反射が問題となるが、その反射の問題については後述する。
上記マイクロストリップ線路10と導波管20とを接続する伝送路変換器30は、所定口径(a×bmm)の導波路31が金属壁32で所定長にわたって囲まれて形成された導波管構造を有しており、その導波路31には、1より大きい比誘電率εをもつ誘電体33が充填されている。なお、ここでは導波路31の高さ(誘電体33の厚さ)bが、マイクロストリップ線路10の誘電体基板11の厚さtと等しいものとして説明するが、両者の厚さが相違していてもよい。
そして、導波路31の一方の端面31aをマイクロストリップ線路10の主導体12の一端側の誘電体基板11の端面11aに接合させ、導波路31の一方側で互いに対向する金属壁32a、32bのうち上側の金属壁32aの端面をマイクロストリップ線路10の主導体12の一端12aに接続させ、下側の金属壁32bの端面をアース導体13に接続させ、導波路31の他方の端面31bを導波管20の導波路21の一端側開口面21aに接合させ、導波路31の他方側で4つの金属壁32a〜32dの端面を、導波管20の導波路21を囲む金属壁22(22a〜22d)の一端側に全周にわたって接合させている。
このように、誘電体33が充填された導波路31を介して、マイクロストリップ線路10と導波管20との間を同軸状に接続する接続構造であれば、例えばマイクロストリップ線路10の主導体12の他端12b側から入力されて一端12a側に伝搬されたミリ波帯の電磁波が導波路31の一端側に入力され、その導波路31を伝搬して他端側から導波管20の導波路21に出力されることになり、製造が容易で、小型に構成でき、特性のばらつきが生じにくい。
また、導波路31の長さLが所望伝搬周波数の管内波長λgの1/4となり、且つ、導波路31のインピーダンスZxが、マイクロストリップ線路10のインピーダンスZ1と導波管20のインピーダンスZ2に対してZx=√(Z1×Z2)となるように、導波路31の口径a×b、誘電体33の比誘電率εを設定している。
これによって、伝送路変換器30は1/4波長変成器を構成することになり、マイクロストリップ線路10と導波管20との間を整合がとれた状態で接続することができる。
次に、上記基本構造の伝送路変換器30のインピーダンスについて検討する。
伝送路変換器30の導波路31内を伝送するTE波のインピーダンスZx′は、仮に導波路内が真空である場合、
Figure 2016092551
となる。ここで、μ0 は真空の透磁率、ε0 は真空の透磁率、λは自由空間波長、λc はカットオフ周波数である。
これに対し、導波路31内に比誘電率εの誘電体33が充填されている場合のインピーダンスZxは、
Figure 2016092551
となる。
また、TE10モード(単一モード)のカットオフ周波数λc10 は、誘電体33が充填されていることを考慮して、
Figure 2016092551
となる。
式(3)を式(2)に代入すると、
Figure 2016092551
となる。
以上より、誘電体33が充填された導波路31の幅aと誘電体33の比誘電率εにより、伝送路変換器30のインピーダンスを制御できることが分かる。なお、詳述しないが、導波路31の高さb(誘電体33の厚さ)については考慮しなくてよい。
また、伝送路変換器30の管内波長λgは、
Figure 2016092551
となり、導波路31の長さLをλg/4に設定することで、この伝送路変換器30を、1/4波長変成器として作用させることができる。
上記基本構造において、比誘電率ε′=3.55、厚さ0.3mmのRo4003C(登録商標)を誘電体基板11として用いたインピーダンスZ1=100Ωのマイクロストリップ線路10と、WR−12型の導波管(使用帯域60〜90GHz)とを周波数75GHzで整合させるための伝送路変換器30の計算を行なった。ただし、誘電体33の比誘電率εと厚さbは、マイクロストリップ線路10の誘電体基板11と同一としている。
マイクロストリップ線路10のインピーダンスZ1は100Ω、導波管20のインピーダンスZ2は式(1)から552Ω(75GHz)となり、伝送路変換器30として必要なインピーダンスZxは、Zx=√(Z1×Z2)から235Ωとなる。
このインピーダンスZx=235Ωを満たす誘電体の幅aは2.7mmとなり、管内波長λgの1/4は1.08mmとなる。つまり、75GHzで整合させるためには、導波路31の幅a(誘電体33の幅)を2.7mm、長さLを1.08mmとすればよいことがわかる。
ただし、上記基本構造の場合、マイクロストリップ線路10と伝送路変換器30の境界部の不整合による電磁波の外部空間への放射および伝送路変換器30と導波管20の境界部の不整合による反射を完全に無くすことはできず、この外部空間への放射波や反射波による特性悪化が予想される。
図2は、この放射波や反射波による影響を低減した伝送路変換構造の例を示している。
この構造例の伝送路変換器30′では、誘電体33を囲む金属壁32a〜32dのうち、上側の金属壁32aのマイクロストリップ線路10側の端面に、放射波ガイド35を設けている。
放射波ガイド35は、マイクロストリップ線路10の誘電体基板11と平行に対向し、主導体12から所定距離離間する第1の金属壁35aと、主導体12の一方の側方に所定距離離れて設けられた第2の金属壁35bと、主導体12の他方の側方に所定距離離れて設けられた第3の金属壁35cとで下が開いたコの字状に形成され、誘電体基板11との間で主導体12の一端側を所定長に渡って囲み、マイクロストリップ線路10と誘電体33が充填された導波路31との境界部から外部空間への電磁波の放射を抑制し、空間に放射した電磁波を主導体12の他端側に案内する放射波案内路36を形成している。
そして、この放射波ガイド35の第1の金属壁35aの内周に、空間へ放射した電磁波の漏出防止用に所望伝搬周波数の波長の1/4に相当する深さdの溝37を主導体12の長さ方向と直交する向きに設けている。この溝37に入射する成分と溝37を往復して出てくる成分は、位相が反転して互いに相殺することになり、空間へ放射した電磁波の漏れが防止できる。
この放射波ガイド35に設けた溝37によって、マイクロストリップ線路10と誘電体33が充填された導波路31との境界部の不整合により外部空間へ放射された電磁波の漏出を防ぐことができる。なお、ここでは溝37を一つ示しているが、深さが異なる複数の溝を第1の金属壁35aの長さ方向に並べて設けることで、外部空間へ放射される電磁波の漏れをより広帯域に防止することができる。また、この例では3つの金属壁35a〜35cからなる下にコの字状に開いた放射波ガイド35を用いていたが、放射波ガイド35は、金属壁で主導体12の一端側を所定長に渡って囲み、マイクロストリップ線路10と誘電体33が充填された導波路31の境界部から外部空間への電磁波の放射を抑制し、その外部空間に放射された放射波を主導体12の他端側に案内する形状であればよく、内周の断面形状が台形状や半円状等であってもよい。また、その溝37についても、マイクロストリップ線路10の誘電体基板11に対向する壁面だけでなく、内周全体に所定深さで設けてもよい。
一方、誘電体33が充填された導波路31の口径は、前記数値例のように、2.7×0.3mmであるのに対し、ミリ波帯用として標準的に用いられる導波管の口径は、WR−12で約3.1×1.55mmであって、その幅方向の寸法は近いが、厚さ方向の寸法は5倍以上の差があり、この口径差による反射が問題となる場合もある。
そのため、図2に示しているように、導波管20′の一端側開口21aの口径を、標準口径より小さく、誘電体33が充填された導波路31の他端側の口径に対応した大きさ(例えば2.7×0.3mm)に設定し、この開口から他端側に向かって口径が徐々に(図のような直線的でなく段階的でもよい)大きく(例えば標準口径まで)なるテーパー部21bと、テーパー部21bに続く標準口径部21cとを形成して、誘電体33が充填された導波路31と導波管22との間の口径差による反射を抑制している。
この伝送路変換構造において、前記同様に、誘電体33が充填された導波路31の幅aを2.7mm、長さLを1.08mmとしたときの伝達特性を求めたシミュレーション結果を図3に示す。
この図3において、周波数70〜80GHzの範囲で、挿入損失1dB以下、反射係数−10dB以下となっており、所望伝搬周波数75GHzを中心として整合がとれていることが確認できる。
上記した伝送路変換構造では、誘電体33が充填された導波路31を金属壁32a〜32dで囲んで形成しているが、その構造については任意である。
例えば、図4に示すように、マイクロストリップ線路10に用いている誘電体基板11と同様の誘電体基板40の両面を被うアース導体41、42の間を、スルーホール加工によって形成した金属ポスト45で接続し、この金属ポスト45の列を、所定間隔を開けて2列設けることで、誘電体33が充填された導波路31の両側方の金属壁32c、32dを形成することができる。この場合、列内の金属ポスト45の間隔は、導波路を伝搬する電磁波の波長に比べて十分小さくし、列の間隔は前記した幅aに一致させる。図5は、この金属ポスト45を用いて誘電体33が充填された導波路31を形成した伝送路変換構造を示したものであり、この場合、誘電体基板40の両面のアース導体41、42が金属壁32a、32bに接する構造としている。
なお、一般的にアース導体41、42の厚さは、基板厚に対して無視できる程小さいので、アース導体41の中央部(金属ポスト45の列の間の部分)を削除しても、その上に金属壁32aが接するので支障はない。
また、上記各実施形態では、誘電体33が充填された導波路31を有する伝送路変換器30を、マイクロストリップ線路10、導波管20、20′と別体としていたが、図6、図7のように、伝送路変換用の導波路31に充填する誘電体33を、マイクロストリップ線路10の誘電体基板11の端部を延長して形成してもよい。なお、図6は、図1、図2に示した構造に対応する形態である。また、図7は、図4、図5の金属ポスト45を用いた構造に対応する形態であり、図4、図5のアース導体41の中央部を削除して二つのアース導体41a、41bに分けた構造とし、図4、図5のアース導体42をマイクロストリップ線路10のアース導体13で兼用している。
また、図示していないが、導波路31を形成する金属壁32a〜32dの少なくとも一部を導波管20、20′と一体的に形成することもでき、具体的な構造については種々の変形が可能である。
10……マイクロストリップ線路、11……誘電体基板、12……主導体、13……アース導体、20、20′……導波管、21……導波路、30、30′……伝送路変換器、31……導波路、32……金属壁、33……誘電体、35……放射波ガイド、35a……第1の金属壁、35b……第2の金属壁、35c……第3の金属壁、36……放射波案内路、37……溝、40……誘電体基板、41、42……アース導体、45……金属ポスト
式(3)を式(2)に代入すると、
Figure 2016092551
となる。

Claims (5)

  1. 誘電体基板(11)の一面側に形成された主導体(12)とその反対面側に形成されたアース導体(13)からなり、ミリ波帯の電磁波を主導体の長さ方向に伝搬させるマイクロストリップ線路(10)と、ミリ波帯の電磁波の伝搬が可能な導波管(20)との間を接続するミリ波帯伝送路変換構造において、
    所定口径、所定長の導波路(31)が金属壁(32)で囲まれて形成された導波管構造を有し、該導波路内に比誘電率が1より大きい誘電体(33)が充填され、該誘電体が充填された導波路の一方の端面を前記マイクロストリップ線路の主導体の一端側の誘電体基板の端面に接合させることで前記マイクロストリップ線路と前記誘電体が充填された導波路の一端側との間で前記ミリ波帯の電磁波を伝搬させ、前記誘電体が充填された導波路の他方の端面を前記導波管の一端側開口面に接合させることで、前記誘電体が充填された導波路の他端側と前記導波管の一端側との間で前記ミリ波帯の電磁波を伝搬させるように形成され、
    前記誘電体が充填された導波路の長さが所望伝搬周波数の管内波長の1/4となり、且つ、前記誘電体が充填された導波路のインピーダンスZxが、前記マイクロストリップ線路のインピーダンスZ1と前記導波管のインピーダンスZ2に対してZx=√(Z1×Z2)となるように、前記誘電体が充填された導波路の口径、該導波路に充填された前記誘電体の比誘電率を設定したことを特徴とするミリ波帯伝送路変換構造。
  2. 前記マイクロストリップ線路の前記主導体の一端側を金属壁(35a〜35c)で所定長に渡って囲み、前記マイクロストリップ線路と前記誘電体が充填された導波路との境界部から外部空間へ放射される放射波を前記主導体の他端側に案内する放射波案内路(36)を形成する放射波ガイド(35)と、
    前記放射波ガイドの金属壁の内周に、前記放射波の漏出防止用に前記所望伝搬周波数の波長の1/4に相当する深さの溝(37)を設けたことを特徴とする請求項1記載のミリ波帯伝送路変換構造。
  3. 前記誘電体が充填された導波路を囲む金属壁の一部を、誘電体基板(40)の両面に設けられたアース導体(41、42)間をスルーホール加工により接続する金属ポスト(45)を所定間隔で並べて形成したことを特徴とする請求項1または請求項2記載のミリ波帯伝送路変換構造。
  4. 前記導波路に充填される前記誘電体は、前記マイクロストリップ線路の誘電体基板を延長して形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のミリ波帯伝送路変換構造。
  5. 前記導波管の一端側の口径が、前記誘電体が充填された導波路の口径に対応した大きさに設定され、他端側に向かって口径が大きくなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のミリ波帯伝送路変換構造。
JP2014223567A 2014-10-31 2014-10-31 ミリ波帯伝送路変換構造 Active JP6047539B2 (ja)

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