JP2016091579A - 磁気ディスク用基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非磁性基板の端面研磨処理では、溝を備えた部材の前記溝内に研磨砥粒を含む磁気機能性流体を配置し、磁場発生手段を用いて前記溝の溝幅方向に磁力線が進むように磁場を形成し、前記ガラス基板の端面を、前記溝に配置した前記磁気機能性流体と接触させた状態で前記磁気機能性流体に対して相対移動させることにより、前記非磁性基板の端面を研磨する。前記溝は、溝断面において、溝の溝深さ方向に進むにつれて溝幅が狭くなる領域を溝底の側に備える。
【選択図】 図2
Description
ハードディスク装置に用いる磁気ヘッドにおいては、磁気ディスクの表面に微小な凹凸があると、公知のサーマルアスペリティ(Thermal Asperity)障害を生じ、再生に誤動作を生じ、あるいは再生が不可能になる虞がある。このサーマルアスペリティ障害の原因は、基板上の異物によって磁気ディスクの表面に形成された凸部が磁気ディスクの高速回転によりヘッドの近傍の空気の断熱圧縮および断熱膨張を発生させ、磁気ヘッドが発熱することに起因する。すなわち、サーマルアスペリティ障害は、磁気ヘッドが磁気ディスクに接触しない場合においても発生し得る。
したがって、このサーマルアスペリティ障害を防止するためには、磁気ディスクの表面は、極めて平滑で、かつ、異物の無い高清浄化された面に仕上げておく必要がある。
このため、本願の発明者は、介在面でも側壁面と同程度の押付力を磁気機能性流体から受けることができる形態を種々検討した結果、以下の形態を見出し、本発明を想到した。
前記溝は、溝断面において、溝の溝深さ方向に進むにつれて溝幅が狭くなる領域を備える。
当該製造方法の前記端面研磨処理は、溝を備えた部材の前記溝内に研磨砥粒を含む磁気機能性流体を配置し、磁場発生手段を用いて前記溝の溝幅方向に磁力線が進むように磁場を形成し、前記非磁性基板の端面を、前記溝に配置した前記磁気機能性流体と接触させた状態で前記磁気機能性流体に対して相対移動させることにより、前記非磁性基板の端面を研磨する処理であり、
前記端面研磨処理を行うとき、前記介在面が前記磁気機能性流体から受ける押付力を、溝深さ方向に沿って溝幅が一定の溝を用いる場合に比べて大きくする。
前記分散剤は、結晶セルロース系分散剤又はリン酸系分散剤を含む、ことが好ましい。
本実施形態でいう磁気機能性流体は、磁場に応答する機能性流体である。例えば、粒径が数μmの磁性粒子(純鉄等)を溶媒に分散させた磁気粘性流体(Magneto-rheological Fluid;MRF)、粒径が数nmの磁性微粒子(フェライト等)を溶媒に分散させた磁性流体(Magnetic Fluid;MF)、粒径が数μmの磁性粒子および粒径が数nmの磁性微粒子を混合した状態で溶媒に分散させた磁気混合流体(Magnetic Compound Fluid;MCF)を含む。
本実施形態の磁気ディスクは、円板形状の中心部分が同心円形状にくり抜かれたリング状を成し、リングの中心の周りに回転するものである。この磁気ディスクは、ガラス基板と磁性層を少なくとも備える。なお、磁性層以外には、例えば、付着層、軟磁性層、非磁性下地層、垂直磁気記録層、保護層および潤滑層等がガラス基板上に成膜される。
磁気ディスクに用いるガラス基板も円板形状の中心部分が同心円形状にくり抜かれたリング状を成している。ガラス基板の内周側端面及び外周側端面は、側壁面及び介在面を含む。側壁面は、断面視において、ガラス基板の主表面に対して垂直に延びる面である。介在面は、断面視において、側壁面と主表面との間に2つ設けられ、側壁面及び主表面に対して傾斜し、主表面に向かって略直線状に延びる面である。
また、本実施形態のガラス基板は、例えば特開2009−99239号公報に開示されるように、質量%表示にて、SiO2を57〜75%、Al2O3を5〜20%、(ただし、SiO2とAl2O3の合計量が74%以上)、ZrO2、HfO2、Nb2O5、Ta2O5、La2O3、Y2O3およびTiO2を合計で0%を超え、6%以下、Li2Oを1%を超え、9%以下、Na2Oを5〜18%(ただし、質量比Li2O/Na2Oが0.5以下)、K2Oを0〜6%、MgOを0〜4%、CaOを0%を超え、5%以下(ただし、MgOとCaOの合計量は5%以下であり、かつCaOの含有量はMgOの含有量よりも多い)、SrO+BaOを0〜3%、有する組成からなるアモルファスのアルミノシリケートガラスであってもよい。
図1(a)〜(c)は、本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法のうちの一処理である端面研磨処理に用いる装置10を説明する図であり、図2は、本実施形態の端面研磨処理を説明する図である。図1(a)に示すように、ガラス基板11の内周端面を研磨する場合、ガラス基板11の中心に設けられた円孔内に後述する一対の磁石12,14と、スペーサ16を通し、スペーサ16の周上に設けられた磁気機能性流体の塊20内に、ガラス基板11の内周端面を押し込み、磁気機能性流体と接触させる。また、ガラス基板11の外周端面を研磨する場合、図1(a)に示すように、スペーサ16の周上に設けられた磁気機能性流体の塊20に向けてガラス基板11の外周端面を近づけて、ガラス基板11の外周端面を塊20内に押し込み、磁気機能性流体と接触させる。
端面研磨を行う装置10の概要を説明すると、図1(a)に示すように、装置10は、永久磁石である一対の磁石12,14と、スペーサ16と、を含み、一方向に延びた回転体形状をなしている。磁石12と磁石14の間にスペーサ16が設けられている。端面研磨を行うガラス基板11は、図示されない保持具によって把持されている。保持具に把持されたガラス基板11の端面を、研磨砥粒を含む磁気機能性流体の塊20(図1(c),図2参照)の内部に押し込んで、磁気機能性流体と接触させる。塊20は、スペーサ16の周りで円環形状を形成している。このとき、ガラス基板11の中心軸11aと装置10の磁石12,14及びスペーサ16の中心軸10aが同じ向きに向くようにガラス基板11は配置される。装置10及びガラス基板11のそれぞれを保持する図示されない保持具は、図示されない駆動モータと機械的に接続されている。回転体形状の装置10とガラス基板11の保持具が、それぞれの中心軸10a,11aの周りに回転してガラス基板11の端面と塊20とを相対的に移動させる。これにより、ガラス基板11の端面を研磨することができる。
したがって、本実施形態では、溝17にガラス基板11の端面を配置して端面研磨処理を行うとき、介在面11cが磁気機能性流体から受ける押付力を、溝深さ方向に沿って溝幅が一定の溝を用いる場合に比べて大きくすることにより、介在面11cの研磨レートを向上させることができ、側壁面11bの研磨レートに対する介在面11cの研磨レートの比を大きくすることができ、例えば1に近づけることができる。
端面研磨処理では、側壁面11bの研磨レートに対する介在面11cの研磨レートの比を0.6以上、さらには0.7以上に調整することが、端面研磨処理で側壁面11bと介在面11cの研磨を同時に終えることができる点から好ましい。研磨レートの比の上限は特に設けられないが、例えば1.3である。このように、研磨レートの比は1.0を超えてもよい。
なお、端面研磨処理では、磁気機能性流体に研磨砥粒を含むスラリを供給して、ガラス基板11の端面を研磨することが、端面研磨処理を効率よく行なう上で好ましい。
端面研磨処理では、図2に示すように、ガラス基板11の側壁面11bは、溝深さ方向の溝幅が狭くなる領域の位置まで溝17内に挿入される。図3では、側壁面11bにおける、ガラス基板11の厚さ方向の中心位置P1から、側壁面11bの中心位置P1における法線方向に沿った溝底面17aまでの距離をL1と定め、介在面11cにおける、ガラス基板11の厚さ方向の中心位置P2から、介在面11cの中心位置P2における法線方向に沿った溝傾斜壁面17bまでの距離をL2と定めている。さらに、側壁面11bのガラス基板11の厚さ方向の長さをL3と定め、溝底面17aの溝幅方向の長さをL4と定めている。また、図3では、溝傾斜壁面17bにおける溝断面の長さをL5と定めている。溝傾斜壁面17bより溝底面17aと反対側の壁面は、溝断面において溝底面17aに対して垂直に立設した面である。このとき、比L2/L1が1.0以下となるようにガラス基板11を溝17に配置することが好ましい。比L2/L1の下限は、特に制限されないが、例えば0.3である。このような比L2/L1の限定により、側壁面11bの研磨レートに対する介在面11cの研磨レートの比を0.7以上にすることができる。なお、距離L1は、中心位置P1から溝底面17aまでの最短の長さである。
また、溝17において、比L4/L3は、6以下であることが好ましい。これにより、上記研磨レートの比を0.7以上にすることが容易にできる。比L4/L3の下限は0である。すなわち、L4=0であってもよい。
また、比L5/L3は、2.5〜4であることが好ましい。これにより、上記研磨レートの比を0.7以上にすることが容易にできる。
また、ガラス基板11の側壁面11bに対する介在面11cの傾斜角度は、20度〜70度である場合、一対の溝傾斜壁面17bの形状は、溝断面においていずれも直線であり、直線同士の成す角度θ(図3参照)は50度〜130度であることが好ましい。角度θは、図3に示すように、溝断面において一対の溝傾斜壁面17bの直線を延長した延長線同士の交差角度をいう。これにより、上記研磨レートの比を0.7以上にすることができる。なお、上記介在面11cの傾斜角度は、介在面11cが丸みを有する場合、ガラス基板11の断面における介在面11Cの厚さ方向の中心位置P2における接線の側壁面11bに対する傾斜角度をいう。特に、角度θを60〜90度にすることにより、側壁面11bにおける研磨レートも向上する。この場合、研磨レートは、例えばガラス基板の外周端面を研磨するときの直径換算で0.8μmφ/秒以上になる(片側の側壁面11bにおける研磨レートは0.4μm/秒以上になる)。
磁石12から磁石14に磁力線が向かう磁場によって磁気機能性流体は比較的高い弾性特性を有する塊20となるので、ガラス基板11の端面を磁気機能性流体に押しつけることにより効率よく研磨することができる。
なお、平均粒径(D50)とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さいほうから計算して50%となる粒径を意味している。
上記降伏応力は、磁場によって保持された磁気機能性流体とガラス基板11の端面とが相対移動する際に、ガラス基板11が磁気機能性流体から受けるせん断応力に影響を与える。したがって、磁気機能性流体の降伏応力が高い程(磁気機能性流体の流動時のせん断応力が高い程)、研磨砥粒とガラス基板11との接触による研磨が効率的に行われ、端面研磨の研磨レートを向上させることができる。
また、リン酸系分散剤は、メタリン酸の無機塩である。メタリン酸の無機塩は、例えば、メタリン酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩であることが好ましい。メタリン酸のアルカリ金属塩は、例えば、ヘキサメタリン酸ナトリウムであることが好ましい。これにより、磁気機能性流体中の磁性粒子の凝集を抑制することができ、この結果、側壁面11bの研磨レートに対する介在面11cの研磨レートの比を上昇させることができる。
次に、本実施形態の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法を説明する。先ず、一対の主表面を有する板状の磁気ディスク用ガラス基板の素材となるガラスブランクをプレス成形により作製する(プレス成形処理)。なお、本実施形態ではガラスブランクをプレス成形で作製するが、周知のフロート法、リドロー法、あるいはフュージョン法でガラス板を形成し、ガラス板から上記ガラスブランクと同じ形状のガラスブランクを切り出してもよい。次に、作製されたガラスブランクの中心部分に円孔を形成しリング形状(円環状)のガラス基板とする(円孔形成処理)。次に、円孔を形成したガラス基板に対して形状加工を行う(形状加工処理)。これにより、ガラス基板が生成される。次に、形状加工されたガラス基板に対して端面研磨を行う(端面研磨処理)。端面研磨の行われたガラス基板の主表面に研削を行う(研削処理)。次に、ガラス基板の主表面に第1研磨を行う(第1研磨処理)。次に、必要に応じてガラス基板に対して化学強化を行う(化学強化処理)。次に、化学強化されたガラス基板に対して第2研磨を行う(第2研磨処理)。その後、第2研磨処理後のガラス基板に対して超音波洗浄を行う(超音波洗浄処理)。以上の処理を経て、磁気ディスク用ガラス基板が得られる。以下、各処理について、詳細に説明する。
熔融ガラス流の先端部を切断器により切断し、切断された熔融ガラス塊を一対の金型のプレス成形面の間に挟みこみ、プレスしてガラスブランクを成形する。所定時間プレスを行った後、金型を開いてガラスブランクが取り出される。
ガラスブランクに対してドリル等を用いて円孔を形成することにより円形状の孔があいたディスク状のガラス基板を得ることもできる。
形状加工処理では、円孔形成処理後のガラス基板の端部に対する面取り加工を行う。面取り加工は、研削砥石等を用いて行なわれる。面取り加工により、ガラス基板の端面に、ガラス基板の主表面に対して垂直に延びる基板の側壁面と、この側壁面と主表面の間に設けられ、主表面及び側壁面に対して傾斜して延びる介在面とを有する端面が形成される。
端面研磨処理では、ガラス基板の内側端面及び外周側端面に対して、上述した磁気機能性流体を用いて図1に示す端面研磨処理により鏡面仕上げを行う。このとき、磁気機能性流体には、磁性粒子の他に、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素、ダイヤモンド等の研磨砥粒が含まれる。
研削処理では、遊星歯車機構を備えた両面研削装置を用いて、ガラス基板の主表面に対して研削加工を行う。具体的には、ガラスブランクから生成されたガラス基板の外周側端面を、両面研削装置の保持部材に設けられた保持孔内に保持しながらガラス基板の両側の主表面の研削を行う。両面研削装置は、上下一対の定盤(上定盤および下定盤)を有しており、上定盤および下定盤の間にガラス基板が狭持される。そして、上定盤または下定盤のいずれか一方、または、双方を移動操作させ、ガラス基板と各定盤とを相対的に移動させることにより、ガラス基板の両主表面を研削することができる。研削処理は、場合によっては行なわれなくてもよい。
次に、研削のガラス基板の主表面に第1研磨が施される。具体的には、ガラス基板を、両面研磨装置の研磨用キャリアに設けられた保持孔内に保持しながらガラス基板の両側の主表面の研磨が行われる。第1研磨は、研削処理後の主表面に残留したキズや歪みの除去、あるいは微小な表面凹凸(マイクロウェービネス、粗さ)の調整を目的とする。
ガラス基板を化学強化する場合、化学強化液として、例えば硝酸カリウムと硫酸ナトリウムの混合熔融液等を用い、ガラス基板を化学強化液中に浸漬する。化学強化処理は、場合によって行なわれなくてもよい。
次に、ガラス基板に第2研磨が施される。第2研磨処理は、主表面の鏡面研磨を目的とする。第2研磨においても、第1研磨に用いる両面研磨装置と同様の構成を有する両面研磨装置が用いられる。具体的には、ガラス基板を、両面研磨装置の研磨用キャリアに設けられた保持孔内に保持させながら、ガラス基板の両側の主表面の研磨が行われる。第2研磨処理が第1研磨処理と異なる点は、遊離砥粒の種類及び粒子サイズが異なることと、樹脂ポリッシャの硬度が異なることである。例えばコロイダルシリカを遊離砥粒として含む研磨液が両面研磨装置の研磨パッドとガラス基板の主表面との間に供給され、ガラス基板の主表面が研磨される。
本実施形態では、化学強化処理を行なうが、必要に応じて化学強化処理は行なわなくてもよい。第1研磨処理及び第2研磨処理の他にさらに別の研磨処理を加えてもよく、2つの主表面の研磨処理を1つの研磨処理で済ませてもよい。また、上記各処理の順番は、適宜変更してもよい。
本実施形態の効果を確かめるために、ガラス基板11の端面研磨処理を、種々の溝断面形状の溝17を有するスペーサ16を用いて行なった。作製したガラス基板11の外径は65mmであり、厚さは0.8mmであり、形状加工処理で、ガラス基板の厚さ方向で0.15mmの介在面11bを主表面に対して45度の傾斜角度で形成した。
磁性粒子は平均粒径(D50)が1.25μmのFeを用い、研磨砥粒は平均粒径(D50)が1.0μmの酸化セリウムを用いた。研磨砥粒及び磁性粒子を含む磁気機能性流体は、室温(20℃)において1000(mPa・秒)の粘度を有していた。
実施例では、図2に示す溝断面を有する溝17を用い、距離L1を1.0mmに固定して、溝17の角度θを種々変化させた。また、溝17の角度θを90度に固定して比L2/L1を種々変化させた。
研磨レートは、図3に示す側壁面11b及び介在面11cの中心位置P1及びP2における研磨取代量と研磨時間から研磨レートを求めた。介在面の研磨レートは、2つの介在面11cの平均値とした。
一方、溝17の角度θを100度、L1を0.5mmに固定して比L2/L1を種々変化させた場合、比L2/L1を1.5、1.0、0.5としたとき、研磨レートの比はそれぞれ0.6、0.7、0.9となった。
これより、本実施形態の効果は明らかである。
10a,11a 中心軸
11 ガラス基板
11b 側壁面
11c 介在面
12,14 磁石
16 スペーサ
17 溝
17a 溝底面
17b 溝傾斜壁面
19 磁力線
20 塊
Claims (9)
- 非磁性基板の主表面に対して垂直な側壁面、および、前記主表面と前記側壁面とを接続する介在面からなる端面を研磨する端面研磨処理を有する磁気ディスク用基板の製造方法であって、
前記端面研磨処理は、溝を備えた部材の前記溝内に研磨砥粒を含む磁気機能性流体を配置し、磁場発生手段を用いて前記溝の溝幅方向に磁力線が進むように磁場を形成し、前記非磁性基板の端面を、前記溝に配置した前記磁気機能性流体と接触させた状態で前記磁気機能性流体に対して相対移動させることにより、前記非磁性基板の端面を研磨する処理であり、
前記溝は、溝断面において、溝の溝深さ方向に進むにつれて溝幅が狭くなる領域を備える、ことを特徴とする磁気ディスク用基板の製造方法。 - 前記溝の前記溝幅が狭くなる領域は、前記溝幅方向及び前記溝深さ方向に対して傾斜した一対の溝傾斜壁面、を備える、請求項1に記載の磁気ディスク用基板の製造方法。
- さらに、前記側壁面における、前記非磁性基板の厚さ方向の中心位置から前記溝底面までの距離L1に対する、前記介在面における、前記非磁性基板の厚さ方向の中心位置から前記溝傾斜壁面までの距離L2の比L2/L1が1.0以下となるように、前記非磁性基板の端面は前記溝に配置される、請求項2に記載の磁気ディスク用基板の製造方法。
- 前記側壁面に対する前記介在面の傾斜角度は、20度〜70度であり、
前記一対の溝傾斜壁面の形状は、溝断面においていずれも直線であり、前記直線同士の成す角度は50度〜130度である、請求項2または3に記載の磁気ディスク用基板の製造方法。 - 前記側壁面の前記非磁性基板の厚さ方向の長さL3に対する、前記溝底面の前記溝幅方向の長さL4の比L4/L3は、6以下である、請求項2〜4のいずれか1項に記載の磁気ディスク用基板の製造方法。
- 非磁性基板の主表面に対して垂直な側壁面、および、前記主表面と前記側壁面とを接続する介在面からなる端面を研磨する端面研磨処理を有する磁気ディスク用基板の製造方法であって、
前記端面研磨処理は、溝を備えた部材の前記溝内に研磨砥粒を含む磁気機能性流体を配置し、磁場発生手段を用いて前記溝の溝幅方向に磁力線が進むように磁場を形成し、前記非磁性基板の端面を、前記溝に配置した前記磁気機能性流体と接触させた状態で前記磁気機能性流体に対して相対移動させることにより、前記非磁性基板の端面を研磨する処理であり、
前記端面研磨処理を行うとき、前記介在面が前記磁気機能性流体から受ける押付力を、溝深さ方向に沿って溝幅が一定の溝を用いる場合に比べて大きくする、ことを特徴とする磁気ディスク用基板の製造方法。 - 前記磁気機能性流体は、分散剤を含み、
前記分散剤は、結晶セルロース系分散剤又はリン酸系分散剤を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の磁気ディスク用基板の製造方法。 - 前記端面研磨処理では、前記磁気機能性流体に研磨砥粒を含むスラリを供給して、前記非磁性基板の端面を研磨する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の磁気ディスク用基板の製造方法。
- 前記端面研磨処理では、前記側壁面の研磨レートに対する前記介在面の研磨レートの比を0.7以上に調整する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の磁気ディスク用基板の製造方法。
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