JP2016090204A - ループ型ヒートパイプ及び電子機器 - Google Patents
ループ型ヒートパイプ及び電子機器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016090204A JP2016090204A JP2014228965A JP2014228965A JP2016090204A JP 2016090204 A JP2016090204 A JP 2016090204A JP 2014228965 A JP2014228965 A JP 2014228965A JP 2014228965 A JP2014228965 A JP 2014228965A JP 2016090204 A JP2016090204 A JP 2016090204A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- base sheet
- pipe
- heat
- heat pipe
- working fluid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2224/00—Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
- H01L2224/80—Methods for connecting semiconductor or other solid state bodies using means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected
- H01L2224/83—Methods for connecting semiconductor or other solid state bodies using means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected using a layer connector
- H01L2224/8338—Bonding interfaces outside the semiconductor or solid-state body
- H01L2224/83385—Shape, e.g. interlocking features
Landscapes
- Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
【課題】薄型化しても蒸発部の発熱部品側の面の平坦性を確保でき、蒸発部と発熱部品との間の熱伝達効率が高いループ型ヒートパイプを提供する。【解決手段】ループ型ヒートパイプは、発熱部品35から伝達される熱により作動流体を加熱して蒸気を発生させる蒸発部31と、蒸発部31で発生した蒸気を凝縮させる凝縮部と、蒸発部31と凝縮部との間を連絡し液相の状態の前記作動流体が通流する液管と、蒸発部31と凝縮部との間を連絡し気相の状態の前記作動流体が通流する蒸気管とを有する。また、蒸発部31は、一方の面側に発熱部品35から熱が伝達されるベースシート51と、ベースシート51よりも剛性が低く、ベースシート51の他方の面に対向して配置されたカバーシート52とを有する。【選択図】図13
Description
本発明は、ループ型ヒートパイプ及びそのループ型ヒートパイプを有する電子機器に関する。
高度情報化社会の到来に伴い、ノート型パソコン、スマートフォン及びタブレット等のモバイル型電子機器が広く使用されるようになった。それらの電子機器に使用されるCPU(Central Processing Unit)等の電子部品は、稼働に伴って熱を発生する。
CPU等の電子部品(以下、「発熱部品」という)の温度が許容上限温度を超えてしまうと、故障や誤動作、又は処理能力の低下などの不都合を引き起こす。そのため、発熱部品を冷却する手段が必要となる。
モバイル型電子機器用の冷却装置として、ループ型ヒートパイプが注目されている。ループ型ヒートパイプは、発熱部品と熱的に接続される蒸発部と、蒸発部から離れた場所に配置される凝縮部と、蒸発部と凝縮部との間を連絡する液管及び蒸気管とを有する(例えば、特許文献1参照)。ループ型ヒートパイプでは、作動流体が液相と気相とに変化しながら蒸発部と凝縮部との間を移動することで、蒸発部から凝縮部に熱を輸送する。
その他、可撓性の金属板とプラスチック板との間にウィックと冷媒とを封入し、円筒状の発熱部品に巻き付けて使用するヒートパイプも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
近年、ループ型ヒートパイプの薄型化が要望されている。ループ型ヒートパイプを薄型化するためには、蒸発部、凝縮部、液管及び蒸気管をそれぞれ薄型化することが必要になる。しかし、薄型化に伴って蒸発部の面の平坦性が阻害され、発熱部品と蒸発部との間に隙間が発生して、発熱部品と蒸発部との間の熱伝達効率が低下することがある。
開示の技術は、薄型化しても蒸発部の発熱部品側の面の平坦性を確保でき、蒸発部と発熱部品との間の熱伝達効率が高いループ型ヒートパイプを提供することを目的とする。
開示の技術の一観点によれば、発熱部品から伝達される熱により作動流体を加熱して蒸気を発生させる蒸発部と、前記蒸発部で発生した蒸気を凝縮させる凝縮部と、前記蒸発部と前記凝縮部との間を連絡し液相の状態の前記作動流体が通流する液管と、前記蒸発部と前記凝縮部との間を連絡し気相の状態の前記作動流体が通流する蒸気管とを有し、前記蒸発部は、一方の面側に前記発熱部品から熱が伝達されるベースシートと、前記ベースシートよりも剛性が低く、前記ベースシートの他方の面に対向して配置されたカバーシートとを有するループ型ヒートパイプが提供される。
上記一観点に係るループ型ヒートパイプによれば、薄型化しても蒸発部の発熱部品側の面の平坦性を確保でき、蒸発部と発熱部品との間の熱伝達効率が良好である。
以下、実施形態について説明する前に、実施形態の理解を容易にするための予備的事項について説明する。
図1は、ループ型ヒートパイプの一例を示す模式図である。
図1に示すループ型ヒートパイプ10は、蒸発部11と、凝縮部12と、それらの間を連絡する液管13及び蒸気管14とを有する。ループ型ヒートパイプ10の内部は減圧されており、作動流体が封入されている。作動流体には水やアルコールなど種々のものが使用される。
蒸発部11は、CPU等の発熱部品19と熱的に接続される。蒸発部11内では、発熱部品19から伝達される熱により作動流体が液相から気相に変化し、蒸気が発生する。蒸発部11内で発生した蒸気は、蒸気管14を通って凝縮部12に移動する。図1中の符号15aは、気相の状態の作動流体を示している。
凝縮部12は、蒸発部11から離れた場所に配置される。一般的に、凝縮部12には放熱用のフィンや冷却ファンが設けられており、蒸気管14から凝縮部12内に移動した蒸気は、凝縮部12内で冷却されて液体となる。凝縮部12で液体となった作動流体は、液管13を通って蒸発部11に移動する。図1中の符号15bは、液相の状態の作動流体を示している。以下、液相の状態の作動流体を、作動液という。
図1に示すループ型ヒートパイプ10では、蒸発部11にマイクロ流路(図1中に符号17で示す)と呼ばれる多数の細い流路が設けられており、マイクロ流路17内で発生する毛細管力により液管13から蒸発部11内に作動液が移動する。すなわち、作動流体を蒸発部11と凝縮部12との間で循環させるために、マイクロ流路17で発生する毛細管力が大きな役割を果たしている。
ところで、近年、ノート型パソコン、スマートフォン及びタブレット等の電子機器のより一層の薄型化が促進されており、そのような電子機器に使用するループ型ヒートパイプにも薄型化が要求されるようになった。
図2(a)は薄型化したループ型ヒートパイプの蒸発部11の一例を示す断面図、図2(b)は同じくその蒸発部11の分解図である。
図2(a),(b)に示す蒸発部11は、ベースシート21と、カバーシート22と、スペーサー23と、接着シート24とにより形成される。
ベースシート21は平板状であり、下側の面には発熱部品19から熱が伝達される。また、ベースシート21の上側の面には、液管13側から蒸気管14側に直線状に延びる多数の溝21aが設けられている。それらの溝21aの上には、スペーサー23が配置される。溝21aは、スペーサー23により上側が塞がれて、マイクロ流路17となる。
カバーシート22も平板状である。カバーシート22はベースシート21の上方に配置され、カバーシート22とベースシート21との間にはスペーサー23と接着シート24とが配置される。接着シート24は、ベースシート21の縁部とカバーシート22の縁部とを接合し、ベースシート21とカバーシート22との間に作動流体を封入する空間を形成する。
上述の構造の蒸発部11において、スペーサー23とベースシート21との間に隙間があると、作動流体に働く毛細管力が弱くなる。そのため、図2(a),(b)に示すように、弾力性を有する軟質層23aと、固く変形しにくい硬質層23bとの2層構造を有するスペーサー23を使用し、軟質層23aの弾性力により硬質層23bをベースシート21に押し当てている。これにより、ベースシート21とスペーサー23との間に不要な隙間が発生しないようにしている。
以下、上述のループ型ヒートパイプの製造方法について説明する。
まず、所定の形状のベースシート21、カバーシート22、スペーサー23及び接着シート24を用意する。その後、図3に示すように、ベースシート21とカバーシート22との間にスペーサー23及び接着シート24を挟む。なお、ベースシート21、カバーシート22及び接着シート24のいずれかには、後述の工程で内部空間に作動流体を注入するための液注入口を設けておく。
次いで、2枚の平板25a,25bによりベースシート21及びカバーシート22を挟み、プレス機でベースシート21及びカバーシート22を加圧しながら加熱する。これにより、接着シート24が熱硬化してベースシート21とカバーシート22とが接合される。その後、液注入口を介して内部空間を減圧し、作動流体を注入した後、液注入口を封止する。これにより、ループ型ヒートパイプが完成する。
しかし、上述のループ型ヒートパイプには、以下に示す問題点がある。すなわち、ベースシート21及びカバーシート22は薄板よりなるため、平板25a,25bを取り外すと、軟質層23aの弾性力により、図4(a)に示すようにベースシート21及びカバーシート22が湾曲してしまう。これにより、図4(b)に示すように、発熱部材19と蒸発部11との間に隙間(図4(b)中に破線で示す)が発生し、発熱部品19から蒸発部11への熱伝達効率が低下してしまう。
以下の実施形態では、薄型化しても蒸発部の発熱部品側の面の平坦性を確保でき、蒸発部と発熱部品との間の熱伝達効率が高いループ型ヒートパイプについて説明する。
(第1の実施形態)
図5は、第1の実施形態に係るループ型ヒートパイプを示す斜視図である。また、図6は、第1の実施形態に係るループ型ヒートパイプを備えた電子機器の内部構造を示す模式図である。
図5は、第1の実施形態に係るループ型ヒートパイプを示す斜視図である。また、図6は、第1の実施形態に係るループ型ヒートパイプを備えた電子機器の内部構造を示す模式図である。
図5に示すように、本実施形態に係るループ型ヒートパイプ30は、蒸発部31と、凝縮部32と、蒸発部31と凝縮部32との間を連絡する液管33及び蒸気管34とを有する。
図6に示すように、ループ型ヒートパイプ30は、CPU35及びその他の電子部品が実装されたプリント基板36とともに、電子機器40の筐体40a内に配置される。そして、ループ型ヒートパイプ30の蒸発部31はCPU35と熱的に接続され、凝縮部32の近傍には冷却ファン38が配置される。
図7は、ループ型ヒートパイプ30の蒸発部31を示す模式図である。
蒸発部31の大きさは、例えば幅が35mm、長さが35mm、厚さが0.5mmである。この蒸発部31内には、液管33側から蒸気管34側に向けて直線状に延びる多数のマイクロ流路37が設けられている。マイクロ流路37の幅は例えば35μm、高さは例えば35μmである。
図8は、ループ型ヒートパイプ30の凝縮部32を示す模式図である。この図8のように、凝縮部32内には蒸気管34側から液管33側に延びる複数の壁32aが設けられている。蒸気管34から凝縮部32内に進入した作動流体の蒸気は、それらの壁32aの間を通る間に温度が低下して凝縮し、作動液となる。
本実施形態に係るループ型ヒートパイプ30は、図9の組立図に示すように、ベースシート51と、カバーシート52と、スペーサー53とを有し、ベースシート51とカバーシート52とは接着シート(図示せず)により接合される。
ベースシート51の蒸発部31となる部分にはマイクロ流路37となる溝37aが設けられており、凝縮部32となる部分には壁32aが設けられている。また、液管33となる部分及び蒸気管34となる部分には、それぞれ溝33a,34aが設けられている。更に、カバーシート52の液管33となる部分及び蒸気管34となる部分には、それぞれ溝33b,34bが設けられている。
ベースシート51及びカバーシート52の厚さは、例えば0.1mm〜0.2mmである。本実施形態では、ベースシート51が、ステンレス、42アロイ(鉄ニッケル合金)又は銅等の金属により形成されているものとする。ステンレスのヤング率は約200GPa、42アロイのヤング率は約164GPa、銅のヤング率は約130GPaである。
また、本実施形態では、カバーシート52が、ポリイミド、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)又はPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)等の樹脂により形成されているものとする。ポリイミドのヤング率は3GPa〜5GPa、PTFEのヤング率は0.4GPa〜0.6GPa、PFAのヤング率は0.31GPa〜0.35GPaである。
なお、本実施形態ではベースシート51が金属により形成されており、カバーシート52が樹脂により形成されているものとしている。しかし、これによりベースシート51の材料が金属に限定されるものではなく、カバーシート52の材料が樹脂に限定されるものでもない。
上述のように、本実施形態に係るループ型ヒートパイプ30では、カバーシート52が、ベースシート51よりも剛性が低く弾性変形しやすい材料により形成されている。
スペーサー53は、図10の断面図に示すように、弾力性を有する軟質層53aと、軟質層53aよりも剛性が高い硬質層53bとの2層構造を有し、硬質層53bが溝37a側となるように配置される。軟質層53aは例えばシリコンゴム又はフッ素ゴム等により形成され、硬質層53bは例えばステンレス、42アロイ又は銅等により形成される。なお、カバーシート52の剛性は、軟質層53aの剛性よりも低いことが好ましい。
以下、本実施形態に係るループ型ヒートパイプ30の製造方法について、図11を参照して説明する。図11は、ループ型ヒートパイプ30の蒸発部31の位置における断面を示している。
まず、所定の形状のベースシート51、カバーシート52、スペーサー53及び接着シート54を用意する。その後、ベースシート51とカバーシート52との間にスペーサー53及び接着シート54を挟む。ここでは、接着シート54の厚さは約25μmとし、スペーサー53の軟質層53aの厚さは20μm、硬質層53bの厚さは5μmとする。なお、ベースシート51、カバーシート52及び接着シート54のいずれかには、後述の工程で内部空間内に作動流体を注入するための液注入口を設けておく。
次いで、2枚の平板25a,25bによりベースシート51及びカバーシート52を挟み、プレス機でベースシート51及びカバーシート52を加圧しながら加熱する。ここでは、プレス加工後の接着シート54の厚さが約20μmとなるように加圧するものとする。このプレス工程により、接着シート54が熱硬化してベースシート51とカバーシート52とが接合される。
その後、前述の液注入口を介して内部空間を減圧し、作動流体を注入した後、液注入口を封止する。これにより、ループ型ヒートパイプ30が完成する。
図12は、プレス機から取り出した後のループ型ヒートパイプ30の蒸発部31を示す模式図である。
プレス加工後に平板25a,25bからループ型ヒートパイプ30を取り出すと、スペーサー53の軟質層53aが膨張して、ベースシート51及びカバーシート52の両方に均一に応力が印加される。しかし、本実施形態では、前述したように、カバーシート52をベースシート51よりもヤング率が低い材料、すなわち剛性が低く弾性変形しやすい材料により形成している。そのため、カバーシート52は比較的大きく変形するものの、ベースシート51は殆ど変形せず、平坦性が確保される。その結果、図13に示すように、蒸発部31とCPU35との間に隙間が発生することが回避され、CPU35と蒸発部31との間の熱伝達効率を高い状態に維持できる。そして、蒸発部31から凝縮部32により多くの熱を輸送することができるので、ループ型ヒートパイプ30の冷却能力が向上する。
以下、本実施形態に係るループ型ヒートパイプ30の動作について説明する。
CPU35(図6参照)が稼働していないときには、毛細管力により、マイクロ流路37内に作動液が保持されている。
稼働に伴ってCPU35が熱を発生すると、その熱がループ型ヒートパイプ30の蒸発部31に伝達される。
この場合、上述したように、本実施形態では蒸発部31のCPU35側の面の平坦性が確保されているため、CPU35と蒸発部31との間の熱伝達効率が高く、CPU35で発生した熱が蒸発部31に迅速に伝達される。そして、蒸発部31内のマイクロ流路37に保持されている作動液の温度が上昇して、蒸気が発生する。作動液が蒸発するときには、周囲から蒸発熱に相当する熱を吸収する。
蒸発部31で発生した蒸気は、蒸気管34を通って凝縮部32に移動する。そして、凝縮部32で冷却されて凝縮し、液体となる。作動流体の蒸気が凝縮するときには、凝縮熱に相当する熱を放出する。この熱は凝縮部32の内側から外側に伝達され、冷却ファン38により電子機器40の筐体40aの外に排出される。
一方、凝縮部32で凝縮して液体となった作動流体(作動液)は、液管33を通って蒸発部31に移動する。
このようにして、本実施形態では、作動流体が液相と気相とに変化しながら蒸発部31と凝縮部32との間を移動することで、CPU35で発生した熱が蒸発部31から凝縮部32に輸送される。そして、凝縮部32に輸送された熱は、冷却ファン38により電子機器40の筐体40aの外に排出される。これにより、CPU35の温度が許容上限温度以下に保たれる。
(第2の実施形態)
図14は、第2の実施形態に係るループ型ヒートパイプの蒸発部の分解図である。本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、蒸発部31のカバーシート52の両面に複数の溝が設けられていることにあり、その他の部分の構造は基本的に第1の実施形態と同様であるので、ここでは重複する部分の説明は省略する。
図14は、第2の実施形態に係るループ型ヒートパイプの蒸発部の分解図である。本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、蒸発部31のカバーシート52の両面に複数の溝が設けられていることにあり、その他の部分の構造は基本的に第1の実施形態と同様であるので、ここでは重複する部分の説明は省略する。
本実施形態では、図14に示すように、ループ型ヒートパイプを構成するカバーシート52の蒸発部31に対応する部分の下側及び上側の面に、複数の溝62が設けられている。それらの溝62は相互に平行に配置されており、蒸発部31におけるカバーシート52の断面は波状になっている。
本実施形態では、ベースシート51及びカバーシート52の厚さは同じであり、例えば0.1mm〜0.2mmであるとする。また、第1の実施形態と同様に、ベースシート51はステンレス、42アロイ、又は銅等の金属からなり、カバーシート52はポリイミド、PTFE、又はPFA等の樹脂からなるものとする。
本実施形態では、上述したように、カバーシート52の蒸発部31に対応する部分が波状になっているため、第1の実施形態に比べてカバーシート52がより一層弾性変形しやすい。そのため、スペーサー53の軟質層53aに起因する応力によるカバーシート52の変形量が第1の実施形態よりも大きく、それに伴ってベースシート51の変形がより確実に回避される。その結果、第1の実施形態に比べて、蒸発部31とCPU35との密着性がより一層向上するという効果を奏する。
(第3の実施形態)
図15は、第3の実施形態に係るループ型ヒートパイプの蒸発部の分解図である。本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、カバーシート52aの厚さがベースシート51の厚さよりも薄いことにあり、その他の部分の構造は基本的に第1の実施形態と同様であるので、ここでは重複する部分の説明は省略する。
図15は、第3の実施形態に係るループ型ヒートパイプの蒸発部の分解図である。本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、カバーシート52aの厚さがベースシート51の厚さよりも薄いことにあり、その他の部分の構造は基本的に第1の実施形態と同様であるので、ここでは重複する部分の説明は省略する。
本実施形態においても、ベースシート51はステンレス、42アロイ、又は銅等の金属からなり、カバーシート52はポリイミド、PTFE、又はPFA等の樹脂よりなるものとする。また、ベースシート51の厚さは0.2mmであり、カバーシート52aの厚さは0.1mmである。
本実施形態では、上述したように、カバーシート52aの厚さがベースシート51の厚さよりも薄く、そのため第1の実施形態に比べてカバーシート52aがより一層弾性変形しやすくなっている。これにより、第1の実施形態に比べてベースシート51の平坦性がより一層確実に確保され、蒸発部31とCPU35との密着性がより一層向上するという効果を奏する。
なお、本実施形態においても、第2の実施形態と同様に、カバーシート52aの蒸発部31に対応する位置に溝を設けてもよい。それにより、カバーシート52aがより一層弾性変形しやすくなる。
以上の諸実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)発熱部品から伝達される熱により作動流体を加熱して蒸気を発生させる蒸発部と、
前記蒸発部で発生した蒸気を凝縮させる凝縮部と、
前記蒸発部と前記凝縮部との間を連絡し液相の状態の前記作動流体が通流する液管と、
前記蒸発部と前記凝縮部との間を連絡し気相の状態の前記作動流体が通流する蒸気管とを有し、
前記蒸発部は、
一方の面側に前記発熱部品から熱が伝達されるベースシートと、前記ベースシートよりも剛性が低く、前記ベースシートの他方の面に対向して配置されたカバーシートとを有することを特徴するループ型ヒートパイプ。
前記蒸発部で発生した蒸気を凝縮させる凝縮部と、
前記蒸発部と前記凝縮部との間を連絡し液相の状態の前記作動流体が通流する液管と、
前記蒸発部と前記凝縮部との間を連絡し気相の状態の前記作動流体が通流する蒸気管とを有し、
前記蒸発部は、
一方の面側に前記発熱部品から熱が伝達されるベースシートと、前記ベースシートよりも剛性が低く、前記ベースシートの他方の面に対向して配置されたカバーシートとを有することを特徴するループ型ヒートパイプ。
(付記2)前記ベースシートと前記カバーシートとの間に、弾力性を有する軟質層と、前記軟質層よりも固く前記ベースシート側に配置される硬質層との積層構造を有するスペーサーが配置されていることを特徴とする付記1に記載のループ型ヒートパイプ。
(付記3)前記ベースシートの前記他方の面に、前記液管側から前記蒸気管側に延びる複数の溝が設けられていることを特徴とする付記2に記載のループ型ヒートパイプ。
(付記4)前記ベースシートが金属により形成され、前記カバーシートが樹脂により形成されていることを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載のループ型ヒートパイプ。
(付記5)前記ベースシートのヤング率が、前記カバーシートのヤング率よりも大きいことを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載のループ型ヒートパイプ。
(付記6)前記カバーシートに溝が設けられていることを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載のループ型ヒートパイプ。
(付記7)前記カバーシートの厚さが、前記ベースシートの厚さよりも薄いことを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載のループ型ヒートパイプ。
(付記8)前記蒸発部、前記凝縮部、前記液管及び前記蒸気管が、所定の形状にパターニングされた2枚の板状の部材と、それらの板状の部材を接合する接着層とにより一体的に形成されていることを特徴とする付記1乃至7のいずれか1項に記載のループ型ヒートパイプ。
(付記9)発熱部品とループ型ヒートパイプとを有する電子機器であって、
前記ループ型ヒートパイプは、
発熱部品から伝達される熱により作動流体を加熱して蒸気を発生させる蒸発部と、
前記蒸発部で発生した蒸気を凝縮させる凝縮部と、
前記蒸発部と前記凝縮部との間を連絡し液相の状態の前記作動流体が通流する液管と、
前記蒸発部と前記凝縮部との間を連絡し気相の状態の前記作動流体が通流する蒸気管とを有し、
前記蒸発部は、
一方の面側に前記発熱部品から熱が伝達されるベースシートと、前記ベースシートよりも剛性が低く、前記ベースシートの他方の面に対向して配置されたカバーシートとを有する
ことを特徴する電子機器。
前記ループ型ヒートパイプは、
発熱部品から伝達される熱により作動流体を加熱して蒸気を発生させる蒸発部と、
前記蒸発部で発生した蒸気を凝縮させる凝縮部と、
前記蒸発部と前記凝縮部との間を連絡し液相の状態の前記作動流体が通流する液管と、
前記蒸発部と前記凝縮部との間を連絡し気相の状態の前記作動流体が通流する蒸気管とを有し、
前記蒸発部は、
一方の面側に前記発熱部品から熱が伝達されるベースシートと、前記ベースシートよりも剛性が低く、前記ベースシートの他方の面に対向して配置されたカバーシートとを有する
ことを特徴する電子機器。
(付記10)前記ベースシートと前記カバーシートとの間に、弾力性を有する軟質層と、前記軟質層よりも固く前記ベースシート側に配置される硬質層との積層構造を有するスペーサーが配置されていることを特徴とする付記9に記載の電子機器。
10,30…ループ型ヒートパイプ、11,31…蒸発部、12,32…凝縮部、13,33…液管、14,34…蒸気管、17,37…マイクロ流路、19…発熱部品、21,51…ベースシート、22,52,52a…カバーシート、23,53…スペーサー、23a,53a…軟質層、23b,53b…硬質層、24,54…接着シート、25a,25b…平板、35…CPU、36…プリント基板、38…冷却ファン、40…電子機器、40a…筐体、62…カバーシートの溝。
Claims (6)
- 発熱部品から伝達される熱により作動流体を加熱して蒸気を発生させる蒸発部と、
前記蒸発部で発生した蒸気を凝縮させる凝縮部と、
前記蒸発部と前記凝縮部との間を連絡し液相の状態の前記作動流体が通流する液管と、
前記蒸発部と前記凝縮部との間を連絡し気相の状態の前記作動流体が通流する蒸気管とを有し、
前記蒸発部は、
一方の面側に前記発熱部品から熱が伝達されるベースシートと、前記ベースシートよりも剛性が低く、前記ベースシートの他方の面に対向して配置されたカバーシートとを有することを特徴するループ型ヒートパイプ。 - 前記ベースシートと前記カバーシートとの間に、弾力性を有する軟質層と、前記軟質層よりも固く前記ベースシート側に配置される硬質層との積層構造を有するスペーサーが配置されていることを特徴とする請求項1に記載のループ型ヒートパイプ。
- 前記ベースシートの前記他方の面に、前記液管側から前記蒸気管側に延びる複数の溝が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のループ型ヒートパイプ。
- 前記ベースシートが金属により形成され、前記カバーシートが樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のループ型ヒートパイプ。
- 前記蒸発部、前記凝縮部、前記液管及び前記蒸気管が、所定の形状にパターニングされた2枚の板状の部材と、それらの板状の部材を接合する接着層とにより一体的に形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のループ型ヒートパイプ。
- 発熱部品とループ型ヒートパイプとを有する電子機器であって、
前記ループ型ヒートパイプは、
発熱部品から伝達される熱により作動流体を加熱して蒸気を発生させる蒸発部と、
前記蒸発部で発生した蒸気を凝縮させる凝縮部と、
前記蒸発部と前記凝縮部との間を連絡し液相の状態の前記作動流体が通流する液管と、
前記蒸発部と前記凝縮部との間を連絡し気相の状態の前記作動流体が通流する蒸気管とを有し、
前記蒸発部は、
一方の面側に前記発熱部品から熱が伝達されるベースシートと、前記ベースシートよりも剛性が低く、前記ベースシートの他方の面に対向して配置されたカバーシートとを有する
ことを特徴する電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014228965A JP2016090204A (ja) | 2014-11-11 | 2014-11-11 | ループ型ヒートパイプ及び電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014228965A JP2016090204A (ja) | 2014-11-11 | 2014-11-11 | ループ型ヒートパイプ及び電子機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016090204A true JP2016090204A (ja) | 2016-05-23 |
Family
ID=56019471
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014228965A Withdrawn JP2016090204A (ja) | 2014-11-11 | 2014-11-11 | ループ型ヒートパイプ及び電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016090204A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106409790A (zh) * | 2016-08-27 | 2017-02-15 | 电子科技大学 | 一种强效的芯片散热器 |
WO2017203574A1 (ja) * | 2016-05-23 | 2017-11-30 | 富士通株式会社 | ループヒートパイプ及びその製造方法並びに電子機器 |
JP2018093173A (ja) * | 2016-12-05 | 2018-06-14 | 東京エレクトロン株式会社 | プラズマ処理装置 |
EP3460375A1 (en) | 2017-09-20 | 2019-03-27 | Shinko Electric Industries Co., Ltd. | Loop heat pipe, method for manufacturing loop heat pipe, and electronic device |
JP2019082309A (ja) * | 2017-10-27 | 2019-05-30 | 新光電気工業株式会社 | ループ型ヒートパイプ、及びループ型ヒートパイプ製造方法 |
EP4119882A1 (en) * | 2021-07-14 | 2023-01-18 | Shinko Electric Industries Co., Ltd. | Loop heat pipe |
-
2014
- 2014-11-11 JP JP2014228965A patent/JP2016090204A/ja not_active Withdrawn
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017203574A1 (ja) * | 2016-05-23 | 2017-11-30 | 富士通株式会社 | ループヒートパイプ及びその製造方法並びに電子機器 |
US10624238B2 (en) | 2016-05-23 | 2020-04-14 | Fujitsu Limited | Loop heat pipe and manufacturing method for loop heat pipe and electronic device |
CN106409790A (zh) * | 2016-08-27 | 2017-02-15 | 电子科技大学 | 一种强效的芯片散热器 |
JP2018093173A (ja) * | 2016-12-05 | 2018-06-14 | 東京エレクトロン株式会社 | プラズマ処理装置 |
JP7130359B2 (ja) | 2016-12-05 | 2022-09-05 | 東京エレクトロン株式会社 | プラズマ処理装置 |
EP3460375A1 (en) | 2017-09-20 | 2019-03-27 | Shinko Electric Industries Co., Ltd. | Loop heat pipe, method for manufacturing loop heat pipe, and electronic device |
US10524388B2 (en) | 2017-09-20 | 2019-12-31 | Shinko Electric Industries Co., Ltd. | Loop heat pipe and electronic device |
JP2019082309A (ja) * | 2017-10-27 | 2019-05-30 | 新光電気工業株式会社 | ループ型ヒートパイプ、及びループ型ヒートパイプ製造方法 |
JP6999452B2 (ja) | 2017-10-27 | 2022-01-18 | 新光電気工業株式会社 | ループ型ヒートパイプ、及びループ型ヒートパイプ製造方法 |
EP4119882A1 (en) * | 2021-07-14 | 2023-01-18 | Shinko Electric Industries Co., Ltd. | Loop heat pipe |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11789505B2 (en) | Loop heat pipe | |
JP2016090204A (ja) | ループ型ヒートパイプ及び電子機器 | |
US11536518B2 (en) | Fabrication method for loop heat pipe | |
US10704838B2 (en) | Loop heat pipe | |
JP6101728B2 (ja) | ベーパーチャンバー | |
JP6597892B2 (ja) | ループヒートパイプ及びその製造方法並びに電子機器 | |
US8069907B2 (en) | Flexible heat pipe | |
JP6648824B2 (ja) | ループヒートパイプ及びその製造方法並びに電子機器 | |
JP6233125B2 (ja) | ループ型ヒートパイプとその製造方法、及び電子機器 | |
Oshman et al. | The development of polymer-based flat heat pipes | |
US9549486B2 (en) | Raised bodied vapor chamber structure | |
KR101205715B1 (ko) | 플랫형 열 분산기 및 그 제조 방법 | |
CN109724438B (zh) | 环路式热管 | |
JP2016525671A (ja) | 二相ループ簡易アセンブリ用エバポレータ | |
JP6413306B2 (ja) | ヒートパイプ内蔵フレーム板及び電子機器 | |
JP2011190996A (ja) | ループ型ヒートパイプ、ウィック及び情報処理装置 | |
JP4496999B2 (ja) | 熱輸送装置及び電子機器 | |
JP4306664B2 (ja) | シート状ヒートパイプおよびその製造方法 | |
KR102092307B1 (ko) | 베이퍼 챔버 | |
JP4306665B2 (ja) | シート状ヒートパイプおよびその製造方法 | |
JP2007100992A (ja) | フレキシブルヒートパイプおよびその製造方法 | |
WO2014192279A1 (ja) | 冷却装置およびその製造方法 | |
JP6852352B2 (ja) | ループヒートパイプ及び電子機器 | |
JP2019082309A (ja) | ループ型ヒートパイプ、及びループ型ヒートパイプ製造方法 | |
JP2010014292A (ja) | 熱輸送デバイス、電子機器及び積層構造体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170704 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20171106 |