JP2016089848A - 電磁クラッチ及び電磁クラッチの形成方法 - Google Patents

電磁クラッチ及び電磁クラッチの形成方法 Download PDF

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昌憲 玉
Masanori Gyoku
昌憲 玉
美男 廣田
Yoshio Hirota
美男 廣田
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Abstract

【課題】電磁クラッチにおいて、温度ヒューズによるスリップ現象の検知を早期に行い、励磁コイルを容易に形成することを可能とする。
【解決手段】ロータ4、ハブ6、アーマチュア5、コイルボビン12に巻回される励磁コイル3及び温度ヒューズ15を有する電磁クラッチ1について、コイルボビン12に励磁コイル3を巻回した後、コイルボビン12にスペーサ60を装着して、更にコイルボビン12に励磁コイル3を巻回することによって、励磁コイル3の回転軸20の径方向外側端に凹部31を形成し、このスペーサ60に温度ヒューズ15が設置されたものとする。
【選択図】図7

Description

本発明は、例えば車両用空調装置の圧縮機に用いられる電磁クラッチの構造及び電磁クラッチの形成方法に関する。特に温度ヒューズを所望の位置に配置することを可能にするための電磁クラッチの構造及び電磁クラッチの形成方法に関する。
車両用空調装置の圧縮機に用いられる電磁クラッチは、例えば特許文献1や特許文献2に示されるように、圧縮機が何らかの理由でロックした場合に生ずる、プーリ(本願ではロータ)とアーマチュアとのスリップ現象による摩擦面の温度上昇を感知してバッテリと電磁コイル(本願では励磁コイル)との電気的接続を遮断する温度ヒューズを備えているのが一般的である。
一方で、特許文献1の電磁クラッチは、温度ヒューズを、電磁コイルに対して、回転軸の軸方向と同方向で且つ電磁コイルよりも突出するかたちで配置している。
しかしながら、特許文献1に示されるような温度ヒューズの配置では、電磁コイルの温度ヒューズを含めた全長が相対的に長くなるので、磁路(磁気回路とも称する。)の長さも長くなり、磁路抵抗が大きくなる。しかも、電磁コイルの温度ヒューズを含めた全長が相対的に長くなることにより、電磁コイルを収容するロータの全長も長くなるので、電磁クラッチの小型化が困難になるという不都合も有する。
この点、特許文献2の電磁クラッチは、電磁コイルのうちプーリの摩擦面側に位置する内周角部に傾斜面を形成し、この傾斜面により形成される凹部に温度ヒューズを配置している。このため、特許文献2の電磁クラッチでは、電磁コイルの温度ヒューズを含めた全長が相対的に長くなることは防止されている。
特開2010−281392号公報 特開平10−89385号公報
しかしながら、特許文献2の電磁クラッチにおける温度ヒューズの配置では、プーリとアーマチュアとの間で発生するスリップ時における外周側と内周側との周速差から、プーリとアーマチュアとの摩擦面の温度が所定温度値以上となったことの感知がコイル巻回体の外周側に温度ヒューズを配置した場合よりも遅くなる。このため、温度ヒューズが、プーリとアーマチュアとの間で発生するスリップ現象を感知して作動するための時間も遅くなるという不都合を有する。
この不都合を解消するために、励磁コイルの回転軸の径方向外側端となる部位に温度ヒューズが配置される凹部を形成することが考えられる。もっとも、特許文献2の電磁クラッチのようにコイルボビンのフランジの内側端に凹部を設ける場合とは異なり、コイルボビンを利用して励磁コイルの回転軸の径方向外側端に凹部を形成することは容易ではない。さらに、励磁コイルをコイルボビンに単純に巻回していくのみでは、励磁コイルの回転軸の径方向外側端の凹部よりも回転軸側(内周側)の部位に励磁コイルを巻回することが困難である。
そこで、本発明は、励磁コイルの回転軸の径方向外側端に凹部を形成することを容易にし、また、励磁コイルのうち前記凹部より回転軸側での励磁コイルの巻回を容易にするための電磁クラッチの構造及び電磁クラッチの形成方法を提供することを目的としている。
この発明に係る電磁クラッチは、回転動力源から圧縮機に対して回転動力を伝達又は遮断するための電磁クラッチであって、磁性材により形成され、前記圧縮機の回転軸に対して回転可能に支持されると共に、前記回転動力源からの回転力を受けて回転するロータと、前記圧縮機の回転軸に連結されたハブと、 磁性材により形成されると共に前記ハブに連結され、前記ロータの側端面に対向して配置されたアーマチュアと、円筒部とこの円筒部の両端に形成された2つのフランジとで構成されたコイルボビンと、前記コイルボビンの2つのフランジで挟まれた前記円筒部の外周面に巻回され、通電されることにより、前記ロータと前記アーマチュアとを経由する磁路を形成して前記アーマチュアを前記ロータに電磁吸着させる吸引力を発生させる励磁コイルと、感知した温度が所定の温度値を超えたときに前記励磁コイルへの通電を遮断する温度ヒューズとを備えた電磁クラッチにおいて、前記コイルボビンの2つのフランジのうち前記回転軸の先端側に位置する一方のフランジの径方向外側に装着されるスペーサを有し、前記スペーサによって前記励磁コイルの前記回転軸の径方向外側端となる部位に凹部が形成され、前記スペーサに前記温度ヒューズが設けられていることを特徴としている(請求項1)。回転動力源は、例えば車両のエンジンやモータ等である。圧縮機は、例えば車両空調装置の圧縮機である。
コイルボビンとスペーサを組み合わせることで、励磁コイルの回転軸の径方向外側端となる部位に凹部を形成することが容易となる。また、スペーサは、コイルボビンとは別部材であるため、コイルボビンに励磁コイルを巻回する途中の段階で、コイルボビンにスペーサを装着することが可能となる。これにより、励磁コイルのうち凹部より回転軸側(内周側)での励磁コイルの巻回を容易にすることができる。
そして、温度ヒューズは、スペーサに設けられることで励磁コイルの回転軸の径方向外側端となる部位に配置されるので、温度ヒューズは、周速の速い外周側に配置された構成となり、ロータとアーマチュアとの摩擦面の温度が所定温度値以上となったことの感知を相対的に早期に行うことが可能である。
この発明に係る電磁クラッチにあって、前記スペーサは、複数の構成部材から成る環状形状であり、前記コイルボビンの一方のフランジは、前記温度ヒューズに対応する位置に設けられた幅狭部と、前記幅狭部よりも前記回転軸の径方向の突出幅が大きな幅広部とから成り、前記コイルボビンの一方のフランジの幅広部と前記スペーサとは、前記コイルボビンと前記スペーサとを係合するための係合部を備えることを特徴としている(請求項2)。スペーサは、例えば2つの半円の円弧状の構成部材から成った円環形状をなしている。コイルボビンの一方のフランジの幅広部の係合部は、例えば係合孔であり、スペーサの係合部は、例えば係合突部である。
これにより、スペーサは、複数の構成部材に分けた状態で、コイルボビンの一方のフランジの幅広部の係合部とスペーサの係合部とを用いて、コイルボビンに係合することで、環状形状のスペーサがコイルボビンの一方のフランジに対し回転軸の径方向外側端となる部位に装着される。このため、コイルボビンの円筒部に対し一方のフランジから他方のフランジの範囲にわたって励磁コイルをある回数まで巻回した後でも、スペーサをコイルボビンの一方のフランジに対し回転軸の径方向外側端となる部位に装着することが可能となる。
電磁クラッチの励磁コイルの回転軸の径方向外側端となる部位に凹部を形成する方法として、前記請求項1又は請求項2に記載の電磁クラッチを用いた電磁クラッチの形成方法であって、前記コイルボビンの前記円筒部と前記スペーサが装着される位置の範囲内にわたって、前記励磁コイルを巻回する第1の工程と、前記コイルボビンの一方のフランジに前記スペーサを装着する第2の工程と、前記コイルボビンの他方のフランジから前記スペーサまでの間にわたって、前記励磁コイルを更に巻回する第3の工程とを有する方法が採られる(請求項3)。
このように、コイルボビンの一方のフランジにスペーサを装着せずにコイルボビンに励磁コイルを巻回した後、コイルボビンの一方のフランジにスペーサを装着して、コイルボビンに励磁コイルを再度巻回する工程という、3段階の励磁コイルの巻回工程とする。第1の工程では、コイルボビンの円筒部とスペーサが装着される位置の範囲内にわたって、かつ、コイルボビンの一方のフランジから他方のフランジまでの全域において、コイルボビンに励磁コイルを巻回することができる。そして、第3の工程では、第2の工程によりコイルボビンの一方のフランジに装着されたスペーサが妨げとなって、コイルボビンの他方のフランジからスペーサまでの間で、コイルボビンに励磁コイルを巻回するので、コイルボビンの一方のフランジを加工しなくても、励磁コイルの回転軸の径方向外側端となる部位に凹部が形成される。
以上に述べたように、本発明によれば、コイルボビンとスペーサを組み合わせることで、励磁コイルの回転軸の径方向外側端となる部位に凹部を形成することが容易となる。また、スペーサは、コイルボビンとは別部材であるため、コイルボビンに励磁コイルを巻回する途中の段階で、コイルボビンにスペーサを装着することが可能となる。これにより、励磁コイルのうち凹部より回転軸側(内周側)での励磁コイルの巻回を容易にすることができる。
また、本発明によれば、温度ヒューズは、スペーサに設けられることで励磁コイルの回転軸の径方向外側端となる部位に配置されるので、温度ヒューズは、周速の速い外周側に配置された構成となり、ロータとアーマチュアとの摩擦面の温度が所定温度値以上となったことの感知を相対的に早期に行うことが可能である。
特に請求項2に記載の発明によれば、スペーサは、複数の構成部材に分けた状態で、コイルボビンの一方のフランジの幅広部の係合部とスペーサの係合部とを用いて、コイルボビンに係合することで、環状形状のスペーサがコイルボビンの一方のフランジに対し回転軸の径方向外側端となる部位に装着された状態となるので、コイルボビンの円筒部に対し一方のフランジから他方のフランジの範囲にわたって励磁コイルをある回数まで巻回した後でも、スペーサをコイルボビンの一方のフランジに対し回転軸の径方向外側端となる部位に装着することが可能となる。
特に請求項3に記載の発明によれば、コイルボビンの一方のフランジにスペーサを装着せずにコイルボビンの円筒部の全範囲に励磁コイルを巻回した後、コイルボビンの一方のフランジにスペーサを装着し、更に、コイルボビンの円筒部のうち他方のフランジからスペーサまでの範囲に励磁コイルを再度巻回するという、3段階の励磁コイルの巻回工程とすることにより、励磁コイルのうち凹部よりも回転軸側の部位を形成するために、励磁コイルをコイルボビンの円筒部に巻回する作業を簡易且つ確実に行うことが可能となる。
図1は、この発明の温度ヒューズの配置を説明するための電磁クラッチの概略を示した断面図である。 図2は、この発明の温度ヒューズの配置を説明するための電磁クラッチの概略を示した拡大断面図である。 図3は、電磁クラッチのコイルボビンに励磁コイルが巻回される前の状態を示した説明図であり、図3(a)は、前記コイルボビンの部分拡大図、図3(b)は、図3(a)のA−A線断面図である。 図4は、電磁クラッチのコイルボビンにスペーサを装着される前段階での励磁コイルが巻回される工程(第1の工程)を示した説明図であり、図4(a)は、前記コイルボビンの部分拡大図、図4(b)は、図4(a)のB−B線断面図である。 図5は、電磁クラッチのコイルボビンにスペーサを装着する工程(第2の工程)を示した説明図である。 図6は、前記第2の工程により電磁クラッチのコイルボビンにスペーサが装着された状態を示した説明図であり、図6(a)は、前記コイルボビン及びスペーサの部分拡大図、図6(b)は、図6(a)のC−C線断面図である。 図7は、電磁クラッチのスペーサが装着されたコイルボビンに更に励磁コイルが巻回される工程(第3の工程)を示した説明図であり、図7(a)は、前記コイルボビン及びスペーサの部分拡大図、図7(b)は、図7(a)のD−D線断面図である。
以下、この発明の電磁クラッチ及びその形成方法の実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
図1及び図2に示される電磁クラッチ1は、エンジンやモータなどの回転動力源(図示せず。)から圧縮機2に対して回転動力を伝達し又は遮断することができるようにするものである。そして、電磁クラッチ1は、圧縮機2の回転軸20を中心として回転可能に支持されたロータ4と、このロータ4に対して軸方向で対峙するアーマチュア5と、圧縮機2の回転軸20に固装され、回転軸20と共に回転するハブ6と、アーマチュア5に連結されたアウタープレート7と、ハブ6に連結されたインナープレート8と、これらアウタープレート7とインナープレート8との間に介在する弾性部材10と、を有して構成されている。
ロータ4は、環状に形成されているもので、その外周に動力源と連結する連結ベルト(図示せず。)を取り付けるための溝4aが形成されていると共に、内周にベアリング14が設けられ、このベアリング14を介して圧縮機2のハウジング2aから突出する円筒部16の外周に回転自在に外嵌されている。ロータ4の圧縮機2の本体とは反対側となる側端面4bは、ロータ4の軸心に対して略垂直となる平面状に形成され、下記するアーマチュア5の側端面5aと対峙する摩擦面を構成している。
アーマチュア5は、磁性材により円板状に形成されているもので、下記するアウタープレート7に固定され、ロータ4の側端面4bに対し隙間を空けつつ対峙する側端面5aを有している。この側端面5aは、ロータ4の軸心に対して略垂直となる平面状に形成され、前記ロータ4の側端面4bと対峙する摩擦面を構成している。
励磁コイル3は、ステータハウジング11のコイル溝11a内に収容されると共に樹脂モールド11bによって固定されたコイルボビン12に巻回されて、コイル巻回体Aを形成している。この実施形態では、コイル巻回体Aは、回転軸20の径方向外側端となる部位に、回転軸20の径方向に窪ませてなる凹部31が形成されている。コイル巻回体Aの凹部31は、当該コイル巻回体Aの周方向に沿って環状に形成されている。
コイル巻回体Aが収容されたステータハウジング11は、取付板13を介して圧縮機2のハウジング2aに固定されている。ロータ4には、圧縮機2のハウジング側が開口された環状空間41が形成され、コイル巻回体Aが収納されたステータハウジング11は、この環状空間41に、所定のクリアランスを持って収納されている。
したがって、ロータ4は、ステータハウジング11をアーマチュア5側から覆うように設けられ、このステータハウジング11と摺接することなく、ステータハウジング11に沿って回転することになる。
また、電磁クラッチ1は、圧縮機2が何らかの理由でロックした場合に、ロータ4とアーマチュア5との摩擦面の温度が所定値を超えたときに溶断し、励磁コイル3への通電を遮断する温度ヒューズ15を有している。
ところで、コイルボビン12は、コイル巻回体Aの回転軸20の径方向外側端となる部位に前記凹部31を形成することができるように、以下のような全体形状並びにスペーサ60が装着可能な構造となっている。
まず、コイルボビン12の全体形状について、図3から図7を用いて説明すると、コイルボビン12は、特に図3に示されるように、円筒部51とこの円筒部51の両端に形成されたフランジ52、53とで基本的に成っている。
そして、特に図5に示されるように、圧縮機2の回転軸20の先端側に対応するフランジ52は、回転軸20の径方向外側への突出幅が大きな幅広部521と、回転軸20の径方向外側への突出幅が幅広部521よりも小さな幅狭部522とが配置されて構成されている。
このうち、フランジ52の幅広部521は、スペーサ60をフランジ52の回転軸20の径方向外側端側に装着可能とするもので、この実施例では、スペーサ60の係合突部61が挿入されて係合される係合孔54が形成されている。係合孔54は、例えば貫通孔である。
一方、フランジ52に幅狭部522が配置されることで、幅狭部522の外周側において、後述するように、スペーサ60に設置された温度ヒューズ15が露出することが可能となっている。また、幅狭部522のフランジ52の周方向に沿った幅は、温度ヒューズ15の装着、温度ヒューズ15から延びるコード71、72と励磁コイルの途中切り離し端部3a、3bとの結線作業、並びに結線部分の装着を簡易に行うことができる寸法となっている。
スペーサ60は、フランジ52、53間に円筒部51の径方向から装着することができるように、図5に示されるように、複数(この実施形態では2つ)の円弧状のスペーサ構成部材601、602から成る。
スペーサ構成部材601は、略半円の円弧状の形状をなし、基本的には薄い肉厚の平板状であると共に回転軸20の先端側に向く上面には、温度ヒューズ15を収容するヒューズホルダー80と、温度ヒューズ15のコード71、72等を収容するコードホルダー81とが設けられている。そして、スペーサ構成部材601の周方向の両端側の上面は、フランジ52のフランジ53側面と当接可能であると共に、スペーサ構成部材601のフランジ52との当接面には、フランジ52の係合孔54に対応した位置に係合突部61が形成されている。
スペーサ構成部材602は、略半円の円弧状の形状をなし、基本的には薄い肉厚の平板状であり、スペーサ構成部材601の回転軸20の先端側に向く上面の全てがフランジ52のフランジ53側面と当接可能である。そして、スペーサ構成部材602のフランジ52との当接面には、フランジ52の係合孔54に対応した位置に係合突部61が形成されている。
スペーサ60は、スペーサ構成部材601、602の係合突部61とフランジ52の係合孔54とが係合するようにフランジ52に組み付けられ、円環形状に構成される。
そして、フランジ52に装着されたスペーサ60は、図6及び図7に示されるように、スペーサ構成部材601に形成された温度ヒューズホルダー80及びコードホルダー81が、幅狭部522の外周側において露出する。
これにより、スペーサ60は、コイルボビン12のフランジ52のうち外周端に、確実且つ堅固に装着することができると共に、コイルボビン12にスペーサ60が装着された状態で、温度ヒューズ15の取り付け及び励磁コイルの端部3a、3bとコード71、72との結線をすることができる。
次に、このようなコイルボビン12及びスペーサ60を用いて、コイル巻回体Aの回転軸20の径方向外側端となる部位に凹部31を形成し、この凹部31に温度ヒューズ15が配置された状態とするための3つの工程について、図3から図7を用いて説明する。
第1の工程として、図3に示されるような、フランジ52にスペーサ60が装着されていないコイルボビン12に対し、図4に示されるように、コイルボビン12の円筒部51とスペーサ60が装着される位置の範囲内にわたって、円筒部51に励磁コイル3を巻回する。このとき、励磁コイル3を複数回に巻回して成るコイル巻回体Aの回転軸20の径方向の厚みは、図4に示されるように、コイルボビン12の幅狭部522の外周端までとなる。また、励磁コイル3は、スペーサ60によって巻回が妨げられないので、コイルボビン12の円筒部51に対し、フランジ52からフランジ53までの全範囲で巻回されている。
第2の工程として、コイルボビン12の円筒部51への励磁コイル3の巻回を中断し、図5に示されるように、スペーサ構成部材601、スペーサ構成部材602をコイルボビン12の径方向から組み付けることで、コイルボビン12のフランジ52にスペーサ60を装着する。このとき、スペーサ60は、係合突部61がフランジ52の幅広部521の係合孔54に挿嵌されることで、コイルボビン12のフランジ52と係合されて、コイルボビン12に装着される。そして、励磁コイル3の途中箇所を切断して、励磁コイルの途中切り離し端部3a、3bを形成する。更に、図6に示されるように、フランジ52に装着されたスペーサ60のヒューズホルダー80に温度ヒューズ15を取り付けると共に、温度ヒューズ15のコード71、72と励磁コイルの途中切り離し端部3a、3bとを結線する。更にまた、コード71、72と励磁コイルの途中切り離し端部3a、3bとの結線部分をコードホルダー81に取り付ける。
第3の工程として、スペーサ60がコイルボビン12のフランジ52に装着された状態で、図7に示されるように、励磁コイル3のうち励磁コイルの途中切り離し端部3bに続く側を最後までコイルボビン12の円筒部51に巻回する。このとき、励磁コイル3は、スペーサ60の存在によりフランジ52側まで巻回されるのが妨げられるので、コイルボビン12の円筒部51に対し、スペーサ60からフランジ53までの範囲で巻回される。
これにより、コイル巻回体Aは、スペーサ60の存在により、当該コイル巻回体Aの回転軸20の径方向外側端となる部位に凹部31が形成され、且つこの凹部31にスペーサ60が配置され、スペーサ60に温度ヒューズ15が設置された状態となる。
以上によれば、この発明では、温度ヒューズ15は、ロータ4及びアーマチュア5のうち周速の速い外周側に配置された構成となるので、ロータ4とアーマチュア5との摩擦面の温度が所定温度値以上となったことの感知ひいてはロータ4とアーマチュア5との間で発生するスリップの検知を相対的に早期に行うことが可能となる。
そして、励磁コイル3のうち凹部31よりも回転軸20側の部位を形成するために、励磁コイル3をコイルボビン12の円筒部51に巻回する作業を簡易且つ確実に行うことが可能となる。
更に、励磁コイル3の回転軸20の径方向外側端となる部位にスペーサ60を用いて凹部31を形成し、この凹部31に配置されたスペーサ60に温度ヒューズ15を設置したことから、励磁コイル3の温度ヒューズ15を含めた全長が相対的に長くなるのを防止することができる。また、磁路の長さが相対的に長くなったために磁路抵抗が大きくなるのを防止することも可能である。
1 電磁クラッチ
2 圧縮機
3 励磁コイル
4 ロータ
5 アーマチュア
6 ハブ
12 コイルボビン
15 温度ヒューズ
20 回転軸
31 凹部
41 環状空間
51 円筒部
52 フランジ
521 幅広部
522 幅狭部
53 フランジ
54 係合孔
60 スペーサ
601 スペーサ構成部材
602 スペーサ構成部材
61 係合突部
A コイル巻回体

Claims (3)

  1. 回転動力源から圧縮機に対して回転動力を伝達又は遮断するための電磁クラッチであって、
    磁性材により形成され、前記圧縮機の回転軸に対して回転可能に支持されると共に、前記回転動力源からの回転力を受けて回転するロータと、
    前記圧縮機の回転軸に連結されたハブと、
    磁性材により形成されると共に前記ハブに連結され、前記ロータの側端面に対向して配置されたアーマチュアと、
    円筒部とこの円筒部の両端に形成された2つのフランジとで構成されたコイルボビンと、
    前記コイルボビンの2つのフランジで挟まれた前記円筒部の外周面に巻回され、通電されることにより、前記ロータと前記アーマチュアとを経由する磁路を形成して前記アーマチュアを前記ロータに電磁吸着させる吸引力を発生させる励磁コイルと、
    感知した温度が所定の温度値を超えたときに前記励磁コイルへの通電を遮断する温度ヒューズとを備えた電磁クラッチにおいて、
    前記コイルボビンの2つのフランジのうち前記回転軸の先端側に位置する一方のフランジの径方向外側に装着されるスペーサを有し、前記スペーサによって前記励磁コイルの前記回転軸の径方向外側端となる部位に凹部が形成され、
    前記スペーサに前記温度ヒューズが設けられていることを特徴とする電磁クラッチ。
  2. 前記スペーサは、複数の構成部材から成る環状形状となっていると共に、
    前記コイルボビンの一方のフランジは、前記温度ヒューズに対応する位置に設けられた幅狭部と、前記幅狭部よりも前記回転軸の径方向の突出幅が大きな幅拡部とから成り、
    前記コイルボビンの一方のフランジの幅狭部と前記スペーサとは、前記コイルボビンと前記スペーサとを係合するための係合部を備えることを特徴とする請求項1に記載の電磁クラッチ。
  3. 前記請求項1又は請求項2に記載の電磁クラッチを用いた電磁クラッチの形成方法であって、
    前記コイルボビンの前記円筒部と前記スペーサが装着される位置の範囲内にわたって、前記励磁コイルを巻回する第1の工程と、
    前記コイルボビンの一方のフランジに前記スペーサを装着する第2の工程と、
    前記コイルボビンの他方のフランジから前記スペーサまでの間にわたって、前記励磁コイルを更に巻回する第3の工程とを有することを特徴とする電磁クラッチの形成方法。
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