JP2016089805A - 燃料タンク構造 - Google Patents

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真介 木下
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Abstract

【課題】本発明は、大気開放ラインに設けられたフィルタに付着した異物を除去することができる燃料タンク構造を得ることを目的とする。【解決手段】燃料タンク構造10は、液相燃料Lを貯留する燃料タンク12と、燃料タンク12に接続され、燃料タンク12内に液相燃料を供給する燃料補給ライン16と、燃料タンク12に接続され、燃料タンク12内の液相燃料を内燃機関26へ送出する燃料送出ライン32と、燃料タンク12の上部に接続され、燃料タンク12内の気体を大気に開放する大気開放ライン34と、燃料タンク12内において大気開放ライン34に設けられ、大気開放ライン34を流れる気体中の異物を除去するフィルタ44と、燃料タンク12内において燃料補給ライン16に設けられ、液相燃料をフィルタ44へ案内して該フィルタに吐出するガイドライン46と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料タンク構造に関する。
車両用の燃料タンクと、燃料タンクの上部に接続され、燃料タンク内の気体を大気に開放する大気開放ライン(排出通路)とを備える燃料タンク構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の大気開放ラインには、気体中の異物等を除去するフィルタが設けられる。
特開2011−226308号公報 実開昭60−193213号公報 特開2003−176761号公報 特開2003−013819号公報
しかしながら、異物によってフィルタが目詰まりすると、燃料タンク内の気体が大気に開放されず、燃料タンク内の圧力が上昇する可能性がある。
本発明は、上記の事実を考慮し、大気開放ラインに設けられたフィルタに付着した異物を除去することができる燃料タンク構造を得ることを目的とする。
請求項1に記載の燃料タンク構造は、液相燃料を貯留する燃料タンクと、前記燃料タンクに接続され、該燃料タンク内に液相燃料を供給する燃料供給ラインと、前記燃料タンクに接続され、該燃料タンク内の液相燃料を内燃機関へ送出する燃料送出ラインと、前記燃料タンクの上部に接続され、該燃料タンク内の気体を大気に開放する大気開放ラインと、前記燃料タンク内において前記大気開放ラインに設けられ、該大気開放ラインを流れる気体中の異物を除去するフィルタと、前記燃料タンク内において前記燃料供給ライン及び前記燃料送出ラインの少なくとも一方に設けられ、液相燃料を前記フィルタへ案内して該フィルタに吐出するガイド部と、を備える。
請求項1に係る燃料タンク構造によれば、燃料タンクには、燃料供給ライン及び燃料送出ラインがそれぞれ接続される。燃料供給ラインは、燃料タンク内に液相燃料を供給する。一方、燃料送出ラインは、燃料タンク内の液相燃料を内燃機関へ送出する。
また、燃料タンクの上部には、大気開放ラインが接続される。この大気開放ラインを介して燃料タンク内の気体が大気に開放される。これにより、燃料タンク内の圧力の上昇が抑制される。
また、燃料タンク内における大気開放ラインには、フィルタが設けられる。このフィルタによって大気開放ラインを流れる気体中の異物が除去される。これにより、大気開放ラインに対する異物の侵入が抑制される。
さらに、燃料タンク内における燃料供給ライン及び燃料送出ラインの少なくとも一方には、ガイド部が設けられる。このガイド部によって液相燃料がフィルタへ案内されて当該フィルタに吐出される。この結果、液相燃料によってフィルタが洗浄され、フィルタに付着した異物が除去される。これにより、フィルタの目詰まりが抑制されるため、燃料タンク内の圧力上昇が抑制される。
請求項2に記載の燃料タンク構造は、請求項1に記載の燃料タンク構造において、前記燃料供給ラインは、前記燃料タンクと前記燃料送出ラインとに接続され、該燃料送出ラインを流れる液相燃料を前記燃料タンク内へ戻すリターンラインとされ、前記ガイド部は、少なくとも前記リターンラインに設けられる。
請求項2に係る燃料タンク構造によれば、燃料タンクと燃料送出ラインとは、燃料供給ラインとしてのリターンラインによって接続される。このリターンラインによって、燃料送出ラインを流れる液相燃料が燃料タンクへ戻される。
また、リターンラインには、ガイド部が設けられる。このガイド部によって、リターンラインを流れる液相燃料がフィルタへ案内されて当該フィルタに吐出される。この結果、液相燃料によってフィルタが洗浄され、フィルタに付着した異物が除去される。
このように燃料送出ラインから燃料タンクへ戻される液相燃料によってフィルタを洗浄することにより、フィルタの洗浄用に液相燃料を汲み上げるポンプ等を新たに設ける場合と比較して、コスト削減を図ることができる。
請求項3に記載の燃料タンク構造は、請求項2に記載の燃料タンク構造において、前記大気開放ラインにおける前記フィルタの下流側に設けられ、該大気開放ラインを開閉するバルブを備え、前記ガイド部は、前記大気開放ラインにおける前記バルブと前記フィルタとの間の部位と、前記リターンラインとを接続する接続ラインとされる。
請求項3に係る燃料タンク構造によれば、大気開放ラインにおけるフィルタの下流側には、当該大気開放ラインを開閉するバルブが設けられる。この大気開放ラインにおけるバルブとフィルタとの間の部位とリターンラインとは、ガイド部としての接続ラインによって接続される。
これにより、リターンライン内の液相燃料が、接続ラインによって大気開放ラインにおけるバルブとフィルタとの間の部位へ案内されて当該フィルタに吐出される。この液相燃料がフィルタを通過することにより、フィルタに付着した異物が除去される。このように液相燃料をフィルタに通過させることにより、フィルタからの異物の除去効率が向上する。
請求項4に記載の燃料タンク構造は、請求項1に記載の燃料タンク構造において、前記燃料供給ラインは、前記燃料タンク内に液相燃料を補給する燃料補給ラインとされ、前記ガイド部は、少なくとも前記燃料補給ラインに設けられる。
請求項4に係る燃料タンク構造によれば、燃料タンクには、燃料供給ラインとしての燃料補給ラインが接続される。この燃料補給ラインによって、燃料タンク内に液相燃料が補給される。
また、燃料補給ラインには、ガイド部が設けられる。このガイド部によって、燃料補給ラインを流れる液相燃料がフィルタへ案内されて当該フィルタに吐出される。この結果、液相燃料によってフィルタが洗浄され、フィルタに付着した異物が除去される。
このように燃料タンク内に補給される液相燃料によってフィルタを洗浄することにより、フィルタの洗浄用に液相燃料を汲み上げるポンプ等を新たに設ける場合と比較して、コスト削減を図ることができる。
請求項5に記載の燃料タンク構造は、請求項4に記載の燃料タンク構造において、前記フィルタは、前記燃料タンク内へ延出する前記大気開放ラインの一端部に設けられ、前記ガイド部は、前記燃料タンクに接続される前記燃料補給ラインの一端部に設けられ、該一端部から前記フィルタにおける上流側の気体流入面へ延びるガイドラインとされる。
請求項5に係る燃料タンク構造によれば、大気開放ラインの一端部は燃料タンク内へ延出しており、この大気開放ラインの一端部にフィルタが設けられる。また、燃料タンクに接続される燃料補給ラインの一端部には、ガイド部としてのガイドラインが設けられる。
ガイドラインは、燃料補給ラインの一端部からフィルタにおける上流側の気体流入面へ延びている。このガイドラインによって、燃料補給ラインから燃料タンク内に補給される液相燃料がフィルタの気体流入面へ案内されて当該フィルタに吐出される。この結果、液相燃料によってフィルタの気体流入面が洗浄され、当該気体流入面に付着した異物が除去される。
このように燃料補給ラインから燃料タンク内に補給される液相燃料によってフィルタの気体流入面を洗浄することにより、フィルタの洗浄用に液相燃料を汲み上げるポンプ等を新たに設ける場合と比較して、コスト削減を図ることができる。
請求項6に記載の燃料タンク構造は、請求項4に記載の燃料タンク構造において、前記フィルタは、前記燃料タンク内へ延出する前記大気開放ラインの一端部に設けられ、前記ガイド部は、前記燃料タンクに接続される前記燃料補給ラインの一端部に設けられ、該一端部から前記燃料タンク内に補給される液相燃料を前記フィルタにおける上流側の気体流入面へ反射させる反射部材とされる。
請求項6に係る燃料タンク構造によれば、大気開放ラインの一端部は燃料タンク内へ延出しており、この大気開放ラインの一端部にフィルタが設けられる。また、燃料タンクに接続される燃料補給ラインの一端部には、ガイド部としての反射部材が設けられる。この反射部材によって、燃料補給ラインから燃料タンク内に補給される液相燃料がフィルタにおける上流側の気体流入面へ反射される。この結果、液相燃料によってフィルタの気体流入面が洗浄され、当該気体流入面側に付着した異物が除去される。
このように燃料補給ラインから燃料タンク内に補給される液相燃料によってフィルタの気体流入面を洗浄することにより、フィルタの洗浄用に液相燃料を汲み上げるポンプ等を新たに設ける場合と比較して、コスト削減を図ることができる。
請求項7に記載の燃料タンク構造は、請求項1に記載の燃料タンク構造において、前記ガイド部は、前記燃料タンク内において前記燃料送出ラインから分岐し、前記フィルタへ延びる分岐ラインとされる。
請求項7に係る燃料タンク構造によれば、燃料送出ラインには、ガイド部としての分岐ラインが設けられる。分岐ラインは、燃料タンク内において燃料送出ラインから分岐し、フィルタへ延びている。この分岐ラインによって、燃料送出ラインから内燃機関に送出される液相燃料の一部がフィルタへ案内されて当該フィルタに吐出される。この結果、液相燃料によってフィルタが洗浄され、フィルタに付着した異物が除去される。
このように内燃機関に送出される液相燃料によってフィルタを洗浄することにより、フィルタの洗浄用に液相燃料を汲み上げるポンプ等を新たに設ける場合と比較して、コスト削減を図ることができる。
以上説明したように、本発明に係る燃料タンク構造によれば、大気開放ラインに設けられたフィルタに付着した異物を除去することができる。
本発明の第1実施形態に係る燃料タンク構造が適用された燃料タンクを示す断面図である。 図1の一部拡大図である。 本発明の第2実施形態に係る燃料タンク構造が適用された燃料タンクを示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る燃料タンク構造が適用された燃料タンクを示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る燃料タンク構造の変形例が適用された燃料タンクを示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る燃料タンク構造が適用された燃料タンクを示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る燃料タンク構造の変形例が適用された燃料タンクを示す断面図である。 (A)は、大気開放ラインに取り付けられたフィルタを示す断面図であり、(B)は、図8(A)の8B−8B線に沿って切断した断面図である。
先ず、第1実施形態に係る燃料タンク構造について説明する。
図1には、第1実施形態に係る燃料タンク構造10が適用された燃料タンク12が示されている。燃料タンク構造10は、燃料タンク12と、燃料補給ライン16と、燃料送出ライン32と、大気開放ライン34とを備えている。
燃料タンク12は、ガソリン等の液相燃料Lを貯留する貯留室14を内部に有している。この貯留室14の下部には、液相燃料Lが貯留される。一方、貯留室14の上部には、液相燃料Lが蒸発した気相燃料や空気等の気体が収容される。なお、燃料タンク12の上部には、貯留室14内の圧力を検出するタンク内圧センサ15が設けられている。
燃料供給ラインの一例としての燃料補給ライン(インレットパイプ)16は、例えば配管等で形成されており、車体側部に設けられた図示しないフューエルインレットボックスから燃料タンク12に亘って設けられている。この燃料補給ライン16の一端部(下端部)16Aは、燃料タンク12の上部に接続されている。
具体的には、燃料タンク12の上部には、貯留室14に通じる燃料入口18が形成されている。この燃料入口18に燃料補給ライン16の一端部16Aが挿入されている。つまり、燃料補給ライン16の一端部16Aは、燃料入口18を介して貯留室14へ延出している。なお、この燃料補給ライン16の一端部16Aには、後述するガイドライン46が設けられている。
燃料補給ライン16の他端部(上端部)16Bは、図示しないフューエルインレットボックス内に配置されている。フューエルインレットボックスには、図示しないフューエルリッドが開閉可能に取り付けられている。このフューエルリッドを開放することにより、燃料補給ライン16の他端部16Bが外部に露出される。
また、燃料補給ライン16の他端部16B側の開口は、図示しない給油ガンが挿し込まれる給油口20とされている。さらに、燃料補給ライン16の他端部16Bには、給油口20を塞ぐフューエルキャップ22が着脱可能に取り付けられる。
ここで、燃料タンク12に液相燃料を補給する際には、燃料補給ライン16の他端部16Bからフューエルキャップ22が取り外され、給油口20に図示しない給油ガンが挿し込まれる。この状態で、給油ガンの先端部から燃料補給ライン16を介して燃料タンク12に液相燃料が補給される。なお、燃料補給ライン16の他端部16Bと燃料タンク12上部とは、連通ライン24によって接続されている。
また、燃料タンク12内には、燃料タンク12内に貯留された液相燃料Lを汲み上げ、内燃機関26に送出する燃料ポンプモジュール28が設けられている。この燃料ポンプモジュール28には、燃料送出ライン32が接続されている。また、燃料ポンプモジュール28の周囲には、上方が開口された筒状のサブカップ30が設けられている。
燃料送出ライン32は、例えば、配管等で形成される。この燃料送出ライン32を介して、燃料ポンプモジュール28と内燃機関26の図示しないインジェクタとが接続されている。また、燃料ポンプモジュール28は、図示しない燃料ポンプを有している。この燃料ポンプが作動されることより、サブカップ30内の液相燃料Lが燃料送出ライン32を介して内燃機関26のインジェクタに送出される。
さらに、燃料タンク12の上部には、大気開放ライン34が接続されている。具体的には、燃料タンク12の上部には、貯留室14に通じる排気口36(図2参照)が形成されている。この排気口36に大気開放ライン34の一端部(下端部)34Aが挿入されている。つまり、大気開放ライン34の一端部34Aは、排気口36を介して貯留室14へ延出している。この大気開放ライン34を介して燃料タンク12内の気体(空気及び気相燃料)が大気に開放(放出)される。なお、大気開放ライン34は、例えば配管等で形成される。
大気開放ライン34には、当該大気開放ライン34を流れる気体から気相燃料を除去するキャニスタ38が設けられている。キャニスタ38は、内部に活性炭等の吸着剤を有し、燃料タンク12の外部に配置されている。この吸着剤によって大気開放ライン34を流れる気体中の気相燃料が吸着、除去される。そして、キャニスタ38によって気相燃料が除去された気体は、大気開放ライン34の他端部34Bから大気へ放出される。
なお、大気開放ライン34におけるキャニスタ38の上流側には、大気開放ライン34を開閉する図示しない封鎖弁が設けられている。この封鎖弁が大気開放ライン34を開放した状態では、燃料タンク12内の気体がキャニスタ38を介して大気に放出される。この結果、燃料タンク12内の圧力が減少する。一方、封鎖弁が大気開放ライン34を閉塞した状態では、燃料タンク12からキャニスタ38への気体の供給が阻止される。つまり、燃料タンク12から大気への気体の放出が停止される。
また、キャニスタ38と、内燃機関26の図示しない吸気経路(インテークマニホールド)とは、パージライン40を介して接続されている。そして、前述した封鎖弁が大気開放ライン34を閉塞した状態で、内燃機関26の負圧がパージライン40を介してキャニスタ38に作用すると、大気開放ライン34の他端部34Bから大気が吸引される。この結果、キャニスタ38の吸着剤に吸着された気相燃料が吸着剤から脱離(パージ)し、パージライン40を介して内燃機関26に供給される。
図2に示されるように、大気開放ライン34の一端部34Aには、大気開放ライン34を開閉する満タン規制バルブ42が設けられている。バルブの一例としての満タン規制バルブ42は、例えば、ORVR(Onboard Refueling Vapor Recovery)バルブとされる。この満タン規制バルブ42は、液相燃料Lに浮くフロート状のフロート弁体42Aを有している。
フロート弁体42Aは、燃料タンク12に対する液相燃料の補給(給油)に伴って液相燃料Lの液面が満タン規制バルブ42に達した場合に、当該液面上に浮かんで上方へ移動する。この結果、フロート弁体42Aによって大気開放ライン34が閉塞され、燃料タンク12内の圧力が上昇する。この燃料タンク12内の圧力の上昇を例えばタンク内圧センサ15によって監視することにより、燃料タンク12の満タン状態が検出される。
また、大気開放ライン34の一端部34Aには、大気中の異物等を除去するフィルタ44が設けられている。このフィルタ44はメッシュ状に形成されており、大気開放ライン34における満タン規制バルブ42の上流側に配置されている。このフィルタ44における上流側の面は、貯留室14内の気体が流入される気体流入面44Aとされている。このフィルタ44によって、満タン規制バルブ42及び大気開放ライン34に対する異物等の侵入が抑制されている。
ここで、前述した燃料補給ライン16の一端部16Aには、フィルタ44の気体流入面44Aへ向けて延びるガイドライン46が設けられている。ガイド部の一例としてのガイドライン46は、例えば、配管等によって形成されている。このガイドライン46は、燃料補給ライン16とは別体で形成されており、燃料補給ライン16の一端部16Aに接続されている。
ガイドライン46は、フィルタ44よりも下側に配置されており、燃料補給ライン16の一端部16Aからフィルタ44の気体流入面44A側(下側)へ延出している。このガイドライン46の先端部46Aは、フィルタ44の気体流入面44Aへ向けて上向きに傾斜されている。このガイドライン46によって、燃料補給ライン16から燃料タンク12に補給される液相燃料(矢印g)が、フィルタ44の気体流入面44Aへ案内されて当該フィルタに吐出される。
次に、第1実施形態の作用について説明する。
図2に示されるように、燃料タンク12の上部には、大気開放ライン34が接続されており、この大気開放ライン34を介して燃料タンク12内の気体が大気に開放される。これにより、燃料タンク12内の圧力の上昇が抑制される。
また、燃料タンク12内へ延出する大気開放ライン34の一端部34Aには、満タン規制バルブ42が設けられている。さらに、大気開放ライン34における大気開放ライン34の上流側には、フィルタ44が設けられている。このフィルタ44によって満タン規制バルブ42及び大気開放ライン34に流入する気体中の異物が除去される。したがって、大気開放ライン34及び大気開放ライン34に対する異物の侵入が抑制される。
ここで、異物等によってフィルタ44が目詰まりすると、燃料タンク12内の気体が大気開放ライン34に流入し難くなり、燃料タンク12内の圧力が上昇する可能性がある。この場合、燃料タンク12に対する液相燃料の補給不良(給油不良)等が発生する可能性がある。
この対策として本実施形態では、燃料補給ライン16の一端部16Aにガイドライン46が設けられている。ガイドライン46は、燃料補給ライン16の一端部16Aからフィルタ44の気体流入面44Aへ向けて延出している。このガイドライン46により、燃料補給ライン16を介して燃料タンク12に補給される液相燃料(矢印g)が、フィルタ44の気体流入面44Aへ案内されて当該フィルタ44に吐出される。
この結果、液相燃料によってフィルタ44の気体流入面44A側が洗浄され、フィルタ44に付着した異物等が除去される。これにより、フィルタ44の目詰まりが抑制されるため、燃料タンク12内の圧力上昇が抑制される。
また、本実施形態では、燃料タンク12内に補給される液相燃料によってフィルタ44を洗浄することにより、フィルタ44の洗浄用に液相燃料を汲み上げるポンプ等を新たに設ける場合と比較して、コスト削減を図ることができる。
なお、本実施形態では、燃料補給ライン16の一端部16Aにガイドライン46を設けた例を示したが、ガイドライン46は、例えば、燃料補給ライン16の中間部から分岐させても良い。
次に、第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成の部材等には、同符号を付して説明を省略する。
図3に示されるように、第2実施形態では、燃料補給ライン16の一端部16Aに、当該燃料補給ライン16を開閉する上開き式のフラッパバルブ50が設けられている。
具体的には、反射部材(ガイド部)の一例としてのフラッパバルブ50は、円盤状に形成されており、燃料補給ライン16の一端部16Aにおける下端側にヒンジ部52を介して取り付けられている。このフラッパバルブ50は、ヒンジ部52を中心とし、燃料補給ライン16の一端部16Aの開口54を閉じる閉位置(二点鎖線で示される位置)と、当該開口54を開放する開位置(実線で示される位置)との間を回動する。
また、フラッパバルブ50は、図示しないトーションバネ等の弾性体によって、開位置から閉位置へ向けて付勢されている。これにより、燃料タンク12に対する液相燃料の補給時以外の通常時には、フラッパバルブ50は閉位置で保持されている。
一方、燃料タンク12に対する液相燃料の補給時には、燃料補給ライン16から燃料タンク12に補給される液相燃料の重量により、フラッパバルブ50がヒンジ部52を中心として回動し、閉位置から開位置へ移動する。これにより、燃料補給ライン16の開口54が開放され、燃料補給ライン16から燃料タンク12内に液相燃料が補給される。
また、フラッパバルブ50における燃料補給ライン16の開口54側の面は、液相燃料をフィルタ44の気体流入面44Aへ向けて反射させる反射面50Aとされている。
具体的には、反射面50Aは、開位置においてヒンジ部52からフィルタ44の気体流入面44Aに向けて延びている。これにより、燃料補給ライン16の開口54から流出した液相燃料(矢印g)が反射面50Aに当たると、フィルタ44の気体流入面44A側へ液相燃料が反射されて当該気体流入面44Aに吐出(噴射)される。
次に、第2実施形態に作用について説明する。
図3に示されるように、燃料補給ライン16の一端部16Aには、当該一端部16Aの開口54を開閉するフラッパバルブ50が設けられている。このフラッパバルブ50は、図示しない弾性体によって燃料補給ライン16の開口54を閉じる閉位置側へ付勢されており、通常時には閉位置で保持されている。これにより、通常時に、燃料タンク12中の気相燃料が、燃料補給ライン16を介して外部へ放出されることが抑制される。
一方、燃料タンク12に対する液相燃料の補給時には、燃料補給ライン16から燃料タンク12に補給される液相燃料の重量によってフラッパバルブ50がヒンジ部52を中心として回動し、二点鎖線で示される閉位置から実線で示される開位置へ移動する。
ここで、フラッパバルブ50における開口54側の面は、開位置においてヒンジ部52からフィルタ44の気体流入面44Aに向けて延びる反射面50Aとされている。そのため、燃料補給ライン16の開口54から流出した液相燃料がフラッパバルブ50の反射面50Aに当たると、当該反射面50Aによって液相燃料がフィルタ44の気体流入面44A側へ反射されて当該気体流入面44Aに吐出される(矢印g)。
この結果、液相燃料によってフィルタ44の気体流入面44Aが洗浄され、当該気体流入面44A側に付着した異物が除去される。したがって、フィルタ44の目詰まりが抑制されるため、燃料タンク12内の圧力上昇が抑制される。
なお、本実施形態では、反射部材として、燃料補給ライン16の一端部16Aの開口54を開閉するフラッパバルブ50を用いた例を示したが、これに限らない。反射部材としては、例えば、回動しない反射板を用いても良い。
次に、第3実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成の部材等には、同符号を付して説明を省略する。
図4に示されるように、第4実施形態における燃料タンク12には、いわゆるリターンレス式の燃料送出構造が適用されている。この燃料タンク12の燃料送出ライン32には分岐ライン60が設けられている。そして、燃料タンク12から燃料送出ライン32を介して内燃機関26に送出される液相燃料の一部が、分岐ライン60によってフィルタ44の気体流入面44Aへ案内されて当該フィルタ44に吐出される。
具体的には、ガイド部の一例としての分岐ライン60は、燃料タンク12内に設けられており、フィルタ44よりも下側に配置されている。また、分岐ライン60は、燃料送出ライン32からフィルタ44の気体流入面44A側(下側)へ延出している。この分岐ライン60の一端部60Aは、分岐ライン60を開閉するプレッシャレギュレータ62を介して燃料送出ライン32に接続されている。
プレッシャレギュレータ62は、燃料送出ライン32内の圧力が所定値以上の場合に、分岐ライン60を開放する。これにより、燃料送出ライン32から分岐ライン60に液相燃料が流れる。一方、プレッシャレギュレータ62は、燃料送出ライン32内の圧力が所定値未満の場合には、分岐ライン60を閉塞する。
分岐ライン60の他端部60Bは、フィルタ44の気体流入面44Aへ向けて上向きに傾斜されている。この分岐ライン60によって、燃料送出ライン32を流れる液相燃料の一部(矢印g)がフィルタ44の気体流入面44Aに案内されて当該フィルタ44に吐出される。なお、分岐ライン60には、液相燃料をサブカップ30へ戻す還流ライン64が分岐弁66を介して接続されている。
次に、第3実施形態の作用について説明する。
図4に示されるように、燃料送出ライン32には、分岐ライン60が設けられる。この分岐ライン60は、燃料タンク12内において燃料送出ライン32から分岐し、フィルタ44の気体流入面44A側へ延びている。そして、燃料タンク12から燃料送出ライン32を介して内燃機関26に送出される液相燃料の一部(矢印g)が、分岐ライン60によってフィルタ44の気体流入面44Aへ案内されて当該フィルタ44に吐出される。
この結果、液相燃料によってフィルタ44の気体流入面44Aが洗浄され、当該気体流入面44A側に付着した異物が除去される。したがって、フィルタ44の目詰まりが抑制される。
また、本実施形態では、内燃機関26に送出される液相燃料によってフィルタ44を洗浄することにより、フィルタ44の洗浄用に液相燃料を汲み上げるポンプ等を新たに設ける場合と比較して、コスト削減を図ることができる。
次に、第3実施形態の変形例について説明する。
上記第3実施形態では、分岐ライン60の他端部60Bがフィルタ44の気体流入面44A側に配置される例を示したが、これに限らない。例えば、図5に示されるように、大気開放ライン34における満タン規制バルブ42とフィルタ44との間の部位34Mに、分岐ライン60の他端部60Bを接続しても良い。
この場合、燃料送出ライン32を流れる液相燃料が、分岐ライン60を介して大気開放ライン34における満タン規制バルブ42とフィルタ44との間の部位34Mへ案内されて当該フィルタ44に吐出される。この液相燃料がフィルタ44を下流側(満タン規制バルブ42側)から上流側へ通過することにより、フィルタ44に付着した異物が除去される。このように液相燃料をフィルタ44に通過させることにより、フィルタ44からの異物の除去効率が向上する。
次に、第4実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成の部材等には、同符号を付して説明を省略する。
図6に示されるように、第4実施形態における燃料タンク12には、いわゆるリターン式の燃料送出構造が適用されている。この燃料タンク12では、例えば、燃料送出ライン32から内燃機関26に供給されずに、燃料送出ライン32内に残留する液相燃料がリターンライン70を介して燃料タンク12に戻される。このリターンライン70にガイドライン72が設けられている。そして、ガイドライン72によって、リターンライン70から燃料タンク12に戻される液相燃料がフィルタ44の気体流入面44Aへ案内されて当該フィルタ44に吐出される。
具体的には、燃料供給ラインの一例としてのリターンライン70は、燃料送出ライン32と燃料タンク12の上部とに接続されている。このリターンライン70の一端部(下端部)70Aは、燃料送出ライン32に沿って燃料タンク12内へ延出している。また、リターンライン70の一端部70Aには、ガイド部の一例としてのガイドライン72が設けられている。
ガイドライン72はフィルタ44よりも下側に配置されており、リターンライン70の一端部70Aからフィルタ44の気体流入面44A側(下側)へ延出している。このガイドライン72の先端部72Aは、フィルタ44の気体流入面44Aへ向けて上向きに傾斜されている。そして、内燃機関26からリターンライン70を介して燃料タンク12内に戻される液相燃料(矢印g)が、ガイドライン72によってフィルタ44の気体流入面44Aに案内されて当該フィルタ44に吐出される。
次に、第4実施形態の作用について説明する。
図6に示されるように、燃料タンク12の上部には、リターンライン70が接続されている。このリターンライン70の一端部70Aには、フィルタ44の気体流入面44A側へ延出するガイドライン46が設けられている。このガイドライン72によって、リターンライン70を流れる液相燃料(矢印g)がフィルタ44の気体流入面44Aへ案内されて当該フィルタ44に吐出される。この結果、液相燃料によってフィルタ44が洗浄され、フィルタ44に付着した異物が除去される。
また、本実施形態では、燃料送出ライン32からリターンライン70を介して燃料タンク12へ戻される液相燃料によってフィルタ44を洗浄する。これにより、本実施形態では、フィルタ44の洗浄用に液相燃料を汲み上げるポンプ等を新たに設ける場合と比較して、コスト削減を図ることができる。
なお、図7に示される変形例のように、ガイドライン72の先端部72Aは、大気開放ライン34における満タン規制バルブ42とフィルタ44との間の部位34Mに接続することも可能である。この場合、ガイドライン72は、リターンライン70と大気開放ライン34の部位34Mとを接続する接続ラインとして捉えられる。
また、本実施形態では、ガイドライン72をリターンライン70の一端部70Aに設けた例を示したが、ガイドライン72は、例えば、リターンライン70の中間部から分岐させても良い。
次に、フィルタの変形例について説明する。
先ず、図8(A)及び図8(B)には、大気開放ライン34に取り付けられたフィルタ44が示されている。このフィルタ44は、水平二方向に延びる複数のフィルタ部材80をメッシュ状(格子状)に接合して形成されている。
このようなフィルタ44において、例えば、図8(A)に示されるように、フィルタ44の気体流入面44Aに対する気体の流入方向(矢印W方向)に対してフィルタ部材80を傾斜させ、フィルタ部材80の側面80Sに液相燃料(矢印F方向)が垂直または略垂直に当たるようにしても良い。
この場合、液相燃料からフィルタ部材80の側面80Sに作用する面圧が大きくなるため、フィルタ部材80の側面80Sに付着した異物が除去され易くなる。したがって、フィルタ44の洗浄効率が向上する。
また、上記第1〜第4実施形態では、大気開放ライン34における満タン規制バルブ42の上流側にフィルタ44を設けた例を示したが、これに限らない。フィルタは、例えば、大気開放ライン34に設けられるカットオフバルブの上流側に設けても良い。なお、満タン規制バルブ42及びカットオフバルブは、必要に応じて設けられれば良く、適宜省略可能である。
また、上記第1〜第4実施形態は適宜組み合わせても良く、ガイド部は燃料供給ライン及び燃料送出ラインの少なくとも一方に設けることができる。
以上、本発明の第1〜第4実施形態について説明したが、本発明はこれらの第1〜第4実施形態に限定されるものでない。第1〜第4実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 燃料タンク構造
12 燃料タンク
16 燃料補給ライン(燃料供給ライン)
16A 燃料補給ラインの一端部
26 内燃機関
32 燃料送出ライン
34 大気開放ライン
34A 大気開放ラインの一端部
34M 部位(大気開放ラインにおけるバルブとフィルタとの間の部位)
42 満タン規制バルブ(バルブ)
44 フィルタ
44A 気体流入面
46 ガイドライン(ガイド部)
46A 先端部
50 フラッパバルブ(ガイド部、反射部材)
60 分岐ライン(ガイド部)
70 リターンライン(燃料供給ライン)
72 ガイドライン(ガイド部、接続ライン)
L 液相燃料

Claims (7)

  1. 液相燃料を貯留する燃料タンクと、
    前記燃料タンクに接続され、該燃料タンク内に液相燃料を供給する燃料供給ラインと、
    前記燃料タンクに接続され、該燃料タンク内の液相燃料を内燃機関へ送出する燃料送出ラインと、
    前記燃料タンクの上部に接続され、該燃料タンク内の気体を大気に開放する大気開放ラインと、
    前記燃料タンク内において前記大気開放ラインに設けられ、該大気開放ラインを流れる気体中の異物を除去するフィルタと、
    前記燃料タンク内において前記燃料供給ライン及び前記燃料送出ラインの少なくとも一方に設けられ、液相燃料を前記フィルタへ案内して該フィルタに吐出するガイド部と、
    を備える燃料タンク構造。
  2. 前記燃料供給ラインは、前記燃料タンクと前記燃料送出ラインとに接続され、該燃料送出ラインを流れる液相燃料を前記燃料タンク内へ戻すリターンラインとされ、
    前記ガイド部は、少なくとも前記リターンラインに設けられる、
    請求項1に記載の燃料タンク構造。
  3. 前記大気開放ラインにおける前記フィルタの下流側に設けられ、該大気開放ラインを開閉するバルブを備え、
    前記ガイド部は、前記大気開放ラインにおける前記バルブと前記フィルタとの間の部位と、前記リターンラインとを接続する接続ラインとされる、
    請求項2に記載の燃料タンク構造。
  4. 前記燃料供給ラインは、前記燃料タンク内に液相燃料を補給する燃料補給ラインとされ、
    前記ガイド部は、少なくとも前記燃料補給ラインに設けられる、
    請求項1に記載の燃料タンク構造。
  5. 前記フィルタは、前記燃料タンク内へ延出する前記大気開放ラインの一端部に設けられ、
    前記ガイド部は、前記燃料タンクに接続される前記燃料補給ラインの一端部に設けられ、該一端部から前記フィルタにおける上流側の気体流入面へ延びるガイドラインとされる、
    請求項4に記載の燃料タンク構造。
  6. 前記フィルタは、前記燃料タンク内へ延出する前記大気開放ラインの一端部に設けられ、
    前記ガイド部は、前記燃料タンクに接続される前記燃料補給ラインの一端部に設けられ、該一端部から前記燃料タンク内に補給される液相燃料を前記フィルタにおける上流側の気体流入面へ反射させる反射部材とされる、
    請求項4に記載の燃料タンク構造。
  7. 前記ガイド部は、前記燃料タンク内において前記燃料送出ラインから分岐し、前記フィルタへ延びる分岐ラインとされる、
    請求項1に記載の燃料タンク構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108547714A (zh) * 2018-06-04 2018-09-18 沈阳航天新光集团有限公司 一种车载柴油发电机组用异形隔振油箱

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