JP2016088999A - 液体噴射用液体、液体噴射ヘッド及び液体噴射記録装置 - Google Patents

液体噴射用液体、液体噴射ヘッド及び液体噴射記録装置 Download PDF

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紗希 島田
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Abstract

【課題】本発明は、噴射孔から飛翔し、記録紙などの被記録媒体上に着弾する液体噴射用液体であって、金属部材に対して十分な耐性を持つ水性液体噴射用液体の提供を目的とする。【解決手段】液体噴射用液体において、液体噴射用液体全量に対する含有量が0.1〜3重量%であるクラウンエーテルと、0.1〜5重量%のアミノカルボン酸と、着色剤と、水と、水溶性有機溶剤とを含む、という特徴を採用する。【選択図】図1

Description

本発明は、噴射孔から飛翔し、記録紙などの被記録媒体上に着弾する液体噴射用液体であって、金属部材に対して十分な耐性を持つ水性液体噴射用液体、その液体を用いた液体噴射ヘッド及び液体噴射記録装置に関する。
近年の液体噴射記録(インクジェット記録)方式は、印刷版を用意する必要のある印刷方式と異なり、一台の機械で様々なパターンを印字できることから、例えば梱包剤やポスター、車体のラッピングなど幅広い分野での利用が可能なものである。
従来、液体噴射記録方式としてはコンティニュアスタイプとオンデマンドタイプの2つの方式に大別することができる。コンティニュアスタイプは、例えば、液体噴射用液体(インク)を粒子状にして噴射し、帯電させた液体噴射用液体粒子の進行経路に電界を形成することにより、液体噴射用液体粒子を偏向させて対象物に記録することができるものなどが挙げられる。また、オンデマンドタイプは、例えば、液体噴射ヘッド(インクジェットヘッド)の噴射孔(ノズル)から画像に応じて液体噴射用液体を吐出させて、紙、フィルム、布帛等の被記録媒体に印字を行うものなどが挙げられる。
これらの液体噴射記録の長所としては、直接記録であるためにプロセスが簡単であることに加えて、インパクト方式ではないために無騒音である、カラー化が容易である、高速記録が可能である、普通紙が使用できるため低ランニングコストである、微小液体噴射用液滴を吐出させるために高解像度の記録が可能である等の優れた特徴が挙げられる(特許文献1)。
さらに、近年では省エネルギー、省資源への取り組みに関連して、液体噴射用液体に使用する材料についても脱石油資源化への取り組みが広がっており、環境にやさしい水性の液体噴射用液体が盛んに開発されている。
しかし、水溶性の液体は一般的に金属と反応を起こしやすく、液体噴射ヘッドにおいても、水性インクとヘッドの金属部材が接することにより、インク中に金属イオンが溶出し、金属塩が析出する場合がある。これにより、ヘッドノズルの目詰まりや印刷画質の劣化を引き起こす可能性がある。これを防止する方法として、インクの溶存酸素濃度を規定する技術が提案されている(特許文献2)。
クラウンエーテルは環の内側に金属イオンを取り込む特性を持つ。インクジェットの分野においても、この特性を活かし、ゴム部材からの溶出物を溶解安定化したり、特定の染料と併用することで画像の耐湿性を向上したりする目的で、これを添加する技術が提案されている(特許文献3〜4)。
また、アミノカルボン酸が金属塩を包み込む特性を持つことに着目し、筆記具の分野では金属塩の析出物を溶解安定化する目的で、インクにこれを添加する技術が提案されている(特許文献5)。
特開平5−065443号公報 特開2007−153947号公報 特開2007−161935号公報 特開2011−12143号公報 特開2011−32413号公報
しかしながら、特許文献2の技術は、インクジェット用の水性インクについて溶存酸素量を高く保持する技術であるが、一般的に溶存酸素量は低く設定した方が出射性は安定するため、金属部材への耐性が期待できる一方で、出射性が不安定になる可能性がある。特許文献3〜4の技術は、クラウンエーテルの特性を生かし、インク中の金属イオンを軽減する技術であるが、いずれも金属部材への耐性向上を目的としたものではない。特許文献3は、対象がゴム部材であり、特許文献4は特定の染料に限定しているため汎用性に欠ける。次に、特許文献5の技術は、金属塩が析出してしまった場合にアミノカルボン酸がこれを包接することにより、金属塩を溶解安定化する技術であるが、筆記具用途であり、技術をそのまま液体噴射用液体に展開できない。
本発明は、噴射孔から飛翔し、記録紙などの被記録媒体上に着弾する液体噴射用液体であって、金属部材に対して十分な耐性を持つ水性液体噴射用液体の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の液体噴射用液体は以下の手段を採用している。
本発明は、液体噴射用液体全量に対する含有量が0.1〜3重量%であるクラウンエーテルと、0.1〜5重量%のアミノカルボン酸と、着色剤と、水と、水溶性有機溶剤とを含む、という特徴を採用する。
この構成によれば、クラウンエーテルがインク中の余分な金属イオンを包接することで、インクの導電率が低下し、金属部材から金属イオンが溶出しにくくなり、結果的に金属塩が析出しにくくなる。また、クラウンエーテルを含んでいてもなお、金属塩が形成された場合でも、アミノカルボン酸がこれを包接することで、金属塩が溶解安定化するため析出を防止できる。クラウンエーテルとアミノカルボン酸を併用することで、金属塩の析出を阻止し、ヘッドノズルの目詰まりや印刷画質の劣化を防止することができる。
前記クラウンエーテルは、12−クラウン−4、15−クラウン−5、18−クラウン−6、21−クラウン−7、24−クラウン−8、およびそれらの誘導体から選択されることを特徴とし、クラウンエーテルが液体噴射用液体全量に対して0.1〜3重量%含まれる、という構成を採用する。
前記アミノカルボン酸は、L−グルタミン酸二酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、カルボキシメチルポリエチレンイミン、L−アスパラギン酸、エチレンジアミンコハク酸、ジカルボキシメチルグルタミン酸、およびそれらの塩から選択されることを特徴とし、アミノカルボン酸が液体噴射用液体全量に対して0.1〜5重量%含まれる、という構成を採用する。
クラウンエーテルの添加量は、液体噴射用液体全量に対して、0.1〜3重量%とすることが望ましい。また、アミノカルボン酸の添加量は、液体噴射用液体全量に対して、0.1〜5重量%とすることが望ましい。いずれも0.1重量%以下では金属部材に対する耐性を十分に高める効果は発揮されず、金属塩の析出を防止することは難しい。また、上限値以上添加しても、金属塩の析出を防止する効果は向上しないうえに、クラウンエーテルおよびアミノカルボン酸がインク中の他の成分と相溶しにくくなり、保存性が不安定になるため、これ以上の添加を要しない。
また、本発明に係る液体噴射用液体を使用する液体噴射ヘッドは、圧電素子によって形成されたアクチュエータープレートと、前記アクチュエータープレートに液体を供給する液体室が形成された液体室プレートとを有することを特徴としている。
この構成によれば、本発明に係る液体噴射用液体を液体噴射ヘッドを用いて被記録媒体に噴射し、所望の印字及び記録等の作業を実施することができる。
また、本発明に係る液体噴射ヘッドを有する液体噴射記録装置は、被記録媒体を搬送する一対の搬送手段と、前記液体噴射ヘッドに液体噴射用液体を供給する液体供給手段と、前記液体噴射ヘッドを被記録媒体の搬送方向と略直交する方向に走査させる走査手段とを備えることを特徴としている。
この構成によれば、本発明に係る液体噴射ヘッドを液体噴射記録装置に搭載することができる。この構成を採用したことによって、液体噴射用液体を供給する手段を備え、被記録媒体に連続的に液体噴射用液体を噴射し、所望の印字及び記録等の作業を実施することができる。
液体噴射用液体にクラウンエーテルを添加することによって、インク中の余分な金属イオンがクラウンエーテルに包接され、インクの導電率が低下し、金属部材から金属イオンが溶出しにくくなり、結果的に金属塩が析出しにくくなる。一般的に、他の物質を取り込む能力を持つ物質はホスト分子、取り込まれる物質はゲスト分子と称され、ホスト分子がゲスト分子を取り込むことを包接という。前記クラウンエーテルは(−CH2−CH2−O−)nで表記される大環状のエーテルであり、ホスト分子として、環の内側に金属イオンを包接する能力を有し、環の大きさに適合する金属イオンを選択的に捕捉することが可能である。
また、液体噴射用液体にアミノカルボン酸を添加することによって、クラウンエーテルを含んでいてもなお、金属塩が形成された場合でも、アミノカルボン酸が金属塩を包接し溶解安定化するため析出を防止できる。アミノカルボン酸は、アミノ基とカルボキシル基を有し、金属塩を包接し溶解安定化する作用を持つ。
クラウンエーテルの添加量を液体噴射用液体全量に対して0.1〜3重量%、アミノカルボン酸の添加量を0.1〜5重量%とすることで、金属部材に対して十分な耐性を発揮することができ、金属塩の析出を防止することができる。クラウンエーテルとアミノカルボン酸を併用することで、金属塩の析出を阻止し、ヘッドノズルの目詰まりや印刷画質の劣化を防止することができる。
本発明の実施例の含有成分を示す図である。 本発明の比較例の含有成分を示す図である。 本発明の実施例の評価を示す図である。 本発明の比較例の評価を示す図である。 本発明の液体噴射記録装置における液体噴射ヘッドを示す斜視図である。
着色剤としては、従来の水性インク組成物で使用される公知の染料又は顔料を使用できる。
染料としては、ジャパノールファストブラックDコンク(C.I.ダイレクトブラック17)、ウォーターブラック100L(C.I.ダイレクトブラック19)、ウォーターブラックL−200(C.I.ダイレクトブラック19)、ダイレクトファストブラックB(C.I.ダイレクトブラック22)、ダイレクトファストブラックAB(C.I.ダイレクトブラック32)、ダイレクトディープブラックEX(C.I.ダイレクトブラック38)、ダイレクトファストブラックコンク(C.I.ダイレクトブラック51)、カヤラススプラグレイVGN(C.I.ダイレクトブラック71)、カヤラスダイレクトブリリアントエローG(C.I.ダイレクトエロー4)、ダイレクトファストエロー5GL(C.I.ダイレクトエロー26)、アイゼンプリムラエローGCLH(C.I.ダイレクトエロー44)、ダイレクトファストエローR(C.I.ダイレクトエロー50)、アイゼンダイレクトファストレッドFH(C.I.ダイレクトレッド1)、ニッポンファストスカーレットGSX(C.I.ダイレクトレッド4)、ダイレクトファストスカーレット4BS(C.I.ダイレクトレッド23)、アイゼンダイレクトローデュリンBH(C.I.ダイレクトレッド31)、ダイレクトスカーレットB(C.I.ダイレクトレッド37)、カヤクダイレクトスカーレット3B(C.I.ダイレクトレッド39)、アイゼンプリムラピンク2BLH(C.I.ダイレクトレッド75)、スミライトレッドF3B(C.I.ダイレクトレッド80)、アイゼンプリムラレッド4BH(C.I.ダイレクトレッド81)、カヤラススプラルビンBL(C.I.ダイレクトレッド83)、カヤラスライトレッドF5G(C.I.ダイレクトレッド225)、カヤラスライトレッドF5B(C.I.ダイレクトレッド226)、カヤラスライトローズFR(C.I.ダイレクトレッド227)、ダイレクトスカイブルー6B(C.I.ダイレクトブルー1)、ダイレクトスカイブルー5B(C.I.ダイレクトブルー15)、スミライトスプラブルーBRRコンク(C.I.ダイレクトブルー71)、ダイボーゲンターコイズブルーS(C.I.ダイレクトブルー86)、ウォーターブルー#3(C.I.ダイレクトブルー86)、カヤラスターコイズブルーGL(C.I.ダイレクトブルー86)、カヤラススプラブルーFF2GL(C.I.ダイレクトブルー106)、カヤラススプラターコイズブルーFBL(C.I.ダイレクトブルー199)等の直接染料;
アシッドブルーブラック10B(C.I.アシッドブラック1)、ニグロシン(C.I.アシッドブラック2)、スミノールミリングブラック8BX(C.I.アシッドブラック24)、カヤノールミリングブラックVLG(C.I.アシッドブラック26)、スミノールファストブラックBRコンク(C.I.アシッドブラック31)、ミツイナイロンブラックGL(C.I.アシッドブラック52)、アイゼンオパールブラックWHエクストラコンク(C.I.アシッドブラック52)、スミランブラックWA(C.I.アシッドブラック52)、ラニルブラックBGエクストラコンク(C.I.アシッドブラック107)、カヤノールミリングブラックTLB(C.I.アシッドブラック109)、スミノールミリングブラックB(C.I.アシッドブラック109)、カヤノールミリングブラックTLR(C.I.アシッドブラック110)、アイゼンオパールブラックニューコンク(C.I.アシッドブラック119)、ウォーターブラック187−L(C.I.アシッドブラック154)、カヤクアシッドブリリアントフラビンFF(C.I.アシッドエロー7:1)、カヤシルエローGG(C.I.アシッドエロー17)、キシレンライトエロー2G140%(C.I.アシッドエロー17)、スミノールレベリングエローNR(C.I.アシッドエロー19)、ダイワタートラジン(C.I.アシッドエロー23)、カヤクタートラジン(C.I.アシッドエロー23)、スミノールファストエローR(C.I.アシッドエロー25)、ダイアシッドライトエロー2GP(C.I.アシッドエロー29)、スミノールミリングエローO(C.I.アシッドエロー38)、スミノールミリングエローMR(C.I.アシッドエロー42)、ウォーターエロー#6(C.I.アシッドエロー42)、カヤノールエローNFG(C.I.アシッドエロー49)、スミノールミリングエロー3G(C.I.アシッドエロー72)、スミノールファストエローG(C.I.アシッドエロー61)、スミノールミリングエローG(C.I.アシッドエロー78)、カヤノールエローN5G(C.I.アシッドエロー110)、スミノールミリングエロー4G200%(C.I.アシッドエロー141)、カヤノールエローNG(C.I.アシッドエロー135)、カヤノールミリングエロー5GW(C.I.アシッドエロー127)、カヤノールミリングエロー6GW(C.I.アシッドエロー142)、スミトモファストスカーレットA(C.I.アシッドレッド8)、カヤクシルクスカーレット(C.I.アシッドレッド9)、ソーラールビンエクストラ(C.I.アシッドレッド14)、ダイワニューコクシン(C.I.アシッドレッド18)、アイゼンボンソーRH(C.I.アシッドレッド26)、ダイワ赤色2号(C.I.アシッドレッド27)、スミノールレベリングブリリアントレッドS3B(C.I.アシッドレッド35)、カヤシルルビノール3GS(C.I.アシッドレッド37)、アイゼンエリスロシン(C.I.アシッドレッド51)、カヤクアシッドローダミンFB(C.I.アシッドレッド52)、スミノールレベリングルビノール3GP(C.I.アシッドレッド57)、ダイアシッドアリザリンルビノールF3G200%(C.I.アシッドレッド82)、アイゼンエオシンGH(C.I.アシッドレッド87)、ウォーターピンク#2(C.I.アシッドレッド92)、アイゼンアシッドフロキシンPB(C.I.アシッドレッド92)、ローズベンガル(C.I.アシッドレッド94)、カヤノールミリングスカーレットFGW(C.I.アシッドレッド111)、カヤノールミリングルビン3BW(C.I.アシッドレッド129)、スミノオールミリングブリリアントレッド3BNコンク(C.I.アシッドレッド131)、スミノールミリングブリリアントレッドBS(C.I.アシッドレッド138)、アイゼンオパールピンクBH(C.I.アシッドレッド186)、スミノールミリングブリリアントレッドBコンク(C.I.アシッドレッド249)、カヤクアシッドブリリアントレッド3BL(C.I.アシッドレッド254)、カヤクアシッドブリリドブリリアントレッドBL(C.I.アシッドレッド265)、カヤノールミリングレッドGW(C.I.アシッドレッド276)、ミツイアシッドバイオレット6BN(C.I.アシッドバイオレット15)、ミツイアシッドバイオレットBN(C.I.アシッドバイオレット17)、スミトモパテントピュアブルーVX(C.I.アシッドブルー1)、ウォーターブルー#106(C.I.アシッドブルー1)、パテントブルーAF(C.I.アシッドブルー7)、ウォーターブルー#9(C.I.アシッドブルー9)、ダイワ青色1号(C.I.アシッドブルー9)、スプラノールブルーB(C.I.アシッドブルー15)、オリエントソルブルブルーOBC(C.I.アシッドブルー22)、スミノールレベリングブルー4GL(C.I.アシッドブルー23)、ミツイナイロンファストブルーG(C.I.アシッドブルー25)、カヤシルブルーAGG(C.I.アシッドブルー40)、カヤシルブルーBR(C.I.アシッドブルー41)、ミツイアリザリンサフィロールSE(C.I.アシッドブルー43)、スミノールレベリングスカイブルーRエクストラコンク(C.I.アシッドブルー62)、ミツイナイロンファストスカイブルーB(C.I.アシッドブルー78)、スミトモブリリアントインドシアニン6Bh/c(C.I.アシッドブルー83)、サンドランシアニンN−6B350%(C.I.アシッドブルー90)、ウォーターブルー#115(C.I.アシッドブルー90)、オリエントソルブルブルーOBB(C.I.アシッドブルー93)、スミトモブリリアントブルー5G(C.I.アシッドブルー103)、カヤノールミリングウルトラスカイSE(C.I.アシッドブルー112)、カヤノールミリングシアニン5R(C.I.アシッドブルー113)、アイゼンオパールブルー2GLH(C.I.アシッドブルー158)、ダイワギニアグリーンB(C.I.アシッドグリーン3)、アシッドブリリアントミリンググリーンB(C.I.アシッドグリーン9)、ダイワグリーン#70(C.I.アシッドグリーン16)、カヤノールシアニングリーンG(C.I.アシッドグリーン25)、スミノールミリンググリーンG(C.I.アシッドグリーン27)等の酸性染料;
アイゼンカチロンイエロー3GLH(C.I.ベーシックイエロー11)、アイゼンカチロンブリリアントイエロー5GLH(C.I.ベーシックイエロー13)、スミアクリルイエローE−3RD(C.I.ベーシックイエロー15)、マキシロンイエロー2RL(C.I.ベーシックイエロー19)、アストラゾンイエロー7GLL(C.I.ベーシックイエロー21)、カヤクリルゴールデンイエローGL−ED(C.I.ベーシックイエロー28)、アストラゾンイエロー5GL(C.I.ベーシックイエロー51)、アイゼンカチロンオレンジGLH(C.I.ベーシックオレンジ21)、アイゼンカチロンブラウン3GLH(C.I.ベーシックオレンジ30)、ローダミン6GCP(C.I.ベーシックレッド1)、アイゼンアストラフロキシン(C.I.ベーシックレッド12)、スミアクリルブリリアントレッドE−2B(C.I.ベーシックレッド15)、アストラゾンレッドGTL(C.I.ベーシックレッド18)、アイゼンカチロンブリリアントピンクBGH(C.I.ベーシックレッド27)、マキシロンレッドGRL(C.I.ベーシックレッド46)、アイゼンメチルバイオレット(C.I.ベーシックバイオレット1)、アイゼンクリスタルバイオレット(C.I.ベーシックバイオレット3)、アイゼンローダミンB(C.I.ベーシックバイオレット10)、アストラゾンブルーG(C.I.ベーシックブルー1)、アストラゾンブルーBG(C.I.ベーシックブルー3)、メチレンブルー(C.I.ベーシックブルー9)、マキシロンブルーGRL(C.I.ベーシックブルー41)、アイゼンカチロンブルーBRLH(C.I.ベーシックブルー54)、アイゼンダイヤモンドグリーンGH(C.I.ベーシックグリーン1)、アイゼンマラカイトグリーン(C.I.ベーシックグリーン4)、ビスマルクブラウンG(C.I.ベーシックブラウン1)等の塩基性染料が例示できる。
顔料としては、アゾ系顔料、ニトロソ系顔料、ニトロ系顔料、塩基性染料系顔料、酸性染料系顔料、建て染め染料系顔料、媒染染料系顔料、天然染料系顔料等の有機系顔料;黄土、バリウム黄、紺青、カドミウムレッド、硫酸バリウム、酸化チタン、弁柄、鉄黒、カーボンブラック等の無機系顔料が例示でき、例えば、アニリンブラック(C.I.50440)、シアニンブラック、ナフトールエローS(C.I.10316)、ハンザエロー10G(C.I.11710)、ハンザエロー5G(C.I.11660)、ハンザエロー3G(C.I.11670)、ハンザエローG(C.I.11680)、ハンザエローGR(C.I.11730)、ハンザエローA(C.I.11735)、ハンザエローRN(C.I.11740)、ハンザエローR(C.I.12710)、ピグメントエローL(C.I.12720)、ベンジジンエロー(C.I.21090)、ベンジジンエローG(C.I.21095)、ベンジジンエローGR(C.I.21100)、パーマネントエローNCG(C.I.20040)、バルカンファストエロー5G(C.I.21220)、バルカンファストエローR(C.I.21135)、タートラジンレーキ(C.I.19140)、キノリンエローレーキ(C.I.47005)、アンスラゲンエロー6GL(C.I.60520)、パーマネントエローFGL、パーマネントエローH10G、パーマネントエローHR、アンスラピリミジンエロー(C.I.68420)、スダーンI(C.I.12055)、パーマネントオレンジ(C.I.12075)、リソールファストオレンジ(C.I.12125)、パーマネントオレンジGTR(C.I.12305)、ハンザエロー3R(C.I.11725)、バルカンファストオレンジGG(C.I.21165)、ベンジジンオレンジG(C.I.21110)、ペルシアンオレンジ(C.I.15510)、インダンスレンブリリアントオレンジGK(C.I.59305)、インダンスレンブリリアントオレンジRK(C.I.59105)、インダンスレンブリリアントオレンジGR(C.I.71105)、パーマネントブラウンFG(C.I.12480)、パラブラウン(C.I.12071)、パーマネントレッド4R(C.I.12120)、パラレッド(C.I.12070)、ファイヤーレッド(C.I.12085)、パラクロルオルトアニリンレッド(C.I.12090)、リソールファストスカーレット、ブリリアントファストスカーレット(C.I.12315)、ブリリアントカーミンBS、パーマネントレッドF2R(C.I.12310)、パーマネントレッドF4R(C.I.12335)、パーマネントレッドFRL(C.I.12440)、パーマネントレッドFRLL(C.I.12460)、パーマネントレッドF4RH(C.I.12420)、ファストスカーレットVD、バルカンファストルビンB(C.I.12320)、バルカンファストピンクG(C.I.12330)、ライトファストレッドトーナーB(C.I.12450)、ライトファストレッドトーナーR(C.I.12455)、パーマネントカーミンFB(C.I.12490)、ピラゾロンレッド(C.I.12120)、リソールレッド(C.I.15630)、レーキレッドC(C.I.15585)、レーキレッドD(C.I.15500)、アンソシンB(C.I.18030)、ブリリアントスカーレットG(C.I.15800)、リソールルビンGK(C.I.15825)、パーマネントレッドF5R(C.I.15865)、ブリリアントカーミン6B(C.I.15850)、ピグメントスカーレット3B(C.I.16105)、ボルドー5B(C.I.12170)、トルイジンマルーン(C.I.12350)、パーマネントボルドーF2R(C.I.12385)、ヘリオボルドーBL(C.I.14830)、ボルドー10B(C.I.15880)、ボンマルーンライト(C.I.15825)、ボンマルーンメジウム(C.I.15880)、エオシンレーキ(C.I.45380)、ローダミンレーキB(C.I.45170)、ローダミンレーキY(C.I.45160)、アリザリンレーキ(C.I.58000)、チオインジゴレッドB(C.I.73300)、チオインジゴマルーン(C.I.73385)、パーマネントレッドFGR(C.I.12370)、PVカーミンHR、ワッチングレッド,モノライトファストレッドYS(C.I.59300)、パーマネントレッドBL、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ(C.I.42535)、ジオキサジンバイオレット、アルカリブルーレーキ(C.I.42750A、C.I.42770A)、ピーコックブルーレーキ(C.I.42090)、ピーコックブルーレーキ(C.I.42025)、ビクトリアブルーレーキ(C.I.44045)、フタロシアニンブルー(C.I.74160)、ファストスカイブルー(C.I.74180)、インダンスレンブルーRS(C.I.69800)、インダンスレンブルーBC(C.I.69825)、インジゴ(C.I.73000)、ピグメントグリーンB(C.I.10006)、ナフトールグリーンB(C.I.10020)、グリーンゴールド(C.I.12775)、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ(C.I.42000)、フタロシアニングリーン等が例示できる。
さらに、上記以外の加工顔料としては、Renol Yellow GG−HW30、Renol Yellow HR−HW30、Renol Orange RL−HW30、Renol Red HF2B−HW30、Renol Red FGR−HW30、Renol Red F5RK−HW30、Renol Carmine FBB−HW30、Renol Violet RL−HW30、Renol Blue B2G−HW30、Renol Blue CF−HW30、Renol GreenGG−HW30、Renol Brown HFR−HW30、Renol BlackR−HW30(以上、クラリアントジャパン株式会社製)、UTCO−001エロー、UTCO−012エロー、UTCO−021オレンジ、UTCO−031レッド、UTCO−032レッド、UTCO−042バイオレット、UTCO−051ブルー、UTCO−052ブルー、UTCO−061グリーン、UTCO−591ブラック、UTCO−592ブラック(以上、大日精化工業株式会社製)、MICROLITH Yellow 4G−A、MICROLITH Yellow MX−A、MICROLITH Yellow 2R−A、MICROLITH Brown5R−A、Scarlet R−A、Red2C−A、Red3R−A、Magenta2B−A、VioletB−A、Blue4G−A、GreenG−A(以上、チバスペシャリティケミカルズ株式会社製)等が例示できる。
また、顔料として、あらかじめ水分散性を付与された市販品も使用できる。水分散性顔料として、より具体的には、キャボジェットシリーズ(キャボットコーポレーション製)、unisperseシリーズ(チバスペシャリティケミカルズ株式会社製)、SANDYEシリーズ(山陽色素株式会社製)、T−AXシリーズ(東亜合成株式会社製)、MFカラーシリーズ(大日精化工業株式会社製)、ポルックスシリーズ(住化カラー株式会社製)、NKWシリーズ(日本蛍光化学株式会社製)、SW−100シリーズ(シンロイヒ株式会社製)等が例示できる。
本発明の液体噴射用液体の着色剤に顔料を用いる場合には、顔料の分散性向上の為に、分散剤を使用してもよい。前記分散剤としては、高分子分散剤、アニオン系もしくはノニオン系の界面活性剤など、一般に顔料の分散剤として用いられるものが使用できる。一例として、高分子分散剤として、ポリアクリル酸、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体などの合成高分子等が挙げられる。
また、界面活性剤として、アルキル硫酸エステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、N−アシルアミノ酸及びその塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルキルスルホカルボン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩などのアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ソルビタンアルキルエステル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類等のノニオン性界面活性剤が挙げられる。これら高分子分散剤及び界面活性剤は、その1種または2種以上を選択し、併用しても使用できる。その使用量は、少ない場合は添加する目的である分散効果が弱く、多い場合は液体噴射用液体中の各組成物の溶解バランスを崩してしまい各種不具合が発生する懸念があるため、液体噴射用液体全量に対して0.1重量%以上15重量%以下が好ましい。
クラウンエーテルは、12−クラウン−4、15−クラウン−5、18−クラウン−6、21−クラウン−7、24−クラウン−8、およびそれらの誘導体から選択されるものであれば、特に制限は受けない。例えば、15−クラウン5−エーテル(東京化成工業株式会社製、純度97.0%以上)、18−クラウン6−エーテル(東京化成工業株式会社製、純度98.0%以上)、4´−カルボキシベンゾ−15−クラウン5−エーテル(東京化成工業株式会社製、純度93.0%以上)、2−(ヒドロキシメチル)−18−クラウン6−エーテル(東京化成工業株式会社製、純度93.0%以上)等が挙げられる。
アミノカルボン酸は、L−グルタミン酸二酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、カルボキシメチルポリエチレンイミン、L−アスパラギン酸、エチレンジアミンコハク酸、ジカルボキシメチルグルタミン酸、およびそれらの塩から選択されるものであれば、特に制限は受けない。例えば、GLDA−4Na 40%水溶液(昭和電工株式会社製、L−グルタミン酸二酢酸四ナトリウム塩40%)、キレストEA(キレスト株式会社製、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸98%以上)、クレワットOH300(ナガセケムテックス株式会社製、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸三ナトリウム塩93.5%以上)、キレストGEA(キレスト株式会社製、グリコールエーテルジアミン四酢酸97%以上)、クレワットDP80(ナガセケムテックス株式会社製、ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム塩40%以上)等が挙げられる。
金属部材への耐性を十分に保持することと、過剰な添加を防ぐためには、クラウンエーテルの添加量を液体噴射用液体全量に対して0.1〜3重量%、アミノカルボン酸の添加量を0.1〜5重量%となるように添加することが望ましい。
また、水溶性有機溶剤は、以下のものが例示されるが、これらに限定されるものではない。
例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ブチレングリコール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール等のアルキレングリコール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類、グリセリン、1、3−ペンタンジオール、1、5−ペンタンジオール、1、3−ブタンジオール等の多価アルコール類、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1、3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム等の含窒素複素環化合物類、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコール−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、テトラエチレングリコールメチルエーテル等のグリコールエーテル類が挙げられる。これらの水溶性有機溶剤は、単独または2種以上を併用することができる。
水溶性有機溶剤は、例えば、インクジェットヘッドのノズル先端部におけるインクの乾燥を防止したり、メディア定着後の浸透を調整したりする目的で含有される。その添加量は、液体噴射用液体全量に対して5重量%〜50重量%とすることが好ましい。
本発明のインク組成物は、上記で説明した以外に、必要に応じてその他の添加剤を含有していても良い。前記その他の添加剤としては、例えば、消泡剤、防腐剤、酸化防止剤、防錆剤、発色助剤等の公知の添加剤が例示できる。
また、本発明のインク組成物において、クラウンエーテル、アミノカルボン酸、着色剤、分散剤、水溶性有機溶剤、その他添加剤以外の残部は水である。
液体噴射用液体を製造する方法は、液体噴射用液体組成物の製造方法としては従来知られている種々の方法が採用できる。例えば、ボールミル、ビーズミル、ロールミル、ヘンシェルミキサー、プロペラ撹拌機、ホモジナイザー、ホモミキサー、ニーダー等の装置を使用して作ることが出来る。更に濾過や遠心分離を行い粗大粒子や気体を除いても良い。製造時に加熱や冷却、加圧や減圧、不活性ガス置換をしても良い。また、内容物の溶解や分散を促進するため、液体噴射用液体自体を加熱放置したり、過熱しながら撹拌や分散したりすることも、液体噴射用液体の内容物の溶解や分散上好ましいことである。また、製造した液体噴射用液体を温度の低い状態(0〜30℃)で保管したりすることは、インキ組成物の経時性能を劣化させないためにも好ましい。これらはそれぞれ単独で使用しても良いし、組み合わせて使用しても良い。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。実施例中の各成分を含有している箇所にのみ、図1において数字を記載している。実施例中の数字は「重量部」を示す。
〔比較例〕
次に、比較例を示す。比較例中の各成分を含有している箇所にのみ、図2において数字を記載している。図2において、−(ハイフン)で示す箇所は、その成分が含有されていないことを示す。比較例中の数字は「重量部」を示す。
〔組成成分〕
図1、図2の組成成分について、その詳細を説明する。
図1に示すように、実施例1〜2はそれぞれ、水溶性有機溶剤として、エチレングリコール、グリセリンおよび2−ピロリドンを含有し、主溶媒として水を含有し、クラウンエーテルとして15−クラウン5−エーテルを含有し、アミノカルボン酸としてクワレットOH300を含有し、着色剤としてキャボジェット300ブラック(顔料:15重量%)を含有し、分散剤としてジョンクリル711(アクリル系樹脂)を含有している。
図2に示すように、比較例1〜5はそれぞれ、実施例1〜2と同じく水溶性有機溶剤として、エチレングリコール、グリセリンおよび2−ピロリドンを含有し、主溶媒として水を含有し、着色剤としてキャボジェット300ブラック(顔料:15重量%)を含有し、分散剤としてジョンクリル711(アクリル系樹脂)を含有している。ただし、比較例1はクラウンエーテルおよびアミノカルボン酸を含まない。比較例2はクラウンエーテルおよびアミノカルボン酸を含んでいるが、含有量が実施例1,2に比較して少ない。比較例3はクラウンエーテルおよびアミノカルボン酸を含んでいるが、含有量が実施例1,2に比較して多い。比較例4および5は、クラウンエーテルおよびアミノカルボン酸のうち一方を適量含むが、一方を含まない。
15−クラウン5−エーテルは、純度97%以上である(東京化成工業株式会社製)。クレワットOH300は、純度93.5%以上のヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸三ナトリウム塩である(ナガセケムテックス株式会社製)。キャボジェット300ブラックは、カーボンブラック顔料が15重量%である(キャボットコーポレーション製)。ジョンクリル711は、アクリル系樹脂である(BASFジャパン株式会社製)。
実施例1〜2で得た液体噴射用液体の金属部材に対する耐性、出射性、保存安定性の評価結果を図3において記載している。また、比較例1〜5で得た液体噴射用液体の評価結果を図4において記載している。保存安定性は、初期値からの粘度の変化量を示している。
(金属部材に対する耐性)
実施例1〜2、比較例1〜5の液体噴射用液体をステンレス缶に入れ、液体噴射ヘッドの部材である金属メッシュフィルターを浸漬し、45℃で1ヶ月保管した。その後、金属メッシュフィルターの表面状態を顕微鏡観察し、析出物の有無を確認した。
○:析出物が無い
△:析出物が局所的に生成されている
×:金属部材の表面全体に析出物が生成している
実施例1〜2および比較例3は、クラウンエーテルおよびアミノカルボン酸を0.1%以上含んでいるため、析出物の生成は確認されなかった。
比較例1は、クラウンエーテルおよびアミノカルボン酸を含まないため、析出物が金属部材の表面全体に確認された。
比較例2は、クラウンエーテルおよびアミノカルボン酸を含んでいるものの、下限値を下回っているため、析出物が僅かに確認された。
比較例4および5は、クラウンエーテルおよびアミノカルボン酸のうち一方を適量含むが、一方を含まないため、析出物が僅かに確認された。
(出射性)
実施例1〜2、比較例1〜5の液体噴射用液体を液体噴射ヘッドに充填し、室温で1ヶ月保管した後、液体噴射用装置に搭載し、360dpi、駆動周波数14kHzの条件における出射性を比較した。
○:全ノズルにおいて正常に出射している
△:1〜5個のノズルにおいて、吐出抜けまたは偏向が確認される
×:6個以上のノズルにおいて、吐出抜けまたは偏向が確認される
実施例1、2は、クラウンエーテルおよびアミノカルボン酸を適量含んでいるため、全ノズル数において出射性に異常が見られなかった。
比較例1は、クラウンエーテルおよびアミノカルボン酸を含まないため、液体噴射ヘッド内の金属部材に析出物が生じたことにより、出射性に異常が見られたと考えられる。
比較例2は、クラウンエーテルおよびアミノカルボン酸を含んでいるものの、下限値を下回っているため、出射性に僅かな異常が見られたと考えられる。
比較例3は、クラウンエーテルおよびアミノカルボン酸を過剰に含んでいるため、1ヶ月保管している間に液体噴射用液体が変性してしまい、出射性に異常が見られたと考えられる。
比較例4および5は、クラウンエーテルおよびアミノカルボン酸のうち一方を適量含むが、一方を含まないため、出射性に僅かな異常が見られたと考えられる。
(保存安定性)
実施例1〜2、比較例1〜5の液体噴射用液体をガラス瓶に入れ、45℃で1ヶ月静置後、粘度を測定し、初期値と比較した。
実施例1〜2、比較例1〜2、4〜5は、クラウンエーテルおよびアミノカルボン酸の含有量が上限値を下回っているため、粘度の変化量は初期値から±0.3mPa・s以内である。
比較例3は、クラウンエーテルおよびアミノカルボン酸を過剰に含んでいるため、他成分との相溶性が悪くなり、粘度は初期値から2.5mPa・s減少している。液体の粘度が2.5mPa・sも減少していると、液体噴射ヘッドから吐出する場合にインク滴が正常に形成されず、ノズル孔の近傍で飛沫が発生したり、空中に浮遊するサテライトを発生させてしまうという問題が有るため、液体噴射用の液体としては適切ではない。
以下、本発明の液体噴射用液体を使用する液体噴射ヘッド、および液体噴射ヘッドを搭載した液体噴射記録装置について図5を参照して説明する。
図5は、本実施形態の液体噴射記録装置の概略構成を示す斜視図である。図5に示すように、液体噴射記録装置1は、紙等の被記録媒体Sを搬送する一対の搬送手段2、3と、被記録媒体Sに液体を噴射する液体噴射ヘッド4と、液体噴射ヘッド4に液体を供給する液体供給手段5と、液体噴射ヘッド4を被記録媒体Sの搬送方向(主走査方向)と略直交する方向(副走査方向)に走査させる走査手段6とを備えている。また図示していないが、液体噴射記録装置1は搬送手段2、3、液体噴射ヘッド4、液体供給手段5、及び走査手段6などに対して制御信号を送受信して制御する制御部100を備えている。以下、副走査方向をX方向、主走査方向をY方向、そしてX方向およびY方向にともに直交する方向をZ方向として説明する。
一対の搬送手段2、3は、それぞれ副走査方向に延びて設けられたグリッドローラ2A、3Aと、グリッドローラ2A、3Aのそれぞれに平行に延びるピンチローラ2B、3Bと、詳細は図示しないがグリッドローラ2A、3Aを軸回りに回転動作させるモータ等の駆動機構とを備えている。
液体供給手段5は、液体噴射用液体が収容された液体収容体10と、液体収容体10と液体噴射ヘッド4とを接続する液体供給管11とを備えている。液体収容体10は、複数備えられており、具体的には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4種類の液体噴射用液体が収容された液体タンク10Y、10M、10C、10Bが並べて設けられている。液体貯留容器である液体タンク10Y、10M、10C、10Bのそれぞれには図示しないポンプモーターMが設けられており、液体供給管を通じて液体を液体噴射ヘッド4へ押圧移動できる。液体供給管11は、液体噴射ヘッド4(キャリッジユニット16)の動作に対応可能な可撓性を有するフレキシブルホースからなる。
走査手段6は、副走査方向(X方向)に延びて設けられた一対のガイドレール15と、一対のガイドレール15に沿って摺動可能なキャリッジユニット16と、キャリッジユニット16を副走査方向に移動させる駆動機構17と、を備えている。駆動機構17は、一対のガイドレール15の間に配置された一対のプーリ18と、一対のプーリ18間に巻回された無端ベルト19と、一方のプーリ18を回転駆動させる駆動モータ20とを備えている。
一対のプーリ18は、一対のガイドレール15の両端部間にそれぞれ配置されており、副走査方向に間隔をあけて配置されている。無端ベルト19は一対のガイドレール15間に配置されており、この無端ベルトにはキャリッジユニット16が連結されている。キャリッジユニット16の基端部には複数の液体噴射ヘッド4が搭載されており、具体的には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4種類の液体噴射用液体に個別に対応する液体噴射ヘッド4Y、4M、4C、4Bが副走査方向に並んで搭載されている。
液体噴射記録装置1のキャリッジユニット16には、液体噴射ヘッド4が、長手方向(Y方向)を主走査方向に一致させ、短手方向(X方向)を副走査方向に一致させて搭載されている。またキャリッジユニット16には、複数の液体噴射ヘッド4がX方向に並んで搭載されている。そして、被記録媒体SをY方向に搬送し、キャリッジユニット16をX方向に移動させつつ、液体噴射ヘッド4から液体噴射用液体を噴射する事で、被記録媒体に記録を行うようになっている。
液体噴射ヘッド4は、圧電素子によって形成された不図示のアクチュエータープレートと、当該アクチュエータープレートに液体を供給する液体室が形成された不図示の液体室プレートとによって構成されている。
液体噴射記録装置1のキャリッジユニット16には、液体噴射ヘッド4が、長手方向(Y方向)を主走査方向に一致させ、短手方向(X方向)を副走査方向に一致させて搭載されている。またキャリッジユニット16には、複数の液体噴射ヘッド4がX方向に並んで搭載されている。そして、被記録媒体SをY方向に搬送し、キャリッジユニット16をX方向に移動させつつ、液体噴射ヘッド4から液体噴射用液体を噴射することで、被記録媒体に記録を行うようになっている。
1 液体噴射記録装置
2 搬送手段
4、4C、4Y、4M、4B 液体噴射ヘッド
S 被記録媒体

Claims (5)

  1. 液体噴射用液体全量に対して0.1〜3重量%のクラウンエーテルと、0.1〜5重量%のアミノカルボン酸と、着色剤と、水と、水溶性有機溶剤とを含む液体噴射用液体。
  2. 前記クラウンエーテルが、12−クラウン−4、15−クラウン−5、18−クラウン−6、21−クラウン−7、24−クラウン−8、およびそれらの誘導体から選択されることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射用液体。
  3. 前記アミノカルボン酸が、L−グルタミン酸二酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、カルボキシメチルポリエチレンイミン、L−アスパラギン酸、エチレンジアミンコハク酸、ジカルボキシメチルグルタミン酸、およびそれらの塩から選択されることを特徴とする請求項1または2に記載の液体噴射用液体。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の液体噴射用液体を使用する液体噴射ヘッドであって、圧電素子によって形成されたアクチュエータープレートと、前記アクチュエータープレートに液体を供給する液体室が形成された液体室プレートとを有することを特徴とする液体噴射ヘッド。
  5. 請求項4に記載の液体噴射ヘッドを有する液体噴射記録装置であって、
    被記録媒体を搬送する一対の搬送手段と、前記液体噴射ヘッドに液体噴射用液体を供給する液体供給手段と、
    前記液体噴射ヘッドを被記録媒体の搬送方向と略直交する方向に走査させる走査手段とを備えることを特徴とする液体噴射記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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