JP2016088281A - 操作入力装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】操作入力装置10は、ステアリングホイール20周辺における動体のジェスチャを認識して操作対象機器30への操作入力を受け付ける。また、複数の単位照明部がステアリングホイール20の形状に沿って設けられており、動体のステアリングホイール周辺における動きに追従して点消灯する。動体が所定のジェスチャを行ったと識別され操作対象機器30に制御信号が出力される場合には、操作入力の完了を示して照明装置18が点灯する。
【選択図】図1
Description
例えば、下記特許文献1は、予め定めた複数の操作対象機器に対応して設けられた複数のジェスチャ領域にそれぞれ異なる色の光を照射し、複数のジェスチャ領域を撮影した撮影結果からジェスチャ操作を検出する共に当該ジェスチャ操作されたジェスチャ領域を検出する。そして、検出されたジェスチャ領域に対応する操作対象機器に対して、検出されたジェスチャ操作に対応する予め定めた操作を行うように制御する。
また、上記特許文献2のようにジェスチャ認識空間の画像を表示画面上に表示する方法では、撮影画像を表示画面上に出力し、その上に動体の移動軌跡を重畳して表示しており、操作制御装置における処理が複雑になるという課題がある。
また、上記特許文献2のような方法では、操作入力の確認のために操作者がディスプレイを注視することになり、車両に設けられた車載機器を操作対象機器とする場合に、ジェスチャを用いた操作入力の実益が薄れるという課題がある。
請求項2の発明にかかる操作入力装置は、前記照明制御手段は、前記動体が前記所定のジェスチャを行ったと識別され前記操作対象機器に前記制御信号が出力される場合に、前記操作入力の完了を示して前記照明装置を前記動体の動きに関わらず点灯させる、ことを特徴とする。
請求項3の発明にかかる操作入力装置は、前記照明制御手段は、前記操作入力の完了を示す点灯を行う際に、前記制御信号が出力される前記操作対象機器の種類ごと、または前記操作対象機器に行わせる動作ごとに点灯する前記単位照明部の領域を変更する、ことを特徴とする。
請求項4の発明にかかる操作入力装置は、前記照明装置は複数色で点灯可能であり、前記照明制御手段は、前記動体の動きに追従して前記照明装置を点灯させる場合と、前記操作入力の完了を示して前記照明装置を点灯させる場合とで、前記照明装置の点灯色を変更する、ことを特徴とする。
請求項5の発明にかかる操作入力装置は、前記照明制御手段は、前記制御信号が出力される前記操作対象機器の種類ごと、または前記操作対象機器に行わせる動作ごとに前記点灯色を変更する、ことを特徴とする。
請求項6の発明にかかる操作入力装置は、前記ジェスチャ識別手段は、前記所定のジェスチャを、ジェスチャ動作と、当該ジェスチャ動作が行われた位置を示すジェスチャ領域とによって特定し、前記照明制御手段は、前記動体が前記ジェスチャ領域のいずれに位置するかによって点灯する前記単位照明部の領域を変更する、ことを特徴とする。
請求項7の発明にかかる操作入力装置は、前記照明装置は複数色で点灯可能であり、
前記ジェスチャ識別手段は、前記所定のジェスチャを、ジェスチャ動作と、当該ジェスチャ動作が行われた位置を示すジェスチャ領域とによって特定し、前記照明制御手段は、前記動体が前記ジェスチャ領域のいずれに位置するかによって前記点灯色を変更する、ことを特徴とする。
請求項8の発明にかかる操作入力装置は、前記ジェスチャ領域は、前記ステアリングホイール周辺の空間を前記ステアリングホイールの内周領域、前記ステアリングホイールの外縁領域、および前記外縁領域より上方の上方領域に分割した領域である、ことを特徴とする。
請求項2の発明によれば、照明装置で操作入力の完了を示す点灯を行うので、操作入力装置が操作入力を認識したか否かを、操作者が確認することができ、操作入力装置に対する操作の確実性を向上させることができる。また、操作入力中の点灯形態(動体の動きに追従して点灯)と、操作入力の完了時の点灯形態(動体の動きに追従せずに点灯)を変更することによって、操作入力装置の操作認識状況を操作者が容易に把握することができる。
請求項3および5の発明によれば、操作対象機器の種類ごと、または操作対象機器に行わせる動作ごとに、点灯する単位照明部の領域または点灯する単位照明部の色を変更するので、操作入力の意図に沿った操作対象機器の動作が正しく実行されるかを操作者が把握することができる。
請求項4の発明によれば、操作入力中の点灯色と、操作入力の完了時の点灯色とを変更するので、操作入力装置の操作認識状況を操作者が容易に把握することができる。
請求項6および7の発明によれば、動体がジェスチャ領域のいずれに位置するかによって、点灯する単位照明部の領域または点灯する単位照明部の点灯色を変更するので、動体が位置する領域を操作入力装置で正しく認識しているかを操作者が容易に把握することができる。
請求項8の発明によれば、車両のステアリングホイールが基準となって、操作者がジェスチャを行うべき位置(ジェスチャ領域)を認識しやすくなり、ジェスチャ動作を容易かつ正確に行うことができる。
図1は、実施の形態にかかる操作入力装置10の構成を示すブロック図である。
実施の形態にかかる操作入力装置10は、図示しない車両に搭載されており、車両のステアリングホイール20周辺における動体のジェスチャを認識して操作対象機器30への操作入力を受け付ける。
以下の説明では、車両の運転席近傍のステアリングホイール20が配置された空間周辺を車室空間Sとする。
本実施の形態では、動体とは操作者(運転者)の手であり、操作者が手を用いてステアリングホイール20周辺で所定のジェスチャを行うことにより、操作対象機器30への操作入力を行うものとする。
また、本実施の形態では、操作対象機器30は車両に搭載された車載機器である。
すなわち、操作入力装置10は、ジェスチャを用いた操作入力が行われる際に、ジェスチャ動作と、そのジェスチャ動作が行われた位置を示すジェスチャ領域によって操作入力の内容を特定する。
このように、ジェスチャ時に基準となる部材(ステアリングホイール20)を空間内で特定することによって、操作者(運転者)がジェスチャの基準となる位置を認識しやすく、操作を行いやすくすることができるとともに、操作入力装置10におけるジェスチャの認識率を向上させることができる。
図2に示すように、ステアリングホイール20は、環状のグリップ部22と、当該グリップ部22の中央に配置されたセンター部24と、当該センター部24から左右の径方向に延設されてセンター部24とグリップ部22とを接続する複数のスポーク部26と、を有している。
本実施の形態では、ステアリングホイール20周辺の車室空間Sを3つの領域X1〜X3に分割する。
領域X1〜X3は、ステアリングホイール20の中心点を原点Oとして、車両の上下方向にほぼ沿った略上下方向軸であるX軸に沿って配置されている。車両の上下方向にほぼ沿った、とは、ステアリングホイール20は車両の前後方向に傾けて配置されている場合が多く、ステアリングホイール20の円環を基準として座標軸を設定した場合、車両の上下方向に厳密には沿わないことを意味する。
なお、外縁領域X2は、例えばステアリングホイール20のグリップ部22の上端部から上に数センチ程度(操作者の握りこぶしの高さ程度)までの領域である。
また、本実施の形態では、各領域X1〜X3を原点Oより上の空間にのみ設定している。これは、原点Oより下の空間は操作者の視界に入りにくく、操作が行いづらいためである。
しかしながら、原点Oより下の空間にも拡張して各領域X1〜X3を設定してもよい。また、原点Oより上の空間に設定された領域と、原点Oより下の空間に設定された領域とを別個の領域として設定してもよい。
それの場合、略車幅方向軸(Y軸)に沿った空間は、ステアリングホイール20の中心点(原点O)から一方の車側側の領域(例えば操作者から見て右側に位置する右側領域Y1)と、中心点(原点O)から他方の車側側の領域(操作者から見て左側に位置する左側領域Y2)とに分割する。
また、略前後方向軸(Z軸)に沿った空間は、ステアリングホイール20が運転者と対向する面である前面領域と、ステアリングホイール20の車体への取り付け面である後面領域とに分割する。
また、車室空間Sを2つの座標軸方向、例えば略上下方向軸であるX軸と略前後方向軸であるZ軸とに分割するようにしてもよい。
図3に示すように、照明装置18は、複数の単位照明部L(L(yn)またはL(−yn)(nは1から12の整数))がステアリングホイール20の形状に沿って設けられたものである。
より詳細には、単位照明部Lは、中心点Oからステアリングホイール20を左右に分割する分割線Tに対して対称に、グリップ部22の上半分に設けられている。
分割線Tより右側の右側領域Y1には、単位照明部L(y1)〜L(y12)が設けられ、単位照明部L(y1)は分割線Tに最も近いグリップ部22の上部に配置され、単位照明部L(y12)はグリップ部22の右側部に配置され、この間のグリップ部22上に等間隔で他の単位照明部L(y2)〜L(y11)が配置されている。
また、分割線Tより左側の左側領域Y2には、単位照明部L(−y1)〜L(−y12)が設けられ、単位照明部L(y1)は分割線Tに最も近いグリップ部22の上部に配置され、単位照明部L(−y12)はグリップ部22の左側部に配置されている。また、単位照明部L(−y1)からL(−y12)の間のグリップ部22上に他の単位照明部L(−y2)〜L(−y11)が等間隔に配置されている。
単位照明部Lはそれぞれ個別に点消灯を制御可能である。それぞれの単位照明部Lの点消灯は、後述する照明制御手段16によって制御される。
それぞれの単位照明部Lは、例えばLED等を用いた電球などによって構成されている。
また、後述するように、それぞれの単位照明部Lを複数色に発光可能としてもよい。この場合、個々の単位照明部Lの発光色も照明制御手段16で個別に制御可能とする。
また、原点Oより下の空間にも拡張してジェスチャ領域を設定する場合には、単位照明部Lをグリップ部22の全周に設けてもよい。
上記の構成のうち、ジェスチャ識別手段14および照明制御手段16は、車両ECU等の処理部によって構成される。車両ECUは、CPU、制御プログラムなどを格納・記憶するROM、制御プログラムの作動領域としてのRAM、各種データを書き換え可能に保持するEEPROM、周辺回路等とのインターフェースをとるインターフェース部などを含んで構成され、上記CPUが上記制御プログラムを実行することによって、ジェスチャ識別手段14または照明制御手段16として機能する。
撮影手段12は、例えば赤外線カメラであり、夜間でも車室空間内の映像を撮影可能とする。また、撮影手段12を複数のカメラ(ステレオカメラ等)で構成してもよい。
撮影手段12の設置位置は任意であるが、ステアリングホイール20およびその周辺の領域X1〜X3を撮影範囲に含むことができる位置とする。
ジェスチャ識別手段14は、動作識別手段140、領域識別手段142、操作内容特定手段144、および機器制御手段146を有する。
動作識別手段140は、公知の画像認識技術(パターン認識技術)を用いて撮影画像中に映る手を識別し、さらに手の各点の位置が時間経過とともにどのように変化するかに基づいて、手の動きを認識する。そして、認識した手の動きが上記所定のジェスチャ動作と一致するか否かを識別する。
所定のジェスチャ動作とは、図4に示す操作識別データベースDBに記録されたジェスチャ動作である。
領域識別手段142は、撮影画像中のステアリングホイール20の位置とジェスチャ動作時における操作者の手の位置との相対関係から、当該ジェスチャ動作が複数の領域X1〜X3のいずれで行われたかを識別する。
操作内容特定手段144は、動作識別手段140で識別されたジェスチャ動作の種類と、領域識別手段142で識別された領域との組み合わせが図4に示す操作識別データベースDBに記録された操作入力のいずれかと一致するかを判断し、一致している場合には当該操作入力に対応する操作対象機器30への操作内容を特定する。
例えば、動作識別手段140で識別されたジェスチャ動作が、操作者の手を下に向けてステアリングホイール20の奥行方向に移動させるジェスチャ動作であったとする。
このとき、領域識別手段142で識別された領域がステアリングホイール20の内周領域X1である場合には、操作内容特定手段144は、第1の操作入力(図4および図5参照)が行われたと判断し、車両のヘッドランプのハイロー切替、またはパッシング点灯が操作内容であると特定する。
また、領域識別手段142で識別された領域がステアリングホイール20の上方領域X3である場合には、操作内容特定手段144は、第2の操作入力(図4および図7参照)が行われたと判断し、車両のスモールランプおよびテールランプの点灯または消灯が操作内容であると特定する。
また、領域識別手段142で識別された領域がこれ以外の領域である場合には、該当する操作入力はないため、操作内容特定手段144は、操作入力なしと判定する。
すなわち、操作内容特定手段144は、動作識別手段140で識別されたジェスチャ動作と、領域識別手段142で識別されたジェスチャ領域との組み合わせが、図4に示す操作識別データベースDBに記録された操作入力のいずれかに一致した場合のみ、有効な操作入力として認識する。
例えば上記第1の操作入力が行われた場合には、機器制御手段146は、車両のヘッドランプに対して点灯状態を切り換える制御信号を出力する。
すなわち、照明制御手段16は、動体(操作者の手)がステアリングホイール20周辺に位置した際に、この位置に対応する箇所の単位照明部Lを点灯する。また、動体の位置が移動した場合(動体に動きがあった場合)、この移動に追従して点灯する単位照明部Lの箇所を変更する。
これにより、操作入力装置10が動体の位置を正しく認識できているか否かを、操作者が確認することができ、操作入力装置10に対する操作入力を行いやすくすることができる。よって、例えばステアリングホイール20周辺で手を動かしているにも関わらず、照明装置18が点灯しない場合には、手の位置をステアリングホイール20に近づけるなどの対応を実施することができる。
なお、動体のステアリングホイール20周辺における動きは、上述した動作識別手段140および領域識別手段142における識別結果を用いてもよいし、照明制御手段16で独自に識別してもよい。
すなわち、所定のジェスチャがなされ、操作入力装置10で操作入力を認識した場合に、操作入力の完了を示す点灯を行う。この点灯は、動体の動きに追従しないものであり、例えば全ての単位照明部Lを点灯させるものであったり、一部の単位照明部Lを点灯させたりするものであったりする。
このように、操作入力の認識中の点灯形態(動体の動きに追従して点灯)と、操作入力の完了時の点灯形態(動体の動きに追従せずに点灯)を変更することによって、操作入力装置10の操作認識状況を操作者が把握することができる。
また、操作入力の完了を示す点灯を行うことにより、操作入力装置10が操作入力を正常に認識したか否かを、操作者が確認することができ、操作入力装置10に対する操作の確実性を向上させることができる。
よって、例えばステアリングホイール20周辺で手を動かして、手の位置に追従した点灯はなされるものの、操作入力の完了を示す点灯がなされない場合には、ジェスチャ動作をやり直すなどの対応を操作者が実施することができる。
操作識別データベースDBは、車室空間S内のどの領域でどのようなジェスチャ動作が行われたかによって、操作内容を識別するためのデータが記録されている。
図4は、操作識別データベースDBの内容を模式的に示す表である。
図4の表では、5種類の操作入力(第1の操作入力〜第5の操作入力)について、操作対象機器1481、操作内容1482、ジェスチャ内容1483がそれぞれ示されている。
なお、ジェスチャ内容1483ジェスチャ動作と、ジェスチャ動作が行われる領域(ジェスチャ領域)の2つの要素から特定される。
第1の操作入力のジェスチャ内容は、操作者の手をステアリングホイール20の内周領域X1にくぐらせる(ステアリングホイール20の前面領域から後面領域に移動させる)ジェスチャ動作を行うものである。
すなわち、図5に示すようにステアリングホイール20の内周に手Hをくぐらせるジェスチャである。
なお、図5、図7、図9、図11において、図Aはステアリングホイール20の正面図であり、図Bはステアリングホイール20の側面図である。また、図5、図7、図9では図面の視認性を考慮して照明装置18(単位照明部L)の図示を省略している。
なお、以降の図において白丸で示す単位照明部Lは非点灯状態、網掛けで示す単位照明部Lは点灯状態である。
操作者の手Hがステアリングホイール20周辺に位置すると、撮影手段12の撮影範囲内に入り、動作識別手段140および領域識別手段142により動作および位置(領域)が識別される。また、照明制御手段16によって手Hの位置に追従して照明装置18が点灯される。
まず、図6Aに示すように操作者の手Hが内周領域X1に進入開始すると、ステアリングホイール20の上部に位置する単位照明部L(y1),L(−y1)が点灯し、以後ステアリングホイール20の側部に向かって隣接する単位照明部Lが次々に点灯する。
図6Bに示すように操作者の手Hが内周領域X1の奥に到達する頃には、単位照明部L(y1)〜L(y12),L(−y1)〜L(−y12)が全て点灯し、点灯部がアーチ状となる。
図6Cに示すように操作者の手Hが手前に戻り始めると、ステアリングホイール20の側部側の単位照明部L(y12),L(−y12)が消灯し、以後ステアリングホイール20の上部に向かって隣接する単位照明部Lが次々に消灯する。操作者の手Hが内周領域X1から離れる頃には、全ての単位照明部Lが消灯し、一旦照明装置18が無点灯状態となる。
操作者の手Hが内周領域X1から離れると、操作入力装置10は、第1の操作入力を認識し、車両のヘッドランプに対してハイ/ロー切替またはパッシング点灯を指示する制御信号を出力する。
また、図6Dに示すように全ての単位照明部L(y1)〜L(y12),L(−y1)〜L(−y12)を短時間点灯させて、第1の操作入力の完了を示す点灯を行う。
すなわち、図6A〜図6Cにおける照明装置18の点灯色と、図6Dにおける照明装置18の点灯色とを異なる色にしてもよい。
例えば、図6A〜図6Cの操作認識中には、どのような操作入力がなされているか確定していないため照明装置18を黄色で点灯させ、図6Dの操作入力完了時には、操作入力が確定しているため照明装置18を青色(緑色)で点灯させるなどが考えられる。
これにより、操作入力装置10の操作認識状況を、操作者により把握させやすくすることができる。
また、第2の操作入力のジェスチャ内容は、ステアリングホイール20の上方領域X3で、ステアリングホイール20に対して操作者の手をかざすジェスチャ動作を行うものである。
すなわち、図7に示すようにステアリングホイール20の上方で下向き(ステアリングホイール20向きに)操作者の手Hを広げるジェスチャである。
なお、図8ではステアリングホイール20および単位照明部Lの一部が操作者の手Hの下に位置しているが、視認性を考慮して単位照明部Lについては透過線を用いずに図示している。
図8Aに示すように、操作者の手Hが下向きに上方領域X3に進入すると、ステアリングホイール20の上部周辺に位置する単位照明部、例えば単位照明部L(y1)〜L(y3),L(−y1)〜L(−y3)が点灯する。
上述した第1の操作入力で内周領域X1に操作者の手Hが進入した際には、最終的に単位照明部L(y1)〜L(y12),L(−y1)〜L(−y12)が全て点灯したが、第2の操作のように上方領域X3に進入した場合には、上方領域X3に近い単位照明部L(y1)〜L(y3),L(−y1)〜L(−y3)のみが点灯する。
このように、動体がジェスチャ領域X1〜X3のいずれに位置するかによって、点灯する単位照明部L(yn),L(−yn)の領域を変更してもよい。これにより、動体が位置するジェスチャ領域X1〜X3を操作入力装置10で正しく認識しているかを操作者が容易に把握することができる。
また、照明装置18が複数色で点灯可能な場合、動体がジェスチャ領域X1〜X3のいずれに位置するかによって点灯色を変更するようにしてもよい。
この場合、例えば第1の操作入力のように内周領域X1に操作者の手Hが進入した際には単位照明部Lを黄色に点灯させ、第2の操作入力のように上方領域X3に進入した場合には単位照明部Lを緑色に点灯させるなどである。このような方法でも、動体が位置するジェスチャ領域X1〜X3を操作入力装置10で正しく認識しているかを操作者が把握することができる。
このとき、制御信号が出力される操作対象機器30の種類ごと、または操作対象機器30に行わせる動作ごとに点灯する単位照明部Lの領域を変更するようにしてもよい。
例えば、車両のスモールランプおよびテールランプに対して「点灯」を指示する制御信号を出力する場合には、図8Bのようにステアリングホイール20上部の単位照明部L(y1),L(−y1)から順に数個(図8Bでは3個)の単位照明部Lを点灯させ、点灯させる単位照明部Lをステアリングホイール20の側部側(単位照明部L(y12),L(−y12)側)に順次移動する。
また、車両のスモールランプおよびテールランプに対して「消灯」を指示する制御信号を出力する場合には、例えば図8Cのようにステアリングホイール20の側部側(単位照明部L(y12),L(−y12)側)から順に数個(図8Cでは3個)の単位照明部Lを点灯させ、点灯させる単位照明部Lをステアリングホイール20の上部側(単位照明部L(y1),L(−y1)側)に順次移動する。
また、照明装置18が複数色で点灯可能である場合には、制御信号が出力される操作対象機器30の種類ごと、または操作対象機器30に行わせる動作ごとに点灯色を変更するようにしてもよい。
これにより、操作入力の意図に沿った操作対象機器30の動作が正しく実行されるかを操作者が把握することができる。
第3の操作入力のジェスチャ内容は、ステアリングホイール20の外縁領域X2に沿って操作者の手を右側領域Y1から左側領域Y2へと移動させ、さらに右側領域Y1へと戻すジェスチャ動作を行うものである。
すなわち、図9Aに示すように操作者の右手Hをステアリングホイール20の外縁に沿って車幅方向に往復させるジェスチャである。これは、操作者が左折操作をする際にステアリングホイール20を左側に回転させる動作を模擬している。
なお、図10でもステアリングホイール20および単位照明部Lの一部が操作者の手Hの下に位置しているが、視認性を考慮して単位照明部Lについては透過線を用いずに図示している。
図10Aに示すように、操作者の手Hが外縁領域X2の右端部付近に位置すると、右端部付近に近い単位照明部、例えば単位照明部L(y9)〜L(y12)が点灯する。
図10Bに示すように、操作者の手Hが外縁領域X2に沿って左側に移動すると、これに沿って点灯する単位照明部Lの領域が広がる。図10Bでは右側領域に位置する全ての単位照明部L(y1)〜L(y12)と、左側領域に位置する一部の単位照明部L(−y1)〜L(−y6)が点灯している。
操作者の手Hが左端部付近に位置すると、全ての単位照明部Lが一旦消灯する。
そして、操作者の手Hが左端部から右側に向かって移動すると、図10Cに示すように、左端部付近に近い単位照明部L(−y12)から順に操作者の手Hの動きに合わせて単位照明部Lが点灯する。
操作者の手Hが右端部付近に戻ると、再度全ての単位照明部Lが一旦消灯し、操作入力装置10は、車両左側のターンランプに対して点灯を指示する制御信号を出力するとともに、第3の操作入力の完了確認を示す点灯を行う。
すなわち、図10Dに示すように、ステアリングホイール20の左端部付近に近い単位照明部L(−y9)〜L(−y12)を点滅させる。このとき、単位照明部Lの点灯色を変更可能である場合には、点灯色をオレンジ色にしてもよい。これは、車両のターンランプがオレンジ色に点灯するからである。
第4の操作入力のジェスチャ内容は、ステアリングホイール20の外縁領域X2に沿って操作者の手を左側領域Y2から右側領域Y1へと移動させ、さらに左側領域Y2へと戻すジェスチャ動作を行うものである。
すなわち、図9Bに示すように操作者の左手Hをステアリングホイール20の外縁に沿って車幅方向に往復させるジェスチャである。これは、操作者が右折操作をする際にステアリングホイール20を右側に回転させる動作を模擬している。
第4の操作入力を行った場合の照明装置18の点灯状態については、第3の操作入力を行った場合の照明装置18の点灯状態を左右反転させたものであるので、詳細な説明を省略する。
第5の操作入力のジェスチャ内容は、ステアリングホイール20の前面側の内周領域X1で、ステアリングホイール20に対して手をかざすジェスチャ動作を行うものである。
すなわち、図11に示すように内周領域X1でステアリングホイール20に正対して操作者の手Hを広げるジェスチャである。
内周領域X1でステアリングホイール20に正対して操作者の手Hが広げられてから所定時間(操作入力装置10の操作反応時間)経過すると、操作入力装置10は、車両のヘッドランプに対して点灯または消灯を指示する制御信号を出力するとともに、第5の操作入力の完了確認を示す点灯を行う。
なお、第5の操作入力はステアリングホイール20の前面で行われ、かつ操作者の手Hを広げるという単純なジェスチャ動作であるため、操作者の手のステアリングホイール20周辺における動きに追従した点灯(操作認識中における点灯)は行うことなく操作入力の完了確認を示す点灯を行う。
すなわち、ステアリングホイール20の前面を操作者の手が移動することは、運転中頻繁に生じると考えられ、操作者の手がステアリングホイール20の前面に位置した際に即座に照明装置18の点灯を行うと煩雑である。よって、ステアリングホイール20の前面に操作者の手が位置した場合には一定の反応時間を持って照明装置18を点灯させるのが好ましいが、第5の操作入力のように単純なジェスチャ動作では、上記の反応時間内にジェスチャ動作が完了し、また操作入力の認識が完了する可能性が高い。よって、操作者の手のステアリングホイール20周辺における動きに追従した点灯を行うことなく、操作入力の完了確認を示す点灯を行う。
第5の操作入力の完了確認を示す点灯は、図11に示すように、全ての単位照明部L(y1)〜(y12),L(−y1)〜(−y12)を一定時間点灯させるものであるが、ヘッドランプ等を点灯する場合と消灯する場合とで、単位照明部Lの点灯色を変更する。例えばヘッドランプ等を点灯する場合には通電状態を連想させる緑色に点灯させ、消灯する場合には非通電状態を連想させる赤色に点灯させる。
これにより、操作入力の意図に沿った操作対象機器30の動作が正しく実行されるかを操作者が把握することができる。
操作入力装置10は、車両の走行中は図12に示す処理をくり返し行う。
まず、撮影手段13によってステアリングホイール20周辺の車室空間を撮影し(ステップS120)、領域識別手段142によって撮影手段13で撮影された撮影画像を解析し、撮影画像から操作者の手を特定する(ステップS122)。
つぎに、照明制御手段16は、操作者の手の位置に対応する単位照明部Lを点灯させる(ステップS124)。
また、上記単位照明部Lの点灯と並行して、動作識別手段140および領域識別手段142で操作者のジェスチャ動作およびジェスチャ動作を行った領域を解析する。操作内容特定手段144は、操作者が行ったジェスチャ動作と当該ジェスチャ動作を行った領域との組み合わせが、いずれかの操作入力に一致するか否か、すなわち操作者が所定のジェスチャを行ったか否かを判断する(ステップS126)。
操作者が所定のジェスチャを行っていない場合は(ステップS126:No)、ステップS120に戻って以降の処理をくり返す。
また、操作者が所定のジェスチャを行った場合(ステップS126:Yes)、照明制御手段16は、照明装置18に操作入力の完了を示す点灯を行わせる(ステップS128)。
また、操作内容特定手段144は所定のジェスチャに対応する操作入力の操作対象機器30および制御内容を特定し、機器制御手段146によって操作対象機器30へと制御信号を出力する(ステップS130)。
その後、ステップS120に戻り、以降の処理をくり返す。
また、操作入力装置10は、照明装置18で操作入力の完了を示す点灯を行うので、操作入力装置10が操作入力を認識したか否かを、操作者が確認することができ、操作入力装置に対する操作の確実性を向上させることができる。
また、操作入力中の点灯形態(動体の動きに追従して点灯)と、操作入力の完了時の点灯形態(動体の動きに追従せずに点灯)を変更することによって、操作入力装置10の操作認識状況を操作者が容易に把握することができる。
また、操作入力装置10において、操作対象機器30の種類ごと、または操作対象機器30に行わせる動作ごとに、点灯する単位照明部Lの領域または点灯する単位照明部Lの色を変更することによって、操作入力の意図に沿った操作対象機器30の動作が正しく実行されるかを操作者が把握することができる。
また、操作入力装置10において、操作入力中の点灯色と、操作入力の完了時の点灯色とを変更するようにすれば、操作入力装置10の操作認識状況を操作者が容易に把握することができる。
また、操作入力装置10において、動体がジェスチャ領域X1〜X3のいずれに位置するかによって、点灯する単位照明部Lの領域または点灯する単位照明部Lの点灯色を変更するので、動体が位置する領域を操作入力装置10で正しく認識しているかを操作者が容易に把握することができる。
また、操作入力装置10は、車両のステアリングホイール20が基準となって、操作者がジェスチャを行うべき位置(ジェスチャ領域)を認識しやすくなり、ジェスチャ動作を容易かつ正確に行うことができる。
Claims (8)
- 車両のステアリングホイール周辺における動体のジェスチャを認識して操作対象機器への操作入力を受け付ける操作入力装置であって、
前記ステアリングホイール周辺を連続的に撮影する撮影手段と、
複数の単位照明部が前記ステアリングホイールの形状に沿って設けられ、前記単位照明部ごとに点消灯を制御可能な照明装置と、
前記撮影手段によって撮影された撮影画像に基づいて、前記動体の前記ステアリングホイール周辺における動きに追従して前記照明装置を点消灯させる照明制御手段と、
前記撮影画像に基づいて前記動体が所定のジェスチャを行ったか否かを識別し、前記所定のジェスチャを行った際に、前記所定のジェスチャに対応する動作を前記操作対象機器に行わせる制御信号を出力するジェスチャ識別手段と、
を備えることを特徴とする操作入力装置。 - 前記照明制御手段は、前記動体が前記所定のジェスチャを行ったと識別され前記操作対象機器に前記制御信号が出力される場合に、前記操作入力の完了を示して前記照明装置を前記動体の動きに関わらず点灯させる、
ことを特徴とする請求項1記載の操作入力装置。 - 前記照明制御手段は、前記操作入力の完了を示す点灯を行う際に、前記制御信号が出力される前記操作対象機器の種類ごと、または前記操作対象機器に行わせる動作ごとに点灯する前記単位照明部の領域を変更する、
ことを特徴とする請求項2記載の操作入力装置。 - 前記照明装置は複数色で点灯可能であり、
前記照明制御手段は、前記動体の動きに追従して前記照明装置を点灯させる場合と、前記操作入力の完了を示して前記照明装置を点灯させる場合とで、前記照明装置の点灯色を変更する、
ことを特徴とする請求項2記載の操作入力装置。 - 前記照明制御手段は、前記制御信号が出力される前記操作対象機器の種類ごと、または前記操作対象機器に行わせる動作ごとに前記点灯色を変更する、
ことを特徴とする請求項4記載の操作入力装置。 - 前記ジェスチャ識別手段は、前記所定のジェスチャを、ジェスチャ動作と、当該ジェスチャ動作が行われた位置を示すジェスチャ領域とによって特定し、
前記照明制御手段は、前記動体が前記ジェスチャ領域のいずれに位置するかによって点灯する前記単位照明部の領域を変更する、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の操作入力装置。 - 前記照明装置は複数色で点灯可能であり、
前記ジェスチャ識別手段は、前記所定のジェスチャを、ジェスチャ動作と、当該ジェスチャ動作が行われた位置を示すジェスチャ領域とによって特定し、
前記照明制御手段は、前記動体が前記ジェスチャ領域のいずれに位置するかによって前記点灯色を変更する、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の操作入力装置。 - 前記ジェスチャ領域は、前記ステアリングホイール周辺の空間を前記ステアリングホイールの内周領域、前記ステアリングホイールの外縁領域、および前記外縁領域より上方の上方領域に分割した領域である、
ことを特徴とする請求項6または7記載の操作入力装置。
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