JP2016086622A - 巻数切換型回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】巻数切換により発電電流やモータトルクをレスポンス良く変更可能な巻数切換型回転電機が製造コストの大幅な増加を回避しつつ実現される。
【解決手段】界磁コイルをなす第1コイル11A及び第2コイル11Bは直列ダイオード7Aを通じて直列接続され、2つの並列ダイオード7B、7Cを通じて逆並列に接続される。直列ダイオード及び並列ダイオードはロータコアの表面に固定される。界磁電流の反転により、界磁コイルの巻数奇数が実質的に切り換えられる。ステータ巻線をなす2つの3相巻線5A、5Bが交直変換器3Aに接続される。2つの3相巻線の各1つのターミナルは双方向スイッチ6により接続される。ステータ巻線は、双方向スイッチの切換により、ステータ巻線の実質的な巻数が切り換えられる。界磁コイル及びステータ巻線の巻数の切換により、従来に比べて格段に優れたモータ特性を実現することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は可変速回転電機に関し、特に巻数切換型回転電機に関する。
出力/重量比の向上は、エンジン始動発電機(ISG)及びオルタネータなどの車両用回転電機にとって重要な課題である。出力/重量比は最高回転数の増加により低減されるので、車両用回転電機は高い最高回転数をもつ。
しかし、ISGの低速トルク及びオルタネータの低速発電電流は重量低減により低下する。低速トルクは低速領域におけるモータトルクを意味し、低速発電電流は低速領域における発電電流を意味する。
ステータ巻線の巻数を増加することにより、ISGの低速トルク及びオルタネータの低速発電電流を増加することができる。しかし、銅損及び逆起電力(バックEMF)はこの巻数増加により増加する。
たとえばランデル型同期機のような界磁コイル同期機は界磁電流の低減により逆起電力を低減することができるので、広い速度範囲をもつオルタネータ及びISGに採用される。しかし、界磁コイルが非常に大きなインダクタンスをもつため、ランデル型同期機はトルク又は発電電流を急速に制御できないという本質的な欠点をもつ。
トルク又は発電電流を素早く変更するために、ステータ巻線の巻数を切り換えることが知られている。たとえば、特許文献1は、3つの単方向スイッチング素子により2つの3相巻線を相ごとに個別に接続する巻数切換技術を提案している。しかし、従来の巻数切換型回転電機は複雑な切り換え回路を必要とするので、製造費用及び電力損失が大幅に増加する。
同様に、界磁磁束が界磁コイルの巻数に比例するため、界磁コイルの巻数を切り換えることも考えられる。この界磁コイルの巻数切換により、トルクや発電電流を素早く切り換えることができる。しかし、ランデル型ロータコアに巻かれた界磁コイルの巻数を切り換えるために、非常に複雑な切換回路が必要となることが予想される。さらに、この切換により界磁コイルから放出される残留磁気エネルギーが大きなフリーホィーリング電流を発生するため、界磁電流の変化速度は緩慢となってしまう。
結局、ランデル型同期機は車両用回転電機として有利な特徴をもつものの、制御レスポンスが悪いという欠点を有していた。このため、エンジン始動、回生発電、トルクアシストなどの指令に素早く追従する界磁コイル同期機を製造コストの増加を抑止しつつ実現することは困難であった。
図1は、従来のオルタネータの配線図を示す。界磁回路1は、界磁巻線11、界磁電流制御のためのトランジスタ12及びフリーホィーリングダイオード13を有する。電機子回路は、電機子コイル2の発電電圧を整流するための3相ダイオード整流器3を有する。電機子コイル2は、星形接続された3つの相巻線2U、2V及び2Wからなる。図2は、このオルタネータの電流速度特性を示す。整流電圧がバッテリ電圧を超えると、発電電流Iが立ち上がる。発電電流Iはアイドリング回転数Nthにてアイドリング電流Imに達する。
特開平04-96099号公報
本発明の1つの目的は、重量及び製造コストを増加を抑制しつつレスポンスの向上及び損失低減が可能な可変速回転電機を提供することである。本発明のもう1つの目的は、重量及び製造コストを増加を抑制しつつレスポンスの向上及び損失低減が可能な巻数切換型回転電機を提供することである。
本発明の1つの様相によれば、1つの双方向スイッチによりステータ巻線の巻数を切り換える巻数切換法(1スイッチ方式と呼ばれる)が開示される。本発明のもう1つの様相によれば、3つのダイオードにより界磁コイルの巻数を切り換える巻数切換法(3ダイオード方式と呼ばれる)が提示される。
1スイッチ方式及び3ダイオード方式の両方を採用する界磁コイル同期機は、オルタネータやISGなどの車両用回転電機の重量、損失及び製造コストの増大を抑止しつつ、トルク-速度特性又は発電電流-速度特性を急変する機能をもつ。このため、エンジン始動、回生制動及びトルクアシストなどの指令に素早く追従可能な車両用回転電機を実現することができる。
1スイッチ方式によれば、ステータ巻線をなす2つの3相巻線が交直変換器に接続される。2つの3相巻線の各1つの相巻線は双方向スイッチにより接続される。双方向スイッチがオンされる時、回転電機は実質的に4相モードで運転される。
この4相モードによれば、2つの3相巻線が擬似的に直列接続されるため、ステータ巻線の巻数が大幅に増加される。4相モードの重要な利点は、2つの3相巻線に適切な3相電流を通電できるため、4相モードを採用するにもかかわらず振動及び騒音を低減できることである。
双方向スイッチがオフされる時、回転電機は6相モードで運転される。6相モードによれば、2つの3相巻線が並列接続されるため、銅損及び電流リップルが低減される。さらに、逆起電力を素早く低減することができる。
3ダイオード方式によれば、界磁コイルを構成する第1コイル及び第2コイルは、直列接続のための直列ダイオードと、並列接続のための2つの並列ダイオードとを少なくとも有する。第1コイル及び第2コイルに供給される界磁電流の方向を切り換えることにより、これらのダイオードは2つのコイルの直列接続状態と並列接続状態とを切り換える。
界磁電流を2つの並列ダイオードを通じて第1コイル及び第2コイルに並列に供給する並列モードは、界磁電流を直列ダイオードを通じて第1コイル及び第2コイルに直列に供給する直列モードと比較して、界磁コイルのインピーダンス及びインダクタンスを大幅に削減する。したがって、並列モードを採用することにより界磁電流の急速な変更が可能となる。
本発明の主な効果が、ランデル型車両用同期機を例として以下に説明される。エンジン始動、トルクアシスト及び回生制動のために、モータトルク又は発電電流はできるだけ素早く変更されることが望ましい。6相モードから4相モードへ切り換えることにより、モータトルク又は発電電流の急増が可能となる。
ただし、ランデル型車両用同期機において、界磁電流が適切な値に速やかに調整されなければ、エンジン始動、トルクアシスト及び回生制動を有効に実施することは困難となる。これらの特別な動作が指令された時、直列モードから並列モードに切り換えられる。これにより、界磁電流を適切な値に急変させることができる。結局、1スイッチ方式及び3ダイオード方式を同時に実施することにより、エンジン始動又は回生制動又はトルクアシストを素早く実行するISG又はオルタネータを実現することができる。
しかし、トルク又は発電電流の急変が不要な車両の通常走行時には、損失低減が重要となる。6相モードによれば、2つの3相巻線が並列に接続されるためステータ巻線のバックEMF及び銅損が低減される。直列モードによれば、界磁電流が低減されるので、損失を低減することができる。
1つの好適な態様によれば、4相モードが実行される時に発生する電流リップルは、並列モードで供給される界磁電流の逆方向の急速制御により補償される。
もう1つの好適な態様によれば、界磁コイル同期機を採用するISGのステータ巻線は、4つのスイッチングレグと2つのダイオードレグからなる4相インバータに接続される。これにより、インバータコストを低減することができる。
この1スイッチ方式は、車両用途に好適な界磁コイル同期機だけでなく、誘導機や永久磁石同期機やリラクタンス同期機にも適用されることができる。この3ダイオード方式は、1スイッチ方式を採用しない従来の界磁コイル同期機に採用されることができる。その他の態様は実施例により説明される。
図1は従来のオルタネータを示す配線図である。 図2はこのオルタネータの発電電流と回転数との関係を示す図である。 図3は第1実施例の巻数切換型オルタネータを示す配線図である。 図4は4相モードにおける発電電圧を示す波形図である。 図5は界磁電流の補償制御を示すフローチャートである。 図6は4相モードと6相モードとの切換例を示すフローチャートである。 図7は発電電流の調節による回生制動動作を示すフローチャートである。 図8は発電電流の調節によるトルクアシスト動作を示すフローチャートである。 図9は第2実施例の巻数切換型オルタネータを示す配線図である。 図10は図9に示される各相の逆起電力(バックEMF)を示すベクトル図である。 図11は第3実施例のISGを示す配線図である。 図12は3コイルを直並列切換可能な界磁電流制御回路を示す配線図である。 図13は4相モードを用いるエンジン始動動作を示すフローチャートである。 図14は4相モードを用いるトルクアシスト動作及び回生制動動作を示すフローチャートである。 図15は界磁電流制御回路のロータ搭載部分を示す配線図である。 図16はダイオードモジュールが装備されたランデル型ISGの部分断面図である。 図17はダイオードモジュールが装備されたランデル型ISGの部分断面図である。 図18はダイオードモジュールが装備されたランデル型ISGの部分断面図である。 図19はダイオードモジュールが装備されたランデル型ISGの部分断面図である。
本発明の巻数切換型回転電機の好適な実施態様が図面を参照して説明される。
第1実施例
図3は、第1実施例のランデル型オルタネータを示す配線図である。第1の3相巻線5A及び第2の3相巻線5Bはステータ巻線を構成する。星形接続された3相巻線5AはU相巻線51、V相巻線52及びW相巻線53からなる。星形接続された3相巻線5Bは-W相巻線54、-V相巻線55及び-U相巻線56からなる。互いに電気角60度離れた6つの相巻線51-56は図略のステータコアに巻かれている。
6相整流器3Aを構成する6つのダイオードレグは並列接続されている。整流器3Aの各ダイオードレグは相巻線51-56に個別に接続されている。さらに、双方向スイッチをなすトライアック6がW相巻線53のターミナルを-W相巻線56のターミナルに接続している。
トライアック6の代わりにリレーなどの双方向スイッチを採用することも可能である。相巻線53に接続される整流器3Aのダイオードレグは双方向スイッチ6の開閉により発生するサージ電圧を抑制する。同様に、相巻線54に接続される整流器3Aのダイオードレグは双方向スイッチ6の開閉により発生するサージ電圧を抑制する。
第1の界磁コイル11A及び第2の界磁コイル11Bが図略のランデル型ロータコアに巻かれている。界磁コイル11A及び11Bは等価的に等しい巻数をもつ。界磁電流を制御するための界磁電流制御回路1AはHブリッジ9、直列ダイオード7A及び2つの並列ダイオード7B及び7Cにより構成されている。ダイオード7A、7B及び7Cはランデル型ロータコア又は回転軸に固定されている。好適には、ダイオード7A、7B及び7Cはスリップリングとロータコアとの間に配置されている。
2つのスイッチングレグ9A及び9BからなるHブリッジ9は、2対の回転電流供給機構8A及び8Bを通じて界磁コイル11A及び11Bに接続されている。回転電流供給機構8A及び8Bはそれぞれスリップリング及びブラシのペアからなる。直列接続された上アームスイッチ91及び下アームスイッチ94がレグ9Aを構成している。直列接続された上アームスイッチ93及び下アームスイッチ92がレグ9Bを構成している。スイッチ91-94はMOSトランジスタにより構成されている。MOSトランジスタの寄生ダイオードは各スイッチ91-94の逆並列ダイオードを構成している。
直列ダイオード7Aのアノード及び並列ダイオード7Bのカソードは界磁コイル11Aの一端に接続されている。界磁コイル11Aの他端及び並列ダイオード7Cのカソードはレグ9Aの出力ターミナルに接続されている。直列ダイオード7Aのカソード及び並列ダイオード7Cのアノードは界磁コイル11Bの一端に接続されている。界磁コイル11Bの他端及び並列ダイオード7Bのアノードはレグ9Bの出力ターミナルに接続されている。
コントローラ4は4相モード、6相モード、直列モード及び並列モードをもつ。4相モード及び6相モードのどちらかが運転状況に応じて選択される。同様に、直列モード及び並列モードのどちらかが運転状況に応じて選択される。
6相モードはトライアック6のオフにより実行される。3相巻線5A及び5Bが電気的に分離されるので、3相巻線5Aの3相電圧及び3相巻線5Bの3相電圧は並列に整流される。
6相モードによれば、U相巻線51及び56はU相電圧Vuを互いに反対向きに出力する。同様に、V相巻線52及び55はV相電圧Vvを互いに反対向きに出力し、W相巻線53及び54はW相電圧Vwを互いに反対向きに出力する。整流器3Aは、この2つの3相電圧をそれぞれ全波整流する。これにより、ステータ巻線の銅損が低減される。
4相モードはトライアック6のオンにより実行される。W相巻線53及び-W相巻線54が直列接続されるので、3相巻線5A及び5B整流器3Aに4相電圧を印加する。言い換えれば、整流器3Aは4相全波整流器として動作する。
図3に示される各矢印線は相電流IU、IV及びIWの方向を示す。4相モードによれば、U相巻線51及び56はU相電圧を互いに同一向きに発生する。同様に、V相巻線52及び55はV相電圧を互いに同一向きに発生し、W相巻線53及び54はW相電圧を互いに同一向きに発生する。
図4は4相モードの整流器3Aの出力電圧Vgの波形を示す。図4に示される横軸は電気角を示し、縦軸は出力電圧Vgを示す。出力電圧Vgは2相全波整流電圧の波形と一致する。相間電圧(Vu-Vw)の絶対値が相間電圧(Vv-Vw)の絶対値よりも大きい時、相間電圧(Vu-Vw)が出力電圧Vgとして出力される。
同様に、相間電圧(Vu-Vw)の絶対値が相間電圧(Vv-Vw)の絶対値よりも小さい時、相間電圧(Vv-Vw)が出力電圧Vgとして出力される。出力電圧Vgがバッテリ電圧Vbより高い時、バッテリが充電される。
4相モードによれば2つの3相巻線5A及び5Bが直列接続されるため、オルタネータの低速領域における発電能力は大幅に改善される。これは、コンパクトなオルタネータを実現できることを意味する。なお、3相巻線5Aと3相巻線5Bとの間の位相角は電気角180度に限定される必要はなく、たとえは電気角150度であってもよい。
次に、直列モードが説明される。スイッチ91-92がオンされ、スイッチ93-94がオフされる。これにより、界磁電流は界磁コイル11A、直列ダイオード7A及び界磁コイル11Bの順に流れるので、界磁コイル11A及び11Bは直列接続される。
スイッチ91及び92のどちらか又は両方をオフすることにより、直列モードの界磁電流は遮断される。その後、界磁コイル11A及び11Bの残留磁気エネルギーが、並列ダイオード7B又は7Cを通じて還流するフリーホィーリング電流を発生する。したがって、界磁束は直列モードが終了した時点から徐々に減衰する。言い換えれば、直列モードは界磁束を素早く減らすことができない。同様に、直列モードは界磁束を素早く増加することができない。
次に、並列モードが説明される。スイッチ91-92がオフされ、スイッチ93-94がオンされる。これにより、界磁電流は、並列ダイオード7B及び界磁コイル11Aの順に流れる第1の電流と、界磁コイル11B及び並列ダイオード7Cの順に流れるの第2電流との和となる。すなわち、界磁コイル11A及び11Bは並列接続される。
スイッチ93及び94のどちらか又は両方をオフすることにより、並列モードの界磁電流がオフされる。スイッチ93がオフされ、スイッチ94がオンされる時、界磁コイル11A及び11Bの残留磁気エネルギーはスイッチ92及び94を通じて還流する。スイッチ94がオフされ、スイッチ91がオンされる時、界磁コイル11A及び11Bの残留磁気エネルギーはスイッチ91及び93を通じて還流する。
スイッチ93及び94の両方がオフされる時、界磁コイル11A及び11Bの残留磁気エネルギーはスイッチ91及び92を通じてバッテリを充電する。したがって、界磁コイル11A及び11Bの残留磁気エネルギーは急速に消滅する。界磁束を急速に減らす必要がある時、並列モードが実行された後、スイッチ93及び94の両方がオフされる。
並列モードの採用により、界磁コイルのインピーダンスは1/4となる。さらに、界磁コイルの合成インダクタンスも1/4となるので、界磁コイルに蓄積される磁気エネルギーも1/4となる。並列モードの採用により、界磁束の制御レスポンスは大幅に改善される。
界磁電流の低減により電力損失を低減可能な直列モードは通常の車両走行状態にて採用される。界磁電流を急速に変更しなければならない時、並列モードが採用される。
1スイッチ方式の1つの欠点は4相モードの電流リップルである。4相モードのこの電流リップルを補償する界磁電流の補償制御が図5を参照して説明される。図4から推測されるように、4相モードの電流リップルは比較的大きい。このため、この電流リップルを低減する界磁電流の補償制御が低速領域にて実施される。
まず、4相モードか否かが判定され(ステップS100)、Yesであれば、低速範囲内か否かが判定される(ステップS102)。Yesであれば、直列モード(Sモード)か否かが判定され(ステップS104)、Yesであれば、並列モード(Pモード)が開始される(ステップS106)。並列モードを採用する時、磁気飽和により界磁電流が過大となりやすいので、界磁電流が所定値を超える時、Hブリッジ9のPWM制御が実施される。
次に、界磁電流の波形を発電電圧波形(図4参照)と逆の波形とするために、Hブリッジ9がPWM制御される(ステップS108)。たとえば、図4に示される発電電圧Vgがバッテリ電圧Vbよりも小さくなる発電停止期間に界磁電流が増やされ、発電電圧Vgがバッテリ電圧Vbよりも高くなる発電期間に界磁電流が減らされる。これにより、4相モードの電流リップルを大幅に低減することができる。並列モードの採用により、この補償制御の遅れが抑制される。
オルタネータの6つの出力ターミナルの電圧に基づいて発電電圧Vgの次の落ち込み期間及び落ち込み量を推定し、この推定に基づいて界磁電流の補償制御を実施してもよい。同様に、低速期間に発生するエンジントルクのリップルをこの界磁電流の補償制御により低減することも可能である。
4相モードと6相モードとの選択を行う制御例が図6を参照して説明される。まず、発電電圧Vgが第1しきい値Vgth1よりも低いかどうかが判定される(ステップS200)。Yesであれば、オルタネータが低速範囲内あると判定する。
発電電圧Vgの代わりにバッテリ電圧Vbを用いることもできる。バッテリ電圧Vbが所定しきい値以下であれば、バッテリの充電要求に比べて発電能力が弱い判定することができる。これはオルタネータが低速範囲にあることを意味する。又は、オルタネータの回転数を検出することにより、オルタネータが低速範囲内にあるか否かを判定してもよい。
オルタネータが低速範囲内にある時、4相モードが採用される(ステップS202)。これにより、発電電圧が大幅に上昇するため、バッテリを強力に充電することが可能となる。実際の発電電圧Vgは界磁電流により制御される。
次に、発電電圧Vgが第2しきい値Vgth2よりも高いかどうかが判定される(ステップS204)。Yesであれば、オルタネータが低速範囲内でないと判定する。発電電圧Vgの代わりにバッテリ電圧Vbやオルタネータの回転数を用いてこの判定を実施してもよい。
オルタネータが低速範囲内に無い時、6相モードは十分な発電電流を供給することができると推定できるので、6相モードが採用される(ステップS206)。これにより、損失及び電流リップルを低減することができる。
次に、発電電流の制御による回生制動動作が図7を参照して説明される。まず、車両制動が指令されたか否かが判定される(ステップS300)。Yesであれば、発電電流Igが所定しきい値Igthより小さいかどうかが判定される(ステップ302)。Yesであれば、界磁電流を急速に増加させるために並列モードが選択される(ステップS304)。これにより、界磁電流の急速な増加が可能となる。
次に、6相モードか否かが判定され(ステップS306)、Yesであれば、4相モードが選択される(ステップS308)。これにより、発電電流を直ちに増大することができる。これにより、強力な回生制動が速やかに実行される。
次に、車両制動が終了したか否かが判定される(ステップS310)。Yesであれば、6相モードが実行され(ステップS312)、直列モードが実行される(ステップS314)。
次に、発電電流の制御によるトルクアシスト動作が図8を参照して説明される。まず、車両加速が指令されたか否かが判定される(ステップS400)。Yesであれば、スイッチ91、92のオフにより直列モードが終了される(ステップS402)。次に、発電電流Igが所定しきい値Igth2より大きいかどうかが判定される(ステップ404)。Yesであれば、スイッチ93、94をオンすることにより並列モードが短期間だけ実行される(ステップS406)。
これにより、界磁電流Igは急速に減衰する。次に、界磁電流Igがほぼゼロとなったか否かが判定される(ステップS408)。Yesであれば、スイッチ93、94をオフすることにより並列モードを急速に終了する(ステップS410)。次に、車両加速が終了したか否かが判定される(ステップS412)。Yesであれば、並列モードを終了し(ステップS414)、直列モードを開始する(ステップS416)。これにより、エンジンがオルタネータを駆動するのに必要なトルク消費がほぼゼロとなるため、車両加速の速やかなアシストが可能となる。
第2実施例
第2実施例が図9を参照して説明される。図9に示される6相ダイオード整流器3Aは、3相巻線5Bに接続される3相整流器と、3相巻線5Cに接続される3相整流器とからなる。この実施例によれば、デルタ接続をもつ3相巻線5Cが星形接続の3相巻線5A(図3参照)の代わりに採用される。デルタ接続の3相巻線5Cを構成する相巻線57-59は、3相巻線5Bの相巻線54-56に対して電気角30度ずれて配線されるため、振動及び騒音を低減することができる。
図9によれば、相巻線57はX相電圧Vxを発生し、相巻線58はY相電圧Vyを発生し、相巻線59はZ相電圧Vzを発生し、相巻線54はW相電圧Vwを発生し、相巻線55はV相電圧Vvを発生し、相巻線56はU相電圧Vuを発生する。3相電圧(Vx、Vy及びVz)は3相電圧(Vu、Vv及びVw)に対して電気角30度ずれている(図10参照)。
相巻線57-59の巻数と相巻線54-56の巻数との比率を調節することにより、3相巻線5Bの各相電圧Vx、Vy及びVzの最大振幅はそれぞれ、3相巻線5Bの2つの相電圧の差(たとえばVu-Vw)の最大振幅と略等しく設定されるる。好適には、相巻線57-59は相巻線54-56に対して1.5-2倍の巻数比をもつ。これにより、6相モードの3相巻線5A及び5Bは、略均等に発電電流を出力することができる。
第3実施例
エンジン始動発電機(ISG)に適用される第3実施例が図11を参照して説明される。図11はランデル型ISGを示す配線図である。このISGは第1実施例のオルタネータと本質的に同じである。ただし、4相インバータ3Bが実施例1の6相ダイオード整流器3Aの代わりに交直変換器として採用される。
この4相インバータ3Bは4つのスイッチングレグ31-34及び2つのダイオードレグ35-36をもつ。言い換えれば、図11に示されるレグ31-34は、図3に示される4つのダイオードレグをスイッチングレグに置換した点をその特徴としている。スイッチングレグ31-34はそれぞれ、直列接続された上アームスイッチ及び下アームスイッチからなる。上アームスイッチ及び下アームスイッチはそれぞれトランジスタと逆並列ダイオードとからなる。
レグ31はU相巻線51に接続され、レグ32はV相巻線52に接続されている。レグ33は-U相巻線56に接続され、レグ34は-V相巻線55に接続されている。ダイオードレグ35はW相巻線53に接続され、ダイオードレグ36は-W相巻線54に接続されている。
さらに、この実施例によれば、双方向スイッチ6Aが採用される。この双方向スイッチ6AはMOSトランジスタ61-62とダイオード63-64とからなる。
第1実施例と同様に、コントローラ4は4相モード、6相モード、直列モード及び並列モードをもつ。この実施例によれば、4相インバータ3Bが4つのスイッチングレグをもつので、4相モードにおいてモータトルクを発生することができる。言い換えれば、4相モードは4相発電モードと4相モータモードとに分割される。
結局、コントローラ4は、4相モータモード、4相発電モード及び6相発電モードの1つを必要に応じて選択し、直列モード及び並列モードのどちらかを必要に応じて選択する。4相発電モード、6相発電モード、直列モード及び並列モードは第1実施例と同じであるので、それらの説明は省略される。
4相モータモードが以下に説明される。相巻線51はU相逆起電力Vuを発生し、相巻線52はV相逆起電力Vvを発生し、相巻線53はW相逆起電力Vwを発生することが仮定される。同様に、相巻線54は-W相逆起電力-Vwを発生し、相巻線55は-V相逆起電力-Vvを発生し、相巻線56は-U相逆起電力-Vuを発生することが仮定される。双方向スイッチ6Aの電圧降下がゼロであることが仮定される。
したがって、逆起電力ベクトル(Vu-Vw)が相巻線51のターミナルに印加され、逆起電力ベクトル(Vv-Vw)が相巻線52のターミナルに印加される。逆起電力ベクトル(-Vv+Vw)が相巻線55のターミナルに印加され、逆起電力ベクトル(-Vu+Vw)が相巻線56のターミナルに印加される。相巻線53及び54のターミナルはバッテリ電圧(+V)の約半分の基準電圧をもつ。
スイッチングレグ31-34は4相インバータとして動作する。レグ31は相巻線51にU相正弦波電流Iuを供給し、レグ32は相巻線52にV相正弦波電流Ivを供給する。これにより、相巻線53はW相正弦波電流Iw(=-Iu-Iv)を吸収する。
同様に、レグ33は相巻線56に-U相正弦波電流-Iuを供給し、レグ34は相巻線55に-V相正弦波電流-Ivを供給する。これにより、相巻線54は-W相正弦波相電流-Iw(=Iu+Iv)を出力する。結局、W相電流Iwが相巻線54から相巻線53へ流れる。
要するに、-W相電圧ベクトル(-Vw)が重畳された合成逆起電力ベクトルがレグ31及び32に個別に印加され、W相電圧ベクトルVwが重畳された合成逆起電力ベクトルがレグ33及び34に個別に印加される。したがって、レグ31は電圧(Vu-Vw)を出力し、レグ32は電圧(Vv-Vw)を出力し、レグ33は電圧(-Vu+Vw)を出力し、レグ34は電圧(-Vv+Vw)を出力する。上記説明では、電圧降下を発生するインピーダンスの影響は無視されている。
ただし、W相電流が双方向スイッチ6Aに流れるため、双方向スイッチ6Aが略一定のW相電圧降下V6を発生する。したがって、レグ31及び32の出力電圧に重畳される-W相電圧ベクトル(-Vw)にW相電圧降下V6の半分が加算される。同様に、レグ33及び34の出力電圧に重畳されるW相電圧ベクトルVwにW相電圧降下V6の半分が加算される。
結局、レグ31は合成ベクトル電圧(Vu-(Vw+0.5V6))を出力し、レグ32は合成ベクトル電圧(Vv-(Vw+0.5V6))を出力し、レグ33は合成ベクトル電圧(-Vu+(Vw+0.5V6))を出力し、レグ34は合成ベクトル電圧(-Vv+(Vw+0.5V6))を出力する。
4相インバータ3BのPWM制御により、レグ31がU相電流Iuを出力し、レグ32がV相電流Ivを出力し、レグ35が-U相電流-Ivを出力し、レグ36が-V相電流-Iuを出力する。これらの4つの相電流は正弦波形とされるが、それに限定されるものではない。
結局、4相インバータ3Bが略正弦波波形の4相電圧を3相巻線5A及び5Bの4つのターミナルに印加することにより、6つの正弦波相電圧(Vu、Vv、Vw、-Vu、-Vv及び-Vw)を6つの相巻線51ー56に個別に印加することができる。したがって、4相モードのISGは従来の6相モータと同様に円滑なモータトルクを発生する。さらに、3相巻線5A及び5Bが直列接続されるこの4相モータモードは、バックEMFが小さい低速領域においてモータトルクを大幅に増加する。バッテリ電流のリップルは平滑キャパシタなどにより抑制されることができる。
したがって、この4相モータモードはISGのエンジン始動及びトルクアシスト動作に好適である。さらに、並列モードの採用により、界磁電流を急速に変化させることも可能となる。
たとえば、大きな界磁電流が高速領域において流れている状態にて、トルクアシストが指令されるケースによれば、4相モータモードの採用によりバックEMFが過大となることがある。この場合には、界磁電流は並列モードにより素早く低減される。たとえば、小さい界磁電流が流れている状態にて、トルクアシストが指令されるケースによれば、モータトルクが不足することがある。この場合には、界磁電流は並列モードによりを素早く増加される。結局、界磁コイル同期機を用いるトルクアシスト動作は、界磁電流の素早い制御を必要とすることが理解される。
この要求を満足するために、この実施例のISGは、図12に示される界磁電流制御回路1Bを採用している。界磁電流制御回路1Bによれば、第3界磁コイル11C及びダイオード7D、7E及び7Fが実施例1の界磁電流制御回路1A(図3参照)に追加されている。
図12に示される界磁コイル11Cの一端は、直列ダイオード7Dを通じて界磁コイル11Bに接続されている。並列ダイオード7Eのカソードは直列ダイオード7Dのアノードに接続され、並列ダイオード7Fのアノードは直列ダイオード7Dのカソードに接続されている。結局、界磁コイル11B及び11Cの直並列切換を行うダイオード7D、7E及び7Fは、界磁コイル11A及び11Bの直並列切換を行うダイオード7A、7B及び7Cと本質的に同じ回路構成を有する。
スイッチ91-92がオンされる直列モードによれば、界磁電流は、3つの界磁コイル11A、11B及び11Cと、2つの直列ダイオード7A及び7Dを流れる。これにより、3つの界磁コイル11A、11B及び11Cは直列に接続される。スイッチ93-94がオンされる並列モードによれば、界磁電流は、4つの並列ダイオードを通じて3つの界磁コイル11A、11Bに並列に流れる。
その結果、並列モードのインピーダンス及びインダクタンスは、直列モードのインピーダンス及びインダクタンスの1/9となる。同様に、並列モードの界磁コイル11Aー1Cに蓄積される磁気エネルギーは、直列モードの界磁コイル11Aー1Cに蓄積される磁気エネルギーの1/9となる。
ただし、並列モードによれば、2つのダイオード7E及び7Cを経由して界磁電流が流れる界磁コイル11Bの巻数を減らして3つの界磁コイル11A、11B及び11Cの電流差を低減することが好適である。
図13は、このISGのエンジン始動動作を示すフローチャートである。まず、エンジン始動が指令されたか否かが判定され(ステップS500)、Yesであれば並列モード実行され(ステップS502)、さらに4相モータモードが実行される(ステップS504)。これにより、エンジンが速やかに始動される。次に、エンジン回転数Neが所定しきい値Nethを超えたか否かが判定され(ステップS506、Yesであれば、エンジン始動が完了したと判断して4相モータモードが終了される(ステップS508)。その後、4相発電モードが自動的に開始される。
次に、発電電圧Vgが所定しきい値Vgthを超えたか否かが判定され(ステップS510)、Yesであれば4相発電モードから6相発電モードへの切換が実施され(ステップS512)、並列モードから直列モードへの切換が実施される(ステップS514)。
図14は、このISGのトルクアシスト動作A及び回生制動動作Bを示すフローチャートである。まず、トルクアシスト動作A又は回生制動動作Bが指令されたか否かが判定され(ステップS600)、Yesであれば4相モードが実行される(ステップS602)。なお、トルクアシスト動作Aが実施される時、4相モータモードが実行され、回生制動動作Bが実施される時、4相発電モードが実行される。さらに並列モードが実行される(ステップS604)。これにより、強力なトルクアシストを素早く実行でき、強力な発電制動を素早く実行することができる。
次に、トルクアシスト動作A又は回生制動動作Bの終了が指令されたか否かが判定され(ステップS606)、Yesであれば6相モードが実行され(ステップS608)、直列モードが実行される(ステップS610)。これにより、トルクアシスト又は発電制動を速やかに終了することができる。これらの制御において、4相インバータ3B及びHブリッジ9は必要に応じてPWM制御される。
他の変形態様
他の変形態様が以下に説明される。4相インバータ3Bの代わりに6相インバータを採用してもよい。双方向スイッチがオフされる時、6相インバータは6相モータモードを実行することができる。
双方向スイッチによる4相モードと6相モードとを切り換える1スイッチ方式は、直列モード及び並列モードの切換を行わない従来の界磁コイル同期機により採用されることができる。さらに、この1スイッチ方式は、永久磁石同期機や誘導機にも使用されることができる。
さらに、6相モードと4相モードとの切換において、双方向スイッチ6を所定周波数でスイッチングし、そのデユーティ比を0%から100%へ徐々に変更してもよく、逆に100%から0%へ徐々に変更してもよい。
同様に、直列モードと並列モードとの切換において、Hブリッジのスイッチングにより、直列モードから並列モードへ徐々に変更することができ、並列モードから直列モードへ徐々に変更することも可能である。
界磁電流の方向を逆転することにより界磁コイルのインピーダンスを調整する3ダイオード方式は、1スイッチ方式を採用しない従来の界磁コイル同期機により採用されることができる。
第4実施例
ランデル型ISGに適用される第4実施例が図15-図19を参照して説明される。図15は、界磁電流制御回路1Aのロータ搭載部分を示す配線図である。この実施例によれば、直列ダイオード7A及び2つの並列ダイオード7B及び7Cは、ダイオードモジュール7内に収容されている。ただし、並列モードにおいて、界磁コイル11Aと並列ダイオード7Cとの接続点に0Vが印加される。同様に、並列モードにおいて、界磁コイル11Bと並列ダイオード7Bとの接続点に+Vが印加される。
図16はランデル型ISGの部分断面図を示す。界磁コイル11A及び11Bが軟磁性のロータコア21に巻かれている。ロータコア21が固定される回転軸22は軸受け23を通じてハウジング24に支持されている。ステータコイル25は、ハウジング24に支持されるステータコア26に巻かれている。
ロータコア21はボス部211及びL字状の爪部212からなる。円筒状のボス部211は回転軸22に固定されている。多数の爪部212がボス部211から径方向外側へ突出している。空隙部213が、互いに周方向に隣接する2つの爪部212の間に形成されている。アルミ製の冷却翼214が爪部212のリア端面に固定されている。矢印は冷却風の方向を示す。
ダイオードモジュール7は、空隙部213に面するボス部211の外周面に固定されている。ボス部211の外周面はダイオードモジュール7を収容するための溝部をもつ。界磁コイル11A及び11Bの各端部は、ダイオードモジュール7から突出する4本のリード端子に個別に接続されている。さらに、ダイオードモジュール7の2つのリード端子は図略のスリップリングに個別に接続されている。これらのスリップリングは、軸受け23から後方へ突出する回転軸22に固定されている。この実施例によれば、ダイオードモジュール7が界磁コイル11A及び11Bとスリップリング(図示せず)との間に配置されるため、配線の無駄な延長を防止することができる。
1つの変形態様によれば、空隙部213内に配置されるダイオードモジュール7は、爪部212の側面に固定される。図17はもう1つの変形態様を示す。この変形態様によれば、ダイオードモジュール7はボス部211のリア端面に固定されている。ダイオードモジュール7のリード端子は径方向外側に突出している。図18はもう1つの変形態様を示す。この変形態様によれば、ダイオードモジュール7は、ボス部211と回転軸22との間に配置されている。ボス部211は、ダイオードモジュール7を収容するための溝部をもつ。この溝部は、空隙部213の径方向内側に形成されることが磁気的に好ましい。ダイオードモジュール7のリード端子は、後方に突出した後、径方向外側へ延在している。図19はもう1つの変形態様を示す。この変形態様によれば、ダイオードモジュール7は、爪部212のリア端面と冷却翼214の基板部215との間に挟まれている。冷却翼214の基板部215は爪部212のリア端面に固定されている。
ロータコアの表面に接しつつ、界磁コイルと図略のスリップリングとの間に配置されるこのダイオードモジュール7は、図1に示される1つのフリーホィーリングダイオード13により構成されることができる。言い換えれば、このフリーホィーリングダイオードは、界磁コイルとスリップリングとの間に位置してロータコアに安定に固定される。当然、Hブリッジは必要ではない。結局、図15-図19に開示されるダイオードモジュール固定構造をもつ従来のオルタネータによれば、界磁電流のフリーホィーリング電流成分がスリップリングやブラシを経由せずに循環するので、損失や摩耗を大幅に減らすことができる。
符号が以下に説明される。
1A、1B 界磁電流制御回路
3A 6相ダイオード全波整流器(交直変換器)
3B 4相インバータ(交直変換器)
4 コントローラ
5A、5C 3相巻線(第1の3相巻線)
5B 3相巻線(第2の3相巻線)
6 トライアック(双方向スイッチ)
7 ダイオードモジュール
7A 直列ダイオード
7B、7C 並列ダイオード
9 Hブリッジ(界磁電流反転回路)
11A 界磁コイル(界磁コイルの第1コイル)
11B 界磁コイル(界磁コイルの第2コイル)
21 ロータコア
22 回転軸
23 軸受け
24 ハウジング
25 ステータコイル
26 ステータコア
211 ロータコアのボス部
212 ロータコアの爪部
213 爪部間の空隙部
214 冷却翼
215 冷却翼の基板部

Claims (12)

  1. ステータコアに巻かれたステータ巻線と、ロータコアに巻かれた界磁コイルに界磁電流を供給する界磁電流制御回路と、少なくとも界磁電流を制御するためのコントローラとを備える巻数切換型回転電機において、
    この界磁コイルは、それぞれ界磁束を発生するための少なくとも第1コイル及び第2コイルを含み、
    この界磁電流制御回路は、第1コイル及び第2コイルを直列に接続することにより界磁電流を第1方向へ流す少なくとも1つの直列ダイオードと、第1コイル及び第2コイルを並列に接続することによりことにより界磁電流を第2方向へ流す少なくとも2つの並列ダイオードと、界磁コイルに供給する界磁電流の向きを反転する界磁電流反転回路とを有し、
    コントローラは、界磁電流反転回路から界磁コイルへ第1方向へ界磁電流を通電することにより第1コイル及び第2コイルを直列接続する直列モードと、界磁電流反転回路から界磁コイルへ第2方向へ界磁電流を通電することにより第1コイル及び第2コイルを並列接続する並列モードとのどちらかを選択することを特徴とする巻数切換型回転電機。
  2. コントローラは、界磁電流の急速な増加又は急速な減少が指令される時に並列モードを採用する請求項1記載の巻数切換型回転電機。
  3. 直列ダイオード及び並列ダイオードは、ロータコアに直接的又は間接的に支持される請求項1記載の巻数切換型回転電機。
  4. 直列ダイオード及び並列ダイオードは、1つのダイオードモジュール内に収容されている請求項3記載の巻数切換型回転電機。
  5. ステータ巻線をなす第1の3相巻線及び第2の3相巻線は、交直変換器に接続され、
    第1の3相巻線の1つの相巻線は双方向スイッチを通じて第2の3相巻線の1つの相巻線に接続される請求項1記載の巻数切換型回転電機。
  6. 交直変換器は、6相ダイオードブリッジからなる請求項5記載の巻数切換型回転電機。
  7. 交直変換器は、並列接続された4つのスイッチングレグ及び2つのダイオードレグからなる4相インバータからなり、
    2つのダイオードレグは、双方向スイッチに接続される請求項5記載の巻数切換型回転電機。
  8. コントローラは、双方向スイッチをオンする4相モードと、双方向スイッチをオフする6相モードとのどちらかを選択する請求項5記載の巻数切換型回転電機。
  9. 第1の3相巻線及び第2の3相巻線を有するステータ巻線と、ステータ巻線と直流電源とを接続する交直変換器と、この交直変換器を制御するコントローラとを備える巻数切換型回転電機において、
    第1の3相巻線の1つの相巻線と第2の3相巻線の1つの相巻線とを接続する双方向スイッチを有し、
    コントローラは、双方向スイッチをオンする4相モードと、双方向スイッチをオフする6相モードとのどちらかを選択することを特徴とする巻数切換型回転電機。
  10. 交直変換器は、6相ダイオードブリッジからなる請求項9記載の巻数切換型回転電機。
  11. 交直変換器は、並列接続された4つのスイッチングレグ及び2つのダイオードレグからなる4相インバータからなり、
    2つのダイオードレグは、双方向スイッチに接続される請求項9記載の巻数切換型回転電機。
  12. コントローラは、発電又はトルク発生の強化が指令される時に4相モードを採用する請求項9記載の巻数切換型回転電機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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