JP2016085396A - 短光パルス発生装置、テラヘルツ波発生装置、カメラ、イメージング装置、および計測装置 - Google Patents

短光パルス発生装置、テラヘルツ波発生装置、カメラ、イメージング装置、および計測装置 Download PDF

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人司 中山
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Abstract

【課題】小さい電圧で光パルスの周波数をチャープさせることができる短光パルス発生装置を提供する。【解決手段】本発明に係る短光パルス発生装置は、光パルスを生成する光パルス生成部と、光パルス生成部にて生成された光パルスの周波数をチャープさせる周波数チャープ部4と、周波数チャープ部にてチャープされた光パルスに、波長に応じた群速度差を生じさせる群速度分散部と、を含み、周波数チャープ部4は、光パルス生成部にて生成された光パルスが導波し、かつ、電気光学効果を有する材料によって構成される光導波路42と、光導波路42に電圧を印加する電極44,46と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、短光パルス発生装置、テラヘルツ波発生装置、カメラ、イメージング装置、および計測装置に関する。
近年、100GHz以上30THz以下の周波数を有する電磁波であるテラヘルツ波が注目されている。テラヘルツ波は、例えば、イメージング、分光計測等の各種計測、非破壊検査等に用いることができる。
このテラヘルツ波を発生させるテラヘルツ波発生装置は、例えば、サブピコ秒(数百フェムト秒)程度のパルス幅をもつ光パルスを発生させる短光パルス発生装置と、短光パルス発生装置で発生した光パルスが照射されることによりテラヘルツ波を発生させる光伝導アンテナと、を有している。一般的に、サブピコ秒程度のパルス幅の光パルスを発生させる短光パルス発生装置として、フェムト秒ファイバーレーザー、チタンサファイヤレーザー、および半導体レーザー等が使用されている。
例えば特許文献1には、第1のジレ・トルノワ(Gires−Tournois)干渉計にて電気光学効果を示す媒質にパルス光を入射させることによってチャーピングを付与した後、第2のジレ・トルノワ干渉計にてその分散特性によってパルス圧縮する光パルス圧縮装置(短光パルス発生装置)が開示されている。
特開平2−275929号公報
しかし、特許文献1の短光パルス発生装置では、第1のジレ・トルノワ干渉計において電気光学効果を示す媒質はバルク型であり、電気光学効果を示す媒質の厚み方向に電圧を印加しなければならない。そのため、特許文献1の短光パルス発生装置では、第1のジレ・トルノワ干渉計においてチャーピングを付与するにあたって大きな電圧が必要となる。
本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、小さい電圧で光パルスの周波数をチャープさせることができる短光パルス発生装置を提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、上記短光パルス発生装置を含むテラヘルツ波発生装置、カメラ、イメージング装置、および計測装置を提供することにある。
本発明に係る短光パルス発生装置は、
光パルスを生成する光パルス生成部と、
前記光パルス生成部にて生成された光パルスの周波数をチャープさせる周波数チャープ部と、
前記周波数チャープ部にてチャープされた光パルスに、波長に応じた群速度差を生じさせる群速度分散部と、
を含み、
前記周波数チャープ部は、
前記光パルス生成部にて生成された光パルスが導波し、かつ、電気光学効果を有する材料によって構成される光導波路と、
前記光導波路に電圧を印加する電極と、
を備える。
このような短光パルス発生装置では、電気光学効果を有する材料によって構成される光導波路に電圧を印加することにより光パルスをチャープさせるため、例えばバルク型の電気光学材料に電圧を印加する場合と比べて、小さい電圧で光パルスをチャープさせることができる。
本発明に係る短光パルス発生装置において、
前記電極に印加する電圧を制御する電圧制御部を含み、
前記電圧制御部は、光パルスの前記光導波路への入射タイミングに合わせて電圧波形を前記電極に入力してもよい。
このような短光パルス発生装置では、電圧制御部は光パルスの入射タイミングに合わせて電圧波形を電極に入力するため、後述するように、光パルスを電気光学効果による位相変調により線形チャープさせたり、正弦波チャープさせたりすることができる。
本発明に係る短光パルス発生装置において、
前記光導波路に印加される電圧の時間微分は、時間の関数として表されてもよい。
このような短光パルス発生装置では、光導波路に印加される電圧の時間微分は時間の関数として表されるため、電気光学効果による位相変調により光パルスをチャープさせることができる。
本発明に係る短光パルス発生装置において、
前記電圧波形は、時間の2次関数で表されてもよい。
このような短光パルス発生装置では、電極に印加される電圧波形は時間の2次関数で表されるため、光導波路を伝播する光パルスを線形チャープさせることができる。
本発明に係る短光パルス発生装置において、
前記電圧波形は、正弦波であってもよい。
このような短光パルス発生装置では、電極に印加される電圧波形は正弦波であるため、光導波路を伝播する光パルスを正弦波チャープさせることができる。
本発明に係るテラヘルツ波発生装置は、
本発明に係る短光パルス発生装置と、
前記短光パルス発生装置で発生した短光パルスが照射されてテラヘルツ波を発生させる光伝導アンテナと、
を含む。
このようなテラヘルツ波発生装置では、小さい電圧で光パルスをチャープさせることができる短光パルス発生装置を含むことができる。
本発明に係るカメラは、
本発明に係る短光パルス発生装置と、
前記短光パルス発生装置で発生した短光パルスが照射されてテラヘルツ波を発生させる
光伝導アンテナと、
前記光伝導アンテナから射出され、対象物を透過した前記テラヘルツ波または対象物で反射された前記テラヘルツ波を検出するテラヘルツ波検出部と、
前記テラヘルツ波検出部の検出結果を記憶する記憶部と、
を含む。
このようなカメラでは、小さい電圧で光パルスをチャープさせることができる短光パルス発生装置を含むことができる。
本発明に係るイメージング装置は、
本発明に係る短光パルス発生装置と、
前記短光パルス発生装置で発生した短光パルスが照射されてテラヘルツ波を発生させる光伝導アンテナと、
前記光伝導アンテナから射出され、対象物を透過した前記テラヘルツ波または対象物で反射された前記テラヘルツ波を検出するテラヘルツ波検出部と、
前記テラヘルツ波検出部の検出結果に基づいて、前記対象物の画像を生成する画像形成部と、
を含む。
このようなイメージング装置では、小さい電圧で光パルスをチャープさせることができる短光パルス発生装置を含むことができる。
本発明に係る計測装置は、
本発明に係る短光パルス発生装置と、
前記短光パルス発生装置で発生した短光パルスが照射されてテラヘルツ波を発生させる光伝導アンテナと、
前記光伝導アンテナから射出され、対象物を透過した前記テラヘルツ波または対象物で反射された前記テラヘルツ波を検出するテラヘルツ波検出部と、
前記テラヘルツ波検出部の検出結果に基づいて、前記対象物を計測する計測部と、
を含む。
このような計測装置では、小さい電圧で光パルスをチャープさせることができる短光パルス発生装置を含むことができる。
本実施形態に係る短光パルス発生装置の機能ブロック図。 周波数チャープ部を模式的に示す斜視図。 周波数チャープ部を模式的に示す断面図。 線形チャープの一例を示す図。 光導波路に印加される電圧波形およびそのときのチャープを示すグラフ。 光導波路に印加される電圧波形およびそのときのチャープを示すグラフ。 光導波路に印加される電圧波形およびそのときのチャープを示すグラフ。 光導波路に印加される電圧波形およびそのときのチャープを示すグラフ。 正弦波チャープの一例を示す図。 光導波路に印加される電圧波形およびそのときのチャープを示すグラフ。 光導波路に印加される電圧波形およびそのときのチャープを示すグラフ。 光導波路に印加される電圧波形およびそのときのチャープを示すグラフ。 光導波路に印加される電圧波形およびそのときのチャープを示すグラフ。 第2変形例に係る周波数チャープ部を模式的に示す断面図。 本実施形態に係るテラヘルツ波発生装置の構成を示す図。 本実施形態に係るイメージング装置を示すブロック図。 本実施形態に係るイメージング装置のテラヘルツ波検出部を模式的に示す平面図。 テラヘルツ波検出装置を模式的に示す平面図。 テラヘルツ波検出装置のテラヘルツ波検出素子を模式的に示す断面図。 テラヘルツ波検出装置のテラヘルツ波検出素子を模式的に示す平面図。 対象物のテラヘルツ帯でのスペクトルを示すグラフ。 対象物の物質A、BおよびCの分布を示す画像の図。 本実施形態に係る計測装置を示すブロック図。 本実施形態に係るカメラを示すブロック図。 本実施形態に係るカメラを模式的に示す斜視図。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. 短光パルス発生装置
1.1. 短光パルス発生装置の構成
まず、本実施形態に係る短光パルス発生装置100の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る短光パルス発生装置100の機能ブロック図である。
短光パルス発生装置100は、図1に示すように、光パルス生成部2と、信号源3と、周波数チャープ部4と、電圧制御部5と、群速度分散部6と、遅延回路7と、を含む。
光パルス生成部2は、光パルスを生成する。ここで、光パルスとは、短時間に急峻に強度が変化する光をいう。光パルス生成部2が生成する光パルスのパルス幅(半値全幅FWHM)は特に限定されないが、例えば1ps(ピコ秒)以上100ps以下である。光パルス生成部2は、例えば、半導体レーザー、スーパールミネッセントダイオード(SLD)などである。光パルス生成部2には、信号源3から駆動信号が供給される。
信号源3は、光パルス生成部2(半導体レーザーや、SLD等の発光素子)に、駆動電流(駆動信号)を供給する。信号源3は、例えば、光パルス生成部2を直接変調で駆動する。ここで、直接変調とは、光パルス生成部2において光パルスを生成するための駆動電流に、変調信号を用いることをいう。光パルス生成部2では、信号源3によって駆動電流が供給させることにより、光パルスが生成される。また、信号源3は、光パルス生成部2に駆動電流を供給するのと同時に、電圧制御部5が周波数チャープ部4に電圧を印加するトリガーとなるトリガー信号を出力する。
光パルス生成部2で生成された光パルスは、例えば、光ファイバー8によって周波数チャープ部4に導かれる。なお、光パルス生成部2で生成された光パルスを周波数チャープ部4に導くための部材は光ファイバー8に限定されず、例えばレンズ等の光学素子であってもよい。
周波数チャープ部4は、光パルス生成部2で生成された光パルスの周波数をチャープさせる。ここで、光パルスの周波数をチャープさせるとは、光パルスの周波数を時間的に変化させることをいう。周波数チャープ部4は、例えば、光パルスをアップチャープまたはダウンチャープさせる。ここで、アップチャープとは、光パルスの周波数が時間とともに
増加する場合をいい、ダウンチャープとは、光パルスの周波数が時間とともに減少する場合をいう。言い換えると、アップチャープとは、光パルスの波長が時間とともに短くなる場合をいい、ダウンチャープとは、光パルスの波長が時間とともに長くなる場合をいう。
周波数チャープ部4は、後述する「1.2. 周波数チャープ部の構成」で説明するように、電気光学効果を有する材料によって構成される光導波路と、当該光導波路に電圧を印加する電極と、を備えている。光導波路には、電圧制御部5から所定の電圧波形(後述する式(7)で表される電圧波形)の駆動電圧(駆動信号)が印加される。これにより、周波数チャープ部4に入射した光パルスの周波数がチャープされる。
電圧制御部5は、信号源3から出力されたトリガー信号を遅延回路7を介して受け取り、光導波路に所定の電圧波形を印加する。具体的には、信号源3は、駆動電流を光パルス生成部2に供給すると同時に、トリガー信号を出力する。遅延回路7は、光パルス生成部2で生成された光パルスが周波数チャープ部4に入射すると同時に、光導波路に所定の電圧波形が入力されるように、トリガー信号を遅延させて電圧制御部5に入力する。これにより、電圧制御部5は、光パルスの光導波路への入射タイミングに合わせて所定の電圧波形を電極に入力することができる。
周波数チャープ部4でチャープされた光パルスは、例えば、光ファイバー9によって群速度分散部6に導かれる。なお、周波数チャープ部4でチャープされた光パルスを群速度分散部6に導くための部材は光ファイバー9に限定されず、例えばレンズ等の光学素子であってもよい。
なお、周波数チャープ部4の構成の詳細については、後述する「1.2. 周波数チャープ部の構成」で説明し、周波数チャープ部4の動作原理の詳細については、後述する「1.3. 周波数チャープ部の動作原理」で説明する。
群速度分散部6は、周波数チャープ部4にてチャープされた光パルスに波長(周波数)に応じた群速度差を生じさせる。具体的には、群速度分散部6は、チャープされた光パルスに対して、光パルスのパルス幅が小さくなるような群速度差を生じさせることができる(パルス圧縮)。
例えば、群速度分散部6では、ダウンチャープした光パルスに、正の群速度分散を生じさせて、パルス幅を小さくすることができる。この場合、群速度分散部6は、正常分散媒質である。このように群速度分散部6では、群速度分散に基づくパルス圧縮を行う。なお、群速度分散とは、光パルスの伝搬速度が波長によって異なることで、周波数に依存して群速度が変化する現象をいう。また、正の群速度分散とは、波長が長くなるにしたがって、群速度が速くなる現象をいう。言い換えると、正の群速度分散とは、周波数が低くなるにしたがって、群速度が速くなる現象をいう。
光パルスに正の群速度分散を生じさせる群速度分散部6としては、例えば、光ファイバー、半導体光導波路、結合導波路(モード結合する距離で配置された2つの光導波路)、ガラス基板等を用いることができる。また、群速度分散部6として、ガラス基板等の群速度分散媒質を2つの反射ミラーで挟んだものを用いてもよい。これにより、光パルスが2つの反射ミラーによって複数回反射されて群速度分散媒質中を進行するため、例えば群速度分散媒質の単位長さあたりの分速度分散値が小さい場合でも、2つの反射ミラーにおける光パルスの反射回数を増やすことにより、群速度分散部6の群速度分散値を大きくすることができる。
また、例えば、群速度分散部6では、アップチャープした光パルスに、負の群速度分散
を生じさせて、パルス幅を小さくすることができる。この場合、群速度分散部6は、異常分散媒質である。なお、負の群速度分散とは、波長が長くなるにしたがって、群速度が遅くなる現象をいう。言い換えると、負の群速度分散とは、周波数が低くなるにしたがって、群速度が遅くなる現象をいう。光パルスに負の群速度分散を生じさせる群速度分散部6としては、例えば、プリズム対、回折格子対、チャープミラー等を用いることができる。なお、チャープミラーは、誘電体多層膜ミラーの一種であり、周波数の低い(長波長)光ほどより深い膜によって反射されるように形成されている。そのため、チャープミラーでは、光パルスに、負の群速度分散を生じさせることができる。
群速度分散部6で圧縮された光パルスのパルス幅は、特に限定されないが、例えば、1fs(フェムト秒)以上800fs以下である。
1.2. 周波数チャープ部の構成
次に、周波数チャープ部4の構成について説明する。図2は、周波数チャープ部4を模式的に示す斜視図である。図3は、周波数チャープ部4を模式的に示す断面図である。
周波数チャープ部4は、図2および図3に示すように、電気光学結晶基板40と、光導波路42と、電極44,46と、を含む。
電気光学結晶基板40は、電気光学効果を有する材料(電気光学結晶)からなる基板である。電気光学効果とは、物質(結晶)の光に対する屈折率が、外部より電界を加えることにより変化する現象をいう。特に、1次の電気光学効果、すなわち、主屈折率が電界の1次の関数として変化するときをポッケルス効果という。電気光学結晶基板40として、例えば、無機電気光学結晶、有機電気光学結晶を用いることができる。無機電気光学結晶としては、例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO)等が挙げられる。また、有機電気光学結晶としては、例えば、EO(Electric Optical)色素分子が挙げられる。電気光学結晶基板40は、例えば、LiNbO結晶のXカット板である。ここで、LiNbO結晶のXカット板とは、LiNbO結晶の結晶軸であるX軸に直交する面(すなわちYZ面)に沿って切り出された平板である。
光導波路42は、電気光学結晶基板40に設けられている。Xカット板において、光導波路42は、LiNbO結晶の結晶軸であるZ軸に沿った電界強度が大きい平面視で電極44,46間に配置される。これは、光導波路42において、Z軸に沿った方向の電界に対する電気光学効果を用いるためである。図示の例では、光導波路42は、平面視において、電極44,46間の中央に配置されている。
ここで、Xカット板において、電極44,46間がZ軸に沿った電界強度が大きい理由について説明する。図3の例では、電気光学結晶基板40はXカット板であり、Z軸方向は図3の左右方向である。図3の破線で示す矢印は電気力線であり、電極44,46間に配置された光導波路42において電気力線はZ軸方向に走る。すなわち、Xカット板において、電極44,46間は、Z軸に沿った電界強度が大きい位置といえる。
光導波路42は、電気光学結晶基板40の第1側面40aと第2側面40bとの間に設けられている。光導波路42は、第1側面40aから第2側面40bまで直線状に延出している。光導波路42の形状は、図示の例では、直方体である。光導波路42では、第1側面40aに設けられた光導波路42の一方の端部から光パルスが入射し、第2側面40bに設けられた光導波路42の他方の端部からチャープされた光パルスが射出される。電気光学結晶基板40の第1側面40aおよび第2側面40bは、例えば、平行である。光導波路42は、電気光学結晶基板40にTi拡散法やプロトン交換法により高屈折率領域をつくることにより形成される。
第1電極44および第2電極46は、電気光学結晶基板40上に設けられている。第1電極44および第2電極46は、光導波路42に電圧を印加するための電極である。第1電極44および第2電極46は、平面視において、光導波路42を挟んで設けられている。第1電極44および第2電極46は、それぞれ光導波路42に沿って設けられている。第1電極44および第2電極46には、電圧制御部5によって所定の電圧波形の駆動電圧(駆動信号)が印加される。電極44,46の材質は、例えば、Auである。
ここで、周波数チャープ部4の製造方法について説明する。
まず、図3に示すように、電気光学結晶基板40に、Ti拡散法や、プロトン交換法により、光導波路42を形成する。具体的には、フォトリソグラフィ等により、電気光学結晶基板40上の光導波路42となる領域を除いた領域にマスク層(図示せず)を形成し、当該マスク層をマスクとしてTi拡散法や、プロトン交換法により光導波路42となる光屈折率領域を形成する。
次に、電気光学結晶基板40上に電極44,46を形成する。具体的には、電極44,46は、電気光学結晶基板40上の電極44、46となる領域を除いた領域に、フォトリソグラフィ等によりマスク層(図示せず)を形成し、その後、真空蒸着法やスパッタ法によって成膜したAu層をリフトオフすることで形成される。以上の工程により、周波数チャープ部4を製造することができる。
1.3. 周波数チャープ部の動作原理
次に、周波数チャープ部4の動作原理について説明する。
(1)電気光学材料による位相変調の原理
まず、電気光学材料(結晶)による位相変調の原理について説明する。
電気光学材料に電界を印加すると、次式で表されるように、電界に比例して屈折率が変化する(ポッケルス効果)。
Figure 2016085396
ここで、nは無電界時の屈折率であり、γは電気光学係数であり、Eは電界である。
このとき、電気光学材料を伝搬する電磁波は平面波であると仮定すると、長さLの電気光学材料を通過した後の位相φは以下のようになる。
Figure 2016085396
ここで、ωは初期状態の角周波数であり、tは時間であり、βは伝播定数であり、kは波数である。
上記式(1)から、長さLの電気光学材料を通過した後の位相は、無電界時に比べて、以下の分だけ変化していることがわかる。
Figure 2016085396
(2)位相変調によるチャープ発生の原理
次に、位相変調によるチャープ発生の原理について説明する。
上記(1)式を用いると、角周波数ωは以下のように表される。
Figure 2016085396
ここで、電気光学材料に印加する電界が時間で変化しない場合、すなわち、次式の場合を考える。
Figure 2016085396
この場合、上記式(2)は以下のように表される。
Figure 2016085396
すなわち、電気光学材料に印加する電界が時間で変化しない場合、位相は変化するが角周波数には影響を及ぼさない。
次に、電気光学材料に印加する電界が時間で変化する場合、すなわち、次式の場合を考える。
Figure 2016085396
この場合、上記式(2)は以下のように表される。
Figure 2016085396
すなわち、電気光学材料に印加する電界が時間で変化する場合、電界の時間微分dE/dtが時間の関数であるときに、角周波数が時間で変化する。すなわち、チャープが発生する。
(3)線形チャープについて
次に、周波数チャープ部4において位相変調により線形チャープを得るための電圧波形について説明する。ここで、線形チャープとは、周波数(波長)が時間とともに線形に変化することをいう。周波数チャープ部4において光パルスを線形チャープさせることにより、圧縮効率を高めることができる。
図4は、線形チャープ(アップチャープ)の一例を示す図である。図4(A)のグラフの横軸は時間tであり、縦軸はパルス強度である。また、図4(B)のグラフの横軸は時間tであり、縦軸は角周波数ωである。
図4に示すような理想的な線形チャープを仮定する。なお、図4に示す線形チャープは、t=0のときに光パルスの中心が光導波路42に到達(入射)する。また、電圧はt=−tpinからt=+tpinの間、印加するものとする。なお、tpinは光パルスのパルス幅(半値全幅、FWHM)である。また、図4に示す線形チャープは、t=+tpin/2で角周波数ω=ω+δωとなり、t=−tpin/2で角周波数ω=ω−δωとなる。なお、δωは角周波数のチャープ量である。図4に示す線形チャープは次式(3)で表される。
Figure 2016085396
ここで、δω>0の場合、アップチャープであり、δω<0の場合、ダウンチャープである。
位相変調で得られる周波数は上記式(2)で表される。式(2)および式(3)より、次式(4)が得られる。
Figure 2016085396
このとき、第1電極44と第2電極46との間の距離をdとすると、電圧VはV=Edと表される。
よって、式(4)より、周波数チャープ部4の電極44,46に次式(5)の電圧波形を印加すれば線形チャープが得られる。
Figure 2016085396
式(5)に示すように、線形チャープを得るために光導波路42に印加される電圧波形は、時間tの2次関数で表わされる。
例えば、以下の表1のようにパラメーターを設定した場合、上記式(5)を用いて印加電圧Vを計算すると、印加電圧VはV=−8.53×10−2×t(tはps単位)と表される。
Figure 2016085396
表1では、δω>0であるためアップチャープとなるが、ダウンチャープを得るためには、上記(5)式から電圧の極性を反転すればよいことがわかる。
なお、角周波数のチャープ量δωから波長のチャープ量δλへの変換は次式で行うことができる。
Figure 2016085396
図5は、表1のようにパラメーターを設定した場合の、光導波路42に印加される電圧波形および当該電圧波形を印加したときに得られる周波数チャープを示すグラフである。なお、図5では、横軸が時間であり、左側の縦軸が角周波数、右側の縦軸が印加電圧を表している。図6は、表1のようにパラメーターを設定した場合の、光導波路42に印加される電圧波形および当該電圧波形を印加したときに得られる波長チャープを示すグラフである。なお、図6では、横軸が時間であり、左側の縦軸が波長、右側の縦軸が印加電圧を表している。
表1のようにパラメーターを設定した場合、V=−8.53×10−2×tの電圧を電極44,46に印加することで、図5および図6に示すように、線形のアップチャープが得られる。
図7は、表1のようにパラメーターを設定して極性を反転させた場合の、光導波路42に印加される電圧波形および当該電圧波形を印加したときに得られる周波数チャープを示すグラフである。なお、図7では、横軸が時間であり、左側の縦軸が角周波数、右側の縦軸が印加電圧を表わしている。図8は、表1のようにパラメーターを設定して極性を反転
させた場合の、光導波路42に印加される電圧波形および当該電圧波形を印加したときに得られる波長チャープを示すグラフである。なお、図8では、横軸が時間であり、左側の縦軸が波長、右側の縦軸が印加電圧を表している。
表1のようにパラメーターを設定して極性を反転させた場合、V=−8.53×10−2×tの電圧波形を、極性を反転させて電極44,46に印加することで、図7および図8に示すように、線形のダウンチャープが得られる。
1.4. 短光パルス発生装置の動作
次に、短光パルス発生装置100の動作について説明する。
光パルス生成部2では、信号源3から駆動電流が供給されることにより、光パルスが生成される。光パルス生成部2で生成された光パルスは、光ファイバー8を介して、周波数チャープ部4に入射する。
周波数チャープ部4では、電圧制御部5によって上記式(5)に示す電圧が、光パルスが光導波路42に入射するタイミングで所定の時間(t=0のときに光パルスの中心が光導波路42に到達する場合、t=−tpinからt=+tpinの間)、電極44,46に印加される。電圧制御部5は、信号源3から出力されたトリガー信号を、遅延回路7を介して取り込むことで、光パルスが光導波路42に入射するタイミングで電極44,46に上記式(5)の電圧波形を印加することができる。
周波数チャープ部4において、電極44,46間に上記式(5)の電圧が印加させることにより、周波数チャープ部4の光導波路42を伝播する光パルスが線形チャープ(アップチャープまたはダウンチャープ)される。周波数チャープ部4でチャープされた光パルスは、光ファイバー9を介して、群速度分散部6に入射する。
群速度分散部6では、周波数チャープ部4にて周波数がチャープした光パルスに波長(周波数)に応じた群速度差を生じさせてパルス圧縮を行う。
例えば、周波数チャープ部4にて光パルスがダウンチャープされる場合、群速度分散部6は光ファイバー、半導体光導波路、または結合導波路等で構成される。そして、群速度分散部6では、ダウンチャープされた光パルスが光ファイバー等を通過することによって正の群速度分散が生じ、パルス圧縮される。
また、例えば、周波数チャープ部4にて光パルスがアップチャープされる場合、群速度分散部6はプリズム対、回折格子対、またはチャープミラー等で構成される。そして、群速度分散部6では、アップチャープされた光パルスがプリズム対等を通過することで負の群速度分散が生じ、パルス圧縮される。これにより、短光パルス発生装置100では、短光パルスを得ることができる。
1.5. 短光パルス発生装置の特徴
短光パルス発生装置100は、例えば、以下の特徴を有する。
短光パルス発生装置100では、周波数チャープ部4は、光パルス生成部2にて生成された光パルスが導波し、かつ、電気光学効果を有する材料によって構成される光導波路42と、光導波路42に電圧を印加する電極44,46と、を備える。このように、短光パルス発生装置100では、電気光学効果を有する材料によって構成される光導波路42に電圧を印加することにより光パルスの周波数をチャープさせるため、例えばバルク型の電気光学材料に電圧を印加する場合と比べて、より小さい電圧で光パルスの周波数をチャー
プさせることができる。
短光パルス発生装置100では、電圧制御部5は、光パルスの光導波路42への入射タイミングに合わせて電圧波形を電極44,46に入力する。そのため、上述したように、光パルスが光導波路42に入射したタイミングで上記式(5)の電圧を印加することにより、光パルスを電気光学効果による位相変調により線形チャープさせることができる。
短光パルス発生装置100では、電極44,46に印加される電圧Vの時間微分dV/dtは、時間の関数として表される。上述したように、電気光学材料に印加する電界が時間で変化する場合、dE/dtが時間の関数であるときに、角周波数が時間で変化する。すなわち、チャープが発生する。したがって、周波数チャープ部4において、電極44,46に印加される電圧Vの時間微分dV/dtが時間の関数として表されるときに、電気光学効果による位相変調により光パルスの周波数をチャープさせることができる。
短光パルス発生装置100では、電極44,46に印加される電圧波形は、時間の2次関数で表される。これにより、上述したように(「1.3. 周波数チャープ部の動作原理」参照)、光導波路42を伝播する光パルスを線形チャープ(アップチャープまたはダウンチャープ)させることができる。
1.5. 変形例
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
(1)第1変形例
まず、第1変形例について説明する。
上述した実施形態では、周波数チャープ部4において、光導波路42に印加される電圧波形は、時間の2次関数(上記式(5)参照)で表された。
これに対して、本変形例では、周波数チャープ部4において、光導波路42に印加される電圧波形は、正弦波で表される。ここで、正弦波とは、正弦曲線によって波形が表される波動である。正弦波は、例えば、固定された観測位置において、y=A・sin(ωt−kx+φ)という関数の形で波形を記述できるものをいう。ここで、Aは振幅であり、kは波数であり、xは距離であり、ωは角周波数であり、tは時間であり、φは初期位相(t=0における位相)である。
図9は、正弦波チャープの一例を示す図である。図9の横軸は時間tであり、左側の縦軸はパルス強度であり、右側の縦軸は角周波数である。
図9に示すような、時間の経過とともに周波数が増加する正弦波チャープ(アップチャープ)を仮定する。なお、図9に示す正弦波チャープでは、t=0のときに光パルスの中心が光導波路42に到達する。また、電圧はt=−tpinからt=+tpinの間、印加するものとする。ここで、正弦波チャープとは、周波数が時間とともに正弦波状に変化することをいう。また、図9に示す正弦波チャープは、t=+tpinで角周波数ω=ω+2δωとなり、t=−tpinで角周波数ω=ω−2δωとなる。なお、δωは角周波数のチャープ量である。図9に示す線形チャープは次式(6)で表される。
Figure 2016085396
上記式(2)および式(6)より、印加電界Eを求める。
Figure 2016085396
このとき、第1電極44と第2電極46との間の距離をdとすると、電圧VはV=Edと表される。
よって、上記式より、周波数チャープ部4の電極44,46に次式(7)の電圧波形を印加すれば正弦波チャープが得られる。
Figure 2016085396
例えば、以下の表2のようにパラメーターを設定した場合、上記式(7)を用いて印加電圧Vを計算すると、印加電圧VはV=10.86×cos(1.57×10−1×t)(tはps単位)と表される。
Figure 2016085396
表2に示すパラメーターでは、δω>0であるためアップチャープとなるが、ダウンチャープを得るためには、上記(7)式から電圧の極性を反転すればよいことがわかる。
図10は、表2のようにパラメーターを設定した場合の、光導波路42に印加される電圧波形および当該電圧波形を印加したときに得られる周波数チャープを示すグラフである。なお、図10では、横軸が時間であり、左側の縦軸が角周波数、右側の縦軸が印加電圧を表している。図11は、表2のようにパラメーターを設定した場合の、光導波路42に印加される電圧波形および当該電圧波形を印加したときに得られる波長チャープを示すグラフである。なお、図11では、横軸が時間であり、左側の縦軸が波長、右側の縦軸が印加電圧を表している。
表2のようにパラメーターを設定した場合、V=10.86×cos(1.57×10−1×t)の電圧を電極44,46に印加することで、図10および図11に示すように、正弦波状のアップチャープが得られる。
図12は、表2のようにパラメーターを設定して極性を反転させた場合の、光導波路42に印加される電圧波形および当該電圧波形を印加したときに得られる周波数チャープを示すグラフである。なお、図12では、横軸が時間であり、左側の縦軸が角周波数、右側の縦軸が印加電圧を表している。図13は、表2のようにパラメーターを設定して極性を反転させた場合の、光導波路42に印加される電圧波形および当該電圧波形を印加したときに得られる波長チャープを示すグラフである。なお、図13では、横軸が時間であり、左側の縦軸が波長、右側の縦軸が印加電圧を表している。
表2のようにパラメーターを設定した場合、V=10.86×cos(1.57×10−1×t)の電圧を、極性を反転させて電極44,46に印加することで、図12および図13に示すように、正弦波状のダウンチャープが得られる。
本変形例を適用した場合の短光パルス発生装置100の動作は、「1.4. 短光パルス発生装置の動作」で説明した動作と、電圧制御部5によって上記式(7)に示す電圧が、光パルスが光導波路42に入射するタイミングで所定の時間(t=0のときに光パルスの中心が光導波路42に到達する場合、t=−tpinからt=+tpinの間)、電極44,46に印加される点を除いて同様であり、その説明を省略する。
本変形例では、電極44,46に印加される電圧波形は、正弦波で表される。これにより、上述したように、光導波路42を伝播する光パルスを正弦波チャープ(アップチャープまたはダウンチャープ)させることができる。また、電圧波形が正弦波であることにより、例えば電圧波形が時間の2次関数である場合と比べて、電圧波形の形成が容易である。
(2)第2変形例
次に、第2変形例について説明する。図14は、第2変形例に係る周波数チャープ部4を模式的に示す断面図である。以下、第2変形例に係る周波数チャープ部4において、上述した本実施形態に係る周波数チャープ部4の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
上述した実施形態では、周波数チャープ部4の電気光学結晶基板40は、Xカット板であり、光導波路42は、図2および図3に示すように、平面視において、電極44,46間に配置されていた。これに対して、本変形例では、電気光学結晶基板40は、Zカット板であり、光導波路42は、図14に示すように、第1電極44の下に形成されている。
電気光学結晶基板40は、例えば、LiNbO結晶のZカット板である。ここで、LiNbO結晶のZカット板とは、LiNbO結晶の結晶軸であるZ軸に直交する面(すなわちXY面)に沿って切り出された平板である。
ここで、電気光学結晶基板40では、上述したようにZ軸に沿った方向の電界に対する電気光学効果を用いる。図14の例では、電気光学結晶基板40はZカット板であり、Z軸方向は図14の上下方向である。図14の破線で示す矢印は電気力線であり、第1電極44の下に配置された光導波路42において電気力線はZ軸方向に走る。すなわち、Zカット板において、第1電極44の下はZ軸に沿った方向の電界強度が大きい位置であり、光導波路42は第1電極44の下に配置される。
電気光学結晶基板40と電極44,46の間には、バッファー層48が設けられている。バッファー層48は、光導波路42を伝播する光が第1電極44によって吸収されることを防ぐために設けられている。バッファー層48は、例えば、SiO層等の絶縁層である。
本変形例に係る周波数チャープ部4の製造方法は、電気光学結晶基板40と電極44,46との間にバッファー層48を形成する点を除いて、上述した実施形態と同様でありその説明を省略する。
本変形例では、上述した実施形態に係る短光パルス発生装置100と同様の作用効果を奏することができる。
2. テラヘルツ波発生装置
次に、本実施形態に係るテラヘルツ波発生装置について、図面を参照しながら説明する。図15は、本実施形態に係るテラヘルツ波発生装置1000の構成を示す図である。
テラヘルツ波発生装置1000は、図15に示すように、本発明に係る短光パルス発生装置と、光伝導アンテナ1010と、を含む。ここでは、本発明に係る短光パルス発生装置として、短光パルス発生装置100を用いた場合について説明する。
短光パルス発生装置100は、励起光である短光パルスを発生させる。短光パルス発生
装置100が発生させる短光パルスのパルス幅は、例えば、1fs以上800fs以下である。
光伝導アンテナ1010は、短光パルス発生装置100で発生した短光パルスが照射されることによりテラヘルツ波を発生する。なお、テラヘルツ波とは、周波数が、100GHz以上30THz以下の電磁波、特に、300GHz以上3THz以下の電磁波をいう。
光伝導アンテナ1010は、図示の例では、ダイポール形状光伝導アンテナ(PCA)である。光伝導アンテナ1010は、半導体基板である基板1012と、基板1012上に設けられ、ギャップ1016を介して対向配置された1対の電極1014と、を有している。この電極1014間に、光パルスが照射されると、光伝導アンテナ1010は、テラヘルツ波を発生させる。
基板1012は、例えば、半絶縁性GaAs(SI−GaAs)基板と、SI−GaAs基板上に設けられている低温成長GaAs(LT−GaAs)層と、を有している。電極1014の材質は、例えば、Auである。1対の電極1014間の距離は、特に限定されず、条件に応じて適宜設定される。1対の電極1014間の距離は、例えば、1μm以上10μm以下である。
テラヘルツ波発生装置1000では、まず、短光パルス発生装置100が、短光パルスを発生させ、光伝導アンテナ1010のギャップ1016に向けて射出する。短光パルス発生装置100から射出された短光パルスは、光伝導アンテナ1010のギャップ1016を照射する。光伝導アンテナ1010では、ギャップ1016に短光パルスが照射されることにより、自由電子が励起される。そして、この自由電子を電極1014間に電圧を印加することによって加速させる。これにより、テラヘルツ波が発生する。
3. イメージング装置
次に、本実施形態に係るイメージング装置について、図面を参照しながら説明する。図16は、本実施形態に係るイメージング装置1100を示すブロック図である。図17は、本実施形態に係るイメージング装置1100のテラヘルツ波検出部1120を模式的に示す平面図である。
イメージング装置1100は、図16に示すように、テラヘルツ波を発生するテラヘルツ波発生部1110と、テラヘルツ波発生部1110から出射され、対象物Oを透過したテラヘルツ波または対象物Oで反射されたテラヘルツ波を検出するテラヘルツ波検出部1120と、テラヘルツ波検出部1120の検出結果に基づいて、対象物Oの画像、すなわち、画像データを生成する画像形成部1130と、を含む。
テラヘルツ波発生部1110としては、本発明に係るテラヘルツ波発生装置を用いることができる。ここでは、本発明に係るテラヘルツ波発生装置として、テラヘルツ波発生装置1000を用いた場合について説明する。
テラヘルツ波検出部1120は、図17に示すように、複数の画素1122を含む。図示の例では、画素1122の形状は、正方形である。画素1122は、マトリックス状に配置されている。画素1122の数は、特に限定されない。画素1122は、複数のテラヘルツ波検出装置900(テラヘルツ波検出装置900a,900b,900c,900d)により構成されている。
図18は、テラヘルツ波検出部1120の画素1122を構成するテラヘルツ波検出装
置900を模式的に示す平面図である。図19は、テラヘルツ波検出装置900のテラヘルツ波検出素子902を模式的に示す断面図である。図20は、テラヘルツ波検出装置900のテラヘルツ波検出素子902を模式的に示す平面図である。なお、図19は、図20のXIX−XIX線断面図である。また、便宜上、図18では、テラヘルツ波検出素子902を簡略化して図示している。
テラヘルツ波検出装置900は、図18〜図20に示すように、基板910と、テラヘルツ波検出素子902と、を含む。テラヘルツ波検出素子902は、変換部930と、吸収部960と、を含む。さらに、テラヘルツ波検出素子902は、柱部916,918と、メンブレン920と、配線層940,942と、コンタクト部944,946と、絶縁層950と、を含むことができる。
基板910は、支持基板903と、層間絶縁層904と、第1保護層906と、を有している。
テラヘルツ波検出素子902は、基板910上に設けられている。テラヘルツ波検出素子902は、複数設けられることができるが、その数は特に限定されない。テラヘルツ波検出素子902は、例えば、マトリックス状に配列される。
柱部916,918は、メンブレン920を支持している。なお、基板910上であって、複数のテラヘルツ波検出素子902の周囲には、枠部919が設けられていてもよい。
メンブレン920は、柱部916,918によって、基板910の上方に支持されている。図示の例では、メンブレン920の下には、第2保護層908が設けられている。メンブレン920は、支持部922と、腕部924a,924bと、固定部926a,926bと、を有している。支持部922は、変換部930および吸収部960を支持することができる。第1腕部924aは、支持部922と第1固定部926aとを連結している。第2腕部924bは、支持部922と第2固定部926bとを連結している。腕部924a,924bおよび支持部922は、基板910と離間して設けられている。固定部926a,926bは、柱部916,918上に設けられている。
変換部930は、吸収部960にて発生した熱を電気信号に変換することができる。変換部930は、金属層932と、焦電体層934と、金属層936と、を有している。焦電体層934の材質は、焦電効果を発揮することができる誘電体(例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT))である。
変換部930では、焦電体層934の焦電効果に応じて、金属層932,936に電流が流れる。すなわち、焦電体層934の温度変化に応じて、焦電体層934の電気分極量の変化分が、焦電流として金属層932,936に流れる。つまり、変換部930は、焦電センサーである。このように、変換部930は、温度変化を、電気信号に変換することができる。
第1配線層940は、金属層932および第1コンタクト部944に接続されている。第1コンタクト部944は、第1コンタクトホール912に設けられている。第2配線層942は、金属層936および第2コンタクト部946に接続されている。第2コンタクト部946は、第2コンタクトホール914に設けられている。
コンタクト部944,946は、例えば支持基板903上に設けられた図示しない回路部と電気的に接続されている。そのため、焦電体層934の焦電効果に応じて金属層93
2,936に流れる電流(電気信号)は、回路部に至ることできる。回路部では、該電気信号からテラヘルツ波を検出することができる。絶縁層950によって、金属層932と第2配線層942とを電気的に分離することができる。
吸収部960は、変換部930上に設けられている。吸収部960は、金属層936と、誘電体層962と、金属構造体964と、を有している。金属構造体964および金属層936は、誘電体層962を挟んでいる。金属構造体964は、メタマテリアルである。ここで、「メタマテリアル」とは、電磁波(テラヘルツ波)の波長に比べて十分に小さい単位構造(具体的には金属構造体964)が周期的に配列されていて、電磁波に対して均質な媒質として振舞うように構成された人工物質のことである。メタマテリアルは、単位構造の構造・配置によって、自由にその物性値(誘電率・透磁率)を調整することができる。
吸収部960では、テラヘルツ波を吸収して熱を発生させることができる。具体的には、吸収部960にテラヘルツ波が照射されると、例えば電界の振動方向が所定の方向(図20に示すX方向)であるテラヘルツ波の偏波は、金属構造体964と金属層936との間の誘電体層962に侵入し、金属構造体964と金属層936との間で多重反射する。これにより、誘電体層962に誘電損失が生じ、熱が発生する。吸収部960において発生した熱は、変換部930に伝わり、変換部930にて電気信号に変換される。このようにして、テラヘルツ波検出装置900では、テラヘルツ波を電気信号として検出することができる。
図17に示すテラヘルツ波検出装置900a,900b,900c,900dは、互いに異なる波長のテラヘルツ波を選択的に検出することができる。具体的には、テラヘルツ波検出装置900a,900b,900c,900dにおいて、図19および図20に示す金属構造体964の形状および大きさの少なくとも一方は、異なっており、これにより、テラヘルツ波検出装置900a,900b,900c,900dは、互いに異なる波長のテラヘルツ波を吸収することができる。すなわち、各画素1122において、4つの波長のテラヘルツ波を検出することができる。
なお、ここでは、テラヘルツ波検出部1120の画素1122を構成するテラヘルツ波検出装置として、テラヘルツ波検出装置900を用いた例について説明したが、テラヘルツ波検出装置の構成は、これに限定されない。例えば、テラヘルツ波検出装置として、目的の波長のテラヘルツ波を通過させるフィルターと、当該フィルターを通過した目的の波長のテラヘルツ波を検出する検出部と、を備えたものを用いてもよい。
次に、イメージング装置1100の使用例について説明する。図21は、対象物のテラヘルツ帯でのスペクトルを示すグラフである。図22は、対象物の物質A、BおよびCの分布を示す画像の図である。
まず、分光イメージングの対象となる対象物Oが、3つの物質A、B、およびCで構成されているとする。イメージング装置1100は、この対象物Oの分光イメージングを行う。また、ここでは、一例として、テラヘルツ波検出部1120は、対象物Oで反射されたテラヘルツ波を検出することとする。
また、テラヘルツ波検出部1120の各画素1122においては、テラヘルツ波検出装置900aおよびテラヘルツ波検出装置900bを使用する。テラヘルツ波検出装置900aにおいて検出される波長(吸収される波長)をλ1、テラヘルツ波検出装置900bにおいて検出される波長(吸収される波長)をλ2とし、対象物Oで反射されたテラヘルツ波の波長λ1の成分の強度をα1、波長λ2の成分の強度をα2としたとき、その強度
α2と強度α1の差分(α2−α1)が、物質Aと物質Bと物質Cとで、互いに顕著に区別できるように、テラヘルツ波検出装置900aにおいて検出される波長λ1、およびテラヘルツ波検出装置900bで検出される波長λ2が設定されている。
図21に示すように、物質Aにおいては、対象物Oで反射したテラヘルツ波の波長λ2の成分の強度α2と波長λ1の成分の強度α1との差分(α2−α1)は、正値となる。また、物質Bにおいては、強度α2と強度α1との差分(α2−α1)は、零となる。また、物質Cにおいては、強度α2と強度α1との差分(α2−α1)は、負値となる。
イメージング装置1100により、対象物Oの分光イメージングを行う際は、まず、テラヘルツ波発生部1110により、テラヘルツ波を発生し、そのテラヘルツ波を対象物Oに照射する。そして、対象物Oで反射されたテラヘルツ波をテラヘルツ波検出部1120で、α1およびα2として検出する。この検出結果は、画像形成部1130に送出される。なお、この対象物Oへのテラヘルツ波の照射および対象物Oで反射したテラヘルツ波の検出は、対象物Oの全体に対して行う。
画像形成部1130においては、前記検出結果に基づいて、テラヘルツ波検出装置900bにおいて検出されたテラヘルツ波の波長λ2の成分の強度α2と、テラヘルツ波検出装置900aにおいて検出されたテラヘルツ波の波長λ1の成分の強度α1と、の差分(α2−α1)を求める。そして、対象物Oのうち、前記差分が正値となる部位を物質A、前記差分が零となる部位を物質B、前記差分が負値となる部位を物質Cと判断し、特定する。
また、画像形成部1130では、図22に示すように、対象物Oの物質A、B、およびCの分布を示す画像の画像データを作成する。この画像データは、画像形成部1130から図示しないモニターに送出され、そのモニターにおいて、対象物Oの物質A、B、およびCの分布を示す画像が表示される。この場合、例えば、対象物Oの物質Aの分布する領域は黒色、物質Bの分布する領域は灰色、物質Cの分布する領域は白色に色分けして表示される。このイメージング装置1100では、以上のように、対象物Oを構成する各物質の同定と、その各部質の分布測定とを同時に行うことができる。
なお、イメージング装置1100の用途は、上記のものに限らず、例えば、人物に対してテラヘルツ波を照射し、その人物を透過または反射したテラヘルツ波を検出し、画像形成部1130において処理を行うことにより、その人物が、拳銃、ナイフ、違法な薬物等を所持しているか否かを判別することもできる。
4. 計測装置
次に、本実施形態に係る計測装置1200について、図面を参照しながら説明する。図23は、本実施形態に係る計測装置1200を示すブロック図である。
以下、本実施形態に係る計測装置1200において、上述したイメージング装置1100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
計測装置1200は、図23に示すように、テラヘルツ波を発生するテラヘルツ波発生部1110と、テラヘルツ波発生部1110から出射され、対象物Oを透過するテラヘルツ波または対象物Oで反射されたテラヘルツ波を検出するテラヘルツ波検出部1120と、テラヘルツ波検出部1120の検出結果に基づいて、対象物Oを計測する計測部1210と、を含む。
次に、計測装置1200の使用例について説明する。計測装置1200により、対象物Oの分光計測を行う際は、まず、テラヘルツ波発生部1110により、テラヘルツ波を発生させ、そのテラヘルツ波を対象物Oに照射する。そして、対象物Oを透過したテラヘルツ波または対象物Oで反射されたテラヘルツ波をテラヘルツ波検出部1120で検出する。この検出結果は、計測部1210に送出される。なお、この対象物Oへのテラヘルツ波の照射および対象物Oを透過したテラヘルツ波または対象物Oで反射されたテラヘルツ波の検出は、対象物Oの全体に対して行う。
計測部1210においては、前記検出結果から、各画素1122を構成するテラヘルツ波検出装置900a,900b,900c,900dにおいて検出されたテラヘルツ波のそれぞれの強度を把握し、対象物Oの成分およびその分布の分析等を行う。
5. カメラ
次に、本実施形態に係るカメラ1300について、図面を参照しながら説明する。図24は、本実施形態に係るカメラ1300を示すブロック図である。図25は、本実施形態に係るカメラ1300を模式的に示す斜視図である。以下、本実施形態に係るカメラ1300において、上述したイメージング装置1100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
カメラ1300は、図24および図25に示すように、テラヘルツ波を発生するテラヘルツ波発生部1110と、テラヘルツ波発生部1110から出射され、対象物Oで反射されたテラヘルツ波または対象物Oを透過したテラヘルツ波を検出するテラヘルツ波検出部1120と、テラヘルツ波検出部1120の検出結果を記憶する記憶部1301と、を含む。そして、これらの各部1110,1120,1301は、カメラ1300の筐体1310に収められている。また、カメラ1300は、対象物Oで反射したテラヘルツ波をテラヘルツ波検出部1120に収束(結像)させるレンズ(光学系)1320と、テラヘルツ波発生部1110で発生したテラヘルツ波を筐体1310の外部へ出射させるための窓部1330と、を備える。レンズ1320や窓部1330は、テラヘルツ波を透過・屈折させるシリコン、石英、ポリエチレンなどの部材によって構成されている。なお、窓部1330は、スリットのように単に開口が設けられている構成としてもよい。
次に、カメラ1300の使用例について説明する。カメラ1300により、対象物Oを撮像する際は、まず、テラヘルツ波発生部1110により、テラヘルツ波を発生させ、そのテラヘルツ波を対象物Oに照射する。そして、対象物Oで反射されたテラヘルツ波をレンズ1320によってテラヘルツ波検出部1120に収束(結像させて)検出する。この検出結果は、記憶部1301に送出され、記憶される。なお、この対象物Oへのテラヘルツ波の照射および対象物Oで反射されたテラヘルツ波の検出は、対象物Oの全体に対して行う。また、前記検出結果は、例えば、パーソナルコンピューター等の外部装置に送信することもできる。パーソナルコンピューターでは、前記検出結果に基づいて、各処理を行うことができる。
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
2…光パルス生成部、3…信号源、4…周波数チャープ部、5…電圧制御部、6…群速度分散部、7…遅延回路、8,9…光ファイバー、40…電気光学結晶基板、40a…第1側面、40b…第2側面、42…光導波路、44…第1電極、46…第2電極、48…バッファー層、100…短光パルス発生装置、900,900a,900b,900c,900d…テラヘルツ波検出装置、902…テラヘルツ波検出素子、903…支持基板、904…層間絶縁層、906…第1保護層、908…第2保護層、910…基板、912…第1コンタクトホール、914…第2コンタクトホール、916,918…柱部、919…枠部、920…メンブレン、922…支持部、924a…第1腕部、924b…第2腕部、926a…第1固定部、926b…第2固定部、930…変換部、932…金属層、934…焦電体層、936…金属層、940…第1配線層、942…第2配線層、944…第1コンタクト部、946…第2コンタクト部、950…絶縁層、960…吸収部、962…誘電体層、964…金属構造体、1000…テラヘルツ波発生装置、1010…光パルス発生装置、1100…イメージング装置、1110…テラヘルツ波発生部、1120…テラヘルツ波検出部、1122…画素、1130…画像形成部、1200…計測装置、1210…計測部、1300…カメラ、1301…記憶部、1310…筐体、1320…レンズ、1330…窓部

Claims (9)

  1. 光パルスを生成する光パルス生成部と、
    前記光パルス生成部にて生成された光パルスの周波数をチャープさせる周波数チャープ部と、
    前記周波数チャープ部にてチャープされた光パルスに、波長に応じた群速度差を生じさせる群速度分散部と、
    を含み、
    前記周波数チャープ部は、
    前記光パルス生成部にて生成された光パルスが導波し、かつ、電気光学効果を有する材料によって構成される光導波路と、
    前記光導波路に電圧を印加する電極と、
    を備える、ことを特徴とする短光パルス発生装置。
  2. 前記電極に印加する電圧を制御する電圧制御部を含み、
    前記電圧制御部は、光パルスの前記光導波路への入射タイミングに合わせて電圧波形を前記電極に入力する、ことを特徴とする請求項1に記載の短光パルス発生装置。
  3. 前記光導波路に印加される電圧の時間微分は、時間の関数として表される、ことを特徴とする請求項1または2に記載の短光パルス発生装置。
  4. 前記光導波路に印加される電圧の電圧波形は、時間の2次関数で表される、ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の短光パルス発生装置。
  5. 前記光導波路に印加される電圧の電圧波形は、正弦波である、ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の短光パルス発生装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の短光パルス発生装置と、
    前記短光パルス発生装置で発生した短光パルスが照射されてテラヘルツ波を発生させる光伝導アンテナと、
    を含む、ことを特徴とするテラヘルツ波発生装置。
  7. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の短光パルス発生装置と、
    前記短光パルス発生装置で発生した短光パルスが照射されてテラヘルツ波を発生させる光伝導アンテナと、
    前記光伝導アンテナから射出され、対象物を透過した前記テラヘルツ波または対象物で反射された前記テラヘルツ波を検出するテラヘルツ波検出部と、
    前記テラヘルツ波検出部の検出結果を記憶する記憶部と、
    を含む、ことを特徴とするカメラ。
  8. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の短光パルス発生装置と、
    前記短光パルス発生装置で発生した短光パルスが照射されてテラヘルツ波を発生させる光伝導アンテナと、
    前記光伝導アンテナから射出され、対象物を透過した前記テラヘルツ波または対象物で反射された前記テラヘルツ波を検出するテラヘルツ波検出部と、
    前記テラヘルツ波検出部の検出結果に基づいて、前記対象物の画像を生成する画像形成部と、
    を含む、ことを特徴とするイメージング装置。
  9. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の短光パルス発生装置と、
    前記短光パルス発生装置で発生した短光パルスが照射されてテラヘルツ波を発生させる光伝導アンテナと、
    前記光伝導アンテナから射出され、対象物を透過した前記テラヘルツ波または対象物で反射された前記テラヘルツ波を検出するテラヘルツ波検出部と、
    前記テラヘルツ波検出部の検出結果に基づいて、前記対象物を計測する計測部と、
    を含む、ことを特徴とする計測装置。
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