JP2016084743A - ターボファン及びターボファンの製造方法 - Google Patents

ターボファン及びターボファンの製造方法 Download PDF

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義晴 岩井
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義晴 岩井
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Abstract

【課題】 本発明は、従来のターボファンに比べて生産性に優れ、安価なターボファンを提供することを目的としている。【解決手段】 本発明のターボファンは、中央部にモータの回転軸に固定されるボスを有する主板と、吸込み導風壁を形成するシュラウドと複数の羽根部材を熱可塑性樹脂で別々に成形し、前記主板は、前記複数の羽根部材との嵌合部を有し、前記シュラウドは前記複数の羽根部材との嵌合部を有し、前記複数の羽根部材を、前記主板と前記載シュラウドの前記複数の嵌合部に回転軸に平行に嵌合させ超音波溶着にて一体化したことを特徴とするターボファン。【選択図】 図1

Description

本発明は、空気調和機に搭載される熱可塑性樹脂にて成形されるターボファンに係り、溶着組立性の向上及び生産性向上を図ったターボファンに関するものである。
従来のターボファンは、主板と裏側に開口をもつ袋状の中空構造の複数の翼とが熱可塑性樹脂にて一体成形されたファン本体と、シュラウドとで構成されている。 また、ファン本体のそれぞれの翼には翼先端部から翼中空部に連通する嵌合メス部が形成され、シュラウドの各翼相当位置にはシュラウドよりファン高さ方向に延出する嵌合オス部が形成されている。
そして、シュラウドの嵌合オス部はファン本体の嵌合メス部に挿入後、シュラウドの表面とファン本体の傾斜面となる翼先端溶着部及びシュラウドの嵌合オス部の側面とファン本体の嵌合メス部の側面が固着されて一体となり、ターボファンが形成されている。このように形成されたシュラウドとファン本体の両者を固着させる際、シュラウドの嵌合オス部とファン本体の嵌合メス部とにより、容易かつ正確に位置決めが可能なため、製造精度が向上すると共に、生産性を向上させることができる(例えば、特許文献1参照)。
従来のターボファンは上述のように構成され、シュラウドとファン本体の固着時の製造精度が向上し、生産性の向上が可能である。しかし、シュラウドとファン本体との溶着面は、シュラウドの表面とファン本体の傾斜面となる翼先端溶着部及びシュラウドの嵌合オス部の側面とファン本体の嵌合メス部の側面であり、シュラウドとファン本体の組立て溶着時にターボファンの回転軸方向(上下方向)に両者が加圧されるが、ファン本体の翼先端溶着部は翼の回転方向に傾斜設置されているので翼先端溶着部は傾斜面となり、そのために上下方向の力が逃げ、翼に水平方向の力が付加されて溶着力が低下し、均等に溶着されないおそれがある。
また、水平方向の力を吸収するのは、シュラウドの嵌合オス部とファン本体の嵌合メス部の側面のみであるため、シュラウドの嵌合オス部とシュラウドの接続面に応力が集中して破損するおそれがある。
このような問題を解決するために特許文献2のターボファン及びその製造方法が提案開示されている。
しかし特許文献2の形状のターボファンは、図13に示すような形状である。ターボファンの翼部分と底板は一体成形されているので成形用の金型が複雑になるという問題があった。またシュラウドにも翼部分と同数の、翼部分と固着接合するための凸状嵌合部が設けられている。従ってシュラウドを成形する金型も複雑になり、製造コストが上昇するという問題があった。
また特許文献3では、ターボファン用ブレードを二つの部品に分け、それらを接合して一体化し、他の部品(主板と側板)と接合してターボファンを製造する技術が開示されている。この時、ターボファンブレード9には、図15に示すように、格子状のリブが設けられている。この特許文献3により製造されたターボファンは、運転時にブレード9が弾性変形しファン運転中の圧力変動を吸収しブレード9の表面から発生する空力騒音を低減することが目的である。ブレード9の表面S(薄膜)は、弾性変形するような弱い材料を使用している。従ってブレード9の格子状のリブL(L1、L2)部分は、強度を有する材料で成形する必要がある。このような点から特許文献3のブレード9は、構造的に複雑であり成形も容易ではない。
また特許文献3の形状のブレード9を使用した場合は、ターボファンの主板と側板をブレードを介して超音波溶着により接合できないという問題がある。従って特許文献3のターボファンを製造する場合、超音波溶着ではなくレーザ溶接により接合しなければならない。従って特許文献3のターボファン9は、その製造コストが高いという問題もある。
更にブレード9は、二つの部材91と92を接合する構成であり、ブレード部材91と92を接合するための設備と手間も必要であり、更に製造コストが高くなるという問題もあった。
特許第3509456号公報 特開2007−120445号公報 特開2008−144667号公報
このような問題を解決するために、ターボファンの構成部品である主板、シュラウド、及び羽根部材(翼)を別々に成形し、超音波溶着にて組み立て一体化してターボファンを製造することが提案されている。しかし羽根部材は軽量化するために、二つの部材に分け組み合わせる構成となっている。この場合、二つの羽根部材を組み合わせる場合、従来のピンと穴をそれぞれ複数個設け組み合わせるだけでは、超音波溶着時の加圧力により二つの羽根部品の間に隙間が空いてしまい組立不良が生じていた。また主板と羽根部材、シュラウドと羽根部材の嵌め込み部の構成及び溶着エッジの配置の方法を工夫しないと超音波溶着時の組立不良が生じる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、従来のターボファンに比べて生産性に優れ、安価なターボファンを超音波溶着により製造し提供することを目的としている。
上記課題を解決するための第1発明のターボファンは、中央部にモータの回転軸に固定されるボスを有する主板と、吸込み導風壁を形成するシュラウドと複数の羽根部材を熱可塑性樹脂で別々に成形し、前記主板は、前記複数の羽根部材との嵌合部を有し、前記シュラウドは前記複数の羽根部材との嵌合部を有し、前記複数の羽根部材を、前記主板と前記シュラウドの前記複数の嵌合部に回転軸に平行に嵌合させ超音波溶着にて一体化したことを特徴とする。
第1発明によれば、ターボファンを、主板、シュラウド及び羽根部材をそれぞれ別々に製造し、組み立てしてターボファンを超音波溶着にて固着させているので、各構成部材を成形する金型の形状が簡素化されターボファンの製造コストが格段に安価となる。更に各構成部材を超音波溶着により組立てているので、ターボファンをレーザ溶接法に比べて安価に製造することができる。
第2発明のターボファンは、第1発明において、前記羽根部材は、二つの羽根部品を組み合わせた羽根部材であって、一方の羽根部品の複数個所に凹部を設け、他方の羽根部品に前記凹部と嵌合する凸部を前記凹部と同数設け、前記二つの羽根部品を嵌合させた羽根部材であることを特徴とする。
第2発明によれば、羽根部材を二つの羽根部品に分けても、一方の羽根部品の複数個所に凹部を設けており、他方の羽根部品に前記の凹部と嵌合する凸部を、前記の凹部と同数設けており、その凹部と凸部を嵌合し組み合わせているので、ターボファンの主板、シュラウド及び羽根部材を組み立てて超音波溶着する際に羽根部材の二つの羽根部品に隙間が発生することが無く、ターボファンの構成部品を問題なく一体化することができる。従ってターボファンの品質を確保するとともに、歩留まりを向上させることができる。
第3発明のターボファンは、第1発明または第2発明において、前記羽根部材は、超音波溶着にて、主板及びシュラウドと溶着する際の加圧方向にリブを設けたことを特徴とする。
第3発明によれば、羽根部材には、主板、シュラウドと羽根部材を超音波溶着する際の加圧方向にリブを設けているので、羽根部材のシュラウドとの接合部位が超音波溶着の加圧力に対抗することができ、変形することが無いので、超音波溶着を問題無く行なうことができる。従ってターボファンの品質を確保するとともに、歩留まりを向上させることができる。
第4発明のターボファンは、第1発明から第3発明のいずれか1つの発明において、前記主板と前記羽根部材との嵌合部、及び前記シュラウドと前記羽根部材との嵌合部に溶着エッジを設けたことを特徴とする。
第4発明によれば、主板とシュラウドが羽根部材と接合される部分には溶着エッジが設けられているので、過度な加圧力を加えることなく超音波溶着をすることができる。従ってターボファンの品質を確保するとともに、歩留まりを向上させることができる。
第5発明のターボファンは、第1発明から第4発明のいずれか1つの発明において、前記シュラウドと前記羽根部材との嵌合部に設けた溶着エッジは、嵌合部の中央から羽根部材の正圧側または負圧側に偏らせて設けたことを特徴とする。
第5発明によれば、羽根部材がシュラウドに嵌合される部分に、その中央から偏らせて溶着エッジが設けられているので、超音波溶着加工の加圧力が主板またはシュラウドを通じて羽根部材に加えられても羽根部材が適正な姿勢を保持して超音波溶着をすることができる。従ってターボファンの品質を確保するとともに、歩留まりを向上させることができる。
第6発明のターボファンは、第1発明から第4発明のいずれか1つの発明において、前記シュラウドと前記羽根部材との嵌合部に設けた溶着エッジは、嵌合部の中央に設けたことを特徴とする。
第6発明によれば、羽根部材の風を押し出す正圧面とその反対面がその頂部から底部に亘り同一形状である羽根部材の場合、第5発明と同様の効果を発現する。
第7発明のターボファンは、第1発明から第3発明のいずれか1つの発明において、前記羽根部材は、主板との嵌合部、及びシュラウドとの嵌合部に溶着エッジを設けたことを特徴とする。
第7発明によれば、第5発明及び第6発明と同様の効果を発現する。
本発明のターボファンの主板、シュラウド及び羽根部材の組立時のセット状態を示す斜視図。 本発明のターボファンの完成した状態を示す斜視図。 本発明のターボファンの主板の全体概略図。 図3の主板と羽根部材との嵌合部の拡大図。 図3の主板と羽根部材との嵌合部の溶着エッジの説明図。 図3の主板と羽根部材とを嵌合させた状態の説明図。 本発明のターボファンのシュラウドを裏側から見た全体概略図。 図7のシュラウドと羽根部材との嵌合部の拡大図。 図7のシュラウドと羽根部材との嵌合部の拡大図。 図7のシュラウドと羽根部材とを嵌合させた状態の説明図。 本発明のターボファンの羽根部材の全体概略図。 図11の羽根部材を分解した説明図。 従来型のターボファンの完成した状態を示す斜視図。 加圧により羽根部材に隙間が発生した状態を示す説明図。 特許文献3のターボファン用のブレードの概略図。
本発明のターボファンについて図1から図15により説明する。
図1は本発明のターボファンの主板、シュラウド及び羽根部材の組立時の状態を示す斜視図、図2は本発明のターボファンの完成した状態を示す斜視図、図3は本発明のターボファンの主板の全体概略図、図4は図3の主板と羽根部材との嵌合部の拡大図、図5は図3の主板と羽根部材との嵌合部の溶着エッジの説明図、図6は図3の主板と羽根部材とを嵌合させた状態の説明図、図7は本発明のターボファンのシュラウドを裏側から見た全体概略図、図8は図7のシュラウドと羽根部材との嵌合部の拡大図、図9は図7のシュラウドと羽根部材との嵌合部の拡大図、図10は図7のシュラウドと羽根部材とを嵌合させた状態の説明図、図11は本発明のターボファンの羽根部材の全体概略図、図12は図11の羽根部材の分解した説明図、図13は従来型のターボファンの完成した状態を示す斜視図、図14は加圧により羽根部材に隙間が発生した状態を示す説明図、図15は特許文献3のターボファン用のブレードの概略図である。
図2において、本発明のターボファン1は、円板状の主板2、ファンの吸込導風路を形成するシュラウド3、及び主板2とシュラウド3を接続する複数の羽根部材4により構成されている。各部品は、熱可塑性樹脂を用いて個別に射出成形される。羽根部材4は、主板2及びシュラウド3の周辺部に複数個所設けた嵌合部に嵌め込んで組立て接合される。接合は、超音波溶着により接合される。尚羽根部材4の構造は、<3>にて詳述するが、図1に示すように、風を押し出す正圧面とその反対面である負圧面を有する。正圧面と負圧面は、ターボファンの送風特性を実現するために所要の曲面形状を呈する。但し、図13に示すように、風を押し出す正圧面とその反対面(負圧面)がその頂部から底部に亘り同一形状(ストレート)である場合もある。
従来、各部材を個別で成形し、組立接合する場合は、超音波溶着にて接合することは、難しくレーザ溶接法にて行なわれていた。レーザ溶接法は、接合する対象物に加圧力を加える必要がなく、レーザ照射により接合することができる。しかしながら、その装置は高価なものである。従ってその装置により製造されたターボファンは高価なものとなる。本発明はこのような問題を解決するためのものである。本発明は、個別に成形した構成部材を図1のように配置して超音波溶着により組立接合することを可能とするものである。発明者は、構成部材の構成及び構造に種々改良を加え、本発明に到達した。以下各部材の構成及び構造について説明する。
<1>主板の構造
主板2は、図3に示すように、その中央部にモータを覆うように形成された凸形状のハブ22と、ハブ22の中心部にモータのシャフトが高さ方向(図1から図3の上下方向)に挿入されて固定されるボス21とを有している。また主板の周縁部には、図3に示すように、羽根部材4と組立接合する際に羽根部材を嵌込む嵌合部23を羽根部材4の個数分設けられている。
嵌合部23は、図4のように構成されている。所定高さ及び厚さを有して主板上に立設し周回するように形成した壁部231、ピン部232及び溶着エッジ233により構成されている。図11に示す羽根部材4の底部4Bがこの嵌合部23に嵌込まれる。この時、羽根部材4の底部4Bには図11及び図12に示す穴414が設けられており、この穴にピン232が挿通する。羽根部材4の底部4Bは、この壁部231とピン232により嵌め込まれ位置決めされる。また嵌合部23に羽根部材4の底部4Bが嵌め込まれると、図6に示すように羽根部材の底部4Bの底面が溶着エッジ233に接触する状態となる。溶着エッジは、図4及び図5に示すように、ピン232を囲むように、壁部231に沿うように内側に2列設けられている。その断面は、略三角形状を呈している。
図6は、主板2と羽根部材4が超音波溶着により接合される直前の状態を示している。嵌合部23を図4及び図5のように構成することにより、超音波溶着時の加圧力を受けても安定した姿勢で接合することができる。
<2>シュラウドの構造
シュラウド3を図7により説明する。図7は、図1及び図2のシュラウド3を、嵌合部33が見えるように裏面から見た図面である。シュラウド3は、図7に示すように、中央部には大きな開口部31を有している。また周辺部32には、主板2に嵌合された羽根部材4に相対する位置に、羽根部材の頂部と嵌合する嵌合凹部33を羽根部材と同数備えている。周辺部32は、外周方向に略傾斜面を呈している。嵌合部33は、図8に示すように、羽根部材の頂部4Tの形状(図11参照)に合わせて階段状を呈し、その壁部332に沿って羽根部材4の頂部4Tが嵌まり込み位置決めされるように構成されている。嵌合部33は、以下本実施形態の形状に即して嵌合凹部33という。
また嵌合凹部33の天井部331には、図9に示すように、溶着エッジ333が設けられている。溶着エッジは、階段部分の天井部に、一列設けられている。この溶着エッジ333は、嵌合凹部33の天井部331の中央ではなく壁部332に対して羽根部材の正圧面側(羽根部材が風を押し出す面側)または負圧面側(正圧面側と反対面側)に偏らせて設けている。尚本実施例の図9では正圧側に偏らせている。溶着エッジの断面は、略三角形状を呈している。この嵌合凹部に羽根部材4の頂部4Tが嵌め込まれると、頂部4Tは溶着エッジ333に接触する状態となる(図10参照)。
羽根部材4の形状が、図13の羽根部材のように、風を押し出す正圧面とその反対面がその頂部から底部に亘り同一形状(ストレート)である羽根部材の場合、溶着エッジは以下の構成とすることができる。すなわち、嵌合凹部33の天井部331に設けた溶着エッジ333は、嵌合凹部33の壁部332に沿ってその嵌合凹部の中央に設ける構成とすることができる。
図10は、シュラウド3と羽根部材4が超音波溶着により接合される直前の状態を示している。嵌合部33を図8及び図9のように構成することにより、超音波溶着時の加圧力を受けても安定した姿勢で接合することができる。
<3>羽根部材の構造
羽根部材4について、図11及び図12により説明する。羽根部材4は、主板2の嵌合部23に嵌り込む底部4Bとシュラウド3の嵌合凹部33に嵌り込む頂部4Tを備えている。また底部には、主板2の嵌合部23のピン232が挿通する穴414が設けられている。主板2とシュラウド3は、各々の嵌合部23と嵌合凹部33に複数の羽根部材4の底部4Bと頂部4Tを嵌め込み接合される。
羽根部材は、複数枚あるので、ターボファンを軽量化するために、内部を空洞化する必要がある。このため一つの羽根部材4は、二つの部材を組み合わせた構成としている。図12は、その二つの部材41・42の説明図である。説明上部材42は、表側から見た図であり、部材41は内側から見た図である。本実施例では、部材41が正圧面側であり、部材42は負圧面側である。部材41は、その周縁部に厚さを有する起立部が形成された略ケース状を呈している。部材42は、薄肉の曲面状の蓋である。二つの部材41と42の組立工程を簡素化するために、二つの部材を複数のピン穴411・ピン421、及び差込凸部422・差込凹部412により嵌め込み一体化して使用する。ピンとピン穴のみで嵌め込むみ超音波溶着すると二つの部材41と42が開いて隙間が発生してしまう。この超音波溶着加工時の隙間発生を防止するために、差込凸部及び差込凹部を設けて嵌め込んでいる。
ピン421は、図12では、部材42側に3箇所設けられている。ピンを設ける位置は、この図の位置に限定されない。問題なく嵌め込まれる場所であれば良い。部材41のピン穴411は、部材42のピン421に対応する位置に設けられている。ピン及びピン穴は、全て同一形状でよい。
差込凸部422は、部材42側に4箇所設けられている。羽根部材4の底部側に相当する箇所に1箇所422A、羽根部材の縦方向の端部に2箇所422B・422C、さらに頂部に1箇所422Dが設けている。差込凸部は、4箇所ともに板状に形成されている。差込凹部は、板状の差込凸部422A、422B、422C及び422Dを差込が可能な凹部である。差込凸部422Aが差込凹部412Aに対応し差し込まれ、差込凸部422Bが差込凹部412Bに、差込凸部422Cが差込凹部412Cに、更に差込凸部422Dが差込凹部412Dに差し込まれる。差込凹部412Aは、図11及び図12に示すように矩形状の切欠形状となっている。差込凹部412Bと412Cは、図12に示すように、X矢視図及びY矢視図に示すように袋状の凹部である。また差込凹部412Dは、Z1矢視図に示すように、部材41の頂部屋根に貫通した長穴状に設けられている。この長穴状の差込凹部に差込まれる差込凸部422Dは、Z2矢視図に示すように、部材42の頂部の屋根にこの長穴に嵌込む突起状に設けられている。
部材41及び部材42は、薄肉であり、羽根部材4の底部4Bと頂部4Tは薄肉の板状を呈する。このような薄肉の部材を、ピンとピン穴、差込凸部と差込凹部で嵌め合せても、超音波溶着加工において、シュラウドの溶着エッジを通じて羽根部材4の各部材に加圧力が加えられるので、各部材の頂部は変形する。この変形を防止するために、部材41の内側には補強用のリブ413が超音波溶着加工の加圧方向に設けられている。
リブ413の作用効果について説明する。羽根部材4は、部材41と部材42は嵌め合わせされている。加圧前(超音波溶着加工前)には、図14(a)のように部材41と部材42の間には隙間は無い状態である。超音波溶着加工中は、図14(b)のように、羽根部材4は超音波工具によりシュラウド3を通じ加圧力Pを受ける。尚図中主板2とシュラウド3は省略している。加圧中(超音波溶着加工中)は、図14(b)のように、羽根部材4は加圧力Pを受ける。部材41の内側にリブ413が無いと、矢印方向に部材41と部材42は変形移動し、部材41と部材42の間に隙間が発生する。部材41のリブ413は、図12に示すように加圧力を受ける方向に細い2本のリブを接近して設けている。このようなリブ413が加圧力による部材41の変形を防止する。これにより羽根部材4の隙間発生が防止され、主板2、シュラウド3及び羽根部材4の超音波溶着加工が可能となる。
このように構成された部材41及び部材42をピンとピン穴、差込凸部と差込凹部で嵌め合せ、羽根部材4として使用する。
また超音波溶着時に作用する溶着エッジは、これまでの説明では、主板の嵌合部とシュラウドの嵌合凹部に設けていた。しかしこれに限定されるものではなく、例えば以下の構成とすることもできる。すなわち、溶着エッジは、嵌合部に設けるのではなく、羽根部材の底部4Bと頂部4Tに設ける構成とすることもできる。
<4>ターボファンの組立接合
上記ように構成された、主板2、シュラウド3及び複数の羽根部材4を図1に示すように、主板2の嵌合部23に羽根部材4の底部4Bを嵌め合せ、シュラウド3の嵌合凹部33に羽根部材4の頂部4Tを嵌め合せし仮組を行なう。このように仮組されたものを、以下「ワーク」と称する。この状態で、羽根部材4の底部4Bは、図6に示すように主板2の嵌合部23の溶着エッジと接触している状態である。また、羽根部材4の頂部4Tは、図10に示すようにシュラウド3の嵌合凹部33の溶着エッジと接触している状態である。
このように仮組されたワークを超音波溶着機の治具上に載置する。ワークのシュラウド3の所定位置を超音波溶着機のホーンが接触加圧して、溶着エッジが溶融しワークは一体化される。ワークを超音波溶着機の治具上に載置する方法は、図1に示すように主板2を治具上にセットしても良いし、反転してシュラウドを治具上にセットしても良い。
この超音波溶着加工の過程において、主板2の嵌合部23の構成、シュラウド3の嵌合凹部33の構成、及び羽根部材4の部材41と部材42を嵌め込んだ構成が相互に作用し、各部材が位置ズレすることなく、また羽根部材の部材41と部材42の隙間が発生することなく超音波溶着することができる。従って超音波溶着加工により安定した品質のターボファンを得ることができる。しかも製造コストは、レーザ溶接法に比べ格段に安価である。
<5>実施例および比較例
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明のターボファンと比較例(特許文献3)のターボファンについて説明する。
[実施例]
本実施例では、ABS樹脂により、図1のターボファンの構成部材である主板2、シュラウド3、及び羽根部材4(部材41と部材42)を別々に射出成形により成形した。尚羽根部材4は、部材41と部材42をお互いに嵌め込みして一体化しターボファンを作製した。
これらの構成部材を<4>「ターボファンの組立接合」で説明したように超音波溶着により一体成形した。超音波溶着の加工条件は、加圧力は0.1〜0.2MPaであり、溶着機のパワーは2000W、加圧時間は1.0秒とした。これにより得られたターボファンは、主板2とシュラウド3がブレード4を介して完全に溶着され一体化されていた。またブレード4は、部材41と部材42を嵌め込み方式として一体化したものを使用しているが、隙間の発生は皆無であった。
[比較例]
特許文献3に記載のターボファンを作成した。主板と側板(シュラウド)は実施例と同一の材料とした。ブレード9は、図15のとおりである。二つのブレード部材91と92を接合して一体化する構成とした。ブレード部材の材質は、ABS樹脂のブチル成分の量を多くして弾性変形しやすくしたものであり、図14に示すように格子状のリブL(L1とL2)を設けた。リブLは、図14のとおり縦方向に2列、横方向に4列設けた。この二つのブレード部材91と92を超音波溶着にて接合し一体化しブレード9とした。これらの構成部材を組み合わせ実施例と同一の超音波溶着機にセットし、種々加工条件を変更して超音波溶着加工を行った。ブレード9の表面Sが弾性変形する程度に弱いため超音波溶着加工が全くできず、各部材の接合はできなかった。
以上のように、本発明のターボファンは超音波溶着加工が可能となるように構成部材である主板2、シュラウド3、ブレード4の形状を工夫し、安価で品質上問題ないターボファンを実現することができた。
1 ターボファン
2 主板
21 ボス
22 ハブ
23 嵌合部
231 壁部
232 ピン部
233 溶着エッジ
3 シュラウド
31 開口部
32 周辺部
33 嵌合凹部
331 天井部
332 壁部
333 溶着エッジ
4 羽根部材
41 部材
42 部材
411 ピン穴
412 差込凹部
413 リブ
414 穴
421 ピン
422 差込凸部
4B 羽根部材の底部
4T 羽根部材の頂部

Claims (7)

  1. 中央部にモータの回転軸に固定されるボスを有する主板と、吸込み導風壁を形成するシュラウドと複数の羽根部材を熱可塑性樹脂で別々に成形し、
    前記主板は、前記複数の羽根部材との嵌合部を有し、
    前記シュラウドは前記複数の羽根部材との嵌合部を有し、
    前記複数の羽根部材を、前記主板と前記シュラウドの前記複数の嵌合部に回転軸に平行に嵌合させ超音波溶着にて一体化した
    ことを特徴とするターボファン。
  2. 前記羽根部材は、二つの羽根部品を組み合わせた羽根部材であって、
    一方の羽根部品の複数個所に凹部を設け、他方の羽根部品に前記凹部と嵌合する凸部を前記凹部と同数設け、前記二つの羽根部品を嵌合させた羽根部材であることを特徴とする請求項1に記載のターボファン。
  3. 前記羽根部材は、超音波溶着にて、主板及びシュラウドと溶着する際の加圧方向にリブを設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のターボファン。
  4. 前記主板と前記羽根部材との嵌合部、及び前記シュラウドと前記羽根部材との嵌合部に溶着エッジを設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のターボファン。
  5. 前記シュラウドと前記羽根部材との嵌合部に設けた溶着エッジは、嵌合部の中央から羽根部材の正圧側または負圧側に偏らせて設けたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のターボファン。
  6. 前記シュラウドと前記羽根部材との嵌合部に設けた溶着エッジは、嵌合部の中央に設けたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のターボファン。
  7. 前記羽根部材は、主板との嵌合部、及びシュラウドとの嵌合部に溶着エッジを設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のターボファン。
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