JP2016083662A - 鋼の連続鋳造鋳片の切断装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 鋼の連続鋳造鋳片の切断に際して楔形歯の圧入により鋳込高速化と圧延歩留まりの向上を図る。課題は1)確実安定した切断、2)拡幅対策、3)切断歯の耐久である。【解決手段】 切断に際して従来の油圧せん断から楔形切断歯の圧入による噛み切り方式に変更する。鋳片を挟んで対面する圧入歯台の両端をねじ棒により枠構造とし、電動機・減速機・プーリーを介して両ねじ棒を同期回転させて楔形歯を鋳片軸対称に圧入させる。歯の片側側面に拡幅拘束板を設け背面をねじ棒に預ける。圧入反力は強力な圧入台で、拡幅反力は強力なねじ棒側面で受ける。電動機のインバータ制御による分断衝撃の緩和とプーリーの吸収により圧入方式の衝撃問題を解決する。【選択図】 図3
Description
本発明は鋼の連続鋳造において鋳片を機械的に切断する装置に関するものである。
連続鋳造において鋳片の切断にはかつてはガス溶断が使用されたが現在では断面の小さいビレットでは油圧シアーが多用されている。切断面は溶断に比較して平坦であるが凹凸、『むしれ』、『かえり』等の不都合が生ずる。これらは圧延において噛み込みを阻害したり両端近傍の特異変形により製品にキズとして残存する。従って端部は圧延途中で適宜切断除去される。これは圧延歩留まり損の一原因となっている。
連続鋳造鋳片を切断する際、端部を砲弾型に切断して上記問題を解決することは当業者の願望であるが、砲弾型に準ずる楔形歯の圧入による傾斜型が提案されている。
連続鋳造鋳片を切断する際、端部を砲弾型に切断して上記問題を解決することは当業者の願望であるが、砲弾型に準ずる楔形歯の圧入による傾斜型が提案されている。
切断に三問題が挙げられる。一は上記の圧延歩留まり損であり、二は連続鋳造を高速化すると芯部が凝固直後又は未凝固の状態で切断することになり、せん断により噴出の他に芯部脆弱部がむしれ、鋳片のへりに移動して付着し、搬送を阻害する。あるいは刃間へ差し込み、作動不能となる。これらは楔形歯の圧入方式により解決される。三に圧入方式でも高速鋳込の場合には芯部が未凝固のため切断部位の拡幅が過大になって搬送や圧延噛み込みに問題となる。
特許文献1にはビレットを対象に上記問題の解決策が提起されている。それによると切断を2段階で行い、初段は鋳片の切断予定位置を傾斜的に圧下して溶融芯を封鎖し、次段は該位置でせん断する。鋳込高速化と端部傾斜による圧延時の端部切断量の削減の効果が記載されている。本方法では新たに圧下装置の組み込みが問題となる。
特許文献2には、スラブを対象にした切断方法が提起されている。それによると相対する楔形切断歯を鋳片厚の中央部に向かって圧入し、切断面に傾斜をつけて鋳片を分断する。端部は楔形(三角柱)となり切断バリは断面中央部に位置するのでカエリによるキズが発生せず、傾斜した端面は平坦となり圧延歩留まりが向上すると記載されている。
さらに4頁16〜32行には、楔の開き角が重要な要素であり、60°以下では刃先が衝突する危険性が増し、60°以上では歯先間隔が板厚の10〜20%に達した時点でスラブ軸方向の分離力により容易に分断されると記述されている。本方法がビレットの連続鋳造に応用できるなら大変好都合であるが疑問がある。
特許文献3には、前記文献2の改良方法が同一出願人によって開示されている。それによると楔形歯を圧入するとともに、歯先にはせん断部を設けて刃を構成し、刃先をすれ違いさせて確実に切断する。刃先部の開き角(通常90°弱)が半減して耐久が問題となる。
スラブでは拡幅は問題とならないが、ビレットの場合、せん断では拡幅比(=切断後幅/切断前幅)は約1.2前後であって該値が許容されているが、圧入では特に実質中空材への圧入では該比がかなり大きくなり問題になる。強固な拡幅拘束ガードが必要と推測される。
特許文献4には圧入方式において確実な切断と拡幅に対処する方法が開示されている。
それによると切断は両歯先を前後に食い違いさせ中間点以上に送り込むことにより解決される。拡幅拘束に対しては両歯台の片側に拘束板を設けて拘束すると共に切断後の歯台の後退に伴って拘束板も後退し、鋳片の走行を妨げない。これらは大いに参考になる。
特許文献4には圧入方式において確実な切断と拡幅に対処する方法が開示されている。
それによると切断は両歯先を前後に食い違いさせ中間点以上に送り込むことにより解決される。拡幅拘束に対しては両歯台の片側に拘束板を設けて拘束すると共に切断後の歯台の後退に伴って拘束板も後退し、鋳片の走行を妨げない。これらは大いに参考になる。
引抜走行中の鋳片に楔形圧入歯を圧入して切断する意味と問題点と対処方法が明らかになっても具体的な構造に関しては必ずしも容易ではない。1)片側から圧下しても両面均等な圧入にはなるが鋳片が押し上げられ(押し下げられ)走行を傾けて鋳片に曲がりが生ずる。設備費を抑制した両側均等圧入が期待される。2)鋳片の走行に追随して切断機を前進させなければならない。3)圧入方式では剪断方式とは逆に最大荷重は分断直前に発現し、分断と同時に負荷が消滅し、切断機に衝撃が作用し設備耐久に問題が生ずる。油圧では当該問題の解決は困難である。4)拡幅抑制に対して拘束板には当然荷重が作用するが拡幅を小さく抑制、又は大きな拡幅を抑制しようとすると接触面積が増加し、それに伴い大きな拡幅力(圧下力の数分の1)が作用し、単なる拘束板では耐えられない。強力な拘束力を組み込まねばならない。等々の問題を許容される設備費用内で且つ構造上の工夫で解決しなければならない。
本発明は鋼のビレットの連続鋳造において鋳片切断装置の改良により、1)高速鋳込を容易にすること、2)ビレット端面形状を楔形に成形して圧延歩留まりを向上させることの二つを目的とし、そのため連続鋳造鋳片を切断するに当たり鋳片を挟んで対向する2個の楔形切断歯を鋳片面に圧入して噛み切るように分断する方式を採用する。その際、1)鋳片に曲げ作用を与えずに走行する鋳片に追随し、2)衝撃を避けつつ確実に切断し、3)拡幅を極度に抑制しても必要な拡幅拘束力を得ること等が設備費についても容易な切断装置を提供することを解決すべき課題とする。
第1発明は、鋼の連続鋳造鋳片を切断する装置であって、切断装置本体と該装置本体を作動させる回転駆動手段と該装置本体と該回転駆動手段とを積載し鋳片引抜に追随して走行可能な台車とから成り、1)該切断装置本体は楔形歯を上置し鋳片パス芯に対して対称的に配置した上下同一の2枚の圧入台と、2)該圧入台の両端近傍を互いに結合して枠構造とする左右同一の2本のねじ棒と、3)該ねじ棒の片端に勘合され前記回転駆動手段からの回転力を受ける左右同一の大プーリーと、4)該楔形歯の片側面に設けられ圧入部の拡幅を拘束し且つ拘束反力を主に前記ねじ棒の側面で受けるところの摺動拘束板とから成り、該回転駆動手段は5)インバータによって制御される電動機と、6)該電動機に連結する減速機と、7)該減速機の出力軸に結合しベルトを介して前記大プーリーに回転力を伝達する小プーリーとから成り、電動機の回転により両ねじ棒を同期回転させ前記両圧入台上の前記楔形歯を鋳片に圧入するとともに該台車を鋳片に追随させつつ鋳片パス芯において分割することを特徴とする連続鋳造鋳片の切断装置である。
第2発明は、鋼の連続鋳造鋳片を切断する装置であって、切断装置本体と該装置本体を作動させる回転駆動手段と該装置本体と該回転駆動手段とを積載し鋳片引抜に追随して走行可能な台車とから成り、該切断装置本体は、1)鋳片を挟んで対称的に配置された楔形歯の一方を該鋳片を囲む枠構造の上端内側に固定した外側圧入台と、2)該枠構造の下端にねじ込まれたねじ棒と、3)他方の楔形歯が上置され該ねじ棒の上部にねじ勘合した内側圧入台と、4)該ねじ棒の下部に勘合され前記回転駆動手段からの回転力を受ける大プーリーと、5)該ねじ棒を回転可能に前記台車に固定する軸受けと、6)該楔形歯の片側面にそれぞれ設けられ圧入部の拡幅を拘束し且つ拘束反力を主に前記枠構造の側面で受けるところの摺動拘束板とから成り、 該回転駆動手段は、7)インバータによって制御される電動機と、8)該電動機に連結する減速機と、9)該減速機の出力軸に結合しベルトを介して前記大プーリーに回転力を伝達する小プーリーとから成り、電動機の回転によりねじ棒を回転させて外側圧入台を下方へ、内側圧入台を上方へ移動させ前記楔形歯を鋳片に圧入するとともに該台車を鋳片に追随させつつ鋳片パス芯で分割することを特徴とする連続鋳造鋳片の切断装置である。
第3発明は、楔形歯の開き角が45°以上120°以下であり、切断時間が1秒以上4秒以下であり、許容拡幅率(=切断後の最大幅/切断前幅)が1.05以上1.3以下であることを特徴とする第1発明及び第2発明に記載した連続鋳造鋳片の切断装置である。
連続鋳造の高速化に伴う未凝固鋳片を切断するに際して、本発明では楔形歯の圧入によって溶融芯の封鎖と先端の傾斜成形と鋳片の切断を同時に且つ容易確実に行うことができる。溶融芯の漏出が無く高速化が可能となり鋳造能率が向上する。切断面(圧入面)は平滑であり端部形状は先細り型であるので圧延歩留まりが向上する。
圧入による切断では剪断とは逆に分断直前に最大荷重となって分断と同時に衝撃荷重が各所に作用しメカニズムの耐久に良くない。本発明では、1)インバータによる精密入力制御により該衝撃を緩和し、2)プーリー・ベルト機構の介在により衝撃を弾性的に吸収し当該問題を解決する。油圧圧下や歯車機構では問題が残る。
圧入に伴う拡幅を拘束する際、拡幅量を小さく抑制すると接触面積が増加し、比例して反力が増加するので単純な拘束板では抗しきれない。本発明では大荷重を受ける圧入台と同様に強力なねじ棒の側面において摺動しつつ反力を受けるので摺動拘束板は強固で耐久に良い。さらに拘束板は上下の楔形歯の片側側壁に設けられているので後退時には両板は鋳片と摺動しつつ鋳片から容易に離反する。一方の歯の両側面に設けると拘束板と鋳片は互いに摺動できず噛み離れが安定しない。
図1は本発明を実施する連続鋳造機の概略側面図である。レードル1からタンデイシュ2を経て鋳型3に供給された溶鋼Meは該鋳型3で冷却され凝固殻を形成しながら鋳片5となる。該鋳片5はピンチ・ロール6により通常より高速で引き抜かれ、2次冷却帯4を経て伸直される。鋳片5の内部に溶融芯8を残したまま切断装置7を通過し、所定長さで該切断装置7により切断される。溶融芯8は封鎖され、溶融芯封入鋼片9が形成される。鋳造能率は引抜速度に比例して増加する。
該鋼片9は直接もしくは保持炉(図示せず)を通して次工程の熱間圧延に供給される。圧延への搬送中又は保持中に芯部の凝固と均熱化が進む。鋼片の保有熱量(温度)が通常より増加するので再加熱の熱量や圧延電力量等が削減される。粗圧延の途中で材料の両端部は形状や表面性状の不適格のため適宜切断除去されるが、本発明では不適格部が短かくなるので切断長さは短縮され圧延歩留まりが向上する。
図2は本発明に関わる鋳片の切断原理を示す。1対の楔形歯22,22’が鋳片21を挟んで引抜方向と直角に鋳片上下面に鋳片パス芯20に対称的に圧入される。両歯22,22’の歯先は鋳片引抜方向にわずかにずらせて(ズレ量G)設けてあり対称『的』の理由である。圧入の進行につれまず凝固殻23が傾斜陥没し、溶融芯24が封鎖される。
次いで両切断歯22,22’の歯先は互いに衝突せずに鋳片厚さの中間点をわずかに越えて歯先側面が互いに接するまで圧入される。接する直前に鋳片は噛み切られるように分断される。変形の形態は末期までは圧下、末期はせん断+引張りである。従って確実に切断される。
ズレ量Gは過小だと衝突の危険性が残り、過大だと間隙の材料が切断の進行を妨害する。プラスティシン・モデルからGは鋳片厚さの1%以上5%以下が望ましいと解った。
次いで両切断歯22,22’の歯先は互いに衝突せずに鋳片厚さの中間点をわずかに越えて歯先側面が互いに接するまで圧入される。接する直前に鋳片は噛み切られるように分断される。変形の形態は末期までは圧下、末期はせん断+引張りである。従って確実に切断される。
ズレ量Gは過小だと衝突の危険性が残り、過大だと間隙の材料が切断の進行を妨害する。プラスティシン・モデルからGは鋳片厚さの1%以上5%以下が望ましいと解った。
圧下面の性状は圧延と同様に平滑である。これが圧延時において両端部の表面性状の不適長さが短くなる根拠である。端部の形状は楔形となって、搬送時の引っかかりが無くなり、ロールへの噛み込み性が良くなる。
図3、図4は第1発明を実施する鋳片切断装置の概略構造の側面と正面を示す。該装置は切断装置本体と、該切断装置を作動させる回転駆動手段と、該装置本体と該駆動手段とを積載する台車とから構成される。
装置本体は以下である。鋳片31を挟んで鋳片パス芯30に対して対称的に楔形歯32,32’が圧入台33,33’上に設けられる。該圧入台33,33’の両端部は2本のねじ棒34,34’により鋳片31を囲んで枠状に構成され、両ねじ棒34,34’の同期回転により圧入台33,33’は平行接近して楔形歯32,32’を鋳片31に圧入する。当然ねじの方向は上下で逆にしてある。ねじ棒の下部はプーリー(大)軸35,35’となっていて大プーリー36,36’が勘合される。
該装置本体は台車41に設けられた架構44に上下の嵌め込み台45,46を介して組み込まれる。
装置本体は以下である。鋳片31を挟んで鋳片パス芯30に対して対称的に楔形歯32,32’が圧入台33,33’上に設けられる。該圧入台33,33’の両端部は2本のねじ棒34,34’により鋳片31を囲んで枠状に構成され、両ねじ棒34,34’の同期回転により圧入台33,33’は平行接近して楔形歯32,32’を鋳片31に圧入する。当然ねじの方向は上下で逆にしてある。ねじ棒の下部はプーリー(大)軸35,35’となっていて大プーリー36,36’が勘合される。
該装置本体は台車41に設けられた架構44に上下の嵌め込み台45,46を介して組み込まれる。
回転駆動手段は以下である。インバータ(図示せず)によって適切に回転制御される電動機40と該電動機に直結する減速機39が鋳片走行に追随する台車41上に設けられ、該減速機39の出力軸38を小プーリー37の軸とし、該小プーリー37と前記の大プーリー36,36’をベルト43により結合して電動機の回転力をねじ棒34,34’に伝達する。
図5は切断装置を下から上を見た図であり、プーリーとベルトの関係を示す。
車輪42を持つ台車41は鋳片引抜方向に走行可能であり、歯の噛み込みと同時に引き抜かれている鋳片によって前方に押し出され、分断後両歯が開いて鋳片から離反した後該台車はシリンダー等簡単な押し引き手段(図示せず)により復帰される。
図5は切断装置を下から上を見た図であり、プーリーとベルトの関係を示す。
車輪42を持つ台車41は鋳片引抜方向に走行可能であり、歯の噛み込みと同時に引き抜かれている鋳片によって前方に押し出され、分断後両歯が開いて鋳片から離反した後該台車はシリンダー等簡単な押し引き手段(図示せず)により復帰される。
圧入による切断ではせん断とは逆に分断直前に最大荷重になって分断と同時に衝撃荷重が各所に作用しメカニズムの耐久に良くない。本発明では、1)インバータによる精密入力制御により該衝撃を緩和し、2)プーリー・ベルト機構の介在により衝撃を弾性的に吸収し当該問題を解決する。油圧圧下や歯車機構では衝撃問題が残る。
図4に戻り、楔形歯32,32’の片側側面に拡幅をある程度拘束する摺動拘束板51,51’が設けられる。拡幅を全て拘束する必要は無いが拡幅量を小さく抑制すると接触面積が増加し、比例して反力が増加するので楔形歯32,32’や圧入台33,33’への固定だけの拘束板では抗しきれない。
図6は当該部分を上から見た図であり、該拘束板51,51’は鋳片の拡幅53によって大きな力を受け外側に押し出されるが、板の背面の摺動合金軸受け52,52’を介してねじ棒34,34’の側面に摺動しつつ該力を預けることにより後退に耐える。該ねじ棒は大荷重を受ける圧入板と同様に強力であって拡幅反力の大部分を充分に受け入れる。
図6は当該部分を上から見た図であり、該拘束板51,51’は鋳片の拡幅53によって大きな力を受け外側に押し出されるが、板の背面の摺動合金軸受け52,52’を介してねじ棒34,34’の側面に摺動しつつ該力を預けることにより後退に耐える。該ねじ棒は大荷重を受ける圧入板と同様に強力であって拡幅反力の大部分を充分に受け入れる。
摺動拘束板51,51’は上下の楔形歯の片側側壁に固定されて設けられているので分断後両板は鋳片と摺動しつつ引き戻される。両拘束板間に挟まっていた鋳片は容易に切断装置から離反する。拘束板を一方の歯の両側面に設けると拘束板と鋳片は互いに摺動できず噛み離れが安定しない。このように摺動拘束板のおもて面は鋳片表面と、背面はねじ棒側面と摺動しつつ所期の機能を果たす。
楔形歯32,32’の開き角は45°以上120°以下とする。必要圧下力は圧下投影面積と変形抵抗の積である。開き角が大きくなるほど投影面積が増加し必要圧下力が増加する。他方鋳片の先端形状は砲弾型に近づき都合良い。45°未満では先細り効果が小さくなって良くない。120°を超えると必要圧下力が過大になって設備費の増加が問題となる。一部の特殊鋼の変形抵抗は量産炭素鋼のそれの2倍に達する。圧下力不足になる場合、歯の開き角を小さくして問題を回避することができる。
切断時間は1秒以上4秒以下とする。電動機の必要出力は切断速度に比例、切断時間に反比例する。1秒以下では出力が過大になる。他方歯先の寿命は切断時間に対して反比例的である。シアーにおいて経験的に知られているが4秒を超えると歯先の寿命は急速に短くなる。2〜3秒が適正値である。
許容拡幅率(=切断後の最大幅/切断前幅)は1.05以上1.3以下とする。拡幅率は両拘束板の間隔によって決まる。多少の拡幅は何ら問題は無いが1.3を超えると搬送に際して引っかかりが生じ易い。また圧延の噛み込みに躓く。1.05未満では形状は望ましいが鋳片の走行が窮屈で場合により常時鋳片と拘束板が接触して望ましくない。
電動機の必要出力は最大切断荷重と切断速度(切断時間)を基にして算出される。切断中において大きな出力を必要とする時間は1秒以下である。他方切断間隔は通常1〜3分である。即ち実効稼働率は1%を下回り設備費に無駄が生ずる。インバーターを適切に設計すると電動機の設計出力を10〜40%削減することができる。当業者には困難ではない。電動機の回転数をインバータによって精密制御することにより歯先の接触を防ぎ且つ分断による衝撃を緩和することができる。油圧では無理である。これも当業者には困難ではない。
図7は本発明の他の例を示す。ねじ込み方式によって楔形歯を設けた圧入台を鋳片に対称的に圧入することは同様であるが、一方の圧入台を枠構造の外側圧入台61とし、他方を内側圧入台62として、該枠の下側にねじ込まれたねじ棒63の頭部にねじ嵌合することにより一本のねじ棒63の回転によって外側を下へ内側を上へと移動させて同等の切断が可能となる。拡幅拘束板65,65’は枠構造の圧入台61の側面によって支えられる。
ねじ棒63の下部には同様に大プーリーが勘合されその下部は枠全体を支える軸受け64に回転可能に取り付けられる。
ねじ棒63の下部には同様に大プーリーが勘合されその下部は枠全体を支える軸受け64に回転可能に取り付けられる。
一般的な炭素鋼ビレットを製造する際、本発明の切断装置を適用する場合の適切な条件を表1にまとめる。実施には特に困難は無い。
1:レードル 2:タンディシュ 3:鋳型 Me:溶鋼 4:2次冷却帯 5:鋳片 6:ピンチロール 7:切断装置 8:溶融芯 9:溶融芯封入鋼片 20:鋳片パス芯 21:鋳片 22,22’:切断歯 23:凝固殻 24:溶融芯 30:鋳片パス芯 31:鋳片 32,32’:切断歯 33,33’:圧入台 34,34’:ねじ棒 35、35’:大プーリー軸 36,36’:大プーリー 37:小プーリー 38:減速機出力軸 39:減速機 40:電動機 41:台車 42:車輪 43:ベルト 44:架構 45:下嵌め込み台 46:上嵌め込み台 51,51’:摺動拘束板 52.52’:摺動合金軸受け 53:拡幅 61外側圧入台 62:内側圧入台 63:ねじ棒 64:軸受け 65,65’:拡幅拘束板
Claims (3)
- 鋼の連続鋳造鋳片を切断する装置であって、切断装置本体と該装置本体を作動させる回転駆動手段と該装置本体と該回転駆動手段とを積載し鋳片引抜に追随して走行可能な台車とから成り、1)該切断装置本体は楔形歯を上置し鋳片パス芯に対して対称的に配置した上下同一の2枚の圧入台と、2)該圧入台の両端近傍を互いに結合して枠構造とする左右同一の2本のねじ棒と、3)該ねじ棒の片端に勘合され前記回転駆動手段からの回転力を受ける左右同一の大プーリーと、4)該楔形歯の片側面に設けられ圧入部の拡幅を拘束し且つ拘束反力を主に前記ねじ棒の側面で受けるところの摺動拘束板とから成り、該回転駆動手段は5)インバータによって制御される電動機と、6)該電動機に連結する減速機と、7)該減速機の出力軸に結合しベルトを介して前記大プーリーに回転力を伝達する小プーリーとから成り、電動機の回転により両ねじ棒を同期回転させ前記両圧入台上の前記楔形歯を鋳片に圧入するとともに該台車を鋳片に追随させつつ鋳片パス芯において分割することを特徴とする連続鋳造鋳片の切断装置。
- 鋼の連続鋳造鋳片を切断する装置であって、切断装置本体と該装置本体を作動させる回転駆動手段と該装置本体と該回転駆動手段とを積載し鋳片引抜に追随して走行可能な台車とから成り、該切断装置本体は、1)鋳片を挟んで対称的に配置された楔形歯の一方を該鋳片を囲む枠構造の上端内側に固定した外側圧入台と、2)該枠構造の下端にねじ込まれたねじ棒と、3)他方の楔形歯が上置され該ねじ棒の上部にねじ勘合した内側圧入台と、4)該ねじ棒の下部に勘合され前記回転駆動手段からの回転力を受ける大プーリーと、5)該ねじ棒を回転可能に前記台車に固定する軸受けと、6)該楔形歯の片側面にそれぞれ設けられ圧入部の拡幅を拘束し且つ拘束反力を主に前記枠構造の側面で受けるところの摺動拘束板とから成り、 該回転駆動手段は、7)インバータによって制御される電動機と、8)該電動機に連結する減速機と、9)該減速機の出力軸に結合しベルトを介して前記大プーリーに回転力を伝達する小プーリーとから成り、電動機の回転によりねじ棒を回転させて外側圧入台を下方へ、内側圧入台を上方へ移動させ前記楔形歯を鋳片に圧入するとともに該台車を鋳片に追随させつつ鋳片パス芯で分割することを特徴とする連続鋳造鋳片の切断装置。
- 楔形歯の開き角が45°以上120°以下であり、切断時間が1秒以上4秒以下であり、許容拡幅率(=切断後の最大幅/切断前幅)が1.05以上1.3以下であることを特徴とする請求項1及び請求項2に記載した連続鋳造鋳片の切断装置。
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