JP2016083038A - 光音響画像化装置および光音響画像化方法 - Google Patents

光音響画像化装置および光音響画像化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】鮮明な光音響波画像を生成することが可能な光音響波画像を生成することが可能な光音響画像化装置を提供する。
【解決手段】光音響画像化装置は、光源部と、光音響波信号Sを検出する検出部と、評価画像Biを投影信号biに変換する投影処理31と、投影信号biと光音響波信号Sとの比較結果に基づいた信号を画像化する逆投影処理33を行い新たな評価画像Bi+1を生成する処理とを繰り返しながら近似を行う統計学的手法による処理により、光音響波画像Rを生成する画像生成部24とを備え、画像生成部24は、投影処理の際に、音響波の減衰に起因する光音響波信号Sの信号強度の減少に対応するように、投影信号biの信号強度を補正するように構成されている。
【選択図】図2

Description

この発明は、光音響画像化装置および光音響画像化方法に関し、特に、被検体に照射された光により発生する音響波に基づいて光音響波画像を生成する画像生成部を備えた光音響画像化装置および光音響画像化方法に関する。
従来、被検体に照射された超音波の反射波に基づいて超音波画像を生成する画像生成部を備えた超音波診断装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、被検体に照射された超音波の反射波に基づいて超音波画像を生成する整相加算回路を備えた超音波診断装置が開示されている。この超音波診断装置には、アレイ振動子と、整相加算回路とが設けられている。そして、アレイ振動子は、被検体に超音波を照射するとともに、被検体内で反射された超音波の反射波を取得するように構成されている。また、整相加算回路は、アレイ振動子により取得した超音波の反射波を解析的手法の処理である整相加算法による処理により超音波画像を生成するように構成されている。
また、従来、被検体に照射されて透過した放射線に基づいて、統計学的手法を用いて放射線画像を生成する画像生成部を備えた放射線画像撮影装置が知られている(たとえば、特許文献2参照)。
上記特許文献2には、被検体に照射されて透過した放射線に基づいて、統計学的手法を用いて放射線画像を生成する逐次近似法再構成部を備えた放射線画像撮影装置が開示されている。この放射線画像撮影装置は、放射線検出部と、逐次近似法再構成部とを含む。放射線検出部は、被検体を透過した放射線を検出し、逐次近似法再構成部は、検出された放射線の放射線画像信号に基づいて統計学的手法の再構成処理を行うことにより、放射線画像を生成するように構成されている。これにより、この放射線画像撮影装置は、統計学的手法の再構成処理を行うことにより、解析的手法の処理であるFBP(Filtered Back Projection)法による再構成処理に比べて、シグナルノイズ比が高い状態で放射線画像を生成することが可能に構成されている。
ここで、上記特許文献1の超音波診断装置に、光源部等を設けることにより、この超音波診断装置を、光音響画像化装置(従来の光音響画像化装置)として、光源部から被検体に照射された光により発生する音響波に基づいて、光音響波画像を解析的手法の処理により生成する構成が考えられる。
しかしながら、被検体の内部の検出対象物から発生した音響波に起因する光音響波信号の信号強度は、上記特許文献1の超音波診断装置による被検体に照射された超音波の反射波の信号強度に比べて極めて小さくなる。したがって、従来の光音響画像化装置では、十分に鮮明な光音響波画像を生成するのは困難であると考えられる。そこで、鮮明な光音響波画像を生成するために、上記従来の光音響画像化装置に、さらに上記特許文献2の放射線画像撮影装置に備えられている統計学的手法の処理を行うことが可能な逐次近似法再構成部を設ける構成が考えられる。
特開2001−104303号公報 特開2012−19871号公報
しかしながら、上記逐次近似法再構成部を設けた上記従来の光音響画像化装置では、放射線画像を生成する場合と異なり、音響波は放射線に比べて被検体内での減衰が大きいため、単純に上記の統計学的手法による処理を行うのみでは、鮮明な光音響波画像が生成されないという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、鮮明な光音響波画像を生成することが可能な光音響画像化装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による光音響画像化装置は、被検体に光を照射する光源部と、光源部から被検体に照射された光が被検体内の検出対象物により吸収されることにより発生する音響波に起因する光音響波信号を検出する検出部と、光音響波信号と比較して評価するための評価画像を生成して、生成された評価画像を光音響波信号と比較するための投影信号に変換する投影処理と、評価画像の投影信号と光音響波信号との比較結果に基づいた信号を画像化する逆投影処理を行い新たな評価画像を生成する処理とを繰り返しながら近似を行う統計学的手法による処理により、光音響波画像を生成する画像生成部とを備え、画像生成部は、投影処理の際に、音響波の減衰に起因する光音響波信号の信号強度の減少に対応するように、評価画像の投影信号の信号強度を補正するように構成されている。
ここで、音響波は、被検体内を伝搬する際に、放射線と比べて大きく減衰するという性質がある。このため、音響波の減衰に起因して光音響波信号の信号強度の減少が生じる。一方、統計学的手法による処理を行う際に、評価画像を投影信号に変換するために行う投影処理では、評価画像の投影信号の信号強度の減少は生じない。したがって、上記の光音響波信号と上記の評価画像の投影信号とを単純に比較した場合に、不正確な差異を含む比較結果が得られる。この場合、統計学的手法による処理により生成される光音響波画像には、不正確な差異が含まれることになる。
そこで、本願発明者は上記現象に着目して、上記のように、画像生成部を、投影処理の際に、音響波の減衰に起因する光音響波信号の信号強度の減少に対応するように、評価画像の投影信号の信号強度を補正するという構成を見出した。この構成により、評価画像の投影信号の信号強度が音響波の減衰に起因する光音響波信号の信号強度の減少に対応するように補正されるので、評価画像の投影信号と光音響波信号との比較を行う際に、正確な比較結果を取得することができる。その結果、鮮明な光音響波画像を生成することができる。また、統計学的手法による処理により光音響波画像を生成することによって、鮮明な光音響波画像を生成することができることに加えて、画像化に関する分解能が向上するので、分解能が向上する分、検出素子の数の増大を抑制することができる。そして、分解能が向上する分、解析的手法による処理により光音響波画像を生成する場合に比べて、広角度の検出範囲を検出しても、鮮明な光音響波画像を生成することができる。
上記第1の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、画像生成部は、投影処理の際に、光音響波信号が検出部により検出されるまでの検出時間、または、光音響波信号の有する信号周波数の少なくとも一方の値が大きくなるのに応じて、評価画像の投影信号の信号強度を減少させることにより、音響波の減衰に起因する光音響波信号の信号強度の減少に対応するように、評価画像の投影信号の信号強度を補正するように構成されている。ここで、音響波の減衰に起因する光音響波信号の信号強度は、検出時間または信号周波数が大きくなる程、減少する。したがって、検出時間または信号周波数に応じて評価画像の投影信号の信号強度を補正するように構成すれば、光音響波の減衰に起因する光音響波信号の信号強度の減少(減少量)に応じて、より適切に、評価画像の投影信号の信号強度が音響波の減衰に起因する光音響波信号の信号強度の減少に対応するように補正することができる。
この場合、好ましくは、画像生成部は、検出時間をtとし、信号周波数をfとし、検出時間および信号周波数に関する定数をk1とし、検出時間tの単位をμsとし、信号周波数fの単位をMHzとし、定数k1を0.002以上0.009以下とした場合に、以下の式(1)で表される補正係数Z1を、評価画像の投影信号に乗じることによって、検出時間および信号周波数の値が大きくなるのに応じて、評価画像の投影信号の信号強度を減少させるように構成されている。
Z1=10―(k1×t×f) ・・・ (1)
このように構成すれば、投影処理の際に、上記の式(1)を用いた補正係数Z1を評価画像の投影信号に乗じることによって、容易に、評価画像の投影信号の信号強度を補正することができる。また、定数k1を0.002以上0.009以下とすることによって、補正係数Z1を適切に取得することができる。
上記第1の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、画像生成部は、評価画像のうちの1番目の評価画像である初期評価画像を、光音響波信号に対して解析的手法による処理を行うことによって生成するように構成されている。このように構成すれば、初期評価画像を、光音響波信号に基づかない所定の画像に設定する場合と異なり、より光音響波画像に近似された状態から統計学的手法による処理を開始することができる。これにより、統計学的手法による処理に要する時間を短くすることができるので、より短い時間で光音響波画像を生成することができる。
上記第1の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、画像生成部は、音響波の減衰に起因する光音響波信号の信号強度の減少に対応する評価画像の投影信号の信号強度の補正に加えて、被検体に対する光源部による光の照射位置から被検体内の所定の位置までの距離に応じて、評価画像の投影信号の信号強度を補正することにより、光源部からの光の減衰に起因する光音響波信号の信号強度の減少に対応するように、評価画像の投影信号の信号強度を補正するように構成されている。このように構成すれば、光源部からの光が被検体内の検出対象物に到達するまでに減衰したとしても、光源部からの光の減衰に起因する光音響波信号の信号強度の減少に対応するように、評価画像の投影信号の信号強度を補正することができる。その結果、評価画像の投影信号と光音響波信号との比較を行う際に、より正確な比較結果を取得することができる。これにより、より確実に、鮮明な光音響波画像を生成することができる。
この場合、好ましくは、画像生成部は、照射位置に関する定数をk2とし、照射位置から被検体内の所定の位置までの距離をdとした場合に、以下の式(2)で表される補正係数Z2を、評価画像の投影信号に乗じることによって、照射位置から被検体内の所定の位置までの距離に応じて、評価画像の投影信号の信号強度を補正するように構成されている。
Z2=10−(k2×d) ・・・ (2)
このように構成すれば、上記の式(2)を用いることにより、光源部からの光の減衰に起因する信号強度の減少(減少量)に応じて、容易に、評価画像の投影信号の信号強度を補正することができる。
上記補正係数Z2を評価画像の投影信号に乗じることにより評価画像の投影信号の信号強度を減少させるように構成されている光音響画像化装置において、好ましくは、定数k2は、光源部の照射位置が検出部側である場合には、照射位置から被検体内の所定の位置までの距離dの単位をcmとした場合に、0.2以上0.8以下であり、定数k2は、光源部の照射位置が検出部とは反対側である場合には、光源部の照射位置が検出部側である場合における照射位置から被検体内の所定の位置までの距離をdとし、かつ、照射位置から被検体内の所定の位置までの距離dの単位をcmとした場合に、−0.8以上−0.2以下である。このように構成すれば、光源部による光の照射位置に応じて、補正係数Z2を適切に取得することができる。その結果、光源部からの光の減衰に起因する光音響波信号の信号強度の減少に対応するように、より適切に、評価画像の投影信号の信号強度を補正することができる。
上記第1の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、検出部は、音響波を受信して、音響波に起因する光音響波信号を検出するための検出素子を含み、画像生成部は、音響波の減衰に起因する光音響波信号の信号強度の減少に対応する評価画像の投影信号の信号強度の補正に加えて、検出素子に対する音響波の入射方向に起因する感度に基づいて、検出素子の感度に起因する光音響波信号の信号強度の減少に対応するように、評価画像の投影信号の信号強度を補正するように構成されている。このように構成すれば、検出素子に対する音響波の入射方向に起因する検出素子の感度の相違により、検出された光音響波信号の信号強度が減少する場合でも、検出素子の感度に起因する光音響波信号の信号強度の減少に対応して評価画像の投影信号の信号強度を補正することができる。
上記第1の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、検出部には、音響波を受信して、音響波に起因する光音響波信号を検出するための複数の検出素子が配列されており、複数の検出素子が配列される配列方向の光源部の幅は、複数の検出素子の配列方向の幅よりも大きい。このように構成すれば、複数の検出素子の配列方向の全域にわたって、光源部からの光を確実に照射することができる。その結果、複数の検出素子により検出可能な範囲内における光の照射量が少ないことに起因して、複数の検出素子により検出可能な範囲内における検出対象物からの音響波の発生が十分に行われない状態になるのを抑制することができる。
上記第1の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、光源部は、発光ダイオード素子、半導体レーザ素子および有機発光ダイオード素子のうちのいずれかの素子を含む。ここで、発光ダイオード素子、半導体レーザ素子または有機発光ダイオード素子を光源として用いる場合には、固体レーザ光源を用いる場合と比べて、光源から照射される光の出力が小さくなるため、検出部により検出される光音響波信号の信号強度(シグナル)が比較的小さくなる。したがって、発光ダイオード素子、半導体レーザ素子または有機発光ダイオード素子を光源として用いる場合に、統計学的手法による処理によって鮮明な光音響波画像を生成することができる(シグナルノイズ比を向上させることができる)という本発明は特に有効である。
上記第1の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、検出部は、検出した音響波に基づいて、RF信号からなる光音響波信号を生成するように構成されており、画像生成部は、RF信号からなる光音響波信号に基づいた統計学的手法による処理により、光音響波画像を生成するように構成されている。ここで、一般的に、RF(Radio Frequency)信号を検波処理する際に、RF信号に含まれる微細な情報(信号の位相を示す情報など)が消失してしまう場合がある。これに対して、本発明のように、RF信号からなる光音響波信号に基づいた統計学的手法による処理により、光音響波画像を生成するように構成すれば、RF信号に含まれる微細な情報が消失されることなく、光音響波画像を生成することができるので、より鮮明な光音響波画像を生成することができる。なお、RF信号とは、一般的には高周波の信号を意味するが、本明細書では、RF信号を検波処理されていない状態の高周波の信号を意味するものとして記載する。
上記第1の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、検出部は、検出した音響波に基づいて、RF信号を生成するとともに、RF信号が検波処理された検波信号からなる光音響波信号を生成するように構成されており、画像生成部は、検波信号からなる光音響波信号に基づいた統計学的手法による処理により、光音響波画像を生成するように構成されている。このように構成すれば、検波信号は、RF信号に比べて、データの容量が小さいので、データの容量が小さくなる分、光音響画像化装置に含まれるメモリの容量を小さく構成することができる。
この発明の第2の局面による光音響画像化方法は、光源部から被検体に光を照射するステップと、光源部から被検体に照射された光が被検体内の検出対象物により吸収されることにより発生する音響波に起因する光音響波信号を検出するステップと、光音響波信号と比較して評価するための評価画像を生成して、生成された評価画像を光音響波信号と比較するための投影信号に変換する投影処理と、評価画像の投影信号と光音響波信号との比較結果に基づいた信号を画像化する逆投影処理を行い新たな評価画像を生成する処理とを繰り返しながら近似を行う統計学的手法による処理により、光音響波画像を生成するステップと、投影処理の際に、音響波の減衰に起因する光音響波信号の信号強度の減少に対応するように、評価画像の投影信号の信号強度を補正するステップとを備える。
この発明の第2の局面による光音響画像化方法では、上記のように、投影処理の際に、音響波の減衰に起因する光音響波信号の信号強度の減少に対応するように、評価画像の投影信号の信号強度を補正するステップを備える。これにより、第2の局面による光音響画像化方法においても、鮮明な光音響波画像を生成することができる。
本発明によれば、上記のように、鮮明な光音響波画像を生成することができる。
本発明の第1実施形態(第1変形例および第2変形例)による光音響画像化装置の全体構成を示したブロック図である。 本発明の第1実施形態による光音響画像化装置の光音響波画像の生成に関与する部分のブロック図である。 本発明の第1実施形態による検出部による光音響波信号の取得を説明するための図である。 本発明の第1実施形態による光音響画像化装置の光音響波信号に関して説明するための図である。 本発明の第1実施形態による光音響画像化装置の逆投影処理を説明するための図である。 本発明の第1実施形態による光音響画像化装置の投影処理および補正処理を説明するための図である。 本発明の第1実施形態による光音響波画像の生成処理の全体を説明するためのフローチャートである。 本発明の第1実施形態による統計学的手法による光音響波画像の生成処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2実施形態による光源部による光の照射位置が検出部側である場合の検出部と光源部との配置関係を説明するための図である。 本発明の第2実施形態による光音響画像化装置の補正処理を説明するための図である。 本発明の第2実施形態による光源部による光の照射位置が検出部とは反対側である場合の検出部と光源部との配置関係を説明するための図である。 本発明の第2実施形態による光音響画像化装置の定数k2を決定するために行った実験の結果を示す図である。 本発明の第3実施形態の光音響画像化装置における検出素子の入射方向に起因する感度を説明するための図である。 本発明の第3実施形態による光音響画像化装置の投影処理および補正処理を説明するための図である。 本発明の第1実施形態の第3変形例による光音響画像化装置の全体構成を示したブロック図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜図6を参照して、本発明の第1実施形態による光音響画像化装置100の全体構成について説明する。第1実施形態では、光音響画像化装置100は、被検体P(人体など)の内部の検出対象物Pa(血液など)から音響波A(光音響波信号S)を検出して、統計学的手法により光音響波画像Rを生成する機能を有する。
本発明の第1実施形態による光音響画像化装置100には、図1に示すように、プローブ部1と装置本体部2とが設けられている。また、光音響画像化装置100には、プローブ部1と装置本体部2とを接続するケーブル3が設けられている。
プローブ部1は、操作者により把持されながら被検体Pの表面(人体の体表など)上に配置されるように構成されている。そして、プローブ部1は、被検体Pに光を照射することが可能に構成されているとともに、被検体Pの内部の検出対象物Paからの後述する音響波Aを検出して、ケーブル3を介して、音響波Aを光音響波信号Sとして装置本体部2に伝達するように構成されている。
装置本体部2は、プローブ部1により検出された光音響波信号Sを処理して画像化するとともに、画像化された光音響波信号S(後述する光音響波画像R)を表示するように構成されている。
そして、第1実施形態では、図2に示すように、光音響画像化装置100は、光音響波信号Sと比較して評価するための評価画像Biを生成して、生成された評価画像Biを光音響波信号Sと比較するための投影信号biに変換する投影処理と、投影信号biと光音響波信号Sとの比較結果に基づいた評価結果信号ciを画像化する逆投影処理を行い新たな評価画像Biを生成する処理とを繰り返しながら近似を行う統計学的手法による処理により、光音響波画像Rを生成するように構成されている。そして、光音響画像化装置100は、投影処理の際に、音響波Aの減衰に起因する光音響波信号Sの信号強度の減少に対応するように、評価画像Biの投影信号biの信号強度を補正する補正処理を行うように構成されている。
次に、光音響画像化装置100の装置構成について詳細に説明する。
図1に示すように、プローブ部1には、光源部11が設けられている。ここで、第1実施形態では、光源部11は、複数の発光ダイオード素子12を含む。発光ダイオード素子12は、後述する光源駆動部21から電力を供給されることにより赤外域の波長(たとえば、約850nmの波長)を有するパルス光を発光することが可能に構成されている。そして、光源部11は、複数の発光ダイオード素子12から発光された光を被検体Pに照射するように構成されている。
装置本体部2には、光源駆動部21が設けられている。光源駆動部21は、外部電源(図示せず)から電力を取得するように構成されている。そして、光源駆動部21は、後述する制御部22からの光トリガ信号に基づいて、光源部11に電力を供給するように構成されている。光トリガ信号は、たとえば、周波数が1kHzの信号として構成されている。これにより、光源部11は、繰り返し周波数が1kHzのパルス光を被検体Pに照射するように構成されている。
また、装置本体部2には、制御部22と画像表示部23とが設けられている。制御部22は、光音響画像化装置100の各部の動作の制御を行うように構成されている。画像表示部23は、後述する画像生成部24により生成された光音響波画像Rを表示することが可能に構成されている。
また、プローブ部1には、検出部13が設けられている。図3に示すように、検出部13は、Nチャンネル(N個)の検出素子14(たとえば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT))を含む。検出素子14は、プローブ部1の図示しない筐体の内部の先端近傍において、アレイ状に配列されている。なお、検出素子14のチャンネル数Nは、たとえば、64、128、192または256となるように構成されている。
ここで、図3および図4を参照して、検出部13による光音響波信号Sの検出および受信部25による光音響波信号Sの受信について説明する。ここで、第1実施形態では、検出部13は、検出した音響波Aに基づいて、RF(Radio Frequency)信号)信号からなる光音響波信号Sを生成するように構成されている。
図3に示すように、プローブ部1から被検体Pに照射されたパルス光は、被検体P内の検出対象物Pa(たとえば、血液中のヘモグロビン等)により吸収される。そして、検出対象物Paが、パルス光の照射強度(吸収量)に応じて、膨張および収縮する(膨張した大きさから元の大きさに戻る)ことによって、検出対象物Paから音響波Aが生じる。なお、パルス光の照射により一度に広範囲から音響波Aが発生するが、説明のため、図3では、1つの検出対象物Paのみを示している。
そして、第1実施形態では、検出部13は、光源部11から被検体Pに照射された光が被検体Pの内部の検出対象物Paにより吸収されることにより発生する音響波Aを検出して、光音響波信号S(RF信号)を取得するように構成されている。
具体的には、検出部13のNチャンネルの検出素子14は、音響波Aを取得した際に、それぞれ振動して光音響波信号Sを取得するように構成されている。したがって、光音響波信号Sには、検出素子14のチャンネルの情報と、信号強度、信号周波数fおよび検出時間tの情報とが含まれる。なお、検出素子14のチャンネルの情報は、検出部13の幅方向の位置情報に対応し、検出時間tは、検出物Pの深さ方向の位置情報に対応する。
そして、検出部13(図1参照)は、N個の検出素子14のそれぞれにより、検出対象物Paから発生した音響波Aを受信して、光音響波信号Sを検出する。図3では、各検出素子14により検出される光音響波信号Sを、光音響波信号S1〜SNとして示している。検出素子14により検出された光音響波信号S1〜SNは、検出部13から装置本体部2に出力され、装置本体部2の受信部25により受信される。
そして、受信部25には、N個のA/D変換部26(図1参照)を含む。N個のA/D変換部26は、検出素子14により検出された光音響波信号S1〜SNをそれぞれ取得するように構成されている。たとえば、n(1≦n≦N)番目のA/D変換部26は、n番目の検出素子14により検出された光音響波信号Snを取得する。
各A/D変換部26は、取得した光音響波信号S1〜SNのそれぞれを、所定のサンプリング周波数および所定のビット分解能で、アナログ信号からデジタル信号に変換するように構成されている。また、各A/D変換部26は、デジタル信号としての光音響波信号S1〜SNを、メモリ27に出力するように構成されている。
次に、メモリ27に格納される光音響波信号S1〜SNについて具体的に説明する。
メモリ27は、図4に示すように、各A/D変換部26から出力された光音響波信号S1〜SNを格納するように構成されている。
ここで、光音響波信号S1〜SNは、検出部13の幅方向に関する情報と、被検体Pの表面からの深さ方向に関する情報とをマトリクス状に構成したデータからなる。具体的には、光音響波信号S1〜SNは、検出素子14の数Nと、サンプリング数Mとのマトリクスにより構成されている。ここで、サンプリング数Mは、各光音響波信号S1〜SNにおける、画像化を所望する深さに対応する。たとえば、画像化を所望する深さを被検体Pの表面から6cm(0.06m)とし、人体内の音速を1530(m/s)とし、A/D変換部26の所定のサンプリング周波数を20×10Hzとする場合には、サンプリング数Mは、M=(0.06/1530)×20×10≒800となる。このサンプリング数Mは、深さ方向の画素数を示しており、たとえば、上記の計算例の場合には、深さ方向に約800個の画素数を有することになる。
また、光音響波信号S1〜SNにおけるM座標の各点は、サンプリング時間pに対応する時間間隔で配列されている。サンプリング時間pは、A/D変換部26の所定のサンプリング周波数の1周期に対応する時間である。たとえば、A/D変換部26の所定のサンプリング周波数を20×10Hzとする場合には、サンプリング時間pは、0.05μsとなる。つまり、M座標は、検出された光音響波信号S1〜SNにおける検出時間tに対応する。たとえば、M座標がm(1≦m≦M)である場合には、検出時間tは、mにpを乗算した値として求められる。つまり、t=m×pとなる。したがって、この光音響波信号S1〜SNは、各検出時間tにおける情報を有するデータであるといえる。なお、光音響波信号S1〜SNは、光源部11による1回のパルス光の照射につき、1つ(1セット)生成される。
次に、図2、図5および図6を参照して、画像生成部24における、統計学的手法による処理を用いた光音響波画像Rの生成について説明する。
第1実施形態では、統計学的手法として、光音響波信号Sと比較して評価するための評価画像Biを生成して、生成された評価画像Biを光音響波信号Sと比較するための投影信号biに変換する投影処理と、投影信号biと光音響波信号Sとの比較(評価処理)結果に基づいた評価結果信号ciを画像化する逆投影処理を行い新たな評価画像Bi+1を生成する処理(画像合成処理)とを繰り返しながら近似を行う手法を用いる。なお、iは、近似が繰り返された回数を表し、画像生成部24は、iが所定の数Iになるまで近似を繰り返すように構成されている。
また、第1実施形態では、統計学的手法による処理として、OS−EM(Orderd Subsets Expectation Maximization)法を用いる。すなわち、画像生成部24は、まず、投影信号biと光音響波信号Sとの比較を行う際に、投影信号bi1〜biNおよび光音響波信号S1〜SNをそれぞれE個のサブセット(グループ)に分割する。たとえば、検出部13に64個(N=64)の検出素子14を有する場合には、1つのサブセットに8つずつ信号を含めることにより、8つのサブセット(E=8)に分割して処理する。
たとえば、画像生成部24は、1つ目のサブセットについて、後述する逆投影処理、投影処理、補正処理、評価処理および画像合成処理を行い、これらの処理の後、2つ目のサブセットについても、上記の各処理(上記のiをi+1としての処理)を行う。そして、画像生成部24は、E個の全サブセットについて上記の各処理を行い、全サブセットについて上記の各処理を行った後に、再び1つ目のサブセットについて上記の各処理(上記のiをi+Eとしての処理)を行う。そして、画像生成部24は、これらの処理をiが所定の数Iになるまで繰り返す。そして、画像生成部24は、評価画像BIを光音響波画像Rとして生成する。
なお、統計学的手法による処理としては、OS−EM法に限らず、ML−EM(Maximum Likelihood−Expectation Maximization)法、MAP−EM(Maximum A Posteriori−Expectation Maximization)法、ART(Algebraic Reconstruction Techniques)法、SIRT(Simultaneous Interactive Reconstruction Techniques)法、SART(Statistical Algebraic Reconstruction Techniques)法、IRT(Iterative Reconstruction Techniques)法などを用いることが可能である。しかしながら、上記したOS−EM法は、ML−EM法等に比べて、近似が集束するために要する時間が短いので、光音響波画像Rの生成に要する時間を短くすることが可能になる。また、近似が集束するために要する時間が短い分、画像生成部24の処理の負担が大きくなるのを抑制することができる。一般的に統計学的手法による処理は負担が大きくなりやすいので、この点から、特にOS−EM法を用いることが好ましい。
次に、画像生成部24の構成について説明する。
図2に示すように、画像生成部24は、初期評価画像生成部30と、投影処理部31と、評価処理部32と、逆投影処理部33と、画像合成部34とを含み、制御部22からの制御信号に基づいて、上記した統計学的手法による処理を行うことが可能な機能ブロックとして構成されている。なお、統計学的手法による処理は、解析的手法による処理に比べて、画像生成部24の処理の負担が大きくなるため、画像生成部24は、比較的高速に処理することが可能なGPU(Graphics Processing Unit)を含むように構成することが好ましい。この場合、光音響画像化装置100は、画像生成部24の処理の負担が比較的大きくなった場合でも、容易に統計学的手法による処理を行うことが可能になる。
次に、図2、図5および図6を参照して、第1実施形態における光音響画像化装置100における逆投影処理、投影処理、補正処理、評価処理および画像合成処理について説明する。
(逆投影処理および初期評価画像B1の生成処理)
初期評価画像生成部30は、第1実施形態では、評価画像Biのうちの1番目(i=1)の評価画像である初期評価画像B1を、光音響波信号S1〜SLに対して解析的手法による処理を行うことによって生成するように構成されている。そして、第1実施形態では、解析的手法による処理として整相加算法を用いる。なお、解析的手法による処理としては、整相加算法に限らず、CBP(Circular Back Projection)法、2次元フーリエ変換法、および、HTA(Hough Transform Algorithm)法を用いることが可能である。
図5に、チャンネル数Nおよびサンプリング数Mの座標の情報を有するデータとして構成される光音響波信号Sと、チャンネル数Kおよびモニタ画素数Qの画素信号の情報により構成される初期評価画像B1とを示している。そして、初期評価画像生成部30は、光音響波信号Sから初期評価画像B1に変換する逆投影処理を行うように構成されている。
初期評価画像B1は、光音響波信号S1〜SNと同様に、検出部13の幅方向に関する情報(K座標)と、被検体Pの表面からの深さ方向に関する情報(Q座標)とをマトリクス状に構成したデータからなる。また、初期評価画像B1は、画像表示部23の解像度に対応したチャンネル数Kおよびモニタ画素数Qに設定されている。具体的には、初期評価画像B1のチャンネル数Kは、検出部13の検出素子14のチャンネル数Nと等しい数、倍数またはチャンネル数Nの1/2の数などであり、初期評価画像B1のモニタ画素数Qは、サンプリング数Mと等しい数、または、サンプリング数Mの1/2などに設定されている。
そして、光音響波信号S1〜SNは、それぞれフィルタリングされながら、チャンネル数Kおよびモニタ画素数Qの画素信号の情報を有する画像に逆投影されることにより初期評価画像B1が生成される。たとえば、図5に示すように、光音響波信号SにおけるN個の座標点(1,m3)、・・・、(n,m1)、・・・および(N,m2)のそれぞれの信号値S1m3、・・・、Snm1、・・・およびSNm2に基づいて、初期評価画像B1における信号値Xkqを有する座標点(k,q)に像が生成される。
(投影処理)
投影処理部31は、図2に示すように、初期評価画像生成部30または後述する画像合成部34から評価画像Biを取得するように構成されている。なお、投影処理部31は、初期評価画像B1を取得する場合には、初期評価画像生成部30から初期評価画像B1を取得して、初期評価画像B1以外の評価画像Biを取得する場合には、画像合成部34から評価画像Biを取得するように構成されている。
図6に、チャンネル数Nおよびサンプリング数Mの信号の情報を有するデータとして構成される投影信号biと、チャンネル数Kおよびモニタ画素数Qの画素信号の情報からなる評価画像Bi(初期評価画像B1)とを示す。投影処理部31は、評価画像Bi(初期評価画像B1)から投影信号biに変換する投影処理を行う。
投影処理部31は、評価画像Biの各画素の信号強度を、チャンネル数Nおよびサンプリング数Mの信号に対応するように変換する処理を行う。すなわち、座標値(k,q)から、信号値Xkqの大きさに対応した音響波Aが発生したと仮定した場合に、検出部13により取得される信号値Yとして投影信号biが生成される。たとえば、図6に示すように、評価画像Biにおける座標点(k,q)の信号値Xkqを投影処理することにより、座標点(k,q)に対応するN個の座標点(1,m3)〜座標点(N,m2)に信号値が生成される。投影処理部31は、上記の投影処理を評価画像Biの全画素に対して行うことにより、投影信号biを生成する。なお、図6では、説明のために、座標点(1,m3)、(n,m1)および(N,m2)のみを図示している。
(補正処理)
第1実施形態では、図6に示すように、画像生成部24の投影処理部31は、上記した投影処理の際に、光音響波信号Sが検出部13により検出されるまでの検出時間t、および、光音響波信号S1〜SNの有する信号周波数fの値が大きくなるのに応じて、投影信号biの信号強度を減少させることにより、音響波Aの減衰に起因する光音響波信号Sの信号強度の減少に対応するように、評価画像Biの投影信号biの信号強度を補正するように構成されている。具体的には、第1実施形態では、画像生成部24は、検出時間をt(μs マイクロ秒)とし、信号周波数をf(MHz メガヘルツ)に関する定数をk1とした場合に、以下の式(3)で表される補正係数Z1を、投影信号bi1〜biNの各座標点の信号値Yに乗じることによって、検出時間tおよび信号周波数fの値が大きくなるのに応じて、投影信号Biの信号強度を減少させるように構成されている。
Z1=10―(k1×t×f) ・・・(3)
ここで、定数k1は、検出時間tおよび信号周波数fに関して被検体P内で生じた音響波Aの減衰(信号強度の減少)に対応する定数であり、被検体P(人体またはその他の動物など)や被検体Pの測定部位などの測定条件に応じて適宜決定することが可能である。この点から、定数k1としては、0.002以上0.009以下であることが好ましい。
たとえば、生体(人体)軟部を測定する場合の定数k1は、一例として次のように求められる。まず、生体軟部における減衰を−0.6dB/(cm×MHz)とし、生体軟部内で1cmの距離を音(光音響波)が進む時間を6.536μs(=0.01m/1530(m/s)=1cm/音速)とした場合に、生体軟部における減衰は、10−0.00459×t×f(=10((−0.6/20)/6.536)×t×f))で表すことができる。そして、この式と対応して、定数k1は、k1=((0.6/20)/6.536)=0.00459(1/(μs×MHz))として求められる。つまり、定数k1は、検出時間tおよび信号周波数fあたりに生じた音響波Aの減衰(信号強度の減少)に対応した定数であるといえる。そして、上記の式(3)による補正係数Z1は、被検体P内で生じた音響波Aの減衰(信号強度の減少)分に対応した補正係数であるといえる。したがって、投影信号bi1〜biNの各座標点の信号値Yに補正係数Z1を乗じることによって、被検体P内で発生した音響波A(図3参照)が検出部13の検出素子14に到達するまでに減衰した減少量を投影信号bi1〜biNに反映させることができる。
具体的には、図6に示すように、投影処理部31は、評価画像Biにおける座標点(k,q)の信号値Xkqを投影処理することにより、座標点(k,q)に対応するN個の座標点(1,m3)〜座標点(N,m2)に対してそれぞれ信号値Ynmを生成する。そして、投影処理部31は、各座標点における信号値Yにそれぞれ補正係数Z1を乗じることによって、補正された信号値U11〜UNMからなる投影信号bi1〜biNを生成する。
さらに具体的には、投影処理部31は、座標点(n,m1)の信号値Ynm1を補正する場合、まず、座標点(k,q)からn番目のチャンネルの検出素子14までの距離を算出する。そして、投影処理部31は、算出した距離を音速により除算して、座標点(k,q)からn番目のチャンネルの検出素子14に音響波Aが届くための時間として到達時間Tkqnを算出する。そして、投影処理部31は、到達時間Tkqnと同様にして、到達時間Tkq1〜到達時間TkqNを算出する。また、投影処理部31は、信号周波数fを、たとえば、投影信号bi1〜biNをフーリエ変換法などにより解析することにより算出する。そして、算出された到達時間Tkq1〜到達時間TkqNおよび信号周波数fは、補正係数Z1の係数として用いられる。
(評価処理)
図2に示すように、評価処理部32は、補正された投影信号bi(bi1〜biN)と光音響波信号S(S1〜SN)とを比較して評価するとともに、評価結果信号ciを生成するように構成されている。ここで、評価処理部32による評価方法は、操作者(ユーザ)が所望する画像に応じた方法(アルゴリズム)を用いることが好ましい。たとえば、操作者によっては、画像にノイズを含むことを許容する一方、検出対象物Paのエッジ部分がより鮮明に画像化された画像を望む場合や、検出対象物Paのエッジ部分が多少ぼやけることを許容する一方、画像に含まれるノイズを極力低減することを望む場合がある。
したがって、操作者が所望する画像に応じた評価方法により生成された評価結果信号ciにより統計学的手法を用いることによって、画像生成部24は、操作者が所望する画像に近似された光音響波画像Rを生成することが可能に構成されている。評価結果信号ciを算出する方法としては、投影信号biと光音響波信号Sとの差分により算出する方法や、投影信号biを光音響波信号Sにより除算された値を用いて算出する方法などがある。
ここで、投影信号biは、上記の補正処理により音響波Aの減衰に起因する光音響波信号Sの信号強度の減少に対応するように補正されているので、投影信号biと光音響波信号Sとの比較を行う際に、正確な評価結果画像Ciが取得される。
(逆投影処理)(評価画像Biの生成処理)
逆投影処理部33は、図5に示すように、評価処理部32により生成された評価結果信号ciを逆投影処理して、評価結果画像Ciを生成するように構成されている。逆投影処理部33における逆投影処理の方法は、初期評価画像生成部30と同様に、解析的手法を用いて行う。
(画像合成処理)
画像合成部34は、図2に示すように、逆投影処理部33により生成された評価結果画像Ciを取得して、評価結果画像Ciと評価画像Biとを合成して新たな評価画像Bi+1を生成するように構成されている。なお、画像合成部34は、逆投影処理部33により生成された評価結果画像Ciが1番目の場合(評価結果画像C1の場合)には、初期評価画像生成部30から初期評価画像B1を取得して、評価結果画像C1と評価画像B1とを合成して評価画像B2を生成するように構成されている。
画像合成部34は、所定の数Iに対応する評価画像BIを生成する場合には、評価画像BIを光音響波画像Rとして画像表示部23に出力するように構成されている。なお、画像生成部24は、所定の数Iを、統計学的手法の種類や画像などに応じて変更可能に構成されている。
画像表示部23は、画像生成部24により生成された光音響波画像Rを表示するように構成されている。
次に、図7を参照して、第1実施形態による光音響画像化装置100の光音響波画像Rの生成処理の全体フローについて説明する。光音響画像化装置100における処理は、制御部22および画像生成部24により行われる。
まず、ステップS1において、光源部11から被検体Pに対してパルス光の照射が行われる。その後、ステップS2に進む。
そして、ステップS2において、検出部13により光音響波信号Sの検出(図3参照)が行われる。その後、ステップS3に進む。
そして、ステップS3において、画像生成部24において、解析的手法による初期評価画像B1の生成(図5参照)が行われる。その後、ステップS4に進む。
そして、ステップS4において、画像生成部24により、統計学的手法による光音響波画像R(図8参照)が生成される。その後、ステップS5に進む。
そして、ステップS5において、画像表示部23により、光音響波画像Rが表示される。その後、ステップS1に戻る。
次に、図8を参照して、第1実施形態による光音響画像化装置100の統計学的手法による光音響波画像Rの生成処理フローについて説明する。光音響画像化装置100における処理は、制御部22および画像生成部24により行われる。なお、統計学的手法による光音響波画像Rの生成処理は、上記した光音響波画像Rの生成処理の全体フロー(図7参照)におけるステップS4に対応する。
ここで、図8のステップS11〜S16は、投影処理、補正処理、評価処理、逆投影処理および画像合成処理を所定の数Iの回数、繰り返しながら近似を行うループを構成している。
まず、ステップS11において、投影処理部31により、評価画像Biが投影処理され、投影信号biの生成(図6参照)が行われる。また、投影信号biの生成される際に、投影処理部31により、投影信号biの補正処理(図6参照)が行われる。その後、ステップS12に進む。
そして、ステップS12において、評価処理部32により、補正された投影信号biと光音響波信号Sとの評価処理が行われる。また、評価処理部32により評価結果信号ciの生成が行われる。その後、ステップS13に進む。
そして、ステップS13において、逆投影処理部33により、評価結果信号ciが逆投影処理され、評価結果画像Ci(図5参照)が生成される。その後、ステップS14に進む。
そして、ステップS14において、画像合成部34により、評価結果画像Ciと評価画像Biとの画像合成処理が行われる。その後、ステップS15に進む。
そして、ステップS15において、iと所定の数Iとが等しい値であるか否かが判断される。iと所定の数Iとが等しい値である場合には、統計学的手法による光音響波画像Rの生成処理は終了され、iと所定の数Iとが等しい値でない(異なる)場合には、ステップS16に進む。
そして、ステップS16において、iに1が加算される。その後、ステップS11に戻る。すなわち、ステップS14において合成された画像を評価画像Bi+1として設定した状態で、再びステップS11〜S15の処理が行われる。これにより、iと所定の数Iとが等しい値になるまで、ステップS11〜S15が繰り返される。
そして、統計学的手法による光音響波画像Rの生成処理が終了した後、上記した光音響波画像Rの生成処理の全体フロー(図7参照)におけるステップS5において、画像表示部23により、評価画像BIを光音響波画像Rとして、光音響波画像Rの表示が行われる。
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、画像生成部24を、投影処理の際に、音響波Aの減衰に起因する光音響波信号Sの信号強度の減少に対応するように、投影信号biの信号強度を(信号値Yから信号値Uに)補正するように構成する。これにより、投影信号biの信号強度が音響波Aの減衰に起因する光音響波信号Sの信号強度の減少に対応するように補正されるので、投影信号biと光音響波信号Sとの比較を行う際に、正確な評価結果画像Ciを取得することができる。その結果、鮮明な光音響波画像Rを生成することができる。また、統計学的手法による処理により光音響波画像Rを生成することによって、画像化に関する分解能が向上するので、分解能が向上する分、検出素子14の数の増大を抑制することができる。そして、分解能が向上する分、解析的手法による処理により光音響波画像Rを生成する場合に比べて、広角度の検出範囲を検出しても、鮮明な光音響波画像Rを生成することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、画像生成部24を、投影処理の際に、光音響波信号Sが検出部13により検出されるまでの検出時間t、および、光音響波信号Sの有する信号周波数fの値が大きくなるのに応じて、投影信号の信号強度を(信号値Yから信号値Uに)減少させることにより、音響波Aの減衰に起因する光音響波信号Sの信号強度の減少に対応するように、投影信号biの信号強度を(信号値Yから信号値Uに)補正するように構成する。ここで、音響波Aの減衰に起因する光音響波信号Sの信号強度は、検出時間tまたは信号周波数fが大きくなる程、減少する。したがって、第1実施形態では、音響波Aの減衰に起因する光音響波信号Sの信号強度の減少(減少量)に応じて、適切に、投影信号biの信号強度が音響波Aの減衰に起因する光音響波信号Sの信号強度の減少に対応するように補正することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、画像生成部24を、検出時間をtとし、信号周波数をfとし、検出時間および信号周波数に関する定数をk1とし、検出時間tの単位をμsとし、信号周波数fの単位をMHzとし、定数k1を0.002以上0.009以下とした場合に、上記の式(3)で表される補正係数Z1を、投影信号biの信号値Yに乗じることによって、検出時間tおよび信号周波数fの値が大きくなるのに応じて、投影信号biの信号強度を信号値Yから信号値Uに減少させるように構成する。これにより、投影処理の際に、上記の式(3)を用いた補正係数Z1を信号値Yに乗じることによって、容易に、投影信号Biの信号強度を補正することができる。また、定数k1を0.002以上0.009以下とすることによって、補正係数Z1を適切に取得することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、画像生成部24を、評価画像Biのうちの1番目の評価画像である初期評価画像B1を、光音響波信号Sに対して解析的手法による処理を行うことによって生成するように構成する。これにより、初期評価画像B1を、光音響波信号Sに基づかない所定の画像に設定されている場合と異なり、より光音響波画像Rに近似された状態から統計学的手法による処理を開始することができる。その結果、統計学的手法による処理に要する時間を短くすることができるので、より短い時間で光音響波画像Rを生成することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、光源部11に、発光ダイオード素子12を含む。ここで、発光ダイオード素子12を光源として用いる場合には、固体レーザ光源を用いる場合と比べて、光源部11から照射される光の出力が小さくなるため、検出部13により検出される光音響波信号Sの信号強度(シグナル)が比較的小さくなる。したがって、発光ダイオード素子12を光源として用いる場合に、統計学的手法による処理によって鮮明な光音響波画像Rを生成することができる(シグナルノイズ比を向上させることができる)という第1実施形態による光音響画像化装置100のように構成することは特に有効である。
また、第1実施形態では、上記のように、検出部13を、検出した音響波Aに基づいて、RF信号からなる光音響波信号Sを生成するように構成して、画像生成部24を、RF信号からなる光音響波信号Sに基づいた統計学的手法による処理により、光音響波画像Rを生成するように構成する。ここで、一般的に、RF信号を検波処理する際に、RF信号に含まれる微細な情報(信号の位相を示す情報など)が消失してしまう場合がある。これに対して、第1実施形態では、RF信号からなる光音響波信号Sに基づいた統計学的手法による処理により、光音響波画像Rを生成するので、RF信号に含まれる微細な情報が消失されることなく、光音響波画像Rを生成することができ、より鮮明な光音響波画像Rを生成することができる。
(第2実施形態)
次に、図2および図9〜図12を参照して、第2実施形態による光音響波画像化装置200の構成について説明する。第2実施形態では、上記第1実施形態の構成に加えて、さらに光源部からの光の減衰に起因する光音響波信号の信号強度の減少に対応するように投影信号を補正する例について説明する。なお、上記第1実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
本発明の第2実施形態による光音響画像化装置200は、図9に示すように、光源部211と、検出部13とを含む。また、図2に示すように、光音響画像化装置200には、画像生成部224が設けられている。画像生成部224には、投影処理部231が設けられている。
第2実施形態では、画像生成部224は、音響波Aの減衰に起因する光音響波信号Sの信号強度の減少に対応する投影信号biの信号強度の補正に加えて、被検体Pに対する光源部11による光の照射位置から被検体P内の所定の位置までの距離dに応じて、投影信号biの信号強度を補正することにより、光源部11からの光の減衰に起因する光音響波信号Sの信号強度の減少に対応するように、投影信号biの信号強度を補正するように構成されている。すなわち、第2実施形態では、被検体P(図9参照)内で発生し、検出部13の検出素子14に到達するまでの間の音響波Aの減衰と、光源部11から照射され、被検体P内の検出対象物Pa(図9参照)に到達するまでの光の減衰との両方を考慮して、投影処理部231による補正処理が行われる。
具体的には、投影処理部231は、上記第1実施形態と同様に、上記式(3)による補正係数Z1により、音響波Aの減衰に起因する光音響波信号Sの信号強度の減少に対応するように投影信号biの信号強度を補正するように構成されている。そして、第2実施形態では、投影処理部231は、さらに、被検体Pに対する光源部11による光の照射位置から被検体P内の所定の位置までの距離dに基づいて、光源部11からの光の減衰に起因する光音響波信号Sの減少に対応するように投影信号biの信号強度を補正するように構成されている。
具体的には、投影処理部231は、上記第1実施形態の補正係数Z1の場合と同様に、メモリ27に格納された投影信号bi1〜biNにおける各座標点の信号値Yに対して、光源部11による光の照射位置に関する定数をk2とした場合に、以下の式(4)で表される補正係数Z2を乗じることによって、光源部11による光の照射位置から被検体P内の所定の位置までの距離dが大きくなるのに応じて、光源部11からの光の減衰に起因する光音響波信号Sの信号強度の減少に対応するように投影信号biの信号強度を補正するように構成されている。つまり、第2実施形態では、補正係数Z1およびZ2の両方が、投影処理の際に、投影信号bi1〜biNにおける各座標点の信号値Yに対して乗算される。
Z2=10−(k2×d) ・・・(4)
ここで、距離dは、投影信号bi1〜biN(検出素子14の配置位置)に対応して求められる。たとえば、図9に示す被検体P内の所定の位置Poまでの距離dは、図10に示すように、投影信号biにおける座標点(1,m)の検出時間t=m×pに対して、音速cを乗算することにより、d=m×p×cとして求められる。その他の座標点についても、同様の計算により距離dを求めることが可能である。
また、定数k2は、被検体Pに対する光源部11による光の照射位置から被検体P内の所定の位置までの距離dに関する定数である。すなわち、定数k2は、距離dに関して被検体P内で生じた光の減衰(光強度の減少)に対応する定数である。
そして、定数k2は、被検体P(人体またはその他の動物など)や被検体Pの測定部位などの測定条件に応じて適宜決定することが可能である。たとえば、図9に示すように、光源部11による光の照射位置が検出部13側である場合(言い換えると、光源部11が検出部13に隣接して配置され、光源部11による光の照射位置が検出部13に隣接している場合)で、距離d(=m×p×c)の単位をcmとした場合には、定数k2は、後述する実験結果から0.2以上0.8以下であることが好ましいことが判明している。
そして、図10に示すように、投影信号bi1〜biNにおける座標点(n,m)の信号値Ynmに対して、座標点(n,m)における補正係数Z1およびZ2の両方を乗じることによって、座標点(n,m)における補正後の信号値Vnm(=Z1×Z2×Ynm)が得られる。同様に、座標点(1,1)から座標点(N,M)までの投影信号bi1〜biNの全ての座標点において、各座標点における信号値Yに対して、各座標点における補正係数Z1およびZ2の両方が乗算される。そして、画像生成部224は、補正後の投影信号bi1〜biNを用いて、統計学的手法による処理を行い光音響波画像Rを生成する。
また、図11に示すように、光源部11による光の照射位置が検出部13とは反対側である場合(言い換えると、光源部11が検出部13に対向して配置され、光源部11による光の照射位置が検出部13に対向している場合)で、距離dの単位をcmとした場合には、定数k2としては、−0.8以上−0.2以下であることが好ましい。
なお、光源部11の照射位置が検出部13とは反対側である場合にも、光源部11による光の照射位置が検出部13側である場合における仮想的な照射位置から被検体P内の所定の位置までの距離をd(=m×p×c)とする。これにより、光源部11による光の照射位置が検出部13側である場合と、光源部11による光の照射位置が検出部13とは反対側である場合とにおいても、同様の式を用いることが可能になる。
また、このように距離dを求める構成において、図9および図11に示すように、複数の検出素子14が配列される配列方向の光源部11の幅W1は、複数の検出素子14全体の配列方向の幅W2よりも大きくなるように構成されている。ここで、たとえば、幅W1が幅W2よりも小さい場合には、光源部11から位置Poまでの距離は距離dよりも大きくなる場合がある。第2実施形態では、上記のように、光源部11の幅W1が複数の検出素子14の配列方向の幅W2よりも大きいので、光源部11による光の照射位置から被検体P内の所定の位置までの距離dを、検出素子14から被検体P内の所定の位置までの距離とみなしても、光源部11による光の照射位置と検出素子14との位置関係を確実に対応させることが可能である。
次に、図12を参照して、定数k2を決定するために行った実験結果について説明する。図12には、横軸を厚さ(cm)とし、縦軸を光の透過率(%)として、縦軸を対数表示とした片対数グラフを示す。実験は、空気(空気層)、寒天、鶏肉および豚肉について行った。また、実験には、近赤外光(850nmの中心波長の光)の光を使用した。
実験結果より、空気の場合が最も透過率の減少(光の減衰)の度合いが小さく、豚肉の場合が最も透過率の減少(光の減衰)の度合いが大きくなった。豚肉の場合、厚さ3cmで、透過率は1.5%であった。これにより、定数k2は、豚肉の場合の1cmあたりの光の減衰に換算して、k2=−Log(1.5/100)/3=約0.6(cm−1)である。また、空気の場合、厚さ3cmで、透過率は33%であった。これにより、定数k2は、空気の場合の1cmあたりの光の減衰に換算して、k2=−Log(33/100)/3=約0.2(cm−1)である。
したがって、人体などの被検体Pでの光の減衰を考慮した場合には、定数k2は、0.2以上0.6以下(図9に示す光源部11による光の照射位置が検出部13側である場合)、または、−0.6以上−0.2以下(図11に示す光源部11による光の照射位置が検出部13とは反対側である場合)であることがより好ましいことが判明した。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、画像生成部224を、音響波Aの減衰に起因する光音響波信号Sの信号強度の減少に対応する投影信号biの信号強度の補正に加えて、被検体Pに対する光源部11による光の照射位置から被検体P内の所定の位置までの距離dに応じて、投影信号biの信号強度を(信号値Yから信号値Vに)補正することにより、光源部11からの光の減衰に起因する光音響波信号Sの信号強度の減少に対応するように、投影信号biの信号強度を補正するように構成する。これにより、光源部11からの光が被検体P内の検出対象物Paに到達するまでに減衰したとしても、光源部11からの光の減衰に起因する光音響波信号Sの信号強度の減少に対応するように、投影信号biの信号強度を補正することができる。その結果、投影信号biと光音響波信号Sとの比較を行う際に、より正確な比較結果(評価結果画像Ci)を取得することができるので、より確実に、鮮明な光音響波画像Rを生成することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、画像生成部224を、照射位置に関する定数をk2とし、照射位置から被検体P内の所定の位置までの距離をdとした場合に、上記の式(4)で表される補正係数Z2を、投影信号biに乗じることによって、照射位置から被検体P内の所定の位置までの距離に応じて、投影信号biの信号強度を補正するように構成する。これにより、上記の式(4)を用いることにより、光源部11からの光の減衰に起因する信号強度の減少(減少量)に応じて、容易に、投影信号biの信号強度を補正することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、定数k2を、光源部11の照射位置が検出部13側である場合には、照射位置から被検体P内の所定の位置までの距離dの単位をcmとした場合に、0.2以上0.8以下とする。また、定数k2を、光源部11の照射位置が検出部13とは反対側である場合には、光源部11の照射位置が検出部13側である場合における照射位置から被検体P内の所定の位置までの距離をdとし、かつ、照射位置から被検体P内の所定の位置までの距離dの単位をcmとした場合に、−0.8以上−0.2以下とする。これにより、光源部11による光の照射位置に応じて、補正係数Z2を適切に取得することができる。その結果、光源部11からの光の減衰に起因する光音響波信号Sの信号強度の減少に対応するように、より適切に、投影信号biの信号強度を補正することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、検出部13には、音響波Aを受信して、音響波に起因する光音響波信号Sを検出するための複数の検出素子14が配列されており、複数の検出素子14が配列される配列方向の光源部の幅W1は、複数の検出素子14の配列方向の幅W2よりも大きい。これにより、複数の検出素子14の配列方向の全域にわたって、光源部11からの光を確実に照射することができる。その結果、複数の検出素子14により検出可能な範囲内における光の照射量が少ないことに起因して、複数の検出素子14により検出可能な範囲内における検出対象物Paからの音響波Aの発生が十分に行われない状態になるのを抑制することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
次に、図2、図13および図14を参照して、第3実施形態による光音響画像化装置300の構成について説明する。第3実施形態では、上記第1実施形態の構成に加えて、さらに検出素子の感度に起因する光音響波信号の信号強度の減少を補正する例について説明する。なお、上記第1実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
本発明の第3実施形態による光音響画像化装置300は、図2に示すように、画像生成部324を含む。画像生成部324は、投影処理部331を含む。
図13に示すように、検出素子14は、音響波Aがいずれの方向から入射されたか(入射方向)により、感度(検出感度)が異なる。たとえば、図13に示す矩形状の検出素子14は、検出素子14の検出面に対して垂直方向から音響波Aが入射した場合に、最も感度が大きい。そして、検出面に対する垂直方向と光音響波の入射方向との成す角度である入射角θが大きくなるに従い、感度が小さくなる。図13では、1番目の検出素子14の入射角θに対する感度の大きさを概念的に矢印の長さで表している。
ここで、第3実施形態では、図14に示すように、画像生成部324の投影処理部331は、音響波Aの減衰に起因する光音響波信号Sの信号強度の減少に対応する投影信号biの信号強度の補正に加えて、検出素子14に対する音響波Aの入射方向(入射角θ)に起因する感度に基づいて、検出素子14の感度に起因する光音響波信号Sの信号強度の減少に対応するように、投影信号biの信号強度を補正するように構成されている。
具体的には、投影処理部331は、まず、評価画像Biに対して投影処理を行う際、信号値を取得する座標点に対する各検出素子14の入射角θを取得するように構成されている。そして、投影処理部331は、取得された入射角θに基づいて、各検出素子14の感度補正係数Z3kqを取得するように構成されている。感度補正係数Z3kqは、たとえば、予め設定しておき、予め設定された値を入射角θに応じて用いることが可能である。なお、入射角θに対する検出素子14の感度の大きさは、検出素子14の形状によっても異なるため、検出素子14の形状を考慮して設定することが好ましい。
そして、投影処理部331は、取得された各検出素子14の感度補正係数Z3kqを、投影信号biの信号値Yに乗じるように構成されている。これにより、投影処理部331は、検出素子14の感度に起因する光音響波信号Sの信号強度の減少に対応するように、投影信号biの信号強度を補正するように構成されている。
たとえば、図14に示すように、座標点(k,q)の信号値Xkqを取得する場合には、投影処理部331は、座標点(k,q)に対する各検出素子14の入射角θ〜θを取得する。そして、投影処理部331は、取得された入射角θ〜θに基づいて、各入射角θ〜θに対応する補正係数Z3kq1〜Z3kqKを取得する。そして、投影処理部331は、各検出素子14に対応する座標点の信号値Y11〜YNMに対して、対応する補正係数補正係数Z3kq1〜Z3kqKを乗算することにより、投影信号biの座標点(n,m)の信号値Gnm(=Z1×Z3kqk×Ynm)を取得する。このようにして、投影処理部331は、投影信号biの信号強度を補正する。そして、画像生成部324は、補正後の投影信号biを用いて、統計学的手法による処理を行い光音響波画像Rを生成する。
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第3実施形態では、上記のように、画像生成部324を、音響波Aの減衰に起因する光音響波信号Sの信号強度の減少に対応する投影信号biの信号強度の補正に加えて、検出素子14に対する音響波Aの入射方向に起因する感度に基づいて、検出素子14の感度に起因する光音響波信号Sの信号強度の減少に対応するように、投影信号biの信号強度を(信号値Yから信号値Gに)補正するように構成する。これにより、検出素子14に対する音響波Aの入射方向に起因する検出素子14の感度の相違により、検出された光音響波信号Sの信号強度が減少する場合でも、検出素子14の感度に起因する光音響波信号Sの信号強度の減少に対応して投影信号biの信号強度を補正することができる。
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1〜第3実施形態では、音響波の減衰に起因する光音響波信号の信号強度の減少に対応するように行う投影信号の補正を、検出時間および信号周波数の両方に基づいて行う例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、音響波の減衰に起因する光音響波信号の信号強度の減少に対応するように行う投影信号の補正を、検出時間または信号周波数の少なくとも一方に基づいて行ってもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、評価画像のうちの1番目の評価画像である初期評価画像を、光音響波信号に対して解析的手法による処理を行うことによって生成するように構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、評価画像のうちの1番目の評価画像である初期評価画像を、光音響波信号に対して解析的手法による処理を行うこと以外の方法によって生成してもよい。たとえば、初期評価画像として、解析的手法による処理を行わずに、全信号値が同一の所定の値(たとえば、ゼロ)を有するように生成してもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、本発明の光源部に発光ダイオード素子を設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、光源部に発光ダイオード素子以外の発光素子を用いてもよい。たとえば、図1に示す第1変形例および第2変形例のように、発光素子として半導体レーザ素子412または有機発光ダイオード素子512を用いてもよい。
ここで、第1変形例によるプローブ部401は、光源部411を含み、光源部411は、半導体レーザ素子412を含む。そして、半導体レーザ素子412は、被検体Pに光を照射可能に構成されている。この場合、半導体レーザ素子412は、発光ダイオード素子11aと比べて、比較的に指向性が高いレーザ光を被検体Pに照射することができるので、半導体レーザ素子412からの光の大部分を確実に被検体Pに照射することができる。
また、第2変形例によるプローブ部501は、光源部511を含み、光源部511は、有機発光ダイオード素子512を含む。そして、有機発光ダイオード素子512は、被検体Pに光を照射可能に構成されている。この場合、有機発光ダイオード素子512は、薄型化が容易であり、光源部511を容易に小型化することができる。
また、上記第2実施形態および第3実施形態では、光源部からの光の減衰に起因する光音響波信号の信号強度の減少に対応する補正を行う例(第2実施形態)と、検出素子の感度に起因する光音響波信号の信号強度の減少に対応する補正を行う例(第3実施形態)とを別々に示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第2実施形態および第3実施形態を組み合わせて、光音響波の減衰に起因する光音響波信号の信号強度の減少の補正と、光源部からの光の減衰に起因する光音響波信号の信号強度の減少の補正と、検出素子の感度に起因する光音響波信号の信号強度の減少の補正との3つの補正を同時に行ってもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、受信部に、検出部の複数(N個)の検出素子に対応して、複数(N個)のA/D変換部を設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、受信部に、検出部の複数の検出素子よりも少ない数で、A/D変換部を設けてもよい。
また、上記第1実施形態では、式(3)により示す補正係数Z1を補正に用い、上記第2実施形態では、式(4)により示す補正係数Z2を補正に用いた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、補正係数Z1およびZ2の式を、簡略化して用いてもよい。たとえば、上記第1実施形態の場合には、補正係数Z1を、Z1=2.3×(1−(k1×t×f))に簡略化して用いてもよい。また、上記第2実施形態の場合には、補正係数Z1×Z2を、Z1×Z2=2.3×(1−(k1×t×f)−(k2×d))に簡略化して用いてもよい。これにより、補正係数を簡略化した分、補正処理に係る処理の時間を短縮することができる。
また、上記第1〜第3実施形態では、検出部によりRF信号からなる光音響波信号を生成するように構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、検出部によりRF信号を生成するとともに、上記RF信号が検波処理された検波信号からなる光音響波信号を生成するように構成してもよい。たとえば、図15に示す第3変形例のように、検出部613によりRF信号を生成するとともに、検波回路621によりRF信号を検波処理して検波信号からなる光音響波信号Sを生成するように構成してもよい。なお、検波回路621は、本発明の「検出部」の一例である。
ここで、第3変形例による光音響画像化装置600は、プローブ部601と装置本体部602とを含み、プローブ部601は、検出部613を含む。装置本体部602は、検波回路621と画像生成部624とを含む。そして、検波回路621は、検出部613から取得したRF信号からなる信号を、検波処理するように構成されている。たとえば、検波回路621は、RF信号の波形における包絡線の成分(変調成分等を除いたもの)の信号である検波信号を生成する。そして、検波回路621は、検波信号からなる光音響波信号Sを、受信部25に伝達するように構成されている。また、画像生成部624は、検波信号からなる光音響波信号Sに基づいた統計学的手法による処理により、光音響波画像Rを生成するように構成されている。これにより、検波信号は、RF信号に比べて、データの容量が小さいので、データの容量が小さくなる分、光音響画像化装置600に含まれるメモリ(メモリ27等)の容量を小さく構成することができる。
また、上記第1〜第3実施形態では、説明の便宜上、本発明の制御部の処理を処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御部の処理動作を、イベントごとに処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
11、211、411、511 光源部
12 発光ダイオード素子(光源部)
13、613 検出部
14 検出素子
24、224、324、624 画像生成部
100、200、300、600 光音響画像化装置
412 半導体レーザダイオード素子(光源部)
512 有機発光ダイオード素子(光源部)
621 検波回路(検出部)

Claims (13)

  1. 被検体に光を照射する光源部と、
    前記光源部から前記被検体に照射された光が前記被検体内の検出対象物により吸収されることにより発生する音響波に起因する光音響波信号を検出する検出部と、
    前記光音響波信号と比較して評価するための評価画像を生成して、生成された前記評価画像を前記光音響波信号と比較するための投影信号に変換する投影処理と、前記評価画像の投影信号と前記光音響波信号との比較結果に基づいた信号を画像化する逆投影処理を行い新たな前記評価画像を生成する処理とを繰り返しながら近似を行う統計学的手法による処理により、光音響波画像を生成する画像生成部とを備え、
    前記画像生成部は、前記投影処理の際に、前記音響波の減衰に起因する前記光音響波信号の信号強度の減少に対応するように、前記評価画像の投影信号の信号強度を補正するように構成されている、光音響画像化装置。
  2. 前記画像生成部は、前記投影処理の際に、前記光音響波信号が前記検出部により検出されるまでの検出時間、または、前記光音響波信号の有する信号周波数の少なくとも一方の値が大きくなるのに応じて、前記評価画像の投影信号の信号強度を減少させることにより、前記音響波の減衰に起因する前記光音響波信号の信号強度の減少に対応するように、前記評価画像の投影信号の信号強度を補正するように構成されている、請求項1に記載の光音響画像化装置。
  3. 前記画像生成部は、前記検出時間をtとし、前記信号周波数をfとし、前記検出時間および前記信号周波数に関する定数をk1とし、前記検出時間tの単位をμsとし、前記信号周波数fの単位をMHzとし、前記定数k1を0.002以上0.009以下とした場合に、以下の式(1)で表される補正係数Z1を、前記評価画像の投影信号に乗じることによって、前記検出時間および前記信号周波数の値が大きくなるのに応じて、前記評価画像の投影信号の信号強度を減少させるように構成されている、請求項2に記載の光音響画像化装置。
    Z1=10―(k1×t×f) ・・・(1)
  4. 前記画像生成部は、前記評価画像のうちの1番目の前記評価画像である初期評価画像を、前記光音響波信号に対して解析的手法による処理を行うことによって生成するように構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  5. 前記画像生成部は、前記音響波の減衰に起因する前記光音響波信号の信号強度の減少に対応する前記評価画像の投影信号の信号強度の補正に加えて、前記被検体に対する前記光源部による光の照射位置から前記被検体内の所定の位置までの距離に応じて、前記評価画像の投影信号の信号強度を補正することにより、前記光源部からの光の減衰に起因する前記光音響波信号の信号強度の減少に対応するように、前記評価画像の投影信号の信号強度を補正するように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  6. 前記画像生成部は、前記照射位置に関する定数をk2とし、前記照射位置から前記被検体内の所定の位置までの距離をdとした場合に、以下の式(2)で表される補正係数Z2を、前記評価画像の投影信号に乗じることによって、前記照射位置から前記被検体内の所定の位置までの距離に応じて、前記評価画像の投影信号の信号強度を補正させるように構成されている、請求項5に記載の光音響画像化装置。
    Z2=10−(k2×d) ・・・(2)
  7. 前記定数k2は、前記光源部の前記照射位置が前記検出部側である場合には、前記照射位置から前記被検体内の所定の位置までの距離dの単位をcmとした場合に、0.2以上0.8以下であり、
    前記定数k2は、前記光源部の前記照射位置が前記検出部とは反対側である場合には、前記光源部の前記照射位置が前記検出部側である場合における前記照射位置から前記被検体内の所定の位置までの距離をdとし、かつ、前記照射位置から前記被検体内の所定の位置までの距離dの単位をcmとした場合に、−0.8以上−0.2以下である、請求項6に記載の光音響画像化装置。
  8. 前記検出部は、前記音響波を受信して、前記音響波に起因する前記光音響波信号を検出するための検出素子を含み、
    前記画像生成部は、前記音響波の減衰に起因する前記光音響波信号の信号強度の減少に対応する前記評価画像の投影信号の信号強度の補正に加えて、前記検出素子に対する前記音響波の入射方向に起因する感度に基づいて、前記検出素子の感度に起因する前記光音響波信号の信号強度の減少に対応するように、前記評価画像の投影信号の信号強度を補正するように構成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  9. 前記検出部には、前記音響波を受信して、前記音響波に起因する前記光音響波信号を検出するための複数の検出素子が配列されており、
    前記複数の検出素子が配列される配列方向の前記光源部の幅は、前記複数の検出素子の前記配列方向の幅よりも大きい、請求項1〜8のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  10. 前記光源部は、発光ダイオード素子、半導体レーザ素子および有機発光ダイオード素子のうちのいずれかの素子を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  11. 前記検出部は、検出した前記音響波に基づいて、RF信号からなる前記光音響波信号を生成するように構成されており、
    前記画像生成部は、前記RF信号からなる前記光音響波信号に基づいた統計学的手法による処理により、前記光音響波画像を生成するように構成されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  12. 前記検出部は、検出した前記音響波に基づいて、RF信号を生成するとともに、前記RF信号が検波処理された検波信号からなる前記光音響波信号を生成するように構成されており、
    前記画像生成部は、前記検波信号からなる前記光音響波信号に基づいた統計学的手法による処理により、前記光音響波画像を生成するように構成されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  13. 光源部から被検体に光を照射するステップと、
    前記光源部から前記被検体に照射された光が前記被検体内の検出対象物により吸収されることにより発生する音響波に起因する光音響波信号を検出するステップと、
    前記光音響波信号と比較して評価するための評価画像を生成して、生成された前記評価画像を前記光音響波信号と比較するための投影信号に変換する投影処理と、前記評価画像の投影信号と前記光音響波信号との比較結果に基づいた信号を画像化する逆投影処理を行い新たな前記評価画像を生成する処理とを繰り返しながら近似を行う統計学的手法による処理により、光音響波画像を生成するステップと、
    前記投影処理の際に、前記音響波の減衰に起因する前記光音響波信号の信号強度の減少に対応するように、前記評価画像の投影信号の信号強度を補正するステップとを備える、光音響画像化方法。
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